JP7055622B2 - 信号処理装置及び信号処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検出部で検出した検出信号の処理を行う信号処理装置及び信号処理方法の技術に関する。
血管の狭窄等の治療において、病変部の特定のために、X線透視による血管の全体的な撮像が行われている。しかし、被曝が生じるため好ましくないという課題がある。このような課題を解決する手法として、光や超音波を用いた血管内カテーテル撮像が行われている。血管内カテーテル撮像では、患者負担を小さくし、かつ、局所的な撮像を行うことができる。
また、血管の狭窄を治療するためのカテーテル治療は開胸手術と比較し、患者負担が少ない術式であるため増加の傾向にある。
このような血管内カテーテルイメージングのための技術として、特許文献1には「プローブの先端側と後方側との間で光を伝達する光ファイバーは先端側に集光レンズを備え、前記集光レンズの近傍の前記光ファイバーに軸線に対して角度を与える圧電素子または電歪素子を有し、前記集光レンズの先端には光路変換手段を同一線上に配置し、集光レンズから放射される光線が前記光路変換手段により放射角度を変化させて放射させることで、光線を立体的に放射でき、三次元走査を可能にした」光イメージング用プローブが開示されている(要約参照)。
カテーテル治療のような、極めて小さい領域で手術を行う上で、(1)視認性と(2)操作性との両立が求められる。
特に慢性完全閉塞(CTO:Chronic Total Occlusion)のような症例の場合、リアルタイムに病変画像を撮像し、操作者(医師)が指定した場所を的確にデバイス治療することが求められる。
CTOのような血管の狭窄が生じている場合、カテーテル前方の視認性が重要となってくる。
そこで、レーザの照射方向を小型アクチュエータ(ファイバスキャン)によって制御することで三次元前方視野イメージングを行う光音響カテーテルの研究が行われている。
光の伝播速度による画像の解像度の低下を防止する技術として特許文献2に記載の技術がある。特許文献2には、「被検体内の一部分に注目領域を設定し、各検出素子から注目領域までの距離と、仮定の速度とに基づいて各検出信号の位相を調整し、該位相が調整された複数の検出信号の強度のばらつきを算出する処理を、複数の仮定の速度に対して実行し、複数の仮定の速度のうち、強度のばらつきが最小となる速度を伝播速度に決定する決定手段を有することを特徴とする」画像生成装置、画像生成方法、及び、プログラムが開示されている(要約参照)。
国際公開第2016/063406号 特開2011-120765号公報
しかし、光音響イメージングでは、レーザ照射の角度によって音響素子の受信感度が変化してしまう。つまり、レーザ照射の角度によって、音響素子への音波の入射角度に傾きが生じてしまう。この結果、この傾きに由来する画像のムラが生じるという課題がある。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、レーザ照射の角度によって生じる音響素子の受信感度の変化が考慮されていない。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、精度の高い信号復元を行うことを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、到来信号を検出する検出部で検出され、発生する検出信号の受信特性関数を基に、逆フィルタを算出する逆フィルタ算出部と、前記検出信号のフーリエ変換の結果と、前記逆フィルタ(但し、逆フィルタは周波数領域での逆フィルタである)との積を逆フーリエ変換する信号復元部と、を有し、前記受信特性関数は、前記検出部の検出面に対する前記到来信号の傾きに基づいたものであるとともに、広帯域の周波数特性を有する周波数領域の関数であり、前記逆フィルタ算出部は、前記逆フィルタにおいて、任意の周波数成分が0より大きい値を有するよう、前記逆フィルタを設定することを特徴とする。前記検出部は、光音響型のカテーテルに備えられており、当該光音響型のカテーテルの光ファイバから射出されたレーザの照射対象物から発せられた音波を前記到来信号として検出するものである。
本発明によれば、精度の高い信号復元を行うことができる。
第1実施形態で用いられるカテーテル1の先端部の構成を示す図である。 カテーテル1の先端部における光射出機構を示す模式図である。 第1実施形態に係る光音響型カテーテルシステムCの構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態で用いられる画像構成部53の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態で用いられるアドレス管理装置4のハードウェア構成図を示す図である。 本実施形態で用いられる画像化処理装置5のハードウェア構成図を示す図である。 第1実施形態で行われる光音響型カテーテルシステムCの処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態で行われる撮像用レーザ射出処理(図7のステップS2)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 駆動部19に印加される駆動電圧の波形例を示す図である。 駆動部19(駆動装置14)を正面(カテーテル1軸方向)からみた図である。 駆動部19に印加される電圧波形と、撮像用レーザ射出タイミングを示す図である。 図11に示す印加電圧による撮像用レーザR1の射出軌跡を示す図である。 図12の原点近傍部分を拡大した図である。 第1実施形態で行われるアドレス補正処理(図7のステップS5)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 正常な状態(歪みのない状態)における射出位置を示す模式図である。 歪みが生じている射出位置を示す模式図である。 第1実施形態で行われる角度補正処理(図7のステップS6)の詳細な処理手順を示すフローチャートである 音波の到来方向を示す図である。 到来方向のうち、水平角αを示す図である。 到来方向のうち、あおり角βを示す図である。 音響素子11の真上(あおり角0°)から音波が到来している場合を示す図である。 音響素子11に対し、水平角90°、あおり角βで音波が到来している例を示す図(その1)である。 音響素子11に対し、水平角90°、あおり角βで音波が到来している例を示す図(その2)である。 音響素子11に対し、水平角90°、あおり角βで音波が到来している例を示す図(その3)である。 音響素子11に対して音波を入射した際に音響素子11で検出された検出信号の時間変化の例を示す図である。 受信特性関数の原理を示す図である。 検出強度の時間変化を示す図である。 受信特性関数の一例を示す図である。 受信特性関数Hをフーリエ変換し、さらに、各周波数の振幅の絶対値を示した一例を示す図である。 受信特性関数Hをフーリエ変換した際の実部の挙動を示す図である。 受信特性関数Hをフーリエ変換した際の虚部の挙動を示す図である。 包絡線421のみを示す図である。 シミュレーションに用いられた音波の到来方向(水平角)を示す図(その1)である。 シミュレーションに用いられた音波の到来方向(あおり角)を示す図(その2)である。 水平角0°、あおり角10°の方向から音波が到来したときの、シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーションに用いられた音波の到来方向(水平角)を示す図(その1)である。 シミュレーションに用いられた音波の到来方向(あおり角)を示す図(その2)である。 水平角45°、あおり角10°の方向から音波が到来したときの、シミュレーション結果を示す図である。 第1実施形態で行われる画像処理(図7のステップS7)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 音響素子11と撮像用レーザR1が照射された対象物との距離を示す図である。 図27に示す音響素子部18で検出される信号強度の時間変化を示す図である。 本実施形態で用いられる画像化処理装置5aの変形例を示す図である。 本実施形態で用いられる受信特性関数テーブルの例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1実施形態>
[カテーテル1の構造]
図1は、第1実施形態で用いられるカテーテル1の先端部の構成を示す図である。図2は、カテーテル1の先端部における光射出機構を示す模式図である。なお、本願では、光ファイバ13から撮像用レーザR1が発せられることを「射出」と記載し、観察対象に射出された撮像用レーザR1があたることを「照射」と記載することとする。
図1に示すように、光音響型のカテーテル1(以下、単にカテーテル1と称する)はカテーテル1自身の先端部に複数の音響素子(検出部)11がリング状に配置されている。ここで、音響素子11はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術で製作された圧電素子等で構成される。音響素子11は単一素子とすることもできるし、図1に示すように、複数の素子が実装されるアレイ型とすることもできる。音響素子11を複数の素子が実装されるアレイ型とすることで、Delay and Sumを行うことが可能となる。従って、Delay and Sumによる検出信号の増強が可能となるため、カテーテル撮像画像を鮮明化させることができる。
リング状に配置された音響素子11の内側に形成されている中空部12は、光ファイバ13から射出された撮像用レーザR1が通過する。
カテーテル1の内部に備えられた光ファイバ13から射出された撮像用レーザR1が、中空部12を通過して生体である観察対象に照射されると、観察対象が熱を放出し、その結果、観察対象が体積膨張する。この体積膨張の結果、生じる音波を音響素子11が検出する。つまり、音響素子11は照射された撮像用レーザR1によって生じた音波を受信する。
次に、第1実施形態で用いられるカテーテル1における光射出機構について、図1及び図2を参照して説明する。
カテーテル1において、撮像用レーザR1は光ファイバ13によって、撮像用レーザ発生装置2から伝達される。
駆動装置14は、図1及び図2に示すように、例えば円筒状の4極PZT素子(以下、単にPZT素子と称する)のような圧電素子が用いられるのが好ましい。図2に示すようにPZT素子において対向する電極間に、導線Dを介して電位差を与えることで、その方向にPZT素子が屈曲される。対向する2対の電極に与える電圧を正弦波とし、その位相をπ/2だけずらすことによって、PZT素子中に通した光ファイバ13の先端を図2ので示すように回転させることができる。
なお、光ファイバ13の回転半径(図2で示される回転の半径)はPZT素子に与えられる正弦波電圧の振幅によって制御される。
従って、PZT素子に印加する電圧の振幅を変化させることによって、カテーテル1から射出される撮像用レーザR1は、図2に示す渦巻状の軌跡101を描く。このとき、撮像用レーザR1の回転周波数は、例えば8kHzである。
このようにして、駆動装置14は、カテーテル1の進行方向に対して、所定の方向に撮像用レーザR1を射出するように駆動する。
このように、カテーテル1の先端が回転することで、撮像用レーザR1が回転して射出されることはファイバスキャンと称される。
光ファイバ13の先端から射出される撮像用レーザR1は、その光ファイバ13に固有の角度で発散する。そのため、図1及び図2に示すように、光ファイバ13の先端前方に観察対象への集光を行うレンズ16が設けられている。
また、図1及び図2に示すように、これらの素子類はカテーテル1の機械的特性を担うカバー15で覆われている。
なお、図1では省略しているがカテーテル1にガイドワイヤや、フラッシング機構が備えられていてもよい。フラッシングとは、血液等を水で洗浄することである。また、ガイドワイヤが設けられることで、状況に応じて、撮像用レーザR1のみではなく、ガイドワイヤを用いた治療も可能となる。さらに、カテーテル1の内部に血液を一時的に除去する透明液体を注入するための図示しない管状構造が備えられることも可能である。このようにすることで、血管内の血液を一時的に除去することができ、良好なカテーテル撮像画像を得ることができる。
[システムブロック図]
図3は、第1実施形態に係る光音響型カテーテルシステムCの構成を示す機能ブロック図である。
光音響型カテーテルシステムCは、カテーテル1、撮像用レーザ発生装置2を有している。また、光音響型カテーテルシステムCは、アドレス管理装置4、画像化処理装置5、インタフェース装置6を有する。
撮像用レーザ発生装置2は、撮像用の低出力パルスレーザである撮像用レーザR1を発生する。
撮像用レーザR1は光ファイバ13内を進む。なお、図3において、破線矢印は撮像用レーザR1(図1、図2参照)を示している。
カテーテル1は、光学素子部17、駆動部19、音響素子部(検出部)18を有している。
光学素子部17は、光ファイバ13の先端や、レンズ16であり、撮像用レーザR1が射出される。
駆動部19は、図1及び図2における駆動装置14であり、図1及び図2で説明済みあるため、ここでの説明を省略する。また、音響素子部18は、図1及び図2の音響素子11であるため、ここでの説明を省略する。
アドレス管理装置4は、撮像用レーザR1が射出されたタイミングをアドレスとして管理する。アドレスとは、撮像用レーザR1が射出された位置(射出位置)を示すものであり、例えば、座標等で表わされる。
アドレス管理装置4は、タイミングラッチ部41、タイミング制御部42、駆動波形設定部43、駆動制御部44を有する。
タイミングラッチ部41は、撮像用レーザ発生装置2からの情報を基に撮像用レーザR1の射出タイミングを記録する。
タイミング制御部42は、タイミングラッチ部41で記録された射出タイミングや、駆動波形設定部43で設定された駆動電圧波形を基に、撮像用レーザR1が射出されたアドレスを算出する。また、タイミング制御部42は、手入力等で予め入力されている校正情報8等を基に、算出されたアドレスを補正する。これによって、タイミング制御部42は補正アドレスを生成する。タイミング制御部42が行う処理については後記して説明する。
駆動波形設定部43は駆動電圧波形を設定する。
駆動制御部44は、駆動波形設定部43が設定した駆動電圧波形に従って駆動電圧を駆動部19へ印加する。
画像化処理装置5は、音響素子部18から送信された検出信号や、補正アドレス等を基に、カテーテル撮像画像を再構成する。
画像化処理装置5は、信号受信部51、情報記憶部(記憶部)52、画像構成部(画像生成部)53を有する。
信号受信部51は、音響素子部18から送信された検出信号を受信する。
情報記憶部52は、信号受信部51が受信した検出信号、タイミング制御部42から送られた撮像用レーザ射出タイミングのアドレス、タイミング制御部42で算出された補正アドレス等を記憶する。
画像構成部53は、情報記憶部52に記憶されている情報等を基にカテーテル撮像画像を再構成する。なお、本実施形態では、信号受信部51が受信した検出信号、タイミング制御部42から送られた撮像用レーザ射出タイミングのアドレス、補正アドレス等がいったん情報記憶部52に記憶される。その後、画像構成部53がこれらの情報を読み出している。しかし、信号受信部51が受信した検出信号、タイミング制御部42から送られた撮像用レーザ射出タイミングのアドレス、補正アドレス等が、情報記憶部52に格納されずに画像構成部53に直接入力されてもよい。また、画像構成部53は再構成されたカテーテル撮像画像を情報記憶部52に記憶する。
インタフェース装置6は入出力を行うものである。
インタフェース装置6は、表示部61を有している。
表示部61は、画像構成部53によって再構成されたカテーテル撮像画像が表示される。
なお、アドレス管理装置4、画像化処理装置5、インタフェース装置6は、画像生成システム(信号処理装置)Zを構成している。
(画像構成部53)
図4は、本実施形態で用いられる画像構成部53の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
画像構成部53は、角度補正処理部(強度処理部)530を有している。
そして、角度補正処理部530は、到来方向特定部531、受信特性関数算出部532、逆フィルタ算出部533、信号復元部534を有する。なお、角度補正処理部530が行う処理の詳細は後記する。
到来方向特定部531は、撮像用レーザR1が照射されることによって生じる音波が、音響素子部18に対して、どの方向から到来したかを特定する。
受信特性関数算出部532は、到来方向特定部531によって特定された音波の到来方向に基づいて受信特性関数を算出する。
逆フィルタ算出部533は、算出された受信特性関数を基に、逆フィルタを算出する。
信号復元部534は、算出された逆フィルタを用いて、受信した検出信号の復元を行う。
(アドレス管理装置4のハードウェア構成図)
図5は、本実施形態で用いられるアドレス管理装置4のハードウェア構成図を示す図である。
アドレス管理装置4は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)4Aと、入力装置4Bと、出力装置4C、電圧出力装置4Dとを有する。
FPGA4Aで実行されるプログラムによって、図3のタイミングラッチ部41、タイミング制御部42、駆動波形設定部43等が具現化している。
入力装置4Bは、撮像用レーザ発生装置2から撮像用レーザR1の射出タイミングに関する情報が入力されたり、校正情報8が入力されたりする。
出力装置4Cは、タイミング制御部42で行われる処理の結果を画像化処理装置5へ出力する。
電圧出力装置4Dは、図3の駆動制御部44であり、駆動波形設定部43が設定した駆動電圧波形に従って駆動電圧を駆動部19へ印加する。
(画像化処理装置5のハードウェア構成図)
図6は、本実施形態で用いられる画像化処理装置5のハードウェア構成図を示す図である。
画像化処理装置5は、CPU(Central Processing Unit)5A、メモリ5B、HD(Hard Disk)等の記憶装置(記憶部)5C、入力装置5D、出力装置5Eを有する。
ここで、記憶装置5Cに格納されているプログラムがメモリ5Bにロードされる。そして、ロードされたプログラムをCPU5Aが実行することで、図4に示す画像構成部53、画像構成部53を構成する各部530~534が具現化する。
なお、記憶装置5Cは図3の情報記憶部52に相当する。また、入力装置5Dは信号受信部51に相当する。
[フローチャート]
(全体処理)
図7は、第1実施形態で行われる光音響型カテーテルシステムCの処理手順を示すフローチャートである。なお、図7において破線で示されている処理は光音響型カテーテルシステムC以外のものにおける処理である。以降の各フローチャートでは、図3を適宜参照する。
まず、操作者がインタフェース装置6を介して光音響型カテーテルシステムCの各部を起動する(S1)。
次に、撮像用レーザR1が射出される撮像用レーザ射出処理が行われる(S2)。撮像用レーザ射出処理の詳細は後記する。
射出された撮像用レーザR1は対象物に照射される。該対象物は撮像用レーザR1を吸収することで、瞬間的に熱膨張し、音波が発生する(S3)。
そして、音響素子部18は、対象物から到来した音波を検出する(S4)。音波を受信すると、音響素子部18は検出した音波に応じた大きさの電圧を発生する。発生した電圧は、図示しないアンプやADC(Analogue-Digital Converter)を搭載した信号受信部51によって、所定の大きさのデジタル信号に変換する。変換されたデジタル信号は情報記憶部52に記憶される。
なお、音響素子部18が複数チャネルを用いてアレイ化されている場合、チャネルごとにデータが保存されてもよい。
音響素子部18は音波を受信すると、その音波の強度(空気の疎密)に応じた電圧で電圧信号(検出信号)を送信する。送信された検出信号は、画像化処理装置5によって受信される。
その後、アドレス管理装置4が、アドレス補正処理を行う(S5)。アドレス補正処理の詳細は後記する。
次に、画像化処理装置5が、アドレス補正処理の結果(補正アドレス)を用いて角度補正処理を行う(S6)。角度補正処理の詳細は後記する。
そして、画像化処理装置5が、角度補正処理の結果を用いて画像処理を行う(S7)。画像処理の詳細は後記する。
そして、表示部61に画像処理の結果、出力されるカテーテル撮像画像が表示される(S8)。
(撮像用レーザ射出処理)
図8は、第1実施形態で行われる撮像用レーザ射出処理(図7のステップS2)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
駆動波形設定部43は光ファイバ13の回転の角速度に応じた駆動電圧波形を設定する(S201)。
そして、駆動制御部44が、ステップS201で設定された駆動電圧を生成する(S202)。
続いて、駆動制御部44は、生成した駆動電圧を駆動部19に印加する(S203)。その結果、駆動部19による光ファイバ13の回転が開始される。
その後、タイミングラッチ部41は、撮像用レーザR1の射出タイミングを記録する(S204)。射出タイミングは、具体的には撮像用レーザR1の射出時刻等である。
射出タイミングは、フォトデテクタを用いて、撮像用レーザR1の射出時刻が記憶されてもよいし、撮像用レーザR1の出力時に出力される同期信号の出力時刻が記憶されてもよい。
タイミング制御部42は、撮像用レーザR1の射出タイミングに関する情報をアドレスとして算出する。そして、タイミング制御部42は撮像用レーザR1の射出タイミングに関する情報をアドレスとして情報記憶部52に記憶する(S205)。なお、タイミング制御部42は駆動波形設定部43で設定された駆動電圧波形と、射出タイミングとを基にアドレスを算出する。
図9は、駆動部19に印加される駆動電圧の波形例を示す図である。また、図10は、駆動部19(駆動装置14)を正面(カテーテル1軸方向)からみた図である。
図10に示すように、駆動部19は、π/2ずつに導線D1~D4(D)が接続されている。
ここで、図9における波形V1は、図10における導線D1及び導線D3に印加される駆動電圧波形である。また、図10における波形V2は、図10における導線D2及び導線D4に印加される駆動電圧波形である。ここで、波形V1と、波形V2とは、互いに位相がπ/2ずれている。
このような波形V1,V2の電圧が駆動部19に印加されることで、光ファイバ13の先端部は図2に示すように渦巻状の軌跡101を描く。
ここで、図9のΔTLは渦巻状の軌跡101(図2参照)で、光ファイバ13の先端が中心から軌跡101の半径を広げていき、また中心に戻ってくるまでの周期である。
(アドレス算出)
次に、図11~図13を参照してアドレス算出について説明する。
図11は、駆動部19に印加される電圧波形と、撮像用レーザ射出タイミングを示す図である。なお、図11の波形V11は図9における波形V1の時刻0付近を拡大したものである。同様に、波形V12は図9における波形V2の時刻付近を拡大したものである。さらに、タイミングP1は、撮像用レーザR1の射出タイミングを示すものである。
ここで、電圧波形の周期をΔTFとする。そして、時刻0から最初の撮像用レーザ射出タイミングt1までの時間をδtL1とする。また、時刻ΔTFから2番目の撮像用レーザ射出タイミングt2までの時間をδtL2とする。さらに、時刻2ΔTFから3番目の撮像用レーザ射出タイミングt3までの時間をδtL3とする。
図12は、図11に示す印加電圧による撮像用レーザR1の射出軌跡を示す図であり、図13は、図12の原点近傍部分を拡大した図である。
ここで、図13の符号201は撮像用レーザR1の射出開始から最初に射出された撮像用レーザR1の位置を示している。すなわち、符号201は、図11のタイミングP1における符号t1のタイミングで射出された撮像用レーザR1の射出位置(アドレス)となる。図12及び図13に示すように、射出軌跡に対してx軸、y軸を設定すると、符号201と、x軸との角度φ1は以下の式(1)となる。
φ1=2π・δtL1/ΔTF ・・・(1)
つまり、画像構成部53は、図11における撮像用レーザ射出タイミングt1で射出された撮像用レーザR1によって撮像される位置は、x軸との角度がφ1となる符号201の位置と判定する。
同様に、図11のt2,t3のタイミングで射出された撮像用レーザR1の射出位置202,203がx軸となす角度φ2、φ3は以下の式(2)、(3)となる。
φ2=2π・δtL2/ΔTF ・・・(2)
φ3=2π・δtL3/ΔTF ・・・(3)
このようにして、図11のタイミングP1に示す各撮像用レーザ射出タイミングが、どの射出位置(アドレス)に相当するかを画像構成部53が算出することにより、アドレスが算出される。
(アドレス補正処理)
図14は、第1実施形態で行われるアドレス補正処理(図7のステップS5)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
まず、タイミング制御部42が校正情報8を取得する(S501)。校正情報8は画像の歪みを校正する情報(撮像用レーザR1の射出位置の歪みに関する情報)である。校正情報8は、インタフェース装置6を介して予め入力されている情報である。具体的には、光音響型カテーテルシステムCの試験運用時に取得される光ファイバ13の回転のずれに関する情報である。
校正情報8は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)や、サーバや、USB(Universal Serial Bus)メモリ等に保存されていてもよい。また、校正情報8の取得方法としては、例えば、以下の手法が用いられる。まず、校正点(目盛り)を付属させた校正キットがカテーテル1の先端部に装着される。そして、図7のステップS2~S4の処理が行われることで生成されるカテーテル撮像画像が取得される。そして、取得されたカテーテル撮像画像に写っている校正点のずれを基に校正情報8が作成されてもよい。
そして、タイミング制御部42は、校正情報8、アドレスを基に補正された撮像用レーザ射出位置(補正アドレス)を算出する(S502)。
(校正情報8)
次に、図15及び図16を参照して校正情報8について説明する。
図15は正常な状態(歪みのない状態)における射出位置を示す模式図である。このような撮像用レーザR1の射出位置がアドレスである。
図15に示すように、理想的な射出位置(アドレス)は半径Aの円形になっているものとする。なお、図2に示すように、本来、射出位置は渦巻状(螺旋状)となるのであるが、ここでは、説明を簡単にするため円形としている。
図15に示す任意の射出位置(xt,yt)は以下の式(11)のようになる。なお、ω=dθ/dtである。
Figure 0007055622000001

図16は射出位置に歪みが生じている射出位置を示す模式図である。
図16に示すように、計測された射出位置は、図15に示す射出位置に対して、位相のずれφ、角度依存性の振幅歪みB(θ)が生じているものとする。ここで、図16に示すAB(θ)はAにB(θ)が乗算されたものである。φは撮像用レーザR1の信号遅れに由来するものである。また、B(θ)は駆動部19に印加される電圧波形のずれに由来するものである。なお、φや、B(θ)は、前記したように予め計測されているものである。なお、AB(θ)は周平均(積分でも可)をとるとAとなる制約が課されている。このとき、射出位置(アドレス)(xm(θ),ym(θ))は以下の式(12)となる。このアドレスが、タイミング制御部42で算出されたアドレスである。
Figure 0007055622000002

式(12)を式(13)、式(14)に変形する。
Figure 0007055622000003

式(14)における逆行列の部分が校正情報8となる。なお、校正情報8を特定するためには、複数点において計算を行う必要がある。
このようにすることで、撮像用レーザR1の信号遅れを是正することができる。さらに、図16に示すような射出位置(xm(θ),ym(θ))(つまり、照射位置)のまま表示部61にカテーテル撮像画像を表示すると、歪んだ形状で表示されてしまい、操作者が見にくくなってしまう。そこで、式(14)に示す校正情報8が用いられることにより、表示部61の形状にあった形状で表示を行うことができる。つまり、撮像用レーザR1の照射位置の校正を行うことができる。なお、式(14)に示す校正情報8が用いられると、実際の射出位置(つまり、照射位置)と表示部61に表示されているカテーテル撮像画像の画像位置とにずれが生じてしまうが、一般的にB(θ)は小さいため問題とはならない。なお、図16では、わかりやすくするため、B(θ)を大きく示している。
(角度補正処理)
図17は、第1実施形態で行われる角度補正処理(図7のステップS6)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。適宜、図3及び図4を参照する。
まず、到来方向特定部531は、音響素子部18において音波を検出した時刻と、タイミング制御部42から送られた射出タイミングに関するアドレスとを基に、音波の到来方向を特定する(S601)。音波の到来方向については後記する。
次に、受信特性関数算出部532は、ステップS601で特定した音波の到来方向と、音響素子部18の形状とを基に、受信特性関数を算出する(S602)。受信特性関数については後記する。
そして、逆フィルタ算出部533は、受信特性関数を基に逆フィルタを算出する(S603)。逆フィルタについては後記する。
次に、信号復元部534が、算出した逆フィルタと、検出信号とを基に検出信号の復元を行う(S604)。検出信号の復元については後記する。
(到来方向について)
図18Aは、音波の到来方向を示す図である。
図18Aに示す方向に撮像用レーザR1が射出されるものとする。そして、撮像用レーザR1の進行方向に対象物F1が存在するものとする。
撮像用レーザR1が照射されることにより対象物F1から発した音波は、経路301を通って音響素子11(音響素子部18)に到達する。なお、図15Aは、音響素子11を側面からみた図を示している。なお、実際の音響素子11は、図1に示すような形状を有している。しかし、説明を簡単にするため、以降の説明では、音響素子11が図18B及び図18Cに示すような単純な形状を有しているものとする。図1に示すような形状を有していても、図18B及び図18Cに示すような形状を有していても、本実施形態の原理は同じだからである。
この音波が通る経路301は、音響素子11に対して垂直な線302に対してγ傾いている。
図18Bは、到来方向のうち、水平角αを示す図である。
図18Bは、音響素子11(音響素子部18)を上方からみた図を示している。
このようなとき、対象物F1が図18Bに示すような位置にあるものとする。対象物F1で発した音波は、経路311を通って音響素子11に到達する。
この経路311は、音響素子11の軸方向の線312に対して角度αの位置にある。このような角度αを水平角αと称する。ここで、0°≦水平角α<360°である。
なお、音波の到来方向は、図11~図13を参照して説明した撮像用レーザR1の射出位置(アドレス)から容易に推定可能である。
図18Cは、到来方向のうち、あおり角βを示す図である。
図18Cは、音響素子11(音響素子部18)を側方からみた図を示している。
このようなとき、対象物F1が図18Cに示すような位置にあるものとする。対象物F1で発した音波は、経路321を通って音響素子11に到達する。
この経路321は、音響素子11の法線322に対して角度βの位置にある。このような角度βをあおり角βと称する。
音波の到来方向は、図18B及び図18Cで示した水平角αと、あおり角βとで表わされる。
(到来方向がずれることによる影響)
次に、図19A~図19Dを参照して音波の到来方向がずれることによる影響を説明する。なお、図19A~図19Dでは、サイン波のような音波が到来していることを想定している。
図19A~図19Dでは、音響素子11(音響素子部18)を側方からみた図を示している。そして、図19A~図19Dにおいて、実線は音波の山を示し、破線は音波の谷を示している。なお、音波は疎密波であるので、音波の山は空気が密である部分を示し、谷は空気が疎となっている部分を示す。さらに、図19A~図19Dにおいて、矢印は音波の進行方向を示している。
なお、以降の図では、音響素子11の検出面は音響素子11の上面であるものとする。
図19Aは、音響素子11の真上(あおり角0°)から音波が到来している場合を示す図である。
図19Aに示すように、音響素子11の真上から音波が到来すると、音波の山のみ、谷のみが音響素子11に到達するため、精度の高い検出が可能となる。
図19B~図19Dは、音響素子11に対し、水平角90°、あおり角βで音波が到来している例を示す図である。
時間は図19B→図19C→図19Dの順に進んでいるものとする。
図19Bの時刻では、音波の谷331と、音波の山332とが音響素子11に同時に検出されている。
そして、図19Cの時刻では、音波の谷331、音波の山332がそれぞれ進行方向に進むにつれ、次の音波の谷333が音響素子11に到達している。すなわち、図19Cでは、音波の谷331,333、山332が当時に検出されている。
次に、図19Dの時刻では、図19B、図19Cに示される音波の谷331は、過ぎ去っており、代わりに新たな音波の山334が音響素子11に到達している。
つまり、図19Dでは、音波の山332,334、谷333が同時検出されている。
このように、音波の到来方向がずれると音波の山と、谷とが音響素子11で同時に検出されてしまう。
図20は、音響素子11に対して音波を入射した際に音響素子11で検出された検出信号の時間変化の例を示す図である。
図20において、符号401は水平角0°、あおり角0°のときの検出信号の時間変化を示す。すなわち、符号401は図19Aに示す方向から音波が到来したときの検出信号の時間変化を示している。ちなみに、入射された音波は符号401に示すような時間変化を示す音波である。
また、符号402は水平角0°、あおり角15°のときの検出信号の時間変化を示す。すなわち、符号402は図19B~図19Dに示すような方向から音波が到来したときの検出信号の時間変化を示している。
図20に示すように、水平角0°、あおり角0°のとき、明確な検出(検出信号401)が可能となっている。
これに対し、水平角0°、あおり角15°のときの検出信号(検出信号402)は、全体的になまった状態となっている。これは、図19B~図19Dで説明したように、音波の到来方向に角度がつくと、音波の山と、谷とが同時に検出されてしまい、信号強度を打ち消してしまうためである。
本実施形態では、このような音波の到来方向に角度がつくことで、なまってしまう検出信号402を検出信号401に近くなるように復元することを目的とする。
(受信特性関数)
次に、図21A及び図21Bを参照して、受信特性関数について説明する。
図21Aでは、音響素子11(音響素子部18)を上方からみた図を示している。
矢印412の方向が水平角0°の方向である。これに対し、水平角及びあおり角が所定の角度である矢印411の方向から音波が到来したとする。
ここで、音響素子11上に描かれている実線、破線、一点鎖線は、到来した音波における山(谷としてもよい)が音響素子11と重なっている部分を示している。音響素子11上に描かれている実線、破線、一点鎖線の長さが、音響素子11が音波の山を検出したときの検出強度となる。
図21Aの音響素子11上に描かれている破線、実線、一点鎖線によって検出される検出強度の時間変化を図21Bに示す。
なお、時間変化は、図21Aの音響素子11上に描かれている破線、実線、一点鎖線の長さに比例する。そのため、図21Bの縦軸を音響素子11上に描かれている破線、実線、一点鎖線の長さとしてもよい。
まず、図21Bの符号431に示すように、検出強度が上昇していく。これは、図21Aの音響素子11上に描かれている破線部分に相当する。
次に、符号432に示すように、検出強度が一定となる。これは、図21Aの音響素子11上に描かれている実線部分に相当する。つまり、図21Aの音響素子11上に描かれている実線が一定の長さとなっていることに由来する。
そして、符号432に示すように、検出強度が下降していく。これは、図21Aの音響素子11上に描かれている一点鎖線部分に相当する。
図21Bに示す検出強度の時間変化が受信特性関数となる。
そして、実際に検出される検出強度は、検出信号s(t)と、受信特性関数との畳み込みとなる。
なお、図21Bに示すように、受信特性関数は長方形または台形の形状を有する。
ここで、図22Aに示すような受信特性関数をHとする。また、図22Bは、図22Aに示す受信特性関数Hをフーリエ変換し、さらに、各周波数の振幅の絶対値を示したものである。
図22Aに示す受信特性関数は、例えば、水平角0°、90°または、270°、あおり角90°で音波が到来したときの受信特性関数である。しかし、図22Aに示す受信特性関数を、図21に示す受信特性関数に置き換えることで、任意の水平角、あおり角の方向から到来した音波に適用可能である。
図22Aに示す受信特性関数をフーリエ変換すると、図22Bに示すように広帯域周波数特性を有することがわかる。これは、図21Bのような受信特性関数をフーリエ変換しても同様である。つまり、長方形または台形の形状を有する受信特性関数は、広帯域周波数特性を有する。なお、ここでの広帯域とは80MHz程度の帯域である。
このとき、逆フィルタを1/H(ω)とすることで、理論的には元の検出信号S0(t)を復元可能である。ここで、ωは周波数を示す。
しかし、H(ω)は、図22Bに示すように、所々で値0を有している。そのため、このようなところでは、いわゆるゼロ割が生じ、逆フィルタが発散してしまう。
本実施形態では、このようなゼロ割を生じない逆フィルタを提案する。
(ウィナーフィルタM)
まず、このようなゼロ割を生じない逆フィルタとしてウィナーフィルタMがある。
ウィナーフィルタMは、以下の式(21)で示される逆フィルタである。
M=H/(|H|+Γ) ・・・(21)
そして、信号復元部534が、式(21)の逆フィルタ(ウィナーフィルタM)を使用した以下の式(22)を計算することで、検出された検出信号(復元信号)S0が得られる。ただし、式(21)でのHはH(ω)である。また、HはHの複素共役である。なお、Γは式(21)の分母がゼロ割しないようのするための定数である。
ウィナーフィルタMを用いることで、ゼロ割を避けることができ、復元信号の発散を防ぐことができる。
S0=FT -1 [FT[S]・[M]] ・・・(22)
ここで、Sは検出信号、S0は復元信号、FT[ ]はフーリエ変換、FT-1 [ ]は逆フーリエ変換、「・」は積を示す。
式(21)に示すような逆フィルタ(ウィナーフィルタM)では、分母に所定の定数Γが配されることで、ゼロ割を防ぎ、逆フィルタが発散することを防ぐことができる。
(提案逆フィルタM1)
次に、発明者が考案した逆フィルタ(提案逆フィルタM1と称する)を、図23A~図23Cを参照して説明する。
図23Aは、図22Aの受信特性関数Hをフーリエ変換した際の実部の挙動を示す図である。また、図23Bは、図22Aの受信特性関数Hをフーリエ変換した際の虚部の挙動を示す図である。
図23A及び図23Bを比較すると、実部の方が虚部よりも値が大きい。つまり、実部の方が、虚部よりも影響が大きいことがわかる。
ここで、図23Bに示すような虚部の包絡線421を考える。
図23Cは、図23Bの包絡線421のみを示す図である。
このような、虚部の包絡線を用いて、受信特性関数算出部532は、以下の式(23)に示される受信特性関数H1を算出する。
H1=Re{H}+i Env(Im{H}) ・・・(23)
ここで、Re{H}はHの実部(図23A)を示し、Im{H}はHの虚部(図23B)を示す。また、Env(Im{H})は、Hの虚部の包絡線421(図23B、図23C参照)を示す。ただし、式(23)でのHはH(ω)である。
次に、逆フィルタ算出部533は、式(23)のH1を用いて、以下の式(24)に示す提案逆フィルタM1を算出する。
M1=H1/|H1| ・・・(24)
そして、信号復元部534は、以下の式(25)を用いて復元信号S0を算出する。
S0=FT -1 [FT[S]・[M1]] ・・・(25)
なお、図23Cに示すように、Hの虚部の包絡線421は、60MHzのところで値が0となっているが、逆フィルタ算出部533は60MHzの手前で計算を止めればよい。
なお、受信特性関数H1は、受信特性関数Hとは形が変わる。しかし、図23A及び図23Bで説明したように、虚部よりも実部の方が受信特性関数の形状に与える影響が大きいため、受信特性関数H1における形状の変化は小さい。
提案逆フィルタM1によれば、式(21)に示すウィナーフィルタMの定数Γの恣意性をなくすことができる。
(シミュレーション結果)
次に、ウィナーフィルタMと、提案逆フィルタM1を用いた復元のシミュレーションについて、図24A~図25Cに示す。
図24Cは、図24A及び図24Bに示す方向から音波が到来したときの、シミュレーション結果を示す図である。
ここで、図24Aは、音響素子11(音響素子部18)を上面からみた図であり、図24Bは、音響素子11(音響素子部18)を側面からみた図である。ここで音響素子11に入射される音波は図20の符号401のような時間変化を有する音波である。
図24A及び図25Bに示すように、水平角0°、あおり角10°の方向から音波が到来した場合のシミュレーション結果を図24Cに示す。
図24Cにおいて、符号601は、あおり角0°の方向から音波が到来した場合の検出信号を示す。つまり、符号601は検出面(音響素子11の上面)に対し、真上方向から音波が到来した場合の検出信号を示している。なお、以降において、検出信号とは、検出信号の時間変化を示すものとする。
そして、符号602は、水平角0°、あおり角10°の方向から音波が到来した場合の検出信号を示す。
そして、符号603は、符号602の検出信号に対し、ウィナーフィルタMを用いた信号復元を行った結果(復元信号)を示す。
また、符号604は、符号602の検出信号に対し、提案逆フィルタM1を用いた信号復元を行った結果(復元信号)を示す。
符号603及び符号604は、符号601に近ければ近いほど復元度合いがよいことになる。
ここで、符号603と、符号604とを比較すると、正負のピーク付近ではウィナーフィルタMの方が、提案逆フィルタM1よりも復元度合いがよい。
しかしながら、ピーク以外の部分では、提案逆フィルタM1の方が、ウィナーフィルタMよりも復元度合いがよい。
図24Cに示す時間窓全体でSN比を比較したところ、提案逆フィルタM1の方がウィナーフィルタMよりも1.9倍、SN比が向上した。
図25Cは、図25A及び図25Bに示す方向から音波が到来したときの、シミュレーション結果を示す図である。ここで音響素子11に入射される音波は図20の符号401のような時間変化を有する音波である。
ここで、図25Aは、音響素子11(音響素子部18)を上面からみた図であり、図25Bは、音響素子11(音響素子部18)を側面からみた図である。
図25A及び図25Bに示すように、水平角45°、あおり角10°の方向から音波が到来した場合のシミュレーション結果を図25Cに示す。
図25Cにおいて、符号611は、あおり角0°の方向から音波が到来した場合の検出信号を示す。つまり、符号611は、は検出面(音響素子11の上面)に対し、真上方向から音波が到来した場合の検出信号を示している。
そして、符号612は、水平角45°、あおり角10°の方向から音波が到来した場合の検出信号を示す。
そして、符号613は、符号612の検出信号に対し、ウィナーフィルタMを用いた信号復元を行った結果(復元信号)を示す。
また、符号614は、符号612の検出信号に対し、提案逆フィルタM1を用いた信号の復元を行った結果(復元信号)を示す。
ここで、符号613と、符号614とを比較すると、図24Cと同様、正負のピーク付近ではウィナーフィルタMの方が、提案逆フィルタM1よりも復元度合いがよい。
しかしながら、図24Cと同様、ピーク以外の部分では、提案逆フィルタM1の方が、ウィナーフィルタMよりも復元度合いがよい。
図25Cに示す時間窓全体でSN比を比較したところ、提案逆フィルタM1の方がウィナーフィルタMよりも1.5倍、SN比が向上した。
本実施形態によれば、音響素子11に対して斜め方向から到来した音波に由来する検出信号の復元が可能となる。この結果、精度の高い画像を再構成することができる。
特許文献1に記載の技術では、被検体内を伝播する音響波の伝播速度のばらつきを抑制することを目的としている。従って、本実施形態の目的とは異なっているが、特許文献1に記載の技術では、中心周波数といった代表的な1つの周波数に絞り込むことで画像の再構成が行われている。このため、本実施形態のように音響素子11に対する音波の到来方向の補正に、特許文献1に記載の技術を適用すると画像情報の欠落が生じてしまう。
これに対し、本実施形態では、広帯域周波数成分(いうなれば、すべての周波数成分)が一度に補正される。このため、本実施形態では、画像情報を損なうことがない。従って、本実施形態では、精度の高い画像生成が可能となる。
また、本実施形態による角度補正処理が光音響型のカテーテル1に適用されることで、精度の高いカテーテル画像を再構成することができる。特に、ファイバスキャンを行うカテーテル1に適用されることで、撮像用レーザR1が回転して射出されることによる音響素子11への音波の傾きを補正することができる。
(画像処理)
図26は、第1実施形態で行われる画像処理(図7のステップS7)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
画像構成部53は、情報記憶部52に記憶されている検出信号を画像信号に変換する(S701)。画像信号への変換は、ヒルベルト変換、直交検波、バックプロジェクション、絶対値演算のいずれでもよい。
次に、画像構成部53はタイミング制御部42が算出した補正アドレス等を基に、撮像用レーザR1が照射される対象物から音響素子部18までの距離及び方向を算出する(S702)。なお、このときの方向は、角度補正処理で算出された方向(到来方向)が用いられてもよい。
次に、画像構成部53が、画像信号と、情報記憶部52に記憶されている、補正された撮像用レーザR1の射出位置(補正アドレス)を基にカテーテル撮像画像を生成する(S703)。画像は1D(Dimension)でもよいし、2D、3Dでもよい。
補正アドレスを基にカテーテル撮像画像が生成されることで、光音響型カテーテルシステムCは、校正情報8に従って撮像用レーザR1で撮像されたカテーテル撮像画像を校正する。
画像構成部53は、生成したカテーテル撮像画像を情報記憶部52に記憶する。
ここで、図27及び図28を参照して、対象物から音響素子11(音響素子部18)までの距離及び方向の算出方法について説明する。
図27に示す方向に撮像用レーザR1が射出されるものとする。そして、撮像用レーザR1の進行方向に対象物F1と、対象物F2とが存在する場合を考える。
撮像用レーザR1は光速で進むため、撮像用レーザR1が射出されてから対象物F1に到達する時間と、対象物F2に到達する時間とは同じであると考えることができる。つまり、撮像用レーザR1が射出されてから対象物F1に到達する時間と、対象物F2に到達する時間とは、それぞれ0と考えることができる。
従って、音響素子11(音響素子部18)と、対象物F1までの距離L1及び対象物F2までの距離L2は以下の式で示すことができる。
L1=Vs×T1
L2=Vs×T2
ここで、Vsは音の速さである。また、T1は撮像用レーザR1が射出されてから音響素子11で音波を検出するまでの時間である。同様に、T2は撮像用レーザR1が射出されてから音響素子11で音波を検出するまでの時間である。
図28は、図27に示す音響素子11で検出される信号強度の時間変化を示す図である。
図28において、横軸は時間を示し、縦軸は信号強度(音波強度)である。また、図28において、時刻0は撮像用レーザR1の射出時刻である。
そして、時刻T1及び時刻T2は、それぞれ図27における対象物F1,F2で発せられた音波が音響素子11に届く時刻である。
すなわち、時刻T1における信号強度I1は図27の距離L1にある対象物F1(図27参照)の情報である。同様に、時刻T2における信号強度I2は図27の距離L2にある対象物F2(図27参照)の情報である。
なお、検出された対象物F1や、対象物F2が、音響素子11に対してどの方向に存在するかは、撮像用レーザR1の射出方向(つまり、アドレス)から容易に算出できる。
このようにして画像データが再構成される。
なお、音響素子11が複数配置されている場合、前記したように、画像構成部53は、Delay and Sumを行うことで、検出信号を増強させてもよい。
画像処理が行われた後、操作者は、生成された画像を参照しつつ、図示しない治療用レーザの射出を行う。
(角度ゲイン補正レバー701)
図29は、本実施形態で用いられる画像化処理装置5aの変形例を示す図である。
図29における画像化処理装置5aは、図3におけるインタフェース装置6を含んで備えている。
そして、画像化処理装置5aには、複数の角度ゲイン補正レバー(操作部)701が備えられている。
角度ゲイン補正レバー701は、図18Cに示すあおり角に対応している。例えば、角度ゲイン補正レバー701aはあおり角10°に対応し、角度ゲイン補正レバー701bはあおり角20°に対応する等である。
そして、角度ゲイン補正レバー701が操作されると、角度補正処理部530は、そのあおり角に対応する方向から到来した復元信号の信号強度を増幅する。
例えば、あおり角10°に対応する角度ゲイン補正レバー701aが増幅方向に動かされると、角度補正処理部530は、あおり角10°の方向から音波が到来したと判定された復元信号すべての信号強度を増幅する。逆に、あおり角10°に対応する角度ゲイン補正レバー701aが減少方向に動かされると、角度補正処理部530は、あおり角10°の方向から音波が到来したと判定された復元信号すべての信号強度を減少する。
図24Cや、図25Cに示すように、復元信号は、本来検出されるべき信号とは一致しない。そこで、角度ゲイン補正レバー701によって、復元信号の信号強度が調整されることで、復元信号を本来検出されるべき信号に近づけることができる。
このようにすることで、信号復元の精度を向上させることができる。
(受信特性関数テーブル)
図30は、本実施形態で用いられる受信特性関数テーブル710の例を示す図である。
本実施形態では、受信特性関数算出部532が、その都度、受信特性関数を算出している。しかし、これに限らず、図30に示すように各到来方向に対応する受信特性関数が受信特性関数テーブル710として情報記憶部52(図3参照)に予め格納されていてもよい。
図30の例では、最上段が水平角90°、あおり角90°、上から2番目が水平角80°、あおり角90°、最下段が水平角45°、あおり角90°の受信特性関数である。
受信特性関数テーブル710では、図30に示すように、水平角、あおり角ごとに受信特性関数が格納されている。
このようにすることで、受信特性関数の算出処理を省くことができ、計算負荷が軽減される。
なお、図30に示す受信特定関数テーブル710における各受信特性関数は、予め実験等によって計測されたものでもよい。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部41~44,51,53,530~534、情報記憶部52等は、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図5及び図6に示すように、前記した各構成、機能等は、FPGA4Aや、CPU5A等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納すること以外に、メモリや、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1 カテーテル(光音響型のカテーテル)
5C 記憶装置(記憶部)
11 音響素子(検出部)
13 光ファイバ
18 音響素子部(検出部)
52 情報記憶部(記憶部)
53 画像構成部(画像生成部)
530 角度補正処理部(強度処理部)
533 逆フィルタ算出部
534 信号復元部
701,701a,701b 角度ゲイン補正レバー(操作部)
710 受信特性関数テーブル
Z 画像生成システム(信号処理装置)

Claims (10)

  1. 到来信号を検出する検出部で検出され、発生する検出信号の受信特性関数を基に、逆フィルタを算出する逆フィルタ算出部と、
    前記検出信号のフーリエ変換の結果と、前記逆フィルタ(但し、逆フィルタは周波数領域での逆フィルタである)との積を、逆フーリエ変換する信号復元部と、
    を有し、
    前記検出部は、光音響型のカテーテルに備えられており、当該光音響型のカテーテルの光ファイバから射出されたレーザの照射対象物から発せられた音波を前記到来信号として検出するものであり、
    前記受信特性関数は、前記検出部の検出面に対する前記到来信号の傾きに基づいたものであるとともに、広帯域の周波数特性を有する周波数領域の関数であり、
    前記逆フィルタ算出部は、
    前記逆フィルタにおいて、任意の周波数成分が0より大きい値を有するよう、前記逆フィルタを設定する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記逆フィルタ算出部は、
    前記受信特性関数をHとすると、新たな受信特性関数として、以下の式(1)に示す受信特性関数H1を算出し(但し、H及びH1は周波数領域の関数である)、
    新たに算出された受信特性関数H1を基に、以下の式(2)に示す逆フィルタMを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
    H1=Re{H}+iEnv(Im{H}) ・・・(1)
    M=H1/|H1| ・・・(2)
    ここで、Re{H}は、Hの実部を示し、Im{H}はHの虚部を示し、Env(Im{H})は、Hの虚部の包絡線を示し、H1はH1の複素共役を示す。
  3. 前記逆フィルタ算出部は、
    前記受信特性関数をHとすると、以下の式(3)で示されるウィナーフィルタを前記逆フィルタとする
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
    M=H/(|H|+Γ) ・・・(3)
    ここで、HはHの複素共役であり、Γは所定の定数である。
  4. 前記光ファイバの先端は、回転しつつ、前記レーザを射出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 前記信号復元部から出力された信号を基に、画像を生成する画像生成部
    を有することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記検出部に対する前記検出信号が到来する各角度に応じた前記受信特性関数が記憶部に格納されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 前記検出部に対する前記検出信号が到来する各角度に応じた操作部と、
    前記検出信号の信号強度の増減を行う強度処理部と、
    を有し、
    所定の角度に対応する前記操作部が操作されると、前記強度処理部は、操作された前記操作部に対応する角度から到来したと判定された前記検出信号の強度を増減する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 光音響型のカテーテルに備えられ、当該光音響型のカテーテルの光ファイバから射出されたレーザの照射対象物から発せられた音波を到来信号として検出し検出信号を発生する検出部から発生した前記検出信号を、信号処理装置が処理する信号処理方法であって、
    前記検出信号の受信特性関数を基に、逆フィルタを算出する第1のステップと、
    前記検出信号のフーリエ変換の結果と、前記逆フィルタ(但し、逆フィルタは周波数領域での逆フィルタである)との積を、逆フーリエ変換する信号復元ステップと、
    を有し、
    前記受信特性関数は、前記検出部の検出面に対する前記到来信号の傾きに基づいたものであるとともに、広帯域の周波数特性を有する周波数領域の関数であり、
    前記逆フィルタにおいて、任意の周波数成分が0より大きい値を有するよう、前記逆フィルタを設定する
    ことを特徴とする信号処理方法。
  9. 前記第1のステップは、
    前記受信特性関数をHとすると、新たな受信特性関数として、以下の式(1)に示す受信特性関数H1を算出し(但し、H及びH1は周波数領域の関数である)、
    新たに算出された受信特性関数H1を基に、以下の式(2)に示す逆フィルタMを算出する
    ことを特徴とする請求項8に記載の信号処理方法。
    H1=Re{H}+iEnv(Im{H}) ・・・(1)
    M=H1/|H1| ・・・(2)
    ここで、Re{H}は、Hの実部を示し、Im{H}はHの虚部を示し、Env(Im{H})は、Hの虚部の包絡線を示し、H1はH1の複素共役を示す。
  10. 前記第1のステップは、
    前記受信特性関数をHとすると、以下の式(3)で示されるウィナーフィルタを前記逆フィルタとする
    ことを特徴とする請求項に記載の信号処理方法。
    M=H/(|H|+Γ) ・・・(3)
    ここで、HはHの複素共役であり、Γは所定の定数である。
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