JP6902052B2 - 複数のリガーゼ組成物、システム、および方法 - Google Patents

複数のリガーゼ組成物、システム、および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6902052B2
JP6902052B2 JP2018560726A JP2018560726A JP6902052B2 JP 6902052 B2 JP6902052 B2 JP 6902052B2 JP 2018560726 A JP2018560726 A JP 2018560726A JP 2018560726 A JP2018560726 A JP 2018560726A JP 6902052 B2 JP6902052 B2 JP 6902052B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ligase
dna
ligation
atp
adenylated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018560726A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019504645A (ja
Inventor
ユー・ジェン
マンチン・ホン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rgene Inc
Original Assignee
Rgene Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rgene Inc filed Critical Rgene Inc
Publication of JP2019504645A publication Critical patent/JP2019504645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6902052B2 publication Critical patent/JP6902052B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/93Ligases (6)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y605/00Ligases forming phosphoric ester bonds (6.5)
    • C12Y605/01Ligases forming phosphoric ester bonds (6.5) forming phosphoric ester bonds (6.5.1)
    • C12Y605/01001DNA ligase (ATP) (6.5.1.1)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y605/00Ligases forming phosphoric ester bonds (6.5)
    • C12Y605/01Ligases forming phosphoric ester bonds (6.5) forming phosphoric ester bonds (6.5.1)
    • C12Y605/01002DNA ligase (NAD+) (6.5.1.2)

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Computer And Data Communications (AREA)

Description

本願は、2016年2月8日に出願された米国仮出願番号第62/292,558号の優先権を主張し、出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる。
分野
本願明細書は、複数のリガーゼを使用する組成物、システム、および方法であって、リガーゼの少なくとも1つはアデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼ(例えば、ATP非含有混合物中に存在する)である、組成物、システム、および方法を提供する。1つの態様において、複数のリガーゼは、プレアデニル化二本鎖配列を非アデニル化二本鎖配列にライゲートする(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼは第1の鎖にライゲートし、異なるリガーゼは第2の鎖にライゲートする)ために使用される。他の態様において、本願明細書において変異体T4リガーゼ(例えば、K159S変異体またはK159C変異体)が提供される。
背景
DNAリガーゼは、ATPまたはNAD+を利用し、3’−ヒドロキシルおよび5’−ホスフェートを有する隣接ポリヌクレオチド末端間でホスホジエステル結合形成を触媒する二価金属イオン依存性酵素である(Tomkinson AE, PNAS, 2006)。DNAリガーゼは、DNA複製および修復のための重要な酵素であり、真核生物、細菌、古細菌および多数のウイルスにおいて普遍的に見いだされる。種の起源に依存して、天然に存在するDNAリガーゼは、多数のユニークな特性、例えば、基質特異性、配列およびドメイン構成、最適な反応条件、例えばpH、温度および耐塩性を有し得る。
全ての公知のDNAリガーゼは、3つのヌクレオチジル転移反応に関与する共通の経路を介して触媒作用を行う(Lehman IR. et al, Science, 1974;およびLindahl T et al, Annu Rev Biochem, 1992参照;これら両方が出典明示によりそれら全体において、特にライゲーションに関するステップについて本願明細書に包含させる)。ATP依存性DNAリガーゼの場合、第1のステップ(ステップ1)は、リガーゼによるATPのα−ホスフェートに対する攻撃に関与し、ピロリン酸(pyrophosphate)の放出およびリガーゼ−AMP中間体の形成をもたらす。AMPは、保存された配列モチーフ内でリジン残基のアミノ基に共有結合している。第2のステップ(ステップ2)において、AMPヌクレオチドは、5’−ホスフェート−末端DNA鎖に移され、5’−App−DNA中間体を形成する。第3および最終ステップ(ステップ3)において、5’−App−DNA上の3’−OH鎖による攻撃は、2つのポリヌクレオチドを結合し、AMPを遊離させる。
T4 DNAリガーゼは、単離された最初のDNAリガーゼの1つであり(Weiss B, et al, PNAS, 1967)、該酵素はその後、クローニング、配列決定、および遺伝子合成などを含む分子生物学適用ならびに分子診断におけるツールとして広く使用されている。T4 DNAリガーゼは、相補的塩基対合にてニッキングされた二本鎖DNAおよび二本鎖切断の両方を容易に受け入れる。さらに、ポリエチレングリコール(PEG)または他の小分子のようなライゲーションエンハンサーの非存在下でさえ、平滑末端または一塩基オーバーハングを有するDNAフラグメントを結合する能力においてユニークである(Sogaramella V et al, JMB, 1972;米国特許第8,697,408号参照)。この理由のため、T4 DNAリガーゼは、ハイスループット配列決定または次世代配列決定(NGS配列決定)のためのライブラリー調製ワークフローのような多くのインビトロ適用において日常的に使用される。
二本鎖オリゴヌクレオチドアダプターを二本鎖DNAフラグメントのライブラリーにライゲートすることは、多くの分子生物学適用において一般的である。例えば、アダプターライゲーションは、NGS配列決定のライブラリー調製ワークフローにおいて重要なステップである。未知の配列を有するDNAフラグメントのライブラリーへの設計された既知の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチドの結合は、PCR増幅またはプライマー伸長のような下流操作を容易にする。効率的かつ完全なライゲーションステップは、ライブラリー調製の成功を保証し、ライブラリーのPCR増幅のために必要なサイクル数を減少させることができ、出発物質の必要な量を減少させ、得られる配列データの偏りを最小限にするために役立つ。これらの理由のため、多くの適用のためにライゲーション反応の効率および完全性の改善が必要である。
概要
本願明細書は、複数の異なるリガーゼを使用する組成物、システム、キット、および方法であって、リガーゼの少なくとも1つはアデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼ(例えば、ATP非含有混合物中に存在する)である、組成物、システム、キット、および方法を提供する。1つの態様において、複数のリガーゼは、プレアデニル化二本鎖配列を非アデニル化二本鎖配列にライゲートする(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼは第1の鎖にライゲートし、異なるリガーゼは第2の鎖にライゲートする)ために使用される。他の態様において、本願明細書において変異体T4リガーゼ(例えば、K159S変異体またはK159C変異体)が提供される。
いくつかの態様において、本願明細書は、a)アデニル化欠損ATP依存性リガーゼを含む第1のリガーゼ(すなわち、ATPと反応することによってAMP−リガーゼ中間体を形成することができないリガーゼ);およびb)第2のリガーゼ、ここで、該第2のリガーゼはi)ATP依存性リガーゼ、またはii)NAD依存性リガーゼである、を含む、組成物(例えば、インビトロ組成物)を提供する。1つの態様において、第1および/または第2のリガーゼは、組換え的に生産される。1つの態様において、第1および第2のリガーゼは、1つの単一のポリペプチドに融合され、組換え的に生産されることができる。1つの態様において、該組成物は、該第1および第2のリガーゼ以外の生物学的分子を含まないか、または実質的に含まない(例えば、組成物は、ライゲートされる標的核酸配列は例外かもしれないが、他の生物学的分子なしで、本質的に第1および第2のリガーゼのみからなる)。
1つの態様において、本願明細書は、融合タンパク質を含む組成物であって、融合タンパク質は、a)アデニル化欠損ATP依存性リガーゼを含む第1のリガーゼ(すなわち、ATPと反応することによってAMP−リガーゼ中間体を形成することができないリガーゼ);およびb)第2のリガーゼ、ここで、該第2のリガーゼは:i)ATP依存性リガーゼ、またはii)NAD依存性リガーゼである、を含む、組成物を提供する。
いくつかの態様において、本願明細書は、a)非アデニル化ATP依存性リガーゼ;およびb)NAD依存性リガーゼを含む、組成物であって、該組成物は、アデノシン三リン酸(ATP)を含まないか、または検出可能に含まない、組成物を提供する。1つの態様において、非アデニル化ATP依存性リガーゼおよび/またはNAD依存性リガーゼは組換え的に生産される。
いくつかの態様において、本願明細書は、a)第1のリガーゼを含む第1の組成物を含む第1の容器、ここで、該第1のリガーゼはi)アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ、またはii)非アデニル化ATP依存性リガーゼであり、該非アデニル化ATP依存性リガーゼが該第1の組成物中に存在するとき、該第1の組成物はアデノシン三リン酸(ATP)を含まないか、または検出可能に含まない;およびb)第2のリガーゼを含む第2の組成物を含む第2の容器、ここで、該第2のリガーゼはi)ATP依存性リガーゼ、またはii)NAD依存性リガーゼである、を含む、システムおよび/またはキットを提供する。1つの態様において、第1および/または第2のリガーゼは組換え的に生産される。
いくつかの態様において、本願明細書は、核酸配列をライゲートする方法であって、a)以下の構成要素を反応混合物に混合すること:i)第1のリガーゼ、ここで、該第1のリガーゼは、A)アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ、またはB)非アデニル化ATP依存性リガーゼであり、該非アデニル化ATP依存性リガーゼが該反応混合物中に存在するとき、該反応混合物はアデノシン三リン酸(ATP)を含まないか、または検出可能に含まない、ii)アデニル化二本鎖核酸配列(ADSNAS)(例えば、平滑末端を有するか、または付着末端または単一塩基オーバーハングのような、オーバーハングを有する)、およびiii)非アデニル化二本鎖核酸配列(非ADSNAS)(例えば、平滑末端を有するか、または付着末端または単一塩基オーバーハングのような、オーバーハングを有する)、ここで、該非ADSNASは第2の鎖にハイブリダイズされた第1の鎖を含む(または、該非ADSNASは互いにハイブリダイズ可能な第1および第2の別々の一本鎖として提供される)、ここで、該構成要素を混合することは、該第1のリガーゼが該非ADSNASの該第1の鎖を該ADSNASに(すなわち該ADSNAの第1のアデニル化鎖に)ライゲートするような条件下である、およびb)該第2のリガーゼが該非ADSNASの該第2の鎖を該ADSNASに(すなわち、該ADSNAの第2の鎖に)ライゲートするような条件下で、第2のリガーゼを該反応混合物に加えること、ここで、該第2のリガーゼはi)ATP依存性リガーゼ、またはii)NAD依存性リガーゼである、を含む、方法を提供する。特定の態様において、方法は、ADSNASを非ADSNASにライゲートすることによって形成される核酸分子を配列決定反応に付し、(例えば、ライブラリーフラグメントにライゲートされるアダプターを使用する配列決定方法論を使用して)核酸配列分子の少なくとも一部を決定することをさらに含む。
いくつかの態様において、本願明細書は、以下の構成要素を反応混合物に混合することを含む核酸配列をライゲートする方法であって、a)第1のリガーゼ、ここで、該第1のリガーゼは、i)アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ、またはii)非アデニル化ATP依存性リガーゼであり、該非アデニル化ATP依存性リガーゼが該反応混合物中に存在するとき、該反応混合物がアデノシン三リン酸(ATP)を含まないか、または検出可能に含まない、b)第2のリガーゼ、ここで、該第2のリガーゼはNAD依存性リガーゼである、c)アデニル化二本鎖核酸配列(ADSNAS)、d)非アデニル化二本鎖核酸配列(非ADSNAS)、およびここで、該構成要素を混合することは、該第1のリガーゼが該非ADSNASの該第1の鎖を該ADSNASにライゲートし、該第2のリガーゼが該非ADSNASの該第2の鎖を該ADSNASにライゲートするような条件下である、方法を提供する。特定の態様において、方法は、ADSNASを非ADSNASにライゲートすることによって形成される核酸分子を配列決定反応に付し、核酸配列分子の少なくとも一部を決定することをさらに含む。
1つの態様において、非アデニル化ATP依存性リガーゼは、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、およびPBCV−1 DNAリガーゼ、またはそれらの見かけ上近いホモログからなる群から選択される。他の態様において、NAD依存性リガーゼは、大腸菌DNAリガーゼ、Thermus thermophiles DNAリガーゼ、およびThermus aquaticus DNAリガーゼ、またはそれらの見かけ上近いホモログからなる群から選択される。
1つの態様において、組成物は、(例えば、図2および3に示されるとおり、および一緒にハイブリダイズされる2つの別々の配列またはそれ自体にハイブリダイズされる一本鎖ヘアピンであり得る)アデニル化二本鎖核酸配列(ADSNAS)をさらに含む。特定の態様において、ADSNASは5から2000塩基対の長さ(例えば、5…15…35…300…500…1000…または2000塩基対の長さ)である。いくつかの態様において、ADSNASは検出可能な標識または内部標識を含む。他の態様において、組成物は非アデニル化二本鎖核酸配列(非ADSNAS)をさらに含む。1つの態様において、非ADSNASは第2の鎖にハイブリダイズされた第1の鎖を含み、第1の鎖は第1のリガーゼによってADSNASにライゲートされることができ、第2の鎖は第2のリガーゼによってADSNASにライゲートされることができる。特定の態様において、非ADSNASは5から2000塩基対の長さ(例えば、5…15…35…300…500…2000…または4000塩基対の長さ)である。特定の態様において、非ADSNASはタンパク質またはタンパク質の一部をコードする。いくつかの態様において、ADSNASは二本鎖配列決定アダプター(例えば、Illumina TRUSEQアダプター、Illumina NEXTERAアダプター、SOLEXA配列決定アダプター、ROCHE 454配列決定アダプター、SOLID配列決定アダプター、およびION TORRENTのためのION XPRESSバーコード(barcode)アダプター)を含む。特定の態様において、非ADSNASは配列決定ライブラリーフラグメントまたは興味ある他の核酸配列を含む。
特定の態様において、第1のリガーゼ(アデニル化欠損リガーゼ)は野生型リガーゼの変異体を含む。特定の態様において、第1のリガーゼはKx(D/N)Gモチーフ(xは任意のアミノ酸である)を有する野生型リガーゼの変異体を含み、モチーフのリジンが、変異体がアデニル化欠損を引き起こすが、依然としてステップ3ライゲーションが可能である異なるアミノ酸で置換されている以外、変異体はKx(D/N)Gモチーフを含む。特定の態様において、変異体は、Gx(D/N)G(配列番号:5)、Px(D/N)G(配列番号:6)、Ax(D/N)G(配列番号:7)、Vx(D/N)G(配列番号:8)、Lx(D/N)G(配列番号:9)、Ix(D/N)G(配列番号:10)、Mx(D/N)G(配列番号:11)、Cx(D/N)G(配列番号:12)、Fx(D/N)G(配列番号:13)、Yx(D/N)G(配列番号:14)、Wx(D/N)G(配列番号:15)、Hx(D/N)G(配列番号:16)、Rx(D/N)G(配列番号:17)、Qx(D/N)G(配列番号:18)、Nx(D/N)G(配列番号:19)、Ex(D/N)G(配列番号:20)、Dx(D/N)G(配列番号:21)、Sx(D/N)G(配列番号:22)、Tx(D/N)G(配列番号:23)およびx(D/N)G(配列番号:24、リジンの点欠失)からなる群から選択されるリジン置換モチーフを含み、xは任意のアミノ酸であり、Nはアスパラギンである。
1つの態様において、変異体は(例えば、位置159でのリジンからのアミノ酸変化を有する)変異体T4 DNAリガーゼを含む。特定の態様において、変異体T4 DNAリガーゼは、K159S変異体、K159C変異体、およびK159A変異体(例えば、配列番号:1−3に示されるとおり)、または、これらの配列と97−99%同一性を有するか、または正常ステップ3リガーゼ活性を実質的に変更しないこれらの配列のNまたはC末端切断を有する、これらの配列の変異体からなる群から選択される。特定の態様において、T4 DNAリガーゼは、リガーゼステップ3活性を実質的に変更しない(位置159でない)1つのアミノ酸変化を有する配列番号:1−3によってコードされる。1つの態様において、第1のリガーゼは、Chlorella ウイルス PBCV−1 DNAリガーゼからのK27A変異体である(Sriskana et al., Nucleic Acids Research, 1998, 26(2), 525-531参照、これを出典明示によりその全体において、特にK27A変異体について本願明細書に包含させる)。
いくつかの態様において、第2のリガーゼはATP依存性リガーゼであり、ATP依存性リガーゼはT4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、およびPBCV−1 DNAリガーゼからなる群から選択される。さらなる態様において、第2のリガーゼはNAD依存性リガーゼであり、NAD依存性リガーゼは、大腸菌DNAリガーゼ、Thermus thermophiles DNAリガーゼ、およびThermus aquaticus DNAリガーゼからなる群から選択される。
1つの態様において、本願明細書は、a)T4 DNAリガーゼ K159S変異体および/またはT4 DNAリガーゼ K159C変異体を含む第1の組成物を含む第1の容器;およびb)アデニル化二本鎖核酸配列(ADSNAS)を含む第2の組成物を含む第2の容器を含むシステムおよびキットを提供する。1つの態様において、第1および第2の容器の両方が、パッケージ(例えば、ボックスまたは他の輸送容器)中に存在する。特定の態様において、本願明細書は、T4 DNAリガーゼ K159S変異体および/またはT4 DNAリガーゼ K159C変異体を含む組成物を提供する。
1つの態様において、K159S変異体は、配列番号:1のアミノ酸配列、または、この配列と97−99%同一性を有するか、または、正常リガーゼステップ3活性を実質的に変更しないこの配列のNまたはC末端切断を有するこの配列の変異体によってコードされる。いくつかの態様において、T4 DNAリガーゼは、リガーゼステップ3活性を実質的に変更しない(位置159でない)1つのアミノ酸変化を有する配列番号:1によってコードされる。他の態様において、K159S変異体は、配列番号:2のアミノ酸配列、または、この配列と97−99%同一性を有するか、または、正常リガーゼステップ3活性を実質的に変更しないこの配列のNまたはC末端切断を有するこの配列の変異体によってコードされる。特定の態様において、T4 DNAリガーゼは、リガーゼステップ3活性を実質的に変更しない(位置159でない)1つのアミノ酸変化を有する配列番号:2によってコードされる。
図1は、A−テールライブラリーDNAフラグメントおよびT−テールアダプター間の慣用のライゲーションにおける特定の反応ステップを描写する典型的なワークフローを示す。
図2は、(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ、または非アデニル化ATP依存性リガーゼを使用する)第1の鎖ライゲーションのためのステップ3、および、A−テールDNAフラグメントおよびアデニル化T−テールアダプターに関する第2の鎖ライゲーションのための別のリガーゼを使用するのみの典型的な非限定的な態様である。
図3は、(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ、または非アデニル化ATP依存性リガーゼを使用する)第1の鎖ライゲーションのためのステップ3、および、平滑末端DNAフラグメントおよびアデニル化平滑末端アダプターに関する第2の鎖ライゲーションのための別のリガーゼを使用するのみの典型的な非限定的な態様である。
図4は、T4 DNAリガーゼ K159X変異体の活性がライゲーションのステップ3反応において試験された実施例1からの結果を示す。反応は、25℃で70mM Tris−HCl、10mM MgCl、5mM DTT pH7.6を有するバッファー中で行われた。各10ul反応物は0.2ul 平滑末端PCRフラグメントおよび0.2ul アデニル化平滑末端アダプターを含んだ。反応物は室温で1時間インキュベートされ、次に50℃で1時間プロテイナーゼK消化に付された。次に、反応物は10% TBEゲル上で動かされ、SYBR Goldで染色され、視覚化のためにGE ImageQuant上でスキャンされた。ゲル中のレーンは、次のとおりである:C)野生型T4DNAリガーゼ(NEB cat #:M0202L)でのポジティブコントロール反応;1)K159Y;2)K159W;3)K159P;4)K159R;5)K159D;6)K159N;7)K159T;8)K159Q;9)K159A;10)K159E;11)K159H;12)K159V;13)K159F;14)K159I;15)K159C;16)K159S;17)K159G;および18)K159M。
図5は、平滑末端ライゲーションが種々のリガーゼ混合物を使用して試験された実施例1からの結果を示す。ゲル中のレーンは、次のとおりである:レーン1、PCRフラグメントおよびアダプターのみ;レーン2、K159Sを有する;レーン3、K159Sおよび大腸菌リガーゼを有する;レーン4、T4 DNAリガーゼを使用するPCRフラグメントおよびリン酸化平滑アダプターのライゲーション。
図6は、T4 DNAリガーゼ K159S変異体(配列番号:1)に関するアミノ酸配列を示す。
図7は、T4 DNAリガーゼ K159C変異体(配列番号:2)に関するアミノ酸配列を示す。
図8は、T4 DNAリガーゼ K159A変異体(配列番号:3)に関するアミノ酸配列を示す。
定義
本願明細書において使用される「アデニル化欠損ATP依存性リガーゼ」なる用語は、ATP依存性リガーゼによって通常行われるとおりATPと反応することによってAMP−リガーゼ中間体を形成することができないATP依存性リガーゼを示す。かかるDNAリガーゼの例は、T4 DNAリガーゼ K159S、K159C、およびK159A変異体、ならびにChlorella ウイルス PBCV−1 DNAリガーゼからのK27A変異体を含むが、これらに限定されない。例はまた、リガーゼの他の保存されたモチーフにおける突然変異誘発、例えば、T4 RNA リガーゼ2におけるR55K、K227QおよびK225Rを含む(Yin et al., J Biol Chem 2003, 278:17601-17608、出典明示によりその全体において、特にかかる変異体について本願明細書に包含させる)。アデニル化欠損ATP依存性リガーゼの他の例は、リガーゼのKxDG(モチーフI)内のリジンが、リガーゼがアデニル化欠損であるが、ステップ3リガーゼが有能であるように他の19アミノ酸の1つに変異されるATP依存性リガーゼを含む。かかる変異体は、産生され、例えば以下の実施例の部において、示される方法を使用して、アデニル化欠損およびステップ3リガーゼ有能についてスクリーニングすることができる。
本願明細書において使用される、「非アデニル化ATP依存性リガーゼ」なる用語は、ATPでの反応によって標準のAMP−リガーゼ中間体を形成することができるが、(例えば、ATP非含有混合物中に存在するとき)かかるAMP−リガーゼ中間体を形成していないATP依存性リガーゼを示す。
詳細な説明
本願明細書は、複数のリガーゼを使用する組成物、システム、および方法であって、リガーゼの少なくとも1つはアデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼ(例えば、ATP非含有混合物中に存在する)である、組成物、システム、および方法を提供する。1つの態様において、複数のリガーゼは、プレアデニル化二本鎖配列を非アデニル化二本鎖配列にライゲートする(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼまたは非アデニル化ATP依存性リガーゼは第1の鎖にライゲートし、異なるリガーゼは第2の鎖にライゲートする)ために使用される。他の態様において、本願明細書において変異体T4リガーゼ(例えば、K159S変異体またはK159C変異体)が提供される。
ILLUMINAプラットフォーム(または他の次世代配列決定プラットフォーム)のためのような典型的なライブラリー調製ワークフローにおいて、大型DNAは最初に小さな断片に断片化される。断片化されたDNAの不均一末端は、酵素の混合物によって平滑末端に修復され、次に、例えばTaqポリメラーゼの非鋳型依存性重合活性を利用することによって、3’−末端で余分なA−塩基の伸長が行われる(Clarks JM, NAR, 1988、出典明示により本願明細書に包含させる)。次に、A−テールDNAフラグメントは、相補的3’−Tオーバーハングを有する二本鎖オリゴヌクレオチドアダプターとライゲートされる。ライゲーション反応は、通常、T4 DNAリガーゼ単独によって触媒され、T/A接合点で両方の鎖を結合する。相補的単一塩基T−およびA−末端間のライゲーションが一般的に非効率的であるため、ライゲーション反応は、通常、過剰量のリガーゼ酵素、ならびにライゲーションエンハンサー、例えばPEG8000または他の分子で補われる(米国特許第8,697,408号参照、出典明示により本願明細書に包含させる)。A−テールライブラリーDNAフラグメントおよびT−テールアダプター間のライゲーションは、ライゲーションがライブラリーDNAフラグメントおよびアダプター間の指向性であることを保証し、ライブラリーDNAフラグメントそれら自体またはアダプターそれら自体内で最小限の望ましくないライゲーション産物が存在する。
平滑末端ライブラリーDNAフラグメントおよびアダプター間のライゲーションもまた、ハイスループット配列決定のためのライブラリー調製ワークフローにおいて使用される。例えば、PACBIO(Pacific Biosciences, CA)プラットフォームのためのライブラリー調製ワークフローにおいて、大型DNAは最初に制御されたサイズに断片化される。断片化されたDNAの末端は、平滑末端に修復され、5’−リン酸化平滑末端アダプターでライゲートされる(Pacific Biosciences manual PN 001-143-835-08)。再び、このライゲーションは、T4 DNAリガーゼのみによって触媒され、平滑末端接合点で両方の鎖を結合する。望ましくないライゲーション産物、例えばアダプターダイマーが、形成することができるが、サイズ選択によって、例えばAMPureビーズを使用することによって(Beckman Coulter)、効率的に除去することができる。他の望ましくないライゲーション産物、例えばライブラリーフラグメント間のコンカテマーもまた形成し得る。しかしながら、過剰量のアダプターをライブラリーフラグメントに与えると、かかる産物の画分が少量であると考えられる。
DNAライブラリーフラグメントおよびアダプター間の典型的なライゲーション反応は、一般的に、ライゲーションの複数のラウンド(すなわち、複数のターンオーバー条件)を実施するために各リガーゼ分子を必要とする。ライゲーション接合点での各鎖切断を閉ざすために、リガーゼは全3つのヌクレオチジル転移ステップを通過することを必要とする(図1参照)。しかしながら、第1のライゲーション事象は2つの別々の二本鎖DNA分子の結合に関与するが、第2のライゲーション事象はすでに連結されているが、ニックされた二本鎖基質上で起こるため(図1)、第1の鎖のライゲーションは第2の鎖のライゲーションよりもはるかに困難である。第1のライゲーション事象が一般的に、平滑末端および単一塩基オーバーハングを結合時により良いT4 DNAリガーゼのようなリガーゼの作用を必要とするが、第2のライゲーションは、他のATP依存性またはNAD依存性DNAリガーゼ、例えばT7 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、大腸菌DNAリガーゼ、PBCV−1リガーゼなどによって触媒されることができることが予期され得る。T4 DNAリガーゼそれ自体がまた二本鎖ニックライゲーションを触媒することにおいて効率的であるため、T4 DNAリガーゼのみがリガーゼの混合物を使用することよりもむしろ両方の鎖の密閉を触媒するために使用される。
ライゲーションプロセスでの反応動力学観点から、単一のターンオーバー条件下(酵素>>基質)での反応速度が、基質として二本鎖ニックDNAを使用するDNAリガーゼのための複数のターンオーバー条件下(酵素<<基質)でよりもはるかに速いことが観察されている。動力学試験は、相違を説明するために可能な律速段階として、ステップ3後に起こる酵素からの産物放出(Lohman GJ, J. Biol. Chem, 2011、出典明示により本願明細書に包含させる)、またはステップ1において起こる酵素アデニル化(Wang Y et al, Biochemistry, 2007、出典明示により本願明細書に包含させる)のいずれかを示唆している。アデニル化リガーゼからDNAの5’−リン酸化末端へのヌクレオチジル転移ステップであるステップ2、および3’−OH攻撃による鎖を閉じるステップであるステップ3が、単一のターンオーバーおよび複数のターンオーバー条件下で同様の動力学で比較的効率的に起こることが観察されている。したがって、本願発明は特定のメカニズムに限定されず、メカニズムの理解が本願発明を実施するために必要ではないが、ライゲーション効率を改善するために、律速段階をバイパスし、速い動力学ステップで直接的に進行することが有利であることが考えられる。これは、例えば、(例えば、アデニル化欠損ATP依存性リガーゼおよび/または非アデニル化ATP依存性リガーゼを使用する)第1のリガーゼがプレアデニル化第1の鎖にライゲートし、第2のリガーゼ(例えば、任意の有用なリガーゼ)が第2の鎖にライゲートする酵素の組合せを使用することによって、成し遂げられ得る。
加えて、リガーゼがステップ2後に基質から離れ、DNA上にアデニル化5’−末端を残すかもしれないことも認識される。リガーゼがステップ2後に基質から離れると、それはステップ1を再び再開始し、再アデニル化それ自体を受けることができる。リガーゼがアデニル化されると、それはアデニル化5’−末端に再結合することができず、ライゲーションのステップ3を触媒し、かかる末端をライゲーション不可能にさせる。この末端に、ライゲーション反応において5’−デアデニラーゼ(deandelyase)を補充することは、5’−アデニル化末端を5’−リン酸化末端に逆転させることによってかかる不全型末端を救う手助けとなり得、したがって時間とともにライゲーション収率を増加させる(米国特許公開第20150031026号および米国特許公開第20150218608号参照)。しかしながら、ライゲーション反応における5’−デアデニラーゼ(deandenylase)の包含は5’−アデニル化末端の過剰量を逆転させることによって正常なライゲーションプロセスを妨げる可能性がある。
インビトロで別々のヌクレオチジル転移ステップにおいてライゲーション反応を行うことが考えられる(Shuman S., J. Bio. Chem, 2009、出典明示により本願明細書に包含させる)。例えば、ステップ1は、リガーゼがATPまたはNADのような補助因子に遭遇したときに起こる。大腸菌のような発現宿主からのDNAリガーゼの異種発現および精製は、通常、アデニル化および非アデニル化リガーゼの混合物を生じる。リガーゼは、アデニル化または非アデニル化形態として、または1つの形態が大多数である混合物として精製することができることが当分野で知られている(Lohman GJ, JBC, 2011およびWO2010094040、これら両方を出典明示により、特に非アデニル化リガーゼを精製することについて包含させる)。アデニル化リガーゼの化学量論量を使用することによって、ライゲーションのステップ2および3を実施して、ステップ1反応をバイパスすることのみが可能である(WO2010094040A1)。かかる反応は、ATPまたはNADのような補助因子の存在を必要としない。しかしながら、アデニル化リガーゼを調製するために、酵素精製中の余分なステップを取る必要があり、酵素の化学量論量がライゲーション反応のために必要である。同様に、プレアデニル化5’−末端を使用することによって、ステップ1および2はバイパスすることができ、ステップ3ライゲーションはATPの非存在下で非アデニル化リガーゼの触媒作用下でプレアデニル化5’−末端および3’−OH末端間で直接的に行うことができる。第2のライゲーションステップの生成物である5’−アデニル化末端は、例えば、酵素的または化学的方法によって合成することができる(例えば、Torchia, Nucl. Acids, Res, 2008、出典明示により、特にアデニル化核酸を調製することについて本願明細書に包含させる)。「スプリット(split)」ライゲーションを行うための複数の手段は、RNA研究分野においてRNAライゲーションの人気が高まっている(Lau NC, Science, 2001; Zhelkovsky AM, BMC Mol Bio, 2012)。
野生型非アデニル化DNAリガーゼのほかに、アデニル化欠損であるがステップ−3−卓越DNAリガーゼ変異体を得ることも可能である。例えば、アデニル化欠損DNAリガーゼは、野生型T4 DNAリガーゼの突然変異誘発を介して得ることができる。配列レベルにて、ATP依存性リガーゼは、6つの短い保存されたモチーフ(I、III、IIIa、IV、VおよびVI)のセットによって定義される(Shuman S, Mol. Microbio., 1995、出典明示により本願明細書に包含させる)。AMPが共有結合されるようになる活性部位リジン残基は、保存されたモチーフI(Kx(D/N)G)内に位置し、式中、xは任意のアミノ酸である。PBCV−1 DNAリガーゼにおいて保存されたリジンのアラニンへの変異(K27A)は、アデニル基の転移をブロックし、酵素がアデニル化それ自体をできなくさせる。しかしながら、変異体酵素は、依然として、ライゲーション反応のステップ3を触媒することができる(Sriskanda V. et al, NAR, 1998、出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)。T4 DNAリガーゼにおいて、リジン159はモチーフIにおいて触媒リジンである。以前の研究は、T4 DNAリガーゼにおける保存されたリジン159のロイシンへの変異がその全体的なライゲーション活性を破壊することを示している(Ross R., et al, NAR, 1997)。
本願の1つの態様において、プレアデニル化二本鎖アダプター(または他のプレアデニル化二本鎖核酸配列)を使用することによって、二本鎖DNAライゲーションにおける律速段階をバイパスすることができ、第1の鎖ライゲーションにおける比較的速いステップ3ライゲーション(図2)を行うことができる。例えば、図2に記載されているとおり、二本鎖3’−T−テールアダプターを(例えば酵素的または化学的方法を使用して)アデニル化することができる。A−テールDNAフラグメントおよびアデニル化アダプター間の第1の鎖ライゲーションを、例えば、ATPの非存在下で非アデニル化野生型リガーゼ(例えば、野生型T4 DNAリガーゼ)、またはアデニル化欠損DNAリガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ変異体または変異体PBCV−1 DNAリガーゼ)によって触媒することができる。1つの態様において、T4 DNAリガーゼは、平滑末端および単一塩基オーバーハングをライゲートすることにおいて効率的であるため、第1の鎖ライゲーションのために使用される。第1の鎖が結合されると、T7、T3、大腸菌、Taq、PBCV−1リガーゼなどのような他のリガーゼを使用して第2の鎖ライゲーションを行うことができる。したがって、両方の鎖ライゲーションを行うために1つのリガーゼのみを使用する代わりに、リガーゼ混合物を各鎖を別々にライゲートするために使用することができる。
本願発明は特定のメカニズムに限定されず、メカニズムの理解は本願発明を実施するために必要としないが、別々の鎖の密閉を触媒するために複数の異なるリガーゼの混合物を使用するいくつかの利点が存在すると考えられる。第1に、第1の鎖ライゲーションにおいて、潜在的に律速段階1および2がバイパスされ、より速い動力学が予期されると考えられる。第2に、第2の鎖ニック密閉ライゲーションのために、第1の鎖ライゲーションを妨害することなく使用することができるリガーゼの多岐にわたる選択が存在する。例えば、NAD依存性大腸菌リガーゼは、平滑末端または単一塩基末端をライゲートすることにおいて比較的不活性であるが、二本鎖ニックをライゲートすることにおいて効率的である。第2の鎖リガーゼとして大腸菌リガーゼを使用することによって、全体のライゲーションのためのATPの必要性を除去することが可能であり、これは特定の適用のために有用であり得る。第3に、以下に議論されるように、第1のライゲーションが核酸フラグメントの3’−OH末端およびアダプターの5’−アデニル化末端間で指向性であるため、第2の鎖リガーゼがニックの密閉を触媒するのみであるため、平滑末端ライゲーションにおける核酸フラグメント内で望ましくないライゲーションを最小限にすることができる。
一般的に、本願明細書に記載の方法において第2の鎖ライゲーションのためにATP依存性DNAリガーゼを使用するとき、これは通常、反応においてATPを必要とし、これは非アデニル化リガーゼ(例えば、野生型T4リガーゼ)が使用されるとき第1の鎖ライゲーションを妨げ得る。したがって、1つの態様において、ATP依存性DNAリガーゼが第2の鎖ライゲーションのために使用されるとき、アデニル化欠損変異体リガーゼ(例えば、変異体T4 DNAリガーゼ変異体)が第1の鎖ライゲーションのために使用される。あるいは、NAD+依存性リガーゼが第2の鎖ライゲーション(例えば、大腸菌DNAリガーゼ)のために使用されるとき、非アデニル化野生型リガーゼまたはアデニル化欠損リガーゼ変異体のいずれかを第1の鎖ライゲーションのために使用することができる。したがって、いくつかの態様において、1つは、第1および第2の鎖ライゲーションを行うために、1つのポットにおいてリガーゼの混合物の組合せを使用することができる。
図3に記載されているように、ライブラリーDNAフラグメントおよびアダプター間の平滑末端ライゲーションは、リガーゼ混合物を使用して同様に行うことができる。例えば、DNAライブラリーフラグメントおよびアデニル化アダプター間の第1の鎖ライゲーションは、ATPの非存在下で非アデニル化リガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ)、またはアデニル化欠損リガーゼ変異体(例えば、T4 DNAリガーゼ変異体)によって触媒することができる。第2の鎖ライゲーションは、上記の同じ組合せガイドラインを使用して、T7、T3、大腸菌、Taq DNAリガーゼなどのような他のDNAリガーゼを使用して行うことができる。ライゲーションがアダプターからライブラリーフラグメントへ指向性であるため、従来の平滑末端ライゲーションと比較して、大きな利点は、ライブラリーDNAフラグメント内で形成される望ましくないライゲーション産物が一般的に回避されることである。アダプターダイマーが形成され得るが、例えばAMPureビーズを使用することによって、例えばサイズ選択によって、効率的に除去することができる。結果として、ライブラリー調製ワークフローにおいて提案された指向性平滑末端ライゲーションを使用することによって、種々の配列決定状況において異なる効率を有し(Magnuson VL et al, Biotechniques, 1996参照)、配列決定結果においてバイアスを起こしうるA−テールステップ、および一般的に平滑末端ライゲーションよりも効率的でない単一塩基T−Aライゲーションを回避することができる。
以下の実施例に記載されているように、T4 DNAリガーゼのリジン159の全19個の変異体を、平滑末端PCRフラグメントおよびアデニル化平滑末端アダプター間のステップ−3ライゲーションアッセイにおいて試験した。このデータは、(以前に試験されたK159Lを含む)全てのリジン変異体がステップ−3ライゲーションにおいて活性であるとは限らないことを示唆する。実施例は、K159S>K159C>K159Aの効率順位で、少なくとも3つの活性なアデニル化欠損ステップ−3−卓越リジン変異体を同定した。リジンおよびセリンのアミノ酸側鎖の性質を考慮すると、K159S変異体がライゲーションのステップ3を触媒することにおいて最も高いレベルの活性を有するようであることは驚くべきことである。
1つの態様において、アデニル化5’−末端が生成されるとステップ−3ライゲーションを終了する能力のために、1つは、通常のライゲーション反応においてアデニル化欠損ステップ−3−卓越変異体をDNAリガーゼと使用してもよい。例えば、リガーゼがステップ2後に基質から離れ、DNA上にアデニル化5’−末端を残すかもしれないことが認識される。5’−アデニル化末端は、アデニル化欠損ステップ−3−卓越リガーゼ変異体によって認識され、鎖密閉を進行することができる。5’−デアデニラーゼを補充することと比較して(米国特許公開第20150031026号)、このアプローチは反応を逆転させない。
1つの態様において、複数のリガーゼ混合物および/または変異体リガーゼは、配列決定方法において、例えば後の配列決定のためにアダプターをライブラリーフラグメントに連結することにおいて使用される。例えば、いくつかの態様において、本願明細書において提供される記載は、限定はしないがピロシーケンシング(pyrosequencing)、ライゲーションによる配列決定(sequencing-by-ligation)、単一分子配列決定(single molecule sequencing)、合成による配列決定(sequence-by-synthesis)(SBS)、半導体配列決定(semiconductor sequencing)、大規模並列クローン(massive parallel clonal)、大規模並列単一分子SBS(massive parallel single molecule SBS)、大規模並列単一分子リアルタイム(massive parallel single molecule real-time)、大規模並列単一分子リアルタイムナノ細孔技術(massive parallel single molecule real-time nanopore technology)などを含む、Second Generation(別名、Next GenerationまたはNext−Gen)、Third Generation(別名、Next−Next−Gen)、またはFourth Generation(別名、N3−Gen)配列決定技術における使用を見いだせる。MorozovaおよびMarraは、Genomics, 92: 255 (2008)におけるいくつかの係る技術のレビューを提供しており、これを出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる。
蛍光ベースの配列決定方法論(例えば、Birren et al., Genome Analysis: Analyzing DNA, 1, Cold Spring Harbor, N.Y.参照;出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)を含むあらゆるDNA配列決定技術が適当である。いくつかの態様において、本願は、当分野で理解されている自動配列決定技術における使用を見いだせる。いくつかの態様において、本願技術は、分配されたアンプリコンの並列配列決定における使用(PCT公開WO2006084132、出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)を見いだせる。いくつかの態様において、技術は、並列オリゴヌクレオチド伸長によるDNA配列決定(例えば、米国特許第5,750,341号、および米国特許第6,306,597号参照、これら両方を出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)における使用を見いだせる。技術が使用を見いだせる配列決定技術のさらなる例は、Church polony技術(Mitra et al., 2003, Analytical Biochemistry 320, 55-65; Shendure et al., 2005 Science 309, 1728-1732;米国特許第6,432,360号、米国特許第6,485,944号、米国特許第6,511,803号;これら全てを出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)、454ピコタイターピロシーケンシング技術(Margulies et al., 2005 Nature 437, 376-380;US20050130173;出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)、Solexa単一塩基付加技術(Bennett et al., 2005, Pharmacogenomics, 6, 373-382;米国特許第6,787,308号;米国特許第6,833,246号;出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)、Lynx大規模並列サイン(signature)配列決定技術(Brenner et al. (2000). Nat. Biotechnol. 18:630-634;米国特許第5,695,934号;米国特許第5,714,330号;これら全てを出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)、およびAdessi PCRコロニー技術(Adessi et al. (2000). Nucleic Acid Res. 28, E87;WO 00018957;出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)を含む。
次世代配列決定(NGS)方法は、従来の配列決定方法と比較して低コストを目指して、大規模並列ハイスループット戦略の共通の特徴を共有している(例えば、Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-658, 2009; MacLean et al., Nature Rev. Microbiol., 7: 287-296参照;それぞれを出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)。NGS方法は、鋳型増幅を典型的に使用する方法とそうでない方法に広範に分類することができる。増幅を必要とする方法は、454 technology platforms(例えばGS 20およびGS FLX), Life Technologies/Ion TorrentとしてRocheによって市販されているピロシーケンシング、Illumina, GnuBioによって市販されているSolexaプラットフォーム、およびApplied Biosystemsによって市販されているSupported Oligonucleotide LigationおよびDetection (SOLiD)プラットフォームを含む。単分子配列決定としても知られている非増幅アプローチは、Helicos BioSciencesによって市販されているHeliScopeプラットフォーム、およびVisiGen, Oxford Nanopore Technologies Ltd.,およびPacific Biosciencesそれぞれによって市販されている新興プラットフォームによって例示される。
ピロシーケンシング(Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-658, 2009; MacLean et al., Nature Rev. Microbiol., 7: 287-296;米国特許第6,210,891号;米国特許第6,258,568号;それぞれを出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)において、鋳型DNAを断片化し、末端修復し、アダプターに連結し、およびアダプターに相補的なオリゴヌクレオチドを有するビーズで単一の鋳型分子を捕捉することによってin−situでクローン的に増幅する。単一の鋳型タイプを有する各ビーズを油中水型微小胞に区画化し、鋳型を、エマルジョンPCRと呼ばれる技術を使用してクローン的に増幅する。増幅後にエマルジョンを破壊し、ビーズを配列決定反応中にフローセルとして機能するピコタイター(picotitre)プレートの個々のウェルに沈殿させる。4つのdNTP試薬のそれぞれの順々の反復導入が、配列決定酵素および発光レポーター、例えばルシフェラーゼの存在下でフローセルにおいて起こる。適当なdNTPが配列決定プライマーの3’末端に加えられる場合、得られるATPの生産は、ウェル内で発光バーストを引き起こし、これをCCDカメラを使用して記録する。400ベース以上であるリード長をなし遂げることができ、10配列リードをなし遂げることができ、最大5億塩基対(Mb)の配列が得られる。
Solexa/Illuminaプラットフォーム(Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-658, 2009; MacLean et al., Nature Rev. Microbiol., 7: 287-296;米国特許第6,833,246号;米国特許第7,115,400号;米国特許第6,969,488号;それぞれの出典明示によりその全体において本願明細書に包含させる)において、配列決定データはより短い長さのリードの形成において生産される。この方法において、一本鎖断片化DNAを末端修復して5’−リン酸化平滑末端を産生し、次にフラグメントの3’末端に単一のAビーズのKlenow介在付加を行う。A−付加は、次にオリゴヌクレオチドアンカーでスタッドされる(studded)フローセルの表面上で鋳型アダプター分子を捕捉するために使用される、T−オーバーハングアダプターオリゴヌクレオチドの付加を容易にする。アンカーはPCRプライマーとして使用されるが、鋳型の長さおよび他の近くのアンカーオリゴヌクレオチドへのその近接性のために、PCRによる伸長は、分子の「アーチングオーバー(arching over)」を生じ、隣接アンカーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズし、フローセルの表面上にブリッジ構造を形成する。DNAのこれらのループは、変性され、切断される。次に、フォワード鎖が可逆性色素ターミネーターで配列決定される。導入されるヌクレオチドの配列は、導入後の蛍光の検出によって決定され、各蛍光およびブロックはdNTP添加の次のサイクルの前に除去される。配列リード長は、分析実行あたり10億ヌクレオチド対を超える総出力で、36ヌクレオチドから250を超えるヌクレオチドの範囲である。
SOLiD技術を使用する配列決定核酸分子(Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-658, 2009; MacLean et al., Nature Rev. Microbiol., 7: 287-296;米国特許第5,912,148号;米国特許第6,130,073号;それぞれを出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)はまた、鋳型の断片化、オリゴヌクレオチドアダプターへのライゲーション、ビーズへの付着、およびエマルジョンPCRによるクローン増幅に関与する。これに続いて、鋳型を有するビーズをガラスフローセルの誘導体化(derivatized)表面上に固定し、アダプターオリゴヌクレオチドに相補的なプライマーをアニールする。しかしながら、3’伸長のためにこのプライマーを利用することよりもむしろ、代わりに2つのプローブ特異的塩基、次に6つの縮重塩基および4つの蛍光標識の1つを含むインテロゲーション(interrogation)プローブへのライゲーションのための5’リン酸基を提供するために使用される。SOLiDシステムにおいて、インテロゲーションプローブは、各プローブの3’末端に2つの塩基の16の可能な組合せおよび5’末端で4つの蛍光の1つを有する。蛍光色、およびしたがって各プローブの特定は、特定の色空間コード体系に対応する。プローブアニーリング、ライゲーション、および蛍光検出の複数のラウンド(通常7回)に続いて変性が行われ、次に、最初のプライマーに対して1塩基補われるプライマーを使用する配列決定の第2のラウンドが行われる。このようにして、鋳型配列はコンピューター的に再構成することができ、鋳型塩基は2回インテロゲーションして(interrogated)、高めた精度をもたらす。配列リード長は35ヌクレオチドの平均をとり、全出力は配列決定実行あたり40億塩基を超える。
1つの態様において、本願明細書に記載の技術は、ナノ細孔配列決定(例えば、Astier et al., J. Am. Chem. Soc. 2006 Feb 8; 128(5):1705-10参照、出典明示により本願明細書に包含させる)における使用を見いだせる。ナノ細孔配列決定の背後にある理論は、ナノ細孔が導電性流体に浸され、電位(電圧)がそれを通って印加されるときに起こる現象と関連している。これらの条件下で、ナノ細孔を通るイオンの伝導によるわずかな電流を観察することができ、電流の量はナノ細孔のサイズに対して非常に感度が高い。核酸各塩基がナノ細孔を通過するとき、これは4つの塩基のそれぞれについて異なるナノ細孔を通る電流の大きさの変化を引き起こし、それにより決定されるべきDNA分子の配列決定を可能にする。
1つの態様において、本願明細書に記載されている技術は、Helicos BioSciencesによるHeliScope(Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-658, 2009; MacLean et al., Nature Rev. Microbiol., 7: 287-296;米国特許第7,169,560号;米国特許第7,282,337号;米国特許第7,482,120号;米国特許第7,501,245号;米国特許第6,818,395号;米国特許第6,911,345号;米国特許第7,501,245号;それぞれを出典明示によりそれら全体において本願明細書に包含させる)における使用を見いだせる。鋳型DNAは3’末端で断片化されポリアデニル化され、最終的なアデノシンは蛍光標識を有する。変性されるポリアデニル化鋳型フラグメントは、フローセルの表面上でポリ(dT)オリゴヌクレオチドにライゲートされる。捕捉された鋳型分子の最初の物理的位置がCCDカメラによって記録され、次に標識が切断され、洗い流される。配列決定は、ポリメラーゼの付加および蛍光標識されたdNTP試薬の連続付加によってなし遂げられる。取り込み事象はdNTPに対応する蛍光シグナルをもたらし、シグナルはdNTP付加の各ラウンド前にCCDカメラによって捕捉される。配列リード長は25−50ヌクレオチドの範囲であり、全出力は分析実行あたり10億ヌクレオチドを超える。
Ion Torrent技術は、DNAの重合中に放出される水素イオンの検出に基づくDNA配列決定の方法である(例えば、Science 327(5970): 1190 (2010);米国特許出願第20090026082、20090127589、20100301398、20100197507、20100188073、および20100137143号参照、全ての目的のために出典明示によりそれら全体において包含させる)。マイクロウェルは、配列決定されるべき鋳型DNA鎖を含む。マイクロウェルの層の下は、高感度ISFETイオンセンサーである。電子産業において使用されるものと同様に、全ての層がCMOS半導体チップ内に含まれる。dNTPが成長する相補鎖に組み込まれると、水素イオンが放出され、これが高感度イオンセンサーを誘発する。ホモポリマーリピートが鋳型配列中に存在するとき、複数のdNTP分子が単一サイクルに組み込まれる。これは、対応する数の放出された水素および比例的により高い電子シグナルを生じる。この技術は、修飾ヌクレオチドまたは光学系が使用されない点で、他の配列決定技術とは異なる。Ion Torrentシーケンサーのベースごとの精度は、50ベースリードあたり〜99.6%であり、実行あたり〜100Mbから100Gbが生成される。リード長は100−300塩基対である。5リピート長のホモポリマーリピートに対する精度は、〜98%である。イオン半導体配列決定の利点は、迅速な配列決定スピードおよび低い先行投資および操作コストである。
本願明細書に記載されている技術は、Stratos Genomics、Inc.によって開発された別の核酸配列決定アプローチにおける使用を見いだせ、Xpandomersの使用に関与する。この配列決定処理は、一般的に、鋳型指向性合成によって生産される娘鎖を提供することを含む。娘鎖は、一般的に、個々のサブユニットがテザー、少なくとも1つのプローブまたは核酸塩基残基、および少なくとも1つの選択的に開裂可能な結合を含む標的核酸のすべてまたは一部の隣接するヌクレオチド配列に対応する配列に連結された複数のサブユニットを含む。選択的に開裂可能な結合は切断されて、複数の娘鎖のサブユニットよりも長い長さのXpandomerを生じる。Xpandomerは、一般的に、標的核酸のすべてまたは一部の隣接するヌクレオチド配列に対応する配列において遺伝情報を説明するためのテザーおよびレポーターエレメントを含む。次に、Xpandomerのレポーターエレメントが検出される。Xpandomerベースのアプローチに関するさらなる詳細は、例えば米国特許公開第20090035777号において記載されており、これをその全体において本願明細書に包含させる。
他の単一分子配列決定方法は、固定化されプライムされた(primed)DNA鋳型が蛍光的に修飾されたポリメラーゼおよび蛍光受容体分子を使用して鎖伸長に付され、ヌクレオチド付加時に検出可能な蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を引き起こす、VisiGenプラットフォームを使用する合成によるリアルタイム配列決定を含む(Voelkerding et al., Clinical Chem., 55: 641-58, 2009;米国特許第7,329,492号;米国特許公開シリアルナンバー11/671956;米国特許公開シリアルナンバー11/781166;それぞれを出典明示により本願明細書にそれら全体において包含させる)。
1つの態様において、本願明細書は、配列番号:1によってコードされるか、または配列番号:1と実質的な同一性を有する配列によってコードされるT4 DNAリガーゼ K159S変異体、および/または配列番号:2によってコードされるか、または配列番号:2と実質的な同一性を有する配列によってコードされるT4 DNAリガーゼ K159C変異体を含む組成物、キット、およびシステムを提供する。かかるポリペプチドに適用されるとき、「実質的な同一性」なる用語は、2つのペプチド配列が、最適にアラインされるとき、例えばデフォルトのギャップ重さを使用するプログラムGAPまたはBESTFITによって、少なくとも80パーセント配列同一性、または少なくとも90パーセント配列同一性、または少なくとも95パーセント配列同一性以上(例えば、95%…97%…または99%パーセント配列同一性)を共有することを意味する。特定の態様において、同一ではない残基位置は保存的アミノ酸置換によって異なる。保存的アミノ酸置換は、類似の側鎖を有する残基の互換性を指す。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸のグループはグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンであり;脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸のグループはセリンおよびスレオニンであり;アミド含有側鎖を有するアミノ酸のグループはアスパラギンおよびグルタミンであり;芳香族性側鎖を有するアミノ酸のグループはフェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファンであり;塩基性側鎖を有するアミノ酸のグループはリジン、アルギニン、およびヒスチジンであり;硫黄含有側鎖を有するアミノ酸のグループはシステインおよびメチオニンである。いくつかの態様において、保存的アミノ酸置換グループは、バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リジン−アルギニン、アラニン−バリン、およびアスパラギン−グルタミンである。1つの態様において、本願明細書は、配列番号:1および2において示されるアミノ酸配列の少なくとも一部と実質的な同一性を有するペプチドを提供する。
実施例1
活性なアデニル化欠損ステップ−3−卓越T4 DNAリガーゼ変異体の同定
野生型T4 DNAリガーゼ(T4DL)をN−末端6xHisタグを有する最適化大腸菌コドンを使用して合成した。合成遺伝子をT7−プロモーター駆動発現ベクターpTXB1(NEB)にクローニングした。鋳型としてpTXB1_T4DLWTを使用するPCRベースの突然変異誘発を行い、リジン159を他の全ての19個のアミノ酸に変化させた。全ての変異体発現ベクターを配列確認し、予期される変化を確認した。次に、各変異体をT7 Express株(#C2566、NEB)において発現させた。簡潔には、各6ml培養物を最初にO.D.〜0.6に増殖させ、IPTGを0.5mMの最終濃度に誘導させ、20℃で一晩振盪震盪した。次に、発現培養物を遠沈し、20mM Tris(pH=7.5)、150mM NaCl、1x FastBreak(Promega)、200ug/ml リゾチームを含む450ul バッファー中に再懸濁し、超音波処理した。次に、細胞溶解物を4℃で30分間14,000rpmで遠心した。清澄化された溶解物をNi−NTAビーズカラム上に負荷し、標的タンパク質を20mM Tris(pH=7.5)、150mM NaCl、400mM イミダゾールを含む溶出バッファーを使用して溶出させた。
ステップ3ライゲーションアッセイのため、平滑末端アダプターを、IDT(5’−GATCGGAAGAGCACACGTCTGAACTCCAGTC/ideoxyU/ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATC−3’配列番号:4)から合成し、次にT4ポリヌクレオチドキナーゼ(NEB)を使用してリン酸化し、製造業者の指示(NEB)にしたがって5’−アデニル化キットを使用してアデニル化した。短いPCRフラグメント(〜250bp)をPhusion DNAポリメラーゼを使用してpBR322ベクターから増幅させ、精製した。ステップ3ライゲーション反応を70mM Tris−HCl、10mM MgCl2、5mM DTTを含むバッファー中で行った。各反応は、0.2ul PCRフラグメント(〜60ng/ul)および0.2ul アデニル化アダプター(〜6uM)を含む。全ての反応物を室温で(25℃)で1時間インキュベートし、この後、1ul プロテイナーゼK(NEB)を各反応物に加え、次に50℃で1時間さらにインキュベーションした。次に、反応物を10% TBEゲル上に流し、SYBR Goldで染色し、視覚化した。図4から、大多数のリジン変異体が有意なステップ3ライゲーション活性を示さないことを観察することができる。K159Sが他のリガーゼ変異体と比較して最も強いライゲーション活性を示し、続いてK159CおよびK159Aが示す。
リガーゼ混合物を使用する平滑末端ライゲーションを試験するために、リガーゼ混合物を使用する反応をセットアップし、T4 DNAリガーゼのみを使用する通常のライゲーションと比較した。図5に示されるとおり、レーンはK159S変異体のみを使用する平滑末端PCRフラグメントおよびアデニル化平滑末端アダプター間のライゲーションを示し、レーンはK159Sおよび大腸菌リガーゼのリガーゼ混合物を使用する同じライゲーションを示す。両方の場合において、ライゲーションは完了に近づく。レーン4はT4 DNAリガーゼのみを使用する平滑末端PCRフラグメントおよびリン酸化アダプター間のライゲーションを示す。同様の効率であるが、PCRフラグメントの連結から形成できた余分な高分子バンドが存在することを見ることができる。

文献:
Figure 0006902052
Figure 0006902052
明細書に記載されている、および/または以下に列挙されている全ての文献および特許は、出典明示により本願明細書に包含させる。発明の記載された方法およびシステムの種々の修飾および変形は、発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。発明は特定の態様に関連して記載されているが、本願発明がかかる特定の態様に過度に限定されるべきではないことが理解されるべきである。実際に、当業者に明らかである発明を実施するための記載された様式の種々の修飾が、本願明細書に記載されている範囲内であると意図される。

Claims (3)

  1. T4 DNAリガーゼ K159S変異体を含む組成物であって、アミノ酸159は配列番号:1の位置159でのセリンであり、変異体は配列番号:1のアミノ酸配列と少なくとも90%同一性を有し、リガーゼ活性を有する、組成物。
  2. 159S変異体が配列番号:1のアミノ酸配列からなる、請求項1に記載の組成物。
  3. a)T4 DNAリガーゼ K159S変異体を含む第1の組成物を含む第1の容器、ここでアミノ酸159は配列番号:1の位置159でのセリンであり、変異体は配列番号:1のアミノ酸配列と少なくとも90%同一性を有し、リガーゼ活性を有する;および
    b)アデニル化二本鎖核酸配列(ADSNAS)を有する核酸を含む第2の組成物を含む第2の容器
    を含むキット
JP2018560726A 2016-02-08 2017-02-07 複数のリガーゼ組成物、システム、および方法 Active JP6902052B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662292558P 2016-02-08 2016-02-08
US62/292,558 2016-02-08
PCT/US2017/016812 WO2017139260A1 (en) 2016-02-08 2017-02-07 Multiple ligase compositions, systems, and methods

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019504645A JP2019504645A (ja) 2019-02-21
JP6902052B2 true JP6902052B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=59496195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018560726A Active JP6902052B2 (ja) 2016-02-08 2017-02-07 複数のリガーゼ組成物、システム、および方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US10626390B2 (ja)
EP (2) EP3848457A1 (ja)
JP (1) JP6902052B2 (ja)
CN (1) CN108779442B (ja)
AU (2) AU2017218431B2 (ja)
CA (1) CA3013916A1 (ja)
WO (1) WO2017139260A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10894979B2 (en) 2017-01-27 2021-01-19 Integrated Dna Technologies, Inc. Construction of next generation sequencing (NGS) libraries using competitive strand displacement
US10683542B2 (en) * 2017-01-27 2020-06-16 Integrated Dna Technologies, Inc. Construction of next generation sequencing (NGS) libraries using competitive strand displacement
KR101848200B1 (ko) 2017-02-27 2018-04-11 조용직 Dna 라이게이션 시약
US10697008B2 (en) * 2017-04-12 2020-06-30 Karius, Inc. Sample preparation methods, systems and compositions
WO2019083449A1 (en) * 2017-10-25 2019-05-02 National University Of Singapore LIGATURE AND / OR ASSEMBLY OF NUCLEIC ACID MOLECULES
CA3147326A1 (en) * 2019-09-30 2021-04-08 Ushati DAS CHAKRAVARTY Methods of preparing dual indexed methyl-seq libraries
CN113512541B (zh) * 2021-04-29 2022-07-08 温州医科大学 一种新型磷酸化腺苷酰化酶及其制备方法与应用
CN113774032B (zh) * 2021-11-12 2022-03-01 翌圣生物科技(上海)股份有限公司 重组t4连接酶突变体、编码dna及ngs建库方法
US11788082B2 (en) * 2022-02-22 2023-10-17 Abclonal Science, Inc. T4 DNA ligase variants with increased thermostability
US20230295707A1 (en) * 2022-03-21 2023-09-21 Abclonal Science, Inc. T4 DNA Ligase Variants with Increased Ligation Efficiency
US11680293B1 (en) 2022-04-21 2023-06-20 Paragon Genomics, Inc. Methods and compositions for amplifying DNA and generating DNA sequencing results from target-enriched DNA molecules
CN116218953A (zh) * 2023-01-03 2023-06-06 南京诺唯赞生物科技股份有限公司 一种连接核酸片段与接头的方法

Family Cites Families (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5714330A (en) 1994-04-04 1998-02-03 Lynx Therapeutics, Inc. DNA sequencing by stepwise ligation and cleavage
ATE226983T1 (de) 1994-08-19 2002-11-15 Pe Corp Ny Gekoppeltes ampflikation- und ligationverfahren
US5695934A (en) 1994-10-13 1997-12-09 Lynx Therapeutics, Inc. Massively parallel sequencing of sorted polynucleotides
US5750341A (en) 1995-04-17 1998-05-12 Lynx Therapeutics, Inc. DNA sequencing by parallel oligonucleotide extensions
GB9620209D0 (en) 1996-09-27 1996-11-13 Cemu Bioteknik Ab Method of sequencing DNA
GB9626815D0 (en) 1996-12-23 1997-02-12 Cemu Bioteknik Ab Method of sequencing DNA
US6969488B2 (en) 1998-05-22 2005-11-29 Solexa, Inc. System and apparatus for sequential processing of analytes
US6511803B1 (en) 1997-10-10 2003-01-28 President And Fellows Of Harvard College Replica amplification of nucleic acid arrays
CA2305449A1 (en) 1997-10-10 1999-04-22 President & Fellows Of Harvard College Replica amplification of nucleic acid arrays
US6485944B1 (en) 1997-10-10 2002-11-26 President And Fellows Of Harvard College Replica amplification of nucleic acid arrays
US6787308B2 (en) 1998-07-30 2004-09-07 Solexa Ltd. Arrayed biomolecules and their use in sequencing
AR021833A1 (es) 1998-09-30 2002-08-07 Applied Research Systems Metodos de amplificacion y secuenciacion de acido nucleico
US6818395B1 (en) 1999-06-28 2004-11-16 California Institute Of Technology Methods and apparatus for analyzing polynucleotide sequences
US7501245B2 (en) 1999-06-28 2009-03-10 Helicos Biosciences Corp. Methods and apparatuses for analyzing polynucleotide sequences
AU7537200A (en) 1999-09-29 2001-04-30 Solexa Ltd. Polynucleotide sequencing
CN100462433C (zh) 2000-07-07 2009-02-18 维西根生物技术公司 实时序列测定
US7668697B2 (en) 2006-02-06 2010-02-23 Andrei Volkov Method for analyzing dynamic detectable events at the single molecule level
EP2159285B1 (en) 2003-01-29 2012-09-26 454 Life Sciences Corporation Methods of amplifying and sequencing nucleic acids
US7169560B2 (en) 2003-11-12 2007-01-30 Helicos Biosciences Corporation Short cycle methods for sequencing polynucleotides
US7482120B2 (en) 2005-01-28 2009-01-27 Helicos Biosciences Corporation Methods and compositions for improving fidelity in a nucleic acid synthesis reaction
EP2316977A1 (en) 2005-02-01 2011-05-04 AB Advanced Genetic Analysis Corporation Reagents, methods and libraries for bead-based amflication
US7282337B1 (en) 2006-04-14 2007-10-16 Helicos Biosciences Corporation Methods for increasing accuracy of nucleic acid sequencing
US20080241951A1 (en) 2006-07-20 2008-10-02 Visigen Biotechnologies, Inc. Method and apparatus for moving stage detection of single molecular events
US8262900B2 (en) 2006-12-14 2012-09-11 Life Technologies Corporation Methods and apparatus for measuring analytes using large scale FET arrays
EP2677308B1 (en) 2006-12-14 2017-04-26 Life Technologies Corporation Method for fabricating large scale FET arrays
CN102083998B (zh) 2007-06-19 2016-08-03 斯特拉托斯基因公司 通过展开进行高通量核酸测序
US20100137143A1 (en) 2008-10-22 2010-06-03 Ion Torrent Systems Incorporated Methods and apparatus for measuring analytes
US20100301398A1 (en) 2009-05-29 2010-12-02 Ion Torrent Systems Incorporated Methods and apparatus for measuring analytes
US8790873B2 (en) 2009-01-16 2014-07-29 Affymetrix, Inc. DNA ligation on RNA template
CN102317475B (zh) 2009-02-16 2014-07-16 阿霹震中科技公司 单链dna的不依赖模板的连接
EP3564392B1 (en) 2010-12-17 2021-11-24 Life Technologies Corporation Methods for nucleic acid amplification
EP2705157B1 (en) * 2011-05-06 2017-02-01 New England Biolabs, Inc. Ligation enhancement
US20150218608A1 (en) 2014-01-31 2015-08-06 New England Biolabs, Inc. Compositions and Methods for Improvement of Ligation Yields
US10683542B2 (en) * 2017-01-27 2020-06-16 Integrated Dna Technologies, Inc. Construction of next generation sequencing (NGS) libraries using competitive strand displacement

Also Published As

Publication number Publication date
EP3414324A1 (en) 2018-12-19
US10626390B2 (en) 2020-04-21
CA3013916A1 (en) 2017-08-17
US11124789B2 (en) 2021-09-21
CN108779442A (zh) 2018-11-09
AU2017218431A1 (en) 2018-08-23
AU2017218431B2 (en) 2022-08-04
CN108779442B (zh) 2022-07-12
EP3414324B1 (en) 2021-01-20
EP3848457A1 (en) 2021-07-14
JP2019504645A (ja) 2019-02-21
EP3414324A4 (en) 2019-07-24
US20200248166A1 (en) 2020-08-06
AU2022231746A1 (en) 2022-10-20
WO2017139260A1 (en) 2017-08-17
US20170226498A1 (en) 2017-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6902052B2 (ja) 複数のリガーゼ組成物、システム、および方法
US10190164B2 (en) Method of making a paired tag library for nucleic acid sequencing
US11046939B2 (en) DNA polymerase variant
JP2022543569A (ja) ポリ(a)およびポリ(u)ポリメラーゼを使用するポリヌクレオチドの鋳型なしの酵素による合成
JP2024028962A (ja) 不連続な複数の鋳型から相補的DNA(cDNA)を順序だてて連続的に合成するための組成物およびその方法
EP3430154B1 (en) Hyper-thermostable lysine-mutant ssdna/rna ligases
CN110446791B (zh) 多核苷酸衔接子及其使用方法
US20120135472A1 (en) Hot-start pcr based on the protein trans-splicing of nanoarchaeum equitans dna polymerase
US20240124921A1 (en) Detection of analytes using targeted epigenetic assays, proximity-induced tagmentation, strand invasion, restriction, or ligation
JP2022550810A (ja) 海洋性dnaポリメラーゼi
WO2024068641A1 (en) Resynthesis kits and methods
CN115803433A (zh) 序列偏倚降低的热稳定连接酶

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6902052

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150