JP6664992B2 - 眼科撮影装置 - Google Patents

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本発明は、眼科撮影装置に関する。
眼科分野において画像診断は重要な位置を占める。近年では光コヒーレンストモグラフィ(OCT)の活用が進んでいる。OCTは、被検眼のBモード画像や3次元画像の取得だけでなく、Cモード画像やシャドウグラムなどの正面画像(en−face画像)の取得や、血管強調画像(OCT−Angiogram)の取得や、血流情報等の機能情報の取得にも利用されるようになってきている。
被検眼の状態によってはOCTを好適に実施できない場合がある。例えば、被検眼が強度近視眼又は強度遠視眼である場合、専用の視度補正レンズを使用して眼底にフォーカスを合わせることができるが、手術において硝子体をガス等(ガス、空気、水、シリコーンオイル等)で置換した眼では屈折力異常が極めて大きくなるため、従来の視度補正レンズでの対応は困難である。
2014−094141号公報 2005−312995号公報
本発明の目的は、極めて強度の屈折異常眼であっても眼底のOCTを好適に行える眼科撮影装置を提供することにある。
実施形態の眼科撮影装置は、干渉光学系と、画像形成部と、撮影光学系と、変更部と、第1補助レンズと、第1判定部と、第2判定部と、制御部とを備える。干渉光学系は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の眼底からの戻り光と参照光との干渉光を検出する。画像形成部は、干渉光の検出結果に基づいて画像を形成する。撮影光学系は、眼底を撮影して正面画像を取得する。変更部は、干渉光学系のフォーカス状態と撮影光学系のフォーカス状態とを連係的に変更する。第1補助レンズは、測定光の光路に配置可能である。第1判定部は、撮影光学系により取得された正面画像に基づいて撮影光学系のフォーカス状態を判定する。第2判定部は、撮影光学系のフォーカス状態が不良であると第1判定部が判定したとき、画像形成部により形成された画像に基づいて干渉光学系のフォーカス状態を判定する。制御部は、干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、第1補助レンズを光路に挿入するための制御を行う。
実施形態に係る眼科撮影装置によれば、極めて強度の屈折異常眼であっても眼底のOCTを好適に行うことができる。
実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフロー図。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフロー図。 変形例に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図。 変形例に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフロー図。
本発明の幾つかの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態の眼科撮影装置は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を実行する機能と、眼底を撮影する機能とを備えた眼科装置である。
以下、スウェプトソースOCTと眼底カメラとを組み合わせた眼科撮影装置について説明するが、実施形態はこれに限定されない。例えば、OCTの種別はスウェプトソースOCTには限定されず、スペクトラルドメインOCT等であってもよい。ここで、スウェプトソースOCTは、波長掃引光源(波長可変光源)からの光を測定光と参照光とに分割し、被検物からの測定光の戻り光を参照光と干渉させて干渉光を生成し、この干渉光をバランスドフォトダイオード等で検出し、波長の掃引及び測定光のスキャンに応じて収集された検出データにフーリエ変換等を施して画像を形成する手法である。スペクトラルドメインOCTは、低コヒーレンス光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被検物からの測定光の戻り光を参照光と干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル分布を分光器で検出し、検出されたスペクトル分布にフーリエ変換等を施して画像を形成する手法である。
眼底カメラは、眼底(及び前眼部)をデジタル撮影するための眼科装置である。眼底カメラの代わりに、走査型レーザ検眼鏡(SLO)や、スリットランプ顕微鏡や、手術用顕微鏡などが設けられてもよい。
〈構成〉
図1に示すように、眼科撮影装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100及び演算制御ユニット200を含む。眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系が設けられている。OCTユニット100には、OCTを実行するための光学系や機構が設けられている。演算制御ユニット200はプロセッサを含む。被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが、眼底カメラユニット2に対向する位置に設けられている。
本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。プロセッサは、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。
〈眼底カメラユニット2〉
眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efを撮影するための光学系や機構が設けられている。眼底Efを撮影して得られる画像(眼底像、眼底写真等と呼ばれる)は正面画像であり、その例として観察画像や撮影画像がある。観察画像は、例えば、近赤外光を用いた動画撮影により得られる。撮影画像は、例えば、可視フラッシュ光を用いて得られるカラー画像若しくはモノクロ画像、又は近赤外フラッシュ光を用いて得られるモノクロ画像である。眼底カメラユニット2は、フルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能であってよい。
眼底カメラユニット2は、照明系10と撮影系30とを含む。照明系10は被検眼Eに照明光を照射する。撮影系30は、被検眼Eからの照明光の戻り光を検出する。OCTユニット100からの測定光は、眼底カメラユニット2内の光路を通じて被検眼Eに導かれ、その戻り光は、同じ光路を通じてOCTユニット100に導かれる。
照明系10の観察光源11は、例えばハロゲンランプ又はLED(Light Emitting Diode)である。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19及びリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて被検眼E(特に眼底Ef)を照明する。
被検眼Eからの観察照明光の戻り光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、撮影合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この戻り光は、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、例えば所定のフレームレートで戻り光を検出する。なお、撮影系30のフォーカスが眼底Efに合っている場合には眼底Efの観察画像が得られ、フォーカスが前眼部に合っている場合には前眼部の観察画像が得られる。
撮影光源15は、例えば、キセノンランプ又はLEDを含む可視光源である。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。被検眼Eからの撮影照明光の戻り光は、観察照明光の戻り光と同じ経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。
LCD39は、被検眼Eを固視させるための固視標を表示する。LCD39から出力された光束(固視光束)は、その一部がハーフミラー33Aにて反射され、ミラー32に反射され、撮影合焦レンズ31及びダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過する。孔開きミラー21の孔部を通過した固視光束は、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投射される。LCD39の画面における固視標の表示位置を変更することにより被検眼Eの固視位置を変更できる。なお、LCD39の代わりに、複数のLEDが2次元的に配列されたマトリクスLEDや、光源と可変絞り(液晶絞り等)との組み合わせなどを、固視光束生成手段として用いることができる。
眼底カメラユニット2にはアライメント系50とフォーカス系60が設けられている。アライメント系50は、被検眼Eに対する光学系のアライメントに用いられるアライメント指標を生成する。フォーカス系60は、被検眼Eに対するフォーカス調整に用いられるスプリット指標を生成する。
アライメント系50のLED51から出力されたアライメント光は、絞り52及び53並びにリレーレンズ54を経由し、ダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過する。孔開きミラー21の孔部を通過した光は、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eに投射される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46及び上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、撮影合焦レンズ31を通過し、ミラー32により反射され、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント指標像)に基づき、従来と同様のマニュアルアライメントやオートアライメントを行うことができる。
フォーカス系60は、撮影系30の光路(撮影光路)に沿った撮影合焦レンズ31の移動に連動して、照明系10の光路(照明光路)に沿って移動される。反射棒67は、照明光路に対して挿脱可能である。
フォーカス調整を行う際には、反射棒67の反射面が照明光路に斜設される。LED61から出力されたフォーカス光は、リレーレンズ62を通過し、スプリット視標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65により反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投射される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同じ経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット指標像)に基づき、従来と同様のマニュアルフォーカシングやオートフォーカシングを行うことができる。
撮影系30は、視度補正レンズ70及び71を含む。視度補正レンズ70及び71は、孔開きミラー21とダイクロイックミラー55との間の撮影光路に選択的に挿入可能である。視度補正レンズ70は、強度遠視を補正するためのプラス(+)レンズであり、例えば+15D(ディオプター)の凸レンズである。視度補正レンズ71は、強度近視を補正するためのマイナス(−)レンズであり、例えば−15Dの凹レンズである。視度補正レンズ70及び71は、例えばターレット板に装着されている。ターレット板には、視度補正レンズ70及び71のいずれも適用しない場合のための孔部が形成されている。
ダイクロイックミラー46は、眼底撮影用の光路とOCT用の光路とを合成する。ダイクロイックミラー46は、OCTに用いられる波長帯の光を反射し、眼底撮影用の光を透過させる。OCT用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40、光路長変更部41、光スキャナ42、OCT合焦レンズ43、ミラー44、及びリレーレンズ45が設けられている。
光路長変更部41は、図1に示す矢印の方向に移動可能とされ、OCT用の光路の光路長を変更する。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、例えばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含む。
光スキャナ42は、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置に配置される。光スキャナ42は、OCT用の光路を通過する測定光LSの進行方向を変更する。それにより、被検眼Eが測定光LSでスキャンされる。光スキャナ42は、xy平面の任意方向に測定光LSを偏向可能であり、例えば、測定光LSをx方向に偏向するガルバノミラーと、y方向に偏向するガルバノミラーとを含む。
眼科撮影装置1は、対物レンズ22の前側(被検眼E側)に配置可能な補助レンズユニット80を備える。補助レンズユニット80は、1以上のレンズを含む。従来の眼科撮影装置を用いて撮影可能な屈折異常の程度(一般的な強度近視眼や強度遠視眼の屈折度)を超える極めて強度の屈折異常眼を撮影するときに、補助レンズユニット80は、光路に挿入される。
補助レンズユニット80は、視度補正レンズ70及び/又は71の度数を超える度数を有する。例えば、補助レンズユニット80は、超強度近視用レンズ(系)及び超強度遠視用レンズ(系)の少なくとも一方を備える。超強度近視用レンズは、強度近視を補正するための凹レンズである視度補正レンズ71の度数(例えば−15D)を超えるマイナス(−)の度数を有するレンズ(系)である。超強度遠視用レンズは、強度遠視を補正するための凸レンズである視度補正レンズ70の度数(例えば+15D)を超えるプラス(+)の度数を有するレンズ(系)である。硝子体がガス等で置換された眼には超強度近視用レンズが適用される。
補助レンズユニット80の移動(光路に対する挿脱)は、電動又は手動で実行される。電動の場合、眼科撮影装置1は、アクチュエータが生成する駆動力で補助レンズユニット80を移動する機構を備える。アクチュエータは演算制御ユニット200により制御される。手動の場合、ノブやハンドル等にユーザが印加した力で補助レンズユニット80を移動する機構を備える。
〈OCTユニット100〉
図2に例示するように、OCTユニット100には、被検眼EのOCTを実行するための光学系が設けられている。この光学系の構成は、従来のスウェプトソースOCTと同様である。すなわち、この光学系は、波長掃引光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被検眼Eからの測定光の戻り光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光を検出する干渉光学系を含む。干渉光学系により得られる検出結果(検出信号)は、干渉光のスペクトルを示す信号であり、演算制御ユニット200に送られる。
光源ユニット101は、一般的なスウェプトソースOCTと同様に、出射光の波長を高速で変化させる波長掃引光源を含む。波長掃引光源は、例えば、近赤外レーザ光源である。
光源ユニット101から出力された光L0は、光ファイバ102により偏波コントローラ103に導かれてその偏光状態が調整される。更に、光L0は、光ファイバ104によりファイバカプラ105に導かれて測定光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバ110によりコリメータ111に導かれて平行光束に変換され、光路長補正部材112及び分散補償部材113を経由し、コーナーキューブ114に導かれる。光路長補正部材112は、参照光LRの光路長と測定光LSの光路長とを合わせるよう作用する。分散補償部材113は、参照光LRと測定光LSとの間の分散特性を合わせるよう作用する。
コーナーキューブ114は、入射した参照光LRの進行方向を逆方向に折り返す。コーナーキューブ114に対する参照光LRの入射方向と出射方向は互いに平行である。コーナーキューブ114は、参照光LRの入射方向に移動可能であり、それにより参照光LRの光路長が変更される。
図1及び図2に示す構成では、測定光LSの光路(測定光路、測定アーム)の長さを変更するための光路長変更部41と、参照光LRの光路(参照光路、参照アーム)の長さを変更するためのコーナーキューブ114の双方が設けられているが、光路長変更部41とコーナーキューブ114のいずれか一方のみが設けられもよい。また、これら以外の光学部材を用いて、測定光路長と参照光路長との差を変更することも可能である。
コーナーキューブ114を経由した参照光LRは、分散補償部材113及び光路長補正部材112を経由し、コリメータ116によって平行光束から集束光束に変換され、光ファイバ117に入射する。光ファイバ117に入射した参照光LRは、偏波コントローラ118に導かれてその偏光状態が調整され、光ファイバ119によりアッテネータ120に導かれて光量が調整され、光ファイバ121によりファイバカプラ122に導かれる。
一方、ファイバカプラ105により生成された測定光LSは、光ファイバ127により導かれてコリメータレンズユニット40により平行光束に変換され、光路長変更部41、光スキャナ42、OCT合焦レンズ43、ミラー44及びリレーレンズ45を経由し、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて被検眼Eに入射する。測定光LSは、被検眼Eの様々な深さ位置において散乱・反射される。被検眼Eからの測定光LSの戻り光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ105に導かれ、光ファイバ128を経由してファイバカプラ122に到達する。
ファイバカプラ122は、光ファイバ128を介して入射された測定光LSと、光ファイバ121を介して入射された参照光LRとを合成して(干渉させて)干渉光を生成する。ファイバカプラ122は、所定の分岐比(例えば1:1)で干渉光を分岐することにより、一対の干渉光LCを生成する。一対の干渉光LCは、それぞれ光ファイバ123及び124を通じて検出器125に導かれる。
検出器125は、例えばバランスドフォトダイオード(Balanced Photo Diode)である。バランスドフォトダイオードは、一対の干渉光LCをそれぞれ検出する一対のフォトディテクタを有し、これらによる検出結果の差分を出力する。検出器125は、その検出結果(検出信号)をDAQ(Data Acquisition System)130に送る。
DAQ130には、光源ユニット101からクロックKCが供給される。クロックKCは、光源ユニット101において、波長掃引光源により所定の波長範囲内で掃引される各波長の出力タイミングに同期して生成される。光源ユニット101は、例えば、各出力波長の光L0を分岐することにより得られた2つの分岐光の一方を光学的に遅延させた後、これらの合成光を検出した結果に基づいてクロックKCを生成する。DAQ130は、検出器125から入力される検出信号をクロックKCに基づきサンプリングする。DAQ130は、検出器125からの検出信号のサンプリング結果を演算制御ユニット200に送る。
〈演算制御ユニット200〉
演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3及びOCTユニット100の各部を制御する。また、演算制御ユニット200は、各種の演算処理を実行する。例えば、演算制御ユニット200は、一連の波長走査毎に(Aライン毎に)、検出器125により得られた検出結果に基づくスペクトル分布にフーリエ変換等の信号処理を施すことにより、各Aラインにおける反射強度プロファイルを形成する。更に、演算制御ユニット200は、各Aラインの反射強度プロファイルを画像化することにより画像データを形成する。そのための演算処理は、従来のスウェプトソースOCTと同様である。
演算制御ユニット200は、例えば、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含む。ハードディスクドライブ等の記憶装置には各種コンピュータプログラムが格納されている。演算制御ユニット200は、操作デバイス、入力デバイス、表示デバイスなどを含んでよい。
〈制御系〉
眼科撮影装置1の制御系の構成例を図3に示す。
〈制御部210〉
制御部210は、眼科撮影装置1の各部を制御する。制御部210はプロセッサを含む。制御部210には、主制御部211と記憶部212とが設けられている。
〈主制御部211〉
主制御部211は各種の制御を行う。主制御部211は、眼底カメラユニット2内の各部の制御、及びOCTユニット100内の各部の制御を行う。例えば、主制御部211は、次のような各機構の制御を行う。撮影合焦機構31Aは、撮影合焦レンズ31を撮影光路に沿って移動する。撮影合焦機構60Aは、フォーカス系60を照明光路に沿って移動する。OCT合焦機構43Aは、OCT合焦レンズ43を測定光路に沿って移動する。視度補正レンズ移動機構70Aは、視度補正レンズ70及び71を撮影光路に選択的に配置する。補助レンズ移動機構80Aは、補助レンズユニット80を光路に対して挿脱する。参照駆動部114Aは、コーナーキューブ114を移動して参照光路長を変更する。ユニット移動機構2Aは、眼底カメラユニット2を3次元的に移動する。なお、ユニット移動機構2Aは、干渉光学系と撮影光学系を移動可能に構成されていればよく、例えば眼底カメラユニット2内の要素を移動するよう構成されていてもよい。
撮影合焦機構31A、撮影合焦機構60A及びOCT合焦機構43Aの制御は連係的に実行される。例えば、撮影合焦レンズ31、フォーカス系60及びOCT合焦レンズ43の移動方向及び移動量は予め対応付けられている。つまり、撮影合焦レンズ31の位置、フォーカス系60の位置及びOCT合焦レンズ43の位置は予め対応付けられており、主制御部211は、この対応関係を維持するようにこれらを移動する。なお、OCT合焦レンズ43が他と独立に移動できるように構成してもよい。
撮影合焦レンズ31、フォーカス系60及びOCT合焦レンズ43のそれぞれには、可動範囲が予め設定されている。撮影合焦レンズ31をミラー32側に移動すると、撮影合焦レンズ31はマイナスディオプターのレンズとして作用し、ダイクロイックミラー55側に移動するとプラスディオプターのレンズとして作用する。最もミラー32側の位置をマイナス極と呼び、最もダイクロイックミラー55側の位置をプラス極と呼ぶ。マイナス極及びプラス極のそれぞれにおけるディオプター値は予め設定される。マイナス極とプラス極とが可動範囲の両端を規定している。可動範囲内の所定位置(例えば中間位置)はゼロディオプターに相当する。OCT合焦レンズ43についても同様に、光スキャナ42側にマイナス極が、ミラー44側にプラス極が、それぞれ設定されている。
被検眼Eが強度近視眼(又は強度遠視眼)である場合、主制御部211は、視度補正レンズ71(又は視度補正レンズ70)を撮影光路に配置するように視度補正レンズ移動機構70Aを制御する。視度補正レンズ70及び71では補償できない屈折異常を被検眼Eが有する場合、補助レンズユニット80を光路に配置するように補助レンズ移動機構80Aを制御する。なお、補助レンズユニット80を光路に配置するか否かの条件については後述する。
〈記憶部212〉
記憶部212は各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、例えば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者情報や、左眼/右眼の識別情報や、電子カルテ情報などを含む。
〈画像形成部220〉
画像形成部220は、DAQ130から入力された検出信号のサンプリング結果に基づいて、眼底Efの断面像の画像データを形成する。この処理には、従来のスウェプトソースOCTと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの信号処理が含まれる。画像形成部220により形成される画像データは、スキャンラインに沿って配列された複数のAライン(z方向のライン)における反射強度プロファイルを画像化することにより形成された一群の画像データ(一群のAスキャン像データ)を含むデータセットである。
画像形成部220は、例えば、プロセッサ及び専用回路基板の少なくともいずれかを含む。なお、本明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。また、被検眼Eの部位とそれを表す画像とを同一視することがある。
〈データ処理部230〉
データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して画像処理や解析処理を施す。例えば、データ処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して画像処理や解析処理を施す。
データ処理部230は、画像形成部220により形成された複数の断層像から3次元画像を形成することができる。また、データ処理部230は、3次元画像に基づくレンダリング画像や、3次元画像の任意の断面を表す画像や、3次元画像の少なくとも一部を投影した画像や、3次元画像の部分領域を平坦化した画像を形成することができる。データ処理部230は、例えば、プロセッサ及び専用回路基板の少なくともいずれかを含む。
〈撮影合焦判定部231〉
撮影合焦判定部231は、撮影系30により取得された眼底Efの正面画像に基づいて撮影光学系のフォーカス状態を判定する。この判定処理の幾つかの例を説明する。
第1の例は、スプリット指標を利用する。スプリット指標は、眼底Efの赤外観察画像に描出される一対の輝線像として検出される。眼底Efに対する撮影系30のフォーカス状態が良好である場合、一対の輝線像は実質的に一直線上に配列される。一方、フォーカス状態が良好でない場合、一対の輝線像は一直線上に配列されない。また、一対の輝線像の相対的な変位は、フォーカスのズレ(ズレ方向及びズレ量)を表す。撮影合焦判定部231は、赤外観察画像を解析することで一対の輝線像を検出し、それらの相対的な変位を求める。この変位が閾値以下である場合、フォーカス状態は良好と判定される。一方、この変位が閾値を超える場合、フォーカス状態は不良と判定される。なお、フォーカス状態を表現する指標はスプリット指標には限定されず、他の指標であってもよい。
第2の例は、眼底Efの画像の画質を評価するための値(画質評価値)を利用する。画質評価値は任意の情報であってよい。画質評価値の例は、特開2014−140487号公報に開示されている。この画質評価値は、眼底Efの正面画像(SLO画像又は眼底写真)の微分ヒストグラムにおいて画像全体で所定割合以上の画素数を持つ輝度値(微分値)の最大値を用いて算出される。例えば、この画質評価値は、所定閾値(例えば、20%)以上での微分値の最大値と最小値の差として定義される。この画質評価値は、撮影系30のフォーカス状態が良好であるとき(つまり、撮影合焦レンズ31が好適な位置に配置されているとき)に高い値を示し、フォーカス状態が良好な状態からずれていくに従って低下していく。撮影合焦判定部231は、このような画質評価値を算出し、この画質評価値と閾値とを比較する。画質評価値が閾値を超える場合、フォーカス状態は良好と判定される。一方、画質評価値が閾値以下である場合、フォーカス状態は不良と判定される。
〈OCT合焦判定部232〉
OCT合焦判定部232は、OCTにより取得された眼底Efの画像(断層像、3次元画像等)に基づいて、OCT用の干渉光学系のフォーカス状態を判定する。この判定処理は、例えば、OCT画像の画質評価値を利用して実行される。この画質評価値は、例えば信号雑音比(SN比)、空間分解能、コントラスト等の画質を表現する公知のパラメータの値であってよい。OCT合焦判定部232は、このような画質評価値を算出し、この画質評価値と閾値とを比較する。画質評価値が閾値を超える場合、フォーカス状態は良好と判定される。一方、画質評価値が閾値以下である場合、フォーカス状態は不良と判定される。
〈ユーザインターフェイス240〉
ユーザインターフェイス240は表示部241と操作部242とを含む。表示部241は表示装置3を含む。操作部242は各種の操作デバイスや入力デバイスを含む。ユーザインターフェイス240は、例えばタッチパネルのような表示機能と操作機能とが一体となったデバイスを含んでいてもよい。ユーザインターフェイス240の少なくとも一部を含まない実施形態を構築することも可能である。例えば、表示デバイスは、眼科撮影装置に接続された外部装置であってよい。
〈動作〉
眼科撮影装置1の動作について説明する。眼科撮影装置1の動作の2つの例を図4及び図5に示す。図4に示す動作例では検者が手動で補助レンズを光路に配置し、図5に示す動作例では自動で補助レンズが光路に配置される。
(S1:スキャン条件を設定する)
図4を参照する。まず、眼底EfのOCTを行うためのスキャン条件が設定される。スキャン条件には、スキャン位置(固視位置)、スキャンパターン、スキャンサイズ、スキャン間隔(Aラインの間隔)などがある。スキャン条件の設定は、例えば、ユーザインターフェイス240を用いて手動で行われる。或いは、過去に適用されたスキャン条件や疾患種別に基づいて主制御部211がスキャン条件を自動で設定することもできる。なお、過去に適用されたスキャン条件や疾患種別は、被検者の電子カルテ等から取得される。
(S2:アライメントを行う)
被検者の顔を顎受けと額当てで支持する。所定の操作が行われたことに対応し、主制御部211は、眼底カメラユニット2に赤外観察画像の取得をさせる。更に、主制御部211は、スキャン条件に応じた固視標と、アライメント指標と、スプリット指標とを被検眼Eに投影する。眼科撮影装置1又は検者は、赤外観察画像に描出されているアライメント指標像を参照してアライメントを行う。
(S3:撮影フォーカスは良好?)
アライメントの完了後、撮影合焦判定部231は、赤外観察画像に描出されているスプリット指標像(一対の指標像)に基づいて、撮影系30のフォーカス状態が良好であるか否か判定する。このとき、撮影合焦レンズ31を可動範囲全体にわたり移動しつつスプリット指標像の状態を逐次に確認することができる。
フォーカス状態が良好と判定された場合(S3:Yes)、処理はステップS9に移行する。主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。
フォーカス状態が不良と判定された場合(S3:No)、処理はステップS4に移行する。この段階で、フォーカス状態が不良であると判定されるのは、被検眼Eの屈折異常が強い場合である。フォーカス状態が不良であると判定された場合(S3:No)、主制御部211が視度補正レンズ70又は71を撮影光路に挿入するようにしてもよい。このとき、視度補正レンズ70又は71の選択は、スプリット指標像の状態(例えば、撮影合焦レンズ31がマイナス極に配置されたときのスプリット指標像の状態と、プラス極に配置されたときのスプリット指標像の状態)に基づき行われる。なお、スプリット指標を利用する代わりに、画質評価値を利用してフォーカス状態を判定してもよい。
(S4:OCTフォーカスは良好?)
ステップS3でフォーカス状態が不良と判定された場合(S3:No)、主制御部211は、例えばOCTライブスキャンを開始させる。ライブスキャンは、同一ラインのスキャンを繰り返し実行しつつ逐次に断層像を形成するスキャンモードである。OCT合焦判定部232は、断層像を解析することによりOCT用の干渉光学系のフォーカス状態を判定する。このとき、OCT合焦レンズ43を可動範囲全体にわたり移動しつつフォーカス状態を逐次に確認することができる。
フォーカス状態が良好と判定された場合(S4:Yes)、処理はステップS9に移行する。主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。
フォーカス状態が不良と判定された場合(S4:No)、処理はステップS5に移行する。この段階で、フォーカス状態が不良であると判定されるのは、被検眼Eの屈折異常が強く、補助レンズユニット80無しではOCTを実行できない場合である。
(S5:眼底カメラユニットを後退する)
ステップS4でフォーカス状態が不良と判定された場合(S4:No)、主制御部211は、眼底カメラユニット2を被検眼Eから遠離させるようにユニット移動機構2Aを制御する。この制御よりも前の段階では、ステップS2のアライメントにより設定された第1ワーキングディスタンス(被検眼Eと対物レンズ22との間の距離)に設定された状態で撮影やOCTが行われる。そして、ステップS5により眼底カメラユニット2が後退されて、第1ワーキングディスタンスよりも長い第2ワーキングディスタンスに設定される。
(S6:補助レンズの使用指示を表示する)
ステップS4でフォーカス状態が不良と判定された場合(S4:No)又はステップS5の完了後、主制御部211は、補助レンズユニット80の光路への挿入を促すためのメッセージを表示部241に表示させる。このメッセージは、文字列情報及び/又は画像情報を含む。なお、眼科撮影装置1に音声出力部が設けられている場合、又は、眼科撮影装置1に音声出力装置が接続されている場合、主制御部211は、同様の内容の音声メッセージを出力させることができる。
(S7:補助レンズを手動で挿入する)
検者は、ステップS6のメッセージを確認し、補助レンズユニット80を光路に挿入するための操作を操作部242を用いて行う。
(S8:アライメントを行う)
補助レンズユニット80が光路に配置された後、主制御部211は、アライメントを実行させる。このアライメントは、例えば、ステップS2と同様にアライメント指標を用いて行われる。なお、補助レンズユニット80が光路に配置されたことは、例えば、主制御部211による制御によって、又は、補助レンズユニット80の挿入位置に設けられたマイクロスイッチ等によって検出される。或いは、補助レンズユニット80の挿入が完了したこと表す操作を検者が行うようにしてもよい。
(S9:OCT光路長を変更する)
アライメントの完了後、主制御部211は、測定光路長及び/又は参照光路長を既定値に変更する。この既定値は、第1ワーキングディスタンスと第2ワーキングディスタンスとの差分に相当する。ステップS9では、この差分を補償するように実行される。例えば、主制御部211は、この差分の距離だけ測定光路長を短くするように光路長変更部41を移動することができる。或いは、主制御部211は、この差分の距離だけ参照光路長を長くするようにコーナーキューブ114を移動することができる。
測定光路長及び/又は参照光路長を既定値に変更した後、主制御部211は、OCT画像のフレーム内の既定位置に眼底Ef(例えば硝子体と網膜との境界)が描出されるように測定光路長及び/又は参照光路長を調整することができる。この処理はオートZと呼ばれる(例えば、特開2015−139512号公報を参照)。
(S10:OCTを実行する)
ステップS3若しくはS4で「Yes」と判定されたとき、又は、ステップS9が完了したとき、主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。以上で、図4に示す動作例の説明を終わる。
図5に示す動作例では、図4のステップS6及びS7の代わりに、ステップS7Aが実行される。ステップS6及びS7では、補助レンズユニット80の使用を指示するメッセージを眼科撮影装置1が表示し、検者が補助レンズを挿入している。つまり、図4に示す動作例では、補助レンズユニット80が必要であることを報知し、これに応じて手動で補助レンズユニット80が挿入される。これに対し、図5に示す動作例では、ステップS5(眼底カメラユニット2の後退)の完了後、主制御部211は、補助レンズユニット80を光路に挿入するように補助レンズ移動機構80Aを制御する(ステップS7A)。つまり、図5に示す動作例では、補助レンズユニット80が自動で光路に挿入される。
〈変形例〉
上記の実施形態では、対物レンズ22と被検眼Eとの間に補助レンズを挿入するようになっている。つまり、干渉光学系と撮影光学系との共通の光路に補助レンズを挿入するようになっている。これに対し、干渉光学系と撮影光学系のそれぞれに個別の補助レンズを挿入する構成の例を以下に説明する。なお、上記実施形態と同様の要素には同じ符号を付して説明する。
図6に示すように、変形例に係る眼科撮影装置1Aは、測定光路に配置可能なOCT補助レンズ81を備える。OCT補助レンズ81は、ミラー44とリレーレンズ45との間に挿入される。OCT補助レンズ81は、図7に示すOCT補助レンズ移動機構81Aにより移動される。OCT補助レンズ移動機構81Aの制御は主制御部211により実行される。
更に、眼科撮影装置1Aは、撮影光路に配置可能な撮影補助レンズ82を備える。撮影補助レンズ82は、孔開きミラー21とダイクロイックミラー55との間に挿入される。例えば、撮影補助レンズ82は、視度補正レンズ70及び71とともにターレット板に装着されている。視度補正レンズ移動機構70Aは、このターレット板を回転させる。主制御部211は、視度補正レンズ移動機構70Aを制御してターレット板を回転させることにより、孔部、視度補正レンズ70、視度補正レンズ71又は撮影補助レンズ82を、撮影光路に択一的に(排他的に)配置させる。
眼科撮影装置1Aの動作の例を図8に示す。図8に示す動作例ではOCT補助レンズ81及び撮影補助レンズ82が光路に自動で挿入されるが、これらの少なくとも一方を検者の指示に応じて(手動で)光路に挿入するように構成することも可能である。
(S21:スキャン条件を設定する)
上記実施形態のステップS1と同じ要領でスキャン条件が設定される。
(S22:アライメントを行う)
上記実施形態のステップS2と同じ要領でアライメントが行われる。
(S23:撮影フォーカスは良好?)
上記実施形態のステップS3と同じ要領で撮影フォーカスの判定が行われる。フォーカス状態が良好と判定された場合(S23:Yes)、処理はステップS27に移行する。主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。一方、フォーカス状態が不良と判定された場合(S23:No)、処理はステップS24に移行する。
(S24:視度補正レンズを挿入する)
ステップS23でフォーカス状態が不良と判定された場合(S23:No)、主制御部211は、視度補正レンズ70又は71を撮影光路に挿入する。視度補正レンズ70又は71の選択は、例えばスプリット指標像の状態に基づき行われる。
(S25:OCTフォーカスは良好?)
視度補正レンズ70又は71が撮影光路に配置された後、上記実施形態のステップS4と同じ要領でOCTフォーカスの判定が行われる。フォーカス状態が良好と判定された場合(S25:Yes)、処理はステップS27に移行する。主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。一方、フォーカス状態が不良と判定された場合(S25:No)、処理はステップS26に移行する。
(S26:双方の補助レンズを挿入する)
フォーカス状態が不良と判定された場合(S25:No)、主制御部211は、OCT補助レンズ81を測定光路に挿入し、かつ、撮影補助レンズ82を撮影光路に挿入する。
(S27:OCTを実行する)
ステップS23若しくはS25で「Yes」と判定されたとき、又は、ステップS26でOCT補助レンズ81及び撮影補助レンズ82がそれぞれ光路に配置された後、主制御部211は、OCTユニット100等に眼底EfのOCTを実行させる。それにより収集されたデータに基づき画像形成部220は断層像を形成する(エンド)。以上で、図8に示す動作例の説明を終わる。
〈作用・効果〉
実施形態(及びその変形例)に係る眼科撮影装置の作用及び効果について説明する。
実施形態の眼科撮影装置は、干渉光学系と、画像形成部と、撮影光学系と、変更部と、第1補助レンズと、第1判定部と、第2判定部と、制御部とを備える。干渉光学系は、OCTにおいて使用され、光源(光源ユニット101)からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の眼底からの戻り光と参照光との干渉光を検出する。干渉光学系は、例えば、OCTユニット100に含まれる要素、及び、測定光路を形成する眼底カメラユニット2内の要素を含む。画像形成部は、干渉光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて画像を形成する。画像形成部は、例えば、画像形成部220(及びデータ処理部230)を含む。撮影光学系は、眼底を撮影して正面画像を取得する。撮影光学系は、例えば、照明系10と撮影系30を含む。変更部は、干渉光学系のフォーカス状態と撮影光学系のフォーカス状態とを連係的に変更する。変更部は、例えば、撮影合焦レンズ31、撮影合焦機構31A、OCT合焦レンズ43、OCT合焦機構43A等を含む。第1補助レンズは、測定光の光路に配置可能とされる。第1補助レンズは、例えば、補助レンズユニット80又はOCT補助レンズ81を含む。第1判定部は、撮影光学系により取得された正面画像に基づいて撮影光学系のフォーカス状態を判定する。第1判定部は、例えば、撮影合焦判定部231を含む。第2判定部は、撮影光学系のフォーカス状態が不良であると第1判定部が判定したとき、画像形成部により形成された画像に基づいて干渉光学系のフォーカス状態を判定する。第2判定部は、例えば、OCT合焦判定部232を含む。制御部は、干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、第1補助レンズを光路に挿入するための制御を行う。制御部は、例えば、主制御部211を含む。
このような実施形態によれば、撮影光学系(眼底カメラ、SLO等)のフォーカス状態を確認し、これが不良であるときに干渉光学系(OCT)のフォーカス状態を更に確認し、これも不良であるときに第1補助レンズを利用してOCTを行うことができる。したがって、硝子体がガス等で置換された眼のような極めて強度の屈折異常眼であっても、眼底のOCTを好適に行うことが可能である。
実施形態は、撮影光学系の光路に配置可能な第2補助レンズを備えていてよい。第2補助レンズは、例えば、補助レンズユニット80又は撮影補助レンズ82を含む。干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、制御部は、第2補助レンズを光路に挿入するための制御を更に行うことができる。この構成によれば、極めて強度の屈折異常眼であっても、眼底のOCTに加えて眼底撮影も行うことができる。
実施形態において、干渉光学系及び撮影光学系は、共通の対物レンズを含んでいてよい。このような対物レンズは、例えば、対物レンズ22である。この場合、第1補助レンズ及び第2補助レンズは、この対物レンズと被検眼との間に配置可能な共通のレンズであってよい。この共通のレンズは、例えば、補助レンズユニット80である。この構成によれば、光学的構造の簡素化を図ることができる。
実施形態は、干渉光学系及び撮影光学系を移動する第1機構を備えていてよい。第1機構は、例えば、ユニット移動機構2Aを含む。干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、制御部は、干渉光学系及び撮影光学系を被検眼から遠離させるように第1機構を制御することができる。この構成によれば、対物レンズと被検眼との間に補助レンズ(上記の共通のレンズ)を配置するためのスペースを自動で確保することができる。それにより、操作性及び安全性の向上を図ることが可能となる。
実施形態は、測定光及び参照光の少なくとも一方の光路長を変更する光路長変更部を備えていてよい。光路長変更部は、例えば、光路長変更部41、並びに、コーナーキューブ114及び参照駆動部114Aのうち、少なくとも一方を含む。この場合、制御部は、第1機構の制御に加えて、光路長を既定値に変更するように光路長変更部を制御することができる。この構成によれば、干渉光学系及び撮影光学系を被検眼から遠離させたことに起因する干渉状態のずれ(測定光路長と参照光路長との間のずれ)を自動で補償することができる。それにより、操作性の向上を図ることが可能となる。
実施形態において、光路長が既定値に変更された後、制御部は、フレーム内の既定位置に眼底が描出されるように光路長変更部を制御することができる。この構成によれば、上記した光路長の自動的な補償の後に、光路長の微調整を行うことができる。それにより、操作性の向上を図ることが可能となる。
実施形態において、干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、制御部は、第1補助レンズの光路への挿入を促すためのメッセージを表示手段及び音声出力手段の少なくともいずれかに出力させることができる。表示手段は、例えば、表示部241、又は、外部の表示デバイスである。音声出力手段は、眼科撮影装置に設けられた音声出力装置、又は、外部の音声出力装置である。この構成によれば、眼底のOCTを行うためには第1補助レンズ(及び第2補助レンズ)が必要なことを報知することができる。検者は、この報知情報に応じて第1補助レンズ(及び第2補助レンズ)を光路に挿入するための操作を行うことができる。
実施形態は、測定光の光路に対して第1補助レンズを挿脱する第2機構を備えていてよい。第2機構は、例えば、補助レンズ移動機構80A又はOCT補助レンズ移動機構81Aである。更に、干渉光学系のフォーカス状態が不良であると第2判定部が判定したとき、制御部は、測定光の光路に第1補助レンズを挿入するように第2機構を制御することができる。この構成によれば、眼底のOCTを行うために第1補助レンズが必要なときに、第1補助レンズを自動で光路に挿入することができる。それにより、操作性の向上を図ることが可能である。なお、第2補助レンズも自動で光路に挿入するように構成することができる。
以上に説明した実施形態は本発明の一例に過ぎない。本発明を実施しようとする者は、本発明の要旨の範囲内における変形(省略、置換、付加等)を任意に施すことが可能である。
1 眼科撮影装置
10 照明系
30 撮影系
31 撮影合焦レンズ
31A 撮影合焦機構
43 OCT合焦レンズ
43A OCT合焦機構
80 補助レンズユニット
100 OCTユニット
211 主制御部
220 画像形成部
231 撮影合焦判定部
232 OCT合焦判定部

Claims (11)

  1. 光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光の被検眼の眼底からの戻り光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光学系と、
    前記干渉光の検出結果に基づいて画像を形成する画像形成部と、
    前記眼底を撮影して正面画像を取得する撮影光学系と、
    前記干渉光学系のフォーカス状態と前記撮影光学系のフォーカス状態とを連係的に変更する変更部と、
    前記測定光の光路に配置可能な第1補助レンズと、
    前記撮影光学系により取得された前記正面画像に基づいて前記撮影光学系のフォーカス状態を判定する第1判定部と、
    前記撮影光学系のフォーカス状態が不良であると前記第1判定部が判定したとき、前記画像形成部により形成された前記画像に基づいて前記干渉光学系のフォーカス状態を判定する第2判定部と、
    前記干渉光学系のフォーカス状態が不良であると前記第2判定部が判定したとき、前記第1補助レンズを光路に挿入するための制御を行う制御部と
    を備える眼科撮影装置。
  2. 前記撮影光学系の光路に配置可能な第2補助レンズを備え、
    前記干渉光学系のフォーカス状態が不良であると前記第2判定部が判定したとき、前記制御部は、前記第2補助レンズを光路に挿入するための制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記干渉光学系及び前記撮影光学系は、共通の対物レンズを含み、
    前記第1補助レンズ及び前記第2補助レンズは、前記対物レンズと前記被検眼との間に配置可能な共通のレンズである
    ことを特徴とする請求項2に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記干渉光学系及び前記撮影光学系を移動する第1機構を備え、
    前記干渉光学系のフォーカス状態が不良であると前記第2判定部が判定したとき、前記制御部は、前記干渉光学系及び前記撮影光学系を前記被検眼から遠離させるように前記第1機構を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の眼科撮影装置。
  5. 前記測定光及び前記参照光の少なくとも一方の光路長を変更する光路長変更部を備え、
    前記第1機構の制御に加え、前記制御部は、前記光路長を既定値に変更するように前記光路長変更部を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載の眼科撮影装置。
  6. 前記光路長が既定値に変更された後、前記制御部は、フレーム内の既定位置に前記眼底が描出されるように前記光路長変更部を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の眼科撮影装置。
  7. 前記干渉光学系のフォーカス状態が不良であると前記第2判定部が判定したとき、前記制御部は、前記第1補助レンズの光路への挿入を促すためのメッセージを表示手段及び音声出力手段の少なくともいずれかに出力させる
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  8. 前記測定光の光路に対して前記第1補助レンズを挿脱する第2機構を備え、
    前記干渉光学系のフォーカス状態が不良であると前記第2判定部が判定したとき、前記制御部は、前記測定光の光路に前記第1補助レンズを挿入するように前記第2機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  9. 前記撮影光学系の光路を通じて前記眼底に指標を投影する指標投影系を備え、
    前記第1判定部は、前記正面画像に描出された前記指標の像に基づいて前記撮影光学系のフォーカス状態を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  10. 前記第1判定部は、前記正面画像を解析することにより第1画質評価値を算出し、この第1画質評価値に基づいて前記撮影光学系のフォーカス状態を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の眼科撮影装置。
  11. 前記第2判定部は、前記画像を解析することにより第2画質評価値を算出し、この第2画質評価値に基づいて前記干渉光学系のフォーカス状態を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の眼科撮影装置。
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