JP6646177B2 - ウェアラブルデバイス - Google Patents
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Description
本発明は、心電波形などの生体信号を測定するウェアラブルデバイスに係り、特に測定した生体信号に応じて生体への電気刺激提示が可能なウェアラブルデバイスに関するものである。
近年、健康に関する関心の増大に伴い、今までは病院等での検査でしか分からなかったある時点における生体情報を、日常生活の中で記録し、解析することで、日常生活における長時間の心身の状態をモニタリングする健康管理方法が普及し始めている。生体情報としては、心拍数やR−R間隔、心電波形、歩数、活動量、身体加速度などが利用されている。このような生体情報を日常的にモニタリングすることで、健康増進に向けた生活スタイルの改善や、疾患の早期発見などに活かすことが可能である。
上記の健康管理方法の発展は、技術の発展に伴い装置が小型化し、持ち運ぶことや身に付けることが可能となったことで、より長時間のモニタリングが使用者への負担を最小限にしつつ可能となったことが大きい。身に付けることが可能な装置をウェアラブルデバイスと呼ぶが、このようなウェアラブルデバイスとして、代表的なスマートウォッチに加え、着るだけで生体情報をモニタリングすることができる衣類も開発されるなど研究開発が推進されている(非特許文献1参照)。
ウェアラブルデバイスは、身につけても使用者に負担とならないよう、小型・軽量であるという特性上、演算機能やディスプレイサイズが制限されるため、視覚的な情報提示装置としては適さない。そのため、生体情報を検出するウェアラブルデバイスの多くは、検出した生体情報のデータをスマートフォンなどの外部機器に送信するようになっており、データの解析や可視化は外部機器上で行なうことがほとんどであった。
小笠原 隆行他,"ウェアラブル電極インナー技術の応用展開",NTT技術ジャーナル,2014年11月号,pp.16−20
ウェアラブルデバイスを身に付ける使用者は、リアルタイム性に価値のある、測定されたデータ、例えば心拍数や呼吸数などを確認する場合、ウェアラブルデバイスに設けられた小さなディスプレイ、もしくは外部機器のディスプレイに視線を向ける必要がある。
ウェアラブルデバイスの小さなディスプレイに視線を向ける場合、ウェアラブルデバイスが使用者の視線を向けられる位置に装着されている必要があり、装着位置が腕などに限定されるという問題があり、またそれまで見ていたものから視線を逸らす必要があった。外部機器のディスプレイに視線を向ける場合、外部機器を手で持つなどの行為が必要であり、視線を逸らすだけでなく、手が塞がってしまうという問題があった。このようにウェアラブルデバイスを利用するシステムでは、リアルタイムの情報提示に上記のような問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、使用者の視線を逸らさせたり、使用者の手を塞いだり、使用者の聴覚を妨害したりすることなしに、生体信号の検出結果を使用者に提示することが可能となるウェアラブルデバイスを提供することを目的とする。
本発明のウェアラブルデバイスは、使用者が身に付ける基材に、使用者の体表面と接触するように配置された生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極と、前記生体信号測定用電極を介して使用者の生体信号を測定し、この生体信号に応じた電気刺激信号を、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に印加する生体信号測定端末と、この生体信号測定端末を前記基材に装着するためのインタフェースと、前記基材に設けられ、前記インタフェースに装着された生体信号測定端末と前記生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極とを電気的に接続する配線とを備え、前記生体信号測定端末は、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、二次電池によって電源電圧を供給する電源供給手段と、前記二次電池を充電中の場合に、前記生体電気刺激手段の電源入力端子と前記電源供給手段の出力端子との接続を遮断する電源遮断手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスは、使用者が身に付ける基材に、使用者の体表面と接触するように配置された生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極と、前記生体信号測定用電極を介して使用者の生体信号を測定し、この生体信号に応じた電気刺激信号を、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に印加する生体信号測定端末と、この生体信号測定端末を前記基材に装着するためのインタフェースと、前記基材に設けられ、前記インタフェースに装着された生体信号測定端末と前記生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極とを電気的に接続する配線とを備え、前記生体信号測定端末は、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、二次電池によって電源電圧を供給する電源供給手段と、前記生体電気刺激手段の電源入力端子と前記電源供給手段の出力端子との接続を開閉する電源スイッチと、前記二次電池の充電用コネクタとを備え、前記電源スイッチは、電源オンの位置にあるときに、可動部が前記充電用コネクタを閉塞し、電源オフの位置にあるときに、前記可動部による前記充電用コネクタの閉塞を解除し、前記充電用コネクタに充電器のコネクタが接続されているときに、前記電源オンの位置への移動が不可となるスライド式のスイッチであることを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスの1構成例において、前記生体電気刺激手段の出力回路は、正極性、負極性、両極性のいずれかの極性で前記電気刺激信号を出力することを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスの1構成例において、前記生体信号測定端末は、前記生体信号の測定に必要となるクロックの周波数と前記生体電気刺激手段に必要となるクロックの周波数とが異なることを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスの1構成例において、前記生体信号測定端末は、さらに、前記生体信号の測定によって取得したデータを外部機器に送信すると共に、前記外部機器から前記電気刺激信号の出力制御のための情報を受信する無線通信手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスの1構成例において、前記生体信号測定端末は、前記生体信号の測定に必要となるクロックの周波数と前記生体電気刺激手段に必要となるクロックの周波数とが異なることを特徴とするものである。
また、本発明のウェアラブルデバイスの1構成例において、前記生体信号測定端末は、さらに、前記生体信号の測定によって取得したデータを外部機器に送信すると共に、前記外部機器から前記電気刺激信号の出力制御のための情報を受信する無線通信手段を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、生体信号測定用電極を介して使用者の生体信号を測定し、この生体信号に応じた電気刺激信号を、生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に印加することにより、使用者の視線を逸らさせたり、使用者の手を塞いだり、使用者の聴覚を妨害したりすることなしに、生体信号の検出結果を使用者に提示することが可能となる。
また、本発明では、生体信号測定端末に、生体信号として使用者の心電波形を測定する生体信号測定手段と、生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、心電波形から生体特徴量としてR波を検出し、このR波の検出の度に生体電気刺激手段から電気刺激信号を出力させるための制御信号を出力する制御手段とを設けることにより、R波の検出結果を使用者に提示することが可能となる。
また、本発明では、生体信号測定端末に、生体信号として使用者の心電波形を測定する生体信号測定手段と、生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、心電波形から生体特徴量として、R波と1つ前のR波の間隔であるR−R間隔を検出し、このR−R間隔と同じ時間間隔で生体電気刺激手段から電気刺激信号を出力させるための制御信号を出力する制御手段とを設けることにより、R−R間隔の検出結果を使用者に提示することが可能となる。
また、本発明では、生体信号測定端末に、二次電池を充電中の場合に、生体電気刺激手段の電源入力端子と電源供給手段の出力端子との接続を遮断する電源遮断手段を設けることにより、二次電池の充電中に商用電源と生体電気刺激用電極とが接続される恐れをなくすことができ、小規模の回路で安全性を高めることができる。
また、本実施の形態では、生体信号測定端末に設ける電源スイッチとして、電源オンの位置にあるときに、可動部が充電用コネクタを閉塞し、電源オフの位置にあるときに、可動部による充電用コネクタの閉塞を解除し、充電用コネクタに充電器のコネクタが接続されているときに、電源オンの位置への移動が不可となるスライド式のスイッチを採用することにより、二次電池の充電中に商用電源と生体電気刺激用電極とが接続される恐れをなくすことができ、物理的な機構で安全性を高めることができる。
また、本発明では、生体電気刺激手段の出力回路が、制御手段からの制御信号に応じて正極性、負極性、両極性のいずれかの極性で電気刺激信号を出力できるようにすることにより、使用者の細胞の分極を抑制し電気刺激における生体負荷を緩和する両極性出力を選択することが可能となる。
また、本発明では、生体信号測定端末の制御手段として、心電波形から生体特徴量を検出する第1の制御手段と、生体特徴量に応じて制御信号を生体電気刺激手段に出力する第2の制御手段とを設けることにより、第1の制御手段と第2の制御手段の各々に適切なクロック周波数を設定することができ、生体信号測定端末の電力消費を抑制することが可能となる。
また、本発明では、生体信号測定端末に無線通信手段を設けることにより、生体信号の測定によって取得したデータを外部機器に送信するだけでなく、使用者が外部機器を通じて電気刺激信号の出力を変更したり、電気刺激信号の出力を許可したり、不許可にしたりすることが可能となる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を実施するための形態について図を参照して説明する。ただし、以下の実施の形態により本発明の内容が限定されるものではない。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るウェアラブルデバイスの構成を示す図である。本実施の形態のウェアラブルデバイス10は、基材となる衣類1と、衣類1に着脱自在に取り付けられる生体信号測定端末2と、生体と接触する衣類1の面に固定された生体信号測定用電極3と、生体と接触する衣類1の面に固定された生体電気刺激用電極4と、衣服1に取り付けられ、生体信号測定端末2を機械的に固定すると共に、生体信号測定用電極3および生体電気刺激用電極4と生体信号測定端末2とを電気的に接続するための端末―衣類インタフェース5とから構成される。図1では、ウェアラブルデバイス10として衣類型のウェアラブルデバイス、具体的にはシャツ型のウェアラブルデバイスを例示する。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照して説明する。ただし、以下の実施の形態により本発明の内容が限定されるものではない。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るウェアラブルデバイスの構成を示す図である。本実施の形態のウェアラブルデバイス10は、基材となる衣類1と、衣類1に着脱自在に取り付けられる生体信号測定端末2と、生体と接触する衣類1の面に固定された生体信号測定用電極3と、生体と接触する衣類1の面に固定された生体電気刺激用電極4と、衣服1に取り付けられ、生体信号測定端末2を機械的に固定すると共に、生体信号測定用電極3および生体電気刺激用電極4と生体信号測定端末2とを電気的に接続するための端末―衣類インタフェース5とから構成される。図1では、ウェアラブルデバイス10として衣類型のウェアラブルデバイス、具体的にはシャツ型のウェアラブルデバイスを例示する。
図2は生体信号測定端末2の構成を示すブロック図である。生体信号測定端末2は、ウェアラブルデバイス10を身に付ける生体(使用者)の生体信号を、生体信号測定用電極3を介して測定する生体信号測定手段20と、生体信号をデジタルデータに変換した生体信号データおよび生体信号から抽出した生体特徴量のデータを外部機器6に送信すると共に、外部機器6から生体電気刺激信号の出力制御のための情報を受信する無線通信手段21と、生体電気刺激用電極4を介して生体に生体電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段22と、生体信号測定端末全体を制御する制御手段23と、生体信号測定端末2の各部に電源電圧を供給する電源供給手段24と、生体電気刺激手段22への供給用の電圧を電源電圧から生成する昇圧手段25と、電源供給手段24と昇圧手段25との間に設けられたスイッチ26と、衣服1側の端末―衣類インタフェース5に設けられたコネクタプラグと接合するコネクタレセプタクル27と、電源供給手段24の二次電池を充電するためのコネクタレセプタクル28(充電用コネクタ)とを備えている。制御手段23とスイッチ26とは、電源遮断手段を構成している。
なお、本実施の形態のウェアラブルデバイス10は、シャツ型以外の形状でもよいが、使用者が自然な形で身に付けることができるように、例えば腕時計型、リストバンド型、スリーブ型、パッド型、タイツ型、ワンピース型の形状であることが望ましい。
外部機器6は、例えば、スマートフォンや腕時計型の情報端末、メガネ型の情報端末、パーソナルコンピュータなどである。
生体信号測定端末2と外部機器6との間で行われる無線通信の規格としては、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Cellular等の規格を用いることができる。
生体信号測定端末2と外部機器6との間で行われる無線通信の規格としては、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Cellular等の規格を用いることができる。
以下、本実施の形態では、生体信号として心電波形を測定する場合を例に挙げて説明する。生体信号測定端末2の生体信号測定手段20は、2つ以上の生体信号測定用電極3を介して生体信号(心電波形)を測定して増幅する。
生体信号測定端末2の制御手段23は、生体信号測定手段20から出力されたアナログの生体信号をデジタルデータに変換し、必要に応じて解析、フィルタリング処理を実施して、生体信号データから生体特徴量を抽出する。
本実施の形態のウェアラブルデバイス10によって取得された心電波形を図3に示す。図3の縦軸は心電位、横軸は時間である。心電波形は、心房や心室の活動を反映したP波、Q波、R波、S波、T波等の成分からなっている。特にR波は心電位のピークであり、R波と1つ前のR波の間隔であるR−R間隔は心拍数の計算にも用いられる重要なパラメータである。
本実施の形態では生体信号として心電波形を測定し、心電波形から生体特徴量として心拍(R波)を抽出する。心電波形のR波を抽出する方法としては、例えば特開2015−217060号公報に開示された技術がある。
生体信号測定端末2の無線通信手段21は、生体信号をデジタルデータに変換した生体信号データおよび生体信号から抽出した生体特徴量データのうち少なくとも一方を外部機器6に無線送信する。
外部機器6は、受信した生体信号データまたは生体特徴量データをグラフ化して表示したり、更に高度な解析により特徴量データを生成したりする。
外部機器6は、受信した生体信号データまたは生体特徴量データをグラフ化して表示したり、更に高度な解析により特徴量データを生成したりする。
なお、制御手段23は、生体信号データおよび生体特徴量データを制御手段内部のメモリ(不図示)に保存してもよいし、制御手段自体ではデータを保存せずに、外部機器6のメモリにデータを保存するようにしてもよい。
また、生体信号測定では、生体信号測定用電極3の正電極と負電極から検出された生体信号を生体信号測定手段20内の差動増幅器によって増幅するが、その際にコモンモードはバイアスされた電圧でもよいし、1つの電極を用いた生体GND電圧でもよい。
次に、生体へ電気刺激を印加する生体電気刺激手段22について説明する。本実施の形態のウェアラブルデバイス10は、衣類1上に互いに離間して配置され、その各々が生体表面に接触するように衣類1に取り付けられた2つ以上の生体電気刺激用電極4を具備している。2つ以上の生体電気刺激用電極4を用いることで、生体内部を通じた閉ループが形成される。
生体信号測定端末2の生体電気刺激手段22は、生体電気刺激用電極4間に生体電気刺激信号を印加する。これにより、1つの生体電気刺激用電極4から印加された電流が生体内部を通り、他の生体電気刺激用電極4へ流れ込むことで感覚器の神経や、筋肉繊維を刺激し、種々の感覚や、筋肉運動を誘起することが可能となる。
生体信号測定用電極3と生体電気刺激用電極4とは、同一の材料からなる。生体信号測定用電極3と生体電気刺激用電極4の材料は、特に限定されないが、例えば銀、銅、金、ステンレス等の金属を細線に加工して柔軟性を付与し、布帛として構成したものや、上記金属を繊維素材にメッキしたもの、カーボンファイバー、導電性高分子を繊維素材に含浸したものなどを用いることができる。
本実施の形態の生体信号測定端末2は、端末全体を駆動するための電源供給手段24を有しており、電源供給手段24から供給される電源電圧によって生体電気刺激手段22も駆動される。ここでは、電源供給手段24がリチウムイオン二次電池の場合を例示して説明する。
リチウムイオン二次電池から供給される3.7Vの直流電源電圧を、生体へ印加して電気刺激を提示可能な直流電圧(例えば20−75V)まで昇圧手段25によって昇圧する。昇圧された高電圧を生体電気刺激手段22の出力回路の電源入力端子に供給し、制御手段23によって出力回路をスイッチング制御することにより、この出力回路から生体電気刺激用電極4へ高電圧信号が出力される。
昇圧手段25は、小型化のためトランスレスのチョッパー回路(DC/DCコンバータ)によって構成され、負荷抵抗(不図示)の切り替えによって出力電圧値を調整することが可能である。昇圧手段25の出力電圧を制御する電圧制御信号は制御手段23から与えられる。
図4(A)は生体電気刺激手段22の出力回路の構成を示す回路図である。出力回路は、電気刺激による生体の分極を緩和するために両極性刺激が可能なHブリッジ回路220と、Hブリッジ回路220を駆動するドライバ回路225,226とから構成される。
Hブリッジ回路220は、昇圧手段25の電源電圧と出力回路の正側出力端子227間に挿入されたスイッチ221と、昇圧手段25の電源電圧と出力回路の負側出力端子228間に挿入されたスイッチ222と、出力回路の正側出力端子227と接地電圧間に挿入されたスイッチ223と、出力回路の負側出力端子228と接地電圧間に挿入されたスイッチ224とから構成される。これらスイッチ221〜224は、初期状態でオフのノーマリーオープン型のスイッチである。
なお、図4(A)〜図4(C)では、上記のコネクタレセプタクル27および端末―衣類インタフェース5を介して出力回路の正側出力端子227と接続される正側の生体電気刺激用電極を4a、コネクタレセプタクル27および端末―衣類インタフェース5を介して出力回路の負側出力端子228と接続される負側の生体電気刺激用電極を4bとしている。
正極性出力の場合、図4(B)に示すように、制御手段23からドライバ回路225に入力される駆動制御信号によりドライバ回路225がHブリッジ回路220のスイッチ221,224をオンにすることにより、昇圧手段25→スイッチ221→正側出力端子227→生体電気刺激用電極4a→生体→生体電気刺激用電極4b→負側出力端子228→スイッチ224→接地という経路で電流が流れる。
一方、負極性出力の場合、図4(C)に示すように、制御手段23からドライバ回路226に入力される駆動制御信号によりドライバ回路226がHブリッジ回路220のスイッチ222,223をオンにすることにより、昇圧手段25→スイッチ222→負側出力端子228→生体電気刺激用電極4b→生体→生体電気刺激用電極4a→正側出力端子227→スイッチ223→接地という経路で電流が流れる。
このような正極性出力と負極性出力を組み合わせることにより、両極性出力が可能となる。よって、本実施の形態では、正極性出力、負極性出力、両極性出力の3つ極性出力が可能となる。図4(B)、図4(C)に示されるように、制御手段23からドライバ回路225,226に入力される駆動制御信号はパルス信号であるため、出力回路から生体に印加される生体電気刺激信号は、昇圧手段25から供給される直流電圧のスイッチングによって生成されるパルス信号である。
なお、生体電気刺激用電極4aと4bの組を複数チャンネル分設け、図4(A)に示した生体電気刺激手段22の出力回路をチャンネル毎に設けるようにしてもよい。これにより、使用者の身体の複数箇所に同時に電気刺激を与えることが可能となる。
以下、使用者の生体信号に連動した電気刺激を印加する方法について説明する。1例として、生体信号が心電波形であり、生体特徴量が心拍(R波)である場合について、図5のタイミングチャートと図6のフローチャートを用いて説明する。
上記のとおり、生体信号測定端末2の生体信号測定手段20が図5(A)のような心電波形を測定すると(図6ステップS100)、生体信号測定端末2の制御手段23は、生体信号測定手段20が測定した心電波形を解析してR波を検出する(図6ステップS101)。制御手段23は、R波を検出したときに、電気刺激提示が使用者によって許可されているかを確認し(図6ステップS102)、不許可の場合には(ステップS102においてNo)、電気刺激提示を実施せず、測定のみを継続的に行う。
また、制御手段23は、図5(C)に示すように電気刺激提示が使用者によって許可されている場合には(ステップS102においてYes)、駆動制御信号を生体電気刺激手段22へ出力する(図6ステップS103)。上記のとおり、駆動制御信号を生体電気刺激手段22の出力回路のドライバ回路225,226に与えることにより、Hブリッジ回路220のスイッチ221〜224がオン/オフ制御され、生体電気刺激信号が生体に印加される(図6ステップS104)。制御手段23は、使用者からの許可が継続している場合(図6ステップS105においてYes)、ステップS100に戻る。こうして、図5(A)、図5(B)に示すようにR波が検出される度に生体電気刺激信号が出力されて電気刺激提示が行われる。
電気刺激提示の許可信号/不許可信号は外部機器6から送信される。電気刺激提示を許可する旨の操作を使用者が外部機器6に対して行うと、許可信号が外部機器6から生体信号測定端末2へ送信され、電気刺激提示を不許可にする旨の操作を使用者が外部機器6に対して行うと、不許可信号が外部機器6から生体信号測定端末2へ送信される。制御手段23は、無線通信手段21を通じて許可信号/不許可信号を受け取ることになる。図5(C)の例では、許可信号をいったん受け取ると、次に不許可信号を受け取るまで、電気刺激提示が継続的に許可された状態となる。
なお、電気刺激提示の許可/不許可のためのスイッチを生体信号測定端末2に設け、このスイッチを使用者が操作することにより、許可信号/不許可信号が制御手段23に出力されるようにしてもよい。
また、生体に印加する生体電気刺激信号のパラメータは制御手段23から制御可能である。具体的には、制御手段23が駆動制御信号を変更することにより、上記の正極性出力、負極性出力、両極性出力のいずれかの出力極性と、R波1回あたりの生体電気刺激信号の数(パルス数)などを変更することが可能である。また、制御手段23が昇圧手段25に与える電圧制御信号を変更することにより、生体電気刺激信号の電圧を変更することが可能である。このような出力極性、パルス数、電圧などの生体電気刺激信号のパラメータを、制御手段23のメモリに予め登録しておけばよい。また、使用者が外部機器6を操作することにより途中で変更できるようにしてもよい。この場合には、生体電気刺激信号のパラメータを変更するための信号が外部機器6から送信されることになる。
以上のように、本実施の形態によれば、R波の検出の度に電気刺激提示を行うことにより、使用者の視線を逸らさせたり、使用者の手を塞いだり、使用者の聴覚を妨害したりすることなしに、R波の検出結果を使用者に提示することが可能となる。
以下、本実施の形態における安全機構について説明する。一般に、電源供給手段として二次電池を使用した生体電気刺激装置では、二次電池を充電する際に生体電気刺激装置が商用電源と接続されることになるので、何らかの影響で商用電源と生体の皮膚上の電極とが導通することを避けるために、二次電池の充電回路と生体電気刺激信号の出力回路との間にトランスを挿入することで電気的な絶縁(アイソレーション)を実現している。
一方で、トランスはサイズが大きいため、端末の小型化が困難となる。そこで、本実施の形態の生体信号測定端末2では、回路によって充電時と使用時のアイソレーションを実現した。生体信号測定端末2のコネクタレセプタクル28に充電器のコネクタプラグが接続されると、充電器から電源供給手段24のリチウムイオン二次電池に充電電圧が供給されるので、制御手段23は、この充電電圧の供給をアラートとして検出して、スイッチ26をオフ状態にする。スイッチ26は、電源供給手段24の出力端子と昇圧手段25の入力端子との間に挿入されており、初期状態でオンのノーマリークローズ型のスイッチである。
制御手段23がスイッチ26をオフにすることにより、電源供給手段24と昇圧手段25との接続が遮断されるので、昇圧手段25から生体電気刺激手段22の電源入力端子への電源電圧の供給が停止する。こうして、電源供給手段24のリチウムイオン二次電池の充電中は生体電気刺激信号の出力を不可とするので、充電中に商用電源と生体電気刺激用電極4とが電源供給手段24と昇圧手段25と生体電気刺激手段22とを介して接続される恐れをなくすことができ、小規模の回路で安全性を高めることができる。
以下、端末―衣類インタフェース5について図7を用いて説明する。端末―衣類インタフェース5は、生体と接触する面と反対側の面に露出するように衣類1に実装されており、生体信号測定端末2との接続のための複数のコネクタプラグ50を有している。各コネクタプラグ50は、それぞれ電気的に絶縁された配線51,52を介して、対応する生体信号測定用電極3または生体電気刺激用電極4と電気的に接続されている。端末―衣類インタフェース5と配線51,52とは、例えば接着などの固定方法により衣類1に固定されている。
一方、生体信号測定端末2の筐体表面には、端末―衣類インタフェース5の対応するコネクタプラグ50と接合するように配置された複数のコネクタレセプタクル27が設けられている。図2に示したとおり、各コネクタレセプタクル27は、それぞれ対応する生体信号測定手段20の入力または生体電気刺激手段22の出力(図4(A)の出力回路)と電気的に接続されている。
各コネクタプラグ50は、それぞれ磁石を備えており、磁性体材料を用いたコネクタレセプタクル27との間に引き合う磁力が働くようになっている。生体信号測定端末2を端末―衣類インタフェース5に近づけると、磁力により生体信号測定端末2が端末―衣類インタフェース5に引き寄せられ、端末―衣類インタフェース5のコネクタプラグ50とこれに対応するコネクタレセプタクル27とが接合するため、使用者は、生体信号測定端末2をウェアラブルデバイス10に円滑に装着することが可能となる。
こうして、生体信号測定端末2をウェアラブルデバイス10に機械的に固定すると同時に、生体信号測定用電極3および生体電気刺激用電極4と生体信号測定端末2とを電気的に接続することができる。本実施の形態のように、磁力による端末装着機構を採用することで、チャンネル数の増加に伴うコネクタ数の増加の際にも、使用者による端末脱着を容易にすることができる。なお、生体信号測定端末2の重量、サイズ、コネクタ数からそれぞれ最適な磁力を選択することが望ましく、最も負荷のかかるコネクタのみ磁力を強めるようにすると全体の磁力を強め過ぎず更に望ましい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、生体信号として心電波形を測定し、心電波形から生体特徴量としてR−R間隔を抽出し、このR−R間隔に連動した電気刺激を実施する場合について、図8のタイミングチャートと図9のフローチャートを用いて説明する。本実施の形態においても、ウェアラブルデバイス10の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1、図2の符号を用いて説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、生体信号として心電波形を測定し、心電波形から生体特徴量としてR−R間隔を抽出し、このR−R間隔に連動した電気刺激を実施する場合について、図8のタイミングチャートと図9のフローチャートを用いて説明する。本実施の形態においても、ウェアラブルデバイス10の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1、図2の符号を用いて説明する。
生体信号測定端末2の生体信号測定手段20が図8(A)のような心電波形を測定すると(図9ステップS200)、生体信号測定端末2の制御手段23は、生体信号測定手段20が測定した心電波形を解析してR波を検出する(図9ステップS201)。上記のとおり、R波を抽出する技術は、例えば特開2015−217060号公報に開示されている。そして、制御手段23は、抽出したR波と1つ前のR波の時間間隔であるR−R間隔を算出する(図9ステップS202)。このR−R間隔の逆数の平均値から、心拍数を抽出することが可能である。
制御手段23は、R−R間隔を算出したときに、電気刺激提示が使用者によって許可されているかを確認し(図9ステップS203)、不許可の場合には(ステップS203においてNo)、電気刺激提示を実施せず、測定のみを継続的に行う。
また、制御手段23は、図8(C)に示すように電気刺激提示が使用者によって許可されている場合には(ステップS203においてYes)、駆動制御信号を生体電気刺激手段22へ出力する(図9ステップS204)。第1の実施の形態で説明したとおり、駆動制御信号を生体電気刺激手段22の出力回路のドライバ回路225,226に与えることにより、Hブリッジ回路220のスイッチ221〜224がオン/オフ制御され、生体電気刺激信号が生体に印加される(図9ステップS205)。制御手段23は、使用者からの許可が継続している場合(図9ステップS206においてYes)、ステップS200に戻る。
第1の実施の形態では、R波に連動した電気刺激提示、すなわちR波を検出する度に電気刺激提示を行うことで、R波(心拍)の検出結果を使用者に伝えるようにしていた。
これに対して、本実施の形態では、R−R間隔に連動した電気刺激提示を行うため、生体電気刺激信号の出力時点(駆動制御信号の出力時点)は、最新のR−R間隔の値が算出された時点よりも後の時点、具体的には、直前の生体電気刺激信号出力時点から最新のR−R間隔の時間が経過した時点となる。
これに対して、本実施の形態では、R−R間隔に連動した電気刺激提示を行うため、生体電気刺激信号の出力時点(駆動制御信号の出力時点)は、最新のR−R間隔の値が算出された時点よりも後の時点、具体的には、直前の生体電気刺激信号出力時点から最新のR−R間隔の時間が経過した時点となる。
例えば図8(A)、図8(B)の例のようにR−R間隔の値としてT1,T2,T3が順次算出される場合、R−R間隔T1の算出直前に出力された生体電気刺激信号の出力時点から時間T1経過後に生体電気刺激信号が出力され、このR−R間隔T1に応じた生体電気刺激信号の出力時点から時間T2経過後に生体電気刺激信号が出力され、このR−R間隔T2に応じた生体電気刺激信号の出力時点から時間T3経過後に生体電気刺激信号が出力される。このように、本実施の形態では、生体電気刺激信号の出力のタイミングはR波の直後とは限らない。
また、R−R間隔の場合、値が更新されていくため、過去の値を反映させることも可能となり、以下では移動平均を用いた場合を例に説明する。つまり、本実施の形態の生体信号測定端末2の制御手段23は、R−R間隔の時系列データに移動平均化処理を施し、この移動平均化処理で得られた最新のR−R間隔の値を基に駆動制御信号を生体電気刺激手段22へ出力する。
移動平均を用いた場合、心電波形のノイズの影響を緩和することが可能である。外乱等によって生じるノイズがR波と検出された場合、ノイズの直前の真のR波とのR−R間隔、もしくはノイズの直後のR波とのR−R間隔が真のR−R間隔よりも短くなり、生体電気刺激信号の出力回数が増えてしまう可能性がある。しかし、本実施の形態のように移動平均を用いることで、そのノイズが継続的なものでない限り、影響を緩和することが可能となり安定したフィードバックを行うことができる。
移動平均化処理の対象とするデータの個数が多いと、ノイズの影響は緩和できるものの、R−R間隔の実際の変動に対して移動平均化処理で算出されるR−R間隔の変動が小さくなってリアルタイム性が損なわれ、一方、移動平均化処理の対象とするデータの個数が少ないと、ノイズの影響を緩和することができないというトレードオフの関係が存在する。このため、移動平均化処理の対象とするデータの個数はこのようなトレードオフを考慮して設定する必要がある。R−R間隔の場合、10個程度のR−R間隔の時系列データの移動平均を求めることが望ましい。なお、10個程度のR−R間隔の時系列データの移動平均を求める場合、最新のR波の時刻と1つ前のR波の時刻とから算出した平均化されていない最新のR−R間隔の値と、これ以前に算出した9個の平均化されたR−R間隔の値とを用いることは言うまでもない。
その他の構成は第1の実施の形態で説明したとおりである。
その他の構成は第1の実施の形態で説明したとおりである。
以上のように、本実施の形態によれば、測定したR−R間隔と同じ時間間隔で電気刺激提示を行うことにより、使用者の視線を逸らさせたり、使用者の手を塞いだり、使用者の聴覚を妨害したりすることなしに、R−R間隔の検出結果を使用者に提示することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図10は本実施の形態の生体信号測定端末の構成を示すブロック図であり、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の生体信号測定端末2は、生体信号測定手段20と、無線通信手段21と、生体電気刺激手段22と、制御手段23a,23bと、電源供給手段24と、昇圧手段25と、スイッチ26と、コネクタレセプタクル27,28とを備えている。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図10は本実施の形態の生体信号測定端末の構成を示すブロック図であり、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の生体信号測定端末2は、生体信号測定手段20と、無線通信手段21と、生体電気刺激手段22と、制御手段23a,23bと、電源供給手段24と、昇圧手段25と、スイッチ26と、コネクタレセプタクル27,28とを備えている。
本実施の形態では、生体信号測定端末2に2つの制御手段23a,23bを実装する。
これにより、2つの制御手段23a,23bでクロック周波数を独立に設定することができるので、生体電気刺激手段22に必要となるクロック周波数と生体信号測定手段20に必要となるクロック周波数をそれぞれ適切に設定することで消費電力の削減が可能となる。デジタル回路における消費電力は以下の式で記述される。
P=NfcαCLVDD 2 ・・・(1)
これにより、2つの制御手段23a,23bでクロック周波数を独立に設定することができるので、生体電気刺激手段22に必要となるクロック周波数と生体信号測定手段20に必要となるクロック周波数をそれぞれ適切に設定することで消費電力の削減が可能となる。デジタル回路における消費電力は以下の式で記述される。
P=NfcαCLVDD 2 ・・・(1)
ここで、Pは消費電力、Nは全回路数、fcはクロック周波数、αは活性化率、CLはN個の回路に接続される負荷容量、VDDは電源電圧である。よって、消費電力を下げる方法として、これらのパラメータを下げる方法があるが、本実施の形態ではクロック周波数を下げる方法を採用する。
第1、第2の実施の形態に係る生体信号測定手段20に必要となるクロック周波数(生体信号の測定と生体特徴量の抽出に必要なクロック周波数)はkHzオーダーであるのに対し、生体電気刺激手段22に必要となるクロック周波数(駆動制御信号および生体電気刺激信号のパルスの周波数)はMHzオーダーである。生体信号測定手段20に必要となるクロックと生体電気刺激手段22に必要となるクロックを1つのクロックで賄おうとすると、全ての制御を高いクロック周波数(MHzオーダー)で行なうことになるため、消費電力当たりの制御効率が悪くなる。
そこで、本実施の形態では、kHzオーダーの低いクロック周波数で動作する制御手段23aと、MHzオーダーの高いクロック周波数で動作する制御手段23bとを別々に設けることによって、生体信号測定手段20に関する処理におけるクロックのオーバースペックによる電力の消費を抑制することが可能となる。
本実施の形態の構成を第1の実施の形態に適用する場合、図6のステップS100,S101の処理を制御手段23aで行い、ステップS102,S103の処理を制御手段23bで行うようにすればよい。また、本実施の形態の構成を第2の実施の形態に適用する場合、図9のステップS200〜S202の処理を制御手段23aで行い、ステップS203,S204の処理を制御手段23bで行うようにすればよい。第1の実施の形態で説明した電圧制御信号は、制御手段23bから昇圧手段25へ出力すればよい。第1の実施の形態で説明した安全機構に関するスイッチ26の制御は、制御手段23aまたは23bのどちらが行ってもよいが、高いクロック周波数を必要としない動作のため、制御手段23aで行えばよい。
その他の構成は第1、第2の実施の形態で説明したとおりである。なお、1つの制御手段の中に、それぞれ異なるクロック周波数で動作する領域を設けてもよいことは言うまでもない。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、安全機構についての実施例である。第1の実施の形態では、生体信号測定端末2の充電中に使用者がウェアラブルデバイス10を使用できないようにするために、充電開始と同時に昇圧手段25へのスイッチ26をオフにするプログラムを実施した。これに対して、本実施の形態では、使用者が生体信号測定端末2を操作する行為によって、充電時と使用時のアイソレーションを実現する。具体的には、ハードウェアの構造を工夫することによって、生体信号測定端末2を充電するためには生体信号測定端末2の電源をオフにすることが必須な機構について説明する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、安全機構についての実施例である。第1の実施の形態では、生体信号測定端末2の充電中に使用者がウェアラブルデバイス10を使用できないようにするために、充電開始と同時に昇圧手段25へのスイッチ26をオフにするプログラムを実施した。これに対して、本実施の形態では、使用者が生体信号測定端末2を操作する行為によって、充電時と使用時のアイソレーションを実現する。具体的には、ハードウェアの構造を工夫することによって、生体信号測定端末2を充電するためには生体信号測定端末2の電源をオフにすることが必須な機構について説明する。
図11(A)、図11(B)は生体信号測定端末2の筐体表面に設けられた電源スイッチ部の外観図である。図11(A)に示すように、生体信号測定端末2の筐体表面には、可動部のスライドによって電源のオン/オフを切り替えられる電源スイッチ29(スライドスイッチ)が設けられている。電源スイッチ29がオンの位置にあるとき、電源供給手段24から生体信号測定端末2の各回路に電源電圧が供給される。このとき、充電用のコネクタレセプタクル28は、電源スイッチ29の可動部によって塞がれている状態となっている。
一方、図11(B)に示すように、使用者が電源スイッチ29の可動部をオフの位置にスライドさせると、充電用のコネクタレセプタクル28が現れ、このコネクタレセプタクル28に充電器のコネクタプラグを接続することが可能となる。このとき、電源供給手段24の出力端子と生体信号測定端末2の各回路の電源入力端子との間の接続は電源スイッチ29によって遮断される。
本実施の形態のような物理的な安全機構を設けるようにすれば、電源供給手段24のリチウムイオン二次電池を充電する際に、充電器のコネクタプラグを生体信号測定端末2のコネクタレセプタクル28に接続すると、電源スイッチ29をオンすることが物理的に不可能な状態となり、電源供給手段24と生体信号測定端末2の各回路との間の接続が遮断されるので、何らかの影響で商用電源と生体の皮膚上の電極とが導通することを防ぐことができる。
なお、第1〜第4の実施の形態では、生体信号として心電波形を測定しているが、これに限るものではなく、筋電位、脳波等を測定してもよい。
第1〜第4の実施の形態で説明した生体信号測定端末2の制御手段23,23a,23bは、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第4の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、生体情報をモニタリングするシステムに適用することができる。
1…衣服、2…生体信号測定端末、3…生体信号測定用電極、4…生体電気刺激用電極、5…端末―衣類インタフェース、6…外部機器、10…ウェアラブルデバイス、20…生体信号測定手段、21…無線通信手段、22…生体電気刺激手段、23,23a,23b…制御手段、24…電源供給手段、25…昇圧手段、26…スイッチ、27,28…コネクタレセプタクル、29…電源スイッチ、50…コネクタプラグ、220…Hブリッジ回路、221〜224…スイッチ、225,226…ドライバ回路、227…正側出力端子、228…負側出力端子。
Claims (5)
- 使用者が身に付ける基材に、使用者の体表面と接触するように配置された生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極と、
前記生体信号測定用電極を介して使用者の生体信号を測定し、この生体信号に応じた電気刺激信号を、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に印加する生体信号測定端末と、
この生体信号測定端末を前記基材に装着するためのインタフェースと、
前記基材に設けられ、前記インタフェースに装着された生体信号測定端末と前記生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極とを電気的に接続する配線とを備え、
前記生体信号測定端末は、
前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、
二次電池によって電源電圧を供給する電源供給手段と、
前記二次電池を充電中の場合に、前記生体電気刺激手段の電源入力端子と前記電源供給手段の出力端子との接続を遮断する電源遮断手段とを備えることを特徴とするウェアラブルデバイス。 - 使用者が身に付ける基材に、使用者の体表面と接触するように配置された生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極と、
前記生体信号測定用電極を介して使用者の生体信号を測定し、この生体信号に応じた電気刺激信号を、前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に印加する生体信号測定端末と、
この生体信号測定端末を前記基材に装着するためのインタフェースと、
前記基材に設けられ、前記インタフェースに装着された生体信号測定端末と前記生体信号測定用電極および生体電気刺激用電極とを電気的に接続する配線とを備え、
前記生体信号測定端末は、
前記生体電気刺激用電極を介して使用者の身体に電気刺激信号を印加する生体電気刺激手段と、
二次電池によって電源電圧を供給する電源供給手段と、
前記生体電気刺激手段の電源入力端子と前記電源供給手段の出力端子との接続を開閉する電源スイッチと、
前記二次電池の充電用コネクタとを備え、
前記電源スイッチは、電源オンの位置にあるときに、可動部が前記充電用コネクタを閉塞し、電源オフの位置にあるときに、前記可動部による前記充電用コネクタの閉塞を解除し、前記充電用コネクタに充電器のコネクタが接続されているときに、前記電源オンの位置への移動が不可となるスライド式のスイッチであることを特徴とするウェアラブルデバイス。 - 請求項1または2記載のウェアラブルデバイスにおいて、
前記生体電気刺激手段の出力回路は、正極性、負極性、両極性のいずれかの極性で前記電気刺激信号を出力することを特徴とするウェアラブルデバイス。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のウェアラブルデバイスにおいて、
前記生体信号測定端末は、前記生体信号の測定に必要となるクロックの周波数と前記生体電気刺激手段に必要となるクロックの周波数とが異なることを特徴とするウェアラブルデバイス。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のウェアラブルデバイスにおいて、
前記生体信号測定端末は、
さらに、前記生体信号の測定によって取得したデータを外部機器に送信すると共に、前記外部機器から前記電気刺激信号の出力制御のための情報を受信する無線通信手段を備えることを特徴とするウェアラブルデバイス。
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