JP6637032B2 - 界面活性剤ブレンドを使用した地下石油回収のための方法 - Google Patents

界面活性剤ブレンドを使用した地下石油回収のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、地下層中に非イオン性及び陰イオン性界面活性剤の水溶液を注入することにより、地下層から石油を回収するための方法に関する。
地下石油回収において、地下層からできる限り多くの石油を抽出するには困難が伴う。地下石油回収プロセスは典型的に、地下層中に水相を注入して、一次石油回収の実行後に残る石油を押し出すことを伴い、この方法は、一般的に水攻法として既知である。水攻法による石油回収率は、水のみを使用する場合低くなる場合があるため、増進回収特性を有する水性系が望ましい。従来技術の参考文献は、界面活性剤を含有する水を地下層中に注入して層中の残留石油の押し出しを増加し、層からの石油の総収率を増加させることが可能であることを教示する。しかし、地下層の高温及び高塩濃度に部分的に因り、地下石油回収作業で使用するのに最適な界面活性剤溶液を特定するのは困難である。
最近の研究(M.V.Bennetzen,et.al.,“Dilute Surfactant Flooding Studies in a Low−Permeability Oil−Wet Middle East Carbonate”,IPCT17656,International Petroleum Technology Conference,2014)は、非イオン性界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤よりはるかに耐塩性であることを報告した。非イオン性界面活性剤はまた、水攻法用の水に添加剤として含まれるとき、岩面を油濡れ性から水濡れ性へ転換する結果として、水攻法においてより高い油回収率を提供する。しかし、水中の非イオン性界面活性剤の溶解性は温度と共に低下し、非イオン性界面活性剤が、曇点温度として既知である温度に到達すると、結果的に不溶解性になることが知られている。塩の存在は界面活性剤の曇点を抑制し、曇点の抑制は塩分と共に増加する。増加温度及び増加塩分による溶液安定性の低下は、高塩分及び高温条件で非イオン性界面活性剤を使用するのを特に困難にする。
地下層内で摂氏70度(℃)を超えて、さらに80℃または90℃超の温度を有することは、珍しくはない。重量に基づいて、80,000百万分率(ppm)を超える、100,000ppm、120,000ppm、及びさらに160,000の、TDS多価イオンを含む全溶解固形物(TDS)濃度を有することも一般的である。温度を増加すること、TDSを増加すること、及びTDS中の多価イオンの量を増加することは全て、界面活性剤を溶液中において不溶解性に誘導する傾向にある。界面活性剤が溶液中で不溶解性になる場合、それは、石油回収用途での有効性が減少する。よって、当技術分野において、80,000ppm以上、好ましくは90,000ppm以上、さらにより好ましくは100,000ppm以上、及びいっそうより好ましくは120,000以上のTDS濃度が存在し、同時に溶液中の多価イオンの量が1,000ppm超である下で、70℃以上、好ましくは80℃以上、及びより好ましくは90℃以上の温度で安定する界面活性剤溶液を特定することが必要とされる。
米国特許第4,194,565号は、華氏90〜180度(°F)、または摂氏27〜82度(℃)の温度範囲で、及び40,000〜140,000百万分率ppmの水中塩分濃度で有用とされる地下油回収のための水性界面活性剤系を開示する。界面活性剤系は、芳香族疎水性端から伸長する2つのアルコキシ鎖を含有する芳香族非イオン性界面活性剤及びモノスルホネート陰イオン性界面活性剤を必要とする。疎水性端から伸長する2つのアルコキシ鎖を含有する非イオン性界面活性剤は、単一のアルコキシ鎖を有する非イオン性界面活性剤より調製するのが高価である。
米国特許第4,016,932号及び米国特許第4,110,229号は各々、陰イオン性及び非イオン性界面活性剤のブレンドを含む石油回収溶液を開示する。陰イオン性界面活性剤は、モノスルホネートである。この溶液は、100°F〜150°F(37.8℃〜65.6℃)の温度の範囲にある環境にとって有用とされる。
米国特許第4,088,189号及び米国特許第4,018,278号も各々、モノスルホネート陰イオン性及び非イオン性界面活性剤のブレンドを含む石油回収溶液を開示する。
単一のアルコキシ鎖を有する非イオン性界面活性剤を使用し、好ましくは芳香族非イオン性界面活性剤を使用しない、70℃より高い温度及び80,000ppmのTDS濃度で安定する石油回収溶液を特定することが望ましい。界面活性剤構成成分が溶液中に残り、高まる地下温度及び環境において固形物上に吸着しないことを確実にするために、溶液が80℃でクロマトグラフ的分離をほとんどまたは全く有さないことがさらに望ましく、これは、この溶液が、任意の地下温度でクロマトグラフ的分離をほとんどまたは全く示さないであろうことを当業者に示す。
本発明は、80,000ppm以上、好ましくは90,000ppm以上、さらにより好ましくは100,000ppm以上、及びいっそうより好ましくは120,000ppm以上のTDS濃度が存在し、同時に溶液中の多価イオンの量が1,000ppm超である下で、70℃以上、好ましくは80℃以上、及びより好ましくは90℃以上の温度で安定し、疎水性端から伸長する2つのアルコキシ基を有する非イオン性界面活性剤の存在を必要とせず、かつ芳香族非イオン性界面活性剤を必要としない界面活性剤溶液を特定する問題に対する解決策を提供する。さらに、本発明の溶液は、80℃でクロマトグラフ的分離をほとんどまたは全く示さず、これは、本溶液が、任意の地下温度でクロマトグラフ的分離をほとんどまたは全く示さないであろうことを当業者に示す。事実、本発明は、疎水性端、特に芳香族疎水性端から伸長する2つのアルコキシ基を有する非イオン性界面活性剤不含であり得る。加えて、本発明は、芳香族非イオン性界面活性剤を全てまとめて不含であり得る。
驚くことに、構造(II)のジスルホン化陰イオン性界面活性剤と組み合わさった構造(I)の非イオン性界面活性剤の水溶液が、解決策を提供する。さらにより驚くことに、最適溶液温度及びTDS安定性が、平均7〜20のエチレンオキシド単位を有する構造(I)の非イオン性界面活性剤を用いて達成可能であることが発見され、式中、(R)RCH−基は、8〜20個の炭素を含有し、Gは、水素である。
第1の態様において、本発明は、地下層から石油を回収するための方法であり、地下層中に水溶液を注入して、石油を押し出すことを含み、本水溶液は、(a)構造(I)の非イオン性界面活性剤であって、
式中、Rが、1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルであり、Rが、水素、及び1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルから選択されるが、但し、R及びRを組み合わせた炭素の総数が、7〜23個の範囲であることを条件とし、(AO)が、CH(CH)CHO及びCH(CHCH)CHOからなる群から選択され、mが、ゼロ〜10の数であり、nが、5〜30の数であり、Gが、水素、塩素、1〜4個の炭素を有するアルキル基、及びCOR′からなる群から選択され、式中、R′が、1〜4個の炭素を有するアルキルである、非イオン性界面活性剤と、(b)構造(II)の陰イオン性界面活性剤であって、
式中、R及びRが各々独立して、水素、ならびに1〜16個の炭素を有する直鎖及び分岐アルキル基からなる群から選択され、Mが、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びアンモニウムから選択される、陰イオン性界面活性剤と、を含む。
本発明は、地下石油回収に有用である。
界面活性剤#3及びADPDSに関する高圧液体クロマトグラフ的痕跡のオーバーレイ(実施例を参照されたい)を個別に及び組み合わせて示す。 界面活性剤#3及びADPDSの組み合わせに関して、溶出の異なる時間で収集された高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)溶出液ピークのオーバーレイを示す。 本明細書の実施例に記載されるような石油回収試験において、コアを充水している間のコア中の元の油に対する回収された油の体積パーセント及びコア全体の圧力低下のプロットを示す。
「及び/または」は、「及び、またはあるいは」を意味する。全ての範囲は、別途記述されない限り、終点を含む。百万分率(ppm)は、別途示されない限り、総水溶液重量に基づく重量部を指す。ポリマー式中の添字の値は、ポリマーの指定された構成成分に関するモル平均値を指す。
試験方法は、日付がハイフン付きの2桁の数字として試験方法番号と共に示されない限り、本明細書の優先日時点の直近の試験方法を指す。試験方法の参考文献は、試験協会及び試験方法番号の両方の言及を含有する。試験方法組織は、以下の略語のうちの1つにより参照される:ASTMは、ASTMインターナショナル(前米国材料試験協会として既知である)を指し、ENは、ヨーロピアンノームを指し、DINは、ドイツ規格協会を指し、ISOは、国際標準化機構を指す。
本発明は、地下層中に水溶液を注入することを含み、本水溶液は、非イオン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤を含む。
本発明の非イオン性界面活性剤は、次の構造(構造(I))を有し、
式中、Rが、1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルであり、Rが、水素、及び1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルから選択されるが、但し、R及びRを組み合わせた炭素の総数が、7〜23個の範囲であることを条件とし、(AO)が、CH(CH)CHO及びCH(CHCH)CHOからなる群から選択され、mが、ゼロ〜10の数であり、nが、5〜30、好ましくは20までの数であり、Gが、水素、塩素、1〜4個の炭素を有するアルキル基、及びCOR′からなる群から選択され、式中、R′が1〜4個の炭素を有するアルキルである。好ましくは、非イオン性は、次の望ましい特質のうちのいずれか1つまたは特質の組み合わせまたは1つを超える特質を特徴とする。
・望ましくは、mの平均値は、ゼロ以上、好ましくは1以上、2以上、さらに3以上であり、同時に、望ましくは、5以下、4以下、3以下、さらに2以下である。
・望ましくは、非イオン性界面活性剤のnの平均値は、5以上、好ましくは6以上、より好ましくは7以上であり、8以上、9以上、10以上、12以上、14以上、15以上、16以上、さらに17以上であり得、同時に、望ましくは、20以下、好ましくは19以下、18以下、17以下、16以下、15以下であり、好ましくは14以下である。
・望ましくは、(R)RCH−基は、8以上の範囲である炭素の総数を有し、9以上、10以上、11以上、さらに12以上であり得、同時に、望ましくは、20以下、好ましくは19以下、18以下、17以下、16以下、または15以下である。望ましくは、(R)RCH−基は、11〜15個の炭素の直鎖炭素鎖部分及び2−エチルヘキシル部分からなる群から選択される。
好適な非イオン性界面活性剤の例には、次の構造(Ia)及び(Ib)を有する界面活性剤からなる群から選択されるものが含まれ、
式中、nの平均値は、6、9、14、及び20からなる群から選択される。好適な非イオン性界面活性剤の別の例は、(1b)の一般構造を有する11〜15個の炭素(C11−C15)、好ましくは12〜15個の炭素(C12−C15)の直鎖第二級アルコール開始されたポリエチレングリコールであり、式中、星印は、ポリエチレングリコール鎖が任意の第二炭素上にあることを示し、3〜7の角括弧は、C11−C15の総鎖長の分布に対応する3〜7個の炭素の繰り返しを示す。
式中、xは、5、7、9、12、15、及び20から選択される。
本水溶液中の非イオン性界面活性剤の濃度は、総水溶液重量に基づいて、望ましくは0.01重量パーセント(重量%)以上、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、0.5重量%以上、1重量%以上、2重量%以上、さらに3重量%以上であり得、同時に、望ましくは10重量%以下、好ましくは8重量%以下、より好ましくは5重量%以下であり、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、さらに1重量%以下であり得る。
陰イオン性界面活性剤は、構造(II)の構造を有するジスルホン化陰イオン性界面活性剤であり、
式中、R及びRは各々独立して、水素、ならびに1〜16個の炭素を有する直鎖及び分岐アルキル基からなる群から選択され、Mが、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びアンモニウムから選択される。望ましくは、R及びRは独立して、水素及び直鎖へキシル基からなる群から選択されるが、但し、同時にR及びRの両方が水素であることはない。ジスルホネート陰イオン性界面活性剤は水溶液に予想外な安定性を提供し、これは、ジスルホネート無しの水溶液、さらにモノスルホネート陰イオン性界面活性剤のみを有する水溶液より、より高塩濃度及びより高温で界面活性剤を安定状態にすることを可能にすることが驚くことに発見された。
ジスルホン化陰イオン性界面活性剤の濃度は、総水溶液重量に基づいて、望ましくは0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上であり、同時に、望ましくは10重量%以下、好ましくは5重量%以下、及びさらにより好ましくは1重量%以下である。
本発明の水溶液は、構造(II)の重スルホネート陰イオン性界面活性剤を含有することが必須であり、構造(II)のモノスルホネートの類似物を含み得るか、またはそれらを含まない。モノスルホネート及び非イオン性類似物のうちの1つまたは両方が存在するとき、重スルホネート陰イオン性界面活性剤は、どちらの類似物より大きな濃度、好ましくは類似物を組み合わした濃度より大きな濃度で存在する。
本水溶液は、一価及び二価イオンを含む塩を含有し得る。本水溶液の塩組成物は、本水溶液が注入されるであろう層中の水性流体のものに類似し得る。
本水溶液は、80,000ppm以上、好ましくは90,000ppm以上、より好ましくは100,000ppm以上、さらにより好ましくは110,000ppm以上、ならびに最も好ましくは120,000ppm以上、さらに130,000ppm以上、140,000ppm以上、150,000以上、及びさらに160,000ppm以上の全溶解固形物(TDS)濃度の存在下でさえも、70℃超、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上の曇点を有する特に驚くべき、かつ有益な特徴を有する。さらにより驚くべき及び有益なことは、1,000ppm以上、好ましくは2,000ppm以上、より好ましくは3,000ppm以上、さらにより好ましくは4,000ppm以上、及びさらに5,000ppm以上、6,000ppm以上、さらに7,000ppm以上のTDS濃度が、二価金属イオンであり得るという事実である。曇点は、界面活性剤溶液が安定したままである最も高い温度、つまり、全ての構成成分が溶解性のままである最も高い温度を指す。曇点は、溶液が透明から濁るかまたは混濁する温度を特定することにより決定される。以下の表1の前に記載されるような実施例に記載される方法に準じて溶液の曇点を決定する。溶解された界面活性剤が溶解されなかった界面活性剤よりも石油を抽出する上でより有効であるため、溶液が地下層から石油を抽出するために使用されるとき、その曇点を下回ることが有益である。本水溶液のかかる安定性の特徴は、極端に高い温度または塩濃度を有する地下層から石油を抽出する上でそれを特に有益にする。
本発明の水溶液は、80℃においてでさえ、クロマトグラフ的に分離不能なままであるというさらなる利点を提供する。水溶液の曇点評価は、水溶液のみに関して安定性の情報を提供する。水溶液のクロマトグラフ的評価は、水溶液の構成成分が上に吸着し得る基材の存在下における水溶液に関する情報を提供する。実際の地下層には、水溶液中の界面活性剤が吸着し得る多量の固形基材が存在する。80℃においてでさえクロマトグラフ的分離をほとんどまたは全く有さない水溶液は、地下層の基材の存在下で界面活性剤の分離から悪影響を受ける可能性がクロマトグラフ的分離を示す溶液より低く、それにより、機能的な状態のままである。以下の実施例の項に記載される手順に従って、水溶液がクロマトグラフ的分離を示すかどうかを決定する。
本発明の方法は、それが、70℃以上、80℃以上、さらに90℃以上の温度にある地下環境中に水溶液を注入することを含み得るため特に有利である。同時に、地下環境は、80,000ppm以上、90,000ppm以上、100,000ppm以上、110,000ppm以上、120,000ppm以上、130,000ppm以上、140,000ppm以上、150,000以上、及びさらに160,000ppm以上のTDS濃度を有する、水溶液が中に注入される水相を含み得る。さらにより驚くべき及び有益なことは、1,000ppm以上、好ましくは2,000ppm以上、より好ましくは3,000ppm以上、さらにより好ましくは4,000ppm以上、及びさらに5,000ppm以上、6,000ppm以上、さらに7,000ppm以上のTDS濃度が、二価金属イオンであり得るという事実である。
本発明の水溶液は、水攻法プロセスの開始において、または長時間の水攻法中の任意の時点(複数可)を含む、水攻法プロセス中の任意の時点(複数可)で水または塩水中に添加され得る。
本発明の水溶液は、本水溶液が中に注入されている溜部の推測される処理容積の0.01〜5倍の量でスラグ注入の方式で添加され得る。本水溶液は、本発明の水溶液と塩水または水との間の代替的スラグの方式で適用され得る。本発明の水溶液の注入後、追加の本発明の水溶液、塩水、及び/または水を注入しながら継続的な水攻法を開始する前に、例えば、1時間〜1年の期間の間、地下層内に界面活性剤溶液を留置しておくことが有益である場合がある。本発明の方法は、他に比を見ない方法ステップとしてかまたは他のIORプロセス前の下処理ステップとして、低塩分水攻法、ポリマー攻法、泡攻法(二酸化炭素泡攻法など)、ガス攻法、及び化学物質攻法(アルカリ性ポリマー界面活性剤攻法など)などの他の改善された油回収(IOR)技術と併せて有用である。
以下の実施例は、本発明の水相の安定性及び有効性を例示する。
以下の界面活性剤を実施例で使用する。
非イオン性界面活性剤:
非イオン性界面活性剤#1〜7:
次のような一般構造を有するC11−C15直鎖第二級アルコール開始されたポリエチレングリコールであり、式中、星印は、ポリエチレングリコール鎖が、任意の第二炭素上にあり得、概して、界面活性剤は、異なる第二炭素上の構造の分布により表されることを示す。
非イオン性#1:x=12(TERGITOL(商標)15−S−12の商品名で入手可能)
非イオン性#2:x=15(TERGITOL(商標)15−S−15の商品名で入手可能)
非イオン性#3:x=20(TERGITOL(商標)15−S−20の商品名で入手可能)
非イオン性#4:x=30(TERGITOL(商標)15−S−30の商品名で入手可能)
非イオン性#5:x=5(TERGITOL(商標)15−S−5の商品名で入手可能)
非イオン性#6:x=7(TERGITOL(商標)15−S−7の商品名で入手可能)
非イオン性#7:x=9(TERGITOL(商標)15−S−9の商品名で入手可能)
TERGITOLは、Union Carbide Corporationの商標である。
非イオン性界面活性剤#8〜11:
次のような一般構造を有するプロポキシル化及びエトキシル化2−エチルヘキサノール界面活性剤。
非イオン性#8:n=14
非イオン性#9:n=20
非イオン性#10:n=6
非イオン性#11:n=9
3.35グラムの85%カリウム水酸化物薄片を用いて813グラムの2−エチルヘキサノールを触媒し、次いで、真空下で(水濃度が、総材料重量に基づいて、100重量百万分率未満になるまで100℃で5ミリメートルの水銀を)乾燥させることにより、非イオン性界面活性剤8〜11を調製する。およそ毎分5.0グラムの供給速度及び130℃の温度で1812グラムのプロピレンオキシドを供給することにより、高圧滅菌器内で触媒化アルコールをアルコキシル化して、中間プロピレンオキシドアルコキシレートを調製する。反応を加熱し続け、130℃を4時間維持する。中間物に130℃の温度で、およそ毎分5.0グラムの供給速度でエチレンオキシドに適切な量を供給することにより、中間物をエトキシル化して、プロピレンオキシドに対する化学量論比に基づいて、望ましいエチレンオキシド鎖長を添加する。反応を加熱し続け、エトキシル化された材料を130℃で4時間維持する。高圧滅菌器から生成物を取り出し、酢酸でそれを中和して10%水溶液として4〜8の範囲のpHにする。
Fine ChemicalsからのAPG−ヘキシルポリグルコシド
陰イオン性界面活性剤:
ADPDS及びADPDS#2は、(II)の構造を有するアルキルジフェニルオキシドジスルホネートであり、式中、R及びRは独立して、直鎖C6(6個の炭素)アルキル、分岐C12(12個の炭素)アルキル、及び水素から選択されるが、但し、R及びRうちの少なくとも1つが、各分子上で直鎖C6アルキルまたは分岐C12アルキルであることを条件とする。ADPDS界面活性剤は、モノアルキル化ジスルホン化ジフェニルオキシド、ジアルキル化ジスルホン化ジフェニルオキシド、モノアルキル化モノスルホン化ジフェニルオキシド、及びジアルキル化モノスルホン化ジフェニルオキシドと、ADPDS組成物重量の50重量%超を占めるジスルホン化ジフェニルオキシド構成成分との組み合わせである。界面活性剤ADPDS及びADPDS#2は各々、DOWFAX(商標)C6L及びDOWFAX(商標)2A1の商品名で入手可能である(DOWFAXは、The Dow Chemical Companyの商標である)。
SXS−Aldrich Chemicalからのナトリウムキシレンスルホネート
3MPEP−TRITON(商標)H−66の商品名で入手可能な3−メチルフェノールエーテルホスフェート(TRITONは、The Dow Chemical Companyの商標である)。
非イオン性曇点における塩分の効果
表1は、非イオン性界面活性剤の溶液に関する曇点において塩分濃度が有する感情を例示する。脱イオン水(0ppm塩分)または表1で指定された濃度の食塩溶液のいずれかに非イオン性界面活性剤を溶解することにより、異なる塩分(塩化ナトリウム)濃度の非イオン性界面活性剤1〜4の0.5重量%水溶液を調製する。ASTM D2024−09に記載される手順に従って、FP90中央処理装置及びFP81測定用セルを有するMettler Toledo FP900 ThermalSystemを使用してこれらの溶液(及びこの出願における全ての溶液)に関して曇点を決定する。
表1のそのデータは、非イオン性界面活性剤に関する曇点は、増加した塩分で劇的に低下することを明らかにする。
曇点における界面活性剤の組み合わせの効果
159,000ppmの塩化ナトリウム及び1000ppmの塩化カルシウムの水溶液中で、0.5重量%の非イオン性界面活性剤及び0.5重量%の第2の界面活性剤の表2で特定されるような溶液を調製する。脱イオン水に各界面活性剤、ならびに十分な塩化ナトリウム及び塩化カルシウムを添加することにより、溶液を調製して指定された濃度を取得する。各溶液に関して曇点を決定する。表2は、異なる溶液に関する曇点値を列挙する。
表2のデータは、ADPDS陰イオン性界面活性剤が溶液の曇点の増加において驚くほどに高い有効性を有することを例示する。とりわけ、他の一般的に使用されるヒドロトロープは、このレベルの塩分ではるかにより低い程度に曇点を増加させるか、または曇点を実質的に低下させるか、または溶液を不安定にさえする。よって、ADPDS陰イオン性は、驚くほどの程度まで高められた温度及び塩分濃度で非イオン性界面活性剤を安定化させる。
表3及び4に記載される濃度を有する非イオン性界面活性剤、ならびにADPDS及びADPDS#2から選択される第2の界面活性剤の水溶液を調製する。各水溶液は、159,000ppmの塩化ナトリウム及び1000ppmの塩化カルシウムをさらに含有する。脱イオン水に各界面活性剤、ならびに十分な塩化ナトリウム及び塩化カルシウムを添加することにより、溶液を調製する。各溶液に関して曇点を決定する。表3及び4は、異なる溶液に関する曇点値を列挙する。
表3のデータは、ADPDS陰イオン性界面活性剤が、非イオン性に対してより高い濃度(1:1.5及び1:2.3の非イオン性:陰イオン性の濃度比)で添加されたとき、溶液の曇点をさらに増加させることを示す。
表4のデータは、ADPDS#2陰イオン性界面活性剤が、1:2.3の非イオン性:陰イオン性界面活性剤濃度比で添加されたとき、1:1の濃度比と比較すると溶液の曇点の増加において驚くほどに高い有効性を有することを示す。よって、ADPDS#2陰イオン性は、驚くほどの程度まで高められた温度及び塩分濃度で、非イオン性界面活性剤に対してより高い濃度で溶液に添加されたとき、非イオン性界面活性剤を安定化させる。
より高い二価カチオンによる効果
脱イオン水中に界面活性剤、155,000ppmの塩化ナトリウム及び5,000〜7,000ppmの塩化カルシウムを溶解することにより、155,000ppmの塩分濃度で、追加の5,000〜7,000ppmの二価金属イオンを有する、0.5重量%の非イオン性界面活性剤#2と0.5重量%のADPDSとの水溶液及び0.5重量%のADPDSを有さない0.5重量%の非イオン性界面活性剤#2の水溶液を調製する。各溶液に関して曇点を決定する。
5,000ppmの二価イオンを有する溶液に関して、非イオン性界面活性剤のみの曇点は、55.8℃であり、ADPDSをさらに含有するものの曇点は、80.8℃である。同様に、7,000ppmの二価イオンを有する溶液は、非イオン性のみに関しては56.1、ADPDSをさらに含有する溶液に関しては81.2℃の曇点を有する。よって、ADPDSは、極端に高い塩分濃度及び二価イオン濃度においてでさえ、界面活性剤溶液を安定させることにおいて著しく有効である。
EO鎖長の効果
159,000ppmの塩化ナトリウム及び1000ppmの塩化カルシウムを含有する食塩溶液中に0.5重量%の非イオン性界面活性剤及び0.5重量%のADPDSの溶液を調製する。表5に示されるような異なるエチレンオキシド鎖長の非イオン性界面活性剤を使用して溶液を調製する。各溶液に関して曇点を決定し、表5で報告する。
表5のデータは、曇点決定による最適な安定性は、エチレンオキシド鎖長が9〜15のとき達成され、12が最適であることを示す。
159,000ppmの塩化ナトリウム及び1000ppmの塩化カルシウムを含有する食塩溶液中に0.3重量%の非イオン性界面活性剤及び0.7重量%のADPDS#2の溶液を調製する。表6に示されるような異なるエチレンオキシド鎖長の非イオン性界面活性剤を使用して溶液を調製する。各溶液に関して曇点を決定し、表6で報告する。
表6で報告される曇点データは、ADPDS#2への添加は、エチレンオキシド鎖長が9〜20のとき曇点決定による最適の安定性をもたらし、15が最適であることを示す。
クロマトグラフ的分離による安定性
以下の試験方法を使用して水溶液に関してクロマトグラフ的分離を評価する。159,000ppmの塩化ナトリウム及び1,000ppmの塩化カルシウムを有する、2つの界面活性剤の各々が0.5重量%の水溶液を調製し、均一になるまで混合する。シルル系ドロマイトコアプラグを通して80℃で水性界面活性剤溶液を充水して、吸着基材環境に水溶液の構成成分を曝露し、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して水溶液中の構成成分に関する保持時間を決定する。HPLC保持時間を、溶出液ピークの数及び溶出液ピークの位置に関して、水溶液中の個別の界面活性剤の水溶液のものに対して溶液を調査することにより調査する。個別の構成成分のいずれかとは異なる保持時間における単一の溶出液ピークは、界面活性剤の組み合わせがクロマトグラフ的分離をほとんどから全く有さないことを示す。コアプラグを異なる時間の間充水した後に溶出液ピークを比較して、溶出溶液に関するクロマトグラムが供給物のものと類似することを確実にする長時間の間の充水後に任意の追加のピークが明白に表れるかどうかを決定する。典型的に、充水は、コアプラグのおよそ25の細孔容積に対して継続する。追加のピークが現れない場合、クロマトグラフ的分離がほとんどから全くないかを確証する。
非イオン性界面活性剤#3及びADPDSの組み合わせに関して、この評価を行った。表1は、個別の界面活性剤の各々に関する及び2つの界面活性剤の組み合わせに関するHPLC痕跡のオーバーレイを示す。Y軸は、相対的信号強度であり、X軸は、相対的保持時間である。界面活性剤の組み合わせは、個別の界面活性剤のいずれよりも長い保持時間を有し、クロマトグラフ的分離を示さない。
表2は、界面活性剤#3及びADPDSを含有する50、100、及び150ミリリットルの水溶液を、コアを通して充水した後の界面活性剤#3及びADPDSの組み合わせに関するHPLCからの溶出液ピークのオーバーレイを示す。Y軸は、相対的信号強度であり、X軸は、相対的保持時間である。ピークは異なる時間で強度が変化するが、位置は変化せず、任意の追加のピークも現れない。この結果は、クロマトグラフ的分離がこの水溶液に関しては起こらないことを確証する。
石油回収試験
以下の試験方法に従って、地下石油回収の有効性を試験する。既知の量のテキサス粗原油(29度の米国石油協会(API)比重)でシルル系ドロマイトコアプラグ(およそ22ミリダルシーの油に対する浸透性を有する15.24センチメートル(6インチ)のシルル系ドロマイトコア)を飽和させる。40,000ppmの食塩水溶液の流れでコアを充水して、コアプラグから流された食塩溶液が全ての流された流体体積に基づいて、1を減じた体積パーセント(体積%)の油を含有するまで、(80℃である)コアから油を除去する。次いで、1,000ppmの非イオン性#3界面活性剤も含有する40,000ppmの食塩水溶液の流れで80℃のコアを充水し、流動溶液が1体積%未満の油を含有するまで流れを継続する。各溶液で除去された油の量を決定する。初期の食塩溶液は、コアプラグ中の油の45体積%を除去した。後の界面活性剤+食塩溶液は、元々コア内にあった油の総体積に基づいて、油の追加の6体積%を除去した。
これらの結果は、通常の塩水洗浄液が油の除去を終了した後でさえ、提供された非イオン性界面活性剤が層から地下油を取り出すことに有益であることを明らかにする。それは、安定した非イオン性洗浄溶液が地下油回収において有効である可能性があることに繋がる。本発明の界面活性剤溶液は、高い塩分及び温度において特に安定し、よって、それは、それらが地下石油回収にとって特に有用であることに繋がる。
別のコア充水実験において、まず、テキサス粗原油(29度の米国石油協会(API)比重)でモデルカーボネートコア(およそ22ミリダルシーの油に対する浸透性を有する15.24センチメートル(6インチ)のシルル系ドロマイトコア)を飽和する。80℃の温度で12重量%の全溶解固形物(11.9重量%の塩化ナトリウム及び0.1重量%の塩化カルシウム)を用いて実験を行う。塩水で油を押し出して、コア中の油飽和率を残留油飽和率まで低減して水攻法を行う(つまり、水攻法により油が回収されないポイントまで)。塩水を使用した全油回収率は、元の油の投入体積のおよそ30体積%である。
(1)塩水溶液中の本発明の水溶液(500ppmの非イオン性界面活性剤#2及び500ppmのADPDS)及び(2)界面活性剤を有さない塩水の代替的スラグでコアを充水する。スラグ容積は、およそ2の細孔容積である。図3は、この実験における、コア中の元の油に対する回収された油の体積パーセント及びコア全体の圧力低下を示す。
基線の塩水充水液を上回って増加した油回収は、34%であり、これは、塩水回収のものの2倍を超える。流速は、充水プロセスを通して全て一定に保つ。コア全体の圧力低下は、界面活性剤を含有する水溶液がコアに導入されると突然低下し、これは、濡れ性に注意喚起することによる塩水のコア中への効率的な吸水を示す。この実施例は、本発明の水溶液が油濡れ性コア中に捕捉された油回収を高める異常に高い効率性を示す。
本願は以下の発明に関するものである。
(1) 地下層から石油を回収するための方法であって、前記地下層中に水溶液を注入して、石油を押し出すことを含み、前記水溶液が、
a.構造(I)の非イオン性界面活性剤であって、


式中、R が、1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルであり、R が、水素、及び1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルから選択されるが、但し、R 及びR を組み合わせた炭素の総数が、7〜23個の範囲であることを条件とし、(AO)が、CH(CH )CH O及びCH(CH CH )CH Oからなる群から選択され、mが、ゼロ〜10の数であり、nが、5〜30の数であり、Gが、水素、塩素、1〜4個の炭素を有するアルキル基、及びCOR′からなる群から選択され、式中、R′が1〜4個の炭素を有するアルキルである、非イオン性界面活性剤と、
b.構造(II)の陰イオン性界面活性剤であって、

式中、R 及びR が各々独立して、水素、ならびに1〜16個の炭素を有する直鎖及び分岐アルキル基からなる群から選択され、Mが、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びアンモニウムから選択される、陰イオン性界面活性剤と、を含む、方法。
(2) nが、7〜20の範囲である、上記(1)に記載の方法。
(3) 前記方法が、摂氏70度以上の温度である地下環境中に前記水溶液を注入することをさらに特徴とする、上記(1)または上記(2)のいずれかに記載の方法。
(4) 前記方法が、80,000百万分率を上回る全溶解固形物含有量及び少なくとも1,000百万分率の二価イオン濃度を有する地下水相中に前記水溶液を注入することをさらに特徴とし、百万分率が、総水相重量に対する重量に基づく、上記(1)または上記(2)のいずれかに記載の方法。
(5) 前記方法が、前記非イオン性界面活性剤及び前記陰イオン性界面活性剤が各々独立して、総水溶液重量に基づいて、0.01重量パーセント以上かつ10重量パーセント以下の濃度で存在することをさらに特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 前記方法が、mが、0〜5の範囲の数であり、nが、9〜15の範囲であり、Gが水素であり、(R )R CH−基が、8〜20個の炭素を含有することをさらに特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 前記(R )R CH−基が、直鎖C11〜C15の直鎖炭化水素鎖部分及びエチルヘキシル部分からなる群から選択されることをさらに特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8) R 及びR が各々独立して、水素及び直鎖へキシル基からなる群から選択されるが、但し、R 及びR の両方が、両方とも水素であることはないことをさらに特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。

Claims (8)

  1. 地下層から石油を回収するための方法であって、前記地下層中に水溶液を注入して、石油を押し出すことを含み、前記水溶液が、
    a.構造(I)の非イオン性界面活性剤であって、


    式中、Rが、1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルであり、Rが、水素、及び1〜23個の炭素を有する直鎖または分岐アルキルから選択されるが、但し、R及びRを組み合わせた炭素の総数が、7〜23個の範囲であることを条件とし、(AO)が、CH(CH)CHO及びCH(CHCH)CHOからなる群から選択され、mが、ゼロ〜10の数であり、nが、5〜30の数であり、Gが、水素、1〜4個の炭素を有するアルキル基、及びCOR′からなる群から選択され、式中、R′が1〜4個の炭素を有するアルキルである、非イオン性界面活性剤と、
    b.構造(II)の陰イオン性界面活性剤であって、


    式中、R及びRが各々独立して、水素、ならびに1〜16個の炭素を有する直鎖及び分岐アルキル基からなる群から選択され、Mが、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びアンモニウムから選択される、陰イオン性界面活性剤および
    c.水からなる、方法。
  2. nが、7〜20の範囲である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法が、摂氏70度以上の温度である地下環境中に前記水溶液を注入することをさらに特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記方法が、80,000百万分率を上回る全溶解固形物含有量及び少なくとも1,000百万分率の二価イオン濃度を有する地下水相中に前記水溶液を注入することをさらに特徴とし、百万分率が、総水相重量に対する重量に基づく、請求項1または請求項2のいずれかに記載の方法。
  5. 前記方法が、前記非イオン性界面活性剤及び前記陰イオン性界面活性剤が各々独立して、総水溶液重量に基づいて、0.01重量パーセント以上かつ10重量パーセント以下の濃度で存在することをさらに特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記方法が、mが、0〜5の範囲の数であり、nが、9〜15の範囲であり、Gが水素であり、(R)RCH−基が、8〜20個の炭素を含有することをさらに特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記(R)RCH−基が、直鎖C11〜C15の直鎖炭化水素鎖部分及びエチルヘキシル部分からなる群から選択されることをさらに特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 及びRが各々独立して、水素及び直鎖へキシル基からなる群から選択されるが、但し、R及びRの両方が、両方とも水素であることはないことをさらに特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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