JP6623647B2 - 血液浄化システム及び医療用継手 - Google Patents

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Description

本発明は、血液浄化システム及び医療用継手に関する。
腎不全患者に好適に用いられる人工透析において、透析機器・技術の進歩で透析暦10年以上の長期透析患者は増加傾向にあり、長期透析患者特有の合併症が問題視されている。そこで、合併症の病因(関連)物質を効率的に除去する方法が開示されている。
例えば、特許文献1には、血液中のβ2−ミクログロブリンに代表される小分子量蛋白を除去する能力に特化した血液浄化器を、血液浄化器の一つである血液透析器と直列に接続してなる血液浄化装置が開示されており、上記2つの血液浄化器は回路を用いて接続されている。
また、特許文献2には、血液透析式、血液濾過式または血液透析濾過式血液浄化モジュールと、血液灌流式または血液吸着式血液浄化モジュールとを、直列に接続して併用する血液浄化方法が開示されており、血液浄化器を複数併用する技術においては、セッティングや血液中の病因物質の除去効率の面からみれば、一列に接続して使用することが好ましいことが記載されている。しかしながら、上記両者の接続においては、一般的に使用される血液回路、すなわち軟性樹脂製チューブを有する血液回路を介して接続するというものであった。
しかしながら、上記血液浄化モジュールはルアーロック接続機構を有するため、上記血液回路を介して複数の血液浄化モジュールを接続する際、回路を回転しながら接続することとなり、回路がねじれて使用しにくいうえ、時には、ねじれた回路の復元力によるルアーロック接続部の外れや、回路内の流体に偏流が発生するという問題があった。
これら回路のねじれの問題を解決する手段として、例えば、特許文献3には、締め付け時の流体誘導チューブのねじれを回避でき、かつ、接続時にハウジングに不意にネジをゆるめる負荷がかかってもオスルアーとメスルアーとの嵌合は容易にはずれることのないメスコネクタとして、コア部材と、コア部材の外周に装着されたハウジング、コア部材から離れた所定位置に固定されたストッパーからなるメスコネクタであって、フランジとストッパーとの距離(L1)が、ハウジングの筒部全長(L2)と等しいか、あるいはよりも大きいことを特徴とするメスコネクタが開示されている。
特開平9−266948号公報 特開2006−305306号公報 特開2005−192782号公報
複数の血液浄化器を併用する場合、一般的には体外へ持ち出される血液容量が大きくなり、血圧の低下が懸念されるため、上記血液容量を最小化することが求められるが、上記特許文献1〜3のいずれにもかかる課題とその解決方法は記載されていない。
血液浄化器同士、例えば、血液透析器と他の血液浄化器との接続には軟性樹脂製チューブを有する血液回路を使用するため、セッティング時には、まず、血液浄化器と血液透析器とをそれぞれ専用のクランプ器具で固定し、次に、両者を上記血液回路を介して接続する必要がある。そのため、従来は1つで足りていた専用のクランプ器具が2つ必要になるとともに、セッティングに時間がかかり、かつ、両者を接続する上記血液回路の配管スペースを考慮する等、煩雑な作業が必要であった。
また、透析治療前に血液浄化器内のエアーや充填液を生理食塩水で置換するプライミングと呼ばれる作業を行う必要があるが、このプライミング作業では、上記置換を促進させるために血液浄化器を上下反転させることがある。反転動作は、まず、専用のクランプ器具から各血液浄化器を取り外し、次いで反転、取り付け直しと両手での作業が必要であり、非常に作業性が悪く、血液浄化器が複数接続された場合には1人での作業は困難であった。
また、上記した特許文献3に係る技術によってルアーロック接続時のチューブ回路のねじれを回避できたとしても、上記プライミング等の操作中に生じる上記複数の血液浄化器間の回路のねじれや、上記複数の血液浄化器間の回路のねじれや蛇行による流体の偏流を防止することは困難であった。
本発明の目的は、ルアーロック接続機構が設けられた血液の供給・排出ポートを有する血液浄化器が複数直列に接続されてなる血液浄化システムにおいて、体外へ持ち出される血液容量の極小化を可能とし、また、複数の血液浄化器の接続作業、プライミング作業を簡易化できる血液浄化システム、及びこれに用いられる医療用継手を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、ルアーロック接続機構が設けられた血液の共有・排出ポートを有する血液浄化器が、複数直列に接続されてなる血液浄化システムであって、
前記複数の血液浄化器は、それぞれの前記ルアーロック接続機構を医療用継手により互いに略一体に接続されており、
前記医療用継手は、内面に血液が通過する流路を有し、前記血液流路の両端のそれぞれに接続機構が設けられ、
前記医療用継手に設けられた接続機構の一方は、1の前記血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続され、
前記医療用継手に設けられた接続機構の他方は、別の前記血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続されてなる、血液浄化システムを提供する。
また、上記血液浄化システムに好ましく使用される継手として、内面に血液が通過する流路を有し、前記血液流路の両端のそれぞれに接続機構が設けられた医療用継手であって、
前記血液の流路が設けられた内面における少なくとも一部は、先端部に向かうにつれて径が拡大するルアーテーパー面であり、
前記ルアーテーパー面に対応する外周面の少なくとも一部の面に雄ねじが設けられた、医療用継手を提供する。
本発明の血液浄化システム、及び、好ましくは本発明の医療用継手を用いることによって、体外へ持ち出される血液容量の極小化が可能になる。また、チューブ等を用いた回路が不要になることから、セッティングの簡易化や血液回路の配管スペースの削減を図ることができる。
本発明においては、複数の血液浄化器はそれぞれの血液ノズルに設けられたルアーロック接続機構を医療用継手を介して略一体に接続されるため、セッティングのみでなく、その後のプライミングの作業性の向上の面でも有利となる。
本発明の一実施形態に係る医療用継手及びそれを用いた血液浄化システムの概略構成図で、(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 図1に示した血液浄化システムにおいて、本発明に係る医療用継手の別態様を示す概略構成図で、(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 図1に示した血液浄化システムにおいて、本発明に係る医療用継手に具備されたロック機構を示す概略図で、(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 図3と同様の本発明に係る血液浄化システムにおいて、医療用継手に具備されたロック機構の別態様を示す概略図であり、(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 図3と同様の本発明に係る血液浄化システムにおいて、医療用継手に具備されたロック機構のさらに別の態様を示す概略図であり、(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 図3と同様の本発明に係る血液浄化システムにおいて、医療用継手に具備されたロック機構のさらに別の態様を示す概略図であり(A)は医療用継手による複数の血液浄化器の接続前の状態、(B)は接続後の状態をそれぞれ示している。 従来の血液浄化システムの概略構造図を示している。
本発明における血液浄化とは、浄化機能体の特性を利用し、ろ過、拡散、吸着などにより、血液中から目的の病因物質を除去することを目的としたものをいう。
また、本発明の血液浄化システムに用いられる複数の血液浄化器は、互いに、血液から主に除去対象とする物質が異なることが好ましい。除去対象とする物質が異なる場合とは、例えば、複数の血液浄化器がAという物質を共通に除去するとしても、一方の血液浄化器のみがBという別の物質を除去する場合や、また、A,Bという物質を共通に除去するとしても物質Aの除去率と物質Bの除去率との間に有意と言える差がある場合が挙げられる。すなわち、複数の性質の異なる材料(浄化機能体)が収容された血液浄化器を一列に接続して、それぞれの浄化器の特性により、異なる「血液浄化」を行うことが、本発明の血液浄化システムを用いる目的である。具体的には、浄化器内に収容される材料の素材、形態等が異なることが多い。例えば、血液浄化器の1つである血液透析器とβ2ミクログロブイン吸着カラムやエンドトキシン吸着カラム、サイトカイン吸着カラム、白血球除去カラム等の組み合わせなどが挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。
本発明においては、血液浄化器の供給及び排出ポートには外部配管接続のためルアーロック接続機構が設けられており、医療用継手を介して複数の血液浄化器が直列に接続される。ルアーロックとは、簡易で安価、確実な接続機構であり、外部配管とポート側接続部のいずれか一方に所定形状の螺旋溝を備えた雄ルアー、もう一方に溝に嵌まる螺旋突状部を備えた雌ルアーを備えており、両者を突き合わせた状態で、どちらか一方を回転させることにより、液密な接続を達成させるものである。
また、上記における「継手」とは、2つの部分、主には2つの部品を接合する構造そのものであり、例えば、塩化ビニルやポリウレタン、ポリブタジエンなどの軟質材料からなるチューブ等を介して上記2つを接合する構造は該当しない。本発明においては、かかる継手によって複数の血液浄化器を接続する。具体的には、本発明に係る医療用継手は、内面に血液が通過する流路(以下、血液流路)を有し、かかる血液流通路の両端のそれぞれに、ルアーロック接続機構との接続機構が設けられたものであり、その一方は、1の血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続され、他方は、別の血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続されることにより、複数の血液浄化器が接続される。
また、「医療用」とは、血液浄化器以外にも、例えば、体液処理器やシリンジ、血液回路などの医療分野に用いられることをさす。
なお、複数の血液浄化器の少なくとも1箇所を本発明の接続方法で接続しても本発明の効果が得られるが、作業性や血液容量等の観点から、全ての血液浄化器を本発明の接続方法で接続するとより好ましい。
図7は、従来の血液浄化システムを示している。この通り、従来の血液浄化システムは、複数個の血液浄化器を一列に連結する場合、血液浄化器同士を軟性樹脂製チューブを有した血液回路を介して接続するものであった。
一方、以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る血液浄化システムであるが、下記好ましい態様、例示はこの場合に限られるものではない。図2において、血液浄化器200及び第2の血液浄化器300には、血液浄化器の長手方向両端部に血液浄化器内部と連通している血液の供給ポート及び排出ポートが設けられ、供給及び排出ポートのいずれにも雄ルアーが具備されている。
医療用継手400はその内面である血液流路405に、先端部に向かうにつれて径が拡大する第1ルアーテーパー面406及び第2ルアーテーパー面407を有している。なお、ルアーテーパーは例えば6/100テーパーなどが用いられる。血液流路405の全面がルアーテーパー面である必要はなく、血液流路が設けられた内面における少なくとも一部であればよい。例えば、両端部付近のみに設けられていてもよい。なお、上記ルアーテーパー面を有するものの、血液流路405は略直線形状を有する。上記ルアーテーパー面406および407が設けられた内面に対応する外周面の少なくとも一部には、それぞれ第1雄ねじ403及び第2雄ねじ404が設けられている。第1ルアーテーパー面406と第1雄ねじ403を含む継手端部部分が、継手における接続機構の一方であり、ここでは第1雌ルアー401とする。第2ルアーテーパー面407と第2雄ねじ404を含む部分は継手における接続機構の他方であり、ここでは第2雌ルアー402としている。第1雌ルアー401はインナーノズル205とアウターノズル206との間のスペースに挿入され、第2雌ルアー402はインナーノズル305とアウターノズル206との間のスペースに挿入される。また、医療用継手の外周面における血液流路方向の中央部には、血液流路の方向と垂直の方向に鍔部分が突き出たフランジ408が設けられ、さらにフランジ408の外面に反発体409が設けられている。医療用継手400の形状、材質は、特に限定されるものではなく、また、第1ルアー401、第2ルアー402及びフランジ408を1体で成形しても、それぞれを個別に成形し、超音波溶着などにより一体化しても良い。その素材としては、生産性やディスポーザブル性の観点から樹脂が好ましく、具体的には、成形性、強度、耐薬品性など特性から、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどが好適に使用される。
また、本実施態様では、血液流路405における第1ルアーテーパー面406と第2ルアーテーパー面407の間に非ルアーテーパー面が設けられているが、医療用継手400の全長や、血液浄化器の雄ルアーの形状等のファクターを考慮して、非ルアーテーパー面を設けず、第1ルアーテーパー面406と第2ルアーテーパー面407とを直接つなげても良い。
また、フランジ408の形状としては、円筒形状、楕円筒形状、あるいは角筒形状などが用いられるが、成形性や強度、操作性などの観点から、適宜選択される。
また、フランジ408の外面に反発体409を設けると、血液浄化器と医療用継手400とをルアーロック接続した際に、血液浄化器の雄ルアー先端面が反発体409に押し付けられることで、血液浄化器と医療用継手400の間に発生する反発力が増加し、その増加した反発力によりルアーロック接続の緩みを防止することが可能となる。
上記目的を達成するため、反発体409の厚みは、0.1mmより小さい場合は変形代が小さいため反発力が小さく、5mmより大きい場合では変形が大きくなって接続した際の剛直性が低下することから、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、一方で5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましい。反発材409の材質は特に問われないが、ゴム、熱可塑性エラストマー、また軟性樹脂が好ましく選択される。
そして、血液浄化器200の雄ルアー202におけるインナーノズル206の内面に設けられた雌ねじ207と、医療用継手400の第1雌ルアー401の外周面に設けられた第1雄ねじ403とを螺合接続し、第2の血液浄化器300の雄ルアー304におけるインナーノズル306の内面に設けられた雌ねじ307と、医療用継手400の第2雌ルアー402の外周面に設けられた第2雄ねじ404を螺合接続し、血液浄化器200のアウターノズル206の先端面及び第2の血液浄化器300のアウターノズル306の先端面を反発体409に押し当てることで、複数の血液浄化器を略固定に接続せしめ、その後の緩みも防止することもできる。
また、医療用継手400の接続部のルアーロック機構をISO594−2(1998年発行)に準ずる形状にすれば、メーカー、製品を問わず血液浄化器との接続が可能である。
ここで、図1においては、血液流れ方法を基準にして、血液浄化器200は血液浄化システム100の下流に配置しているが、本システムの上流側に配置することも可能である。
以上のように、血液浄化器200の雄ルアー202と医療用継手400の第1雌ルアー401、第2の血液浄化器300の雄ルアー304と医療用継手400の第2雌ルアー402をそれぞれルアーロック接続し、血液浄化器200のアウターノズル206の先端面及び第2の血液浄化器300のアウターノズル306の先端面を医療用継手400のフランジ408、または反発体409に押し当てることで、複数の血液浄化器を略固定に接続することが可能になるが、使用時にルアーロック接続部に発生する負荷低減、接続部の剛直性向上、接続部の緩みを防止する目的で、例えば、図3〜図6に示すように、医療用継手400のフランジ408に、その鍔部分から上記血液流路の方向に延出した部分が血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートと医療用継手とをロックする、いわば「ロック機構」410を形成するものであっても良い。また、ロック機構410はフランジ408を基準とし、血液流路に沿って両方向に延出しても、1方向のみに延出しても良く、両方向に延出する場合には、血液浄化器の形状に合わせて第1方向と第2方向とでロック機構の形状を設計することもできる。
図3に示す実施態様の場合、フランジ408から延出した部分であるロック機構410は、血液浄化器200の雄ルアー202と、医療用継手400の第1雌ルアー401とをルアーロック接続せしめた際に、血液浄化器200のアウターノズル206の外周面とロック機構410の内周面とが嵌め合い構造になり、ロック機構410がアウターノズル206の外周を把持可能な構造のため、ルアーロック接続部に発生する負荷を軽減した状態で血液浄化器200と医療用継手400とを略固定できる。第2の血液浄化器300と医療用継手400との接続についても上記と同様であり、プライミング時の反転作業や使用中の衝撃に対し、ルアーロック接続部の損傷のリスクを低減することが可能である。
なお、本態様に示すフランジ408とロック機構410とが一体型の場合には、一体物として成形してもよく、フランジ408とロック機構410とを別々に成形し、超音波溶着などの後加工により一体化することもできる。
また、図4には図3とは別態様に係る血液浄化システムを例示している。異なる箇所は上記ロック機構に係る部分であり、本態様のロック機構においては、血液浄化器200と医療用継手400をルアーロック接続せしめた際に、血液浄化器200のアウターノズル206の外周部に設けられた凹部208に、医療用継手400のロック機構410の内周面に設けられた第1突起部411が嵌まり込むという、いわゆるスナップフィット構造により、血液浄化器200と医療用継手400の接続後の緩みも防止できるものである。
なお、凹部208はアウターノズル外周面の全周に設けても、周方向に部分的に設けても良く、また、凹部208はアウターノズル外周面の長手方向に複数段設けても良い。第1突起部411はロック機構410の全周に設けても、周方向に部分的に設けても良いが、成形性や操作性の面から周方向に部分的に複数配置して設けることが好ましい。なお、本態様では、血液浄化器に凹部、医療用継手に突起部を設けているが、逆に、血液浄化器に突起部、医療用継手に凹部を設けても良い。また、本態様では、血液浄化器と医療用継手の長手方向(血液流路方向)に対する周方向に突起部及び凹部を設けているが、血液浄化器と医療用継手のそれぞれの長手方向端部に突起部及び凹部を設けても良い。
また、図5には図3とは別態様に係る血液浄化システムを例示している。血液浄化器200と医療用継手400とをルアーロック接続せしめた後に、医療用継手400のロック機構410の外周面に配置された第1ナット415をロック機構第1雄ねじ413を利用して螺合固定することにより、図3で示した実施態様に比べてより強固にロック機構410がアウターノズル206の外周を把持可能であり、かつ外力が作用した際のロック機構410の変形を抑制可能なため、血液浄化器200と医療用継手400とをより剛直に接続できる。
なお、第1ナット415の形状、材質は特に限定されるものではないが、医療用継手と同様にディスポーザブル性の観点から材質は樹脂が好ましい。また、本実施態様ではナットを使用した螺合固定機構を例示しているが、ロック機構410の外周部に具えられ、医療用継手400の軸方向にスライド及び固定可能な機構であれば良く、具体例としては、例えば部材の嵌め合いを利用した圧入機構やスナップフィット機構、ばねの復元力を利用したばね機構などが挙げれられる。
また、図6には図3とは別態様に係る血液浄化システムを例示している。血液浄化器200と医療用継手400とをルアーロック接続せしめた後に、医療用継手400のロック機構410に設けた第1スライド部419を、別途設けられた第1スライド機構417を用いて血液浄化器200の方向にスライドさせ、血液浄化器200と接触させ、押し当てることでスライド部415と血液浄化器200の間に反発力を発生させ、この反発力を利用して血液浄化器200と医療用継手400とを固定するものである。
なお、第1スライド部419の形状、材質、機構は特に限定されるものではないが、例えば、形状に関しては、第1スライド部419の長手方向に垂直方向の断面形状は、血液浄化器200のポート201が主に円形状であることから、操作性の観点で第1スライド部419も同様に円形状が好ましい。また、第1スライド部419を血液浄化器200に押し当て、接触面で反発力を発生させるが、円形状であれば全方向に対し均一に力が作用し、固定した際の安定性が良くなる傾向にある。したがって、上記断面形状は円形状が好ましい。
また、第1スライド部419の材質は、医療用継手本体の材質と同様に特に問われないが、成形性、強度、また、スライド機構内のルアーロック接続部やポート部の視認し易さなどの観点から透明樹脂が好ましい。具体的には、ポリカーボネートやポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどが挙げられる。
図6に示す実施態様の場合、血液浄化器200の第1スライド部419との接触面の形状は任意形状であるため、第1スライド部419の長手方向外側の端面(血液浄化器200との接触面側)に第1クッション材421を具えることで曲面追従性が向上し、血液浄化器200との接触面積が増加し、より安定した固定状態が得られるために好ましい。第1クッション材421の厚みは、0.5mmより小さい場合では変形代が小さく、10mmより大きい場合ではクッション材の変形が大きくなり、押し付け固定した際の剛直性が低下するために、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、一方で10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。第1クッション材421の材質は特に問われないが、ゴム、熱可塑性エラストマー、または軟性樹脂が好ましく選択される。
また、この第1スライド部419に具備された第1スライド機構417は、血液浄化器200の長手方向にスライド可能であり、押し付け固定時に第1スライド部419とその接触面で反発力を発生させることのできる機構であればよく、任意に設計することができる。第1スライド機構417の具体例としては、例えば、ねじの回転を利用したねじ式のもの、または、ばねの復元力を利用したばね式のものなどが挙げられる。
なお、上記例示の通り、ロック機構410は、医療用継手を介して複数の血液浄化器を接続せしめた際の、ルアーロック接続部の負荷低減、剛直性の向上、ルアーロック接続の緩みを防止するガイドの役割をはたすという目的が達成されるならば、形状、材質、機構は特に限定されるものではない。
本発明の医療用継手400を介して複数の血液浄化器を併用する場合、血液浄化器同士を接続するための軟性樹脂製チューブを有する血液回路(図7におけるチューブ601)を不要とし、略固定に接続可能であるため、血液回路分の血液容量削減により、体外へ持ち出される血液容量の極小化を可能とすることで患者の治療負荷低減に貢献する。また、治療時に必要なセッティングや取り扱いが容易、かつ確実に行うことが可能であるため、腎不全患者の血液を浄化するのに好適なシステムとなる。
100 血液浄化システム
200 血液浄化器
201 供給ポート
202 雄ルアー
203 排出ポート
204 雄ルアー
205 インナーノズル
206 アウターノズル
207 雌ねじ
208 凹部
300 第2の血液浄化器
301 供給ポート
302 雄ルアー
303 排出ポート
304 雄ルアー
305 インナーノズル
306 アウターノズル
307 雌ねじ
308 凹部
400 医療用継手
401 第1雌ルアー
402 第2雌ルアー
403 第1雄ねじ
404 第2雄ねじ
405 血液流路
406 第1ルアーテーパー面
407 第2ルアーテーパー面
408 フランジ
409 反発体
410 ロック機構
411 第1突起部
412 第2突起部
413 ロック機構第1雄ねじ
414 ロック機構第2雄ねじ
415 第1ナット
416 第2ナット
417 第1スライド機構
418 第2スライド機構
419 第1スライド部
420 第2スライド部
421 第1クッション材
422 第2クッション材
500 従来の血液浄化システム
600 軟性樹脂製チューブを有する血液回路
601 チューブ
602 雌ルアー
603 雌ルアー

Claims (3)

  1. ルアーロック接続機構が設けられた血液の供給・排出ポートを有する血液浄化器が、複数直列に接続されてなる血液浄化システムであって、
    前記複数の血液浄化器は、それぞれの前記ルアーロック接続機構を、血液浄化器を複数接続するために用いられる医療用継手により互いに略一体に接続されており、
    前記医療用継手は、内面に血液が通過する流路を有し、前記血液流路の両端のそれぞれに接続機構が設けられ、
    前記医療用継手において、前記血液流路は略直線形状を有し、外周面には前記血液流路の方向と垂直の方向に鍔部分が突き出たフランジが設けられ、
    前記フランジには前記鍔部分から前記血液流路方向に延出した部分が設けられ、前記延出部分により、前記延出部分と、前記血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートとが固定され、
    前記延出した部分が前記血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートと前記医療用継手とをロックする、ロック機構を形成するものであり、前記ロック機構は前記フランジを基準とし、前記血液流路に沿って両方向に延出してなるものであり、
    前記医療用継手に設けられた接続機構の一方、1の前記血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続されると共に、前記医療用継手のロック機構と1の前記血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートとがロックされ
    前記医療用継手に設けられた接続機構の他方、別の前記血液浄化器におけるルアーロック接続機構と接続されると共に、前記医療用継手のロック機構と別の前記血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートとがロックされてなる、血液浄化システム。
  2. 前記血液浄化器の少なくとも1つが血液透析器である、請求項1に記載の血液浄化システム。
  3. 内面に血液が通過する流路を有し、前記血液流路の両端のそれぞれに接続機構が設けられた医療用継手であって、
    前記血液の流路が設けられた内面における少なくとも一部は、先端部に向かうにつれて径が拡大するルアーテーパー面であり、
    前記ルアーテーパー面に対応する外周面の少なくとも一部の面に雄ねじが設けられ、
    前記血液流路が略直線形状を有し、外周面には前記血液流路の方向と垂直の方向に鍔部分が突き出たフランジが設けられ、
    前記フランジには前記鍔部分から血液流路方向に延出した部分が設けられ、
    前記延出した部分が血液浄化器のルアー外周面または供給・排出ポートとロックする、ロック機構を形成するものであり、前記ロック機構は前記フランジを基準とし、血液流路に沿って両方向に延出してなるものであり、
    血液浄化器を複数接続するために用いられる、医療用継手。
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