JP6588800B2 - 熱源運転支援装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源システムに設けられた複数の熱源機器に関する最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する熱源運転支援技術に関する。
近年、業務用建物の空調システムでは、非常時を想定した多様なエネルギー源を利用する熱源システムの導入が進んでいる。しかし、電力やガスには、使用量に応じた従量課金のほか、ピーク使用量や平準化などの基準で年間にわたるエネルギー契約が定められており、これらの契約と省エネ・節電を勘案し、機器の運転を行うことは、ビル管理者にとって多大な労力を要する。
従来、既存熱源機器の運転を適正化する最適運転計画は、混合整数線形計画問題としての定式化が確立し、実現場における有効性も確認されている。
例えば、特許文献1は、数理計画法が目的関数を最小にする演算(最適化)を行うことに着目し、経済性、省エネルギー性、環境保全、制御性などを考慮した目的関数を設定して、その解を得るようにしたものである。また、熱源機器の発停を0/1の値をとる整数変数で合わすことにより、最適運転スケジュール問題を混合整数線形計画法により定式化したものである。
特開2004−317049号公報
空調システムにおける熱源設備の第一義的な役割としては、室内側で要求された熱量の供給であり、予測負荷をもとに最適運転計画が求められたとしても、瞬時の負荷変動に対しては比較的速い制御周期のコントローラで対応する必要がある。
このような要請に対し導入される台数制御は、予め設定された優先順位テーブルに従い、負荷熱量または負荷流量が閾値を超えたら優先順位の高い順に起動し、下回ったら優先順位の低い順に停止を行うことで、数秒単位の速い制御が特徴である。
したがって、実運用において、急激な負荷変動に対応するためには、最適運転計画と台数制御との連携が不可欠である。しかし、一般的な最適運転計画は、例えば1時間程度の期間ごとに設定された熱源機器に関する互いに独立した起動・停止情報から構成されており、このような最適運転計画から台数制御のための優先順位(起動順位)を特定することは難しい。
一方、前述した特許文献1では、このような最適運転計画と台数制御との連携例として、最適運転計画で決定した運転時間が長いほど発停優先順位を高くした優先順位を、台数制御に与えて連携する方法が提案されている。
しかしながら、このような連携方法によれば、最適運転計画で決定した結果と台数制御による実際の運転とがかけ離れてしまい、経済性、省エネルギー性、環境保全など、熱源システムに対する各種要請に対応できないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、熱源システムに対する各種要請に対応しつつ、最適運転計画と台数制御との連携を実現できる熱源運転支援技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる熱源運転支援装置は、熱源システムに関する目的関数および制約条件を定式化し、当該熱源システムに設けられた複数の熱源機器に関する運転計画として、当該制約条件下で当該目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する熱源運転支援装置であって、前記熱源機器に関する運転優先順位を規定した候補が複数登録されている運転優先順位テーブルを記憶する記憶部と、前記運転優先順位テーブルに基づいて、前記候補における前記熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、前記候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とを運転優先順位制約条件として定式化し、前記制約条件の1つとして設定する制約条件設定部と、前記運転優先順位制約条件を含む前記制約条件下で前記目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する運転計画特定部と、前記運転計画特定部で特定された前記最適運転計画と、当該最適運転計画を特定した際に前記運転優先順位制約条件に基づき前記候補として採用された前記運転優先順位からなる台数制御用優先順位とを、前記熱源システムに関する運転支援情報として出力する運転支援出力部とを備えている。
また、本発明にかかる上記熱源運転支援装置の一構成例は、前記運転優先順位テーブルを示す集合Sのうち、候補iの起動順位jに関する熱源機器をS[i,j]とし、候補iに関する採用/非採用(有効/無効)を示す0−1変数をγiとし、時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をδm,kとし、候補iのうち時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をξi,m,kとした場合、前記運転優先順位制約条件が、後述する式(18)−式(22)で表されるものである。
また、本発明にかかる上記熱源運転支援装置の一構成例は、前記運転優先順位テーブルが、少なくとも運転期間、冷暖房、負荷量のいずれかに応じて選択される前記熱源システムの運転モードごとに、前記候補が登録された複数の運転モード別テーブルを含み、前記制約条件設定部は、任意の運転モードにおける前記最適運転計画を特定する場合、当該運転モードに対応する前記運転モード別テーブルに基づき運転優先順位制約条件を設定するようにしたものである。
また、本発明にかかる熱源運転支援方法は、熱源システムに関する目的関数および制約条件を定式化し、当該熱源システムに設けられた複数の熱源機器に関する運転計画として、当該制約条件下で当該目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する熱源運転支援方法であって、前記熱源機器に関する運転優先順位を規定した候補が複数登録されている運転優先順位テーブルを記憶部で記憶する記憶ステップと、前記運転優先順位テーブルに基づいて、前記候補における前記熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、前記候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とを運転優先順位制約条件として定式化し、前記制約条件の1つとして設定する制約条件設定ステップと、前記運転優先順位制約条件を含む前記制約条件下で前記目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する運転計画特定ステップと、前記運転計画特定ステップで特定された前記最適運転計画と、当該最適運転計画を特定した際に前記運転優先順位制約条件に基づき前記候補として採用された前記運転優先順位からなる台数制御用優先順位とを、前記熱源システムに関する運転支援情報として出力する運転支援出力ステップとを備えている。
本発明によれば、最適運転計画を特定した際に運転優先順位制約条件に基づき候補として採用された運転優先順位が台数制御用優先順位として用いられることになる。このため、最適運転計画に基づく計画運転と起動同様の順序にしたがって、台数制御の際に熱源機器が発停制御することができ、熱源システムに対する各種要請に対応しつつ、最適運転計画と台数制御との連携を実現することが可能となる。したがって、急激な負荷変動に対しても、長期的なエネルギー契約などを考慮した最適な熱源の分担を実現することが可能となる。
熱源運転支援装置の構成を示すブロック図である。 熱源システムの構成例である。 図2の熱源機器に関するパラメータ表である。 熱源システムにおけるエネルギー需給例である。 運転優先順位テーブルの構成例である。 熱源運転支援装置の最適運転計画特定処理を示すフローチャートである。 運転優先順位制約条件の適用有無による目的関数値の比較を示す説明図である。 運転優先順位制約条件の適用有無による最適運転計画の比較を示す説明図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[熱源運転支援装置]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる熱源運転支援装置10について説明する。図1は、熱源運転支援装置の構成を示すブロック図である。
この熱源運転支援装置10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、熱源システム20に関する目的関数および制約条件を定式化し、熱源システム20に設けられた複数の熱源機器に関する運転計画として、当該制約条件下で当該目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する機能を有している。
熱源システム20は、ビルなどの空調システムで用いられて、ヒートポンプ、熱交換器、コージェネレーション、さらにはジェネリンクなどの各種の熱源機器を複数備える熱源システムである。
図2は、熱源システムの構成例である。図3は、図2の熱源機器に関するパラメータ表である。これらは熱源システムの一例であり、本実施の形態はこの構成に限定されるものではない。
図2および図3の構成例において、購入した電力が、冷房用ヒートポンプHPC(Heat pump for cooling:2台)と暖房用ヒートポンプHPH(Heat pump for heating:2台)に供給されており、購入した天然ガスが、コージェネレーションCGS(Cogeneration:1台)、冷房用ジェネリンクGLC(Genelink with exhaust heat for cooling:2台)、および、暖房用ジェネリンクGLH(Genelink for heating:2台)に供給されている。
また、コージェネレーションからの排熱が、冷房用排熱投入型ジェネリンクGLX(Genelink with exhaust heat for cooling:2台)と、熱交換器HEX(Heat exchanger for heating:1台)に供給されている。また、コージェネレーションで生成された電力が、購入した電力の一部として再利用され、HPCやHPHのほか、空調設備の電力需要(空調以外)に対して供給されている。
一方、HPC、GLX、GLCから出力された冷水は、空調設備の冷水需要に対して供給されており、HPH、GLH、HEXから出力された温水は、空調設備の温水需要に対して供給されている。
熱源運転制御システム30は、産業用のコントローラからなり、熱源運転支援装置10で特定された台数制御用優先順位からなる運転支援情報や、この運転支援情報に基づきオペレータが作成した運転支援情報に基づいて、台数制御など、熱源システム20の各熱源機器に関する各種の運転制御を行う機能を有している。
上位装置40は、全体としてサーバ装置からなり、熱源システム20に関する各種の管理情報を管理する機能と、これら管理情報を熱源運転支援装置10からの要求に応じて最適運転計画特定処理で用いる処理データとして提供する機能を有している。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる熱源運転支援装置10の構成について詳細に説明する。
熱源運転支援装置10には、主な機能部として、上位網I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、通信I/F部14、記憶部15、および演算処理部16が設けられている。
上位網I/F部11は、上位回線L1を介して上位装置40とデータ通信を行うことにより、上位装置40との間で各種情報をやり取りする機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部16へ出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部16から出力された、操作メニュー、設定内容、最適運転計画、台数制御用優先順位などの各種情報を画面表示する機能を有している。
通信I/F部14は、通信回線L2を介して熱源運転制御システム30とデータ通信を行うことにより、熱源運転制御システム30から熱源システム20の運転制御に関する各種情報を受信する機能と、最適運転計画および台数制御用優先順位からなる運転支援情報を送信する機能とを有している。
記憶部15は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、演算処理部16における最適運転計画特定処理で用いる各種処理データや、演算処理部16で実行するプログラムを記憶する機能を有している。
記憶部15で記憶する主な処理データとして、運用目的データ15A、熱源機器データ15B、エネルギー需給データ15C、エネルギー契約データ15D、および運転優先順位テーブル15Eがある。
運用目的データ15Aは、熱源システム20に対して要請される運用目的を示すデータであり、熱源システム20の運用時に目的となる経済性、省エネルギー性、環境保全、制御性などの各種指標が設定されている。
熱源機器データ15Bは、熱源システム20で用いる各熱源機器に関する機器効率、最大(定格)生成熱量、最小生成熱量などの各種動作特性を示すデータである。
エネルギー需給データ15Cは、熱源システム20における、時刻ごとの冷温水需要量、電力需要量などの各種需要を示すデータである。
図4は、熱源システムにおけるエネルギー需給例である。ここでは、過去の実績データから、月ごとの代表日における冷温水需要量および電力需要量(空調以外)の時刻変化を示すパターンが示されている。この際、例えば、平日・休日を示す各月の代表日に関する24パターン、および、夏期・冬期のピーク日に関する2パターンからなる合成26パターン用意すればよい。
エネルギー契約データ15Dは、電力デマンド、ガスデマンド、ガス負荷率など、エネルギー供給会社との間で締結したエネルギー契約に関するデータである。
運転優先順位テーブル15Eは、熱源システム20の熱源機器間における運転優先順位を示す候補が複数登録されているテーブルである。
図5は、運転優先順位テーブルの構成例であり、図5(a)は冷房用運転優先順位テーブルを示し、図5(b)は暖房用運転優先順位テーブルを示している。ここでは、行方向に異なる候補iが並べられており、列方向にはそれぞれの候補iにおいて、優先して運転されるべき熱源機器が、その起動順位jに対応して左から順に配置されている。
例えば、図5(a)の候補C2では、最優先順位(1st)がHPC1であり、これ以降、HPC2(2nd)→GLC1(3rd)→GLC2(4th)→GLX1(5th)→GLX2(6th)の順で優先順位が設定されている。したがって、この候補C2を採用した場合、HPC1が最初に起動され、負荷が満足されるまでHPC2→GLC1→GLC2→GLX1→GLX2の順で起動されることになる。
ここでは、冷房用と暖房用の運転優先順位テーブル15Eを別個に設定した場合が例として示されており、特定する最適運転計画の運転モードに合わせて最適運転計画特定処理で用いる運転優先順位テーブル15Eを選択すればよい。なお、テーブルの設定方法についてはこれに限定されるものではなく、例えば季節・月日・時間帯などの運転期間、冷暖房、負荷量のいずれかに応じて選択される熱源システム20の運転モードごとに、運転優先順位テーブル15Eの設定しておけばよい。この際、同機種の熱源機器については、連続して起動することを想定することにより候補数の増大を抑制できる。これにより、最適運転計画特定処理の所要時間を大幅に短縮できる。
演算処理部16は、CPUおよびその周辺回路を有し、記憶部15から読み出したプログラムを実行することにより、最適運転計画特定処理を実行するための各種処理部を実現する機能を有している。
演算処理部16で実現される主な処理部として、データ取得部16A、目的関数設定部16B、制約条件設定部16C、運転計画特定部16D、および運転支援出力部16Eが設けられている。
データ取得部16Aは、上位網I/F11を介して上位装置40から、あるいは操作入力部12で検出したオペレータ操作に応じて、最適運転計画特定処理で用いる各種処理データを取得し、記憶部15へ登録する機能を有している。
目的関数設定部16Bは、記憶部15の運用目的データ15Aに基づいて最適運転計画特定処理で用いる目的関数を定式化して設定する機能を有している。
制約条件設定部16Cは、記憶部15の熱源機器データ15Bに基づいて最適運転計画特定処理で用いる機器特性制約条件を定式化する機能と、記憶部15のエネルギー需給データ15Cに基づいて最適運転計画特定処理で用いるエネルギー需給制約条件を定式化する機能と、記憶部15のエネルギー契約データ15Dに基づいて最適運転計画特定処理で用いるエネルギー契約制約条件を定式化する機能とを有している。
また、制約条件設定部16Cは、記憶部15の運転優先順位テーブル15Eに基づいて最適運転計画特定処理で用いる運転優先順位制約条件を定式化する機能と、定式化したこれら制約条件を最適運転計画の特定に用いる制約条件として設定する機能とを有している。この際、運転優先順位制約条件は、運転優先順位テーブル15Eに登録されている各候補における熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、これら候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とから構成されている。
運転計画特定部16Dは、制約条件設定部16Cで設定された運転優先順位制約条件を含む制約条件下で目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する機能を有している。
運転支援出力部16Eは、運転計画特定部16Dで特定された最適運転計画と、この最適運転計画を特定した際に運転優先順位制約条件に基づき候補として採用された運転優先順位からなる台数制御用優先順位とから、熱源システム20に関する運転支援情報を生成する機能と、この運転支援情報を通信I/F部14から熱源運転制御システム30へ出力する機能と、この運転支援情報を画面表示部13により画面表示する機能と、この運転支援情報を上位網I/F部11から上位装置40へ出力する機能とを有している。
[最適運転計画の定式化]
次に、本実施の形態にかかる熱源運転支援装置10における最適運転計画の定式化について説明する。熱源運転支援装置10は、最適運転計画特定処理において、混合整数線形計画法に基づいて最適運転計画を特定する際、目的関数および制約条件を定式化した後、周知の汎用ソルバーにより、制約条件下で目的関数が最小となる解、すなわち最適運転計画を特定する。
[目的関数]
まず、目的関数の定式化について説明する。目的関数は、熱源システム20に対して要請される運用目的を関数式で表したものである。熱源システム20の運用目的は、経済性、省エネルギー性、環境保全、制御性などの観点から予め決定され、運用目的データ15Aにより具体的な指標および数値が熱源運転支援装置10に設定される。目的関数設定部16Bは、記憶部15の運用目的データ15Aに基づいて最適運転計画特定処理で用いる目的関数を定式化する。
例えば、時刻k(k=1,2,…,K)に運転される熱源機器での総運転コストを最小化することを運用目的とした目的関数は、次のように定式化される。電力・ガスの最大使用量をそれぞれバーEALL,バーFALLとし、時刻kにおける1時間当たりのエネルギー単価をCk E,Ck Fとし、基本料金をCEbase,CFbaseとし、購入量をEk buy,Fk buyとした場合、目的関数は次の式(1)で表せる。
[機器特性制約条件]
次に、機器特性制約条件の定式化について説明する。機器特性制約条件は、熱源システム20を構成する各熱源機器に関する機器特性から生じる制約条件である。各熱源機器に関する機器特性は、熱源機器データ15Bにより具体的な数値が熱源運転支援装置10に設定される。目的関数設定部16Bは、記憶部15の熱源機器データ15Bに基づいて最適運転計画特定処理で用いる機器特性制約条件を定式化する。以下では、熱源機器の具体例として、空冷ヒートポンプ、ジェネリンク、およびコージェネレーションに関する機器特性制約条件と、熱源機器間の等負荷率制約とについて説明する。
[空冷ヒートポンプ]
空冷ヒートポンプは、電力により熱量を生成する熱源機器であることから、機器特性制約条件は、生成熱量と電力消費量に関する制約条件から構成される。時刻kにおける空冷ヒートポンプmに関する電力消費量,生成熱量,および発停状態を示す0−1変数をそれぞれEm,k,Qm,k,δm,kとし、空冷ヒートポンプmの機器効率に関する係数をpm,qmとし、空冷ヒートポンプmに対する電力消費量の上下限をバーEm,アンダーバーEmとした場合、空冷ヒートポンプmに投入されたエネルギー量(電力消費量)と生成熱量との関係は次の式(2)で表され、電力消費量の上下限制約は次の(3)式で表される。
[ジェネリンク]
ジェネリンクは、排熱利用型冷温水発生機の通称でガスと排熱により熱を生成する熱源機器であることから、機器特性制約条件は、生成熱量、ガス消費量、および排熱投入量に関する制約条件から構成される。時刻kにおけるジェネリンクmに関するガス消費量,排熱投入量,および生成熱量をそれぞれFm,k,QXin m,k,Qm,kとし、ジェネリンクmに関するガス・排熱モードの発停状態を示す0−1変数をそれぞれδF m,k,δX m,kとし、ジェネリンクmの機器効率に関する係数をpF m,qF m,pX m,qX mとし、ガス消費量の上下限をバーFm,アンダーバーFmとし、ジェネリンクmに対する排熱投入量の上下限をバーQXin m,アンダーバーQXin mとした場合、ジェネリンクmに投入されたエネルギー量(ガス消費量および排熱投入量)と生成熱量との関係は次の式(4)で表され、ガス消費量の上下限制約は次の(5)式で表され、排熱投入量の上下限制約は次の(6)式で表される。
[コージェネレーション]
コージェネレーションは、ガスにより電力と熱を生成する熱源機器であることから、機器特性制約条件は、生成電力量、生成排熱量、およびガス消費量に関する制約条件から構成される。時刻kにおけるコージェネレーションmに関するガス消費量,生成電力量,生成排熱量,および発停状態を示す0−1変数をそれぞれFm,k,EG m,k,QXout m,k,δm,kとし、ジェネリンクmに関するガス−電力およびガス−熱の効率に関する係数をそれぞれpF m,qF m,pX m,qX mとした場合、コージェネレーションmに投入されたガス量(ガス消費量)と生成電力量との関係は次の式(7)で表され、コージェネレーションmに投入されたガス量(ガス消費量)と生成排熱量との関係は次の式(8)で表され、ガス消費量の上下限制約は次の(9)式で表される。
[熱源機器間の等負荷率制約]
通常、複数の熱源機器を並列的に起動している場合、熱源機器間での圧力バランスを保つため、両者の負荷率が等しくなるよう制御されている。この際、熱源機器mの負荷率は、熱源機器mで生成した熱量を熱源機器mの最大生成熱量で除算した値である。この等負荷率制御に従うと、並列的に起動している任意の2つの熱源機器間における負荷率の差がゼロに制約されることになる。また並列的に起動している任意の2つの熱源機器については、これら熱源機器の発停状態を示す0−1変数の和が2となることを条件として利用する。時刻kにおける熱源機器m,m’に関する生成熱量,最大生成熱量,および発停状態を示す0−1変数をそれぞれQm,k,Qm',k,バーQm,k,バーQm',k,δm,k,δm',kとした場合、これら熱源機器m,m’に関する等負荷率制約は次の(10)式で表される。
[エネルギー需給制約条件]
次に、エネルギー需給制約条件の定式化について説明する。エネルギー需給制約条件は、熱源システム20全体におけるエネルギー需給の収支をゼロとするという定義から生じる制約条件であり、具体的には、冷温水、電力、ガスのそれぞれについて需要と供給が等しくなるという制約条件である。これら熱源システム20全体における冷温水、電力、ガスの需要量は、エネルギー需給データ15Cにより具体的な数値が熱源運転支援装置10に設定される。目的関数設定部16Bは、記憶部15のエネルギー需給データ15Cに基づいて最適運転計画特定処理で用いるエネルギー需給制約条件を定式化する。
時刻kにおける冷温水需要量をQk demandとし、購入電力量をEk buyとし、熱源以外の電力需要量をEk demandとし、購入ガス量をFk buyとした場合、冷温水需要量,購入電力量,および購入ガス量に関するエネルギー需給の制約は、それぞれ次の式(11),式(12),および式(13)で表される。また、コージェネレーションとジェネリンクとの間における余剰排熱は外部に棄てられるものとした場合、排熱に関するエネルギー需給の制約は、次の式(14)で表される。
[エネルギー契約制約条件]
次に、エネルギー契約制約条件の定式化について説明する。電力・ガスエネルギー会社と需要家とは、様々なエネルギー契約を締結しており、これを逸脱するとペナルティ料金を支払う必要がある。特に長期間にわたる運転計画を求めるにはこれらのエネルギー契約を考慮する必要がある。エネルギー契約制約条件はこのようなエネルギー契約から生じる制約条件である。
エネルギー契約については、エネルギー契約データ15Dにより具体的な数値が熱源運転支援装置10に設定される。目的関数設定部16Bは、記憶部15のエネルギー契約データ15Dに基づいて最適運転計画特定処理で用いるエネルギー契約制約条件を定式化する。以下では、代表的なエネルギー契約である電力・ガスデマンドとガス負荷率契約に関する制約条件について説明する。
まず、電力・ガスデマンドは、年間で1時間(もしくは30分)当たりの最大の電力・ガス使用量に対して課せられるもので、この最大使用量に応じて基本料金が定められている。電力・ガスの最大使用量をそれぞれバーEALL,バーFALLとし、時刻kにおける1時間(もしくは30分)当たりの電力・ガスの購入量をそれぞれEk buy,Fk buyとした場合、電力・ガスデマンドに関する制約条件は、次の式(15),式(16)で表される。
また、ガス負荷率契約は、年間での使用量平準化を目的としており、次の式(17)のように、ピーク消費時期(k∈P)に対する、年間の平均使用量の比率の下限θが定められている。
ここで、式(15)−(17)が複数の時刻kにまたがって作用する制約式であることを考慮すると、時刻k=1,2,…,Kにおける多期間の最適化問題を解く必要があることがわかる。実際、このようなエネルギー契約が要請するエネルギー消費の平準化は、エネルギーコストの最小化と相反することが一般的であり、最適解は自明でないといえる。
[運転優先順位制約条件]
次に、運転優先順位制約条件の定式化について説明する。本発明では、最適運転計画と台数制御とを連携させるため、異なる時刻k間で共通の運転優先順位が適用されるような新たな制約条件を導入する。前述の図5で説明したように、運転優先順位テーブル15Eには、運転優先順位の候補iと起動順位jに対応した熱源番号が格納されているものとする。この運転優先順位テーブル15Eを集合Sとし、集合Sのうち候補iの起動順位j=1,2,…,Mに関する熱源機器をS[i,j]とし、候補iに関する採用/非採用(有効/無効)を示す0−1変数をγiとし、時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をδm,kとすると、運転優先順位制約条件は次の式(18)で表され、候補iは常にいずれか1つだけが排他的に採用されるという制約条件は次の式(19)で表される。
ここで、式(18)には変数間の積が含まれており非線形制約となるため、混合整数線形計画問題として求解するために線形化を行う。まず、次の式(20)に示すように、候補iのうち時刻kにおける熱源機器mの発停状態を示す0−1変数ξi,m,kを新たに定義した場合、式(20)は次の線形制約である式(21)および式(22)と等価になる。
以上で説明したように、式(1)−式(22)で記述された各制約条件は整数変数を含み、これら制約式と目的関数が全て線形で表せるため、混合整数線形計画問題として定式化され、汎用ソルバーで比較的容易に求解することが可能となる。
[本実施の形態の動作]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる熱源運転支援装置10の動作について説明する。図6は、熱源運転支援装置の最適運転計画特定処理を示すフローチャートである。
熱源運転支援装置10は、操作入力部12で検出された最適運転計画特定指示に応じて、図6の最適運転計画特定処理を実行する。ここでは、最適運転計画特定処理の開始にあたって、記憶部15には予め各種処理データがデータ取得部16Aにより登録されているものとする。
まず、目的関数設定部16Bは、記憶部15の運用目的データ15Aに基づいて最適運転計画特定処理で用いる目的関数を定式化して設定する(ステップ100)。
一方、制約条件設定部16Cは、記憶部15の熱源機器データ15B、エネルギー需給データ15C、およびエネルギー契約データ15Dに基づいて、機器特性制約条件、エネルギー需給制約条件、およびエネルギー契約制約条件をそれぞれ定式化し、最適運転計画の特定に用いる制約条件として設定する(ステップ101)。
また、制約条件設定部16Cは、記憶部15の運転優先順位テーブル15Eに基づいて運転優先順位制約条件を定式化し、最適運転計画の特定に用いる制約条件の1つとして設定する(ステップ102)。
続いて、運転計画特定部16Dは、汎用ソルバーで混合整数線形計画法を実行することにより、制約条件設定部16Cで設定された運転優先順位制約条件を含む制約条件下で目的関数が最小となる最適運転計画を特定する(ステップ103)。
この後、運転支援出力部16Eは、運転計画特定部16Dで最適運転計画を特定した際に運転優先順位制約条件に基づき候補として採用された運転優先順位を台数制御用優先順位として特定し(ステップ104)、これら最適運転計画と台数制御用優先順位とからなる運転支援情報を、通信I/F部14から熱源運転制御システム30へ出力し(ステップ105)、一連の最適運転計画特定処理を終了する。
[シミュレーション結果]
本実施の形態にかかる最適運転計画特定処理で特定した台数制御用優先順位に基づいて、熱源システム20を運転した場合のシミュレーション結果について説明する。
このシミュレーションでは、熱源システム20が前述の図2および図3に示した熱源機器から構成されているものとし、熱源システム20における各種需要が前述の図4に示したパターンからなり、運転優先順位テーブル15Eが前述の図5に示した構成からなる場合について、最適運転計画と台数制御用優先順位と特定した。
なお、エネルギー契約については、電力単価Ck Eを夏期¥15.74/kWh、その他の時期で¥14.37/kWhとし、ガス単価Ck Fを冬期¥92.53/m3、その他時期で¥82.27/m3と設定した。また基本料金については、電力CEbaseを¥1732.5/(kW月)とし、ガスCFbaseを¥420.71/(m3/h月)とした。さらに、ガスの負荷率契約下限値θは65%とした。
図7は、運転優先順位制約条件の適用有無による目的関数値の比較を示す説明図である。最適運転計画特定処理での運転優先順位制約条件の適用有無について、それぞれの最適解における目的関数値を比較すると、図7に示すように、両者の差異は小さく、計算誤差の範囲内であることが確認された。これにより、台数制御用優先順位を固定しても各制約を満たしたまま、運転コストもほとんど増加しないことが分かる。
図8は、運転優先順位制約条件の適用有無による最適運転計画の比較を示す説明図であり、ここでは、7月と9月の代表日における熱源機器発停状況と熱負荷分担が示されており、図8(a)が運転優先順位制約条件の適用なしを示し、図8(b)が運転優先順位制約条件の適用ありを示している。この際、図8(a)において熱負荷分担については図5(a)の候補C1を用い、図8(b)において熱負荷分担については、候補の採用/非採用を示す0−1変数γiに対応した候補に従って描画してある。
7月における冷熱源の運転計画によると、図8(a)の優先順位制約なしの条件では時刻ごとに使用する熱源がばらばらになっているが、図8(b)のように優先順位制約を導入することでジェネリンクのみを使用するようになったことが確認できる。これにより、熱源運転制御システム30の台数制御では、1,2台目がガス利用のジェネリンク(GJG)、3,4台目が排熱利用のジェネリンク(GLX)、5−6台目が空冷ヒートポンプ(HPC)という優先順位に従って速い負荷変動に追従した制御を実施することになる。
このように、運転優先順位制約条件なしでは、時刻ごとに熱源の優先順位が異なる計画となるため、台数制御において速い周期の制御を受け持つ場合に、最適解として求められた運転計画と実際の運転が乖離することになる。これに対して、運転優先順位制約条件を適用すると、台数制御による起動停止を考慮した解が求められるため、実際の運転も最適な運転計画通りに行われる。これにより、最適運転計画と台数制御コントローラがうまく連携することができ、急激な負荷変動に対しても、長期的なエネルギー契約などを考慮した最適な熱源の分担を実現することが期待できる。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、制約条件設定部16Cが、運転優先順位テーブル15Eに基づいて、候補における熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とを運転優先順位制約条件として定式化し、制約条件の1つとして設定し、運転計画特定部16Dが、運転優先順位制約条件を含む制約条件下で目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定し、運転支援出力部16Eが、特定された最適運転計画と、当該最適運転計画を特定した際に運転優先順位制約条件に基づき候補として採用された運転優先順位からなる台数制御用優先順位とを、熱源システム20に関する運転支援情報として出力するようにしたものである。
より具体的には、運転優先順位テーブル15Eを示す集合Sのうち、候補iの起動順位jに関する熱源機器をS[i,j]とし、候補iに関する採用/非採用(有効/無効)を示す0−1変数をγiとし、時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をδm,kとし、候補iのうち時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をξi,m,kとした場合、運転優先順位制約条件が、前述の式(18)−式(22)で表されるものである。
これにより、最適運転計画を特定した際に運転優先順位制約条件に基づき候補として採用された運転優先順位が台数制御用優先順位として用いられることになる。このため、最適運転計画に基づく計画運転と起動同様の順序にしたがって、台数制御の際に熱源機器が発停制御することができ、熱源システム20に対する各種要請に対応しつつ、最適運転計画と台数制御との連携を実現することが可能となる。したがって、急激な負荷変動に対しても、長期的なエネルギー契約などを考慮した最適な熱源の分担を実現することが可能となる。
また、本実施の形態において、運転優先順位テーブル15Eが、少なくとも運転期間、冷暖房、負荷量のいずれかに応じて選択される熱源システム20の運転モードごとに、候補が登録された複数の運転モード別テーブルを含み、制約条件設定部16Cが、任意の運転モードにおける最適運転計画を特定する場合、当該運転モードに対応する運転モード別テーブルに基づき運転優先順位制約条件を設定するようにしてもよい。
これにより、熱源システム20の運転モードに応じたより最適な最適運転計画および台数制御用優先順位を得ることができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…熱源運転支援装置、11…上位網I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…通信I/F部、15…記憶部、15A…運用目的データ、15B…熱源機器データ、15C…エネルギー需給データ、15D…エネルギー契約データ、15E…運転優先順位テーブル、16…演算処理部、16A…データ取得部、16B…目的関数設定部、16C…制約条件設定部、16D…運転計画特定部、16E…運転支援出力部、20…熱源システム、30…熱源運転制御システム、40…上位装置、L1…上位回線、L2…通信回線。

Claims (4)

  1. 熱源システムに関する目的関数および制約条件を定式化し、当該熱源システムに設けられた複数の熱源機器に関する運転計画として、当該制約条件下で当該目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する熱源運転支援装置であって、
    前記熱源機器に関する運転優先順位を規定した候補が複数登録されている運転優先順位テーブルを記憶する記憶部と、
    前記運転優先順位テーブルに基づいて、前記候補における前記熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、前記候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とを運転優先順位制約条件として定式化し、前記制約条件の1つとして設定する制約条件設定部と、
    前記運転優先順位制約条件を含む前記制約条件下で前記目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する運転計画特定部と、
    前記運転計画特定部で特定された前記最適運転計画と、当該最適運転計画を特定した際に前記運転優先順位制約条件に基づき前記候補として採用された前記運転優先順位からなる台数制御用優先順位とを、前記熱源システムに関する運転支援情報として出力する運転支援出力部と
    を備え
    前記運転優先順位テーブルを示す集合Sのうち、候補iの起動順位jに関する熱源機器をS[i,j]とし、候補iに関する採用/非採用(有効/無効)を示す0−1変数をγiとし、時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をδm,kとし、候補iのうち時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をξi,m,kとした場合、前記運転優先順位制約条件は、次の式(A)−式(E)
    で表されることを特徴とする熱源運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の熱源運転支援装置において、
    前記運転優先順位テーブルは、少なくとも運転期間、冷暖房、負荷量のいずれかに応じて選択される前記熱源システムの運転モードごとに、前記候補が登録された複数の運転モード別テーブルを含み、
    前記制約条件設定部は、任意の運転モードにおける前記最適運転計画を特定する場合、当該運転モードに対応する前記運転モード別テーブルに基づき運転優先順位制約条件を設定する
    ことを特徴とする熱源運転支援装置。
  3. 熱源システムに関する目的関数および制約条件を定式化し、当該熱源システムに設けられた複数の熱源機器に関する運転計画として、当該制約条件下で当該目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する熱源運転支援方法であって、
    前記熱源機器に関する運転優先順位を規定した候補が複数登録されている運転優先順位テーブルを記憶部で記憶する記憶ステップと、
    前記運転優先順位テーブルに基づいて、前記候補における前記熱源機器に関する運転優先順位を示す条件と、前記候補のうちのいずれか1つの候補を排他的に採用するための条件とを運転優先順位制約条件として定式化し、前記制約条件の1つとして設定する制約条件設定ステップと、
    前記運転優先順位制約条件を含む前記制約条件下で前記目的関数が最小となる最適運転計画を混合整数線形計画法により特定する運転計画特定ステップと、
    前記運転計画特定ステップで特定された前記最適運転計画と、当該最適運転計画を特定した際に前記運転優先順位制約条件に基づき前記候補として採用された前記運転優先順位からなる台数制御用優先順位とを、前記熱源システムに関する運転支援情報として出力する運転支援出力ステップと
    を備え
    前記運転優先順位テーブルを示す集合Sのうち、候補iの起動順位jに関する熱源機器をS[i,j]とし、候補iに関する採用/非採用(有効/無効)を示す0−1変数をγ i とし、時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をδ m,k とし、候補iのうち時刻kにおける熱源機器mに関する発停状態を示す0−1変数をξ i,m,k とした場合、前記運転優先順位制約条件は、次の式(A)−式(E)
    で表されることを特徴とする熱源運転支援方法。
  4. 請求項3に記載の熱源運転支援方法において、
    前記運転優先順位テーブルは、少なくとも運転期間、冷暖房、負荷量のいずれかに応じて選択される前記熱源システムの運転モードごとに、前記候補が登録された複数の運転モード別テーブルを含み、
    前記制約条件設定ステップは、任意の運転モードにおける前記最適運転計画を特定する場合、当該運転モードに対応する前記運転モード別テーブルに基づき運転優先順位制約条件を設定する
    ことを特徴とする熱源運転支援方法。
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