JP6583682B2 - カチオン性脂質の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カチオン性脂質の製造方法に関する。
核酸医薬品は次世代の医薬品として注目されているが、核酸を細胞内に効率良く導入するためには、キャリアが必要である。キャリアは大きく分けてウイルスキャリアと非ウイルスキャリアに分けられる。ウイルスキャリアは非ウイルスキャリアに比べて核酸の導入効率が高いが、毒性の問題を本質的に解決できない。そこで、ウイルスキャリアよりも導入効率は劣るものの、安全性が高い非ウイルスキャリアが注目されている。
非ウイルスキャリアには、カチオン性脂質やPEG脂質などからなる脂質膜を用いたキャリアやカチオン性ポリマーからなるミセルを用いたキャリアが報告されているが、脂質の組成によって機能を制御できる脂質膜を用いたキャリアの研究が、特に盛んに行われている。脂質膜に使用される脂質の中で、核酸の導入効率に最も影響を与えるのが、カチオン性脂質である。
カチオン性脂質は、一般的に一つの四級アンモニウム基と二本の疎水基を有している。代表的なカチオン性脂質としてはN−[1−(2,3−Dioleoyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Chloride(以下DOTAP−Cl)とN−[1−(2,3−Dioleyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Chloride(以下DOTMA−Cl)が挙げられる。これらの脂質は、他の公知のカチオン性脂質と比較して、核酸の導入効率が高いため、最も汎用されているカチオン性脂質である。
DOTAP−Cl、DOTMA−Clは、ジメチルアミノプロパンジオールにオレオイル基もしくはオレイル基を導入した後、塩化メチルで四級化させることで得られる(非特許文献1)。しかしながら、塩化メチルは常温・大気圧下で気体であるため、オートクレーブのような高圧反応容器を使用しなければならない。さらに、塩化メチルは強毒性であるために、その取扱いや使用する装置に、安全上の特段の留意を要する難点がある。
上記の理由から、塩化メチルを使用しないDOTAP−Cl、DOTMA−Clの製造方法が開発され、報告されている。非特許文献2では、ジメチルアミノプロパンジオールにオレオイル基を導入し、ヨウ化メチルを使用してN−[1−(2,3−Dioleyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Iodide(以下DOTAP−I)を合成した後、イオン交換樹脂を充填したカラムでDOTAP−Iのヨウ化物イオンを塩化物イオンに交換している。
しかし、非特許文献2記載の方法は、得られる脂質に対して大量のイオン交換樹脂が必要となる。さらに、効率的なアニオン交換を行うには溶液のDOTAP−Iの濃度を希薄にする必要があるため、DOTAP−Iを大量の溶媒に溶解しなければならず、製造スケールが非常に大きくなる。しかも、イオン交換カラムでのアニオン交換後は大量の溶媒を除去しなければならず、非効率的であり工業的に好ましくない。
そこで、特許文献1では、N−[1−(2,3−Dilinoleoyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium IodideやN−[1−(2,3−Dilinoleyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Iodideのジクロロメタン溶液に、1N塩酸のメタノール溶液を加えて攪拌して、食塩水による水洗を行うという操作を4回繰り返すことでアニオン交換を行っている。しかし、この方法はアニオン交換率が低い上に、DOTAP−Clのように分子内にエステル結合を有している場合には酸による加水分解で脂肪酸等の不純物が生じるため、医薬品として求められる純度のものを得るためには、カラム精製等の非効率的な精製工程が必要となる。
Biochem.,84,7413(1987) Biochim.Biophys.Acta,1299,281(1998)
特開2014−132014号公報
以上述べてきたように、これまでに報告されている前記カチオン性脂質の製造方法は、特殊な製造設備を要する製法か、もしくはイオン交換カラムをはじめとする極めて非効率的な製法であり、高純度なカチオン性脂質の効率的な工業的製法は確立されていなかった。
本発明の課題は、特殊な設備を必要とせず、高純度なカチオン性脂質を効率的に得ることができる、工業的なカチオン性脂質の製造方法を提供することである。
一般的な平衡反応では、生成物を反応系外へ排出することで、平衡を一方へ傾けることができる。例えば、種々のハロゲン化アルキルからヨウ化アルキルを得るフィンケルシュタイン反応では、副生するナトリウム塩が析出することで反応が進行する。
そこで、本発明者らは、アニオン交換が平衡反応であることに着目し鋭意研究を重ねた結果、式(1)で表されるカチオン性脂質と任意のアニオンを有するテトラアルキルアンモニウム塩を有機溶媒中で反応させると、アニオン交換により生じたヨウ化テトラアルキルアンモニウムが析出することで効率的に反応が進行し、さらにその後、ヨウ化テトラアルキルアンモニウムをろ別してろ液を濃縮することで、アニオン交換率をより高められることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るカチオン性脂質の製造方法は、式(1)で表されるカチオン性脂質と、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩とを有機溶媒中で混合し、析出したヨウ化テトラアルキルアンモニウムをろ別してろ液を得た後、前記ろ液を濃縮することで少なくともヨウ化テトラアルキルアンモニウムを析出させ、式(2)で表されるカチオン性脂質を得ることを特徴とする。

Figure 0006583682
(式(1)において、
、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、
およびRは、それぞれ、炭素数10〜22のアシル基または炭素数10〜22の炭化水素基を示す。)

Figure 0006583682
(式(2)において、
、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、
およびRは、それぞれ、炭素数10〜22のアシル基または炭素数10〜22の炭化水素基を示し、
は、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、酢酸イオン、メタンスルホン酸イオン、またはp−トルエンスルホン酸イオンを示す。)
本発明は、特殊な設備を必要とせず、高純度なカチオン性脂質を効率的に得ることができるため、工業的なカチオン性脂質の製造方法として極めて有用である。
図1は、実施例1で得られたDOTAP−Clの滴定結果である。 図2は、実施例2で得られたDOTMA−Clの滴定結果である。 図3は、比較例1で得られたDOTAP−Clの滴定結果である。
式(1)および式(2)におけるR〜Rは、炭素数1〜6の炭化水素基を表す。R〜Rは、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよく、R、Rが相互に結合し環を形成していてもよい。また、R〜Rは、同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。該炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
〜Rを構成する炭素数1〜6の炭化水素基としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、2−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基等があげられる。RとRが相互に結合し環を形成している場合は、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等が挙げられる。R〜Rは、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基であり、より好ましくはメチル基である。
式(1)および式(2)におけるR、Rは、炭素数10〜22のアシル基もしくは炭素数10〜22の炭化水素基を表し、直鎖状であっても分岐状であっても、飽和であっても不飽和であってもよく、同一であってもよく、それぞれ異なっていてもよい。該アシル基もしくは炭化水素基の炭素数は、好ましくは14以上であり、また好ましくは18以下であり、より好ましくは18である。
、Rを構成する炭素数10〜22のアシル基としては、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘプタデカノイル基、オクタデカノイル基、ノナデカノイル基、イコサノイル基、ヘンイコサノイル基、ドコサノイル基、デセノイル基、ウンデセノイル基、ドデセノイル基、トリデセノイル基、テトラデセノイル基、ペンタデセノイル基、ヘキサデセノイル基、ヘプタデセノイル基、オクタデセノイル基、ノナデセノイル基、イコセノイル基、ヘンイコセノイル基、ドコセノイル基、デカジエノイル基、ウンデカジエノイル基、ドデカジエノイル基、トリデカジエノイル基、テトラデカジエノイル基、ペンタデカジエノイル基、ヘキサデカジエノイル基、ヘプタデカジエノイル基、オクタデカジエノイル基、ノナデカジエノイル基、イコサジエノイル基、ヘンイコサジエノイル基、ドコサジエノイル基、オクタデカトリエノイル基、イコサトリエノイル基、イコサテトラエノイル基、イコサペンタエノイル基、ドコサヘキサエノイル基、イソステアリル基、テトラメチルヘキサデセニル基(フィトール残基)等が挙げられるが、好ましくはテトラデカノイル基、テトラデセノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘキサデセノイル基、オクタデカノイル基、オクタデセノイル基、オクタデカジエノイル基であり、より好ましくはオクタデカノイル基、オクタデセノイル基、オクタデカジエノイル基である。
、Rを構成する炭素数10〜22の炭化水素基としては、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、デカジエニル基、ウンデカジエニル基、ドデカジエニル基、トリデカジエニル基、テトラデカジエニル基、ペンタデカジエニル基、ヘキサデカジエニル基、ヘプタデカジエニル基、オクタデカジエニル基、ノナデカジエニル基、イコサジエニル基、ヘンイコサジエニル基、ドコサジエニル基、オクタデカトリエニル基、イコサトリエニル基、イコサテトラエニル基、イコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、イソステアリル基、テトラメチルヘキサデセニル基(フィトール残基)等が挙げられるが、好ましくはテトラデシル基、テトラデセニル基、ヘキサデシル基、ヘキサデセニル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、オクタデカジエニル基であり、より好ましくはオクタデシル基、オクタデセニル基、オクタデカジエニル基である。
式(2)におけるXは、ヨウ化物イオン以外のハロゲン化物イオン、カルボキシレートイオン、または有機スルホネートイオンを表す。具体的には塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、酢酸イオン、メタンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等が挙げられるが、好ましくは塩化物イオン、メタンスルホン酸イオンであり、より好ましくは塩化物イオンである。
式(2)で表されるカチオン性脂質は、式(1)で表されるカチオン性脂質と、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩とを有機溶媒中で混合し、アニオン交換を行うことによって得られる。アニオン交換は平衡反応であり、交換によって副生させた難溶性のヨウ化テトラアルキルアンモニウムが析出することによって、系の平衡を、式(2)で表されるカチオン性脂質が生成する側に傾かせる。Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩のXは、式(2)で表されるカチオン性脂質のXと同じである。
本製造方法のアニオン交換の工程で使用するXを有するテトラアルキルアンモニウム塩としては、結合しているアルキル基の炭素数が大きすぎると、副生するヨウ化テトラアルキルアンモニウムが反応で使用する有機溶媒に溶解し易くなることで、平衡が傾き難くなるために、式(2)で表されるカチオン性脂質の生成量が低下する。このため、該テトラアルキルアンモニウム塩のアルキル基の炭素数は1〜4であり、好ましくは1〜2であり、より好ましくは1である。
を有するテトラアルキルアンモニウム塩としては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホネート、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラエチルアンモニウムp−トルエンスルホネート、塩化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウムアセテート、テトラプロピルアンモニウムメタンスルホネート、テトラプロピルアンモニウムp−トルエンスルホネート、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラブチルアンモニウムp−トルエンスルホネート等が挙げられるが、好ましくは塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホネート、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラエチルアンモニウムp−トルエンスルホネートであり、より好ましくは塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムメタンスルホネート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホネートである。
を有するテトラアルキルアンモニウム塩の使用量は、少なすぎると、式(2)で表されるカチオン性脂質の収率が低下する。多すぎるとXを有するテトラアルキルアンモニウム塩を溶解するための溶媒量が増加し、生産性が低下するため好ましくない。よって、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩の使用量は、式(1)で表されるカチオン性脂質に対して1.5〜10.0当量が好ましく、2.0〜5.0当量がより好ましい。
本製造方法のアニオン交換の工程で使用する有機溶媒は、式(1)で表されるカチオン性脂質やテトラアルキルアンモニウム塩のイオンの解離度を高める目的からプロトン性極性溶媒が好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコールが好ましく、エタノールがより好ましい。
本製造方法のアニオン交換の工程で使用する有機溶媒の使用量は、少なすぎると攪拌が困難になり、多すぎると生産性が低下するため好ましくない。有機溶媒の使用量は、具体的には、式(1)で表されるカチオン性脂質に対して5〜30重量倍が好ましく、10〜20重量倍がより好ましい。
本製造方法における反応温度は、式(1)で表されるカチオン性脂質とXを有するテトラアルキルアンモニウム塩が有機溶媒に溶解しうる温度であれば特に限定されないが、一般的には0〜120℃であり、好ましくは10〜60℃である。
本製造方法では、式(1)で表されるカチオン性脂質とXを有するテトラアルキルアンモニウム塩を有機溶媒中で反応させた後、析出しているヨウ化テトラアルキルアンモニウムをろ別し、ろ液をエバポレーターで濃縮することで、ろ液中に溶解しているヨウ化テトラアルキルアンモニウムを析出させ、平衡を式(2)で表されるカチオン性脂質の生成系へ傾け、式(1)で表されるカチオン性脂質の残存量をさらに低減することができる。ろ液の濃縮が不十分で、濃縮物中に溶媒が大量に残存していると、式(1)で表されるカチオン性脂質が残存し、式(2)で表されるカチオン性脂質の純度が低下する。よって濃縮物の重量としては、式(1)で表されるカチオン性脂質の仕込み量の2重量倍以下が好ましく、1.6重量倍以下がより好ましい。
ろ液の濃縮物には、式(2)で表されるカチオン性脂質の他に、過剰に使用したXを有するテトラアルキルアンモニウム塩が含まれている。これを除去するためには、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩が溶解し難い非プロトン性溶媒に濃縮物を分散させ、不溶物をろ別する。このろ別された不溶物中には、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩とヨウ化テトラアルキルアンモニウムとが含まれている。次いで、このろ液を脱溶剤することで、容易に高純度の式(2)で表されるカチオン性脂質を得ることができる。使用できる非プロトン性溶媒としてはアセトン、アセトニトリル、メチル−t−ブチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ヘキサン等が挙げられるが、好ましくはアセトン、酢酸エチルである。
非プロトン性溶媒の使用量としては、少なすぎると攪拌が困難になり、多すぎると生産性が低下するため好ましくない。非プロトン性溶媒の使用量は、具体的には、式(1)で表されるカチオン性脂質に対して5〜30重量倍が好ましく、10〜20重量倍がより好ましい。
式(1)で表されるカチオン性脂質は、式(3)で表される化合物の、ヨウ化アルキルによる四級化によって得られる。
Figure 0006583682
(式(3)中のR、R、R、Rは式(1)、式(2)と同じである。)
ヨウ化アルキルの使用量は、少なすぎると反応が完結せず、多すぎると生産性が低下するため好ましくない。よって、ヨウ化アルキルの使用量は、式(3)で表される化合物に対して1.1〜3.0当量が好ましく、1.2〜2.0当量がより好ましい。
四級化の際は溶媒を使用することができる。使用される溶媒としては、式(3)で表される化合物とヨウ化アルキルが溶解し、反応を阻害しないものであれば、特に限定されない。
四級化の際の溶媒の使用量は、少なすぎると攪拌が困難になり、多すぎると生産性が低下するため好ましくない。よって溶媒の使用量は、式(3)で表される化合物に対して5〜30重量倍が好ましく、8〜20重量倍がより好ましい。
四級化の反応温度は、低すぎると反応が進行せず、高すぎると副反応が起き目的物の収率が低下するため好ましくない。よって、四級化の反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜70℃がより好ましい。
式(3)で表される化合物は、3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールと、脂肪酸とのエステル化、もしくは脱離基を有する炭化水素とのエーテル化によって得られる。3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールは適宜合成してもよいし、市販されているものを用いてもよい。市販されている3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールとしては、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−(ジエチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−(ジプロピルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−(ジフェニルアミノ)−1,2−プロパンジオール等が挙げられるが、好ましくは3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−(ジエチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−(ジプロピルアミノ)−1,2−プロパンジオールであり、より好ましくは3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオールである。
エステル化で使用する脂肪酸の量は、多すぎると脂肪酸が残存し、目的物純度が低下してしまう。少なすぎると反応がモノエステル体で停止してしまい、目的物純度が低下してしまう。よって、脂肪酸の使用量は3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールに対して1.9〜2.5当量が好ましく、2.0〜2.4当量がより好ましい。
エステル化には縮合剤を使用してもよい。縮合剤としてはカルボジイミド系縮合剤、ウロニウム系縮合剤、ホスホニウム系縮合剤などが使用できるが、反応性と入手性の高さからカルボジイミド系縮合剤が好ましい。カルボジイミド系縮合剤としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩等が挙げられるが、反応後の除去の簡便さから1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩が好ましい。
エステル化で使用する縮合剤の量は、多すぎると中間体である酸無水物の生成を阻害する。少なすぎると原料が残存し、収率が低下する。よって縮合剤の使用量は3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールに対して2.0〜3.0当量が好ましく、2.2〜2.6当量がより好ましい。
エステル化で使用する溶媒としては、反応効率を高めて、副生成物の生成を抑制できる観点から原料の溶解度が高いものが好ましい。また、縮合剤として1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩を使用した場合、副生成物の一つであるウレアが水洗で除去可能であることから、水と相溶しないものが好ましい。具体的にはクロロホルム、ジクロロメタン等が好ましい。
エステル化で使用する溶媒の量は、多すぎると生産性が低下する。少なすぎると反応溶液の粘度が上昇し攪拌が困難になる。よって、3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールに対して30〜120重量倍が好ましく、50〜100重量倍がより好ましい。
エステル化の反応温度は、低すぎると反応が進行せず、高すぎるとN−アシルウレアが副生し、収率が低下する。エステル化の反応温度は、具体的には、0〜40℃が好ましく、10〜30℃がより好ましい。
エーテル化で使用する脱離基を有する炭化水素の使用量は、多すぎると脱離基を有する炭化水素が残存し、目的物純度が低下してしまう。少なすぎると反応がモノエーテル体で停止してしまい、目的物純度が低下してしまう。よって、脱離基を有する炭化水素の使用量は3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールに対して1.9〜3.0当量が好ましく、2.0〜2.5当量がより好ましい。
エーテル化には触媒として塩基を使用する。塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、t-ブトキシカリウムなどが使用できる。使用量は少なすぎると反応が進行せず、多すぎると生産性が低下するため好ましくない。よって、塩基の使用量は、3−(ジアルキルアミノ)−1,2−プロパンジオールに対して2.0〜15.0当量が好ましく、5.0〜10.0当量がより好ましい。
エーテル化で使用する溶媒としては、塩基に対して安定で水と相溶しないものが好ましい。具体的にはヘキサン、トルエンが好ましく、ヘキサンがより好ましい。
エーテル化の反応温度としては、低すぎると反応が進行せず、高すぎると副反応が進行し、目的物の収量が低下するため好ましくない。具体的には40〜120℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。
(ヨウ化物イオン量と塩化物イオン量の分析方法)
本製造方法によって得られた式(2)で表されるカチオン性脂質中のヨウ化物イオン量と塩化物イオン量は、例えば電極として銀/塩化銀電極を用い、滴定液として硝酸銀を用いた電位差滴定法によって確認することができる。具体的には、式(2)で表されるカチオン性脂質約1gをエタノール100mlに溶解する。その溶液に銀/塩化銀電極を浸して、スターラーで攪拌しながら硝酸銀水溶液(N/100、N/10)で滴定し、電位差を測定する。滴定量に対する電位差をプロットして、最初に表れる変曲点(変曲点1)の滴定量からヨウ化物イオン量を、二つ目の変曲点(変曲点2)の滴定量と変曲点1の滴定量の差から塩化物イオン量を求めることができる。
(製造例1)
N−[1−(2,3−Dioleoyloxy)propyl]−N,N−dimethylamine(以下DODAP)の製造
3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール2.00g(16.78mmol、東京化成工業株式会社品)、オレイン酸9.48g(33.56mmol、日油株式会社品「EXTRA OLEIN99」)、4−ジメチルアミノピリジン0.41g(3.36mmol、広栄化学工業株式会社品)をクロロホルム120gに溶解した。そこに1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.72g(40.27mmol、東京化成工業株式会社品)を加えて、20〜30℃で攪拌した。1時間後、イオン交換水120gと25wt%食塩水120gで水洗し、有機層に無水硫酸マグネシウム3.0gを加えて攪拌した。硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をエバポレーターで脱溶剤してDODAPを得た(収量:11.12g、17.16mmol)。
(製造例2)
N−[1−(2,3−Dioleoyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Iodide(以下DOTAP−I)の製造
DODAP3.00g(4.63mmol)をアセトン30gに溶解し、そこに、ヨウ化メチル0.99g(6.94mmol、関東化学株式会社品)を加え、20〜30℃で攪拌した。5時間後、析出している結晶をろ別、乾燥してDOTAP−Iを得た(収量:2.94g、3.72mmol)。
(製造例3)
Oleylmethanesulfonate(以下Ole−Ms)の製造
オレイルアルコール290g(1.08mol、日油株式会社品「NOFABLE(登録商標) AO−99」)を脱水トルエン1450gに溶解し、5〜10℃まで冷却した。そこにトリエチルアミン131g(1.30mol、関東化学株式会社品)を加えて5〜10℃で10分攪拌した後、塩化メタンスルホニル136g(1.19mol、関東化学株式会社品)をゆっくり滴下した。5〜15℃で1時間攪拌した後、析出しているトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、ろ液をイオン交換水580gで2回水洗した。有機層に無水硫酸マグネシウム87gを加えて攪拌した後、ろ過し、ろ液をエバポレーターで脱溶剤してOle−Msを得た(収量:335g、0.97mol)。
(製造例4)
N−[1−(2,3−Dioleyloxy)propyl]−N,N−dimethylamine(以下DODMA)の製造
水酸化カリウム233g(4.15mol、関東化学株式会社品)をヘキサン1168gに加え、攪拌しながら3−(ジメチルアミノ)1,2−プロパンジオール55g(0.46mol、東京化成工業株式会社品)を加えた。さらに、Ole−Ms320g(0.92mol)を加え、38〜42℃で攪拌した。7時間後、反応液を15℃まで冷却し、蒸留水640gとアセトニトリル256gで3回水洗した。さらにアセトニトリル768gで4回抽出洗浄した後、上層をエバポレーターで脱溶剤して黄色液体を得た。この黄色液体をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5〜70/30(v/v))によって精製し、DODMAを得た(収量:157g、0.25mol)。
(製造例5)
N−[1−(2,3−Dioleyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Iodide(以下DOTMA−I)の製造
DODMA3.00g(4.84mmol)をアセトン30gに溶解し、そこに、ヨウ化メチル1.03g(7.26mmol)を加え、20〜30℃で攪拌した。3時間後、反応溶液をエバポレーターで脱溶剤し、DOTMA−Iを得た(収量:3.70g、4.86mmol)。
(実施例1)
N−[1−(2,3−Dioleoyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Chloride(DOTAP−Cl)の製造
テトラメチルアンモニウムクロリド1.39g(12.66mmol、関東化学株式会社品)をエタノール20gに溶解し、DOTAP−I2.0g(2.53mmol)を加え、20〜30℃で攪拌した。1時間後、析出している結晶をろ別し、ろ液をエバポレーターで濃縮した。濃縮物に酢酸エチル20gを加え、20〜30℃で攪拌した。1時間後、不溶物をろ別し、ろ液を脱溶剤してDOTAP−Clを得た(収量:1.65g、2.36mmol)。
(実施例2)
N−[1−(2,3−Dioleyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium Chloride(DOTMA−Cl)の製造
テトラメチルアンモニウムクロリド1.44g(13.12mmol)をエタノール20gに溶解し、DOTMA−I 2.0g(2.63mmol)を加え20〜30℃で攪拌した。1時間後、析出している結晶をろ別し、ろ液をエバポレーターで濃縮した。濃縮物に酢酸エチル20gを加え、20〜30℃で攪拌した。1時間後、不溶物をろ別し、ろ液を脱溶剤してDOTMA−Clを得た(収量:1.65g、2.36mmol)。
(比較例1)
DOTAP−I 1.50g(1.90mmol)をジクロロメタン35mlに溶解した。そこに、1N塩酸のメタノール溶液を8ml加え、20〜30℃で攪拌した。さらに25wt%食塩水を12ml加え、20〜30℃で攪拌した後、有機層を分離回収した。残った水層にジクロロメタン4mlを加え攪拌し、回収した有機層を先の有機層に混合した。この1N塩酸のメタノール溶液を加えてからの一連の操作を4回繰り返した後、回収した有機層を25wt%食塩水18mlで水洗し、無水硫酸ナトリウム5.0gを加え攪拌した後、ろ過、脱溶剤してDOTAP−Clの粗体を得た。粗体を、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜75/25(v/v))で精製し、脂肪酸等の副生物を除去してDOTAP−Clを得た(収量:1.26g、1.80mmol)。
(DOTAP−ClまたはDOTMA−Cl中のヨウ化物イオン量と塩化物イオン量の分析)
実施例または比較例で得られたDOTAP−ClまたはDOTMA−Cl約1gをエタノール100mlに溶解した。その溶液に銀/塩化銀電極を浸して、スターラーで攪拌しながら硝酸銀水溶液(N/100、N/10)で滴定し、電位差を測定した。滴定量に対する電位差をプロットして、変曲点1の滴定量からヨウ化物イオン量を、変曲点2の滴定量と変曲点1の滴定量の差から塩化物イオン量を求めた。
DOTAP−Clの分析結果をプロットした(図1、2、3)。図1は、実施例1で得られたDOTAP−Clの滴定結果である。図2は、実施例2で得られたDOTMA−Clの滴定結果である。図3は、比較例1で得られたDOTAP−Clの滴定結果である。
実施例1、2で得られたDOTAP−Cl、DOTMA−Clについては、滴定開始直後の変曲点1の滴定量(0.001mmol未満)から、ヨウ化物イオンの量が極めて少ないことが分かった。さらに変曲点2の滴定量と変曲点1の滴定量の差から、塩化物イオンの量が理論値とほぼ同量含まれていることが分かり、イオン交換が定量的に進行し、DOTAP−Cl、またはDOTMA−Clが得られていることが確認できた。塩化物イオン純度(ヨウ化物イオンと塩化物イオンの和に対する塩化物イオンの割合)は99mol%以上であった。
一方、比較例1で得られたDOTAP−Clについては、ヨウ化物イオンが0.181mmol含まれており、塩化物イオン純度は90mol%であった(表1)。以上の結果から、本製造方法は式(2)で表されるカチオン性脂質の製造方法として有用であることが確認された。
Figure 0006583682

Claims (3)

  1. 式(1)で表されるカチオン性脂質と、Xを有するテトラアルキルアンモニウム塩とを有機溶媒中で混合し、析出したヨウ化テトラアルキルアンモニウムをろ別してろ液を得た後、前記ろ液を濃縮することで少なくともヨウ化テトラアルキルアンモニウムを析出させ、式(2)で表されるカチオン性脂質を得ることを特徴とする、カチオン性脂質の製造方法。

    Figure 0006583682
    (式(1)において、
    、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、
    およびRは、それぞれ、炭素数10〜22のアシル基または炭素数10〜22の炭化水素基を示す。)

    Figure 0006583682
    (式(2)において、
    、RおよびRは、それぞれ、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、
    およびRは、それぞれ、炭素数10〜22のアシル基または炭素数10〜22の炭化水素基を示し、
    は、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、酢酸イオン、メタンスルホン酸イオン、またはp−トルエンスルホン酸イオンを示す。)
  2. 前記テトラアルキルアンモニウム塩がテトラメチルアンモニウム塩である、請求項1記載の方法。
  3. 前記式(2)において、Xが塩化物イオンである、請求項1または2記載の方法。
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