JP6561792B2 - 残燃料検出装置 - Google Patents
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Description
フューエルセンサー2は、出力端子2aと、複数の抵抗10〜14と、複数の固定接点20〜24と、可動接点30と、を備える。抵抗10〜14は、出力端子2aに直列接続される。具体的には、抵抗10〜14は、出力端子2a側から抵抗10、抵抗11、抵抗12、抵抗13及び抵抗14の順で接続されている。本例では、抵抗10〜14は、抵抗10=10Ω、抵抗11=30Ω、抵抗12=60Ω、抵抗13=150Ω、抵抗14=750Ωの抵抗値をもった抵抗である。これら抵抗値は、一例であって、残燃料の表示精度やフューエルセンサー2への通電電流などを考慮したうえで適宜変更可能である。
メータ3は、マイコン(マイクロコンピュータ)4と、電源50と、検出抵抗51と、表示部54と、記憶部55とを備える。また、マイコン4は、電圧監視部52と、制御部53とを備える。
ここで、燃料の残量に応じてフューエルセンサー2の合成抵抗値が変化することで、検出抵抗51に印加される電圧値Vaも変化する。このため、制御部53は、電圧監視部52を通じて検出抵抗51に印加される電圧値Vaを測定することで燃料の残量を認識することができる。
なお、電圧監視部52は、検出部の一例であって、電圧監視部52によって測定される検出抵抗51の電圧値Va又はそれが平均化された電圧値Vnavが検出値に相当する。
電源50は、イグニッションオフ時の暗電流を抑制するためオンオフされるものであってもよく、その場合は電源電圧がオンオフ素子により電圧降下するため、電圧降下後の電圧をA/Dコンバータ等で制御部53へ送り、検出抵抗51から得られる電圧値Vaを補正してもよい。なお、電源50はイグニッション電源やバッテリー電源などを用いてもよい。
Vn=Vb×Rt/(51R+Rt)…(1)
Vbは電源50の電源電圧であって、Rtはフューエルセンサー2の合成抵抗値であって、51Rは検出抵抗51の抵抗値である。
抵抗10〜14及び検出抵抗51が上述したような抵抗値を有する場合、基準値Vnはそれぞれ以下の値に設定される。
V1=5V×10Ω/(100Ω+10Ω)=0.45V
V2=5V×40Ω/(100Ω+40Ω)=1.43V
V3=5V×100Ω/(100Ω+100Ω)=2.50V
V4=5V×250Ω/(100Ω+250Ω)=3.57V
V5=5V×1000Ω/(100Ω+1000Ω)=4.55V
基準値V1〜V5は、図3にも示すように、V1、V2、V3、V4及びV5の順で大きくなるように設定されている。
次に、図6のフローチャートに沿って、制御部53により実行される処理手順について説明する。制御部53は、イグニッションスイッチがオン状態に切り替えられたときに当該フローチャートに係る処理を開始する。
具体的には、図2及び図3に示すように、制御部53は、平均化された電圧値V1avが閾値S1未満であれば、表示部54を通じて5つのバーセグメント54a〜54eを表示することで燃料残量がF点状態であることを示す。
制御部53は、平均化された電圧値V2avが閾値S1以上、かつ閾値S2未満であれば、表示部54を通じて4つのバーセグメント54a〜54dを表示することで燃料残量が3/4点状態であることを示す。
制御部53は、平均化された電圧値V3avが閾値S2以上、かつ閾値S3未満であれば、表示部54を通じて3つのバーセグメント54a〜54cを表示することで燃料残量が中点状態であることを示す。
制御部53は、平均化された電圧値V4avが閾値S3以上、かつ閾値S4未満であれば、表示部54を通じて2つのバーセグメント54a,54bを表示することで燃料残量が1/4点状態であることを示す。
制御部53は、平均化された電圧値V5avが閾値S4以上であれば、表示部54を通じて1つのバーセグメント54aを点滅表示することで燃料残量がE点状態であることを示す。また、制御部53は、1つのバーセグメント54aを点滅表示すると同時に、例えばLED(Light Emitting Diode)からなる残燃料警告灯(図示略)を点灯させてもよい。
制御部53は、図7のフローチャートに沿ってオフセット補正処理を行うことで、閾値Sm、基準値Vnを補正する。
制御部53は、オフセット補正処理に移行すると、まず平均化された電圧値Vnavに最も近い基準値V1〜V5を認識する(S201)。例えば、図4の例では、制御部53は、平均化された電圧値V2avに最も近い基準値V2を認識する。
一例として、図4の右上に示すように、制御部53は、平均化された電圧値V5avがE点基準値V5よりも十分に大きい場合、最小の差分△V5が想定誤差範囲L外となり、異常である旨判断する。
具体的には、図5に示すように、制御部53は、燃料の残量が位置P1から位置P2までの第1範囲T1にあるとき、平均化された電圧値Vn+1avと基準値Vn+1との差分△Vn+1を一定の時間間隔毎に算出し、その算出した複数(例えば10個)の差分△Vn+1を記憶部55に記憶させる。その後、制御部53は、燃料の残量が位置P2から位置P3までの第2範囲T2にあるとき、平均化された電圧値Vnavと基準値Vnとの差分△Vnを一定の時間間隔毎に算出し、その算出した10個の差分△Vnを記憶部55に記憶させる。制御部53は、ステップS204において、記憶部55に記憶される複数(例えば10個)の差分△Vnを平均化された差分△Vnav及び複数(例えば10個)の差分△Vn+1を平均化された差分△Vn+1avを算出する。制御部53は、差分△Vn及び差分△Vn+1に係るデータが10個に満たない場合は、サンプル量不足のため当該オフセット補正処理を終了してもよい。
Sm´=Sm+(△Vnav+△Vn+1av)/2…(2)
すなわち、新閾値Sm´は、補正前の閾値Smに、2つの差分△Vnav,△Vn+1avの平均値を加算することで算出される。
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
この構成によれば、固定接点20〜24又は可動接点30の腐食による検出抵抗51の電圧値Vaの変動に合わせて閾値Smが補正される。よって、残燃料検出装置1において、E点からF点までの全体の検出精度を向上させることができる。
この構成によれば、第1差分△Vn+1及び第2差分△Vnにより、閾値Smが補正されるため、何れか一方の差分のみで補正した場合に比べて、閾値Smをより正確に補正することができる。閾値Smが正確に補正されることで、残燃料検出装置1における検出精度を向上させることができる。
この構成によれば、第1基準値Vn+1及び第2基準値Vnを補正することで、次回以降の補正処理において、平均化された電圧値Vnavが基準値Vnと同一であれば、平均化された電圧値Vnavと基準値Vnとの差分を求める必要がないため補正処理が簡単になる。
また、閾値Smは、第1差分△Vnと第2差分△Vn+1との平均を閾値Smに加算した値に補正される。このように、簡単な計算により、2つの差分を加味して閾値Smを補正することが可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
また、上記実施形態においては、各基準値V1〜V5間の電位差は同一であったが異なっていてもよい。具体的には、E点に近い位置においては、F点に近い位置に比べて、各基準値間の電位差を小さく設定してもよい。この構成によれば、残燃料検出装置1は、燃料の残量がE点に近い場合における、燃料の残量を細かく表示することができる。
さらに、上記実施形態においては、制御部53は、ステップS204において、差分△Vn,△Vn+1について平均化処理を行っていたが、平均化処理を行わなくてもよい。この場合、制御部53は、平均化されない差分△Vn,△Vn+1から新閾値Sm´を算出する。
2…フューエルセンサー
3…メータ
4…マイコン
10〜14…抵抗
20〜24…固定接点
30…可動接点
50…電源
51…検出抵抗
52…電圧監視部
53…制御部
54…表示部
55…記憶部
Claims (3)
- 燃料の残量に応じた検出値を検出する検出部と、
前記燃料の残量に応じた理論的な前記検出値に予め設定される基準値、及び前記燃料の残量の判断に利用される閾値が記憶される記憶部と、
前記検出値と前記閾値との比較を通じて前記燃料の残量を判断する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記基準値と前記検出値との差分に応じて前記閾値を補正する、
ことを特徴とする残燃料検出装置。 - 前記検出部は、前記燃料の残量が複数の範囲のうち何れかの範囲内に位置し、位置する前記範囲毎に異なる前記検出値を検出し、前記燃料の残量が前記複数の範囲のうち第1範囲内に位置するときに前記検出値である第1検出値を検出し、前記燃料の残量が前記複数の範囲のうち前記第1範囲に隣接して位置する第2範囲内に位置するときに前記第1検出値より低い第2検出値を検出し、
前記記憶部には、前記燃料の残量に応じた理論的な前記第1検出値に予め設定される第1基準値と、前記燃料の残量に応じた理論的な前記第2検出値に予め設定される第2基準値と、前記第1基準値及び前記第2基準値の間に設定される前記閾値とが記憶され、
前記制御部は、前記第1基準値及び前記第1検出値の差分である第1差分と、前記第2基準値及び前記第2検出値の差分である第2差分とに基づき前記閾値を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の残燃料検出装置。 - 前記制御部は、前記第1基準値を前記第1検出値に合わせた値に補正し、前記第2基準値を前記第2検出値に合わせた値に補正するとともに、前記閾値を前記第1差分と前記第2差分との平均を前記閾値に加算した値に補正する、
ことを特徴とする請求項2に記載の残燃料検出装置。
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