JP6393194B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、車輌に装着されるタイヤに関する。
タイヤは、トレッド、サイドウォール、ビード等を備えている。このビードは、コアとコアから半径方向に延びるエイペックスを備えている。このエイペックスは、タイヤの剛性や耐久性の向上に寄与する。一般に、剛性や耐久性の向上の観点から、このエイペックスの高さはある程度高く設定されている。特に、大きな荷重が負荷されるタイヤでは、エイペックスの高さを高く設定している。
車輌が走行すると、タイヤは路面を転がる。タイヤの接地面が周方向に移動する。タイヤのトレッド、サイドウォール、カーカス等の変形箇所は周方向に移動する。この変形箇所の移動により、タイヤの各部は周期的な変形を繰り返す。サイドウォール及びビードでは、接地している側の部分と接地していない側の部分とで、荷重の負荷に差がある。荷重の負荷の差は、タイヤの歪みや発熱を増大させる。歪みや発熱の増大は、タイヤの耐久性を低下させる。更に、エイペックスの高さが高く設定されたタイヤでは、エイペックスの周辺に剥離等の損傷が発生し易く、タイヤの耐久性が低下し易い。
特表2013−545671号公報や国際公開番号WO2012/18106には、エイペックスの高さを低くして、エイペックスの軸方向外側にフィラー等を備えたタイヤが開示されている。これらのタイヤは、エイペックスの変形が抑制されうる。
特表2013−545671号公報 国際公開番号WO2012/18106
これらのタイヤであっても大きな荷重が負荷されると、エイペックスの先端部分は、大きな変形を繰り返す。特に、タイヤとリムのフランジとが接触する半径方向外縁の近傍では、変形が大きくなり易く、歪みや発熱が大きくなり易い。これらのタイヤでも、耐久性の観点から更なる改良が望まれている。特に、大きな荷重を受けるタイヤでは、耐久性の更なる改良が求められている。
本発明の目的は、耐久性に優れたタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のクリンチ、一対のビード、カーカス及び一対のフィラーを備えている。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのクリンチは、上記サイドウォールの半径方向内側に位置している。それぞれのビードは、クリンチの軸方向内側に位置している。上記ビードは、コアとこのコアから半径方向外向きの延びるエイペックスとを備えている。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って延びて一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このカーカスプライは、コアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されている。このカーカスプライには、ビードの軸方向内側に位置する主部とビードの軸方向外側に位置する折り返し部とが形成されている。それぞれのフィラーは、軸方向においてクリンチと折返し部との間に位置している。
このタイヤが組み込まれる正規リムは、フランジを備えている。このフランジは、上記クリンチと当接する半径方向外側縁が位置して曲率半径Rrで屈曲する屈曲外周面を形成している。この曲率半径Rrの中心点Prを通って軸方向に対して45°の角度で軸方向内側に向かって半径方向内側から外側向きに傾斜して延びる直線を第1基準線L1とする。このタイヤが上記正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態にされる。この状態で、第1基準線L1に沿って測定される、内腔面からクリンチの外面まで厚さをTeとし、フィラーの厚さをTf1とし、クリンチの厚さをTc1とし、この厚さTf1と厚さTc1とを合わせた厚さをTa1とする。このときに、この厚さTeに対する厚さTa1の比(Ta1/Te)は、0.4より大きくされている。
好ましくは、上記厚さTc1に対する上記厚さTf1の比(Tf1/Tc1)は、0.3以上3.0以下にされている。
好ましくは、上記折返し部の半径方向外端は、上記第1基準線L1より半径方向外側に位置している。内腔面から上記第1基準線L1と折返し部の厚さの中点Ppまでの距離をDr1とするときに、厚さTeに対する距離Dr1の比(Dr1/Te)は、0.6以下である。
好ましくは、上記コアの中心を通って軸方向に延びる直線を第2基準線L2とする。上記正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、第2基準線L2に沿って測定されるカーカスプライの厚さをTp2とし、フィラーの厚さをTf2とし、クリンチの厚さをTc2とし、この厚さTf2と厚さTc2とを合わせた厚さをTa2とする。このときに、この厚さTa2は、厚さTp2以上にされて、厚さTp2の3倍以下にされている。
好ましくは、上記厚さTf2は、0を越え厚さTc2以下である。
好ましくは、上記第1基準線L1に沿って測定されるカーカスプライの厚さTp1とする。このときに、この厚さTa1は、厚さTp1の2倍以上にされている。
好ましくは、上記エイペックスの半径方向外向きに延びる先端は、上記第1基準線L1より半径方向内側に位置している。
好ましくは、このタイヤは、ストリップを備えている。このストリップは、上記エイペックスに積層されている。このストリップは、上記エイペックスの先端より半径方向外向きに延びている。ストリップの半径方向外端は、上記第1基準線L1より半径方向外側に位置している。
好ましくは、このタイヤでは、半径方向において上記フィラーの内端が上記コアの外端より内側に位置している。
本発明に係るタイヤでは、半径方向に大きな荷重を受けて変形するときに、カーカスの折返し部が圧縮応力を受けることが抑制されている。このタイヤは、最も繰り返し変形が大きい部分で、カーカス及びエイペックスの損傷の発生が抑制されている。このタイヤは、耐久性に優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2には、図1のタイヤが組み込まれる正規リムの一部が示されている。 図3は、図2の正規リムに組み込まれて使用状態にある図1のタイヤの一部が示された断面図である。 図4は、図3の一部が示された拡大説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、ベルト14、バンド16、インナーライナー18、一対のチェーファー20、一対のストリップ22及び一対のフィラー24を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、例えば、ライトトラックに装着される。なお、ここでは、タイヤ2を例に説明するが、本発明に係るタイヤは、広く種々の車輌に適用できる。このタイヤ2は、チューブを備えるタイヤであってもよい。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面26を形成する。トレッド4には、溝28が刻まれている。この溝28により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、ベース層30とキャップ層32とを有している。キャップ層32は、ベース層30の半径方向外側に位置している。キャップ層32は、ベース層30に積層されている。ベース層30は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層30の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層32は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ8と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。ビード10は、コア34と、このコア34から半径方向外向きに延びるエイペックス36とを備えている。コア34はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。
エイペックス36は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス36は、高硬度な架橋ゴムからなる。エイペックス36の変形を抑制する観点から、エイペックス36の複素弾性率Eaは、好ましくは20MPa以上である。乗り心地の低下を抑制する観点から、この複素弾性率Eaは、好ましくは60MPa以下である。
カーカス12は、第1プライ38及び第2プライ40からなる。第1プライ38及び第2プライ40は、両側のビード10の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第1プライ38は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第1プライ38には、両側のビード10の軸方向内側に位置する主部38aと、ビード10の軸方向外側に位置する折り返し部38bとが形成されている。第2プライ40は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第2プライ40には、両側のビード10の軸方向内側に位置する主部40aと、ビード10の軸方向外側に位置する折り返し部40bとが形成されている。第1プライ38の折り返し部の端38cは、半径方向において、第2プライ40の折り返し部の端40cよりも外側に位置している。
第1プライ38及び第2プライ40は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このカーカス12は、第1プライ38と第2プライ40との2枚のプライからなっているが、1枚のプライからなっていてもよいし、3枚又は4枚以上のプライからなっていてもよい。
ベルト14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト14は、カーカス12と積層されている。ベルト14は、カーカス12を補強する。ベルト14は、内側層42及び外側層44からなる。軸方向において、内側層42の幅は外側層44の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層42及び外側層44のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト14の軸方向幅は、タイヤの最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト14が、3以上の層を備えてもよい。
バンド16は、ベルト14の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド16の幅はベルト14の幅よりも大きい。図示されないが、このバンド16は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド16は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト14が拘束されるので、ベルト14のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー18は、カーカス12の内側に位置している。赤道面の近傍において、インナーライナー18は、カーカス12の内面に接合されている。インナーライナー18は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー18の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー18は、タイヤ2の内腔面46を形成する。インナーライナー18は、タイヤの内圧を保持する。
それぞれのチェーファー20は、ビード10の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー20が半径方向内側においてリムと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。このチェーファー20は、クリンチ8と一体で形成されている。従って、チェーファー20の材質はクリンチ8の材質と同じにされている。チェーファー20は、クリンチ8と別体であってもよい。チェーファー20は、例えば布とこの布に含浸したゴムとからなってもよい。
それぞれのストリップ22は、エイペックス36から半径方向外向きに延びている。ストリップ22は軸方向において第2プライ40の主部40aと折り返し部40bとの間に位置している。このストリップ22は、カーカス12のカーカスプライ(第1プライ38及び第2プライ40)の主部(主部38a及び主部40a)と折り返し部(折り返し部38b及び折り返し部40b)との間に位置している。ストリップ22は、シート状の架橋ゴムからなる。ストリップ22は、高硬度な架橋ゴムからなる。
ストリップ22の複素弾性率Esが大きいタイヤ2は、剛性に優れている。これにより、撓みが効果的に抑えられる。このストリップ22は、タイヤ2の変形を抑制する。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、ストリップ22の複素弾性率Esは、好ましくは20MPa以上である。一方で、この複素弾性率Esが小さいタイヤ2は、乗り心地の低下が抑制される。この観点から、複素弾性率Esは好ましくは60MPa以下である。
それぞれのフィラー24は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。フィラー24は、第1プライ38の折り返し部38bの軸方向外側に位置している。フィラー24は、第2プライ40の折り返し部40bの軸方向外側に位置している。言い換えると、折り返し部38b及び折り返し部40bは、軸方向においてストリップ22及びエイペックス36とフィラー24との間に位置している。フィラー24は、半径方向外向きに先細りである。フィラー24は、半径方向内向きに先細りである。
フィラー24の軸方向内面は、軸方向内側に突出する向きに湾曲している。フィラー24は、高硬度な架橋ゴムからなる。フィラー24の複素弾性率Efが大きいタイヤ2は、剛性に優れる。これにより、撓みが効果的に抑えられる。このフィラー24はエイペックス36の変形を抑制する。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、この複素弾性率Efは、好ましくは15MPa以上である。一方で、この複素弾性率Efが小さいタイヤ2は、乗り心地の低下が抑制される。この観点から、この複素弾性率Efは、好ましくは75MPa以下である。
このタイヤ2では、ビード10のエイペックス36の半径方向高さが、一般的なその高さに比べて低くされている。エイペックス36の先端36aの位置は、一般的なその位置より半径方向内側に位置している。
ストリップ22の半径方向外端22aは、第2プライ40の外端40cより半径方向内側に位置している。この外端22aは、第2プライ40の主部40aと折り返し部40bとの間に位置している。この外端22aは、サイドウォール6の内端6aより半径方向外側に位置している。ストリップ22の半径方向内端22bは、エイペックス36の先端36aより半径方向内側に位置している。この内端22bは、半径方向においてコア34の外端より内側に位置してもよい。ストリップ22の半径方向内側部は、エイペックス36の軸方向内側面に積層されている。ストリップ22の半径方向内側部は、エイペックス36の軸方向外側面に積層されてもよい。
フィラー24の半径方向外端24aは、エイペックス36の先端36aの半径方向外側に位置している。この外端24aは、クリンチ8の外端8aの半径方向外側に位置している。この外端24aは、サイドウォール6とカーカス12との間に位置する。この外端24aは、外端8aの半径方向内側に位置してもよい。フィラー24の半径方向内端24bは、エイペックス36の先端36aの半径方向内側に位置している。この内端24bは、半径方向において、コア34の内端より内側に位置している。このタイヤ2では、フィラー24は、クリンチ8に覆われている。この内端24bは、半径方向においてコア34の中心より外側に位置してもよい。
図2には、タイヤ2が組み込まれるリム48の一部が示されている。このリム48は、タイヤ2の正規リムである。このリム48は、JATMA規格における「標準リム」である。この図の上下方法が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面に垂直な方向が周方向である。リム48は、バンプ50、ビードシート52及びフランジ54を備えている。図2は、周方向に垂直な断面形状を示しており、バンプ50、ビードシート52及びフランジ54は、周方向に一周して筒状にされている。図2の断面において、バンプ50は、軸方向略中央で半径方向内向きに凹んでいる。バンプ50から軸方向外向きにシートビード52が延びている。シートビード52の軸方向外側から半径方向外向きにフランジ54が延びている。フランジ54の半径方向外端部は、軸方向外向きに屈曲して延びている。
ビードシート52は、シート面56を備えている。シート面56は、ビードシート52の外周面で形成されている。フランジ54は、当接面58を備えている。当接面58は、シート面56から半径方向外向きに延びている。軸方向一方の当接面58と他方の当接面58とは、互いに対向している。このリム50にタイヤ2が組み込まれると、チェーファー20はシート面56に当接し、クリンチ8は当接面58に当接する。
図2の片矢印Drは、リム径を表している。両矢印Wrは、リム幅を表している。リム幅Wrは、軸方向一方の当接面58から他方の当接面58までの軸方向の距離として測定される。片矢印Rrは、当接面58から軸方向外向きに屈曲して延びる屈曲外周面60の曲率半径を示している。このリム径Dr、リム幅Wr及び曲率半径Rrは、リム48が依拠するJATMA規格で定められている。
ここでは、JATMA規格における「標準リム」のリム48を例示するが、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」にも、このリム48の、シート面56、当接面58及び屈曲外周面60に相当する面が形成されている。これらのリムの屈曲外周面にも曲率半径Rrに相当する曲率半径が設定されている。
図3には、タイヤ2がリム48に組み込まれたタイヤ組立体62の一部が示されている。このタイヤ2には、正規内圧の空気が充填されている。このタイヤ2には、正規荷重の120%の荷重Fが、半径方向内向きに負荷されている。このタイヤ2は、内圧と荷重Fとを受けて変形している。タイヤ2は、リム48のシート面56、当接面58及び屈曲外周面60の形状に沿って、変形している。図3の符号Pbは、タイヤ2の外面(クリンチ8の外面)とリム48のフランジ54とが接触する半径方向外縁の位置を示している。本発明では、この点Pbを、別離点と称する。この別離点Pbは、屈曲外周面60に位置している。この別離点Pbは、正規な内圧で荷重Fを負荷された状態で求められる。
図3の点Prは、前述の曲率半径Rrの中心点を表している。二点鎖線L1は、中心点Prを通って軸方向内側に向かって半径方向内から外向きに傾斜して延びる直線である。この直線L1は、軸方向に対して45°傾いて延びる直線である。この直線L1は、本発明の第1基準線を表している。点Pcは、コア34の中心点を表している。この中心点Pcは、コア34の半径方向外端と内端との中点であり、かつ軸方向内端と外端との中点である。二点鎖線L2は、中心点Pcを通って軸方向に延びる直線である。この直線L2は、本発明の第2基準線を表している。二点鎖線L3は、別離点Pbと中心点Prとを通って延びる直線を表している。
図4は、図3の部分拡大図である。図4の両矢印Teは、タイヤ2の厚さを表している。この厚さTeは、タイヤ2の内腔面46からクリンチ8の外面までの厚さとして測定される。両矢印Tc1は、クリンチ8の厚さを表している。両矢印Tf1は、フィラー24の厚さを表している。両矢印Ta1は、厚さTc1と厚さTf1とを合わせた厚さを表している。この厚さTe、Tc1、Tf1及びTa1は、タイヤ2が正規内圧にされてタイヤ2に荷重Fが負荷された状態で、第1基準線に沿って測られる。
両矢印Tp1は、カーカス12の折返し部38bと折返し部40bとを合わせた厚さを表している。この厚さTp1は、カーカス12の折返し部の厚さを表している。点Ppは、厚さTp1の中点を表している。両矢印Dr1は、タイヤ2の内腔面46から点Ppまでの距離を表している。この厚さTp1及び距離Dr1は、タイヤ2が正規内圧にされてタイヤ2に荷重Fが負荷された状態で、第1基準線に沿って測られる。
両矢印Tc2は、クリンチ8の厚さを表している。両矢印Tf2は、フィラー24の厚さを表している。両矢印Ta2は、厚さTc2と厚さTf2とを合わせた厚さを表している。両矢印Tp2は、カーカス12の折返し部38bと折返し部40bとを合わせた厚さを表している。この厚さTc2、Tf2、Ta2及びTp2は、第2基準線L2に沿って測られる。
図3及び図4に示される様に、荷重Fが付加されると、タイヤ2は、リム2のシート面56、当接面58及び屈曲外周面60の形状に沿って変形する。この変形により、厚さTeにおいて、タイヤ2の軸方向内側では引張応力が作用し、軸方向外側では圧縮応力が作用する。タイヤ2に半径方向の荷重が付加されて転動すると、タイヤ2の各部は周期的にこの様な変形を繰り返す。この周期的な変形は、タイヤ2の耐久性を低下させる。
クリンチ8やフィラー24等の架橋ゴムは、比較的に圧縮応力より引張応力に弱い。第1プライ38及び第2プライ40等のコードを含むものは、そのコードの延びる方向に沿った引張応力に強い。この第1プライ38及び第2プライ40は、半径方向において、比較的に引張応力より圧縮応力に弱い。このタイヤ2では、図4に示される状態で、タイヤ2の厚さTeに対して厚さTa1の比(Ta1/Te)が0.4より大きくされている。折返し部38b及び40bが圧縮応力を受けることが抑制されている。これにより、タイヤ2の耐久性が低下することが抑制されている。
このタイヤ2では、内腔面46からカーカス12の折返し部の中心点Ppまでの距離をDr1が小さくされているので、第1プライ38及び第2プライ40の損傷の発生が抑制されている。この観点から、厚さTeに対する距離Dr1の比(Dr1/Te)は、好ましくは0.6以下であり、更に好ましくは0.5以下である。一方で、タイヤ2の構造から、この比(Dr1/Te)は0.2以上である。
フィラー24の厚さTf1を大きくすることで、タイヤ2の変形が抑制されうる。この変形の抑制は、フィラー24とカーカス12及びクリンチ8と間の剥離の発生を抑制する。この厚さTf1を大きくすることは、タイヤ2の耐久性の向上に寄与する。この観点から、クリンチ8の厚さTc1に対する厚さTf1の比(Tf1/Tc1)は、好ましくは0.3以上であり、更に好ましくは0.5以上である。一方で、クリンチ8の厚さTc1を大きくすることで、フランジ54との当接による損傷が抑制される。フランジ54との当接によるフィラー24の損傷の発生が抑制される。この厚さTc1を大きくすることは、タイヤ2の耐久性の向上に寄与する。この観点から、比(Tf1/Tc1)は、好ましくは3.0以下であり、更に好ましくは2.0以下であり、特に好ましくは1.0以下である。
図4に示される様に、第2基準線L2において、フィラー24の厚さTf2とクリンチ8の厚さTc2とを合わせた厚さTa2が厚くされることで、この第2基準線L2において、カーカス12の折返し部38b及び折返し部40bが軸方向外側から内側よりに位置する。第1基準線L1において、カーカス12の折返し部38b及び折返し部40bが軸方向内側に位置しても、第1基準線L1と第2基準線L2との間で、折返し部38bと折返し部40bとが小さな曲率半径で屈曲することが抑制されている。この屈曲の曲率半径が大きいタイヤ2は、エイペックス36と折り返し部38b及び折り返し部40bとの剥離が抑制される。更に、フランジ54との当接によるカーカス12の損傷の発生が抑制される。このタイヤ2は、カーカス12の耐久性に優れている。これらの観点から、この厚さTa2は、好ましくはカーカス12の厚さTp2以上にされている。一方で、この厚さTa2が薄いタイヤ2は発熱が抑制される。この観点から、この厚さTa2は、好ましくは厚さTp2の3倍以下である。
このタイヤ2では、フィラー24の内端24bは、半径方向において、コア34の内端より内側に位置している。フィラー24の内端側はコア34とフランジ54とに挟持されている。フィラー24の内端側はコア34とフランジ54とにより固定されている。このフィラー24は、タイヤ2の変形の抑制に寄与する。この観点から、半径方向においてフィラー24の内端は、コア34の外端より内側に位置していることが好ましい。好ましくは、第2基準線L2において、厚さTf2は0より大きい。この内端24bは、半径方向においてコア34の中心より外側に位置してもよい。この厚さTf2は0であって、厚さTa2が厚さTf2と等しくてよい。一方で、フランジ54との当接による損傷の発生を抑制する観点から、この厚さTf2は、好ましくはクリンチ8の厚さTc2以下にされる。
クリンチ8の厚さTc1とフィラー24の厚さTf1とを合わせた厚さTa1を厚くすることで、カーカス12の折返し部38b及び折返し部40bの損傷が抑制される。この観点から、好ましくは、第1基準線において、厚さTa1は折返し部の厚さTp1の2倍以上にされる。
エイペック36の先端36aの周辺では、剛性差が生じ易い。エイペック36の先端36aの近傍に歪みが集中し易い。この先端36aの近傍でカーカス12との剥離が生じ易い。軸方向に対して45°で傾斜して延びる第1基準線L1より半径方向外側の部分は、荷重Fによる変形が大きくなり易い。フランジ54で支持される部分のなかで、この第1基準線L1から別離点Pbを通る直線L3までの部分が最も変形が大きい。この部分は、歪みと発熱が生じ易い。このタイヤ2では、エイペックス36の先端36aが第1基準線L1より半径方向内側に位置している。このエイペックス36は、所謂小型エイペックスである。これにより、このタイヤ2は、先端36aの周辺での損傷の発生が抑制されている。このタイヤ2は、耐久性に優れている。
ストリップ22がエイペックス36から半径方向外向きに延びている。ストリップ22はエイペックス36の先端36aより半径方向外向きに延びている。ストリップ22の外端22aは第1基準線L1より半径方向外側に位置している。ストリップ22の厚さTs1は0を越えている。このタイヤ2では、ストリップ22により、第1基準線L1より半径方向外側での剛性が向上している。この剛性の向上は、乗り心地及び操縦安定性の向上に寄与する。この観点から、第1基準線L1において、厚さTeに対するストリップ22の厚さTs1の比(Ts1/Te)は、好ましくは0.04以上である。
このストリップ22の厚さが薄くされているので、カーカス12の主部38a及び40aと折返し部38b及び40bとの間で生じる引張応力又は圧縮応力の差が小さくされている。これにより、エイペックス22、第1プライ38及び第2プライ40の間で生じる損傷が抑制されている。この観点から、この比(Ts1/Te)は、好ましくは0.15以下である。
このタイヤ2ではフィラー24がタイヤ2の剛性の向上に寄与する。更に、カーカス12の折り返し部38b及び折り返し部40bがエイペックス36とフィラー24との間に挟み込むことで、主部38a及び主部40aに引張応力が発生する。これにより、サイドウォール6からビード10までの剛性が均一的に向上する。この様にして、このフィラー24は、エイペックス36と協働して、操縦安定性の向上にも寄与する。エイペックス36に、フィラー24を組み合わせることで、タイヤ2の乗り心地の向上に寄与する。更に、フィラー24は、ビード10の軸方向外側に位置して、ビード10を補強する。フィラー24は、エイペックス36の変形を抑制する。このフィラー24は、タイヤ2の耐久性の向上に寄与する。
このタイヤ2では、別離点Pbを通る直線L3より半径方向外側までストリップ22及びフィラー24が延びている。このストリップ22及びフィラー24は、タイヤ2の剛性の向上に寄与する。このストリップ22及びフィラー24は、操縦安定性及び乗り心地の向上に寄与する。このエイペックス36に、ストリップ22及びフィラー24を組み合わせることで、より一層、操縦安定性及び乗り心地を損なうこと無く、耐久性が向上されうる。
本発明では、ストリップ22の複素弾性率Es、フィラー24の複素弾性率Ef及びエイペックス36の複素弾性率Eaは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、下記の測定条件により、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製の商品名「VESF−3」)を用いて計測される。この計測では、ストリップ22、フィラー24及びエイペックス36のゴム組成物から板状の試験片(長さ=45mm、幅=4mm、厚み=2mm)が形成される。この試験片が、計測に用いられる。
初期歪み:10%
振幅:±2.0%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。特に言及されない限り、測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[テスト1]
[実施例1]
図1に示された構成を備えたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、LT265/75R16である。7.5Jの正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、このタイヤの比(Ta1/Te)、比(Dr1/Te)、比(Tf1/Tc1)及び比(Ts1/Te)は、表1に示される通りであった。
[比較例1]
従来の市販タイヤが準備された。このタイヤは、ストリップ及びフィラーを備えていない。このタイヤのエイペックスの先端は、第1基準線L1より半径方向外側までの延びている。その他の構成は、実施例1と同様の構成を備えていた。
[実施例2−3]
比(Tf1/Tc1)が表1に示される通りとされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例2]
比(Ta1/Te)、比(Dr1/Te)及び比(Ts1/Te)が表1に示される通りとされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例4]
比(Ta1/Te)及び比(Dr1/Te)が表1に示される通りとされた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[耐久性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、20kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、100km/hの速度で、ドラムの上を走行させた。このタイヤを30000km走行させて、耐久性を評価した。この耐久性が表1に指数で表されている。この指数は、完走したときを100としている。完走前に破損したタイヤは、破損したときの走行距離を基に指数で表している。この指数は、数値が大きいほど好ましい。更に、走行後のタイヤをカットして、エイペックス及びカーカスでの剥離等の損傷の有無が確認された。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを正規リムに組み込み、ライトトラックの後輪に装着した。このタイヤに内圧が550kPaとなるように、空気を充填した。前輪には市販タイヤをそのまま装着した。前輪のタイヤに内圧が340kPaとなるように、空気を充填した。これらのタイヤそれぞれに荷重11.38kNが負荷された状態で、ドライバーに、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この評価では、このライトトラックを5km走行させて、ドライバーが官能評価をした。その結果が、指数として下記の表1に示されている。操縦安定性及び乗り心地は、比較例1の評価結果を100として、評価した。これらの指数は、数値が大きいほど好ましい。
Figure 0006393194

耐久性の試験において、実施例1のタイヤでは、損傷は確認できなかった。比較例1及び比較例2のタイヤでは、カーカスの折返し部にルースが確認された。実施例2及び実施例3のタイヤでは、フィラーに剥離が確認された。実施例4のタイヤでは、カーカスの折返し部とストリップとの間にルースが確認された。
[テスト2]
[実施例5]
図1に示された構成を備えたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、LT265/75R16である。7.5Jの正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、このタイヤの、厚さTe(mm)、厚さTf1(mm)、厚さTc1、厚さTp1、比(Ta1/Te)、比(Dr1/Te)、比(Tf1/Tc1)及び比(Tc1/Tp1)は、表2に示された通りであった。
[比較例3]
従来の市販タイヤが準備された。このタイヤは、ストリップ及びフィラーを備えていない。このタイヤのエイペックスの先端は、第1基準線L1より半径方向外側までの延びている。このタイヤの厚さTc1、厚さTp1、比(Ta1/Te)、比(Dr1/Te)及び比(Tc1/Tp1)は、表2に示された通りであった。その他の構成は、実施例5と同様の構成を備えていた。
[実施例6−8及び比較例4]
厚さTf1、厚さTc1及び厚さTp1が表2に示される通りとされて、比(Ta1/Te)、比(Dr1/Te)、比(Tf1/Tc1)及び比(Tc1/Tp1)が、表2に示される通りにされた。その他の構成は実施例5と同様にしてタイヤを得た。
[耐久性]
これらののタイヤについて、テスト1と同じ試験条件で耐久性が評価された。この耐久性が実施例5のタイヤを100とする指数で表2に表されている。これらの指数は、数値が大きいほど好ましい。
Figure 0006393194

この耐久性の試験において、実施例5及び6のタイヤでは、損傷は確認できなかった。比較例3、比較例4、実施例7及び実施例8のタイヤでは、カーカスの折返し部にルースが確認された。
[テスト3]
[実施例9]
図1に示された構成を備えたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、LT265/75R16である。7.5Jの正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、このタイヤの、厚さTa2(mm)、厚さTp2(mm)、厚さTf2、厚さTc2、厚さTa1、厚さTp1、比(Ta2/Tp2)、比(Tf2/Tc2)及び比(Ta1/Tp1)は、表3に示された通りであった。
[実施例10−14]
厚さTa2(mm)、厚さTp2(mm)、厚さTf2、厚さTc2、厚さTa1、厚さTp1、比(Ta2/Tp2)、比(Tf2/Tc2)及び比(Ta1/Tp1)が、表3に示される通りにされた。その他の構成は実施例9と同様にしてタイヤを得た。
[耐久性]
これらののタイヤについて、テスト1と同じ試験条件で耐久性が評価された。この耐久性が実施例10のタイヤを100とする指数で表3に表されている。更に、実施例9、実施例10及び実施例14のタイヤについては、破損するまで走行距離を延長させて耐久性を比較評価した。これらの指数は、数値が大きいほど好ましい。
Figure 0006393194
この耐久性の試験において、30000km走行時点で、実施例9、実施例10及び実施例14のタイヤでは、損傷は確認できなかった。実施例11、実施例12及び実施例13のタイヤでは、カーカスの折返し部とエイペックスとにルースが確認された。
表1から表3に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて、耐久性に優れている。表1に示される様に、フィラーやストリップを備えることで、操縦安定性及び乗り心地にも優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、乗用車等を含む車輌に広く適用されるが、ライトトラック、トラック、バス等の大きな荷重が負荷されるタイヤに特に適している。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
18・・・インナーライナー
20・・・チェーファー
22・・・ストリップ
24・・・フィラー
34・・・コア
36・・・エイペックス
38・・・第1プライ
40・・・第2プライ
46・・・内腔面
48・・・リム
54・・・フランジ
56・・・シート面
58・・・当接面
60・・・屈曲外周面
62・・・タイヤ組立体

Claims (7)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のクリンチ、一対のビード、カーカス及び一対のフィラーを備えており、
    それぞれのサイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのクリンチが、上記サイドウォールの半径方向内側に位置しており、
    それぞれのビードが、クリンチの軸方向内側に位置しており、
    上記ビードがコアとこのコアから半径方向外向きの延びるエイペックスとを備えており、
    上記カーカスが上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って延びて一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、このカーカスがカーカスプライを備えており、このカーカスプライがコアの周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されており、ビードの軸方向内側に位置する主部とビードの軸方向外側に位置する折り返し部とが形成されており、
    それぞれのフィラーが軸方向においてクリンチと折返し部との間に位置しており、
    組み込まれる正規リムがフランジを備えており、このフランジが上記クリンチと当接する半径方向外側縁が位置して曲率半径Rrで屈曲する屈曲外周面を形成しており、
    この曲率半径Rrの中心点Prを通って軸方向に対して45°の角度で軸方向内側に向かって半径方向内側から外側向きに傾斜して延びる直線を第1基準線L1とし、
    上記正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、第1基準線L1に沿って測定される、内腔面からクリンチの外面まで厚さをTeとし、フィラーの厚さをTf1とし、クリンチの厚さをTc1とし、この厚さTf1と厚さTc1とを合わせた厚さをTa1としたときに、
    この厚さTeに対する厚さTa1の比(Ta1/Te)は、0.4より大きくされており、
    上記厚さTc1に対する上記厚さTf1の比(Tf1/Tc1)が0.3以上3.0以下にされており、
    上記コアの中心を通って軸方向に延びる直線を第2基準線L2とし、
    上記正規リムに組み込まれて正規内圧にされて正規荷重の120%の荷重が負荷された状態で、第2基準線L2に沿って測定されるカーカスプライの厚さをTp2とし、フィラーの厚さをTf2とし、クリンチの厚さをTc2とし、この厚さTf2と厚さTc2とを合わせた厚さをTa2としたときに、この厚さTa2は厚さTp2以上であり、厚さTp2の3倍以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記折返し部の半径方向外端が上記第1基準線L1より半径方向外側に位置しており、
    内腔面から上記第1基準線L1と折返し部の厚さの中点Ppまでの距離をDr1とするときに、厚さTeに対する距離Dr1の比(Dr1/Te)が0.6以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記厚さTf2は0を越え、厚さTc2以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記第1基準線L1に沿って測定されるカーカスプライの厚さTp1としたときに、この厚さTa1が厚さTp1の2倍以上にされている請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記エイペックスの半径方向外向きに延びる先端が上記第1基準線L1より半径方向内側に位置している請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. ストリップを備えており、
    このストリップが上記エイペックスに積層されており、
    このストリップが上記エイペックスの先端より半径方向外向きに延びており、ストリップの半径方向外端が上記第1基準線L1より半径方向外側に位置している請求項5に記載のタイヤ。
  7. 半径方向において上記フィラーの内端が上記コアの外端より内側に位置している請求項1から6のいずれかに記載のタイヤ。
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