JP6352656B2 - 設計製造管理支援装置、及び設計製造管理支援方法 - Google Patents

設計製造管理支援装置、及び設計製造管理支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、設計製造管理支援装置、及び設計製造管理支援方法に係り、特に、受注又は引き合いがあった製品について製造プロセスと設計プロセスとを同時並行で進める場合において製造プロセスを構成する製造作業を逐次決定するとともに、設計プロセスを構成する複数の設計作業の計画と実施を管理するために用いられる設計製造管理支援装置、及び設計製造管理支援方法に関する。
生産管理及び生産日程計画では、製品設計及び工程設計の結果にもとづき準備された製造部品表データを利用し、顧客からの注文に対応した部品表データを選び、製造のための作業指示を作成する。このような生産管理を支援する装置や方法は、これまでに数多く開発されてきており、その一例としては、例えば、特許文献1乃至4に記載された技術が挙げられる。
具体的に説明すると、特許文献1には、いわゆる一品生産品において顧客要求による変更等の問題が有った場合に適切に対応することが可能な生産管理装置が記載されている。特許文献2には、設計部門で管理している部品と生産部門で管理している部門の自動整合化処理を成し得る部品管理方法が記載されている。特許文献3には、オプションファイル、オプショングループファイルによってオプション部品の情報を一元管理することで多くのオプション部品から構成される製品の部品表管理においてその品目情報量、構成情報量を大幅に削減し、かつ、オプション部品の組み合わせの追加や変更に対して柔軟に対応することが可能な部品表管理方法が記載されている。特許文献4には、設計システム、評価システム、生産管理システムの各システムにおいて利用するデータの粒度を統一することにより一元的な管理を実現することが可能な設計製造支援システムが記載されている。
ところで、受注設計生産を行なう場、顧客の要求に応じてその都度製品を設計した上で製造することになるため、これまでは、予め製造部品表を準備することが困難であった。かかる問題に対しては、予め製品をシリーズ化し、その一部の構成部品をオプション部品の中から選択することで対応することが可能である。これにより、製品のバリエーションが増えることとなる。また、オプション部品から選択できる部分を複数個所設定すれば、製品のバリエーションは、さらに増えることになる。このように顧客の要望に応じてオプション部品を組み合せることで、マス・カスタマイゼ―ションが可能となる。
特許第4691382号公報 特許第2817976号公報 特許第2947048号公報 特許第4466574号公報
ここで、上記のマスカスタマイゼーションの技術において、選択可能なオプション部品は、通常、図面番号や品目番号によってその仕様が特定可能な確定品目となっている。このため、オプション部品を選択する以外の作業としては、コンフィギュレーションの確認等、組み合せの検証が主な内容となる。一方で、オプションの候補として選択された部品や工程自体がさらに設計作業を必要とするような受注設計生産では、従来のマスカスタマイゼーションの技術では、十分に対応し切れない点があった。
また、従来、製造工程の能力や負荷に対応して設計作業のスケジュールを決定する際には、複数のオプション部品の組合せに対応した膨大なパターンの最終製品について、それぞれの製造スケジュールを作成し、スケジュール同士を比較しなければならなかった。このため、特に設計プロセスの初期段階では、現実的な時間の範囲内で計算することが困難であった。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造プロセスの状況に応じた設計作業の日程や、製造プロセスの状況に応じて選択可能な設計解の範囲を知らせることが可能な設計製造管理支援装置、及び設計製造管理支援方法を提供することである。
前記課題は、本発明の設計製造管理支援装置によれば、複数の設計作業から構成される設計プロセスと、複数の製造作業から構成される製造プロセスとを連携させるための設計製造管理支援装置であって、前記設計作業の対象となる設計問題を示す設計問題データを記憶する設計問題データ記憶手段と、前記設計問題の解として選択可能な候補を示す設計解データを記憶する設計解データ記憶手段と、前記設計作業の開始及び終了並びに前記製造作業の開始及び終了を含む事象を示す事象データを記憶する事象データ記憶手段と、前記事象間の先後関係を示す先行制約データを記憶する先行制約データ記憶手段と、前記設計問題データ、前記設計解データ、及び、前記設計作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成する設計プロセス管理手段と、前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データ、及び、前記設計作業の開始及び終了と、前記設計作業の終了及び前記製造作業の開始と、前記製造作業の開始及び終了との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成する設計プロセス連携手段と、前記事象データ及び前記先行制約データに基づき、前記製造作業の開始時及び終了時を決定する製造日時決定手段と、前記解同士が共存可能であるか否かを検査する解共存検査手段と、前記製造日時決定手段が決定した前記製造作業の開始時及び終了時に基づいて、前記設計プロセスを構成する複数の前記設計作業の各々の開始時、及び、前記解毎の前記設計作業の最遅終了時を決定する設計製造計画作成手段と、を有することにより解決される。
上記の構成では、設計プロセスを構成する設計作業を、製造プロセスを構成する製造作業と個々に先行制約で関係付けることで、各設計作業の開始時と、設計解毎の設計作業の最遅終了時を示すことが可能となる。これにより、設計プロセスと製造プロセスとを適切に連携させることが可能となる。この結果、設計者は、製造プロセスの状況に応じた設計作業の日程や、製造プロセスの状況に応じて選択可能な設計解の範囲を知るようになる。
また、上記の設計製造管理支援装置において、対象品目を示す生産品目データを記憶する生産品目データ記憶手段と、前記対象品目と該対象品目を構成する一以上の構成品目との対応関係を示す部品構成データを、記憶する部品構成データ記憶手段と、前記対象品目と該対象品目の前記構成品目の前記候補との対応関係を示すオプション部品データを、記憶するオプション部品データ記憶手段と、前記対象品目と該対象品目を製造するために実行される前記製造作業が利用する製造工程との対応関係を示す製造手順データを、記憶する製造手順データ記憶手段と、前記設計プロセス管理手段は、前記部品構成データ及び前記オプション部品データに基づいて、前記設計問題データと前記設計解データとを生成し、前記設計プロセス連携手段は、前記解共存検査手段による検査において共存不可能の関係にある前記解の各々の前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成し、共存不可能の関係にある前記解のうちの一方の前記設計作業の終了と他方の前記製造作業の開始との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成すると、より好適である。
上記の構成であれば、共存不可能の関係にある解のうち、一方の解の設計作業終了と他方の解の製造作業開始との間の先後関係を規定することで、より妥当な設計製造計画を作成することが可能となる。
また、上記の設計製造管理支援装置において、前記設計プロセス管理手段は、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に関する前記設計問題を示す前記設計問題データを生成する問題ノード生成処理と、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に対応する前記構成品目の前記候補を示す前記設計解データを生成する解ノード生成処理と、を実行し、最終製品としての前記対象品目の前記構成品目を階層構造で表した際に、前記解ノード生成処理により生成される前記設計解データは、対応する上位の前記設計問題データの識別情報を含み、前記問題ノード生成処理により生成される前記設計問題データは、対応する上位の前記設計解データの識別情報を含み、前記解共存検査手段は、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データ中に含まれた前記識別情報と、該識別情報によって特定される前記設計問題データ中に含まれた前記設計解データと、を交互に再帰的に調べ、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データよりも上位に共通する前記設計問題データ又は前記設計解データが存在するか否かを検査すると、さらに好適である。
上記の構成であれば、解同士の共存の可否を的確に検査することが可能となる。
また、上記の設計製造管理支援装置において、前記生産品目データ、前記部品構成データ、前記オプション部品データ及び前記製造手順データに基づいて、設計部品表データを作成する設計部品表データ作成手段と、前記設計問題データ、前記設計解データ、前記事象データ及び前記先行制約データに基づいて、前記設計作業の開始時及び終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを出力するスケジュール出力手段と、未確定であった前記設計問題の前記解が確定した際又は前記製造作業の予定が変更された際に、新たに前記設計作業の開始時と終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを更新するスケジュール更新手段と、を更に有すると、益々好適である。
上記の構成であれば、一度作成した計画を実際の設計作業および製造作業の進捗に応じて逐次更新し、その都度、設計プロセス及び製造プロセスの双方を同期させることが可能となる。
また、前述の課題は、本発明の設計製造管理支援方法によれば、複数の設計作業から構成される設計プロセスと、複数の製造作業から構成される製造プロセスとを連携させるための設計製造管理支援方法であって、コンピュータが、前記設計作業の対象となる設計問題を示す設計問題データを記憶するステップと、前記設計問題の解として選択可能な候補を示す設計解データを記憶するステップと、前記設計作業の開始及び終了並びに前記製造作業の開始及び終了を含む事象を示す事象データを記憶するステップと、前記事象間の先後関係を示す先行制約データを記憶するステップと、前記設計問題データ、前記設計解データ、及び、前記設計作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成するステップと、前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データ、及び、前記設計作業の開始及び終了と、前記設計作業の終了及び前記製造作業の開始と、前記製造作業の開始及び終了との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成するステップと、前記事象データ及び前記先行制約データに基づき、前記製造作業の開始時及び終了時を決定するステップと、前記解同士が共存可能であるか否かを検査するステップと、決定した前記製造作業の開始時及び終了時に基づいて、前記設計プロセスを構成する複数の前記設計作業の各々の開始時、及び、前記解毎の前記設計作業の最遅終了時を決定するステップと、を行うことにより解決される。
また、上記の設計製造管理支援方法において、前記コンピュータが、対象品目を示す生産品目データを記憶するステップと、前記対象品目と該対象品目を構成する一以上の構成品目との対応関係を示す部品構成データを、記憶するステップと、前記対象品目と該対象品目の前記構成品目の前記候補との対応関係を示すオプション部品データを、記憶するステップと、前記対象品目と該対象品目を製造するために実行される前記製造作業が利用する製造工程との対応関係を示す製造手順データを、記憶するステップと、を更に行い、前記設計問題データと前記設計解データとを生成するステップでは、前記コンピュータが、前記部品構成データ及び前記オプション部品データに基づいて、前記設計問題データと前記設計解データとを生成し、前記製造作業の各々に関する前記事象データを示す前記事象データを生成するステップでは、前記コンピュータが、検査において共存不可能の関係にある前記解の各々の前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成し、共存不可能の関係にある前記解のうちの一方の前記設計作業の終了と他方の前記製造作業の開始との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成すると、より好適である。
また、上記の設計製造管理支援方法において、前記設計問題データと前記設計解データとを生成するステップでは、前記コンピュータが、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に関する前記設計問題を示す前記設計問題データを生成する問題ノード生成処理と、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に対応する前記構成品目の前記候補を示す前記設計解データを生成する解ノード生成処理と、を実行し、最終製品としての前記対象品目の前記構成品目を階層構造で表した際に、前記解ノード生成処理により生成される前記設計解データは、対応する上位の前記設計問題データの識別情報を含み、前記問題ノード生成処理により生成される前記設計問題データは、対応する上位の前記設計解データの識別情報を含み、前記解同士が共存可能であるか否かを検査するステップでは、前記コンピュータが、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データ中に含まれた前記識別情報と、該識別情報によって特定される前記設計問題データ中に含まれた前記設計解データと、を交互に再帰的に調べ、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データよりも上位に共通する前記設計問題データ又は前記設計解データが存在するか否かを検査すると、さらに好適である。
また、上記の設計製造管理支援方法において、前記コンピュータが、前記生産品目データ、前記部品構成データ、前記オプション部品データ及び前記製造手順データに基づいて、設計部品表データを作成するステップと、前記設計問題データ、前記設計解データ、前記事象データ及び前記先行制約データに基づいて、前記設計作業の開始時及び終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを出力するステップと、未確定であった前記設計問題の前記解が確定した際又は前記製造作業の予定が変更された際に、新たに前記設計作業の開始時と終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを更新するステップと、を更に行うと、益々好適である。
本発明の設計製造支援装置及び設計製造支援方法によれば、設計プロセスと製造プロセスとを連携させた形で生産管理計画が作成されるようになる。これにより、設計者は、製造プロセスの状況に応じた設計作業の日程や、製造プロセスの状況に応じて選択可能な設計解の範囲を知るようになる。また、一度作成した計画を実際の設計作業および製造作業の進捗に応じて逐次更新し、その都度、設計プロセスと製造プロセスを同期させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る設計製造管理支援装置の構成を示す図である。 設計問題木作成処理のフローチャートである。 問題ノード生成処理のフローチャートである。 解ノード生成処理のフローチャートである。 指示データ作成処理のフローチャートである。 バックワード割付処理のフローチャートである。 製造日時決定処理のフローチャートである。 解共存検査処理のフローチャートである。 部品構成データの一例を示す図である。 製造手順データの一例を示す図である。 オプション部品データの一例を示す図である。 設計部品表の構造を示す図である。 問題ノードの生成結果を表したテーブルデータを示す図である。 解ノードの生成結果を表したテーブルデータを示す図である。 生産品目データの一例を示す図である。 設計問題木の構造を示す図である。 設計に関する事象の事象データを示す図である。 設計に関する事象間の先後関係を表した先行制約データを示す図である。 設計以外に関する事象の事象データを示す図である。 設計以外に関する事象間の先後関係を表した先行制約データを示す図である。 能力負荷無限を前提とした山積みロジックによるスケジュール結果を示す図である。 製造プロセスに関するスケジュール結果を示す図である。 設計作業の開始・終了を示すガンチャートである。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)について図を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<<本実施形態に係る設計製造管理支援装置の構成>>
先ず、本実施形態に係る設計製造管理支援装置1の構成について説明する。
本実施形態に係る設計製造管理支援装置1は、生産管理計画の作成者が利用するコンピュータからなる。このコンピュータは、CPU、メモリ、ハードディスクドライブ、入力装置及び出力装置を搭載している。また、ハードディスクドライブには、設計製造管理支援装置1として機能するためのプログラム(以下、支援プログラム)が格納されている。すなわち、CPUによって支援プログラムが読み取られて同プログラム中に規定されたデータ処理が実行されることにより、設計製造管理支援装置1が実現されることとなる。
なお、本実施形態では、生産管理計画の作成者が利用するコンピュータによって設計製造管理支援装置1が構成されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、外部のサーバ、例えば、ASPサーバやクラウドサービスを提供するサーバが設計製造管理支援装置1を構成することとしてもよい。かかる場合、生産管理計画の作成者は、自己が保有する通信端末(例えば、PC、スマートフォン若しくはタブレット端末)を通じて上記サーバにアクセスすることで、当該サーバが提供するサービス、すなわち、設計製造管理支援サービスを享受することが可能となる。
設計製造管理支援装置1は、図1に示すように、設計部品表データ管理手段2、設計製造計画データ管理手段3、設計プロセス管理手段4、設計プロセス連携手段5、設計製造計画作成手段6、及び解共存検査手段7を有する。これらの手段は、設計製造管理支援装置1を構成するコンピュータにおいてCPUが上記の支援プログラムを読み込むことによって実現される。以下、各手段について説明する。
(設計部品表データ管理手段)
設計部品表データ管理手段2は、設計部品表を作成するとともに、そのデータ(設計部品表データ)を管理するものである。すなわち、設計部品表データ管理手段2は、設計部品表データ作成手段として機能する。一方、設計部品表は、部品構成データと、製造手順データと、オプション部品データによって構成される。そして、設計部品表データ管理手段2は、これらのデータをデータベース化して記憶している。すなわち、設計部品表データ管理手段2は、部品構成データ記憶手段、オプション部品データ記憶手段、及び製造手順データ記憶手段としても機能する。さらに、設計部品表データ管理手段2は、対象品目を示す生産品目データを記憶しており、生産品目データ記憶手段としても機能する。
部品構成データは、対象品目と該対象品目を構成する一以上の構成品目との対応関係を示すデータである。具体的に説明すると、図9に示すように、部品構成データには、対象品目、構成品目、構成数が設定されている。この部品構成データによれば、対象品目で指定した品目を製造するにあたり構成品目として指定されている品目が必要になることが認識できる。なお、構成品目が製造手順データで指定する特定の手順で利用される場合には、部品構成データ中に対象工程が指定されることになっている。
ここで、設計部品表が対象とする品目について説明すると、設計品目、確定品目及びファミリ品目に分類される。ファミリ品目は、オプション部品データにより、複数の品目のいずれかに置き換えられることを前提として定義された仮想の品目である。設計品目は、構成部品にファミリ品目を含む品目である。最終的に製品として出荷される時点では、ファミリ品目は、すべて確定品目又は設計品目に置き換えられることになる。
そして、設計部品表が対象とする品目が設計品目である場合には、その品目の構成品目、あるいはその構成品目などの下位の品目のいずれかにファミリ品目が存在する。したがって、対象となった設計品目に対応する設計作業では、これらのファミリ品目の候補品目を確定することになる。また、ファミリ品目に対応した候補品目が設計品目である場合には、さらにその設計品目の下位にあるファミリ品目を検索し、設計作業を行なうための計画を作成することになる。
製造手順データは、対象品目と該対象品目を製造するために実行される製造作業が利用する製造工程との対応関係を示すデータである。具体的に説明すると、図10に示すように、製造手順データには、対象品目、製造工程、リードタイム、先行工程が設定されている。この製造手順データによれば、対象品目を製造するにあたり製造工程として指定した工程においてリードタイムとして指定された時間の作業が必要となることが認識できる。また、製造手順間に先行関係がある場合には、先行工程で製造手順データの識別番号が指定されることになっている。
オプション部品データは、対象品目と該対象品目の構成品目の候補(すなわち、オプション品目)との対応関係を示すデータである。具体的に説明すると、図11に示すように、オプション部品データには、ファミリ品目に対応した対象品目と、オプション部品としてその選択候補となる候補品目が設定されている。なお、製造方法が複数存在する場合には、それらがオプション項目として設定されることになる。また、選択のための判断材料となる優先指標が設定されている。
(設計製造計画データ管理手段)
設計製造計画データ管理手段3は、後述する問題ノード生成処理及び解ノード生成処理を実行するものである。また、設計製造計画データ管理手段3は、問題ノード生成処理にて生成される設計問題データ、解ノード生成処理にて生成される設計解データ、後述の事象データ及び先行制約データを記憶する。すなわち、設計製造計画データ管理手段3は、設計問題データ記憶手段、設計解データ記憶手段、事象データ記憶手段、及び先行制約データ記憶手段として機能する。
問題ノード生成処理について説明すると、オプション部品データに規定されたファミリ品目に関する設計問題を示す設計問題データを生成する処理である。具体的に説明すると、設計部品表を用いて、最終的な設計品目の下位にあるファミリ品目について候補品目(オプション部品)から1つを選択する問題を設計問題とし、問題ノードとして定義する。
解ノード生成処理について説明すると、オプション部品データに規定されたファミリ品目に対応するオプション部品を示す設計解データを生成する処理である。具体的に説明すると、各設計問題におけるファミリ品目の候補品目(オプション部品)それぞれを当該設計問題に対応する設計解とし、解ノードとして定義する。
問題ノードと解ノードについて更に説明すると、これらによって図16に図示するような設計問題木が構成される。問題ノードは、設計における意思決定の対象とし、そこで解として選択される候補を解ノードとして設定することになっている。つまり、ファミリ品目を問題ノードに対応させ、ファミリ品目に対応したオプション部品を解ノードに対応させることとしている。
なお、問題ノードについては、その上位に解ノードを1つ持たせることになっている。また、最上位の解ノード以外の解ノードについては、その上位に問題ノードを1つ持たせることになっている。問題ノードの下位にある解ノードは、ORの関係にあり、いずれかの解ノードが1つ選択されることとなる。一方、解ノードの下位にある問題ノードは、ANDの関係にあり、この場合には、すべての問題ノードが処理の対象となる。
設計プロセスは、設計問題木の上位から問題ノードを探し、下位にある解ノードの何れか1つを選択し確定解とする設計作業によって構成される。ここで、仮に確定解となった解ノードよりも更に下位に問題ノードがある場合には、その問題ノードについて設計作業を行い、これを繰り返す。
さて、前述したように、設計製造計画データ管理手段3は、事象データや先行制約データを記憶する。これらのデータについて概説すると、事象データは、設計作業の開始及び終了並びに製造作業の開始及び終了を含む事象を示すデータである。つまり、設計プロセスおよび製造プロセスのスケジュール結果は、事象データによって構成されることになる。
なお、製造指示は、開始事象と終了事象によって設定される。開始事象と終了事象の先後関係は、先行関係データで設定されることになっている。このほかに、「設計開始」、「設計終了」、「品目開始」、「品目終了」についても事象データによって設定される。つまり、本実施形態では、「品目開始(品目の製造を開始することが可能となったという事象)」、「品目終了(品目の製造が最終的に終了となったという事象)」も事象として定義される。事象データの構成については、図17や19に示すように事象種類の他に、対象品目、解番号、事象日時が設定されている。また、製造に関する事象の場合は、手順番号がさらに設定されることになっている。
先行制約データは、事象間の先後関係を示すデータであり、具体的には、生産指示における製造開始と製造終了との関係を定義し、それ以外にも設計開始と設計終了との関係、設計終了と製造開始との関係も定義している。先行制約データの構成については、図18や20に示すように先行事象、後続事象、リードタイム、解番号、種類が設定されている。また、製造に関係する先行制約データについては、手順番号、製造工程がさらに設定されることになっている。
(設計プロセス管理手段)
設計プロセスと製造プロセスの連携スケジュールを作成するにあたっては、設計部品表から設計対象となる設計品目を一つ選択する。また、その製品が完成し、出荷可能となる日時を設定する。設計プロセス管理手段4は、設計製造計画データ管理手段3、設計プロセス連携手段5及び設計製造日程作成手段6と協働し、これにより、設計プロセスと製造プロセスを連携させた計画管理が実現されることになる。すなわち、最終設計品目と最終納期が与えられると、各手段がそれぞれの担当処理を実行することで、製造プロセスとして必要となる製造作業の開始日時及び終了日時が決定され、同時に設計プロセスで必要となる設計作業の開始日時と終了日時が決定されるようになる。
具体的に説明すると、設計プロセス管理手段4は、図2に示す手順に従って設計問題木作成処理を実行する。本処理では問題ノード(設計問題データ)及び解ノード(設計解データ)を生成し、同時に、設計プロセスに関する事象データ(厳密には、設計作業に関する事象を示す事象データ)及び先行制約データを生成する。また、製造プロセスを必要とする生産品目データについても設定する。
以下、設定問題木作成手段の流れについて概説する。
(ステップS101)対象とする設計品目に対応する「生産品目データ」と「解ノード」を生成する。解ノードの階層番号は0、区分は確定とする。
(ステップS102)未処理の「解ノード」の存否を判定する。未処理の「解ノード」が無ければステップS105へ移る。
(ステップS103)未処理の「解ノード」を選択し、解ノードAとする。
(ステップS104)問題ノード生成手段(ステップS201〜S211)を実行し、解ノードAを処理済として、ステップS102へ戻る。
(ステップS105)未処理の「問題ノード」が存在しない場合は、終了する。
(ステップS106)未処理の「問題ノード」を選択し、問題ノードAとする。
(ステップS107)「解ノード生成手段(ステップS301〜S308)」を実行し、問題ノードAを処理済とする。
(ステップS108)未処理の「問題ノード」の存否を判定する。未処理の「問題ノード」が無い場合にはステップS102へ戻る。ある場合は、ステップS106へ戻る。
設定問題木作成処理の後には、設計製造計画データ管理手段3による問題ノード生成処理及び解ノード生成処理が実行される。
問題ノード生成処理は、図3に示す手順に従って実行され、その流れは以下の通りである。
(ステップS201)解ノードAの選択品目を品目0とし、設計品目である場合は、設計対象リストに設定する。(設計対象リストの初期化)
(ステップS202)設計対象リストにおける未処理の対象品目の存否を判定する。設計対象リストに設計品目がない場合は終了して、ステップS104へ戻る。
(ステップS203)設計対象リストから設計品目を1つ取り出し品目Aとする。
(ステップS204)構成Aの構成品目における未処理の部品構成の存否を判定する。未処理の部品構成データが存在しない場合にはステップS202へ戻る。
(ステップS205)対象品目が品目Aである未処理の部品構成データを選択し、構成Aとするとともに、構成Aの構成品目を品目Bとする。
(ステップS206)品目Bがファミリ品目であるか否かを判定する。品目Bがファミリ品目である場合、以下のステップS207〜S209を実行する。それ以外は、ステップS210へ移る。
(ステップS207)「問題ノード」を1つ生成し、問題ノードAとする。対象品目は品目B、階層番号は解ノードAの階層番号、上位解は解ノードA、対象構成は構成Aとする。
(ステップS208)設計開始に対応する「事象データ」を生成し、設計Aとする。問題番号は問題ノードA、対象品目は品目B、解番号は解ノードAとする。問題ノードAの開始事象を設計Aとする。
(ステップS209)解ノードAの終了事象が設定されている場合、設計依存に関する「先行制約データ」を1つ生成する。後続事象は設計A、先行事象は解ノードAの終了事象、解番号は解ノードAとする。その後、ステップS204へ戻る。
(ステップS210)品目Bに対応する「生産品目データ」を生成する。対象品目は品目B、親品目は品目A、後続工程は構成Aの対象構成、解番号は解ノードAとする。
(ステップS211)品目Bが設計品目である場合、設計対象リストに追加する。その後、ステップS204へ戻る。
解ノード生成処理は、図4に示す手順に従って実行され、その流れは以下の通りである。
(ステップS301)問題ノードAの対象品目であるファミリ品目について選択候補の存否を判定する。選択候補がない場合は、終了してステップS107へ戻る。
(ステップS302)問題ノードAの対象品目であるファミリ品目について、未選択のオプション部品データから最も優先指標が高い選択候補を選択し、品目Aとする。
(ステップS303)「解ノード」を1つ生成し、解ノードAとする。階層番号は[問題ノードAの階層番号+1]とし、上位問題は問題ノードA、選択品目は品目Aとする。
(ステップS304)オプション部品に対応する「生産品目データ」を1つ生成する。対象品目は品目A、後続工程は問題ノードAの部品構成データの対象工程、親品目は問題ノードAの上位品目、解番号は解ノードAとする。
(ステップS305)設計終了に対応する「事象データ」を1つ生成し、事象Aとする。種類は「設計終了」とし、問題番号は問題ノードA、解番号は解ノードA、対象品目は品目Aとする。解ノードAの終了事象は事象Aとする。
(ステップS306)設計作業に対応する「先行制約データ」を生成する。先行指示は問題ノードの開始事象、後続指示は事象A、リードタイムは設計リードタイムとする。
(ステップS307)問題ノードAの区分が“確定”または“暫定”である場合で、問題ノードAを上位問題とする「解ノード」が他にない場合は、解ノードAの区分を“暫定”とする。それ以外の場合は、解ノードAの区分を“候補”とする。
(ステップS308)問題ノードAの区分が“確定”または“暫定”である場合は、ステップS301へ戻る。それ以外の場合は、終了してステップS107へ戻る。
(設計プロセス連携手段)
設計プロセス連携手段5は、製造プロセスが必要となる生産品目データに対して、部品構成データ及び製造手順データに基づいて、製造作業のスケジュール作成に必要となる事象データ(厳密には、製造作業に関する事象を示す事象データ)と先行制約データの生成を行なう。また、設計プロセス連携手段5は、製造作業と対応する設計解との関係を明らかにし、対応する設計作業との間での先行制約データ(つまり、設計作業の終了と製造作業の開始との間の先後関係を示す先行制約データ)の生成も行う。
設計プロセス連携手段5が行う上記のデータ生成処理(以下、指示データ作成処理)については、図5に示す手順に従って進行し、その流れは以下の通りである。
(ステップS401)未処理の「生産品目データ」の存否を判定する。未処理の「生産品目データ」が無い場合には、終了する。
(ステップS402)未処理の「生産品目データ」を選択し、品目Aとする。
(ステップS403)品目Aの開始および終了に対応する「事象データ」を生成し、それぞれ品目開始A、品目終了Aとする。対象品目は品目Aの対象品目、解番号は品目Aの解番号とする。品目Aの開始事象、終了事象をそれぞれ品目開始A,品目終了Aとする。
(ステップS404)親品目がある場合、後続事象との間の「先行制約データ」を生成する。先行事象は品目終了Aとする。後続工程が設定されている場合は、後続事象は後続工程の製造手順に対応する先行制約の開始事象とする。そうでない場合は、後続事象を、親品目の品目開始に対応する「事象データ」をとする。
(ステップS405)品目Aが部品構成を持たない場合、解番号を解ノードAとする。解ノードAが確定解ではない場合、「先行制約データ」を生成する。後続事象は品目Aの開始に対応する「事象データ」、先行事象は解ノードAの終了事象とする。
(ステップS406)品目Aを対象品目とする製造手順データのうち、未処理のデータの存否を判定する。該当する未処理のデータがない場合には、ステップS401へ戻る。
(ステップS407)品目Aを対象品目とする製造手順データを探し、手順Aとする。
(ステップS408)手順Aの開始および終了に対応する「事象データ」を生成し、それぞれ開始B、終了Bとする。手順番号は手順A、製造工程は手順Aの製造工程、解番号は生産品目データの解番号とする。
(ステップS409)手順Aの作業時間に対応する「先行制約データ」を生成する。先行事象は開始B、後続事象は終了Bとする。手順番号の値は手順Aとし、リードタイム、製造工程、対象品目については手順Aの値を転記する。また、先行事象を品目開始A、後続事象を開始Bとする「先行制約データ」、先行事象を終了B、後続事象を品目終了Aとする「先行制約データ」生成する。
(ステップS410)手順Aに先行工程が設定されている場合、「先行制約データ」を生成する。先行事象は、その先行工程の終了に対応する事象データとする。後続事象は、開始Bとする。これは、品目内部の工程間の先行関係に対応する。また、ステップ終了後にはステップS406へ戻る。
(設計製造計画作成手段)
設計製造計画作成手段6は、設計プロセスと製造プロセスとを連携させた設計製造計画を作成するものである。設計製造計画を作成するにあたっては、既に設定された事象データと先行制約データを用いて各事象の日時を決定することとなる。ただし、製造作業の開始、終了に対応する事象については、その製造作業が利用する製造工程について、資源の競合があるかを調べる。また、複数の製造作業を同時に実行するための資源能力がない場合は、事象の日時を変更することとしている。
そして、設計製造計画作成手段6は、決定された製造作業の開始時及び終了時に基づいて、設計プロセスを構成する複数の設計作業の各々の開始時、及び、解毎の設計作業の最遅終了時を決定する。また、本実施形態において、設計製造計画作成手段6は、製造日時決定手段としても機能し、事象データ及び先行制約データに基づいて製造作業の開始時及び終了時を決定する。さらに、図1に示すように、設計製造計画作成手段6は、解共存検査手段7を有しており、設計製造計画を作成する過程において解共存検査手段7に解共存検査処理を実行させる。
設計製造計画作成手段6が実行する処理のうち、各事象の日時を決定する処理については、図6に示す手順に従って進行する。なお、本実施形態では、各事象の日時の決定方法としてバックワード方式が採用されているため、以下では、事象日時を決定する処理をバックワード割付処理と呼ぶこととする。ただし、スケジューリングロジックについては、バックワード型以外にも、フォワード型やハイブリッド型などが知られており、そうした一般的な技術の中から1つを選択して採用すればよい。
バックワード割付処理の流れは以下の通りである。
(ステップS501)すべての事象データについて、事象日時を要求納期とし、先行制約により後続事象をもたない事象を処理済とする(前事象データの初期化)。
(ステップS502)未処理の先行制約データのうち、後続事象が処理済となっているものの存否を判定する。存在する場合には、ステップS503へ移る。存在しない場合にはステップS504に移る。
(ステップS503)未処理の先行制約データの中から、後続事象が処理済のものを、優先度に応じて1つ選択し、制約Aとする。その後、ステップS506に移る。
(ステップS504)すべての事象データについて、先行制約にある後続事象がすべて処理済となっている場合は、対象とした事象を処理済とする。
(ステップS505)未処理の先行制約データのうち、後続事象が処理済となっているものの存否を判定する。存在しない場合には、終了する。
(ステップS505−2)未処理の先行制約データのうち、後続事象が処理済となっているものから優先度に応じて1つ選択し、制約Aとする。
(ステップS506)日時Aを、制約Aの後続事象の事象日時から制約Aのリードタイムを減じた値とする。制約Aの先行事象の事業日時が日時Aより後の場合は、先行事象の事象日時を日時Aに更新する。
(ステップS507)制約Aが、手順番号をもたない場合(製造工程に相当する場合)、または対象工程の能力が有限である場合、制約Aを処理済として、ステップS502に戻る。
(ステップS508)制約Aの製造手順データの製造工程を、工程Aとする。
(ステップS509)工程Aを製造工程とする制約A以外の処理済の先行制約を探す。未処理の先行制約がない場合は、ステップS511に移る。
(ステップS510)工程Aを製造工程とする制約A以外の処理済の先行制約を制約Bとする。その後、ステップS512に移る。
(ステップS511)後述する製造日時決定処理を実行し、ステップS502へ移る。
(ステップS512)制約Aの解番号及び制約Bの解番号について、後述する解共存検査処理を実行する。
(ステップS513)検査結果が「共存可能」であるかを判定する。「共存不可能である」場合には、ステップS509へ戻る。
(ステップS514)検査結果が「共存可能」である場に合は、制約Bを「積算対象リスト」に追加する。その後、ステップS509へ戻る。
次に、バックワード割付処理のうち、ステップS511において実行する製造日時決定処理について説明する。かかる処理では、先行制約データを用いて後続事象が決定された場合に、その先行事象の日時を決定することとしている。具体的に説明すると、製造日時決定処理については、図7に示す手順に従って進行し、その流れは以下の通りである。
(ステップS601)積算対象リストにあるすべての先行制約データについて、後続事象の日時で降順(日時の遅い順)にソートする。
(ステップS602)積算対象リストにおける未処理の先行制約データの存否を判定する。未処理のデータが存在しない場合、または制約Bの後続事象の日時(終了日時)が制約Aの先行事象の日時(開始日時)よりも早い場合には終了し、ステップS502へ戻る。
(ステップS603)積算対象リストから未処理の先行制約データを1つ選択し、制約Bとする。
(ステップS604)制約Aの後続事象の日時(終了日時)が、制約Bの先行事象の日時(開始日時)よりも遅い場合は、制約Aの後続事象の日時(終了日時)を制約Bの先行事象の日時(開始日時)とする。また、制約Aの開始日時を[制約Aの開始日時―リードタイム]とする。その後、ステップS602へ戻る。
次に、バックワード割付処理のうち、ステップS512において解共存検査処理手段7に実行させる解共存検査処理について説明する。
設計製造計画作成手段6が対象とする製造作業には複数の設計解に対応したものを同時に含む。このため、それぞれの製造作業が設計解として同時に存在することが可能かどうかを判定するために解共存検査処理を実行することになっている。なお、解共存検査処理については、図8に示す手順に従って進行し、その流れは以下の通りである。
(ステップS701)2つの解番号に対応する解ノードを解A、解Bとする。
(ステップS702)解Aと解Bの階層番号を比較し、階層番号の値が大きい解について、上位問題の問題ノードの上位解の解番号に置き換える。
(ステップS703)解Aと解Bの階層番号を比較し、階層番号の値が等しくない場合はステップS702へ戻る。
(ステップS704)2つの解の識別番号が同じ場合は、結果を「共存」として終了し、ステップS509へ戻る。
(ステップS705)2つの解の問題番号が同じ場合は、結果を「非共存」として終了、ステップS514へ移る。
(ステップS706)解Aと解Bそれぞれについて、上位の解に置き換え、ステップS704へ戻る。(階層番号が0になったら、解番号が同じになって終了している。)
バックワード割付処理が完了すると、製造プロセスとして必要となる製造作業の開始日時及び終了日時が決定し、同時に設計プロセスで必要となる設計作業の開始日時と終了日時が決定される。なお、設計作業の終了日時は、設計問題の候補となる設計解毎にその最遅日時が決定される。
以上までの処理を経て、設計プロセスのスケジュールを含む設計製造プロセス連携スケジュールが完成し、設計製造計画作成手段6が当該スケジュールを出力する。すなわち、本実施形態において、設計製造計画作成手段6は、スケジュール出力手段としても機能する。
ここで、出力された設計製造プロセス連携スケジュールに従って設計プロセスと製造プロセスを実施する過程において、設計者が複数の設計解候補の中から設計解を確定した場合あるいは実時間が設計解の最遅日時を超えた場合には、設計解およびその下位にある設計問題の区分が変更になる。一方、設計解の区分が確定となった場合には同じ設計問題に対応する他の設計解に対応する解ノードをすべて削除し、削除された解ノードよりも下位にあるノードをすべて削除する。
また、設計解の区分が候補から暫定に変更となった場合は、「設計問題木作成処理」以降の処理を再び実行した上で、設計製造計画作成手段6が設計プロセスと製造プロセスのスケジュールを更新する。すなわち、本実施形態において、設計製造計画作成手段6は、スケジュール更新手段としても機能する。
以上までに説明してきた設計製造管理支援装置1の機能により、予めすべての可能性について設計スケジュールと製造スケジュールを作成するのではなく、時間の経過とともに作業の実績を反映させながら、段階的に設計作業、製造作業の予定日時を決定し、設計プロセスと製造プロセスを連携させることが可能となる。
<<設計製造プロセス連携スケジュールの作成について>>
次に、上述した設計製造管理支援装置1の機能を用いて設計製造プロセス連携スケジュールを作成する手順について、設計品01の受注があり18期に出荷するように依頼されたケースを具体例に挙げて説明する。
先ず、設計製造プロセス連携スケジュールを作成するにあたり、設計部品表のデータとして、図9に示す部品構成データ、図10に示す製造手順データ、及び図11に示すオプション部品データが用意されている。
一方、最終製品である設計品01の構成については、図12に図示の設計部品表にて表現される。同図中、破線の矩形はファミリ品目を表している。ファミリ品目は、オプション部品データによって、複数の品目がその候補として設定されており、それらがその下部に接続されている。接続線が実線のものについては、優先指標の最も高い候補を表しており、それ以外は破線にて示されている。
設計製造プロセス連携スケジュールの作成が開始されると、先ず、設計問題木作成処理が実行され、問題ノードおよび解ノードのデータが作成される。具体的に説明すると、設計問題木作成処理のステップS101により、解ノードとしてE001を生成する。また、生産品目データとして設計品01を生成する。ここで、解ノードE001の区分は、確定とする。
その後、ステップS102を経て、続くステップS103にて解ノードE001が選択され、問題ノード生成処理に移行する。問題ノード生成手段では、ステップS201にて設計対象リストにE001の設計品01が設定され、ステップS202を経て、その後のステップS203にて品目Aとして設計品01が設定される。
その後、ステップS204を経てから、さらに、ステップS205において部品構成データから設計品01の構成品目が抽出され、具体的には、A001(品目B=確定品02)、A002(品目B=設計品03)、A003(品目B=ファミリ品04)が順に選択される。そして、ステップS206においてA003がファミリ品目であると判定されるため、以降、ファミリ品04についてステップS207〜ステップS209を実行する。
先ず、ステップS207にて問題ノードD001を生成する。次に、ステップS208にて事象データF001を生成する。この際、「種類」は設計開始とする。つまり、D001の開始事象は、F001となる。次のステップS209では、E001に終了事象が設定されていないため、先行制約データは生成されないこととなる。
一方、ファミリ品目でないA001とA002については、ステップS210にて生産品目データを生成し、対象品目をそれぞれ、確定品02、設計品03とする。ここで、A002については、設計品目であるので、ステップS211にて設計対象リストに追加されることになる。
以上までのステップが終了すると、ステップS204に戻る。この時点で設計対象リストには設計品03が登録されている。ここで、設計品03の部品構成データにはA004(品目B=ファミリ品05)、A005(品目B=確定品06)が登録されている。
そして、ファミリ品05に対してステップS207〜S209を実行し、問題ノードD002、事象データF002を生成する。次いで、確定品06に対してステップS210にて生産品目データとして確定品06を生成する。また、後続工程にA005の対象工程である工程Cを設定する。
その後、再びステップS204へ戻る。この時点では設計対象リストに設計品目がないため、問題ノード生成処理から設計問題木作成処理のステップS104へ戻ることになる。設計問題木作成処理に戻ると、解ノードE001を処理済とし、ステップS106にて問題ノードの選択を行う。この時点で問題ノードとしてはD001とD002が生成されている。ここではD001を選択することとし、問題ノードA=D001という選択結果の下で解ノード生成手段に移行する。
解ノード生成処理のステップS301を経た後、ステップS302において、対象品目であるファミリ品04についてオプション部品データC001とC002を取り上げ、この中で優先指標の高いC002を選択し、品目Aを設計品08に設定する。そして、ステップS303にて解ノードE002を生成し、当該設定解を暫定解とする。ここで、解ノードE002の階層番号は、1となる。
その後のステップS304では生産品目データを生成し、対象品目を設計品08とする。また、問題ノードD001の部品構成A003の対象工程を調べ、生産品目データの後続工程を工程Aとする。
さらに、ステップS305にて「設計終了」に対応する事象データF003を生成する。ここで、対象品目はファミリ品04、解番号はE002となる。さらにまた、ステップS306にて先行制約データを生成する。この時点で生成された先行制約データに関して説明すると、先行事象はF001、後続事象はF003、リードタイム1、解番号E002、問題番号はD001、種類は「設計」に、それぞれ設定されている。
その後、ステップS307にて、解ノードE002が問題ノードD001の最初の解ノードであることから、当該解ノードE002の区分を「暫定」とする。一方、問題ノードD001の区分は「確定」であるのでステップS301へ戻り、第二の候補であるオプション部品データC001を選択し、品目Aを確定品07に設定する。
以降、ステップS303〜S306が行われて、オプション部品データC001に対応する解ノードE003、生産品目データ(確定品07)、事象データF004、及び先行制約データ(F001→F004)が生成される。また、ステップS307にて解ノードE003の区分が「候補」に設定される。
以上までの手順に従って進行してきた解ノード生成手段が終了すると、設定問題木作成処理のステップS107に戻り、その後のステップS108を経て、未処理の問題ノードであるD002について再び解ノード生成処理を実行する。問題ノードのD002については、ファミリ品05に対応するオプション部品データとしてC003(確定品12)及びC004(確定品13)が挙げられる。このうち、優先指標が高いC003を最初に処理し、その後にC004について処理することとしている。
問題ノードD002に対応する解ノード生成処理では、解ノードとしてE004、E005を生成し、生産品目データとして確定品12、確定品13を生成する。事象データは、F005、F006とする。先行制約データについては、先行事象がF002、後続事象がF005およびF006とする。なお、この時点で、問題ノードとしてD001、D002が設定されており、解ノードとしてE001〜E005が設定されている。また、生産品目データとして設計品01、確定品02、設計品03、確定品06、設計品08、確定品07、確定品12及び確定品13が設定されている。さらに、事象データF001〜F006が生成されており、先行制約データが4つ生成されている。
同様の手順で引き続き設計問題木作成処理、問題ノード生成処理、解ノード生成処理を実行すると、図13の問題ノード、図14の解ノード及び図15の生産品目データが得られる。また、上記処理を繰り返し実行する結果、図16に図示の設計問題木、すなわち、問題ノードと解ノードの連結関係が明らかとなる。さらに、上記処理の実行結果として事象データ及び先行制約データの一部、具体的には図17及び図18に図示したように設計に関する事象の分のデータが得られる。なお、この時点では、事象データ中に事象日時が設定されていないが、図17には、後に実行される処理によって決定される事象日時の値を参考のために図示することとした。
次に、作成した設計問題木を用いて指示データ作成処理を実行する。先ず、指示データ作成処理のステップS401を経て、その後のステップS402にて設計品目データを選択し、品目Aを設計品01に設定する。
その後、ステップS403において、設計品01の開始と終了に対応する事象をそれぞれF013、F014として事象データを生成する。ここで、設計品01には親品目がないため、ステップS404では先行制約データを生成しないことになる。さらにまた、設計品01について部品構成を持つため、ステップS405では何もせずにスキップすることとなる。
一方、ステップS406において、設計品目01を対象品目とする製造手順データにはB001とB002があると判定される。このため、その後のステップS407では、先ずB001を選択する。そして、その後のステップS408において、B001の「開始」と「終了」に対する事象データを生成し、それぞれF015、F016とする。この事象データについては、手順番号としてB001、製造工程として工程Bを設定する。
その後、ステップS409において、B001に対応する先行制約データを生成する。この先行制約データについて説明すると、先行事象がF015に設定されており、後続事象がF016に設定されている。また、手順番号についてはB001とし、解番号についてはE001とし、さらに、リードタイム、製造工程及び対象品目についてはB001の値が転記される。
続いて、B002について上記と同様の手順にてステップS407、S408及びS409を行う。これにより、事象データとしてF017、F018が生成され、これらを先行事象、後続事象とする先行制約データが生成される。
また、ステップS410ではB002に先行工程が設定されているため、それに対応する形で先行制約データを生成する。かかる先行制約データについては、先行事象がB001の終了事象であるF016に設定されており、後続事象がB002の開始事象であるF017に設定されている。
以上までのステップが終了すると、ステップS401に戻り確定品02及び設計品03を順に選択し、それぞれについて上記と同様の手順を繰り返す。ここで、設計品01と異なるのは、ステップS404において親品目が存在する点である。これにより、確定品02と設計品01との間で先行制約データが生成され、また、設計品03と設計品01との間で先行制約データが生成される。ただし、確定品02については、後続工程が設定されているため、先行制約の後続事象はB001の開始事象であるF015となる。
そして、生産品目データすべてについて実行したら、指示データ作成処理が終了する。この時点で図19に図示の事象データ、及び図20に図示の先行制約データが生成されている。
次に、バックワード割付処理を実行し、既に作成された事象データ及び先行制約データを用いて各事象データの日時を決定する。先ず、バックワード割付処理のステップS501において、後続事象を持たない事象データの事象日時が、要求納期である「18期」に設定される。
初期状態では事象データのF014(設計品01の品目終了)のみが処理済となっている。したがって、ステップS502〜S506では、この事象の先行事象となっているF016、F018の事象の事象日時が更新されることになる。また、ステップS504では、F016がF014の他にF017が後続事象となっているため、F016とF018のうち、F018のみを処理済とする。
再びステップS502に戻ると、F018を後続事象とする事象がF017であるので、その後のステップS506において当該事象日時が更新される。このときの値(事象日時)は、B001(工程A)のリードタイムを引くことにより、16(=18−2)となる。そして、F017は、後続事象がF018のみであるため、事象としても処理済となる。
また、この時点で、F014、F018及びF017の順に事象データが処理済となり、F016(工程Bの終了)の後続事象がともに処理済となるため、F016についても事象日時が決定され処理済となる。すなわち、F016の事象日時については、18から16へ更新されることとなる。
こうして事象データを先行制約の後続事象から先行事象へたどる結果、事象データが順に処理済となっていき、これと同時に事象データの事象日時も決定する。以降、製造日時決定処理及び解共存検査処理を経て設計製造プロセス連携スケジュールが作成される。ここで、説明のために、製造日時決定手段及び解共存検査手段をともにスキップした場合のスケジュール結果を図21に示す。
図21の結果は、能力負荷無限を前提とした山積みロジックによって作成されたスケジュールに相当し、複数の生産が1つの製造工程において同時に実行可能となる場合に対応して作成される。
ここで、一般的な能力負荷無限山積みロジックでは、図21に示す通り、例えば工程Dにおいて確定品06と確定品12が7期で重複しており、確定品02と確定品10が12期で重複している。仮に工程Dが複数の作業を同時に行なう能力がない場合、図21のスケジュールは、実行不可能となる。このように1つの製造工程において同時に1つの生産品目しか作成することができない場合、あるいは一定の能力を超えて生産できない場合には、製造日時決定処理を実行することになる。
具体的に説明すると、製造日時決定処理のステップS601〜S604を実行することになる。ここで、製造日時決定処理は、バックワード割付処理の中で製造工程に相当する先行制約の先行事象の日時を決定する際に、その都度実行されることになっている。例えば、確定品12の開始事象、終了事象が決定している状況で確定品06の処理が行われた場合、ステップS601において積算対象リストには確定品12が設定される。
その後のステップS602では、確定品12の終了事象が8期であって確定品06の開始事象の5期よりも遅いので、ステップS603へ移行することとなる。そして、確定品06の終了事象の8期が確定品12の開始事象の7期よりも遅いので、ステップS604において確定品06の開始事象を4期(=7−3)と設定する。これにより、確定品06と確定品12との間の競合が解消されることになる。
図22には、上記のように工程能力を考慮して作成された設計製造スケジュール、本発明に係る方法を用いて作成された設計製造連携スケジュールを示す。
ここで、工程Fについては外注工程を前提としているので、能力制限がない。かかる場合は、ステップS507における判定上、工程能力が有限でない場合に相当する。一方、能力が有限である工程Cについては、確定品07と設計品08が同時に実行されている。これは、解共存検査処理において確定品07と設計品08とが共存できないと判定されたため、製造日時決定処理における積算対象リストに入らなかったことに依る。
一方、設計品08の製造手順に対応する先行制約が既に処理済となった状態で確定品07に対応する先行制約をバックワード割付手段にて行う際には、ステップS512において、解共存検査処理(ステップS701〜S706)を実行することになる。
解共存検査処理について説明すると、先ず、同処理の開始に際して、設計品08の製造に対応する解番号がE002となっており、確定品07の製造に対応する解番号がE003となっている。一方、設計問題木においてE002、E003の階層番号は、それぞれ「1」で等しい。かかる場合にはステップS702とS703をスキップする。そして、ステップS704及びS705において、解ノードの番号による判定を行う。具体的に説明すると、2つの解ノードの識別番号は異なるが、上位問題の番号がともにD001であり等しいため、検査結果として「非共存」が得られるようになる。この結果、確定品07の割付時に設計品08が積算対象に含まれなくなり、確定解07の日時が設計品08の有無を問わずに決定されることとなる。
一方、先に挙げた例、つまり、確定品06と確定品12との間では確定品06の解ノードがE001(階層番号0)となり、確定品12の解ノードがE004(階層番号1)となる。そして、解共存検査処理のステップS702では、階層番号が大きいE004について、上位問題D002よりも更に上位解であるE001に置き換える。この結果、ステップS704において、2つの解の識別番号が等しくなるため、「共存」の関係となり、かかる場合には能力の競合によって事象の日時を変更することになる。
そして、上述した一連の処理を実行した結果、図23に図示の設計製造連携スケジュールが得られるようになる。図23のスケジュールは、設計開始及び設計終了に関する事象をガントチャート表示したものである。また、同図において、設計開始の事象は、各設計作業のバーの開始日時に相当し、バーの終了は、同一の問題ノードを共有する解ノードの事象の最遅日時に該当する。このように設計開始や設計終了に対応する事象が、先行制約で製造に関する事象と関係しているため、製造プロセスのスケジュールを設計にそのまま反映させることが可能となる。
1 設計製造管理支援装置
2 設計部品表データ管理手段
3 設計製造計画データ管理手段
4 設計プロセス管理手段
5 設計プロセス連携手段
6 設計製造計画作成手段
7 解共存検査手段

Claims (8)

  1. 複数の設計作業から構成される設計プロセスと、複数の製造作業から構成される製造プロセスとを連携させるための設計製造管理支援装置であって、
    前記設計作業の対象となる設計問題を示す設計問題データを記憶する設計問題データ記憶手段と、
    前記設計問題の解として選択可能な候補を示す設計解データを記憶する設計解データ記憶手段と、
    前記設計作業の開始及び終了並びに前記製造作業の開始及び終了を含む事象を示す事象データを記憶する事象データ記憶手段と、
    前記事象間の先後関係を示す先行制約データを記憶する先行制約データ記憶手段と、
    前記設計問題データ、前記設計解データ、及び、前記設計作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成する設計プロセス管理手段と、
    前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データ、及び、前記設計作業の開始及び終了と、前記設計作業の終了及び前記製造作業の開始と、前記製造作業の開始及び終了との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成する設計プロセス連携手段と、
    前記事象データ及び前記先行制約データに基づき、前記製造作業の開始時及び終了時を決定する製造日時決定手段と、
    前記解同士が共存可能であるか否かを検査する解共存検査手段と、
    前記製造日時決定手段が決定した前記製造作業の開始時及び終了時に基づいて、前記設計プロセスを構成する複数の前記設計作業の各々の開始時、及び、前記解毎の前記設計作業の最遅終了時を決定する設計製造計画作成手段と、を有することを特徴とする設計製造管理支援装置。
  2. 対象品目を示す生産品目データを記憶する生産品目データ記憶手段と、
    前記対象品目と該対象品目を構成する一以上の構成品目との対応関係を示す部品構成データを、記憶する部品構成データ記憶手段と、
    前記対象品目と該対象品目の前記構成品目の前記候補との対応関係を示すオプション部品データを、記憶するオプション部品データ記憶手段と、
    前記対象品目と該対象品目を製造するために実行される前記製造作業が利用する製造工程との対応関係を示す製造手順データを、記憶する製造手順データ記憶手段と、
    前記設計プロセス管理手段は、前記部品構成データ及び前記オプション部品データに基づいて、前記設計問題データと前記設計解データとを生成し、
    前記設計プロセス連携手段は、前記解共存検査手段による検査において共存不可能の関係にある前記解の各々の前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成し、共存不可能の関係にある前記解のうちの一方の前記設計作業の終了と他方の前記製造作業の開始との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成することを特徴とする請求項1に記載の設計製造管理支援装置。
  3. 前記設計プロセス管理手段は、
    前記オプション部品データに規定された前記対象品目に関する前記設計問題を示す前記設計問題データを生成する問題ノード生成処理と、
    前記オプション部品データに規定された前記対象品目に対応する前記構成品目の前記候補を示す前記設計解データを生成する解ノード生成処理と、を実行し、
    最終製品としての前記対象品目の前記構成品目を階層構造で表した際に、前記解ノード生成処理により生成される前記設計解データは、対応する上位の前記設計問題データの識別情報を含み、前記問題ノード生成処理により生成される前記設計問題データは、対応する上位の前記設計解データの識別情報を含み、
    前記解共存検査手段は、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データ中に含まれた前記識別情報と、該識別情報によって特定される前記設計問題データ中に含まれた前記設計解データと、を交互に再帰的に調べ、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データよりも上位に共通する前記設計問題データ又は前記設計解データが存在するかを検査することを特徴とする請求項2に記載の設計製造管理支援装置。
  4. 前記生産品目データ、前記部品構成データ、前記オプション部品データ及び前記製造手順データに基づいて、設計部品表データを作成する設計部品表データ作成手段と、
    前記設計問題データ、前記設計解データ、前記事象データ及び前記先行制約データに基づいて、前記設計作業の開始時及び終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを出力するスケジュール出力手段と、
    未確定であった前記設計問題の前記解が確定した際又は前記製造作業の予定が変更された際に、新たに前記設計作業の開始時と終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを更新するスケジュール更新手段と、を更に有することを特徴とする請求項2または3に記載の設計製造管理支援装置。
  5. 複数の設計作業から構成される設計プロセスと、複数の製造作業から構成される製造プロセスとを連携させるための設計製造管理支援方法であって、
    コンピュータが、
    前記設計作業の対象となる設計問題を示す設計問題データを記憶するステップと、
    前記設計問題の解として選択可能な候補を示す設計解データを記憶するステップと、
    前記設計作業の開始及び終了並びに前記製造作業の開始及び終了を含む事象を示す事象データを記憶するステップと、
    前記事象間の先後関係を示す先行制約データを記憶するステップと、
    前記設計問題データ、前記設計解データ、及び、前記設計作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成するステップと、
    前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データ、及び、前記設計作業の開始及び終了と、前記設計作業の終了及び前記製造作業の開始と、前記製造作業の開始及び終了との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成するステップと、
    前記事象データ及び前記先行制約データに基づき、前記製造作業の開始時及び終了時を決定するステップと、
    前記解同士が共存可能であるか否かを検査するステップと、
    決定した前記製造作業の開始時及び終了時に基づいて、前記設計プロセスを構成する複数の前記設計作業の各々の開始時、及び、前記解毎の前記設計作業の最遅終了時を決定するステップと、
    を行うことを特徴とする設計製造管理支援方法。
  6. 前記コンピュータが、
    対象品目を示す生産品目データを記憶するステップと、
    前記対象品目と該対象品目を構成する一以上の構成品目との対応関係を示す部品構成データを、記憶するステップと、
    前記対象品目と該対象品目の前記構成品目の前記候補との対応関係を示すオプション部品データを、記憶するステップと、
    前記対象品目と該対象品目を製造するために実行される前記製造作業が利用する製造工程との対応関係を示す製造手順データを、記憶するステップと、を更に行い、
    前記設計問題データと前記設計解データとを生成するステップでは、前記コンピュータが、前記部品構成データ及び前記オプション部品データに基づいて、前記設計問題データと前記設計解データとを生成し、
    前記製造作業の各々に関する前記事象データを示す前記事象データを生成するステップでは、前記コンピュータが、検査において共存不可能の関係にある前記解の各々の前記製造作業に関する前記事象を示す前記事象データを生成し、共存不可能の関係にある前記解のうちの一方の前記設計作業の終了と他方の前記製造作業の開始との間の先後関係を示す前記先行制約データを生成することを特徴とする請求項5に記載の設計製造管理支援方法。
  7. 前記設計問題データと前記設計解データとを生成するステップでは、前記コンピュータが、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に関する前記設計問題を示す前記設計問題データを生成する問題ノード生成処理と、前記オプション部品データに規定された前記対象品目に対応する前記構成品目の前記候補を示す前記設計解データを生成する解ノード生成処理と、を実行し、
    最終製品としての前記対象品目の前記構成品目を階層構造で表した際に、前記解ノード生成処理により生成される前記設計解データは、対応する上位の前記設計問題データの識別情報を含み、前記問題ノード生成処理により生成される前記設計問題データは、対応する上位の前記設計解データの識別情報を含み、
    前記解同士が共存可能であるか否かを検査するステップでは、前記コンピュータが、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データ中に含まれた前記識別情報と、該識別情報によって特定される前記設計問題データ中に含まれた前記設計解データと、を交互に再帰的に調べ、検査対象とする2つの前記解の各々に対応する前記設計解データよりも上位に共通する前記設計問題データ又は前記設計解データが存在するか否かを検査することを特徴とする請求項6に記載の設計製造管理支援方法。
  8. 前記コンピュータが、
    前記生産品目データ、前記部品構成データ、前記オプション部品データ及び前記製造手順データに基づいて、設計部品表データを作成するステップと、
    前記設計問題データ、前記設計解データ、前記事象データ及び前記先行制約データに基づいて、前記設計作業の開始時及び終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを出力するステップと、
    未確定であった前記設計問題の前記解が確定した際又は前記製造作業の予定が変更された際に、新たに前記設計作業の開始時と終了時を決定し、前記設計プロセスのスケジュールを更新するステップと、を更に行うことを特徴とする請求項6または7に記載の設計製造管理支援方法。
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