JP6189716B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置に関し、特に、肌に含まれるメラニンとヘモグロビンとを測定する技術に関する。
肌の色素の分布状態は美容において重要な情報となっている。肌の色素の分布状態を知るために、カメラで肌を撮影し、その撮影結果からシミの原因であるメラニンと肌の健康状態を表すヘモグロビンの分布を解析する様々な技術が提案されている。
下記特許文献1には、肌に紫外線を照射し、紫外線カメラで肌の内部反射光を撮影することによりシミを検出する技術が開示されている。350nm〜400nmの紫外線は、メラニンの吸収が大きいが、ヘモグロビンの吸収は小さい。そのため、紫外線カメラで撮影された撮像信号からメラニンの分布を強調して観測することができ、将来大きくなることが予想される潜在的なシミを検出することができる。
また、下記特許文献2には、光源からの光を偏光して被写体に照射し、デジタルカメラの前に設けた偏光板を通過した内部反射光を撮影した内部反射光画像について独立成分分析を行うことにより、メラニン成分内部反射光画像とヘモグロビン成分内部反射光画像とを抽出する技術が開示されている。また、下記特許文献2では、独立成分分析で用いるパラメータの数を減らすために、独立成分分析の前に主成分分析が用いられている。
特開2008−237243号公報 特開2010−61689号公報
上記特許文献1の場合、紫外線を照射するための光源は高価であり、また、日常的に紫外線を照射した場合の肌に対する影響が懸念されるため、一般の消費者が使用することは難しい。
また、上記特許文献2のように、内部反射光画像に独立成分分析を行って、内部反射光画像からメラニンとヘモグロビンの成分とを抽出することはできる。しかしながら、可視光の波長帯域は、メラニンとヘモグロビンの吸収による影響を受けるため、被写体に光を照射する光源によっては、メラニンとヘモグロビンの吸収による影響が殆ど同じになる場合がある。その場合、内部反射光の撮像信号について、主成分分析を行い独立成分分析等の解析処理を行うが、肌に含まれるメラニンとヘモグロビンとを適切に抽出することは困難である。
本発明は、肌に含まれるメラニンとヘモグロビンとを適切に分離しうる撮影結果を得ることができる技術を提供することを目的とする。
第1の発明に係る測定装置は、肌を測定する測定装置であって、被写体に光を照射する光源を有する照射部と、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の所定の波長帯域の光を各々透過させるフィルタを備え、前記フィルタを透過した前記被写体からの反射光を撮像するカメラと、前記カメラの撮像によって得られたRGBの撮像信号を出力する出力部と、を備え、前記光源は、青と緑の波長帯域において、メラニンとヘモグロビンによる吸収の影響度が互いに異なるピークを有するスペクトル特性の光を照射する。
第2の発明は、第1の発明において、前記スペクトル特性は、440nm以上、500nm未満の波長帯域と、500nm以上、600nm以下の波長帯域とに各々ピークを有する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記出力部から出力される前記撮像信号に基づく画像を表示する液晶パネルを有する表示部をさらに備え、前記光源は、前記液晶パネルの裏面に設けられ、前記表示部は、前記被写体を前記カメラで撮影する場合には、前記液晶パネルの透過率が最大となるように前記液晶パネルのデータ信号電圧を調整する処理と、前記画像を前記液晶パネルに表示する場合よりも大きい輝度で前記光源を点灯する処理の少なくとも一方の処理を行う。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記被写体に照射される前記光源からの光は偏光であり、前記カメラの前に設けられた偏光フィルタをさらに備え、
前記偏光フィルタの偏光方向は、前記光源からの偏光に対する前記被写体の反射光のうち、前記被写体の内部反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第1の偏光方向である。
第5の発明は、第4の発明において、前記偏光フィルタの偏光方向は、前記第1の偏光方向と、前記被写体の反射光のうち、前記被写体の表面反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第2の偏光方向の一方に切り替えられる。
本発明の構成によれば、肌に含まれるメラニンとヘモグロビンとを適切に分離しうる撮影結果を得ることができる。
図1は、第1実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。 図2は、図1に示す測定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態における光源のスペクトル特性を示す図である。 図4は、可視光の波長帯域におけるヘモグロビンとメラニンの吸光度を示す図である。 図5は、図2に示す測定装置の肌測定処理の動作フロー図である。 図6は、第2実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。 図7は、図6に示す測定装置の構成を示すブロック図である。 図8は、図7に示す測定装置の肌測定処理の動作フロー図である。 図9は、第3実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。 図10は、図9に示す測定装置の構成を示すブロック図である。 図11は、図10に示す測定装置の肌測定処理の動作フロー図である。 図12は、第4実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。 図13は、第5実施形態に係る測定装置の構成を示すブロック図である。 図14は、光源からの光が右円偏光である場合の表面反射被写体画像と内部反射被写体画像を例示した図である。 図15は、光源からの光が直線偏光である場合の表面反射被写体画像と内部反射被写体画像を例示した図である。 図16は、変形例1におけるRGBの単色画像とカラー画像とを合成した被写体画像を例示した図である。 図17は、変形例9における光源のスペクトル特性を示す図である。
本発明の一実施形態に係る測定装置は、肌を測定する測定装置であって、被写体に光を照射する光源を有する照射部と、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の所定の波長帯域の光を各々透過させるフィルタを備え、前記フィルタを透過した前記被写体からの反射光を撮像するカメラと、前記カメラの撮像によって得られたRGBの撮像信号を出力する出力部と、を備え、前記光源は、青と緑の波長帯域において、メラニンとヘモグロビンによる吸収の影響度が互いに異なるピークを有するスペクトル特性の光を照射する(第1の構成)。
第1の構成によれば、測定装置は、照射部、カメラ、及び出力部を備える。照射部は、光源から被写体に光を照射し、カメラはRGBの所定の波長帯域の光を各々透過させるフィルタを透過した被写体からの反射光を撮像する。そして、その撮像信号が出力部によって出力される。被写体に照射される光は、青と緑の波長帯域において、メラニンとヘモグロビンによる吸収の影響度が互いに異なるピークを有するスペクトル特性を有する。出力部から出力される青と緑の撮像信号の信号強度は、メラニンとヘモグロビンの吸収に応じたものとなっているため、この撮像信号を解析することにより、撮像信号におけるメラニンとヘモグロビンの成分を分離することができる。
第2の構成は、第1の構成において、前記スペクトル特性は、440nm以上、500nm未満の波長帯域と、500nm以上、600nm以下の波長帯域とに各々ピークを有する、こととしてもよい。
440nm以上、500nm未満の波長帯域ではヘモグロビンよりもメラニンによる吸収の影響度が高く、500nm以上、600nm以下の波長帯域でのヘモグロビンの吸光度は、440nm以上、500nm未満の波長帯域のヘモグロビンによる吸光度よりも大きくなり、メラニンの吸光度に近づく。第2の構成によれば、これら波長帯域にピーク波長を有するスペクトル特性の光を被写体に照射し、その反射光を撮像した撮像信号は、メラニンとヘモグロビンの吸収の影響度が反映されているため、この撮像信号からメラニンとヘモグロビンの成分を分離することができる。
第3の構成は、第1又は第2の構成において、前記出力部から出力される前記撮像信号に基づく画像を表示する液晶パネルを有する表示部をさらに備え、前記光源は、前記液晶パネルの裏面に設けられ、前記表示部は、前記被写体を前記カメラで撮影する場合には、前記液晶パネルの透過率が最大となるように前記液晶パネルのデータ信号電圧を調整する処理と、前記画像を前記液晶パネルに表示する場合よりも大きい輝度で前記光源を点灯する処理の少なくとも一方の処理を行う、こととしてもよい。
第3の構成によれば、出力部から出力される撮像信号に基づく画像を表示する液晶パネルを有する表示部を備え、液晶パネルの裏面に光源が設けられる。被写体をカメラで撮影する場合、表示部は、液晶パネルの透過率が最大となるようにデータ信号電圧を調整する処理と、液晶パネルに画像を表示する場合よりも大きい輝度で光源を点灯する処理の少なくとも一方の処理を行う。そのため、本構成を備えていない場合と比べ、光源からの光による被写体の照度が最適な明るさとなるように設定することができる。また、バックライト又は撮影用の照明として光源を利用することができるので、用途ごとに光源を設ける場合と比べて装置サイズを小さくすることができる。
第4の構成は、第1から第3のいずれかの構成において、前記被写体に照射される前記光源からの光は偏光であり、前記カメラの前に設けられた偏光フィルタをさらに備え、前記偏光フィルタの偏光方向は、前記光源からの偏光に対する前記被写体の反射光のうち、前記被写体の内部反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第1の偏光方向である、こととしてもよい。
第4の構成によれば、カメラの前に偏光フィルタを備える。偏光フィルタの偏光方向は、被写体の内部反射光を透過するように光源からの偏光に対して位相差を有する第1の偏光方向である。メラニンとヘモグロビンは肌内部に存在しているため、内部反射光がカメラに入射するように偏光フィルタを設けることにより、表面反射光や自然光等の環境光等、内部反射光以外の光を遮断することができる。
第5の構成は、第4の構成において、前記偏光フィルタの偏光方向は、前記第1の偏光方向と、前記被写体の反射光のうち、前記被写体の表面反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第2の偏光方向の一方に切り替えられる、こととしてもよい。
第5の構成によれば、カメラの前に設けられた偏光フィルタの偏光方向は、内部反射光を透過させる第1の偏光方向と、表面反射光を透過させる第2の偏光方向の一方に切り替えられる。偏光フィルタの偏光方向が第2の偏光方向に切り替えられた場合には、被写体の表面反射光がカメラに入射し、表面反射光以外の光を遮断することができる。表面反射光を撮像した撮像信号は、肌表面の凹凸の状態に応じたものとなっているため、この撮像信号から肌表面の状態を解析することができる。また、偏光フィルタの偏光方向が第1の偏光方向に切り替えられた場合には、メラニンとヘモグロビンによる吸収の影響を受けた内部反射光が撮像されるため、この撮像信号を解析することにより肌内部のメラニンとヘモグロビンの分布を解析することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。測定装置1は、光源11aと、カメラ12と、表示部13と、撮影開始ボタン14aとを備える。測定装置1は、カメラ12によってユーザ(被写体)の顔等を撮影し、撮影結果から被写体の肌に含まれるメラニンとヘモグロビンとを分離した結果に基づく画像を表示部13に表示する。以下、測定装置1の構成について具体的に説明する。
(構成)
図2は、図1に示す測定装置1の構成を示すブロック図である。測定装置1は、照射部11、カメラ12、表示部13、操作部14、及び制御部15を備える。
照射部11は、図1に示した複数の光源11aを備える。照射部11は、制御部15の制御の下、複数の光源11aから、青の波長帯域と緑の波長帯域とにピーク波長を有するスペクトル特性の光を照射する。具体的には、光源11aは、例えば、図3に示すように、450nm近傍のピーク波長と、500nm以上、600nm以下のピーク波長を有する白色LEDで構成されている。本実施形態では、光源11aは、450nm近傍のピーク波長と、500nm以上、600nm以下の波長帯域にピーク波長を有するスペクトル特性の光源である例であるが、440nm以上、500nm未満の波長帯域と、500nm以上、600nm以下の波長帯域とにピーク波長を有するスペクトル特性であればよい。なお、照射部11は、光源11aからの光を拡散させる拡散フィルムを備えることが望ましい。
図4に示すように、440nm以上、500nm未満の波長帯域ではヘモグロビンよりもメラニンによる吸収の影響度が高く、500nm以上、600nm以下の波長帯域でのヘモグロビンの吸光度は、440nm以上、500nm未満の波長帯域のヘモグロビンによる吸光度よりも大きくなり、メラニンの吸光度に近づく。つまり、500nm以上、600nm以下の波長帯域の光は、メラニンよりもヘモグロビンによる吸収の影響度が高くなる。そのため、450nm近傍と、500nm以上、600nm以下の波長帯域とにピーク波長を有する光がユーザの肌に照射されることにより、メラニンとヘモグロビンとでBとGの成分強度が異なる反射光が被写体から得られる。
カメラ12は、光を集光するマイクロレンズと、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の所定の波長帯域の光を各々透過させるフィルタと、CCD又はCMOSイメージセンサ等の光電変換素子と、電子シャッターと(いずれも図示略)を有する。マイクロレンズは、被写体で反射された反射光を集光しフィルタに入射させる。RGBの各フィルタを透過した光は光電変換素子に入射する。光電変換素子は、RGBの各フィルタから入射した光の受光量に応じた1フレームの各画素のRGBの電気信号を一定時間ごとに出力する。
操作部14は、図2に示すように、撮影開始ボタン14a、及び図示しない電源ボタン等の操作ボタンを有する。操作部14は、各種操作ボタンの押下操作を受け付け、押下操作を示す操作信号を制御部15へ出力する。
表示部13は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイを備え、制御部15から入力される画像信号に応じた画像を表示する。本実施形態において、表示部13のディスプレイは、例えば、透過型ディスプレイであってもよいし、反射型ディスプレイであってもよい。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリとを有する。制御部15は、CPUがROMに予め記憶された制御プログラムを実行することにより、制御部15と接続されている各部を制御して肌測定処理を行う。具体的には、制御部15は、撮影開始ボタン14aの押下操作に応じて照射部11から光を照射し、カメラ12で撮影を行う。そして、カメラ12から一定時間ごとに出力されるフレームごとのRGBの電気信号を解析し、被写体の肌に含まれるヘモグロビンとメラニンの分布に応じたフレームごとの被写体画像を生成し、フレームごとの被写体画像を示す画像データを所定のフレームレートで表示部13に入力する。
(動作)
次に、測定装置1の動作について説明する。図5は、測定装置1における肌測定処理の動作を示す動作フロー図である。
測定装置1の電源がオンにされると、制御部15は、肌測定処理の開始を案内する撮影案内画面を表示部13に表示する(ステップS11)。
ユーザは、撮影案内画面に従い、カメラ12の前の所定の撮影位置で撮影開始ボタン14aを押下する。ユーザが撮影開始ボタン14aを押下すると、制御部15は、操作部14から撮影開始ボタン14aの押下操作を示す操作信号を受け取る(ステップS12:Yes)。そして、制御部15は、照射部11の光源11aによる照明を開始し(ステップS13)、カメラ12により撮影を開始する(ステップS14)。
光源11aからの光に対するユーザの反射光は、カメラ12において受光され、フレームごとの受光量に応じたRGBの電気信号が制御部15に出力される。制御部15は、カメラ12から出力されたフレームごとのRGBの電気信号について増幅処理を含む所定の信号処理を行う。制御部15は、信号処理後の1フレームのRGBの成分値のうち、BとGの成分について独立成分分析を行うことにより、1フレームにおける各画素のメラニンとヘモグロビンのBとGの成分値を抽出する(ステップS15)。
ある座標における肌色の色成分ベクトルCは、C=q(1)・C(1)+q(2)・C(2)+C(3)で表すことができる(C(1),C(2):第1成分色素、第2成分色素の色成分ベクトル、q(1),q(2):第1成分、第2成分色の相対係数、C(3):皮膚構造や他の色素によって発生する定常ベクトル)。RGBの信号について、R,G,Bの色ベクトルをr,g,bとするとき、ある画素の色ベクトルCは、C=[−logr,−logg,−logb]で表すことができる。肌色は、メラニンとヘモグロビンの色成分ベクトルの合成ベクトルで表される。また、メラニンは、青色の光に対する吸収の影響度が高く、ヘモグロビンは、緑色の光に対する吸収の影響度が高い。そのため、各画素のBとGの成分について独立成分分析を行い、BとGの色成分ベクトル(C(1),C(2))と、BとGの相対係数(q(1),q(2))とを求めることにより、各画素におけるメラニンとヘモグロビンのBとGの成分値を抽出することができる。
Bの成分値は、ヘモグロビンよりもメラニンによる吸収の影響を強く受けるため、概略的にはメラニンの分布を表していると言えるが、メラニン量が少ない肌の場合には、ヘモグロビンによる吸収の影響がより大きくなるため、Bの成分値だけでメラニンの分布を表すことができない。そのため、BとGの成分値について独立成分分析を行い、ヘモグロビンとメラニンのBとGの各成分値を抽出することにより、肌におけるメラニンとヘモグロビンのより正確な分布状況を得ることができる。
制御部15は、独立成分分析によって抽出されたヘモグロビンとメラニンのB,Gの各成分値から得られる各画素のヘモグロビンとメラニンの階調データに基づいて、ヘモグロビンの分布とメラニンの分布とを各々表す分布画像を生成する。シミやホクロが存在する部分は、他の部分よりもメラニン量が多く、ニキビ又は赤斑が存在する部分は、他の部分よりもヘモグロビン量が多い。そのため、メラニンの分布画像により、シミ又はホクロの存在を確認することができ、ヘモグロビンの分布画像により、ニキビ又は赤斑の存在を確認することができる。
そして、制御部15は、フレームごとのRGBの各成分値に基づくカラー画像を生成し、フレームごとのカラー画像と、ヘモグロビン及びメラニンの分布画像とを合成した被写体画像を生成し、生成した各フレームの被写体画像の画像データをRAMに記憶する(ステップS16)。
制御部15は、再び、撮影開始ボタン14aの押下操作を示す操作信号を操作部14から受け付けるまで(ステップS17:No)、上記ステップS13からS16の処理を繰り返す。また、制御部15は、撮影開始ボタン14aがユーザによって押下され、撮影開始ボタン14aの押下操作を示す操作信号を操作部14から受け付けると(ステップS17:Yes)、カメラ12による撮影を停止させるとともに(ステップS18)、照射部11による照明を停止させる(ステップS19)。そして、制御部15は、RAMに記憶されているフレームごとの被写体画像の画像データを読み出し、所定のフレームレートでその画像データを出力し、表示部13に被写体の動画像を表示する(ステップS20)。
上述した第1実施形態では、ヘモグロビンとメラニンによる吸収の影響度が異なる、青の波長帯域と緑の波長帯域とにピークを有するスペクトル特性の光をユーザ(被写体)に照射して撮影を行う。これにより、ヘモグロビンとメラニンとでBとGの成分強度が異なる被写体からの反射光を撮像することができるので、1フレームのB,Gの成分値について独立成分分析を行うことによって、1フレームの撮像信号に含まれるヘモグロビンとメラニンのBとGの各成分を抽出することができる。従って、同じ環境下で撮影する場合には、既に行った独立成分分析の演算結果(BとGの色成分ベクトル及びBとGの相対係数)を利用し、撮影により得られたB,Gの成分値からヘモグロビンとメラニンのBとGの成分値を抽出することができる。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態において、被写体の照度は撮影ごとに略一定であることが望ましいが、撮影位置によっては、被写体の照度が撮影毎に異なる場合がある。本実施形態では、被写体の撮影位置が略一定となるように撮影位置を調整する例について説明する。
図6は、本実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。また、図7は、図6に示す測定装置の構成を示すブロック図である。図6及び図7において、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同じ符号をしている。以下、第1実施形態と異なる構成について説明する。
(構成)
図6に示すように、本実施形態に係る測定装置1Aは、表示部13の下方に距離センサ16を備える。距離センサ16は、発光素子と受光素子とを備える。発光素子は、例えば、赤外線LEDで構成され、赤外線を照射する。受光素子は、例えば、PSD(Position Sensitive Detector)で構成され、照射された赤外線の反射光を受光し、測定装置1Aから測定対象物(ユーザ)までの距離を検出した結果を出力する。距離センサ16は、後述の制御部15Aの制御の下、発光素子から赤外光を照射し、受光素子により測定装置1Aからユーザまでの距離を検出する。
図7は、本実施形態に係る測定装置1Aの構成を示すブロック図である。図7において、制御部15Aは、肌測定処理を開始する際、距離センサ16によって測定装置1Aからユーザまでの距離を検出し、検出した距離が予め定められた距離の範囲内である場合に肌測定処理を行う。
(動作)
次に、測定装置1Aの動作について説明する。図8は、測定装置1Aにおける肌測定処理の動作を示す動作フロー図である。図8において、第1実施形態と同様の処理については、図5と同様のステップ番号を付している。
制御部15Aは、ステップS11において撮影案内画面を表示部13に表示後、所定の撮影位置を案内する撮影位置案内画面を表示部13に表示する(ステップS31)。ユーザは、撮影案内画面に従って所定の撮影位置となるように撮影位置を調整する。
そして、制御部15Aは、撮影位置案内画面の表示開始から一定時間の経過後、距離センサ16により測定装置1Aからユーザまでの距離を検出し、検出した距離が予め定められた距離の範囲内であるか否か判断する(ステップS32)。制御部15Aは、検出された距離が所定の距離の範囲外である場合には(ステップS32:No)、ステップS31に戻り、撮影位置案内画面の表示を継続する。また、制御部15Aは、検出された距離が予め定められた距離の範囲内である場合には(ステップS32:Yes)、表示部13における撮影位置案内画面の表示を終了し、ユーザによって撮影開始ボタン14aが押下されるまで待機する(ステップS12:No)。
ユーザによって撮影開始ボタン14aが押下されると(ステップS12:Yes)、制御部15Aは、再び、撮影開始ボタン14aが押下されるまで(ステップS17:No)、上述したステップS13からステップS16の処理を行い、フレームごとの被写体画像の画像データを生成する。制御部15Aは、再び、撮影開始ボタン14aが押下されると(ステップS17:Yes)、上述したステップS18からステップS20の処理を行い、各フレームの被写体画像の画像データを所定のフレームレートで表示部13に出力し、表示部13において被写体の動画像を表示する。
このように構成することにより、測定装置1Aからユーザまでの距離にバラつきが生じず、被写体に照射される光源11aからの光の照度が略一定に保たれる。その結果、撮影ごとに撮影位置にバラつきがある場合と比べ、同一の被写体に対して再現性の高い撮影結果を得ることができる。また、撮影ごとに測定装置1Aからユーザまでの距離にバラつきがある場合と比べ、ユーザに対してより適切に光が照射されるため、ヘモグロビンとメラニンとを適切に分離することができる撮影結果を得ることができる。
<第3実施形態>
上述した第1及び第2実施形態では、光源11aを表示部13の左右に設け、撮影用の照明として用いる例を説明した。本実施形態では、表示部13は透過型の液晶ディスプレイを備え、光源11aと同様のスペクトル特性を有する光源を液晶パネルの裏面側に設ける場合について説明する。以下、第1及び第2実施形態と異なる構成について具体的に説明する。
図9は、本実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。また、図10は、図9に示す測定装置1Bの概略構成を示すブロック図である。図9に示すように、測定装置1Bの表面には、カメラ12と表示部13Bが設けられている。
表示部13Bは、透過型の液晶パネルを有するディスプレイを備え、そのバックライトとして、上述した光源11aと同様のスペクトル特性(図3参照)を有する光源11bを有する。測定装置1Bは、表示モードと撮影モードとを有する。表示モードは、光源11bを表示部13Bのバックライトとして用いるモードである。撮影モードは、光源11bを撮影用の照明として用いるモードである。表示部13Bは、後述する制御部15Bの制御の下、各モードに対応する輝度で光源11bから光を照射する。また、表示部13Bは、撮影モードの場合、液晶パネルの透過率が最大となるようにデータ信号電圧を調整して液晶パネルに印加する。
制御部15Bは、撮影開始ボタン14aの押下操作に応じて表示モードと撮影モードを切り替え、表示部13Bにおいて、切り替えたモードに対応する輝度で光源11bを点灯させる。制御部15Bは、撮影モードの場合は、表示モードよりも輝度が大きくなるように光源11bを点灯させる。以下の説明において、表示モードの場合の輝度を第1輝度、撮影モードの場合の輝度を第2輝度(>第1輝度)と称する。
(動作)
次に、測定装置1Bの動作について説明する。図11は、測定装置1Bにおける肌測定処理の動作を示す動作フロー図である。図11において、第1及び第2実施形態と同様の処理については、図5及び図8と同様のステップ番号を付している。
測定装置1Bの電源がオンにされると、制御部15Bは、表示モードに切り替え、表示部13Bにおいて、表示モードに応じた第1輝度で光源11bを点灯させる(ステップS41)。そして、制御部15Bは、表示部13Bにおいて撮影案内画面を表示させ(ステップS11)、ユーザによって撮影開始ボタン14aが押下されると(ステップS12:Yes)、撮影案内画面の表示を終了して撮影モードに切り替える。制御部15Bは、表示部13Bにおいて、液晶パネルの透過率が最大となるようにデータ信号電圧を調整し、表示モードよりも大きい第2輝度で光源11bを点灯させる(ステップS42)。
制御部15Bは、再び、撮影開始ボタン14aが押下されるまで、カメラ12においてユーザを撮影する(ステップS14、ステップS17:No)。制御部15Bは、撮影開始ボタン14aが押下されると(ステップS17:Yes)、カメラ12の撮影を停止し(ステップS18)、撮影モードから表示モードに切り替え、表示部13Bにおいて、光源11bを第1輝度で点灯させる(ステップS43)。そして、制御部15Bは、ステップS14においてカメラ12から出力されたフレームごとのRGBの電気信号に所定の信号処理を施し、信号処理後の1フレームのBとGの成分値に対して独立成分分析処理を行い、メラニンとヘモグロビンのBとGの成分値に基づくメラニンとヘモグロビンの分布画像を生成する(ステップS15)。また、制御部15Bは、信号処理後のフレームごとのRGBの成分値に基づくカラー画像を生成し、フレームごとのカラー画像とメラニンとヘモグロビンの分布画像とを合成した被写体画像を生成する。そして、制御部15Bは、各フレームの被写体画像の画像データを表示部13Bに所定のフレームレートで出力して被写体の動画像を表示する(ステップS44)。
上述した第3実施形態では、光源11bが、表示部13Bにおけるバックライトとして用いられるとともに、撮影用の照明として用いられるため、第1実施形態及び第2実施形態と比べて測定装置の大きさを小さくすることができる。また、光源11bから照射された光は、表示部13Bのディスプレイ表面から放射されるため、第1実施形態及び第2実施形態と比べて被写体に対して略均一に光を照射させることができる。
なお、本実施形態では、撮影モードの場合に、表示部13Bにおいて、液晶パネルの透過率が最大となるようにデータ信号電圧を調整するとともに、表示モードよりも輝度が大きくなるように光源11bの輝度を調整する例を説明した。しかしながら、光源11bからの光に対する被写体の照度が最適な明るさとなるように、データ信号電圧と光源11bの輝度の少なくとも一方を調整すればよい。
<第4実施形態>
上述した第3実施形態において、表示部13Bの表示面に、自然光等の環境光の反射を抑制するために円偏光フィルタが設けられている場合、光源11bから照射された光は円偏光になり被写体(ユーザ)に照射される。カメラ12の入射光は、光源11bからの偏光に対する被写体の反射光だけでなく、自然光等の環境光も含まれる。そのため、本実施形態では、光源11bからの偏光に対する被写体の反射光のうち、肌内部で拡散反射された内部反射光以外の光がカメラ12に入射しないように、カメラ12の前に偏光フィルタを設けるように構成する。
図12は、本実施形態に係る測定装置の外観を表す模式図である。測定装置1Cは、表示部13Cの表示面に円偏光フィルタ(図示略)を備える。図12に示すように、カメラ12の前には、表示部13Cに設けられた円偏光フィルタの偏光方向と同じ偏光方向を有する偏光フィルタ17が設けられている。つまり、表示部13Cにおいて右円偏光フィルタが設けられ、光源11bからの光が右円偏光として被写体に照射される場合には、偏光フィルタ17として、右円偏光フィルタをカメラ12の前に設けられる。また、表示部13Cに左円偏光フィルタが設けられ、光源11bからの光が左円偏光として被写体に照射される場合には、偏光フィルタ17として、左円偏光フィルタがカメラ12の前に設けられる。
なお、表示部13Cにおいて直線偏光フィルタが設けられる場合には、偏光フィルタ17として、その直線偏光フィルタの偏光方向に対して直交する偏光方向を有する直線偏光フィルタをカメラ12の前に設ければよい。
カメラ12の前に、被写体の内部反射光を透過させる偏光フィルタ17を設けることにより、被写体の内部反射光をカメラ12に入射させ、被写体の肌表面からの表面反射光や環境光等の光をカメラ12に入射させないようにすることができる。その結果、内部反射光以外の光もカメラ12で撮像される場合と比べ、より適切にヘモグロビンとメラニンとが分離されたヘモグロビンとメラニンの分布画像を得ることができる。
<第5実施形態>
本実施形態では、被写体の表面反射光と内部反射光とを区別して撮像することにより、肌内部におけるメラニン及びヘモグロビンの分布だけでなく、被写体の肌表面におけるシワやキメ等、肌表面の状態を測定する。以下、具体的に説明する。
図13は、本実施形態に係る測定装置の構成を示すブロック図である。測定装置1Cは、第4実施形態の図12と同様、カメラ12の前に偏光フィルタ17が設けられる。本実施形態において、表示部13Cには右偏光フィルタが設けられており、表示部13Cを透過した光源11bからの光は右円偏光である。この場合、偏光フィルタ17として左円偏光フィルタをカメラ12の前に設置すると、肌表面で反射された表面反射光が撮像される。また、偏光フィルタ17として右円偏光フィルタをカメラ12の前に設置する場合には、肌内部において拡散反射された内部反射光が撮像される。
なお、表示部13Cにおいて左円偏光フィルタが設けられる場合、つまり、表示部13Cを透過した光が左円偏光である場合には、右円偏光フィルタが表示部13Cに設けられる上記の場合とは逆位相の円偏光フィルタをカメラ12の前に設置する。つまり、偏光フィルタ17として右円偏光フィルタを設置すると、カメラ12において表面反射光が撮像され、偏光フィルタ17として左円偏光フィルタを設置すると、内部反射光が撮像される。また、表示部13Cに直線偏光フィルタが設けられる場合において、偏光フィルタ17として、その直線偏光と偏光方向が平行となるように、直線偏光フィルタをカメラ12の前に設置することにより、表面反射光を撮像することができる。一方、表示部13Cを透過した直線偏光に対して偏光方向が直交するように、その直線偏光フィルタを回転させることにより、内部反射光を撮像することができる。
なお、偏光フィルタ17の設置は、ユーザが、表面反射光又は内部反射光を透過させる偏光方向となるように手動で設置してもよい。また、偏光フィルタ17が直線偏光フィルタである場合、表面反射光又は内部反射光の撮像時に、直線偏光フィルタの偏光方向を90°回転させる切り換え機構を偏光フィルタ17に設け、偏光フィルタ17の偏光方向を自動で切り替えてもよい。要は、被写体の表面反射光と内部反射光の一方を選択的に透過させることができるように、カメラ12の前に設置する偏光フィルタ17の偏光方向が切り替えられればよい。
測定装置1Cは、表面反射光を透過させる偏光方向の偏光フィルタ17がカメラ12の前に設置された後、ユーザによる撮影開始ボタン14aの押下操作に応じて、カメラ12で表面反射光を撮像し、制御部15Cにおいて、フレームごとの表面反射光の撮像信号を用いてカラー画像(以下、表面反射被写体画像)を生成する。
また、測定装置1Cは、内部反射光を透過させる偏光方向の偏光フィルタ17がカメラ12の前に設置された後、ユーザによる撮影開始ボタン14aの押下操作に応じて、光源11bからの光に対する被写体の内部反射光をカメラ12で撮像する。そして、制御部15Cにおいて、フレームごとの内部反射光の撮像信号に基づきカラー画像(以下、内部反射画像)を生成する。さらに、制御部15Cにおいて、フレームごとの内部反射光のB、Gの成分値に対して独立成分分析処理を行い、メラニンとヘモグロビンの分布画像を生成し、フレームごとのメラニンとヘモグロビンの分布画像と内部反射画像とを合成した内部反射被写体画像を生成する。そして、制御部15Cは、フレームごとの表面反射被写体画像と内部反射被写体画像の画像データを所定のフレームレートで表示部13Cに出力する。これにより、表示部13Cにおいて表面反射被写体画像と内部反射被写体画像の各画像データに基づく各動画が表示される。
ここで、表示部13Cを透過した光源11bからの光が右円偏光である場合における表面反射被写体画像を図14(a)に示し、内部反射被写体画像の例を図14(b)に示す。また、表示部13Cを透過した光源11aからの光が直線偏光である場合における表面反射被写体画像を図15(a)に示し、内部反射被写体画像の例を図15(b)に示す。図14(b)及び図15(b)に示すように、内部反射被写体画像における破線枠の部分には、メラニンによるシミの存在を確認することができるが、図14(a)及び図15(a)の表面反射被写体画像ではシミの存在が分かりにくい。メラニンとヘモグロビンは、肌の内部(表皮と真皮)に含まれるため、表面反射光に基づく表面反射被写体画像にはメラニンとヘモグロビンによるシミやニキビ等が表れ難い。一方、図14(a)及び図15(a)の表面反射被写体画像の破線枠の部分の肌表面の凹凸の状態は、図14(b)及び図15(b)に示す内部反射被写体画像の破線枠の部分よりも鮮明に表されている。
ユーザは、表面反射被写体画像から被写体の肌表面の凹凸によるシワやキメ等の状態を確認することができ、内部反射被写体画像から被写体の肌内部のメラニン及びヘモグロビンによるシミやニキビ等の存在を確認することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。以下、本発明の変形例について説明する。
(1)上述した第1実施形態から第5実施形態では、光源11aとして、450nm近傍のピーク波長と500nm以上、600nm以下のピーク波長を有するスペクトル特性の光源を用いる例を説明したが、以下の光源を用いてもよい。本変形例では、例えば、光源11aとして、ヘモグロビンの吸収による影響が小さい440nm以上、500nm以下の波長帯域と、ヘモグロビンの吸収による影響が大きい510nm以上、600nm以下の波長帯域とにピークを有するスペクトル特性の光源を用いる。この光源を用いて被写体をカメラ12で撮影したRGBの成分値に基づくカラー画像に、B,Gの各成分値に基づく単色の画像を合成した被写体画像を図16(a)(b)に示す。
図16(a)に示す被写体画像161は、Bの成分値に基づく画像とカラー画像とを合成した画像である。Bの成分値は、ヘモグロビンの吸収による影響が小さいものの、メラニンとヘモグロビンによる吸収が寄与している。そのため、被写体画像161では、破線枠Aで示す部分におけるメラニンによるシミ等と、破線枠Bで示す部分におけるヘモグロビンによる赤斑等が表されている。
図16(b)に示す被写体画像162は、Gの成分値に基づく画像とカラー画像とを合成した画像である。Gの成分値は、メラニンの吸収による影響が小さく、ヘモグロビンによる吸収が寄与している。そのため、被写体画像162では、破線枠Aの部分は破線枠Bに比べて鮮明に表れていないが、破線枠Bにおける赤斑等は鮮明に表れている。
カラー画像とRGBの単色の画像とを合成した被写体画像161、162では、メラニンとヘモグロビンとが分離されていないため、シミと赤斑の存在を明確に区別することができない。そのため、第1実施形態と同様、B,Gの成分値について独立成分分析処理を行い、ヘモグロビンとメラニンの分布画像をカラー画像と合成することで、図16(c)に示す被写体画像163が得られる。被写体画像163では、ヘモグロビンとメラニンが分離されているため、破線枠Aにおいてシミは黒く、破線枠Bにおいて赤斑は白く、区別可能に表示される。
(2)上述した第1実施形態から第5実施形態では、測定装置において、カメラ12の撮像結果を独立成分分析し、ヘモグロビンとメラニンとを分離した分布画像を生成する例を説明したが、測定装置と接続された外部装置にカメラ12の撮像結果を出力し、外部装置において独立成分分析処理を行ってもよい。外部装置は、測定装置とインターネット等の通信回線を介して接続されたクラウドコンピュータであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)等の通信ケーブルを介して接続されたパーソナルコンピュータであってもよい。
(3)上述した第1実施形態から第5実施形態では、カメラ12で撮影するごとに、撮像信号について独立成分分析処理を行う例を説明したが、同じ撮影環境で測定装置を用いる場合には、以下のようにしてもよい。具体的には、例えば、初めて電源を投入した際の最初の撮影結果について行った独立成分分析処理の演算結果(BとGの色成分ベクトル、BとGの相対係数)を次回以降の撮影結果に利用して、ヘモグロビンとメラニンの分布画像を生成してもよい。
(4)上述した第1実施形態から第5実施形態では、カメラ12で撮影されたB,Gの成分値を独立成分分析してヘモグロビンとメラニンの分布画像を生成する例を説明したが以下のようにしてもよい。例えば、ユーザの選択により、独立成分分析を行わず、簡易的に、1フレームの各画素のBとGの成分値から1フレームのBとGの階調画像を生成し、BとGの階調画像からメラニンの分布画像を生成してもよい。Bの成分値は、主にメラニンの影響を受け、Gの成分値は、主にヘモグロビンの影響を受ける。そのため、1フレームの各画素のBの成分値からGの成分値を差し引くことにより、メラニンの分布画像を生成することができる。なお、このメラニンの分布画像をRGBのカラー画像と合成して表示してもよい。
(5)上述した第1実施形態から第5実施形態では、ヘモグロビンとメラニンの分布画像とRGBの成分値に基づくカラー画像とを合成する例を説明したが、以下のようにしてもよい。具体的には、ヘモグロビンとメラニンの分布画像とカラー画像とを合成せず、ヘモグロビンとメラニンの分布画像に基づいて、カラー画像におけるヘモグロビンとメラニンの分布している領域を指し示すように表示してもよい。
(6)上述した第3実施形態から第5実施形態において、第2実施形態と同様に、測定装置に距離センサ16を設け、距離センサ16で検出した距離が所定の距離範囲内である場合において、撮影開始ボタン14aがユーザによって押下されたときに被写体を撮影するように構成してもよい。
(7)上述した第1実施形態から第5実施形態では、撮影開始ボタン14aの押下操作に応じてカメラ12で撮影を行う例について説明したが、測定装置に距離センサ16が設けられる場合には、距離センサ16で検出した距離が所定の距離範囲内であれば、カメラ12において自動で撮影を開始してもよい。
(8)上述した第1実施形態から第5実施形態では、光源11a,11bとして、450nm近傍と550nm近傍とにピーク波長を有するスペクトル特性の白色LEDが用いられる例を説明したが、有機EL照明でもよい。この場合、有機EL照明のスペクトル特性は、例えば、図17に示すように、450nm近傍と、515nm近傍と、600nm近傍とにピーク波長を有するスペクトル特性であってもよい。また、青の波長帯域と緑の波長帯域において、ヘモグロビンとメラニンの吸収の影響度が互いに異なるピーク波長を有するスペクトル特性となるように、複数のLEDを組み合わせた照明であってもよいし、有機EL照明と蛍光体とを組み合わせた照明であってもよい。
(9)上述した第1実施形態から第5実施形態では、撮影開始ボタン14aの押下操作によってカメラ12により撮影を開始し、再び撮影開始ボタン14aが押下されるまで撮影を継続する。そして、再び撮影開始ボタン14aが押下された後、撮影されたフレームごとの撮像信号に基づく被写体の動画を表示する例であったが、被写体の静止画像を表示するようにしてもよい。この場合には、測定装置において、撮影開始ボタン14aが押下されたタイミングで1回の撮影を行い、撮影された1フレームの撮像信号に基づく被写体の静止画像を表示してもよい。
(10)上述した第1実施形態から第5実施形態において、RGBの撮像信号から得られたヘモグロビンとメラニンの分布を表す分布情報をデータベースに蓄積し、蓄積されたヘモグロビンとメラニンの分布情報から将来の肌の状態を推定した結果を表示部に提示してもよい。
1,1A,1B,1C…測定装置、11…照射部、11a…光源、12…カメラ、13,13B,13C…表示部、14…操作部、14a…撮影開始ボタン、15,15A,15B,15C…制御部、16…距離センサ、17…偏光フィルタ

Claims (5)

  1. 肌を測定する測定装置であって、
    被写体に光を照射する光源を有する照射部と、
    R(赤)、G(緑)、及びB(青)の所定の波長帯域の光を各々透過させるフィルタを備え、前記フィルタを透過した前記被写体からの反射光を撮像するカメラと、
    前記カメラの撮像によって得られたRGBの撮像信号を出力する出力部と、を備え、
    前記光源は、青と緑の波長帯域において、メラニンとヘモグロビンによる吸収の影響度が互いに異なるピークを有するスペクトル特性の光を照射する、測定装置。
  2. 前記スペクトル特性は、440nm以上、500nm未満の波長帯域と、500nm以上、600nm以下の波長帯域とに各々ピークを有する、請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記出力部から出力される前記撮像信号に基づく画像を表示する液晶パネルを有する表示部をさらに備え、
    前記光源は、前記液晶パネルの裏面に設けられ、
    前記表示部は、前記被写体を前記カメラで撮影する場合には、前記液晶パネルの透過率が最大となるように前記液晶パネルのデータ信号電圧を調整する処理と、前記画像を前記液晶パネルに表示する場合よりも大きい輝度で前記光源を点灯する処理の少なくとも一方の処理を行う、請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記被写体に照射される前記光源からの光は偏光であり、
    前記カメラの前に設けられた偏光フィルタをさらに備え、
    前記偏光フィルタの偏光方向は、前記光源からの偏光に対する前記被写体の反射光のうち、前記被写体の内部反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第1の偏光方向である、請求項1から3のいずれか一項に記載の測定装置。
  5. 前記偏光フィルタの偏光方向は、前記第1の偏光方向と、前記被写体の反射光のうち、前記被写体の表面反射光を透過するように前記光源からの偏光に対して位相差を有する第2の偏光方向の一方に切り替えられる、請求項4に記載の測定装置。
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