JP6181751B2 - 望まれない核酸配列のネガティブ選択のための組成物および方法 - Google Patents

望まれない核酸配列のネガティブ選択のための組成物および方法 Download PDF

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Description

相互参照
これは、2012年6月18日に出願された米国仮特許出願第61/661,293号(この全ては、その全体が参考として本明細書に援用される)の優先権の利益を主張する。
次世代シークエンシング(NGS)ライブラリーは、ヌクレオチド配列が決定されるであろうDNA断片の集合体である。これらのライブラリーへの挿入のためのDNAの供給源は、典型的に、所望の長さに断片化されたゲノムDNAまたは所定の細胞集団由来のトランスクリプトームのコピーである。トランスクリプトームライブラリーは、RNA集団からcDNAコピーを作製し、それぞれのDNA鎖に対する相補体(complement)を作り、それによって二本鎖DNAを生成し、次いで、二本鎖DNAを、ライブラリー特異的アダプターに対してライゲーションすることによって生成される。cDNAは、ランダムプライマー、配列特異的プライマー、またはポリアデニル化されている転写物の集団をプライミングする(prime)ためにオリゴdTテイルを含有するプライマーを使用することによって合成することができる。頻繁に、これらの断片集団は、特定の研究に対して関心のないDNAを含有し、ある場合には、これらの非所望のDNA配列が、DNA集団全体のかなりのパーセンテージに相当する。たとえば、全トランスクリプトーム研究において、リボソームRNA(rRNA)配列は、典型的なcDNAライブラリーにおいて、サンプルからrRNAを除去するためのステップがないので、すべての断片のうちの大多数(60〜90%)を構成する。他の例において、末梢血からの遺伝子発現解析は、主として、末梢血単核細胞(PBMC)由来のmRNAを対象にし、これは、全血サンプルの0.1%未満を構成する。血液サンプルにおいて大多数の細胞を構成する赤血球由来のグロビンRNAの低下は、そのようなアッセイにおいて望ましい。
rRNA除去または排除の場合には、3つの一般的な方法が記載されている:1)出発集団からのrRNAの除去;2)オリゴdTプライマーを使用する差別的なプライミング(つまりポリアデニル化された転写物のみをプライミングする);および3)rRNA配列に対して相補的なプライマーがプライマープールにおいて特異的に排除される(または比率的に少ない)差別的なプライミング(Not−So−RandomまたはNSRプライマーアプローチ;Armourら、2009を参照されたい)。ポリ(A)配列のみを認識するプライマーにより全RNA集団をプライミングすることは、2つの理由で問題である。第1に、原核生物のmRNAがそれらの3’末端にポリ(A)配列を含有していないので、それは原核生物で使用することができない。第2に、真核生物のRNAサンプルでさえ、調節転写物などのような多くの生物学的に重要なエレメントがポリアデニル化されておらず、そのため、オリゴdTプライミングによりライブラリーから失われる。特定の生物に対して設計される場合、NSRプライミング戦略は有効になり得るが、プライマーのそれほど最適化されていないセットが広範囲のサンプルタイプにわたって用いられる場合、NSRプライミングは、サンプル集団において歪みを引き起こし得る。
NGSライブラリーから特定の非所望のDNA断片を除去するための改善された方法についての必要性がある。そのような方法は、理想としては、偏りがない鋳型集団から始まり、NGSライブラリーが生成された後に、配列特異的な形で非所望のDNA断片を排除することを可能にするであろう。本明細書において記載される本発明は、この必要性を満たす。
本発明は、非所望の核酸配列が排除されたまたは実質的に低下したNGSライブラリーの構築のための新規な方法、組成物、およびキットを提供する。詳細には、本発明の重要な態様は、出発核酸配列集団(たとえばトランスクリプトーム)の配列がすべて、歪みがなく偏りがない形で示されるNGSライブラリーの生成後に、配列特異的な形で非所望のDNA配列の排除または低下を可能にする方法および組成物である。本発明の方法は、核酸ライブラリーからの、リボソームRNAなどのような非所望の核酸配列の排除のために、また、結果的に、ライブラリーにおける関心のある核酸配列の濃縮のために、用いることができる。
一態様において、本発明は、一本鎖DNA鋳型を有する核酸ライブラリーからの配列特異的な形での非所望の核酸配列の選択的な除去のための方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、a)配列特異的なオリゴヌクレオチドプライマーまたは配列特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットを、それぞれの末端に付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖DNA鋳型に対してアニールするステップであって、配列特異的なオリゴヌクレオチドが、非所望の核酸配列または非所望の核酸配列に隣接している領域に対して相補的となるように設計され、2つのアダプター配列のうちの1つが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含有するステップ、b)アダプター−DNA鋳型ジャンクションを越えて、DNAポリメラーゼにより配列特異的なプライマーを伸長させ、それによって、二本鎖DNA断片を作るステップであって、オリゴヌクレオチドプライマーが、一本鎖DNA鋳型に対して相補的であるステップ、c)二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより、DNA断片(一本鎖および二本鎖の両方)の集団を処理し、それによって、アダプター制限エンドヌクレアーゼ部位で二本鎖DNA断片のみを切断し、したがって、非所望の核酸配列を含有する断片の一方の末端からアダプターを除去するステップ、ならびにd)それぞれのアダプターに対して特異的なプライマーを使用してPCRを実行し、それによって、断片が同じ鋳型上に両方のPCRプライミング部位を有する場合のみ、指数関数的な増幅が生じ、それによって、所望の核酸配列のみを増幅するステップを含む。
他の態様において、本発明は、出発核酸配列集団のすべての配列が示される偏りがない核酸鋳型集団を保持しながら、関心のあるサンプルから核酸ライブラリーを構築するための方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、方向性をもつ(つまり鎖特異的な)核酸ライブラリーの構築のための方法であって、a)RNAサンプルを逆転写するステップ、b)逆転写されたRNAサンプルから二本鎖cDNAを生成するステップであって、第2の鎖のcDNA合成の間に、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、鎖の全長に沿ってcDNAの第2の鎖の中に組み込まれるステップ、c)二本鎖cDNA上で末端修復を実行するステップ、d)二本鎖cDNAに対してアダプターをライゲーションするステップであって、2つのアダプターのうちの1つが、アダプターのライゲーション鎖の中に組み込まれる修飾ヌクレオチドを有するステップ、e)ギャップ修復を実行するステップ、f)適した分解剤によってcDNAの第2の鎖を選択的に除去するステップ、およびg)サンプルから分解産物を除去し、それによって、それぞれの末端に付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖DNA鋳型のライブラリーをもたらすステップを含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、cDNAの第2の鎖の中に組み込まれる修飾ヌクレオチドが、デオキシウリジン三リン酸(dUTP)であり、分解剤が、ヌクレアーゼウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG)である。
他の実施形態において、構築されている核酸ライブラリーが、鎖特異的ではない。
いくつかの実施形態において、関心のある核酸サンプルが、全RNAを含む。いくつかの実施形態において、関心のある核酸サンプルが、ランダムプライマー集団を使用してプライミングされる。他の実施形態において、関心のある核酸サンプルが、部分的に選択的なプライマー集団を使用してプライミングされる。
様々な態様において、本発明は、核酸のプールから望まれない核酸を排除するための方法に関する。ライブラリーは、残りの核酸により調製されてもよい。核酸排除およびライブラリー生成は、鎖特異的な形で実行されてもよい。第1の態様によれば、本発明は、核酸ライブラリーから特異的な非所望の核酸配列を排除するまたは低下させるための方法であって、(a)それぞれのDNA断片のそれぞれの末端に対して付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖DNA断片を含む核酸ライブラリーを生成するステップ、(b)それぞれの末端に付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖DNA断片に対して配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブをアニールするステップであって、配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブが、非所望の核酸配列に対して相補的となるように設計され、2つのアダプターの少なくとも1つが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含むステップ、(c)DNAポリメラーゼにより配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブを伸長させ、それによって、非所望の核酸配列の少なくとも1つの一部分を含む二本鎖DNA断片を作るステップ、(d)二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより、二本鎖および一本鎖DNAを含むDNA断片の集団を処理し、それによって、制限エンドヌクレアーゼ部位で二本鎖DNA断片を切断するステップ、および(e)アダプター配列に対して特異的なプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、所望の核酸配列を含むDNA断片を増幅するステップを含む方法に関する。いくつかの実施形態において、方法は、増幅された産物をシークエンシングするステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、核酸ライブラリーが、ソートされた細胞の集団に由来する。いくつかの実施形態において、核酸ライブラリーが、単一細胞に由来する。いくつかの実施形態において、方法は、マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の集団を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞表面マーカーに従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞の光学的特性に従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞サイズに従って実行される。いくつかの実施形態において、非所望の核酸配列が、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む。いくつかの実施形態において、ステップd.の制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである。いくつかの実施形態において、DNAポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼを含む。いくつかの実施形態において、DNAポリメラーゼが、MyTaqポリメラーゼである。いくつかの実施形態において、ステップ(a)が、i.RNAサンプルを逆転写するステップ、ii.逆転写されたRNAサンプルから二本鎖cDNAを生成するステップであって、4つのdNTP dATP、dCTP、dGTP、またはdTTPのうちの少なくとも1つが、第2の鎖の合成の間に非標準dNTPと交換され、第2の鎖の中に組み込まれるステップ、iii.二本鎖cDNA上で末端修復を実行するステップ、iv.二本鎖cDNAの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップであって、アダプター鎖のうちの1つが、アダプターのライゲーション鎖の中に組み込まれる非標準ヌクレオチドを有するステップ、v.ギャップ修復を実行するステップ、およびiv.切断剤によって第2の鎖を選択的に除去するステップを含む。いくつかの実施形態において、非標準ヌクレオチドが、ウリジンまたはイノシンを含む。いくつかの実施形態において、ステップviが、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位(abasic site)を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。
第2の態様において、本発明は、核酸のプールに対するアダプターライゲーションの方法であって、(a)5’リン酸を含む第1の核酸鎖、5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む第2の核酸鎖を含む核酸を、5’リン酸を欠く第1のアダプター鎖ならびに5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠く第2のアダプター鎖を含む、少なくとも1つの第1のアダプターとライゲーションするステップ、(b)3’伸長反応を実行するステップ、ならびに(c)1つ以上の切断試薬を含む作用物質により切断反応を実行し、それによって、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む少なくとも1つの核酸鎖を切断するステップであって、1つ以上の切断剤のうちの1つが、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む核酸鎖に対して特異的であるステップを含む方法に関する。いくつかの実施形態において、方法は、核酸を、5’リン酸を欠く第3のアダプター鎖ならびに5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠く第4のアダプター鎖を含む第2のアダプターとライゲーションするステップを含み、第1および第2のアダプターが、異なる。いくつかの実施形態において、核酸が、それぞれの末端で第1のアダプターまたは第2のアダプターとライゲーションされる。いくつかの実施形態において、非標準ヌクレオチドが、ウラシルおよびイノシンから選択される。いくつかの実施形態において、ステップcが、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の切断試薬が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、1つ以上の切断試薬が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の切断試薬が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、1つ以上の切断試薬が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の切断試薬が、エンドヌクレアーゼVを含む。いくつかの実施形態において、方法は、第1のプライマーおよび第2のプライマーを含む増幅反応を実行するステップをさらに含み、第1のプライマーが、第1のアダプター鎖に対してハイブリダイズすることができ、第2のプライマーが、第4のアダプター鎖に対してハイブリダイズすることができ、それによって、増幅産物を生成する。いくつかの実施形態において、第1のアダプターが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。いくつかの実施形態において、方法は、(d)第1の核酸鎖上の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、(e)DNAポリメラーゼによりプローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、および(f)二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、アダプター配列に対して特異的なプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、核酸のプールにおいて少なくとも1つの第2の核酸を増幅するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の核酸が、ステップdにおける配列を欠く。いくつかの実施形態において、方法は、第2の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、核酸が、i.RNA上で第1の鎖の合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、ii.非標準ヌクレオチドの存在下において第1の鎖上で第2の鎖の合成を実行し、それによって、第2の鎖の合成産物を形成することによって生成される。いくつかの実施形態において、方法は、RNAを選択的に切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む。いくつかの実施形態において、方法は、iii.第1の鎖の合成産物および第2の鎖の合成産物を断片化し、それによって、断片化された第1の鎖の合成産物および第2の鎖の合成産物を生成するステップ、iv.末端修復を実行するステップ、ならびにv.5’リン酸化を実行するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、核酸のプールが、ソートされた細胞の集団に由来する。いくつかの実施形態において、核酸のプールが、単一細胞に由来する。いくつかの実施形態において、方法は、マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の集団を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞表面マーカーに従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞の光学的特性に従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞サイズに従って実行される。いくつかの実施形態において、核酸のプールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む。いくつかの実施形態において、制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである。いくつかの実施形態において、3’伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される。いくつかの実施形態において、3’伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される。
第3の態様において、本発明は、所望の核酸および望まれない核酸を含む核酸の鎖保持ライブラリーを作るためのアダプターライゲーションのための方法であって、(a)1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む望まれない核酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む所望の核酸を含む鋳型のプールを、それぞれ3’オーバーハングを含む複数の部分的二重鎖プライマーと混合するステップ、(b)複数の部分的二重鎖プライマーを鋳型に対してアニールするステップ、(c)鋳型に沿ってプライマー伸長反応を実行し、それによって、それぞれプライマー伸長産物を含む二本鎖核酸を形成するステップ、(d)プライマー伸長産物の少なくとも1つの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップ、ならびに(e)1つ以上のヌクレオチドを含む核酸に対して特異的な切断剤により二本鎖核酸から鋳型を切断するステップを含む方法に関する。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、二本鎖部分内に共有配列を含む。いくつかの実施形態において、方法は、アダプターに沿ってプライマー伸長反応を実行することを含むステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、ステップeが、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルおよびイノシンを含む。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、i.1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下においてRNA上で第1の鎖合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、ii.断片化反応を実行することによって生成される。いくつかの実施形態において、方法は、RNAを選択的に切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む。いくつかの実施形態において、断片化反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドを標的にする切断剤を利用するステップを含む。いくつかの実施形態において、断片化反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。いくつかの実施形態において、アダプターが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。いくつかの実施形態において、方法は、(f)プライマー伸長産物の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、(g)DNAポリメラーゼによりプローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、および(h)二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、アダプターに対して逆相補的な配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーによりPCRを実行し、それによって、鋳型のプールにおいて所望の核酸を増幅するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、所望の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、ソートされた細胞の集団に由来する。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、単一細胞に由来する。いくつかの実施形態において、方法は、マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の集団を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞表面マーカーに従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞の光学的特性に従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞サイズに従って実行される。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む。いくつかの実施形態において、制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである。いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される。いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される。
第4の態様において、本発明は、所望の核酸および望まれない核酸を有する核酸の鎖保持ライブラリーを作るためのアダプターライゲーションのための方法であって、(a)望まれない核酸および所望の核酸を含む鋳型のプールを、それぞれ3’オーバーハングを含む複数の部分的二重鎖プライマーと混合するステップ、(b)複数の部分的二重鎖プライマーを鋳型に対してアニールするステップ、(c)鋳型に沿ってプライマー伸長反応を実行し、それによって、それぞれプライマー伸長産物を含む二本鎖核酸を形成するステップ、(d)プライマー伸長産物の少なくとも1つの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップ、ならびに(e)1つ以上のヌクレオチドを含む核酸に対して特異的な切断剤により二本鎖核酸からプライマー伸長産物を切断するステップを含む方法に関する。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、二本鎖部分内に共有配列を含む。いくつかの実施形態において、3’オーバーハングを有する複数の部分的二重鎖プライマーの鎖が、二本鎖部分内の共有配列においてアデニンを欠く。いくつかの実施形態において、方法は、アダプターに沿ってプライマー伸長反応を実行することを含むステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下において実行される。いくつかの実施形態において、ステップeが、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、i.1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下においてRNA上で第1の鎖合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、ii.断片化反応を実行することによって生成される。いくつかの実施形態において、方法は、RNAを選択的に切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む。いくつかの実施形態において、断片化反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドを標的にする切断剤を利用するステップを含む。いくつかの実施形態において、断片化反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。いくつかの実施形態において、アダプターが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。いくつかの実施形態において、方法は、(f)望まれない核酸の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、(g)DNAポリメラーゼによりプローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、および(h)二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、アダプターに対して逆相補的な配列および3’オーバーハングと対向する部分的二重鎖プライマーの共有配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、鋳型のプールにおいて所望の核酸を増幅するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、所望の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、ソートされた細胞の集団に由来する。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、単一細胞に由来する。いくつかの実施形態において、方法は、マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の集団を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞表面マーカーに従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞の光学的特性に従って実行される。いくつかの実施形態において、ソートが、細胞サイズに従って実行される。いくつかの実施形態において、鋳型のプールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む。いくつかの実施形態において、制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである。いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される。いくつかの実施形態において、プライマー伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される。
態様のいずれかによれば、本発明は、望まれない配列を部分的に、実質的に、または完全に排除することに関し、少なくとも2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、98、99、99.5、99.8、99.9、99.99パーセント、もしくはそれ以上のいくつかのまたはすべての望まれない配列が、排除され、任意選択で、部分的に、実質的に、または完全に所望の配列を保持することに関し、98、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.01パーセント未満、もしくはそれより少ないいくつかのまたはすべての所望の配列が排除される。いくつかの実施形態において、態様のいずれかにおける方法は、望まれない配列のいくつかまたはすべてを完全に排除する。いくつかの実施形態において、態様のいずれかにおける方法は、所望の配列のうちのいくつかまたはすべてを完全に保持する。態様のいずれかにおいて、本明細書において記載される方法は、望まれないおよび所望の核酸配列の間の、いくつかの望まれないおよびいくつかの所望の核酸配列の間の、またはすべての望まれないおよびすべての所望の核酸配列の間の存在比を、1.1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、60、75、100、200、500、1000、5000、10000、100000、1000000倍、またはそれ以上、減少させてもよい。
様々な態様において、本発明は、キットに関する。第1の態様において、本発明は、制限エンドヌクレアーゼ、一方の鎖上に1つ以上の非標準ヌクレオチドを含み、5’リン酸を欠く第1のアダプター、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠き、5’リン酸を欠く第2のアダプター、リガーゼ、ポリメラーゼ、切断剤、プローブのライブラリー、アダプター配列に対して特異的なプライマーのセットを含むキットであって、第2のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含むキットに関する。
第2の態様において、本発明は、制限エンドヌクレアーゼ、5’リン酸を欠く第1のアダプター、それぞれ3’オーバーハングを含み、かつ二本鎖部分内に共有配列を含む、複数の部分的二重鎖プライマー、リガーゼ、ポリメラーゼ、切断剤、プライマー伸長反応のためにプライマーとして作用することができるプローブのライブラリー、およびアダプターに対して逆相補的な配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーを含み、第1のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含み、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含むキットに関する。
第3の態様において、本発明は、制限エンドヌクレアーゼ、5’リン酸を欠く第1のアダプター、それぞれ3’オーバーハングを含み、二本鎖部分内に共有配列を含み、かつ3’オーバーハングを有する複数の部分的二重鎖プライマーの鎖が二本鎖部分内の共有配列においてアデニンを欠く複数の部分的二重鎖プライマー、リガーゼ、ポリメラーゼ、切断剤、プライマー伸長反応のためにプライマーとして作用することができるプローブのライブラリー、およびアダプターに対して逆相補的な配列および3’オーバーハングの反対の部分的二重鎖プライマーの共有配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーのセットを含み、第1のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含み、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含むキットに関する。
態様のいずれかにおいて、制限エンドヌクレアーゼが、BspQIであってもよい。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼ、たとえばMyTaqである。いくつかの実施形態において、キットが、1つ以上の非標準ヌクレオチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼを含む。いくつかの実施形態において、グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである。いくつかの実施形態において、切断剤が、第一級アミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、ポリアミンが、DMEDである。いくつかの実施形態において、切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む。
本明細書において記載される方法のいずれかを実行するためのキットは、本発明の他の特色である。そのようなキットは、核酸の選択的な濃縮、増幅、およびシークエンシングのための試薬、酵素、およびプラットフォームを含んでいてもよい。一実施形態において、a)1つのアダプターまたはいくつかのアダプター、b)1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマー、およびc)増幅のための試薬を含むキットが、提供される。他の実施形態において、キットが、制限酵素などのような配列およびdsDNA特異的核酸修飾酵素をさらに含む。他の実施形態において、キットが、シークエンシングのための試薬をさらに含む。キットは、キット構成成分を用いるためのおよびキット中に含まれない任意の他の試薬の使用のための説明書を好ましくは含むであろう。
態様のいずれかにおいて、本発明の方法、組成物、およびキットが、望まれない核酸上の配列を標的にするプライマーとして作用することができるプライマープローブに関する。
態様のいずれかにおいて、本発明は、望まれない核酸配列を集め、任意選択で所望の核酸配列を集め、それぞれの望まれない核酸配列において1つ以上の鎖を選び、それぞれの望まれない核酸配列を、選択される長さ、たとえば40〜200、50〜180、60〜150、70〜120、80〜110、および90〜100塩基長のストレッチにコンピューターで断片化し、増幅プライマーについて、目標融解温度範囲、たとえば40〜90、45〜85、50〜80、55〜75、60〜70、55〜65℃などを選択し、任意選択で、増幅プライマーについて、目標長さ範囲、たとえば10〜80、11〜70、12〜65、13〜60、14〜55、15〜50、16〜45、17〜40、18〜35、19〜30、10〜30、11〜28、12〜26、13〜24、14〜22、15〜20、10〜20、11〜19、12〜18、13〜17、14〜16ヌクレオチド長などを選択し、目標温度範囲内の予測される融解温度を有し、かつ任意選択で目標長さ範囲内の長さを有する、それぞれの望まれない核酸配列における1つ以上の鎖における部分を標的にする適する増幅プライマーを設計し、任意選択で、1つ以上の設計された増幅プライマーが、1つ以上の所望の核酸配列に対してハイブリダイズすることができるかどうかを決定し、任意選択で、適する増幅プライマーのリストからあらゆるそのような設計された増幅プライマーを除去し、適する増幅プライマーのリストからオリゴヌクレオチドを合成することによって生成されるプライマープローブのセットに関する。当業者らは、目標融解温度範囲および目標長さ範囲が、これらの値のいずれかによって制限される任意の範囲内にあってもよいことを十分に理解する(たとえば45〜55℃または1〜12ヌクレオチド長など)。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド合成が、当技術分野において知られている標準的なホスホラミダイト(phosporamidite)成分を使用して実行される。いくつかの実施形態において、合成されたオリゴヌクレオチドが、プールされる。
態様のいずれかにおいて、望まれない核酸配列を標的にするプライマープローブのセットが、50〜10000、55〜5000、60〜1000、70〜500、80〜250、90〜200、100〜180、110〜170、120〜180、130〜170、140〜160、100〜150、250〜1000の別個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよい。したがって、本発明の組成物は、少なくとも50、100、150、200、250の異なるオリゴヌクレオチドのセットを含み、それから本質的になり、またはそれからなり、前記オリゴヌクレオチドは、ミトコンドリアRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトrRNA、ミトコンドリアrRNA、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAに対して選択的にハイブリダイズする。そのような組成物は、バイアル中に単離することができる(たとえば試薬)。それぞれのオリゴヌクレオチドは、本明細書において記載される特性(たとえばサイズおよびTm)を有することができる。当業者らは、目標融解温度範囲および目標長さ範囲が、これらの値のいずれかによって制限される任意の範囲内にあってもよいことを十分に理解する(たとえば60〜70、160〜200、または150〜250など)。
(参照による組み込み)
本明細書において言及される刊行物、特許、および特許出願はすべて、それぞれの個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照によって組み込まれるように明確にかつ個々に示されるのと同じ程度まで、参照によって本明細書において組み込まれる。
本発明の新規な特色は、添付の特許請求の範囲において詳細に記載される。本発明の特色および利点についてのよりよい理解は、本発明の本質が利用されている、例証となる実施形態について記載する以下の説明および添付の図面に対する参照によって得られるであろう。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
核酸ライブラリーから特異的な非所望の核酸配列を排除するまたは低下させるための方法であって、
a.それぞれのDNA断片のそれぞれの末端に対して付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖DNA断片を含む核酸ライブラリーを生成するステップ、
b.それぞれの末端に付加された方向が固定されたアダプターを有する前記一本鎖DNA断片に対して配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブをアニールするステップであって、前記配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブが、前記非所望の核酸配列に対して相補的となるように設計され、2つの前記アダプターの少なくとも1つが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む、ステップ、
c.DNAポリメラーゼにより前記配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブを伸長させ、それによって、前記非所望の核酸配列の少なくとも1つの一部分を含む二本鎖DNA断片を作るステップ、
d.二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより、二本鎖および一本鎖DNAを含むDNA断片の集団を処理し、それによって、制限エンドヌクレアーゼ部位で二本鎖DNA断片を切断するステップ、ならびに
e.前記アダプターの配列に対して特異的なプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、所望の核酸配列を含む前記DNA断片を増幅するステップ
を含む、方法。
(項目2)
増幅された産物をシークエンシングする追加のステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記核酸ライブラリーが、ソートされた細胞の集団に由来する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記核酸ライブラリーが、単一細胞に由来する、項目3に記載の方法。
(項目5)
マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の前記集団を生成するステップをさらに含む、項目3に記載の方法。
(項目6)
前記ソートするステップが、細胞表面マーカーに従って実行される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記ソートするステップが、前記細胞の光学的特性に従って実行される、項目5に記載の方法。
(項目8)
前記ソートするステップが、細胞サイズに従って実行される、項目5に記載の方法。
(項目9)
前記非所望の核酸配列が、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
ステップd.の制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記DNAポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼを含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記DNAポリメラーゼが、MyTaqポリメラーゼである、項目11に記載の方法。
(項目13)
ステップa.が、以下のステップ:
i.RNAサンプルを逆転写するステップ、
ii.逆転写された前記RNAサンプルから二本鎖cDNAを生成するステップであって、4つのdNTP dATP、dCTP、dGTP、またはdTTPのうちの少なくとも1つが、第2の鎖の合成の間に非標準dNTPと交換され、そして前記第2の鎖の中に組み込まれる、ステップ、
iii.前記二本鎖cDNA上で末端修復を実行するステップ、
iv.前記二本鎖cDNAの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップであって、前記アダプター鎖のうちの1つが、前記アダプターのライゲーション鎖の中に組み込まれる前記非標準ヌクレオチドを有する、ステップ、
v.ギャップ修復を実行するステップ、および
vi.切断剤によって前記第2の鎖を選択的に除去するステップ
を含む、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記非標準ヌクレオチドが、ウリジンまたはイノシンを含む、項目5に記載の方法。
(項目15)
ステップviが、1つ以上の前記非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成することを含む、項目13に記載の方法。
(項目16)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目13に記載の方法。
(項目17)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目13に記載の方法。
(項目19)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目13に記載の方法。
(項目20)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目13に記載の方法。
(項目22)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目13に記載の方法。
(項目23)
核酸のプールに対するアダプターライゲーションの方法であって、
a.5’リン酸を含む第1の核酸鎖、5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む第2の核酸鎖を含む核酸を、5’リン酸を欠く第1のアダプター鎖ならびに5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠く第2のアダプター鎖を含む、少なくとも1つの第1のアダプターとライゲーションするステップ、
b.3’伸長反応を実行するステップ、ならびに
c.1つ以上の切断試薬を含む作用物質により切断反応を実行し、それによって、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む少なくとも1つの核酸鎖を切断するステップであって、前記1つ以上の切断剤のうちの1つが、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む核酸鎖に対して特異的である、ステップ
を含む方法。
(項目24)
前記核酸を、5’リン酸を欠く第3のアダプター鎖ならびに5’リン酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠く第4のアダプター鎖を含む第2のアダプターとライゲーションするステップをさらに含み、前記第1のアダプターおよび前記第2のアダプターが、異なる、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記核酸が、それぞれの末端で第1のアダプターまたは第2のアダプターとライゲーションされる、項目23または24に記載の方法。
(項目26)
前記非標準ヌクレオチドが、ウラシルおよびイノシンから選択される、項目23に記載の方法。
(項目27)
ステップcが、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成することを含む、項目23に記載の方法。
(項目28)
前記1つ以上の切断試薬が、グリコシラーゼを含む、項目23に記載の方法。
(項目29)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記1つ以上の切断試薬が、第一級アミンを含む、項目23に記載の方法。
(項目31)
前記1つ以上の切断試薬が、ポリアミンを含む、項目23に記載の方法。
(項目32)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記1つ以上の切断試薬が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目23に記載の方法。
(項目34)
前記1つ以上の切断試薬が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目23に記載の方法。
(項目35)
第1のプライマーおよび第2のプライマーを含む増幅反応を実行するステップをさらに含み、前記第1のプライマーが、前記第1のアダプター鎖に対してハイブリダイズすることができ、そして前記第2のプライマーが、前記第4のアダプター鎖に対してハイブリダイズすることができ、それによって増幅産物を生成する、項目24に記載の方法。
(項目36)
前記第1のアダプターは、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む、項目23〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
d.前記第1の核酸鎖上の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、
e.DNAポリメラーゼにより前記プローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、および
f.二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより前記部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、前記認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップ
をさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記アダプターの配列に対して特異的なプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、核酸の前記プールにおいて少なくとも1つの第2の核酸を増幅するステップをさらに含む、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記第2の核酸が、ステップdにおける配列を欠く、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記第2の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目41)
前記核酸が、以下:
i.RNA上で第1の鎖の合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、そして
ii.非標準ヌクレオチドの存在下において前記第1の鎖上で第2の鎖の合成を実行し、それによって、第2の鎖の合成産物を形成すること
によって生成される、項目23に記載の方法。
(項目42)
前記RNAを選択的に切断するステップをさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む、項目42に記載の方法。
(項目44)
iii.前記第1の鎖の合成産物および前記第2の鎖の合成産物を断片化し、それによって、断片化された第1の鎖の合成産物および第2の鎖の合成産物を生成するステップ、
iv.末端修復を実行するステップ、ならびに
v.5’リン酸化を実行するステップ
をさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目45)
核酸の前記プールが、ソートされた細胞の集団に由来する、項目23に記載の方法。
(項目46)
核酸の前記プールが、単一細胞に由来する、項目45に記載の方法。
(項目47)
マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の前記集団を生成するステップをさらに含む、項目45に記載の方法。
(項目48)
前記ソートするステップが、細胞表面マーカーに従って実行される、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記ソートするステップが、前記細胞の光学的特性に従って実行される、項目47に記載の方法。
(項目50)
前記ソートするステップが、細胞サイズに従って実行される、項目47に記載の方法。
(項目51)
核酸の前記プールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む、項目23に記載の方法。
(項目52)
前記制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである、項目36に記載の方法。
(項目53)
前記3’伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される、項目23に記載の方法。
(項目54)
前記3’伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される、項目53に記載の方法。
(項目55)
所望の核酸および望まれない核酸を含む核酸の鎖保持ライブラリーを作るためのアダプターライゲーションの方法であって、
a.1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む望まれない核酸および1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む所望の核酸を含む鋳型のプールを、それぞれ3’オーバーハングを含む複数の部分的二重鎖プライマーと混合するステップ、
b.前記複数の部分的二重鎖プライマーを前記鋳型に対してアニールするステップ、
c.前記鋳型に沿ってプライマー伸長反応を実行し、それによって、それぞれプライマー伸長産物を含む二本鎖核酸を形成するステップ、
d.前記プライマー伸長産物の少なくとも1つの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップ、ならびに
e.前記1つ以上のヌクレオチドを含む核酸に対して特異的な切断剤により前記二本鎖核酸から前記鋳型を切断するステップ
を含む、方法。
(項目56)
前記複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記複数の部分的二重鎖プライマーが、二本鎖部分内に共有配列を含む、項目55または56に記載の方法。
(項目58)
前記アダプターに沿ってプライマー伸長反応を実行することを含むステップをさらに含む、項目55に記載の方法。
(項目59)
ステップeが、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成することを含む、項目55に記載の方法。
(項目60)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目55に記載の方法。
(項目61)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目55に記載の方法。
(項目63)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目55に記載の方法。
(項目64)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目55に記載の方法。
(項目66)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目55に記載の方法。
(項目67)
前記1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む、項目55に記載の方法。
(項目68)
前記1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルおよびイノシンを含む、項目55に記載の方法。
(項目69)
鋳型の前記プールが、
i.前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下においてRNA上で第1の鎖合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、そして
ii.断片化反応を実行すること
によって生成される、項目55に記載の方法。
(項目70)
前記RNAを選択的に切断するステップをさらに含む、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む、項目70に記載の方法。
(項目72)
前記断片化反応が、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを標的にする切断剤を利用することを含む、項目69に記載の方法。
(項目73)
断片化反応が、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目72に記載の方法。
(項目75)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目72に記載の方法。
(項目77)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目72に記載の方法。
(項目78)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目72に記載の方法。
(項目80)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目72に記載の方法。
(項目81)
前記アダプターが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む、項目55〜80のいずれか一項に記載の方法。
(項目82)
f.前記プライマー伸長産物の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、
g.DNAポリメラーゼにより前記プローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、
h.二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより前記部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、前記認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップ
をさらに含む、項目81に記載の方法。
(項目83)
前記アダプターに対して逆相補的な配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーによりPCRを実行し、それによって、鋳型の前記プールにおいて所望の核酸を増幅するステップをさらに含む、項目82に記載の方法。
(項目84)
前記所望の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む、項目83に記載の方法。
(項目85)
鋳型の前記プールが、ソートされた細胞の集団に由来する、項目55に記載の方法。
(項目86)
鋳型の前記プールが、単一細胞に由来する、項目85に記載の方法。
(項目87)
マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の前記集団を生成するステップをさらに含む、項目85に記載の方法。
(項目88)
前記ソートするステップが、細胞表面マーカーに従って実行される、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記ソートするステップが、前記細胞の光学的特性に従って実行される、項目87に記載の方法。
(項目90)
前記ソートするステップが、細胞サイズに従って実行される、項目87に記載の方法。
(項目91)
鋳型の前記プールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む、項目55に記載の方法。
(項目92)
前記制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである、項目81に記載の方法。
(項目93)
前記プライマー伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される、項目55に記載の方法。
(項目94)
前記プライマー伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される、項目93に記載の方法。
(項目95)
所望の核酸および望まれない核酸を有する核酸の鎖保持ライブラリーを作るためのアダプターライゲーションの方法であって、
a.望まれない核酸および所望の核酸を含む鋳型のプールを、それぞれ3’オーバーハングを含む複数の部分的二重鎖プライマーと混合するステップ、
b.前記複数の部分的二重鎖プライマーを前記鋳型に対してアニールするステップ、
c.前記鋳型に沿ってプライマー伸長反応を実行し、それによって、それぞれプライマー伸長産物を含む二本鎖核酸を形成するステップ、
d.前記プライマー伸長産物の少なくとも1つの5’末端に対してアダプターをライゲーションするステップ、ならびに
e.前記1つ以上のヌクレオチドを含む核酸に対して特異的な切断剤により前記二本鎖核酸から前記プライマー伸長産物を切断するステップ
を含む、方法。
(項目96)
前記複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む、項目95に記載の方法。
(項目97)
前記複数の部分的二重鎖プライマーが、二本鎖部分内に共有配列を含む、項目95または96に記載の方法。
(項目98)
前記3’オーバーハングを有する前記複数の部分的二重鎖プライマーの鎖が、前記二本鎖部分内の前記共有配列においてアデニンを欠く、項目97に記載の方法。
(項目99)
前記アダプターに沿ってプライマー伸長反応を実行することを含むステップをさらに含む、項目95に記載の方法。
(項目100)
前記プライマー伸長反応が、1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下において実行される、項目99に記載の方法。
(項目101)
ステップeが、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成することを含む、項目95に記載の方法。
(項目102)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目95に記載の方法。
(項目103)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目102に記載の方法。
(項目104)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目95に記載の方法。
(項目105)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目95に記載の方法。
(項目106)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目105に記載の方法。
(項目107)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目95に記載の方法。
(項目108)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目95に記載の方法。
(項目109)
前記1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む、項目95または100に記載の方法。
(項目110)
鋳型の前記プールが、以下:
i.前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの存在下においてRNA上で第1の鎖合成を実行し、それによって、第1の鎖の合成産物を形成し、そして
ii.断片化反応を実行すること
によって生成される、項目95に記載の方法。
(項目111)
前記RNAを選択的に切断するステップをさらに含む、項目110に記載の方法。
(項目112)
前記RNAを選択的に切断するステップが、RNアーゼHによる処理を含む、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記断片化反応が、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを標的にする切断剤を利用することを含む、項目110に記載の方法。
(項目114)
前記断片化反応が、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断し、それによって、塩基脱落部位を形成するステップを含む、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目113に記載の方法。
(項目116)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目115に記載の方法。
(項目117)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目113に記載の方法。
(項目118)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目113に記載の方法。
(項目119)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目118に記載の方法。
(項目120)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目113に記載の方法。
(項目121)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目113に記載の方法。
(項目122)
前記アダプターが、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む、項目95〜121のいずれか一項に記載の方法。
(項目123)
f.前記望まれない核酸の配列に対してプローブをハイブリダイズするステップ、
g.DNAポリメラーゼにより前記プローブを伸長させ、それによって、部分的な二重鎖核酸を産生するステップ、
h.二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼにより前記部分的な二重鎖核酸を処理し、それによって、前記認識配列で二本鎖DNA断片を切断するステップ
をさらに含む、項目122に記載の方法。
(項目124)
前記アダプターに対して逆相補的な配列および前記3’オーバーハングと対向する前記部分的二重鎖プライマーの前記共有配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーのセットによりPCRを実行し、それによって、鋳型の前記プールにおいて所望の核酸を増幅するステップをさらに含む、項目123に記載の方法。
(項目125)
前記所望の核酸の一部分をシークエンシングするステップをさらに含む、項目124に記載の方法。
(項目126)
鋳型の前記プールが、ソートされた細胞の集団に由来する、項目95に記載の方法。
(項目127)
鋳型の前記プールが、単一細胞に由来する、項目126に記載の方法。
(項目128)
マルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に細胞をソートし、それによって、ソートされた細胞の前記集団を生成するステップをさらに含む、項目126に記載の方法。
(項目129)
前記ソートするステップが、細胞表面マーカーに従って実行される、項目128に記載の方法。
(項目130)
前記ソートするステップが、前記細胞の光学的特性に従って実行される、項目128に記載の方法。
(項目131)
前記ソートするステップが、細胞サイズに従って実行される、項目128に記載の方法。
(項目132)
鋳型の前記プールが、細菌リボソームRNA、ミトコンドリアDNA、ヒトグロビンmRNA、ヒト細胞質内rRNA、ヒトミトコンドリアrRNA、ブドウ細胞質内rRNA、ブドウミトコンドリアrRNA、またはブドウ葉緑体rRNAを含む、項目95に記載の方法。
(項目133)
前記制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである、項目122に記載の方法。
(項目134)
前記プライマー伸長反応が、ホットスタートポリメラーゼを使用して実行される、項目95に記載の方法。
(項目135)
前記プライマー伸長反応が、MyTaqポリメラーゼを使用して実行される、項目134に記載の方法。
(項目136)
a.制限エンドヌクレアーゼ、
b.一方の鎖上に1つ以上の非標準ヌクレオチドを含み、5’リン酸を欠く第1のアダプター、
c.前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠き、5’リン酸を欠く第2のアダプター、
d.リガーゼ、
e.ポリメラーゼ、
f.切断剤、
g.プローブのライブラリー、および
h.前記アダプターの配列に対して特異的なプライマーのセット
を含むキットであって、前記第2のアダプターが、前記制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む、キット。
(項目137)
a.制限エンドヌクレアーゼ、
b.5’リン酸を欠く第1のアダプター、
c.それぞれ3’オーバーハングを含み、かつ二本鎖部分内に共有配列を含む、複数の部分的二重鎖プライマー、
d.リガーゼ、
e.ポリメラーゼ、
f.切断剤、
g.プライマー伸長反応のためにプライマーとして作用することができるプローブのライブラリー、および
h.前記アダプターに対して逆相補的な配列にハイブリダイズすることができるプライマー
を含むキットであって、前記第1のアダプターが、前記制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含み、前記複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む、キット。
(項目138)
a.制限エンドヌクレアーゼ、
b.5’リン酸を欠く第1のアダプター、
c.複数の部分的二重鎖プライマーであって、それぞれ3’オーバーハングを含み、二本鎖部分内に共有配列を含み、かつ前記3’オーバーハングを有する前記複数の部分的二重鎖プライマーの鎖が前記二本鎖部分内の前記共有配列においてアデニンを欠く、複数の部分的二重鎖プライマー、
d.リガーゼ、
e.ポリメラーゼ、
f.切断剤、
g.プライマー伸長反応のためにプライマーとして作用することができるプローブのライブラリー、および
h.前記アダプターに対して逆相補的な配列および前記3’オーバーハングと対向する前記部分的二重鎖プライマーの前記共有配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーのセット
を含むキットであって、前記第1のアダプターが、前記制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含み、前記複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む、キット。
(項目139)
前記制限エンドヌクレアーゼが、BspQIである、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目140)
前記ポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼである、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目141)
前記ポリメラーゼが、MyTaqである、項目140に記載のキット。
(項目142)
1つ以上の非標準ヌクレオチドをさらに含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目143)
前記1つ以上の非標準ヌクレオチドが、ウラシルまたはイノシンを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目144)
前記切断剤が、グリコシラーゼを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目145)
前記グリコシラーゼが、UNGまたはUDGである、項目144に記載のキット。
(項目146)
前記切断剤が、第一級アミンを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目147)
前記切断剤が、ポリアミンを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目148)
前記ポリアミンが、DMEDである、項目147に記載のキット。
(項目149)
前記切断剤が、グリコシラーゼおよびポリアミンを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
(項目150)
前記切断剤が、エンドヌクレアーゼVを含む、項目136〜138のいずれか一項に記載のキット。
図1は、insert−dependent adaptor cleavage(InDA−C)を使用する、一本鎖DNA断片の核酸ライブラリーからの非所望の核酸配列の排除を示す図である。遺伝子特異的プライマー(GSP)は、その相補的配列のみに対してアニールし、ポリメラーゼベースの伸長の後に二本鎖または部分的二本鎖分子の集団を作る。アダプター特異的制限エンドヌクレアーゼによる続く処理は、GSP伸長反応によって活性化された断片のみを切断し、それによって、非所望の断片からPCRプライミング部位のうちの1つを除去する。PCR増幅は、関心のある核酸配列について濃縮されるライブラリーを生成する。 図2は、実施例1において概説されるように、鎖特異的全トランスクリプトームcDNAライブラリーから細菌rRNA断片を排除する実験からの結果の概要を示す図である。 図3は、実施例1において記載される4つの試験ライブラリーからの発現プロファイルの比較を示す図である。 図4は、実施例1における汎用原核生物InDA−Cプローブによる16S rRNA部位の標的排除を示す図である。 図5は、方向性をもつライブラリー構築の方法を示す図である。 図5は、方向性をもつライブラリー構築の方法を示す図である。 図6は、二重cDNA加水分解を含む、InDA−Cプローブを使用する、核酸排除の方法を示す図である。 図7は、InDA−Cプローブを使用する、核酸排除の他の方法を示す図である。 図7は、InDA−Cプローブを使用する、核酸排除の他の方法を示す図 である。 図8は、2つの部分的二重鎖プライマーについての設計を示す図である。 図9は、汎用原核生物InDA−Cプローブによる望まれない核酸についての方法を示す図である。
概要
本発明の方法は、非所望の核酸配列が排除されたまたは実質的に低下した次世代シークエンシング(NGS)ライブラリーの生成のために使用することができる。そのような方法は、たとえば、リボソームRNAの低下を示すシークエンシングライブラリーの生成および核酸ライブラリーにおける関心のある核酸配列の濃縮に有用である。概して言えば、本発明の方法は、非所望の核酸配列の排除が核酸ライブラリーの生成の後に生じ、それによって、歪みがなく偏りがない核酸鋳型集団からの始まりを可能にするので、非所望の核酸配列が排除されるNGSライブラリーを作るための既存の方法に対する改善を提供する。
本発明の方法および組成物は、方向性をもつライブラリー構築のために使用することができる。本発明の方法は、アダプターライゲーション一本鎖DNAサンプルを生成するためにさらに使用することができ、アダプターの方向が、固定されている。
本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、本明細書におけるいくつかの本発明の実施形態は、数的な範囲を企図する。本発明の様々な態様は、範囲のフォーマットで提示することができる。範囲のフォーマットでの記載は、単に便宜および簡潔さのためのものであり、本発明の範囲に対する変更できない制限として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、あたかも明示的に書かれるかのように、詳細に開示されるすべての可能な部分範囲およびその範囲内の個々の数的な値を有すると考えられるべきである。たとえば、1〜6などのような範囲の記載には、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6などのような詳細に開示される部分範囲ならびにその範囲内の個々の数、たとえば1、2、3、4、5、および6が含まれると考えられるべきである。これは、範囲の幅にかかわらず適用される。範囲が存在する場合、範囲は、範囲の終点を含む。
ここで、本発明の例示的な実施形態について詳細に言及する。開示される方法および組成物は、例示的な実施形態に関連して記載されるであろうが、これらの例示的な実施形態が本発明を限定するように意図されないことが理解されるであろう。それどころか、本発明は、代替物、修飾体、および等価物を包含することが意図され、これらは、本発明の精神および範囲に含まれてもよい。
別段の定めがない限り、本明細書において使用される遺伝学、分子生物学、生化学、および核酸の用語および記号は、当分野における標準的な論文およびテキスト、たとえばKornberg and Baker、DNA Replication、Second Edition(W.H.Freeman、New York、1992);Lehninger、Biochemistry、Second Edition(Worth Publishers、New York、1975);Strachan and Read、Human Molecular Genetics、Second Edition(Wiley−Liss、New York、1999);Eckstein編、Oligonucleotides and Analogs:A Practical Approach(Oxford University Press、New York、1991);Gait編、Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach(IRL Press、Oxford、1984);およびその他同種のものの用語および記号に従う。
本発明のオリゴヌクレオチド
本発明内で使用される場合、用語「オリゴヌクレオチド」は、典型的には200残基長未満、より典型的には15〜100ヌクレオチド長のポリヌクレオチド鎖を指すが、より長いポリヌクレオチド鎖を包含することもまた意図される。オリゴヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖であってもよい。本発明において使用される用語「オリゴヌクレオチドプローブ」または「プローブ」は、相補的なヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドを指す。本発明において使用される場合、用語「オリゴヌクレオチド」は、用語「プライマー」、「アダプター」、および「プローブ」と区別なく使用されてもよい。
本明細書において使用される場合、用語「ハイブリダイゼーション」/「ハイブリダイジング」および「アニーリング」は、区別なく使用され、相補的な核酸の対形成を指す。
本明細書において使用される用語「プライマー」は、鋳型(標的ポリヌクレオチド、標的DNA、標的RNA、またはプライマー伸長産物など)とハイブリダイズすることができ、また、鋳型に対して相補的なポリヌクレオチドの重合を促進することもできる、一般に遊離3’ヒドロキシル基を有するオリゴヌクレオチドを指す。プライマーは、プライマーのテイルを構成する、非ハイブリダイズ配列を含有してもよい。プライマーは、たとえその配列が標的に対して完全に相補的ではなくても、標的に対してなおハイブリダイズしてもよい。
本発明のプライマーは、一般に、たとえばPCRまたはcDNA合成においてなどのように、ポリヌクレオチド鋳型に沿ったポリメラーゼによる伸長反応において用いられるオリゴヌクレオチドである。オリゴヌクレオチドプライマーは、標的ポリヌクレオチドの配列とハイブリダイズすることができるその3’末端の配列を含有する、一本鎖である合成ポリヌクレオチドであることが多い。通常、標的核酸とハイブリダイズするプライマーの3’領域は、配列またはプライマー結合部位に対して、少なくとも80%、好ましくは90%、より好ましくは95%、最も好ましくは100%の相補性を有する。
本明細書において使用される「相補的な」は、配列のすべてまたは一部分のみに対する相補性を指す。特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイズすることができる配列におけるヌクレオチドの数は、オリゴヌクレオチドプライマーをハイブリダイズするために使用されるストリンジェンシー条件が、過度のランダムな非特異的ハイブリダイゼーションを予防するような数であるべきである。普通、オリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイズ部分におけるヌクレオチドの数は、少なくとも、オリゴヌクレオチドプライマーがハイブリダイズする標的ポリヌクレオチド上で定められる配列程度のものであろう、すなわち、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも約20、および一般に約6〜約10または6〜約12または12〜約200ヌクレオチド、普通約10〜約50ヌクレオチドであろう。一般に、標的ポリヌクレオチドは、前に記載されるオリゴヌクレオチドプライマー(複数可)よりも大きい。
相補的とは、一般に、2つのヌクレオチドの間の正確な対形成についての能力を指してもよい。すなわち、核酸の所定の位置のヌクレオチドが他の核酸のヌクレオチドと水素結合することができる場合、2つの核酸は、その位置で互いに相補的であると考えられる。「相補体」は、全くまたは部分的に相補的な配列であってもよい。2つの一本鎖核酸分子の間の相補性は、いくつかのヌクレオチドのみが結合する「部分的」なものであってもよく、またはそれは、全体としての相補性が一本鎖分子の間で存在する場合、完全であってもよい。核酸鎖の間の相補性の程度は、核酸鎖の間のハイブリダイゼーションの効率および強度に対して著しい効果を有する。部分的に相補的な2つの配列は、たとえば、少なくとも90%同一性または少なくとも95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一性の配列を、少なくとも7ヌクレオチドの配列、より典型的には10〜30ヌクレオチドの範囲にわたって、また多くの場合、少なくとも14〜25ヌクレオチドの配列にわたって、有していてもよい。プライマー配列の3’塩基は、望ましくは、プライミングが生じるのを可能にするために、標的核酸配列の対応する塩基に対して完全に相補的になることが理解されるであろう。
「特異的なハイブリダイゼーション」は、定められたストリンジェンシー条件下での、ハイブリダイゼーション混合物中に存在する他のヌクレオチド配列に対する実質的な結合の非存在下における、標的ヌクレオチド配列に対する核酸の結合を指す。当業者らは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーを緩めることが、配列ミスマッチが許容されるのを可能にすることを認識する。特定の実施形態において、ハイブリダイゼーションが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で実行される。
「Tm」は、「融解温度」を指し、これは、二本鎖核酸分子の集団が半分に解離して(half−dissociate)、単鎖になる温度である。本明細書において使用される一本鎖オリゴヌクレオチドのTmは、オリゴヌクレオチドおよびその厳密な相補体を含む二本鎖分子のTmを指す。Tmは、計算によって決定されてもよい。詳細には、オリゴヌクレオチドのTmは、式:「Tm(℃.)=4(G+C)+2(A+T)」に従って計算されるTmであってもよい(参照によって本明細書において組み込まれるThein and Wallace、1986、Human genetic disorders中p33−50、IRL Press、Oxford UK)。
ある場合には、調査される標的ポリヌクレオチド配列の特徴が知られており、ハイブリダイズすることができるプライマーは、前述の標的ポリヌクレオチド配列のアンチセンス配列に従って正確に合成することができる。他の場合において、標的ポリヌクレオチド配列が未知の場合、オリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイズすることができる配列は、ランダム配列となる。ランダム配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーは、下記に記載されるように、「ランダムプライマー」と呼ばれてもよい。他の場合において、第1のプライマーまたは第2のプライマーなどのようなオリゴヌクレオチドプライマーは、たとえば第1のプライマーのセットまたは第2のプライマーのセットなどのようなプライマーのセットを含む。ある場合には、第1または第2のプライマーのセットは、複数(たとえば2、3、4、約6、8、10、20、40、80、100、125、150、200、250、300、400、500、600、800、1000、1500、2000、2500、3000、4000、5000、6000、7000、8000、10,000、20,000、25,000、またはそれ以上)の標的配列に対してハイブリダイズするように設計されたプライマーの混合物を含んでいてもよい。ある場合には、複数の標的配列は、関係する配列、ランダム配列、全トランスクリプトーム、もしくはその画分(たとえば実質的な画分)のグループまたはmRNAなどのような配列の任意のグループを含んでいてもよい。
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムプライミングが使用される。本明細書において使用される「ランダムプライマー」は、サンプル中の特定のまたは特異的な配列に基づいてではなく、ランダムプライマーの配列がサンプル中の1つ以上の配列に対してある所定の条件下でハイブリダイズすることができるという統計的な期待(または経験的観察)に基づいて設計される配列を一般に含むプライマーである。ランダムプライマーは、一般に、オリゴヌクレオチド上の所定の位置のヌクレオチドが4つのヌクレオチドA、T、G、Cのいずれかもしくはそれらのアナログのいずれかとなり得るランダム配列(複数可)を含むオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの集団となるであろう。ランダムプライマーは、特異的な非ランダム配列である5’または3’領域を含んでいてもよい。本発明のいくつかの実施形態において、ランダムプライマーが、3’ランダム配列領域および特異的で共通するアダプター配列を含む5’非ハイブリダイズ領域を有するテイルドプライマー(tailed primer)を含む。ランダムプライマーまたはその相補体の配列は、天然に存在してもよくまたは天然に存在しなくてもよく、関心のあるサンプル中の配列のプール中に存在してもよくまたは存在しなくてもよい。「ランダムプライマー」はまた、所望の標的配列(複数可)に対してハイブリダイズするようにひとまとめにして設計される、プライマーの集団(複数のランダムプライマー)のうちのメンバーであるプライマーを指すこともできる。
本明細書において使用される用語「アダプター」は、配列が知られているオリゴヌクレオチドを指し、関心のある標的ポリヌクレオチドまたは標的ポリヌクレオチド鎖に対するそのライゲーションまたは組み込みが、関心のある標的ポリヌクレオチドまたは標的ポリヌクレオチド鎖の増幅対応の産物の生成を可能にする。様々なアダプター設計が、想像される。様々なライゲーションプロセスおよび試薬が、当技術分野において知られており、本発明の方法を実行するのに有用となり得る。たとえば、ブラントライゲーションを用いることができる。同様に、単一のdAヌクレオチドは、3’エキソヌクレアーゼ活性を欠くポリメラーゼによって二本鎖DNA産物の3’末端に追加することができ、dTオーバーハングを含むアダプターに対してアニールすることができる(またはその逆)。この設計は、ハイブリダイズした構成成分が続いてライゲーションされるのを可能にする(たとえばT4 DNAリガーゼによって)。他のライゲーション戦略および対応する試薬は、当技術分野において知られており、効率的なライゲーション反応を実行するためのキットおよび試薬は、市販で入手可能である(たとえばNew England Biolabs、Rocheから)。
本明細書において使用される用語「insert−dependent adaptor cleavage」(InDA−C)は、ヌクレオチドライブラリーから特異的なヌクレオチド配列を排除するまたは除去するための多段階プロセスを指す。第1のステップは、非所望の核酸配列または非所望の配列の領域に直接隣接している配列に対して相補的となるように設計された配列特異的なオリゴヌクレオチドを、それぞれの末端に付加された方向が固定されたアダプターを有する一本鎖核酸鋳型に対してアニールするステップを含む。それぞれの断片の5’末端のアダプターは、二本鎖DNAに対して特異的な制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含有する。配列特異的なオリゴヌクレオチドのアニーリングの後に、プライマー伸長が実行され、それによって、オリゴヌクレオチドが一本鎖核酸鋳型に対して相補的である領域において二本鎖DNA断片を作る。一本鎖および二本鎖断片の両方を含有する、結果として生じる核酸ライブラリーは、制限エンドヌクレアーゼにより処理され、二本鎖断片の制限エンドヌクレアーゼ部位でのみの切断、したがって、非所望の核酸配列を含有する断片の一方の末端のアダプターの除去をもたらす。アダプター切断後に、PCRは、それぞれのアダプターに対して特異的なプライマーを使用して実行され、所望の核酸断片のみの増幅をもたらしてもよい(すなわち、同じ鋳型上に両方のPCRプライミング部位を含有する断片の増幅)。insert−dependent adaptor cleavageは、図1において示される。
配列の選択されたリストに対してハイブリダイズすることができるまたはハイブリダイズすることから除外される様々な長さおよび融解温度のオリゴヌクレオチドを設計するための方法は、当技術分野においてよく知られており、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる欧州特許第1957645B1号においてさらに詳細に記載される。
核酸修飾酵素
本発明の方法は、核酸(NA)修飾酵素を使用する。核酸修飾酵素は、DNA特異的な修飾酵素とすることができる。NA修飾酵素は、二本鎖DNAに対する特異性について選択することができる。酵素は、二重鎖特異的なエンドヌクレアーゼ、平滑末端高頻度カッター制限酵素(blunt−end frequent cutter restriction enzyme)、または他の制限酵素とすることができる。平滑末端カッターの例は、DraIまたはSmaIを含む。NA修飾酵素は、New England Biolabsによって提供される酵素とすることができる。NA修飾酵素は、ホーミングエンドヌクレアーゼとすることができる(ホーミングエンドヌクレアーゼは、厳密に定められた認識配列を有していないエンドヌクレアーゼとすることができる)。NA修飾酵素は、高忠実度エンドヌクレアーゼとすることができる(高忠実度エンドヌクレアーゼは、エンドヌクレアーゼの野生型バージョンよりも少ない「スター活性」を有する、遺伝子操作されたエンドヌクレアーゼとすることができる)。
いくつかの実施形態において、NA修飾酵素が、配列特異的および二重鎖特異的DNA修飾制限エンドヌクレアーゼである。好ましい実施形態において、NA酸修飾酵素が、酵素BspQI、IIS型制限エンドヌクレアーゼである。
アダプターの付加
ライゲーション
ステムループアダプター/プライマーオリゴヌクレオチドおよび標的ポリヌクレオチドなどのような、2つのポリヌクレオチドに関して本明細書において使用される用語「連結」および「ライゲーション」は、連続した主鎖を有する単一のより大きなポリヌクレオチドを生成するための2つの個別のポリヌクレオチドの共有結合を指す。2つのポリヌクレオチドを連結するための方法は、当技術分野において知られており、限定を伴うことなく、酵素的および非酵素的(たとえば化学的)方法を含む。非酵素的であるライゲーション反応の例は、参照によって本明細書において組み込まれる米国特許第5,780,613号および米国特許第5,476,930号において記載される非酵素的ライゲーション技術を含む。いくつかの実施形態において、アダプターオリゴヌクレオチドが、リガーゼ、たとえばDNAリガーゼまたはRNAリガーゼによって標的ポリヌクレオチドに対して連結される。それぞれ特徴付けられる反応条件を有する複数のリガーゼが、当技術分野において知られており、限定を伴うことなく、tRNAリガーゼ、Taq DNAリガーゼ、Thermus filiformis DNAリガーゼ、大腸菌DNAリガーゼ、Tth DNAリガーゼ、Thermus scotoductus DNAリガーゼ(IおよびII)、耐熱性リガーゼ、Ampligase耐熱性DNAリガーゼ、VanC型リガーゼ、9°N DNAリガーゼ、Tsp DNAリガーゼ、ならびにバイオプロスペクティングによって発見された新規なリガーゼを含むNAD依存性リガーゼ;T4 RNAリガーゼ、T4 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、Pfu DNAリガーゼ、DNAリガーゼ1、DNAリガーゼIII、DNAリガーゼIV、およびバイオプロスペクティングによって発見された新規なリガーゼを含むATP依存性リガーゼ;ならびにその野生型、突然変異アイソフォーム、および遺伝的に操作された変異体が挙げられる。ライゲーションは、相補的なオーバーハングなどのようなハイブリダイズすることができる配列を有するポリヌクレオチドの間のものとすることができる。ライゲーションはまた、2つの平滑末端の間のものとすることもできる。一般に、5’リン酸が、ライゲーション反応において利用される。5’リン酸は、標的ポリヌクレオチド、アダプターオリゴヌクレオチド、またはその両方によって提供することができる。5’リン酸は、必要に応じて、連結されることになっているポリヌクレオチドに追加するまたはそれから除去することができる。5’リン酸の追加または除去のための方法は、当技術分野において知られており、限定を伴うことなく酵素的および化学的プロセスを含む。5’リン酸の追加および/または除去において有用な酵素は、キナーゼ、ホスファターゼ、およびポリメラーゼを含む。いくつかの実施形態において、ライゲーション反応において連結される2つの末端の両方(たとえばアダプター末端および標的ポリヌクレオチド末端)が、2つの共有結合が2つの末端を連結する際に作製されるように、5’リン酸を提供する。いくつかの実施形態において、ライゲーション反応において連結される2つの末端の1つのみ(たとえばアダプター末端および標的ポリヌクレオチド末端の1つのみ)が、1つのみの共有結合が2つの末端を連結する際に作製されるように、5’リン酸を提供する。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドの1つまたは両方の末端の1つの鎖のみが、アダプターオリゴヌクレオチドに対して連結される。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドの1つまたは両方の末端の両方の鎖が、アダプターオリゴヌクレオチドに対して連結される。いくつかの実施形態において、3’リン酸が、ライゲーションの前に除去される。いくつかの実施形態において、アダプターオリゴヌクレオチドが、標的ポリヌクレオチドの両方の末端に対して追加され、それぞれの末端の1つまたは両方の鎖が、1つ以上のアダプターオリゴヌクレオチドに対して連結される。両方の末端の両方の鎖が、アダプターオリゴヌクレオチドに対して連結される場合、連結は、対応する3’末端の伸長のための鋳型となり得る5’オーバーハングを残す切断反応の後に続くことがあり、3’末端は、アダプターオリゴヌクレオチドに由来する1つ以上のヌクレオチドを含んでいてもよくまたは含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドが、一方の末端上で第1のアダプターオリゴヌクレオチドに対しておよび他方の末端上で第2のアダプターオリゴヌクレオチドに対して連結される。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドおよびそれが連結されるアダプターが、平滑末端を含む。いくつかの実施形態において、個別のライゲーション反応が、1つを超えるサンプルの標的ポリヌクレオチドに対してバーコード配列が連結されないように、それぞれのサンプルについて少なくとも1つのバーコード配列を含む異なる第1のアダプターオリゴヌクレオチドを使用して、それぞれのサンプルについて実行される。アダプター/プライマーオリゴヌクレオチドが連結された標的ポリヌクレオチドは、連結されたアダプターによって「タグ付けされている」と考えられる。
いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドに対するアダプター/プライマーの連結が、アダプター/プライマーに由来するヌクレオチド配列を含む3’オーバーハングを有する、連結された産物であるポリヌクレオチドを産生する。いくつかの実施形態において、3’オーバーハングのすべてまたは一部分に対して相補的な配列を含むプライマーオリゴヌクレオチドが、オーバーハングに対してハイブリダイズされ、DNAポリメラーゼを使用して伸長されて、連結された産物であるポリヌクレオチドの一方の鎖に対してハイブリダイズした、プライマー伸長産物を産生する。DNAポリメラーゼは、連結された産物であるポリヌクレオチドの一方の鎖がプライマー伸長の間に置き換えられるような鎖置き換え活性を含んでいてもよい。
鎖特異的な選択の方法
本明細書において提供される組成物および方法は、二本鎖DNAにおいて方向性をもつ情報を保持するのに有用である。
本明細書において使用される用語「鎖特異的な」または「方向性をもつ」は、もとの鋳型鎖と、もとの鋳型鎖に対して相補的な鎖との間で二本鎖ポリヌクレオチドを区別するための能力を指してもよい。さらに、本発明の方法および組成物は、様々な実施形態において、鎖特異的な形でアダプターライゲーションを可能にする。様々な実施形態において、アダプターが、鎖、好ましくは選択された鎖の選ばれた末端に組み込まれる。さらに、アダプターは、選ばれた方向で組み込まれてもよい。様々な実施形態において、鎖特異性、指向性、および方向が、所望の構成または鎖を選択するまたは濃縮することによって達成される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、分子クローニングの適用により適した二本鎖ポリヌクレオチドを生成しながら、一本鎖核酸分子の方向性についての情報を保存するために使用される。二本鎖ポリヌクレオチドの鎖のうちの1つは、それが鎖の全長に沿ってその中に組み込まれる少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを有するように合成される。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドの組み込みが、分解または除去のために鎖をマークする。
用語「第1の鎖の合成」は、ポリメラーゼ反応のための出発鋳型としてもとの核酸(RNAまたはDNA)を使用する、第1の鎖の合成を指す。第1の鎖のヌクレオチド配列は、相補鎖の配列に対応する。
用語「第2の鎖の合成」は、ポリメラーゼ反応のための鋳型として第1の鎖を使用する第2の鎖の合成を指す。第2の鎖のヌクレオチド配列は、もとの核酸鋳型の配列に対応する。
用語「未修飾dNTP」または「典型dNTP」は、通常、DNAの合成において基本単位として使用される4つのデオキシリボヌクレオチド三リン酸、dATP(デオキシアデノシン三リン酸)、dCTP(デオキシシチジン三リン酸)、dGTP(デオキシグアノシン三リン酸)、およびdTTP(デオキシチミジン三リン酸)を指す。同様に、用語「標準dNTP」は、DNA中に通常見つけられる4つのデオキシリボヌクレオチド三リン酸dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPを指すために使用される。一般に、ヌクレオチドは、プライマー伸長反応のために溶液中にヌクレオシド三リン酸の形態で存在する。プライマー伸長反応の間に、それらは、典型的に、ヌクレオシド、たとえばアデノシン、チミジン、グアノシン、シチジン、ウリジンなどの形態でポリヌクレオチドの中に組み込まれ、2つのリン酸を失うが、リン酸のうちの1つがポリヌクレオチド主鎖の一部を形成する。ヌクレオチドの核酸塩基、たとえばアデニン、グアニン、チミン、シトシン、ウラシルなどは、本発明の様々な実施形態に従って除去されて、塩基脱落部位を形成してもよい。ポリヌクレオチドから核酸塩基を除去して、塩基脱落部位を形成するための様々な方法は、本明細書において詳細に説明され、当技術分野において知られている。
本明細書において使用される用語「標準」は、DNAまたはそれらのデオキシリボヌクレオチドアナログもしくはデオキシリボヌクレオシドアナログにおいて共通して見つけられる核酸塩基アデニン、シトシン、グアニン、およびチミンを指す。用語「非標準」は、DNAまたはそれらのデオキシリボヌクレオチドアナログもしくはデオキシリボヌクレオシドアナログにおける4つの標準塩基以外のDNAにおける核酸塩基を指す。ウラシルは、RNAにおいて一般的な核酸塩基であるが、ウラシルは、DNAにおいて非標準塩基となる。
本明細書において使用される用語「修飾ヌクレオチド」または「修飾dNTP」は、1つの対応する未修飾または典型dNTPを置換するのに適した任意の分子を指す。そのような修飾ヌクレオチドは、それと交換される典型または未修飾dNTPと同一であるまたは類似する塩基対マッチングを起こすことができるに違いない。修飾ヌクレオチドまたはdNTPは、それが、適した分解剤によって選択的に分解され、したがって、少なくとも1つの修飾されおよび分解されたdNTPを含有するDNA鎖を、増幅および/またはハイブリダイゼーションに本質的に適さないものにする、特異的な分解に適し得る。あるいは、修飾ヌクレオチドは、選択的な除去にふさわしいまたはポリヌクレオチド鎖の分離を促進する修飾ヌクレオチドを含有するDNA鎖をマークするに違いない。そのような除去または分離は、修飾ヌクレオチドと選択的に相互作用し、したがって、一方のポリヌクレオチド鎖のみを選択的に除去する、または除去のためにマークする分子、粒子、または酵素によって実現することができる。
本出願において使用される場合、用語「鎖マーキング」は、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖を識別するための任意の方法を指す。用語「選択」は、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖を選択するための任意の方法を指す。用語「選択的な除去」または「除去のための選択的なマーキング」は、そのポリヌクレオチド鎖を増幅またはハイブリダイゼーションなどのような下流の適用に適さないものにする、ポリヌクレオチド鎖に対する任意の修飾を指す。
一実施形態において、選択が、合成されたポリヌクレオチドの一方の鎖への、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドの組み込みによって行われ、選択的な除去が、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドに対して特異的活性を示す酵素による処理によるものである。好ましい実施形態において、合成されたポリヌクレオチドの一方の鎖の中に組み込まれる修飾ヌクレオチドが、dNTPミックスにおいてdTTPの代わりとなるデオキシウリジン三リン酸(dUTP)であり、下流の適用によるマークされた鎖の選択的な除去は、ヌクレアーゼウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG)によって実行される。UNGは、dUTPを選択的に分解するが、それは、他のdNTPおよびそれらのアナログに対して中性である。UNGによる処理は、N−グリコシル結合の切断およびdU残基の塩基部分の除去をもたらし、塩基脱落部位を形成する。好ましい実施形態において、UNG処理が、脱プリン/脱ピリミジン部位エンドヌクレアーゼ(APE)の存在下において行われ、塩基脱落部位にニックを作る。結果的に、UNG/APEにより処理される、組み込まれたdUTPを有するポリヌクレオチド鎖は、切断され、ポリメラーゼによる増幅を受けることができない。他の実施形態において、ニック生成および切断が、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(DMED)などのようなポリアミンによる処理によってまたは熱処理によって実現される。好ましい実施形態において、UNG処理が、約32mM DMEDを含有する反応バッファー中で行われる。
本出願において使用される場合、用語「少なくとも1つのヌクレオチド」または「少なくとも1つの修飾ヌクレオチド」は、同じ種類または種の複数のdNTP分子を指す。したがって、「1つの修飾ヌクレオチド」の使用は、典型dNTP dATP、dCTP、dGTP、またはdTTPのうちの1つの、対応する修飾ヌクレオチド種とのdNTPミックス中での交換を指す。
好ましい実施形態において、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、dNTPミックスにおいてdTTPの代わりとなるdUTPである。他の実施形態において、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、ビオチン化dNTPである。他の実施形態において、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、チオ基を含有する。他の実施形態において、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、アミノアリルdNTPである。他の実施形態において、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、dNTPミックスにおいてdGTPの代わりとなるイノシンである。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、方向性をもつcDNAライブラリーの構築のために使用される。鎖マーキングは必要であるが、極性特異的ではないアダプター、すなわち2つのアダプター方向を有するライゲーション産物を生成するアダプターを使用する場合、方向性をもつcDNAライブラリーの構築に十分ではない。本発明の方法による方向性をもつcDNAライブラリーの構築は、cDNAインサートおよびアダプターのライゲーション鎖の2つのアダプターのうちの1つの両方の鎖マーキングを必要とする。本発明の有用な特徴は、アダプター方向を入れ替える能力である。たとえば、P1/P2がアダプターの方向を指定して、センス鎖選択および(任意選択の)シークエンシングをもたらし、P2アダプターが、アダプターのライゲーション鎖に沿って組み込まれた少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを有する二重鎖アダプター系において、P1アダプター(P2アダプターに対立するものとして)がライゲーション鎖に沿って組み込まれた少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを有するようなプロトコールの修飾は、アンチセンス鎖選択および(任意選択の)シークエンシングを可能にする。
本発明の方法は、インプット核酸鋳型を切断するステップをさらに含み得る。ある場合には、インプット核酸鋳型は、酵素などのような作用物質により切断されてもよい。ポリヌクレオチドが非標準ヌクレオチドを含む実施形態において、ポリヌクレオチドが、非標準デオキシリボヌクレオシドの塩基部分を全般的に、特異的に、または選択的に切断して、塩基脱落部位を作ることができる酵素などのような作用物質により処理されてもよい。本明細書において使用される場合、「塩基脱落部位」は、ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる作用物質による、たとえば、非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断に影響を及ぼすことができる作用物質(たとえば酵素、酸性条件、または化学試薬)による非標準ヌクレオチド(ポリヌクレオチド鎖中に存在する)の処理による、塩基部分(塩基全体を含む)の除去後に残る任意の化学構造を包含する。いくつかの実施形態において、作用物質(酵素など)が、非標準ヌクレオチドにおける非標準ヌクレオチドの塩基部分と糖の間の結合の加水分解を触媒して、ヘミアセタール環を含み、かつ塩基(区別なく「AP」部位と呼ばれる)を欠く塩基脱落部位を生成するが、他の切断産物も、本発明の方法において使用するために企図される。非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断に適した作用物質および反応条件は、ウラシルN−グリコシラーゼ(「UNG」;dUTPを特異的に切断する)(「ウラシルDNAグリコシラーゼ(glyosylase)」と区別なく称される)、ヒポキサンチン−N−グリコシラーゼ、およびヒドロキシ−メチルシトシン−N−グリコシラーゼを含むN−グリコシラーゼ(「DNAグリコシラーゼ」または「グリコシダーゼ」とも呼ばれる);3−メチルアデニンDNAグリコシラーゼ、3−または7−メチルグアニンDNAグリコシラーゼ、ヒドロキシメチルウラシルDNAグリコシラーゼ;T4エンドヌクレアーゼV、たとえばLindahl、PNAS(1974)71(9):3649−3653;Jendrisak、米国特許第6,190,865B1号参照、または表1において提供されるグリコシダーゼのいずれか、または本明細書において提供されるグリコシダーゼ(glycosydase)のいずれかとアミノ酸もしくはヌクレオチドレベルで約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、99.5%、もしくはそれ以上を超える相同性もしくは同一性を有する酵素などのようなそのホモログを含む。一実施形態において、ウラシル−N−グリコシラーゼが、非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断するために使用される。他の実施形態において、非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断する作用物質が、塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を切断するのと同じ作用物質である。
非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断は、全般的な、特異的な、または選択的な切断をもたらしてもよく(非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる作用物質(酵素など)が、特定の非標準ヌクレオチドの塩基部分を全般的に、特異的に、または選択的に切断するという意味で)、それによって、実質的にすべてのまたは約99.9%、99.5%、99%、98.5%、98%、約95%、約90%、約85%、約80%、約75%、約70%、約65%、約60%、約55%、約50%、約45%、もしくは約40%を超える切断された塩基部分が、非標準ヌクレオチドの塩基部分となる。しかしながら、切断の程度は、より少なくすることができる。したがって、特異的な切断に対する言及は、例示的なものである。全般的な、特異的な、または選択的な切断は、本発明の鋳型ポリヌクレオチド断片(すなわち、塩基脱落部位での主鎖の切断によって生成される断片)を生成する方法における断片サイズのコントロールに望ましい。反応条件は、塩基脱落部位(複数可)が作られる反応が終了に達し得るように選択されてもよく、または反応は、非標準ヌクレオチドの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、もしくは約100%が、塩基脱落部位に変換されるまで、実行されてもよい。ある場合には、反応条件は、塩基脱落部位(複数可)が作られる反応が、鋳型核酸中に存在する1つ以上の非標準ヌクレオチドの約10%〜約100%、鋳型核酸中の非標準ヌクレオチドの約20%〜約90%、約30%〜約90%、約50%〜約90%、95%、99%、または100%となるように選択されてもよい。
いくつかの実施形態において、非標準ヌクレオチドを含む鋳型ポリヌクレオチドが、鋳型ポリヌクレオチドの合成後に精製される(たとえば、反応混合物中に存在する残存している遊離非標準ヌクレオチドを除くために)。他の実施形態において、中間の精製が、非標準ヌクレオチドを含む鋳型ポリヌクレオチドの合成と、続くステップ(プライマーのハイブリダイゼーション、非標準ヌクレオチドを含まないまたは鋳型核酸と同じ非標準ヌクレオチドを含まないプライマー伸長産物を産生するプライマーの伸長、非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断、および塩基脱落部位でのホスホジエステル主鎖の切断など)の間にない。
非標準ヌクレオチドの選択は、特定の非標準ヌクレオチドが、非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる特定の酵素によって認識される程度まで、その非標準酵素の塩基部分を切断するために使用されることになっている酵素の選択を指示し得ることが理解される。ある場合には、酵素は、グリコシラーゼである。グリコシラーゼによって切断されてもよい、たとえば、dUTP、8−オキソグアニン、またはメチル化プリンなどのような非標準ヌクレオチドを含む鋳型核酸は、本発明の方法において使用されてもよい。他の適した非標準ヌクレオチドは、デオキシイノシン三リン酸(dITP)、5−ヒドロキシメチルデオキシシチジン三リン酸(5−OH−Me−dCTP)、または表1において提供される非標準ヌクレオチドのいずれかを含む。たとえばJendrisak、米国特許第6,190,865号を参照されたい。dUTPに作用して、塩基脱落部位を提供してもよいウラシルDNAグリコシラーゼ(UNGまたはUDGとして知られている)、8−オキソグアニンに作用して、塩基脱落部位を提供してもよいOgg1、またはメチル化プリンに作用して、塩基脱落部位を提供してもよいN−メチルプリンDNAグリコシラーゼなどのようなグリコシラーゼは、次いで、非標準ヌクレオチドを含むインプット核酸鋳型に作用して、インプット核酸鋳型を切断するステップを開始するために本発明の方法において使用されてもよい。本明細書において提供される酵素は、1つ以上の塩基脱落(脱プリンまたは脱ピリミジン)部位を産生するために、本明細書において提供される1つ以上の非標準ヌクレオチドでのインプット核酸鋳型のN−グリコシド結合切断をもたらしてもよい。
本発明の方法において使用されてもよいさらなるグリコシラーゼおよびそれらの非標準ヌクレオチド基質は、DNA主鎖から5−メチルシトシン(5−MeC)の塩基部分を切断する5−メチルシトシンDNAグリコシラーゼ(5−MCDG)(Wolffeら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA 96:5894−5896、1999);DNA主鎖から3−メチルアデノシンの塩基部分を切断する3−メチルアデノシンDNAグリコシラーゼI(たとえばHollisら(2000)Mutation Res.460:201−210を参照されたい);ならびに/またはDNA主鎖から3−メチルアデノシン、7−メチルグアニン、7−メチルアデノシン、および3−メチルグアニンの塩基部分を切断する3−メチルアデノシンDNAグリコシラーゼIIを含む。McCarthyら(1984)EMBO J.3:545−550を参照されたい。5−MCDGの多機能性および単機能性形態が、記載されている。Zhuら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:5031−6、2001;Zhuら、Nuc.Acid Res.28:4157−4165、2000;Nedderrnannら、J.B.C.271:12767−74、1996(二機能性5−MCDGを記載;Vairapandi&Duker、Oncogene 13:933−938、1996;Vairapandiら、J.Cell.Biochem.79:249−260、2000(5−MCDG活性を含む単機能性酵素を記載)を参照されたい。いくつかの実施形態において、5−MCDGが、完全にメチル化されたポリヌクレオチド部位(たとえばCpGジヌクレオチド)を優先的に切断し、他の実施形態において、5−MCDGが、ヘミメチル化されたポリヌクレオチドを優先的に切断する。たとえば、単機能性ヒト5−メチルシトシンDNAグリコシラーゼは、完全にメチル化されたCpG部位で特異的にDNAを切断し、ヘミメチル化されたDNAに対して比較的不活性である(Vairapandi&Duker、前掲;Vairapandiら、前掲)。対照的に、ヒヨコ胚5−メチルシトシンDNAグリコシラーゼは、ヘミメチル化されたメチル化部位に対して向けられるより大きな活性を有する。いくつかの実施形態において、5−MCDGの活性が、組換えCpGリッチRNA、ATP、RNAヘリカーゼ酵素、および増殖細胞核抗原(PCNA)などのようなアクセサリー因子により強化される(増加するまたは増強する)。米国特許出願公開第20020197639A1号を参照されたい。1つ以上の作用物質が、使用されてもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の作用物質が、同じメチル化ヌクレオチドの塩基部分を切断する。他の実施形態において、1つ以上の作用物質が、異なるメチル化ヌクレオチドの塩基部分を切断する。2つ以上の作用物質による処理は、順次または同時であってもよい。
本発明の方法による非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断を実行するための適切な反応培地および条件は、非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断を可能にするものである。そのような培地および条件は、当業者らに知られており、Lindahl、PNAS(1974)71(9):3649−3653;ならびにJendrisak、米国特許第6,190,865B1号;米国特許第5,035,996号;および米国特許第5,418,149号などのような様々な刊行物において記載される。たとえば、バッファー条件は、ポリヌクレオチド合成に関して上記に記載されるとおりとすることができる。一実施形態において、UDG(Epicentre Technologies、Madison Wis.)が、核酸合成反応混合物に対して追加され、20分間、37℃でインキュベートされる。一実施形態において、反応条件が、非標準ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドの合成および非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断について同じである。他の実施形態において、異なる反応条件が、これらの反応に使用される。いくつかの実施形態において、キレート試薬(たとえばEDTA)が、ポリメラーゼが切断産物の末端を伸長させるのを予防するためにUNGの前にまたはそれと同時に追加される。
塩基脱落部位を含むポリヌクレオチドは、塩基脱落部位を標識することができる作用物質を使用して標識されてもよく、断片化を伴う実施形態において、塩基脱落部位を含むポリヌクレオチドのホスホジエステル主鎖は、非標準ヌクレオチドの組み込みの部位で切断されてもよい(すなわち、2つ以上の断片が産生されるような、塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を切断することができる作用物質による塩基脱落部位)。断片化を伴う実施形態において、標識が断片化の前に生じてもよく、断片化が標識の前に生じてもよく、または断片化および標識が同時に生じてもよい。
塩基脱落部位を標識する(たとえば、全般的にまたは特異的に標識する)ことができ、それによって、標識された塩基脱落部位を含むポリヌクレオチド(またはポリヌクレオチド断片)が生成される作用物質は、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、検出可能な成分(標識)が、共有結合でまたは非共有結合で塩基脱落部位と結びつく。いくつかの実施形態において、検出可能な成分が、直接または間接的に塩基脱落部位と結びつく。いくつかの実施形態において、検出可能な成分(標識)が、直接または間接的に検出可能である。いくつかの実施形態において、検出可能なシグナルが、増幅される。いくつかの実施形態において、検出可能な成分が、発色団、フルオロフォア、ビオチン、またはその誘導体などのような有機分子を含む。他の実施形態において、検出可能な成分が、核酸、アプタマー、ペプチド、または酵素もしくは抗体などのようなタンパク質などのような巨大分子を含む。他の実施形態において、検出可能なシグナルが、蛍光である。他の実施形態において、検出可能なシグナルが、酵素的に生成される。いくつかの実施形態において、標識が、フルオレセイン、ローダミン、シアニン色素、インドシアニン色素、Cy3、Cy5、Alexa Fluor色素、フィコエリトリン、5−(((2−(カルボヒドラジノ)−メチル)チオ)アセチル)アミノフルオレセイン、アミノオキシアセチルヒドラジド(「FARP」)、またはN−(アミノオキシアセチル)−N’−(D−ビオチノイル)ヒドラジン、トリフルオロ酢酸塩(ARP)から選択される。
1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断は、酵素的もしくは化学的手段の使用によってまたは熱の適用によってまたはその組み合わせによってさらに提供されてもよい。たとえば、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型は、求核剤または塩基により処理されてもよい。ある場合には、求核剤は、第1級アミン、第2級アミン、または第3級アミンなどのようなアミンである。たとえば、塩基脱落部位は、ピペリジン、モルホリン(moropholine)、またはその組み合わせにより処理されてもよい。ある場合には、熱いピペリジン(たとえば90℃で1M)が、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型を切断するために使用されてもよい。ある場合には、モルホリン(たとえば37℃または65℃で3M)が、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型を切断するために使用されてもよい。あるいは、ポリアミンが、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型を切断するために使用されてもよい。適したポリアミンは、たとえばスペルミン、スペルミジン、1,4−ジアミノブタン、リシン、トリペプチドK−W−K、N,N−ジメチルエチレンジアミン(DMED)、ピペラジン、1,2−エチレンジアミン、またはその任意の組み合わせを含む。ある場合には、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型は、ベータ脱離反応、デルタ脱離反応、またはその組み合わせを実行するのに適した試薬により処理されてもよい。ある場合には、化学的手段による1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断は、インプット核酸鋳型の断片をもたらしてもよく、その断片は、遮断3’末端を含む。ある場合には、遮断3’末端は、末端の水酸基を欠く。他の場合において、遮断3’末端は、リン酸化されている。さらに他の場合において、化学的手段による1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断は、遮断されていないインプット核酸鋳型の断片をもたらしてもよい。ある場合には、本発明の方法は、標準ヌクレオチドに影響を与えず、そのため、方法の産物の配列の完全性を維持し得る単一の反応混合物における穏やかな条件下での酵素または酵素の組み合わせおよびDMEDなどのようなポリアミンの使用を提供する。適した穏やかな条件は、中性のpHまたはほぼ中性のpHの条件を含んでいてもよい。他の適した条件は、約4.5もしくはそれ以上、5もしくはそれ以上、5.5もしくはそれ以上、6もしくはそれ以上、6.5もしくはそれ以上、7もしくはそれ以上、7.5もしくはそれ以上、8もしくはそれ以上、8.5もしくはそれ以上、9もしくはそれ以上、9.5もしくはそれ以上、10もしくはそれ以上、または約10.5もしくはそれ以上のpHを含む。さらに他の適した条件は、約4.5〜10.5、約5〜10.0、約5.5〜9.5、約6〜9、約6.5〜8.5、約6.5〜8.0、または約7〜8.0を含む。適した穏やかな条件はまた、室温またはほぼ室温の条件を含んでいてもよい。他の適した条件は、約10℃、11℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、51℃、52℃、53℃、54℃、55℃、56℃、57℃、58℃、59℃、60℃、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、66℃、67℃、68℃、69℃、もしくは70℃またはそれ以上の温度を含む。さらに他の適した条件は、約10℃〜約70℃、約15℃〜約65℃、約20℃〜約60℃、約20℃〜約55℃、約20℃〜約50℃、約20℃〜約45℃、約20℃〜約40℃、約20℃〜約35℃、または約20℃〜約30℃を含む。ある場合には、穏やかな切断条件の使用は、本発明の方法によって産生されるプライマー伸長産物に対するより少ない損傷をもたらしてもよい。ある場合には、損傷を受けた塩基が少ないほど、プライマー伸長産物は、シークエンシングまたはハイブリダイゼーションなどのような下流の分析により適し得る。他の場合において、穏やかな切断条件の使用は、最終産物の収率を増加させてもよく、配列の完全性を維持してもよく、または本発明の方法を自動化のためにより適したものにしてもよい。
断片化を伴う実施形態において、塩基脱落部位を含む鋳型ポリヌクレオチドの主鎖が、塩基脱落部位で切断され、それによって、ポリヌクレオチドの2つ以上の断片が生成される。断片の少なくとも1つは、本明細書において記載されるように、塩基脱落部位を含む。塩基脱落部位でポリヌクレオチドのホスホジエステル主鎖を切断する作用物質は、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、作用物質が、大腸菌APエンドヌクレアーゼIVなどのようなAPエンドヌクレアーゼである。他の実施形態において、作用物質が、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(「DMED」と称される)である。他の実施形態において、作用物質が、熱、塩基性条件、酸性条件、またはアルキル化剤である。さらに他の実施形態において、塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を切断する作用物質が、塩基脱落部位を形成するためにヌクレオチドの塩基部分を切断するものと同じ作用物質である。たとえば、本発明のグリコシダーゼは、グリコシダーゼ活性およびリアーゼ活性の両方を含んでいてもよく、それによって、グリコシダーゼ活性は、ヌクレオチド(たとえば非標準ヌクレオチド)の塩基部分を切断して、塩基脱落部位を形成し、リアーゼ活性は、そのように形成された塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を切断する。ある場合には、グリコシダーゼは、グリコシダーゼ活性およびAPエンドヌクレアーゼ活性の両方を含む。
鋳型ポリヌクレオチドの塩基脱落部位で切断するのに用いられる作用物質に依存して、主鎖は、塩基脱落部位に対して5’で切断することができ(たとえば、遊離3’ヒドロキシル基を生成する、塩基脱落残基の5’リン酸基と、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環の間の切断)、塩基脱落部位は、結果として生じる断片の5’末端に位置する。他の実施形態において、切断はまた、塩基脱落部位に対して3’とすることができ(たとえば、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環上に遊離5’リン酸基を生成する、塩基脱落残基のデオキシリボース環および3’リン酸基と、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環の間の切断)、塩基脱落部位は、結果として生じる断片の3’末端に位置する。さらに他の実施形態において、切断のより複雑な形態、たとえば、ホスホジエステル主鎖の切断および塩基脱落ヌクレオチドの一部分の切断が結果として生じるような切断が、可能である。断片化剤の選択は、したがって、たとえば、結果として生じる断片の3’末端または結果として生じる断片の5’末端の、ポリヌクレオチド断片内の塩基脱落部位の方向のコントロールを可能にする。反応条件の選択はまた、断片化反応の程度、レベル、または完全さのコントロールをも可能にする。いくつかの実施形態において、反応条件は、切断反応が、過剰な試薬の存在下において実行され、本発明のプライマー伸長産物の切断に関する最小限の懸念で終了に達するのを可能にするように選択することができる。対照的に、当技術分野において知られている他の方法、たとえば機械的な剪断、DNアーゼ切断は、鋳型ポリヌクレオチドとプライマー伸長産物を識別することができない。他の実施形態において、反応条件は、断片化が完全ではないように選択され(いくつかの塩基脱落部位の主鎖が切断されてない(断片化されていない)ままであるという意味で)、1つを超える塩基脱落部位を含むポリヌクレオチド断片が、生成される。そのような断片は、内部にある(断片化されていない)塩基脱落部位を含む。
非標準ヌクレオチドがポリヌクレオチド中に存在する場合、非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断による塩基脱落部位の生成の後に、ポリヌクレオチドの主鎖は、塩基脱落部位で主鎖の切断に影響を及ぼすことができる作用物質により、非標準ヌクレオチドの組み込みの部位(非標準ヌクレオチドの塩基部分の切断後、塩基脱落部位とも称される)で、切断される。主鎖での切断(「断片化」とも称される)は、少なくとも2つの断片をもたらす(塩基脱落部位を含むポリヌクレオチド中に存在する塩基脱落部位の数および切断の程度に依存)。
塩基脱落部位での主鎖の切断が可能な適切な作用物質(たとえば酵素、化学物質、および/または熱などのような反応条件)は、熱処理および/または化学処理(塩基性条件、酸性条件、アルキル化条件、または塩基脱落部位のアミン媒介性の切断を含む(たとえばMcHugh and Knowland、Nucl.Acids Res.(1995)23(10):1664−1670;Bioorgan.Med.Chem(1991)7:2351;Sugiyama、Chem.Res.Toxicol.(1994)7:673−83;Horn、Nucl.Acids.Res.(1988)16:11559−71を参照されたい)ならびに塩基脱落部位でのポリヌクレオチドの切断を触媒する酵素、たとえばAPエンドヌクレアーゼ(「脱プリン、脱ピリミジン部位エンドヌクレアーゼ」とも呼ばれる)(たとえばEpicentre Tech.,Inc、Madison Wis.から入手可能な大腸菌エンドヌクレアーゼIV)、大腸菌エンドヌクレアーゼIIIまたはエンドヌクレアーゼIV、カルシウムイオンの存在下における大腸菌エキソヌクレアーゼIIIの使用を含む。たとえばLindahl、PNAS(1974)71(9):3649−3653;Jendrisak、米国特許第6,190,865B1号;Shida、Nucleic Acids Res.(1996)24(22):4572−76;Srivastava、J.Biol Chem.(1998)273(13):21203−209;Carey、Biochem.(1999)38:16553−60;Chem Res Toxicol(1994)7:673−683を参照されたい。本明細書において使用される場合、「作用物質」は、熱などのような反応条件を包含する。一実施形態において、APエンドヌクレアーゼ、大腸菌エンドヌクレアーゼIVが、塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を切断するために使用される。他の実施形態において、切断が、N,N’−ジメチルエチレンジアミンなどのようなアミンによるものである。たとえばMcHugh and Knowland、前掲を参照されたい。
塩基脱落部位の切断は、塩基脱落残基に対して5’に接するヌクレオチドとその塩基脱落残基の間でまたは塩基脱落残基に対して3’に接するヌクレオチドとその塩基脱落残基の間で生じてもよい(しかしながら、本明細書において説明されるように、ホスホジエステル主鎖の5’または3’切断は、使用される断片化剤に依存して、それぞれ、塩基脱落部位に対して5’または3’のリン酸基の保持をもたらしてもよくまたはもたらさなくてもよい)。切断は、塩基脱落部位に対して5’とすることができ(一般に、塩基脱落残基の5’リン酸基と、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環の間で、塩基脱落部位に対して5’に接する場所で主鎖の切断をもたらして、隣接するヌクレオチド上に遊離3’ヒドロキシル基を生成するエンドヌクレアーゼIV処理などのように)、塩基脱落部位は、結果として生じる断片の5’末端に位置する。切断はまた、塩基脱落部位に対して3’とすることができ(たとえば、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環上に遊離5’リン酸基を生成する塩基脱落残基のデオキシリボース環および3’リン酸基と、隣接するヌクレオチドのデオキシリボース環の間の切断)、塩基脱落部位は、結果として生じる断片の3’末端に位置する。塩基性条件下でのまたはアミン(N,N’−ジメチルエチレンジアミンなど)による処理は、塩基脱落部位に対して3’に接して、ホスホジエステル主鎖の切断をもたらす。そのうえ、切断のより複雑な形態、たとえば、ホスホジエステル主鎖の切断および塩基脱落ヌクレオチド(の一部分)の切断が結果として生じるような切断もまた、可能である。たとえば、ある条件下で、化学処理および/または熱処理を使用する切断は、塩基脱落部位デオキシリボース環とその3’リン酸の間の結合の切断をもたらして、標識することができるまたはさらなる切断および環化反応を受けることができる反応性α,β−不飽和アルデヒドを生成するβ−脱離ステップを含んでいてもよい。たとえばSugiyama、Chem.Res.Toxicol.(1994)7:673−83;Horn、Nucl.Acids.Res.(1988)16:11559−71を参照されたい。複数の異なる種の切断産物(たとえば、3’末端に塩基脱落部位を含む断片および5’末端に塩基脱落部位を含む断片)をもたらす、2つ以上の異なる方法を含む、1つを超える切断方法を使用することができることが理解される。
塩基脱落部位での主鎖の切断は、全般的、特異的、または選択的であってもよく(塩基脱落部位で主鎖を切断することができる作用物質(酵素など)が、特定の非標準ヌクレオチドの塩基部分を特異的にまたは選択的に切断するという意味で)、それによって、約98%、約95%、約90%、約85%、または約80%を超える切断が、塩基脱落部位でのものとなる。しかしながら、切断の程度は、より少なくすることができる。したがって、特異的な切断に対する言及は、例示的なものである。全般的な、特異的な、または選択的な切断は、本発明の標識ポリヌクレオチド断片を生成する方法における断片サイズのコントロールに望ましい。いくつかの実施形態において、反応条件は、切断反応が、過剰な試薬の存在下において実行され、ポリヌクレオチドの過度の切断に関する最小限の懸念で(すなわち、上記の合成ステップの間に組み込まれた非標準ヌクレオチドの間隔によって決定される所望の断片サイズを保持しながら)終了に達するのを可能にするように選択することができる。他の実施形態において、切断の程度は、より少なくすることができ、末端に塩基脱落部位およびポリヌクレオチド断片内にまたはそれに対して内部にある(すなわち末端でではない)塩基脱落部位(複数可)を含むポリヌクレオチド断片が、生成される。
ホスホジエステル主鎖の切断を伴う実施形態において、本発明の方法に従って塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖の切断を実行するための適切な反応培地および条件が、塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖の切断を可能にするものである。そのような培地および条件は、当業者らに知られており、Bioorgan.Med.Chem(1991)7:2351;Sugiyama、Chem.Res.Toxicol.(1994)7:673−83;Horn、Nucl.Acids.Res.(1988)16:11559−71);Lindahl、PNAS(1974)71(9):3649−3653;Jendrisak、米国特許第6,190,865B1号;Shida、Nucleic Acids Res.(1996)24(22):4572−76;Srivastava、J.Biol Chem.(1998)273(13):21203−209;Carey、Biochem.(1999)38:16553−60;Chem Res Toxicol(1994)7:673−683などのような様々な刊行物において記載される。
ある場合には、塩基脱落部位を含有する核酸は、70℃〜95℃で、10〜30分間、アミン、たとえば25mM Tris−HClおよび1〜5mMマグネシウムイオンを含有するバッファー溶液中で加熱される。あるいは、1.0Mピペリジン(塩基)が、エタノールにより沈殿させ、かつ真空乾燥させた塩基脱落部位を含むポリヌクレオチドに対して追加される。次いで、その溶液は、90℃で30分間、加熱され、ピペリジンを除去するために凍結乾燥される。他の例において、切断が、15分間、37℃で、塩基性溶液、たとえば0.2M水酸化ナトリウムによる処理によって達成される。Nakamura(1998)Cancer Res.58:222−225を参照されたい。他の例において、100mM N,N’−ジメチルエチレンジアミン酢酸、pH7.4との37℃でのインキュベーションが、切断するために使用される。McHugh and Knowland(1995)Nucl.Acids Res.23(10)1664−1670を参照されたい。
1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断はまた、酵素的手段によって実行されてもよい。たとえば、脱ピリミジン部位エンドヌクレアーゼまたは脱プリン部位エンドヌクレアーゼ(総称してAPエンドヌクレアーゼとして知られている)は、1つ以上の塩基脱落部位でインプット核酸鋳型を切断するために使用されてもよい。ある場合には、1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型は、クラスI、クラスII、クラスIII、もしくはクラスIV APエンドヌクレアーゼまたはその組み合わせにより切断されてもよい。ある場合には、酵素的手段による1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断は、インプット核酸鋳型の断片をもたらしてもよく、その断片は、遮断3’末端を含む。ある場合には、遮断3’末端は、末端の水酸基を欠く。他の場合において、遮断3’末端は、リン酸化されている。さらに他の場合において、酵素的手段による1つ以上の塩基脱落部位を含むインプット核酸鋳型の切断は、遮断されていないインプット核酸鋳型の断片をもたらしてもよい。
ある場合には、切断は、同時に、たとえばUDGおよびDMEDまたはUDGおよびAPエンドヌクレアーゼなどのように、グリコシラーゼおよび求核剤またはグリコシラーゼおよびアミンまたはグリコシラーゼおよびAPエンドヌクレアーゼの使用によって実行されてもよい。あるいは、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含むインプット核酸鋳型は、最初に、1つ以上の塩基脱落部位を産生するためにグリコシラーゼにより処理され、次いで、APエンドヌクレアーゼにより処理されるかまたは化学的手段によって切断されてもよい。ある場合には、ハイブリダイゼーション反応および伸長反応が、最初に実行され、次いで、切断反応が、十分な時間の後に実行される。他の場合において、ハイブリダイゼーションおよび伸長反応が、切断反応と同時に実行される。さらに他の場合において、ハイブリダイゼーション反応および伸長反応が、開始され、一定期間、進められ(たとえば1分間、2分間、3分間、5分間、10分間、15分間、30分間、1時間、2時間、3時間など)、次いで、切断反応が、開始される。ある場合には、切断反応の開始が、伸長反応を停止してもよく、他の場合において、切断反応および伸長反応が、次いで、同時に進んでもよい。
たとえば、大腸菌APエンドヌクレアーゼIVは、上記に記載されるように、反応条件に対して追加されてもよい。APエンドヌクレアーゼIVは、非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる作用物質(酵素など)と同じまたは異なる時間に追加することができる。たとえば、APエンドヌクレアーゼIVは、UNGと同時にまたは異なる時間に追加することができる。あるいは、鋳型核酸または鋳型核酸を含む反応混合物は、同時に、UNGおよびアミンにより処理されてもよい。同時のUNG処理およびN,N’−ジメチルエチレンジアミン処理に適した反応混合物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、または約50mM DMEDを含んでいてもよい。あるいは、グリコシダーゼおよびリアーゼ活性の両方を含む作用物質の使用は、インプット核酸鋳型を切断するために、反応混合物において利用されてもよい。
化学的手段、酵素的手段、またはその組み合わせによるインプット核酸鋳型の切断は、二本鎖産物、一本鎖産物、および部分的な二重鎖の混合物をもたらしてもよい。ある場合には、切断反応の切断産物は、本発明の1つ以上の方法によって除去されてもよい。ある場合には、切断反応の切断産物は、精製によって除去されてもよい。たとえば、切断反応の切断産物は、サイズ依存性の精製方法または親和性に基づく精製方法によって除去されてもよい。たとえば、一本鎖核酸は、捕捉プローブへの親和性ハイブリダイゼーションステップによって除去されてもよい。ある場合には、捕捉プローブは、固体の基質に対してハイブリダイズされてもよい。他の場合において、切断反応の切断核酸産物は、切断反応の切断産物の中に組み込まれた標識に対して親和性を有するリガンドを使用して、親和性捕捉ステップによって除去されてもよい。標識またはリガンドは、切断の前に(たとえば鋳型核酸の合成の間に)、切断の間に、または切断ステップの後に組み込まれてもよい。ある場合には、標識は、塩基脱落部位で組み込まれてもよい。他の場合において、切断反応の切断核酸産物は、切断反応の切断核酸産物の塩基脱落部位に存在する反応性のα,β−不飽和アルデヒドと反応する固定された反応性成分などのような反応性成分(たとえばアミンまたはヒドラジン)を使用して、捕捉ステップによって除去されてもよい。ある場合には、切断反応の切断核酸産物は、電気泳動法または限外濾過によって除去されてもよい。
他の場合において、一本鎖産物は、酵素的手段によって除去されてもよい。たとえば、一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼは、一本鎖DNAを切断するために使用することができる。様々な適した一本鎖DNA特異的エキソヌクレアーゼは、たとえばエキソヌクレアーゼ1およびエキソヌクレアーゼ7などのように、本発明の方法に適している。同様に、様々な適した一本鎖DNA特異的エンドヌクレアーゼは、たとえば一本鎖DNA特異的エンドヌクレアーゼであるS1エンドヌクレアーゼまたはマングビーンヌクレアーゼなどのように、本発明の方法に適している。ある場合には、本明細書において提供されるものなどのような、当技術分野において知られている単鎖特異的エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼの任意の組み合わせは、一本鎖断片化産物または一本鎖プライマー伸長産物またはその組み合わせなどのような一本鎖産物を分解するまたは除去するために利用されてもよい。
ある場合には、本発明の方法において生成されたプライマー伸長反応の産物は、断片化された標的核酸およびプライマー伸長産物を含む反応混合物から精製されてもよい。たとえば、プライマー伸長ステップは、たとえばビオチン/アビジンまたは任意の他の適した標識(たとえばジゴキシン、フルオレセイン、抗原、リガンド、受容体、もしくは本明細書において提供される任意のヌクレオチド標識)などのような精製標識を含むヌクレオチドの使用を含んでいてもよい。そのため、プライマー伸長産物は、ビオチン/アビジンリガンド受容体ペアまたは他の精製標識のメンバーを含有するのに対して、プライマーおよび鋳型核酸は含有しなくてもよいことが理解されてもよい。単純な精製ステップは、アルコールまたはポリエチレングリコール沈殿、イオン交換精製、限外濾過、シリカ吸収、または逆相方法などのように、組み込まれなかったヌクレオチドを除去するために実行されてもよく、次いで、プライマー伸長産物は、粒子、ビーズ、膜、またはカラムの形態をした、ビオチンもしくはその誘導体、アビジンもしくはその誘導体、ストレプトアビジンもしくはその誘導体、抗体またはその誘導体もしくは断片、抗原、リガンド、または受容体を含むマトリックスなどのような適切な親和性マトリックスを使用して回収されてもよい。あるいは、組み込まれなかったヌクレオチドを除去する単純な精製ステップは、省略されてもよくまたはアフィニティー精製ステップの後に実行されてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、1つ以上の平滑末端の二本鎖産物の生成をさらに提供する。いくつかの実施形態において、平滑末端の二本鎖産物が、任意の非標準ヌクレオチドを含有していない鋳型から産生される。他の実施形態において、二本鎖産物が、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有する鋳型から産生される。ある場合には、本発明の伸長ステップが、平滑末端の二本鎖産物を直接提供する。他の場合において、本発明の伸長ステップは、平滑末端および非平滑末端の二本鎖産物の混合物を提供する。さらに他の場合において、伸長ステップは、平滑末端の二本鎖産物をもたらさないかまたは実質的な程度または量の平滑末端の二本鎖産物をもたらさない。ある場合には、プライマー伸長反応の非平滑末端の産物は、平滑末端の二本鎖産物を産生するためにまたは実質的な割合の非平滑末端の産物を平滑末端の産物に変換するために、本発明の方法によってさらに処理しなければならない。
ある場合には、本発明の方法によって生成される二本鎖産物は、平滑末端dsDNAが、高度並列シークエンシング(highly parallel sequencing)または他のクローニングもしくはアダプターライゲーションの適用などのような、下流の分析にとって望ましい場合、二本鎖産物のオーバーハング一本鎖末端を分解するために、たとえばエキソヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ7、またはその組み合わせなどのような単鎖特異的DNAエキソヌクレアーゼの使用によって、平滑末端にされてもよい。あるいは、二本鎖産物は、一本鎖特異的DNAエンドヌクレアーゼ、たとえばこれらに限定されないが、マングビーンエンドヌクレアーゼまたはS1エンドヌクレアーゼの使用によって平滑末端にされてもよい。あるいは、二本鎖断片産物は、二本鎖産物のオーバーハング一本鎖末端を分解するために、たとえばT4 DNAポリメラーゼなどのような一本鎖エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼ、一本鎖エキソヌクレアーゼ活性を含む任意の他のポリメラーゼ、またはその組み合わせの使用によって、平滑末端にされてもよい。ある場合には、一本鎖エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼは、1つ以上のdNTPを含むまたは含まない反応混合物においてインキュベートされてもよい。他の場合において、一本鎖核酸特異的エキソヌクレアーゼおよび1つ以上のポリメラーゼの組み合わせは、プライマー伸長反応の二本鎖産物を平滑末端にするために使用されてもよい。さらに他の場合において、伸長反応の産物は、二本鎖産物のオーバーハング一本鎖末端を充填することによって平滑末端にしてもよい。たとえば、断片は、二本鎖産物の一本鎖部分を充填するために、1つ以上のdNTPの存在下において、T4 DNAポリメラーゼまたはKlenowポリメラーゼまたはその組み合わせなどのようなポリメラーゼと共にインキュベートされてもよい。あるいは、二本鎖産物は、エキソヌクレアーゼおよび/またはポリメラーゼを使用する一本鎖オーバーハング分解反応ならびに1つ以上のdNTPの存在下において1つ以上のポリメラーゼを使用する充填反応の組み合わせによって、ブラントにしてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、あらゆる非標準ヌクレオチドを含まない鋳型からのまたは1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む鋳型核酸からの、二本鎖核酸、一本鎖核酸、ならびに部分的二本鎖部分および部分的一本鎖部分を含む核酸を含むプライマー伸長産物の生成;鋳型核酸の断片化;プライマー伸長産物の任意選択の精製;ならびに一本鎖核酸プライマー伸長産物からのならびに/または部分的二本鎖部分および部分的一本鎖部分を含むプライマー伸長産物からの二本鎖産物の生成をもたらす。部分的二本鎖産物からの二本鎖産物の生成のための方法は、二本鎖プライマー伸長産物を平滑末端にするための方法を含めて、本明細書において提供される。一本鎖プライマー伸長産物からの二本鎖プライマー伸長産物の生成のための方法は、たとえば、本明細書において提供されるプライマーのいずれかなどのような1つ以上のプライマーを、一本鎖プライマー伸長産物に対してアニールするステップおよび標識dNTP、標準dNTP、非標準dNTP、またはその組み合わせを含む、1つ以上のdNTPから構成される反応混合物において、1つ以上のアニールされたプライマーを、本明細書において提供されるポリメラーゼまたは任意の適したポリメラーゼのいずれかなどのようなポリメラーゼにより伸長させるステップを含む。ある場合には、一本鎖プライマー伸長産物または部分的二本鎖産物から二本鎖産物を生成するために反応混合物において利用される非標準ヌクレオチドは、鋳型ポリヌクレオチド中に存在する少なくとも1つの非標準ヌクレオチドとは異なる。一本鎖プライマー伸長産物からの二本鎖プライマー伸長産物の生成のための方法は、たとえば、ランダムプライマー(たとえば、五量体、六量体、七量体、八量体、九量体、十量体、十一量体、十二量体、十三量体など)を含む、本明細書において提供されるプライマーのいずれかなどのような2つ以上の隣接するプライマーを、一本鎖プライマー伸長産物に対してアニールするステップおよび隣接するプライマーをライゲーションするステップをさらに含んでいてもよい。一本鎖プライマー伸長産物からの二本鎖プライマー伸長産物を生成するための方法は、たとえば、ランダムハイブリダイズ部分(たとえばランダムな五量体、六量体、七量体、八量体、九量体、十量体、十一量体、十二量体、十三量体など)を含むプライマーを含む、本明細書において提供されるプライマーのいずれかなどのような1つ以上のプライマーを、一本鎖プライマー伸長産物に対してアニールするステップおよびアニールされたプライマーを伸長させるステップをさらに含んでいてもよい。ある場合には、伸長ステップは、鎖置き換え活性を含む酵素(たとえばDNA依存性DNAポリメラーゼ)を使用して実行されてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、プライマー伸長反応の二本鎖DNA産物またはプライマー伸長反応の一本鎖もしくは部分的二本鎖産物から生成された二本鎖産物に対するアダプター分子の付加(たとえばライゲーション)を提供する。アダプター分子は、単一、二重、三重、四重、五重、六重、七重、八重、もしくはそれ以上の塩基のオーバーハングを含むが、これらに限定されない、一本鎖オーバーハングを含む二本鎖DNA断片分子に対してまたは平滑末端を含む二本鎖DNA断片分子に対してライゲーションされてもよい。ある場合には、アダプター分子は、5’リン酸化によって修飾された平滑末端二本鎖DNA断片分子に対してライゲーションされる。ある場合には、アダプター分子は、5’リン酸化によって修飾された平滑末端二本鎖DNA断片分子に対してライゲーションされ、その後、1つ以上のヌクレオチドによる3’末端の伸長が続けられる。ある場合には、アダプター分子は、5’リン酸化によって修飾された平滑末端二本鎖DNA断片分子に対してライゲーションされ、その後、たとえばアデニン、グアニン、シトシン、またはチミンなどのような単一のヌクレオチド(または2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、もしくはそれ以上)による3’末端の伸長が続けられる。さらに他の場合において、アダプター分子は、1つ以上のヌクレオチドによる3’末端の伸長、その後に続く5’リン酸化によって修飾された平滑末端二本鎖DNA断片分子に対してライゲーションすることができる。ある場合には、3’末端の伸長は、マグネシウムを含有する適したバッファーにおいて、1つ以上のdNTPの存在下において、たとえばKlenowポリメラーゼもしくは本明細書において提供される適したポリメラーゼのいずれかなどのようなポリメラーゼによりまたは末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼの使用によって、実行されてもよい。DNA断片分子の5’末端のリン酸化は、たとえば、ATPおよびマグネシウムを含有する適したバッファーにおいてT4ポリヌクレオチドキナーゼにより実行されてもよい。
アダプター分子は、一本鎖核酸または二本鎖核酸またはその組み合わせを含んでいてもよい。ある場合には、アダプター分子は、それらの5’末端に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、14、15、16、17、18、19、20、またはそれよりも長い塩基長の一本鎖オーバーハングを含む。たとえば、アダプター分子は、それらの5’末端に、1塩基長のチミン、アデニン、シトシン、またはグアニンオーバーハングを含んでいてもよい。アダプター分子組成物は、本明細書において提供される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、伸長反応の一本鎖DNA産物に対するアダプター分子のライゲーションまたは付加を提供する。アダプター分子は、一本鎖核酸または二本鎖核酸またはその組み合わせを含んでいてもよい。アダプター分子は、鋳型の非存在下において2つの一本鎖核酸(RNAまたはDNA)を互いにライゲーションすることができるT4 RNAリガーゼを使用して、伸長反応の一本鎖DNA産物に対してライゲーションされてもよい。あるいは、たとえばCircLigase(登録商標)などのような一本鎖DNA特異的リガーゼが、本発明の方法において利用されてもよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、反応混合物と、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含むインプット核酸鋳型を接触させることを提供する。ある場合には、反応混合物は、本明細書において提供される1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーを含んでいてもよい。たとえば、反応混合物は、ランダムハイブリダイズ部分を含む1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーを含んでいてもよい。そのうえ、反応混合物は、ランダムハイブリダイズ部分を含む1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーおよびpolyT配列を含む1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーを含んでいてもよい。
ある場合には、反応混合物は、本明細書において提供される1つ以上のポリメラーゼを含んでいてもよい。たとえば、反応混合物は、たとえばKlenowポリメラーゼ、エキソ−Klenowポリメラーゼ、5’−3’エキソ−Klenowポリメラーゼ、Bstポリメラーゼ、Bst大断片ポリメラーゼ(large fragment polymerase)、Ventポリメラーゼ、Deep Vent(エキソ−)ポリメラーゼ、9°Nmポリメラーゼ、Therminatorポリメラーゼ、Therminator IIポリメラーゼ、MMulV逆転写酵素、phi29ポリメラーゼ、もしくはDyNAzyme EXTポリメラーゼまたはその組み合わせなどのような、鎖置き換え活性を含む1つ以上のポリメラーゼを含んでいてもよい。ある場合には、反応混合物は、インプット核酸鋳型、1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマー、および鎖置き換え活性を含む1つ以上のポリメラーゼの存在下において、二本鎖産物を提供するように構成されてもよい。本発明の組成物、方法、およびキットで使用される酵素は、逆転写酵素活性を有する任意の酵素をさらに含んでいてもよい。そのような酵素は、レトロウイルス逆転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、B型肝炎逆転写酵素、カリフラワーモザイクウイルス逆転写酵素、細菌逆転写酵素、大腸菌DNAポリメラーゼおよびklenow断片、Tth DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼ(Saiki,R.K.ら、Science 239:487−491(1988);米国特許第4,889,818号および米国特許第4,965,188号)、Tne DNAポリメラーゼ(国際公開第96/10640号パンフレット)、Tma DNAポリメラーゼ(米国特許第5,374,553号)、Carboxydothermus hydrogenoformans由来のC. Therm DNAポリメラーゼ(欧州特許公開第0921196A1号、Roche、Pleasanton、Calif.、Cat.No.2016338)、ThermoScript(Invitrogen、Carsbad、Calif.Cat.No.11731−015)、ならびにその突然変異体、断片、変異体、または誘導体を含むが、これらに限定されない。当業者によって理解されるように、修飾逆転写酵素は、当技術分野においてルーチン的で、よく知られている組換え技術または遺伝子工学技術によって得られてもよい。突然変異逆転写酵素は、たとえば、部位指向性またはランダム突然変異誘発によって、関心のある逆転写酵素をコードする遺伝子(複数可)を突然変異させることによって得ることができる。そのような突然変異は、点突然変異、欠失変異、および挿入突然変異を含んでいてもよい。好ましくは、1つ以上の点突然変異(たとえば1つ以上の異なるアミノ酸との1つ以上のアミノ酸の置換)は、本発明の突然変異逆転写酵素を構築するために使用される。逆転写酵素の断片は、当技術分野においてルーチン的で、よく知られている組換え技術によって欠失変異によってまたは多くのよく知られているタンパク質分解酵素のいずれかを使用する関心のある逆転写酵素(複数可)の酵素的消化によって得られてもよい。逆転写酵素活性を含有する突然変異体DNAポリメラーゼはまた、参照によって本明細書において組み込まれる米国特許出願第10/435,766号において記載されるように使用することもできる。
ある場合には、反応混合物は、塩基脱落部位を生成するために非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる1つ以上の作用物質を含んでいてもよい。ある場合には、反応混合物は、伸長反応の開始時に、塩基脱落部位を生成するために非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる1つ以上の作用物質を含有していてもよい。ある場合には、反応混合物は、適した期間(たとえば約1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、45、60、90、120、180、240、300、400、500、600分間)が、プライマー伸長産物の生成で経過した後に、塩基脱落部位を生成するために非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる1つ以上の作用物質が補足されてもよい。塩基脱落部位を生成するために非標準ヌクレオチドの塩基部分を切断することができる適した作用物質は、UDGおよびMPGを含むが、これらに限定されない。
ある場合には、反応混合物は、インプット核酸鋳型を断片化するために塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を断片化することができる1つ以上の作用物質を含んでいてもよい。ある場合には、反応混合物は、伸長反応の開始時に、インプット核酸鋳型を断片化するために塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を断片化することができる1つ以上の作用物質を含有していてもよい。ある場合には、反応混合物は、適した期間(たとえば約1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、45、60、90、120、180、240、300、400、500、600分間)が、プライマー伸長産物の生成で経過した後に、インプット核酸鋳型を断片化するために塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を断片化することができる1つ以上の作用物質が補足されてもよい。インプット核酸鋳型を断片化するために塩基脱落部位でホスホジエステル主鎖を断片化することができる適した作用物質は、アミン、第1級アミン、第2級アミン、本明細書において提供されるポリアミン、求核剤、塩基(たとえばNaOH)、ピペリジン、熱いピペリジン、および1つ以上のAPエンドヌクレアーゼを含むが、これらに限定されない。
本発明の方法は、本発明の方法において生成されるプライマー伸長産物の下流の分析を提供する。前記下流の分析は、たとえばパイロシークエンシング、合成によるシークエンシング、ハイブリダイゼーションによるシークエンシング、単一分子シークエンシング、ナノポアシークエンシング、ならびにライゲーション、高密度PCR、マイクロアレイハイブリダイゼーション、SAGE、デジタルPCR、および超並列Q−PCR(massively parallel Q−PCR)によるシークエンシング;サブトラクティブハイブリダイゼーション;差次的増幅(differential amplification);比較ゲノムハイブリダイゼーション、ライブラリー(cDNAライブラリーおよび差次的発現ライブラリー(differential expression library)を含む)の調製;固定された核酸の調製(マイクロアレイ上に固定された核酸であってもよい)、本発明の方法によって生成された増幅核酸産物の特徴付け、またはその組み合わせを含むが、これらに限定されない。
単一細胞に対する適用
単一細胞シークエンシングおよび遺伝子発現解析は、疾患診断または予診の適用およびたとえば新規な薬剤標的を同定するための研究道具などのような、当技術分野において知られている様々な適した方法のために提供される。関心のある疾患は、限定を伴うことなく、免疫媒介性機能不全、癌、およびその他同種のものを含む。本発明の方法において、不均質な細胞混合物、たとえば腫瘍針生検、炎症性病変生検、滑液、脊髄穿刺などは、たとえばマルチウェルプレート、マイクロアレイ、マイクロ流体デバイス、またはスライドの中に、空間的に分離された単一細胞にランダムにまたはある順序で分けられる。次いで、細胞は溶解され、内容物は増幅され、関心のある遺伝子のシークエンシングまたは発現について個々に分析される。このように分析された細胞は、個々の細胞の遺伝的特色に従って分類することができる。そのような分類は、試験サンプルの細胞組成の正確な評価を可能にし、その評価は、たとえば、腫瘍中の癌幹細胞の特徴および数を決定する際に;T細胞、樹状細胞、B細胞、およびその他同種のものの数および特異性などのような免疫関連細胞の特徴および数を決定する際に、使用を見出してもよい。
いくつかの実施形態において、分析されることになっている細胞サンプルが、新たに単離され、凍結させられてもよいなどの一次サンプルである。しかしながら、分析されることになっている細胞は、培養細胞とすることができる。普通、サンプルは、複数の別個の細胞型、別個の集団、または別個の亜集団、たとえば2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の細胞型、集団、または亜集団を含む、細胞の不均質な混合物である。いくつかの実施形態において、サンプルが、固形腫瘍、白血病、リンパ腫など由来の癌サンプルであり、これは、生検、たとえば針生検など、播種性腫瘍および白血病についての血液サンプル、およびその他同種のものであってもよい。サンプルは、診断前に得られてもよく、処理の過程を通して得られてもよいなどである。
組織由来の細胞の単離のために、適切な溶液は、分散または懸濁のために使用することができる。そのような溶液は、一般に、平衡塩類溶液、たとえば一般に5〜25mMの低濃度の許容され得るバッファーと共に、ウシ胎仔血清または他の天然に存在する因子が好都合に補足された、通常生理食塩溶液、PBS、ハンクス平衡塩類溶液などとなるであろう。好都合なバッファーは、HEPES、リン酸バッファー、乳酸バッファーなどを含む。分離された細胞は、収集チューブの底に血清のクッションを普通有する、細胞の生存能力を維持する任意の適切な培地中に収集することができる。様々な培地は、市販で入手可能であり、細胞の性質に従って使用されてもよく、多くはウシ胎仔血清が補足されたdMEM、HBSS、dPBS、RPMI、Iscoveの培地などを含む。
Beckman MoFloセルソーター、Becton Dickenson Influx、またはBio−Rad S3などのようなシステムは、表面マーカー、サイズなどに基づいて、細胞の不均質な混合物を別個の集団にソートするために使用することができる。
いくつかの実施形態において、サンプル中の細胞が、マイクロアレイ上で分離される。たとえば、高度に統合された生細胞マイクロアレイシステムは、それぞれが単一細胞にフィットするのにちょうど十分な大きさのマイクロウェルを利用してもよい。(Tokimitsuら(2007)Cytometry Part A 71k 1003:1010;およびYamamuraら(2005)Analytical Chemistry 77:8050を参照されたい;それぞれ詳細に本明細書において参照によって組み込まれる)。FACSまたは他のソートなどのような、関心のある細胞の事前の濃縮は、任意選択であり、いくつかの実施形態において、サンプル由来の細胞が、あらゆる事前のソートまたは濃縮を伴うことなく個別の場所に分けられる。たとえば、サンプル(たとえば血液サンプル、生検、固形腫瘍)由来の細胞は、別個の位置に個々に単離することができる。典型的に、固体組織サンプルについては、サンプルは、機械的に、化学的に、および/または酵素的に分離される(たとえばトリプシンまたは超音波処理による処理によって)。サンプル由来の細胞は、平面の表面上のアドレス指定可能な位置になどのように、個々の細胞が単離されるように、任意のセルソーティングデバイス(たとえばマイクロ流体セルソーター)に配置することができる。平面の表面は、ぎざぎざ、バリア、または他の特色を有し、個々の細胞の単離を確かにすることができる。次いで、単離された細胞は、本明細書における方法に従って分析することができる。好ましくは、細胞は、別個の位置に分離され、それぞれの位置は、1つまたは0の細胞を含有する。
細胞は、分離前に、たとえばフローサイトメトリーによって、任意選択でソートされる。たとえばFACSソーティングまたはサイズディファレンシャル(size−differential)ソーティングは、細胞表面上に存在する1つ以上のマーカーに従って、少なくとも1,000、10,000、100,000倍、またはそれ以上、関心のある細胞の最初の濃度を増加させるために使用することができる。そのような細胞は、細胞表面マーカー、特に、関心のある集団または亜集団のマーカーの存在および/または非存在に従って任意選択でソートされる。
セルソーター
細胞が分析のために別個の位置に単離される場合、細胞は、マイクロ流体ソーターにより、フローサイトメトリー、顕微鏡検査法によってなどでソートされてもよい。微細加工蛍光活性化セルソーター(microfabricated fluorescence−activated cell sorter)は、それぞれ詳細に本明細書において参照によって組み込まれるFuら(1999)Nature Biotechnology 17:1109およびFuら(2002)Anal.Chem.74:2451−2457によって記載される。サンプルは、多層ソフトリソグラフィーを使用する統合された微細加工セルソーターによりソートすることができる。この統合されたセルソーターは、連係した自動式の様式でセルソーティングを実行するために、蠕動ポンプ、ダンパー、スイッチバルブ、および入力および出力ウェルを含む、様々なマイクロ流体の機能性を組み込んでいてもよい。この統合されたセルソーター上で駆動されたバルブの活動容積(active volume)は、1pLほどの大きさとすることができ、光学インターロゲーション(optical interrogation)の容積は、100fLほどの大きさとすることができる。従来のFACSマシンと比較して、マイクロ流体FACSは、高感度、相互汚染なし、および低費用を提供する。
個々の細胞は、さらなる分析および/または操作のために別個の位置(たとえば96ウェルプレートまたはマイクロアレイアドレス)に単離することができる。たとえば、造血幹細胞(HSC)などのような、所望の細胞型を含有する細胞集団は、HSCと成熟細胞を区別することができる抗体を利用するFACS分析によってソートされる。細胞は、96ウェルプレートにソートされ、適切な方法によって溶解され、溶解物は、qPCR、マイクロアレイ分析、および/またはシークエンシングによって分析される。
単一細胞単離のためのデバイスは、マイクロ流体セルソーターを含み、これは、細胞破片から生細胞を単離し、単一細胞浮遊液由来の細胞をソートする。マイクロ流体デバイスは、1、2、3、4、5、またはそれ以上の異なる表面マーカー由来の蛍光シグナル(たとえば標的集団または亜集団についてのマーカーに対する標識抗体)と組み合わせて使用することができ、続く遺伝学研究のために個々のビン(bin)にそれらを配置する。細胞浮遊液を得るための腫瘍または細胞培養物の消化および蛍光表面マーカーによる細胞の染色などのような他の上流のステップは、このシステムに組み込まれてもよい。分析される細胞の数は、サンプルの不均一性およびサンプル中の関心のある細胞の期待される頻度に依存する。普通、少なくとも約10細胞が分析され、少なくとも約10、少なくとも5×10、少なくとも約10、少なくとも約10、少なくとも約10、少なくとも約10、少なくとも約10、少なくとも約10、少なくとも約1010、少なくとも約1011、少なくとも約1012、少なくとも約1013、少なくとも約1014、少なくとも約1015、またはそれ以上の細胞が、分析される。
いくつかの事例において、単一細胞分析デバイス(SCAD)は、モジュール型であり、統合された完全に自動式の様式で、組織の消化、砕片からの生細胞の分離、染色、またはソートなどのような複数のステップを実行することができる。
ソートされた細胞は、細胞の遺伝的(RNA、DNA)および/またはタンパク質組成の分析を実行するために個々に溶解することができる。mRNAは、オリゴdTビーズのカラム上に捕捉する、ビーズ上で逆転写する、プロセシングしてチップから離す、巨視的なウェルに移動させるなどすることができる。任意選択で、DNAまたはRNAは、分析の前にあらかじめ増幅する。あらかじめの増幅は、全ゲノムまたはトランスクリプトームまたはその一部分(たとえば関心のある遺伝子/転写物)とすることができる。ポリヌクレオチドサンプルは、発現プロファイルの分析(たとえばqRT−PCRによる)および決定のためにチップに移動させることができる。
核酸サンプルは、個々の細胞の関心のある表現型確定的遺伝子の発現情報を含むことができる、複数または集団の別個の核酸を含む。核酸サンプルは、RNAまたはDNA核酸、たとえばmRNA、cRNA、cDNAなどを含むことができる。発現プロファイルは、2つのサンプルの間の差次的遺伝子発現を決定するための任意の好都合な手段、たとえばmRNA、標識mRNA、増幅されたmRNA、cRNAなどの定量的ハイブリダイゼーション、定量的PCR、およびその他同種のものによって生成することができる。対象または患者サンプル、たとえば細胞またはその収集物、たとえば組織が、アッセイされる。サンプルは、当技術分野において知られている、任意の好都合な方法によって収集される。
サンプルは、当技術分野において知られているように、多くの異なる方法において、たとえば単一細胞由来のmRNA単離によって、調製することができ、単離されたmRNAは、差次的発現の技術分野において知られているように、増幅され、cDNA、cRNAを調製するなどのために用いられるように、使用される。(たとえばMarcusら、Anal.Chem.(2006);78(9):3084−89を参照されたい)。サンプルは、対象から採取された任意の組織(たとえば病変または腫瘍組織)から調製することができる。サンプルの分析は、任意の目的(たとえば診断、予後診断、分類、追跡、および/または療法の開発)のために使用することができる。細胞は、分析の前に培養されてもよい。
発現プロファイルは、任意の従来のプロトコールを使用して、最初の核酸サンプルから生成されてもよい。差次的遺伝子発現分析の分野において用いられるものなどのように、発現プロファイルを生成する様々な異なる形が知られているが、発現プロファイルを生成するための代表的で好都合な1つのタイプのプロトコールは、定量的PCR(QPCRまたはQT−PCR)である。たとえば、QPCRを実行するための任意の利用可能な方法論を、Valeraら、/.Neurooncol.(2007)85(l):1−10において記載されるように、利用することができる。
細胞のソート
選択された特性を有する細胞、たとえば、選択された表面タンパク質を有する細胞、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかかっている細胞、または死細胞は、セルソーティング、とりわけ蛍光活性化セルソーティング(FACS)を含む、当技術分野においてよく知られている様々な技術によって、基体(たとえばパニングにおいてのようにプラスチック表面)に対して結合された親和性試薬を使用することによってまたはビーズ(たとえば有色ラテックスビーズもしくは磁性粒子)の特性に基づいて単離することができる固相粒子に対して結合された親和性試薬を使用することによって、サンプル中で検出することができる。もちろん、細胞を検出するために使用される手順は、細胞がどのように標識されたかに依存するであろう。一例において、セルソーターに対して適切な特質を有する任意の検出可能な物質が、使用されてもよい(たとえば蛍光色素の場合には、ソーターの発光源によって励起することができる色素およびセルソーターの検出装置によって検出することができる放出スペクトル)。フローサイトメトリーにおいて、レーザー光線のビームは、細胞または他の粒子を含有する液体ストリームに投射され、これらは、集束した光がぶつかった場合に、検出装置によって拾われるシグナルを発する。次いで、これらのシグナルは、コンピューター記憶およびデータ分析のために変換され、様々な細胞の特性に関する情報を提供することができる。適した色素により標識された細胞は、レーザービームによって励起され、特徴的な波長で光を放射する。この放射された光は、検出装置によって拾われ、これらのアナログシグナルは、デジタルシグナルに変換されて、それらの記憶、分析、およびディスプレイを可能にする。
多くのより大きなフローサイトメーターはまた、蛍光活性化セルソーター(FACS)などのような「セルソーター」でもあり、チューブまたは他の収集容器の中に特定の集団由来の細胞を選択的に堆積させる能力を有する機器である。特に好ましい実施形態において、細胞が、FACSを使用して単離される。この手順は、当技術分野においてよく知られており、たとえばMelamedら、Flow Cytometry and Sorting、Wiley−Liss,Inc.(1990);Shapiro、Practical Flow Cytometry、4th Edition、Wiley−Liss,Inc.(2003);およびRobinsonら、Handbook of Flow Cytometry Methods、Wiley−Liss,Inc.(1993)によって記載される。
細胞をソートするために、機器の電子技術は、細胞がレーザービームによって調べられるときにそれぞれの細胞について収集されたシグナルを判断し、コンピューター上に設定されたソート基準とシグナルを比較する。細胞が必要とされる基準を満たす場合、電荷が、細胞を含有する液滴に的確に切断されている液体ストリームに対してかけられる。この電荷は、関心のある細胞がストリームから切断され離れようとしているちょうどその瞬間にストリームに対してかけられ、次いで、荷電液滴がストリームから切断された場合に、取り出される。液滴が落下するとき、それらは、強く正にまたは負に荷電している2つの金属板の間を通過する。荷電液滴は、反対の極性の金属板に向かって引かれ、さらなる試験のために収集容器中にまたは顕微鏡用スライド上に堆積する。細胞は、たとえば、レーザー、たとえばアルゴンレーザー(488nm)を使用し、かつたとえば、Autocloneユニットが取り付けられたフローサイトメーター(Coulter EPICS Altra、Beckman−Coulter、Miami、FIa.、USA)により、単一細胞としてまたは複数の細胞として、収集容器中に自動的に堆積させることができる。適した/本発明の方法に有用なFACSマシンの他の例は、MoFlo(商標)Highspeedセルソーター(Dako−Cytomation ltd)、FACS Aria(商標)(Becton Dickinson)、FACS Diva(Becton Dickinson)、ALTRA(商標)Hyper sort(Beckman Coulter)、およびCy Flow(商標)ソーティングシステム(Partec GmbH)を含むが、これらに限定されない。
所望の細胞および/または(and/or or)そのサンプル由来の前駆物質の濃縮またはソートは、固相粒子を使用して達成されてもよい。所望の特性を有する任意の粒子が、利用されてもよい。たとえば、大きな粒子(たとえば、直径が約90〜100μmを超える)は、沈降を促進するために使用されてもよい。ある場合には、粒子は、「磁性粒子」(すなわち磁場を使用して収集することができる粒子)である。標識された細胞は、カラム中で保持されてもよく(磁場によって保持される)、一方、非標識細胞は、真っすぐに通過し、他の末端に溶出される。磁性粒子は、現在、Dynal Biotech(Oslo、Norway)およびMilteni Biotech GmbH(Germany)を含む様々なメーカーから一般に入手可能である。磁性セルソーティング(MACS)の例は、Al−Muftiら(1999)によって提供される。
レーザーキャプチャーマイクロダイセクションもまた、本発明の方法を使用して、スライド上で標識樹状細胞またはその前駆物質を選択的に濃縮するために使用することができる。レーザーキャプチャーマイクロダイセクションを使用する方法は、当技術分野において知られている(たとえば米国特許出願公開第20030227611号およびBauerら、2002を参照されたい)。
標的ポリヌクレオチド
本発明の様々な実施形態において、核酸が、さらなる操作のための基質として使用される。インプット核酸は、DNAまたは複雑なDNA、たとえばゲノムDNAとすることができる。インプットDNAはまた、cDNAであってもよい。cDNAは、RNA、たとえばmRNAから生成することができる。インプットDNAは、特定の種、たとえばヒト、ブドウ、ラット、マウス、他の動物、植物、細菌、藻、ウイルスなどのものとすることができる。インプット核酸はまた、宿主病原体、細菌集団などのような、様々な種のゲノムの混合物由来のものとすることもできる。インプットDNAは、様々な種のゲノムの混合物から作製されたcDNAとすることができる。あるいは、インプット核酸は、合成供給源由来のものとすることができる。インプットDNAは、ミトコンドリアDNAまたは葉緑体DNAとすることができる。インプットDNAはまた、1つ以上の細胞質内、ミトコンドリア、または葉緑体mRNA、rRNA、またはtRNAから生成されたcDNAを含むことができる。インプットDNAは、無細胞DNAとすることができる。無細胞DNAは、たとえば血清または血漿サンプルから得ることができる。インプットDNAは、1つ以上の染色体を含むことができる。たとえば、インプットDNAがヒト由来のものである場合、DNAは、染色体1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、X、またはYの1つ以上を含むことができる。DNAは、直鎖または環状ゲノム由来のものとすることができる。DNAは、プラスミドDNA、コスミドDNA、細菌人工染色体(BAC)、または酵母人工染色体(YAC)とすることができる。インプットDNAは、1つを超える個体または生物由来のものとすることができる。インプットDNAは、二本鎖または一本鎖であってもよい。インプットDNAは、染色質の一部とすることができる。インプットDNAは、ヒストンに関連していてもよい。本明細書において記載される方法は、たとえば組織もしくは細胞培養物から単離されるなどのような高分子量DNA、血液および尿由来の無細胞DNAなどのような高度に分解されたDNAならびに/またはたとえばホルマリン固定パラフィン包埋組織から抽出されたDNAに対して適用することができる。
標的ポリヌクレオチドが由来する様々なサンプルは、同じ個体由来の複数のサンプル、様々な個体由来のサンプル、またはその組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態において、サンプルが、1つの個体由来の複数のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、サンプルが、2つ以上の個体由来の複数のポリヌクレオチドを含む。個体は、標的ポリヌクレオチドが由来することができる任意の生物またはその一部分であり、この非限定的な例は、植物、動物、真菌、原生生物、モネラ界の生物、ウイルス、ミトコンドリア、および葉緑体を含む。サンプルポリヌクレオチドは、対象に由来する細胞サンプル、組織サンプル、または器官サンプルなどのように、対象から単離することができ、たとえば培養細胞株、生検、血液サンプル、または細胞を含有する液体サンプルを含む。対象は、雌ウシ、ブタ、マウス、ラット、ニワトリ、ネコ、イヌなどのような動物を含むが、これらに限定されない動物であってもよく、普通、ヒトなどのような哺乳動物である。サンプルはまた、化学合成によってなどのように、人工的に誘導することもできる。いくつかの実施形態において、サンプルが、DNAを含む。いくつかの実施形態において、サンプルが、ゲノムDNAを含む。いくつかの実施形態において、サンプルが、ミトコンドリアDNA、葉緑体DNA、プラスミドDNA、細菌人工染色体、酵母人工染色体、オリゴヌクレオチドタグ、またはその組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、サンプルが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写、およびその組み合わせを含むが、これらに限定されない、プライマーおよびDNAポリメラーゼの任意の適した組み合わせを使用した、プライマー伸長反応によって生成されたDNAを含む。プライマー伸長反応のための鋳型がRNAである場合、逆転写の産物は、相補的DNA(cDNA)と呼ばれる。プライマー伸長反応において有用なプライマーは、1つ以上の標的に対して特異的な配列、ランダム配列、部分的ランダム配列、およびその組み合わせを含むことができる。プライマー伸長反応に適した反応条件は、当技術分野において知られている。一般に、サンプルポリヌクレオチドは、サンプル中に存在する任意のポリヌクレオチドを含み、これは、標的ポリヌクレオチドを含んでいてもよくまたは含んでいなくてもよい。
核酸の抽出および精製のための方法は、当技術分野においてよく知られている。たとえば、核酸は、フェノール、フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール、またはTRIzolおよびTriReagentを含む類似する製剤による有機抽出によって精製することができる。抽出技術の他の非限定的な例は、(1)自動式の核酸抽出装置、たとえばApplied Biosystems(Foster City、Calif.)から入手可能なModel 341 DNA Extractorの使用を伴うまたは伴わない、たとえばフェノール/クロロホルム有機試薬を使用する、有機抽出、その後に続くエタノール沈殿(Ausubelら、1993);(2)固定相吸着法(stationary phase adsorption method)(米国特許第5,234,809号;Walshら、1991);および(3)塩誘発性の核酸沈殿方法(Millerら、(1988)、そのような沈殿方法は、典型的に、「塩析」方法と呼ばれる、を含む。核酸単離および/または精製の他の例は、核酸が特異的にまたは非特異的に結合することができる磁性粒子の使用、その後に続く磁石を使用するビーズの単離および洗浄およびビーズからの核酸の溶出を含む。(たとえば米国特許第5,705,628号を参照されたい)。いくつかの実施形態において、上記の単離方法に、サンプルから望まれないタンパク質を除くのを支援する酵素消化ステップ、たとえばプロテイナーゼKまたは他の同様のプロテアーゼによる消化が先行してもよい。たとえば米国特許第7,001,724号を参照されたい。所望の場合、RNアーゼ阻害剤が、溶解バッファーに対して追加されてもよい。ある細胞またはサンプルタイプについては、プロトコールに対してタンパク質変性/消化ステップを追加することは望ましいかもしれない。精製方法は、DNA、RNA、またはその両方を単離するように指示されてもよい。DNAおよびRNAの両方が、抽出手順の間にまたはそれに続いて一緒に単離される場合、さらなるステップは、一方または両方を他方から別々に精製するために用いられてもよい。抽出された核酸の細画分もまた、たとえばサイズ、配列、または他の物理的もしくは化学的特質による精製で生成することができる。最初の核酸単離ステップに加えて、核酸の精製は、過剰なまたは望まれない試薬、反応物、または産物を除去するなどのために本発明の方法における任意のステップの後に、実行することができる。
分析に適した単一細胞
核酸または単一細胞を含有するサンプルは、生物学的な供給源から得、当技術分野において知られている従来の方法を使用して調製することができる。特に、本明細書において記載される方法において有用なDNAまたはRNAは、細菌、原生動物、真菌、ウイルス、細胞小器官、同様に、植物または動物、たとえば哺乳動物、特にヒトなどのような高等生物を含む任意の供給源から抽出するおよび/または増幅することができる。適した核酸はまた、環境的な供給源(たとえば池の水)から、人工的な製品(たとえば食品)から、法医学的サンプル、およびその他同種のものから得ることができる。核酸は、様々な標準的な技術のいずれかによって、細胞、体液(たとえば血液、血液画分、尿など)または組織サンプルから抽出するまたは増幅することができる。細胞は、培養されてもよくまたは臨床サンプルなどのような初代単離物由来であってもよい。例証となるサンプルは、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、腹水、胸水、口腔液、および皮膚の外部の切片のサンプル;呼吸器系、消化器系、生殖器系、および泌尿器系由来のサンプル;涙、唾液、血球、幹細胞、または腫瘍のサンプルを含む。たとえば、胎児DNAのサンプルは、胚から(たとえば1つもしくは少数の胚細胞もしくは胎児細胞から)または母親の血液から得ることができる。サンプルは、生きているもしくは死んでいる生物またはインビトロ培養物から得ることができる。例証となるサンプルは、単一細胞、パラフィン包埋された組織サンプル、および針生検を含むことができる。本明細書において記載される方法において有用な核酸はまた、cDNA、コスミド、YAC、BAC、P1、PACライブラリー、およびその他同種のものを含む1つ以上の核酸ライブラリーに由来することができる。
サンプルは、特定の状態、たとえば細胞増殖、細胞分化、細胞死、疾患、刺激に対する曝露、および/またはステージ、たとえば発生のステージを反映し得る。
特定の実施形態において、本明細書において記載される方法は、着床前の胚由来の単一細胞、幹細胞、癌が疑われる細胞、病原生物由来の細胞、および/または犯罪現場から得られた細胞に対して実行することができる。たとえば、ヒト卵割球(たとえば8細胞期の胚由来またはそれ以降)は、ゲノムが1つ以上の遺伝的欠陥を含むかどうかを決定するために分析することができる。
関心のある核酸は、供給源、核酸の性質、および類似する因子に依存して特定の方法を選択することにより、当技術分野においてよく知られている方法を使用して単離することができる。サンプル核酸は、純粋な形態をしている必要はないが、典型的に、実行されることとなる本明細書において記載される方法の増幅ステップを可能にするのに十分に純粋である。標的核酸がmRNAである場合、RNAは、当技術分野において知られており、たとえばSambrook,J.、Fritsch,E.F.、およびManiatis,T.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laboratory Press、NY、Vol.1、2、3(1989)において記載される標準的な方法によってcDNAに逆転写することができる。次いで、cDNAは、本明細書において記載される方法に従って分析することができる。
ある実施形態において、単一細胞を、適したWGA反応混合物に対して直接追加し、WGAを実行することができる。他の実施形態において、単一細胞のRNAを、DNA(たとえばcDNA)に変換することができ、またはRNAを直接増幅させることができる。
断片化方法
いくつかの実施形態において、サンプルポリヌクレオチドが、1つ以上の特定のサイズ範囲(複数可)の断片化インサートDNA分子の集団に断片化される。いくつかの実施形態において、断片が、出発DNAの少なくとも約1、10、100、1000、10000、100000、300000、500000、またはそれ以上のゲノム等価物から生成される。断片化は、化学的、酵素的、および機械的な断片化を含む、当技術分野において知られている方法によって達成されてもよい。いくつかの実施形態において、断片が、約10〜約10,000ヌクレオチドの平均長を有する。いくつかの実施形態において、断片が、約50〜約2,000ヌクレオチドの平均長を有する。いくつかの実施形態において、断片が、約100〜2,500、10〜1,000、10〜800、10〜500、50〜500、50〜250、または50〜150ヌクレオチドの平均長を有する。いくつかの実施形態において、断片が、400ヌクレオチド未満、300ヌクレオチド未満、200ヌクレオチド未満、または150ヌクレオチド未満などのような500ヌクレオチド未満の平均長を有する。いくつかの実施形態において、断片化が、機械的に達成され、音波による超音波処理にサンプルポリヌクレオチドをかけることを含む。いくつかの実施形態において、断片化が、二本鎖核酸破壊を生成するために、1つ以上の酵素に適した条件下で1つ以上の酵素によりサンプルポリヌクレオチドを処理することを含む。ポリヌクレオチド断片の生成において有用な酵素の例は、配列特異的および非配列特異的ヌクレアーゼを含む。ヌクレアーゼの非限定的な例は、DNアーゼI、Fragmentase、制限エンドヌクレアーゼ、その変異体、およびその組み合わせを含む。たとえば、DNアーゼIによる消化は、Mg++の非存在下においておよびMn++の存在下において、DNAにおいてランダムな二本鎖の切れ目を誘発することができる。いくつかの実施形態において、断片化が、1つ以上の制限エンドヌクレアーゼによりサンプルポリヌクレオチドを処理することを含む。断片化は、5’オーバーハング、3’オーバーハング、平滑末端、またはその組み合わせを有する断片を産生することができる。いくつかの実施形態において、断片化が、1つ以上の制限エンドヌクレアーゼの使用を含む場合などのように、サンプルポリヌクレオチドの切断が、予測可能な配列を有するオーバーハングを残す。いくつかの実施形態において、方法が、カラム精製またはアガロースゲルからの単離などのような標準的な方法を介して断片をサイズ選択するステップを含む。酵素的および化学的方法の組み合わせなどのような断片化方法の組み合わせを利用することができる。特定の例において、塩基脱落部位が、たとえばグリコシラーゼ(ウラシル−DNAグリコシラーゼ、チミン−DNAグリコシラーゼなど)を使用して生成することができ、塩基脱落部位は、ジメチルエチレンジアミン(DMED)と塩基脱落部位を接触させることによってなどのような化学的方法を使用して切断することができる。
いくつかの実施形態において、断片化されたDNAの5’および/または3’末端ヌクレオチド配列が、1つ以上のアダプターオリゴヌクレオチドとのライゲーション前に修飾されない。たとえば、制限エンドヌクレアーゼによる断片化は、予測可能なオーバーハングを残すために使用し、その後、DNA断片上の予測可能なオーバーハングに対して相補的であるオーバーハングを含む1つ以上のアダプターオリゴヌクレオチドとのライゲーションを続けることができる。他の例において、予測可能な平滑末端を残す酵素による切断の後に、平滑末端を含むアダプターオリゴヌクレオチドに対する平滑末端のDNA断片のライゲーションを続けることができる。いくつかの実施形態において、断片化されたDNA分子が、アダプターに対して連結される前に、平滑末端を有するDNA断片を産生するために、平滑末端をポリッシュされる(blunt−end polished)(または「末端修復される(end repaired)」)。平滑末端をポリッシュするステップは、3’→5’エキソヌクレアーゼ活性および5’→3’ポリメラーゼ活性の両方を有するDNAポリメラーゼ、たとえばT4ポリメラーゼなどのような適した酵素とのインキュベーションによって達成されてもよい。いくつかの実施形態において、末端修復の後に、オーバーハングを産生するための、1つ以上のアデニン、1つ以上のチミン、1つ以上のグアニン、または1つ以上のシトシンなどのような、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上のヌクレオチドの追加が続く。オーバーハングを有するDNA断片は、ライゲーション反応においてなどのように、相補的なオーバーハングを有する1つ以上のアダプターオリゴヌクレオチドに対して連結することができる。たとえば、単一のアデニンを、鋳型非依存性のポリメラーゼを使用して、末端修復されたDNA断片の3’末端に対して追加し、その後、それぞれ3’末端にチミンを有する1つ以上のアダプターに対してライゲーションを続けることができる。いくつかの実施形態において、アダプターオリゴヌクレオチドを、1つ以上のヌクレオチドによる3’末端の伸長、その後に続く5’リン酸化によって修飾された平滑末端二本鎖DNA断片分子に対して連結することができる。ある場合には、3’末端の伸長は、マグネシウムを含有する適したバッファーにおいて、1つ以上のdNTPの存在下において、たとえばKlenowポリメラーゼもしくは本明細書において提供される適したポリメラーゼのいずれかなどのようなポリメラーゼによりまたは末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼの使用によって、実行されてもよい。いくつかの実施形態において、平滑末端を有する標的ポリヌクレオチドが、平滑末端を含む1つ以上のアダプターに対して連結される。DNA断片分子の5’末端のリン酸化は、たとえば、ATPおよびマグネシウムを含有する適したバッファーにおいてT4ポリヌクレオチドキナーゼにより実行されてもよい。断片化されたDNA分子は、たとえば、ホスファターゼなどのような当技術分野において知られている酵素の使用によって、5’末端または3’末端を脱リン酸化するために任意選択で処理されてもよい。
いくつかの実施形態において、それぞれの複数の独立したサンプルが、少なくとも約1pg、10pg、100pg、1ng、10ng、20ng、30ng、40ng、50ng、75ng、100ng、150ng、200ng、250ng、300ng、400ng、500ng、1μg、1.5μg、2μg、またはそれ以上の核酸物質を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの複数の独立したサンプルが、約1pg、10pg、100pg、1ng、10ng、20ng、30ng、40ng、50ng、75ng、100ng、150ng、200ng、250ng、300ng、400ng、500ng、1μg、1.5μg、2μg、またはそれ以上より少ない核酸を含む。
いくつかの実施形態において、それぞれの個々のまたは複数のサンプルが、単一のポリヌクレオチド標的または単一のゲノムを含む。
他の態様において、本発明は、上記に記載される方法において使用することができる組成物を提供する。本発明の組成物は、本明細書において記載される、任意の1つ以上のエレメントを含むことができる。一実施形態において、組成物が、複数の標的ポリヌクレオチドを含み、それぞれの標的ポリヌクレオチドが、複数のバーコード配列から選択される1つ以上のバーコード配列を含み、前記標的ポリヌクレオチドが、2つ以上の異なるサンプル由来のものであり、さらに、それぞれの前記ポリヌクレオチドが由来するサンプルを、前記標的ポリヌクレオチドの配列中に含有される単一のバーコードに基づいて、少なくとも95%の精度で、組み合わせられたシークエンシング反応において同定することができる。いくつかの実施形態において、組成物が、複数の第1のアダプター/プライマーオリゴヌクレオチドを含み、それぞれの前記第1のアダプター/プライマーオリゴヌクレオチドが、複数のバーコード配列のうちの少なくとも1つを含み、複数のバーコード配列のそれぞれのバーコード配列が、少なくとも3つのヌクレオチド位置で、前記複数のバーコード配列においてすべての他のバーコード配列と異なる。
増幅の方法
本明細書において記載される方法、組成物、およびキットは、超並列シークエンシングプラットフォームまたはハイブリダイゼーションプラットフォームなどのような下流の適用のための増幅対応の産物を生成するのに有用になり得る。増幅の方法は、当技術分野においてよく知られている。いくつかの実施形態において、増幅が、たとえばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるDNAの特異的二本鎖配列の酵素的増幅において指数関数的である。他の実施形態において、増幅方法が、線形である。他の実施形態において、増幅方法が、等温である。
したがって、本明細書において記載される方法、組成物、およびキットは、高密度qPCRアレイおよび他の高度並列定量化プラットフォーム(選択的超並列標的予備増幅)によってなどのように、超並列シークエンシング(次世代シークエンシング方法)、関心のある配列領域の大きなセットの多重定量化などのような、下流の適用のためのゲノムDNAまたは全もしくは部分的トランスクリプトームRNAから直接、増幅対応の産物を生成するのに、ならびに関心のある配列領域の濃縮された集団を有するライブラリーの生成に有用になり得ることが理解される。本明細書において記載される方法は、複数のオリゴヌクレオチドを使用して、複雑なDNAのサンプルから直接、少なくとも25、50、75、100、500、1000、2500、5000、10,000、25,000、50,000、100,000、500,000、または1,000,000の関心のある増幅対応の標的配列領域の集合体を生成するために使用することができる。
核酸増幅の方法は、当技術分野においてよく知られている。いくつかの実施形態において、増幅方法が、等温である。他の実施形態において、増幅方法が、線形である。他の実施形態において、増幅が、指数関数的である。
増幅
いくつかの実施形態において、増幅方法が、当業者によって認識されるように、固相増幅、ポロニー増幅、コロニー増幅、エマルションPCR、ビーズRCA、表面RCA、表面SDAなどとすることができる。いくつかの実施形態において、溶液中のまたはDNA分子の一方の末端のみによって適したマトリックスに対してつながれた遊離DNA分子の増幅をもたらす増幅方法を、使用することができる。両方のPCRプライマーが表面に対して付加されるブリッジPCRに依存する方法(たとえば国際公開第2000/018957号パンフレットおよびAdessiら、Nucleic Acids Research(2000):28(20):E87を参照されたい)を、使用することができる。ある場合には、本発明の方法は、同一のアンプリコンの空間的なクラスタリングを維持するマルチプレックス増幅に適用される「ポリメラーゼコロニー技術」または「ポロニー」を作ることができる(Harvard Molecular Technology Group and Lipper Center for Computational Geneticsのウェブサイトを参照されたい)。これらは、たとえばインサイツポロニー(Mitra and Church、Nucleic Acid Research 27、e34、Dec.15、1999)、インサイツローリングサークル増幅(rolling circle amplification)(RCA)(Lizardiら、Nature Genetics 19、225、July 1998)、ブリッジPCR(米国特許第5,641,658号)、ピコタイターPCR(picotiter PCR)(Leamonら、Electrophoresis 24、3769、November 2003)、およびエマルションPCR(Dressmanら、PNAS 100、8817、Jul.22、2003)を含む。
本発明の方法は、インプット核酸鋳型に対して1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーをハイブリダイズさせるステップをさらに含み得る。鋳型は、1つ以上の非標準ヌクレオチドを任意選択で含むことができる。ある場合には、オリゴヌクレオチドプライマーは、たとえば、ランダムな二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、七量体、八量体、九量体、十量体、十一量体、十二量体、十三量体、十四量体、またはそれ以上などのような、ランダムヌクレオチドを含むハイブリダイズ部分を含んでいてもよい。他の場合において、ハイブリダイズ部分は、polyT配列などのような非ランダム配列を含んでいてもよい。さらに他の場合において、オリゴヌクレオチドプライマーのうちのいくつかのハイブリダイズ部分は、ランダムヌクレオチドを含んでいてもよいが、ヌクレオチドのうちのいくつかのハイブリダイズ部分は、polyTまたは「それほどランダムではない配列」などのような非ランダム配列を含んでいてもよい。ある場合には、オリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイズ部分は、たとえば、全mRNAまたはその実質的な画分などのような所望の配列にランダムにまたは擬似ランダムに(pseudo−randomly)プライミングするが、rRNAなどのような望まれない配列にプライミングしない配列のプールなどのような、「それほどランダムではない配列」を含んでいてもよい。
本明細書において使用される「ランダムプライマー」は、必ずしもサンプル中の特定のまたは特異的な配列に基づいてではなく、ランダムプライマーの配列がサンプル中の1つ以上の配列に対して(ある所定の条件下で)ハイブリダイズすることができるという統計的な期待(または経験的観察)に基づいて設計される配列を一般に含むプライマーとすることができる。ランダムプライマーは、一般に、オリゴヌクレオチド上の所定の位置のヌクレオチドが4つのヌクレオチドのいずれかまたは4つのヌクレオチドの選択されるグループのいずれかとすることができるランダム配列(複数可)を含むオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの集団とすることができる(たとえば4つのヌクレオチドの3つのみまたは4つのヌクレオチドのうちの2つのみ)。ある場合には、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの集団の位置のすべてを、4つのヌクレオチドのいずれかとすることができ、他の場合において、オリゴヌクレオチドの、位置の一部分のみ、たとえば特定の領域が、4つの塩基のいずれかとすることができる位置を含むであろう。ある場合には、4つの塩基のいずれかとすることができる位置を含むオリゴヌクレオチドの一部分は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または約15〜20ヌクレオチド長である。ある場合には、4つの塩基のいずれかとすることができる位置を含むオリゴヌクレオチドの一部分は、約5〜20、5〜15、5〜10、4〜8、10〜20、15〜20、または10〜15ヌクレオチド長である。ある場合には、ランダムプライマーは、ランダム配列を含む3’領域および特異的な非ランダム配列を含む非ハイブリダイズ配列である5’領域を有するテイルドプライマーを含んでいてもよい。3’領域はまた、poly−T配列を含む領域と組み合わせたランダム配列を含んでいてもよい。ランダムプライマー(またはその相補体)の配列は、天然に存在してもよくもしくは天然に存在しなくてもよくまたは関心のあるサンプル中の配列のプール中に存在してもよくもしくは存在しなくてもよい。単一の反応混合物における複数のRNA種の増幅は、必ずではないが、一般に、多数のまたは非常に多数のランダムプライマーを用いるであろう。当技術分野において十分に理解されるように、「ランダムプライマー」はまた、所望のおよび/またはかなりの数の標的配列に対してハイブリダイズするようにひとまとめにして設計される、プライマーの集団(複数のランダムプライマー)のうちのメンバーであるプライマーを指すこともできる。ランダムプライマーは、核酸配列上の複数の部位でハイブリダイズしてもよい。ランダムプライマーの使用は、標的の厳密な配列の予備的知識を必要としない標的ポリヌクレオチドに対して相補的なプライマー伸長産物を生成するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、プライマーのある部分が、ランダムであり、プライマーの他の部分が、定められた配列を含む。たとえば、いくつかの実施形態において、プライマーの5’部分が、定められた配列を含むが、プライマーの3’部分が、ランダム配列を含むであろう。いくつかの実施形態において、プライマーの3’ランダム部分が、DNAを含むであろう、また、プライマーの5’部分の定められた部分が、RNAを含むであろう;他の実施形態において、3’および5’部分の両方が、DNAを含むであろう。いくつかの実施形態において、5’部分が、定められた配列を含有するであろう、また、3’部分が、サンプル(すべてのmRNAなど)における多数のRNAに対してハイブリダイズすることができるpoly−dT配列を含むであろう。
オリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイズ部分は、たとえば1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;75;100;150;200;250;300;400;500;600;750;1000;10,000;15,000;20,000;25,000;30,000;40,000;50,000;60,000;75,000;100,000;150,000;200,000;250,000、またはそれ以上の配列または断片などのような、分析されることとなる多くの配列または断片に対してハイブリダイズする、ハイブリダイズ部分のプールを含んでいてもよい。ある場合には、それぞれの断片は、1つのプライマーに対してハイブリダイズされてもよく、他の場合において、それぞれの断片は、平均して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上のオリゴヌクレオチドプライマーに対してハイブリダイズされる。本発明の方法に適したオリゴヌクレオチドプライマーは、本明細書において提供される。
オリゴヌクレオチドプライマーは、それらがハイブリダイズするインプット核酸鋳型に沿って伸長されてもよい。ある場合には、伸長は、たとえば、鎖置き換え活性を含むポリメラーゼを含む、本明細書において提供されるポリメラーゼのいずれかなどのようなポリメラーゼにより実行されてもよい。本発明の方法に適した例示的なDNA依存性DNAポリメラーゼは、3’エキソヌクレアーゼを有するまたは有していないKlenowポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、Bcaポリメラーゼ、φ29 DNAポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、Taqポリメラーゼ、T4ポリメラーゼ、および大腸菌DNAポリメラーゼ1、その誘導体、またはポリメラーゼの混合物を含むが、これらに限定されない。ある場合には、ポリメラーゼは、5’エキソヌクレアーゼ活性を含まない。他の場合において、ポリメラーゼは、5’エキソヌクレアーゼ活性を含む。ある場合には、本発明のプライマー伸長は、たとえばBstポリメラーゼなどのような強い鎖置き換え活性を含むポリメラーゼを使用して実行されてもよい。他の場合において、本発明のプライマー伸長は、弱い鎖置き換え活性を含むまたは鎖置き換え活性を含まないポリメラーゼを使用して実行されてもよい。当業者は、プライマー伸長ステップの間の鎖置き換え活性の使用の利点および不利ならびにどのポリメラーゼが鎖置き換え活性を提供することが期待され得るか(たとえばNew England Biolabs Polymerasesを参照されたい)を認識してもよい。たとえば、鎖置き換え活性は、ランダムプライミングおよび伸長ステップの間に全ゲノムまたは全トランスクリプトームカバー度を確かめるのに有用であってもよい。鎖置き換え活性は、プライミングおよび伸長ステップの間の二本鎖増幅産物の生成においてさらに有用であり得る。あるいは、弱い鎖置き換え活性を含むまたは鎖置き換え活性を含まないポリメラーゼは、鋳型核酸に対してハイブリダイズするプライマーハイブリダイゼーションおよび伸長の間の一本鎖核酸産物の生成において有用であってもよい。
「RNA依存性DNAポリメラーゼ」または「逆転写酵素」(「RT」)は、RNA鋳型から相補的DNAコピーを合成する酵素である。すべての知られている逆転写酵素はまた、DNA鋳型から相補的DNAコピーを作製する能力をも有し、したがって、それらは、RNA依存性DNAポリメラーゼでもあり、DNA依存性DNAポリメラーゼでもある。逆転写酵素はまた、RNアーゼ H活性を有していてもよい。逆転写酵素のいくつかの例は、マローニマウス白血病ウイルス(MMLV−RT)、トリ骨髄芽球症ウイルス、レトロウイルス逆転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、B型肝炎逆転写酵素、カリフラワーモザイクウイルス逆転写酵素、細菌逆転写酵素、大腸菌DNAポリメラーゼおよびklenow断片、ならびにTth DNAポリメラーゼに由来する逆転写酵素である。プライマーは、RNAおよびDNA鋳型の両方により合成を開始するために使用することができる。他の例において、DNA依存性DNAポリメラーゼがまた、Klenowポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、およびその他同種のものなどのようなRNA依存性DNAポリメラーゼを含んでいてもよい。
少なくとも一部分が、ランダムハイブリダイズ部分、非ランダムハイブリダイズ部分、それほどランダムではないハイブリダイズ部分、またはその組み合わせを含んでいてもよい、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプライマーの、鎖置き換え活性を含むポリメラーゼによる伸長は、二本鎖核酸産物断片の生成をもたらしてもよい。いくつかの場合において、鎖置き換え活性を含むポリメラーゼによる、少なくとも一部分がランダムハイブリダイズ部分を含む、ハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドプライマーの伸長は、重合反応において産生された二本鎖核酸断片産物および1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーにハイブリダイズした鋳型核酸を含む二本鎖分子の混合物を含む二本鎖核酸産物を産生してもよい。
鋳型が1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有する実施形態において、プライマー伸長反応の産物、たとえば一本鎖もしくは二本鎖、部分的二本鎖、またはその混合物は、鋳型核酸が1つ以上の非標準ヌクレオチドを含むのに対して、プライマー伸長反応の産物が非標準ヌクレオチドを含まないまたは同じ1つ以上の非標準ヌクレオチドを含まないという点で、鋳型核酸と識別されてもよい。ある場合には、プライマー伸長反応の二本鎖産物は、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む鋳型核酸の単鎖および1つ以上の非標準ヌクレオチドを含まないまたは同じ1つ以上の非標準ヌクレオチドを含まないプライマー伸長産物の単鎖のハイブリッド二重鎖を含む。他の場合において、プライマー伸長反応の二本鎖産物は、どちらの鎖も1つ以上の非標準ヌクレオチドを含まないまたはどちらの鎖も鋳型核酸と同じ1つ以上の非標準ヌクレオチドを含まない2つの鎖を含む。
ハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドプライマーの伸長は、適した期間、実行されてもよい。伸長反応についての期間は、概して、数秒間〜数分間〜数時間であってもよい。たとえば、伸長ステップは、約5分間〜約24時間の期間、伸長反応に適した温度(たとえば15℃〜80℃)での、1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーとの、本明細書において提供される反応混合物などのような反応混合物中でのインプット核酸鋳型のインキュベーションを含んでいてもよい。他の適した伸長時間は、約1分間〜約8時間、約2分間〜約7時間、約3分間〜約6時間、約4分間〜約5時間、約5分間〜約4時間、約5分間〜約3時間、約5分間〜約2時間、約10分間〜約2時間、約15分間〜約2時間、約20分間〜約2時間、約30分間〜約2時間、または約30分間〜約1時間を含む。さらに他の適した伸長時間は、1分間、2分間、3分間、4分間、5分間、6分間、7分間、8分間、9分間、10分間、12分間、15分間、20分間、30分間、45分間、60分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、またはそれ以上を含む。さらに他の適した伸長時間は、約1分間、2分間、3分間、4分間、5分間、6分間、7分間、8分間、9分間、10分間、12分間、15分間、20分間、30分間、45分間、60分間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、またはそれ以上を含む。
伸長ステップは、ヌクレオチド、標識ヌクレオチド、またはその組み合わせを含む反応混合物において実行されてもよい。たとえば、ハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドは、dNTPおよびアミノアリルdNTPの混合物の存在下において、インプット核酸鋳型に沿って、鎖置き換え活性を含むポリメラーゼまたは弱い鎖置き換え活性を含むもしくは鎖置き換え活性を含まないポリメラーゼなどのような、1つ以上のポリメラーゼによって伸長されてもよい。アミノアリルdNTPの使用は、二本鎖DNA断片産物などのような伸長反応の産物のさらなる標識および修飾を可能にしてもよい。たとえば、アミノアリルdNTPは、ビオチン化、フルオレセイン化(fluoresceination)、Cy色素による標識(たとえばCy3もしくはCy5)、または当技術分野において知られている任意の他の核酸修飾を提供してもよい。標識(たとえばフルオロフォア、発色団、ビオチン、抗体、抗原、またはアルカリ性ホスファターゼもしくはホースラディッシュペルオキシダーゼなどのような酵素)の共有結合または非共有結合による増幅後標識に適している他の修飾ヌクレオチドもまた、適用可能であり、たとえば、米国特許第6172209号、米国特許第5679785号、および米国特許第5623070号において記載されるチオ、ホスホロチオ、およびアミノ修飾ヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドまたは本明細書において提供される任意の他の修飾ヌクレオチドを含む。
SPIA増幅
単一プライマー等温増幅(SPIA)などのような線形増幅方法を用いる関心のある配列領域の増幅を使用することができる。SPIAは、関心のある鎖特異的配列領域の複数のコピーの生成を可能にし、単一増幅プライマーを用い、複数のオリゴヌクレオチド設計および製造に関連する複雑さを低下させ、一般的な増幅プライマーの使用を可能にし、線形となり得る。複雑なゲノムのNAサンプルにおける関心のある配列領域のコピー数の定量化の忠実度は、本発明の提起される方法の非常に望ましい特色である。
SPIAによる増幅は、複合プライマーハイブリダイゼーション、鎖置き換え活性を有するDNAポリメラーゼによるプライマー伸長、RNA/DNAヘテロ二重鎖からのRNAの切断、および鎖置き換えを可能にする条件下で生じ得る。複合増幅プライマーが、複合増幅プライマー配列の少なくとも1つの部分の相補体を一般に含む3’一本鎖部分(RNA/DNA部分的ヘテロ二重鎖を含む複合体におけるRNAの切断によって形成される部分的に二本鎖ポリヌクレオチドの)にハイブリダイズする限り、複合プライマーハイブリダイゼーションは、特異的なハイブリダイゼーションを可能にする条件下にあり得る。SPIAにおいて、ステップはすべて、等温である(熱サイクルが必要とされないという意味で)が、ステップのそれぞれについての温度は、同じであってもよくまたは同じでなくてもよい。様々な他の実施形態が、上記に提供される一般的な説明を考慮して、実施することができることが理解される。たとえば、本明細書において記載され、例証されるように、あるステップは、温度を変化させて(たとえば上げてまたは低くして)、実行されてもよい。
一般に、1つの複合増幅プライマーのみが上記に記載されるが、SPIA増幅方法は、鋳型ポリヌクレオチドにランダムにプライミングする2つ以上の異なる第1のおよび/または第2の複合プライマーの存在下において実行することができることがさらに理解される。そのうえ、鋳型ポリヌクレオチドにランダムにプライミングする、2つ以上の異なる第1のおよび/または第2の複合プライマーを使用して行われた2つ以上の個別の増幅反応の増幅ポリヌクレオチド産物は、組み合わせることができる。
複合増幅プライマーは、RNAおよびDNA部分から構成されるプライマーである。増幅複合プライマーにおいて、RNAおよびDNA部分の両方は、一般に、コピーされるまたは増幅されることとなる、増幅対応の産物中の配列に対して相補的であり、ハイブリダイズすることができる。いくつかの実施形態において、増幅複合プライマーの3’部分が、DNAであり、複合増幅プライマーの5’部分が、RNAである。複合増幅プライマーは、プライマーが、3’DNA部分から伸長されて、プライマー伸長産物を作るように設計される。RNA/DNAヘテロ二重鎖におけるこのプライマー伸長産物の5’RNA部分は、RNアーゼ Hによる切断に対して弱く、したがって、さらなる複合増幅プライマーのハイブリダイゼーションに対してポリヌクレオチドの一部分を解放する。鎖置き換え活性を有するDNAポリメラーゼによる増幅複合プライマーの伸長は、もとのプライマーからプライマー伸長産物を放出させ、ポリヌクレオチドの配列の他のコピーを作る。プライマーハイブリダイゼーション、鎖置き換えDNA合成によるプライマー伸長、およびRNA切断の繰り返しにより、ポリヌクレオチドの鎖特異的配列の複数のコピーを作る。
いくつかの実施形態において、複合増幅プライマーが、ステムループキメラプロプライマー(pro−primer)から増幅反応混合物において生成される。増幅反応混合物は、標的部分的二重鎖核酸、たとえば、標的部分的二重鎖DNA、キメラステムループプロプライマー、鎖置き換え活性を有するDNAポリメラーゼ、およびRNA/DNAヘテロ二重鎖におけるRNAを標的にするRNアーゼ、たとえばRNアーゼ Hを含むことができる。キメラステムループプロプライマーのステムのRNA/DNAヘテロ二重鎖のRNA部分は、RNアーゼ Hによって切断し、たとえば、3’DNAおよび5’RNAを含む線形複合プライマーを生成することができる。線形化された増幅プライマーは、標的部分的二重鎖の3’一本鎖DNA部分(オーバーハング)に対してハイブリダイズすることができ、鎖置き換え活性を有するDNAポリメラーゼによって伸長させることができる。ヘテロ二重鎖におけるハイブリダイズしたプライマーのRNA部分は、RNアーゼ Hによって切断し、プライマー結合部位の一部分を解放することができる。第2の線形複合増幅プライマーは、解放されたプライマー結合部位にハイブリダイズすることができ、標的DNA鎖に沿って伸長させることができる。以前に合成されたプライマー伸長産物(増幅産物)は、新しく伸長されるプライマーによって置き換えることができる。プライマーハイブリダイゼーション、鎖置き換えDNAポリメラーゼによるプライマー伸長、およびハイブリダイズしたプライマーのRNA部分の切断のサイクルの繰り返しにより、標的核酸の複数のコピーを生成することができる。
他の増幅方法
本発明のいくつかの態様は、ポリヌクレオチド分子またはポリヌクレオチド分子内の配列の増幅を含む。増幅は、一般に、核酸もしくはポリヌクレオチド分子の1つ以上のコピーの形成または核酸もしくはポリヌクレオチド分子の相補体の1つ以上のコピーの形成をもたらすことができる方法を指す。たとえば、増幅は、固体表面に対して結合されたポリヌクレオチドを増幅するまたは分析するために本発明において使用することができる。たとえば、アーカイブに保存されたポリヌクレオチドを分析するために、サンプルをアーカイブに保存した後に、増幅を実行することができる。
本発明のいくつかの態様において、核酸またはポリヌクレオチドの指数関数的な増幅が、使用される。これらの方法は、多くの場合、核酸またはポリヌクレオチド分子またはその相補体の複数のコピーの産物触媒形成に依存する。増幅産物は、時に、「アンプリコン」と呼ばれる。DNAの特異的二本鎖配列の酵素的増幅のためのそのような1つの方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。このインビトロ増幅手順は、変性、オリゴヌクレオチドプライマーアニーリング、および好熱性鋳型依存性ポリヌクレオチドポリメラーゼによるプライマー伸長のサイクルの繰り返しに基づき、プライマーが側面に位置するポリヌクレオチド分析物の所望の配列のコピーにおける指数関数的な増加をもたらす。DNAの反対の鎖に対してアニールする2つの異なるPCRプライマーは、一方のプライマーのポリメラーゼ触媒伸長産物が、他方のための鋳型鎖となり得、長さがオリゴヌクレオチドプライマーの5’末端の間の距離によって定められる個別の二本鎖断片の蓄積に至るように、位置する。提供される本発明の方法において使用することができる他の増幅技術は、たとえば、AFLP(増幅断片長多型)PCR(たとえばVosら 1995.AFLP:a new technique for DNA fingerprinting.Nucleic Acids Research 23:4407−14を参照されたい)、対立遺伝子特異的PCR(たとえばSaiki R K、Bugawan T L、Horn G T、Mullis K B、Erlich H A(1986).Analysis of enzymatically amplified beta−globin and HLA−DQ alpha DNA with allele−specific oligonucleotide probes Nature 324:163−166を参照されたい)、Alu PCR、アセンブリーPCR(たとえばStemmer W P、Crameri A、Ha K D、Brennan T M、Heyneker H L(1995).Single−step assembly of a gene and entire plasmid from large numbers of oligodeoxyribonucleotides Gene 164:49−53を参照されたい)、非対称PCR(たとえばSaiki R K前掲を参照されたい)、コロニーPCR、ヘリカーゼ依存性PCR(たとえばMyriam Vincent、Yan Xu and Huimin Kong(2004).Helicase−dependent isothermal DNA amplification EMBO reports 5(8):795−800を参照されたい)、ホットスタートPCR、インバースPCR(たとえばOchman H、Gerber A S、Hartl D L. Genetics.1988 November;120(3):621−3を参照されたい)、インサイツPCR、配列間特異的PCR(intersequence−specific PCR)もしくはIS SR PCR、デジタルPCR、線形後指数関数的PCR(linear−after−the−exponential−PCR)もしくはLate PCR(たとえばPierce K E and Wangh L T(2007).Linear−after−the−exponential polymerase chain reaction and allied technologies Real−time detection strategies for rapid,reliable diagnosis from single cells Methods Mol.Med.132:65−85を参照されたい)、ロングPCR(long PCR)、ネステッドPCR、リアルタイムPCR、二重鎖PCR、マルチプレックスPCR、定量的PCR、または単一細胞PCRを含む。
増幅のための他の方法は、単一のオリゴヌクレオチドプライマーを使用する、一本鎖ポリヌクレオチドの増幅を含む。増幅されることとなる一本鎖ポリヌクレオチドは、互いに実質的にまたは完全に相補的であり、したがって、互いにハイブリダイズすることができ、ステムループ構造を形成する2つの非隣接配列を含有する。この一本鎖ポリヌクレオチドは、既にポリヌクレオチド分析物の一部であってもよくまたはポリヌクレオチド分析物の存在の結果として作られてもよい。
核酸の増幅の結果を実現する他の方法は、リガーゼ連鎖反応(LCR)として知られている。この方法は、あらかじめ形成された核酸プローブのペアを連結するためにリガーゼ酵素を使用する。プローブは、核酸分析物が存在する場合、核酸分析物のそれぞれの相補鎖とハイブリダイズし、リガーゼは、プローブのそれぞれの対を互いに結合するために用いられ、次のサイクルにおいて特定の核酸配列を反復するのに役立ち得る2つの鋳型をもたらす。
核酸増幅を実現する他の方法は、核酸配列ベースの増幅(nucleic acid sequence based amplification)(NASBA)である。この方法は、特異的な核酸のインビトロにおける連続の、均質な等温増幅を誘発して、核酸のRNAコピーをもたらす、プロモーター指向性の酵素的プロセスである。NASBAを行うための試薬は、プロモーターを含む5’テイルを有する第1のDNAプライマー、第2のDNAプライマー、逆転写酵素、RNアーゼ−H、T7 RNAポリメラーゼ、NTP、およびdNTPを含む。
核酸の特異的なグループを増幅する他の方法は、Qベータレプリカーゼ方法であり、これは、QベータレプリカーゼがそのRNA基質を指数関数的に増幅する能力に依存する。そのような増幅を行うための試薬は、「ミディ変異RNA(midi−variant RNA)」(増幅可能なハイブリダイゼーションプローブ)、NTP、およびQベータレプリカーゼを含む。
核酸を増幅するための他の方法は、3SRとして知られており、RNアーゼ−H活性が逆転写酵素中に存在するという点を除いて、NASBAに類似する。3SRによる増幅は、RNA特異的標的方法であり、それによって、RNAは、プロモーター指向性RNAポリメラーゼ、逆転写酵素、およびRNアーゼ Hを標的RNAと組み合わせる等温プロセスにおいて増幅される。たとえばFahyら PCR Methods Appl.1:25−33(1991)を参照されたい。
核酸を増幅する他の方法は、Gen−Probeによって使用される転写媒介性増幅(TMA)である。方法は、自立した配列複製において2つの酵素を利用する点でNASBAに類似する。参照によって本明細書において組み込まれる米国特許第5,299,491号を参照されたい。
核酸の増幅のための他の方法は、鎖置き換え増幅(SDA)であり(Westinら 2000、Nature Biotechnology、18、199−202;Walkerら 1992、Nucleic Acids Research、20、7、1691−1696)、これは、HincIIまたはBsoBIなどのような制限エンドヌクレアーゼがその認識部位のヘミホスホロチオエート(hemiphosphorothioate)形態の未修飾鎖にニックを入れる能力およびKlenowエキソマイナスポリメラーゼまたはBstポリメラーゼなどのようなエキソヌクレアーゼ欠損DNAポリメラーゼがニックで3’末端を伸長させ、下流のDNA鎖を置き換える能力に基づく等温増幅技術である。指数関数的な増幅は、センス反応から置き換えられた鎖がアンチセンス反応のための標的となり、逆もまた同様である、センス反応およびアンチセンス反応のカップルから結果として生じる。
核酸の増幅のための他の方法は、ローリングサークル増幅(RCA)である(Lizardiら 1998、Nature Genetics、19:225−232)。RCAは、核酸の環の形をしている一本鎖分子を増幅するために使用することができる。その最も単純な形態において、RCAは、環状核酸に対する単一プライマーのハイブリダイゼーションを含む。鎖置き換え活性を有するDNAポリメラーゼによるプライマーの伸長は、単一DNA鎖とひとつながりの環状核酸の複数のコピーの生成をもたらす。
本発明のいくつかの実施形態において、RCAが、ライゲーションとカップルされる。たとえば、単一のオリゴヌクレオチドは、ライゲーションのためにも、RCAのための環状鋳型としても使用することができる。この種のポリヌクレオチドは、「パドロックプローブ」または「RCAプローブ」と呼ぶことができる。パドロックプローブについては、オリゴヌクレオチドの両方の末端は、関心のある核酸配列内のドメインに対して相補的な配列を含有する。パドロックプローブの第1の末端は、関心のある核酸配列上の第1のドメインに対して実質的に相補的であり、パドロックプローブの第2の末端は、第2のドメインに対して実質的に相補的であり、第1のドメインの近くで第1のドメインに対して隣接している。標的核酸に対するオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション複合体の形成をもたらす。パドロックプローブの末端のライゲーションは、環状ポリヌクレオチドを含有する修飾ハイブリダイゼーション複合体の形成をもたらす。ある場合には、ライゲーション前に、ポリメラーゼがパドロックプローブの一方の末端を伸長させることによってギャップを充填することができる。このように形成された環状ポリヌクレオチドは、ポリメラーゼの追加により、増幅された産物核酸の形成をもたらすRCAのための鋳型となり得る。本明細書において記載される本発明の方法は、5’末端および3’末端の両方に定められた配列を有する増幅産物を産生することができる。そのような増幅産物は、パドロックプローブとして使用することができる。
本発明のいくつかの態様は、核酸またはポリヌクレオチドの線形増幅を利用する。線形増幅は、一般に、核酸またはポリヌクレオチド分子、普通、核酸またはポリヌクレオチド分析物の一方の鎖のみの相補体の1つ以上のコピーの形成を含む方法を指す。したがって、線形増幅および指数関数的増幅の間の主要な差異は、後者のプロセスにおいて、産物がより多くの産物の形成のための基質となるのに対して、前者のプロセスにおいて、出発配列が産物の形成のための基質となるが、反応の産物、すなわち出発鋳型の複製は、産物の生成のための基質とならないということである。線形増幅において、形成される産物の量は、形成される産物の量が時間の指数関数となる指数関数的増幅とは対照的に、時間の一次関数として増加する。
いくつかの実施形態において、増幅方法が、当業者によって認識されるように、固相増幅、ポロニー増幅、コロニー増幅、エマルションPCR、ビーズRCA、表面RCA、表面SDAなどとすることができる。いくつかの実施形態において、溶液中のまたはDNA分子の一方の末端のみによって適したマトリックスに対してつながれた遊離DNA分子の増幅をもたらす増幅方法を、使用することができる。両方のPCRプライマーが表面に対して付加されるブリッジPCRに依存する方法(たとえば国際公開第2000/018957号パンフレットおよびAdessiら、Nucleic Acids Research(2000):28(20):E87を参照されたい)を、使用することができる。ある場合には、本発明の方法は、同一のアンプリコンの空間的なクラスタリングを維持するマルチプレックス増幅に適用される「ポリメラーゼコロニー技術」または「ポロニー」を作ることができる(Harvard Molecular Technology Group and Lipper Center for Computational Geneticsのウェブサイトを参照されたい)。これらは、たとえばインサイツポロニー(Mitra and Church、Nucleic Acid Research 27、e34、Dec.15、1999)、インサイツローリングサークル増幅(RCA)(Lizardiら、Nature Genetics 19、225、July 1998)、ブリッジPCR(米国特許第5,641,658号)、ピコタイターPCR(Leamonら、Electrophoresis 24、3769、November 2003)、およびエマルションPCR(Dressmanら、PNAS 100、8817、Jul.22、2003)を含む。本発明の方法は、ポロニーを生成し、使用するための新しい方法を提供する。
全トランスクリプトーム分析のための下流の適用
本発明の重要な側面は、本明細書において開示される方法および組成物が、関心のある生体物質の最小限の損失で、次世代シークエンシングまたはハイブリダイゼーションプラットフォームなどのような下流の分析のために効率的にかつ費用効果的に利用することができることである。詳細には、本発明の方法は、排除されたまたは低下したrRNA内容物を有するNGSライブラリーから全トランスクリプトームをシークエンシングするのに有用である。
シークエンシング
一実施形態において、本発明は、シークエンシングのための調製において増幅に対応している産物を提供する。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドが、プールされ、その後、プール中の1つ以上のポリヌクレオチドのシークエンシングが続く。アダプター組み込み配列を利用するシークエンシング方法は、当技術分野においてよく知られており、たとえば、米国特許第8,053,192号および米国特許第8,017,335号においてさらに記載される。
シークエンシングプロセスは、一般に、鋳型依存性である。鋳型依存性合成を用いる核酸配列分析は、個々の塩基または塩基のグループを、それらがプライマー伸長反応などのような鋳型媒介性の合成反応の間に追加されるときに同定し、塩基の特徴は、プライマー配列が合成の間にハイブリダイズされる鋳型配列に対して相補的である。他のそのようなプロセスは、ライゲーションにより駆動されるプロセスを含み、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが、その配列におけるヌクレオチドの配列を同定するために、基礎をなす鋳型配列と複合体を形成する。典型的に、そのようなプロセスは、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、逆転写酵素、およびその他同種のものなどのような核酸ポリメラーゼまたはライゲーションで駆動されるプロセスの場合、たとえばリガーゼなどのような他の酵素を使用して酵素的に媒介される。
鋳型依存性合成を使用する配列分析は、多くの異なるプロセスを含むことができる。たとえば、普遍的に実施される4色サンガーシークエンシング方法において、鋳型分子の集団は、相補的な断片配列の集団を作るために使用される。プライマー伸長は、4つの天然に存在するヌクレオチドの存在下において、色素標識ターミネーターヌクレオチド、たとえばジデオキシリボヌクレオチドのサブ集団と共に実行され、それぞれのタイプのターミネーター(ddATP、ddGTP、ddTTP、ddCTP)は、異なる検出可能な標識を含む。その結果、断片のネステッドセットが作られ、断片は、プライマーを越えた配列中のそれぞれのヌクレオチドで終結し、終結ヌクレオチドの同定を可能にする形で標識される。次いで、ネステッド断片集団は、たとえばキャピラリー電気泳動を使用して、サイズに基づく分離にかけられ、それぞれの異なるサイズの断片に関連する標識は、終結ヌクレオチドを同定するために同定される。その結果として、分離システムにおける検出装置を通過する標識の配列は、合成断片の、および相補性によって、基礎をなす鋳型の配列情報の直接的な読み取り値を提供する(たとえば、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる米国特許第5,171,534号を参照されたい)。
鋳型依存性シークエンシング方法の他の例は、合成プロセスによる配列決定を含み、個々のヌクレオチドは、それらが成長中のプライマー伸長産物に対して追加されるとき、反復して同定される。
パイロシークエンシングは、シークエンシング反応の副産物、すなわちピロリン酸の存在について結果として生じる合成混合物をアッセイすることによってヌクレオチドの組み込みを同定する合成プロセスによる配列決定の例である。特に、プライマー/鋳型/ポリメラーゼ複合体は、単一のタイプのヌクレオチドと接触する。そのヌクレオチドが組み込まれる場合、重合反応は、三リン酸鎖のαおよびβリン酸の間でヌクレオシド三リン酸を切断して、ピロリン酸を放出する。次いで、放出されたピロリン酸の存在は、AMPによりピロリン酸を変換して、ATPにし、次いで、測定可能な光シグナルを産生するためにルシフェラーゼ酵素を使用してATPを測定する化学発光酵素レポーターシステムを使用して同定される。光が検出される場合、塩基は組み込まれており、光が検出されない場合、塩基は組み込まれていない。適切な洗浄ステップの後に、鋳型配列において続く塩基を連続して同定するために、様々な塩基を、複合体と周期的に接触させる。たとえば、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる米国特許第6,210,891号を参照されたい)。
関係するプロセスにおいて、プライマー/鋳型/ポリメラーゼ複合体は、基体上に固定され、複合体は、標識ヌクレオチドと接触させられる。複合体の固定は、プライマー配列、鋳型配列、および/またはポリメラーゼ酵素を通してのものであってもよく、共有結合であってもよくまたは非共有結合であってもよい。たとえば、複合体の固定は、ポリメラーゼまたはプライマーおよび基体表面の間の連結を介してのものとすることができる。様々なタイプの連結は、この付加に有用であり、たとえば、固定されることとなる分子のビオチン化およびたとえばストレプトアビジンブリッジを通しての続く連結が後続する、たとえばビオチン−PEG−シラン連結化学作用を使用する、ビオチン化表面構成成分の供給を含む。他の合成カップル化学作用および非特異的タンパク質吸着もまた、固定のために用いることができる。代替の構成において、ヌクレオチドは、除去可能なターミネーターグループありおよびなしで提供される。組み込みに際して、標識は、複合体とカップルされ、したがって検出可能となる。ターミネーターを持つヌクレオチドの場合には、個々に同定可能な標識を持つ4つの異なるヌクレオチドがすべて、複合体と接触されられる。標識ヌクレオチドの組み込みは、ターミネーターの存在によって伸長を阻止し、複合体に対して標識を追加する。次いで、標識およびターミネーターは、組み込まれたヌクレオチドから除去され、適切な洗浄ステップの後に、プロセスが繰り返される。ターミネーターなしのヌクレオチドの場合には、単一のタイプの標識ヌクレオチドが、パイロシークエンシングと同様に、それが組み込まれるかどうかを決定するために複合体に対して追加される。ヌクレオチド上の標識グループの除去および適切な洗浄ステップの後に、様々な異なるヌクレオチドが、同じプロセスにおいて反応混合物を循環する。たとえば、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる米国特許第6,833,246号を参照されたい)。たとえば、Illumina Genome Analyzer Systemは、参照によってここに組み込まれる国際公開第98/44151号パンフレットにおいて記載される技術に基づき、DNA分子は、アンカープローブ結合部位(他の場合にはフローセル結合部位と呼ばれる)を介してシークエンシングプラットフォーム(フローセル)に対して結合され、スライドガラス上でインサイツで増幅される。次いで、DNA分子は、シークエンシングプライマーに対してアニールされ、可逆的ターミネーターアプローチを使用して、並行して1塩基ずつシークエンシングされる。典型的に、Illumina Genome Analyzer Systemは、8チャネルを有するフローセルを利用し、18〜36塩基長のシークエンシングリードを生成し、実行当たり>1.3Gbpの高品質データを生成する。したがって、本発明の方法は、米国特許第5,750,341号;米国特許第6,306,597号;および米国特許第5,969,119号において記載されるように、Illuminaによって市販化される方法によってシークエンシングするのに有用である。方向性をもつ(鎖特異的)cDNAライブラリーは、本発明の方法を使用して調製され、選択された一本鎖核酸は、たとえばPCRによって増幅される。次いで、結果として生じる核酸は、変性させられ、一本鎖増幅ポリヌクレオチドは、フローセルチャネルの内側の表面に対してランダムに付加される。非標識ヌクレオチドが、二本鎖DNAの高密度のクラスターを産生するために、固相ブリッジ増幅を開始するために追加される。第1の塩基シークエンシングサイクルを開始するために、4つの標識可逆的ターミネーター、プライマー、およびDNAポリメラーゼが追加される。レーザー励起の後に、フローセル上のそれぞれのクラスターからの蛍光が、画像化される。次いで、それぞれのクラスターについての第1の塩基の特徴が、記録される。シークエンシングのサイクルは、一度に1塩基、断片配列を決定するために実行される。
合成プロセスによるさらなる配列において、異なって標識されたヌクレオチドの組み込みは、鋳型依存性合成が実行されるときに、リアルタイムで観察される。特に、個々の固定プライマー/鋳型/ポリメラーゼ複合体は、蛍光標識されたヌクレオチドが組み込まれるときに観察され、塩基が追加されるときに、それぞれの追加される塩基のリアルタイム同定を可能にする。このプロセスにおいて、標識グループは、組み込みの間に切断されるヌクレオチドの一部分に対して付加される。たとえば、組み込みの間に除去されるリン酸鎖、すなわちヌクレオシドポリリン酸上のβ、γ、または他の末端のリン酸基の一部分に対して標識グループを付加することによって、標識は新生鎖に組み込まれず、その代わりに、天然のDNAが産生される。個々の分子の観察は、典型的に、非常に小さなイルミネーションボリューム内の複合体の光学的閉じ込めを伴う。複合体を光学的に閉じ込めることによって、ランダムに拡散するヌクレオチドが非常に短い期間存在するモニター領域を作り、組み込まれたヌクレオチドを、それらが組み込まれているときに、観察ボリューム内で長持ちさせる。これは、組み込み事象に関連する特徴的なシグナルをもたらし、これはまた、追加されている塩基の特質であるシグナルプロファイルによっても特徴付けられる。関係する態様において、蛍光共鳴エネルギー伝達(FRET)色素ペアなどのような相互作用標識構成成分は、複合体のポリメラーゼまたは他の部分および組み込まれるヌクレオチド上に提供され、組み込み事象が標識構成成分を相互作用的に接近させ、同様に、組み込まれている塩基の特質でもある特徴的なシグナルが、結果として生じる(たとえば米国特許第6,056,661号、米国特許第6,917,726号、米国特許第7,033,764号、米国特許第7,052,847号、米国特許第7,056,676号、米国特許第7,170,050号、米国特許第7,361,466号、米国特許第7,416,844号、および米国特許出願公開第2007−0134128号を参照されたい、これらの完全な開示は、それらの全体が参照によって本明細書において組み込まれる)。
いくつかの実施形態において、サンプル中の核酸は、ライゲーションによってシークエンシングすることができる。この方法は、たとえば、ポロニー方法およびSOLiD技術(Applied Biosystems、現在Invitrogen)において使用されるように、標的配列を同定するためにDNAリガーゼ酵素を使用する。一般に、固定長のすべての可能なオリゴヌクレオチドのプールが提供され、シークエンシングされる位置に従って標識される。オリゴヌクレオチドは、アニールされ、ライゲーションされ、マッチする配列についてのDNAリガーゼによる優先的なライゲーションは、その位置の相補的配列に対応するシグナルをもたらす。
したがって、いくつかの実施形態において、本発明の方法は、Applied Biosystemsによって市販化されるライゲーション方法によるシークエンシング(たとえばSOLiDシークエンシング)によるシークエンシングのための標的ポリヌクレオチドを調製するのに有用である。他の実施形態において、方法は、Marguliesら、Nature(2005)437:376−380(2005)ならびに米国特許第7,244,559号;米国特許第7,335,762号;米国特許第7,211,390号;米国特許第7,244,567号;米国特許第7,264,929号;および米国特許第7,323,305号において記載される方法および装置を含むが、これらに限定されない、454/Roche Life Sciencesによって市販化される方法を使用する合成によるシークエンシングのための標的ポリヌクレオチドを調製するのに有用である。他の実施形態において、方法は、米国特許出願第11/167,046号ならびに米国特許第7,501,245号;米国特許第7,491,498号;米国特許第7,276,720号;ならびに米国特許出願公開第20090061439号;米国特許出願公開第20080087826号;米国特許出願公開第20060286566号;米国特許出願公開第20060024711号;米国特許出願公開第20060024678号;米国特許出願公開第20080213770号;および米国特許出願公開第20080103058号において記載されるように、Helicos BioSciences Corporation(Cambridge、Mass.)によって市販化される方法によるシークエンシングのための標的ポリヌクレオチド(複数可)を調製するのに有用である。他の実施形態において、方法は、米国特許第7,462,452号;米国特許第7,476,504号;米国特許第7,405,281号;米国特許第7,170,050号;米国特許第7,462,468号;米国特許第7,476,503号;米国特許第7,315,019号;米国特許第7,302,146号;米国特許第7,313,308号;ならびに米国特許出願公開第20090029385号;米国特許出願公開第20090068655号;米国特許出願公開第20090024331号;および米国特許出願公開第20080206764号において記載されるように、Pacific Biosciencesによって市販化される方法によるシークエンシングのための標的ポリヌクレオチド(複数可)を調製するのに有用である。一般に、二本鎖断片ポリヌクレオチドは、本発明の方法によって調製することができる。次いで、ポリヌクレオチドは、ゼロモード導波路アレイ中に固定することができる。方法は、導波路アレイに対して結合した核酸を一本鎖または部分的に一本鎖にするステップを含んでいてもよい。ポリメラーゼおよび標識ヌクレオチドが、反応混合物中に追加され、ヌクレオチド組み込みは、ヌクレオチドの末端のリン酸基に対して付加された蛍光標識を介して視覚化される。蛍光標識は、ヌクレオチド組み込みの一部として切り取られる。ある場合には、環状鋳型が、単一の分子に対して複数のリードを可能にするために利用される。
提供される本発明の方法において使用することができるシークエンシング技術の他の例は、ナノポアシークエンシングである(たとえばSoni G V and Meller A.(2007)Clin Chem 53:1996−2001を参照されたい)。ナノポアは、およそ直径1ナノメートルの小さな穴とすることができる。導電性流体中へのナノポアの浸漬およびそれを横切る電位の適用は、ナノポアを通るイオンの伝導のためにわずかな電流をもたらし得る。流れる電流の量は、ナノポアのサイズに対して感受性である。DNA分子がナノポアを通り抜けるとき、DNA分子上のそれぞれのヌクレオチドは、様々な程度までナノポアを遮る。したがって、DNA分子がナノポアを通り抜けるときのナノポアを通り抜ける電流の変化は、DNA配列を読むことに相当し得る。
提供される本発明の方法において使用することができるシークエンシング技術の他の例は、Ion Torrentによって提供される半導体シークエンシングである(たとえばIon Personal Genome Machine(PGM)を使用)。Ion Torrent技術は、複数の層、たとえば微細加工されたウェルを有する層、イオン感応性の層、およびイオンセンサー層を有する半導体チップを使用することができる。核酸は、ウェルの中に導入することができ、たとえば、単一の核酸のクローン集団は、単一のビーズに対して付加することができ、ビーズをウェルの中に導入することができる。ビーズ上の核酸のシークエンシングを開始するために、1つのタイプのデオキシリボヌクレオチド(たとえばdATP、dCTP、dGTP、またはdTTP)を、ウェルの中に導入することができる。1つ以上のヌクレオチドがDNAポリメラーゼによって組み込まれる場合、プロトン(水素イオン)がウェル中に放出され、これをイオンセンサーによって検出することができる。次いで、半導体チップは、洗浄することができ、プロセスを様々なデオキシリボヌクレオチドで繰り返すことができる。複数の核酸を、半導体チップのウェルにおいてシークエンシングすることができる。半導体チップは、DNAをシークエンシングするために、化学的感受性電界効果トランジスター(chemFET)アレイを含むことができる(たとえば米国特許出願公開第20090026082号において記載されるように)。シークエンシングプライマーの3’末端での新しい核酸鎖への1つ以上の三リン酸の組み込みは、chemFETによって電流の変化によって検出することができる。アレイは、複数のchemFETセンサーを有することができる。
いくつかの実施形態において、シークエンシングが、第1のアダプターオリゴヌクレオチドの相補体の少なくとも1つの部分に対してハイブリダイズすることができる配列を含むシークエンシングプライマーの伸長を含む。いくつかの実施形態において、シークエンシングが、第2のアダプターオリゴヌクレオチドの相補体の少なくとも1つの部分に対してハイブリダイズすることができる配列を含むシークエンシングプライマーの伸長を含む。シークエンシングプライマーは、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、もしくはそれ以上の、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、もしくはそれ以上より少ない、または約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、もしくはそれ以上を超えるヌクレオチドなどのような、任意の適した長さであってよく、その任意の部分またはすべてが、対応する標的配列に対して相補的であってもよい。(たとえば約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、もしくはそれ以上の、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、もしくはそれ以上より少ない、または約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、もしくはそれ以上を超えるヌクレオチド)。いくつかの実施形態において、シークエンシングが、較正ステップを含み、較正が、バーコード配列における1つ以上のヌクレオチド位置でのそれぞれのヌクレオチドに基づく。較正は、たとえば、配列における所定の位置の塩基を同定する精度を促進するまたは増加させることによって、シークエンシングデータをプロセシングするのに有用になり得る。
いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドが由来するサンプルの正確な同定が、標的ポリヌクレオチドについて得られた配列の少なくとも1つの部分に基づき、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.85%、99.9%、99.95%、99.99%、またはそれ以上正確である。いくつかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドのサンプル供給源が、配列中に含有される単一のバーコードに基づいて同定される。いくつかの実施形態において、精度が、配列中に含有される2つ以上のバーコードを使用して、標的ポリヌクレオチドの供給源を同定することによって増加させることができる。複数のバーコードは、標的ポリヌクレオチドが連結される単一のアダプター/プライマーへの複数のバーコードの組み込みによっておよび/または標的ポリヌクレオチドに対する1つ以上のバーコードを有する2つ以上のアダプター/プライマーの連結によって、標的ポリヌクレオチドに対して連結することができる。いくつかの実施形態において、2つ以上のバーコード配列を含む標的ポリヌクレオチドのサンプル供給源の特徴が、それが含むバーコード配列の1つのみを使用して、正確に決定されてもよい。一般に、標的ポリヌクレオチドが由来するサンプルの正確な同定は、プール中の約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、20、24、28、32、36、40、50、60、70、80、90、100、128、192、384、500、1000、もしくはそれ以上の、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、20、24、28、32、36、40、50、60、70、80、90、100、128、192、384、500、1000、もしくはそれ以上より少ない、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、20、24、28、32、36、40、50、60、70、80、90、100、128、192、384、500、1000、もしくはそれ以上を超えるサンプルなどのように、プール中の2つ以上のサンプルの中からのサンプル供給源の適正な同定を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、当技術分野においてよく知られており、かつ下記にさらに記載される方法によるシークエンシングのために、鎖特異的な形で関心のある特異的な配列領域の選択的に濃縮された集団から標的ポリヌクレオチド(複数可)を調製するのに有用である。
たとえば、方法は、米国特許第5,750,341号;米国特許第6,306,597号;および米国特許第5,969,119号において記載されるように、Illuminaによって市販化される方法によるシークエンシングに有用である。一般に、二本鎖断片ポリヌクレオチドは、一方(たとえば(A)/(A’)または両方の末端(たとえば(A)/(A’)および(C)/(C’))でタグ付けされた増幅核酸配列を産生するために、本発明の方法によって調製することができる。ある場合には、一方または両方の末端でタグ付けされた一本鎖核酸は、本発明の方法(たとえばSPIAまたは線形PCRによって)によって増幅される。次いで、結果として生じる核酸は、変性させられ、一本鎖増幅ポリヌクレオチドは、フローセルチャネルの内側の表面に対してランダムに付加される。非標識ヌクレオチドが、二本鎖DNAの高密度のクラスターを産生するために、固相ブリッジ増幅を開始するために追加される。第1の塩基シークエンシングサイクルを開始するために、4つの標識可逆的ターミネーター、プライマー、およびDNAポリメラーゼが追加される。レーザー励起の後に、フローセル上のそれぞれのクラスターからの蛍光が、画像化される。次いで、それぞれのクラスターについての第1の塩基の特徴が、記録される。シークエンシングのサイクルは、一度に1塩基、断片配列を決定するために実行される。たとえば、ポリヌクレオチドが本発明の方法によって両方の末端で標識される場合などのような、ペアエンドシークエンシングについては、シークエンシング鋳型は、インサイツで再生することができ、断片の反対の末端もシークエンシングすることができる。
キット
本明細書において記載される組成物のいずれかは、キット中に含まれていてもよい。非限定的な例において、キットが、適した容器中に、1つのアダプターまたはいくつかのアダプター、1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマー、ならびにライゲーション、プライマー伸長、および増幅のための試薬を含む。キットはまた、ビーズ懸濁液などのような精製のための手段および核酸修飾酵素を含んでいてもよい。
キットの容器は、構成成分が置かれてもよい、好ましくは適切に分注されてもよい少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ボトル、注射器、または他の容器を一般に含むであろう。キット中に1つを超える構成成分がある場合、キットはまた、さらなる構成成分が別々に置かれてもよい、第2、第3、または他のさらなる容器を一般に含有するであろう。しかしながら、様々な組み合わせの構成成分が、1つの容器中に含まれてもよい。
キットの構成成分が1つ以上の液体溶液中に提供される場合、液体溶液は、水溶液とすることができる。しかしながら、キットの構成成分は、乾燥した粉末(複数可)として提供されてもよい。試薬および/または構成成分が乾燥粉末として提供される場合、粉末は、適した溶媒の追加によって還元することができる。
様々な実施形態において、本発明によるキットが、1つ以上の制限エンドヌクレアーゼ、たとえばBspQI、リガーゼ、ポリメラーゼ、たとえば、MyTaqなどのようなホットスタートポリメラーゼ、切断剤、プライマー伸長反応のためのプライマーとして作用することができるプローブのライブラリー、および1つ以上の非標準ヌクレオチド、たとえばウラシル、イノシンを含む。いくつかの実施形態において、切断剤が、1つ以上のグリコシラーゼ、たとえばUNGまたはUDG、第1級アミン、ポリアミン、たとえばDMED、およびエンドヌクレアーゼVを含む。
いくつかの実施形態において、キットが、一方の鎖上に1つ以上の非標準ヌクレオチドを含み、5’リン酸を欠く、1つ以上の第1のアダプター、前記1つ以上の非標準ヌクレオチドを欠き、5’リン酸を欠く第2のアダプター、およびアダプター配列に対して特異的なプライマーのセットを含む。いくつかの実施形態において、第2のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。
いくつかの実施形態において、キットが、5’リン酸を欠く、1つ以上の第1のアダプター、それぞれ3’オーバーハングを含み、かつ二本鎖部分内に共有配列を含む、複数の部分的二重鎖プライマー、およびアダプターに対して逆相補的な配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーを含む。いくつかの実施形態において、第1のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む。
いくつかの実施形態において、キットが、5’リン酸を欠く、1つ以上の第1のアダプター、それぞれ3’オーバーハングを含み、二本鎖部分内に共有配列を含む、複数の部分的二重鎖プライマーおよび二本鎖部分内の共有配列においてアデニンを欠く、3’オーバーハングを有する複数の部分的二重鎖プライマーの鎖およびアダプターに対して逆相補的な配列および3’オーバーハングと対向する部分的二重鎖プライマーの共有配列に対してハイブリダイズすることができるプライマーのセットを含む。いくつかの実施形態において、第1のアダプターが、制限エンドヌクレアーゼについての認識配列を含む。いくつかの実施形態において、複数の部分的二重鎖プライマーが、相違する3’オーバーハング配列を有する少なくとも2つの部分的二重鎖プライマーを含む。
キットは、キット構成成分を用いるためのおよびキット中に含まれない任意の他の試薬の使用のための説明書を好ましくは含むであろう。説明書は、実行することができるバリエーションを含んでいてもよい。
一態様において、本発明は、上記の方法および組成物において開示される任意の1つ以上のエレメントを含有するキットを提供する。いくつかの実施形態において、キットが、1つ以上の容器中に本発明の組成物を含む。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において記載されるアダプター、プライマー、および/または他のオリゴヌクレオチドを含むキットを提供する。アダプター、プライマー、他のオリゴヌクレオチド、および試薬は、限定を伴うことなく、上記に記載されるもののいずれかとすることができる。キットのエレメントは、限定を伴うことなく、任意の適した量でおよび/または上記に記載される組み合わせのいずれか(同じキットもしくは同じ容器においてなどのように)または当技術分野において知られている任意の他の適した組み合わせを使用して、さらに提供することができる。キットは、本発明の方法による使用のための、上記に記載されるものなどのような、さらなる作用物質をさらに含んでいてもよい。キットのエレメントは、試験管、バイアル、フラスコ、ボトル、アンプル、注射器、またはその他同種のものを含むが、これらに限定されない、任意の適した容器において提供することができる。作用物質は、本発明の方法において直接使用されてもよい形態でまたは凍結乾燥された作用物質の還元においてなどのように、使用前に調製を必要とする形態で提供することができる。作用物質は、使い捨てのために一定分量でまたは多くの反応においてなどのように複数回の使用分が得られてもよいストックとして提供されてもよい。
本発明の方法に基づく産物
本発明の方法に基づく製品は、商品名Encore Complete Prokaryotic RNA−Seq(商標)の下で、出願人によって市販化されてもよい。Encoreは、NuGEN Technologies, Inc.の商標である。
実施例1−方向性をもつ(つまり鎖特異的)全トランスクリプトームライブラリーからの細菌リボソームRNA断片の排除
この実施例は、高度に保存された原核生物16Sおよび23S rRNA転写領域を標的にするinsert−dependent adaptor cleavage(InDA−C)プローブを使用する、大腸菌全RNAから生成された、4つの方向性をもつcDNAライブラリーからの細菌rRNA断片の排除を記載する。
プローブ設計および合成
原核生物rRNA転写物を標的にするInDA−Cプローブは、ClustalWマルチプル配列アライメントプログラム(European Bioinformatics Institute)を使用して40の細菌株および10の古細菌株の系統発生学的に多様なセット由来のリボソームオペロンを比較することによって設計した。候補プライマー配列は、16S rRNA(9つの部位)および23S rRNA(7つの部位)サブユニットにおいて同定された高度に保存された配列から最初に選択した。これらの保存領域は、Primer3によってコンピューターで断片化し、分析した(Steve Rozen and Helen J. Skaletsky(2000)Primer3 on the WWW for general users and for biologist programmers. In:Krawetz S、Misener S(eds)Bioinformatics Methods and Protocols:Methods in Molecular Biology. Humana Press、Totowa、NJ、pp365−386)。次いで、これらの配列は、55〜65℃の範囲にわたる最適な予測される融解温度および長さに対してフィルターにかけた。rRNAセンス鎖に対応するオリゴヌクレオチドを個々に合成し、等モルの割合でプールした。最終のプライマープールは、長さが14〜18ntの範囲にわたる205オリゴヌクレオチドから構成された。いくつかのプライマーは、それぞれの融解温度を増加させるために、ロックド核酸(LNA)塩基などのような1つ以上のヌクレオチド類似体により合成した。プローブミックスは、25倍に希釈して、InDA−C排除反応において使用する最終濃度にした(種当たり375nM、最終15nM)。
鎖特異的cDNAライブラリーの生成
Encore Complete RNA−Seq Library System(NuGEN Technologies、p/n 0311)は、富栄養培地における増殖の対数中期に収集された液体培養物から抽出された100ngの大腸菌全RNA(Life Technologies、p/n AM7940)から4つの鎖特異的cDNAライブラリーを生成するために使用した。逆転写反応は、キット中に供給されるプライマーをOvation Prokaryotic RNA−Seq System(NuGEN Technologies、p/n 9030)からの第1の鎖のプライマーと交換したという点を除いて、メーカーの指示に従って実行した。第2の鎖のDNA合成は、キットにおいて推奨されるように実行し、二本鎖cDNAは、機器により提供される200bp超音波処理プロトコールを使用して、Covaris S−seriesデバイスにより剪断した(10%デューティーサイクル(duty cycle)、200サイクル/バースト、5強度、180秒)。断片化されたcDNAの精製は、2容量のAmpure XPビーズ(Agencourt Genomics)を追加することによって達成し、70%エタノールにより2度洗浄し、15μLの水により溶出した。10マイクロリットルのそれぞれのサンプルを、キット中に記載されるように、末端修復反応を使用してライゲーションのために調製した。ライゲーションは、キット中に提供されるリバースアダプターならびにBspQI認識部位中にデオキシウリジンおよび単一塩基置換を含有するカスタムフォワードアダプター(5’−TACACTCUTTCCCUACACGACGAUCTTCCGAUCT−3’)により実行した。Strand Selection I反応後に、サンプルは、溶出容量を25μLとし、そのうちの18μLを採取したという点を除いて、ビーズにより前のとおりに精製した。
リボソームRNA排除
リボソームDNA断片は、別個の3つのステップにおいてライブラリーから選択的に排除した:1)塩基切り取り/rRNA特異的プライマー伸長、2)リバースアダプター切断、および3)PCR濃縮。第1のステップは、それぞれの18μLサンプルを、1μLのInDA−C rRNAプローブ、5μLの5×MyTaqポリメラーゼバッファー、Encore Complete RNA−Seq systemからの0.5μLのStrand Selection II酵素(SS4)、および0.5μLのHS MyTaqポリメラーゼ(Bioline p/n BIO−21111)を含有する7μLのマスターミックスと組み合わせることによって実行した。この溶液を、サーマルサイクラー中に配置し、10分間37℃まで加熱して、鎖選択を終了させ、一本鎖ライブラリー断片を生成し、2分間95℃まで加熱して、ホットスタートポリメラーゼを活性化し、30秒間50℃まで冷却して、rRNAプローブをアニールし、5分間65℃まで加熱して、インサートからリバースアダプター配列へのプライマー伸長を可能にした。サンプルは、1×MyTaqポリメラーゼバッファーおよび2.5ユニットのBspQI制限酵素(New England Biolabs p/n R0712)を含有する25μLのアダプター切断マスターミックスを追加する前に、4℃まで冷却した。反応は、4℃まで冷却する前に5分間55℃および5分間95℃まで加熱することによってサーマルサイクラーにおいて実行した。非rRNA断片の濃縮は、キット中に提供される1×MyTaqポリメラーゼバッファー、2.5ユニットのHS MyTaqポリメラーゼ、および8μLのP2プライマーミックスを含有する50μLの2×PCRマスターミックスを追加することによって達成した。サンプルは、サーマルサイクラー中に配置し、2分間95℃まで加熱して、ポリメラーゼを活性化し、2ステップの温度ルーチンを使用して増幅した:30秒間95℃、90秒間60℃の2サイクルおよび30秒間95℃、90秒間65℃の18サイクル。PCR産物は、AMPure XPビーズを使用して精製し、2100 Bioanalyzer(Agilent Technologies)により分析した。ライブラリーは、Illumina GA2X機器で単一末端フォーマット(single end format)でシークエンシングした。生データは、Illuminaベースコーリングソフトウェアを使用してプロセシングし、大腸菌K−12(亜株MG1655)参照ゲノム(Genbank Accession#AP009048)にマッピングした。リードの方向は、RNA鋳型に関してセンス鎖の方向にあることが期待される。
4つのcDNA一定分量のうちの1つのみを、InDA−C構成成分の全相補体を使用して、ライブラリーに変換した(Test4)。他の3つのライブラリーは、1つ以上のInDA−C試薬を欠乏させて構築した(Test1、Test2、およびTest3)。同じRNAからランダムプライマーにより生成したコントロールライブラリーは、非排除インプットサンプルについてのベンチマークとして使用した(ctrl)。コントロールおよび試験ライブラリーのそれぞれについてのマッピング統計を図2に示す。4つの試験ライブラリーからの発現プロファイルの比較を図3に示す。汎用原核生物InDA−Cプローブによる16S rRNA部位の標的排除を図4に示す。
実施例2−ゲノムDNAライブラリーからのミトコンドリアDNA断片の排除
この実施例は、ミトコンドリアゲノムを標的にするinsert−dependent adaptor cleavage(InDA−C)プローブを使用する、ゲノムDNAライブラリーからのミトコンドリアDNA断片の排除を記載する。
プローブ設計および合成
ヒトミトコンドリアゲノム配列のhg19バージョンの両方の鎖に対してアニールするInDA−Cプローブは、UCSC Genome Browserによって提供される「Duke 20bpユニークネス(uniqueness)」トラックによって同定されたミトコンドリア特異的セグメント内で選択した。次いで、これらの配列は、最適な予測される融解温度および長さに対してフィルターにかけた。長さが20〜25ntの範囲にわたるオリゴヌクレオチドを個々に合成し、等モルの割合でプールした。結果として生じるプローブミックスは、25倍に希釈して、InDA−C排除反応において使用する最終濃度にした(種当たり375nM、最終15nM)。
ゲノムDNAライブラリーの生成
Ovation Ultralow Library System(NuGEN Technologies、San Carlos、CA)は、10ngのヒト男性DNA(Promega)からDNAライブラリーを生成するために使用した。DNAは、機器により提供される200bp超音波処理プロトコールを使用して、Covaris S−seriesデバイスにより剪断した(10%デューティーサイクル、200サイクル/バースト、5強度、180秒)。断片化されたDNAの精製は、2容量のAmpure XPビーズ(Agencourt Genomics)を追加することによって達成し、70%エタノールにより2度洗浄し、15μLの水により溶出した。10マイクロリットルのそれぞれのサンプルを、キット中に記載されるように、末端修復反応を使用してライゲーションのために調製した。ライゲーションは、カスタムフォワードアダプターおよびIllumina TruSeqリバースアダプターにより実行した。フォワードアダプターは、ライゲーションジャンクション(5’−AATGATACGGCGACCACCGAAGATAAGAAGAaTGAcGTcAAgTGCGATCGCAGGATAGAT−3’)の近くにAsiSI認識部位(5’−GCGATCGC−3’)を含有した。リバースアダプターは、ライゲーションジャンクション(5’−CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCT−3’)の近くにBspQ1認識部位(5’−GCTCTTC−3’)を含有した。サンプルは、溶出容量を25μLとし、そのうちの18μLを採取したという点を除いて、ビーズにより前のとおりに精製した。
ミトコンドリアDNA排除
ミトコンドリアDNA断片は、別個の3つのステップにおいてライブラリーから選択的に排除した:1)変性/ミトコンドリア特異的プライマー伸長、2)アダプター切断、および3)PCR濃縮。第1のステップは、それぞれの18μLサンプルを、1μLのInDA−Cミトコンドリアプローブ、5μLの5×MyTaqポリメラーゼバッファー、および0.5μLのHS MyTaqポリメラーゼ(Bioline p/n BIO−21111)を含有する7μLのマスターミックスと組み合わせることによって実行した。この溶液を、サーマルサイクラー中に配置し、10分間95℃まで加熱して、鎖分離を終了させ、一本鎖ライブラリー断片を生成し、かつホットスタートポリメラーゼを活性化し、30秒間50℃まで冷却して、rRNAプローブをアニールし、5分間65℃まで加熱して、インサートからリバースアダプター配列へのプライマー伸長を可能にした。サンプルは、1×MyTaqポリメラーゼバッファー、2.5ユニットのBspQI制限酵素(New England Biolabs p/n R0712)、および2.5ユニットのAsiSI制限酵素(New England Biolabs p/n R0630)を含有する25μLのアダプター切断マスターミックスを追加する前に、4℃まで冷却した。反応は、4℃まで冷却する前に5分間40℃および5分間95℃まで加熱することによってサーマルサイクラーにおいて実行した。非ミトコンドリア断片の濃縮は、1×MyTaqポリメラーゼバッファー、2.5ユニットのHS MyTaqポリメラーゼ、ならびに10μMフォワードプライマー(5’−AATGATACGGCGACCACCGA−3’)および10μMリバースプライマー(5’− CAAGCAGAAGACGGCATACG−3’)を含有する8μLの10×PCRプライマーミックスを含有する50μLの2×PCRマスターミックスを追加することによって達成した。サンプルは、サーマルサイクラー中に配置し、2分間95℃まで加熱して、ポリメラーゼを活性化し、2ステップの温度ルーチンを使用して増幅した:30秒間95℃、90秒間60℃の2サイクルおよび30秒間95℃、90秒間65℃の18のサイクル。PCR産物は、AMPure XPビーズを使用して精製し、2100 Bioanalyzer(Agilent Technologies)により分析した。ライブラリーは、Illumina GA2X機器で単一末端フォーマットでシークエンシングした。生データは、Illuminaベースコーリングソフトウェアを使用してプロセシングし、ヒト参照ゲノムに対してマッピングした。
実施例3−方向性をもつcDNAライブラリーの生成(図5)
この実施例は、出発物質として修飾二重鎖アダプターおよび50ngのpoly(A)+選択メッセンジャーRNAによる従来の平滑末端ライゲーションを使用する、方向性をもつcDNAライブラリーの生成を記載する。
第1の鎖の合成
第1の鎖のcDNAは、ランダムヘキサマープライミングを使用して生成した。第1の鎖の合成反応は、10μMのランダムヘキサマー、3.0mM MgCl、および1.0mM dNTPと共に、Invitrogen SuperScript III Reverse Transcriptase kitを使用して行った。cDNA合成反応は、10μL容量で実行し、60分間摂氏40度でインキュベートし、摂氏4度まで冷やした。
dUTP組み込みによる第2の鎖の合成
第2の鎖合成は、New England Biolabs NEBNext Second Strand Synthesis Moduleを使用して実行し、Second Strand Synthesis(dNTP−free)Reaction Bufferに、0.2mMのdATP、dCTP、およびdGTPならびに0.54mM dUTPを含有するdNTPミックスを補足した。RNアーゼH媒介性ニックトランスレーションは、65μLの第2の鎖の合成マスターミックスを追加し、摂氏16度で1時間インキュベートすることによって実行した。反応は、45μLの25mM EDTAを追加することによって停止させた。
断片化およびcDNA断片の精製
120μLの第2の鎖の合成反応液は、メーカーの指示に従ってCovaris S−series Systemを使用し、メーカー推奨の設定を使用して、音波断片化にかけ、150〜200塩基の平均断片サイズを有する断片化DNAを産生した。断片化DNAは、メーカーの指示に従って、QIAquick PCR精製キットを使用して濃縮した。断片化し、濃縮したDNAは、定量化し、Agilent Bioanalyzer DNA 1000チップ上に流して、150〜200bp長の断片分布を確保した。
末端修復
断片化cDNAの末端を修復して、5’リン酸および3’水酸基を有する平滑末端を生成した。断片化DNAの末端修復は、End Repair Master Mixを使用し、Encore(商標)Ultra Low Input NGS Library System I User Guideの指示に従って実行した。
dUマークアダプターとのライゲーション
二重鎖アダプターは、Ligation Adaptor Mixが1つのアダプターを含有し、そのアダプターのライゲーション鎖がその中に組み込まれた少なくとも1つのdUを有したことを除いて、Encore(商標)Ultra Low Input NGS Library System I User Guideの指示に従って平滑末端cDNA断片に対してライゲーションした。
ニック修復/アダプター充填
非リン酸化アダプターのライゲーションは、鎖選択および増幅の前に修復されなければならない単鎖ニックを残す。アダプター配列を充填し、完全長二本鎖DNA(dsDNA)を生成するために、反応ミックスを摂氏72度で加熱し、Taq DNAポリメラーゼによるcDNAインサートの3’末端の伸長(それによってアダプター配列を充填)およびライゲーションされていないアダプター鎖の融解がもたらされた。次いで、ライゲーションされたアダプターを有する修復dsDNA断片は、Encore(商標)Ultra Low Input NGS Library System I User Guideの指示に従って、Agencourt RNAClean XP Beadsを使用して精製した。
UDG/APE I処理による鎖選択
ウリジン消化は、20分間、37℃で1ユニットのUNGおよび1,000ユニットのAPE Iにより実行した。cDNAインサートの一方の鎖および2つのアダプターのうちの1つのライゲーション鎖へのdUTPの組み込みは、望まれないアダプター方向を有する産物の選択的な除去を可能にした。結果的に、UNG/APE Iにより処理される、組み込まれたdUTPを有するポリヌクレオチド鎖は、ポリメラーゼによる増幅を受けることができなかった。
ライブラリー増幅
最終の方向性をもつcDNAライブラリーを産生するために、UNG選択断片は、Encore(商標)Ultra Low Input NGS Library System I User GuideにおけるLibrary Amplification Protocolに従ってPCRによって増幅した。
実施例4−サイズによってソートされた細胞由来のゲノムDNAライブラリーからのリボソームRNA断片の排除
ヒト血液サンプル由来の細胞を、表面マーカーに基づいて、別個の集団に、Beckman MoFloセルソーターでソートし、それらの集団内の個体を、メーカーの推奨に従ってNuGENのPrelude Direct Lysis Moduleを使用して分離し、溶解する。
結果として生じるRNA含有溶液は、核の溶解を回避するために注意しながら、NuGENのEncore(登録商標)Whole Blood RNA−Seqへのインプットとして使用する。第1の鎖の合成の後に、第2の鎖の合成を、dUTPの存在下において実行し、制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含むアダプターをライゲーションし、充填する。第2の鎖をUNG処理によって分解する。反応混合物は、cDNAに変換されるrRNA転写物中の配列に対してアニールするように設計されたプローブのセットと共にインキュベートする。
ハイブリダイズされたプローブは、DNAポリメラーゼを使用して、アダプター配列までずっと伸長させ、制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む、望まれない核酸上に二本鎖アダプターを生成する。プローブ標的ではない核酸上のアダプターは、一本鎖のままである。二本鎖アダプター配列は、制限酵素により消化されて、アダプターを除去し、それらを、PCR濃縮ステップの間に増幅することができないようにする。アダプターを標的にするPCRプライマー、マスターミックス、および好熱性ポリメラーゼを追加し、20サイクルの熱サイクルにかける。結果として生じたライブラリーは、定量化し、シークエンシングのためにIlluminaフローセルに適用する。
実施例5−マイクロ流体システムでのゲノムDNAライブラリーからのリボソームRNA断片の排除
CD4+CD25+細胞は、表面マーカーに基づいて、Becton Dickenson Influxセルソーターを使用して、血液サンプルからプールへソートし、メーカーの推奨に従って、NuGENのPrelude Direct Lysis Moduleを使用して溶解した。
結果として生じるRNA含有溶液は、RNA対DNA結合に好都合であった条件下で50ulの最終容量までAgencourt磁気ビーズに穏やかに導入する。細胞核の溶解を回避するように注意する。次いで、ビーズ含有溶液を、NuGENのMondrian(商標)デジタルマイクロ流体システムEncore Complete SPカートリッジにロードし、カートリッジをワークステーションに適用し、適切なスクリプトを選択する。第1の鎖の合成の後に、第2の鎖の合成は、メーカーの指示に従って適したヌクレオチドアナログの存在下において実行し、メーカーの指示に、断片化、ヌクレオチドアナログおよび制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む適したアダプターとのライゲーション、ならびに鎖選択の終わりまで従う。産物は、鎖選択の後かつPCR濃縮ステップの前にシステムから回収する。19ulのカートリッジ充填液中のサンプル約1ulは、ヒトrRNA転写物中の配列に対してアニールするように設計されたInDA−Cプローブを含有する溶液中で、10ulに希釈した。
ハイブリダイズされたプローブは、DNAポリメラーゼを使用して、アダプター配列までずっと伸長させ、制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む、望まれない核酸上に二本鎖アダプターを生成する。プローブ標的ではない核酸上のアダプターは、一本鎖のままである。二本鎖アダプター配列は、制限酵素により消化されて、アダプターを除去し、それらを、PCR濃縮ステップの間に増幅することができないようにする(図5)。アダプターを標的にするPCRプライマー、マスターミックス、および好熱性ポリメラーゼを追加し、20サイクルの熱サイクルにかける。結果として生じたライブラリーは、定量化し、シークエンシングのためにIlluminaフローセルに適用する。
実施例6−GFPを発現する単一細胞由来のゲノムDNAライブラリーからのリボソームRNA断片の排除
ヒト血液サンプル由来のGFPを発現する細胞は、FACS Vantage SE Cell sorter(BD Biosciences、San Diego、CA、http://www.bdbiosciences.com)で、色に基づいて、別個の集団へソートする。閾値GFP発現より高い細胞は、メーカーの推奨に従って、NuGENのPrelude Direct Lysis Moduleを使用して、個々のマイクロウェルに分離し、溶解する。
結果として生じるRNA含有溶液は、N6またはUSPプライマー(NuGEN Encore Complete第1の鎖プライマーミックス)により第1の鎖の合成のためにプライミングする。プライマーは、逆転写酵素ならびに所望のサイズ範囲への断片化を可能にするための標準対非標準ヌクレオチドの比でdUTPおよびdITPを含有するヌクレオチド溶液により伸長させる。合成の後に、cDNAは、UNGによる処理によって断片化して(図6)、遮断3’末端を含む所望のサイズ範囲の断片を生成する。
イノシンを有する結果として生じるcDNA産物は、一方の3’末端に一本鎖DNAの8つのランダムヌクレオチドが加えられた33塩基の二本鎖構造を含む部分的二重鎖オリゴヌクレオチド複合体によりプライミングする(図8)。3’伸長反応は、鋳型としてイノシンを含むcDNA産物を使用して続けられる。二本鎖分子の末端への制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含むアダプターのライゲーションおよび平滑末端を産生するための充填の後に、ライブラリーは、エンドヌクレアーゼVにより処理して、イノシン残基を除去し、かつcDNA産物を断片化する。それぞれの末端に加えられたアダプター配列を有する結果として生じる一本鎖DNAは、rRNA配列に対応するcDNA内の配列に対してアニールするように設計されたプローブのセットと共にインキュベートする。
ハイブリダイズされたプローブは、DNAポリメラーゼを使用して、アダプター配列までずっと伸長させ、制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む、望まれない核酸上に二本鎖アダプターを生成する。プローブ標的ではない核酸上のアダプターは、一本鎖のままである。二本鎖アダプター配列は、制限酵素により消化されて、アダプターを除去し、それらを、PCR濃縮ステップの間に増幅することができないようにする(図9)。アダプターを標的にするPCRプライマー、マスターミックス、および好熱性ポリメラーゼを追加し、20サイクルの熱サイクルにかける。結果として生じたライブラリーは、定量化し、シークエンシングのためにIlluminaフローセルに適用する。
実施例7−CFP−YFP FRET系を発現する単一細胞由来のゲノムDNAライブラリーからのリボソームRNA断片の排除
CFP−YFP FRET系を発現する細胞は、FACS Vantage SE Cell sorter(BD Biosciences、San Diego、CA、http://www.bdbiosciences.com)で、FRET放出シグナルに基づいて、別個の集団へソートする。閾値FRET放出より高い細胞は、メーカーの推奨に従って、NuGENのPrelude Direct Lysis Moduleを使用して、個々のマイクロウェルに分離し、溶解する。
結果として生じるRNA含有溶液は、N6またはUSPプライマー(Encore Complete第1の鎖プライマーミックス、NuGEN)により第1の鎖の合成のためにプライミングする。プライマーは、逆転写酵素およびdUTPを含有するヌクレオチド溶液により伸長させる。合成の後に、cDNAは、UNGによる処理によって断片化して(図7)、所望のサイズ範囲の断片を生成する。このcDNA産物は、部分的二重鎖オリゴヌクレオチド複合体ライブラリーによりプライミングし、それぞれの複合体は、3’オーバーハングとして一本鎖DNAの8つのランダムヌクレオチドが加えられた33塩基の二本鎖構造を含む(図8)。オリゴ複合体は、それぞれ、短い鎖上に33ヌクレオチドおよび長い鎖上に41ヌクレオチドを含む2つの鎖から構成される。二本鎖部分内にあるリング鎖の33の塩基は、アデニンヌクレオチドを欠く。
8塩基ランダム配列を、断片化cDNAにアニールし、dUTPの存在下においてDNAポリメラーゼにより伸長させる。同時に、33塩基オリゴは、DNAポリメラーゼによって置き換えられ、平滑末端分子を産生する。オリゴ複合体の長い鎖の二本鎖部分中にアデニンを欠くことによって、短い鎖を置き換える伸長産物は、ウラシルを組み込まない。二本鎖分子の末端への制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含むアダプターのライゲーションおよび平滑末端を産生するための充填の後に、ライブラリーは、UNGにより処理して、dU残基が組み込まれているDNAを断片化する。それぞれの末端に加えられたアダプター配列を有する結果として生じる一本鎖DNAは、rRNA配列に対応するcDNA内の配列に対してアニールするように設計されたプローブのセットと共にインキュベートする。
ハイブリダイズされたプローブは、DNAポリメラーゼを使用して、アダプター配列までずっと伸長させ、制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む、望まれない核酸上に二本鎖アダプターを生成する。プローブ標的ではない核酸上のアダプターは、一本鎖のままである。二本鎖アダプター配列は、制限酵素により消化されて、アダプターを除去し、それらを、PCR濃縮ステップの間に増幅することができないようにする(図9)。アダプターを標的にするPCRプライマー、マスターミックス、および好熱性ポリメラーゼを追加し、20サイクルの熱サイクルにかける。結果として生じたライブラリーは、定量化し、シークエンシングのためにIlluminaフローセルに適用する。
実施例8−ライブラリーからの望まれない核酸断片の排除のためのプローブ設計
この実施例は、望まれない核酸断片を標的にするinsert−dependent adaptor cleavage(InDA−C)プローブを使用する、様々な起源のライブラリーからの望まれない核酸断片の排除を記載する。
プローブ設計および合成
排除のための標的配列は、所定のサンプルタイプ内に頻繁に大量に見つけられるかもしれない転写物について集められる。そのような転写物の例は、ほとんどのサンプルタイプ中のリボソームRNA(rRNA)およびミトコンドリアRNA、血液サンプル内のグロビン、ならびに植物サンプル内の葉緑体RNAである。これらの配列は、入手可能な場合、RefSeqなどのような公的なデータからまたは十分にアノテートされたもしくは完全な参照ゲノムを有していないブドウの場合のように、実験によるデータの供給源から(Grape Genome Browser available online from Genoscope、Denoeudら Annotating genomes with massive−scale RNA sequencing.Genome Biology 2008、9:R175 doi:10.1186/gb−2008−9−12−r175:http://www.genoscope.cns.fr/externe/GenomeBrowser/Vitis/)集められる。プローブの方向は、鋳型のどちらの鎖がアダプターライゲーション後に保持されるべきかに基づいて決定される。それぞれの望まれない転写物は、コンピューターで70塩基領域に「断片化され」、これらの領域は、Primer3などのようなPCRプライマー設計ソフトウェアを使用して照会される(Steve Rozen and Helen J.Skaletsky(2000)Primer3 on the WWW for general users and for biologist programmers.In:Krawetz S、Misener S(eds)Bioinformatics Methods and Protocols:Methods in Molecular Biology.Humana Press、Totowa、NJ、pp365−386)。標的融解温度は、ヒト細胞質内およびミトコンドリアrRNAならびにヒトグロビンメッセージについては60℃に、また、ブドウ細胞質内およびミトコンドリアrRNAならびにブドウ葉緑体rRNAに対しては65℃に設定される。
Primer3によって提示されたプライマー配列は、同じ生物由来の知られている転写物配列に対してBLASTされ、オフターゲットの相互作用を制限または排除する。オフターゲットの相互作用を有することが決定されたプローブは、プールから除去される。プライマープローブオリゴヌクレオチドは標準的なホスホラミダイト(phosporamidite)成分を使用して産生される。
RNA配列およびDNA配列の排除
ヒト細胞質内およびミトコンドリアrRNA、ヒトグロビンmRNA、ブドウ細胞質内およびミトコンドリアrRNA、ブドウ葉緑体rRNAなどのような、望まれない核酸配列に対して特異的な設計されたプライマープローブは、実施例1、2、4、5、6、または7(図1、5〜7、および9)において例証される方法のうちの1つなどのような、本明細書において記載されたやり方のうちの1つにおいて、望まれない配列を排除する際に利用される。より低いアニーリング温度および伸長温度は、より積極的な鎖排除条件のために使用されてもよい。手短かに言えば、様々なアダプター構成における一本鎖核酸は、設計されたプライマープローブのセットとハイブリダイズし、望まれない核酸を排除する。核酸は、5’末端上に供給される制限エンドヌクレアーゼ認識配列と共に調製される。プライマープローブは、伸長し、制限エンドヌクレアーゼ認識配列のまわりに二本鎖構造をもたらす。制限エンドヌクレアーゼ認識部位での核酸の切断は、続く増幅反応、たとえばPCRによって標的にされるプライマーアニーリング配列をさらに破壊する。したがって、プライマープローブによって標的にされる核酸は、増幅に利用不可能であり、サンプル中に残りの核酸を濃縮する。

Claims (30)

  1. 核酸ライブラリーから非所望の核酸配列を排除するまたは低下させるための方法であって:
    a.非所望のDNA断片と所望のDNA断片とを含む核酸ライブラリー中の前記非所望のDNA断片における非所望の一本鎖核酸配列に対して配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブをアニールするステップであって、前記非所望のDNA断片と前記所望のDNA断片がアダプター各末端に含み前記配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブの3’末端が、前記非所望の一本鎖核酸配列の一部分に対して完全な相補性を含み、それによって、部分的な二重鎖を有する非所望のDNA断片を産生するステップ;
    b.前記部分的な二重鎖を有する前記非所望のDNA断片を、前記部分的な二重鎖中の二本鎖部分において切断するヌクレアーゼで処理するステップ;および
    c.前記所のDNA断片の各末端における前記アダプターにアニールするプライマーのセットによりポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実行することにより、前記所望のDNA断片における所望の核酸配列を増幅し、それによって、増幅された所のDNA断片を生成するステップ;
    を含む、方法。
  2. 前記ヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヌクレアーゼが、制限エンドヌクレアーゼを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ヌクレアーゼが、前記二本鎖DNAの破壊を誘発する、請求項1に記載の方法。
  5. ステップ(a)の前記核酸ライブラリーを構築するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. ステップ(a)の前記核酸ライブラリーが、偏りがない核酸鋳型集団を保持しながら、対象のサンプルから構築される、請求項5に記載の方法。
  7. ステップ(a)の前記非所望のDNA断片と前記所望のDNA断片それぞれ、cDNA断片である、請求項5に記載の方法。
  8. ステップ(a)の前記核酸ライブラリーを構築するステップが、RNAサンプル中のRNAを逆転写して、cDNA断片の第一のcDNA鎖を形成するステップを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記RNAサンプルが、生物学的な供給源からの全RNAを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記生物学的な供給源がヒトである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記RNAサンプルを精製するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記RNAサンプルが、20ng未満の核酸を含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記RNAが、リボソームRNA(rRNA)を含む、請求項8に記載の方法。
  14. RNAを逆転写するステップが、ランダムプライマーを前記RNAに対してアニールするステップを含む、請求項8に記載の方法。
  15. 前記ランダムプライマーが、ランダムヘキサマーを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第一のcDNA鎖の3’末端を末端トランスフェラーゼにより伸長させるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  17. 第二の鎖のcDNA合成を行って、前記cDNA断片の第二の鎖を形成するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  18. 前記非所望の一本鎖核酸配列が、rRNA配列である、請求項1に記載の方法。
  19. 前記非所望の一本鎖核酸配列が、ミトコンドリア配列である、請求項1に記載の方法。
  20. 前記ミトコンドリア配列が、ミトコンドリアRNA配列である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ミトコンドリアRNA配列が、ミトコンドリアrRNA配列である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブが、前記非所望の一本鎖核酸配列に相補的であるように設計される、請求項1に記載の方法。
  23. 前記所望のDNA断片の各末端における前記アダプターの少なくとも一つが、バーコードを含む、請求項1に記載の方法。
  24. 記増幅された所望のDNA断片をシークエンシングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  25. 前記シークエンシングが、超並列シークエンシングを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記超並列シークエンシングが、ペアエンドシークエンシングを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記プライマーのセットが、バーコードを含む、請求項1に記載の方法。
  28. 記核酸ライブラリーが、方向性をもつcDNAライブラリーである、請求項1に記載の方法。
  29. ステップ(a)の前に、ステップ(a)における前記核酸ライブラリー中の前記所望のDNA断片と前記非所望のDNA断片を精製するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  30. ステップ(c)の前記増幅された所望のDNA断片を精製するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
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