JP6144528B2 - コネクタ、コネクタ用部材及びその製造方法 - Google Patents

コネクタ、コネクタ用部材及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コネクタ、コネクタ用部材及びその製造方法に関するものである。
従来、ケーブル等の電線をプリント回路基板等の回路基板に接続するために電線の端部に接続されたプラグコネクタと嵌(かん)合するレセプタクルコネクタが使用され、該レセプタクルコネクタには、金属製板部材から成るシールドケースが本体に取付けられ、プラグコネクタの端子と接触する舌部が前記シールドケース内に収容されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
図8は従来のコネクタの分解図である。
図において、811は、レセプタクルコネクタの樹脂製のハウジングであり、本体部812と、該本体部812の前面から突出し、複数本の端子861を保持する舌部822と、前記本体部812の後端両側に接続された上下方向に延在する取付部815とを有する。なお、前記本体部812、舌部822及び取付部815を含むハウジング811は、一体的に形成される。また、前記舌部822の下面には、前後方向に延在する複数本の溝822aが形成されている。
そして、各端子861は、金属板に打抜加工、曲げ加工等を施して一体的に形成された部材であって、ハウジング811内に収容されて保持される被保持部862と、該被保持部862の後端から後方へ延出するテール部863と、該被保持部862の前端から前方へ延出し、前記溝822a内に収容され、前記舌部822の下面に露出する接触部864とを有する。
また、871は、少なくとも前記舌部822を包囲するシールドケースであり、打抜加工によって所定の展開形状に形成された一枚の金属板を、更に屈曲成形することによって角筒状に形成されたものである。そして、前記シールドケース871は、後端に形成された取付部872によって前記ハウジング811に取付けられる。
さらに、891は、レセプタクルコネクタが接続される回路基板であり、前端には前記レセプタクルコネクタを収容するコネクタ収容凹部892が形成されている。なお、該コネクタ収容凹部892内には、上面に複数の接続パッド893が露出する接続凸部894が収容されている。さらに、該接続凸部894の両側には、取付凹部895が形成されている。
そして、前記レセプタクルコネクタは、ハウジング811に端子861及びシールドケース871が装着された状態で、回路基板891に接続される。この場合、前記ハウジング811の取付部815の下端が回路基板891の取付凹部895に挿入されて固定される。さらに、ハウジング811の本体部812の後方に突出する端子861のテール部863の各々が回路基板891の対応する接続パッド893に、はんだ付等の接続手段によって、接続される。
また、図示されないプラグコネクタの先端は、シールドケース871の開口部873から挿入されてレセプタクルコネクタの舌部822と嵌合する。そして、図示されないプラグコネクタの端子の各々が、前記舌部822の下面に露出する対応する端子861の接触部864に接触して導通する。
特開2009−076454号公報
しかしながら、前記従来のコネクタにおいては、舌部822が樹脂製であるので、相手方コネクタであるプラグコネクタの先端との嵌合及び嵌合解除を繰返すと、すなわち、レセプタクルコネクタとプラグコネクタとの挿抜を繰返すと、前記舌部822の先端縁が損傷を受けたり摩滅したりしてしまう恐れがある。
本発明は、前記従来のコネクタの問題点を解決して、少なくとも一面に端子部材が配設された絶縁性の板状部材の前端縁を覆うように金属部材を配設することによって、絶縁性の板状部の損傷や摩滅を効果的に防止することができ、かつ、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、信頼性の高いコネクタ、コネクタ用部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明のコネクタにおいては、端子部材を含む舌部を有するコネクタであって、前記舌部は、少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成り、平面視において略矩形の形状を備える板状部材と、線材から成る金属部材であって、線材を屈曲して形成され、平面視において略コ字状の形状を備え、前記板状部材の板厚方向に長い縦長の略矩形の断面形状を備え、前記板状部材の端縁と対向することなく表面に露出する面であって、前記板状部材の上面部及び下面部と平行な上面及び下面と、該上面及び下面に直交する方向に延在する外側面とを含む面を備え、前記板状部材の端縁と対向する内側面に形成された凹溝であって、前記線材の長手方向に延在する凹溝を備え、前記板状部材の少なくとも前端部及び側端部の前端近傍部分の端縁を覆い、前記板状部材と一体化している金属部材とを備える。
本発明の他のコネクタにおいては、さらに、前記金属部材が備える前記表面に露出する面は、前記外側面の上下両端と前記上面及び下面とを連結する湾曲面とを含
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記金属部材が備える前記表面に露出する面の表面粗さの値は、前記板状部材の端縁と対向する内側面の表面粗さの値よりも小さい。
本発明の更に他のコネクタにおいては、さらに、前記板状部材は、型閉された一対の金型のキャビティ内に絶縁性材料を充填(てん)して成形される部材であり、前記金属部材は、前記キャビティ内に載置されて前記板状部材と一体化される。
本発明のコネクタ用部材においては、端子部材を含む舌部を有するコネクタに使用されるコネクタ用部材であって、該コネクタ用部材は線材から成る金属部材であり、前記舌部は、少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成り、平面視において略矩形の形状を備える板状部材を備え、前記金属部材は、線材を屈曲して形成され、平面視において略コ字状の形状を備え、前記板状部材の板厚方向に長い縦長の略矩形の断面形状を備え、前記板状部材の端縁と対向することなく表面に露出する面であって、前記板状部材の上面部及び下面部と平行な上面及び下面と、該上面及び下面に直交する方向に延在する外側面とを含む面を備え、前記板状部材の端縁と対向する内側面に形成された凹溝であって、前記線材の長手方向に延在する凹溝を備え、前記板状部材の少なくとも前端部及び側端部の前端近傍部分の端縁を覆い、前記板状部材と一体化している
本発明のコネクタ用部材の製造方法においては、端子部材を含む舌部を有するコネクタに使用されるコネクタ用部材の製造方法であって、前記コネクタ用部材は線材から成る金属部材であり、前記舌部は、少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成る板状部材を備え、前記金属部材は、前記板状部材の前端部の端縁を覆う部材であって、金属から成る線状の素材を、周面が平坦な帯状の成形面を備える一対のブレークダウンロールの間を通過させることによって、前記素材の断面形状を略矩形に加工する第1のロール成形ステップと、前記素材を、周面が平坦な帯状の成形面を備える一対のフィンパスロールであって、一方のフィンパスロールの成形面の中央にはリング状のフランジ部又は凹溝が形成されている一対のフィンパスロールの間を通過させることによって、前記素材の一面に長手方向に延在する筋状部を形成する第2のロール成形ステップと、前記素材を、一対の仕上げ加工ロールであって、一方の仕上げ加工ロールは、左右両端が突出し、中央が凹入した帯状の成形面を備える一対の仕上げ加工ロールの間を通過させることによって、外側面と、該外側面の両端に連続する湾曲面とを備える加工済素材を成形する第3のロール成形ステップと、前記加工済素材を切断することによって所定の長さの加工済素材とする切断ステップと、前記所定の長さの加工済素材を曲げ加工することによって平面視において、略コ字状の形状を備える金属部材を得る曲げ加工ステップと、を含む製造方法によって製造される。
本発明によれば、コネクタは、少なくとも一面に端子部材が配設された絶縁性の板状部材の前端縁を覆うように金属部材を配設する。これにより、絶縁性の板状部の損傷や摩滅を効果的に防止することができ、かつ、製造が容易で、構成が簡素でコストを低くすることが可能でありながら、信頼性を高めることができる。
本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるコネクタを示す図であって、(a)は上面図、(b)は斜視図である。 本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す三面図であって、(a)は上面図、(b)は前面図、(c)は下面図である。 本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す断面図であって、(a)は図3(a)におけるB−B矢視断面図、(b)は図3(b)におけるC−C矢視断面図である。 本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材を示す四面図であって、(a)は前面図、(b)は側面図、(c)は下面図、(d)は断面図であり(c)におけるD−D矢視断面図でである。 本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材の製造方法を示す模式図であって、(a)〜(d)は金属部材の製造方法の各工程を示す図である。 従来のコネクタの分解図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態におけるコネクタを示す図である。なお、図において、(a)は上面図、(b)は斜視図である。
図において、1は本実施の形態におけるコネクタであって、合成樹脂、セラミクス等の絶縁性材料によって一体的に形成されたハウジング11、及び、導電性の金属から成る複数の端子部材61を有し、図示されない実装部材に実装されるコネクタであり、図示されない相手方コネクタと電気的に接続される。また、前記コネクタ1は、ハウジング11の本体部12の前面部12fから前方に延出する舌部21を有する。該舌部21は、図に示される例においては単数であるが、複数であってもよい。つまり、2枚以上の舌部21が前面部12fから前方に延出するようになっていてもよい。
そして、前記コネクタ1は、いかなる用途に使用されるものであってもよく、例えば、「背景技術」の項で説明した従来のコネクタのようにシールドケースを備え、USB(Unibersal Serial Bus)ケーブルやHDMI(R)(High−Definition Multimedia Interface)に準拠したケーブルの接続に使用されるものであってもよいし、シールドケースを備えていないものであってもよいし、電源ラインのように直流電流の伝達に使用されるものであってもよいし、10〔GHz〕以上の高周波信号の伝達に使用されるものであってもよい。
また、前記実装部材は、例えば、テレビ、ビデオレコーダ、DVDレコーダ、携帯電話機、携帯通信端末、コンピュータ等の電子機器等に使用されるプリント回路基板、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible Printed Circuit)等の基板であるが、必ずしも基板に限定されるものでなく、ケーブルであってもよく、いかなる種類のものであってもよい。なお、ここでは、基板であるものとして説明する。
さらに、前記コネクタ1は、実装部材としての基板にどのような姿勢で実装されるものであってもよい。例えば、ハウジング11の本体部12の上面部12a又は下面部12bが基板の表面に対向し、舌部21の延在方向、すなわち、相手方コネクタの嵌合方向が基板の表面に平行となるような姿勢で実装され、いわゆるライトアングルタイプコネクタとして使用されてもよい。また、例えば、ハウジング11の本体部12の後面部12rが基板の表面に対向し、相手方コネクタの嵌合方向が基板の表面に垂直となるような姿勢で実装され、いわゆるストレートタイプコネクタとして使用されてもよい。さらに、例えば、「背景技術」の項で説明した従来のコネクタのように、ハウジング11の本体部12の後面部12rが基板の端部、すなわち、エッジに対向するような姿勢で実装され、いわゆるエッジタイプコネクタとして使用されてもよい。
本実施の形態において、コネクタ1及び該コネクタ1に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、コネクタ1及び該コネクタ1に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、コネクタ1及び該コネクタ1に含まれる各部の姿勢が変化した場合には、姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
前記舌部21は、略矩形の平板状の板状部であって、少なくとも一面に端子部材61が配設されている。図に示される例において、前記舌部21は、合成樹脂、セラミクス等の絶縁性材料によってハウジング11の本体部12と一体的に形成された板状部材22と、該板状部材22の上面に配設された複数本の端子部材61と、前記板状部材22の周端縁を覆うように配設された金属部材71とを含んでいる。なお、前記板状部材22は、ハウジング11の本体部12と別個に形成されたものであってもよい。この場合、例えば、印刷配線基板などを利用し、前記板状部材22を、前記本体部12の前面部12fに接着、嵌合、ねじ止等の接続手段によって接続する。
前記絶縁性材料が合成樹脂である場合、前記板状部材22は、いわゆるオーバーモールド成形乃至インサート成形と称される成形方法によって、端子部材61及び金属部材71と一体化するように成形されている。具体的には、樹脂成形に使用する一対の金型を型開きした状態で、金型面に形成されたキャビティ内の適所に端子部材61及び金属部材71を載置し、その後に金型を型閉し、閉鎖されたキャビティ内に溶融した合成樹脂を充填して成形することにより、端子部材61及び金属部材71と一体化した板状部材22を得ることができる。
また、前記絶縁性材料がセラミクスである場合にも、前記板状部材22は、端子部材61及び金属部材71と一体化するように成形されている。具体的には、成形に使用する一対の金型を型開きした状態で、金型面に形成されたキャビティ内の適所に端子部材61及び金属部材71を載置し、その後に金型を型閉し、閉鎖されたキャビティ内に、原料のセラミクス粉末とバインダとを混合して生成されたスラリーを充填し、加圧しながら加熱して、端子部材61及び金属部材71とセラミクスとを一体的に焼成することにより、端子部材61及び金属部材71と一体化した板状部材22を得ることができる。
図に示される例において、前記端子部材61は、本体部12内に埋没して該本体部12に保持される被保持部と、該被保持部の前端から前方に延出し、板状部材22の上面に露出する接触部64と、前記被保持部の後端から後方に延出し、本体部12の後面部12rの後方に露出するテール部63とを備える。前記接触部64は、コネクタ1が図示されない相手方コネクタと嵌合したときに該相手方コネクタが備える相手方端子と接触する部分である。また、前記テール部63は、実装部材としての基板の表面に形成された導電パッドにはんだ付等の接続手段によって接続される部分である。
図に示される例において、前記金属部材71は、板状部材22の周端縁の全体を覆うとともに、一部が本体部12内に埋没して保持され、かつ、その後端が露出部71rとして本体部12の後面部12rの後方に露出している。なお、前記金属部材71は、その後端の露出部71rを適宜省略することができ、本体部12内に埋没している部分も適宜省略することができ、さらに、板状部材22の周端縁において本体部12に近接した部分、例えば、図2(a)に示される線A−Aよりも本体部12寄りの部分も適宜省略することができる。また、前記金属部材71に導電性の金属を使用した場合には、任意の箇所を前記基板等が備える図示されないグランドラインに導通させることにより、前記金属部材71全体をグランドラインの一部とすることもできる。
次に、前記舌部21について、詳細に説明する。ここでは、該舌部21における図2(a)に示される線A−Aよりも前方の部分についてのみ説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す斜視図、図3は本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す三面図、図4は本発明の実施の形態におけるコネクタの舌部を示す断面図である。なお、図3において(a)は上面図、(b)は前面図、(c)は下面図であり、図4において(a)は図3(a)におけるB−B矢視断面図、(b)は図3(b)におけるC−C矢視断面図である。
図に示される例において、板状部材22は、略矩形の平面形状を備える板状の部材であって、上面部22aに複数本の端子部材61の接触部64が並んで配設されている。具体的には、該接触部64は、少なくともその上面部64aが露出し、その下部が板状部材22内に埋没するような状態で該板状部材22と一体化されている。なお、下面部22bには端子部材61の接触部64が配設されていないが、必要に応じて、下面部22bにも、上面部22aと同様に、端子部材61の接触部64を配設することができる。
本実施の形態における舌部21は、板状部材22の少なくとも一面に端子部材61が配設されたものであればよく、上面部22a及び下面部22bの両方に端子部材61の接触部64が配設されたものであっても、下面部22bのみに端子部材61の接触部64が配設されたものであってもよいが、ここでは、図に示されるように、上面部22aのみに端子部材61の接触部64が配設されたものについて説明する。
また、板状部材22の周端縁は、金属部材71によって覆われている。該金属部材71は、図4に示されるように、略矩形の異形断面形状を備える線材を屈曲して形成された部材であって、図3に示されるように、略コ字状の平面形状を備える部材である。そして、前記板状部材22の前端部22f、及び、左右一対の側端部22sの端縁が前記金属部材71によって覆われている。
前記側端部22sは、端子部材61の接触部64とほぼ平行に前後方向に直線的に延在し、前記前端部22fは、端子部材61の接触部64に対してほぼ直交する方向に直線的に延在する。また、微細に見ると、前記前端部22fの両端と左右の側端部22sの前端との連結部分は、略円弧状の平面形状を備える湾曲部22cとなっている。
本実施の形態における舌部21は、金属部材71が、板状部材22の少なくとも前端部22f、及び、側端部22sの前端近傍部分(微細に見ると前記湾曲部22cも含まれる)の端縁を覆うものであればよく、必ずしも、板状部材22の周端縁の全体を覆うものである必要はない。つまり、金属部材71は、側端部22sの後端寄り部分の端縁を覆うものである必要はないが、ここでは、図に示されるように、前端部22f及び湾曲部22cのみならず側端部22sの全部の端縁を覆うものについて説明する。
前記金属部材71は、板状部材22の前端部22fに対応し、該前端部22fの端縁を覆う前部71fと、板状部材22の側端部22sに対応し、該側端部22sの端縁を覆う一対の側部71sと、前記前部71fの両端と左右の側部71sの前端との連結部分であって、板状部材22の湾曲部22cに対応し、該湾曲部22cの端縁を覆う一対の湾曲部71cとを備える。なお、該湾曲部71cは、平面視において、その内側面72dの曲率が、板状部材22の湾曲部22cの端縁の曲率と一致する。また、前記側部71sには、図3(c)に示されるように、凹部75が形成されている。
そして、前記金属部材71は、前記凹部75が形成されている部分を除き、その全範囲において同様の略四面体の異形断面形状を備える。具体的には、前記金属部材71は、図4に示されるように、前記板状部材22の上面部22a及び下面部22bと平行な上面72a及び下面72bと、該上面72a及び下面72bに直交する方向に延在する外側面72c及び内側面72dとを備える。なお、前記外側面72cの上下両端と上面72a及び下面72bとの連結部分は、略円弧状の断面形状を備える湾曲面72rとなっている。
また、前記内側面72dには、板状部材22の周端縁と係合する筋状部としての凹溝73が形成されている。該凹溝73は、線材を屈曲して形成された部材である金属部材71の延在する方向、すなわち、線材の長手方向に連続して形成された筋状の凹部であり、図4に示されるように、その内部に板状部材22を形成する絶縁性材料が進入することにより、板状部材22の周端縁と金属部材71の内側面72dとの密着性が向上する。
なお、図に示される例において、前記凹溝73は、1本であるが、2本以上であってもよい。また、前記凹溝73に代えて、線材の長手方向に連続する筋状の凸部を形成することもできる。つまり、前記内側面72dに形成される筋状部は、単数本であっても複数本であってもよく、かつ、凹部であっても凸部であってもよく、さらに、凹部と凸部とが混在するものであってもよい。なお、板状部材22の周端縁と金属部材71の内側面72dとの密着性が十分に高いときには、適宜筋状部を省略することもできる。つまり、前記内側面72dに筋状部を形成しなくてもよい。
このように、板状部材22の少なくとも前端部22f、湾曲部22c及び側端部22sの前端近傍部分の端縁が金属部材71によって覆われているので、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、前方に延出する舌部21が相手方コネクタのハウジング、相手方端子等の部材と当接しても、板状部材22の端縁が損傷を受けたり摩滅したりすることが防止される。一般に、板状部材22のような板状の部材は、その端縁が他の部材等に当接して損傷を受けたり摩滅したりしやすく、特に、前端部22f及びその周辺の端縁は、相手方コネクタのような他の部材等に対する進行方向前方に位置するので、損傷を受けたり摩滅したりしやすい部位である。しかし、本実施の形態においては、板状部材22のかかる部位が金属部材71によって保護されているので、コネクタ1と相手方コネクタとの挿抜を繰返しても、損傷を受けたり摩滅したりすることがない。
図4に示されるように、前記金属部材71の上面72a及び下面72bは、必ずしも、板状部材22の上面部22a及び下面部22bと一面である必要はないが、それぞれ、板状部材22の上面部22a及び下面部22bと面一であることが望ましい。少なくとも、板状部材22の端子部材61の接触部64が配設された面(図に示される例においては上面部22a)と、該面に対応する金属部材71の面(図に示される例においては上面72a)とは面一であることが望ましい。
また、一般的に、相手方コネクタの相手方端子は、弾性的に変形することによって端子部材61の接触部64に対して十分な接触圧を発揮するように、前記接触部64に接触する以前の状態、すなわち、自由な状態では、その接触部が前記接触部64の上面部64aよりも相対的に低い位置となるように形成されている。そのため、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、相手方端子の接触部は、舌部21の前端縁に当接し、続いて、舌部21の前端縁に沿って摺(しゅう)動しつつ押上げられるので、大きな抵抗力を発揮し、コネクタ1と相手方コネクタとの嵌合抵抗が大きくなってしまう。しかし、本実施の形態においては、舌部21の前端縁に金属部材71の前部71fが存在するので、相手方端子の接触部は、前記前部71fの外側面72c、湾曲面72r及び上面72aに沿ってスムーズに摺動しつつ押上げられるので、大きな抵抗力を発揮することがないから、コネクタ1と相手方コネクタとの嵌合抵抗が大きくなることがない。特に、外側面72cと上面72aとの連結部分に湾曲面72rが位置するので、相手方端子の接触部は極めてスムーズに移動することが可能となる。
なお、金属部材71の側部71sに形成された凹部75は、図示されない相手方コネクタが備える相手方係合凸部と係合する部分であって、コネクタ1と相手方コネクタとの嵌合状態が不用意に解除されてしまうことを防止するために形成されている。図に示される例において、前記凹部75は、一対の側部71sの下面72bに1つずつ形成されているが、これに限定されるものでなく、その形成される部位及び数は、任意に変更することができる。なお、前記凹部75を適宜省略することもできる。
次に、前記金属部材71の製造方法について説明する。
図5は本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材を示す斜視図、図6は本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材を示す四面図、図7は本発明の実施の形態におけるコネクタの金属部材の製造方法を示す模式図である。なお、図6において(a)は前面図、(b)は側面図、(c)は下面図、(d)は断面図であって(c)におけるD−D矢視断面図であり、図7において、(a)〜(d)は金属部材の製造方法の各工程を示す図である。
前記金属部材71は、前述のように、略矩形の異形断面形状を備える線材を屈曲して形成された部材である。そして、本実施の形態において、略矩形の異形断面形状を備える線材は、図7に示されるように、ロール成形加工によって塑性加工されて製造される。
まず、図7(a)に示されるように、断面形状が円形の円柱状の中実の素材70aを用意する。該素材70aは、実際には極めて長さの長い長尺の線材であるが、図示の都合上、両端が省略された短い線材として描画されている。また、前記素材70aは、例えば、アルミニウム合金、銅合金、鋼、マグネシウム合金、ニッケル合金等の導線性の金属から成るものであるが、いかなる種類の金属から成るものであってもよい。
そして、前記素材70aを図示されないロール成形機に投入する。該ロール成形機は、前記素材70aが搬送されるパスラインに沿って配設された複数の成形スタンドを備え、各成形スタンドは、回転可能な複数の成形ロールを備える。
ロール成形機に投入された素材70aは、パスラインに沿って搬送され、まず、図7(b)に示されるような一対のブレイクダウンロール81a及び81bを備える成形スタンドを通過する。前記ブレイクダウンロール81a及び81bは、いずれも、周面が平坦(たん)な帯状の成形面を備える成形ロールであって、互いに対向するように、かつ、互いの回転軸が平行となるように、パスラインの上下にそれぞれ配設されている。このような一対のブレイクダウンロール81a及び81bの間を通過することにより、断面形状が円形の素材70aは、塑性加工されて断面形状が矩形の中間加工済素材としての第1加工済素材70bとなる。
続いて、該第1加工済素材70bは、パスラインに沿って搬送され、図7(c)に示されるような一対のフィンパスロール82a及び82bを備える成形スタンドを通過する。前記フィンパスロール82a及び82bは、互いに対向するように、かつ、互いの回転軸が平行となるように、パスラインの上下にそれぞれ配設されている。上側のフィンパスロール82aは、前記ブレイクダウンロール81a及び81bと同様に、周面が平坦な帯状の成形面を備える成形ロールであるが、下側のフィンパスロール82bは、平坦な帯状の成形面の中央に形成された突出するリング状のフランジ部82fを備える。このような上側のフィンパスロール82aと下側のフィンパスロール82bとの間を通過することにより、第1加工済素材70bは、長手方向に延在する筋状部としての凹溝73が下面に形成された断面形状が矩形の中間加工済素材としての第2加工済素材70cとなる。
なお、前記凹溝73が複数本である場合には、前記フランジ部82fも、下側のフィンパスロール82bの周面に、同様の本数だけ形成される。また、第1加工済素材70bの下面に筋状部として凸部を形成する場合には、下側のフィンパスロール82bの周面に凹溝が形成される。
続いて、該第2加工済素材70cは、パスラインに沿って搬送され、図7(d)に示されるような4つの仕上げ加工ロール83a、83b、83c及び83dを備える成形スタンドを通過する。上側の仕上げ加工ロール83aと下側の仕上げ加工ロール83bとは、互いに対向するように、かつ、互いの回転軸が平行となるように、パスラインの上下にそれぞれ配設されている。また、右側の仕上げ加工ロール83cと左側の仕上げ加工ロール83cとは、互いに対向するように、かつ、互いの回転軸が平行となるように、パスラインの左右にそれぞれ配設されている。前記仕上げ加工ロール83a、83b、83c及び83dの間を通過することにより、第2加工済素材70cは、図4に示される金属部材71と同様の断面形状を備える最終の加工済素材としての第3加工済素材70dとなる。
ここで、下側の仕上げ加工ロール83bは、前記ブレイクダウンロール81a及び81bと同様に、周面が平坦な帯状の成形面を備える成形ロールであるが、上側の仕上げ加工ロール83aは、左右両端が突出し、中央が凹入した周面の帯状の成形面を備える成形ロールである。これにより、外側面72cと、該外側面72cの両端に連続する湾曲面72rとが形成される。
また、左側の仕上げ加工ロール83dは、前記ブレイクダウンロール81a及び81bと同様に、周面が平坦な帯状の成形面を備える成形ロールであるが、右側の仕上げ加工ロール83cは、平坦な帯状の成形面の中央に形成された単数又は複数の突起部83fを備える。該突起部83fにより、下面72bに凹部75が形成される。なお、図に示される例では、右側の仕上げ加工ロール83cの周面に2つの突起部83fが1/4円周の間隔で形成されているが、前記突起部83fの数及び間隔は、形成される凹部75の数及び部位に応じて適宜変更される。前記右側の仕上げ加工ロール83c及び左側の仕上げ加工ロール83dにより、上面72aと、下面72bと、該下面72bの所定の部位における凹部75が形成される。また、該凹部75を形成しない場合には、前記突起部83fは省略される。
なお、上側の仕上げ加工ロール83a、右側の仕上げ加工ロール83c及び左側の仕上げ加工ロール83dの周面は、できる限り表面粗さ(算術平均粗さ:Ra、又は、十点平均粗さ:Rz)の値が低い(例えば、1〔μm〕未満、望ましくは、0.5〔μm〕未満)平滑な表面であることが望ましい。これにより、外側面72cと、該外側面72cの両端に連続する湾曲面72rと、上面72aと、下面72bとを表面粗さの値が低い(例えば、Ra又はRzの値が、1〔μm〕未満、望ましくは、0.5〔μm〕未満)平滑面とすることができる。また、下側の仕上げ加工ロール83bの周面は、平滑な表面である必要はなく、むしろ、表面粗さの値が高い(例えば、Ra又はRzの値が、1〔μm〕以上)粗面であること、又は、梨(なし)地加工を施した面であることが望ましい。これにより、内側面72dを表面粗さの値が高い(例えば、Ra又はRzの値が、1〔μm〕以上)粗面、又は、梨地面とすることができる。
続いて、直線状の長尺の第3加工済素材70dは、更に搬送されて図示されない切断機を通過し、該切断機によって所定の長さに切断される。そして、所定の長さに切断された第3加工済素材70dは、図示されない曲げ加工機に投入され、該曲げ加工機によって、いわゆる、巻付け曲げ加工が施され、2カ所が略直角に曲げられる。なお、前記巻付け曲げ加工は、直線状の線材、棒材等の材料の一端を固定し、型に沿って移動する工具で巻付けることによって材料を曲げる加工方法である。これにより、図5及び6に示されるような金属部材71を得ることができる。
該金属部材71は、図6(d)に示されるような横断面の形状を備える線材の2カ所を略直角に屈曲して形成された部材であり、図6(c)に示されるように、略コ字状の平面形状を備える。具体的には、前記金属部材71は、直線状の前部71fと、該前部71fの両端にそれぞれ接続され、略直角に屈曲した一対の湾曲部71cと、該湾曲部71cから前記前部71fに対して略直交する方向に延出する一対の側部71sとを有する。
なお、該側部71sの長さは、図に示される例より短くてもよいし、長くてもよく、適宜調整することができる。つまり、前記側部71sは、少なくとも板状部材22の側端部22sの前端近傍部分の端縁を覆うものであればよいのであるが、板状部材22の側端部22sの全部分の端縁を覆う程度に長いものであってもよいし、さらに、図2に示される例のように、ハウジング11の本体部12内にまで到達し、露出部71rとして後面部12rの後方に露出する程度に長いものであってもよい。
さらに、前記金属部材71は、一体的に形成された部材であり、導電性の金属を使用した場合には、少なくとも1カ所を実装部材としての基板等が備えるグランドラインに導通させることにより、その全体が舌部21のグランドライン乃至電磁シールドとして機能する。
そして、金属部材71の内側面72dには、線材の長手方向に連続して形成された筋状部としての凹溝73が形成されているので、絶縁性材料から成る板状部材22を金属部材71と一体化するように成形する際に、前記絶縁性材料が凹溝73内に進入することにより、板状部材22の周端縁と金属部材71の内側面72dとの密着性が向上する。さらに、前記内側面72dが粗面又は梨地面である場合には、前記絶縁性材料が内側面72d全体と密着するので、板状部材22の周端縁と金属部材71の内側面72dとの密着性が向上する。
また、金属部材71の上面72a及び下面72bが平滑面である。前述のように、絶縁性材料から成る板状部材22を金属部材71と一体化するように成形する場合、成形に使用する一対の金型を型閉し、閉鎖されたキャビティ内に絶縁性材料を充填して成形する際に、金型面に形成されたキャビティ内の適所に載置された金属部材71の上面72a及び下面72bが金型面に当接することとなる。このとき、前記上面72a及び下面72bが平滑なので、金型面との当接が密になり、前記上面72a及び下面72bと金型面との当接部分に隙(すき)間が生じることがなく、絶縁性材料の漏出が防止され、舌部21の成形性が向上する。
さらに、前記上面72a及び下面72bに加えて、金属部材71の外側面72c及び湾曲面72rも平滑である。すなわち、舌部21の表面に露出する金属部材71の面は、平滑面である。したがって、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、舌部21の周端縁が相手方コネクタのハウジング、相手方端子等の部材と当接しても、舌部21の周端縁に位置する金属部材71の露出する面が平滑で、かつ、外側面72cの両端と上面72a及び下面72bとの連結部分が湾曲面72rであるので、当接した部材に損傷を与えることがない。また、当接した部材は、金属部材71の面に沿ってスムーズに摺動するので、舌部21は、大きな衝撃を受けることがなく、損傷を受けることがない。さらに、コネクタ1の利用者又はコネクタ1の組立作業等を行う作業者の手指等が舌部21の周端縁に接触しても、前記金属部材71の露出する面が平滑で、かつ、外側面72cの両端と上面72a及び下面72bとの連結部分が湾曲面72rであるので、接触した手指等に傷害が生じることがない。
また、図6(d)に示されるように、金属部材71の横断面は、略矩形で縦長の異形断面形状を備え、かつ、凹溝73が上下方向の略中央に位置して外側面72cに向けて凹入している。その結果、金属部材71の横断面は、同一面積の単純な円形や正方形の断面と比較して、断面を横断する主軸に対する断面係数が大きくなっている。したがって、前部71f及び側部71sは、同一面積の単純な円形や正方形の断面の部材と比較して、図6(a)及び(b)における上下方向に対する剛性が高く、図6(a)及び(b)における上下方向に曲がりにくくなっている。つまり、金属部材71は、少ない材料で形成されているにも拘わらず、図6(a)及び(b)における上下方向に曲がりにくくなっている。
このように上下方向に曲がりにくく金属部材71が周端縁に一体化されて取付けられているので、剛性の低い絶縁性材料から成る板状部材22は、その周端縁が金属部材71によって補強された状態となり、上下方向、すなわち、板厚方向に湾曲したり、歪(ゆが)んだり、波打ったりすることが防止される。つまり、舌部21は、その周端縁が金属部材71によって補強されているので、変形することがない。
このように、本実施の形態において、コネクタ1は、端子部材61を含む舌部21を有する。そして、舌部21は、少なくとも一面(図に示される例では上面部22a)に端子部材61が配設された絶縁性材料から成る板状部材22と、板状部材22の前端部22fの端縁を覆う金属部材71であって、線材から成る金属部材71とを備える。
これにより、板状部材22の前端部22fが金属部材71によって保護され、板状部材22の前端部22fが損傷を受けたり摩滅したりすることが防止される。また、金属部材71に導電性の金属を使用し、コネクタ1の実装部材等が備えるグランドラインに導通させた場合には、金属部材71が舌部21のグランドライン乃至電磁シールドとして機能するので、端子部材61を導通する信号に対するノイズ等の影響や、クロストークの発生を低減することができる。したがって、信頼性の高いコネクタ1を提供することができる。また、製造が容易で、構成が簡素で、コネクタ1のコストを低減することができる。
また、板状部材22は、平面視において、略矩形の形状を備え、金属部材71は、線材を屈曲して形成された部材であって、平面視において、略コ字状の形状を備え、板状部材22の少なくとも前端部22f及び側端部22sの前端近傍部分の端縁を覆う。これにより、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、前方に延出する舌部21が相手方コネクタのハウジング、相手方端子等の部材と当接しても、損傷を受けたり摩滅したりしやすい部位である前端部22f及びその周辺の端縁が金属部材71によって保護されるので、コネクタ1と相手方コネクタとの挿抜を繰返しても、損傷を受けたり摩滅したりすることがない。
さらに、金属部材71は、略矩形の断面形状を備え、板状部材22の端縁と対向する内側面72dに形成された筋状部(図に示される例では凹溝73)であって、線材の長手方向に延在する筋状部を備え、板状部材22は、金属部材71と一体化している。このように金属部材71の内側面72dに筋状部が形成されているので、金属部材71の剛性が向上するとともに、板状部材22の端縁と金属部材71との密着性が向上し、板状部材22と金属部材71との一体性が向上する。したがって、舌部21全体の剛性が向上する。
さらに、板状部材22は、型閉された一対の金型のキャビティ内に絶縁性材料を充填して成形される部材であり、金属部材71は、キャビティ内に載置されて板状部材22と一体化される。したがって、板状部材22と金属部材71との一体性が極めて高く、かつ、コネクタ1の製造が容易で、コストを低減することができる。
さらに、金属部材71は、板状部材22の端縁と対向することなく表面に露出する面を備え、露出する面の表面粗さの値は、内側面72dの表面粗さの値よりも小さい。このように、金属部材71の露出する面が平滑なので、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、舌部21の周端縁が相手方コネクタのハウジング、相手方端子等の部材と当接しても当接した部材に損傷を与えることがない。また、板状部材22を成形する際に、金属部材71の露出する面と金型面との当接が密になり、金型面との当接部分に隙間が生じることがなく、絶縁性材料の漏出が防止され、舌部21の成形性が向上する。
さらに、金属部材71が備える表面に露出する面は、板状部材22の上面部22a及び下面部22bと平行な上面72a及び下面72bと、内側面72dに対向する外側面72cと、外側面72cの上下両端と上面72a及び下面72bとを連結する湾曲面72rとを含む。これにより、コネクタ1が相手方コネクタと嵌合する際に、相手方端子の接触部は、外側面72c、湾曲面72r及び上面72aに沿ってスムーズに摺動しつつ押上げられるので、大きな抵抗力を発揮することがないから、コネクタ1と相手方コネクタとの嵌合を容易に行うことができる。
さらに、金属部材71の断面形状は縦長であり、筋状部は、外側面72cに向けて凹入する凹溝73である。これにより、金属部材71は、少ない材料で形成されているにも拘わらず、上下方向に曲がりにくくなる。したがって、剛性の低い絶縁性材料から成る板状部材22は、その周端縁が金属部材71によって補強された状態となり、上下方向、すなわち、板厚方向に湾曲したり、歪んだり、波打ったりすることが防止される。
また、本実施の形態において、コネクタ用部材は、端子部材61を含む舌部21を有するコネクタ1に使用される。そして、コネクタ用部材は線材から成る金属部材71であり、舌部21は、少なくとも一面(図に示される例では上面部22a)に端子部材61が配設された絶縁性材料から成る板状部材22を備え、金属部材71は、板状部材22の前端部22fの端縁を覆う。
これにより、板状部材22の前端部22fがコネクタ用部材としての金属部材71によって保護され、板状部材22の前端部22fが損傷を受けたり摩滅したりすることが防止される。また、金属部材71に導電性の金属を使用し、コネクタ1の実装部材等が備えるグランドラインに導通させた場合には、金属部材71が舌部21のグランドライン乃至電磁シールドとして機能するので、端子部材61を導通する信号に対するノイズ等の影響や、クロストークの発生を低減することができる。したがって、信頼性の高いコネクタ1を提供することができる。また、構成が簡素で、コネクタ1のコストを低減することができる。
さらに、本実施の形態において、製造方法は、端子部材61を含む舌部21を有するコネクタ1に使用されるコネクタ用部材の製造方法である。そして、コネクタ用部材は線材から成る金属部材71であり、舌部21は、少なくとも一面(図に示される例では上面部22a)に端子部材61が配設された絶縁性材料から成る板状部材22を備え、金属部材71は、板状部材22の前端部22fの端縁を覆う部材であって、金属から成る線状の素材70aをロール成形加工することによって略矩形の断面形状を備える第3加工済素材70dを成形するロール成形ステップと、第3加工済素材70dを切断することによって所定の長さの第3加工済素材70dとする切断ステップと、所定の長さの第3加工済素材70dを曲げ加工することによって平面視において、略コ字状の形状を備える金属部材71を得る曲げ加工ステップと、を含む製造方法によって製造される。これにより、金属部材71を容易に、かつ、低いコストで製造することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、コネクタ、コネクタ用部材及びその製造方法に適用することができる。
1 コネクタ
11、811 ハウジング
12、812 本体部
12a、22a、64a 上面部
12b、22b 下面部
12f 前面部
12r 後面部
21、822 舌部
22 板状部材
22c、71c 湾曲部
22f 前端部
22s 側端部
61 端子部材
63、863 テール部
64、864 接触部
70a 素材
70b 第1加工済素材
70c 第2加工済素材
70d 第3加工済素材
71 金属部材
71f 前部
71r 露出部
71s 側部
72a 上面
72b 下面
72c 外側面
72d 内側面
72r 湾曲面
73 凹溝
75 凹部
81a、81b ブレイクダウンロール
82a、82b フィンパスロール
82f フランジ部
83a、83b、83c、83d 仕上げ加工ロール
83f 突起部
815、872 取付部
822a 溝
861 端子
862 被保持部
871 シールドケース
873 開口部
891 回路基板
892 コネクタ収容凹部
893 接続パッド
894 接続凸部
895 取付凹部

Claims (6)

  1. (a)端子部材を含む舌部を有するコネクタであって、
    (b)前記舌部は、
    (b−1)少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成り、平面視において略矩形の形状を備える板状部材と、
    (b−2)線材から成る金属部材であって、線材を屈曲して形成され、平面視において略コ字状の形状を備え、前記板状部材の板厚方向に長い縦長の略矩形の断面形状を備え、前記板状部材の端縁と対向することなく表面に露出する面であって、前記板状部材の上面部及び下面部と平行な上面及び下面と、該上面及び下面に直交する方向に延在する外側面とを含む面を備え、前記板状部材の端縁と対向する内側面に形成された凹溝であって、前記線材の長手方向に延在する凹溝を備え、前記板状部材の少なくとも前端部及び側端部の前端近傍部分の端縁を覆い、前記板状部材と一体化している金属部材とを備える
    ことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記金属部材が備える前記表面に露出する面は、前記外側面の上下両端と前記上面及び下面とを連結する湾曲面とを含請求項に記載のコネクタ。
  3. 前記金属部材が備える前記表面に露出する面の表面粗さの値は、前記板状部材の端縁と対向する内側面の表面粗さの値よりも小さい請求項に記載のコネクタ。
  4. 前記板状部材は、型閉された一対の金型のキャビティ内に絶縁性材料を充填して成形される部材であり、
    前記金属部材は、前記キャビティ内に載置されて前記板状部材と一体化される請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  5. (a)端子部材を含む舌部を有するコネクタに使用されるコネクタ用部材であって、
    (b)該コネクタ用部材は線材から成る金属部材であり、
    (c)前記舌部は、少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成り、平面視において略矩形の形状を備える板状部材を備え、
    (d)前記金属部材は、線材を屈曲して形成され、平面視において略コ字状の形状を備え、前記板状部材の板厚方向に長い縦長の略矩形の断面形状を備え、前記板状部材の端縁と対向することなく表面に露出する面であって、前記板状部材の上面部及び下面部と平行な上面及び下面と、該上面及び下面に直交する方向に延在する外側面とを含む面を備え、前記板状部材の端縁と対向する内側面に形成された凹溝であって、前記線材の長手方向に延在する凹溝を備え、前記板状部材の少なくとも前端部及び側端部の前端近傍部分の端縁を覆い、前記板状部材と一体化していることを特徴とするコネクタ用部材。
  6. (a)端子部材を含む舌部を有するコネクタに使用されるコネクタ用部材の製造方法であって、
    (b)前記コネクタ用部材は線材から成る金属部材であり、
    (c)前記舌部は、少なくとも一面に前記端子部材が配設された絶縁性材料から成る板状部材を備え、
    (d)前記金属部材は、
    (e)前記板状部材の前端部の端縁を覆う部材であって、
    (f)金属から成る線状の素材を、周面が平坦な帯状の成形面を備える一対のブレークダウンロールの間を通過させることによって、前記素材の断面形状を略矩形に加工する第1のロール成形ステップと、
    (g)前記素材を、周面が平坦な帯状の成形面を備える一対のフィンパスロールであって、一方のフィンパスロールの成形面の中央にはリング状のフランジ部又は凹溝が形成されている一対のフィンパスロールの間を通過させることによって、前記素材の一面に長手方向に延在する筋状部を形成する第2のロール成形ステップと、
    (h)前記素材を、一対の仕上げ加工ロールであって、一方の仕上げ加工ロールは、左右両端が突出し、中央が凹入した帯状の成形面を備える一対の仕上げ加工ロールの間を通過させることによって、外側面と、該外側面の両端に連続する湾曲面とを備える加工済素材を成形する第3のロール成形ステップと、
    )前記加工済素材を切断することによって所定の長さの加工済素材とする切断ステップと、
    )前記所定の長さの加工済素材を曲げ加工することによって平面視において、略コ字状の形状を備える金属部材を得る曲げ加工ステップと、を含む製造方法によって製造されることを特徴とするコネクタ用部材の製造方法。
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