(1)第1実施形態 以下、本発明のゲームシステムの第1実施形態について説明する。
(1−1)ゲームシステムの構成 図1は、第1実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。 このゲームシステムにおいて、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。 通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10をウェブページ上で操作してゲームを実行する。
また、図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
(1−2)通信端末の構成 図2及び図3を参照して通信端末10について説明する。 図2は、通信端末10の外観の例を示す図であって、(a)は、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものであり、(b)は、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。 図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、無線通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、無線通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、無線通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。 なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたユーザID(ユーザ識別情報)、あるいは指示入力部15を介して入力されるユーザIDを含むアクセス要求メッセージを、無線通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
ウェブブラウザは、画像処理部14を介して、取得したHTMLデータに基づき、ゲームサーバ20から提供されるウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、ユーザが指示入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはメニューが選択されると、その選択に応じたウェブページを表示するための新たなHTMLデータの送信(つまり、ウェブページの更新)をゲームサーバ20へ要求する。
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
通信端末10が釦入力方式の通信端末(図2(a)に示す)である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。図2(a)に示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(図2(b)に示す)である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、図2(b)に示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
通信端末10に表示されるウェブページ上のメニューの選択操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、選択操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
(1−3)ゲームサーバの構成 図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。 ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。図4に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、無線通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。 CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、無線通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
例えば、CPU21は、無線通信インタフェース部25を介して、HTMLデータを通信端末10宛に送信する。なお、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。 CPU21は、通信端末10で表示されるウェブページ上でユーザにより選択されたハイパーリンクまたはメニューに応じた処理を行う。その処理は、例えば、新たなHTMLデータの送信、または、ゲームサーバ20内の演算処理あるいはデータ処理などを含む。 データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
(1−4)データベースサーバの構成 データベースサーバ30は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。 図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
本実施形態のゲームサーバ20によって実現されるゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、実施形態の説明の便宜上、ゲームサーバ20によって実現されるゲームの一例として、野球形式のデジタルカードゲームを採り上げる。 野球形式のデジタルカードゲームは、ユーザが野球選手に対応する選手カード(アイテム)を収集することによって自らのチームを作り上げ、他のユーザのチームと野球の対戦する、あるいは技能レベルごとの野球のリーグ戦を戦うように構成されているゲームである。野球形式のデジタルカードゲームには、自らのチームを作り上げていくために選手カードを探索するスカウト処理や、抽選によって選手カードを入手することを可能とする抽選処理、あるいは2枚以上の選手カードを一体化して特定の選手カードの能力を上昇させる強化処理等が設けられている。 このデジタルカードゲームでは、現時点でユーザが使用できる選手カードと、現時点以降の所定の時期から使用できる選手カード(以下、次期選手カードという)とが登場するようになっている。なお、本実施形態において、「選手カードを使用する」とは、後述する強化処理又は試合処理において選手カードを用いることをいう。また、次期選手カードは、本発明におけるアイテムの一例である。 野球形式のデジタルカードゲームに実装されている各機能については、後述する。
図6に、上述した野球形式のデジタルカードゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザを識別するための情報であるユーザIDごとに、ユーザ名/表示画像、チーム、技能レベル、行動ポイント、運営ポイント、強化ポイント、エールポイント、選手数、仲間のユーザID、保有カードの画像データ、及び保有カードの属性の各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名(後述する)ごとのデ
ータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。・ユーザ名/表示画像 ゲームの実行時に通信端末10にユーザを特定するために表示されるユーザ名及び表示画像である。ユーザ名はユーザによって予め指定される所定長以下のテキストであり、表示画像は例えばユーザによって予め選択されるアバタ画像である。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。・チーム 上記野球形式のデジタルカードゲームにおいて、ユーザ登録時に、ユーザが指定するチームである。このゲームでは、例えば、P1〜P6の6チームからなるPリーグ、Q1〜Q6の6チームからなるQリーグが設けられており、ユーザはこの12チームの中からいずれかのチームをユーザ登録時に選択する。・技能レベル ゲーム上のユーザの技能レベル示すデータである。例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。・行動ポイント 上記野球形式のデジタルカードゲームにおいて、例えばユーザによるゲーム上のスカウトを行う上で必要となるポイントである。行動ポイントの値は、スカウトを行うことで低減し、所定の時間が経過する毎に回復(増加)する。・運営ポイント 上記野球形式のデジタルカードゲームにおいて、例えばユーザによるゲーム上の対戦を行う上で必要となるポイントである。運営ポイントの値は、他のユーザとの対戦等によって低減し、所定の時間が経過する毎に回復(増加)する。・強化ポイント 上記野球形式のデジタルカードゲームにおいて、例えばユーザによる選手カードの強化を行う上で必要となるポイントである。強化ポイントの値は、選手カードの強化を行うことで低減し、他のユーザとの対戦で勝利するか、あるいは所定の時間が経過する毎に回復(増加)する。・エールポイント 上記野球形式のデジタルカードゲームにおいて、仲間のユーザへ応援メッセージを送信することでユーザが取得するポイントである。・選手数 ユーザが保有する選手カードの数である。選手数は、スカウト処理や強化処理の実行によって増減する。選手数の最大値(例えば、60)は予め規定されている。・仲間 対象とするユーザIDの仲間である他のユーザIDのデータである。・保有カードの画像データ 上記野球形式のデジタルカードゲームの場合、保有カードの画像データは、ユーザが保有する選手カードについての画像を含むデータである。・保有カードの属性 保有カードの属性には、選手カードの能力値を示すデータが含まれる。例えば、図6に示すように、パラメータの項目として「打力」,「走力」,「守備力」等の各々の各能力値が含まれてもよい。図6の例では、能力値は0〜1000の範囲の値であって、能力値が大きい値であるほど能力が高いことを示している。図6では、能力の指標としての項目として、「打力」,「走力」,「守備力」を例示しているが、選手が投手であれば別の項目、例えば「球速」,「制球力」,「スタミナ」等としてもよい。 また、保有カードの属性には、「レア度」が含まれてもよい。ここで、「レア度」とは、選手カードの希少価値の度合を示す値であり、その値が高いほどゲーム内で出現する確率が非常に低く設定されている。なお、本実施形態では、レア度を1〜5の5段階で表しており、技術能力の際立った選手や人気のある選手に対応する選手カードのレア度は高く設定されている。 なお、属性には、チーム(P1〜P6、Q1〜Q6のいずれか)、ポジション(投手、捕手、一塁手、左翼手など)、選手カードがゲームに及ぼす影響度(典型的にはポジティブな影響度)等が含まれてもよい。
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されるゲームの設定についての情報や、ゲームの結果(ゲーム結果)に関する情報を記憶、更新する。ゲーム結果に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。野球形式のデジタルカードゲームの場合を例に挙げれば、ゲーム結果に関する情報は、異なるユーザID同士の対戦の結果(スコア等)、特定の技能レベルの複数のユーザIDの間のリーグ戦の結果(スコア、ランキング等)などを含む。
(1−5)ゲーム制御装置における各機能の概要 本実施形態では、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述した野球形式のデジタルカードゲーム(以下、適宜単に「ゲーム」という。)が適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。 なお、図7の機能ブロック図において、付与手段53及び制限手段54が本発明の主要な構成に対応している。その他の手段は必ずしも必須の構成ではないが、本発明をさらに好ましくするための構成である。 なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネルの操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
登録手段51は、例えば通信端末10に提供するウェブページ上での通信端末10への適切な操作入力に基づいてユーザの要求を認識し、登録処理(ユーザ登録)を行う機能を備える。 登録手段51の機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、無線通信インタフェース部25を介して通信端末10から登録要求メッセージを受信する。登録要求メッセージは、ゲームサーバ20から提供されるウェブページ上での通信端末10に対する所定の操作(例えば、所定のメニューの選択操作、テキスト入力等)によって自動的に生成されるように、ウェブページが構成されていてもよい。登録要求メッセージには、送信元の通信端末10を特定するための情報(例えばIPアドレス、メールアドレス等)が含まれていてもよく、あるいは、ユーザが既に同一のサービス提供者による他のゲームを利用している場合には、そのユーザIDが含まれていてもよい。 CPU21は、登録要求メッセージを受信し、登録要求メッセージにユーザIDが含まれていない場合には、ユーザIDを新規に発行してそのユーザIDの登録処理を行った後、登録処理が完了した旨のメッセージを通信端末10へ送信する。CPU21は、登録要求メッセージを受信し、登録要求メッセージにユーザIDが含まれている場合には、そのユーザIDの登録処理を行った後、登録処理が完了したことを示す登録完了メッセージを通信端末10へ送信する。 登録が完了すると、CPU21は、所定のデフォルトのデータが記述された新規のユーザIDについてのユーザデータを、ユーザデータベース31に格納する。
登録手段51はまた、ユーザIDに基づく申請を契機として当該ユーザIDを他のユーザIDと関係付けて登録してもよい。すなわち、登録手段51は、ユーザIDに基づく申請を契機として、他のユーザIDを「仲間」として登録する。なお、以下の説明では、ユーザIDが仲間の関係にあることと、対応するユーザが仲間の関係にあることとは、同義である。 この場合の登録手段51は例えば、以下のとおり実行される。ゲームサーバ20のCPU21は、無線通信インタフェース部25を介して、あるユーザIDに対応するユーザの通信端末10から、仲間になりたいユーザID(あるいは、対応するユーザ名)を指定した申請メッセージ(申請)を受け付ける。この申請メッセージの送信は、ユーザの通信端末10に提供されるウェブページの機能として予め設定されている。CPU21は、申請メッセージを受け付けると、申請メッセージに含まれるユーザIDに基づくアクセスがあったタイミングで、そのユーザIDに対応する通信端末10宛に、他のユーザIDに基づく申請を承認するか否かを返信することを要求するためのウェブページを表示させるHTMLデータを送信する。その申請を承認することが返信されれば、CPU21は、両者を仲間として登録する。具体的には、CPU21は、ユーザデータベース31内の対応する2つのユーザIDのユーザデータの「仲間」の箇所(図6参照)にデータを書き込む。
ゲーム進行手段52は、通信端末10に対するユーザの操作に応じて、通信端末10に表示されるウェブページを逐次更新するためのHTMLデータを送信することで、ゲームを進行させる。前述したように、野球形式のデジタルカードゲームには、ゲームを進行させる上で以下の処理が設けられている。・スカウト処理: 自らのチームを作り上げていくために選手カードを探索する処理である。スカウトを実行することで行動ポイントは消費するが、強化ポイントは増加する。・強化処理: 強化ポイントを消費することで、2枚以上の選手カードを一体化して特定の選手カードの能力を上昇させる処理である。・試合処理: 他のユーザのチームと野球の試合を行う処理である。試合を行うことで運営ポイントは消費するが、試合に勝利すれば強化ポイントが増加する。・抽選処理: エールポイントを消費して抽選によって選手カードを入手する処理である。・オーダー処理: ユーザが選手カードのオーダーの入れ替え、控えの選手カードとの交替等を実行するための処理である。・アイテム処理: ユーザがゲーム上保有しているアイテムの内容を確認するための処理である。
なお、ゲーム進行手段52を実現するに当たり、ゲームサーバ20のCPU21は、ウェブページ上に表示される各メニューに、ゲームを進行させるためのいずれかの処理を予め割り当てている。そして、CPU21は、通信端末10においてウェブページ上のメニューが選択されたときに、選択されたメニューについての情報を通信端末10から受信し、受信した情報に基づいて、選択されたメニューに割り当てられた処理を実行する。
ゲーム進行手段52は、図8に示すように、ゲームで実行される複数の処理が各々割り当てられた複数のメニューを通信端末10に表示させる。具体的には、CPU21は、複数のメニューを含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して通信端末10宛に送信する。上述したように、ゲームでは、スカウト処理、強化処理、試合処理、及び抽選処理の各処理の実行に伴ってゲーム上のポイントが消費される。
ゲーム進行手段52によって通信端末10に表示されるゲームのトップページの例を図8に示す。このトップページは、個々のユーザIDに応じたウェブページで構成される。図8に例示されるトップページは、ユーザ名、チームのテキストのほか、ユーザデータ表示領域、選手画像表示領域及びメニュー表示領域を含む。 ユーザデータ表示領域は、対象となるユーザIDのユーザデータに含まれる、技能レベル、行動ポイント、運営ポイント、強化ポイント、エールポイント、選手数、仲間の各項目のデータ(図6参照)が表示される領域である。なお、ユーザデータ表示領域に表示される項目で、X/Yの形式で表記されているポイントまたは数は、Xがユーザの保有するポイントまたは数であり、Yがそのポイントまたは数の最大値であることを示す。例えば、選手数が「40/60」と表記されていれば、ユーザが保有する選手数が40人であり、最大で保有可能な選手数が60人であることを示す。 選手画像表示領域は、ユーザによって予め選択された選手カードの画像データが表示される領域である。 メニュー表示領域は、野球形式のデジタルカードゲームに設けられる複数の処理(スカウト処理、強化処理、試合処理、抽選処理、オーダー処理、アイテム処理)に対応した基本メニューとして、「スカウト」、「強化」、「試合」、「抽選」、「オーダー」、「アイテム」の各メニューm1〜m6が表示される領域である。つまり、ゲームで実行され
る複数の処理が各々割り当てられた複数のメニューが、通信端末10に表示されるウェブページの所定の位置にそれぞれ配置される。なお、オーダー処理は、ユーザの指示の下、選手カードのオーダーの入れ替え、控えの選手カードとの交替等を実行する処理である。 ゲーム進行手段52は、通信端末10に表示されたメニューに対するユーザの選択操作に応じた処理を実行する。好ましくは、各処理が実行された場合、処理ごとに細分化された複数のメニューを含む新たなウェブページが表示されるようにして、階層的に各処理が実行される。
例えば図8に示すトップページをユーザの通信端末10に表示する場合について、ゲーム進行手段52は以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、データベースアクセス部24を介してユーザデータベース31にアクセスし、ユーザデータ表示領域に含まれる各項目のデータと、選手画像表示領域に表示すべき選手カードの画像データを読み出す。次にCPU21は、図8に示したトップページが構成されるようにHTMLデータを生成し、通信端末10宛に送信する。生成されるHTMLデータは、ユーザごと(つまり、ユーザIDごと)に異なるものとなる。通信端末10は、受信したHTMLデータを解釈してトップページの画像を表示部16(表示画面16a)に表示する。
[スカウト処理] ゲーム進行手段52、付与手段53及び通知手段54は、ユーザが自らのチームを作り上げていくために選手カードを探索できるようにするスカウト処理を実行する。 図9〜11は、スカウト処理が実行された場合に通信端末10に表示されるウェブページの例を示す。図9は、トップページにおいてスカウトメニューが選択操作されたときのウェブページの表示例である。図10は、図9に示す画面において「エリア一覧へ」と表示されたメニューm11が選択操作されたときのウェブページの表示例である。図11は、スカウト処理の実行中に、ユーザに対して、次期選手カードが付与されたことを通知するためのウェブページの表示例である。
図9に例示するウェブページでは、表示領域100において、複数の地域(エリア)に分けられた日本地図が、探索の対象となるエリアが強調表示された状態で表示される。 このスカウト処理では、ユーザは、探索の対象となるエリア(図9の例では、エリア9(サブエリア9−1,9−2,…))ごとに設けられる「探索する」と表記されたメニューm10を選択操作する。この操作を契機として、探索の対象となるエリアについての探索が行われ、選手が発掘された場合に表示領域102にその選手の選手カードが表示される仕組みになっている。このとき、メニューm10が選択操作されて探索が行われる度に、表示領域101に表示されている「探索率」(%)の値が増加する。また、表示領域101には、1回の探索に要する行動力の値(図9の例では「5」)、1回の探索で得られる強化ポイントの値(図9の例では「10」)が表示される。1回の探索につき、表示されている行動力の値だけ行動ポイントが減少し、表示されている量の強化ポイントが増加するように構成されている。ゲーム進行手段52では、探索を行う度に、CPU21がユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDの行動ポイント及び強化ポイントの値を更新する。
ゲーム進行手段52では、ゲームサーバ20のCPU21は、メニューm10に対する選択操作を認識すると、スカウト用に予め設けられた複数の選手カード(現時点で入手可能な選手カード)の中から所定の、あるいはランダムな確率で抽選を行う。CPU21は、抽選により選手カードを得た(発掘した)場合には、ユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDのデータに対して、発掘された選手カードのデータを追加して、選手数の値を1だけ増加させる。さらにCPU21は、発掘された選手カードを表示領域102に表示するためのHTMLデータを生成して通信端末10宛に送信する。なお、このHTMLデータは、表示領域101の探索率のデータが更新されるようにして構成されている。ユーザによるメニューm10に対する選択操作が繰返し行われ、図10においてサブエリア9−1,9−2,…のすべてのエリアの探索率が100%に達すると、エリア9についての探索は終了し、探索対象は次のエリア(この場合、エリア10)に移る。なお、後述するように、探索率が100%に達したとしても、表示領域102に表示可能な最大の枚数(図10のサブエリア9−1では、4枚)に相当する数の選手が発掘できたとは限らない。
付与手段53は、所定の操作入力又はゲームの進行状況に関する情報に基づいて、上述した次期選手カードを、次期選手カードの内容がユーザに認識されない状態で当該ユーザに付与する機能を備える。つまり、ユーザは、次期選手カードが付与された時点で当該次期選手カードの内容を認識することができない。この場合、次期選手カードの内容に対するユーザの期待感を高めることができる。また、次期選手カードの内容がユーザに認識されない状態とは、例えば、次期選手カードの内容の全てがユーザに認識されない状態であってもよいし、次期選手カードの一部の内容によって当該次期選手カードの全ての内容がユーザに認識されない程度において、当該一部の内容がユーザに認識されている状態であってもよい。次期選手カードの内容が認識されない状態にするためには、例えば、次期選手カードの選手の名前や画像データにダミーデータを設定すればよい。 スカウト処理において、付与手段53は、メニューm10の選択操作に応じて所定の、あるいはランダムな確率で、次期選手カードをユーザに付与する。 ユーザに対して次期選手カードが付与される場合の付与手段53の機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、メニューm10に対する選択操作を認識すると、予め設けられた複数の次期選手カードの中から所定の、あるいはランダムな確率で抽選を行う。CPU21は、抽選により次期選手カードを得た場合に、ユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDのアイテムデータに対して、次期選手カードの情報を記録する。 なお、付与される次期選手カードの属性が限定されてもよい。ここで、限定される属性は任意に選択されうる。例えば、次期選手カードのレア度が4以上に限定されてもよいし、次期選手カードのチームが限定(例えば、P1チームのみ)されてもよいし、次期選手カードのポジションが限定(例えば、投手のみ)されてもよい。また、例えば、リーグ限定(例えば、Pリーグのみ)の次期選手カードが付与されてもよい。
アイテムデータのデータ構成の一例を図12に示す。図12に示す例では、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与される毎に、次期選手カードの情報が記録される。図12の例では、次期選手カードの情報として、アイテムの種類を識別するためのアイテムID、次期選手カードのID、次期選手カードのレア度、次期選手カードの付与日時、次期選手カードの内容の通知開始日時、その他のデータ(例えば、次期選手カードの選手名、画像データ、能力値等)が含まれている。本実施形態では、次期選手カードの情報がアイテムデータに記録されるときに、次期選手カードの選手名及び画像データにダミーデータが記録される。
ここで、次期選手カードの内容の通知開始日時は、次期選手カードの内容をユーザが認識可能となる時期である。この通知開始日時は、次期選手カードの付与以降において適宜設定されうる。なお、通知開始日時は、次期選手カードに関連のある現実世界のイベントの所定の時期であってもよい。ここで、アイテムに関連のある現実世界のイベントとは、例えば、現実世界で行われる野球の試合であってよい。また、イベントの所定の時期とは、例えば、イベントが野球の試合である場合には、公式戦の開幕日、オールスター戦の開催日、日本シリーズの開催日、あるいは試合において所定イニング(例えば7回)が開始するタイミングなどであってもよい。これにより、野球の試合(現実世界のイベント)の所定の時期が到来すると、ユーザは、付与され、かつ現実の野球の試合とリンクされた次期選手カードの内容を知ることができる。これにより、野球の試合の所定の時期が近づくのに伴って、ユーザの期待感をより高めることができる。 なお、図12に示す例では、通知開始日時が、2012年度のプロ野球公式戦(現実世界のイベント)の開幕日(所定の時期)である「2012年3月30日」の12時に設定されている。
また、通知開始日時は、複数の次期選手カードのそれぞれに設定されてもよい。ここで、それぞれの次期選手カードに設定された通知開始日時は、次期選手カード毎に同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、次期選手カードのレア度が高いほど、通知開始日時を他の次期選手カードよりも後の時期に設定してもよい。これにより、付与された次期選手カードの数が多くなるほど、それぞれの次期選手カードの内容を知る時期が異なりうるため、ユーザの期待感を継続的に高めることができる。
通知手段54は、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与されると、次期選手カードの属性のみをユーザに通知する機能を備えてもよい。これにより、ユーザは、通知された属性に基づいて、付与されたアイテムの内容を想像することができる。このため、ユーザの期待感をより高めることができる。通知手段54の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、次期選手カードの情報がアイテムデータに記録されると、図11に例示するウェブページを通信端末10上に表示させるためのHTMLデータを生成し、生成したHTMLデータを、無線通信インタフェース部25を介して通信端末10宛に送信する。ここで、CPU21は、アイテムデータに記録された次期選手カードの情報のうち、画像データ、レア度及び通知開始日時を抽出して、抽出した情報を含むようにHTMLデータを生成する。この場合、図11に例示するウェブページには、次期選手カードの画像データ(ダミーデータ)と、次期選手カードのレア度を通知する旨のメッセージと、次期選手カードの内容の通信開始日時を通知する旨のメッセージとが表示される。なお、画像データのダミーデータには、例えば、次期選手カードの属性の一部を認識可能な図形、文字、記号等が含まれてもよい。図11の例示では、レア度の値に応じた数の星型の図形がダミーデータに含まれている。
[抽選処理] ゲーム進行手段52は、抽選によって選手カードを入手することを可能とする抽選処理を実行する。抽選処理は、好ましくは、選手カードを抽選箱の中から1枚を取り出す(引く)ような演出を経て実行される。抽選によって出現する選手カードは基本的にランダムであるが、レア度の高い選手カードが抽選で出現する確率は非常に低く設定されている。抽選処理には、所定量のエールポイントと引き換えに行われてもよい。 また、抽選処理において、付与手段53及び通知手段54は、スカウト処理にて実行する処理と同様の処理を行ってもよい。
ゲーム進行手段52はさらに、ユーザが保持する各ポイントあるいは選手数に基づいて、ユーザによって選択されたメニューに応じた機能(スカウト処理、強化処理、試合処理、及び抽選処理)が実行できるか否かを判定し、選択されたメニューに応じた機能が実行できない場合には、機能が実行できないことをユーザに報知するためのテキストを含むページを通信端末10上に表示する。例えば、1回の探索に行動力が「5」必要となるエリアについてスカウト処理を実行しようとする場合に、ユーザの行動ポイントが「3」のときには、スカウト処理が実行できないため、例えば「行動力が足りません。行動力は3分ごとに1回復します。ゆっくり待ちましょう。」などといったテキストを表示させる。このとき、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザの行動ポイントのデータ
と、探索対象のエリアに要する行動力(既定値)との比較処理を行って、スカウト処理の実行可否を判定する。
上述したように、このゲームでは、図8のユーザデータ表示領域に表示される行動ポイント、運営ポイント、強化ポイント、エールポイント、および選手数は、スカウト処理、強化処理、個別対戦処理、及び抽選処理の各機能の実行によって変動しうるものとなっている。
[アイテム処理] 次に、アイテム処理について説明する。上述したように、アイテム処理は、ユーザがゲーム上保有しているアイテム(次期選手カード)の内容を確認するための処理である。アイテム処理は、ゲーム進行手段52、通知手段54及び制限手段55により実行される。 図13は、図8に示すトップページにおいてアイテムメニューが選択操作されたときのウェブページの表示例である。 ゲーム進行手段52がアイテム処理を実行する機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば図8のウェブページ上でメニューm6が選択されたことを認識すると、内容確認の対象となる次期選手カードの選択を促すウェブページを表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。このとき通信端末10に表示されるウェブページの一例は、図13に示すように、ユーザのユーザIDに対応付けられたアイテムデータに記録されている次期選手カードの一覧である。
制限手段55は、次期選手カードの内容についてユーザが認識可能となる時期を、付与手段53による前記ユーザへの次期選手カードの付与以降の通知開始時期まで制限する機能を備える。 制限手段55の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、図13に例示するウェブページにおいて、次期選手カードごとの表示領域に設けられた「内容確認」というメニューが選択操作されると、選択操作されたタイミングが、選択操作されたメニューに対応する次期選手カードの通知開始時期を経過しているか否かを判別する。ここで、選択操作されたタイミングは、CPU21に内蔵されているタイマを用いて計測されてもよい。選択操作されたタイミングが内容通知開始時期を経過している場合には、CPU21は、選択操作されたメニューに対応する次期選手カードの内容を認識可能な状態に設定する。具体的には、CPU21は、アイテムデータに記録されている次期選手カードの選手名や画像データに設定されたダミーデータを消去して、次期選手カードの選手IDに予め対応付けられている選手名や画像データを、アイテムデータに記録する。
通知手段54は、アイテム処理において、所定の操作入力に関する情報に基づいて次期選手カードの内容をユーザに通知する機能を備える。 通知手段54の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、次期選手カードの選手IDに予め対応付けられている選手名や画像データがアイテムデータに記録されると、図14に例示するウェブページを表示するためのHTMLデータを生成し、生成したHTMLデータを、無線通信インタフェース部25を介して通信端末10宛に送信する。ここで、CPU21は、アイテムデータに記録された次期選手カードの情報のうち、画像データ及び選手名を抽出して、抽出した情報を含むようにHTMLデータを生成する。この場合、図14に例示するウェブページには、次期選手カードの画像データと、次期選手カードの選手名を通知する旨のメッセージとが表示される。
図15は、アイテム処理におけるゲーム進行手段52、通知手段54及び制限手段55の機能を実現するために、主としてゲームサーバ20のCPU21によって実行される一連の処理を示すフローチャートである。 図8のウェブページ上でメニューm6が選択されたことを認識すると、ゲームサーバ20のCPU21は、選択操作を行ったユーザのユーザIDに対応するアイテムデータを参照し、アイテムデータに記録されている次期選手カードの一覧を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。これにより、図13に示すウェブページが通信端末10上に表示される(ステップS10)。次に、図13に示すウェブページ上で「内容確認」メニューが選択されたことを認識すると(ステップS12:YES)、CPU21は、「内容確認」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが、選択された「内容確認」メニューに対応する次期選手カードの通知開始日時を経過しているか否かを判別する。そして、「内容確認」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが通知開始日時を経過している場合には(ステップS14:YES)、CPU21は、図14に例示するように、選択された「内容確認」メニューに対応する次期選手カードの内容を通知する(ステップS16)。このようにして、通知開始日時以降に、次期選手カードの内容をユーザに認識させることができる。 なお、内容の確認が可能な次期選手カードについては、ゲーム上使用可能な状態に設定してもよい。具体的には、CPU21は、アイテムデータに記録されている次期選手カードの情報を、アイテムデータのユーザIDに対応するユーザデータに記録し、当該次期選手カードの情報をアイテムデータから消去してもよい。 なお、「内容確認」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが通知開始日時を経過していない場合には(ステップS14:NO)、CPU21は、例えば「通信開始日時を経過していないため、まだ内容をお知らせできません。」等のように、次期選手カードの内容が確認できない旨のメッセージを含むウェブページを通信端末10に表示させる(ステップS18)。
上述したように、このゲーム制御装置によれば、次期選手カードが付与されたユーザは、当該次期選手カードの付与以降の通知開始日時まで当該次期選手カードの内容を知ることができない。このため、次期選手カードの内容に対するユーザの期待感を高めることができる。また、当該次期選手カードの内容を知るために、通知開始日時までユーザをゲームに引き付けておくことができ、その次期選手カードの内容を認識した上でさらにその通知開始日時以降にゲームをプレイするという動機付けをユーザに与えることができる。これにより、ユーザが長期間継続してゲームを楽しむことができるようになる。
(2)第2実施形態 以下、本発明のゲームシステムの第2実施形態について説明する。 第2実施形態のゲームシステムが第1実施形態と異なる点は、第1実施形態では、ゲーム上のアイテム(次期選手カード)の内容が認識できない状態で当該アイテムがユーザに付与されていたのに対し、第2実施形態では、ゲーム上のアイテム(次期選手カード)が使用不可の状態で当該アイテムがユーザに付与される点である。 以下、第1実施形態と異なる構成について説明する。
[スカウト処理] 先ず、本実施形態のスカウト処理について説明する。 スカウト処理において、付与手段53は、所定の操作入力又はゲームの進行状況に関する情報に基づいて、次期選手カードを、使用不可の状態で当該ユーザに付与する機能を備える。つまり、次期選手カードが付与された時点では、当該次期選手カードを用いて強化処理又は試合処理を実行することができない。 スカウト処理において、付与手段53は、メニューm10の選択操作に応じて所定の、あるいはランダムな確率で、次期選手カードをユーザに付与する。このとき、図16に例示するように、次期選手カードの内容がユーザに認識される状態であってもよい。 ユーザに対して次期選手カードが付与される場合の付与手段53の機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、メニューm10に対する選択操作を認識すると、予め設けられた複数の次期選手カードの中から所定の、あるいはランダムな確率で抽選を行う。CPU21は、抽選により次期選手カードを得た場合に、ユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDのアイテムデータに対して、次期選手カードの情報を記録する。なお、一度に付与される次期選手カードの数は、複数であってもよい。また、メニューm10の選択操作に応じて次期選手カードが付与される確率は、ユーザがメニューm10を選択操作する際の行動ポイントに概ね比例した値であってもよい。
アイテムデータのデータ構成の一例を図17に示す。図17に示す例では、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与される毎に、次期選手カードの情報が記録される。図17の例では、次期選手カードの情報として、アイテムの種類を識別するためのアイテムID、次期選手カードのID、次期選手カードのレア度、次期選手カードの付与日時、次期選手カードの使用開始日時、その他のデータ(例えば、次期選手カードの選手名、画像データ、能力値等)が含まれている。
ここで、次期選手カードの内容の使用開始日時は、次期選手カードをユーザが使用可能となる時期である。この使用開始日時は、次期選手カードの付与以降において適宜設定されうる。なお、使用開始日時は、次期選手カードに関連のある現実世界のイベントの所定の時期であってもよい。ここで、次期選手カードに関連のある現実世界のイベントとは、例えば、現実世界で行われる野球の試合であってよい。また、イベントの所定の時期とは、例えば、イベントが野球の試合である場合には、公式戦の開幕日、オールスター戦の開催日、日本シリーズの開催日、あるいは試合において所定イニング(例えば7回)が開始するタイミングなどであってもよい。これにより、野球の試合(現実世界のイベント)の所定の時期が到来すると、ユーザは、付与され、かつ現実の野球の試合とリンクされた次期選手カードを使用することができる。これにより、野球の試合の所定の時期が近づくのに伴って、次期選手カードの使用によるゲーム上の効果に対するユーザの期待感をより高めることができる。 なお、図17に示した例では、使用開始日時が、2012年度のプロ野球公式戦の開幕日である「2012年3月30日」の12時に設定されている。
また、使用開始日時は、複数の次期選手カードのそれぞれに設定されてもよい。ここで、それぞれの次期選手カードに設定された使用開始日時は、次期選手カード毎に同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、次期選手カードのレア度が高いほど、使用開始日時を他の次期選手カードよりも後の時期に設定してもよい。これにより、付与された次期選手カードの数が多くなるほど、それぞれの次期選手カードを使用できる時期が異なりうるため、例えば各次期選手カードを使用するときのゲーム上の効果に対するユーザの期待感を継続的に高めることができる。
通知手段54は、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与されると、次期選手カードの使用開始時期をユーザに通知してもよい。この場合、ゲームサーバ20のCPU21は、次期選手カードの情報がアイテムデータに記録されると、図16に例示するウェブページを通信端末10上に表示させるためのHTMLデータを生成し、生成したHTMLデータを、無線通信インタフェース部25を介して通信端末10宛に送信する。ここで、CPU21は、アイテムデータに記録された次期選手カードの情報のうち、画像データ、レア度及び通知開始日時を抽出して、抽出した情報を含むようにHTMLデータを生成する。この場合、図16に例示するウェブページには、次期選手カードの画像データと、次期選手カードの使用開始日時を通知する旨のメッセージとが表示される。
[アイテム処理] 次に、本実施形態のアイテム処理について説明する。本実施形態のアイテム処理は、ユーザがゲーム上保有している次期選手カードを使用可能にするための処理である。アイテム処理は、ゲーム進行手段52、通知手段54及び制限手段55により実行される。 図18は、図8に示すトップページにおいてアイテムメニューが選択操作されたときのウェブページの表示例である。 ゲーム進行手段52がア
イテム処理を実行する機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば図8のウェブページ上でメニューm6が選択されたことを認識すると、使用の対象となる次期選手カードの選択を促すウェブページを表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。このとき通信端末10に表示されるウェブページの一例は、図18に示すように、ユーザのユーザIDに対応付けられたアイテムデータに記録されている次期選手カードの一覧である。
制限手段55は、次期選手カードについてユーザが使用可能となる時期を、付与手段53による前記ユーザへの次期選手カードの付与以降の使用開始時期まで制限する機能を備える。 制限手段55の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、図18に例示するウェブページにおいて、次期選手カードごとの表示領域に設けられた「使用する」というメニューが選択操作されると、選択操作されたタイミングが、選択操作されたメニューに対応する次期選手カードの使用開始時期を経過しているか否かを判別する。ここで、選択操作されたタイミングは、CPU21に内蔵されているタイマを用いて計測されてもよい。選択操作されたタイミングが使用開始時期を経過している場合には、CPU21は、選択操作されたメニューに対応する次期選手カードを使用可能な状態に設定する。具体的には、CPU21は、アイテムデータに記録されている次期選手カードの情報を、アイテムデータのユーザIDに対応するユーザデータに記録し、当該次期選手カードの情報をアイテムデータから消去する。
図19は、アイテム処理におけるゲーム進行手段52、通知手段54及び制限手段55の機能を実現するために、主としてゲームサーバ20のCPU21によって実行される一連の処理を示すフローチャートである。 図8のウェブページ上でメニューm6が選択されたことを認識すると、ゲームサーバ20のCPU21は、選択操作を行ったユーザのユーザIDに対応するアイテムデータを参照し、アイテムデータに記録されている次期選手カードの一覧を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。これにより、図18に示すウェブページが通信端末10上に表示される(ステップS20)。次に、図18に示すウェブページ上で「使用する」メニューが選択されたことを認識すると(ステップS22:YES)、CPU21は、「使用する」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが、選択された「使用する」メニューに対応する次期選手カードの使用開始日時を経過しているか否かを判別する。そして、「使用する」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが使用開始日時を経過している場合には(ステップS24:YES)、CPU21は、選択された「内容確認」メニューに対応する次期選手カードを使用可能な状態に設定する(ステップS26)。このようにして、使用開始日時以降に、次期選手カードをユーザが使用可能となる。 なお、「使用する」メニューの選択操作が行われたときのタイミングが使用開始日時を経過していない場合には(ステップS24:NO)、CPU21は、例えば「使用開始日時を経過していないため、まだ次期選手カードを使用できません。」等のように、次期選手カードを使用することができない旨のメッセージを含むウェブページを通信端末10に表示させる(ステップS28)。
上述したように、このゲーム制御装置によれば、次期選手カードが付与されたユーザは、次期選手カードの付与以降の使用開始時期まで次期選手カードを使用することができない。このため、次期選手カードの使用によるゲーム上の効果に対するユーザの期待感を高めることができる。また、次期選手カードを使用するために、使用開始時期以降にゲームをプレイするという動機付けをユーザに与えることができる。これにより、ユーザが長期間継続してゲームを楽しむことができるようになる。
(3)変形例 (3−1)変形例1 上記第1実施形態において、次期選手カードには使用開始時期が設定されており、制限手段54は、前記使用開始時期が到来するまでの次期選手カードの使用を制限してもよい。ここで、次期選手カードの使用開始時期は、例えば、通知開始時期と同じ時期に設定されてもよいし、通知開始時期と異なる時期に設定されてもよい。これにより、次期選手カードの内容を認識可能な時期と、次期選手カードの使用可能時期が別に設けられているので、次期選手カードの内容に対するユーザの期待感と、次期選手カードの使用によるゲーム上の効果に対するユーザの期待感とをそれぞれ高めることができる。また、次期選手カードの内容の認識可能な時期を、次期選手カードの使用可能時期より早く設定した場合には、ユーザにとっては次期選手カードの内容を認識可能であるにもかかわらず、それを使用できないといった状況を発生させることができ、心理的なジレンマをユーザに与えられるので、ゲームに対するユーザの関心をより高めることができる。
本変形例では、図12に示したアイテムデータにおいて、複数の次期選手カードのそれぞれに使用開始時期が設定されていることが好ましい。本変形例における制限手段54では、ゲームサーバ20のCPU21は、次期選手カードが、通信端末10の選択操作によって強化処理や試合処理に使用される場合に、先ず、アイテムデータを参照して当該次期選手カードの使用開始時期以降のタイミングであるか否かを判別する。そして、当該次期選手カードの使用開始時期以降のタイミングである場合には、CPU21は、当該次期選手カードを用いて強化処理や試合処理を実行すればよい。 なお、本変形例において、次期選手カードの使用開始時期は、例えば、通知開始時期と同じ日時に設定されてもよい。あるいは、次期選手カードの使用開始時期は、通知開始時期よりも前の時期に設定されてもよいし、後の時期に設定されてもよい。
また、例えば、2枚の次期選手カードそれぞれの使用開始時期が通知開始時期よりも前の時期に設定されており、且つ、アイテムの内容がユーザに認識可能となる時期よりも前の時期である場合に、当該2枚の次期選手カードを強化処理によって1枚の次期選手カードに生成してもよい。この場合、例えば、選手は不明であるがレア度が5であることが認識可能な第1の次期選手カードと、選手は不明であるがチームがP1であることが認識可能な第2の次期選手カードとを一体化することにより、レア度が5でチームがP1の1枚の次期選手カードが生成されるようになる。当然ながら、生成時点では選手が誰であるかということは不明であり、後に判明することになる。この判明時期は、例えば2枚のカードの使用開始時期の遅い方または早い方とすることができる。カードの内容が認識できていない状態で使用可能とするのは、ユーザにとって使い難いことが想定されるので、上記の通り、いずれかのカードの使用開始時期に設定するのが適切である。 もし、ユーザの好みのチームがP1である場合には、レア度が高いP1選手を入手できることになるので、ユーザは上記生成を積極的に行うことになる。一方、ユーザの好みのチームがP1でない場合には、レア度の高い選手がP1に限定されてしまう上記生成を行うことは好ましくないので、上記2枚のカードをそのまま期限まで保有し、レア度の高い次期選手カードが自分の好みのチームであることを期待しながら待機することになる。なお、上記の例では、第1の次期選手カードはその属性としてレア度が認識可能であり、他方のカードはその属性としてチームが認識可能である場合を想定したが、これ以外に、属性としてレア度、チームも認識可能にしてもよい。この場合の一体化については、レア度の高い方のレア度が優先され、チームについては残りのカードの方を採用するようにしてもよい。以上のように、ユーザの好みに応じて次期選手カードを生成することができるので、ゲームの遊戯性が向上する。
(3−2)変形例2 図20に示すように、上記第1実施形態において、通知開始時期の経過後に、所定の操作入力に関する情報に基づいて次期選手カードの内容をユーザに通知する場合に、通知するタイミングに応じて、次期選手カードの内容あるいは次期選手カードの使用によるゲーム上の効果を変動させる調整手段56を備えてもよい。ここで、「次期選手カードの使用によるゲーム上の効果を変動させる」とは、例えば、次期選手カードの能力値を変動させることなどであってもよい。 例えば、通知開始時期から次期選手カードの内容が通知されるまでの所要時間が短いほど、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して価値の高い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。また、当該所要時間が短いほど、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して価値の低い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。また、例えば、所定時期の経過後の所定の時間帯(例えば、朝の9時から10時まで)に次期選手カードの内容が通知される場合に、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して価値の高い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。 これにより、価値の高い次期選手カードを得るのに最も適したタイミング、あるいは次期選手カードの使用によるゲーム上の有利な効果を得るのに最も適したタイミングで、積極的にゲームをプレイすることをユーザに動機付けることができる。また、ゲーム設定に幅を持たせることができる。 本変形例の調整手段56では、ゲームサーバ20のCPU21は、例えば、図21に例示した設定例に基づき構成された設定用データをゲームデータベース32に予め格納し、図15のフローチャートのステップS16において当該設定用データに基づいて次期選手カードの抽出を行うことにより、ユーザに対して次期選手カードを通知すればよい。
(3−3)変形例3 図20に示すように、上記第2実施形態において、使用開始時期の経過後に、所定の操作入力に関する情報に基づいて次期選手カードの使用を可能にする場合に、可能にするタイミングに応じて、次期選手カードの使用によるゲーム上の効果を変動させる調整手段56を備えてもよい。ここで、「次期選手カードの使用によるゲーム上の効果を変動する」とは、例えば、次期選手カードの能力値を変動することなどであってもよい。 例えば、使用開始時期から次期選手カードの使用が可能になるまでの所要時間が短いほど、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して、使用したときの効果の高い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。また、当該所要時間が短いほど、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して、使用したときの効果の低い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。また、例えば、所定時期の経過後の所定の時間帯(例えば、朝の9時から10時まで)に次期選手カードの使用が可能になる場合に、予め設定されていた第1の次期選手カードと比較して、使用したときの効果の高い第2の次期選手カードをユーザに付与してもよい。 これにより、次期選手カードの使用によるゲーム上の有利な効果を得るのに最も適したタイミングで、積極的にゲームをプレイすることをユーザに動機付けることができる。 本変形例の調整手段56では、ゲームサーバ20のCPU21は、例えば、図21に例示した設定例に基づき構成された設定用データをゲームデータベース32に予め格納し、図19のフローチャートのステップS26において当該設定用データに基づいて次期選手カードの使用処理を行えばよい。
(3−4)変形例4 上記第1実施形態において、次期選手カード(アイテム)には複数の属性が設定されており、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与されると、前記複数の属性を、次期選手カード付与後に所定の条件を満たすことに応じて段階的にユーザに通知してもよい。 ここで、「所定の条件」とは、例えばゲームの実行中に次期選手カードとは異なる他のアイテムが所定個数、ユーザの操作によって入手、あるいはユーザの操作によら
ずに入手されることであってよい。また、「所定の条件」とは、例えばゲームの実行中にユーザがゲーム上の所定のステージに到達することであってよい。その他、「所定の条件」は、ゲームの進行状況に関する内容に応じて任意に設定することができる。また、「所定の条件」とは、例えば次期選手カード付与後に所定の時間が経過することであってよい。この場合、次期選手カードに設定された複数の属性が、経過時間に応じて段階的にユーザに通知されることになる。 この場合、例えば、次期選手カード付与後に所定の条件を満たすごとにユーザに対して属性が通知され、当該ユーザは、この通知された属性に基づいて当該次期選手カードの内容を想像することができる。このため、所定の条件を満たすごとに、ユーザの期待感がより高まっていくような仕組みとすることができる。
また、複数の属性は、次期選手カード(アイテム)付与後の経過時間に応じて段階的に前記ユーザに通知されてもよい。 この場合、ユーザは、例えば、属性が通知されるタイミングごとに、通知された属性に基づいて次期選手カードの内容を想像することができる。このため、属性が通知されるタイミングごとに、ユーザの期待感がより高まっていくような仕組みとすることができる。
なお、ここでは、次期選手カード付与後に所定の時間が経過することを、所定の条件を満たすことの一例として説明する。 本変形例では、例えば、図22に例示するアイテムデータをゲームデータベース32に予め格納してもよい。本変形例のアイテムのデータ構成例を図22に示す。図22のアイテムデータは、図12に例示したアイテムデータと比較すると、アイテムIDごとに、複数の属性(図の例では、次期選手カードに対応する選手の所属チーム(チーム)、ポジション、レア度)と、各属性の通知開始日時(図の例では、チーム通知開始日時、ポジション通知開始日時)とが追加された点で異なる。なお、図22のアイテムデータにおける選手通知開始日時は、図12のアイテムデータにおける通知開始日時に相当する。また、図22の例では、次期選手カードの選手通知開始日時、チーム通知開始日時、ポジション通知開始日時が、次期選手カードごとに同一となっているが、次期選手カードごとに異なるように設定されてもよい。さらに、図22の例では、それぞれの属性の通知開始日時が等間隔(図の例では10日間)で設定されているが、各属性の通知タイミングの間隔はそれぞれ異なるように設定されてもよい。
また、本変形例において、通知手段54は、付与手段53によって次期選手カードがユーザに付与されると、次期選手カードに設定された複数の属性を、次期選手カード付与後の経過時間に応じて段階的にユーザに通知する機能を備えてもよい。本変形例における通知手段54の機能は、例えば以下のように実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば、図13に示すウェブページ上で「内容確認」メニューが選択されたことを認識すると、「内容確認」メニューに対応する次期選手カードに設定された複数の属性のうち、当該メニューの選択操作が行われたときのタイミングにおいて通知開始日時を経過している属性を、図22に例示したアイテムデータから抽出する。そして、CPU21は、抽出した属性に関する情報を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、生成したHTMLデータを、無線通信インタフェース部25を介して通信端末10宛に送信する。
ここで、図22及び図23を参照して、図22に例示したアイテムデータのうち「PL845」というIDに対応する次期選手カード(以降、次期選手カードAという。)の属性が、当該選手カード付与後の経過時間に応じて通知される場合を一例として説明する。図23(a)〜(d)は、次期選手カードが付与されてから次期選手カードの内容が通知されるまでの一連のウェブページの表示例を示す図である。 例えば、次期選手カードAが付与された時点では、図13に示すウェブページ上で次期選手カードAに対応する「内容確認」メニューが選択操作されると、図23(a)に示すように、次期選手カードAのレア度を通知するウェブページが通信端末10上に表示される。次に、次期選手カードAに設定された「ポジション」という属性についての通知開始日時(ポジション通知開始日時)である「2012年3月10日12時00分」(図22参照)以降になると、図13に示すウェブページ上で次期選手カードAに対応する「内容確認」メニューが選択操作された場合、図23(b)に示すように、次期選手カードAのレア度及びポジションを通知するウェブページが通信端末10上に表示される。さらに、次期選手カードAに設定された「チーム」という属性についての通知開始日時(チーム通知開始日時)である「2012年3月20日12時00分」(図22参照)以降になると、図13に示すウェブページ上で次期選手カードAに対応する「内容確認」メニューが選択操作された場合、図23(c)に示すように、次期選手カードAのレア度、ポジション及び所属チームを通知するウェブページが通信端末10上に表示される。そして、次期選手カードAに設定された選手通知開始日時(図12に例示した通知開始日時に相当)である「2012年3月30日12時00分」(図22参照)以降になると、図13に示すウェブページ上で次期選手カードAに対応する「内容確認」メニューが選択操作された場合、図23(d)に示すように、次期選手カードAの内容(図の例では、選手名及び画像データ)を通知するウェブページが表示される。なお、図23(d)に例示したウェブページの内容は、図14に例示したウェブページの内容と同様である。 このようにして、ユーザは、例えば、属性(図の例では、レア度、ポジション、チーム)が通知されるタイミングごとに、通知された属性に基づいて次期選手カードの内容を想像することができる。 なお、属性の通知順序は、任意に設定され得る。
なお、複数の属性は、テキストデータに限られず、例えば、画像データや音声データなどであってもよい。例えば、次期選手カードの画像データを複数に分類(例えば、選手の頭部、頭部を除く上半身、下半身など)して、それぞれ複数の属性(例えば、頭部、上半身、下半身など)に対応付け、次期選手カード付与後の経過時間に応じて、複数の属性に対応する画像データが段階的(例えば、下半身、上半身、頭部の順など)にユーザに通知されるようにしてもよい。あるいは、次期選手カードの画像データにおいて選手が身に着けているキャップ、ユニフォーム、スパイク、グラブ等が段階的に通知されるようにしてもよい。また、付与対象となるアイテムが音声データの場合には、例えば、音声データを複数に分類(例えば、音声データの高音域、中音域、低音域など)して、それぞれ複数の属性に対応づけ、アイテム付与後の経過時間に応じて、複数の属性に対応する音声が段階的(例えば、低音域、中音域、高音域の順など)にユーザに通知されるようにしてもよい。
また、ここでは、次期選手カード付与後の時間経過に応じて、次期選手カードに設定された複数の属性が段階的にユーザに通知される場合を、所定の条件を満たすことの一例として説明したが、所定の条件を満たすとは、時間が経過することに限られず、例えば以下のような条件を満たすことであってもよい。例えば、所定の条件を満たすとは、ゲームの実行中に次期選手カードとは異なる他のアイテム(例えば、特殊なボールなど)が所定個数、ユーザの操作によって入手、あるいはユーザの操作によらずに入手されることであってよい。具体的に説明すると、例えば、ユーザがスカウト処理を進めていく途中で、当該ユーザに対して当該他のアイテムがランダム、あるいは所定の確率で付与されるように構成されている場合には、当該ユーザが当該他のアイテムを所定数(例えば5個)獲得するごとに、次期選手カードの属性が段階的に開示、通知されるようにしてもよい。また、例えば、所定の条件を満たすとは、ゲームの実行中にユーザがゲーム上の所定のステージに到達することであってもよい。具体的に説明すると、例えば、ユーザのゲーム上のレベルが1段階上がるごとに次期選手カードの属性が段階的に開示、通知されるようにしてもよいし、ユーザがゲーム上の所定のエリアを制覇(クリア)するごとに次期選手カードの属性が段階的に開示、通知されるようにしてもよい。その他、所定の条件は、例えば、ゲームの進行状況に関する内容に応じて任意に設定することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態及び各変形例に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。 例えば、上述した実施形態では、適用されるゲームが野球形式のデジタルカードゲームである場合を想定したが、ユーザに対してアイテムを付与可能に構成されているゲームであれば、ゲームの種別は如何なるものでもよい。例えば、モンスターキャラクタが登場するモンスターゲームにおいて、モンスターキャラクタを倒したときに付与されるアイテムの内容を、当該アイテムの付与以降の所定の時期に認識することができるようにしてもよい。 また、上述した実施形態では、内容確認及び/又は使用が制限されるアイテムの一例として次期選手カードを採り上げたが、上述した実施形態の野球形式のデジタルカードゲーム内の他のアイテムについても、内容確認及び/又は使用が制限されるようにしてもよい。 さらに、上述した実施形態では、アイテムの一例として次期選手カードを採り上げたが、アイテムは、例えば、キャラクタのパラメータやポイントなどを回復する回復薬や、キャラクタの能力をアップする薬品などであってもよいし、キャラクタが使用する武器や防具などであってもよい。
上述した実施形態では、ユーザによる通信端末に対する所定の操作入力は、ユーザの通信端末に対する所定の操作釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えた通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能な通信端末の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
上述した実施形態では、ソーシャルゲームに適用される場合を例として説明したが、これに限られない。例えば、ネットワーク上に置かれたサーバ装置と家庭用オンラインゲーム機とを接続した、いわゆるオンラインゲームシステムにおいても、上述した実施形態と同様に、各ユーザによるゲームの進行を制御できることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、付与手段53、制限手段55の各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらのすべての手段を通信端末10によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採ることができるため、上記実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。例えば、図24(a),(b)には、図7に示した機能ブロック図の各機能について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との機能分担の例を示す。なお、上述した実施形態では、各種データ(例えば、モンスターキャラクタデータや申請データなど)をデータベースサーバ30(ゲームデータベース32)が記憶している構成としたが、通信端末10内の記憶装置
に記憶させてもよい。その場合には、記憶装置は、通信端末10内のRAM13や図示しないHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置であってよい。通信端末10は、ゲーム終了時には、ゲームの結果についてのデータをゲームサーバ20へ送信し、ゲームサーバ20は、受信したゲームの結果のデータをユーザと関連付けてゲームデータベース32に記録するようにしてもよい。