JP5983518B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、除霜動作を制御する制御装置に関する。
運転効率の向上及び故障防止等を目的として、冷凍機では、冷却部位に付着した霜を除去することが行われている。冷凍機としては、冷媒を高温高圧に圧縮する圧縮機(コンプレッサ)と、この高温高圧の冷媒を凝縮液化する凝縮器と、凝縮液化された液冷媒を減圧膨張させる減圧要素と、減圧膨張した冷媒を蒸発気化させる蒸発器(エバポレータ)と、を備え、蒸発潜熱にて冷凍室内を冷却するものが知られている。この冷凍機によれば、蒸発器に付着した霜を、除霜動作により除去する。
一方、除霜動作に関する技術としては、冷凍機の容量に応じた一定時間毎に、冷凍室内の温度を参照し、冷凍室内の温度が零度以下である場合には、除霜動作を開始する技術が知られている。
この他、車両が目的地に到着した際の冷凍物の温度を適切な温度に調整するために、ユーザの操作により設定された目的地の情報と、車両の現在位置情報とに基づいて、冷凍室内の温度を調整する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
この技術によれば、除霜動作中に車両が目的地に到着することで、目的地での冷凍物の温度が通常より高くなってしまうのを抑えるために、目的地までの走行時間又は走行距離が閾値より小さい場合には、除霜動作を禁止する。
除霜動作によっては、冷凍室内の温度が上昇する。一方、引き渡し時に冷凍物が十分に冷えていないと、受取人に冷凍物の管理に関して不要な不安を与えてしまう可能性がある。従って、引き渡し時(目的地への到着時)の温度を考慮した除霜動作の制御は、有用である。
特開平9−318207号公報
上述した従来装置によれば、ユーザから入力された目的地を基準に、その目的地周辺では、除霜動作を禁止するように、除霜動作を制御する。しかしながら、この装置によれば、ユーザは、毎回、目的地の情報をタッチパネル等のユーザインタフェースを用いて入力しなければ、上述した温度管理の機能を利用することができない。即ち、従来装置によれば、除霜動作の制御のためのユーザの操作性に関して、改善の余地があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、ユーザに煩雑な操作を求めることなく、車載冷凍機の除霜動作を、荷卸し地点を考慮して適切に制御可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、配送車に搭載された冷凍機において実行される除霜動作を制御する制御装置であって、位置取得手段と、記録手段と、設定手段と、禁止手段とを備える。位置取得手段は、配送車の位置座標を取得する。記録手段は、荷卸し地点で位置取得手段が取得した位置座標を記録媒体に記録する。
設定手段は、記録手段によって記録された荷卸し地点の位置座標に基づき、除霜動作の実行禁止エリアを設定する。禁止手段は、設定手段により設定された実行禁止エリアに配送車が進入すると、冷凍機による除霜動作の実行を禁止する。
本発明の制御装置によれば、このように荷卸し地点の履歴に基づき、除霜動作の実行禁止エリアを設定する。従って、本発明によれば、ユーザに煩雑な操作を求めることなく、車載冷凍機での除霜動作の実行を、荷卸し地点(配送物の引き渡し地点)を考慮して禁止することができる。よって、本発明によれば、荷卸しを考慮した冷凍室内の温度管理を、操作性良く実現することができ、優れた冷凍システムを構築することができる。
ところで、荷卸し地点は、実質的に同じ配送先であっても配送車の停車位置の変化によって変動する。従って、設定手段は、荷卸し地点の一群を、荷卸し地点の位置座標を指標にグループ化し、グループ毎に、対応する地域に対して実行禁止エリアを設定するように構成されるとよい。このように構成された制御装置によれば、配送車の停車位置の変化によって荷卸し地点が変動することにより、不要に実行禁止エリアが複数設定されてしまうのを抑えることができ、荷卸し地点の履歴から適切に実行禁止エリアを設定することができる。
付言すると、設定手段は、グループ毎に、当該グループに属する荷卸し地点の分布に対応した実行禁止エリアの中心点を設定することによって、グループ毎の実行禁止エリアを設定する構成にすることができる。
更に、上記実行禁止エリアを円状のエリアとして定義する場合、設定手段は、除霜期間に配送車が走行する距離を推定し、この距離に対応する半径を、実行禁止エリアの半径に設定する構成にすることができる。ここでの除霜期間は、除霜動作の開始後において(例えば除霜動作の開始時点又は開始後の特定時点から)当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が除霜動作の終了によって元に戻るまでの期間のことを示す。
具体的に、設定手段は、グループ毎に、当該グループ内の荷卸し地点の夫々に配送車が到達する過程での位置座標の履歴から、当該グループに対応する地域において配送車が除霜期間に走行する距離を推定し、この距離に対応する半径を、当該グループに対応する実行禁止エリアの半径に設定する構成にすることができる。
このように実行禁止エリアを設定すれば、荷卸し時に冷凍室内の温度が上昇した状態とならないように、適切に除霜動作を禁止することができる。よって、本発明によれば、荷卸し地点で配送物が受取人に引き渡される際の当該配送物の温度を適切な温度に調整することができて、配送物が高温であることにより受取人に不要な不安を与えてしまうのを抑えることができる。
車載システムの構成を表すブロック図である。 制御ユニットが行う配送学習処理を表すフローチャートである。 配送学習データの構成を表す図である。 荷卸しエリア及び除霜動作の実行禁止エリアの例を示した図である。 制御ユニットが行う除霜制御処理を表すフローチャート(その1)である。 制御ユニットが行う除霜制御処理を表すフローチャート(その2)である。 制御ユニットが行うエリア判定処理を表すフローチャートである。 荷卸し作業無しで配送車が実行禁止エリアを通過するか否かの判断手法を説明した図である。
以下に本発明の実施例について、図面と共に説明する。
本実施例の車載システムは、図1に示すように、配送車10に冷凍機30と管理システム50とが搭載されて構成されるものである。冷凍機30は、配送車10に設けられた配送物を収容する冷凍室(図示せず)を冷却する。この冷凍機30は、冷凍機本体31と、温度センサ33と、制御ユニット35と、通信ユニット37と、を備える。
冷凍機本体31は、冷媒を圧縮する圧縮機としての電動コンプレッサ、凝縮器、減圧要素、及び、蒸発器としてのエバポレータを備え、蒸発潜熱を利用して冷凍室内を冷却するものである。冷凍機本体31は、制御ユニット35の制御下で駆動されて、冷凍室内を冷却する。
一方、温度センサ33は、冷凍機本体31によって冷却される冷凍室内の温度を検出するセンサである。温度センサ33による温度検出値は、制御ユニット35に入力される。
制御ユニット35は、冷凍機30全体を統括制御するものであり、マイクロコンピュータ等から構成される。この制御ユニット35は、温度センサ33から入力される温度検出値に基づいて、冷凍機本体31の駆動制御を行う。
具体的に、制御ユニット35は、冷凍室内を設定温度に維持する通常モードと、冷凍機本体31に除霜動作を実行させる除霜モードと、を少なくとも含む複数の動作モードを有する。
通常モードでは、温度検出値に基づき、冷凍室内の温度が予め設定された温度帯で維持されるように、冷凍機本体31の駆動制御を行う。一方、制御ユニット35は、冷凍室の温度が零度以下である環境で、所定条件が満足されると、通常モードから除霜モードに移行し、除霜動作が実現されるように、冷凍機本体31の駆動制御を行う。具体的に、除霜モードでは、エバポレータに高温の冷媒を提供することで、除霜動作を実現する。
除霜モードへの移行アルゴリズムについては、様々なものが周知である。本実施例の冷凍機30にも、これら周知アルゴリズムを採用することができる。簡単には、制御ユニット35は、予め設定された周期で定期的に除霜モードに移行するように構成され得る。別例として、制御ユニット35は、冷凍室の開閉に応じて除霜モードに移行するように構成され得る。
また、通信ユニット37は、管理システム50と双方向通信可能な通信ユニットとして構成される。制御ユニット35は、この通信ユニット37を介して管理システム50から入力される命令に従い、除霜動作の実行/非実行を切り替える。
即ち、制御ユニット35は、管理システム50から除霜禁止命令が入力された後には、上記アルゴリズムに従えば除霜モードに移行するタイミングであっても、解除命令が入力されるまで、除霜モードに移行しないように動作する。これによって、冷凍機本体31において除霜動作が実行されないようにする。
但し、除霜モードでの動作中に、除霜禁止命令が入力された場合、制御ユニット35は、直ちに動作モードを除霜モードから通常モードに切り替えずに、除霜動作が終了次第、通常モードに移行し、その後、解除命令が入力されるまで、除霜モードに移行しないように動作する。変形例としては、除霜禁止命令が入力されると、直ちに動作モードを除霜モードから通常モードに切り替える実施形態が考えられる。
更に、この制御ユニット35は、管理システム50から除霜開始命令が入力されると、この命令に従って、すぐさま除霜モードに移行し、冷凍機本体31に除霜動作を実行させる。
この他、制御ユニット35は、温度センサ33により検出された温度の検出値を、通信ユニット37を介して管理システム50に提供する処理を実行する。更に、制御ユニット35は、除霜動作の開始から当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が除霜動作の終了によって、元に(即ち、除霜動作開始前の温度に)戻るまでに要した時間を、除霜時間Trとして計測し、この情報を管理システム50に通信ユニット37を介して提供する処理を実行する。
一方、管理システム50は、冷凍機30に対し、上記除霜禁止命令、解除命令、及び、除霜開始命令等の命令を入力することにより、冷凍機30(冷凍機本体31)による除霜動作を制御する。
この管理システム50は、配送車10による荷卸し地点の位置座標を記録し、この位置座標に基づき、除霜動作の実行禁止エリアApを学習する機能を備える。この機能により、管理システム50は、ユーザ(配送車10の乗員)に対して、配送先の入力を求めることなく、配送車10が配送先周辺の実行禁止エリアApに進入した時点で、除霜動作の実行を禁止する。管理システム50は、このような除霜動作の禁止機能と、カーナビゲーションシステム又は配送管理システムとしての機能が一体化されたシステムとして構成される。
具体的に、本実施例の管理システム50は、位置検出ユニット51と、ドア開閉センサ52と、通信ユニット53と、入力ユニット55と、表示ユニット56と、音出力ユニット57と、記憶ユニット59と、制御ユニット60と、を備える。
位置検出ユニット51は、自車両(配送車10)の現在位置座標を検出するものであり、GPS(Global Positioning System)受信機510を少なくとも備える。GPS受信機510は、GPS衛星からの電波を受信し、この受信電波に基づき、現在地の位置座標(緯度及び経度)や進行方位等を検出する。
この位置検出ユニット51は、GPS受信機510の他に、位置補正用のセンサとして、自車両の回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ、自車両の走行距離を検出する距離センサ、及び、地磁気センサ等を更に備え得る。
位置検出ユニット51は、GPS受信機510により検出された位置座標を、上述した位置補正用のセンサの検出値に基づき補正することによって、高精度な現在位置座標を算出し、この位置座標を制御ユニット60に入力する。
一方、ドア開閉センサ52は、配送車10におけるドアの開閉を検出する。このドア開閉センサ52は、例えば、配送車10における運転席側ドア(及び/又は助手席側ドア)の開閉を検出するセンサとして構成される。本実施例において、ドア開閉センサ52は、冷凍室からの荷卸しを検知することを目的として用いられる。従って、別例として、ドア開閉センサ52は、冷凍室のドアの開閉を検出するセンサとして構成され得る。ドア開閉センサ52による検出信号(ドアの開閉信号)は、制御ユニット60に入力される。
また、通信ユニット53は、冷凍機30と双方向通信可能な通信ユニットとして構成される。通信ユニット53は、制御ユニット60に制御されて、冷凍機30と通信する。この他、入力ユニット55は、ユーザインタフェースとして構成される。具体的に、入力ユニット55は、ユーザ(配送車10の乗員)が操作可能なキースイッチやタッチパネル等から構成される。入力ユニット55は、ユーザの操作に対応した操作信号を制御ユニット60に入力する。
また、表示ユニット56は、ユーザに向けて各種情報を表示するものであり、液晶ディスプレイ等から構成される。この表示ユニット56は、制御ユニット60に制御されて、道路地図画面、メッセージ画面及び操作画面等を表示する。一方、音出力ユニット57は、スピーカ等から構成され、制御ユニット60に制御されて、ユーザへの案内音声や警告音等を出力する。
この他、記憶ユニット59は、制御ユニット60がデータ読出可能及び書込可能なハードディスク装置又は半導体製メモリとして構成される。この記憶ユニット59は、道路地図データ、配送学習データ、及び、除霜時間データ等を記憶する。
道路地図データは、周知のように道路ネットワークの情報を含む地図データとして構成される。この道路地図データは、例えば、制御ユニット60が表示ユニット56を介して道路地図画面を表示したり、ユーザから指定された目的地までの経路探索及び案内を行ったりする際に使用される。
一方、配送学習データは、過去に荷卸しが行われた各地点の位置座標を含むデータとして構成される。詳細は後述するが、この配送学習データは、更に、除霜動作の実行禁止エリアApを定義する情報を含む。
この他、除霜時間データは、冷凍機30にて計測された最新の除霜時間Trを示すものである。この除霜時間データが示す除霜時間Trは、制御ユニット60が、冷凍機30から得た除霜時間Trを上書きすることによって、最新の実測値に更新される。
一方、制御ユニット60は、CPU61と、ROM63と、RAM65とを備える。CPU61は、各種プログラムに従う処理を実行する。一方、ROM63は、CPU61が実行する各種プログラムを記憶する。RAM65は、CPU61による処理実行時に作業用メモリとして使用される。CPU61は、ROM63に記憶されたプログラムに従う処理を実行することにより、管理システム50内を統括制御し、各種機能を実現する。
続いて、制御ユニット60が実行する処理について説明する。制御ユニット60が実行する処理は、詳細には、制御ユニット60が備えるCPU61が、ROM63に記憶されたプログラムに従う処理を実行することにより、実現される。但し、説明を簡単にするために、以下では、制御ユニット60を動作主体とする表現を用いて、当該処理の内容を説明する。
制御ユニット60は、記憶ユニット59が記憶する道路地図データに基づき、周知のカーナビゲーションシステムと同様に、表示ユニット56を介して道路地図画面を表示したり、ユーザから指定された目的地までの経路探索及び案内を行ったりする。この他、制御ユニット60は、図2に示す配送学習処理を繰り返し実行することにより、荷卸しの発生に応じて配送学習データを更新する。
図2に示す配送学習処理を開始すると、制御ユニット60は、荷卸しが発生したか否かを判断し(S110)、荷卸しが発生していないと判断すると(S110でNo)、荷卸しが発生するまで待機する。
S110では、入力ユニット55を通じてユーザから荷卸しした旨の操作信号が入力されると、荷卸しが発生したと判断することができる。この他、S110では、ドア開閉センサ52からドアが開閉されたことを示す信号が入力されると、荷卸しが発生したと判断することができる。
但し、S110では、ドア開閉センサ52からドアが開閉されたことを示す上記信号が入力された場合であっても、その前後の所定時間内に荷卸しではない旨の操作信号が入力された場合には、荷卸しは発生していないと判断することができる。制御ユニット60は、ドアの開閉時に、表示ユニット56を介して荷卸し作業を行うか(行ったか)否かを問い合わせるメッセージを表示し、その回答を、ユーザから入力ユニット55を介して取得するように構成され得る。
そして、荷卸しが発生したと判断すると(S110でYes)、制御ユニット60は、S120に移行し、配送車10の現在位置座標及び所定時間前(時間α前)の位置座標を、RAM65が記憶する位置座標の時系列データから取得する。制御ユニット60は、位置検出ユニット51から入力された位置座標を逐次、RAM65に記録することにより、上記位置座標の時系列データを生成する処理を、当該配送学習処理とは別に実行する。
S120での処理を終えると、制御ユニット60は、上記取得した現在位置座標に基づいて、現在地を荷卸しエリアAd内に含むグループを、記憶ユニット59が記憶する配送学習データによって定義されるグループ群の中で検索し(S130)、該当グループが存在するか否かを判断する(S140)。
本実施例では、荷卸し地点の一群を、荷卸し地点の位置座標を指標にグループ化する。S130では、配送学習データにおいて定義される荷卸し地点のグループ群から、現在地を荷卸しエリアAdに含むグループを検索する。
ここで、配送学習データの構成について、図3を用いて説明する。図3に示すように、配送学習データは、荷卸し地点のグループ毎のグループデータを有する。このグループデータは、該当グループに属する荷卸し地点の位置座標を示す、荷卸し地点毎の地点レコードを有する。各地点レコードは、この地点レコードの登録日時、対応する荷卸し地点の位置座標Pd、及び、荷卸し地点に到達する所定時間前(時間α前)の配送車10の位置座標Paの情報を有する。
更に、上記グループデータは、第一のエリア定義レコードと、第二のエリア定義レコードと、を有する。第一のエリア定義レコードは、グループに対応する荷卸しエリアAdの中心点を定義する位置座標を表すレコードである。荷卸しエリアAdの中心点の位置座標は、グループデータが有する各地点レコードが示す荷卸し地点の位置座標の平均値として算出される。
また、第二のエリア定義レコードは、グループに属する荷卸し地点の夫々に配送車10が到達した過程での配送車10の所定時間(時間α)当りの走行距離Dの平均値<D>を表す。以下では、この平均値<D>のことを、平均走行距離<D>とも表現する。平均走行距離<D>は、グループデータが有する各地点レコードが示す上記位置座標Pdと位置座標Paとの間の直線距離である走行距離Dの平均値として算出される。
このグループデータは、上記中心点を定義する位置座標により、荷卸しエリアAdの中心点の他、実行禁止エリアApの中心点を定義する。即ち、除霜動作の実行禁止エリアApは、荷卸しエリアAd毎、換言すれば、配送学習データで定義されるグループ毎に定義され、各グループの実行禁止エリアApは、そのグループの荷卸しエリアAdと同一の中心を有する円状のエリアとして定義される。
付言すると、実行禁止エリアApは、荷卸しエリアAdとは異なる半径、具体的には、荷卸しエリアAdよりも半径の大きい円状のエリアとして定義される。
荷卸しエリアAdは、概ね一つの配送先に一つ定義されるように、中心点から、数百メートル程度(例えば、500メートル)の半径Rdを有する円状のエリアとして定義される。但し、本実施例では、配送先として、敷地面積が個人宅よりも広い店舗や工場等を想定している。半径Rdは、例えば、設計者により定められる。
これに対し、実行禁止エリアApは、除霜時間Trにおいて配送車10が走行する距離に対応した半径を有するエリアとして定義される。具体的に、実行禁止エリアApの半径Rpは、対応するグループデータが有する第二のエリア定義レコードが示す平均走行距離<D>と、除霜時間データが示す除霜時間Trとに基づいて、次のように定義される。
Rp=<V>×(Tr+C)
ここで、値<V>は、平均走行距離<D>を上記時間αで除算して算出される実行禁止エリアAp内の配送車10の平均走行速度<V>=<D>/αである。また、値Cは、設計段階で予め定められる補正量(余裕量)である。即ち、半径Rpは、平均走行速度<V>に、除霜時間データが示す除霜時間Tr及び補正量Cを加算して得られる値(Tr+C)を乗算して算出される値に定義される。
このような半径Rpの定義により、実行禁止エリアApは、配送車10が実行禁止エリアApを進入した時点以降において、除霜動作を開始しなければ、荷卸し時点では、冷凍室内の温度が、除霜動作開始前の適正値に調整されるエリアに定義される。
一般的に、除霜時間Trは、10分から20分程度である。従って、実行禁止エリアApの半径は、少なくとも数キロ程度の長さになることが想定される。このように、実行禁止エリアApは、グループ毎に、対応する荷卸しエリアAdの同心円上のエリアであって、荷卸しエリアAdよりも十分に広いエリアとして定義される。
制御ユニット60は、このようなグループ毎の荷卸しエリアAd及び実行禁止エリアApを定義する配送学習データを参照し、現在地を含む荷卸しエリアAdを有するグループを、配送学習データが定義するグループ群の中で検索する。そして、該当グループを発見できた場合には、S140(図2参照)で肯定判断し、S150に移行する。一方、該当グループを発見できなかった場合には、S200に移行する。
尚、本実施例では、該当グループが複数存在するケースを想定していないが、仮に該当グループが複数存在する場合には、該当するグループの夫々に対して、S150〜S180の処理を実行するように、制御ユニット60は構成され得る。
S150に移行すると、制御ユニット60は、上記検索された現在地を含む荷卸しエリアAdを有するグループを注目グループに設定し、この注目グループのグループデータに、新たな地点レコードを登録する。即ち、S120で取得した現在位置座標を、荷卸し地点の位置座標Pdとして記述し、S120で取得した所定時間前(時間α前)の位置座標を、上記位置座標Paとして記述し、現在日時を登録日時として記述した地点レコードを、注目グループのグループデータに追加登録する。
更に、制御ユニット60は、上記地点レコードを追加登録した後のグループデータにおける各地点レコードが示す荷卸し地点の位置座標Pdの平均値を算出し(S160)、注目グループのグループデータにおける上記第一のエリア定義レコードが示す中心点の位置座標を、当該算出した平均値に更新する(S170)。
更に、制御ユニット60は、注目グループのグループデータが有する地点レコード毎に、この地点レコードが示す位置座標Pdと位置座標Paとの間の直線距離(走行距離D)を算出し、この直線距離(走行距離D)の平均値を算出する。そして、このグループデータにおける上記第二のエリア定義レコードが示す平均走行距離<D>を、当該算出した平均値に更新する(S180)。その後、当該配送学習処理を終了する。
この他、S200に移行すると、制御ユニット60は、現在地に対応するグループデータが存在しないため、配送学習データ内に、新規グループデータを生成する。更に、この新規グループデータ内に、新規地点レコードとして、S120で取得した現在位置座標を、荷卸し地点の位置座標Pdとして記述し、S120で取得した所定時間前(時間α前)の位置座標を、上記位置座標Paとして記述し、現在日時を登録日時として記述した地点レコードを登録する(S210)。
制御ユニット60は、更に、新規グループデータ内の第一のエリア定義レコードに、荷卸しエリアAdの中心点を定義する位置座標として、現在位置座標を登録する(S220)。更に、S120で取得した現在位置座標と所定時間前(時間α前)の位置座標との間の距離を算出し、この距離を、第二のエリア定義レコードに、平均走行距離<D>として登録する(S230)。その後、当該配送学習処理を終了する。
制御ユニット60は、このようにして配送学習処理を繰り返し実行することにより、荷卸し地点での位置座標を、この荷卸し地点をグループ化しながら、逐次配送学習データに記録する。そして、グループ毎の第一のエリア定義レコードを更新することにより、配送学習データが記憶する各荷卸し地点の位置座標の分布に対応した荷卸しエリアAd及び実行禁止エリアApの中心点をグループ毎に定義する。更に、第二のエリア定義レコードが示す平均走行距離<D>を更新することにより、実行禁止エリアApの半径Rpを間接的に定義する。
これにより、配送車10の配送ルートには、図4に示すように、配送先に対応した荷卸しエリアAd及び実行禁止エリアApが定義される。図4において示す白丸は、荷卸し地点を表し、黒丸は、荷卸しエリアAd及び実行禁止エリアApの中心点を表す。
荷卸し地点は、実質的に同じ配送先であっても配送車10の停車位置の変化によって毎回変動する。本実施例によれば、このような変動の影響を抑えて、一つの配送先に対し、その配送先をよく表す荷卸しエリアAdを適切に定義することができる。その結果として、概ね一つの配送先に対して、一つの実行禁止エリアApを適切に定義することができる。
続いて、制御ユニット60が繰り返し実行する除霜制御処理について図5及び図6を用いて説明する。制御ユニット60は、この除霜制御処理を実行することにより、上述した上記除霜禁止命令、解除命令、及び、除霜開始命令を冷凍機30に入力し、冷凍機30による除霜動作を制御する。
除霜制御処理を開始すると、制御ユニット60は、現時点で除霜動作が終了しているか否かを判断する。ここでは、最後に除霜動作が終了してからの経過時間が、予め設定された除霜動作の実行間隔に対応する時間以内であるか否かを判断することができる。経過時間が上記時間以内である場合には、除霜動作は終了していると判断し、経過時間が上記時間を超えている場合には、除霜動作は終了していないと判断することができる。
冷凍室への荷積み後、一度も除霜動作を行っていない場合、S310では、除霜動作が終了していないと判断することができる。除霜動作の実行間隔は、冷凍室の容量に応じた時間間隔に設定される。S310での判断に用いられる上記「実行間隔に対応する時間」は、冷凍機30が自己の判断の下で実行する除霜動作の実行間隔よりも短めに設定することができる。
S310において除霜動作が終了していないと判断すると、制御ユニット60は、S400(図6参照)に移行する。一方、除霜動作が終了していると判断すると(S310でYes)、S320に移行する。
S320に移行すると、制御ユニット60は、冷凍室内に積荷があるか否かを判断する。この判断のために、制御ユニット60は、予め入力ユニット55を介して、積荷(配送物)の有無を表す積荷情報をユーザから取得し、RAM65に記憶する構成にすることができる。例えば、制御ユニット60は、ドアの開閉時に、積荷の有無を問い合わせるメッセージを、表示ユニット56を介して表示し、その回答を、ユーザから入力ユニット55を介して取得するように構成され得る。
この他、冷凍室内には、積荷の有無を直接又は間接的に検出可能なセンサ(冷凍室内の重量を検出可能なセンサ等)を設け、制御ユニット60は、このセンサからの入力信号に従って、積荷の有無を判断する構成にされてもよい。
S320において、積荷がないと判断すると、制御ユニット60は、S370に移行する。一方、積荷があると判断すると(S320でYes)、S330に移行し、エリア判定処理(図7参照)を実行する。
S330においてエリア判定処理を開始すると、制御ユニット60は、配送学習データにおいて、現在地をエリア内とする実行禁止エリアApが定義されている可能性のあるグループデータの夫々に関し、S530〜S550の処理を実行したか否かを判断する(S510)。判断の対象とする「現在地をエリア内とする実行禁止エリアApが定義されている可能性のあるグループデータ」の一群は、例えば、配送学習データが有するグループデータの全てであってもよいし、現在地から所定距離内の中心点を定義するグループデータの一群であってもよい。
そして、該当するグループデータの全てについてS530〜S550の処理を実行したと判断すると(S510でYes)、S570に移行する。一方、これらグループデータのいずれかについてS530〜S550の処理を実行していないと判断すると(S510でNo)、S520に移行する。
S520に移行すると、制御ユニット60は、上記グループデータの一群の中から、S530〜S550について未処理のグループデータの一つを処理対象データとして選択する。
その後、この処理対象データが有する第二のエリア定義レコードが表す平均走行距離<D>と、上記時間αと、除霜時間データが示す除霜時間Trと、上記補正量Cとに基づいて、この処理対象データに対応する実行禁止エリアApの半径Rp=(<D>/α)×(Tr+C)を算出する(S530)。
更に、位置検出ユニット51が検出した現在位置座標と、処理対象データの第一のエリア定義レコードが示す実行禁止エリアApの中心点の位置座標との間の直線距離Lを算出する(S540)。そして、当該算出された直線距離Lが半径Rp以下であるか否かを判断する(S550)。制御ユニット60は、直線距離Lが半径Rp以下であると判断すると(S550でYes)、現在地が実行禁止エリアAp内であると判定し(S560)、エリア判定処理を終了する。
一方、直線距離Lが半径Rpより大きい場合(S550でNo)、制御ユニット60は、S510に移行する。そして、未処理のグループデータが存在する場合には(S510でNo)、S520〜S550の処理を、現在地をエリア内とする実行禁止エリアApが現れるか(S550でYes)、未処理のグループデータがなくなり、S510で肯定判断するまで繰り返し実行する。そして、S510で肯定判断すると、制御ユニット60は、現在地が実行禁止エリアAp外であると判定し(S570)、エリア判定処理を終了する。
S330においてエリア判定処理を終了すると、制御ユニット60は、S340(図5参照)に移行する。そして、当該エリア判定処理で現在地が実行禁止エリアAp内であると判定された場合には(S340でYes)、S350に移行し、現在地が実行禁止エリアAp外であると判定された場合には(S340でNo)、S370に移行する。
S350に移行すると、制御ユニット60は、自車両(配送車10)が実行禁止エリアApを荷卸し作業無しで通過中であるか否かを判断する。具体的に、S350では、現時点から実行禁止エリアApを退出するまでの期間において荷卸し作業無しで、自車両が実行禁止エリアApを退出すると予想される特定事象が発生しているか否かを判断する。そして、特定事象が発生している場合には、通過中であると判断し(S350でYes)、特定事象が発生していない場合には、通過中ではないと判断する(S350でNo)。
S350において、このような判断を行う理由の一つは、本実施例の実行禁止エリアApが過去の荷卸し地点の履歴から決定されるものであり、一回の配送過程において、全ての実行禁止エリアAp(又は荷卸しエリアAd)内で、顧客への配送物引き渡しのための荷卸し作業が行われるとは限らないためである。
例えば、ある日の配送では、図4一点鎖線のように、全ての実行禁止エリアAp内で荷卸し作業が行われるが、他の日の配送では、図4二点鎖線のように、荷卸し作業が発生しない実行禁止エリアApが発生し得る。また、荷卸しが行われないのに除霜動作の実行禁止状態を継続するのは非効率である。このような理由から、S350では、自車両が実行禁止エリアApを荷卸し作業無しで通過中であるか否かを判断する。
詳述すると、S350では、自車両が実行禁止エリアApに進入した後(換言すれば、S340での判断が否定判断から肯定判断に切り替わった後)、現時点までの期間において次の第一から第三の特定事象のいずれかが発生したか否かを判断する。そして、これら三つの特定事象のいずれかが発生している場合には、実行禁止エリアApを荷卸し作業無しで通過中であると肯定判断し、これら三つの特定事象のいずれも発生していない場合には、否定判断する。
第一の特定事象は、実行禁止エリアApと同一中心であり、実行禁止エリアApの二分の一の半径(Rp/2)を有する同形の円状のエリアとして定義される基準エリアAr(図8参照)内において、荷卸しイベントが発生した後、自車両が基準エリアAr外に退出する事象である。例えば、図8の破線(I)が示す配送車10の位置軌跡のように、自車両が移動した場合には、自車両が基準エリアAr外に退出した時点で、第一の特定事象が発生したと判断する。尚、図8の破線(I)上の白丸は、荷卸し地点を示す。
一方、第二の特定事象は、自車両が基準エリアArに進入し、基準エリアArから退出した後、この退出時点から予め定められた時間T2が経過する事象である。例えば、図8の一点鎖線(II)が示す配送車10の位置軌跡のように、自車両が移動した場合には、自車両が基準エリアAr外に退出後、時間T2が経過した時点で、第二の特定事象が発生したと判断する。
この他、第三の特定事象は、自車両が実行禁止エリアAp内に進入してから所定時間T3が経過し、更にその後、自車両が実行禁止エリアApの中心点から離れる方向に移動している状態が所定回連続して観測される事象である。例えば、図8の二点鎖線(III)が示す配送車10の位置軌跡のように、自車両が移動した場合には、自車両が実行禁止エリアApの中心点から離れる方向に移動している状態が所定回連続して観測された時点で、第三の特定事象が発生したと判断する。時間T3は、例えば、除霜時間Trと同一値に定めることができる。
自車両が実行禁止エリアApの中心点から離れる方向に移動しているか否かは、位置検出ユニット51により検出される現在位置座標と実行禁止エリアApの中心点の位置座標との間の直線距離を算出し、この直線距離が前回算出値よりも大きくなっているか否かを判断することによって、実現することができる。
例えば、制御ユニット60は、位置検出ユニット51により検出される現在位置座標を、予め定められた周期で取得して、上記判断を行い、所定回連続して直線距離が前回算出値よりも大きくなったと判断した場合には、自車両が実行禁止エリアApの中心点から離れる方向に移動している状態が所定回連続して観測されたとみなして、第三の特定事象が発生したと判断する。
制御ユニット60は、これら三つの特定事象のいずれもが発生していない場合、S350(図5参照)において否定判断して、S360に移行し、冷凍機30による除霜動作の実行を禁止する。具体的には、冷凍機30において除霜動作の実行が禁止されていない場合には、冷凍機30に対し除霜禁止命令を入力して、除霜動作の実行を禁止する。その後、当該除霜制御処理を一旦終了する。
一方、制御ユニット60は、上記三つの特定事象のいずれかが発生している場合、S350において肯定判断し、S370に移行する。そして、S370では、冷凍機30における除霜動作の実行禁止状態を解除するための処理を実行する。具体的には、冷凍機30において除霜動作の実行が禁止されている場合には、冷凍機30に対して解除命令を入力する。その後、当該除霜制御処理を一旦終了する。
このようにして、制御ユニット60は、自車両が実行禁止エリアApに存在する場合には、基本的に冷凍機30による除霜動作の実行を禁止するが、自車両が更なる荷卸し無しで実行禁止エリアApから退出すると予想される場合には、除霜動作の実行禁止状態を解除する。
この他、S400(図6参照)に移行すると、制御ユニット60は、温度センサ33による温度検出値に基づき、冷凍室内が零度以下であるか否かを判断する。そして、零度以下ではないと判断すると(S400でNo)、S420〜S470の処理を実行することなく、除霜制御処理を一旦終了する。ここで、S420〜S470の処理を実行しないのは、冷凍室内が零度以下でない限り、冷凍機30において除霜動作は開始されない(又は除霜動作を開始する必要はない)ためである。
一方、冷凍室内が零度以下であると判断すると(S400でYes)、制御ユニット60は、S420に移行し、S320での処理と同様、冷凍室内に積荷があるか否かを判断する。そして、積荷がないと判断すると(S420でNo)、S470に移行し、積荷があると判断すると(S420でYes)、S430に移行する。更に、S430では、S330と同内容のエリア判定処理(図7参照)を実行する。
制御ユニット60は、S430でのエリア判定処理によって現在地が実行禁止エリアAp内であると判定された場合には(S440でYes)、S450に移行する。一方、現在地が実行禁止エリアAp外であると判定された場合には(S440でNo)、S470に移行する。
S450に移行すると、制御ユニット60は、S350での処理と同様に、自車両(配送車10)が実行禁止エリアApを荷卸し作業無しで通過中であるか否かを判断する。そして、否定判断すると(S450でNo)、S460に移行する。S460では、S360での処理と同様に、冷凍機30による除霜動作の実行を禁止する。その後、当該除霜制御処理を一旦終了する。
一方、制御ユニット60は、自車両が実行禁止エリアApを通過中であると判断すると(S450でYes)、S470に移行する。そして、S470では、冷凍機30における除霜動作の禁止状態を解除し、更に、冷凍機30に除霜動作を即実行させるための処理を実行する。具体的に、冷凍機30において除霜動作の実行が禁止されている場合には、冷凍機30に対して解除命令を入力する。この他、冷凍機30において除霜動作が開始されていない場合には、冷凍機30に対し除霜開始命令を入力する。その後、除霜制御処理を一旦終了する。
制御ユニット60は、このような処理を繰り返し実行することにより、自車両が更なる実行禁止エリアApでの荷卸しの発生無しで実行禁止エリアApを退出すると予想される場合であって、冷凍機30に除霜動作を実行させたほうが好ましい環境では、自車両が実行禁止エリアApを退出する前でも、冷凍機30に除霜動作を実行させる。本実施例では、このようにして不要に長く除霜動作が禁止されないようにし、除霜動作の禁止によって、冷却効率が悪くなったり、故障率が高くなったりするのを抑える。
以上、本実施例の車載システムについて説明したが、本実施例では、位置検出ユニット51により検出された荷卸し地点の位置座標Pdを記録し、この荷卸し地点の位置座標Pdに基づき、除霜動作の実行禁止エリアApを設定する。従って、本実施例によれば、従来装置のように、具体的な配送先(目的地)の位置についての情報入力を、配送毎にユーザに求めなくても、配送車10が配送先に近づいた時点で、除霜動作の実行を禁止することができる。
よって、本実施例によれば、配送先で顧客に配送物を引き渡す際、除霜動作が原因で、配送物が十分に冷えていないような印象を顧客に与え、顧客に不要な不安を与えてしまうのを抑えることができる。
即ち、本実施例によれば、ユーザにとって簡単な操作又は全くの操作無しで荷卸し地点を考慮した除霜制御を行うことができ、除霜動作により配送物の引き渡し時点で配送物の温度が上昇している状態となるのを抑えることができる。換言すれば、荷卸し及び配送物の引き渡しを考慮した冷凍室内の温度管理を、ユーザにとって簡単且つ便利に実現することができる。
更に、本実施例では、荷卸し時(配送物の引き渡し時)における配送車10の停車位置にずれが生じることを考慮して、荷卸し地点の一群を、荷卸し地点の位置座標を指標にグループ化し、グループ毎に、対応する地域に対して除霜動作の実行禁止エリアApを設定するようにした。
この他、本実施例では、実行禁止エリアApを円状のエリアとして定義し、実行禁止エリアApの中心点と現在地との直線距離と、実行禁止エリアApの半径との比較によって、簡単に、現在地が実行禁止エリアAp内であるか否かを判定できるようにした。従って、本実施例によれば、制御ユニット60の処理負荷を抑えて、現在地が除霜動作の実行を禁止すべき位置なのかを効率良く判断することができる。
更に、本実施例では、実行禁止エリアApの半径Rpとして、固定値ではなく、荷卸し地点周辺での配送車10の走行履歴(位置履歴)と、除霜時間の実績値とに基づく非固定値を採用した。除霜時間は、四季に応じて変動する。従って、本実施例によれば、上記手法での半径Rpの設定により、四季による除霜時間の変動の影響を抑え、適切に必要十分な広さの実行禁止エリアApを設定することができる。よって、本実施例によれば、実行禁止エリアApが過度に広いことに起因して、除霜動作が十分に行えなくなるのを抑えることができる。
この他、本実施例では、冷凍室内に積荷がない場合には、配送車10が実行禁止エリアApに進入しても、除霜動作の実行を禁止しないようにした。従って、本実施例によれば、積荷への影響がないのにも拘らず、不必要に除霜動作の実行が禁止されてしまうのを抑えることができる。
また、本実施例では、配送車10が実行禁止エリアAp内に位置する場合でも、配送車10が更なる荷卸し無しで実行禁止エリアApを退出すると予想される場合には、除霜動作の実行禁止状態を解除するようにした。更に、除霜動作を実行したほうが好ましい場合には、実行禁止状態の解除時点で、冷凍機30に除霜動作を即実行させるようにした。従って、本実施例によれば、除霜動作を禁止しつつも、この禁止によって冷却効率が悪くなったり故障率が高くなったりするのを適切に抑えることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、除霜時間Trとして、除霜動作の開始時点から当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が除霜動作の終了によって元に戻るまでの時間を計測するようにしたが、除霜時間Trとしては、除霜動作の終了時点から当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が元に戻るまでの時間を計測するようにしてもよい。
更に言えば、この時間の計測値に基づき、仮に除霜動作によって冷凍室内の温度がピークまで上昇している状態で除霜動作を終了した場合に、除霜動作の終了時点から当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が元に戻るまでの時間を、除霜時間Trとして算出するようにしてもよい。
そして、実行禁止エリアApの半径Rpについては、この除霜時間Trに基づいて上式に従い算出(設定)し、実行禁止エリアApでは、除霜動作の実行開始を禁止するだけでなく、実行中の除霜動作の継続についても禁止するように、車載システムは構成されてもよい。このような冷凍機30の制御によっても、荷卸し時に顧客への配送物が除霜動作により高いままの状態となってしまうのを抑えることができる。
最後に、用語間の対応関係について説明する。管理システム50は、制御装置の一例に対応し、位置検出ユニット51及び制御ユニット60が実行するS120の処理にて実現される機能は、位置取得手段によって実現される機能の一例に対応する。
この他、制御ユニット60が実行するS150,S210の処理によって実現される機能は、記録手段によって実現される機能の一例に対応する。また、制御ユニット60が実行するS130〜S230,S530の処理によって実現される機能は、設定手段によって実現される機能の一例に対応する。
更に、制御ユニット60が実行するS540〜S570,S320〜S340,S360,S420〜S440,S460によって実現される機能は、禁止手段によって実現される機能の一例に対応し、制御ユニット60が実行するS330〜S350,S370,S430〜S450,S470の処理によって実現される機能は、解除手段によって実現される機能の一例に対応する。
10…配送車、30…冷凍機、31…冷凍機本体、33…温度センサ、35…制御ユニット、37…通信ユニット、50…管理システム、51…位置検出ユニット、52…ドア開閉センサ、53…通信ユニット、55…入力ユニット、56…表示ユニット、57…音出力ユニット、59…記憶ユニット、60…制御ユニット、61…CPU、63…ROM、65…RAM、510…GPS受信機。

Claims (15)

  1. 配送車(10)搭載の冷凍機(30)において実行される除霜動作を制御する制御装置(50)であって、
    前記配送車の位置座標を取得する位置取得手段(51,60,S120)と、
    荷卸し地点で前記位置取得手段が取得した位置座標を記録媒体に記録する記録手段(60,S150,S210)と、
    前記記録手段によって記録された前記荷卸し地点の位置座標に基づき、前記除霜動作の実行禁止エリアを設定する設定手段(60,S130〜S230,S530)と、
    前記設定手段により設定された前記実行禁止エリアに前記配送車が進入すると、前記冷凍機による前記除霜動作の実行を禁止する禁止手段(60,S540〜S570,S320〜S340,S360,S420〜S440,S460)と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記設定手段は、前記荷卸し地点の一群を、前記荷卸し地点の前記位置座標を指標にグループ化し、前記グループ毎に、対応する地域に対して前記実行禁止エリアを設定すること
    を特徴とする請求項1記載の制御装置。
  3. 前記設定手段は、前記グループ毎に、当該グループに属する前記荷卸し地点の分布に対応した前記実行禁止エリアの中心点を設定することによって、前記グループ毎の前記実行禁止エリアを設定すること
    を特徴とする請求項2記載の制御装置。
  4. 前記実行禁止エリアは、円状のエリアであり、
    前記設定手段は、前記除霜動作の開始後において当該除霜動作によって上昇した冷凍室内の温度が前記除霜動作の終了によって元に戻るまでの除霜期間に前記配送車が走行する距離を推定し、この距離に対応する半径を、前記実行禁止エリアの半径に設定すること
    を特徴とする請求項3記載の制御装置。
  5. 前記設定手段は、前記グループ毎に、当該グループ内の前記荷卸し地点の夫々に前記配送車が到達する過程での前記位置座標の履歴から、当該グループに対応する地域において前記配送車が前記除霜期間に走行する距離を推定し、この距離に対応する半径を、当該グループに対応する前記実行禁止エリアの半径に設定すること
    を特徴とする請求項4記載の制御装置。
  6. 前記設定手段は、前記除霜期間の時間長についての実測値を取得し、前記グループ毎に、当該実測値と、前記位置座標の履歴から特定される、前記グループ内の前記荷卸し地点の夫々に前記配送車が到達する過程での前記配送車の走行速度の平均とから、前記除霜期間に前記配送車が走行する距離を推定すること
    を特徴とする請求項5記載の制御装置。
  7. 前記実行禁止エリアは、円状のエリアであり、
    前記禁止手段は、前記位置座標から特定される現時点での前記実行禁止エリアの中心点までの距離と、前記実行禁止エリアの半径との比較により、前記配送車が前記実行禁止エリアに進入したことを検知すること
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の制御装置。
  8. 所定条件が満足されると、前記除霜動作の実行禁止状態を解除する解除手段(60,S350,S370,S450,S470)
    を備えること
    を特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の制御装置。
  9. 前記解除手段は、前記実行禁止エリアに前記配送車が進入した後、更なる荷卸しの発生無しで前記配送車が前記実行禁止エリアから退出すると予想される特定事象が発生すると、前記所定条件が満足されたとして、前記除霜動作の実行禁止状態を解除すること
    を特徴とする請求項8記載の制御装置。
  10. 前記解除手段は、前記特定事象として、前記実行禁止エリア内での荷卸し発生後、前記実行禁止エリアと同形及び同心であるが前記実行禁止エリアより所定割合小さいサイズのエリアとして定義された基準エリア、を前記配送車が退出する事象が発生すると、前記実行禁止状態を解除すること
    を特徴とする請求項9記載の制御装置。
  11. 前記解除手段は、前記特定事象として、前記配送車が前記実行禁止エリアを進入してから所定時間が経過し、更に、前記配送車が前記実行禁止エリアの中心点から離れる方向に移動する事象が発生すると、前記実行禁止状態を解除すること
    を特徴とする請求項9記載の制御装置。
  12. 前記解除手段は、前記特定事象として、前記実行禁止エリアと同形及び同心であるが前記実行禁止エリアより所定割合小さいサイズのエリアとして定義された基準エリアに、前記配送車が進入し、且つ、前記基準エリアから前記配送車が退出し、且つ、当該退出時点から一定時間が経過する事象が発生すると、前記実行禁止状態を解除すること
    を特徴とする請求項9記載の制御装置。
  13. 前記解除手段は、前記実行禁止状態を解除するときに前記冷凍機が前記除霜動作を実行すべき環境にある場合には、前記冷凍機に前記除霜動作を開始させること
    を特徴とする請求項8〜請求項12のいずれか一項記載の制御装置。
  14. 前記禁止手段は、冷凍室内に配送物が格納されていると推定される場合に限って、前記除霜動作の実行を禁止すること
    を特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の制御装置。
  15. 前記記録手段は、前記配送車におけるドアの開閉信号及び前記配送車に設けられたユーザインタフェースからの入力信号の少なくとも一方に基づき、荷卸しの発生を検知し、荷卸しの発生を検知した時点での前記位置座標を、前記荷卸し地点の前記位置座標として記録すること
    を特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか一項記載の制御装置。
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