JP5864988B2 - 強化ガラス板切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、強化ガラス板を切断予定ラインに沿って切断するための強化ガラス板切断方法に関する。
ガラスからなる板状の加工対象物を切断するための従来の技術として、例えば、特許文献1に記載のガラス板の加工装置が知られている。この加工装置は、切り線形成用の支持台と、切り線形成手段と、折り割り用の支持台と、折り割り手段とを備えている。この加工装置では、まず、切り線形成用の支持台にガラス板を載置した後に、切り線形成手段によって、そのガラス板の表面に切り線を形成する。続いて、この加工装置では、切り線が形成されたガラス板を折り割り用の支持台に搬送した後に、折り割り手段によって、そのガラス板を切り線に沿って切断する。
特開2008−110882号公報
ところで、現在、例えば携帯端末のタッチパネルを製造するために、強化ガラス板の加工の需要が急増している。強化ガラス板は、例えば、通常のガラス板をカリウム溶液に浸けこみ、そのガラス板の表面のナトリウムイオンとカリウムイオンとを置換する(すなわち化学強化を施す)ことによって得ることができる。そのような強化ガラス板の内部には応力が保持されている。したがって、強化ガラス板を切断する際には、上述した従来の加工装置によってその表面に切り線を形成すると、切り線から内部応力が解放される結果、予期しない方向に割れが進展する。そのため、上述した従来の加工装置にあっては、強化ガラス板を所望の形状に切断することは困難であった。
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、強化ガラス板を所望の形状に切断することができる強化ガラス板切断方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、強化ガラス板を所望の形状に切断するためには、レーザ光の照射によって切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成することが有効であることを見出した。レーザ光の照射によって、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成すると、その改質領域が内部応力の解放の起点となる。その結果、改質領域に沿って割れが進展するので、切断予定ラインに沿って、すなわち所望の形状に強化ガラス板を切断できる。特に、本発明者は、改質領域を形成するためのレーザ光の照射を所定のパルスピッチで行うことにより、改質領域を形成してから所定時間経過した後に、改質領域から発生した割れが強化ガラス板の表面や裏面に到達するようにできることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明に係る強化ガラス板切断方法は、強化ガラス板の切断予定ラインに沿って強化ガラス板にレーザ光を照射することにより、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成し、切断予定ラインに沿って強化ガラス板を切断する強化ガラス板切断方法であって、切断予定ラインに沿って所定のパルスピッチでレーザ光を強化ガラス板に照射することにより、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成する工程と、切断予定ラインに沿って強化ガラス板を切断する工程と、を備え、所定のパルスピッチは、改質領域から発生した割れが、強化ガラス板の内部応力によって、改質領域を形成してから所定時間経過した後に、強化ガラス板の表面及び裏面の少なくとも一方に到達するようなピッチであることを特徴とする。
この強化ガラス板切断方法においては、切断予定ラインに沿って所定のパルスピッチでレーザ光を強化ガラス板に照射する。これにより、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成する。強化ガラス板の内部に形成された改質領域は、上述したように、内部応力の解放の起点となる。このため、内部応力の解放により改質領域に沿って割れが進展する。よって、この強化ガラス板切断方法によれば、切断予定ラインに沿って、すなわち所望の形状に強化ガラス板を切断できる。特に、この強化ガラス板切断方法においては、改質領域を形成するためのレーザ光の照射を、改質領域から発生した割れが、改質領域を形成してから所定時間経過した後に、強化ガラス板の表面や裏面に到達するようなパルスピッチで実施する。このため、所定時間のうちに改質領域に沿って割れが伸展することを抑制できるので、改質領域を形成した後の強化ガラス板の取り扱いが容易となる。
本発明に係る強化ガラス板切断方法においては、所定のパルスピッチは、20μm以上100μm以下とすることができる。この場合には、確実に、改質領域を形成してから所定時間経過した後に強化ガラス板の表面や裏面に割れが到達するようにできる。
本発明に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板は、強化ガラスの縁部を含む外側部分と、外側部分よりも内側に位置する内側部分とを含み、改質領域を形成する工程においては、切断予定ラインに沿って内側部分の全体に渡って延在するように改質領域を形成すると共に、外側領域に改質領域を形成しないことができる。この場合には、改質領域が形成されない外側部分が、内部応力の解放の歯止めとなるので、意図しないタイミングで強化ガラス板が切断されることを防止できる。
上記の本発明に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板を切断する工程において、強化ガラス板から外側部分を切除した後に、強化ガラス板を放置することにより、内部応力によって切断予定ラインに沿って割れを伸展させて強化ガラス板を切断することができる。この場合には、例えば外部から応力を加えて強化ガラス板を切断する場合に比べて、強化ガラス板を切断する工程を簡略化できる。
或いは、上記の本発明に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板を切断する工程において、切断予定ラインに沿って強化ガラス板に応力を加えることにより、強化ガラス板を切断することができる。この場合には、所望のタイミングで強化ガラス板を切断することができる。
本発明に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板は、強化ガラスの縁部を含む外側部分と、外側部分よりも内側に位置する内側部分とを含み、改質領域を形成する工程においては、切断予定ラインに沿って外側部分及び内側部分の全体に渡って延在するように改質領域を形成することができる。この場合にも、強化ガラス板を切断する工程において、強化ガラス板を放置することにより、内部応力によって切断予定ラインに沿って割れを伸展させて強化ガラス板を切断することができる。或いは、強化ガラス板を切断する工程において、切断予定ラインに沿って強化ガラス板に応力を加えることにより、強化ガラス板を切断することができる。これらの場合には、外側部分を切除する場合に比べて、強化ガラス板を切断する工程を簡略化できる。
また、本発明に係る強化ガラス板切断方法は、強化ガラス板を切断した後に、強化ガラス板から切り出された有効部分の切断面から改質領域を除去する工程をさらに備えることができる。この場合には、有効部分の抗折強度を向上させることができる。
本発明によれば、強化ガラス板を所望の形状に切断することができる強化ガラス板切断方法を提供することができる。
改質領域の形成に用いられるレーザ加工装置の概略構成図である。 改質領域の形成の対象となる加工対象物の平面図である。 図2の加工対象物のIII−III線に沿っての断面図である。 レーザ加工後の加工対象物の平面図である。 図4の加工対象物のV−V線に沿っての断面図である。 図4の加工対象物のVI−VI線に沿っての断面図である。 本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法の主要な工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法の主要な工程を説明するための図である。 改質領域を形成した後の強化ガラス板の拡大平面写真である。 本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法の主要な工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法の主要な工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法により切り出された有効部分の斜視図である。 改質領域を形成した後の強化ガラス板の拡大平面写真である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において、同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法では、切断予定ラインに沿って強化ガラス板にレーザ光を照射することにより、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に切断の起点となる改質領域を形成する。そこで、まず、その改質領域の形成について、図1〜6を参照して説明する。
図1に示されるように、レーザ加工装置100は、レーザ光Lをパルス発振するレーザ光源101と、レーザ光Lの光軸(光路)の向きを90°変えるように配置されたダイクロイックミラー103と、レーザ光Lを集光するための集光用レンズ105と、を備えている。また、レーザ加工装置100は、集光用レンズ105で集光されたレーザ光Lが照射される加工対象物1を支持するための支持台107と、支持台107を移動させるためのステージ111と、レーザ光Lの出力やパルス幅等を調節するためにレーザ光源101を制御するレーザ光源制御部102と、ステージ111の駆動を制御するステージ制御部115と、を備えている。
このレーザ加工装置100においては、レーザ光源101から出射されたレーザ光Lは、ダイクロイックミラー103によってその光軸の向きを90°変えられ、支持台107上に載置された加工対象物1の内部に集光用レンズ105によって集光される。これと共に、ステージ111が移動させられ、加工対象物1がレーザ光Lに対して切断予定ライン5に沿って相対移動させられる。これにより、切断予定ライン5に沿った改質領域が加工対象物1に形成されることとなる。
加工対象物1としては、種々の材料(例えば、ガラス、半導体材料、圧電材料等)からなる板状の部材(例えば、基板、ウェハ等)が用いられる。図2に示されるように、加工対象物1には、加工対象物1を切断するための切断予定ライン5が設定されている。切断予定ライン5は、直線状に延びた仮想線である。加工対象物1の内部に改質領域を形成する場合、図3に示されるように、加工対象物1の内部に集光点Pを合わせた状態で、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち、図2の矢印A方向に)相対移動させる。これにより、図4〜6に示されるように、改質領域7が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部に形成され、切断予定ライン5に沿って形成された改質領域7が切断起点領域8となる。
なお、集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。また、切断予定ライン5は、直線状に限らず曲線状であってもよいし、仮想線に限らず加工対象物1の表面3に実際に引かれた線であってもよい。また、改質領域7は、連続的に形成される場合もあるし、断続的に形成される場合もある。また、改質領域7は列状でも点状でもよく、要は、改質領域7は少なくとも加工対象物1の内部に形成されていればよい。また、改質領域7を起点に亀裂が形成される場合があり、亀裂及び改質領域7は、加工対象物1の外表面(表面、裏面、若しくは外周面)に露出していてもよい。
ここで、レーザ光Lは、加工対象物1を透過すると共に加工対象物1の内部の集光点P近傍において特に吸収され、これにより、加工対象物1に改質領域7が形成される(すなわち、内部吸収型レーザ加工)。よって、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lが殆ど吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融することはない。一般的に、表面3から溶融され除去されて穴や溝等の除去部が形成される(表面吸収型レーザ加工)場合、加工領域は表面3側から徐々に裏面側に進行する。
ところで、本実施形態において形成される改質領域は、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理特性が周囲と異なる状態になった領域をいう。改質領域としては、例えば、溶融処理領域(一旦溶融後に再固化した領域、溶融状態にある領域、及び溶融状態から再固化する途中の状態にある領域の少なくとも一つを含む領域を意味する)、クラック領域、絶縁破壊領域、及び、屈折率変化領域等があり、これらが混在した領域もある。さらに、改質領域としては、加工対象物の材料において改質領域の密度が非改質領域の密度と比較して変化した領域や、格子欠陥が形成された領域がある(これらをまとめて高密転移領域ともいう)。
また、溶融処理領域や屈折率変化領域、改質領域の密度が非改質領域の密度と比較して変化した領域、格子欠陥が形成された領域は、さらに、それらの領域の内部や改質領域と非改質領域との界面に亀裂(割れ、マイクロクラック等)を内包している場合がある。内包される亀裂は、改質領域の全面に渡る場合や一部分のみや複数部分に形成される場合がある。加工対象物1としては、例えば、シリコン、ガラス、LiTaOまたはサファイア(Al)からなる基板やウェハ、またはそのような基板やウェハを含むものが挙げられる。
また、本実施形態においては、切断予定ライン5に沿って改質スポット(加工痕)を複数形成することによって、改質領域7を形成している。改質スポットとは、パルスレーザ光の1パルスのショット(つまり1パルスのレーザ照射:レーザショット)で形成される改質部分であり、改質スポットが集まることにより、改質領域7となる。改質スポットとしては、クラックスポット、溶融処理スポット、若しくは屈折率変化スポット、またはそれらの少なくとも2つが混在するもの等が挙げられる。このような改質スポットについては、要求される切断精度、要求される切断面の平坦性、加工対象物の厚さ、種類、結晶方位等を考慮して、その大きさや発生する亀裂の長さを適宜制御することが好ましい。
引き続いて、図7〜13を参照し、本発明の一実施形態に係る強化ガラス板切断方法について説明する。なお、図8は、図7のVIII−VIII線に沿っての部分断面図である。この強化ガラス板切断方法は、強化ガラス板の切断予定ラインに沿って強化ガラス板にレーザ光を照射することにより、切断予定ラインに沿って強化ガラス板の内部に改質領域を形成し、切断予定ラインに沿って強化ガラス板を切断する。この強化ガラス板切断方法を用いることにより、強化ガラス板から、例えば携帯端末のタッチパネル等に用いられる強化ガラス部材を製造することができる。
この強化ガラス板切断方法においては、まず、図7に示されるように、加工対象物としての矩形板状の強化ガラス板1を準備する。強化ガラス板1には、切断予定ライン5が設定されている。切断予定ライン5は、強化ガラス板1の形状や、所望する強化ガラス部材の形状等に合わせて任意に設定することができる。ここでは、切断予定ライン5は、強化ガラス板1の表面3に沿って矩形の格子状に設定されている。したがって、この強化ガラス板切断方法を用いて製造される強化ガラス部材は矩形板状となる。
なお、強化ガラスとは、引張応力層と、その引張応力層を覆うように形成された圧縮応力層とを有するガラスである。つまり、強化ガラスの内部には応力が保持されている。強化ガラスは、例えば、通常のガラスをカリウム溶液に浸けこんで、表面のナトリウムイオンとカリウムイオンとを置換することにより、その表面に圧縮応力層を形成することによって製造することができる(化学強化法)。或いは、強化ガラスは、例えば、通常のガラスを加熱した後に、その表面に空気を吹き付けるなどして急冷することにより製造することができる(急冷強化法)。
続いて、準備した強化ガラス板1を、レーザ加工装置100の支持台107に載置する。ここでは、強化ガラス板1の裏面4を支持台107の支持面側に向けて(すなわち、強化ガラス板1の表面3を集光用レンズ105側に向けて)強化ガラス板1を支持台107に載置する(図1参照)。このとき、強化ガラス板1は、支持台107に直に載置される。つまり、強化ガラス板1の裏面4には、例えばダイシングフィルム等のシートを貼着しない。
続いて、図8の(a)部に示されるように、強化ガラス板1の表面3、裏面4及び側面6から所定距離だけ内側にレーザ光Lの集光点Pを位置させる。レーザ光Lの集光点Pの位置の変更は、例えば、ステージ制御部115の制御の元でステージ111を駆動し、支持台107を移動させることにより行うことができる。
続いて、図8の(b)部に示されるように、強化ガラス板1の表面3をレーザ光入射面として、複数の切断予定ライン5のうちの一の切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1にレーザ光Lを照射する。つまり、切断予定ライン5に沿って(すなわち、図中の矢印A方向に沿って)レーザ光Lの集光点Pを相対的に移動(スキャン)させる。ここでのレーザ光Lの集光点Pの相対移動についても、例えば、ステージ制御部115の制御の元でステージ111を駆動し、支持台107を移動させることにより行うことができる。
このとき、レーザ光Lのパルス発振の周波数Fや、レーザ光Lの集光点Pの移動速度Vを調整することによって、レーザ光Lのパルスピッチ(速度V/周波数F)PTを調整する。つまり、この工程では、切断予定ライン5に沿って所定のパルスピッチPTでレーザ光Lを強化ガラス板1に照射する。なお、パルスピッチPTは、例えば図8の(b)部において、互いに隣接する集光点P1と集光点P2との距離である。
パルスピッチPTは、レーザ光Lの照射によって形成される改質領域7から発生した割れが、強化ガラス板1の内部応力によって、改質領域7を形成してから(より具体的には、改質領域7を起点として内部応力が解放され得る状態となってから)所定時間経過した後に、強化ガラス板1の表面3及び裏面4の少なくとも一方に到達するようなピッチである。詳しくは後述するが、パルスピッチPTは、例えば、20μm以上100μm以下の範囲とすることができる。
このようなレーザ光Lの照射によって、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1の内部に改質領域7が形成される。レーザ光Lが所定のパルスピッチPTで強化ガラス板1に照射されるので、改質領域7は、そのパルスピッチPTに応じた間隔で強化ガラス板1の内部に形成される改質スポット9の集合として構成される。このとき形成される改質領域7(すなわち改質スポット9)は、例えば、クラック領域(クラックスポット)や溶融処理領域(溶融処理スポット)等を含む。
図9は、実際にレーザ光Lの照射を実施した場合の強化ガラス板の拡大平面写真である。この場合の加工条件は次のとおりである。
レーザ出力:20μJ
波長:532nm
パルス幅:600ps
パルスピッチPT:66.7μm
集光位置:レーザ光入射面から150μm。
図9に示されるように、パルスピッチPTに応じた間隔で強化ガラス板1の内部に改質スポット9が形成されている。また、改質スポット9からは、複数の亀裂9aが延びている。改質領域7は、これらの改質スポット9及び亀裂9aを含んでいる。
このようなレーザ光Lの照射を、全ての切断予定ライン5に沿って実施することにより、図10に示されるように、切断予定ライン5に沿った格子状の改質領域7を強化ガラス板1の内部に形成する。改質領域7で囲われた部分、すなわち、格子状の改質領域7で規定される升目の各々に対応する部分が、強化ガラス部材のための有効部分12となる。有効部分12のそれぞれは、第1の方向に沿って延在する改質領域7aと、第1の方向に交差する第2の方向に沿って延在する改質領域7bとによって規定されている。改質領域7aと改質領域7bとは、特に、最外部に位置する一連の有効部分12の角部CPにおいても、互いに交差している。換言すれば、改質領域7aと改質領域7bとは、それぞれの延在方向において、最外部に位置する有効部分12の角部CPを越えてさらに延在している。このように改質領域7を形成することにより、有効部分12の角部CPの処理が容易となる。
なお、このレーザ光Lの照射は、強化ガラス板1の側面6から所定距離だけ内側において行われる。つまり、強化ガラス板1は、強化ガラス板1の縁部を含む矩形環状の外側部分1aと、外側部分1aの内側に位置する矩形の内側部分1bとからなり、内側部分1bのみにレーザ光Lを照射して改質領域7を形成する。より具体的には、切断予定ライン5に沿って内側部分1bの全体に渡ってレーザ光Lを照射する(スキャンする)ことにより、切断予定ライン5に沿って内側部分1bの全体に渡って延在するように改質領域7を形成する。外側部分1aには改質領域7を形成しない。したがって、改質領域7は、強化ガラス板1の側面6に露出していない。
続いて、図11の(a)部に示されるように、改質領域7が形成された強化ガラス板1を、支持台107から別の支持台108に移送する。より具体的には、強化ガラス板1を、レーザ光Lを照射するための支持台107から外して、後の工程において切断を行うための別の支持台108に移送して載置する。このとき、強化ガラス板1の裏面4を支持台108の支持面側に向けて、強化ガラス板1を支持台108に載置する。上述したように、強化ガラス板1の裏面4にはダイシングフィルム等のシートが貼着されていないので、強化ガラス板1は支持台108に直に載置される。なお、強化ガラス板1の移送は、例えば吸着パッド等を用いて行うことができる。
続く工程では、強化ガラス板1の切断を行う。この強化ガラス板切断方法においては、切断予定ライン5に沿って(すなわち改質領域7に沿って)強化ガラス板1に応力を加えることなく強化ガラス板1を放置することにより強化ガラス板1を切断する場合と、切断予定ライン5に沿って(すなわち改質領域7に沿って)強化ガラス板1に応力を加えることにより強化ガラス板1を切断する場合とがある。まず、改質領域7に沿って強化ガラス板1に応力を加えることなく強化ガラス板1を放置して強化ガラス板1を切断する場合について説明する。
この場合には、まず、強化ガラス板1から外側部分1aを切除する。より具体的には、まず、図11の(a)部に示されるように、強化ガラス板1の側面6に複数(ここでは4つ)の傷部11を形成する。傷部11は、強化ガラス板1の外側部分1aに形成される。傷部11は、例えば、ダイヤモンドカッタやレーザスクライバー等のスクライブ形成装置を用いて形成することができる。
続いて、傷部11を用いて、その傷部11とそれに対向する側面6とを結ぶ直線(図中の破線BL:傷部11の延在方向)に沿って、強化ガラス板1を切断する。これにより、図11の(b)部に示されるように、強化ガラス板1から外側部分1aが切除されて、強化ガラス板1Aが形成される。上述したように、強化ガラス板1の内側部分1bには、その全体に渡って延在するように改質領域7が形成されている。したがって、強化ガラス板1Aの切断面6Aには、改質領域7が露出する。これにより、改質領域7を起点として内部応力が解放され得る状態となる。
続いて、改質領域7に沿って強化ガラス板1Aに応力を加えることなく、強化ガラス板1Aを所定時間放置する。これにより、強化ガラス板1Aの内部応力の解放によって、改質領域7から発生した割れが、所定時間経過した後において強化ガラス板1Aの表面3や裏面4に到達する。そして、内部応力の解放により改質領域7に沿って割れが伸展し、強化ガラス板1Aが改質領域7に沿って自然に切断される。
強化ガラス板1Aが切断されるのに要する時間(すなわち、改質領域7から発生した割れが強化ガラス板1Aの表面3や裏面4に到達するのに要する時間)は、例えば、上述した改質領域7を形成する工程におけるパルスピッチPTを調整することにより制御することができる。より具体的には、パルスピッチPTを短くすればこの時間も短くなり、パルスピッチPTを長くすればこの時間も長くなる。
パルスピッチPTを20μm以上とすることにより、レーザ光Lの照射が行われてすぐに(すなわち改質領域7を形成してすぐに、より具体的には内部応力が解放され得る状態となってすぐに)強化ガラス板1が自然に切断されてしまうことを防止できる。換言すれば、パルスピッチPTを20μmよりも短く設定すると、内部応力の解放がレーザ光Lの照射時に起こってしまい、レーザ光Lが照射されていない部分を含めて予期しない方向に割れが進展してしまう場合がある。このため、パルスピッチPTを20μmよりも短く設定すると、加工品質が低下する。
また、パルスピッチPTを100μm以下にとすることにより、強化ガラス板1Aの切断が起こらないことを防止できる。換言すれば、パルスピッチPTを100μmよりも長くすると、内部応力の解放効果が弱まってしまうため、強化ガラス板1Aが自然に切断されない場合がある。これらの理由から、上述した改質領域7を形成する工程においては、パルスピッチPTを20μm以上100μm以下の範囲とすることが望ましい。
次に、改質領域7に沿って強化ガラス板1に応力を加えることにより強化ガラス板1を切断する場合について説明する。この場合には、ナイフエッジ等のブレーク装置を用いて、強化ガラス板1に沿って強化ガラス板1に応力を加える。これにより、改質領域7に沿って強化ガラス板1が切断される。この場合には、強化ガラス板1から外側部分1aを切除する必要はないが、上述したように予め外側部分1aを切除してもよい。
このように改質領域7に沿って強化ガラス板1に応力を加えることにより強化ガラス板1を切断する場合においても、内部応力が改質領域7を起点として解放されることにより、改質領域7に沿って強化ガラス板1に割れが進展し、強化ガラス板1が改質領域7に沿って切断される。この場合には、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1に応力を加えるタイミングを調整することにより、所望のタイミングで強化ガラス板1を切断することができる。
以上のように、改質領域7に沿って強化ガラス板1(強化ガラス板1A)を切断することにより、強化ガラス板1(強化ガラス板1A)から有効部分(切断片)12が切り出される。図12に示されるように、切り出された有効部分12の切断面12aには、改質領域7が露出している。このため、続く工程では、有効部分12の切断面12aから、改質領域7を除去する。
改質領域7の除去は、例えば、有効部分12の切断面12aを機械研磨することにより行うことができる。或いは、改質領域7の除去は、有効部分12の切断面12aを酸やアルカリを用いてエッチングすることにより行うことができる。このように有効部分12の切断面12aから改質領域7を除去すれば、抗折強度を向上させることができる。
その後、必要に応じて、改質領域7を除去した後の有効部分12の切断面12aを強化することができる。有効部分12の切断面12aの強化は、例えば、その切断面12aの上に樹脂膜や酸窒化アルミニウム膜を設けることにより行うことができる。或いは、有効部分12の12aの強化は、例えば、その切断面12aに対して化学強化を施すことにより行うことができる。
以上の工程により、強化ガラス板1(強化ガラス板1A)から有効部分12が切り出され、有効部分12から強化ガラス部材が製造される。
以上説明したように、本実施形態に係る強化ガラス板切断方法においては、切断予定ライン5に沿って所定のパルスピッチPTでレーザ光Lを強化ガラス板1に照射する。これにより、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1の内部に改質領域7を形成する。強化ガラス板1の内部に形成された改質領域7は、内部応力の解放の起点となる。このため、内部応力の解放により改質領域7に沿って割れが進展する。よって、この強化ガラス板切断方法によれば、切断予定ライン5に沿って、すなわち所望の形状に強化ガラス板1を切断できる。
特に、本実施形態に係る強化ガラス切断方法においては、改質領域7を形成するためのレーザ光Lの照射を、改質領域7から発生した割れが、改質領域7を形成してから(ここでは内部応力が解放され得る状態となってから)所定時間経過した後に、強化ガラス板1の表面3や裏面4に到達するようなパルスピッチPTで実施する。このため、意図しないタイミング(例えば、強化ガラス板1が支持台107の上にあるタイミングや、強化ガラス板1を支持台107から移送しているタイミング)で強化ガラス板1が切断されることを抑制できる。よって、この強化ガラス板切断方法によれば、改質領域7を形成した後の強化ガラス板1の取り扱いが容易となる。
また、本実施形態に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板1の内側部分1bのみに改質領域7を形成する(すなわち、強化ガラス板1の縁部に、改質領域7を含まない外側部分1aを設ける)。このため、その外側部分1aが、強化ガラス板1の内部応力の解放の歯止めとなり、上述したような意図しないタイミングで強化ガラス板1が切断されることを防止することができる。
また、本実施形態に係る強化ガラス板切断方法においては、強化ガラス板1の裏面4にダイシングフィルム等のシートを貼着せずに、強化ガラス板1を支持台107,108に直に載置する。このため、ダイシングフィルム等のシートが、強化ガラス板1(強化ガラス板1A)における内部応力の解放を妨げることがない。よって、強化ガラス板1を確実に切断することができる。
以上の実施形態は、本発明に係る強化ガラス板切断方法の一実施形態を説明したものである。したがって、本発明に係る強化ガラス板切断方法は、上述した強化ガラス板切断方法に限定されるものではない。本発明に係る強化ガラス板切断方法は、特許請求の範囲に記した各請求項の要旨を変更しない範囲において、上述した強化ガラス板切断方法を任意に変更したものとすることができる。
例えば、改質領域7を形成する工程において、強化ガラス板1の内側部分1bのみにレーザ光Lを照射して改質領域7を形成したが、改質領域7を形成する工程はこの態様に限定されない。すなわち、改質領域7を形成する工程においては、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1の外側部分1a及び内側部分1bの全体に渡ってレーザ光Lを照射する(スキャンする)ことにより、切断予定ライン5に沿って外側部分1a及び内側部分1bの全体に渡って延在するように(すなわち、強化ガラス板1の全体に渡って延在するように)改質領域7を形成してもよい。
この場合には、改質領域7を形成すると同時に内部応力が解放され得る状態となるが、パルスピッチPTを上述したようなピッチとすることにより、所定時間の間に強化ガラス板1の切断が起こらないようにすることができる。なお、この場合においても、上述したように、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1に応力を加えることなく強化ガラス板1を放置することにより強化ガラス板1を切断してもよいし、切断予定ライン5に沿って強化ガラス板1に応力を加えることにより強化ガラス板1を切断してもよい。このように、強化ガラス板1の全体に渡って延在するように改質領域7を形成すれば、強化ガラス板1を切断する工程が簡略化される。
また、改質領域7を形成する工程においては、上述したパルスピッチPT以外のレーザ光Lの照射条件を調整してもよい。例えば、レーザ光Lのパルス幅を短くすることにより、加工性能が上がり、加工エネルギーを小さくすることが可能となる。また、レーザ光Lの集光点Pを、強化ガラス板1の中心よりもレーザ光入射面(ここでは表面3)側に位置させることにより(すなわち、より表面3に近い部分を加工することにより)、改質領域7を形成し易くなり、加工エネルギーを小さくすることが可能となる。
図13は、2種の加工エネルギーによって改質領域を形成した場合の強化ガラス板の拡大平面写真である。図13において、改質領域7Aは加工エネルギーを比較的小さくした場合に形成されたものであり、改質領域7Bは加工エネルギーを比較的大きくした場合に形成されたものである。図13に示されるように、加工エネルギーを小さくすれば、強化ガラス板の内部に形成される改質領域(すなわち改質スポット9及び亀裂9a)のサイズを小さくすることができる。このように改質領域のサイズを小さくすれば、抗折強度が向上すると共に、端面処理の工数を削減できる。
ここで、加工条件については、図9の説明と共に記した条件が望ましいが、強化ガラス板1の強化度やその他の種々の条件に応じて適宜変更することができる。例えば、レーザ出力は、より確実に切断を行う観点から、高い方が望ましい(一例としては20μJ以上であることが望ましい)。また、同様の観点から、レーザ光Lの集光位置は、強化ガラス板1の表面3及び裏面4に比較的近い位置(例えば70μm)とすることが望ましい。例えば、強化ガラス板1の厚さが100μm以上である場合には、レーザ光Lの集光位置は、その強化ガラス板1の表面3及び裏面4のそれぞれから50μm程度内側に設定することが望ましい。
また、パルスピッチPTについては、上記実施形態において説明したように、レーザ光Lの照射から所定時間経過した後に強化ガラス板1の切断が起こるように(すなわちレーザ光Lの照射後即座に強化ガラス板1が切断されないように)、20μ〜100μmの範囲であることが望ましいが、単に強化ガラス板1を切断するだけであれば、例えば8μ〜12μmの範囲であってもよい。パルスピッチPTを8μm〜12μmの範囲とした場合には、レーザ光Lの照射の直後に強化ガラス板1の切断が起こり、レーザ光Lの照射が完了すれば強化ガラスの切断もほぼ完了するといった状況となる。
なお、パルスピッチPTを20μm〜100μmの範囲とすれば、パルスピッチPTを8μm〜12μmの範囲とした場合に比べて、有効部分12の抗折強度が向上すると共に、改質スポット9の数が少なくてすむので、有効部分12の切断面12aの研磨工程が容易となる。例えば携帯端末のタッチパネルのように比較的大きな有効部分12を切り出す際には、パルスピッチPTを20μm〜100μmの範囲とすることが特に有効である。一方で、10mm×10mm以下の比較的小さな有効部分12を切り出す際には、パルスピッチPTを8μm〜12μmの範囲としてもよい。そして、中程度の大きさの有効部分12を切り出す際には、パルスピッチPTを、8μm〜12μmの範囲と20μm〜100μmの範囲とを組み合わせたものとすることができる。
また、強化ガラス板1においては、レーザ光Lの入射面にIRカットコートが設けられる場合があり、その場合には、レーザ光Lの波長を532nm程度とすることが望ましい(波長が1064nmである場合には透過しない)。また、パルス幅については、改質領域7からの亀裂を好適に伸展させる観点から、100ps以上(例えば100ps〜800ps程度)が望ましい。
また、改質領域7を形成する工程においては、レーザ光Lの偏光方向を変更してもよい。この場合には、レーザ光Lの偏光方向の変更に応じて、加工性能を変化させることができる。また、改質領域7を形成する工程において、集光用レンズ105の集光性能を上げることにより、低い加工エネルギーで改質領域7を形成することが可能となる。また、改質領域7を形成する工程において、レーザ光Lのビーム形状を変更することにより、改質領域7のサイズを制御することができる。さらには、改質領域7を形成する工程において、多点加工を行うことができる。この場合には、強化ガラス板1の内部の複数の点にレーザ光Lを同時に集光することにより、加熱誘引・内部応力解放効果で加工性能を向上することができる。
1,1A…強化ガラス板、1a…外側部分、1b…内側部分、3…表面、4…裏面、5…切断予定ライン、7…改質領域、12…有効部分、レーザ光L、パルスピッチPT。

Claims (8)

  1. 強化ガラス板の切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板にレーザ光を照射することにより、前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板の内部に改質領域を形成し、前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板を切断する強化ガラス板切断方法であって、
    前記切断予定ラインに沿って所定のパルスピッチで前記レーザ光を前記強化ガラス板に照射することにより、前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板の内部に前記改質領域を形成する工程と、
    前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板を切断する工程と、を備え、
    前記所定のパルスピッチは、前記改質領域から発生した割れが、前記強化ガラス板の内部応力によって、前記改質領域を形成してから所定時間経過した後に、前記強化ガラス板の表面及び裏面の少なくとも一方に到達するようなピッチであり、
    前記所定のパルスピッチは、20μm以上100μm以下である、
    ことを特徴とする強化ガラス板切断方法。
  2. 前記強化ガラス板は、前記強化ガラスの縁部を含む外側部分と、前記外側部分よりも内側に位置する内側部分とを含み、
    前記改質領域を形成する工程においては、前記切断予定ラインに沿って前記内側部分の全体に渡って延在するように前記改質領域を形成すると共に、前記外側部分に前記改質領域を形成しない、ことを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス板切断方法。
  3. 前記強化ガラス板を切断する工程においては、前記強化ガラス板から前記外側部分を切除した後に、前記強化ガラス板を放置することにより、前記内部応力によって前記切断予定ラインに沿って割れを伸展させて前記強化ガラス板を切断する、ことを特徴とする請求項2に記載の強化ガラス板切断方法。
  4. 前記強化ガラス板を切断する工程においては、前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板に応力を加えることにより、前記強化ガラス板を切断する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の強化ガラス板切断方法。
  5. 前記強化ガラス板は、前記強化ガラスの縁部を含む外側部分と、前記外側部分よりも内側に位置する内側部分とを含み、
    前記改質領域を形成する工程においては、前記切断予定ラインに沿って前記外側部分及び前記内側部分の全体に渡って延在するように前記改質領域を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス板切断方法。
  6. 前記強化ガラス板を切断する工程においては、前記強化ガラス板を放置することにより、前記内部応力によって前記切断予定ラインに沿って割れを伸展させて前記強化ガラス板を切断する、ことを特徴とする請求項5に記載の強化ガラス板切断方法。
  7. 前記強化ガラス板を切断する工程においては、前記切断予定ラインに沿って前記強化ガラス板に応力を加えることにより、前記強化ガラス板を切断する、ことを特徴とする請求項5に記載の強化ガラス板切断方法。
  8. 前記強化ガラス板を切断した後に、前記強化ガラス板から切り出された有効部分の切断面から前記改質領域を除去する工程をさらに備える、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の強化ガラス板切断方法。
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