JP5751328B2 - 構造化照明光学系および構造化照明顕微鏡装置 - Google Patents

構造化照明光学系および構造化照明顕微鏡装置 Download PDF

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Description

本発明は、構造化照明光学系および構造化照明顕微鏡装置に関する。
試料(標本)における微小構造の観察や計測の分野において、より高い空間分解能が求められている。この空間分解能を高める方法として、試料を縞状の照明光で変調して撮像し、画像処理によって復調を行う手法が提案されている(例えば、下記特許文献1,2を参照)。
下記特許文献1に開示されている第6の実施形態は、蛍光観察装置に適用した例であり、その光学系は、光源から発せられた可干渉光を含む照明光を回折格子等の光束分割素子によって分割後、分割した複数の照明光束を対物レンズの瞳位置に集光させ、対物レンズから角度の異なる平行光束として射出させ、観察物体近傍で重なり合う干渉縞を形成する。縞状に変調された照明光により、本来結像光学系のみでは伝達できなかった観察物体の形状情報の空間周波数成分を含む回折光を結像に関与させることができる。そして、分割した照明光の位相を相対的に変調することにより、干渉縞を観察物体上で移動させて複数の画像を取得し、画像演算処理による像形成を可能にしている。
具体的には、光束分割素子を光軸と垂直な方向に移動させることによって、あるいは別の例では、照明光の一方の光路に楔形プリズムを挿入し、それを光軸と垂直な方向に移動させることによって、干渉縞を移動させるための位相変調を行っている。
下記特許文献2に開示されている方法は、光源から発せられた可干渉光を含む照明光を光ファイバにより導入後、回折格子等の光束分割手段によって分割し、分割した複数の照明光を対物レンズの瞳位置に集光させ、観察物体近傍で干渉縞を形成する。上述の場合と同様に、縞状に変調された照明光により、本来結像光学系のみでは伝達できなかった観察物体の形状情報の高周波成分を結像に関与させることができる。そして上述の場合と同様にして複数の画像を取得し、画像演算処理による像形成を行っている。
この方法では、1枚の画像を形成するために、照明光に位相変調を与えた複数の画像を取得するだけでなく、照明光の干渉縞の向きも変えて画像取得している。その理由は、高周波成分が結像に関与できるのは、照明光の干渉縞の方向と同じ方向を持った構造のみであるため、2次元に広がる標本の形状を再現するには、干渉縞の方向を変えて複数の画像を取得して合成する必要があるからである。
このような構造化照明において、一般に2光束以上を干渉させる場合には干渉面に対して光束がS偏光であることが望ましい。その理由は、S偏光の光束が干渉した場合のコントラストが入射角によらず1であることに対して、P偏光で入射した場合のコントラストは光束の入射角の差Δθに対してcos(Δθ)に比例して減衰するためである。なお、Δθ>90度においてP偏光のコントラストの数値が負になるが、これは干渉縞の明暗が反転することを意味している。
構造化照明顕微鏡は高い解像度を得るために利用される技術であることから、利用される対物レンズの開口数(NA)はできるだけ大きいことが望ましく、構造化照明の縞周期もできるだけ細かいことが望ましい。その結果、構造化照明のための光束は大きな角度での標本への入射となるため、P偏光成分があると前述のΔθが大きいため、P偏光の減衰が大きく、それが構造化照明コントラストを悪化させる原因となる。
米国特許発明第6239909号公報 米国再発行特許発明第38307号明細書
構造化照明コントラストを悪化させるという問題を解決するために従来は、光源からの光を拡散板や振動させたマルチモード光ファイバに通すなどして無偏光状態とするとともに、回折格子と同軸に回転する偏光板を回折格子の近傍に設置し、この偏光板を使って無偏光状態の光を標本上でS偏光入射となるような直線偏光としていた。その結果、良好な構造化照明コントラストは得られたが、偏光板で略1/2の光量を遮断することとなり、光の利用効率が50%と低い状態であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、光源からの光の利用効率の高い構造化照明光学系および構造化照明顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明を例示する構造化照明光学系の一態様は、標本の共役位置近傍に配置され、光源からの光束を所定の軸の周りで分割方向が異なる複数群の光束に分割する光束分割手段と、前記複数群の光束から、少なくとも1群の光束を選択する光束選択部材とを有し、前記少なくとも1群の光束に含まれる複数の光束による干渉縞を前記標本に形成する構造化照明光学系であって、さらに、入射された光束の偏光方向を変えて出射し得る偏光方向変更用の部材を含み、前記偏光方向変更用の部材は、前記構造化照明光学系の光軸方向に並設された複数の液晶素子からなり、前記複数の液晶素子により1つの1/2波長板として機能することが可能であり、前記複数の液晶素子はそれぞれ、入射光束に対して1/2波長板として作用する状態に設定可能とされ、前記偏光方向変更用の部材は、前記複数の液晶素子の中から1/2波長板として作用させる液晶素子を選択することによって、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向を変更可能であり、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸は、前記光束選択部材により選択される光束に依存して決まる、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向に応じて、前記偏光方向変更用の部材に入射する光束の偏光方向と前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向とのなす角の1/2の位置に設定されることを特徴とするものである。
本発明を例示する構造化照明光学系の別の一態様は、標本の共役位置近傍に配置され、光源からの光束を複数の光束に分割する光束分割手段と、前記光束分割手段が前記光源からの光束を前記複数の光束に分割するときの分割方向を制御する制御手段とを有し、前記複数の光束による干渉縞を前記標本に形成する構造化照明光学系であって、さらに、入射された光束の偏光方向を変えて出射し得る偏光方向変更用の部材を含み、前記偏光方向変更用の部材は、前記構造化照明光学系の光軸方向に並設された複数の液晶素子からなり、前記複数の液晶素子により1つの1/2波長板として機能することが可能であり、前記複数の液晶素子はそれぞれ、入射光束に対して1/2波長板として作用する状態に設定可能とされ、前記偏光方向変更用の部材は、前記複数の液晶素子の中から1/2波長板として作用させる液晶素子を選択することによって、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向を変更可能であり、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸は、前記分割方向に依存して決まる、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向に応じて、前記偏光方向変更用の部材に入射する光束の偏光方向と、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向とのなす角の1/2の位置に設定されることを特徴とするものである。
本発明を例示する構造化照明顕微鏡の一態様は、前記構造化照明光学系と、前記干渉縞の位相を変調する位相変調部と、前記標本からの光を撮像装置の撮像面上に結像させる結像光学系と、前記位相変調部により前記干渉縞の位相が変調される度に前記撮像装置により撮像された複数の画像を演算処理することにより標本像を生成する画像処理部と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、光源からの光の多くをS偏光の構造化照明光として使用することができるので、光の使用効率を高くすることができる。
本発明の第1実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置の光学系の概要を示す図である。 第1実施形態で使用される回折格子の概略構成図(a)と回折格子により分割される回折光を例示する模式図(b)である。 第1実施形態で使用される1/2波長板及び光束選択部材の各回転角度の関係を示す図((a)は基準位置にある状態、(b)は基準位置から回転した状態)である。 第1実施形態で使用される光束選択部材の回転角度と選択される光束との関係を示す図((a)は光束選択部材の回転角度が右方にθ1の場合、(b)は光束選択部材の回転角度が右方にθ2の場合、(c)は光束選択部材の回転角度が左方にθ3の場合)である。 第1実施形態の照明光学系の機能を概略的に示す図である。 第1実施形態で使用される光束選択部材の構成図である。 第1実施形態で使用される回折格子の並進移動による位相変調の方法を示す図((a)は全体図、(b)は各波数ベクトルの方向と移動量との関係を示す図)である。 本発明の第2実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置で使用される光束選択部材の構成図である。 第2実施形態で使用される光束選択部材の回転角度と選択される光束との関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置の光学系の概要を示す図である。 第3実施形態で使用される回折格子の概略構成図(a)と回折格子により分割される回折光を例示する模式図(b)である。 第3実施形態で使用される1/2波長板及び回折格子の各回転角度の関係を示す図((a)は基準位置にある状態、(b)は基準位置から回転した状態)である。 第3実施形態の照明光学系の機能を概略的に示す図である。 第4実施形態で使用される液晶素子の概略構成図(a)と1/2波長板としての機能を概略的に示す図(b)である。
以下、本発明の実施形態について上記図面を参照しながら説明する。まず、図1〜図7を参照しながら本発明の第1実施形態について説明し、次に、図8及び図9を主に参照しながら本発明の第2実施形態について説明する。さらに、図10〜図13を参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。また、図14を参照しながら本発明の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態が、特許請求の範囲に記載した発明に対応するものである。
〈第1実施形態〉
図1に示すように、第1実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置1は、例えば、蛍光性を有する標本(試料)5を観察する蛍光観察装置として利用されるものであり、対物レンズ6及びダイクロイックミラー7と、これら対物レンズ6及びダイクロイックミラー7を含む照明光学系10(本実施形態における構造化照明光学系)と、同じく対物レンズ6及びダイクロイックミラー7を含む結像光学系30と、CCDやCMOS等からなる撮像素子35と、画像記憶・演算装置40と、画像表示装置45とを主体に構成される。
上記照明光学系10は、光源側から順に、光ファイバ11と、コレクタレンズ12と、回折格子13と、集光レンズ16と、1/2波長板17と、光束選択部材18と、レンズ25と、視野絞り26と、フィールドレンズ27と、励起フィルタ28と、ダイクロイックミラー7と、対物レンズ6とを有して構成される。また、上記結像光学系30は、物体(標本5)側から順に、対物レンズ6と、ダイクロイックミラー7と、バリアフィルタ31と、第2対物レンズ32とを有して構成される。また、画像記憶・演算装置40は、後述する並進駆動装置15及び回転駆動装置24と電気的に接続されており、並進駆動装置15及び回転駆動装置24の作動を制御するとともに、本実施形態において画像処理部及び駆動量決定部を構成する。
図示しない光源からの光は、光ファイバ11によって導かれ、光ファイバ11から射出された光はコレクタレンズ12によって平行光に変換される。照明光として可干渉光であることが必要なため、光源としては例えばレーザー光が用いられる。レーザー光が用いられる場合、光ファイバ11としては、例えば、偏波面保存のシングルモードファイバが用いられる。
本実施形態では、コレクタレンズ12と回折格子13との間に、偏光板23が配置される。光源としてレーザー光が用いられる場合、光ファイバ11の出射端での偏光状態は略直線偏光であるが、他の偏光成分を除去するために偏光板23に通すことが望ましい。偏光板23の軸は、光ファイバ11からの射出光が偏光している場合はその偏光面(電場の振動軸の方向)に合わせておくが、非偏光の場合は任意の方向にしておく。
上記回折格子13は、本実施形態における光束分割手段を構成するものであり、図2(a)に示すように、照明光学系10の光軸と垂直な方向に2次元の(三角形状に広がる)周期構造を有している。この周期構造は、濃度(透過率)を利用して形成された周期構造、または段差(位相差)を利用して形成された周期構造とすることができるが、位相差型の周期構造の方が、±1次光の回折効率が高いという点で好ましい。
この回折格子13は、偏光板23を介してコレクタレンズ12から入射する平行光(可干渉光)を、光軸の周りで分割方向(図2(a)において1点鎖線で示すV1〜V3)が異なる複数群(本実施形態では3群)の光束に分割するとともに、各群の光束において、光軸を中心に進行方向(回折方向)が対称となる複数の回折光(例えば、0次回折光や±1次回折光)を発生させる。なお、各々の分割方向V1〜V3は、回折格子13の各波数ベクトルの方向(回折格子13の格子線(刻線)に対し垂直な方向)に一致する。
回折格子13で発生した複数の回折光はそれぞれ、図1に示す集光レンズ16により、瞳共役面内において各回折光の回折方向及び回折次数に応じた位置に集光される。例えば、図2(b)に示すように、瞳共役面の中心(光軸の位置)に0次回折光14aが集光され、0次回折光14a(光軸の位置)を中心とした円上に、3つの+1次回折光14b,14c,14d及び3つの−1次回折光14e,14f,14gがそれぞれ等角度間隔(本実施形態では60度間隔)に並んで集光される。なお、0次回折光14aと±1次回折光14g,14dが分割方向Vに沿った1群の光束(以下「第1群の光束」と称する)を構成し、0次回折光14aと±1次回折光14c,14fが分割方向Vに沿った1群の光束(以下「第2群の光束」と称する)を構成し、0次回折光14aと±1次回折光14b,14eが分割方向Vに沿った1群の光束(以下「第3群の光束」と称する)を構成する。
また、図1に示すように回折格子13は、ピエゾモータ等からなる並進駆動装置15(本実施形態において位相変調部を構成する)によって照明光学系10の光軸と垂直な方向に並進移動可能に構成されており、この並進移動により、照明光の位相を変調するようになっている(詳しくは後述する)。
上記1/2波長板17(図1参照)は、回折格子13で発生した複数の回折光(0次回折光や±1次回折光)の偏光方向をそれぞれ所定の方向の直線偏光に変換する。この1/2波長板17の速い軸(進相軸)の向きは、この1/2波長板17を通過した後、光束選択部材18により選択される所定の1群の光束(第1群の光束〜第3群の光束のうちのいずれか)が標本5に照射される際にS偏光となるような向き、具体的には、光束選択部材18により選択される所定の1群の光束の分割方向(図2(a)に1点鎖線で示す3つの分割方向V1〜V3のうちのいずれか)に対して垂直となる向き(選択される所定の1群の光束の偏光方向が当該光束と接する光軸周りの円の接線方向と平行になる向き)に設定される。なお、1/2波長板の速い軸とは、偏光している光が、1/2波長板を通過した場合に位相遅れが最も小さくなるときの偏光の方向をいう(以下において同じ)。
上記光束選択部材18は、図4,6に示すように、1/2波長板17により生成された±1次回折光(直線偏光)をそれぞれ通過させることが可能な第1及び第2の開口部19,20を有する円盤状に形成され、集光レンズ16により回折光が集光される瞳共役面近傍に配置される(図1参照)。第1の開口部19及び第2の開口部20は、光束選択部材18の中心を基準として対称に形成されており、瞳共役面に集光して並ぶ複数の±1次回折光(図2(b)に示す6つの±1次回折光14b〜14g)のうち、照明光学系10の光軸を基準に対称となる配置の(すなわち、進行方向(回折方向)が光軸を基準に対称となる)一対の±1次回折光(第1群の光束〜第3群の光束のうちのいずれかの群の光束に属する±1次回折光)のみが、この第1の開口部19及び第2の開口部20を通過できるようになっている。
具体的には、図2(b)において、照明光学系10の光軸を基準として上下に対称に並ぶ±1次回折光14g,14d(第1群の光束に属する)、顕微鏡側から見て右方に120度(左方に60度)傾いて対称に並ぶ±1次回折光14c,14f(第2群の光束に属する)、及び顕微鏡側から見て左方に120度(右方に60度)傾いて対称に並ぶ±1次回折光14b,14e(第3群の光束に属する)のいずれか一対が、光束選択部材18により選択されて第1の開口部19及び第2の開口部20を通過することになる。
また、図1に示すように光束選択部材18は、電気モータ等からなる回転駆動装置24によって、光束選択部材18の近傍に配置された1/2波長板17とともに光束選択部材18の中心(照明光学系10の光軸)を回転軸として回転可能に構成されており、この光束選択部材18を回転させることにより、照明光学系10の光軸を基準として対称に並ぶ三対の±1次回折光のうちいずれか一対の±1次回折光を選択し得るようになっている。すなわち、光束選択部材18を回転させることによって、所望の回折方向および回折次数を有する回折光(±1次回折光)を選択することができ、結果的に構造化照明方向を選択することが可能となっている。
一方で、光束選択部材18は、回折格子13で発生した回折光のうち不要な次数の回折光(0次回折光14a等)をカットする機能も有している。すなわち、本実施形態においては、照明光として±1次回折光のみを使用しており、0次回折光及び2次以上の回折光は光束選択部材18によりカットされるようになっている。したがって、図1において実線で示される0次回折光は、実際には光束選択部材18より後側では存在しないが、光線の進路を分かりやすくするため、0次回折光についても便宜上図示している。
1/2波長板17及び光束選択部材18の回転角度は、次のように制御されるようになっている。すなわち、図3(a)に示すように、1/2波長板17は、その速い軸の方向が偏光板23の軸の方向と平行になるときの位置が基準位置(以下「第1の基準位置」と称する)とされ、光束選択部材18は、当該光束選択部材18の光束選択方向(第1の開口部19の中心と第2の開口部20の中心とを結ぶ直線の方向)が、偏光板23の軸の方向と垂直になるときの位置が基準位置(以下「第2の基準位置」と称する)とされる。
また、図3(b)に示すように、1/2波長板17は、光束選択部材18の2分の1の回転速度で同方向に回転するように構成されている。具体的には、1/2波長板17の速い軸の方向が第1の基準位置から右方(顕微鏡側から見て。以下同じ)に回転角θ/2だけ回転するとき、光束選択部材18の光束選択方向は第2の基準位置から右方に回転角θだけ回転するように構成されている。なお、このように1/2波長板17を光束選択部材18の2分の1の回転速度で回転するようにする機構としては、1つの回転駆動装置24の回転駆動軸に噛合する1/2波長板17及び光束選択部材18の各歯車のギア比を2:1に設定することにより構成することができる。
これにより、図4(a)に示すように、三対の±1次回折光のうち第1群の光束に属する一対の±1次回折光14g,14dを選択するために、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ1だけ回転させた場合、1/2波長板17の速い軸の方向は、第1の基準位置から右方に回転角θ1/2だけ回転する。このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、右方に回転角θ1だけ回転し(図4(a)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14g,14dの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V1と一致する)に対し垂直となる。
同様に、図4(b)に示すように、三対の±1次回折光のうち第2群の光束に属する一対の±1次回折光14c,14fを選択するために、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ2だけ回転させた場合、1/2波長板17の速い軸の方向は、第1の基準位置から右方に回転角θ2/2だけ回転する。このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、右方に回転角θ2だけ回転し(図4(b)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14c,14fの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V2と一致する)に対し垂直となる。
また、図4(c)に示すように、三対の±1次回折光のうち第3群の光束に属する一対の±1次回折光14b,14eを選択するために、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から左方(顕微鏡側から見て。以下同じ)に回転角θ3だけ回転させた場合、1/2波長板17の速い軸の方向は、第1の基準位置から左方に回転角θ3/2だけ回転する。このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、左方に回転角θ3だけ回転し(図4(c)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14b,14eの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V3と一致する)に対し垂直となる。
このように、1/2波長板17を、光束選択部材18の回転速度の半分の速度で同方向に回転させることにより、光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光を常に、当該選択される一対の±1次回折光の分割方向(回折方向)に対し垂直(光束選択部材18の回転方向に平行)な電場振動方向を有する偏光状態とすることができるため、光束選択部材18により選択される全ての±1次回折光を照射面上においてS偏光とすることが可能となる。図5は、以上説明した照明光学系10(特に、回折格子13、1/2波長板17及び光束選択部材18)の機能を簡略的に表している。なお、図5において、○で囲まれた両矢線は光束の偏光方向を示し、□で囲まれた両矢線は光学素子の軸方向を示している。
また、図6に示すように、光束選択部材18の外周部には、複数(図6に示す例では6個)の切り欠き21,21,…が形成されており、タイミングセンサ22がいずれかの切り欠き21を検出することにより、光束選択部材18の回転角度を検出することができるようになっている。
以上説明したように、回折方向及び回折次数を光束選択部材18によって選択され、偏光状態を1/2波長板17によって制御された回折光(±1次回折光)は、図1に示すように、レンズ25によって視野絞り26付近で回折格子13と共役な面を形成し、フィールドレンズ27により平行光に変換され、さらに励起フィルタ28を経てからダイクロイックミラー7で反射され、対物レンズ6の瞳面6a上に再度回折次数毎に集光される。各光束(回折光)が対物レンズから射出される際には、照明光として平行光束となって標本5に照射される。このとき、各光束(回折光)は可干渉光であるため、等間隔の干渉縞の構造をもって標本5を照射する。この、縞構造を持った照明光を構造化照明光と呼び、こうした照明方法を構造化照明法と呼ぶ。
この構造化照明光により標本5を照明すると、照明光の周期構造と標本5の周期構造とが干渉してモアレ干渉縞を生成するが、このモアレ干渉縞は、標本5の高周波の形状情報を含んでいながら元の周波数より低周波であるため、対物レンズ6に入射することができる。
対物レンズ6に入射する、標本5の表面から発生した光(蛍光)は、対物レンズ6で平行光に変換された後、ダイクロイックミラー7とバリアフィルタ31を透過し、第2対物レンズ32によって撮像素子35の撮像面36上に標本像を結像する。
撮像素子35は、結像光学系30により結像された像を撮像し、画像信号を画像記憶・演算装置40に出力する。撮像素子35により撮像取得される画像は、前述したように、空間変調された照明光(構造化照明光)で照明された結果の画像であるので、画像記憶・演算装置40において公知の所定の画像処理より逆変調をかけて復元することで、標本5の超解像画像(標本画像)を生成する。具体的な演算には、例えば、US8115806に開示された方法を用いることができる。そして、画像記憶・演算装置40により生成された標本5の超解像画像(標本画像)は、内部メモリ(図示せず)に記憶されるとともに、画像表示装置45に表示される。
画像処理で元画像を復元する際には、同じ標本5に対して、照明による干渉縞の位相を3回以上変調させて撮像を行うとよい。それは、変調画像には標本の周波数成分が構造化照明によって回折された情報のうち0次成分、+1次成分、−1次成分の3つの未知のパラメータがあり、演算処理で未知数を求めるためには、未知数の数以上の情報が必要になるからである。
照明光による干渉縞の位相を変調するために、本実施形態では、図7(a)に示すように、並進駆動装置15を用いて回折格子13を照明光学系10の光軸と垂直な方向(図中x方向)に駆動させる。その際、光束選択部材18により選択される回折光の方向により回折格子13の駆動量が異なる。具体的には、図7(b)に示すように、回折格子13の周期(ピッチ)をPとし、回折格子13の波数ベクトルの向き(図中1点鎖線で示す3方向)と並進駆動装置15による回折格子13の駆動方向とのなす角をθ(図7(b)中のθ1〜θ3(図4のθ1〜θ3と対応している))としたとき、構造化照明(照明光による干渉縞)の位相変調量が所望の値φとなるようにするために回折格子13を駆動する距離Lは、次の(1)式で表される。
L=φ×P/(4π×|cosθ|) …(1)
なお、φ=2πとするためには、L=P/(2×|cosθ|)となり、回折格子13の半周期のみを使っているように思えるが、これは、本実施形態での構造化照明が±1次回折光の干渉を利用しているためである。
また、本実施形態においては、2次元の超解像画像のデータを取得するため、上述したように回折格子13により互いに120度だけ傾きが異なる3方向に±1次回折光を発生させ、光束選択部材18を回転させることにより3方向の±1次回折光の中から1方向ずつ選択して3方向の±1次回折光について画像を取得している。このとき、位相変調した各画像の取得は、次のような順序で行うことができる。なお、以下の説明では、照明光(干渉縞)の位相変調を、各方向の照明光(±1次回折光)について3回ずつ行うことを想定している。
すなわち、まず、図4(a)に示すように、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ1だけ回転した位置に停止させ、一対の±1次回折光14g,14dを照明光として選択する。このとき、1/2波長板17の速い軸は、第1の基準位置から右方に回転角θ1/2だけ回転した位置に停止する。また、その間に並進駆動装置15により回折格子13を、±1次回折光14g,14dの回折方向(図2(a)に示す分割方向V1に相当する)に対応した方向(図7(b)中の角θ1の方向)に断続的または連続的に移動させて、その方向の第1の移動位置において第1の位相画像を取得し、続いて第2の移動位置において第2の位相画像を取得し、さらに第3の移動位置において第3の位相画像を取得する。
次に、図4(b)に示すように、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ2だけ回転した位置に停止させ、一対の±1次回折光14c,14fを照明光として選択する。このとき、1/2波長板17の速い軸は、第1の基準位置から右方に回転角θ2/2だけ回転した位置に停止する。また、その間に並進駆動装置15により回折格子13を、±1次回折光14c,14fの回折方向(図2(a)に示す分割方向V2に相当する)に対応した方向(図7(b)中の角θ2の方向)に断続的または連続的に移動させて、その方向の第1の移動位置において第1の位相画像を取得し、続いて第2の移動位置において第2の位相画像を取得し、さらに第3の移動位置において第3の位相画像を取得する。
さらに、図4(c)に示すように、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から左方に回転角θ3だけ回転した位置に停止させ、一対の±1次回折光14b,14eを照明光として選択する。このとき、1/2波長板17の速い軸は、第1の基準位置から左方に回転角θ3/2だけ回転した位置に停止する。また、その間に並進駆動装置15により回折格子13を、±1次回折光14b,14eの回折方向(図2(a)に示す分割方向V3に相当する)に対応した方向(図7(b)中の角θ3の方向)に断続的または連続的に移動させて、その方向の第1の移動位置において第1の位相画像を取得し、続いて第2の移動位置において第2の位相画像を取得し、さらに第3の移動位置において第3の位相画像を取得する。
なお、本実施形態では、1/2波長板17を光束選択部材18の回転速度の半分の速度で同方向に回転させるようにし、これにより、光束選択部材18により選択される照明光(一対の±1次回折光)が標本5にS偏光として入射するようにしているが、このような態様に限定されるものではなく、結果として、光束選択部材18により選択される照明光がS偏光となるものであれば、1/2波長板17及び光束選択部材18の回転の態様は、各々を逆の向きに回転させるなど任意に設定することができる。具体的には、図4(a)に示す態様を例にとれば、光束選択部材18の光束選択方向が第2の基準位置から右方に回転角θ1だけ回転した位置にあり、一対の±1次回折光14g,14dが照明光として選択されている場合、この一対の±1次回折光14g,14dが標本5にS偏光として照射されるような偏光状態にするための1/2波長板17の速い軸の位置としては、第1の基準位置から右方に回転角θ1/2だけ回転した位置だけに限らない。
すなわち、この位置から±90度だけ回転した位置(第1の基準位置から右方にθ1/2+90度だけ回転した位置と、結果的には同じことだが、第1の基準位置から左方に90度−θ1/2だけ回転した位置)も同様の偏光状態を与える位置となる。したがって、光束選択部材18の光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ1だけ回転させる場合に、例えば、1/2波長板17の速い軸を、第1の基準位置から左方に90度−θ1/2だけ回転させた場合でも同様の作用効果が得られることになるので、そのような態様としても構わないということである。また、上述した第1の基準位置及び第2の基準位置は、図4に示す位置に限られるものではなく、任意の位置に適宜設定することができる。
〈第2実施形態〉
本発明の第2実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置は、図1に示す第1実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置1において、光束選択部材18を、図8に示す光束選択部材18Aに替えたものに相当し、他の構成は第1実施形態のものと変わらない。また、機能面についても、光束選択部材18Aを用いたことにより生じる違いの部分を除き、第1実施形態のものと同様である。このため、第2実施形態の説明においては、第1実施形態の説明に用いた図1等を適宜参照するとともに、第1実施形態と共通する事項については、説明を省略する。
図8に示す光束選択部材18Aは、図6に示す第1実施形態の光束選択部材18との比較において、中心部に第3の開口部29を備えている点のみが異なり、その他の構成は、光束選択部材18と同じである。このため、図8に示す光束選択部材18Aにおいて、図6に示す光束選択部材18と同様の構成要素に対しては、図6で用いたものと同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示す光束選択部材18Aが有する第3の開口部29は、図6に示す光束選択部材18においてはカットされていた0次回折光14a(図2(b)参照)を通過させるように構成されている。すなわち、第2実施形態の構造化照明顕微鏡装置は、光束選択部材18Aを用いることにより、第3の開口部29を通過する0次回折光14aを、第1の開口部19及び第2の開口部20を通過する一対の±1次回折光(図2(b)に示す14gと14d、14cと14f、14bと14のうちのいずれか一対)とともに、照明光として利用するようになっており、この点が第1の実施形態のものとの主な相違点となっている。
具体的には、図9に示すように、例えば、0次回折光14a及び一対の±1次回折光14g,14d(第1群の光束)を照明光として選択する場合には、光束選択部材18Aの光束選択方向を第2の基準位置から右方に回転角θ1だけ回転した位置に停止させる。このとき、1/2波長板17の速い軸(図5参照)は、第1の基準位置から右方に回転角θ1/2だけ回転した位置に停止する。
この状態において、0次回折光14a及び一対の±1次回折光14g,14dが照明光として光束選択部材18Aにより選択され、かつ、選択されたこれらの回折光14a,14g,14dは、1/2波長板17により、標本5(図1参照)に照射される際にS偏光となるような偏光状態とされる。0次回折光14a及び一対の±1次回折光14c,14f(第2群の光束)を照明光として選択する場合は、図4(b)に示す光束選択部材18の状態に光束選択部材18Aを設置し、0次回折光14a及び一対の±1次回折光14b,14e(第3群の光束)を照明光として選択する場合は、図4(c)に示す光束選択部材18の状態に光束選択部材18Aを設置すればよい。
なお、第1実施形態と同様に、各群の光束を照明光として選択した際、回折格子13を移動させて照明光の位相を変調させ、位相変調させる毎に標本5の画像を取得する。位相変調する回数については、第1実施形態と同様に3回とすることも可能であるが、変更することも可能である。例えば、選択する3つの位置毎に5回の位相変調を行うことにより、3方向5位相ずつ計15枚の画像を取得するようにしてもよい。
〈第3実施形態〉
図10に示すように、第3実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置51は、上記第1及び第2実施形態のものと同様の用途に利用されるものであり、対物レンズ56及びダイクロイックミラー57と、これら対物レンズ56及びダイクロイックミラー57を含む照明光学系60(本実施形態における構造化照明光学系)と、同じく対物レンズ56及びダイクロイックミラー57を含む結像光学系80と、CCDやCMOS等からなる撮像素子85と、画像記憶・演算装置90と、画像表示装置95とを主体に構成される。
上記照明光学系60は、光源側から順に、光ファイバ61と、コレクタレンズ62と、1/2波長板63と、回折格子64と、集光レンズ66と、遮光板67と、位相板68と、レンズ75と、視野絞り76と、フィールドレンズ77と、励起フィルタ78と、ダイクロイックミラー57と、対物レンズ56とを有して構成される。また、上記結像光学系80は、物体(標本55)側から順に、対物レンズ56と、ダイクロイックミラー57と、バリアフィルタ81と、第2対物レンズ82とを有して構成される。また、画像記憶・演算装置90は、後述する回転駆動装置72,73と電気的に接続されており、回転駆動装置72,73の作動を制御するとともに、本実施形態において画像処理部を構成する。
図示しない光源からの光は、光ファイバ61によって導かれ、光ファイバ61から射出された光はコレクタレンズ62によって平行光に変換される。照明光として可干渉光であることが必要なため、光源としては例えばレーザー光が用いられる。レーザー光が用いられる場合、光ファイバ61としては、例えば、偏波面保存のシングルモードファイバが用いられる。
本実施形態では、コレクタレンズ62と1/2波長板63との間に、偏光板71が配置される。光源としてレーザー光が用いられる場合、光ファイバ61の出射端での偏光状態は略直線偏光であるが、他の偏光成分を除去するために偏光板71に通すことが望ましい。偏光板71の軸は、光ファイバ61からの射出光が偏光している場合はその偏光面(電場の振動軸の方向)に合わせておくが、非偏光の場合は任意の方向にしておく。
上記1/2波長板63は、偏光板71を介してコレクタレンズ62から入射する平行光(可干渉光)の偏光方向を所定の方向の直線偏光に変換する。この1/2波長板63の速い軸(進相軸)の向きは、この1/2波長板63を通過した後、回折格子64により分割される複数の光束(次述する0次回折光65a及び±1次回折光65b,65c(図11(b)参照)が標本55に照射される際にS偏光となるような向き、具体的には、次述する回折格子64の光束分割方向W(図11(a)に1点鎖線で示す)に対して垂直となる向き(回折格子64の格子線(刻線)と平行になる向き)に設定される。
上記回折格子64は、本実施形態における光束分割手段を構成するものであり、図11(a)に示すように、照明光学系10の光軸と垂直な方向に1次元の周期構造を有している。この周期構造は、濃度(透過率)を利用して形成された周期構造、または段差(位相差)を利用して形成された周期構造とすることができるが、位相差型の周期構造の方が、±1次光の回折効率が高いという点で好ましい。
この回折格子64は、1/2波長板63から入射する直線偏光を、当該回折格子64の光束分割方向W(11(a)参照)に沿って複数の光束に分割し、光軸を中心に進行方向(回折方向)が対称となる複数の回折光(例えば、図11(b)に示す0次回折光65a及び±1次回折光65b,65c)を発生させる。なお、光束分割方向Wは、回折格子64の波数ベクトルの方向(回折格子13の格子線(刻線)に対し垂直な方向)に一致する。
回折格子64で発生した複数の回折光はそれぞれ、図10に示す集光レンズ66により、瞳共役面内において各回折光の回折方向及び回折次数に応じた位置に集光される。例えば、図11(b)に示すように、瞳共役面の中心(光軸の位置)に0次回折光65aが集光され、0次回折光65a(光軸の位置)を中心とした対称の位置に、一対の±1次回折光65b,65cが集光される。
また、図10に示すように回折格子64は、電気モータ等からなる回転駆動装置72によって、回折格子64の近傍に配置された1/2波長板63とともに回折格子64の中心(照明光学系60の光軸)を回転軸として回転可能に構成されている。1/2波長板63及び回折格子64を回転させることによって、所望の回折方向および回折次数を有する回折光(±1次回折光)を照明光として利用することができ、結果的に構造化照明方向を選択することが可能となっている。
1/2波長板63及び回折格子64の回転角度は、次のように制御されるようになっている。すなわち、図12(a)に示すように、1/2波長板63は、その速い軸の方向が偏光板71の軸の方向と平行になるときの位置が基準位置(以下「第3の基準位置」と称する)とされ、回折格子64は、当該回折格子64の光束分割方向が偏光板71の軸の方向と垂直になるときの位置が基準位置(以下「第4の基準位置」と称する)とされる。
また、図12(b)に示すように、1/2波長板63は、回折格子64の2分の1の回転速度で同方向に回転するように構成されている。具体的には、1/2波長板63の速い軸の方向が第3の基準位置から右方(顕微鏡側から見て。以下同じ)に回転角α/2だけ回転するとき、回折格子64の光束分割方向は第4の基準位置から右方に回転角αだけ回転するように構成されている。なお、このように1/2波長板17を回折格子64の2分の1の回転速度で回転するようにする機構としては、1つの回転駆動装置72の回転駆動軸に噛合する1/2波長板63及び回折格子64の各歯車のギア比を2:1に設定することにより構成することができる。
このように、1/2波長板63を、回折格子64の回転速度の半分の速度で同方向に回転させることにより、回折格子64により分割される回折光を常に、当該回折格子64の光束分割方向(回折方向)に対し垂直(回折格子64の回転方向に平行)な電場振動方向を有する偏光状態とすることができるため、回折格子64を通過する全ての回折光を照射面上においてS偏光とすることが可能となる。図13は、以上説明した照明光学系60(特に、1/2波長板17及び回折格子64)の機能を簡略的に表している。なお、図13において、○で囲まれた両矢線は光束の偏光方向を示し、□で囲まれた両矢線は光学素子の軸方向を示している。
以上説明したように、偏光状態を1/2波長板63によって制御され、回折方向及び回折次数を回折格子64によって制御された回折光は、図10に示すように、レンズ66によって遮光板67付近で回折格子64と共役な面を形成し、遮光板67により0次回折光及び2次以上の回折光をカットされ、±1次回折光のみが位相板68に入射する。このように本実施形態においては、照明光として±1次回折光のみを使用しているため、図10において実線で示される0次回折光は、実際には遮光板67より後側では存在しないが便宜上図示している点は、第1実施形態の場合と同様である。なお、第2実施形態と同様に、0次回折光を照明光として利用することも可能である。
位相板68は、入射する光束(±1次回折光)の一方あるいは両方に適当な位相の遅れが生じるような透明基板の厚みとなっているか、または膜厚を制御した薄膜を蒸着してある。これにより、+1次回折光と−1次回折光の間に位相差が発生する。また、回転駆動装置73により光軸を中心に回転され、±1次回折光が位相板68を通過する位置が変更されることによって位相差を変調し得るようになっている。
位相板68により位相変調された光束(±1次回折光)は、レンズ75によって視野絞り76付近で回折格子64と共役な面を形成し、フィールドレンズ77により平行光に変換され、さらに励起フィルタ78を経てからダイクロイックミラー57で反射され、対物レンズ56の瞳面56a上に再度回折次数毎に集光される。各光束(回折光)が対物レンズから射出される際には、照明光として平行光束となって標本55に照射される。このとき、各光束(回折光)は可干渉光であるため、等間隔の干渉縞の構造をもった構造化照明光として標本55を照射する。
この構造化照明光により標本55を照明すると、照明光の周期構造と標本55の周期構造とが干渉してモアレ干渉縞を生成するが、このモアレ干渉縞は、標本55の高周波の形状情報を含んでいながら元の周波数より低周波であるため、対物レンズ56に入射することができる。
対物レンズ56に入射する、標本55の表面から発生した光(蛍光)は、対物レンズ56で平行光に変換された後、ダイクロイックミラー57とバリアフィルタ81を透過し、第2対物レンズ82によって撮像素子85の撮像面86上に標本像を結像する。
撮像素子85は、結像光学系80により結像された像を撮像し、画像信号を画像記憶・演算装置90に出力する。撮像素子85により撮像取得される画像は、前述したように、空間変調された照明光(構造化照明光)で照明された結果の画像であるので、画像記憶・演算装置90において公知の所定の画像処理より逆変調をかけて復元することで、標本55の超解像画像(標本画像)を生成する。そして、画像記憶・演算装置90により生成された標本55の超解像画像(標本画像)は、内部メモリ(図示せず)に記憶されるとともに、画像表示装置95に表示される。
画像処理で元画像を復元する際には、第1実施形態の説明で述べたのと同じ理由より、同じ標本55に対して照明による干渉縞の位相を3回以上変調させて撮像を行うとよい。照明光による干渉縞の位相を変調するために、本実施形態では、上述したように、回転駆動装置73により位相板68を回転させるように構成されているが、回折格子64をその光束分割方向(回折の生じる方向)に並進駆動して位相変調を行ってもよい。その場合、位相板68は不要である。
本実施形態においては、回折格子64が回転するようになっているので、2次元の超解像画像のデータを取得するために、構造化照明光(±1次回折光)を、対物レンズ56の光軸周りの任意の方向から標本55に照射することができるが、具体的な態様としては、例えば、回折格子64をその光束分割方向が120度ずつ変化するように回転させることにより、互いに120度だけ傾きが異なる3方向から、構造化照明光を照射することが可能となる。この場合、例えば、回折格子64の回転位置毎に、構造化照明光の位相変調を4回ずつ行うようにすることにより、3方向4位相ずつ計12枚の画像を取得することが可能となる。
なお、本実施形態では、1/2波長板63を回折格子64の回転速度の半分の速度で同方向に回転させるようにし、これにより、回折格子64により生成される照明光(一対の±1次回折光)が標本55にS偏光として入射するようにしているが、このような態様に限定されるものではなく、結果として、回折格子64により生成される照明光がS偏光となるものであれば、1/2波長板63及び回折格子64の回転の態様は、各々を逆の向きに回転させるなど任意に設定することができる。
具体的には、図12(b)に示す態様を例にとれば、回折格子64の光束分割方向が第4の基準位置から右方に回転角αだけ回転した位置にある場合、回折格子64により生成される一対の±1次回折光が標本55にS偏光として照射されるような偏光状態にするための1/2波長板63の速い軸の位置としては、第3の基準位置から右方に回転角α/2だけ回転した位置だけに限らない。
すなわち、この位置から±90度だけ回転した位置(第3の基準位置から右方にα/2+90度だけ回転した位置と、結果的には同じことだが、第3の基準位置から左方に90度−α/2だけ回転した位置)も同様の偏光状態を与える位置となる。したがって、回折格子64の光束分割方向を第4の基準位置から右方に回転角αだけ回転させる場合に、例えば、1/2波長板63の速い軸を、第3の基準位置から左方に90度−α/2だけ回転させた場合でも同様の作用効果が得られることになるので、そのような態様としても構わないということである。また、上述した第3の基準位置及び第4の基準位置は、図12に示す位置に限られるものではなく、任意の位置に適宜設定することができる。
〈第4実施形態〉
上述した第1実施形態では、1/2波長板17の進相軸の向きを、1/2波長板17の光軸中心に回転可能な構成で実現する例を開示したが、図1の1/2波長板17に代えて、図14(a)に示すような、少なくとも2つの液晶素子(光源側から第1の液晶素子101、第2の液晶素子102)を配置し、以下のような制御により、1/2波長板として機能させて、進相軸の向きを設定するようにしてもよい。
まず、偏光板23の軸方向は、回折格子13に対する入射光束の偏光方向が、図2(a)の回折格子13の分割方向V用の格子線(刻線)の方向と同じになるように設定されている。次に、第1の液晶素子101は、液晶の配向を電気的に制御することにより、屈折率異方性を制御できる素子であるので、駆動回路101Aによってオンされたときには、入射光束に対して1/2波長板として作用し、駆動回路101Aによってオフされたときには、入射光束に対して平行平板(屈折率異方性0、屈折率が等方的)として作用する。そして、オンされた状態における第1の液晶素子101の進相軸の方向は、偏光板23の軸方向に対して、時計回りを+とすると、−30°だけ回転した方向に設定されている。
次に、第2の液晶素子102の構造も、第1の液晶素子101の構造と同様であり、駆動回路102Aによってオンされたときには、入射光に対して1/2波長板として作用し、駆動回路102Aによってオフされたときには、入射光に対して平行平板として作用する。但し、オンされた状態における第2の液晶素子102の進相軸の方向は、第1の液晶素子101の進相軸の方向とは相違しており、偏光板23の軸方向に対して+30°だけ回転した方向に設定されている。
図14(b)に示す、0°の方向Vに分岐した±1次回折光束(0°の方向Vに配列された1対の集光点14g、14d)、120°の方向Vに分岐した±1次回折光束(120°の方向V2に配列された1対の集光点14c、14f)、240°の方向Vに分岐した±1次回折光束(240°の方向Vに配列された1対の集光点14b、14e)が、それぞれ標本5に照射される際にS偏光になるようにするには、1/2波長板(第1の液晶素子101、又は第2の液晶素子102)を通過後の光の偏光方向は、図14(b)に示す矢印の方向になっている必要がある。
そのため、1/2波長板(第1の液晶素子101)の進相軸の方向は、120°の方向Vに分岐した±1次回折光束の場合には、1/2波長板を通過後の光の偏光方向(図2(a)の分割方向V用の格子線に対して−60°)と1/2波長板を通過前(図2(a)の分割方向V用の格子線と同じ方向)の偏光方向とのなす角の1/2である、偏光板23の軸方向に対して−30°だけ回転した方向(図2(a)の分割方向V用の格子線に対して−30°)に設定する必要がある。
また、1/2波長板(第2の液晶素子102)の進相軸の方向は、240°の方向Vに分岐した±1次回折光束の場合、1/2波長板を通過後の光の偏光方向(図2(a)の分割方向V用の格子線に対して+60°)と1/2波長板を通過前の偏光方向(図2(a)の分割方向V用の格子線と同じ方向)とのなす角の1/2である、偏光板23の軸方向に対して+30°だけ回転した方向(図2(a)の分割方向V用の格子線に対して+30°)に設定する必要がある。
よって、第1の液晶素子101、第2の液晶素子102を通過した光束の偏光方向は、第1の液晶素子101、第2の液晶素子102の双方がオフされた状態では、図2(a)の分割方向V用の格子線と同じ方向となり、液晶素子101のみがオンされた状態では、図2(a)の分割方向V用の格子線と同じ方向となり、液晶素子102のみがオンされた状態では、図2(a)の分割方向V用の格子線と同じ方向となる。
さらに、図4(a)に示すように、三対の±1次回折光のうち第1群の光束に属する一対の±1次回折光14g,14dを選択する場合、1/2波長板17の進相軸の方向は、1/2波長板17を通過後の光の偏光方向(偏光板23の軸に対して+θ1)と1/2波長板17を通過前(偏光板12の軸方向)の偏光方向とのなす角の1/2である、偏光板23の軸に対して+θ1/2だけ回転した方向に設定する必要がある。
このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、右方に回転角θ1だけ回転し(図4(a)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14g,14dの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V1と一致する)に対し垂直となる。
同様に、図4(b)に示すように、三対の±1次回折光のうち第2群の光束に属する一対の±1次回折光14c,14fを選択する場合、1/2波長板17の進相軸の方向は、1/2波長板17を通過後の光の偏光方向(偏光板23の軸に対して+θ2)と1/2波長板17を通過前(偏光板23の軸方向)の偏光方向とのなす角の1/2である、偏光板23の軸に対して+θ/2だけ回転した方向に設定する必要がある。
このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、右方に回転角θ2だけ回転し(図4(b)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14c,14fの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V2と一致する)に対し垂直となる。
また、図4(c)に示すように、三対の±1次回折光のうち第3群の光束に属する一対の±1次回折光14b,14eを選択する場合、1/2波長板17の進相軸の方向は、1/2波長板17を通過後の光の偏光方向(偏光板23の軸に対して−θ)と1/2波長板17を通過前(偏光板23の軸方向)の偏光方向とのなす角の1/2である、偏光板23の軸に対して−θ/2だけ回転した方向に設定する必要がある。
このとき、1/2波長板17を通過する前の各±1次回折光の偏光方向(図中破線の両矢線で示す)は、偏光板23の軸の方向と平行となっているのに対し、1/2波長板17を通過した後の各±1次回折光の偏光方向は、左方に回転角θ3だけ回転し(図4(c)では光束選択部材18により選択される一対の±1次回折光14b,14eの偏光方向のみを実線の両矢線で示す)、光束選択部材18の光束選択方向(図2(a)に示す分割方向V3と一致する)に対し垂直となる。
図10の1/2波長板63に代えて、図14(a)に示すような、少なくとも2つの液晶素子(光源側から第1の液晶素子101、第2の液晶素子102)を配置し、上記のような制御により、1/2波長板として機能させて、進相軸の向きを設定するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の第1乃至第4実施形態に係る構造化照明顕微鏡装置によれば、光源からの光の多くをS偏光の構造化照明光として使用することができるので、光の利用効率を高めることが可能となる。
第1乃至第4実施形態において、1/2波長板17の進相軸の方向は、1/2波長板17を通過後の光の偏光方向と1/2波長板17を通過前(偏光板23の軸方向)の偏光方向とのなす角を鋭角と仮定して説明しているが、鈍角であってもよい(位相がπ異なるだけのS偏光になる)。
なお、上述の説明においては、光束選択部材18,18Aの光束選択方向に対する1/2波長板17の回転角度、及び回折格子64の光束分割方向に対する1/2波長板63の回転角度を正確に規定しているが、±5〜6度程度の誤差は許容される。
また、1/2波長板17及び1/2波長板63は、光源の波長が変化すると位相差が本来の1/2波長板からずれた波長特性を持つようになるため、光源の波長に応じたものを利用することが望ましいが、広い波長に対して1/2波長に対する位相変化量が小さな広帯域波長板を利用してもよい。その場合でも、常光線と異常光線の位相差が±5度以内となるようにすることが好ましい。それは、常光線と異常光線の位相差を±5度以内とすることにより、直線偏光を取り出した際の光強度変化を1%以内に抑えることが可能となるからである。
また、上述の第1及び第2実施形態では、位相変調された複数の画像を撮像する際に光束選択部材18,18A及び1/2波長板17の回転を停止しているが、光束選択部材18,18A及び1/2波長板17を連続的に回転させながら位相変調を行い、その都度画像を撮像するようにしてもよい。
また、上述の第1及び第2実施形態では、回折格子13により3方向に分割された光束(回折光)のうち、光束選択部材18,18Aが一時に選択し得るのは、1方向の光束のみとされているが、一時に互いに異なる複数方向の光束を選択し得るように構成してもよい。この場合、構造化照明光は、互いに異なる複数方向の縞が重畳されたものとなる。
なお、本発明において用いた1/2波長板の機能(任意の方向の直線偏光を生成する)を2つの1/4波長板を用いて達成することも可能であるが、1つの1/2波長板を用いる本発明は、2つの1/4波長板を用いた場合に比べて、部品数の削減によるコスト低減を図れるということ以外にも、次のような利点を有している。
すなわち、2つの1/4波長板を用いる場合よりも、1つの1/2波長板を用いる場合の方が、光路上の光学素子の反射面が減少するので、不要な反射光の影響を低減することができる。また、2つの1/4波長板を用いる場合よりも、1つの1/2波長板を用いる場合の方が、各々の波長板が有する波長特性の誤差の影響を低減することができるので、特に、広帯域の光を用いる場合に有利となる。
また、上述の各実施形態では、光分割手段として回折格子を用いているが、光の可干渉性を阻害するものでなければ、プリズム、回転又は直線移動可能に構成され、周期的なパターン(繰り返し周期の方向が互いに異なる複数の周期的パターン)が形成されたマスク等の他の光学素子を光分割手段として使用することができる。
その場合、1/2波長板の進相軸は、マスクの回転、直線移動に伴って、回転、直線移動する繰り返し周期に直交する方向に依存して決まる、1/2波長板から出射する光束の偏光方向に応じて、1/2波長板に入射する光束の偏光方向と1/2波長板から出射する光束の偏光方向とのなす角の1/2の位置が維持されるように制御(回転)される。
また、上述の第1、第2及び第4実施形態では、光束選択部材18,18Aの前側(光源側)に1/2波長板17が配置されているが、光束選択部材18,18Aの後側(顕微鏡側)に1/2波長板17を配置してもよい。同様に、上述の第3実施形態では、回折格子64の前側(光源側)に1/2波長板63が配置されているが、回折格子64の後側(顕微鏡側)に1/2波長板63を配置してもよい。
また、本発明は、蛍光観察装置に適用が限定されるものではなく、構造化照明を行う種々の観察装置(顕微鏡)に対して適用することが可能である。
なお、本明細書において開示した以下の全ての文献について参照引用する(incorporated by reference)。
1)米国特許発明第6239909号公報
2)米国再発行特許発明第38307号明細書
3)US8115806
1,51 構造化照明顕微鏡装置
5,55 標本
6,56 対物レンズ
10,60 照明光学系
11,61 光ファイバ
13,64 回折格子
17,63 1/2波長板
18,18A 光束選択部材
35,85 撮像素子
40,90 画像記憶・演算装置
101 第1の液晶素子
102 第2の液晶素子
1,V2,V3,W (光束の)分割方向

Claims (17)

  1. 標本の共役位置近傍に配置され、光源からの光束を所定の軸の周りで分割方向が異なる複数群の光束に分割する光束分割手段と、
    前記複数群の光束から、少なくとも1群の光束を選択する光束選択部材とを有し、
    前記少なくとも1群の光束に含まれる複数の光束による干渉縞を前記標本に形成する構造化照明光学系であって、
    さらに、入射された光束の偏光方向を変えて出射し得る偏光方向変更用の部材を含み、
    前記偏光方向変更用の部材は、前記構造化照明光学系の光軸方向に並設された複数の液晶素子からなり、前記複数の液晶素子により1つの1/2波長板として機能することが可能であり、
    前記複数の液晶素子はそれぞれ、入射光束に対して1/2波長板として作用する状態に設定可能とされ、
    前記偏光方向変更用の部材は、前記複数の液晶素子の中から1/2波長板として作用させる液晶素子を選択することによって、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向を変更可能であり、
    前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸は、前記光束選択部材により選択される光束に依存して決まる、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向に応じて、前記偏光方向変更用の部材に入射する光束の偏光方向と前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向とのなす角の1/2の位置に設定されることを特徴とする構造化照明光学系。
  2. 前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向は、前記光束分割手段が前記光源からの光束を前記複数群の光束に分割するときの複数の分割方向のうち、前記光束選択部材により選択される光束に対応する分割方向に対して垂直であることを特徴とする請求項1に記載の構造化照明光学系。
  3. 前記光束選択部材は、前記構造化照明光学系の光軸に対して回転可能に構成され、前記光軸に対する回転角度が設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の構造化照明光学系。
  4. 前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向は、前記光束選択部材の回転角度に応じて設定されることを特徴とする請求項3に記載の構造化照明光学系。
  5. 前記複数の液晶素子は、各々が1/2波長板として作用するときの各々の進相軸の方向が互いに異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  6. 前記偏光方向変更用の部材は、2つの液晶素子からなり、前記2つの液晶素子のうち、一方の液晶素子を1/2波長板として作用させ前記他方の液晶素子を平行平板として作用させる状態と、前記一方の液晶素子を平行平板として作用させ前記他方の液晶素子を1/2波長板として作用させる状態と、両方の液晶素子を平行平板として作用させる状態とのいずれかの状態を設定可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  7. 前記偏光方向変更用の部材は、前記光束選択部材の近傍に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  8. 標本の共役位置近傍に配置され、光源からの光束を複数の光束に分割する光束分割手段と、
    前記光束分割手段が前記光源からの光束を前記複数の光束に分割するときの分割方向を制御する制御手段とを有し、
    前記複数の光束による干渉縞を前記標本に形成する構造化照明光学系であって、
    さらに、入射された光束の偏光方向を変えて出射し得る偏光方向変更用の部材を含み、
    前記偏光方向変更用の部材は、前記構造化照明光学系の光軸方向に並設された複数の液晶素子からなり、前記複数の液晶素子により1つの1/2波長板として機能することが可能であり、
    前記複数の液晶素子はそれぞれ、入射光束に対して1/2波長板として作用する状態に設定可能とされ、
    前記偏光方向変更用の部材は、前記複数の液晶素子の中から1/2波長板として作用させる液晶素子を選択することによって、前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向を変更可能であり、
    前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸は、前記分割方向に依存して決まる、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向に応じて、前記偏光方向変更用の部材に入射する光束の偏光方向と、前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向とのなす角の1/2の位置に設定されることを特徴とする構造化照明光学系。
  9. 前記偏光方向変更用の部材から出射させるべき光束の偏光方向は、前記分割方向に対して垂直であることを特徴とする請求項8に記載の構造化照明光学系。
  10. 前記光束分割手段は、前記制御手段により前記構造化照明光学系の光軸に対して回転制御され、前記光軸に対する回転角度が設定されることを特徴とする請求項8または9に記載の構造化照明光学系。
  11. 前記偏光方向変更用の部材が1/2波長板として機能するときの進相軸の方向は、前記光束分割手段の回転角度に応じて設定されることを特徴とする請求項10に記載の構造化照明光学系。
  12. 前記複数の液晶素子は、各々が1/2波長板として作用するときの各々の進相軸の方向が互いに異なることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  13. 前記偏光方向変更用の部材は、2つの液晶素子からなり、前記2つの液晶素子のうち、一方の液晶素子を1/2波長板として作用させ前記他方の液晶素子を平行平板として作用させる状態と、前記一方の液晶素子を平行平板として作用させ前記他方の液晶素子を1/2波長板として作用させる状態と、両方の液晶素子を平行平板として作用させる状態とのいずれかの状態を設定可能であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  14. 前記偏光方向変更用の部材は、前記光束分割手段の近傍に配置されることを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項に記載の構造化照明光学系。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の構造化照明光学系と、
    前記干渉縞の位相を変調する位相変調部と、
    前記標本からの光を撮像装置の撮像面上に結像させる結像光学系と、
    前記位相変調部により前記干渉縞の位相が変調される度に前記撮像装置により撮像された複数の画像を演算処理することにより標本像を生成する画像処理部と、
    を備えたことを特徴とする構造化照明顕微鏡装置。
  16. 前記位相変調部は、前記光束分割手段を前記光軸に直交する方向に駆動させることにより、前記干渉縞の位相を変調することを特徴とする請求項15に記載の構造化照明顕微鏡装置。
  17. 前記干渉縞の位相変調量に基づいて、前記位相変調部による前記光束分割手段の駆動量を決定する駆動量決定部を備えたことを特徴とする請求項16に記載の構造化照明顕微鏡装置。
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