以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラ10の電気回路を示すブロック図である。カメラ10は、デジタルカメラであり、画像処理及び制御部1、撮像部2、顔検出部3、記録部4、操作判定部6、GPS7、表示部8a、タッチパネル8b、時計部9、通信部12等から構成される。
撮像部2は、撮影レンズや、シャッタ等の露出制御部、撮像素子、撮像素子の駆動及び読出回路等を含み、撮影レンズによって形成された被写体像を撮像素子によって画像データに変換する。この画像データは、信号処理及び制御部1、顔検出部3および記録部4に出力される。
顔検出部3は、撮像部2から画像データを入力し、この画像データに基づいて、画像の中に人物の顔の部分が含まれているか否かについて判定する。また、顔検出部3は、顔が含まれていた場合、その人物が笑顔であるか否かの判定も行う。
画像処理及び制御部1は、記憶されているプログラムに従ってカメラ10の全体のシーケンスを制御する。また、撮像部2から出力される画像信号を取り込み、間引き処理、エッジ強調、色補正、画像圧縮等の種々の画像処理を行い、ライブビュー表示、記録部4への記録、表示部8での再生表示等の画像処理を行う。画像処理及び制御部1内には、顔特徴部1b、顔位置・大きさ判定部1c、画像検索部1d、画像分類部1e、親密度判定部1f、親密度変化判定部1g、および表示制御部8を含む。
顔位置・大きさ判定部1cは、顔の検出部3によって画像の中に顔が含まれていることを検出すると、その顔の位置や大きさを判定する。顔特徴部1bは、顔検出部3によって画像の中に顔が含まれていることを検出すると、その顔の特徴を抽出する。顔の特徴としては、目鼻や口の位置等を抽出し、これらの特徴に基づいて予め記憶されている顔の特徴と照合し特定人物(例えば、後述する図3におけるP−A、P−B)であるか否かの判定も行う。
親密度判定部1fは、画像の中に含まれる二人の間の距離や笑顔等に基づいて、二人の親密度を判定する。具体的には、後述する図5に示す親密度判定および表示のフローによって実行される。親密度変化判定部1gは、二人の親密度の経時的変化を判定する。具体的には、後述する図7に示す変化表示切換のフローによって実行される。
画像分類部1eは、撮影画像の主題を、ポートレート、スナップ、花、小物、風景等に分類する。具体的には、後述する図8に示す画像分類のフローによって実行される。画像検索部1dは、記録部4に記録されている画像を画像分類結果等、関連情報部4bに記録されている情報等に基づいて検索を行う。
表示制御部8は、後述する表示部8aに、ライブビュー表示や、記録部4に記録されている撮影画像の表示や、メニュー表示等の制御を行う。また、二人の画像をライブビュー表示する場合には、親密度判定部1fによる判定結果や親密度変化判定部1gによって判定された変化の表示の制御も行う。
記録部4は、レリーズ釦によって撮影の指示がなされた際に、撮像部2によって取得され、画像処理及び制御部1によって画像処理された画像データを記録する。また、画像データを記録するにあたって、顔の位置・大きさ・特徴等の情報と関連付けられ、この関連情報を記憶する。また、関連情報としては、後述する時計部9によって取得する撮影日時情報や、GPS7によって取得された撮影位置等も含まれ、これらの関連情報は関連情報部4bに記憶され、画像の整理や検索に使用される。
操作判定部6は、レリーズ釦等の操作部材の操作状態を判定し、この判定した操作状態を信号処理及び制御部1に出力する。GPS(Global Positioning System)7は、全地球測位システムであり、撮影位置を検出し、撮影位置情報を出力する。時計部9は、カレンダー機能や時計機能を有し、撮影時には撮影日時情報を出力する。撮影位置情報や撮影日時情報は、前述したように、画像データと共に記録され、画像の整理や検索に使用される。
通信部12は、画像データ等をカメラ10の外部に送信し、通信手段としては、赤外線通信、無線通信、有線通信等の通信があり、またUSBメモリ等による外部出力でも良い。通信部12を介して、撮影した画像や加工した画像をテレビ等の外部表示機器で観賞することもできる。
表示部8aは、液晶や有機EL等の表示パネルを有し、ライブビュー表示や、記録部4に記録されている撮影画像の表示や、メニュー表示を行う。撮影者はライブビュー表示を見ながら、構図やシャッタタイミングを決定する。表示部8aの前面にはタッチパネル8bが設けられており、ユーザの指等のタッチ状態を検出し、画像処理および制御部1に出力する。画像処理および制御部1は、前述の操作判定部6やタッチパネル8bからの情報に基づいて、カメラ制御を行う。
次に、記録部4に記録される画像データ、および画像データに関連付けて記録される関連情報について、図2を用いて説明する。図2(a)は、記録された静止画画像1〜静止画像5の関連情報の一例であり、図2(b)は画面の分割例を示しており、本実施形態においては、領域A1〜A9の9分割である。各領域A1〜A9において、図2(c)に示すように、顔の大きさをD1〜D3の3段階に分けて検出する。
図2(a)に示す例では、画像1はスナップ写真であり、この画像中には、顔が2つ写っている。その内の一人は、A4の位置(画面左側中央)に写っている特定人物P−Aであり、この人物の顔のサイズはサイズD2(図2(c)参照)であり、他の一人は、A6の位置(画面右側中央)に写っている不明の人物P−Xであり、顔はサイズD3である。この二人の親密度数値は4である。親密度は数値が大きいほど、親密度の程度も高くなる。また、このときの撮影日時は9月15日である。
次に、画像2はスナップ写真であり、画像中には顔が3つ写っている。それぞれの顔の位置や大きさについての判定結果は、画像1の場合と同様、関連情報として記録されるが、登場人物が3人であることから、親密度については判定していない。画像3は風景であり、登場人物がいないことから、親密度については判定していない。画像4はスナップ写真であるが、登場人物が一人であることから親密度については判定してない。画像5はスナップ写真であり、登場人物が二人であることから、親密度について判定し、この親密度は関連情報として記録される。
次に、本実施形態における親密度の表示について、図3を用いて説明する。図3(a)はタイミングT1〜T6における撮影画像である。図3(c)は、それぞれのタイミングにおける親密度をグラフにしたものである。図3(b)は、それぞれのタイミングにおける親密度の変化を示している。ここで、図3(c)に示す親密度は、親密度判定部1fによって判定され、図3(b)に示す親密度変化は親密度変化判定部1gによって判定される。
図3から分かるように、タイミングT2においては、タイミングT1よりも親密度が高くなっていることから、親密度変化もプラスの値となっている。しかし、タイミングT4においては、タイミングT3よりも親密度が低くなっていることから、(b)に示す親密度変化はマイナスの値となっている。図3に示した例では、タイミングT1〜T3においては、親密度は次第に高くなっているが、タイミングT4〜T6において親密度は次第に低下している。
このように、親密度は時間と共に次第に変化するが、本実施形態においては、この親密度の変化を表示部8に表示するようにしている。すなわち、タイミングT1〜T3においては、二人の親密度は高まる傾向にあることから、ハートマーク26を表示し、タイミングT4〜T6において親密度は低下する傾向にあることから、隙間風マーク27を表示している。また、タイミングT6においては、親密度が相当低下したことから、過去の二人の親密度が高かった頃の参考画像28を表示するようにしている。
このように、同じ二人が写った写真を時系列に並べると、最初は余所余所しかった二人がだんだん表情を和やかになり、距離も接近してゆき、この二人が仲良くなっていく様子が分かる。そこで、本実施形態においては、この様子をハートマーク26で表示し、二人はこの表示を見ながら写真撮影を楽しむことができる。また、図3(c)に示すようなグラフ表示を、再生モード時に表示することにより、二人の親密度を高めることができる。このようなグラフ表示やハートマーク26や隙間風マーク27等を表示しない場合には、二人の親密度の変化をなかなか知ることができない。本実施形態では、客観的表示によって仲の良いところを見せることのできる写真撮影が可能となる。なお、誰かに撮影してもらったり、三脚を使用したり、また、自分で手をのばして撮影する自分撮りでも良く、このような場合に、前述のハートマーク26等を表示する。
次に、図3を用いて説明した本実施形態における表示動作を実行するためのフローを図4、図5、図8、図7を用いて説明する。図4はカメラ制御のフローである。カメラ制御のフローに入ると、まず、電源がオンか否かの判定を行う(S100)。このステップでは、カメラ10の操作部材としてのパワースイッチがオンか否かを判定し、パワースイッチがオフの場合には、カメラ制御のフローを終了する。なお、カメラ制御のフローを終了しても、パワースイッチの状態を検知しており、パワースイッチがオンとなると、ステップS100から動作を開始する。
ステップS100における判定の結果、電源がオンであった場合には、次に、撮影モードか否かの判定を行う(S101)。この判定の結果、撮影モードであった場合には、次に、顔検出を行う(S102)。このステップでは、顔検出3において、画像の中に顔が含まれているか否かの判定を行い、また含まれている場合には、顔の数、位置、大きさについても判定する。顔検出を行うと、次に、ライブビュー表示を行う(S103)。ここでは、撮像部2によって取得された画像データに基づいて、毎秒30コマ程度で表示部8に被写体像をライブビュー表示する。ユーザは、ライブビュー表示に基づいて、構図を決めたり、シャッタチャンスを決定し、レリーズ動作を行うことができる。
ライブビュー表示を行うと、次に、画像に含まれる顔の数に基づいて、二人が写っているか否かの判定を行う(S104)。この判定の結果、二人が写っている場合には、次に、親密度の判定を行い、表示する(S111)。このステップでは、二人の間の距離や、笑顔等に応じて親密度を数値化し、この数値に応じて、前述のハートマーク26等を、ライブビュー表示にスーパーインポーズで表示する。この親密度判定および表示の詳しいフローについては、図5を用いて後述する。
親密度判定及び表示を行うと、次に、同じ二人の来歴画像があるか否かの判定を行う(S112)。関連情報4bには、人物ごとの情報が記憶されていることから(図2に示した例では、P−A、P−B)、ステップS102において検出された二人の人物と同一人物の来歴画像が記録されているか否かをこのステップでは判定する。
ステップS112における判定の結果、同じ二人の来歴画像が記録されていた場合には、次に、変化表示に切換を行う(S113)。ステップS111における親密度の判定と表示は、現在、取得された画像に基づいて行われるが、ステップS113においては、過去の来歴も踏まえて親密度の判定を行う。この変化表示に切換の詳しいフローについては、図7を用いて後述する。
変化表示に切り換えると、次に、親密度が低下したか否かの判定を行う(S114)。このステップでは、ステップS113における変化表示に切り換えて行った親密度に基づいて、親密度が低下しているか否かを判定する。なお、本実施形態においては、比較の対象は、同日ではなく、前の別の日の画像を判定し、このときの親密さと比較するようにしている。この判定の結果、親密度が低下していた場合には、次に、過去の親密度の高いときの写真を表示する(S115)。ここでは、図3に示した参考画像28のように、親密度が相当低下した時に表示するようにしても良い。二人は参考画像28を見て、もっと親密度が上がるような表情で撮影を試みる可能性がある。
ステップS115において、過去の親密度の高い写真を表示すると、またはステップS104における判定の結果、二人ではなかった場合、またはステップS112における判定の結果、来歴画像がなかった場合、またはステップS114における判定の結果、親密度が低下していなかった場合には、次に、レリーズされたか否かの判定を行う(S121)。このステップでは、操作判定部6によってレリーズ釦が操作されたか否かを判定する。この判定の結果、レリーズであった場合には、次に、撮影と記録を行う(S122)。
ステップS122における撮影と記録は、撮像部2によって画像データを取得し、画像処理及び制御部1において画像処理を行った後、記録部4に画像データを記録する。続いて、画像分類を行う(S123)。画像分類は、撮影画像を分析して、撮影主題について、スナップ、ポートレート、花、小物、風景等に分類する。画像分類を行うと、この分類結果を記録する(S124)。また、分類結果の記録の際に併せて顔の数、位置、大きさ、特徴、親密度数値等の情報も記録する。分類結果を記録することにより、図2に示したような関連情報が生成され記録される。ステップS123における画像分類と、ステップS124における分類結果の記録の詳しいフローについては、図8を用いて後述する。
ステップS124において分類結果を記録すると、またはステップS121における判定の結果、レリーズでなかった場合には、ステップS100に戻る。
ステップS101における判定の結果、撮影モードでなかった場合には、次に、再生モードか否かの判定を行う(S131)。ここでは、再生釦等によって再生モードが設定されたか否かの判定を行う。ステップS131における判定の結果、再生モードに設定されていなかった場合には、ステップS100に戻る。
ステップS131における判定の結果、再生モードに設定されていた場合には、次に、サムネイル表示を行う(S132)。サムネイル表示は、記録部4に記録されている撮影画像を表示部8aに縮小表示する。続いて、画像選択を行う(S133)。サムネイル表示されている撮影画像の中で、ユーザが拡大表示を望む場合には、その縮小画像をタッチすることから、このステップでは、タッチパネル8bがタッチされたか否かを判定し、タッチされていた場合には、そのタッチ位置を検出する。タッチ位置を検出すると、その画像を表示部8に拡大表示する。
続いて、選択された画像が二人の画像か否かの判定を行う(S134)。ここでは、関連情報に基づいて、二人の画像か否かを判定する。この判定の結果、二人の画像であった場合には、次に、親密度の確認を行うか否かの判定を行う(S135)。ユーザが親密度を見たい場合には、手動操作部材を操作するので、このステップでは操作判定部6によってこの操作がなされたか否かの判定を行う。この判定の結果、親密度の確認を行う場合には、次に、親密度の表示を行う(S136)。撮影時に、ステップS124において、親密度が画像データと共に記録されていることから、このステップでは、記録されている親密度を読み出し、この読み出された親密度に基づいて、図3におけるハートマーク26や隙間風マーク27等を表示する。
ステップS136において親密度表示を行うと、またはステップS134における判定の結果、二人の画像でなかった場合、またはステップS135における判定の結果、親密度の確認を行わない場合には、次に、終了か否かの判定を行う(S137)。ここでは、再生モード終了のための操作部材が操作されたか否かを判定する。この判定の結果、終了でなかった場合には、終了操作が行われるのを待つ。一方、終了操作がなされると、ステップS131に戻り、前述の動作を実行する。
このように、本実施形態におけるカメラ制御のフローにおいては、撮影動作を実行する前のライブビュー表示時に、二人の親密度を判定し、この判定結果を表示するようにしている。このため、二人の親密度を意識した撮影を行うことができる。また、過去の来歴を考慮して親密度を表示することも可能であることから、単に現在の状況のみならず、今までの親密度の変化を踏まえた表示を行うことができる。
また、再生時には、撮影時に記録した親密度を表示することができる。このため、多くの人が、楽しんで鑑賞することができる。特に本実施形態においては、撮影時に親密度を意識した写真を撮影していることから、その表情等に注目してコミュニケーションが弾むことも可能である。
次に、ステップS111における親密度判定及び表示のフローについて、図5に示すフローチャートを用いて説明する。このフローに入ると、まず、笑顔判定を行う(S201)。このステップでは、顔検出部3において顔の画像が存在した場合に、目や口の形状や位置関係に基づいて、笑顔であるか否かの判定を行う。続いて、顔位置・大きさ判定部1cによって、顔の大きさ判定を行い(S202)、顔の距離判定を行う(S203)。ここでは、顔位置・大きさ判定部1cによって、2つの顔の位置を検出し、顔の大きさも考慮して、2つの顔の間の距離を求める。なお、本実施形態においては、笑顔を判定しているが、これに限らず、例えば、怒っている等、他の表情や、また複数の表情を組み合わせて判定するようにしても良い。
顔の距離判定を行うと、次に、二人とも笑顔か否かの判定を行う(S211)。ステップS201において、笑顔判定を行っているので、この判定結果に従う。この判定の結果、二人とも笑顔であった場合には、親密度数値S1を5とする。この親密度数値S1は親密度を表す数値であり、値が大きいほど親密度が高いことを示す。
ステップS211における判定の結果、二人とも笑顔でなかった場合には、次に、二人の内の一人が笑顔か否かの判定を行う(S212)。この判定の結果、一人が笑顔であった場合には、親密度数値S1を3とする(S213)。一方、S212における判定の結果、二人とも笑顔でなかった場合には、親密度数値S1を1とする。
ステップS213〜S215において親密度数値S1を決めると、次に、顔が同じ大きさで密着しているか否かの判定を行う(S221)。ここでは、ステップS203で求めた二人の顔の間の距離を用いて、密着しているといえる程度の距離か否かの判定を行う。この判定の結果、密着している程度であれば、親密度数値S2を5とする(S225)。ステップS221における判定の結果、密着している程度でなければ、次に、肩が接する距離か否かの判定を行う(S222)。ここでも、ステップS203で求めた二人の顔の間の距離を用いて、肩が接しているといえる程度の距離か否かの判定を行う。
ステップS222における判定の結果、肩が接する程度の距離であれば、親密度数値S2を3とする。一方、判定の結果、肩が接する程度の距離より遠ければ、親密度数値S2を1とする。顔が密着するほど二人が近い場合には、親密度数値S2を最も高くし、次いで肩が接するほど近い場合には親密度数値S2を高くしている。
ステップS223〜S225において、親密度数値S2を決定すると、次に、前述の親密度数値S1にS2を加算し、親密度数値Sを算出する(S231)。この親密度数値Sは二人の笑顔の状態と、二人の間の距離に基づいて求めた親密度を表す数値であり、二人が仲がよいほど、数値が高くなる。
親密度数値Sを算出すると、次に、同じ日に撮影が10枚以上か否かの判定を行う(S232)。ここでは、関連情報部4bに記録されている撮影日時情報および顔の特徴を利用して、二人を撮影した写真が、同日に10枚以上あったか否かを判定する。この判定の結果、同じ日に10枚以上の撮影があった場合には、親密度数Sを1.1倍する(S233)。この場合には、沢山の写真を撮ったことによりコミュニケーションが深まったとみられるからである。なお、本実施形態においては、ステップS232における撮影枚数の判定基準を10枚とし、またステップS233における係数は1.1としたが、この数値以外にも設計値として適宜、変更しても構わない。
ステップS233において、親密度を1.1倍すると、またはステップS232における判定の結果、同日に10枚以上の撮影がなかった場合には、次に、図6に従って表示を行う(S234)。ここでは、ステップS231およびステップS233において算出した親密度数値Sの値に応じて、図6に示すような親密度を表すマークを選択し、この選択されたマークを、図3(a)に示したように、表示部8aに表示する。この表示を行うと、元のフローにリターンする。
このように、本実施形態における親密度判定および表示のフローにおいては、二人の笑顔、二人の間の距離、および撮影枚数に応じて、親密度数値Sを算出し、この親密度数値Sに応じた表示を行うようにしている。なお、本実施形態においては、内容を単純化するために、数値が離散的になるようにしていたが、例えば、表情の笑顔度を調べ、数値化するようにしても良い。また、親密度を示すマークも単純化して5段階としたが、マークの顔や、ハートの数などを調整し、きめ細かな表示を行っても良い。さらに、親密度数値Sの算出方法はこれに限らず、二人の親密度を推量できるものであれば良い。
次に、ステップS113の変化表示に切換のフローについて、図7に示すフローチャートを用いて説明する。このフローに入ると、まず同じ日を除く前回の画像の親密度を検索する(S401)。ここでは、ステップS104およびS112において判定した同一の二人の画像を検索し、この検索された画像について、ステップS231およびS233において算出され、ステップS124において記録された親密度数値Sを読み出す。なお、前回の画像が複数ある場合には、親密度数値Sは複数の数値の平均値を用いる。
続いて、親密度数値Sの差異ΔSBが向上しているか否かの判定を行う(S402)。ここでは、ステップS111の親密度判定および表示のサブルーチンにおいて求めた現在の親密度数値Sと、ステップS401において求めた過去の親密度数値Sの差分ΔSBを算出し、この差異ΔSBが向上しているか否かを判定する。この判定の結果、差異ΔSBが向上していた場合には、親密度数値S3の値を3とし(S404)、差異ΔSBが向上していなかった場合には、親密度数値S3の値を1とする(S403)。
親密度数値S3の値を決定すると、続いて、同じ日を除く前回の画像の撮影時期との差D1を求める(S405)。ここでは、同一の二人が撮影されている画像の撮影日時情報を関連情報部4b中で検索し、この検索された撮影日時情報と当日の撮影日を比較し、この2つの撮影日の差D1を算出する。
差D1を算出すると、次に、この差D1が1ヶ月以内か否かの判定を行う(S406)。この判定の結果、1ヶ月以内であった場合には、親密度数値S4を3とする(S407)。一方、判定の結果、1ヶ月以上であった場合には、親密度数値S4を1とする(S408)。前回、撮影した日からあまり日数が経っていなかければ、親密度が高いと推察できるからである。
親密度数値S4を求めると、次に、前回撮影の日の前にさらに二人の画像が有るか否かの判定を行う(S411)。すなわち、ステップS401およびS405において、前回の撮影との比較に基づいて、親密度数値の差異ΔSBおよび撮影時期の差D1を求めたが、このステップでは前回よりさらに前に二人を撮影した画像があるか否かを判定する。この判定にあたっては、記録部4に記録されている画像の中から、同一の二人の画像を検索する。
ステップS411における判定の結果、二人の画像がなかった場合には、親密度数値S3に親密度数値S4を加算し、親密度数値Sを算出する(S413)。一方、判定の結果、二人の画像が有った場合には、次に、前回と前々回の画像の親密度の差異ΔSAを算出する(S412)。ここでは、ステップS402と同様にして、前回と前々回の親密度数値Sを検索し、この検索された親密度数値Sの差異SAを算出する。
親密度数値の差異ΔSAを求めると、次に、親密度の差異SAが差異SBよりも大きいか否かを判定する(S414)。この判定の結果、差異SAが差異SBよりも大きかった場合には、親密度数値S5を0とする(S416)。親密度の差分が低下しているからである。一方、差異SBが差異SBよりも大きかった場合には、親密度数値S5を2とする(S415)。親密度の差分が向上しているからである。
親密度数値S5を決めると、次に、前回と前々回の画像の撮影時期との差D0を求める(S417)。ここでは、ステップS405と同様に、同一の二人が撮影されている画像の撮影日時情報を関連情報部4b中で検索し、この検索された前々回の撮影日時情報と前回の撮影日時を比較し、この2つの撮影日の差D0を算出する。
差D0を求めると、次に、差D0が差D1よりも大きいか否かの判定を行う(S421)。この判定の結果、差D0が差D1よりも大きかった場合には、親密度数値S6を−2とする(S423)。前々回撮影してから前回撮影するまでの日数差と、前回撮影してから今回撮影するまでの日数差を比較すると、今回の方が長い。すなわち、撮影間隔が広がっていることから、親密度が低下していると推察されるからである。
一方、ステップS421における判定の結果、差D1が差D0よりも大きかった場合には、親密度数値S6を0とする(S422)。前々回撮影してから前回撮影するまでの日数差と、前回撮影してから今回撮影するまでの日数差を比較すると、今回の方が短い。すなわち、撮影間隔が狭くなっていることから、親密度数値が向上していると推察されるからである。
ステップS422またはS423において親密度数値S6を求めると、次に、親密度数値S3〜S6を加算し、親密度数値Sを算出する(S424)。このステップにおいて親密度数値S6を求めると、またはステップS413において親密度数値Sを求めると、次に、この算出された親密度数値Sに基づいて、図6に従って表示を行う(S234)。ここでは、ステップS424またはS413において算出した親密度数値Sの値に応じて、図6に示すような親密度を表すマークを選択し、この選択されたマークを図3(a)に示したように、表示部8aに表示する。この表示を行うと、元のフローにリターンする。
このように、本実施形態における変化表示切換のサブルーチンは、過去に撮影した二人の画像と関連情報に基づいて、親密度の変化を判定し、この判定結果に基づいて表示を行うようにしている。このため、現在の親密度のみならず、過去の親密度も考慮して表示を行うことができる。なお、写真撮影のたびに親密度やその変化の数値が得られるので、差異を積算すると、図3(c)のようなグラフを得ることができる。このグラフを表示部8aに表示しても良く、また表示しないにしても、ハートマーク26、隙間風マーク27等に反映されることから、被写体となる二人は、もっと楽しそうな表情をしたり、距離を縮めて撮影する等により親密度を演出して撮影することができる。マンネリ気味の写真では、第三者としてもつまらないものとなってしまう。
次に、ステップS123における画像分類について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。この画像分類のフローは、画像分類部1e等によって画像を分析し、図3を用いて説明した関連情報を、画像データに関連付けて、関連情報部4bに記録する。撮影画像を分類し分類結果を記録しておくことにより、検索の効率化を図ることができる。
画像分類のフローに入ると、画像の中に顔があるか否かの判定を行う(S301)。この判定は、顔検出部3によって行う。この判定の結果、顔が存在した場合には、次に、顔の大きさが大か否かの判定を行う(S302)。ここでは、顔の位置・大きさ判定部1cによって求められた顔の大きさが、所定の大きさよりも大きいか否かの判定を行う。
ステップS302における判定の結果、所定の大きさより大きかった場合にはポートレート写真とし(S305)、一方、所定の大きさよりも小さかった場合には、スナップ写真と判定する(S304)。したがって、ステップS302における判定値は、分類分けを行うに相応しい値とする。
ステップS303、S304において分類分けを行うと、次に、顔の数、位置、大きさ、特徴を検出し、記録する(S305)。ここでは、顔位置・大きさ判定部1cによる判定結果に基づいて、顔の数、位置、大きさを関連情報部4bに記録する。また、顔特徴抽出部1bによって、抽出された顔の特徴を記録する。人物顔の特徴は、例えば、P−A、P−Bのように、予め顔特徴抽出部1bに登録しておき、この登録された顔の特徴と一致するか否かを判定し、関連情報部4bに記録する。
続いて、画像に写っているのは、二人か否かの判定を行う(S306)。ここでは、検出された顔の数に基づいて判定する。この判定の結果、二人であった場合には、撮影時の親密度判定(S)の結果を記録する(S307)。ここでは、撮影時の直前にステップS231およびステップS233において算出された親密度数値Sを関連情報部4bに記録する。ステップS306における判定の結果、二人でなかった場合、またはステップS307において、親密度判定の結果を記録すると、元のフローにリターンする。
ステップS301における判定の結果、顔がなかった場合には、次に、主要色の判定を行う(S310)ここでは、画面中央等において、画面の主要な色を判定する。続いて、遠距離か否かの判定を行う(S311)。この判定は、撮像部2でピント合わせを行った際のピント位置に基づいて行う。この判定の結果、遠距離にあった場合には、画像は風景写真と判定する(S317)。
ステップS311における判定の結果、遠距離でなかった場合には、次に、至近側か否かの判定を行う(S312)。この判定も、撮像部2においてピント合わせを行った際のピント位置に基づいて、近距離側のマクロ領域での撮影か否かを判定する。この判定の結果、至近側領域での撮影でなかった場合には、ペットの写真と判定する(S316)。この場合は、遠距離でもなく至近距離でもなく、種々の写真が含まれる可能性があるが、ここではペットと分類する。ペットの写真を探す場合には、この分類で検索することにより、迅速に探し出すことができる。
ステップS312における判定の結果、至近側であった場合には、次に、彩度が高いか否かの判定を行う(S313)。ここでは、画像データの彩度を判定し、所定値より高い場合には、画像を花の写真と判定し(S314)、所定値より彩度が低かった場合には、画像を小物と判定する(S315)。一般に、花の方が小物に比較し、彩度が高いからである。
ステップS314〜S317において撮影主題を判定すると、関連情報部4bにそれぞれ記録し、記録が終わると、元のフローに戻る。
このように本実施形態における画像分類のフローでは、撮影時における人物が写っている写真について、顔の数、大きさ、特徴(P−A、P−B等の人物特定も含む)、親密度数値S等を判定し、この判定結果を関連情報部4bに記録している。このため、再生時に、親密度等を表示する際に、迅速に行うことができる。また、撮影主題をスナップ、ポートレート、花等に分類し、これを関連情報部4bに記録する。このため、再生時に画像を検索する際に迅速に行うことができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、撮影時に二人が写っている画像から親密度を判定し、この親密度を表示するようにしている。このため、二人の親密度を再生時に楽しむことができるように、撮影時に補助的な表示を行うことができる。また、本実施形態においては、親密度を判定するにあたって、過去の履歴に基づいて、親密度の変化を考慮するようにしている。このため、二人の心の交流の変化等を流れに沿って見ることができる。
なお、本実施形態においては、撮影時に親密度を確認することができるようにしたが、これに限らず、撮影時には親密度を表示しなくても、再生時に、過去の親密度の変化を考慮した親密度の表示を行うようにしても良い。この場合、撮影時に親密度を求めて記録しなくても、再生時に過去の画像も含めて親密度の変化を考慮して親密度の判定をすれば良い。カメラ等のメモリよりもさらに大量の画像データを記録してある場合には、長期間の変化を見ることが可能となる。
また、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。