JP5661005B2 - ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホン - Google Patents

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Description

本発明は、ダイナミックマイクロホンユニットおよびダイナミックマイクロホンに関するもので、特に、振動板の背後に配置されている音響抵抗体の構造に特徴を有するものである。
単一指向性ダイナミックマイクロホンの無指向性成分は抵抗制御であり、双指向性成分は質量制御である。上記無指向性成分を得るために、振動板の直後に音響抵抗を配置し、この抵抗成分の周波数応答を平坦にすることによってダイナミックマイクロホンの単一指向性を得ている。
図6は、従来のダイナミックマイクロホンユニットの一例を示している。図6において、符号1は、マイクロホンユニットの基体をなすユニットケースを示している。ユニットケース1は、磁性体からなり、後述の内ヨーク2に対して外ヨークとしての機能も兼ね備えていて磁気回路の一部を構成している。ユニットケース1は上下両端が解放した円筒形状で、内周側の上下方向中間部に段部12が形成され、段部12より上方が大径部、下方は小径部になっている。
ユニットケース1の上記大径部には、以下のような磁気回路形成部材が収納されることによって磁気回路が構成されている。まず、上記大径部には円板状の内ヨーク2が嵌められ、内ヨーク2はユニットケース1の段部12に当接して上下方向の位置決めがなされるとともに、内ヨーク2の周壁の外周面はユニットケース1の内周面に接している。内ヨーク2の上には、ユニットケース1の上記大径部の内径よりも外径の小さい円板状の磁石3が固定され、磁石3の上には円板状のポールピース4が固定されている。磁石3、内ヨーク2、ユニットケース1、ポールピース4が磁気回路形成部材であって、ポールピース4の上面とユニットケース1の上端面は略同じ高さ位置にある。また、ポールピース4の外周面とユニットケース1の上端部内周面が適宜の間隔をおいて対向し、円形の磁気ギャップを形成している。
磁石3から出る磁束は、内ヨーク2、ユニットケース1、上記磁気ギャップ、ポールピース4で構成される磁気回路を通って磁石3に戻る。よって、上記磁気ギャップを磁束が横切っている。上記磁気ギャップの下方には、磁石3の外周面とユニットケース1の内周面との間に磁気ギャップよりも幅広の空気室9が形成されている。ポールピース4、磁石3、内ヨーク2にはそれぞれ同じ径の中心孔41,31,21が形成され、これらの中心孔41,31,21は、ユニットケース1の下側約半分の小径部で囲まれている空気室11に通じている。
ユニットケース1の上端部外周には、非磁性材からなる円筒部材35が固着されている。円筒部材35は上端部内周側に全周にわたって突縁部36を有していて、この突縁部36がユニットケース1の上端部外周に固着されている。円筒部材35の突縁部36には、この突縁部36を上下に貫く孔37が複数設けられていて、これらの孔37は、上記突縁部36の上面に貼り付けられた薄板状の音響抵抗材18で覆われている。上記突縁部36の下方には、ユニットケース1の外周面と円筒部材35の内周面とによって円形の空間38が形成されている。空間38は、後で説明する振動板5のサブドーム52の背面側空間に、上記音響抵抗材18と孔37を介して通じている。
円筒部材35の上端外周に沿って突縁部14が形成されるとともに、この突縁部14よりも内方においてかつ突縁部14よりも低い位置に突起13が突縁部14と同心の円に沿って形成されている。上記突起13の上面には、振動板5の外周縁部が固着されている。振動板5は合成樹脂や金属の薄膜を素材とし、この素材を成形することによって、センタードーム51とこのセンタードーム51を囲むサブドーム52を備えている。センタードーム51は球面の一部を切り取った形であるのに対し、サブドーム52は断面が部分円弧形状でセンタードーム51の外周縁に連続して形成され、サブドーム52の外周縁部が上記突起13の上面に固着されている。振動板5は、上記のようにサブドーム52の外周縁部が固定されているため、音波を受けるとその音圧によりサブドーム52の外周縁部を支点として前後方向(図6において上下方向)に振動することができる。
振動板5にはセンタードーム51とサブドーム52の円形の境界線に沿ってボイスコイル6が固着されている。ボイスコイル6は、細い導線を巻き回すことにより円筒形状に形成されかつ固められたもので、円筒形状の一端が振動板5に固着されている。振動板5のサブドーム52の外周縁部が上記のように固着されている状態で、ボイスコイル6が前記磁気ギャップ内に位置し、ボイスコイル6はユニットケース1からもポールピース4からも離間している。
ポールピース4の上面には振動板5の保護部材7が固着されている。保護部材7の上面は振動板5のメインドーム51と同様に球面の一部を切り取ったドーム形になっていて、メインドーム51の背面に対して一定の間隔をおいて対向している。保護部材7は、振動板5が過剰な振幅で振動しようとするとき振動板5の振動を制限して、振動板5およびこれと一体のボイスコイル6の破損を防止する。保護部材7も中心孔71を有し、この中心孔71と、前記ポールピース4、磁石3、内ヨーク2に形成されている同じ径の中心孔41,31,21を介して、上記メインドーム51の背面側空間と前記空気室11とがつながっている。
振動板5の正面側には、振動板5の保護部材を兼ねたイコライザー8が、その外周縁部をユニットケース1の突縁部14に固着することによって配置されている。イコライザー8の中心部の天井面はドーム状に形成され、振動板5のセンタードーム51との間に一定間隔の隙間が保たれている。イコライザー8は外部からの音波を振動板5に導くための複数の孔82を有している。
ユニットケース1の下端には蓋10が嵌め込まれることによって閉じられ、ユニットケース1の内部に比較的大きな前記空気室11が形成されている。前記内ヨーク2の下面に密着させて音響抵抗体16が配置され、ユニットケース1の小径部の内周面で音響抵抗体16の外周が支持されている。音響抵抗体16は不織布などを厚く重ねることによって形成されている。音響抵抗体16は振動板5の背面側空間に配置され、振動板5の背面側の空間は、上記のように蓋10により閉じられ、比較的大きな振動板5の背面側空気室11が形成されている。
振動板5は、音波を受けるとその音圧の変化にしたがって前後に振動し、振動板5とともにボイスコイル6も前後に振動する。ボイスコイル6が振動するとき前記磁気ギャップを通っている磁束をボイスコイル6が横切り、ボイスコイル6が音圧の変化に対応した音声信号を発電する。このようにして電気音響変換が行われ、例えば、サブドーム52の背面に沿って引き回されているボイスコイル6の両端から音声信号が外部に出力される。
上記のように構成されたダイナミックマイクロホンユニットにおいて、振動板5の背面側空間に配置されている音響抵抗体16によって、前述の無指向性成分を得るための音響抵抗を得ている。音響抵抗体16の素材は、不織布、樹脂メッシュ、スポンジ、フェルト、その他各種のものを用いることができるが、ダイナミックマイクロホンの無指向性成分を生成するための音響抵抗体としては、フェルトが適している。フェルトは、音響抵抗密度が比較的高いことと、ある程度大きな体積を持たせることができるため、音波を吸収しやすい特性がある。図7はフェルトの吸音率を測定した結果を示しており、周波数が高くなるにしたがって吸音率が高くなり、2000Hz付近で吸音率が最も高くなっている。このような特性を持っているフェルトを、ダイナミックマイクロホンの無指向性成分を作る音響抵抗体として用いることにより、振動板5の背面側空間に起因する共振を容易に防止することができる。
しかし、フェルトは主に動物繊維を固めたものであることから、表面から繊維が脱落しやすい。フェルトを素材にした音響抵抗体をダイナミックマイクロホンに用いると、音響抵抗体の表面から脱落した繊維が磁気ギャップなどの隙間に侵入する。磁気ギャップに繊維が侵入すると、ボイスコイルに繊維が引っ掛かり、ボイスコイルの動きを繊維が阻害し、マイクロホンの音響特性を劣化させる。
ところで、フェルトのような弾力のある音響抵抗体16をマイクロホンユニット部品(図6の例ではユニットケース1の内周面)に取り付ける場合、ユニット部品と音響抵抗体16との間に隙間があると、この隙間を矢印で示すように音波が通り、音響抵抗体16が音響抵抗として機能せず、性能不良を生じる。そこで、音響抵抗体16であるフェルトの端縁部とこの端縁部を保持するユニット部品との接触部分を、シーラントなどでシールしたものもある。図6において符号17は上記シールを示している。しかし、フェルトは上記のように主に動物繊維を固めたものであるため、フェルトの端縁部とユニット部品との接触部分をシーラントなどで固めても、音響抵抗が均一な音響抵抗体を作成することは難しい。フェルトの圧縮度合いをねじなどで調節して音響抵抗を調節することができるようにした音響抵抗体も考えられているが、構造が複雑になるとともに、一つ一つの音響抵抗体につき音響抵抗を調節しなければならないというような製造工程上の煩雑さがある。
なお、ダイナミックマイクロホンにおいて、振動板の背面側空間に音響抵抗を配置した構造は、特許文献1、特許文献2などに記載されている。
特開2011−14990号公報 特開2007−300267号公報
本発明は、従来の問題点を解消すること、すなわち、振動板の背後に配置されているフェルトからなる音響抵抗体から繊維が脱落することを防止し、また、上記音響抵抗体の音響抵抗値のばらつきを小さくすることができる構造にすることにより、マイクロホンの音響特性の劣化を防止することができるダイナミックマイクロホンユニットおよびこのマイクロホンユニットを用いたダイナミックマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、
音波を受けて振動する振動板と、この振動板に固着されて上記振動板とともに振動するボイスコイルと、上記ボイスコイルが配置されている磁気ギャップを含みこの磁気ギャップに磁場を生成する磁気回路と、上記振動板の背面側空間に配置されている音響抵抗体と、を備えているダイナミックマイクロホンユニットであって、
上記音響抵抗体は、
音響抵抗体の本体をなすフェルトと、
音波を通す素材からなり上記フェルトの両面に重ねて配置されているカバー材と、
有底円筒状形状をしていて底板に相当する部分に音波が通る孔を有し、上記フェルトと上記カバー材を収納し、開放端縁部に形成されている折り曲げ部で上記カバー材の周縁部を押圧している音響抵抗体ケースと、を備えていることを最も主要な特徴とする。
フェルトを構成する繊維が脱落することを、フェルト両面に重ねられているカバー材が防止、上記繊維の脱落によるボイスコイルや振動板の動作不良を防止することができる。また、音響抵抗体ケースの折り曲げ部の折り曲げ度合いを一定にすることにより、個々の音響抵抗体におけるフェルトの押圧力のばらつきを少なくすることができ、音響抵抗値のばらつきを小さくすることができる。もって、音響特性の劣化のないダイナミックマイクロホンユニットおよびこのマイクロホンユニットを用いたダイナミックマイクロホンを提供することができる。
本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットの実施例を示す縦断面図である。 上記実施例中の音響抵抗体を示す底面図である。 上記音響抵抗体の縦断面図である。 上記音響抵抗体の構成部品を示す分解縦断面図である。 上記音響抵抗体の組立過程の例を示す縦断面図である。 従来のダイナミックマイクロホンユニットの一例を示す縦断面図である。 音響抵抗体を構成するフェルトの音声周波数に対する吸音率を示す特性線図である。
以下、本発明に係るダイナミックマイクロホンユニットの実施例を、図面を参照しながら説明するとともに、本発明に係るダイナミックマイクロホンについても言及する。なお、図6に示す従来のダイナミックマイクロホンユニットの構成部分と同じ構成部分には共通の符号を付した。
図1において、符号1は、マイクロホンユニットの基体をなすユニットケースを示している。ユニットケース1は、磁性体からなり、後述の内ヨーク2に対して外ヨークとしての機能も兼ね備えていて磁気回路の一部を構成している。ユニットケース1は上下両端が解放した円筒形状で、内周側の上下方向中間部に段部12が形成され、段部12より上方が大径部、下方は小径部になっている。
ユニットケース1の上記大径部には、以下のような磁気回路形成部材が収納されることによって磁気回路が構成されている。まず、上記大径部には円板状の内ヨーク2が嵌められ、内ヨーク2はユニットケース1の段部12に当接して上下方向の位置決めがなされるとともに、内ヨーク2の外周面はユニットケース1の内周面に接している。内ヨーク2の上には、ユニットケース1の上記大径部の内径よりも外径の小さい円板状の磁石3が固定され、磁石3の上には円板状のポールピース4が固定されている。磁石3、内ヨーク2、ユニットケース1、ポールピース4が磁気回路形成部材であって、ポールピース4の上面とユニットケース1の上端面は略同じ高さ位置にある。また、ポールピース4の外周面とユニットケース1の上端部内周面が適宜の間隔をおいて対向し、円形の磁気ギャップを形成している。
磁石3から出る磁束は、内ヨーク2、ユニットケース1、上記磁気ギャップ、ポールピース4で構成される磁気回路を通って磁石3に戻る。よって、上記磁気ギャップを磁束が横切っている。上記磁気ギャップの下方には、磁石3の外周面とユニットケース1の内周面との間に磁気ギャップよりも幅広の空気室9が形成されている。ポールピース4、磁石3、内ヨーク2にはそれぞれ同じ径の中心孔41,31,21が形成され、これらの中心孔41,31,21は、ユニットケース1の下側約半分の小径部で囲まれることにより形成されている空気室11に通じている。
ユニットケース1の上端部外周には、非磁性材からなる円筒部材35が固着されている。円筒部材35は上端部内周側に全周にわたって突縁部36を有していて、この突縁部36がユニットケース1の上端部外周に固着されている。円筒部材35の突縁部36には、この突縁部36を上下に貫く孔37が複数設けられていて、これらの孔37は、上記突縁部36の上面に貼り付けられた薄板状の音響抵抗材18で覆われている。上記突縁部36の下方には、ユニットケース1の外周面と円筒部材35の内周面とによって円形の空間38が形成されている。空間38は、後で説明する振動板5のサブドーム52の背面側空間に、上記音響抵抗材18と孔37を介して通じている。
円筒部材35の上端外周に沿って突縁部14が形成されるとともに、この突縁部14よりも内方においてかつ突縁部14よりも低い位置に突起13が突縁部14と同心の円に沿って形成されている。上記突起13の上面には、振動板5の外周縁部が固着されている。振動板5は合成樹脂や金属の薄膜を素材とし、この素材を成形することによって、センタードーム51とこのセンタードーム51を囲むサブドーム52を備えている。センタードーム51は球面の一部を切り取った形であるのに対し、サブドーム52は断面が部分円弧形状でセンタードーム51の外周縁に連続して形成され、サブドーム52の外周縁部が上記突起13の上面に固着されている。振動板5は、上記のようにサブドーム52の外周縁部が固定されているため、音波を受けるとその音圧によりサブドーム52の外周縁部を支点として前後方向(図1において上下方向)に振動することができる。
振動板5にはセンタードーム51とサブドーム52の円形の境界線に沿ってボイスコイル6が固着されている。ボイスコイル6は、細い導線を巻き回すことにより円筒形状に形成されかつ固められたもので、円筒形状の一端が振動板5に固着されている。振動板5のサブドーム52の外周縁部が上記のように固着されている状態で、ボイスコイル6が前記磁気ギャップ内に位置し、ボイスコイル6はユニットケース1からもポールピース4からも離間している。
ポールピース4の上面には振動板5の保護部材7が固着されている。保護部材7の上面は振動板5のメインドーム51と同様に球面の一部を切り取ったドーム形になっていて、メインドーム51の背面に対して一定の間隔をおいて対向している。保護部材7は、振動板5が過剰な振幅で振動しようとするとき振動板5の振動を制限して、振動板5およびこれと一体のボイスコイル6の破損を防止する。保護部材7も中心孔71を有し、この中心孔71と、前記ポールピース4、磁石3、内ヨーク2に形成されている同じ径の中心孔41,31,21を介して、上記メインドーム51の背面側空間と前記空気室11とがつながっている。
振動板5の正面側には、振動板5の保護部材を兼ねたイコライザー8が、その外周縁部をユニットケース1の突縁部14に固着することによって配置されている。イコライザー8の中心部の天井面はドーム状に形成され、振動板5のセンタードーム51との間に一定間隔の隙間が保たれている。イコライザー8は外部からの音波を振動板5に導くための複数の孔82を有している。
ユニットケース1の下端には蓋10が嵌め込まれることによって閉じられ、ユニットケース1の内部に比較的大きな前記空気室11が形成されている。振動板5と保護部材7との間の空間、保護部材7、ポールピース4、磁石3、内ヨーク2の各孔71,41,31,21で囲まれている空間および上記空気室11は連通していて、これらの連通している空間は、振動板5の背面側空間となっている。この振動板5の背面側空間には、本発明の特徴的な構成部分である音響抵抗体120が配置されている。以下、図2乃至図5を併せて参照しながら音響抵抗体120について具体的に説明する。
図1乃至図3において、音響抵抗体120は、音響抵抗体120として主要な部分を構成するフェルト122と、音波を通す素材からなりフェルト122の両面に重ねて配置されているカバー材123と、各カバー材123の外周縁部に沿い重ねて配置されているリング状の押さえ部材124と、上記フェルト122、カバー材123、押さえ部材124を収納している音響抵抗体ケース121を有してなる。音響抵抗体ケース121は、金属などの薄板を素材とした有底円筒状形状の部品で、底板に相当する部分に音波が通る複数の孔125を有している。音響抵抗体ケース121はまた、上記各部品を収納した状態で開放端縁部が内周側に向かって折り曲げられることにより折り曲げ部126が形成されている。上記折り曲げ部126により上記各収納部品の外周縁部が互いに押圧された状態で、上記各収納部品が音響抵抗体ケース121に収納されている。
フェルト122は、適宜の音響抵抗値と吸音率を持つように、ある程度大きな厚みを持っている。カバー材123はフェルト122よりも音響抵抗値が低くかつ音波を通しやすいメッシュあるいはスポンジなどからなる。カバー材123はフェルト122の両面から繊維が脱落するのを防いでいる。押さえ部材124の素材は特に限定されず、金属でもプラスチックでもよい。フェルト122の両面に重ねて配置されているカバー材123の外周縁部にそれぞれ押さえ部材124が重ねて配置され、一方の押さえ部材124は音響抵抗体ケース121の底板に相当する部分に当接し、他方の押さえ部材124は音響抵抗体ケース121の折り曲げ部126によって押圧されている。
図4は、音響抵抗体ケース121に上記各収納部品を収納する前の状態を示しており、図5は、音響抵抗体ケース121に上記各収納部品を収納し、音響抵抗体ケース121の開放端縁部に折り曲げ部126を形成する前の状態を示している。上記折り曲げ部126の形成は、冶具などを用いて音響抵抗体ケース121の開放端縁部側に位置する押さえ部材124を音響抵抗体ケース121の底板に向かって押圧した状態で行う。押さえ部材124を押圧することにより、両側のカバー材123を介してフェルト122の厚さ方向両側から押圧力がかかる。フェルト122にかかる押圧力は周縁部が最も強く中心に向かって順次弱くなり、これに伴ってフェルト122の密度が周縁部から中心に向かって順次低くなり、フェルト122の音響抵抗値が周縁部から中心に向かって順次低くなっている。
音響抵抗体120の音響抵抗値はほぼフェルト120の音響抵抗値で決まり、フェルト120の音響抵抗値は厚さ方向両側からの押圧力で決まる。フェルト122の両側からの押圧力は音響抵抗体ケース121の折り曲げ部126の折り曲げ度合いによって決まる。上記折り曲げ部126の折り曲げ度合いは、予め、音響抵抗体120の設計段階において定めることができるので、音響抵抗体120を組み立てる段階で設計通りに上記折り曲げ部126を折り曲げれば、音響抵抗値のばらつきの少ない音響抵抗体120を得ることができる。
以上のようにして組み立てられた音響抵抗体120は、音響抵抗体ケース121の外周面をユニットケース1の小径部の内周面に密着させることによりユニットケース1内の空気室11に配置されている。空気室11は振動板5の背面側空間を構成していて、この振動板5の背面側空間に音響抵抗体120が配置されていることによって、ダイナミックマイクロホンユニットの無指向性成分を得ることができ、もって、単一指向性ダイナミックマイクロホンユニットを実現している。
振動板5は、音波を受けるとその音圧の変化にしたがって前後に振動し、振動板5とともにボイスコイル6も前後に振動する。ボイスコイル6が振動するとき前記磁気ギャップを通っている磁束をボイスコイル6が横切り、ボイスコイル6が音圧の変化に対応した電気信号を生成する。この電気信号が音声信号であり、このようにして電気音響変換が行われ、例えば、サブドーム52の背面に沿って引き回されているボイスコイル6の両端から音声信号が外部に出力される。
上記実施例によれば、無指向性成分を得るために振動板5の背面側空間に配置されている音響抵抗体120が、フェルト122と、フェルト122の両面に重ねて配置されているカバー材123と、リング状の押さえ部材124と、上記フェルト122とカバー材123とリング状の押さえ部材124を収納する音響抵抗体ケース121とを有することによって構成され、音響抵抗体ケース121の開放端縁部に形成されている折り曲げ部126で、リング状の押さえ部材124を介してカバー材123の周縁部を押圧しているため、音響抵抗体として主要な部品であるフェルト122を構成している繊維の脱落がカバー材123で防止され、上記繊維が磁気ギャップなどに侵入してダイナミックマイクロホンユニットの音響特性を劣化させるという技術的な課題を解決することができる。
上記実施例によればまた、音響抵抗体ケース121の折り曲げ部126の折り曲げ度合いを適宜設定することにより、音響抵抗体120の構成を変えることなく、所望の音響抵抗値を得ることができる。さらに、設計仕様にしたがって上記折り曲げ部126の折り曲げ度合いを定めることにより、音響抵抗値のばらつきの少ない音響抵抗体120を容易に製作することができる。
以上説明した実施例にかかるダイナミックマイクロホンユニットは、これをマイクロホンケースに組み付けることにより、さらには、マイクロホンケースにマイクロホンユニットの出力信号を外部に出力するためのマイクロホンコネクタを組み付けることにより、ダイナミックマイクロホンが構成される。
1 ユニットケース
2 内ヨーク
3 磁石
4 ポールピース
5 振動板
6 ボイスコイル
120 音響抵抗体
121 音響抵抗体ケース
122 フェルト
123 カバー材
124 押さえ部材
125 孔
126 折り曲げ部

Claims (7)

  1. 音波を受けて振動する振動板と、この振動板に固着されて上記振動板とともに振動するボイスコイルと、上記ボイスコイルが配置されている磁気ギャップを含みこの磁気ギャップに磁場を生成する磁気回路と、上記振動板の背面側空間に配置されている音響抵抗体と、を備えているダイナミックマイクロホンユニットであって、
    上記音響抵抗体は、
    音響抵抗体の本体をなすフェルトと、
    音波を通す素材からなり上記フェルトの両面に重ねて配置されているカバー材と、
    有底円筒状形状をしていて底板に相当する部分に音波が通る孔を有し、上記フェルトと上記カバー材を収納し、開放端縁部に形成されている折り曲げ部で上記カバー材の周縁部を押圧している音響抵抗体ケースと、を備えているダイナミックマイクロホンユニット。
  2. 上記フェルトの両面に重ねて配置されている上記カバー材にはそれぞれリング状の押さえ部材が重ねて配置され、一方の上記押さえ部材は上記音響抵抗体ケースの底板に相当する部分に当接し、他方の上記押さえ部材は上記音響抵抗体ケースの上記折り曲げ部によって押圧されている請求項1記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  3. 上記フェルトにかかる押圧力は周縁部が最も強く中心に向かって順次弱くなり、これに伴って上記フェルトの音響抵抗値が周縁部から中心に向かって順次低くなっている請求項1または2記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  4. 上記音響抵抗体ケースの上記折り曲げ部の折り曲げ度合いによって上記フェルトに加わる圧力が調節され音響抵抗値が調節されている請求項1、2または3記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  5. 上記カバー材は、上記フェルトよりも音響抵抗値の低い素材からなる請求項1乃至4のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  6. 上記振動板、上記磁気回路を含む内蔵部品が組み込まれているユニットケースを有し、上記音響抵抗体は、上記音響抵抗体ケースの外周面を上記ユニットケースの内周面に密着させることにより上記ユニットケース内の空間に配置されている請求項1乃至5のいずれかに記載のダイナミックマイクロホンユニット。
  7. マイクロホンケースにダイナミックマイクロホンユニットが組み込まれてなるダイナミックマイクロホンであって、上記ダイナミックマイクロホンユニットは請求項1乃至6のいずれかに記載されているダイナミックマイクロホンユニットであるダイナミックマイクロホン。
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