JP5500654B2 - バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、血管等の体腔内の狭窄部等を拡張するために使用されるバルーンカテーテルに関する。
従来、血管等の体腔内の狭窄部等を拡張するためにバルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルは、主に、拡張体であるバルーンと、アウターシャフトと、この内部に配置されたインナーシャフトからなる。インナーシャフトは、ガイドワイヤを挿通させるためのものであり、アウターシャフトは、インナーシャフトとの間に設けられたルーメンを通してバルーンを拡張するための造影剤や生理食塩水等の液体を流通させるためのものである。
このようなバルーンカテーテルは、血管等に挿入され、所望の位置に位置決めされるために、医師等の手技者によって手元側からカテーテルを先端に向かって押す力が付与される。バルーンカテーテルには、このカテーテルを軸方向に押す力、所謂、押し込み力の伝達性が高いこと、即ち、押し込み特性が高いことが要求される。
従来、押し込み特性を向上させるために、バルーンのアウターシャフト内に管状部材を挿入したものがある(例えば、下記特許文献1参照)。
また、押し込み特性を向上させると共に、バルーンカテーテルの剛性変化を調整するために、アウターシャフト内にコアワイヤを有するものがある。このようなコアワイヤを有するバルーンカテーテルには、押し込み特性を一層向上させるために、コアワイヤの遠位端部分をカテーテル内の一部に固定したものがある(例えば、下記特許文献2、3、4参照)。
特表2005−110721号公報 特開2008−125897号公報 特表平8−500505号公報 特表平9−503411号公報
上記したようなバルーンカテーテルは、押し込み特性を向上させるために一定の効果があると考えられる。しかし、管状部材やコアワイヤの先端を自由端とした場合には、十分に押し込み力がアウターシャフトに伝わらないと言う問題がある。
逆に、コアワイヤの先端をアウターシャフト等に固定した場合、押し込み特性は向上するものの、バルーンカテーテルを体内から引き抜く時等に過大な引っ張り力がアウターシャフトに作用し、アウターシャフトの一部分がつぶれる、所謂キンクが発生する可能性がある。このようなキンクが生じた場合には、バルーンを拡張するための拡張ルーメンの一部が狭くなるために、バルーンからバルーンを拡張させている液体を排出するために要する時間が長くなり、バルーンの収縮が遅くなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、バルーンカテーテルの近位側から与えられる押し込み力をバルーンカテーテルの遠位側まで十分に伝達できると共に、バルーンを体外へ引き抜く際に、キンク等が生じることを防止できるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
本願発明では、上記の課題は以下に列挙される手段により解決がなされる。
<1>バルーンと、前記バルーンの少なくとも一部が取り付けられた筒状の先端アウターシャフト部と、筒状の後端アウターシャフト部と、前記先端アウターシャフト部と前記後端アウターシャフト部を接続すると共に、前記先端アウターシャフト部及び前記後端アウターシャフト部よりも降伏点が低い、筒状の中間アウターシャフト部と、前記先端アウターシャフト部に設けられた係合部と、後端側が前記後端アウターシャフト部に連結されると共に、前記中間アウターシャフト部に挿通され、先端に前記係合部と当接可能な当接面を有する押圧部材とを備えることを特徴とするバルーンカテーテル。
<2>前記先端アウターシャフト部の内部に配置され、ガイドワイヤを挿通させるためのガイドワイヤルーメンを内部に有するインナーシャフトと、前記インナーシャフトの遠位端に形成された先端側ガイドワイヤポートと、前記インナーシャフトの近位端が前記先端アウターシャフト部に接合された部分に形成された後端側ガイドワイヤポートとを備え、前記係合部は、前記先端アウターシャフト部における前記後端側ガイドワイヤポートより後端側に設けられていることを特徴とする態様1に記載のバルーンカテーテル。
<3>前記押圧部材は、少なくとも1本の素線からなるコイル体によって構成されていることを特徴とする態様1または2に記載のバルーンカテーテル。
<4>前記コイル体は、複数の素線を撚り合わせてなる撚り線コイル体によって構成されていることを特徴とする態様3に記載のバルーンカテーテル。
<1>本発明のバルーンカテーテルは、手技者によって与えられる押し込み力をアウターシャフトの近位側から順次、遠位側へ伝達するだけでなく、アウターシャフトの途中から押圧部材の当接面によって係合部を押圧することによって効果的に押し込み力を遠位側へ伝達することができる。
また、降伏点が低く設定されている中間アウターシャフト部の伸びによって、過大な引っ張り力が作用した場合でもバルーンカテーテルの一部が潰れることを防止することができる。よって、バルーンから拡張用の液体を排出することをスムーズに行うことができる。
<2>本発明の態様2では、係合部を先端アウターシャフト部の後端側ガイドワイヤポートより後端側に設けたことにより、インナーシャフトを押圧することができる。よって、インナーシャフトへも押し込み力を伝達することができる。
従って、近位側から与えられる押し込み力を効果的にバルーンカテーテルの先端まで伝達することができる。即ち、バルーンカテーテルの押し込み特性を向上させることができる。
<3>本発明の態様3では、押圧部材を少なくとも1本の素線からなるコイル体によって構成している。この構成によって、中間アウターシャフト部の柔軟性が劣化することを可及的に防止できる。
<4>本発明の態様4では、コイル体を複数の素線を撚り合わせてなる撚り線コイル体によって構成したことにより、コイル体の柔軟性を維持すると共に押し込み力の伝達性を向上させることができる。
図1は、本実施の形態のバルーンカテーテルの全体図である。 図2は、図1のA部の拡大図である。 図3は、図2のIII−III方向から見た断面図である。 図4は、他の実施の形態を示した図である。 図5は、図4とは別の他の実施の形態を示した図である。 図6は、図5のVI−VI方向から見た断面図である。
本実施の形態のバルーンカテーテルを図1〜3を参照しつつ説明する。
図1及び図2において、図示左側が体内に挿入される遠位側(先端側)、右側が医師等の手技者によって操作される近位側(後端側、基端側)である。
バルーンカテーテル10は、例えば、心臓の血管の閉塞部や狭窄部等の治療に用いられるものであり、全長が約1500mm程度のものである。
バルーンカテーテル10は、主にバルーン20、アウターシャフト30、インナーシャフト50、及びコネクタ60からなる。
バルーン20は、樹脂製の部材であり、軸線方向中央にバルーン20が拡張するための拡張部21と、先端側に先端取付部22、後端側に後端取付部23を有している。
先端取付部22は、後述するインナーシャフト50の延出部52の先端部分に固着されている。
後端取付部23は、アウターシャフト30の遠位端の外周面に固着されている。
アウターシャフト30は、バルーン20を拡張するための流体を供給するための拡張ルーメン36を構成する円筒状の部材である。アウターシャフト30は、遠位側から順に、先端アウターシャフト部31、中間アウターシャフト部35、及び後端アウターシャフト部37とからなる。先端アウターシャフト部31と中間アウターシャフト部35は樹脂製のチューブが溶着されたものである。樹脂には、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエステルエラストマー等が用いられる。
先端アウターシャフト部31は、先端側に位置する本体シャフト部31aと後端側に位置するポートシャフト部31bからなる。
本体シャフト部31aの遠位端の外周には、バルーン20の後端取付部23が固着されている。また、本体シャフト部31aは、内部に後述するインナーシャフト50を同軸状に備える。本体シャフト部31aの外径は、ポートシャフト部31bの外径と略同じに設定されており、約0.85mm〜約0.95mmに設定され、本実施の形態の場合、約0.94mmである。本体シャフト部31aの内径h1は、約0.69mm〜約0.80mmに設定され、本実施の形態の場合、約0.78mmである。
ポートシャフト部31bは、後述するインナーシャフト50の後端である後端側ガイドワイヤポート54をアウターシャフト30に取り付けるための部分である。ポートシャフト部31bは、本体シャフト部31aよりも硬い樹脂で形成されている。ポートシャフト部31bの軸方向の長さは、約5.0mm〜約10.0mmに設定されており、本実施の形態の場合、約10.0mmに設定されている。
後端側ガイドワイヤポート54を形成するために、ポートシャフト部31bにインナーシャフト50の後端が溶着される。このため、溶融された樹脂によりポートシャフト部31bにおける拡張ルーメン36は、図3に示すように中心軸に対して下方に偏倚している。また、ポートシャフト部31bにおける拡張ルーメン36の断面形状は略半円状となっている。結果的に、ポートシャフト部31bにおける拡張ルーメン36の内径h2(図2、図3における高さ方向の長さ)は、本体シャフト部31aの内径h1及び中間アウターシャフト部35の内径h3より小さくなっている。ポートシャフト部31bの内径h2は、本実施の形態の場合、約0.38mmである。
中間アウターシャフト部35は、アウターシャフト30に引っ張り力が作用した場合に、伸びることによって引っ張り力を吸収して、アウターシャフト30の一部がつぶれることを防止するための部分である。このため、中間アウターシャフト部35は、先端アウターシャフト部31及びポートシャフト部31bよりも降伏点が低く設定されている。本実施例の場合、中間アウターシャフト部35を構成する樹脂を、先端アウターシャフト部31の本体シャフト部31aを構成する樹脂と同じとしているため、中間アウターシャフト部35の樹脂の厚みを本体シャフト部31aの樹脂の厚みよりも薄くすることによって、中間アウターシャフト部35の降伏点を低下させている。
中間アウターシャフト部35の降伏点を低下させる方法としては、樹脂の材質を柔軟なものとすることもできる。
中間アウターシャフト部35の軸方向の長さは、約160.0mm〜約170.0mmの範囲に設定されており、本実施の形態の場合、約160.0mmに設定されている。中間アウターシャフト部35の断面形状は円形であり、中間アウターシャフト部35の外径は、先端アウターシャフト部31の外径より小さく設定されている。具体的には、中間アウターシャフト部35の外径は、約0.85mm〜約0.90mmに設定され、本実施の形態の場合、約0.88mmである。中間アウターシャフト部35の内径h3は、ポートシャフト部31bの内径h2より大きく設定されている。本実施の形態の場合、内径h3は、約0.70mm〜約0.80mmに設定され、本実施の形態の場合、約0.75mmである。このポートシャフト部31bと中間アウターシャフト部35との内径差により、中間アウターシャフト部35とポートシャフト部31bとの間に段差が形成される。この段差が係合部33を構成している。中間アウターシャフト部35とポートシャフト部31bとの間で形成される段差の最も小さい部分である底部の高さdhは、後述するコイル体70(押圧部材)を構成する撚り線の素線71の径方向の長さよりも大きく設定されている。
尚、図2及び図3は、先端アウターシャフト部31及び間アウターシャフト部35の構成を判り易くするために寸法が誇張されて示されている。また、図2において、ポートシャフト部31bと中間アウターシャフト部35との接合部分である係合部33が円弧状に図示されているのは、この接合部分が溶着によって形成されるため、必ずしも直角な段差が形成されないためである。
後端アウターシャフト部37は、所謂ハイポチューブと呼ばれる金属製の管状部材である。後端アウターシャフト部37の先端部は、中間アウターシャフト部35の後端部に挿入されて固着されている。後端アウターシャフト部37のルーメンは、上記した先端アウターシャフト部31及び中間アウターシャフト部35のルーメンと共に拡張ルーメン36を構成するようになっている。
後端アウターシャフト部37の後端には、コネクタ60が取り付けられている。コネクタ60に取り付けられた図示しないインデフレータからバルーン20を拡張するための影剤や生理食塩水等の液体が供給されると、液体は、拡張ルーメン36を通ってバルーン20を拡張するようになっている。
本実施の形態の場合、後端アウターシャフト部37の外径は、約0.60mm〜約0.65mmの範囲に設定されており、本実施の形態の場合、約0.64mmである。内径は、本実施の形態の場合、約0.48mmである。後端側アウターシャフト40の材料は特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、ステンレス鋼が用いられている。これ以外の材料として、Ni−Ti合金のような超弾性合金が用いられる。
後端アウターシャフト部37の遠位部には、コイル体70(押圧部材)が取り付けられている。コイル体70は、複数の金属製の素線71を芯金上に撚り合わせた後、撚り合わせた際の残留応力を公知の熱処理にて除去し、芯金を抜き取ることによって製造されたものである。
本実施の形態においてコイル体70には、6本の素線71が用いられており、素線71は断面が長方形の所謂平線である。素線71の高さ方向(径方向)の長さは約0.05mmであり、軸方向の長さは、約0.15mmである。素線71の数および寸法は、中間アウターシャフト部35の内部に挿入されるのに必要な外径やコイル体70の剛性等を考慮して適宜に決定されるものであり、素線71の数は特に限定されるものでは無い。
このような平線を用いることは、コイル体70が押し込み力を伝達する上で有利であるが、素線71には、断面が略円形の所謂、丸線を用いても良い。
素線71の材料は特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、ステンレス鋼が用いられている。これ以外の材料として、Ni−Ti合金のような超弾性合金が用いられる。また、異なる材料の素線を組み合わせても良い。
コイル体70の後端は、後端アウターシャフト部37の遠位端に挿入され、後端アウターシャフト部37の内壁にロー付けあるいはレーザによる溶接等により固着されている。図2に示すように、コイル体70は、中間アウターシャフト部35の内部に挿入されている。即ち、コイル体70の外周面は、中間アウターシャフト部35の内部に固定されていない。本実施の形態の場合、コイル体70の外径は、約0.72mmである。また、通常の状態において、コイル体70の遠位側の端面である当接面70aは、ポートシャフト部31bと中間アウターシャフト部35の内径差によって形成される係合部33に接触している。
尚、コイル体70は、当接面70aによって係合部33を軸方向に押す作用を有するものであるため、近位側から遠位側に向けた押し込み力が作用した際に、当接面70aと係合部33が接触して押し込み力を伝達できれば足りる。このため、押し込み力が作用した際に、中間アウターシャフト部35等が圧縮されることにより当接面70aと係合部33が接触するならば、通常状態において当接面70aと係合部33は接触している必要は無く、僅かな間隙を有しても良い。
インナーシャフト50は、アウターシャフト30の先端アウターシャフト部31内に同軸状に配置されている。インナーシャフト50は、先端アウターシャフト部31及び中間アウターシャフト部35と同様の樹脂で形成された円筒状の部材であり、内部にガイドワイヤを挿通させるためのガイドワイヤルーメン51を有している。先端アウターシャフト部31の内周面とインナーシャフト50の外周面の間の間隙は、バルーン20を拡張するための液体を流通させるための拡張ルーメン36を形成するようになっている。
インナーシャフト50の近位端は、先端アウターシャフト部31のポートシャフト部31bの側面に溶着されることによって、後端側ガイドワイヤポート54を形成している。
インナーシャフト50の先端は、先端アウターシャフト部31の先端から延出した延出部52を有し、この延出部52は先端にチップ59が取り付けられている。
チップ59は、先端に向かって外径が漸進的に減少するテーパ状の外形を有する部材であり、柔軟な樹脂で形成されている。チップ59は、ガイドワイヤルーメン51の先端部分を構成する筒状の部材であり、先端に先端側ガイドワイヤポート53を有する。
インナーシャフト50の延出部52の遠位端には、バルーン20の先端取付部22が固着されている。
インナーシャフト50の延出部52におけるバルーン20の拡張部21の内部に位置する部分には、所定距離離間した一対の放射線不透過性のマーカ25a、25bが取り付けられている。
以上の構成に基づいて、本実施の形態のバルーンカテーテル10を心臓の冠状動脈にある狭窄部を拡張する手技に用いる場合について説明する。
治療の目標である狭窄部がある心臓の冠状動脈には、予め図示しないガイドワイヤが挿入されており、このガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテル10が体内に挿入される。ガイドワイヤは、バルーンカテーテル10のチップ59の先端側ガイドワイヤポート53から挿入され、インナーシャフト50内のガイドワイヤルーメン51を通過して、後端側ガイドワイヤポート54から延出される。
バルーンカテーテル10をガイドワイヤに沿って血管内を進行させる際、医師等の手技者がバルーンカテーテル10を近位側から軸方向に押し、この押し込み力は、金属管である後端アウターシャフト部37から、樹脂製の中間アウターシャフト部35、及び先端アウターシャフト部31へと順次遠位側へ伝達される。
同時に、押し込み力は、後端アウターシャフト部37から後端アウターシャフト部37に取り付けられたコイル体70に伝達され、コイル体70の当接面70aが係合部33を押圧することによって、ポートシャフト部31bの近位端を押圧する。即ち、押し込み力は、円周状の面であるコイル体70の当接面70aから円周状の面である係合部33に伝達され、先端アウターシャフト部31を直接的に押圧する。よって、押し込み力をアウターシャフト30の遠位側へ効果的に伝達できる。
また、中間アウターシャフト部35は、アウターシャフト30に過大な引っ張り力が作用した場合に、伸びることによって引っ張り力を吸収するために降伏点が小さい樹脂チューブによって構成されている。このため、中間アウターシャフト部35で、近位側からの押し込み力の伝達が阻害される可能性があるが、コイル体70は、中間アウターシャフト部35を介さずして、ポートシャフト部31bの後端側を直接押圧するため、先端アウターシャフト部31へ効果的に押し込み力を伝達できる。
更に、コイル体70は、インナーシャフト50の近位端が取り付けられているポートシャフト部31bの後端側を押圧するため、近位側から与えられる押し込み力は、インナーシャフト50にも伝達される。このため、押し込み力をアウターシャフト30だけでなく、インナーシャフト50によって、遠位側へ伝達することができる。従って、効果的にバルーンカテーテル10の先端であるチップ59まで押し込み力を伝達することができる。
更に、コイル体70は、複数の素線71からなる撚り線コイルであるため、柔軟性を有する。また、コイル体70の当接面70aとポートシャフト部31bの係合部33は接触するのみで固着されておらず、コイル体70の外周面と中間アウターシャフト部35の内周面とも固着されてない。このため、アウターシャフト30の柔軟性を劣化させることを可及的に防止することができる。従って、バルーンカテーテル10が屈曲する血管等を通過する際でも、バルーンカテーテル10は柔軟に屈曲することができるため、屈曲する血管等を良好に通過することができる。
手技者が放射線透視下において、マーカ25a、25bを用いてバルーン20を目的部位である狭窄部に位置決めした後、コネクタ60に接続された図示しないインデフレータから造影剤や生理食塩水等の拡張用の液体が供給される。
この時、拡張用の液体は、アウターシャフト30の拡張ルーメン36に流入する。そして、拡張用の液体は、アウターシャフト30の先端アウターシャフト部31の先端から流出し、バルーン20を拡張させる。
バルーン20によって狭窄部を拡張する手技が終了すると、手技者は、インデフレータによって、拡張用の液体をバルーン20から排出する。即ち、拡張用の液体は、バルーン20内から流出し、アウターシャフト30の拡張ルーメン36を通して排出される。この後、バルーンカテーテル10は体外へ引き出されて、手技が終了する。
バルーンカテーテル10を体外に引き出す際等に、バルーンカテーテル10が屈曲する血管や狭窄部に捕捉された状態で、手技者がアウターシャフト30を引っ張ると過大な負荷がアウターシャフト30に作用する場合がある。このような場合でも、コイル体70の当接面70aと係合部33は接触するのみで固着されてないため、降伏点が低く設定されている中間アウターシャフト部35が軸方向に伸びることによって負荷を吸収することができる。よって、拡張用の液体をバルーン20から排出する前に引っ張り力による負荷が作用した場合でも、拡張ルーメン36の一部がつぶれる等して、拡張用の液体の排出を阻害することが可及的に防止できる。
以上述べたように、本実施の形態のバルーンカテーテル10は、手技者によって与えられる押し込み力をアウターシャフト30の近位端から順次、遠位側へ伝達するだけでなく、コイル体70によって、アウターシャフト30の途中から係合部33を押圧することによって押し込み力を伝達できる。この際、コイル体70の円周状の当接面70aによって、係合部33を面接触で押圧するため、効果的に押し込み力を伝達することができる。
また、係合部33をポートシャフト部31bの近位側に設け、インナーシャフト50の近位端側を押圧することにより、インナーシャフト50へも押し込み力を伝達することができる。従って、近位側から与えられる押し込み力を、効果的にバルーンカテーテル10の先端であるチップ59まで伝達することができる。
更に、降伏点が低く設定されている中間アウターシャフト部35の伸びによって、過大な引っ張り力が作用した場合でもバルーンカテーテル10の一部が潰れることを防止することができる。よって、拡張ルーメン36の通路が確保されるため、バルーン20より拡張用の液体の排出をスムーズに行うことができる。
以上述べた実施の形態では、押圧部材をコイル体70のみによって構成し、コイル体70を後端アウターシャフト部37に直接取り付けている。このような構成は、押し込み力を近位側の後端アウターシャフト部37から遠位側の先端アウターシャフト31へ伝達する上で有利である。
一方、図4に示すように、押圧部材をコイル体170とコアワイヤ140によって構成することもできる。即ち、コイル体170をコアワイヤ140によって後端アウターシャフト部37に接続する構成としてもよい。図4においてコアワイヤ140は、遠位側へ向かって細くなるテーパ状の線材である。コアワイヤ140はコイル体170の内周面に取り付けられている。また、コアワイヤ140の先端は、コイル体170の先端を越えて遠位側へ延出している。
このようなコアワイヤ140を用いた構成は、中間アウターシャフト部35が軸方向に伸びやすくなる点で有利である。
また、図4の様に、コアワイヤ140の先端を遠位側へ延出することは、コアワイヤ140の剛性を利用してバルーンカテーテル10の長手方向の剛性を調整するのに有利である。しかし、コアワイヤ140の遠位端をコイル体170の先端、即ち、当接面170aより近位側までとし、当接面170aより遠位側へ延出しない構成としても良い。
また、以上述べた実施の形態では、後端側ガイドワイヤポート54の近位端側に設けられた係合部33をコイル体70によって押圧することにより、ポートシャフト部31b及びインナーシャフト50に押し込み力を伝達する構成としている。
一方、図5に示すように、後端側ガイドワイヤポート54の遠位側の内周面に係合部233を設け、コイル体270によって、アウターシャフト30の先端部を押圧する構成としても良い。コイル体270はコアシャフト240によって、後端アウターシャフト部37に取り付けている。係合部233は、図6に示すように、アウターシャフト30の内周面から半径方向に突出した6つの突出部233aを有する筒状体によって形成されている。
このように、インナーシャフト50の後端より遠位側において、アウターシャフト30を押圧する場合は、インナーシャフト50への押し込み力の伝達は低減するが、アウターシャフト30の先端部へ効果的に押し込み力を伝達できる。このような形態は、上記した所謂迅速交換型のバルーンカテーテルだけでなく、所謂オーバーザワイヤ型の構成に適用することができる。尚、迅速交換型のバルーンカテーテルとは、上記したバルーンカテーテル10の様に、アウターシャフトの側方に後端側ガイドワイヤポートを設けることによりガイドワイヤルーメンを短くした構成である。オーバーザワイヤ型のバルーンカテーテルとは、インナーシャフトをバルーンカテーテルの近位端まで配置した構成である。
以上述べた実施の形態では、押圧部材を複数の素線71を撚り合わせた撚り線コイルからなるコイル体70としている。撚り線コイルは、柔軟性を有すると共に軸方向のトルク伝達性が高いため、中間アウターシャフト部35の柔軟性を維持すると共に、押し込み力の伝達性を向上させる上で有利である。しかし、押圧部材を単線のコイル体や、金属製のパイプや樹脂製のチューブからなる筒状部材から構成しても良い。このような筒状部材を用いる場合には、筒状部材にスリットを形成することによって剛性を調整することもできる。
以上述べた実施の形態は、バルーンカテーテル10を心臓の血管の治療に用いるものであるが、下肢の血管や透析のためのシャントを拡張する手技等、各種の手技に用いることができる。
10 バルーンカテーテル
20 バルーン
30 アウターシャフト
31 先端アウターシャフト部
33 係合部
35 中間アウターシャフト部
36 拡張ルーメン
37 後端アウターシャフト部
50 インナーシャフト
51 ガイドワイヤルーメン
54 後端側ガイドワイヤポート
70 コイル体(押圧部材)
70a 当接面
71 素線

Claims (4)

  1. バルーンと、
    前記バルーンの少なくとも一部が取り付けられた筒状の先端アウターシャフト部と、
    筒状の後端アウターシャフト部と、
    前記先端アウターシャフト部と前記後端アウターシャフト部を接続すると共に、前記先端アウターシャフト部及び前記後端アウターシャフト部よりも降伏点が低い、筒状の中間アウターシャフト部と、
    前記先端アウターシャフト部に設けられた係合部と、
    後端側が前記後端アウターシャフト部に連結されると共に、前記中間アウターシャフト部に挿通され、先端に前記係合部と当接可能な当接面を有する押圧部材と
    を備えることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記先端アウターシャフト部の内部に配置され、ガイドワイヤを挿通させるためのガイドワイヤルーメンを内部に有するインナーシャフトと、
    前記インナーシャフトの遠位端に形成された先端側ガイドワイヤポートと、
    前記インナーシャフトの近位端が前記先端アウターシャフト部に接合された部分に形成された後端側ガイドワイヤポートとを備え、
    前記係合部は、前記先端アウターシャフト部における前記後端側ガイドワイヤポートより後端側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記押圧部材は、少なくとも1本の素線からなるコイル体によって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記コイル体は、複数の素線を撚り合わせてなる撚り線コイル体によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載のバルーンカテーテル。






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