JP5489184B2 - 分岐型炭素繊維、分岐型炭素繊維製造方法、前記分岐型炭素繊維を有する材 - Google Patents

分岐型炭素繊維、分岐型炭素繊維製造方法、前記分岐型炭素繊維を有する材 Download PDF

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Description

本発明は、特に、分岐型炭素繊維に関する。
炭素繊維(例えば、カーボンナノファイバーやカーボンナノチューブ)は、例えばリチウムイオン電池の導電助剤や導電性付与添加剤として、知られている。
炭素繊維には、分岐を持たない(一次元的:1本の線状)タイプの炭素繊維と、分岐(分岐鎖)を持つ(二次元的ないしは三次元的(例えば、X状とかY状と言った)タイプの炭素繊維とが有る。両者を比べると、後者の分岐型の炭素繊維の方が、導電パスを効率良く形成できる。従って、分岐型炭素繊維を用いた場合、導電特性が良くなる。
特許文献1,2には、分岐型炭素繊維(カーボンナノチューブ)の製法が開示されている。しかしながら、特許文献1,2の技術は、高価な触媒金属を必要とする。そして、製造に用いられた触媒金属が分岐型炭素繊維中に含まれている。触媒金属を完全に除去することは大変である。かつ、コストが高く付く。そして、触媒金属が含まれている炭素繊維は電池材料などの電気・電子部材には適していない。
特許文献3には、触媒金属を用いない炭素繊維製造技術が開示されている。すなわち、特許文献3には、ピッチ及び樹脂含有塗料を静電紡糸して不織布を得、この不織布を炭化処理(加熱処理)し、この後で解砕する方法が開示されている。このようにして得られた炭素繊維中には金属が含まれていない。しかしながら、特許文献3に開示の方法で得られた炭素繊維は、実質上、線状タイプである。すなわち、分岐型の炭素繊維は、実質上、得られていない。
特表2007−528339 特開2008−297197 特許第4697901
本発明が解決しようとする課題は前記問題点を解決することである。
すなわち、本発明が解決しようとする第1の課題は、分岐型の炭素繊維を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、金属分を実質上含まない分岐型の炭素繊維を提供することである。
本発明が解決しようとする第3の課題は、繊維径が小さく、かつ、繊維径のバラツキが少ない分岐型の炭素繊維を提供することである。
本発明が解決しようとする第4の課題は、効率良く(高生産性)、かつ、低廉なコストで分岐型の炭素繊維を提供することである。
前記第1〜第4の課題は、
分岐型の炭素繊維の製造方法であって、
樹脂および炭素粒子を含む分散液が作製される分散液作製工程と、
前記分散液から炭素繊維前駆体製の不織布が作製される不織布作製工程と、
前記不織布に1KPa以上の圧力が加わる加圧工程と、
前記加圧工程後における前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する変性工程
とを具備する
ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
又、分岐型の炭素繊維の製造方法であって、
樹脂および炭素粒子を含む分散液が作製される分散液作製工程と、
前記分散液から炭素繊維前駆体製の不織布が作製される不織布作製工程と、
前記不織布に圧力が加わる加圧工程と、
前記加圧工程後における前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する変性工程と、
前記変性工程で得られた炭素繊維製の不織布が解かれることにより炭素繊維が得られる解布工程
とを具備する
ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
又、分岐型の炭素繊維の製造方法であって、
樹脂および炭素粒子を含む分散液が作製される分散液作製工程と、
前記分散液から炭素繊維前駆体製の不織布が作製される不織布作製工程と、
前記不織布に0.1KPa以上(特に好ましくは1KPa以上)の圧力が加わる加圧工程と、
前記加圧工程後における前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する変性工程と、
前記変性工程で得られた炭素繊維製の不織布が解かれることにより炭素繊維が得られる解布工程
とを具備する
ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
好ましくは、前記分岐型炭素繊維製造方法であって、解布工程を更に具備してなり、前記解布工程によって、不織布が解かれて繊維が得られる
ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
好ましくは、前記分岐型炭素繊維製造方法であって、前記解布工程がメディアレスミル法によることを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
好ましくは、前記分岐型炭素繊維製造方法であって、前記解布工程がエアージェットミル法および/または超音波照射法によることを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
好ましくは、前記分岐型炭素繊維製造方法であって、前記不織布作製工程が紡糸法によることを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。更に好ましくは、前記分岐型炭素繊維製造方法であって、前記不織布作製工程が静電紡糸法および/または遠心紡糸法によることを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法によって解決される。
前記第1〜第4の課題は、前記分岐型炭素繊維製造方法によって得られてなることを特徴とする分岐型炭素繊維によって解決される。
好ましくは、前記炭素繊維であって、複数の炭素繊維が交差してなる分岐型の炭素繊維であり、前記炭素繊維同士が交わっている個所において該炭素繊維同士は、バインダ材を介さないで、固着・一体化してなり、前記炭素繊維は、その直径が10nm〜5μmで、その長さが100nm〜10μmであることを特徴とする分岐型炭素繊維によって解決される。
前記第1〜第3の課題は、
複数の炭素繊維が交差してなる分岐型の炭素繊維であって、
前記炭素繊維同士が交わっている個所において該炭素繊維同士は、バインダ材を介さないで、固着・一体化してなり、
前記炭素繊維は、その直径が10nm〜5μmで、その長さが100nm〜10μmである
ことを特徴とする分岐型炭素繊維によって解決される。
好ましくは、前記炭素繊維であって、前記炭素繊維は、大径部と小径部とを有し、前記大径部は、その直径が20nm〜5μm、前記小径部は、その直径が10nm〜3μm、(前記大径部における直径)>(前記小径部における直径)であることを特徴とする分岐型炭素繊維によって解決される。
本発明は、電気デバイスに用いられる部材であって、前記分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなることを特徴とする電気デバイス用部材を提供する。本発明は、前記部材が蓄電池の電極であることを特徴とする電気デバイス用部材を提供する。本発明は、前記部材がリチウムイオン二次電池の電極であることを特徴とする電気デバイス用部材を提供する。
本発明は、電気デバイスであって、前記分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなる部材を具備することを特徴とする電気デバイスを提供する。
本発明は、高分子複合材であって、前記分岐型炭素繊維を含むことを特徴とする高分子複合材を提供する。
金属分を実質上含まず、繊維径が小さく、かつ、繊維径のバラツキが少なく、低廉なコストで、分岐型の炭素繊維が得られる。
静電紡糸装置の概略図 遠心紡糸装置の側面図 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 SEM写真 放電曲線
第1の発明は炭素繊維の製造方法である。特に、分岐型(二次元的ないしは三次元的(例えば、X状とかY状と言った)タイプ)の炭素繊維の製造方法である。本方法は分散液作製工程を具備する。この分散液作製工程では、樹脂(例えば、ポリビニルアルコール)と炭素粒子(好ましくは、例えばピッチ)とが含まれる分散液が作製される。本方法は不織布作製工程を具備する。この不織布作製工程では、前記分散液から、炭素繊維前駆体製の不織布が作製される。前記不織布作製工程では、例えば紡糸法(例えば、静電紡糸法とか遠心紡糸法)が採用される。本方法は加圧工程を具備する。この加圧工程では、圧力が前記不織布に作用する。この圧力作用時において、不織布は一枚であっても良く、二枚以上の不織布が積層されていても良い。前記圧力は、後述の炭素繊維同士が、バインダ材を介さないで、直接、固着・一体化できる程度のものである。前記圧力は、好ましくは、例えば0.1KPa以上である。特に好ましくは1KPa以上である。上限値に格別な制約はない。但し、必要以上の圧力を加える必要は無い。一応、上限値として、例えば100KPaを挙げることが出来る。好ましくは、10KPa以下である。本方法は変性工程を具備する。この変性工程では、前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する。前記変性工程は、例えば加熱工程である。本方法は、好ましくは、解布工程を具備する。この解布工程では、不織布が解かれる。すなわち、不織布から繊維が得られる。例えば、前記変性工程で得られた炭素繊維製の不織布が解かれる。これにより、炭素繊維が得られる。前記解布工程では、好ましくは、メディアレスミル法が採用される。例えば、エアージェットミル法、超音波照射法が採用される。
第2の発明は炭素繊維である。特に、分岐型(二次元的ないしは三次元的(例えば、X状とかY状と言った)タイプ)の炭素繊維である。前記分岐型炭素繊維は、例えば前記分岐型炭素繊維製造方法によって得られたものである。前記分岐型炭素繊維は、複数の炭素繊維が交差・固着・一体化したものである。特に、異なる方向に在るライン状の炭素繊維が交差してなり、その交点において、固着・一体化したものである。前記固着・一体化は、バインダ材を介さない(バインダ材なし)で、固着・一体化したものである。特に、炭素繊維同士が交わっている個所において、該炭素繊維同士は、バインダ材を介さないで、直接、固着・一体化したものである。前記炭素繊維の直径は10nm〜5μmである。前記炭素繊維の長さは100nm〜10μmである。解布工程を経た前記分岐型炭素繊維の長さは、0.2〜5μm(特に、0.5〜3μm)である。前記炭素繊維は、好ましくは、大径部と小径部とを有する。前記大径部は径が大きな部分である。前記小径部は径が小さな部分である。前記炭素繊維は、好ましくは、前記大径部を複数個有する。前記炭素繊維は、好ましくは、前記小径部を複数個有する。前記大径部は、好ましくは、その直径が20nm〜5μm(更に好ましくは20nm〜2μm(より好ましくは50nm〜1μm))である。前記小径部は、好ましくは、その直径が10nm〜3μm(更に好ましくは10nm〜1μm(より好ましくは20nm〜500nm))である。勿論、条件A[(前記大径部における直径(直径の平均値))>(前記小径部における直径(直径の平均値))]が満たされる。好ましくは、条件B[(前記大径部における直径の最大値)/(前記小径部における直径の最小値)=1.1〜100]が満たされる。更に好ましくは、条件C[(前記大径部における直径の最大値)/(前記小径部における直径の最小値)=2〜50]が満たされる。前記小径部の長さは、例えば、前記大径部における直径の最小値よりも長い。前記小径部の長さは、例えば前記大径部における直径の最大値よりも短い。前記小径部の長さは、好ましくは、10nm〜10μm(より好ましくは、50nm〜1μm)である。前記大径部の長さは、好ましくは、50nm〜10μm(より好ましくは500nm〜3μm)である。本炭素繊維が二次元的なものである場合、x軸方向やy軸方向における長さは、好ましくは、10nm〜10μmである。より好ましくは、50nm〜8μm(更に好ましくは100nm〜5μm)である。本炭素繊維が三次元的なものである場合、x軸方向やy軸方向やz軸方向における長さは、好ましくは、10nm〜10μmである。より好ましくは、50nm〜8μm(更に好ましくは100nm〜5μm)である。
第3の発明は電気デバイスに用いられる部材である。本部材は、例えば蓄電池の電極である。前記蓄電池は、例えばリチウムイオン二次電池である。前記蓄電池は、例えばキャパシタ(電気2重層キャパシタ)である。前記キャパシタは、例えばリチウムイオンキャパシタである。本部材は、前記分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなる。
第4の発明は電気デバイスである。本デバイスは、例えば蓄電池である。本デバイスは、前記分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなる部材を具備する。
第5の発明は高分子複合材である。本高分子複合材は前記分岐型炭素繊維を含む。
以下、更に詳しく説明する。
[分散液作製工程(工程I)]
前記分散液は、樹脂および炭素粒子を含む。
前記樹脂は、好ましくは、溶媒(静電紡糸または遠心紡糸時に揮発する溶媒)に溶解する樹脂である。具体的には、ビニル樹脂(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)など)である。又は、ポリエチレンオキサイド(PEO)である。又は、アクリル樹脂(例えば、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)など)である。又は、フッ素樹脂(例えば、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)など)である。又は、天然物由来高分子(例えば、セルロース樹脂およびその誘導体(ポリ乳酸、キトサン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)など)である。又は、ポリエーテルスルホン(PES)などのエンジニアリングプラスチック樹脂である。又は、ポリウレタン樹脂(PU)である。又は、ポリアミド樹脂(ナイロン)である。又は、芳香族ポリアミド樹脂(アラミド樹脂)である。又は、ポリエステル樹脂である。又は、ポリスチレン樹脂である。又は、ポリカーボネート樹脂である。又は、前記樹脂の混合物や共重合体である。
VOC(揮発性有機化合物)対策の観点から、前記樹脂は、好ましくは、水溶性樹脂である。例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアクリル酸(PAA)、又はセルロース誘導体である。
樹脂は、好ましくは、前記樹脂除去工程(熱処理工程:加熱工程)において、溶融や融着が起きない樹脂である。この観点から、前記樹脂は、好ましくは、熱分解性樹脂である。熱分解性樹脂は、樹脂を加熱した場合、熱変形(溶融、融着)する前に、熱分解する樹脂である。例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアクリル酸(PAA)、又は全芳香族ポリアミド樹脂(アラミド)である。
前記樹脂は、好ましくは、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、又はポリアクリル酸(PAA)である。特に好ましい樹脂は、ポリビニルアルコールである。
前記分散液の溶媒は、紡糸(静電紡糸とか遠心紡糸)時に、揮発する溶媒である。前記溶媒は、例えば、水である。又は、酸(酢酸、蟻酸など)である。又は、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、シクロヘキサノールなど)である。又は、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)である。又は、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなど)である。又は、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)である。又は、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルアセトアミドなど)である。又は、ハロゲン化炭化水素(例えば、クロロホルム、テトラクロロメタン、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールなど)である。又は、前記化合物の混合物である。
VOC(揮発性有機化合物)対策の観点から、好ましい溶媒は、水、アルコール、又はこれ等の混合物である。特に好ましい溶媒は水である。
炭素粒子として、例えばカーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等が知られている。本工程Iで用いられる好ましい炭素粒子はピッチである。中でも硬ピッチ又はメソフェーズピッチである。特にメソフェーズピッチである。本発明では、ピッチ以外の炭素粒子が併用される場合もある。ピッチは、実質的に、炭素のみからなる。ピッチは前記溶媒に溶解しない。前記メソフェーズピッチは、好ましくは、その固定炭素量が50〜100%(より好ましくは70〜95%。更に好ましくは80〜90%)である。前記メソフェーズピッチは、好ましくは、その融点が250〜400℃(より好ましくは280〜350℃。更に好ましくは300〜330℃)である。前記炭素粒子は、好ましくは、その粒径(分散液における炭素粒子の粒径)が10〜1000nm(より好ましくは50nm以上。更に好ましくは100nm以上。より好ましくは500nm以下。更に好ましくは300nm以下。)である。
前記ピッチ分散液は、強度や導電性の観点から、必要に応じて、カーボンナノチューブを含有する。カーボンナノチューブは、例えばシングルウォールカーボンナノチューブ(SWNT)である。若しくは、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWNT)である。又は、これ等の混合物である。実用性の観点から、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWNT)が用いられる。カーボンナノチューブの含有には、カーボンナノチューブ粉体(又はカーボンナノチューブ分散液)がピッチ分散液に添加される方法が採用される。前記カーボンナノチューブ分散液と前記ピッチ分散液との混合は好ましい。前記カーボンナノチューブの量は、好ましくは、前記ピッチ100質量部に対して、0.01〜10質量部(より好ましくは0.1〜1質量部)である。
前記ピッチ(炭素粒子)分散液は、必要に応じて、黒鉛化助触媒を含有する。黒鉛化助触媒は黒鉛化度を促進させる作用を持つ触媒である。前記黒鉛化助触媒は、例えば、ホウ素類(例えば、ホウ素、ホウ酸エステル、炭化ホウ素など)やケイ素類(例えば、ケイ素、ケイ酸エステル、炭化ケイ素など)である。好ましい黒鉛化助触媒は炭化ホウ素または炭化ケイ素である。前記黒鉛化助触媒の量は、好ましくは、炭素粒子に対して、1〜10000質量ppm(より好ましくは10〜1000質量ppm)である。前記黒鉛化助触媒が液体の場合、前記黒鉛化助触媒と前記ピッチ分散液とが混合される。前記黒鉛化助触媒が粉体の場合、先ず、黒鉛化助触媒の分散液が作製される。そして、この分散液と前記ピッチ分散液とが混合される。
前記ピッチ分散液は、必要に応じて、分散剤を含有する。前記分散剤は、例えば界面活性剤または高分子である。前記分散剤の量は、好ましくは、ピッチ100質量部に対して、1〜200質量部(より好ましくは10〜100質量部)である。
前記樹脂と前記炭素粒子(例えば、ピッチ)とは、好ましくは、次の割合である。前記樹脂が多すぎると、炭化後に残る炭素分が少なくなる。逆に、前記樹脂が少なすぎると、静電紡糸または遠心紡糸が困難になる。従って、好ましくは、前記樹脂100質量部に対して、前記炭素粒子(例えば、ピッチ)が5〜200質量部(より好ましくは5〜50質量部)である。前記大径部と前記小径部とを有する炭素繊維を得たい場合、好ましくは、前記樹脂100質量部に対して、前記炭素粒子(例えば、ピッチ)が10〜50質量部(より好ましくは10〜20質量部)である。
前記分散液における固形分(溶媒以外の成分)の濃度が高すぎると、紡糸が困難である。逆に、前記濃度が低すぎても、紡糸が困難である。従って、好ましくは、前記固形分の濃度が0.1〜50質量%(より好ましくは1〜30質量%。更に好ましくは5〜20質量%)である。
前記分散液の粘度が高すぎると、紡糸時に、延伸性が欠ける。逆に、前記粘度が低すぎると、紡糸が困難である。従って、前記分散液の粘度(紡糸時における粘度:粘度測定器は共軸二重円筒型粘度計)は、好ましくは、10〜10000mPa・S(より好ましくは50〜5000mPa・S。更に好ましくは500〜5000mPa・S)である。
前記分散液の作製には、好ましくは、混合工程と微細化工程とを有する。前記混合工程は、前記樹脂と前記ピッチとが混合される工程である。前記微細化工程は、前記ピッチが微細化される工程である。前記微細化工程は、例えば前記ピッチにせん断力が付与される工程である。これにより、ピッチが微細化される。前記混合工程と前記微細化工程とは、どちらが先でも良い。同時に行われても良い。
前記混合工程においては、前記樹脂と前記ピッチとの双方が粉体の場合と、一方が粉体で他方が溶液(分散液)の場合と、双方が溶液(分散液)の場合とが有る。操作性の観点から、好ましくは、前記樹脂および前記ピッチが、共に、溶液(分散液)の場合である。
前記微細化工程では、例えばメディアレスミルが用いられる。或いは、ビーズミルが用いられる。又は、超音波照射機が用いられる。異物の混入を防ぎたい場合、好ましくは、メディアレスミルが用いられる。炭素粒子の粒径を制御したい場合、好ましくは、ビーズミルが用いられる。簡便な操作で行いたい場合、好ましくは、超音波照射機が用いられる。本発明においては、ピッチ(炭素粒子)の粒径制御が大事であるから、好ましくは、ビーズミルが用いられる。
前記分散液において、前記ピッチの粒径が大きすぎると、繊維径が大きくなり過ぎる。前記ピッチの粒径が小さすぎると、分散状態が不安定となる。従って、前記粒径は、好ましくは、1nm〜10μm(より好ましくは100nm〜1μm)である。
[炭素繊維前駆体製不織布作製工程(紡糸工程:工程II)]
本工程では、例えば静電紡糸装置が用いられる。
例えば、図1の静電紡糸装置が用いられる。図1中、1は、ポンプタイプの紡糸原液供給装置である。2はノズルタイプの吐出口である。3は電圧印加装置である。4は捕集体である。捕集体4はアースされている。前記分散液(紡糸原液)が、吐出口2から捕集体4に向けて飛散させられる。この飛散時に、溶媒が揮発する。吐出口2からの紡糸原液は、電界(電圧印加装置3によって印加された電界(吐出口2と捕集体4との間の電界))によって、延伸作用を受ける。紡糸原液は、その溶媒が揮散しながら、捕集体4に到達する。捕集体4に到達した時点において、紡糸原液は繊維状(溶媒が除かれた繊維状)になっている。この繊維状物が集積(堆積)して不織布となる。
紡糸原液供給装置は図1の装置に限定されない。紡糸原液供給装置1は、例えばシリンジポンプ、チューブポンプ、或はディスペンサである。紡糸原液供給装置は、パンタイプの紡糸原液供給装置であっても良い。吐出口は、ノズル状の場合、内径が0.1〜5mm(好ましくは、0.5〜2mm)である。吐出口は、金属製あるいは非金属製である。ドラムタイプの場合、胴回りは、平板状あるいはワイヤ状である。ドラムタイプの場合は、吐出口は金属製である。
前記電圧印加装置3は、例えば直流高電圧発生装置である。或いは、ヴァン・デ・グラフ起電機である。ノズルタイプ吐出口が用いられた場合、好ましい印加電圧は5〜50kV程度である。ドラムタイプ吐出口が用いられた場合、好ましい印加電圧は10〜200kV程度である。
前記電界強度は、例えば0.1〜5kV/cmである。電界強度が5kV/cmを越えると、空気の絶縁破壊が起き易い。電界強度が0.1kV/cm未満の小さな場合、紡糸原液の延伸が不十分である。この為、繊維化が困難である。
前記捕集体4は対向電極である。但し、対向電極でない場合もある。すなわち、捕集体が吐出口と対向電極との間に設置された場合、この捕集体は対向電極では無い。捕集体4が対向電極である場合、捕集体4は、好ましくは、体積抵抗が10E9Ω・m以下の導電性材料(例えば、金属)で構成される。捕集体は、例えば不織布で構成される。或いは、織物、編物、ネット、平板、ベルト等で構成される。水や有機溶媒などの液体で構成される場合も有る。枚様式で構成される場合や、ロールトゥーロールの連続式で構成される場合が有る。生産効率の観点からは、捕集体4は連続式のものが好ましい。
吐出口2と捕集体4との距離が短すぎると、溶媒が蒸発しない。前記距離が長すぎると、必要電圧が高くなる。好ましい距離は5cm〜1mである。より好ましい距離は10〜70cmである。
前記静電紡糸装置の代わりに、遠心紡糸装置が用いられても良い。例えば、図2の遠心紡糸装置が用いられる。図2中、5は、中が空洞で壁面にノズル又は穴の開いた回転体(円盤)である。紡糸原液が前記空洞に充填される。前記円盤が高速で回転させられる。これにより、原液が遠心力によって引き伸ばされ、溶媒が揮発しつつ、捕集板上に堆積し、不織布が形成される。
円盤には加熱装置が付いていても良い。紡糸原液を連続供給する装置が付いていても良い。遠心紡糸装置は図2タイプの装置に限定されない。円盤は縦置きであってもよい。捕集板はバッチ式ではなく、連続式であってもよい。円盤の回転数は、好ましくは、1,000〜100,000rpmである。更に好ましくは、5,000〜50,000rpmである。円盤の先端と捕集板との間の距離が短すぎると、未蒸発の溶媒が残る恐れが有る。長すぎると、遠心力不足で、捕集板に到達しない。好ましい距離は5cm〜1mである。より好ましい距離は10〜70cmである。
本工程で得られた不織布は炭素繊維前駆体で構成されている。炭素繊維前駆体は、熱処理前の樹脂と炭素粒子(ピッチ)との混合物である。前記不織布は適度な厚みを有する。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、厚みが0.1μm〜10mm(より好ましくは1μm以上。更に好ましくは10μm以上。より好ましくは1mm以下。更に好ましくは500μm以下。)である。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、目付量が1g/m〜1000g/m(より好ましくは10g/m〜500g/m)である。
凹凸を有する炭素繊維(大径部と小径部とを有する炭素繊維)の場合、本発明の特長が大きく奏される。炭素繊維が表面に凹凸を有する形状の場合、この炭素繊維の表面積は大きい。この結果、本発明の特長が大きく奏される。前記繊維は、好ましくは、次の大きさの繊維である。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、前記小径部の直径が10nm〜1μm(より好ましくは20nm以上。より好ましくは500nm以下。)であった。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、前記大径部の直径が20nm〜2μm(より好ましくは50nm以上。更に好ましくは100nm以上。より好ましくは1.5μm以下。更に好ましくは1μm以下。)であった。勿論、条件[(前記大径部における直径(直径の平均値))>(前記小径部における直径(直径の平均値))]が満たされる。本発明が目的とする効果が大きく奏されるのは、[(前記大径部における直径の最大値)/(前記小径部における直径の最小値)]が1.1〜100(より好ましくは2以上。より好ましくは50以下。更に好ましくは20以下)の場合であった。前記大径部が大きくなり過ぎると、前記繊維が切れ易くなった。前記大径部が小さ過ぎると、本発明が目的とする効果が小さかった。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、前記小径部の長さが10nm〜10μm(より好ましくは、50nm〜1μm)であった。前記小径部の長さが短すぎても、長すぎても、本発明が目的とする効果が小さかった。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、前記大径部の長さが50nm〜10μm(より好ましくは500nm〜3μm)であった。前記大径部は、その長さが短すぎても、長すぎても、本発明が目的とする効果が小さかった。炭化(黒鉛化)後において、好ましくは、前記炭素繊維の長さ(1本の全長)が0.1〜1000μm(より好ましくは10μm〜500μm、粉砕して用いる場合は0.5〜10μm)であった。前記繊維が短すぎた場合、本発明が目的とする効果が小さかった。
[加圧工程(工程III)]
加圧工程は、前記不織布作製工程(紡糸工程:工程II)中、又は、後で行われる。好ましくは前記不織布作製工程(紡糸工程:工程II)の後である。例えば、不織布が捕集体に付着した状態で行われても良い。捕集体から不織布が剥離された後に行われても良い。前記各々の状態で行われても良い。本工程は一枚の不織布に対して行われて良い。複数枚の不織布が積層されたものに対して行われても良い。本工程では、圧力が、前記不織布に作用する。この圧力によって、後述の炭素繊維同士が、バインダ材を介さないで、直接、固着・一体化されるものとなる。従って、そのような圧力が必要である。本工程が採用されることによって、本発明の特長が大きく奏される。加圧力は、好ましくは、0.1〜100KPaである。より好ましくは、1KPa以上である。加圧は、例えばロールプレスが用いられる。勿論、これに限られない。例えば、巻き取り時のテンションを調節して行うことも出来る。加圧工程は、例えば0〜200℃で行われる。好ましくは、25℃以上である。100℃以下である。
[変性工程(工程IV)]
[前記前駆体製不織布の熱処理(工程IV−1)]
炭素繊維製の不織布が前記炭素繊維前駆体製の不織布から得られる。これは、前記炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性されることで得られる。変性処理は、例えば熱処理である。特に、酸化性ガス雰囲気下での熱処理である。この熱処理により、前記炭素繊維前駆体を構成している樹脂が除去される。すなわち、炭素粒子以外の炭素源が除去される。かつ、前記炭素粒子の不融化が行われる。
本工程は、好ましくは、前記加圧工程(前記工程III)の後で行われる。
本工程における酸化性ガスは、酸素原子を含有した化合物、又は電子アクセプター化合物である。前記酸化性ガスは、例えば空気、酸素、ハロゲンガス、二酸化窒素、オゾン、水蒸気、又は二酸化炭素である。これらの中でも、コスト、及び低温での速やかな不融化の観点から、好ましくは、空気である。或いは、ハロゲンガスを含むガスである。前記ハロゲンガスは、例えばフッ素、ヨウ素、臭素などである。中でもヨウ素である。又は、前記成分の混合ガスである。
前記熱処理の温度は、好ましくは、100〜400℃(より好ましくは150〜350℃)である。前記熱処理の時間は、好ましくは、3分〜24時間(より好ましくは5分〜2時間)である。
本工程で不融化炭素繊維前駆体製不織布が得られる。この不融化炭素繊維前駆体は、好ましくは、その軟化点が400℃(より好ましくは500℃)以上である。
前記樹脂が結晶性樹脂の場合、好ましくは、本工程に先立って、前記樹脂は結晶化処理が施される。すなわち、好ましくは、前記樹脂は、ガラス転移温度以上で、融点以下の温度に、約1分〜1時間保持される。ポリビニルアルコールは、ガラス転移温度が約50〜90℃、融点が約150〜250℃である。
本工程は枚様式で行われる。或いは、ロールトゥーロールで連続的に行われる。又は、ロール状態で熱処理される。生産性の観点から、好ましくは、ロールトゥーロールでの連続的熱処理である。
[炭化処理(工程IV−2)]
炭素繊維製の不織布を得る為、炭化処理が行われる。この炭化処理は熱処理である。好ましくは、不活性ガス又は還元性ガス雰囲気下での熱処理である。本工程を経て、前記不融化炭素繊維前駆体が炭素繊維になる。本工程は、好ましくは、前記工程IV−1の後に行われる。
本工程における不活性ガスは、炭化処理中に、不融化炭素繊維前駆体と化学反応しないガスである。例えば、窒素、アルゴン、クリプトン、二酸化炭素等である。還元性ガスは水素、一酸化炭素などである。これらの中でも、コストの観点から、好ましくは、窒素ガス、二酸化炭素である。
本工程の処理温度は、好ましくは、500〜2000℃(より好ましくは600〜1500℃)である。500℃未満の低い温度では、炭化が進み難い。2000℃を越えた高い温度では、黒鉛化が起きる。但し、後述の黒鉛化処理が行われる場合、2000℃を越える昇温は差し支えない。本工程の処理時間は、好ましくは、5分〜24時間(より好ましくは30分〜2時間)である。
[黒鉛化処理(工程IV−3)]
好ましくは、黒鉛化処理が行われる。黒鉛化処理は、好ましくは、不活性ガス雰囲気下で行われる。本工程は、不織布がリチウムイオン電池の負極材などに用いられる場合、大事な工程である。本工程は、好ましくは、前記工程IV−2の後に行われる。
本工程において、不活性ガスは、黒鉛化処理中に、炭素繊維製前駆体と化学反応しないガスである。例えば、アルゴン、クリプトン等である。窒素ガスは、電離を起こすので、好ましくない。
本工程の処理温度は、好ましくは、2000〜3500℃(より好ましくは2300〜3200℃)である。処理時間は、好ましくは、1時間以下(より好ましくは0.1〜10分)である。ただしアチソン炉等のように昇温、高温に時間がかかり、1時間以上処理時間がかかることは差し支えない。
本工程は前記温度に保持することで実施される。特に、黒鉛ルツボや黒鉛電極への通電により実施される。すなわち、通電で発生するジュール熱により前記温度に保持される。マイクロ波加熱によっても、黒鉛化が可能である。製造コストの観点から、黒鉛化処理は、好ましくは、通電加熱である。特に、好ましくは、ロールトゥーロールを用いた連続処理である。
[解布工程(工程V)]
本工程は、前記不織布から炭素繊維集合体(分岐型炭素繊維:2本以上の炭素繊維が結合してなることから、集合体と言う概念を用いることが出来る。2本以上の繊維が集まって結合することにより構成されたことから、炭素繊維集合体の言葉を用いることが出来る。)を得る工程である。本工程は、例えば前記工程II、前記工程III、前記工程IV−1、若しくは前記工程IV−2、又は前記工程IV−3で得られた不織布が粉砕される工程である。好ましくは、前記工程IV−2,IV−3で得られた不織布が粉砕される工程である。不織布の粉砕によって繊維が得られる。
解布工程には、好ましくは、メディアレスミル法が用いられる。メディアレスミル法は、不織布同士をぶつけて粉砕する方法である。メディアレスミル法は、ボールミル法(ボール同士をこすり合わせそのシェアを利用する方法)、カッターミル法(カッターを対象物にぶつけて粉砕する方法)や、ピンミル法(ピンを対象物にぶつけて粉砕する方法)とは異なる。メディアレスミル法では適度な力が不織布に与えられることから、メディアレスミル法が好ましい。メディアレスミル法には、超音波照射、エアージェットミル、ウォータージェットミル等が有る。中でも効率の高いエアージェットミルは好ましい。
[電極]
前記分岐型炭素繊維は、電気素子(電子素子も電気素子の中に含まれる)の部材に用いられる。例えば、蓄電池、キャパシタ、燃料電池などの部材に用いられる。
前記分岐型炭素繊維不織布(又は前記分岐型炭素繊維)は、蓄電池の電極に応用される。蓄電池は、例えば鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池、レドックスフロー電池などである。中でも、リチウムイオン電池である。前記電極は、好ましくは、正極及び負極である。好ましくは導電剤である。
リチウムイオン電池は正極、負極、セパレータ、電解液などの部材からなる。正極や負極は次のようにして構成される。すなわち、活物質、導電剤、結着剤などを含む混合物が、集電体(例えば、アルミ箔や銅箔など)上に積層されることで構成される。
負極活物質として、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、又は活性炭などの炭素材料が挙げられる。リチウムと合金を形成可能な金属元素の単体、合金および化合物、並びにリチウムと合金を形成可能な半金属元素の単体、合金および化合物からなる群の中の少なくとも一種を含んでいるものが用いられる(これらを以下合金系負極活物質と称する)。
前記金属元素あるいは半金属元素としては、スズ(Sn),鉛(Pb),アルミニウム,インジウム(In),ケイ素(Si),亜鉛(Zn),アンチモン(Sb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),マグネシウム(Mg),ホウ素(B),ガリウム(Ga),ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As),銀(Ag),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。
具体的な化合物例としては、LiAl,AlSb,CuMgSb,SiB,SiB,MgSi,MgSn,NiSi,TiSi,MoSi,CoSi,NiSi,CaSi,CrSi,CuSi,FeSi,MnSi,NbSi,TaSi,VSi,WSi,ZnSi,SiC,Si,SiO,SiO(0<v≦2),SnO(0<w≦2),SnSiO,LiSiOあるいはLiSnO等がある。
リチウムチタン複合酸化物(スピネル型、ラムステライト型等)も好ましい。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出できる物質であれば良い。好ましい例としては、例えばリチウム含有複合金属酸化物、オリビン型リン酸リチウムなどが挙げられる。
リチウム含有複合金属酸化物は、リチウムと遷移金属とを含む金属酸化物である。或いは、金属酸化物中の遷移金属の一部が異種元素によって置換された金属酸化物である。遷移金属元素として、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄の群の中の少なくとも一種以上を含有するものがより好ましい。
リチウム含有複合金属酸化物の具体例としては、例えばLikCoO,LikNiO,LikMnO,LiCoNi1−mO2,LiCo1−m,LiNi1−m,LiMn,LiMn2−mMnO(Mは、Na,Mg,Sc,Y,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Al,Cr,Pb,Sb,Bの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素である。k=0〜1.2,m=0〜0.9,n=2.0〜2.3)などが挙げられる。
オリビン型結晶構造を有し、一般式LiFe1−yPO(Mは、Co,Ni,Cu,Zn,Al,Sn,B,Ga,Cr,V,Ti,Mg,Ca,Srの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素である。0.9<x<1.2,0≦y<0.3)で表される化合物(リチウム鉄リン酸化物)を用いることも出来る。このようなリチウム鉄リン酸化物としては、例えばLiFePOが好適である。
リチウムチオレートとしては、ヨーロッパ特許第415856号公報に述べられている一般式X−S−R−S−(S−R−S)n−S−R−S−X′で表される化合物が用いられる。
セパレータは、合成樹脂(例えばポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン,ポリプロピレンあるいはポリエチレン等)製の多孔質膜、又はセラミック製の多孔質膜により構成される。2種以上の多孔質膜が積層されたものでも良い。
電解液は非水溶媒と電解質塩とを含有する。非水溶媒は、例えば環状炭酸エステル(炭酸プロピレン、炭酸エチレン等)、鎖状エステル(炭酸ジエチル、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル等)、エーテル類(γ−ブチロラクトン、スルホラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等)である。これらは単独でも、複数種の混合物でも良い。炭酸エステルは、酸化安定性の観点から、好ましい。
電解質塩は、例えばLiBF,LiClO,LiPF,LiSbF,LiAsF,LiAlCl,LiCFSO,LiCFCO,LiSCN、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiBCl,LiB10Cl10、ハロゲン化リチウム(LiCl,LiBr,LiI等)、ホウ酸塩類(ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウム等)、イミド塩類(LiN(CFSO,LiN(CFSO)(CSO)等)である。LiPF,LiBFなどのリチウム塩は好ましい。LiPFは特に好ましい。
電解液として、高分子化合物に電解液が保持されたゲル状の電解質が用いられても良い。前記高分子化合物は、例えばポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレン、ポリカーボネート等である。電気化学的安定性の観点から、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイドの構造を持つ高分子化合物が好ましい。
導電剤は、例えばグラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛など)、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等)、導電性繊維(炭素繊維、金属繊維)、金属(Al等)粉末、導電性ウィスカー(酸化亜鉛、チタン酸カリウムなど)、導電性金属酸化物(酸化チタン等)、有機導電性材料(フェニレン誘導体など)、フッ化カーボン等である。
結着剤は、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルホン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、変性アクリルゴム、カルボキシメチルセルロース等である。
本発明の炭素繊維集合体は導電助剤として用いられる。リチウムイオン電池の正極は上記の正極活物質、導電材、結着剤の混合物からなる。正極活物質はコバルト酸リチウムなど導電性のない材料が使われている。前記炭素繊維集合体が用いられた場合、内部抵抗が低減される。リチウムイオン電池において、導電性の低い合金系の負極材が用いられた場合、負極の導電助剤として前記炭素繊維集合体が利用できる。導電助剤の量は、電極に用いる全活物質量に対して、0.1〜20質量%である。より好ましくは、0.5〜10質量%である。特に好ましくは0.5〜3質量%である。
本発明の材料は、負極活物質に用いることが出来る。この場合、炭素繊維集合体のみで構成することが出来る。尚、従来の活物質と併用しても良い。併用の場合、全負極活物質の量に対する前記炭素繊維集合体の量が0.1〜50質量%であることが好ましい。1〜30質量%の場合が更に好ましい。1〜10質量%の場合が特に好ましい。
[高分子複合材]
本発明の分岐型炭素繊維は高分子複合材の導電助剤として用いることが出来る。母材となる高分子には、格別な制限はない。例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ABS樹脂、ホリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)等の樹脂(硬質な樹脂)が挙げられる。又、軟質な樹脂であっても良い。例えば、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、スチレンブタジエンゴムなどでも良い。アクリル系の粘着材であっても良い。光硬化性樹脂であっても良い。エポキシ樹脂、ポリビニルアルコールや澱粉などの接着剤であっても良い。添加量は、高分子材の種類によって異なる。炭素繊維の添加量(含有量)が多すぎると、成型が困難になる。逆に、少なすぎると、導電性が低下する。従って、炭素繊維の含有量は0.01〜80質量%が好ましい。より好ましくは0.1質量%以上である。30質量%以下である。
以下、具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは無い。
[実施例1]
90gのポリビニルアルコール(商品名:ポバール117:株式会社クラレ製)と、10gのメソフェーズピッチ(商品名:AR:三菱ガス化学株式会社社製)と、900gの水とが、ビーズミルで、混合された。これにより、ポリビニルアルコールが溶解したメソフェーズピッチ分散液が作製された。この分散液の粘度は、共軸二重円筒型粘度計(測定装置:BH型粘度計:TOKIMEC社製)によれば、1700mPa・Sであった。
静電紡糸装置(図1参照 ノズル径;1.0mm 捕集体(集電極);アルミ箔 ノズルと捕集体との距離;10cm 電圧;10kV)が用いられた。すなわち、上記分散液を用いて静電紡糸が行われた。炭素繊維前駆体製の不織布が捕集体上に作製された。
前記炭素繊維前駆体製の不織布に対してロールプレスが行われた。ロールプレス圧力は1KPaであった。処理時の温度は25℃であった。
加圧後の不織布に対して、空気中で、1時間の加熱(300℃)が行われた。この後、アルゴンガス雰囲気下で、加熱(900℃)が行われた。次いで、黒鉛化炉で、加熱(3000℃)が行われた。
上記のようにして得られた10mgの炭素繊維製不織布がガラス瓶に入れられた。又、10gの水が投入された。この後、超音波照射が行われた。これにより、不織布の解布(解繊)が行われた。
得られた炭素繊維分散水がフィルタで濾過された。そして、炭素繊維が回収された。
このようにして得られた炭素繊維のSEM写真(SEM装置:VE−8800 株式会社KEYENCE製)が図3に示される。拡大写真が図4,5に示される。各図の右下のスケールバーは2μmである。
これによれば、複数の炭素繊維が交差し、固着・一体化してなる分岐型炭素繊維であることが判る。この炭素繊維は、直径が20nm〜5μmの範囲内の径が大きな大径部と、直径が10nm〜3μmの範囲内の径が小さな小径部とを有するものであった。勿論、(大径部における直径)>(小径部における直径)である。この分岐型炭素繊維の一方向における炭素繊維の長さは100nm〜10μmの範囲内のものであった。
[実施例2]
実施例1において、黒鉛化炉による加熱(3000℃)工程まで、同様に行われた。
この後、ジェットミル(JOM−0101 株式会社セイシン企業製)が用いられ、不織布の解布(解繊)が行われた。
このようにして得られた炭素繊維のSEM写真が図6に示される。拡大写真が図7,8に示される。各図の右下のスケールバーは2μmである。
これによれば、炭素繊維が分岐型のものであることが判る。
[実施例3]
実施例1における加圧工程が次のように変更された以外は同様に行われた。
3枚の炭素繊維前駆体製の不織布が積層され、この積層体に対してロールプレス(圧力=10KPa、温度=80℃)が行われた。
このようにして得られた炭素繊維のSEM写真が図9に示される。拡大写真が図10,11に示される。各図の右下のスケールバーは2μmである。
これによれば、炭素繊維が分岐型のものであることが判る。
[実施例4]
実施例1において、95gのポリビニルアルコール、5gのメソフェーズピッチ、900gの水が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例5]
実施例1において、70gのポリビニルアルコール、30gのメソフェーズピッチ、900gの水が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例6]
実施例1において、静電紡糸装置の代わりに遠心紡糸装置が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例7]
実施例1において、ポリビニルアルコールの代わりにポリエチレンオキサイド(商品名:ポリエチレングリコール2,000,000:和光純薬工業株式会社製)が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例8]
実施例1において、ポリビニルアルコールの代わりにポリビニルブチラール(商品名:Mowital:株式会社クラレ製)が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例9]
実施例1において、ポリビニルアルコールの代わりにポリアクリル酸(商品名:アクアリックAS58:株式会社日本触媒製)が用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[実施例10]
実施例1において、メソフェーズピッチの代わりに硬ピッチが用いられた以外は同様に行われた。
その結果、分岐型炭素繊維が得られた。
[比較例1]
実施例1において、加圧工程が省略された以外は同様に行われた。
このようにして得られた炭素繊維のSEM写真が図12に示される。拡大写真が図13,14に示される。各図の右下のスケールバーは2μmである。
これによれば、分岐型炭素繊維が得られて無いことが判る。
[比較例2]
比較例1において、解布工程に乳鉢を用いた磨り潰しが採用された。
得られた炭素繊維のSEM写真が図15に示される。
これによれば、不織布が潰れて固まっており、分岐型炭素繊維は得られてないことが判る。
[比較例3]
比較例1において、解布工程にはボールミル法(メディア:10mmφ酸化アルミニウム)が採用された。
得られた炭素繊維のSEM写真が図16に示される。
これによれば、不織布が潰れて固まっており、分岐型炭素繊維は得られてないことが判る。
[実施例11]
90gのコバルト酸リチウム(宝泉株式会社製)と、5gのポリビニリデンジフルオリド(アルドリッチ社製)と、実施例1で得られた5gの分岐型炭素繊維とが混合された。これに、N−メチルピロリドンが加えられた。得られた混合物はペースト状であった。
このペースト状物が、銅箔上に、バーコータで、塗布(乾燥前の膜厚:50μm)された。この後、乾燥処理が行われ、リチウムイオン二次電池用正極が作製された。
この正極の表面電気抵抗が、4端子法(三菱化学アナリテック社製)により、測定された。表面電気抵抗は、0.05Ω/□であった。
対極にリチウムが用いられ、充・放電測定が行われた。この結果が図17に示される。放電容量は54.3mAh/gであった。
[比較例4]
90gのコバルト酸リチウム(宝泉株式会社製)と、5gのポリビニリデンジフルオリド(アルドリッチ社製)と、比較例1で得られた5gの炭素繊維とが混合された。これに、N−メチルピロリドンが加えられた。得られた混合物はペースト状であった。
このペースト状物が、銅箔上に、バーコータで、塗布(乾燥前の膜厚:50μm)された。この後、乾燥処理が行われ、リチウムイオン二次電池用正極が作製された。
この正極の表面電気抵抗が、4端子法(三菱化学アナリテック社製)により、測定された。表面電気抵抗は、0.1Ω/□であった。
対極にリチウムが用いられ、充・放電測定が行われた。この結果が図17に示される。放電容量は42.0mAh/gであった。
[実施例12]
実施例1で得られた0.5gの炭素繊維と、10gのポリビニルアルコール水溶液(固形分濃度15wt%)とが混合された。この混合物(複合材)がアルミニウム箔上に塗布(膜厚:1mm)された。塗膜の上にアルミニウム箔が積層された。このものが、60℃にて、12時間、乾燥処理された。そして、2枚のアルミニウム箔が前記複合材で接着された。
アルミニウム箔間の電気抵抗は3mΩであった。従って、導電性を有することが判る。接着強度は100g/cmであった。従って、接着性を有することが判る。
1 分散液タンク
2 紡糸ノズル
3 加熱空気
4 糸

Claims (17)

  1. 分岐型の炭素繊維の製造方法であって、
    樹脂および炭素粒子を含む分散液が作製される分散液作製工程と、
    前記分散液から炭素繊維前駆体製の不織布が作製される不織布作製工程と、
    前記不織布に1KPa以上の圧力が加わる加圧工程と、
    前記加圧工程後における前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する変性工程
    とを具備する
    ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法。
  2. 解布工程を更に具備してなり、
    前記解布工程によって、不織布が解かれて繊維が得られる
    ことを特徴とする請求項1の分岐型炭素繊維製造方法。
  3. 解布工程がメディアレスミル法による
    ことを特徴とする請求項2の分岐型炭素繊維製造方法。
  4. 解布工程がエアージェットミル法による
    ことを特徴とする請求項3の分岐型炭素繊維製造方法。
  5. 解布工程が超音波照射法による
    ことを特徴とする請求項3の分岐型炭素繊維製造方法。
  6. 前記不織布作製工程が紡糸法による
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかの分岐型炭素繊維製造方法。
  7. 分岐型の炭素繊維の製造方法であって、
    樹脂および炭素粒子を含む分散液が作製される分散液作製工程と、
    前記分散液から炭素繊維前駆体製の不織布が作製される不織布作製工程と、
    前記不織布に圧力が加わる加圧工程と、
    前記加圧工程後における前記不織布の炭素繊維前駆体が炭素繊維に変性する変性工程と、
    前記変性工程で得られた炭素繊維製の不織布が解かれることにより炭素繊維が得られる解布工程
    とを具備する
    ことを特徴とする分岐型炭素繊維製造方法。
  8. 炭素粒子がピッチである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7いずれかの分岐型炭素繊維製造方法。
  9. 前記請求項1〜請求項8いずれかの分岐型炭素繊維製造方法によって得られてなる
    ことを特徴とする分岐型炭素繊維。
  10. 複数の炭素繊維が交差してなる分岐型の炭素繊維であって、
    前記炭素繊維同士が交わっている個所において該炭素繊維同士は、バインダ材を介さないで、直接、固着・一体化してなり、
    前記炭素繊維は、その直径が10nm〜5μmで、その長さが100nm〜10μmである
    ことを特徴とする請求項9の分岐型炭素繊維。
  11. 複数の炭素繊維が交差してなる分岐型の炭素繊維であって、
    前記炭素繊維同士が交わっている個所において該炭素繊維同士は、バインダ材を介さないで、直接、固着・一体化してなり、
    前記炭素繊維は、その直径が10nm〜5μmで、その長さが100nm〜10μmである
    ことを特徴とする分岐型炭素繊維。
  12. 前記炭素繊維は、大径部と小径部とを有し、
    前記大径部は、その直径が20nm〜5μm、
    前記小径部は、その直径が10nm〜3μm、
    (前記大径部における直径)>(前記小径部における直径)である
    ことを特徴とする請求項9〜請求項11いずれかの分岐型炭素繊維。
  13. 電気デバイスに用いられる部材であって、
    前記請求項9〜請求項12いずれかの分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなる
    ことを特徴とする電気デバイス用部材。
  14. 前記部材が蓄電池の電極である
    ことを特徴とする請求項13の電気デバイス用部材。
  15. 前記部材がリチウムイオン二次電池の電極である
    ことを特徴とする請求項13の電気デバイス用部材。
  16. 電気デバイスであって、
    前記請求項9〜請求項12いずれかの分岐型炭素繊維が用いられて構成されてなる部材を具備する
    ことを特徴とする電気デバイス。
  17. 高分子複合材であって、
    前記請求項9〜請求項12いずれかの分岐型炭素繊維を含む
    ことを特徴とする高分子複合材。

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