JP5284403B2 - オントロジ更新装置、方法、およびシステム - Google Patents
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Description
しかし、CIMを用いる各アプリケーションは、複数存在するパッケージのうち、一部のパッケージを利用することが多い。従って、他のパッケージの更新があった場合に、アプリケーションごとに、自身のパッケージを更新するかどうかを判定することはできない。
本実施形態に係るオントロジ更新システムについて図1のブロック図を参照して説明する。
本実施形態に係るオントロジ更新システム100は、オントロジ更新装置101、アプリケーション装置102を含む。また、オントロジ更新装置101とアプリケーション装置102とは、ネットワーク103を介して相互通信が可能である。さらに、アプリケーション装置102−1から102−4までは、それぞれ異なるパッケージを1つまたは複数ずつ有し、それぞれがネットワーク103を介して通信可能である。図1の例では、1つまたは複数のパッケージを有するアプリケーション装置102を4つ示しているが、これに限らず、アプリケーション装置102の数は1つまたは複数あればよい。さらに、各アプリケーション装置102が複数のパッケージを有してもよい。
本実施形態に係るオントロジ更新装置101は、CIM格納部201、更新参照関係生成部202(単に生成部ともいう)、更新参照関係保存部203、パッケージ更新部204(単に更新部ともいう)、パッケージ更新検出部205(単に検出部ともいう)およびパッケージ更新通知部206(単に通知部ともいう)を含む。
CIM格納部201は、CIM情報、すなわちCIMのクラス、プロパティ、データタイプ、パッケージ等、CIM関連情報を格納し、さらに後述する更新参照関係生成部202によって生成される更新参照関係を格納する。
更新参照関係生成部202は、CIM格納部201からクラスおよびその関係、プロパティ、パッケージを受け取り、クラスの階層構造を用いて更新参照関係を生成する。更新参照関係の生成については図9を参照して後述する。
更新参照関係保存部203は、更新参照関係生成部202から更新参照関係を受け取り、CIM格納部201に保存する。
パッケージ更新検出部205は、パッケージ更新部204から更新したクラスおよびパッケージの情報を、CIM格納部201から更新参照関係をそれぞれ受け取る。パッケージ更新検出部205は、更新参照関係に基づいて、更新したパッケージの他に更新するべきパッケージである更新対象パッケージを検出する。パッケージ更新検出部205の動作については、図12を参照して後述する。
パッケージ更新通知部206は、パッケージ更新検出部205から更新対象パッケージの情報を受け取り、更新対象パッケージの更新通知を生成し、必要に応じて外部へ送信する。
本実施形態に係るアプリケーション装置102は、通信部301、更新部302、およびCIM部分格納部303を含む。
通信部301は、オントロジ更新装置101と相互通信を行う。具体的には、オントロジ更新装置101から更新通知を受け取る。
更新部302は、通信部301から更新通知を受け取り、CIM部分格納部303に格納されるパッケージを更新する。
CIM部分格納部303は、CIMに基づく特定のパッケージと、該当パッケージに属するクラス、属性および他の情報を格納する。また、更新部302からの更新があった場合は、更新されたパッケージを格納する。
図4は、CIMに用いるパッケージのリスト例を示す。CIMは、UML(unified modeling language)を用いてモデルが記述され、クラス、プロパティ、データタイプなどの要素が定義される。また、CIMを定めるIEC61970(CDV版、57/1032/CDV、committee draft for vote)と、IEC61968(FDIS版、final draft international standard)とを用いて、利用分野によってパッケージに分類し、管理を行う。本実施形態では、CIMとして、IEC61970のパッケージとIEC61968のパッケージとのうち、必要なパッケージを選択するか、または全て採用する。
図5にはパッケージ間の依存関係が示され、各ブロックはパッケージを表す。例えば「Topology」パッケージは、「Wires」、「Meas」および「Cores」とUMLが定義する依存関係を有する。しかし、CIMではクラスの階層構造により継承関係が成立するため、パッケージ間の依存関係のみでは、パッケージ間の関係は、どのクラス、または複数のクラス、属性によって成立するのかは不明である。
図6は、一例としてCIMで定義される「Wire」パッケージのクラス階層構造例を示す。
各ブロックはクラスを表し、矢印によりそれぞれの階層関係を表現する。矢印の先のクラスが親クラスを表す。また、クラス601の「Core:idetifiedObject」は、「Core」がパッケージ名であり、「identifiedObject」はクラス名である。このように、クラスが属するパッケージが記述される。また、パッケージ名がないブロックは、階層構造により表現されるパッケージに属するクラスである。例えば、クラス602の「TapChanger」は、「Wire」のパッケージに定義されることとなり、クラス602の属するパッケージは「Wire」パッケージである。このように、あるパッケージの階層構造として、別のパッケージに属するクラスを用いて階層構造を形成してもよい。
なお、WireパッケージとCoreパッケージとは依存関係を有するが、2つのパッケージ間に階層関係は存在せず、WireパッケージとCoreパッケージとの間の依存関係は、複数のクラスによって成立するが、あるWireパッケージのクラスが更新した際に、Coreパッケージの更新を行うかどうかは不明確である。
図7の例では、CIMにより定義されるクラス構造は、名称(Name)701、種類(Type)702、注釈(Note)703から構成される。本実施形態では、クラス構造に、バージョン(Version)704のフィールドを付与する。また、各クラスには、自分が定義するnative attribute(自定義プロパティ)、上位クラスから継承するプロパティのinherit attributeがある。
クラスの場合と同様に、CIMが定義するプロパティは、名称(Name)、データタイプ(Type)、注釈(note)のフィールドがあり、本実施形態はバージョン(Version)のフィールドを付与する。例えば、図8の例では、名称801「mRID」、タイプ802「String」、注釈803「Inherited from:IdentifiedObject」、およびバージョン804「1.1」は本実施形態が付与する。上述のinherit attributeの場合は、注釈803において自分を定義したクラスを記述する。
一方、本実施形態では、各クラスまたは各プロパティにバージョンのフィールドを追加しているため、各要素に更新があった場合に、バージョンを参照することで更新が必要なクラスまたはプロパティを検出することができる。
ステップS901では、CIM格納部201から、全クラスと、各クラスの親クラス情報と、各クラスが属するパッケージ情報とを抽出し、クラスリストを作成する。
ステップS902では、クラスリストから、1つのクラスを抽出する。
ステップS903では、抽出したクラスが属するパッケージと、抽出したクラスの上位層である親クラスが属するパッケージとが異なるかどうかを判定する。パッケージが異なる場合は、ステップS904へ進み、パッケージが同一である場合は、ステップS909へ進む。
ステップS905では、親クラスが属するパッケージを追加する。
ステップS906では、親クラスが属するパッケージと抽出したクラスが属するパッケージとが既に関連付いているかどうかを判定する。関連付いている場合はステップS907へ進み、関連付いていない場合は、ステップS908へ進む。
ステップS908では、更新参照関係として、親クラスが属するパッケージと、更新参照パッケージと、クラスとの関連付けをテーブルに追加する。このように、ステップS907またはステップS908の処理によって、親クラスが属するパッケージに、親クラスと更新参照パッケージとの情報を関連付けることができる。
ステップS909では、クラスリストに未抽出のクラスがあるかどうかを判定する。未抽出のクラスがあれば、ステップS902へ戻り、ステップS902からステップS909までの同様の処理を繰り返す。未抽出のクラスがなければ、処理を終了する。以上の処理によって、更新参照関係生成部202においてパッケージごとの更新参照関係を生成される。
図10は、CIMクラス階層構造による継承関係の一例である。クラス1は、1番上位層のクラスであり、パッケージCに属する。クラス1は、下位層のクラス(子クラス)として、パッケージAに属するクラス2とパッケージBに属するクラス3とを有する。また、クラス3の子クラスとして、パッケージBに属するクラス4とパッケージAに属するクラス5とがあり、さらに、クラス4の子クラスとして、パッケージAに属するクラスAがある。また、上述の継承関係では、上位層のクラス(親クラス)のプロパティを継承する。図10の例では、クラス3はクラス5の親クラスであり、クラス5はクラス3のプロパティを全て継承する。
本実施形態では、パッケージごとに、パッケージ名1101、パッケージコード1102、パッケージ説明1103、パッケージバージョン1104、作成日1105、更新参照パッケージリスト(Dependent_by)1106、および更新参照パッケージ{クラス名}(Package{related_class})1107が関連付けられ、ひとつのパッケージに関する更新参照関係は、一列に格納される。例えば、更新参照関係1108は、パッケージAの更新参照関係を示す。なお、本実施形態では、更新参照関係として、全ての要素を含めているが、少なくともパッケージ名1101、パッケージバージョン1104、更新参照パッケージリスト1106、および更新参照パッケージ{クラス名}1107を含めばよい。
ステップS1201では、CIM格納部201に格納されるCIM情報(既存CIM情報)から、全クラスと、各クラスの親クラス情報と、各クラスが属するパッケージ情報とを検出し、クラスリストを作成する。
ステップS1202では、クラスリストから、1つのクラス、ここではクラスX(Package1)を抽出する。
ステップS1203では、抽出したクラスXが属するパッケージ(Package1)と、抽出したクラスの上位層である親クラスYが属するパッケージ(Package2)とが異なるかどうか(違うかどうか)を判定する。パッケージが異なる場合(YES)は、ステップS1204へ進み、パッケージが同一である場合(NO)は、ステップS1209へ進む。
ステップS1205では、親クラスYが属するパッケージPackage2の列を追加する。
ステップS1206では、親クラスYが属するパッケージPackage2と抽出したクラスXが属するパッケージPackage1とが既に関連付いているかどうかを判定する。具体的には、Package2の列のDependent_Byコラムに、Package1の記述があるかどうかを判定する。記述がある場合はステップS1207へ進み、記述がない場合は、ステップS1208へ進む。
パッケージBの更新参照関係は、まず、パッケージBの更新参照先の更新参照パッケージリスト1106に「パッケージA」が追加される。続いて、「パッケージA」と「パッケージB」との更新参照関係は、パッケージBに属するクラス3によって成立するため、更新参照パッケージ{クラス名}1107コラムにパッケージA{クラス3}が追加される。同様に、パッケージAに属するクラス6も、パッケージBに属するクラス4を親クラスとする階層関係となるので、更新参照パッケージ{クラス}1107にパッケージA{クラス4}が追加され、パッケージA{クラス3,クラス4}の形式となる。このように、更新参照関係生成部202がパッケージごとに処理を行うことで、パッケージごとの更新参照関係を生成することができる。
なお、パッケージBの更新参照パッケージ1106に示す「パッケージD」は、引用関係であり、更新参照パッケージとして引用関係または包含関係を有するパッケージも更新参照関係に含める。
ステップS1301では、パッケージ更新部204が、更新通知によりクラスのバージョンを更新する。
ステップS1302では、パッケージ更新部204が、更新されたクラスが属するパッケージを更新する。
ステップS1303では、パッケージ更新検出部205が、更新されたパッケージに更新参照パッケージリストがあるかどうかを判定する。更新参照パッケージリスト(1106)がある場合、ステップS1304に進み、更新参照パッケージがない場合、処理を終了する。
ステップS1305では、パッケージ更新通知部206が、更新対象パッケージの更新通知を生成する。その後、ステップS1303へ戻り、更新対象パッケージがなくなるまで、ステップS1303からステップS1305までの処理を繰り返す。
はじめに、クラス4のバージョンを更新し、クラス4が属するパッケージBを更新する。続いて図11の更新参照パッケージリスト1106を参照すると、パッケージBには、更新参照パッケージとしてパッケージAとパッケージDとが関連付いている。さらに、更新参照パッケージ{クラス}1107を参照すると、パッケージAがパッケージBのクラス3およびクラス4に依存し、パッケージDはパッケージBのクラス3に依存する。従って、クラス4の更新によって、パッケージDは更新の影響を受けず、パッケージAだけが更新の影響を受けることが判定できる。すなわち、更新対象パッケージであるパッケージAの利用アプリケーションのみに更新通知を行えばよい。よって他のパッケージを無駄に更新することなく、必要最低限の更新を行うことができる。
(実施形態の変形例)
図1のオントロジ更新システム100では、オントロジ更新装置101(サーバ)が個々のアプリケーション装置102に更新通知を行っていたが、本変形例では、個々のアプリケーション装置102に、生成したパッケージ間の更新参照関係を保存する。
本変形例に係るアプリケーション装置1400は、パッケージ更新部204、パッケージ更新検出部205、パッケージ更新通知部206、通信部301、更新部302、およびCIM部分格納部303を示す。なお、アプリケーション装置1400の各ブロックは、図2および図3に示す各ブロックと同様の動作を行うためここでの説明は省略する。
はじめに、パッケージ間の更新参照関係をCIM部分格納部303に格納しておく。個々のアプリケーション装置1400が利用する情報を更新した際、パッケージ更新部204が更新すべきパッケージを更新する。
CIM部分格納部303に格納した更新参照関係から、図13に示す処理により、パッケージ更新検出部205が検出した更新参照パッケージリストのうち、更新対象パッケージを検出して、更新対象パッケージを有するアプリケーションに、パッケージ更新通知部206が更新対象パッケージに関する更新通知を送信する。
また、他のアプリケーションの更新によって、更新の影響を受ける場合もある。その場合は、通信部301が更新通知を受信し、更新部302がCIM部分格納部303に格納される更新対象パッケージを更新する。
クラス1、クラス2およびクラス3による階層構造は、Is−a関係1501を有し、継承関係を有する。一方、本実施形態にかかるパッケージ構造は、パッケージA1がクラス1とクラス3とを有し、パッケージB1がクラス2を有するHas−a関係1502となる。なお、通常、パッケージA1とパッケージB1とは継承関係はない。
従来のパッケージ間の依存関係は、パッケージ間に、要素間の関係を有することで形成される。しかしパッケージ間の依存関係だけでは、どの要素と、どの関係を有するのかが不明確であるため、例えば、パッケージBが更新されると、パッケージBに依存するパッケージAとパッケージDとが更新されることとなり、パッケージDに関する更新作業が余分に発生してしまう。本実施形態では、どのクラスにより、パッケージ間の依存関係が成立するかということがわかるので、必要なパッケージのみ更新することができる。
Claims (5)
- 階層型のクラスと、クラスの詳細を記述するプロパティとから構成するオントロジに、複数のクラスがグループ化されたパッケージを用いて、あるパッケージに属するクラスと他のパッケージに属するクラスと、クラスのプロパティ間の継承関係、引用関係、または包含関係を用いる場合に、該他のパッケージを更新参照パッケージとして関連付ける更新参照関係を生成する生成部と、
任意の第1クラスまたは該第1クラスのプロパティに更新がある場合、該第1クラスおよび該第1クラスが属する第1パッケージを更新する更新部と、
前記更新参照関係を用いて、更新した前記第1パッケージの更新参照パッケージのうち、更新した前記第1クラスと関連する更新対象パッケージが存在するかどうかを検出する検出部と、
前記更新対象パッケージが存在する場合、前記更新対象パッケージを更新する必要があることを示す更新通知を生成する通知部と、
を具備することを特徴とするオントロジ更新装置。 - 前記検出部は、前記更新対象パッケージとして、更新した前記第1パッケージと異なりかつ前記第1クラスの下位層のクラスが属するパッケージ、または、更新した前記第1クラスのプロパティの少なくとも一部を利用する引用関係を有するクラスが属するパッケージ、または、更新した前記第1クラスのプロパティをサブセットとする包含関係を有するクラスが属するパッケージが存在するかどうかを検出することを特徴とする請求項1に記載のオントロジ更新装置。
- 前記生成部は、注目したクラスAが属する注目パッケージAと、該注目したクラスAの親クラスB、または該注目したクラスAと引用関係にあるクラスB、または該注目したクラスAと包含関係にあるクラスBのいずれかが属するパッケージBと、が異なる場合、前記注目パッケージAをパッケージBの更新参照パッケージとして、前記クラスBが属するパッケージBに、クラスAと属するパッケージAとの更新参照関係を生成することを特徴とする請求項1に記載のオントロジ更新装置。
- 階層型のクラスと、クラスの詳細を記述するプロパティとから構成するオントロジに、複数のクラスがグループ化されたパッケージを用いて、あるパッケージに属するクラスと他のパッケージに属するクラスと、クラスのプロパティ間の継承関係、引用関係、または包含関係を用いる場合に、該他のパッケージを更新参照パッケージとして関連付ける更新参照関係を生成し、
任意の第1クラスまたは該第1クラスのプロパティに更新がある場合、該第1クラスおよび該第1クラスが属する第1パッケージを更新し、
前記更新参照関係を用いて、更新した前記第1パッケージの更新参照パッケージのうち、更新した前記第1クラスと関連する更新対象パッケージが存在するかどうかを検出し、
前記更新対象パッケージが存在する場合、前記更新対象パッケージを更新する必要があることを示す更新通知を生成することを具備することを特徴とするオントロジ更新方法。 - サーバと、該サーバにネットワークを介して接続されるアプリケーション装置とを含む更新システムであって、
前記サーバは、
階層型のクラスと、クラスの詳細を記述するプロパティとから構成するオントロジに、複数のクラスがグループ化されたパッケージを用いて、あるパッケージに属するクラスと他のパッケージに属するクラスと、クラスのプロパティ間の継承関係、引用関係、または包含関係を用いる場合に、該他のパッケージを更新参照パッケージとして関連付ける更新参照関係を生成する生成部を具備し、
前記アプリケーション装置は、
複数のパッケージのうちの特定のパッケージ、該特定のパッケージに含まれるクラス、および前記更新参照関係を格納する部分格納部と、
前記特定のパッケージのうち任意の第1クラスまたは該第1クラスのプロパティに更新がある場合は、前記更新参照関係を用いて、前記第1クラスが属する第1パッケージの更新参照パッケージのうち、更新した前記第1クラスと関連する更新対象パッケージが存在するかどうかを検出する検出部と、
前記更新対象パッケージが存在する場合、前記更新対象パッケージを更新する必要があることを示す更新通知を生成する通知部と、
前記第1クラスまたは該第1クラスのプロパティに更新がある場合は、該第1クラスおよび前記第1パッケージを更新し、前記更新通知を受け取った場合は、前記更新対象パッケージを更新する更新部とを具備することを特徴とするオントロジ更新システム。
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