JP5077262B2 - 回診用x線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操作ハンドルの力に応答して前進または後退する動力駆動型X線撮影装置に係わり、特に、減速時のショートブレーキ作動時にモータに流れる電流を制御する回診用X線撮影装置に関する。
従来、回診用X線撮影装置には、この装置の重量が400kg以上になるので、走行用のモータが備えられおり、モータが駆動することで回診用X線撮影装置が移動することができる。このモータ駆動はパルス幅変調(Pulse Width Modulation)制御(以下、PWM制御と称す)により制御されており、操作レバーハンドルの位置により、モータに流れる電流をPWM制御している。モータの回転数が操作レバーハンドルからの入力信号に対する所定の回転数よりも低ければ、PWM制御のパルス幅を広げることでモータの回転数を上げる。また、モータの回転数が操作レバーハンドルからの入力信号に対する所定の回転数よりも高ければ、PWM制のパルス幅を狭めることでモータの回転数を下げる。このようにして、操作レバーハンドルの位置によりモータの回転数を制御している。
このような回診用X線撮影装置を減速させたい場合、モータへの給電量をPWM制御により減少させること以外に、モータへの給電を停止し、このときモータに発生する逆起電圧を短絡させることでショートブレーキを作動させ減速させることができる。
例えば、操作者が前方に定速走行している場合に、レバーハンドルを中性位置に復帰することにより、モータへの給電を停止する。この後、モータに短絡回路を構成し、モータに制動電流が流れることで、モータを減速させることができる。常に制動電流が流れるようにすると急ブレーキがかかり操作者に負担がかかるので、例えば特許文献1では、パルス幅固定のスイッチングパルス信号により短絡回路に流れる制動電流の導通をオン−オフ制御することでモータを制動している。また、このスイッチングパルス信号のパルス幅は、制動が開始してから停止するまでの時間を変えるために、デューティ比変更回路にてデューティ比を一括で変化させることもできる。
特開平7−298681号公報
しかしながら、減速時に制動電流が流れると、減速開始後はモータ回転数が大きいので制動電流も大きい値となるため、モータ出力トルクも大きくなる。これより、モータが急激に減速することになり、回診用X線撮影装置に大きな衝撃が生じる。この時、減速開始前後でモータの出力トルクに大きな変化が生じるので、自然な操作感が失われ、回診用X線撮影装置は操作者にとって走行操作しづらいものとなってしまう。さらに、回診用X線撮影装置は操作者により走行操作されるので、減速開始直前のモータ回転数は操作する毎に異なり、減速開始直後のモータ出力トルクも一定でない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ショートブレーキ時に発生する衝撃を緩和した回診用X線撮影装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、回診用X線撮影装置であって、操作ハンドルに加えられた操作力を検出する操作力検出手段と、互いに独立に駆動される一対の車輪と、 前記車輪を駆動するモータと、前記モータの回転速度を検出するエンコーダと、2個のスイッチング素子が直列に接続された2本の通電線が並列接続され、前記各通電線における2個のスイッチング素子間がそれぞれ前記モータの電極に接続され、前記各スイッチング素子に並列にダイオードを接続したブリッジ回路であるモータ駆動回路と、前記スイッチング素子のオン・オフをパルス幅変調制御するパルス信号を前記モータ駆動回路へ送るパルス幅変調制御回路と、前記操作力検出手段により検出された前記操作力と前記エンコーダにより検出された前記回転速度から前記パルス信号のデューティ比を算出する演算部とを備え、減速走行時に、前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用生じさせるように、前記モータの逆起電圧による電流が流れる前記ブリッジ回路内の短絡回路を構成する前記スイッチング素子の少なくとも1つ以上を、前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように算出された前記デューティ比のパルス信号によりオン・オフ制御することを特徴とする。


上記構成によれば、操作ハンドルに加えられた操作力によりショートブレーキを作動させて減速走行する場合、モータ駆動回路内のブリッジ回路の短絡回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ制御をモータの回転数に応じてパルス幅変調制御する。このとき、モータの回転数に応じてパルス信号のデューティ比がモータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように演算部にて算出され、このデューティ比を基にパルス変調制御回路においてパルス信号が形成され、このパルス信号によりブリッジ回路の短絡回路を構成するスイッチング素子のオン・オフが制御される。このように、モータに流れる制動電流がモータの回転数に応じてパルス幅変調制御されるので、急激なモータの出力トルクの発生を防ぐことができる。これより操作者に負担のかからないショートブレーキをすることができ、ショートブレーキ作動前後での回診用X線装置の衝撃が緩和され、自然な減速および停止をすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用を生じさせる際、前記演算部は、前記モータの前記回転速度に応じた関数として前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように前記デューティ比を算出することを特徴とする。
上記構成によれば、前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用を生じさせる際、モータの回転数に応じた関数として前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするようにデューティ比を制御するので、モータの制動により生じる衝撃も、操作ごとに異なる減速開始直前のモータの回転数に影響を受けることがない。これより、ショートブレーキ時に発生する衝撃が操作するごとに変わることがないので、操作者は安心して減速および停止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回診用X線撮影装置において、前記関数が、 〔(パルス幅)=(周期)−(減速定数)×(モータの回転数)/(モータの最大回転数)〕 であることを特徴とする。
上記構成によれば、デューティ比を〔(パルス幅)=(周期)−(減速定数)×(モータの回転数)/(モータの最大回転数)〕を演算することで算出するので、操作者に負担のかからないショートブレーキをすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の回診用X線撮影装置において、前記減速定数は前記操作ハンドルの前記操作力の大きさにより変更することを特徴とする。
上記構成によれば、操作力の大きさにより減速定数を変更することで、操作者の負担を軽減した急制動をすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用を生じさせる際、前記演算部は、前記モータの前記回転速度に応じて前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように前記デューティ比が予め決められたルックアップテーブルから参照して前記デューティ比を算出することを特徴とする。
上記構成によれば、演算部にてデューティ比を演算しなくてもよいので、操作力に対して敏感に反応してショートブレーキをすることができる。
この発明に係る回診用X線撮影装置によれば、ショートブレーキ時に発生する衝撃を緩和した回診用X線撮影装置を提供することができる。
実施例に係る回診用X線撮影装置の側面図である。 実施例に係る回診用X線撮影装置の構成を示すブロック図である。 実施例に係るPWM制御回路を示すブロック図である。 実施例に係るモータ駆動回路を示す回路図である。 モータ回転数により、スイッチングパルス信号がPWM制御されることの説明図である。 実施例に係るPWM制御を示すタイミングチャート図である。 従来例に係るPWM制御を示すタイミングチャート図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は回診用X線撮影装置の概略側面図であり、図2は回診用X線撮影装置の構成を示すブロック図であり、図3はPWM制御回路を示すブロック図であり、図4はモータ駆動回路を示す回路図である。
<回診用X線撮影装置>
図1および図2に示すように、回診用X線用撮影装置1は、X線を照射するX線管2と、X線管2を保持するアーム3と、アーム3を支持しつつ台車4上で旋回可能な支柱5と、旋回自在の前輪5およびかじ取り不能の後輪6とを備え、台車4に取り付けられたハンドル保持台9に設けられたレバーハンドル10を前後に操作することによって、下部に設けられた駆動モータ11が回転して前進または後進することができる。
アーム3にはX線管2の支持機構と回転機構が備えられており、水平方向に伸縮するアーム3は支柱5上をスムースに垂直移動し、バランスが取れる機構に設計され、被検者の撮影部位に応じてあらゆる方向と空間的な位置に、X線管2のコリメータ28(X線放射口)をむけることができる。
台車4の後部には固定したかじ取り不能の一対の後輪6が設けられ、台車4の前部には、一対のキャスターすなわち旋回自在の前輪5によって支持されている。また、後輪6と駆動モータ11は左右に独立の制御系統を持ち、後輪6は、台車に装着された駆動モータ11により互いに独立に駆動される。つまり、前輪5を正面にして後輪6の左側の左後輪7は左モータ12に、後輪6の右側の右後輪8は右モータ13により駆動される。
そして、台車4には、自動車用バッテリとインバータで主回路100〜120V、60Hzを内部電源とし、高電圧変圧器とコンデンサとを備えている。その制御回路はソリッドシステム化され、撮影操作は自動プログラム化したワンタッチ式の装置が多く使用されている。
また、前輪5および後輪6にはゴムタイヤなどを用い、病室、手術室、エレベータでの出入りが自在であるように設計され、その他ブレーキシステム、カセッテボックス、付属装置を備えている。この回診用X線撮影装置1は移動型装置として小型・軽量で移動操作性の良いことが重要であり、病院内でベッドルーム、技工室、手術室、小児室、レントゲン室、乳児室等に容易に移動して、手軽に現場でX線撮影用として使用される。
レバーハンドル10は比較的堅いが可撓性のあるバネ部材を介して台車4に接続されている。台車4の両側に接続された2個所のバネ部材は、堅い板バネで構成され、そのバネ部材を設けたことにより、レバーハンドル10を押したり引いたりするようなレバーハンドル10に加えられる力に応じて、レバーハンドル10を僅かに前後方向に変位させることができる。レバーハンドル10を前後に操作することで、バネ部材のバネ作用により、レバーハンドル10は比較的容易に変位させることができるとともに、レバーハンドル10を離したとき、中性位置または中心位置にすばやく復帰させることができる。レバーハンドル10は本発明における操作ハンドルに相当する。
レバーハンドル10の両端にはレバーハンドル10と共に動く一対の線形磁石がそれぞれ取り付けられている。一方、一対のホール効果センサ(左圧力センサ17、右圧力センサ18)が台車4に取付けられ、それぞれ対応する磁石に隣接して配置される。
ホール効果センサ(左圧力センサ17、右圧力センサ18)が磁石に対して中心位置にあるとき、ホール効果センサ(左圧力センサ17、右圧力センサ18)の出力信号はゼロ・レベルになり、磁石をずらすと、ホール効果センサ(左圧力センサ17、右圧力センサ18)の出力信号は正の最大値と負の最大値の間でほぼ線形に変化する。
センサ信号の符号すなわち極性は、レバーハンドル10の変位の方向を表しセンサ信号の大きさは変位量に比例する。このようにして、レバーハンドル10に加わる操作力を電気信号に変換することができる。また、ホールセンサ以外の圧力センサを用いて操作力を検出してもよい。左圧力センサ17および右圧力センサ18は本発明における操作力検出手段に相当する。
左後輪7および右後輪8は、それぞれ左モータ12および右モータ13によって駆動され、左モータ12と右モータ13はモータ駆動回路14によって個別に制御される。モータ駆動回路14は、左モータ駆動回路と右モータ駆動回路とを備えており、どちらも同じ回路構成である。左モータ駆動回路は左モータ12の回転を制御し、右モータ駆動回路は右モータ13の回転を制御する。
モータ駆動回路14はPWM制御回路15によってPWM制御される。PWM制御回路15にも、左PWM制御回路と右PWM制御回路とを備え、どちらも同じ制御回路である。左PWM制御回路は左モータ駆動回路へスイッチングパルス信号を送り、右PWM制御回路は右モータ駆動回路へスイッチングパルス信号を送る。このPWM制御のデューティ比は、CPU16からのデューティ比信号によって制御される。
操作者が台車4のレバーハンドル10を前後に操作すると、レバーハンドル10の両端に設けられた左圧力センサ17及び右圧力センサ18からの操作力信号Ft(左操作力信号19、右操作力信号20)が左右独立してCPU16に入力される。一方、左車輪7及び右車輪8の車軸に設けられ左モータ12または右モータ13の回転速度Vtをそれぞれ検出する左エンコーダ21と右エンコーダ22から、モータ回転速度信号がCPU16に入力される。
次に、CPU16は、左圧力センサ17及び右圧力センサ18からの前進、後退の操作力信号Ft(左操作力信号19、右操作力信号20)に比例したPWM制御のデューティ比を算出し、デューティ比信号を左右それぞれ独立にPWM制御回路15へ送る。このデューティ比信号を基に、PWM制御のスイッチングパルス信号がモータ駆動回路14へ左右それぞれ独立に送られ、PWM制御されたスイッチング信号により、左モータ12及び右モータ13に流れる電流がオン・オフ制御されることで各モータが出力トルクTで回転する。CPU16は本発明における演算部に相当する。
こうして出力トルクTで回転する駆動モータ11の回転速度Vtを左エンコーダ21及び右エンコーダ22が検出し、そのモータ回転速度信号がCPU16に入力される。回転速度Vtがレバーハンドル10からの操作力信号Ftに対する所定の回転数よりも低ければ、PWM制御のパルス幅を広げ、また、高ければPWM制御のパルス幅を狭めて帰還制御する。CPU16は、それに対応したデューティ比信号をPWM制御回路15に入力し、PWM制御回路15はモータ駆動回路14を制御し、モータ駆動回路14は左モータ12及び右モータ13の回転速度Vを制御するものである。次に各構成部について詳細に説明する。
<PWM制御回路>
PWM制御回路15は、図3に示すように、パルスを発生するパルス発生回路23と、発生したパルスのデューティ比をCPU16から送られるデューティ比信号により変更するデューティ比変更回路24とを備える。デューティ比変更回路24にてデューティ比が変更されたスイッチングパルス信号はモータ駆動回路14へ送られる。
<モータ駆動回路>
モータ駆動回路14は、図4に示すように、直流定電圧が出力される直流電源Vと、供給される電流により装置を走行させる駆動モータ11(左モータ12、右モータ13)と、FETトランジスタ等のスイッチング素子SW1〜SW4で構成されたHブリッジ回路と、各スイッチング素子SW1〜SW4と並列に接続されたダイオードD1〜D4と、各スイッチング素子SW1〜SW4をオン、オフするためのスイッチング素子駆動回路25とを備える。
SW1とSW2とは、両端が直流電源Vと接続された通電線26に直列に接続されており、SW3とSW4とは、両端が直流電源Vと接続された通電線27に直列に接続されている。すなわち、通電線26と通電線27とは互いに並列に接続されている。また、駆動モータ11は、その両極がそれぞれ通電線26のSW1とSW2との間、並びに通電線27のSW3とSW4との間にそれぞれ接続されている。
このブリッジ回路によれば、SW1をオン状態、SW2とSW3とをオフ状態にして、SW4をPWM制御すれば、駆動モータ11を正転駆動することができる。また、SW3をオン状態、SW1とSW4とをオフ状態にしてSW2をPWM制御すれば、駆動モータ11を逆転駆動することができる。
例えば、回診用X線撮影装置1を前進させたい場合には、レバーハンドル10を前へ操作すると、そのときのレバーハンドル10からのセンサ信号Ftと駆動モータ11の回転速度Vtに応じたデューティ比がCPU16により算出され、PWM制御回路15へデューティ比信号として送られる。PWM制御回路15内のデューティ比変更回路24に送られてきたデューティ比信号を基に、デューティ比が変更されたスイッチングパルス信号がモータ駆動回路14内のスイッチング素子駆動回路25に送られる。このスイッチングパルス信号に基づいてスイッチング素子駆動回路25から駆動信号が発せられてスイッチング素子SW1とSW4とがオン・オフ制御される。スイッチング素子SW1とSW4とがオン状態のときに、直流電源V、スイッチング素子SW1、モータ11、スイッチング素子SW4とで閉回路が形成されるのでモータの駆動電流Iaが流れて駆動モータ11が正回転して回診用X線撮影装置1が前方向へ加速する。
一方、回診用X線撮影装置1を後方へ走行させたい場合には、同様に、レバーハンドル10を後ろへ操作すると、スイッチング素子駆動回路25から駆動信号が発せられてスイッチング素子SW2とSW3とがオン状態となり、上記駆動電流Iaとは逆方向の駆動電流が流れて駆動モータ11が逆回転して回診用X線撮影装置1が後方へ移動する。
次に、ショートブレーキ時の動作を説明する。例えば前方へ走行中に、操作者がレバーハンドルを中性位置に戻すとショートブレーキが作動し減速走行する。図6(a)に示すように、それまで、モータ駆動回路14のスイッチSW1とSW4がオン状態で定速走行していたとして、このときにショートブレーキが作動すると、スイッチング素子駆動回路25によりSW1、SW3、SW4がオフ状態にされ、SW2のみがPWM制御によりオン−オフ制御される。SW1とSW4とがオフ状態なので駆動モータ11には駆動電流Iaは流れないが、既に駆動モータ11の両端には逆起電圧が発生するので、SW2がオン状態の期間は、駆動モータ11、SW2、D4とで形成された短絡回路に制動電流Ibが駆動電流Iaとは逆方向に流れて(図6(b)参照)駆動モータ11を減速させる(ショートブレーキ)。制動電流Ibの値は駆動モータ11に発生した逆起電圧を駆動モータ11の巻線抵抗Rで除したものである。
このようにショートブレーキ時には、後輪6の回転方向と逆方向に駆動モータ11が回転するように制動電流が流れることで駆動モータ11の慣性回転が制動される。このときに、CPU16では、SW2のオン・オフ制御するPWM制御のデューティ比を例えば下式のように算出する。Wはパルス幅であり、Cは周期、αは減速定数、Rは駆動モータ11の回転数、Rmaxは駆動モータ11の最大回転数である。
W=C−α×R/Rmax … (1)
(1)式のようにパルス幅を駆動モータ11の回転数Rに応じた関数として変化させると、図5に示すようなスイッチングパルス信号が形成される。図5において、駆動モータ11の回転数R、R、Rの大小関係は、R>R>Rである。このように、(1)式によりパルス幅を調節すれば、駆動モータ11の回転数が大きいほどパルス幅Wは小さく、駆動モータ11の回転数が小さくなればなるほどパルス幅Wは大きくなる。
次に従来のショートブレーキと本実施例のショートブレーキとを比較する。
従来のショートブレーキのタイミングチャート図を図7に示す。図7に示すように、駆動モータ11に発生する逆起電圧は駆動モータ11の回転数に比例するので、ショートブレーキが作動した直後の駆動モータ11の回転数が最も大きいSW2の最初のオン期間では、制動電流Ibが最も大きくなり(図7(b)参照)、制動力が大きい。しかし、その後のSW2のオン期間では前の周期における制動により駆動モータ11の回転数が落ちてくるので、制動電流Ibは漸次的に零に近づく。
このように従来では、ショートブレーキ時のスイッチングパルス信号のパルス幅を固定にしているので、減速開始直後にパルス幅分の大きな制動電流Ibが流れる。これより、減速開始直後には大きなモータ出力トルクTbが生じ(図7(c)参照)、回診用X線撮影装置1に生じる衝撃の原因となる。また、駆動モータ11の減速が進むとモータ回転数が落ちるので、モータ出力トルクTbは小さくなる。
これに対して、本実施例では、図6に戻って説明すると、ショートブレーキのパルス幅を駆動モータ11の回転数に応じた関数として変化させるので、減速開始直後は駆動モータ11の回転数が大きいので、ショートブレーキのパルス幅を短くすることで制動電流Ibが流れる時間を短くして、駆動モータ11のモータ出力トルクTbを小さくする(図6(c))。これより、ショートブレーキ開始時が緩やかな減速となり、回診用X線撮影装置1に大きな衝撃が生じない。また、減速が進むにつれ駆動モータ11の回転数が小さくなるが、パルス幅Wが長くなるので駆動モータ11の出力トルクTbが落ちない。これより、減速の変化が緩やかであるので減速中に装置が大きく振動することがなく、操作者に負担を与えることが無い。さらに、ショートブレーキ時のパルス幅を駆動モータ11の回転数に応じた関数として制御しているので、操作ごとに異なる減速開始直前の駆動モータ11の回転数に影響を受けることがない。これより、減速前の装置の速度に関係なく減速時に操作者にかかる負担は変わらないので、減速時に操作者へ恐怖感を与えない。
また、従来のデューティ比変換は、制動時間の調節のために、パルス幅を一括して変更していたのに対して、本実施例では、駆動モータ11の制動による衝撃を緩和するのを目的としているので、駆動モータ11の回転数に応じて、個別のパルスに関してデューティ比変換するので、それぞれのパルス幅を変更することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、減速定数αは固定の定数としているが、レバーハンドル10からのセンサ信号の大きさに応じて変えてもよい。例えば、センサ信号が大きい場合は、減速定数を大きい値とするように、減速定数αをセンサ信号の大きさに比例させると操作者が急ブレーキをかけたい時には、急制動することができる。
(2)上述した実施例では、モータの慣性回転に基づく逆起電圧をパルス状に短絡させる際、パルス幅をモータの回転速度に応じた関数としてCPU制御しているが、モータの回転速度に応じて予めデューティ比が決められたルックアップテーブルを参照してパルス幅を制御してもよい。つまり、このルックアップテーブルには、モータの回転数が小さい時にはパルス幅は大きく、モータの回転数が大きくなるにつれてパルス幅は小さくなるように段階づけて対応づけされている。また、上記(1)式で求めたパルス幅をルックアップテーブルとして備えてあってもよい。これより、CPU16にてパルス幅を算出する演算処理の高速化をすることができるので、反応性のよい制動を行うことができる。
(3)上述した実施例では、回診用X線撮影装置1が前進している場合にショートブレーキを作動させる例を示したが、この場合の短絡回路は、ブリッジ回路の下側回路に限らず上側回路にて構成することもできる。すなわち、駆動モータ11、スイッチ素子SW3、ダイオードD1で構成された短絡回路において、スイッチ素子SW3をPWM制御によりオン・オフ制御することで制動電流を流すことができ、駆動モータ11を減速させることができる。また、ダイオードD1の代わりにスイッチ素子SW1をスイッチ素子SW3と同様にPWM制御してもよい。また、回診用X線撮影装置1が後進している場合には、駆動モータ11に発生する逆起電圧の極性が逆になるので、駆動モータ11、スイッチ素子SW4、ダイオードD2もしくはスイッチ素子SW2で構成された短絡回路、または、駆動モータ11、スイッチ素子SW1、ダイオードD3もしくはスイッチ素子SW3で構成された短絡回路にて制動電流を流すことができ、ショートブレーキを作動することができる。
1 … 回診用X線撮影装置
6 … 後輪
10 … レバーハンドル
11 … 駆動モータ
12 … 左モータ
13 … 右モータ
14 … モータ駆動回路
15 … PWM制御回路
16 … CPU
17 … 右圧力センサ
18 … 左圧力センサ
21 … 左エンコーダ
22 … 右エンコーダ
SW1〜SW4 … スイッチング素子

Claims (5)

  1. 回診用X線撮影装置であって、
    操作ハンドルに加えられた操作力を検出する操作力検出手段と、
    互いに独立に駆動される一対の車輪と、
    前記車輪を駆動するモータと、
    前記モータの回転速度を検出するエンコーダと、
    2個のスイッチング素子が直列に接続された2本の通電線が並列接続され、前記各通電線における2個のスイッチング素子間がそれぞれ前記モータの電極に接続され、前記各スイッチング素子に並列にダイオードを接続したブリッジ回路であるモータ駆動回路と、
    前記スイッチング素子のオン・オフをパルス幅変調制御するパルス信号を前記モータ駆動回路へ送るパルス幅変調制御回路と、
    前記操作力検出手段により検出された前記操作力と前記エンコーダにより検出された前記回転速度から前記パルス信号のデューティ比を算出する演算部とを備え、
    減速走行時に、前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用生じさせるように、
    前記モータの逆起電圧による電流が流れる前記ブリッジ回路内の短絡回路を構成する前記スイッチング素子の少なくとも1つ以上を、前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように算出された前記デューティ比のパルス信号によりオン・オフ制御することを特徴とする回診用X線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、
    前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用を生じさせる際、前記演算部は、前記モータの前記回転速度に応じた関数として前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように前記デューティ比を算出する
    ことを特徴とする回診用X線撮影装置。
  3. 請求項2に記載の回診用X線撮影装置において、
    前記関数が、
    〔(パルス幅)=(周期)−(減速定数)×(モータの回転数)/(モータの最大回転数)〕
    であることを特徴とする回診用X線撮影装置。
  4. 請求項3に記載の回診用X線撮影装置において、
    前記減速定数は前記操作ハンドルの前記操作力の大きさにより変更する
    ことを特徴とする回診用X線撮影装置。
  5. 請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、
    前記モータの慣性回転に基づく逆起電圧による減速作用を生じさせる際、前記演算部は、前記モータの前記回転速度に応じて前記モータの回転速度が大きいほどパルス幅を小さくするように前記デューティ比が予め決められたルックアップテーブルから参照して前記デューティ比を算出する
    ことを特徴とする回診用X線撮影装置。
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