JP5054284B2 - 教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラム - Google Patents
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ものである。
また、教育用教材20には、その教育用教材20を識別特定するための識別情報欄22と、解答欄21への解答記入者に関する解答者情報欄23と、を有している。識別情報欄22には、例えば教育用教材20の科目、タイトル、適用学年等が予め記載されるものとする。ただし、これらの記載に加えて、またはこれらの記載とは別に、教育用教材20を識別するためのコード情報が埋め込まれていてもよい。コード情報の埋め込みは、公知技術を利用して実現すればよいが、その一つの具体例として、例えば「iTone(登録商標)」と呼ばれるもののように、階調表現としての万線スクリーンまたはドットスクリーンを構成する画素の形態(位置、形状等)を変化させることで、ハーフトーン画像の中にデジタル情報を埋め込むようにする、といった技術を用いることが考えられる。一方、解答者情報欄23には、解答記入者の学級、出席番号、氏名等が記入され得るようになっている。
あるいは、画像読み取り部2で得られた画像データと、比較対象となるデータベース部1内の電子データとを比較照合し、その画像歪み(傾き、拡縮など)を補正しても良い。
また、記入位置認識部11は、図形形状認識部10に形状が認識された正誤判定の記入内容について、その教育用教材20上における記入位置を認識するものである。記入位置の認識は、例えば教育用教材20上における座標解析によって行えばよい。
すなわち、これら図形形状認識部10および記入位置認識部11は、本発明における正誤判定認識手段として機能するものである。
また、画像読み取り部2を除く他の各部1,3〜13については、例えばPCのように、所定プログラムを実行することによって情報記憶処理機能、画像処理機能、演算処理機能等を実現するコンピュータ機器を利用して実現することが考えられる。その場合に、各部1,3〜13の実現に必要となる所定プログラムは、予めPC内にインストールしておくことが考えられるが、予めインストールされているのではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。つまり、上述した構成の教材処理装置は、画像読み取り装置と接続するコンピュータを教材処理装置として機能させる教材処理プログラムによっても実現可能である。
途切れ補正処理にあたっては、図4(a)に示すように、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果、すなわち「○」や「×」等の図形であるはずの抽出結果に対して、細線化処理を実行し(S201)、さらに端点抽出処理を実行する(S202)。これにより、「○」や「×」等の図形に途切れ部分が生じている場合に、その途切れ部分における端点が抽出されることになる。なお、このときに行う細線化処理および端点抽出処理は、公知技術を利用して行えばよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S203)。すなわち、先ず、未処理の端点を一つ選択し(S204)、その選択した端点(以下「第一端点」という)から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点(以下「第二端点」という)をさらに選択する(S205)。そして、第二端点があれば(S206)、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S207)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S208)。一方、第二端点が存在しない場合には(S206)、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S209)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S203〜S209)。
これにより、例えば図4(b)に示す図形が抽出された場合には、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していても、その中で最も近傍の端点Bが端点Aと接続されることとなり、「○」の図形における途切れ部分が補正されることになる。
途切れ補正処理の他の例では、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果の他に、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データをも用いて、途切れ補正処理の精度向上を図っている。すなわち、途切れ補正処理の他の例では、図5(a)に示すように、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データに対して二値化処理を行う(S301)。ただし、差分抽出部6による差分抽出または正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出の際に二値化処理をしていれば、その二値化処理後の画像データを使用しても構わない。
また、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果に対しては、細線化処理を実行し(S302)、さらに端点抽出処理を実行する(S303)。そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S304)。
先ず、未処理の端点を一つ選択し(S305)、その選択した第一端点から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点を第二端点として選択する(S306)。そして、第二端点があれば(S307)、第一端点と第二端点とを連結するような画素群が、二値化処理後の画像データ中にあるか否かを判断する(S308)。つまり、途切れの発生要因となった画像の重なり部分があるか否かを判断するのである。その結果、重なり部分があれば、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S309)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S310)。一方、重なり部分がなければ、上述したステップ(S306)に戻り、第一端点から所定距離内にあって、かつ、最も近傍の端点の次に近距離にある端点を第二端点として選択する。このとき、選択すべき端点がなければ、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S311)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S304〜S311)。
これにより、例えば図5(b)に示す図形が抽出された場合に、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していると、その中で最も近傍の端点Cが選択されるが、二値化処理後の画像データ中に端点A,C間を連結する画素群がないので、端点A,C間は接続しない。そして、端点Cの次に距離の近い端点Bを選択されるが、その端点Bと端点Aとの間には二値化処理後の画像データ中に画素群が存在するので、端点Bが端点Aと接続されることになる。つまり、「○」と「×」とが誤って接続されてしまうことなく、「○」の図形における途切れ部分が補正されるのである。
あるいは、認識対象図形の特徴量を算出し、その特徴量から形状を認識してもよい。特徴量としては、例えば、穴の個数、外接矩形に占める対象図形の面積率、など公知のものを使用すればよく、ここではその説明を省略する。
正誤判定記入位置の認識処理にあたっては、教育用教材20上に複数の正誤判定が記入されていることから、先ず、その正誤判定についてのカウント数Kを「1」に設定する(S401)。これにより、カウント数Kが教育用教材20上に存在し得る正誤判定の数、すなわち解答欄21の数を超えるまでは(S402)、予め定められた走査順で検出される正誤判定(「○」または「×」の図形)について、一つ目から順にその位置が認識されることとなる。
位置認識は、例えば「○」または「×」の図形の外接矩形情報を算出し(S403)、さらにその外接矩形の中心座標を算出することによって行うことが考えられる(S404)。具体的には、認識対象となる図形(連続画素群)に対して外接矩形を抽出するとともに、その外接矩形の所定点(例えば左上頂点)のxy座標、並びに、その外接矩形の幅(W)および高さ(h)を算出する。そして、これらの算出結果から、中心x座標=x+w/2、中心y座標=y+h/2を算出し、その算出結果を連続画素群の位置、すなわち正誤判定記入位置の認識結果とする。
このような処理を、カウント数Kの値をインクリメントしつつ(S405)、教育用教材20上に存在する全ての正誤判定について認識するまで繰り返して行う(S402〜S405)。
その一方で、正誤判定の採点集計にあたっては、各解答欄21と正誤判定の記入位置との対応を明確にする必要がある。正誤判定の採点集計は、各解答欄21に対応する正誤判定を記入結果を明確にした上で、正誤判定の内容(正解か不正解か)および各解答欄21についての配点に基づいて行われるからである。
正誤判定の採点集計にあたっては、教育用教材20上に複数の正誤判定が記入されていることから、先ず、その正誤判定についてのカウント数Kを「1」に設定する(S501)。これにより、カウント数Kが教育用教材20上に存在し得る正誤判定の数、すなわち解答欄21の数を超えるまでは(S502)、予め定められた走査順で検出される正誤判定(「○」または「×」の図形)について、一つ目から順に採点集計のための処理が行われることになる。
すなわち、K番目の「○」または「×」の図形についてその外接矩形の面積を算出して、これを「L」とする(S503)。また、解答欄21の数(=問題数)についてのカウント数Pを「1」に設定し(S504)、そのカウント数Pが教育用教材20上に存在する問題数以下であれば(S505)、その解答欄21についての解答欄位置領域情報と取り出す。そして、K番目の外接矩形とP番目の領域との重なり面積を算出し、その算出結果を「S(P)」とする(S506)。さらには、その重なり面積S(P)と外接矩形面積Lとの比を算出し、これを「R(P)」とする(S507)。このような処理を、カウント数Pの値をインクリメントしつつ(S508)、全ての解答欄位置領域情報について終了するまで繰り返して行う(S505〜S508)。
その後は、比R(P)の最大値を求め、これを「Max」とするとともに(S509)、重なり面積S(P)が最大となるカウント数Pの値を求め、これを「Pmax」とする(S510)。そして、最大値Maxの値が所定閾値Th未満の場合には(S511)、正誤判定図形と解答欄21との対応付けが不能であり、その正誤判定図形に対応する問題番号が不明であると判断する(S512)。これに対して、最大値Maxの値が所定閾値Th以上であれば(S511)、続いて、K番目の正誤判定図形が「○」であるか、あるいは「×」であるかを判定する(S513)。その結果、「○」であれば、後述する「問題別採点結果」において、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点を加算する(S514)。また、「×」であれば、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点加算を行わずに、「0点」とする(S515)。
そして、このような処理を、カウント数Kの値をインクリメントしつつ(S516)、教育用教材20上における全ての正誤判定について終了するまで繰り返して行う(S502〜S515)。
例えば、歪み補正処理や途切れ補正処理等は、必ずしも必須ではない。
また、正誤判定の採点集計にあたって、各解答欄21と正誤判定の記入位置とを対応付ける場合に、本実施形態で説明したような正誤判定図形の外接矩形と解答欄21の領域との重なり面積を求めるのではなく、例えばそれぞれの中心座標の距離から対応付けを行ったり、あるいは単にそれぞれの間で重なる部分があるか否かによって対応付けを行うことも考えられる。
このように、本発明は、本実施形態での説明に対し、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
Claims (10)
- 解答欄を有した教育用教材についての採点情報を含む電子データを保持蓄積するデータベース手段と、
解答欄への解答の記入および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取り手段と、
前記データベース手段が保持する電子データの画像データと前記読み取り手段が得た画像データとの差分である解答欄への記入および当該解答欄に対する正誤判定の記入を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段により抽出された差分からさらに解答欄への記入を除いて正誤判定の記入を抽出する正誤判定抽出手段と、
前記正誤判定抽出手段により抽出された正誤判定記入に対し、線分同士を接続する途切れ補正処理を行う途切れ補正手段と、
前記途切れ補正手段により補正が行われた前記正誤判定の記入内容が正解であるか否かを認識する正誤判定認識手段と、
前記正誤判定認識手段による認識結果と前記データベース手段に保持蓄積された採点情報とに基づき前記読み取り手段が画像読み取りを行った教育用教材について当該教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段と
を備えることを特徴とする教材処理装置。 - 前記正誤判定抽出手段は、前記差分抽出手段による差分抽出結果のうち、所定色成分についてのものを、前記正誤判定の記入として認識するものであることを特徴とする請求項1に記載の教材処理装置。
- 前記途切れ補正手段は、差分抽出手段による前記正誤判定の記入に対し、線分の端点を抽出し、該端点間を接続することにより途切れ補正を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の教材処理装置。
- 前記途切れ補正手段は、前記読み取り手段により読み取った画像が端点間にある場合に該端点間を接続することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の教材処理装置。
- 前記読み取り手段で得られた画像データを解析し、その解析結果から当該画像データとの比較対象となる電子データを特定する教材判別手段
を備えることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の教材処理装置。 - 前記読み取り手段で得られた画像データを解析し、その解析結果から当該読み取り手段で読み取り対象となった教育用教材における解答記入者に関する情報を解答者情報として抽出する解答者抽出手段と、
前記採点集計手段による採点集計結果を前記解答者抽出手段が抽出した解答者情報と関連付けて出力する集計結果出力手段と
を備えることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の教材処理装置。 - 前記正誤判定認識手段は、前記正誤判定の記入内容として、当該正誤判定の記入図形形状および記入位置を認識するものであり、
前記採点集計手段は、前記正誤判定認識手段が認識した正誤判定の記入図形形状および記入位置を、前記データベース手段が保持蓄積している電子データに含まれる解答欄の位置情報および配点情報と対応させて、当該正誤判定認識手段による認識結果に基づく正誤判定の採点集計を行うものである
ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の教材処理装置。 - 前記読み取り手段が得た画像データに対して当該画像データにおける画像歪みを補正する歪み補正処理を行い、当該歪み補正処理後の画像データについて前記差分抽出手段に前記電子データとの差分を抽出させる歪み補正手段
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の教材処理装置。 - 解答欄を有した教育用教材についての採点情報を含む電子データをデータベース内に保持蓄積させるデータベース登録ステップと、
解答欄への解答の記入および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取りステップと、
前記データベースが保持する電子データと前記読み取りステップで得た画像データとの差分である解答欄への記入および当該解答欄に対する正誤判定の記入を抽出する差分抽出ステップと、
前記差分抽出手段により抽出された差分からさらに解答欄への記入を除いて正誤判定の記入を抽出する正誤判定抽出ステップと、
前記正誤判定抽出手段により抽出された正誤判定記入に対し、線分同士を接続する途切れ補正処理を行う途切れ補正ステップと、
前記途切れ補正ステップにより補正が行われた前記正誤判定の記入内容が正解であるか否かを認識する正誤判定認識ステップと、
前記正誤判定認識ステップでの認識結果と前記データベース登録ステップで保持蓄積された採点情報とに基づき前記読み取りステップにて画像読み取りを行った教育用教材について当該教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計ステップと
を含むことを特徴とする教材処理方法。 - 解答欄を有した教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る画像読み取り装置と接続するコンピュータを、
前記教育用教材についての採点情報を含む電子データを保持蓄積するデータベース手段と、
前記データベース手段が保持する電子データの画像データと前記読み取り手段が得た画像データとの差分である解答欄への記入および当該解答欄に対する正誤判定の記入を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段により抽出された差分からさらに解答欄への記入を除いて正誤判定の記入を抽出する正誤判定抽出手段と、
前記正誤判定抽出手段により抽出された正誤判定記入に対し、線分同士を接続する途切れ補正処理を行う途切れ補正手段と、
前記途切れ補正手段により補正が行われた前記正誤判定の記入内容が正解であるか否かを認識する正誤判定認識手段と、
前記正誤判定認識手段による認識結果と前記データベース手段に保持蓄積された採点情報とに基づき前記読み取り手段が画像読み取りを行った教育用教材について当該教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段
として機能させることを特徴とする教材処理プログラム。
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