(第1の実施の形態)
図1は、静止画を撮影するための通常の撮影モードに加え、所定間隔で被写体を連続撮影するための連続撮影モードが設けられている本発明の各実施の形態に共通するデジタルカメラ1の外観図である。同図(a)に示すように本体2の正面側には、撮影レンズ3とストロボ4が配置され、同図(b)に示すように本体2の背面側には、光学ファインダー5と、液晶表示器6、十字カーソルキー7が配置されている。また、本体2の上面にはシャッターキー8と、複数のメニューキー9a,9b,9cが設けられており、本体2の一方の側面には、他のカメラとの接続に用いられる接続端子10が設けられている。
図2は、上記デジタルカメラ1の電気的構成を示すブロック図であり、デジタルカメラ1は、前記撮影レンズ3の光軸上に位置する撮像素子であるCCD11を有している。CCD11はタイミング発生器(TG)12及び垂直ドライバ13によって駆動され、一定周期毎に光電変換出力を1画面分出力する。この光電変換出力は、サンプルホールド回路(S/H)14でサンプルホールドされ、A/D変換器15でデジタル信号(所謂ベイヤーデータ)に変換され、カラープロセス回路16でカラープロセス処理が行われる。カラープロセス処理では、上記ベイヤーデータがR,G,Bデータに変換され、さらにデジタルの輝度、色差マルチプレクス信号(Y,Cb,Crデータ)に変換された後、DMA(Direct Memory Access)コントローラ17に出力される。
DMAコントローラ17は、カラープロセス回路16のY,Cb,Crデータ出力を、同じくカラープロセス回路16の同期信号、メモリ書き込みイネーブル、クロック出力を用いて、いったん自己内部のバッファに書き込み、DRAMインターフェイス18を介してDRAM19にDMA転送を行う。DRAM19にDMA転送されたY,Cb,Crデータは、その後、DRAMインターフェイス18を介してCPU20によって読み出され、VRAMコントローラ21を介してVRAM22に書き込まれる。VRAM22に書き込まれたY,Cb,Crデータは、デジタルビデオエンコーダと、前記液晶表示器6及びその駆動回路とを含む表示部23へ周期的に送られる。これにより、撮影待機状態においては、CCD11により撮像された被写体像がスルー画像として前記液晶表示器6に表示される。
また、CPU20には、前述した十字カーソルキー7と、シャッターキー8、メニューキー9a,9b,9cを含むキー入力部24が接続され、さらにプログラムROM25、JPEG回路26、フラッシュメモリ27、前記ストロボ4を駆動するストロボ回路28、前記接続端子10を含む通信部29がバス接続されている。フラッシュメモリ27は本発明の画像記憶手段である不揮発性メモリである。通信部29は前記接続端子10を含むとともに、後述するように通信ケーブル50を介して接続された他のデジタルカメラとの間におけるデータ通信を行うためのUSB(Universal Serial Bus)やRS232C等の通信インターフェイス回路とから構成されており、本発明の送信手段、受信手段として機能する。
CPU20は、プログラムROM25に格納されているプログラムに従い動作し、前記シャッターキー8が押された撮影時には、DRAM19に書き込まれている1フレーム分のY,Cb,CrデータをDRAMI/F18を介して読み出し、それをJPEG回路26に送る。JPEG回路26は、送られたデータをJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式で圧縮する。圧縮されたデータは、JPEGフォーマットの画像ファイルとしてフラッシュメモリ27に書き込まれる。また、CPU20は、撮影時には必要に応じてストロボ回路28を制御してストロボ4を発光させる。
また、前記プログラムROM25には、上記プログラムの他に、CPU20による各部の制御に際して使用される各種データ、及びCPU20を本発明の信号生成手段、撮影処理手段、制御手段として機能させるためのプログラムが記録されている。前記各種データとしては、例えば自動露出制御(AE)に必要な、適正な露出値(EV)に対応する、絞り値(F)とシャッタースピードとの組み合わせを示すプログラム線図を構成するプログラムAEデータや、オートホワイトバランス制御(AWB)に使用されるデータである。なお、プログラムROM25は、記憶データを必要に応じて書き換え可能なメモリであってもよく、また上記プログラムやデータの一部、又は全部がフラッシュメモリ27に記録されていてもよい。さらに、上記プログラム等は、パソコン等の外部機器から供給される構成であってもよい。
次に、以上の構成からなるデジタルカメラ1を、図3に示したように接続端子10を用い通信ケーブル50を介して同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と接続した状態で連続撮影を行う場合について説明する。図4は、ユーザーによって、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定された後の、双方のデジタルカメラ1,51の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、送信側モードが設定されたデジタルカメラ1を送信側カメラ、受信側モードが設定されたデジタルカメラ51を受信側カメラという。
送信側カメラは、前記送信側モードが設定されると(ステップSA1でYES)、シャッターキー8が押されるまで連続撮影の撮影待機状態となる(ステップSA2、ステップSA3が共にNO)。一方、シャッターキー8が押されると(ステップSA2でYES)、CPU20により図5に示した撮影信号を生成し、生成した撮影信号を通信部29を介して受信側カメラへ送信する(ステップSA4)。ここで送信する撮影信号は周期的なパルスを有する信号であって、本実施の形態ではデューティー50%の予め設定された一定周期Tの矩形波のデジタル信号である。引き続き、送信側カメラは、撮影信号のパルスの立ち上がりタイミングで撮影を行い(ステップSA5)、撮影した画像をフラッシュメモリ27に記録する(ステップSA6)。
そして、シャッターキー8が押し続けられている間には(ステップSA2でYES)、撮影信号の送信を続けるとともに、上記タイミングによる撮影及び画像の記録を繰り返し行う。その後、押し続けられていたシャッターキー8の押下がなくなったら(ステップSA2がNO、ステップSA3がYES)、その時点で1回の撮影(連続撮影)を終了する。
一方、受信側カメラにおいては、前記受信側モードが設定されると(ステップSB1でYES)、撮影準備を行った後(ステップSB2)、送信側カメラから送られる撮影信号の受信待ちとなる(ステップSB3で、ステップSB4が共にNO)。やがて撮影信号が受信できたら(ステップSB3でYES)、撮影信号のパルスの立ち下がりタイミング(図5参照)で撮影を行い(ステップSB5)、撮影した画像をフラッシュメモリ27に記録する(ステップSB6)。
そして、撮影信号を受信している間は、上記タイミングによる撮影及び画像の記録を繰り返し行う。その後、撮影信号が受信できなくなったら(ステップSB3がNO、ステップSB4がYES)、その時点で1回の撮影(連続撮影)を終了する。
以上のように前記デジタルカメラ1は、それを複数台接続して使用することにより、それが送信側カメラに設定されたときには、受信側カメラに自己とは異なるタイミングで撮影動作を行わせることができ、また、それが受信側カメラに設定されたときには、送信側カメラから要求された所定のタイミングでの自動撮影を行うことができる。したがって、送信側カメラが、撮影により取得した画像データの圧縮を行っている間に、受信側カメラに次の撮影を行わせることにより、1台のデジタルカメラ1で連続撮影を行うときの半分の撮影間隔で連続撮影を行うことができる。しかも、それを他の装置を用いることなく複数台のデジタルカメラ1のみで行うことができるため、ユーザーにとっては経済的負担が小さい。また、事前に予定されていない状況下であっても、友人同士の集まり等の際に上記の機能を備えた同種のデジタルカメラが複数台揃っていれば、高速の連続撮影を実施することができる。
なお、本実施の形態では、撮影信号の生成及び送信機能と、撮影信号の受信機能との双方を備えたデジタルカメラ1を2台用意し、それらを接続することにより、本発明の連続撮影方法を実施する場合について説明したが、撮影信号の生成及び送信機能のみを備えたデジタルカメラと、撮影信号の受信機能のみを備えたデジタルカメラとを用意し、それらによって本発明を実施するようにしてもよい。また、本実施の形態のように撮影信号の送受信機能を備えたものと、その送信機能又は受信機能のいずれか一方を備えたデジタルカメラとによって本発明を実施するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、送信側カメラの撮影タイミングを撮影信号のパルスの立ち上がりタイミングとし、かつ受信側カメラの撮影タイミングを撮影信号のパルスの立ち下がりタイミングで撮影を行わせるようにしたが、それとは逆に、送信側カメラの撮影タイミングを撮影信号のパルスの立ち下がりタイミングとし、かつ受信側カメラの撮影タイミングを撮影信号のパルスの立ち上がりタイミングとしてもよい。また、撮影タイミングを決める撮影信号としてデューティー50%のデジタル信号を用いたが、送信先のカメラに撮影タイミングを知らせることができれば、撮影信号に他の種類の信号を用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、デジタルカメラ1が通信ケーブル100を介して、他のデジタルカメラ51と撮影信号を送受信する構成としたが、これ以外にも、例えば通信部29に無線通信機能を有し、通信範囲が比較的狭い赤外線方式や、Bluetooth(ブルートゥース)方式等の無線により撮影信号を送受信する構成としてもよい。その場合には、1台の送信側カメラと、複数台の受信側カメラとによって本発明の連続撮影方法を実施することもできる。
また、前記デジタルカメラ1においては、連続撮影モードでは、ユーザーに予め送信側モード又は受信側モードを指定させるものを示したが、例えば連続撮影モードが設定された後、シャッターキー8が押された場合には、自動的に送信側モードでの動作(ステップSA1以降の動作)を開始し、シャッターキー8が押される以前に撮影信号を受信した場合には、自動的に送信側モードでの動作(ステップSB1以降の動作)を開始するような構成としてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1に示した構成を有するデジタルカメラ1において、前記プログラムROM25に、CPU20を本発明の撮影条件設定手段として機能させるためのプログラムが格納されたものである。
以下、本実施の形態のデジタルカメラ1を、図3に示したように、同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と共に連続撮影に用いられるときの動作を図6のフローチャートに従って説明する。なお、本実施の形態においても、連続撮影に際しては、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されるものとする。
送信側カメラは、連続撮影に際して送信側モードが設定されると(ステップSA11でYES)、その時点で設定されている各種の撮影条件情報を受信側カメラに送信する(ステップSA12)。前記撮影条件情報は、例えば手動で設定した絞り値及びシャッタースピード等の各種の撮影条件に関する設定データ、人物撮影や風景撮影といったモードを選ぶことにより設定される設定データ、シャッターが2段押しのカメラの場合、一段目を押した時点で合焦がなされ設定される設定データ、などである。また、本実施の形態において撮影条件情報の送信は、前述した撮影信号よりも十分短い周期のNRZ(Non Return to Zero:非ゼロ復帰)信号を利用する。
これ以後の動作は、第1の実施の形態で説明したステップSA2〜SA6と同様であり、撮影条件情報の送信後には、シャッターキー8が押されるまで連続撮影の撮影待機状態となり(ステップSA13、ステップSA14が共にNO)、シャッターキー8が押されたら(ステップSA13でYES)、撮影信号の送信を開始して、前述した撮影タイミングで撮影を行い、撮影した画像を記録するとともに(ステップSA15〜SA17)、シャッターキー8が押し続けられている間、それを繰り返す。
一方、受信側カメラにおいては、連続撮影に際して受信側モードが設定されると(ステップSB11でYES)、前述した撮影条件情報の受信待ちとなり、それを受信したら(ステップSB12でYES)、受信した撮影条件情報に基づき、送信側カメラと同様の撮影条件を自己の撮影条件を設定する撮影準備を行う(ステップSB13)。以後の動作は、第1の実施の形態と同様であり、撮影信号の受信待ちとなり(ステップSB14、ステップSB15が共にNO)、撮影信号が受信できたら(ステップSB14でYES)、前述した撮影タイミングで撮影を行い、撮影した画像を記録するとともに(ステップSB16,SB17)、撮影信号を受信している間、それを繰り返す。
したがって、本実施の形態においては、送信側カメラに設定した絞りやシャッタースピード等の撮影条件と同様の撮影条件を受信側カメラに自動的に設定することができる。このため、ユーザーは、複数のカメラに同様の撮影条件を設定する必要がなく、連続撮影時における作業が楽になる。同時に、受信側カメラに、送信側カメラと異なる間違った撮影条件が設定される事態も回避される。よって、第1の実施の形態に比べ使い勝手が向上する。
なお、本実施の形態では、撮影条件情報の送受信にNRZ信号を利用するようにしたが、撮影信号と区別可能な信号であれば、他の信号を利用して撮影条件情報を送受信する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、連続撮影モードにおいては、常に撮影条件情報の送受信、及び撮影条件情報基づいた受信側カメラの撮影準備が行われるものについて説明したが、それらの実行の有無をユーザーが事前に選択できる構成としてもよい。例えば連続撮影モードの送信側モードが設定されたら、その時点でユーザーに、送信側カメラにおける撮影条件の設定を自動設定とするか手動設定とするかを別途選択させ、自動設定が選択されときには撮影条件情報を送信させ、かつ手動設定が選択されときにはその旨を示す信号を送信させる。他方、連続撮影モードの受信側モードが設定されたら、撮影条件情報を受信したときには撮影条件情報基づく撮影準備を行わせ、手動設定を示す信号を受信したときには、自己において決めた撮影条件による撮影準備を行わせるようにすればよい。
また、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、前述した撮影条件情報及び撮影信号を無線により撮影信号を送受信する構成としてもよく、特に受信側カメラの台数が多い場合には、前述した効果がより顕著となる。また、デジタルカメラ1が撮影信号及び撮影条件の送受信機能を備えた場合について説明したが、それらの送信機能のみを備えたデジタルカメラと、それらの受信機能のみを備えたデジタルカメラとを用意し、それらによって本発明を実施するようにしてもよい。また、本実施の形態のように撮影信号及び撮影条件の送受信機能を備えたものと、それらの送信機能又は受信機能のいずれか一方を備えたデジタルカメラとによって本発明を実施するようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1に示した構成を有するデジタルカメラ1において、前記プログラムROM25に、CPU20を本発明の時差設定手段として機能させるためのプログラムが格納されたものである。
以下、本実施の形態のデジタルカメラ1を、図3に示したように、同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と共に連続撮影に用いられるときの動作を図7のフローチャートに従って説明する。なお、本実施の形態においても、連続撮影に際しては、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されるものとする。
送信側カメラは、連続撮影に際して送信側モードが設定されると(ステップSA21でYES)、まずユーザーに、所定のキー操作を行わせることにより連続撮影における撮影間隔、つまり送信側カメラの撮影タイミングと、受信カメラの撮影タイミングとの時差を設定させる(ステップSA22)。次に、設定された撮影間隔に基づき、撮影信号の周期T(図5参照)を演算し、それを任意のワーク用のメモリに記憶する(ステップSA23)。なお、本実施の形態においても撮影信号は、デューティー50%の一定周期Tの矩形波のデジタル信号であり、例えばユーザーに指定された撮影間隔が0.5秒の場合には周期Tとして1秒が記憶される。
これ以後の動作は、第1及び第2の実施の形態と同様であり、シャッターキー8が押されるまで連続撮影の撮影待機状態となり(ステップSA24、ステップSA25が共にNO)、シャッターキー8が押されたら(ステップSA24でYES)、ステップSA23で記憶した周期Tの撮影信号を生成するとともに、その送信を開始して、前述した撮影タイミングで撮影を行い、撮影した画像を記録するとともに(ステップSA26〜SA28)、シャッターキー8が押し続けられている間、それを繰り返す。
なお、以上の動作に対応する受信側カメラの動作については、第1の実施の形態で説明したものと同一であるため、説明を省略する。
したがって、本実施の形態においては、ユーザーは所望の撮影間隔での連続撮影を行うことができるため、第1の実施の形態に比べ使い勝手が向上する。
なお、本実施の形態では、連続撮影時の全ての撮影間隔を同一とするものを示したが以下のようにしてもよい。例えば送信側カメラにおいて、前述したステップSA22では、ユーザーに、送信側カメラが撮影を行ってから受信側カメラが撮影を行うまでの時間T1と、受信カメラが撮影を行ってから次に送信側カメラが撮影を行うまでの時間T2(図8参照)とを指定させ、ステップSA23では、撮影信号として上記2種類の時間T1,T2を満足する周期Tとデューティ比を設定させた後、ステップSA26では、設定した周期Tとデューティ比を有する図8(a)〜(c)に示したような種々の撮影信号を生成して送信側カメラに送信させる構成としてもよい。その場合には、ユーザーは、より多様な撮影間隔での連続撮影を行うことができ、より使い勝手が向上する。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態に示したデジタルカメラ1に、前述した撮影間隔の設定機能を設けた場合について説明したが、係る撮影間隔の設定機能は、当然のごとく前述した第2の実施の形態に示したデジタルカメラ1に設けることもできる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1に示した構成を有するデジタルカメラ1において、前記プログラムROM25に、CPU20を本発明の撮影期間設定手段として機能させるためのプログラムが格納されたものである。
以下、本実施の形態のデジタルカメラ1を、図3に示したように、同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と共に連続撮影に用いられるときの動作を図9のフローチャートに従って説明する。なお、本実施の形態においても、連続撮影に際しては、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されるものとする。
送信側カメラは、連続撮影に際して送信側モードが設定されると(ステップSA31でYES)、まずユーザーに、所定のキー操作を行わせることにより連続撮影時間、つまり連続撮影を継続して行う時間を設定させた後(ステップSA32)、設定された時間を任意のワーク用のメモリに記憶する(ステップSA33)。
その後、シャッターキー8が押されるまで撮影待機状態となり、シャッターキー8が押されたら(ステップSA34でYES)、第1の実施の形態と同様の撮影信号の送信を開始して、前述した撮影タイミングで撮影を行い、撮影した画像を記録する(ステップSA35〜SA37)。また、シャッターキー8が押された後には、CPU20によりシャッターキー8が押された時点からの経過時間をカウントしており、その経過時間が、ステップSA33で記憶した設定時間となるまでは(ステップSA38でNO)、ステップSA35〜SA37の動作を繰り返す。そして、シャッターキー8が押された時点からの経過時間が記憶されている設定時間になったら(ステップSA38でYES)、その時点で1回の撮影(連続撮影)を終了する。
なお、以上の動作に対応する受信側カメラの動作については、第1の実施の形態で説明したものと同一であるため、説明を省略する。
したがって、本実施の形態においては、ユーザーは連続撮影を行う間にシャッターキー8を押し続けるといった煩雑な操作が不要となるため、第1の実施の形態に比べ使い勝手が向上する。特に、デジタルカメラ1が本実施の形態とは異なり、例えばリモコンにより離れた場所からシャッター操作を行うことができる構成を有する場合には、その効果が大きい。
なお、本実施の形態では、前述した動作による連続撮影時間の設定機能を撮影信号の生成及び送信機能と、撮影信号の受信機能との双方を備えたデジタルカメラ1に設けた場合を説明したが、本発明の連続撮影方法を、撮影信号の生成及び送信機能のみを備えたデジタルカメラと、撮影信号の受信機能のみを備えた1又は複数のデジタルカメラとによって実施する場合や、撮影信号の送受信機能を備えたものと、その送信機能又は受信機能のいずれか一方を備えたデジタルカメラとによって実施する場合には、連続撮影時間の設定機能を、送信側カメラに設定可能なデジタルカメラに設けておけば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、前述した撮影信号の内容や、それに基づく送信側カメラと受信側カメラの撮影タイミングと、送信側モードと受信側モードとの設定方法と、撮影信号の通信方式については第1の実施の形態と同様である。
また、本実施の形態におけるデジタルカメラ1についても、第1の実施の形態で説明したものと同様、第2の実施の形態で説明した受信側カメラにおける撮影条件の自動設定機能や、第3の実施の形態で説明した撮影間隔の設定機能に関する動作を行わせる構成としてもよく、その場合は、第2及び第3の実施の形態で述べたとものと同様の効果を同時に得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1に示した構成を有するデジタルカメラ1において、前記プログラムROM25に、図3に示したように、同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と共に連続撮影に用いられるとき、図10のフローチャートに示した動作を行わせるためのプログラムが格納されものである。
以下、本実施の形態の動作を図10のフローチャートに従い説明する。なお、本実施の形態においても、連続撮影に際しては、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されるものとする。
送信側カメラは、まず第1の実施の形態で説明したステップSA1〜SA6(図4)と同一の動作を行う(ステップSA41〜SA46)。引き続き、撮影信号の送信、前述したタイミングでの撮影及び画像の記録を繰り返し行う間に、それまで押し続けられていたシャッターキー8の押下がなくなったら(ステップSA42がNO、ステップSA43がYES)、その時点で撮影(連続撮影)の終了を示す所定の撮影終了信号を受信側カメラへ送信する(ステップSA47)。
一方、受信側カメラは、まず第1の実施の形態で説明したステップSB1〜SB6(図4)と同一の動作を行う(ステップSB41〜SB46)。引き続き、撮影信号の受信、前述したタイミングでの撮影及び画像の記録を繰り返し行う間に、撮影信号が受信できなくなったら(ステップSB43がNO、ステップSB44がYES)、撮影終了信号の受信待ちとなり、それを受信した時点で(ステップSB47でYES)、ステップSB46で記録した全ての画像データ(画像ファイル)を送信側カメラへ送信し(ステップSB48)、1回の撮影(連続撮影)を終了する。
さらに、送信側カメラでは、受信側カメラから送られた複数の画像データを受信した後(ステップSA48)、受信した複数の画像データを、ステップSA46で記憶した画像データと共にフラッシュメモリ27に記憶し(ステップSA49)、1回の撮影(連続撮影)を終了する。
但し、ステップSA49においては、フラッシュメモリ27に、受信した画像データのファイル名と同一のファイル名の画像データが既に存在する場合には、受信した画像データのファイル名を、例えばそのファイル名の末尾に枝番を付ける(「AAAA.jpg」を「AAAA−1.jpg」とする等)といったように予め決めておいた方法によるリネーム処理を行ってから、当該画像データを記憶する。
以上のように、本実施の形態においては、連続撮影した被写体の画像データ(画像ファイル)が送信側カメラに一括して記録されるため、ユーザーは、複数台のデジタルカメラに分散して記録されている画像データを撮影後に集める作業が不要となる。よって、連続撮影を終了した後の作業が楽になり、第1の実施の形態に比べ使い勝手が向上する。
なお、本実施の形態では、受信側カメラにおいて、受信した画像データのファイル名と同一のファイル名の画像データが既に存在する場合にのみ、受信した画像データのファイル名をリネームするものとしたが、受信した画像データを記録する時、常に、自己が撮影した画像データと受信した画像データとが区別できるように、双方の画像データ又はいずれか一方の画像データのファイル名を予め決めておいた方法によるリネームする構成としてもよい。また、上記以外の構成については、前述した第1の実施の形態と同様である。
また、本実施の形態において説明した連続撮影終了時における画像データ(画像ファイル)の転送機能は、当然のごとく先に示した第2〜第4の実施の形態におけるデジタルカメラに、各実施の形態で既説した他の機能と併せて設けることもでき、その場合においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態は、図1に示した構成を有するデジタルカメラ1において、前記プログラムROM25に、図3に示したように、同様の構成を備えた他のデジタルカメラ51と共に連続撮影に用いられるとき、図11のフローチャートに示した動作を行わせるためのプログラムが格納されものである。
以下、本実施の形態の動作を図11のフローチャートに従い説明する。なお、本実施の形態においても、連続撮影に際しては、一方のデジタルカメラ1に連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ他方のデジタルカメラ51に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されるものとする。
送信側カメラは、送信側モードが設定されると(ステップSA51でYES)、シャッターキー8が押されるまで連続撮影の撮影待機状態となり(ステップSA52、ステップSA53が共にNO)、シャッターキー8が押されたら(ステップSA52でYES)、撮影信号を生成するとともに、生成した撮影信号の送信を開始する(ステップSA54)。引き続き、前述した撮影タイミングで撮影を行い(ステップSA55)、撮影した画像を、それに撮影した順番、すなわち受信側カメラによる撮影動作を含めた撮影順を関連付けてフラッシュメモリ27に記録する(ステップSA56)。そして、シャッターキー8が押し続けられている間は(ステップSA52がYES)、上記の撮影信号の送信を継続しながら、撮影、撮影した画像の記録を繰り返す。
ここで、前述したステップSA56の処理に際して撮影した画像に関連付ける撮影順は奇数番号であり、また撮影した画像と撮影順との関連付けは、記録する画像データ(画像ファイル)のファイル名の一部(本実施の形態では末尾)に撮影順(奇数番号)を付加することにより行う。したがって、シャッターキー8が押し続けられている間においては、フラッシュメモリ27に、例えば「AAAA0001.jpg」、「AAAA0003.jpg」、「AAAA0005.jpg」、・・・といったファイル名の画像データが記録される。
やがて、それまで押し続けられていたシャッターキー8の押下がなくなったら(ステップSA52がNO、ステップSA53がYES)、その時点で撮影(連続撮影)の終了を示す所定の撮影終了信号を受信側カメラへ送信する(ステップSA57)。
一方、受信側カメラにおいては、受信側モードが設定されたら(ステップSB51でYES)、撮影準備を行った後(ステップSB52)、前記撮影信号の受信待ちとなる(ステップSB53で、ステップSB54が共にNO)。やがて撮影信号が受信できたら(ステップSB53でYES)、前述した撮影タイミングで撮影を行い(ステップSB55)、撮影した画像を、それに撮影した順番、すなわち送信側カメラによる撮影動作を含めた撮影順を関連付けてフラッシュメモリ27に記録する(ステップSB56)。そして、撮影信号を受信している間は、(ステップSB53がYES)、上記タイミングによる撮影及び画像の記録を繰り返し行う。
ここで、前述したステップSB56の処理に際して、撮影した画像に関連付ける撮影順は偶数番号であり、また撮影した画像と撮影順との関連付けは、送信側カメラと同様、記録する画像データ(画像ファイル)のファイル名の一部(本実施の形態では末尾)に撮影順(偶数番号)を付加することにより行う。したがって、撮影信号を受信している間においては、フラッシュメモリ27に、例えば「AAAA0002.jpg」、「AAAA0004.jpg」、「AAAA0006.jpg」、・・・といったファイル名の画像データが記録される。
引き続き、撮影信号の受信、前述したタイミングでの撮影及び画像の記録を繰り返し行う間に、撮影信号が受信できなくなったら(ステップSB53がNO、ステップSB54がYES)、撮影終了信号の受信待ちとなり、それを受信し時点で(ステップSB57でYES)、ステップSB56で記録した全ての画像データ(画像ファイル)を送信側カメラへ送信し(ステップSB58)、1回の撮影(連続撮影)を終了する。
さらに、送信側カメラでは、受信側カメラから送られた複数の画像データを受信した後(ステップSA58)、受信した複数の画像データを、ステップSA56で記憶した画像データと共にフラッシュメモリ27に一時的に記録する(ステップSA59)。しかる後、フラッシュメモリ27内の画像データ(自己が撮影した画像データと受信した画像データ)を、各々のファイル名に付加されている撮影順に整列、つまり複数の画像データをフラッシュメモリ27の記憶領域内で撮影順に再配置し(ステップSA60)、1回の撮影(連続撮影)を終了する。
以上のように、本実施の形態においては、連続撮影した被写体の画像データ(画像ファイル)が送信側カメラに一括して記録されるだけでなく、撮影順に整列された状態で記録される。そのため、ユーザーが、例えば送信側カメラにおいて、連続撮影した画像を再生して表示させるときには、撮影した画像が撮影順に表示されるため、連続撮影した画像の確認作業が行いやすくなる。よって、前述した第5の実施の形態で説明したものに比べ使い勝手がより一層向上する。
なお、本実施の形態では、連続撮影した被写体の画像データを送信側カメラに一括して記録させるようにしたが、それを省略した構成としても構わない。つまり送信側カメラのステップSA57〜SA60の処理を省略させるとともに、受信側カメラのステップSB57、ステップSB58の処理を省略させるようにしても構わない。その場合、ユーザーが、例えば複数台のデジタルカメラに分散して記録した画像データをコンピュータにコピーし、そこで連続撮影した画像を確認するときには、各画像の撮影順をファイル名から知ることができるため、連続撮影を終了した後の作業が楽になる。よって、前述した構成であっても第5の実施の形態で説明したものとは、異なる点において第1の実施の形態に比べる使い勝手を向上させることができる。
また、本実施の形態では、送信側カメラと受信側カメラの双方が、連続撮影中に前述した撮影タイミングで撮影した画像を記録するとき、記録する画像データのファイル名に撮影順を付加するようにしたが、以下のようにしてもよい。例えば、連続撮影中には、撮影した画像を、連続撮影モード以外の通常の撮影モードで使用する規則に従った通常のファイル名で記録し、その後、連続撮影が終了した後、送信側カメラにあってはステップSA60以前において、また受信側カメラにあってはステップSB58以前において、いったん記録しておいた画像データのファイル名を、撮影順を付加したファイル名にリネームする処理を行わせる構成としてもよい。
また、撮影した画像と撮影順との関連付けは、記録する画像データ(画像ファイル)のファイル名の一部(本実施の形態では末尾)に撮影順(偶数番号又は奇数)を付加することにより行うものについて説明したが、以下のようにしてもよい。例えば、画像データ(画像ファイル)と、その撮影順を示す他の番号データとを互いに対応させてフラッシュメモリ27に記録したり、上記番号データを画像データ(画像ファイル)に埋め込んだりする構成としてもよい。
その場合には、例えば上記番号データを画像データと別に記録する構成では、受信側カメラが送信側カメラに画像データを送信するとき(ステップSB58)、上記番号データを画像データと共に送信させ、また上記番号データを画像データに埋め込む構成では、受信側カメラには画像データのみを送信側カメラに送信させるとともに、送信側カメラには、上記番号データに基づき、自己が撮影した画像データと受信した画像データからなる複数の画像データのファイル名のリネーム処理、フラッシュメモリ27の記憶領域内での再配置を行わせる構成としてもよい。さらには、送信側カメラには、フラッシュメモリ27の記憶領域内での画像データの再配置のみを行わせる構成としてもよく、その場合においても、ユーザーが送信側カメラにおいて、連続撮影した画像を再生して表示させるときには、撮影した画像が撮影順に表示されるため、連続撮影した画像の確認作業が行いやすくなる。
また、本実施の形態においては、連続撮影した被写体の画像データを、その撮影順が分かるように送信側カメラに一括して記録するだけとしたが、前記プログラムROM25に前述したものとは異なるプログラムを格納し、デジタルカメラ1に、送信側モードが設定されたとき以下のような動作を行わせるようにしてもよい。すなわち、図11に示した動作に加え、連続撮影により記録した複数の画像を撮影順につなぎ合わせて(横長等の)パノラマ画像を合成し新たな画像データとして記録する動作や、或いはユーザーによる所定の再生操作に応じて、連続撮影により記録した複数の画像を撮影順につなぎ合わせてパノラマ表示する動作を行う構成としてもよい。その場合には、連続撮影モードで撮影した複数の画像を間断なく連続して、或いは一度に見ることができる。したがって、使い勝手をより一層向上させることができる。なお、パノラマ画像として記録する場合には、複数の画像を1枚のパノラマ画像としてだけでなく、複数枚のパノラマ画像として記録するようにしても構わない。
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。本実施の形態は、本発明のデジタルカメラとして機能するカメラ機能及びインターネットへの接続機能を有する携帯電話に本発明を適用したものである。
図12は、本実施の形態における携帯電話100の開状態の外観図(正面図(a)及び背面図(b))である。携帯電話100は、蓋部と本体部とからなる二つ折り構造であり、本体部の背面に伸縮自在なアンテナ103が設けられており、蓋部の前面側にはスピーカ101、メイン表示部102が設けられている。なお、メイン表示部102はQVGAカラー液晶であり、蓋部の前面略中央部に配置されている。
一方、本体部の前面には、カメラキー104、メールキー105、十字キー106、決定キー107、アドレスキー108、ネット接続キー109、クリアキー110、オンフックキー111とオフフックキー112、テンキー113が設けられており、本体部の下部には、通話時において音声入力を行うマイク114が設けられている。
カメラキー104は、着信待受け状態からカメラモードへの移行時に操作され、メールキー105は、メールモード移行時に操作されるキーである。十字キー106は、カーソル移動時に操作され、カメラモード時には、左右方向は露出補正用、上下方向はズーム倍率調整用(本実施の形態ではデジタルズーム機能による)のキーとして機能する。決定キー107は各種モードの決定時に操作され、カメラモード時にはシャッターキーとして機能する。アドレスキー108は、アドレス帳データを表示する際に操作されるキーである。ネット接続キー109は、インターネット接続用の操作キーである。クリアキー110は、キャンセル指示用の操作キーであり、テンキー113は、文字入力及びダイアル入力用として使用される。
また、蓋部の背面には、カラー液晶からなるサブ表示部116、光学系としての撮像レンズ118が配置されている。また、本体部の裏面には報知用スピーカ120が配置されている。この報知用スピーカ120は、着信などを報知するものであり、蓋部を本体部に閉じた状態でも報知音が聞こえるように、本体部の裏面に配置されている。
一方、図13は、上記携帯電話100の電気的構成を示すブロック図である。図示したように無線部121には前記アンテナ103が接続されており、端末認証処理を含む通信処理を行うとともに、本発明の送信手段、受信手段、転送手段として機能する。制御部122は、当該機器を制御するとともにWWW接続制御を行うものであって、通信データ処理部1221、システムROM1222及びオーディオインターフェース1223、及び内蔵クロック(不図示)に基づき現在時刻を計時するための時刻計時部1224を有している。
通信データ処理部1221は、音声復号符号化処理回路、パケットデータ生成回路、及びパケットデータ復元回路を含み、所定の通信プロトコルに従ったデータ処理を行う。システムROM1222には、OSのような基本システムが格納される。オーディオインターフェース1223は、通信データ処理部1221で処理される音声信号の入出力を行うものであって、前記スピーカ101、マイク114が接続されている。なお、入力部は、前記カメラキー104〜テンキー113で構成される。
アドレス・データバス処理部123は、制御部122と周辺回路(破線枠内の回路)とのデータの入出力タイミング等を制御・管理するものである。RAM124は、アドレス帳データやメールデータ等、機器内で生成される各種データを記憶する。プログラムROM(NOR Flash)125は、各種アプリケーションプログラム等を格納する。アプリケーションプログラムとしては、DSP129にてデジタル化された画像データに対し圧縮符号化処理や、デジタルズーム処理等の各種の画像処理を施すための画像処理プログラムと、後述する連続撮影モードによる撮影動作、及び通信動作を行うためのプログラムを含むカメラアプリケーションを記憶する。なお、本実施の形態では、制御部122が上記の各種アプリケーションプログラムに基づき動作することにより、本発明の信号生成手段、撮影処理手段、制御手段として機能する。
音源IC126は、報知音の波形を記憶するとともに出力するものであって、アンプ127は音源IC126からの出力を増幅し、前記報知用スピーカ120はこれを再生する。表示モジュール系ドライバ128は、前記メイン表示部102とサブ表示部116とを駆動するものである。撮像デバイス130は、前記撮像レンズ118を介して被写体像が結像されるCCD等からなり、DSP129は、この撮像デバイス130からの画像信号をデジタル信号化処理するものである。
図14は、プログラムROM125のメモリエリアの構成を示す概念図である。プログラムROM125は、ソフトウェアプログラム格納領域1251及びその他の格納領域1252とを有している。ソフトウェアプログラム格納領域1251には、前述したカメラアプリケーションが格納されており、その他の格納領域1252にはその他のアプリケーションが格納されている。
図15は、前記RAM124のメモリエリアの構成を示す概念図である。RAM124は、アドレス帳記憶領域1241、メールデータ記憶領域1242、画像メモリ1243、及びその他のワーク領域1244からなる。アドレス帳記憶領域1241は、氏名、電話番号、メールアドレス等を1レコードのアドレスデータとして複数記憶する。特に本実施の形態においてアドレスデータには、連続撮影の要求があったとき、それを許容するか否かを示すフラグデータが含まれている。なお、係るフラグデータは、ユーザーが予め用意されている所定の登録モードを設定し、既に登録されている相手先の中から所望する相手を選択する登録操作を行ったときオン状態となるデータである。
また、メールデータ記憶領域1242には、メールソフトウェアを使用して作成されたメールデータや、受信したメールデータを格納する。画像メモリ1243は、撮影された画像の画像ファイルを格納する。その他のワーク領域1244は、ワークメモリとして各種データ格納する。
次に、以上の構成からなる携帯電話100を複数台用いて連続撮影を行う場合における各々の携帯電話100の動作について説明する。ここで以下の説明においては、図16に示したように、上述した構成からなる2台の携帯電話100a,100bを用いるものとし、さらに双方の携帯電話100a,100bのユーザーが所謂Web上のネットアルバムを利用可能であって、携帯電話100a,100bが、無線基地局150、及び両者が加入する通信サービス事業者(インターネットプロバイダを含む)160を介してアルバムサービス会社等180に必要に応じて接続可能であるものとする。
なお、前記通信サービス事業者160は、主なサービスとして提供している携帯電話サービスに必要とする通信回路処理部161の他、WWW170に接続するためのシステム(Webサーバ162)、メールシステム(メールサーバ163)を備えるとともに、無線基地局150をAP(アクセス・ポイント)として、携帯電話100a,100bをWWW170に接続させるための機能も備えている。また、前記アルバムサービス会社等180は、WWW170に接続するためのシステム(Webサーバ181)、管理サーバ182、WWW170を介して利用者から転送された画像ファイルを利用者毎に蓄積する大容量の記憶装置183を備えている。
図17は、一方の携帯電話100aにユーザーにより連続撮影モードが設定された場合における双方の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、送信側モードが設定された携帯電話100aを送信側電話機、他方の携帯電話100bを受信側電話機という。
送信側電話機は、前記送信側モードが設定されると、先ずユーザーに対し、画像の保存先と、連続撮影時間、電話番号の入力を要求し、入力された各項目のデータをRAM124のワーク領域1244に記憶する(ステップSC1)。なお画像の保存先は、前記アルバムサービス会社等180においてユーザーに割り当てられている画像ファイルの保存場所を示すURLであり、連続撮影時間は、1回の撮影操作で連続撮影を継続して行う時間であり、電話番号は、連続撮影に使用する携帯電話(ここでは受信側電話機)の電話番号ある。そして、入力された電話番号の相手先(受信側電話機)を呼び出すとともに、所定の連写要求信号を送信する(ステップSC2)。
一方、受信側電話機は、着信待ちの状態において着信があると(ステップSD1でYES)、着信時に前述した連写要求信号を受信したか否かを確認し、それが受信できなければ(ステップSD2でNO)、直ちに通常の着信処理へ移行する。一方、連写要求信号を受信したときには(SD2でYES)、まず、予め用意されている応答機能、つまり他の携帯電話100からの要求に応じて後述する撮影動作を行う機能の使用が、ユーザーにより事前に許可された状態(ON状態)にあるか否かを確認する(ステップSD3)。ここで、応答機能の使用が許可されていた場合には(ステップSD3でYES)、引き続き、前記RAM124に記憶されている前述したアドレスデータを参照することにより、着信のあった相手の電話番号が連続撮影の要求を許容する相手先として登録されているか否かを確認する(ステップSD4)。そして、登録されていれば(ステップSD4でYES)、着信した相手先(送信側電話機)に所定の連写応答信号を送信する(ステップSD5)。これにより、送信側電話機と受信側電話機との間にリンクが確保される。
また、着信時に連写要求信号を受信した場合であっても、応答機能の使用が許可されていなかったとき(ステップSD3でNO)、または連続撮影の要求を許容する相手先からの着信ではなかったときには(ステップSD4でNO)、直ちに自動的に着信処理を終了する。
次に、送信側電話機は、連写応答信号を受信すると(ステップSC3でYES)、ステップSC1でユーザーに入力された画像ファイルの保存先のURLを受信側電話機へ送信した後(ステップSC4)、撮像デバイス130による撮像、及びメイン表示部102におけるスルー画像の表示を開始し(ステップSC5)、シャッターキー(決定キー107)による撮影操作待ちの状態となる(ステップSC6)。なお、図示しないが、ステップSC3において連写応答信号が一定時間経っても受信できない場合には、その旨をユーザーに知らせるメッセージをメイン表示部102に表示するなどして、その時点で連続撮影モードでの処理を終了する。また、これとは別に、ステップSC1へ戻り、ユーザーに電話番号を再入力させるようにしてもよい。他方、受信側電話機では、送信側電話機から送られたURLを受信し、それを記憶した後(ステップSD6)、撮影信号の受信待ちの状態となる(ステップSD7)。
その後、送信側電話機では、シャッターキー8が押されたら(ステップSC6でYES)、第1の実施の形態と同様の撮影信号(デューティー50%の一定周期の矩形波のデジタル信号)の送信を開始するとともに(ステップSC7)、撮影信号のパルスの立ち上がり時点を撮影タイミングとして撮影を行い(ステップSC8)、撮影した画像を、所定のファイル名(例えば、撮影日時)に奇数番号を付加したファイル名で前記RAM124に記録する(ステップSC9)。また、シャッターキーが押された後には、制御部122がシャッターキーが押された時点からの経過時間をカウントしており、その経過時間が、ステップSC1で記憶した設定時間(連続撮影時間)となるまでは(ステップSC10でNO)、ステップSC7〜SC9の動作を繰り返す。
そして、上記設定時間が経過したら(ステップSC10でYES)、前記撮影信号の送信を停止するとともに、ステップSC9で記録した複数の画像ファイルを、ステップSC1で入力されたURLで示されるWebアルバムへ送信し(ステップSC11)、その送信が完了した時点で1回の撮影(連続撮影)を終了する。
また、受信側電話機においては、送信側電話機の上記の動作と並行して、撮影信号が受信できたら(ステップSD7でYES)、撮影信号のパルスの立ち下がりタイミングで撮影を行い(ステップSD8)、撮影した画像に撮影した画像を、送信側電話機と同様の所定のファイル名に偶数番号を付加したファイル名で前記RAM124に記録する(ステップSD9)。そして、撮影信号を受信している間は(ステップSD10でNO)、上記タイミングによる撮影及び画像の記録を繰り返し行う。
やがて、撮影信号が受信できなくなったら(ステップSD10でYES)、ステップSD9で記録した複数の画像ファイルを、ステップDS6で受信したURLで示される、送信側電話機による画像の保存先と同一のWebアルバムへ送信し(ステップSD11)、その送信が完了した時点で1回の撮影(連続撮影)を終了する。
以上のように本実施の形態の携帯電話100においては、それが送信側電話機に設定されたときには、受信側電話機に自己とは異なるタイミングで撮影動作を行わせることができ、また、それが受信側電話機に設定されたときには、送信側カメラから要求された所定のタイミングでの自動撮影を行うことができる。したがって、送信側電話機が、撮影により取得した画像データの圧縮を行っている間に、受信側電話機に次の撮影を行わせることにより、携帯電話100で連続撮影を行うときの半分の撮影間隔で連続撮影を行うことができる。しかも、それを他の装置を用意せずとも複数台の携帯電話100のみで行うことができるため、ユーザーにとっては経済的負担が小さい。また、事前に予定されていない状況下であっても、友人同士の集まり等の際に上記の機能を備えた同種の携帯電話が複数台揃っていれば、高速の連続撮影を実施することができる。
しかも、連続撮影を実施するときには、送信側電話機とする携帯電話100を指定することができるため、意図しない他人の携帯電話100を誤って動作させることがなく、同一機種間での誤作動を防ぐことができる。また、携帯電話100にあっては、連写要求信号を受信した場合であっても、応答機能の使用が許可されていないときや、連写要求信号の発信元が事前に登録されている相手(連続撮影の要求を許容する相手)ではなかったときには、連続撮影の要求を無視するようにしたことから、持ち主が全く意識していない状況下において携帯電話100が受信側電話機として誤作動することが防止できる。例えば同一機種の携帯電話100を有するユーザーにより、任意の電話番号が設定されることにより任意の携帯電話100が意図的に受信側電話機として動作させられてしまうといった事態の発生を未然に防止することができる。なお、本実施の形態においては、応答機能の使用の可否を設定する機能と、連続撮影の要求を許容する相手の登録機能との双方を設けた場合について説明したが、いずれか一方の機能のみを設けておけば、上記効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、連続撮影により取得された画像ファイルを指定されたWebアルバム(保管場所)に一括して保存できるため、分散して記録されている画像ファイルを撮影後に集める作業が不要となる。よって、連続撮影を終了した後の作業が楽になる。しかも、保存時の画像ファイル名を、撮影順を示すファイル名としたことから、保存後における画像ファイルの使い勝手も良好となる。
なお、本実施の形態においては、Webアルバムへ送信した画像ファイルをそのまま携帯電話100に残すようにしたが、送信した画像ファイルを自動的に消去させるようにしてもよい。また、本実施の形態と別に、画像ファイルの保存先として、例えば送信側電話機100aと受信側電話機100bとの双方、又はいずれか一方を指定できるようにしてもよい。なお、いずれか一方を指定した場合には、保存先として指定された携帯電話100においては、前述した画像ファイルの送信処理(ステップSC11、またはステップSD11)に代えて、画像ファイルの受信処理を行わせればよい。また、その場合における画像ファイルの送受信方法は、例えば画像ファイルを送受信する方法としたり、画像ファイル添付したメールを送受信する方法とすればよい。
また、本実施の形態の携帯電話100においても、第4の実施の形態で説明したデジタルカメラと同様、前述した連続撮影に際しては、送信側電話機100のシャッターキーを1回押せば、設定された時間内に一定間隔で連続撮影を行うため、ユーザーは連続撮影を行う間にシャッターキーを押し続けるといった煩雑な操作が不要となる。なお、これに関しては、第1〜第3の実施の形態で説明したデジタルカメラと同様、連続撮影時間の設定を無くして、シャッターキーが押されている間だけ連続撮影を行わせる構成としてもよい。また、本実施の形態の携帯電話100においても、第3の実施の形態で説明したデジタルカメラと同様に、撮影間隔の設定機能を有する構成としてもよい。また、前述した撮影信号の内容や、それに基づく送信側電話機と受信側電話機の撮影タイミングに関しては、第1の実施の形態における説明がそのまま本実施の形態においても当てはまる。
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態を説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態において図1に示したものと同様の電気的構成を有するとともに、既に述べたように無線通信機能を備えることによって、1台の送信側カメラと複数台の受信側カメラにより本発明の連続撮影方法を実現するデジタルカメラに関するものである。
本実施の形態のデジタルカメラにおいては、図18に示したように本体2の側部に無線通信用の送受信アンテナ201が設けられる一方、前述した通信部29が後述する構成を有するとともに、前記プログラムROM25に、前述した第1〜第6の実施の形態とは異なる後述する動作をデジタルカメラ200a,200b,200cに行わせるためのプログラムが格納されたものである。
図19は、本実施の形態における通信部29の構成を示すブロック図であり、通信部29は、デジタルカメラ200に連続撮影モードの送信側モードが設定されたとき、CPU20によって生成される後述する連続撮影用設定データA、及び前記タイミング信号発生器291により生成される連続撮影用タイミングデータBを符号化するNRZ符号化器292、符号化された上記データA,BをFM変調して送受信アンテナ201へ供給するFM変調器293と、デジタルカメラ200に連続撮影モードの受信側モードが設定されたとき、送受信アンテナ201により受信された受信信号を復調するFM復調器294、復調後の受信信号を上記の連続撮影用設定データA、又は前記連続撮影用タイミングデータBに復号してCPU20へ出力するNRZ復号器295と、CPU20から送られる制御信号に応じて動作する第1〜第3のスイッチ296〜298とから構成されている。なお、図19(a)は、連続撮影モードの送信側モードが設定されたときの状態、同図(b)は、連続撮影モードの受信側モードが設定されたときの状態をそれぞれ示すブロック図である。
ここで、上記連続撮影用設定データAと連続撮影用タイミングデータBについて先に説明する。図24(a)は連続撮影用設定データAの構造、同図(b)は連続撮影用タイミングデータBの構造を示したものである。
連続撮影用設定データAは下記A1〜A8のデータブロックから構成されており、連続撮影用タイミングデータBは下記B1〜B4のデータブロックから構成されている。
A1 送信スタート認識用信号
A2 連続撮影関連データ
A3 連続撮影リンク台数
A4 連続撮影個体識別番号
A5 撮影間隔
A6 ファイル名指定データ
A7 撮影条件データ
A8 データ情報終了
B1 送信スタート認識用信号
B2 タイミング関連データ
B3 タイミング信号
B4 タイミング信号ストップ
A1、B1のデータは同じデータであり、送受信されるデータブロックが連続撮影の関連データであること認識するためのデータであり、常に同じ値、固定長のデータである。
A2、B2のデータは送受信される連続撮影の関連データが、連続撮影の何の目的のデータであるかを認識するためのデータであり、A2、B2は同じデータ長で、それぞれ違う固定の値が割り振られている。
A3は、今回の連続撮影にリンク(使用)される台数を示す数値データであり、次に続くA4のデータブロックの数がこの数値より1少ない数で示される。
A4は、連続撮影でリンクされる、送信データA,Bを受信する側のデジタルカメラを識別するためのデータであり、送信側がリンクを要求する台数分の個体識別番号ブロック(図ではA4a〜A4c)から構成される。
A5は、連続撮影の撮影間隔を示す時間データである。
A6は、送信側のデジタルカメラが連続撮影の最初に画像の記録に使用するファイル名である。
A7は、連続撮影をするデジタルカメラの撮影条件を一致させるための情報が記されるデータブロックであり、このブロックには、デジタルカメラで設定可能な各種の撮影条件を示すデータ、例えばシャッタースピードや絞り値等の設定項目のパラメータが記される。
A8は、連続撮影関連データのデータ終了を認識させるための情報が記されたデータである。なお、このデータブロックは、エラーチェック用にチェックサムのデータを記してもよいし、固定の値にしてもよい。
B3は、連続撮影用のタイミング信号であり、通常は「0」の値でありタイミングを同調させるために一定のパルス幅「1」の信号である。
B4は、連続撮影の終了を認識させるための信号であり、B3のタイミング信号で使用されるパルス幅より十分長い時間「1」が連続する信号である。
次に、前述した構成を備えたデジタルカメラ200a,200b,200c(図18参照)を用いて連続撮影を行う場合における動作について説明する。
・登録動作
図20は、連続撮影に先立ち、ユーザーによって図18に示したデジタルカメラ200aに連続撮影用のリンク先登録モードが設定されるとともに、他のデジタルカメラ200b,200cに連続撮影用の登録モードが設定されたときの双方のデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、デジタルカメラ200aを送信側カメラ、他のデジタルカメラ200b,200cを受信側カメラという。
送信側カメラは、前記リンク先登録モードが設定されると(ステップSE1でYES)、先ずリンク番号に「1」を設定した後(ステップSE2)、受信側カメラ、つまり自己の撮影動作にリンクさせるデジタルカメラの操作を促す登録指示メッセージを液晶表示器6に表示する(ステップSE3)。登録指示メッセージとしては、例えば「n台目のカメラを登録します。登録するカメラを準備してください。」である。なお、「n」はリンク番号とし、当初は「1台目のカメラを・・・」といった登録指示メッセージを表示する。しかる後、識別情報の受信待ちの状態となる(ステップSE4でNO)。
一方、受信側カメラは、前記登録モードが設定されると(ステップSF1でYES)、自己の識別情報(本実施の形態では製造番号)を直ちに読み出し(ステップSF2)、読み出した識別情報の送信操作待ちの状態となる(ステップSF3でNO)。ここでユーザーによる送信操作、例えばシャッターキー8の押下に応じて(ステップSF3でYES)、前記識別情報を送信し(ステップSF4)、登録モードによる動作を終了する。
そして、送信側カメラは、識別情報の受信待ちの状態にあるとき、いずれかの受信側カメラにおいて上記の送信操作が行われることにより、識別情報を受信すると(ステップSE4でYES)、受信した識別情報をフラッシュメモリ27の作業領域にその時点のリンク番号に対応付けて記憶し(ステップSE5)、所定の登録受付メッセージを液晶表示器6に表示する(ステップSE6)。登録受付メッセージとしては、例えば「n台目のカメラを登録しました。」である。なお、前述した登録指示メッセージと同様に「n」はリンク番号とする。
引き続き、リンク番号をインクリメントした後(ステップSE7)、ユーザーによる所定の終了操作があるまでは(ステップSE8でNO)、前述したステップSE3以降の処理を繰り返す。これにより、図21に示したようにフラッシュメモリ27の所定領域には、1又は複数のリンク番号と、各々のリンク番号に対応する識別情報とからなるリンク先情報300が記憶される。そして、ユーザーによる所定の終了操作があったら(ステップSE8でYES)、その時点でリンク先登録モードによる動作を終了する。
・連続撮影動作
図22は、リンク先登録モードによってリンク先情報300が記憶された送信側カメラ(デジタルカメラ200a)に、ユーザーにより連続撮影モードにおける送信側モードが設定され、かつ受信側カメラ(デジタルカメラ200b,200c)に連続撮影モードにおける受信側モードが設定されたときの各デジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
送信側カメラは、前記送信側モードが設定されると、先ずユーザーに対して、リンク台数(連続撮影に使用する自己を除くカメラの台数)と、撮影時間、撮影間隔の入力を要求し、入力された各項目のデータを作業用メモリ(フラッシュメモリ27の作業領域)に記憶する(ステップSE11)。なお、以下の説明では、ユーザーに入力されたリンク台数が2台、撮影間隔が500mscであるものとする。次に、ここで入力されたデータと、リンク先登録モードで予め記憶されているリンク先情報300、及びその時点で設定されている各種の撮影条件情報、例えば手動で設定した絞り値及びシャッタースピード等の各種の撮影条件に関する設定データ、人物撮影や風景撮影といったモードを選ぶことにより設定される設定データに基づく、前述した連続撮影用設定データA(図24(a)参照)を作成し(ステップSE12)、作成したデータの送信を開始する(ステップSE13)。
このとき、前述した通信部29においては、図19(a)に示したように、CPU20の制御信号に応じ、第1のスイッチ296がCPU20とNRZ符号化器292を接続し、かつ第2のスイッチ297がFM変調器293と送受信アンテナ201を接続することにより、CPU20により作成された連続撮影用設定データAがNRZ信号に変換された後、FM変調されて送受信アンテナ201から出力される。
その後、連続撮影用設定データAの送信が終了したら(ステップSE14でYES)、CCD11による撮像、及び液晶表示器6におけるスルー画像の表示を開始し(ステップSE15)、シャッターキー8による操作待ちの状態となる(ステップSE16でNO)。
一方、受信側カメラは、前記受信側モードが設定されているときには、前述した通信部29が図19(b)に示したように、CPU20の制御信号に応じ、第2のスイッチ297がFM復調器294と送受信アンテナ201を接続し、第3のスイッチ298がCPU20とNRZ復号器295を接続することにより、送信側カメラから出力される連続撮影用設定データA(以下、送信データAという。)や、連続撮影用タイミングデータB(以下、送信データBという)が受信可能な状態となっている。
そして、送信側カメラから送られた送信スタート認識用信号A1、連続撮影関連データA2の受信を確認することにより、送信データAの受信を開始すると(ステップSF11でYES)、先ず送信データAの復号、及び解析を行う(ステップSF12)。次に、先ず送信データAの連続撮影個体識別番号ブロックA5における自己の識別番号の登録の有無を確認し(ステップSF13)、登録されていなければ(ステップSF14でNO)、それ以降の処理を中断しステップSF11へ戻る。
登録されていたら(ステップSF14でYES)、連続撮影個体識別番号ブロックA5において自己の識別番号が何番目に格納されているのかを確認し、その順番を連写順データとして取得する(ステップSF15)。次に、取得した連写順データと、受信した撮影間隔からウェイト時間を算出し、それを作業用メモリ(フラッシュメモリ27の作業領域)に記憶する(ステップSF16)。このとき記憶されるウェイト時間は、リンク台数が2台、で撮影間隔が500mscであるため、連写順データとして取得した順番が2番目であれば500msc、3番目であれば1scである。そして、受信した撮影条件データに従い自己の撮影条件を設定した後(ステップSF17)、送信データBの受信待ちの状態となる(ステップSF18)。
また、送信側カメラにおいては、連続撮影用設定データAの送信後にシャッターキー8が押されたら(ステップSE16でYES)、図24(b)に示した連続撮影用タイミングデータBの送信を開始する(ステップSE17)。このとき通信部29において、CPU20によって作成された送信スタート認識用信号B1、タイミング関連データB2をNRZ符号化器292に送ることにより、それに基づく信号を送受信アンテナ201から出力させる。引き続き、第1のスイッチ296を制御して、NRZ符号化器292の入力信号を、CPU20の出力信号からタイミング信号発生器291の出力信号に切り替え、タイミング信号発生器291が発生する信号に基づくタイミング信号B3を送受信アンテナ201から出力させる。その際、タイミング信号発生器291には、CPU20から、予めステップSE11で記憶してあるリンク台数、撮影間隔に基づいて生成した制御信号を送ることによって、タイミング信号発生器291に所定間隔(ここではリンク台数が2台、撮影間隔が500mscであるため1.5sc毎)にパルスを出力させる。なお、タイミング信号発生器291は、CPU20から制御信号が送られる以前は常に出力データを「0」に保持する。
そして、送信側カメラは、上記の連続撮影用タイミングデータBを送信する間、タイミング信号発生器291が出力するパルスの立ち上がりタイミングを撮影タイミングとして、撮影タイミングが到来する毎に(ステップSE18でYES)、自動的に撮影を行い(ステップSE19)、撮影した画像を、撮影回数とリンク台数に応じたファイル名でフラッシュメモリ27に記録する(ステップSE20)。ファイル名の付け方は、第6及び第7の実施の形態で説明した方法と同様であり、例えば連続撮影用設定データAにより送信側カメラに送ったファイル名が「XXX」であればそれに撮影順を付加したもの(「XXX0001」、「XXX0004」、「XXX0007」、・・・)とする。
そして、その動作を繰り返す間に、シャッターキー8が押されてからの経過時間が設定時間(ステップSE11で記憶してある撮影時間)となったら(ステップSE21でYES)、連続撮影用タイミングデータBの送信を終了する(ステップSE22)。このとき、このとき通信部29において、CPU20からタイミング信号発生器291に停止信号を送ることによって、タイミング信号発生器291に一定時間「1」のデータを出力させ、それに基づくタイミング信号ストップB4をタイミング信号B3に続いて送受信アンテナ201から出力させる。さらに、CPU20から所定の制御信号をタイミング信号発生器291へ送り、タイミング信号発生器291の出力データを「0」にするとともに、第1のスイッチ296を制御して、NRZ符号化器292をCPU20に再び接続させる。
しかる後、ユーザーにより連続撮影モードが解除されなければ(ステップSE23でNO)、ステップSE15へ戻り、前述した処理を繰り返すことにより、ユーザーによる次の連続撮影を可能とする一方、連続撮影モードが解除されたら(ステップSE23でYES)、連続撮影モードによる全ての処理を終了する。
一方、受信側カメラにおいては、送信側カメラの上述したステップSE17以降の動作と並行して、送信スタート認識用信号B1、タイミング関連データB2の受信を確認することにより送信データBの受信を開始すると(ステップSF18でYES)、それ以後、前述したタイミング信号ストップB4を受信するまでの間(ステップSF24でNO)、以下の動作を繰り返す。すなわち、タイミング信号B3を検出する毎に(ステップSF19でYES)、その検出時点からの経過時間の計測を開始し(ステップSF20)、前述したウェイト時間が経過したら(ステップSF21でYES)、そのタイミングで自動的に撮影を行い(ステップSF22)、撮影した画像を、送信側カメラと同様に撮影回数とリンク台数、前述した連写順に応じたファイル名でフラッシュメモリ27に記録する(ステップSF23)。
つまり、連写順データとして取得していた順番が2番目である受信側カメラでは、タイミング信号B3を検出してから500msc後の撮影タイミングで1.5秒毎に撮影を行い、撮影した画像を「XXX0002」、「XXX0005」、「XXX0008」、・・・といったファイル名で記録する。同様に、連写順データとして取得していた順番が3番目である受信側カメラでは、タイミング信号B3を検出してから1sc後の撮影タイミングで1.5秒毎に撮影を行い、撮影した画像を「XXX0003」、「XXX0006」、「XXX0009」、・・・といったファイル名で記録する(図25参照)。
やがて、送信データBを受信する間にタイミング信号ストップB4を受信したら(ステップSF24でYES)、その時点で1回の連続撮影動作を終了する。しかる後、ユーザーにより連続撮影モードが解除されなければ(ステップSF25でNO)、ステップSF11へ戻り、前述した処理を繰り返すことにより、ユーザーによる次の連続撮影を可能とする一方、連続撮影モードが解除されたら(ステップSF25でYES)、連続撮影モードによる全ての処理を終了する。
以上のように本実施の形態のデジタルカメラにおいては、送信側カメラが、連続撮影の開始に先立ち送信する連続撮影用設定データAに、複数台の受信側カメラの識別番号を撮影順に並べた情報(連続撮影個体識別番号A4)を含ませるようにしたことから、第1〜第4、第6の実施の形態で説明したデジタルカメラと同様の効果に加え、複数台の送信側カメラに、互いに異なる撮影タイミングでの撮影動作を行わせるとともに、その時の各々の送信側カメラの撮影順をも設定することができるという効果が得られる。さらに、意図しないデジタルカメラを誤って受信側カメラとして動作させてしまうことがなく、同一機種間での誤作動を防ぐことができる。
しかも、連続撮影用設定データA(連続撮影個体識別番号A4)によって、連続撮影を行わせるデジタルカメラを受信側カメラに知らせることができるようにしたことから、同種のデジタルカメラによる誤動作を防止することができるという効果が得られる。
なお、本実施の形態では、連続撮影用設定データAや連続撮影用タイミングデータBの送受信をFM電波による無線通信で行う場合を示したが、既に述べたように通信範囲が比較的狭い赤外線方式や、Bluetooth方式等の他の無線通信で行ってもよく、さらには、送信側カメラに複数の受信側カメラを接続できれば、有線による通信で行っても構わない。
また、本実施の形態では、送信側カメラや受信側カメラを特定する個体識別情報として、各々のデジタルカメラの製造番号を利用するものについて説明したが、他のデジタルカメラとの区別を可能とするものであれば他の情報を個体識別情報として利用するようにしてもよい。例えばデジタルカメラに、ユーザー名等を記録(設定)する機能が設けられている場合には、その情報を用いてもよい。さらに、その場合には、図20により説明した登録作業をユーザーによる手動操作で行わせることが可能となる。
また、複数の受信側カメラに割り当てる撮影順が、上記の登録作業における登録順に固定されるものについて説明したが、これに限らず、ユーザーによる撮影順の変更操作を可能とする構成としたり、撮影順をランダムな順序に変更可能な構成としてもよい。
また、本実施の形態では、1回の連続撮影期間中における受信側カメラの撮影タイミングを、送信側カメラから受信している連続撮影用タイミングデータBのパルス出力タイミングから所定時間(ウェイト時間)だけ遅延させたタイミングとしたが(図25参照)、それを連続撮影を開始直後のみとし、その後は、連続撮影用タイミングデータBのパルス出力タイミングを使用せずに、リンク台数と連写順データとから計算し得る時間間隔で撮影タイミングを判断させるようにしてもよい。
但し、その場合には、受信側カメラによる撮影間隔の制御ができなくなるため、撮影間隔が固定されることとなる。したがって、それを回避には、撮影間隔の情報を連続撮影用設定データAに含めて受信側カメラに提供するとともに、受信側カメラにリンク台数と連写順データと撮影間隔とによって撮影タイミングを計算させる必要がある。さらに、連続撮影用設定データAに連続撮影時間の情報を含めることにより、連続撮影の終了タイミングを受信側カメラにおいて独自に判断させることが可能となる。
また、以上説明した第1〜第6,第8の実施の形態ではデジタルカメラに、また第7の実施の形態ではカメラ機能を有する携帯電話に、それぞれ本発明を適用した場合を説明したが、本発明は、他の装置との間でデータ通信が可能な構成を有するものであれば、これ以外にもカメラ機能を有するパソコンやPDA等に適用してもよい。