JP4987688B2 - 画像高解像度化方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラで撮影された画像データやテレビが受信した画像データをより高い解像度の画像データに変換する画像高解像度化方法および装置に関する。
近年、画素数が多いテレビやディスプレイなどの表示装置が普及してきている。表示装置の画素数が多ければ、画像の細かい部分まで表示できる。すなわち、高解像度な画像を表示できる。
画素数を増やす高解像度化のためには、内挿法がよく利用される。内挿法は、高速に処理できる一方で、必ずしも鮮鋭な画像を得られない。内挿法よりも鮮鋭な画像が得るために、再構成制約と呼ばれる制約を満足する高解像度化画像を作成する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
A. Tanaka, H. Imai, and M. Miyakoshi, "Digital Image Enlargement Based on Kernel Component Estimation," International Journal of Computing Anticipatory Systems, vol. 15, pp. 97-108, 2004.
しかし、従来の方法の再構成制約を満足する高解像度化画像を作成する方法は、計算コストが高いという問題がある。計算コストが高い場合、例えば、動画を表示装置に表示するために高解像度化が必要な場面において、高解像度化の処理速度が動画の再生速度よりも遅くなり、コマ落ちという問題が発生する。
この発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、従来よりも計算コストが低い画像高解像度化装置および方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の画像高解像度化装置は、縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力する第1入力手段を有し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化装置であって、ある内挿法または超解像の方法により前記低解像度画像を、前記第2サイズに高解像度化した高解像度画像を入力する第2入力手段と、前記低解像度画像の第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出する第1算出手段と、前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記高解像度画像または前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出する第2算出手段と、前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックと、前記高解像度画像に含まれる前記第2位置に位置する第2ブロックを設定する第1設定手段と、前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックになる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルが表す第3ブロックを、前記第1ブロックの高解像度化ブロックに設定する第2設定手段と、前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成する第3算出手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の画像高解像度化装置は、縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力する入力手段を有し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化装置であって、前記第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出する第1算出手段と、前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出する第2算出手段と、前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックを設定する第1設定手段と、前記第1ブロックから、ある内挿法により前記第2ブロックサイズの第2ブロックを作成するための第1係数を、前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出する第3算出手段と、前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックの一部になる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルを計算するための第2係数を、前記第1係数と前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出する第4算出手段と、前記第1ブロックと前記第2係数とから、前記第2位置が示す位置に対応する前記第2ベクトルを算出し、該第2ベクトルが示す第3ブロックを前記第1ブロックの一部の高解像度化ブロックに設定する第2設定手段と、前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成する第前記第1ブロックの高解像度化ブロックに設定5算出手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の画像高解像度化装置および方法によれば、従来よりも計算コストを低くすることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る画像高解像度化方法および装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態中では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。また、実施形態は、後述の実施形態で限定されるものではなく、変更しても構わない。例えば、後述の変形例により変更したり、それら変形例を組み合わせることにより変更したりしても構わない。
最初に簡単に用語について説明する。
デジタル画像は、各位置に色や輝度の情報を持った値からなる。この値を持つ単位を画素と呼び、その値を画素値と呼ぶ。以下では、説明を簡単にするため、画素値として輝度を表す値のみを持つ場合を説明する。この場合、1画素あたりに画素値が1つである。色の情報を持った値を画素値として持たせる場合としては、例えば、赤と緑と青に関する色の情報を3次元の空間で表現したRGB色空間での値を画素値として持たせると良い。この場合、1画素あたりに赤と緑と青に関する3つの値が画素値になる。
デジタル画像を高解像度化するためには、画素数を増やす必要がある。画素数を増やすことを画像の高解像度化という場合がある。また、画像の拡大と高解像度化を同じ意味で利用したり、画像の縮小と低解像度化を同じ意味で利用したりする場合がある。以降の説明において、低解像度画像と高解像度画像を区別して図示するために、低解像度画像を小さな画面で、高解像度画像を大きな画面で表現する場合がある。
画像中の矩形の部分画像は、ブロックと呼ばれる。以下では、ブロックの画素の値を並べたベクトルにより、ブロックを表現する。説明の簡略化のために、そのブロックとベクトルを区別せず、ベクトルをブロックと呼んだり、ブロックをベクトルと呼んだりする場合がある。
(第1の実施形態)
本実施形態の画像高解像度化装置について図1を参照して説明する。
本実施形態の画像高解像度化装置100は、低解像度画像入力部101、高解像度画像入力部102、設定部103、初期化部104、および、作成部105を含む。画像高解像度化装置100は、枚数データ156、サイズデータ160、低解像度画像151、および、高解像度画像152から、高解像度化画像153を作成し、出力する。以降、高解像度化したい低解像度な画像(静止画や動画)の横方向の画素の数(幅)をw、縦方向の画素の数(高さ)をhで表し、それを高解像度化した画像の幅をw、高さをhで表す。
低解像度画像入力部101は、高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちのn枚目(n=1,2,...,N)を、低解像度画像151として入力する。低解像度画像151は、各画素の画素値を表すデータである。高解像度化したい低解像度な画像が、例えばjpeg形式やmpeg2形式などで符号化されたものであれば、低解像度画像入力部101はそれを復号するためのコーデックを備えている。低解像度画像入力部101は、設定部103が設定したブロックデータ158を取得し、低解像度画像151から、ブロックデータ158が表す低解像度ブロック155を抽出し、低解像度ブロック155を作成部105へ渡す。ブロックデータ158は、低解像度画像151中の幅がc、高さがrの低解像度ブロック155の位置を表すデータである。この位置は、例えば、ブロックの左上の座標である。ブロックデータ158は、位置をずらしながら設定部103に指定される。具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。これにより、低解像度画像151中の低解像度ブロック155を順に処理する。
高解像度画像入力部102は、低解像度画像151が高解像度化された高解像度画像152を入力する。高解像度画像152は、画像高解像度化装置100が作成して出力する高解像度化画像153と同じサイズの画像の各画素の画素値を表すデータであり、n枚目の低解像度画像151が高解像度化されたものが入力される。その高解像度化の方法は、既存の内挿法で作成でき、例えば、バイリニア法、3次畳み込み法、バイキュービック法、キュービックスプライン法などが高速に処理できるため良いが、再構成型超解像、事例学習型超解像の方法を利用しても良い。高解像度画像152が、例えばjpeg形式やmpeg2形式などで符号化されたものであれば、高解像度画像入力部102はそれを復号するためのコーデックを備えている。高解像度画像入力部102は、設定部103が設定したブロックデータ159を取得し、高解像度画像152から、ブロックデータ159が表す高解像度ブロック157を抽出し、高解像度ブロック157を作成部105へ渡す。ブロックデータ159は、高解像度画像152中の幅がc、高さがrの高解像度ブロック157の位置を表すデータである。この位置は、例えば、ブロックの左上の座標である。ブロックデータ159は、ブロックデータ158と対応した位置で指定される。具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。
初期化部104は、サイズデータ160を取得し、ブロックサイズデータ154、作成データ162を出力する。サイズデータ160は、低解像度画像151のサイズ(横方向の画素の数と縦方向の画素の数)、作成する高解像度化画像153のサイズを表すデータである。高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)が、例えばjpeg形式やmpeg2形式などで符号化されたものであれば、サイズデータ160は、ヘッダーの一部である。ブロックサイズデータ154は、入力されたサイズデータ160(w、h、w、h)から算出される。ブロックサイズデータ154は、高解像度化のための処理単位である低解像度画像151におけるブロックのサイズ(幅cと高さr)と、高解像度画像152や高解像度化画像153におけるブロックのサイズ(幅cと高さr)を表すデータである。ブロックサイズデータ154(c、r、c、r)の算出方法については、後に(1−1)で説明する。作成データ162は、作成部105で必要となるデータであり、ブロックサイズデータ154(c、r、c、r)から算出される。作成データ162の詳細とその算出方法については、後に(1−2)で説明する。
設定部103は、枚数データ156、サイズデータ160、初期化部104が算出したブロックサイズデータ154を取得する。枚数データ156は、高解像度化したい低解像度画像の枚数Nを表すデータである。高解像度化したい低解像度な画像が動画であり、その動画が例えばmpeg2形式などで符号化されたものであれば、枚数データ156は、ヘッダーの一部である。設定部103は、これらのデータを取得して、ブロックデータ158、ブロックデータ159、ブロックデータ161を算出する。ブロックデータ161は、高解像度化画像153中の幅がc、高さがrの高解像度化ブロックの位置を表すデータである。ブロックデータ161は、ブロックデータ158と対応した位置で指定される。具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。ブロックデータ158、159、161を互いに対応付けることにより、画像全体で処理するのではなく、画像のブロックごとに処理することができる。また、設定部103は、高解像度化画像153中の全ての高解像度化ブロックが処理されたかどうかを判定する。さらに、設定部103は、高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちの全て(N枚;Nフレーム)が処理されたかどうかを、枚数データ156から判定する。
作成部105は、低解像度ブロック155、高解像度ブロック157、作成データ162、および、ブロックデータ161から、ブロックデータ161が表す高解像度化画像153中の高解像度化ブロックを作成する。高解像度化ブロックを作成する手法については後に(1−3)で説明する。作成部105は、高解像度化画像153中の全ての高解像度化ブロックを作成し、高解像度化画像153を作成する。
次に、図1の画像高解像度化装置100の動作の一例について図2を参照して説明する。
(ステップS201)まず、枚数データ156が設定部103に入力され、サイズデータ160が初期化部104と設定部103に入力される。次に、ブロックサイズデータ154が初期化部104により算出され、設定部103に送られる。最後に、作成データ162が初期化部104により算出され、作成部105に送られる。
(ステップS202)低解像度画像入力部101に、高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちのn枚目が、低解像度画像151として入力される。
(ステップS203)高解像度画像入力部102に、低解像度画像151が高解像度化された高解像度画像152が入力される。
(ステップS204)まず、ブロックデータ158が設定部103により低解像度画像入力部101に送られ、ブロックデータ159が設定部103により高解像度画像入力部102に送られ、ブロックデータ161が設定部103により作成部105に送られる。そして、ブロックデータ158が表す低解像度画像151中の低解像度ブロック155が低解像度画像入力部101により作成部105に送られ、ブロックデータ159が表す高解像度画像152中の高解像度ブロック157が高解像度画像入力部102により作成部105に送られる。ブロックデータ158は、S204が繰り返して処理される際に、位置をずらしながら指定される。ブロックデータ158、159、161を互いに対応付けることにより、画像全体で処理するのではなく、画像のブロックごとに処理する。
(ステップS205)ブロックデータ161が表す高解像度化画像153中の高解像度化ブロックが、低解像度ブロック155、高解像度ブロック157、および、作成データ162から、作成部105により作成される。
(ステップS206)高解像度化画像153中の全ての高解像度化ブロックが処理されたかどうかが設定部103により判定される。全てのブロックが処理された場合はS207に進み、処理されていない場合はS204に戻る。設定部103により制御されるブロックデータ158、159、161が変化しながら、S205が繰り返される。その繰り返しにより、作成部105において、高解像度化画像153中の全ての高解像度化ブロックが作成され、高解像度化画像153が作成され、出力される。なお、端のブロックは、注目が集まりにくく、重要でない場合が多いため、より計算コストの少ない方法で作成しても良い。
(ステップS207)高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちの全て(N枚)が処理されたかどうかが設定部103により、枚数データ156から判定される。全ての枚数(フレーム数)が処理された場合は終了し、処理されていない場合はS202に戻る。
(1−1)ブロックサイズデータ154(c、r、c、r)の算出方法:初期化部104
低解像度ブロックの高さrと高解像度ブロックの高さrは、縦方向の高解像度化率から計算する。縦方向の高解像度化率はh/hである。この分数を約分することにより、既約分数にする。この既約分数の分母を低解像度ブロックの高さrとし、分子を高解像度ブロックの高さrとする。既約分数に約分するためには、例えば、ユークリッドの互除法により、hとhの最大公約数を求め、その最大公約数でh/hの分子と分母をそれぞれ除算すれば良い。低解像度ブロックの幅cと高解像度ブロックの幅cは、横方向の高解像度化率から計算する。横方向の高解像度化率はw/wである。この分数を約分することにより、既約分数にする。この既約分数の分母を低解像度ブロックの幅cとし、分子を高解像度ブロックの幅cとする。既約分数に約分するためには、例えば、ユークリッドの互除法により、wとwの最大公約数を求め、その最大公約数でw/wの分子と分母をそれぞれ除算すれば良い。
(1−2)作成データ162の算出方法:初期化部104
高解像度画像X中の高解像度ブロックxが低解像度画像Y中の低解像度ブロックyに低解像度化する過程を、低解像度化行列Wを用いて次式で表す。
y=Wx
ここで、xは高解像度ブロックの各画素の画素値を並べたc次元の縦ベクトルであり、yは低解像度画像の各画素の画素値を並べたc次元の縦ベクトルであり、Wはc行c列の行列である。Wは、例えば、対応する画素の面積比により決定される面積平均を表す行列と等しい。4×4の高解像度ブロックが1×1の低解像度ブロックに低解像度化する図3の例(c=1、r=1、c=4、r=4)では、面積平均を表す行列は1行16列の行列であり、この行列の要素は全て1/16である。面積平均を表す行列をWとして採用しなくても構わない。例えば、画素の中心ほど重みが大きい重み付き面積平均を表す行列を採用しても良い。あるいは、あるカメラの光学特性を考慮した行列を採用しても良い。解像度は、xよりyの方が低いため、c<cが成り立つ。高解像度化の問題は、この式y=Wxで表される再構成制約を満足する高解像度ブロックxを入力の低解像度ブロックyから再構成し、その高解像度ブロックxを高解像度画像Xの全体に敷き詰める問題として捉えられる。
ところで、高解像度ブロックxは、c次元ユークリッド空間
Figure 0004987688
中の一点である。すなわち、xはこのc次元ユークリッド空間内のc次元ベクトルで示される。このc次元ユークリッド空間
Figure 0004987688
は、R(W)とN(W)の直交直和になっている。すなわち、以下の式が成立する。
Figure 0004987688
ここで、Wは、Wの共役転置行列を表す。ここでは、Wは実数行列であるので、Wは転置行列である。R(W)は、
R(W)={x|x=Wy}
により定義されるWの値域であり、N(W)は、
N(W)={x|Wx=0}
により定義されるWの零空間であり、この式中の0は要素が全て0のc次元縦ベクトルを表す。
Figure 0004987688
は、直交直和を表す。この直交直和の関係から、ユークリッド空間
Figure 0004987688
の任意の元を、R(W)の元とN(W)の元に、一意に分解できる。したがって、高解像度ブロックxを
Figure 0004987688
と分解できる。ここで、
Figure 0004987688
は、R(W)への正射影行列を表し、
Figure 0004987688
が成立する。Wは、WのMoore-Penrose一般逆行列であり、行列サイズはc行c列である。PN(W)は、N(W)への正射影行列を表し、
Figure 0004987688
が成立する。Iは、c行c列の単位行列である。したがって、高解像度ブロックxを
x=WWx+(I−WW)x
と分解できる。再構成制約y=Wxを満足するxであれば、
x=Wy+(I−WW)x
と分解できる。右辺の第一項がxのR(W)成分であり、第二項がxのN(W)成分である。したがって、再構成制約y=Wxを満足する高解像度ブロックxの一般形、すなわち、一般解は、次式で表すことができる。
x=Wy+(I−WW)z
ここで、zは、任意の高解像度ブロックであり、c次元の縦ベクトルである。この一般解のR(W)成分は一意に定まる。一方、N(W)成分には任意の高解像度ブロックzが含まれ、一意に定まらないため、xのN(W)成分は一意に定まらない。したがって、再構成制約を満足するxは複数あり、一意に定まらない。図3は、高解像度ブロックxとxが低解像度化行列Wにより表される低解像度化により、同一の低解像度ブロックyに低解像度化した例を表す図である。この例では、解像度が1/16(縦方向と横方向にそれぞれ1/4)に低下している。低解像度ブロックyから、再構成制約を満足する高解像度ブロックxが一意に定まらないことが、図3からもわかる。そこで、本発明では、鮮鋭な高解像度ブロックを低い計算コストで獲得するために、zをyから内挿法により高速に計算し、そのzから、次式により高解像度ブロックxを求める。
=Wy+(I−WW)z
右辺の第一項がxのR(W)成分であり、第二項がxのN(W)成分である。この式(x=Wy+(I−WW)z)の第一項(R(W)成分)は、「小川英光,“信号と画像の復元[III]−最適復元のための射影フィルタ族−,”電子情報通信学会誌,vol.71,pp.739−748,1988.」に記載の一般逆フィルタをブロック単位で画像の高解像度化に応用した場合に相当する。図4は、zからxの計算の幾何学的意味を説明するための図である。この例では、c=3としたため、
Figure 0004987688
は3次元のユークリッド空間である。zとxは、その3次元のユークリッド空間
Figure 0004987688
中の一点である。上述の通り、
Figure 0004987688
はR(W)とN(W)の直交直和である。図4では、R(W)を1次元で表現し、R(W)の直交補空間であるN(W)を2次元で表現した。xのR(W)成分は、低解像度ブロックyと低解像度化行列Wから定まる。xのN(W)成分は、zをN(W)に正射影したものである。N(W)と並行な線形多様体Mの全ての元は、再構成制約y=Wxを満足する。本実施形態により得られる高解像度化ブロックxは、zをMに正射影したものであり、Mの元のうち、zに最も近いものである。
作成データ162は、この正射影に必要なデータである。例えば、WとI−WWを表すデータである。
(1−3)高解像度化画像153中の高解像度化ブロックの作成方法:作成部105
低解像度ブロック155は上述の低解像度ブロックyを表すデータであり、高解像度ブロック157はそれと対応した位置の上述の高解像度ブロックzを表すデータであり、作成データ162は上述のWとI−WWを表すデータである。これらから、作成部105では、ブロックデータ161が表す高解像度化画像153中の高解像度化ブロックxが、上述の式(x=Wy+(I−WW)z)に基づいて算出される。
(1−4)本実施形態の効果
本実施形態では、画像全体ではなく、画像中のブロックごとに計算するため、計算コストを削減することができる。従来技術の例えば非特許文献1の方法では、YとZからXを求める際、X中の1画素の画素値を求めるため(すなわち、X=K+Y+(I−KK)Zを計算するため)(w+w)回の積和演算が必要であった。一方、本実施形態では、
=Wy+(I−WW)z
より、1画素当たりで(c+c)回の積和演算が必要である。(c+c) < (w+w)であるから、計算コストを削減できる。例えば、w=720、h=480、w=1920、h=1080の場合、c=3、r=4、c=8、r=9となるため、c+c=84、w+w=2419200となり、計算量を大幅に削減できる。
また、本実施形態では、画像全体ではなく、画像中のブロックごとに計算するため、一般逆行列を計算するためのコストを削減することができる。従来技術の例えば非特許文献1の方法では、低解像度化行列Kのサイズが大きく、w行w列であった。一方、本実施形態では、低解像度化行列Wのサイズはc行c列であり、Moore-Penrose一般逆行列の計算コストは、行列サイズが大きくなればなるほど高くなることが知られているので、Moore-Penrose一般逆行列の計算コストを削減できる。
さらに、本実施形態では、一意に定まらない解を一意に定めるために、線形計画法による繰り返し計算を必要としないため、計算コストを削減することができる。従来技術の例えば非特許文献1の方法では、微分画像がラプラス分布に従うという仮定に基づく尤度を最大化するために、線形計画法による繰り返し計算が必要であった。一方、本実施形態では、微分画像がラプラス分布に従うという仮定を利用しないので、計算コストが高い線形計画法による繰り返し計算を必要としないので、この分だけ計算コストを削減できる。
なお、本実施形態では、低解像度化の過程が既知であり、それが式(y=Wx)で表せれば、zよりも高いか同じPSNR(Peak Signal-to-Noise Ratio)を得られる。それを証明するために、低解像度化する前の高解像度ブロックをxで表す。証明のためには、xのxに対するSSD(x)がzのxに対するSSD(z)以下になることを示せば十分である。SSD(x)は、以下の通りに計算できる。
SSD(x)=‖x−x
SSD(x)=‖Wy+(I−WW)x−Wy−(I−WW)z
SSD(x)=‖(I−WW)(x−z)‖
ここで、‖x‖はxのノルムを表す。SSD(z)は以下の通りに計算できる。
SSD(z)=‖x−z
SSD(z)=‖Wy+(I−WW)x−WWz−(I−WW)z
SSD(z)=‖Wy−WWz+2<Wy−WWz,(I−WW)(x−z)>+‖(I−WW)(x−z)‖
SSD(z)=‖Wy−WWz+‖(I−WW)(x−z)‖
ここで、<x,z>は、xとzの内積を表す。Wy−WWzがR(W)の元であること、(I−WW)(x−z)がN(W)の元であること、R(W)とN(W)が互いに直交することから、
<Wy−WWz,(I−WW)(x−z)>=0
が成立することを上記計算では利用した。したがって、SSD(x)−SSD(z)は、以下の通りに計算できる。
SSD(x)−SSD(z)=‖(I−WW)(x−z)‖−‖Wy−WWz−‖(I−WW)(x−z)‖
SSD(x)−SSD(z)=−‖Wy−WWz
よって、SSD(x)−SSD(z)は0以下となる。これにより、本実施形態では、低解像度化の過程が既知であり、それが式(y=Wx)で表せれば、zよりも高いか同じPSNRを得られることを証明できた。
(1−5)第1変形例:高解像度ブロックの作成方法の変形例
本実施形態では、再構成制約を満足する高解像度ブロックxを式(x=Wy+(I−WW)z)により求めた。それに対し、再構成制約を厳密には満足しない高解像度ブロックを求めても良い。例えば、高解像度ブロックxを次の式により求めても良い。
=αWy+(I−αWW)z
この式は、zとWy+(I−WW)zを通る直線を表す。αを0とすると、高解像度ブロックxはzとなり、αを1とすると、高解像度ブロックxはWy+(I−WW)zとなり、αを0と1の間の値にすると、高解像度ブロックxはzとWy+(I−WW)zの内挿点となる。内挿点を求めることにより、Wy+(I−WW)zよりも主観画質が向上する場合がある。なぜなら、Wy+(I−WW)zは、最近傍内挿法で高解像度化した場合のようなブロック感が発生する場合があるのに対し、内挿点を求めることにより、そのブロック感が軽減されるためである。SSDは良くならないが、エッジのジャギーが軽減する。例えば、縦横それぞれ2倍に高解像度化するために、
W=(1/4 1/4 1/4 1/4)
とした場合、
=(1 1 1 1)
となるため、Wyはyを最近傍内挿法で高解像度化したものとなる。ここで、この式のTは行列の転置を表す。図4からわかるように、式(x=Wy+(I−WW)z)による高解像度化は、zのR(W)成分をWyに置き換える変換であるため、最近傍内挿法で高解像度化した場合のようなブロック感が発生する場合がある。他の滑らかな画像を生成できる方法で作成したzとの内挿点を求めれば、そのブロック感を削減できる。
あるいは、再構成制約を厳密に満足する高解像度ブロックではなく、
‖y−Wx‖+β‖Dx‖
を最小化する高解像度ブロックを求めても良い。ここで、Dは、任意の行数でc列の正則化行列であり、βは正則化パラメータである。この高解像度ブロックxは、次式により計算できる。
=(WW+βDD)−1y+(I−WW)z
ここで、−1は行列の逆行列を表す。βを正とし、xが平坦なほど‖Dx‖が小さいDを利用すれば、再構成制約を厳密に満足する高解像度ブロックよりも平坦な高解像度ブロックが計算されるようになる。これにより、画像中に雑音が含まれた場合に、雑音の強調を避けられる場合がある。
あるいは、これらを融合して、高解像度ブロックを次式により計算しても良い。
=α(WW+βDD)−1y+(I−αWW)z
これにより、ブロック感と雑音の強調を共に軽減できる場合がある。なお、αおよびβ、αまたはβを付加しても付加する前と比べて計算量は変わらない。
(1−6)第2変形例:強調部501を追加
上記実施形態では、構成が図1であり、処理の流れが図2であった。それに対し、本変形例では、構成を図5に変更し、処理の流れを図6に変更する。変更点のみを説明する。この変形例では、処理の流れにS601が追加され、構成では、低解像度画像入力部101の代わりに、強調部501、低解像度画像入力部502が追加される。
低解像度画像入力部502は、入力としては上記実施形態での低解像度画像151と同様な画像を入力し、通常はそのまま強調部501に低解像度画像151を画像データ551として出力する。低解像度画像151が例えばjpeg形式やmpeg2形式などで符号化されたものであれば、低解像度画像入力部502は低解像度画像151を復号し画像データ551を強調部501に出力する。
強調部501は、低解像度画像入力部502から画像データ551を受け取り、この画像データ551に強調処理を施し、設定部103からブロックデータ158を受け取り、ブロックデータ158が表す強調されたブロックであるブロック552を作成部105に渡す。強調処理としては、例えば、アンシャープマスクやラプラシアンフィルタが施される。
図6の動作の一例では、S601のみ図2と異なり、S601では、低解像度画像151に強調処理が施された強調画像が作成される。
S204では、ブロックデータ158が、設定部103により低解像度画像入力部101に送られる代わりに、本変形例では強調部501に送られる。そして、ブロックデータ158が表す低解像度画像151中の低解像度ブロック155が低解像度画像入力部101により作成部105に送られる代わりに、本変形例ではブロックデータ158が表す強調画像中のブロックがブロック552として強調部501により作成部105に送られる。
この変形例では、低解像度画像が強調され、低解像度化すると強調された低解像度画像になる高解像度化画像が作成されるようになる。これにより、より鮮鋭な高解像度化画像を作成できるようなる。
(1−7)第3変形例:低解像度化行列Wに関する変形例
上記実施形態では、低解像度化行列Wを初期化部104で算出した。それに対し、本変形例では高解像度化率が予め決まっている場合には、初期化部104がWを画像高解像度化装置100の外部から入力するように変更しても良い。その場合の変更点のみを説明する。その場合、例えば、図1の初期化部104にWを入力するための結線を追加すれば良い。そのブロック図は省略する。処理の流れは、S201において、作成データ162が初期化部104により算出される際、Wが算出される代わりに、入力されたWが利用される。これにより、Wを算出する計算コストが削減される。
(1−8)第4変形例:低解像度化行列Wに関する別の変形例
上記実施形態では、低解像度化行列Wを初期化部104が算出した。それに対し、Wが初期化部104に記憶されているように変更しても良い。例えば、予めWを計算しておき初期化部104がWを計算して記憶しておく。その場合の変更点のみを説明する。その場合、処理の流れは、S201において、作成データ162が初期化部104により算出される際、Wが算出される代わりに、予め記憶されたWが利用される。これにより、Wを算出する計算コストが削減される。低解像度化行列Wではなく、作成データ162を記憶しても良い。その場合、初期化部104が作成データ162を記憶しても良いし、作成部105が作成データ162を記憶しても良い。作成部105が記憶する場合、作成データ162が初期化部104により算出する計算コストが削減される。また、作成データ162を作成部105に送る必要がなくなる。
(1−9)第5変形例:別の低解像度化の過程を仮定した場合の変形例
本実施形態では、低解像度化の過程を次式で表した。
y=Wx
それに対し、加法性の雑音を考慮し、低解像度化の過程を次式で表しても良い。
y=Wx+n
ここで、nは加法性雑音のブロックを表すc次元の縦ベクトルである。{n}の相関行列をQで表す。すなわち、Qは次式で定義される。
Figure 0004987688
ここで、Eはnに関する平均を表す。nが実数ベクトルであるため、
Figure 0004987688
である。ここで、nはnの転置ベクトルを表す。加法性の雑音を考慮する場合、次の式により高解像度化ブロックxを算出する。
=Vy+(I−WW)z
ここで、UとVは以下の式で定義される行列である。
U=WW+Q
V=W
式(x=Vy+(I−WW)z)の第一項(R(W)成分)は、上記の「小川英光,“信号と画像の復元[III]−最適復元のための射影フィルタ族−,”電子情報通信学会誌,vol.71,pp.739−748,1988.」に記載の射影フィルタを画像の高解像度化にブロック単位で応用した。射影フィルタはR(W)における雑音の平均を最小化するため、式(x=Vy+(I−WW)z)の第一項(R(W)成分)は、R(W)における最良近似となる。射影フィルタを画像の高解像度化にブロック単位で応用しただけでは、R(W)成分しか推定できない。それに対し、本実施形態では、式(x=Vy+(I−WW)z)の第二項によりN(W)成分をも推定するため、射影フィルタを画像の高解像度化にブロック単位で応用した場合よりも、さらに鮮鋭な画像を得られる。この変更のためには、初期化部104が作成データ162を上述のVとI−WWを表すデータに変更すれば良い。なお、R(W)が
Figure 0004987688
と一致する場合、射影フィルタは一般逆フィルタと一致する。また、加法性雑音がない場合、Qは零のみを要素に持つ行列となり、射影フィルタは一般逆フィルタと一致する。逆に言えば、R(W)が
Figure 0004987688
に一致しない場合に第5変形例は効果的である。
(1−10)第6変形例:さらに別の低解像度化の過程を仮定した場合の変形例
上記実施形態では、再構成制約として、c×rの高解像度ブロックxがc×rの低解像度ブロックyに低解像度化する過程を表した式(y=Wx)を採用した。それに対し、(c+b)×(r+b)の高解像度ブロックxがc×rの低解像度ブロックyに低解像度化する過程を表した式を再構成制約としても構わない。この場合の低解像度化の過程(再構成制約)を、次式で表す。
y=ABx
ここで、高解像度ブロックxは(c+b)(r+b)次元の縦ベクトルであり、Bはc行(c+b)(r+b)列の行列であり、Aはc行c列の行列である。Bは例えば高解像度ブロックxがぼける様子を表す行列であり、Aは例えば高解像度ブロックBxが面積平均行列により低解像度化する様子を表す行列である。この場合の低解像度化の過程(再構成制約)の例を図7に示す。この例では、b=2、c=4、r=4、c=1、r=1である。
W=AB
とおけば、低解像度化の過程(再構成制約)は、次式で表されるため、この変更を適用しない場合と同じ式で問題を扱える。
y=Wx
したがって、この変更のためには、初期化部104が作成データ162を新たなWによるWとI−WWを表すデータに差し替えればよい。ただし、高解像度ブロックxと低解像度ブロックyのブロックサイズが異なり、低解像度化行列Wのサイズが異なることに注意が必要である。縦横それぞれ2倍に高解像度化する場合を例にとって、具体的に説明する。この変形例を適用しない場合には、例えば、図8に示す低解像度画像の隣接する低解像度ブロック801、802から、それぞれ、図9に示す高解像度化画像の隣接する高解像度化ブロック901、902が作成される。一方、b=2でこの変形例を適用する場合、図8に示す低解像度画像の隣接する低解像度ブロック801、802から、それぞれ、図10に示す高解像度化画像の重なり合う高解像度化ブロック1001、1002が作成される。したがって、この変更のためには、設定部103が、制御するブロックデータ159、161を変更しなければならない。それに伴い高解像度ブロック157が自ずと変化する。作成部105において、高解像度化ブロック1001と1002の重なり部分は、平均値を採用するように変更すると良い。さらに加法性の雑音を考慮する場合は(1−8)の変形例を適用すればよい。
(1−11)本実施形態の利用例
縦横それぞれの方向に高解像度化したい場合、まず、縦方向にのみ高解像度化し、その後で横方向にのみ高解像度化した方が計算コストを削減できる。なぜなら、縦横同時に高解像度化するときと、縦横独立に高解像度化するときとでは、低解像度化行列Wのサイズが後者の方が小さくなり、Wの計算と式(x=Wy+(I−WW)z)の計算のコストが後者の方が小さいためである。
(第2の実施形態)
本実施形態の画像高解像度化装置について図11を参照して説明する。
本実施形態の画像高解像度化装置1100は、初期化部1101、内挿係数初期化部1102、係数算出部1103、設定部1104、低解像度画像入力部1105、作成部1106を含む。画像高解像度化装置1100は、サイズデータ160と低解像度画像151から高解像度化画像1155を作成し、出力する。
初期化部1101は、サイズデータ160を取得し、ブロックサイズデータ154を出力する。
内挿係数初期化部1102は、ブロックサイズデータ154を取得し、ブロックサイズデータ154を初期化し内挿係数データ1151を算出する。内挿係数データ1151は、(c+i)×(r+i)の低解像度ブロックyからc×rの高解像度ブロックzを内挿法で算出する際の係数を表すデータであり、例えば、後述のCである。iは、その内挿法で周囲どれだけの画素を利用して画素を内挿するかを表す値である。例えば、内挿法が3次畳み込み法の場合、i=4となり、バイリニア法の場合、i=2となる。それを内挿係数行列と呼び、Cで表す。
=Cy
ここで、高解像度ブロックzはc次元の縦ベクトルであり、低解像度ブロックyは(c+i)(r+i)次元の縦ベクトルであり、内挿係数行列Cはc行(c+i)(r+i)列の行列である。図13は、yとzの関係を説明するための図である。yは、zが表す被写体の部分よりも広い部分を表していることがわかる。yは、zを内挿法で作成するために必要な低解像度ブロックである。第1の実施形態では、高解像度画像152が入力されるため、高解像度ブロック157(z)が得られた。一方、本実施形態では、高解像度画像152が入力されない。本実施形態では、第1の実施形態における高解像度ブロック157に相当するzを、yと内挿法により作成したと仮定した場合に得られるxを計算する。このxの計算の際、zの計算を介さず、直接xを計算する。zの計算を介さないのは、その方が計算量を少なくできるためである。直接xを計算するために必要なのが、内挿係数行列Cである。
係数算出部1103は、内挿係数データ1151とブロックサイズデータ154とを取得し、係数データ1152を計算する。係数データ1152は、(c+i)×(r+i)の低解像度ブロックyからc×rの高解像度化ブロックxを作成するための係数データであり、上述のWとCから算出する後述の係数行列Tである。Tは、例えば、次式により算出する。
T=S+(I−WW)C
ここで、Sは、Sy=Wyを満足する行列であり、Wの要素と0を要素に持つ。例えば、cとrが共に1である場合、S=[0 W 0]である。[0 W 0]は、Wの左右にそれぞれ同じサイズの零行列を連結した行列である。
設定部1104は、枚数データ156と、ブロックサイズデータ154とを取得し、ブロックデータ1153とブロックデータ161とを設定する。ブロックデータ1153は、低解像度画像151中の幅がc+i、高さがr+iの低解像度ブロック1154の位置を表すデータである。ブロックデータ161は、高解像度化画像1155中の幅がc、高さがrの高解像度化ブロックの位置を表すデータである。ブロックデータ161は、ブロックデータ1153と対応した位置で指定される。
低解像度画像入力部1105は、低解像度画像151とブロックデータ1153とを取得し、ブロックデータ1153が表す低解像度画像151中の低解像度ブロック1154を生成する。ブロックデータ1153は、位置をずらしながら指定される。具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。これにより、低解像度画像151中の低解像度ブロック1154を順に処理する。iが正である場合、低解像度ブロック1154同士には重なりが生じる。低解像度画像入力部1105は、高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)が、例えばjpeg形式やmpeg2形式などで符号化されたものであれば、それを復号するためのコーデックを備えている。
作成部1106は、低解像度画像151中の低解像度ブロック1154と係数データ1152とから、ブロックデータ161が表す高解像度化画像1155中の高解像度化ブロックを作成する。高解像度化画像1155中の高解像度化ブロックxは、低解像度ブロックyと係数行列Tにより、次の式で作成される。
=Ty
このxは次の式を満足する。
=Wy+(I−WW)Cy
したがって、第1の実施形態で入力される高解像度画像の高解像度ブロックzに対して式(z=Cy)が成立すれば、第2の実施形態により第1の実施形態と同じ高解像度化ブロックxを得られる。第1の実施形態で入力される高解像度画像の高解像度ブロックzに対して式(z=Cy)が成立しなくても、(1−4)における証明では、zに関して何も仮定していないため、低解像度化の仮定が式(y=Wx)であれば、xのxに対するSSD(x)が内挿法により得られる高解像度ブロックCyのxに対するSSD(Cy)以下になる。図14は、yとxの関係を説明するための図である。yは、xが表す被写体の部分よりも広い部分を表していることがわかる。yは、xを本実施形態の係数行列Tで作成するための低解像度ブロックである。zの計算を介さず、yとTからxを直接計算する。
次に、図11の画像高解像度化装置1100の動作の一例について図12を参照して説明する。
(S1201)まず、枚数データ156が設定部1104に入力され、サイズデータ160が初期化部1101に入力される。そして、ブロックサイズデータ154が初期化部1101により算出され、内挿係数初期化部1102と係数算出部1103と設定部1104に送られる。
(S1202)内挿係数データ1151が内挿係数初期化部1102によりブロックサイズデータ154から初期化され、係数算出部1103に送られる。
(S1203)係数データ1152が係数算出部1103により内挿係数データ1151とブロックサイズデータ154から算出され、作成部1106に送られる。
(S1204)低解像度画像入力部1105に、高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちのn枚目(n=1,2,...,N)が、低解像度画像151として入力される。
(S1205)ブロックデータ1153が設定部1104により低解像度画像入力部1105に送られ、ブロックデータ161が設定部1104により作成部1106に送られる。そして、ブロックデータ1153が表す低解像度画像151中の低解像度ブロック1154が低解像度画像入力部1105により作成部1106に送られる。ブロックデータ1153は、S1205が繰り返して処理される際に、位置をずらしながら指定される。具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。これにより、低解像度画像151中の低解像度ブロック1154を順に処理する。iが正である場合、低解像度ブロック1154同士には重なりが生じる。ブロックデータ161は、具体的には、横方向にはc、縦方向にはrずつ位置がずらされる。ブロックデータ1153、161を互いに対応付けることにより、画像全体で処理するのではなく、画像のブロックごとに処理する。
(S1206)ブロックデータ161が表す高解像度化画像1155中の高解像度化ブロックが、低解像度ブロック1154と係数データ1152から、作成部1106により作成される。
(S1207)高解像度化画像1155中の全ての高解像度化ブロックが処理されたかどうかが設定部1104により判定される。全てのブロックが処理された場合はS1208に進み、処理されていない場合はS1205に戻る。設定部1104により制御されるブロックデータ1153、161を変化させながら、S1206が繰り返される。その繰り返しにより、作成部1106において、高解像度化画像1155中の全ての高解像度化ブロックが作成され、高解像度化画像1155が作成され、出力される。なお、端のブロックは、注目が集まりにくく、重要でない場合が多いため、より計算コストの少ない方法で作成しても良い。
(S1208)高解像度化したい低解像度な画像(動画や静止画)のうちの全て(N枚)が処理されたかどうかが設定部1104により、枚数データ156から判定される。全てが処理された場合は終了し、処理されていない場合はS1204に戻る。
(2−1)本実施形態の効果
本実施形態では、第1の実施形態よりもさらに少ない計算コストで済む。第1の実施形態では、1画素当たりで(c+c)回の積和演算が必要であった。一方、本実施形態では、式(x=Ty)から、(c+i)(r+i)回の積和演算が必要である。ほとんどの場合、(c+i)(r+i) < (c+c)であるから、計算コストを削減できる。例えば、w=720、h=480、w=1920、h=1080、i=4の場合、c=3、r=4、c=8、r=9となるため、(c+i)(r+i)=56、c+c=84となり、計算量を第1の実施形態よりもさらに削減できる。(1−11)と同じく、縦横同時にではなく、縦横独立に高解像度化すれば、さらに計算コストを削減できる。図15に縦横独立に高解像度化する場合の様子の例を示す。この例では、w=720、h=480、w=1920、h=1080、i=4である。図15の例では、2画素ずつ3×4ブロック、3×9ブロックからはみ出る。内挿法により定まるiにより、はみ出る量が決まる。図15の例では、i=4の内挿法(バイキュービック法やキュービックコンボリューション法など)の場合である。例えば、内挿法としてi=2のバイリニア法を使用すると3×4ブロック、3×9ブロックから1画素ずつはみ出る。
(2−2)第1変形例:高解像度ブロックの作成方法の変形例
(1−5)の第1の実施形態の第1変形例と同様に、再構成制約を満足しない高解像度ブロックを求めても良い。例えば、
T=αS+(I−αWW)C
とすると良い。あるいは、Sy=(WW+βDD)−1yを満足するSを利用して、
T=S+(I−WW)C
とすると良い。あるいは、Sy=(WW+βDD)−1yを満足するSを利用して、
T=αS+(I−αWW)C
とすると良い。これにより、(1−5)と同じ効果を得られる。
(2−3)第2変形例:強調部を追加した変形例
本実施形態では、処理の流れが図12であり、構成が図11であった。それに対し、構成を図16に変更し、処理の流れを図17に変更しても構わない。変更点のみを説明する。この変形例では、処理の流れにS1401が追加され、構成に強調部1601が追加される。
強調部1601は、低解像度画像151を画像データ551として取得し、ブロックデータ1153を設定部103から取得し、ブロックデータ1153が表す低解像度ブロック155を抽出し、この低解像度ブロック155に強調処理を施し、強調したブロックのブロック1651を作成部1106に渡す。強調処理としては、例えば、アンシャープマスクやラプラシアンフィルタが施される。
次に、図16の画像高解像度化装置1600の動作の一例について図17を参照して説明する。
(S1204)上述の処理に加え、画像データ551が低解像度画像入力部502により出力され、強調部1601に送られる。画像データ551は、低解像度画像151が表す画素値を並べたデータである。したがって、もし、低解像度画像151が符号化されていないデータであれば、画像データ551は低解像度画像151そのものであり、そうでなければ、画像データ551は低解像度画像151を復号したデータである。
(S1401)画像データ551に強調処理が施された強調画像が作成される。強調処理としては、例えば、アンシャープマスクやラプラシアンフィルタが施される。
(S1205)上記第2の実施形態でのブロックデータ1153が設定部103により低解像度画像入力部1105に送られる代わりに、本変形例では強調部1601に送られる。そして、上記第2の実施形態でのブロックデータ1153が表す低解像度画像151中の低解像度ブロック1154が低解像度画像入力部1105により作成部1106に送られる代わりに、ブロックデータ1153が表す強調画像中の低解像度ブロック1651が強調部1601により作成部1106に送られる。
この変形例では、低解像度画像が強調され、低解像度化すると強調された低解像度画像になる高解像度化画像が作成されるようになる。これにより、より鮮鋭な高解像度化画像を作成できるようなる。
(2−4)第3変形例:係数算出部1103に関する変形例
係数算出部1103において、Sy=WEyを満足するSを利用して、係数行列T(係数データ1152)を算出するように変更しても良い。ここで、jは例えば2であり、Eは、c行(c+j)(r+j)列の行列であり、(c+j)×(r+j)の低解像度ブロックに3×3の強調フィルタ(アンシャープマスクやラプラシアンフィルタ)を施して得られる、そのうちの中央のc×r画素が強調された低解像度ブロックに変換する強調行列である。この変更により、(2−3)の第2変形例のように、強調部を追加しなくても、低解像度化すると強調された低解像度画像になる高解像度化画像が作成されるようになる。この変更により、より鮮鋭な高解像度化画像を作成できるようなる。
(2−5)第4変形例:別の低解像度化の過程を仮定した場合の変形例
上記第2の実施形態では、低解像度化の過程を次式で表した。
y=Wx
それに対し、(1−9)の第1の実施形態の第5変形例と同様に、加法性の雑音を考慮し、低解像度化の過程を次式で表しても良い。
y=Wx+n
この場合、Sy=Vyを満足するSを利用して、係数行列T(係数データ1152)を算出するように変更すると良い。これにより、(1−9)と同じ効果を得ることができる。
(2−6)第5変形例:さらに別の低解像度化の過程を仮定した場合の変形例
(1−10)の第1の実施形態の第6変形例と同様に、低解像度化の過程(再構成制約)を、次式で表しても良い。
y=ABx
ここで、高解像度ブロックxは(c+b)(r+b)次元の縦ベクトルであり、Bはc行(c+b)(r+b)列の行列であり、Aはc行c列の行列であった。
W=AB
とおけば、低解像度化の過程(再構成制約)は、次式で表されるため、この変更を適用しない場合と同じ式で問題を扱えた。
y=Wx
したがって、係数行列T(係数データ1152)も、式(T=S+(I−WW)C)中のWに関する部分を置き換えれば良い。ただし、(1−10)と同様に、高解像度ブロックxと低解像度ブロックyのブロックサイズと低解像度化行列Wのサイズが異なることに注意が必要である。
(2−7)第6変形例:係数データ1152を予め算出する変形例
高解像度化率が予め定まっていれば、係数データ1152を予め算出しても良い。その場合、図11の画像高解像度化装置1100を、図18に示す係数計算装置1800と図19に示す高解像度化演算装置1900の2つに分割すると良い。例えば、本実施形態の画像高解像度化装置1100をテレビに適用する場合、工場でテレビを生産するための設備の一つが係数計算装置1800であり、テレビに搭載される部品の一つが高解像度化演算装置1900である。この場合、図12のS1201〜S1203が、係数計算装置1800における処理となり、S1204〜S1208が、高解像度化演算装置1900における処理となる。これにより、高解像度化演算装置1900では、係数データ1152を計算する必要がないため、計算コストを削減できる。
以上に示した実施形態によれば、ブロック単位で処理するため、高解像度画像中の1画素の画素値を計算するための乗算や加算の回数が少なくなるため、計算コストが削減される。また、低解像度化行列のサイズが小さいため、低解像度化行列のMoore-Penrose一般逆行列を計算するためのコストが低くなる。さらに、微分画像がラプラス分布に従うという仮定に基づく尤度を最大化する必要がないため、微分画像がラプラス分布に従うという仮定に基づく尤度を最大化する必要がない。
また、本実施形態の画像高解像度化装置は、パソコン、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、携帯情報端末、プリンタなどの画像を記録したり、表示したり、印刷したりする機能を有する電子機器に、画像を高品質化する機能を持たせるために利用できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1の実施形態の画像高解像度化装置のブロック図。 図1の画像高解像度化装置の動作の一例を示すフローチャート。 高解像度画像が低解像度画像に低解像度化する様子を表す一例を示す図。 第1の実施形態の画像高解像度化方法の幾何学的意味を説明するための図。 第1の実施形態の第2変形例の画像高解像度化装置のブロック図。 図5の画像高解像度化装置の動作の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態の第6変形例での高解像度画像が低解像度画像に低解像度化する様子を表す一例を示す図。 低解像度画像中の低解像度ブロック同士の位置関係を説明するための図。 高解像度画像中の高解像度ブロック同士の位置関係を説明するための図。 第1の実施形態の第6変形例を適用した場合での高解像度画像中の高解像度ブロック同士の位置関係を説明するための図。 第2の実施形態の画像高解像度化装置のブロック図。 図11の画像高解像度化装置の動作の一例を示すフローチャート。 ypとzpの関係を説明するための図。 ypとxpの関係を説明するための図。 第2の実施形態の画像高解像度化方法により、縦横独立に高解像度化する様子を説明するための図。 第2の実施形態の第2変形例の画像高解像度化装置のブロック図。 図16の画像高解像度化装置の動作の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態の第6変形例の画像高解像度化装置に含まれる係数計算装置のブロック図。 第2の実施形態の第6変形例の画像高解像度化装置に含まれる高解像度化演算装置のブロック図。
符号の説明
100,1100,1600・・・画像高解像度化装置、101,502,1105・・・低解像度画像入力部、102・・・高解像度画像入力部、103,1104・・・設定部、104,1101・・・初期化部、105,1106・・・作成部、151・・・低解像度画像、152・・・高解像度画像、153,1155・・・高解像度化画像、154・・・ブロックサイズデータ、155,801,1154,1651・・・低解像度ブロック、156・・・枚数データ、157・・・高解像度ブロック、158,159,161,1153・・・ブロックデータ、160・・・サイズデータ、162・・・作成データ、501,1601・・・強調部、551・・・画像データ、552,1651・・・ブロック、901,902,1001,1002・・・高解像度化ブロック、1102・・・内挿係数初期化部、1103・・・係数算出部、1151・・・内挿係数データ、1152・・・係数データ、1800・・・係数計算装置、1900・・・高解像度化演算装置。

Claims (12)

  1. 縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化方法であって、
    ある内挿法または超解像の方法により前記低解像度画像を、前記第2サイズに高解像度化した高解像度画像を入力し、
    前記第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出し、
    前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記高解像度画像または前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出し、
    前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックと、前記高解像度画像に含まれる前記第2位置に位置する第2ブロックを設定し、
    前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックになる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルが表す第3ブロックを、前記第1ブロックの高解像度化ブロックに設定し、
    前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成することを特徴とする画像高解像度化方法。
  2. 縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化方法であって、
    前記第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出し、
    前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出し、
    前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックを設定し、
    前記第1ブロックから、ある内挿法により前記第2ブロックサイズの第2ブロックを作成するための第1係数を、前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出し、
    前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックの一部になる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルを計算するための第2係数を、前記第1係数と前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出し、
    前記第1ブロックと前記第2係数とから、前記第2位置が示す位置に対応する前記第2ベクトルを算出し、該第2ベクトルが示す第3ブロックを前記第1ブロックの一部の高解像度化ブロックに設定し、
    前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成することを特徴とする画像高解像度化方法。
  3. 前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを、前記低解像度画像から前記第1画像への高解像度化率から算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像高解像度化方法。
  4. 前記低解像度画像を強調することをさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像高解像度化方法。
  5. 前記高解像度化ブロックを、前記第3ブロックにより設定する代わりに、前記第1ベクトルで示される点と前記第2ベクトルで示される点とを通る直線上の点に対応するベクトルが示す第4ブロックにより設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像高解像度化方法。
  6. 前記第3ブロックによる複数の高解像度化ブロックまたは前記第4ブロックによる複数の高解像度化ブロックは、それぞれ、ブロック同士が重なり合った場合には、重なり部分の画素値は、重なったブロックの間での画素値の平均値とすることを特徴とする請求項5に記載の画像高解像度化方法。
  7. 縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力する第1入力手段を有し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化装置であって、
    ある内挿法または超解像の方法により前記低解像度画像を、前記第2サイズに高解像度化した高解像度画像を入力する第2入力手段と、
    前記低解像度画像の第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出する第1算出手段と、
    前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記高解像度画像または前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出する第2算出手段と、
    前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックと、前記高解像度画像に含まれる前記第2位置に位置する第2ブロックを設定する第1設定手段と、
    前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックになる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルが表す第3ブロックを、前記第1ブロックの高解像度化ブロックに設定する第2設定手段と、
    前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成する第3算出手段と、を具備することを特徴とする画像高解像度化装置。
  8. 縦および横の画素数を示すサイズが第1サイズである低解像度画像を入力する入力手段を有し、サイズが所望の第2サイズである第1画像を作成する画像高解像度化装置であって、
    前記第1サイズと、前記第2サイズとに応じて、高解像度化のための処理単位であるブロックサイズとして、前記第1サイズに対応する第1ブロックサイズと前記第2サイズに対応する第2ブロックサイズとを算出する第1算出手段と、
    前記第1ブロックサイズのブロックの前記低解像度画像での第1位置と、前記第2ブロックサイズのブロックの前記第1画像での該第1位置に対応する第2位置とを算出する第2算出手段と、
    前記低解像度画像に含まれる前記第1位置に位置する第1ブロックを設定する第1設定手段と、
    前記第1ブロックから、ある内挿法により前記第2ブロックサイズの第2ブロックを作成するための第1係数を、前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出する第3算出手段と、
    前記第2ブロックサイズの縦の画素数と横の画素数との積を次元とするユークリッド空間内で、低解像度化によって前記第1ブロックの一部になる前記第2ブロックサイズのブロックを示すベクトルの集合からなる線形多様体に、前記第2ブロックを示す第1ベクトルを射影した第2ベクトルを計算するための第2係数を、前記第1係数と前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを使用して算出する第4算出手段と、
    前記第1ブロックと前記第2係数とから、前記第2位置が示す位置に対応する前記第2ベクトルを算出し、該第2ベクトルが示す第3ブロックを前記第1ブロックの一部の高解像度化ブロックに設定する第2設定手段と、
    前記第1位置と前記第2位置とを変更して設定した前記高解像度化ブロックを少なくとも1つ利用することにより前記第1画像を作成する第前記第1ブロックの高解像度化ブロックに設定5算出手段と、を具備することを特徴とする画像高解像度化装置。
  9. 前記第1算出手段は、前記第1ブロックサイズと前記第2ブロックサイズとを、前記低解像度画像から前記第1画像への高解像度化率から算出することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の画像高解像度化装置。
  10. 前記低解像度画像を強調する強調手段をさらに具備することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の画像高解像度化装置。
  11. 前記第1ベクトルで示される点と前記第2ベクトルで示される点とを通る直線上の点に対応するベクトルが示す第4ブロックを、前記第1ブロックまたはその一部の前記高解像度化ブロックに設定する第3設定手段を、前記第2設定手段の代わりに有することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の画像高解像度化装置。
  12. 前記第3ブロックによる複数の高解像度化ブロックまたは前記第4ブロックによる複数の高解像度化ブロックは、それぞれ、ブロック同士が重なり合った場合には、重なり部分の画素値は、重なったブロックの間での画素値の平均値とすることを特徴とする請求項11に記載の画像高解像度化装置。
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