JP4882653B2 - 情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

Description

本発明は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに、詳細には、記録媒体に対するコンテンツの記録処理や、記録媒体に記録されたコンテンツの利用処理、さらに記録媒体に記録されたコンテンツを他の記録媒体にコピーする処理などを実行する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。

音楽、映画等のコンテンツの記録媒体として、昨今は、ＤＶＤ(Digital Versatile Disc)、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）などが利用されている。これらの情報記録媒体には、予めデータが記録され、新たなデータ書き込みを許容しない媒体（ＲＯＭ型）や、データ書き込み可能な媒体（Ｒ型、ＲＥ型など）がある。ユーザは、データ書き込み可能な情報記録媒体を利用することで、例えば、ネットワークや、公共の場所に設置された装置を介して様々なコンテンツを記録することが可能となる。

しかし、音楽データ、画像データ等、多くのコンテンツは、その作成者あるいは販売者に著作権、頒布権等が保有され、これらのコンテンツの配布に際しては、一定の利用制限、すなわち、正規なユーザに対してのみ、コンテンツの利用を許諾し、許可のない複製等が行われないようにする構成をとるのが一般的となっている。

コンテンツ利用制限の１つの手法がコンテンツを暗号化して配付し、正当なコンテンツ利用権を持つユーザや機器のみが復号を可能としたシステムである。なお、コンテンツの暗号化を行なうことで、コンテンツの利用制御を行なう構成については、例えば特許文献１に記載されている。

コンテンツの暗号化に基づくコンテンツ利用形態を実現するコンテンツの著作権保護技術に関する規格としてＡＡＣＳ(Advanced Access Content System)がある。ＡＡＣＳの規格では、コンテンツをユニットとして区分し、各ユニットに対応するユニット鍵を適用した暗号化コンテンツをディスクに記録する構成としている。ユニット鍵を格納したユニット鍵ファイルは、暗号化したユニット鍵を記録したファイルとしてディスクに記録される。さらに、暗号鍵ブロックであるＭＫＢ（Media Key Block）もディスクに記録される。

ＭＫＢは、ブロードキャストエンクリプション方式の一態様として知られる木構造の鍵配信方式に基づいて生成される暗号鍵ブロックであり、有効なライセンスを持つユーザの情報処理装置に格納されたデバイス鍵［Ｋｄ］に基づく処理（復号）によってのみメディア鍵［Ｋｍ］の取得が可能となる。メディア鍵［Ｋｍ］を利用することで、ユニット鍵ファイルに含まれる暗号化ユニット鍵を復号してユニット鍵を取得して、ユニット鍵を用いて暗号化コンテンツの復号を行なうというシーケンスとなっている。

このように、コンテンツをユニット単位に区分して、各ユニット毎に異なる暗号鍵であるユニット鍵を割り当ててコンテンツを暗号化する構成により、ユニット単位のコンテンツの利用制御を実現している。

コンテンツを記録したメディア、例えばディスクが再生のみを共用するＲＯＭ型である場合は、ディスクに対する新たなコンテンツの追加記録や、編集は実行されないので、ディスクに記録されるコンテンツや鍵情報は固定のまま変更する必要がない。しかし、一方、データ書き込みが可能なＲ型、ＲＥ型などのメディアを利用した形態では、ディスクに記録されたコンテンツが固定でなく、新たな追加コンテンツの記録や記録コンテンツの削除、更新といった処理が実行され、これらのデータ更新に応じて、ユニット鍵の追加や削除といった処理も必要となる。

ディスクに新たなコンテンツを記録する場合の処理として、
（ａ）既にコンテンツの記録されたメディア（例えばＲＯＭディスク）からＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツをコピー記録する処理、
（ｂ）コンテンツサーバからコンテンツをダウンロードしてＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、
（ｃ）は店頭や公共スペースに置かれた端末を利用して、Ｒ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、
これらの様々な処理が想定される。

このように、メディアに対するコンテンツの新たな記録を行なってユーザがこのコンテンツを再生、利用する場合、個々の記録コンテンツに対応する利用制御が必要となる。すなわち、ＲＯＭ型ディスクであれば、メディアに記録された固定されたコンテンツに対応する固定的な利用制御構成を採用することが可能であるが、Ｒ型、ＲＥ型のような追加記録が可能なメディアに適宜、コンテンツを記録することを許容した場合、メディアに対して新規に記録したコンテンツ各々に対応する利用制御を確実に行なうために、コンテンツの記録時に記録コンテンツに対応する管理情報を生成して、コンテンツとともに、メディアに記録するといった処理が必要となる。

例えば、コンテンツのコピー記録処理を実行する装置が、コンテンツ管理を行なうサーバとの通信を行い、サーバからコピー許可を得てサーバが承認した管理情報をコンテンツと共にメディアに記録する処理などを行なうことになる。コンテンツの利用制御を確実に行なうためには、このような一連の処理を、コンテンツコピー実行機器において不正が行われることなく実行させることが重要となる。また、これらの処理の効率化を図ることもコンテンツの利用を促すためには重要である。
特開２００３−１１６１００号公報

本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、記録媒体に対するコンテンツ記録処理や、記録媒体に記録されたコンテンツの利用処理、さらにメディア間のコンテンツコピー処理等を、不正を防止して効率的に実行する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。

本発明の第１の側面は、
情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション実行部と、
情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行する記録制御部とを有し、
前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
前記情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従った処理によって取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させるために必要な処理を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置にある。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットはＢＤＭＶフォーマットであり、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、ＢＤＭＶフォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従って読み出されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させるために必要な処理を行なう構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
（ａ）処理許可情報取得のためのサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからの処理許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
上記（ａ）〜（ｇ）の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、ユーザに対する処理案内データとしての表示データを生成し表示部に出力するとともに、ユーザからの入力を検出し、検出情報に応じた処理を実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーションは、前記情報処理装置の記憶手段に記録されており、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、前記記憶手段から読み出したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーションの基本データ部は前記情報処理装置の記憶手段に記録され、追加データ部はサーバが保持し、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、前記サーバから前記コンテンツ管理アプリケーションの追加データ部を取得し、前記記憶手段から読み出したコンテンツ管理アプリケーションの基本部分と併せて統合したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、第１の情報記録媒体に記録されたコンテンツを、第２の情報記録媒体にコピーするために必要な手続き処理を実行する構成であり、コピーに対する管理処理を実行する管理サーバにアクセスし、該管理サーバにコピー処理に必要なデータ送信を実行して許可情報を取得する処理を行なう構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーションは前記第１の情報記録媒体に記録され、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、前記第１の情報記録媒体から読み出したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーションは、前記管理サーバが保持し、該コンテンツ管理アプリケーションのダウンロードプログラムが前記第１の情報記録媒体に記録され、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、前記第１の情報記録媒体から読み出したダウンロードプログラムを実行して、前記管理サーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、コンテンツサーバからのコンテンツダウンロードおよび情報記録媒体に対するダウンロードコンテンツ記録に伴う手続き処理を実行する構成であり、コンテンツ提供処理を実行するコンテンツサーバにアクセスし、該コンテンツサーバにダウンロード処理に必要なデータ送信を実行してコンテンツ取得処理を行なう構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、情報記録媒体格納コンテンツの再生に際して必要となるオンライン再生情報をサーバから取得するオンライン再生処理に伴う手続き処理を実行する構成であり、オンライン再生情報の提供処理を実行するサーバにアクセスし、該サーバに対して、オンライン再生情報の受信処理に必要なデータ送信を実行してオンライン再生情報の取得処理を行なう構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、複数のコンテンツ管理アプリケーションを、情報記録媒体およびサーバから取得し、取得した複数のコンテンツ管理アプリケーションを組み合わせて実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の第２の側面は、
情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信するデータ通信部と、
前記データ通信部において受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力するデータ処理部と、
を有することを特徴とする情報処理サーバにある。

さらに、本発明の情報処理サーバの一実施態様において、前記データ処理部は、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションの更新情報を選択してデータ通信部を介して出力する処理を実行する構成であることを特徴とする。

さらに、本発明の第３の側面は、
情報処理装置において、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生制御を行なう情報処理方法であり、
コンテンツ管理アプリケーション実行部が、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション実行ステップと、
記録制御部が、情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行する記録制御ステップとを有し、
前記コンテンツ管理アプリケーション実行ステップは、
前記情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従った処理によって取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させるために必要な処理を行なうステップであることを特徴とする情報処理方法にある。

さらに、本発明の第４の側面は、
情報処理装置との通信を実行する情報処理サーバにおいて実行する情報処理方法であり、
データ通信部において、情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信するデータ通信ステップと、
データ処理部において、前記データ通信部が受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力するデータ処理ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法にある。

さらに、本発明の第５の側面は、
情報処理装置において、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生制御を行なわせるコンピュータ・プログラムであり、
コンテンツ管理アプリケーション実行部に、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行させるコンテンツ管理アプリケーション実行ステップと、
記録制御部に、情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行させる記録制御ステップとを有し、
前記コンテンツ管理アプリケーション実行ステップは、
前記情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従った処理によって取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させるために必要な処理を行なわせるステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。

さらに、本発明の第６の側面は、
情報処理装置との通信を実行する情報処理サーバにおいて情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
データ通信部に、情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信させるデータ通信ステップと、
データ処理部に、前記データ通信部が受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力させるデータ処理ステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。

なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、ＤＶＤ、ＣＤ、ＭＯなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。

本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。

本発明の一実施例の構成によれば、Ｒ／ＲＥ型ディスクなどのデータ記録可能なメディアに対するコンテンツコピー処理や、ダウンロードして記録する処理、あるいはメディアからのコンテンツ再生処理などを実行する構成において、各種の手続き、例えばサーバとの通信による許可情報の取得などをコンテンツ管理アプリケーション実行部において実行する構成とし、コンテンツ管理アプリケーションを情報記録媒体のコンテンツ記録フォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従って取得可能なデータとして設定したので、通常のコンテンツ再生と同様の手続きによってアプリケーションを開始することができ、コンテンツコピーやコンテンツ利用処理を効率的に行なうことが可能となる。

以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行なう。
１．コンテンツ記録処理を行なう複数の処理例について、
２．コンテンツ記録再生処理例および記録データの詳細について
（２−１）メディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））
（２−２）サーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）
（２−３）コンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）
３．本発明の処理に従ったコンテンツ記録および利用処理例
（３−１）コンテンツ管理アプリケーションの実行によるメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）
（３−１−ａ）メディアに記録されたコンテンツ管理アプリケーションを利用した処理例
（３−１−ｂ）メディアに記録されたダウンロード処理アプリケーションを利用した処理例
（３−１−ｃ）コンテンツ管理装置が独自にサーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する処理例
（３−１−ｄ）コンテンツ管理装置の保持する基本コンテンツ管理アプリケーションと、サーバから取得する追加プログラム、データ等を利用した処理例
（３−１−ｅ）管理サーバから差替えまたは追加コンテンツデータを取得して、コピー処理に併せてサーバからの取得データを記録する処理例
（３−２）コンテンツ管理アプリケーションを利用したサーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）
（３−３）コンテンツ管理アプリケーションを利用したコンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）
４．情報処理装置の機能、構成について

［１．コンテンツ記録処理を行なう複数の処理例について］
まず、本発明の想定するコンテンツの記録、利用例について、図を参照して説明する。本発明は、記録媒体に対するコンテンツ記録処理や、記録媒体に記録されたコンテンツの利用処理、さらにメディア間のコンテンツコピー処理等を、不正を防止して効率的に実行する情報処理装置を提供するものである。例えば、データ書き込みが可能なＲ型、ＲＥ型などの情報記録媒体（メディア）に、ユーザが任意のタイミングでコンテンツを記録して利用する処理を想定している。

情報記録媒体（メディア）に新たなコンテンツを記録する処理例としては、
（ａ）既にコンテンツの記録されたメディア（例えばＲＯＭディスク）からＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツをコピー記録する処理、
（ｂ）コンテンツサーバからコンテンツをダウンロードしてＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、
（ｃ）店頭や公共スペースに置かれた端末を利用して、Ｒ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、
これらの処理が想定される。

（ａ）の処理は、例えば、図１（ａ）に示すように、ユーザ１が、既にコンテンツの記録されたメディアであるＲＯＭディスク２をデータ再生装置３にセットして、ＲＯＭディスク２から読み取られたコンテンツを例えばＲ型、ＲＥ型などのデータ書き込み可能なＲ／ＲＥディスク５、具体的には例えばＤＶＤ、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）などのＲ／ＲＥディスク５をＰＣなどのデータ記録装置４にセットしてコピーを行なう処理である。なお、このようなコンテンツコピー処理を行なう場合、コンテンツが利用制御コンテンツである場合は、管理サーバ６とネットワーク７を介して接続して、コンテンツコピーの許可を得た上で、コピーが実行される。このような管理サーバの管理の下でのコンテンツコピー処理をＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）と呼び、管理サーバ６はＭＣサーバと呼ばれる。

（ｂ）の処理は、図２（ｂ）に示すように、ユーザ１１の保持するＰＣなどの情報処理装置１３にユーザの保持するメディア、例えばデータ書き込み可能なメディアであるＲ型またはＲＥ型のディスク１２、具体的にはＤＶＤ、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）などを装着し、ネットワーク１５を介してコンテンツサーバ１４からコンテンツを受信して記録する処理である。このコンテンツ提供処理は、ダウンロード型コンテンツ提供処理であり、ＥＳＴ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｓｅｌｌ Ｔｈｒｏｕｇｈ）と呼ぶ。なお、コンテンツサーバ１４をＥＳＴサーバと呼ぶ。

（ｃ）の処理は、図２（ｃ）に示すように、ユーザ２１が、例えばコンビニや駅などの公共スペースに設置された端末としてのコンテンツサーバ２４を利用してコンテンツを記録購入する例であり、ユーザ２１の保持するデータ書き込み可能なメディアであるＲ型またはＲＥ型のディスク２２、例えばＤＶＤ、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）をコンビニ２３の端末としてのコンテンツサーバ２４にセットして、ユーザ２１のコンテンツ選択などの操作によって、所望のコンテンツをディスク２２に記録する処理である。このコンテンツ提供処理は、共用端末利用コンテンツ提供処理であり、ＭｏＤ（Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ ｏｎＤｅｍａｎｄ）と呼ぶ。なお、コンテンツサーバ２４をＭｏＤサーバと呼ぶ。

このように、データ記録可能なＲ／ＲＥ型ディスクなどのメディアに、ユーザの意思に基づいてコンテンツ記録を行ない、記録コンテンツを利用（再生など）する構成において、コンテンツが例えば著作権保護対象コンテンツなどである場合、無秩序な利用を防止するための利用制御が必要となる。前述したように、コンテンツの著作権保護技術に関する規格としてＡＡＣＳ(Advanced Access Content System)がある。ＡＡＣＳの規格では、コンテンツをユニットとして区分し、各ユニットに対応するユニット鍵を適用した暗号化コンテンツをディスクに記録する構成としている。

例えばディスクが再生のみを共用するＲＯＭ型である場合、ディスクに対する新たなコンテンツの追加記録や、編集は実行されないので、ディスクに記録されたコンテンツに対応するユニット鍵を格納したユニット鍵ファイルや、記録コンテンツに対応する使用許諾情報をディスクに記録した状態でユーザに提供することが可能となるが、データ書き込みが可能なＲ型、ＲＥ型などのメディアを利用したコンテンツ利用形態では、メディアの記録コンテンツが固定でなく、新たな追加コンテンツの記録や記録コンテンツの削除、更新といった処理が実行され、これらのデータ更新に応じて、ユニット鍵の追加や削除といった処理も必要となる。

すなわち、ユーザが新たに記録するコンテンツに対応するユニット鍵や、使用許諾情報など、個別のコンテンツ対応する利用制御を確実に行なうためのディスク記録情報の追加や更新が必要となる。

［２．コンテンツ記録再生処理例およびメディア記録データの詳細について］
次に、上述したようなデータ書き込みが可能なＲ型、ＲＥ型などのメディアに対して、コンテンツを記録する具体的処理シーケンスおよび再生処理について説明する。
上述したように、コンテンツの記録処理態様としては、以下の記録処理態様がある。
（ａ）ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）
既にコンテンツの記録されたメディア（例えばＲＯＭディスク）からＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツをコピー記録する処理、
（ｂ）ＥＳＴ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｓｅｌｌ Ｔｈｒｏｕｇｈ）
コンテンツサーバからコンテンツをダウンロードしてＲ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、
（ｃ）ＭｏＤ（Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ ｏｎＤｅｍａｎｄ）
店頭や公共スペースに置かれた端末を利用して、Ｒ型、ＲＥ型などのメディアにコンテンツを記録する処理、

以下、下記の２つのコンテンツ記録処理例および１つの再生処理例について、順次、説明する。
（２−１）メディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））
（２−２）サーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）
（２−３）コンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）

（２−１）メディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））
まず、メディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））、すなわち、図１を参照して説明したメディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））のシーケンスについて図３を参照して説明する。

図３には、左からコンテンツ記録済みのＲＯＭディスク１１０、ＲＯＭディスク１１０からコンテンツ等のデータを読み取り、データ記録可能なメディアであるＲ／ＲＥディスク１５０に記録する処理を行なうコンテンツ管理装置１２０、コンテンツのコピー先であるデータ記録可能なＲ，ＲＥ型のディスクとしてのＲ／ＲＥディスク１５０、さらに、このコンテンツコピー処理の許可、管理データの提供処理を実行する管理サーバ（ＭＣサーバ）１４０を示している。コンテンツ管理装置１２０は、例えばＰＣ、再生装置などによって構成され、ＲＯＭディスク１１０からの読み取りデータを入力して、Ｒ／ＲＥディスク１５０に対する記録データを出力する機能を有する情報処理装置である。Ｒ／ＲＥディスク１５０は、データを書き込むことが可能なメディアであり、具体的には例えばＲ型、ＲＥ型のＢｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）、ＤＶＤディスクなどである。

ＲＯＭディスク１１０には、図に示すように利用制御対象コンテンツである暗号化コンテンツ１１３が記録されている。暗号化コンテンツ１１３は、例えば高精細動画像データであるＨＤ（High Definition）ムービーコンテンツなどの動画コンテンツのＡＶ(Audio Visual)ストリーム、あるいは音楽データ、ゲームプログラム、画像ファイル、音声データ、テキストデータなどからなるコンテンツである。さらに、暗号化コンテンツの復号に適用する鍵情報、利用制御情報などによって構成される管理データ（ＡＡＣＳ Ｄａｔａ）１１２、さらに、ＲＯＭディスク１１０に格納されたコンテンツのコピー処理を実行する場合に利用されるコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）１１１が格納されている。

暗号化コンテンツ１１３は、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）単位の利用管理構成を有し、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）単位で異なるユニット鍵（ＣＰＳユニット鍵）が適用された暗号化コンテンツである。すなわち、ユニット単位の区分データ毎の異なる利用制御を実現するため、ユニット毎に異なる鍵（ＣＰＳユニット鍵またはユニット鍵（あるいはタイトル鍵と呼ぶ場合もある））が割り当てられ暗号化されて格納される。１つのユニット鍵が割り当てられるコンテンツ単位をコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）と呼ぶ。

コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の設定態様について、図４を参照して説明する。図４に示すように、コンテンツは、（Ａ）インデックス２１０、（Ｂ）ムービーオブジェクト２２０、（Ｃ）プレイリスト２３０、（Ｄ）クリップ２４０の階層構成を有し、再生アプリケーションによってアクセスされるインデックスファイルとしてのタイトルが指定されると、タイトルに関連付けられた再生プログラムが指定され、指定された再生プログラムのプログラム情報に従ってコンテンツの再生順等を規定したプレイリストが選択され、プレイリストに規定されたクリップ情報によって、コンテンツ実データとしてのＡＶストリームあるいはコマンドが読み出されて、ＡＶストリームの再生、コマンドの実行処理が行われる。図４に示す階層型のデータ構成はＢｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）のデータ記録構成であるＢＤＭＶフォーマットに従ったデータ構成である。

図４には、２つのＣＰＳユニットを示している。これらは、情報記録媒体に格納されたコンテンツの一部を構成している。ＣＰＳユニット１，２７１、ＣＰＳユニット２，２７２の各々は、アプリケーションインデックスとしてのタイトルと、再生プログラムファイルとしてのムービーオブジェクトと、プレイリストと、コンテンツ実データとしてのＡＶストリームファイルを含むクリップを含むユニットとして設定されたＣＰＳユニットである。

コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）１，２７１には、タイトル１，２１１とタイトル２，２１２、再生プログラム２２１，２２２、プレイリスト２３１，２３２、クリップ２４１、クリップ２４２が含まれ、これらの２つのクリップ２４１，２４２に含まれるコンテンツの実データであるＡＶストリームデータファイル２６１，２６２がコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）１，２７１に対応付けて設定される暗号鍵であるユニット鍵：Ｋｕ１を適用して暗号化される。

コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）２，２７２には、タイトル３，２１３、再生プログラム２２４、プレイリスト２３３、クリップ２４３が含まれ、クリップ２４３に含まれるコンテンツの実データであるＡＶストリームデータファイル２６３がコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）２，２７２に対応付けて設定される暗号鍵であるユニット鍵：Ｋｕ２を適用して暗号化される。

例えば、ユーザがコンテンツ管理ユニット１，２７１に対応するアプリケーションファイルまたはコンテンツ再生処理を実行するためには、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）１，２７１に対応付けて設定された暗号鍵としてのユニット鍵：Ｋｕ１を取得して復号処理を実行することが必要であり、復号処理を実行後、アプリケーションプログラムを実行してコンテンツ再生を行なうことができる。コンテンツ管理ユニット２，２７２に対応するアプリケーションファイルまたはコンテンツ再生処理を実行するためには、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）２，２７２に対応付けて設定された暗号鍵としてのユニット鍵：Ｋｕ１を取得して復号処理を実行することが必要となる。

コンテンツを再生する情報処理装置において実行される再生アプリケーションプログラムは、ユーザの再生指定コンテンツに対応したコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）を識別し、識別したＣＰＳ管理ユニット情報に対応するＣＰＳ暗号鍵の取得処理を実行する。ＣＰＳ暗号鍵が取得できない場合には、再生不可能のメッセージ表示などを行なう。また、再生アプリケーションプログラムは、コンテンツ再生実行時におけるコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の切り替えの発生の検出を行ない、必要な鍵の取得、再生不可能のメッセージ表示などを行なう。

再生アプリケーションプログラムは、図５に示すようなユニット構成およびユニット鍵管理テーブルに基づく再生管理を実行する。ユニット構成およびユニット鍵管理テーブルは、図５に示すように、アプリケーション層のインデックスまたはアプリケーションファイル、またはデータグループに対応するコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）と、ユニット鍵情報を対応付けたテーブルである。再生アプリケーションプログラムは、この管理テーブルに基づく管理を行う。

再生アプリケーションプログラムは、例えば、アプリケーションインデックスの切り替えによって、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の切り替えが発生したことを検知すると、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の切り替えによって適用する鍵の切り替えを行う。あるいはユニット鍵の取得が必要であることのメッセージ表示などの処理を実行する。

例えばコンテンツ再生処理を実行している再生装置に、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）１，２７１のユニット鍵Ｋｕ１が格納されており、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）２，２７２のユニット鍵Ｋｕ２も格納されている場合、コンテンツ再生処理を統括的に制御する再生アプリケーションプログラムは、アプリケーションのユニット間の切り替えやコンテンツの切り替えがあったことを検知すると、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の切り替えに対応したユニット鍵の切り替え、すなわちＫｕ１→Ｋｕ２の切り替えを行う。

また、コンテンツ再生処理を実行している再生装置に、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）１，２７１のユニット鍵Ｋｕ１が格納されており、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）２，２７２のユニット鍵Ｋｕ２が格納されていない場合は、コンテンツ再生処理を統括的に制御する再生アプリケーションプログラムは、アプリケーションのユニット間の切り替えやコンテンツの切り替えがあったことを検知すると、ユニット鍵の取得が必要であることのメッセージ表示などの処理を実行する。

図３に戻りＲＯＭディスク１１０のその他の記録情報について説明する。図３のＲＯＭディスク１１０の記録情報として示す管理データ１１２は、コンテンツの著作権保護技術に関する規格管理システムであるＡＡＣＳ(Advanced Access Content System)の規定する管理データであり、暗号化コンテンツ１１３の復号に適用する鍵（ユニット鍵）を格納したＣＰＳユニット鍵ファイル、使用許諾情報、コンテンツの正当性を示すコンテンツ証明書（ＣＣ：Content Certificate）、さらに、ＣＰＳユニット鍵を取得するためのメディアキーを格納した暗号鍵ブロックであるＭＫＢ（Media Key Block）等を含むデータである。

ＭＫＢ（Media Key Block）について簡単に説明する。ＭＫＢはブロードキャストエンクリプション方式の一態様として知られる木構造の鍵配信方式に基づいて生成される暗号鍵ブロックである。ＭＫＢは有効なライセンスを持つユーザの情報処理装置に格納されたデバイス鍵［Ｋｄ］に基づく処理（復号）によってのみ、コンテンツの復号に必要な鍵であるメディア鍵［Ｋｍ］の取得を可能とした鍵情報ブロックである。これはいわゆる階層型木構造に従った情報配信方式を適用したものであり、ユーザデバイス（情報処理装置）が有効なライセンスを持つ場合にのみ、メディア鍵［Ｋｍ］の取得を可能とし、無効化（リボーク処理）されたユーザデバイスにおいては、メディア鍵［Ｋｍ］の取得が不可能となる。

図３のＲＯＭディスク１１０の記録情報として示すコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）１１１は、情報記録媒体に記録されたコンテンツのコピー処理を実行する際に適用するファイルであり、例えば、以下の情報を含むＸＭＬ記述データファイルである。
（ａ）コンテンツＩＤ：情報記録媒体（ＲＯＭディスク）に記録されたコンテンツを一意に示す識別子（ＩＤ）例えばコンテンツコード情報としてのＩＳＡＮナンバーが用いられる。
（ｂ）ＵＲＩ（ＵＲＬ）：コンテンツコピーを実行する際にコピーの許可、バインド処理よるトークンの生成などを実行する管理サーバ接続用の情報である。例えば図１に示す構成における管理サーバ６に対するアクセス情報であり、図３に示す構成における管理サーバ１４０に対するアクセス情報である。
（ｃ）ディレクトリ名、ファイル名（Ｄｉｒｅｃｔｏｒｙ Ｎａｍｅ／Ｆｉｌｅ Ｎａｍｅ）コピー処理を許容するデータを記録したディレクトリ、ファイル名に関する情報である。

ＲＯＭディスク１１０に記録されている暗号化コンテンツ１１３をＲ／ＲＥディスク１５０にコピーする場合、まず、コンテンツ管理装置１２０は、ＲＯＭディスク１１０に記録されているコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）１１１を適用して、管理サーバ１４０にアクセスを実行する。この際、コピー処理対象となるコンテンツに対応するコンテンツＩＤが管理サーバ１４０に送信される。

管理サーバ１４０は、ステップＳ１１において、コンテンツＩＤに基づいて、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置１２０に送信する。例えば、コンテンツコピーが許容されるか否か、コピー処理の料金などの情報からなるリストである。コンテンツ管理装置１２０は、許容処理リストをディスプレイに表示して、ステップＳ１２において、ユーザが実行する処理を選択すると、管理サーバ１４０との間で決済データ１３１の転送が実行され、ステップＳ１３で管理サーバが処理を許可して許可情報をコンテンツ管理装置１２０に送信する。

コンテンツ管理装置１２０は、ステップＳ１４において、管理サーバ１４０から受信した許可情報１２２を適用して、ＲＯＭディスク１１０から読み込んだ管理データ１１２を、Ｒ／ＲＥディスク１５０に記録するコピーコンテンツ対応の管理データに変換する処理を実行する。例えば、コピーコンテンツ対応の暗号鍵（ユニット鍵）の追加や、使用許諾情報、コンテンツ証明書等をコピーコンテンツ対応のデータに変更する処理を行なう。これらのデータ変換に必要な情報は、許可情報１２２に含まれる。変換された管理データ（ＣＰデータ）１５１はＲ／ＲＥディスク１５０に記録される。

コンテンツ管理装置１２０は、さらに、ステップＳ１５において、ＲＯＭディスク１１０に記録された暗号化コンテンツ１１３を入力し、例えばフォーマット変換などのデータ変換を実行したコンテンツコピーデータを出力する。このようにして、ＲＯＭディスク１１０に記録されたコンテンツのコピーデータが、Ｒ／ＲＥディスク１５０に暗号化コンテンツ１５２として記録される。

なお、コンテンツコピー処理に際しては、コンテンツ管理装置１２０と、管理サーバ１４０間で、例えば、Ｒ／ＲＥディスク１５０のメディア識別子（シリアルナンバー）の確認、メディア識別子に対する管理サーバ１４０の秘密鍵による署名処理によってトークンを生成し、トークンを管理データとして含める場合もある。このトークン等からなる管理データを図３では管理サーバ１４０内に示す管理データ１４１として示している。Ｒ／ＲＥディスク１５０に記録される管理データ（ＣＰデータ）１５１には、これらのトークン情報が含まれる場合がある。なお、トークンのデータ構成については後述する。

Ｒ／ＲＥディスク１５０に記録される管理データ１５１は、Ｒ／ＲＥディスク１５０に記録するコンテンツに対応する使用許諾情報、コンテンツ証明書や、ＭＫＢ、ＣＰＳユニット鍵ファイル、トークンなどから構成される。

（２−２）サーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）
次に、サーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）すなわち、図２（ｂ），（ｃ）に示すコンテンツサーバを適用したコンテンツ記録処理例について説明する。

図６は、右からコンテンツサーバ３１０、Ｒ型、ＲＥ型などのデータ書き込み可能なメディアに対してコンテンツの記録処理制御を実行するコンテンツ管理装置３２０、Ｒ型、ＲＥ型などのデータ書き込み可能なメディアとしてのディスク３３０、ディスク３３０を装着して再生する再生装置３４０を示している。コンテンツ管理装置３２０は、例えばＰＣ，再生装置、公共端末などであり、サーバから送信されるコンテンツを入力し、Ｒ／ＲＥディスク３３０に対する記録データを出力する処理を実行する情報処理装置である。

なお、図２（ｂ）のようなダウンロード型コンテンツ提供処理構成（ＥＳＴ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｓｅｌｌ Ｔｈｒｏｕｇｈ））では図６に示すコンテンツサーバ３１０が図２に示すコンテンツサーバ１４に相当し、図６に示すコンテンツ管理装置３２０、再生装置３４０は、図２（ｂ）に示すユーザの所有するＰＣなどの情報処理装置１３に相当する。

また、図２（ｃ）のような共用端末利用コンテンツ提供処理構成（Ｍｏｄ（Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ ｏｎ Ｄｅｍａｎｄ））の場合は、図６に示すコンテンツ管理装置３２０が、図２（ｃ）に示すコンテンツサーバ２４に相当し、図６に示すコンテンツサーバ３１０は、図２（ｃ）に示すコンテンツサーバ２４にネットワーク接続されたサーバに相当し、図６に示す再生装置３４０は、図２（ｃ）には示されないユーザの所有する再生装置に相当する。

図６に示すコンテンツサーバ３１０は、例えばユーザの所有するデータ記録可能なディスク３３０に対して、新たなコンテンツを記録するとともに、この記録コンテンツに対応する利用制御を実現するための様々なデータ、例えばコンテンツの復号に適用するユニット鍵や、使用許諾情報などを記録する。

まず、コンテンツ提供サーバの実行する処理の説明の前に、ディスク３３０に記録されるデータについて説明する。図６に示すディスク３３０は、データを書き込むことが可能なメディアであり、具体的には例えばＲ型、ＲＥ型のＢｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）、ＤＶＤディスクなどである。ディスク３３０には、暗号化コンテンツ３３５の他、様々なデータが記録される。これらのデータは、コンテンツの利用制御のために必要となるデータであり、基本的に、ＡＡＣＳの規定に従ったコンテンツ利用制御を実現するために記録されるデータである。まず、これらのデータの概要について説明する。

ディスク３３０に記録される暗号化コンテンツ３３５は、例えば高精細動画像データであるＨＤ（High Definition）ムービーコンテンツなどの動画コンテンツのＡＶ(Audio Visual)ストリーム、あるいは音楽データ、ゲームプログラム、画像ファイル、音声データ、テキストデータなどからなるコンテンツである。

情報記録媒体に格納されるコンテンツは、先に図４、図５を参照して説明したようにユニット単位の区分データ毎の異なる利用制御を実現するため、ユニット毎に異なる鍵（ＣＰＳユニット鍵またはユニット鍵（あるいはタイトル鍵と呼ぶ場合もある））が割り当てられ暗号化されて格納される。１つのユニット鍵が割り当てられるコンテンツ単位をコンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）と呼ぶ。

コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の設定態様は、先に図４を参照して説明したとおりである。暗号化コンテンツ３３５以外のデータについて説明する。

（１）コンテンツ証明書（ＣＣ：Content Cert）
コンテンツ証明書３３１は、ディスク３３０に格納された暗号化コンテンツ３３５が改竄のない正当なコンテンツであることを証明するための証明書である。暗号化コンテンツ１３７の構成データから生成されるハッシュ値を格納したテーブルであるコンテンツハッシュテーブル（ＣＨＴ）の要約値（ダイジェストハッシュ）が格納され管理者の署名がなされている。

コンテンツ証明書３３１は、情報記録媒体に格納されたコンテンツの正当性を示すための証明書であり、図７に示すように、コンテンツハッシュテーブル（ＣＨＴ）に格納された照合用ハッシュユニットに基づくコンテンツハッシュダイジェスト等のデータが格納され、さらにコンテンツ管理者としての管理センタによる電子署名が付加される。ヘッダ部には、コンテンツ証明書の識別子（ＩＤ）などが含まれる。

コンテンツ証明書に登録されるハッシュダイジェストについて、さらに、図８を参照して説明する。図８（ａ）は、コンテンツ証明書の構成を示している。ヘッダ以下、複数のハッシュダイジェスト（０）〜（ｎ）が登録され、署名が付与されている。

ハッシュダイジェストは、図７（ｂ）に示すコンテンツハッシュテーブルに登録されたハッシュユニットのダイジェスト値である。コンテンツハッシュテーブルは、情報記録媒体に記録されたコンテンツに対応して設定される。例えば１つのＣＰＳユニットに対応して１つのコンテンツハッシュテーブルが設定され登録される。コンテンツハッシュテーブルには、複数のコンテンツハッシュが記録される。

コンテンツハッシュは、図８（ｃ）に示すコンテンツの構成データから選択されるハッシュユニット（例えば１９２ＫＢ）に基づいて生成されるハッシュ値である。図８（ｃ）は例えば１つのＣＰＳユニットに属する１つのコンテンツであり、このコンテンツから複数のデータ部分がハッシュユニットとして設定され、それぞれのハッシュユニットの構成データに基づいて算出されたハッシュ値が、コンテンツハッシュテーブルに記録される。

さらに、コンテンツハッシュテーブルの登録データ全体に基づいて新たなハッシュ値が算出され、これがハッシュダイジェストとして図８（ａ）に示すコンテンツ証明書に登録されることになる。すなわちハッシュダイジェストは、情報記録媒体に記録されるコンテンツ（ＣＰＳユニット）毎に設定されるハッシュ値となる。

図８（ｂ）に示すコンテンツハッシュテーブルは、例えばコンテンツ再生を実行する前に実行するコンテンツの改ざん検証処理に適用される。例えば、再生対象コンテンツに設定されたハッシュユニットを選択して、予め定められたハッシュ値算出アルゴリズムに従ってハッシュ値を算出し、この算出ハッシュ値が、コンテンツハッシュテーブルに登録されたコンテンツハッシュと一致するか否かによって、コンテンツが改ざんされているか否かを判定する処理を行なう。

（２）メディア識別子
メディア識別子（メディアＩＤ）３３２は、情報記録媒体としてのディスク固有の識別情報であり、例えばディスク個別に設定されたシリアルナンバーである。なお、メディア識別子は、データ記録領域とは異なる領域に記録されるのが一般的であり、書き換えを防止するため、例えば、ディスクの内周領域に物理的に書き込まれている。

（３）トークン
トークン（Ｔｏｋｅｎ）３３３は、Ｒ／ＲＥディスクなどのデータ記録可能なメディアに対するコンテンツ記録を行う際に、コンテンツとともに記録されるデータであり、コンテンツを提供した装置、すなわち、例えば図２（ｂ）に示すコンテンツサーバ１４や、図２（ｃ）に示す端末としてのコンテンツサーバ２４によって生成されて記録される。なお、図１に示すＲＯＭディスクからのコピー処理による記録に際しても、管理サーバ（ＭＣサーバ）において生成されたトークンが記録される。

トークンのデータ構成例について図９を参照して説明する。トークンは、図９に示すように、コンテンツの提供処理を実行するコンテンツサーバのサーバ情報３５１、例えばサーバの公開鍵やサーバ識別子（ＩＤ）などからなるサーバ情報３５１と、コンテンツを記録しようとする情報記録媒体の識別情報、すなわち前述のメディア識別子を含むデータに対して、コンテンツサーバの秘密鍵を適用して生成した署名データ３５２によって構成される。なお、署名データ３５２は、メディア識別子と、例えばコンテンツ証明書等の証明書データＩＤを含むデータに対する署名データとしてもよい。

図６に示すディスク３３０に記録されたトークン３３３は、再生装置３４０において、暗号化コンテンツ３３５を復号して再生する場合、再生装置３４０において読み取られて、コンテンツサーバの公開鍵を適用した電子署名の検証を行い、トークンの正当性を確認する処理が実行される。この処理によって、暗号化コンテンツ３３５の供給元が正当な装置であることを確認した後、コンテンツの復号が許容される構成となっている。

（４）管理データ（ＡＡＣＳ ｄａｔａ）
管理データ（ＡＡＣＳ ｄａｔａ）３３４は、コンテンツの著作権保護技術に関する規格管理システムであるＡＡＣＳ(Advanced Access Content System)の規定する管理データであり、暗号化コンテンツ３３５の復号に適用する鍵（ユニット鍵）を格納したＣＰＳユニット鍵ファイル、使用許諾情報、さらに、ＣＰＳユニット鍵を取得するためのメディアキーを格納した暗号鍵ブロックであるＭＫＢ（Media Key Block）等を含むデータである。

ＣＰＳユニット鍵ファイルは、先に図５を参照して説明したように暗号化したユニット鍵を記録したファイルであり、コンテンツ再生を実行する場合は、所定の予め定められたシーケンスでＣＰＳユニット鍵ファイルに含まれる暗号化されたユニット鍵を復号することが必要となる。使用許諾情報には、例えばコピー・再生制御情報（ＣＣＩ）が含まれる。すなわち、暗号化コンテンツ３３５に対応する利用制御のためのコピー制限情報や、再生制限情報である。このコピー・再生制御情報（ＣＣＩ）は、コンテンツ管理ユニットとして設定されるＣＰＳユニット個別の情報として設定される場合や、複数のＣＰＳユニットに対応して設定される場合など、様々な設定が可能である。ＭＫＢ（Media Key Block）は先に説明したように、木構造の鍵配信方式に基づいて生成される暗号鍵ブロックであり、有効なライセンスを持つユーザの情報処理装置に格納されたデバイス鍵［Ｋｄ］に基づく処理（復号）によってのみ、コンテンツの復号に必要な鍵であるメディア鍵［Ｋｍ］の取得を可能とした鍵情報ブロックである。

コンテンツサーバ３１０は、ディスク３３０に記録されたメディア識別子３３２を取得し、その他のデータ、例えば、コンテンツ証明書（ＣＣ）等の証明書データＩＤ等を含めて、コンテンツサーバ３１０の保持するサーバ秘密鍵３１２を適用して、署名データを生成する。この処理が図６に示すコンテンツサーバ３１０の実行する処理ステップＳ２１のバインド処理である。

ステップＳ２１のバインド処理によって生成されたトークン３１３はコンテンツ管理装置３２０に提供され、コンテンツ管理装置３２０は各種の提供データに基づいてディスク３３０に対する記録データを生成する。この結果として、ディスク３３０には図に示すように、暗号化コンテンツ３３５他、様々なデータが記録されることになる。

再生装置３４０は、コンテンツ再生に際して、図に示すステップＳ３１において、ディスク３３０に記録された各データに基づく鍵生成処理、データ検証処理を実行し、暗号化コンテンツの復号に必要なＣＰＳユニット鍵を取得して、ステップＳ３２において、暗号化コンテンツの復号、再生を実行する。

なお、ステップＳ３１の処理には、再生装置３４０の保持するデバイス鍵［Ｋｄ］３４１を利用してＭＫＢからメディア鍵［Ｋｍ］を取得する処理、ＣＰＳユニット鍵ファイルに含まれる暗号化ユニット鍵の復号処理、コンテンツ証明書に含まれる署名検証、コンテンツハッシュテーブル（ＣＨＴ）のハッシュ値を適用したコンテンツ検証処理、トークン３３３の検証処理等が含まれる。トークン３３３の検証には、コンテンツサーバ３１０の公開鍵を適用した署名検証処理が含まれ、署名検証の成立が確認されることがコンテンツ再生の１つの条件となる。

（２−３）コンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）
次に、ＲＯＭディスクの格納コンテンツを再生する際に、サーバからサブコンテンツを受領して再生するオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）について、図１０を参照して説明する。この処理は、例えば、図１０に示すＲＯＭディスク３８０に映画コンテンツが暗号化コンテンツ３８２として格納され、再生装置３７０が、暗号化コンテンツ３８２の再生処理に際して、コンテンツサーバ３６０から字幕データであるサブ暗号化コンテンツ３６２を受信してハードディスク等のローカル記憶装置３７１に格納して、ＲＯＭディスク３８０に格納された暗号化コンテンツ３８２と、ローカル記憶装置３７１に格納されたサブ暗号化コンテンツ３７３を併せて再生（Ｓ４１）する処理である。

なお、サブ暗号化コンテンツは、字幕データに限らず、ＲＯＭディスク３８０に格納された暗号化コンテンツ３８２の再生に必須となるサブデータや、補助的なデータなどによって構成される。再生装置３７０は、このようなコンテンツ再生を行なう場合、サブ暗号化コンテンツ３７３の復号に適用するタイトルキー（ＣＰＳユニットキー）３６１をサーバ３６０から受領してローカル記憶装置３７１に記憶し、ローカル記憶装置３７１に記憶したタイトルキー（ＣＰＳユニットキー）３７２を適用してサブ暗号化コンテンツ３７３の復号を行なう。

すなわち、ステップＳ４１の再生に際して、再生装置３７０はＲＯＭディスク３８０に格納された暗号化コンテンツ３８２については、管理データ３８１に含まれるＣＰＳユニット鍵ファイルからＣＰＳユニット鍵を取得し復号を実行し、サブ暗号化コンテンツ３７３については、サーバ３６０から受領したタイトルキー（ＣＰＳユニットキー）３７２によって復号を行なう。再生処理においては、例えば複数のファイルシステムを統合して処理を実行させるＶＦＳ（バーチャル・ファイルシステム）を適用した処理が実行される。なお、ＲＯＭディスク３８０に格納された暗号化コンテンツ３８２についての復号に適用する鍵もサーバ３６０から受領する構成としてもよい。

［３．本発明の処理に従ったコンテンツ記録および利用処理例］
上述したように、利用制御対象コンテンツをＲＯＭディスクから、あるいはサーバから取得してＲ／ＲＥディスク等のデータ記録可能なメディアに記録する処理や、ディスクに記録されたコンテンツに併せてサーバからサブコンテンツを取得してコンテンツ再生を行なう場合などには、サーバとの通信に基づくコンテンツ利用の確認やコピー許可の確認が必要となる。すなわち、コンテンツ管理装置や再生装置では、
サーバとの通信によって処理の実行許可を受領する処理が必要であり、
処理許可の受理を条件として、その後の処理、すなわちコンテンツのコピー、コンテンツのダウンロード記録、コンテンツの再生利用等が実行されることになる。

本発明では、記録媒体に対するコンテンツ記録処理や、記録媒体に記録されたコンテンツの利用処理、さらにメディア間のコンテンツコピー処理等を、不正を防止して効率的に実行する構成を実現する。具体的には、先に図４を参照して説明した階層型のデータ構成であるＢＤＭＶフォーマットに従った記録データの再生の可能な装置において効率的に上述の様々な処理を実行することを可能とするため、上述の処理、すなわちサーバからの処理許可や、サーバからのコンテンツ取得などの処理を図４に示すＢＤＭＶフォーマットにおけるインデックスによって指定されるプログラムによって実行する構成としたものである。以下、本発明に従った複数の処理例について説明する。

（３−１）コンテンツ管理アプリケーションの実行によるメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）
（３−１−ａ）メディアに記録されたコンテンツ管理アプリケーションを利用した処理例
まず、図１１を参照して、コンテンツ管理装置において、メディアに記録されたコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する。

図１１は、先に図３を参照して説明したメディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））のシーケンスに相当する本発明の一実施例の処理シーケンスを説明する図である。すなわち、先に図１を参照して説明したメディア間のコピー処理を行なう処理例である。

図１１には、左からコンテンツ記録済みのＲＯＭディスク５１０、ＲＯＭディスク５１０からコンテンツ等のデータを読み取り、データ記録可能なメディアであるＲ／ＲＥディスク５５０に記録する処理を行なうコンテンツ管理装置５２０、コンテンツのコピー先であるデータ記録可能なＲ，ＲＥ型のディスクとしてのＲ／ＲＥディスク５５０、さらに、このコンテンツコピー処理の許可、管理データの提供処理を実行する管理サーバ（ＭＣサーバ）５４０を示している。コンテンツ管理装置５２０は、例えばＰＣ、再生装置などによって構成され、ＲＯＭディスク５１０からの読み取りデータを入力して、Ｒ／ＲＥディスク５５０に対する記録データを出力する機能を有する情報処理装置である。Ｒ／ＲＥディスク５５０は、データを書き込むことが可能なメディアであり、具体的には例えばＲ型、ＲＥ型のＢｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）、ＤＶＤディスクなどである。

ＲＯＭディスク５１０には、図に示すように利用制御対象コンテンツである暗号化コンテンツ５１３が記録されている。暗号化コンテンツ５１３は、例えば高精細動画像データであるＨＤ（High Definition）ムービーコンテンツなどの動画コンテンツのＡＶ(Audio Visual)ストリーム、あるいは音楽データ、ゲームプログラム、画像ファイル、音声データ、テキストデータなどからなるコンテンツである。さらに、暗号化コンテンツの復号に適用する鍵情報、利用制御情報などによって構成される管理データ（ＡＡＣＳ Ｄａｔａ）５１２、さらに、ＲＯＭディスク５１０に格納されたコンテンツのコピー処理を実行する場合に利用されるコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１が格納されている。さらに、本処理例においては、コンテンツコピー処理において必要となる処理を実行させるプログラムであるコンテンツ管理アプリケーション５１４がＲＯＭディスク５１０に記録されている。

暗号化コンテンツ５１３は、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）単位の利用管理構成を有し、コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）単位で異なるユニット鍵（ＣＰＳユニット鍵）が適用された暗号化コンテンツである。すなわち、先に、図３、図４を参照して説明したようにユニット単位の区分データ毎の異なる利用制御を実現するため、ユニット毎に異なる鍵（ＣＰＳユニット鍵）が割り当てられ暗号化されて格納されている。

管理データ５１２は、コンテンツの著作権保護技術に関する規格管理システムであるＡＡＣＳ(Advanced Access Content System)の規定する管理データであり、暗号化コンテンツ５１３の復号に適用する鍵（ユニット鍵）を格納したＣＰＳユニット鍵ファイル、使用許諾情報、コンテンツの正当性を示すコンテンツ証明書（ＣＣ：Content Certificate）、さらに、ＣＰＳユニット鍵を取得するためのメディアキーを格納した暗号鍵ブロックであるＭＫＢ（Media Key Block）等を含むデータである。

コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１は、コンテンツコピー処理を実行する際に適用するファイルであり、例えば、以下の情報を含むＸＭＬ記述データファイルである。
（ａ）コンテンツＩＤ：情報記録媒体（ＲＯＭディスク）に記録されたコンテンツを一意に示す識別子（ＩＤ）例えばコンテンツコード情報としてのＩＳＡＮナンバーが用いられる。
（ｂ）ＵＲＩ（ＵＲＬ）：コンテンツコピーを実行する際にコピーの許可、バインド処理よるトークンの生成などを実行する管理サーバ接続用の情報である。例えば図１に示す構成における管理サーバ６に対するアクセス情報であり、図３に示す構成における管理サーバ１４０に対するアクセス情報である。
（ｃ）ディレクトリ名、ファイル名（Ｄｉｒｅｃｔｏｒｙ Ｎａｍｅ／Ｆｉｌｅ Ｎａｍｅ）コピー処理を許容するデータを記録したディレクトリ、ファイル名に関する情報である。

コンテンツ管理アプリケーション５１４は、コンテンツコピー処理において必要となる処理を実行させるプログラムであり、図１１に示すステップＳ１００の処理を実行する。コンテンツ管理装置５２０は、コンテンツのコピー処理の実行に際してコンテンツ管理アプリケーション５１１をディスク５１０から取得して実行する。ステップＳ１００においてコンテンツ管理アプリケーションを実行する。具体的な、コンテンツ管理アプリケーションの処理は、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理が含まれる。

コンテンツ管理アプリケーション５１４は、先に図４を参照して説明したＢＤＭＶフォーマットに対応する形式で記録されたアプリケーションである。図１２を参照してこのコンテンツ管理アプリケーション５１４の記録形式について説明する。図１２は、先に図４を参照して説明したＢＤＭＶフォーマットに従ったデータ記録構成を示しており、（Ａ）インデックス、（Ｂ）ムービーオブジェクト、（Ｃ）プレイリスト、（Ｄ）クリップの階層構成を有し、再生アプリケーションによってアクセスされるインデックスファイルとしてのタイトルが指定されると、タイトルに関連付けられた再生プログラムが指定され、指定された再生プログラムのプログラム情報に従ってコンテンツの再生順等を規定したプレイリストが選択され、プレイリストに規定されたクリップ情報によって、コンテンツ実データとしてのＡＶストリームあるいはコマンドが読み出されて、ＡＶストリームの再生、コマンドの実行処理が行われる構成である。

図１２において、コンテンツ管理アプリケーション情報格納領域５６０は、ディスクに記録されたコンテンツと同様、再生装置において実行される再生アプリケーションによってアクセスされるインデックスファイルとしてのタイトルをもつ。すなわち、図１２に示すコンテンツ管理アプリケーションタイトル５６１である。

コンテンツ管理アプリケーションタイトル５６１が指定されると、コンテンツ管理アプリケーションタイトル５６１に関連付けられたコンテンツ管理アプリケーションプログラム５６２が実行される。コンテンツ管理アプリケーションプログラム５６２は、具体的には、例えば、Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ（登録商標）対応のインタラクティブ機能を提供するＪａｖａ（登録商標）アプリケーションであるＢＤ−Ｊアプリケーションによって構成される。

コンテンツ管理アプリケーションタイトル５６１の指定によってＢＤ−Ｊアプリであるコンテンツ管理アプリケーションプログラム５６２が実行され、上述した各種処理、すなわち、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理がシーケンシャルに実行される。

なお、ＢＤ−Ｊアプリの実行時に例えば案内画面などにおいて動画再生などを行なう場合は、コンテンツ管理アプリケーションプログラム５６２によって指定されるプレイリスト、クリップファイルを適用した動画再生が実行されることになる。

このように、コンテンツ管理アプリケーションプログラム５６２をＢＤＭＶフォーマットに対応した記録構成とすることで、ＢＤＭＶフォーマット対応のデータデータの再生が可能な機器においては、通常のコンテンツ再生と同様の処理によって、コンテンツ管理アプリケーションを実行させて、コンテンツコピーに伴う上記（ａ）〜（ｇ）の処理を実行させることが可能となる。

コンテンツ管理アプリケーションによる処理について、図１１を参照して説明する。コンテンツ管理アプリケーションは、図１１に示すステップＳ１００において開始される。なお、この処理の実行に際しては、コンテンツ管理装置５２０のディスプレイに、例えば図１３に示すようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。まず、コンテンツ管理アプリケーションを開始すると、図１３（ａ）に示す選択画面が表示される。すなわち、コンテンツのコピー（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なうか、コンテンツダウンロード（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）を行なうかを選択する画面である。

ここでは、コンテンツのコピー（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を選択したものとする。コンテンツ管理アプリケーションは、このユーザ選択に基づいて、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を適用し管理サーバ５４０にアクセスする。この際、コピー処理対象となるコンテンツに対応するコンテンツＩＤが管理サーバ５４０に送信される。

図１１に示す管理サーバ５４０は、ステップＳ１０１において、コンテンツＩＤに基づいて、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置５２０に送信する。例えば、コンテンツコピーが許容されるか否か、コピー処理の料金などの情報からなるリストであり、例えば図１３（ｃ）に示すリストである。

コンテンツ管理装置５２０は、許容処理リストをディスプレイに表示して、ステップＳ１０２において、ユーザが実行する処理を選択する。例えば図１３（ｄ）に示すように、
２．白雪姫（￥３００）
をコピー対象コンテンツとして選択したとする。

この選択に基づいて、コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０との間で決済データ５３１の転送による決済処理を実行する。例えば図１３（ｅ）に示す決済画面が表示され、ユーザは、決済画面に例えばクレジットカード番号等の決済に必要なデータを入力して送信する。次に、ステップＳ１０３で管理サーバ５４０が処理を許可して許可情報をコンテンツ管理装置５２０に送信する。

コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０から受信した許可情報５２２を記録制御部に渡し、暗号処理プログラムを開始させる。ここまでがコンテンツ管理アプリケーション５１０を適用した処理として実行される。なお、許可情報の記録制御部への提供および暗号処理プログラムの開始処理はＡＰＩを利用して行なわれる。

記録制御部では、図１１に示すステップＳ１０４以下の処理が行われる。すなわち、ＲＯＭディスク５１０から読み込んだ管理データ５１２を、Ｒ／ＲＥディスク５５０に記録するコピーコンテンツ対応の管理データに変換する処理を実行する。例えば、コピーコンテンツ対応の暗号鍵（ユニット鍵）の追加や、使用許諾情報、コンテンツ証明書等をコピーコンテンツ対応のデータに変更する処理を行なう。これらのデータ変換に必要な情報は、許可情報５２２に含まれる。変換された管理データ（ＣＰデータ）５５１はＲ／ＲＥディスク５５０に記録される。

コンテンツ管理装置５２０は、さらに、ステップＳ１０５において、ＲＯＭディスク５１０に記録された暗号化コンテンツ５１３を入力し、例えばフォーマット変換などのデータ変換を実行したコンテンツコピーデータを出力する。このようにして、ＲＯＭディスク５１０に記録されたコンテンツのコピーデータが、Ｒ／ＲＥディスク５５０に暗号化コンテンツ５５２として記録される。なお、Ｒ／ＲＥディスク５５０に記録される管理データ５５１は、Ｒ／ＲＥディスク５５０に記録するコンテンツに対応する使用許諾情報、コンテンツ証明書や、ＭＫＢ、ＣＰＳユニット鍵ファイル、トークンなどから構成される。

このステップＳ１０４，Ｓ１０５の記録制御部の処理実行中は、図１３（ｆ）に示すような案内画面、すなわち、コピー処理が実行中であることを示す画面が、ディスプレイに提示される。この処理もコンテンツ管理アプリケーションによって行なわれ、記録制御部におけるコンテンツコピー処理が完了すると、コンテンツ管理アプリケーションは、図１３（ｇ）に示すような次の処理を指定可能とした表示データをディスプレイに出力する。ユーザが処理終了を選択入力すると、一連のコンテンツコピー処理が完了する。

上述したように、本処理例では、コンテンツコピー処理において、コンテンツ管理装置が実行する処理を以下の２つの処理、すなわち、
（１）コンテンツ管理アプリケーションによる処理、
（２）記録制御部による処理、
これらの２つの処理に区分し、記録制御部による処理以外の処理を、すべてコンテンツ管理アプリケーションが実行する構成とした。例えばコンテンツコピーに際して必要となるユーザおよびサーバ間のインタラクションを実行し、必要な情報の受領、提示などを一連のシーケンスで実行し、最終的にコンテンツコピーの許可情報をサーバから得て記録制御部に提供し、記録制御部におけるコンテンツコピーの完了を確認し、さらにユーザからの処理終了確認を受領して処理を終了する構成としているので、許可情報の不正取得、不正利用等の発生する余地が減少し、不正な処理を排除した安全な処理が実現される。

また、コンテンツ管理アプリケーションは、先に図１２を参照して説明したようにＢＤＭＶフォーマットに従った記録データとして記録されており、ＢＤＭＶコンテンツの再生が可能な装置であれば、読み出して実行することが可能であり、特殊な処理機能を備える必要がなく、既存のＢＤＭＶコンテンツ再生機器において処理可能となるというメリットがある。

コンテンツ管理アブリケーションがディスク５１０に記録される場合のディレクトリ構成例について図１４を参照して説明する。ディレクトリは管理情報設定部５８１と、データ部５８２に分離され、管理情報設定部５８１には、ＣＰＳユニット鍵ファイルや利用制御情報ファイルなどが格納される。

一方、データ部５８２には、先に図１２を参照して説明した階層構成からなるデータやプログラム（インデックス、ムービーオブジェクト、プレイリスト、クリップ情報、ＡＶストリーム）がそれぞれ格納される。さらに、上述したコンテンツ管理アプリケーションプログラム（Ｊａｖａ（登録商標））格納部５８３が設定され、ここに、コンテンツ管理アプリケーションプログラムのプログラム実体としてのＢＤ−Ｊアプリケーションプログラムが記録される。なお、このＢＤ−Ｊアプリケーションプログラムを呼び出すインデックスデータは、インデックスファイル内に記録されている。

コンテンツ管理装置のコンテンツ再生アプリケーションは、コンテンツコピー処理に際して、インデックスファイル内に記録されているコンテンツ管理アプリケーションプログラム（ＢＤ−Ｊアプリケーションプログラム）に対応するインデックスデータを読み出して、そのインデックスデータの指定するエブジェクトであるコンテンツ管理アプリケーションプログラム（ＢＤ−Ｊアプリケーションプログラム）を取得して実行する。

この処理は、通常のコンテンツの再生処理と同様のコンテンツ再生アブリケーションの処理として実行可能であり、ＢＤＭＶコンテンツの再生機能を有する装置において、新たな機能を追加することなく、ＡＡＣＳ規定に従ったコンテンツコピーを実行することができる。

（３−１−ｂ）メディアに記録されたダウンロード処理アプリケーションを利用した処理例
次に、図１５を参照して、コンテンツ管理装置５２０において、メディアに記録されたコンテンツ管理アプリケーションダウンロードプログラムを利用してサーバ５４０からコンテンツ管理アプリケーションをダウンロードして取得し、ダウンロードによって取得したコンテンツ管理アプリケーションを実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する。

この図１５に示す処理例においては、先に図１１を参照して説明した処理例とは異なり、ＲＯＭディスク５１０には、コンテンツ管理アプリケーションが記録されておらず、コンテンツ管理アプリケーションをダウンロードするためのコンテンツ管理アプリダウンロードプログラム６０１が記録されている。図１５には、図１１と異なる部分のみを太線で示している。

コンテンツ管理装置５２０の処理について、図１５を参照して説明する。コンテンツ管理装置５２０は、図１５に示すステップＳ２００において、コンテンツ管理アプリダウンロードプログラム６０１をＲＯＭディスク５１０から読み出して実行する。まず、コンテンツ管理装置は、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を適用し管理サーバ５４０にアクセスする。この際、コピー処理対象となるコンテンツに対応するコンテンツＩＤ、コンテンツ管理装置対応のユーザＩＤ等の情報が管理サーバ５４０に送信される。

管理サーバ５４０は、ステップＳ２０１において、コンテンツ管理アプリダウンロード要求を受領し、要求データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて、コンテンツ管理アプリケーションを選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。コンテンツ管理サーバ５４０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ管理アプリケーションを選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。

コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０からコンテンツ管理アプリケーションをダウンロードして、取得したコンテンツ管理アプリケーション６０２を実行する。なお、ここで、ダウンロードするコンテンツ管理アプリケーション６０２は、先に図１２を参照して説明したＢＤＭＶ対応のコンテンツと同様、インデックスの指定によってプログラム（ＢＤ−Ｊアプリ）が呼び出されて実行可能なデータ構成を持つデータであり、ＢＤＭＶコンテンツを再生可能な装置において、通常コンテンツを再生する手順と同様の手順を実行することで、コピー処理において必要となる処理、すなわち、前述した以下の処理、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理が実行されることになる。

なお、本処理例の場合、サーバに保持されたアプリケーションをダウンロードして処理を実行する構成であり、コンテンツ管理アプリケーション６０２の具体的な実行態様としては、例えば複数のファイルシステムを統合して処理を実行させるＶＦＳ（バーチャル・ファイルシステム）を適用した処理や、Ｊａｖａ（登録商標）において外部にあるプログラムを実行させる機能であるＵＲＬ Ｃｌａｓｓ ＬｏａｄｅｒやＩＸＣを適用した処理なども適用可能である。

コンテンツ管理アプリケーション６０２を適用した処理、および記録制御部による処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様である。すなわち、コンテンツ管理アプリケーション６０２の実行により、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を適用して管理サーバ５４０にアクセスを行い、管理サーバ５４０は、ステップＳ１０１において、コンテンツＩＤに基づいて、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置５２０に送信する。以下の処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様であるので説明は省略する。なお、この処理例においても、例えば図１３に示すようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。

本処理例では、コンテンツ管理アプリケーションが、サーバから取得する構成であるため、動作検証やアプリの修正、変更が、いつでも実行できるというメリットがある。

（３−１−ｃ）コンテンツ管理装置が独自にサーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する処理例
次に、図１６を参照して、コンテンツ管理装置５２０が独自にサーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得し、ダウンロードによって取得したコンテンツ管理アプリケーションを実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する。

この図１６に示す処理例においては、先に図１１を参照して説明したＲＯＭディスク５１０にコンテンツ管理アプリケーションが記録された例、先に図１５を参照して説明したＲＯＭディスク５１０にコンテンツ管理アプリダウンロードプログラムが記録された例と異なり、コンテンツ管理装置５２０が独自にサーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する処理例である。図１６には、図１１と異なる部分のみを太線で示している。

コンテンツ管理装置５２０の処理について、図１６を参照して説明する。コンテンツ管理装置５２０は、ユーザによって起動されるとステップＳ２１１において、コンテンツのコピー元となるメディア、すなわち図に示すＲＯＭディスク５１０からのデータ読み取りが可能な状態であるか否かの検証処理が実行され、ＲＯＭディスク５１０からのデータ読み取りが可能な状態であるとの判定がなされると、ＲＯＭディスク５１０からコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を読み取り、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１の記録情報に基づいて管理サーバ５４０にアクセスする。この際、コピー処理対象となるコンテンツに対応するコンテンツＩＤ、コンテンツ管理装置対応のユーザＩＤ等の情報が管理サーバ５４０に送信される。

管理サーバ５４０は、ステップＳ２１２において、コンテンツ管理アプリダウンロード要求を受領し、要求データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて、コンテンツ管理アプリケーションを選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。コンテンツ管理サーバ５４０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ管理アプリケーションを選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。

コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０からコンテンツ管理アプリケーションをダウンロードして、取得したコンテンツ管理アプリケーション６１１を実行する。なお、ここで、ダウンロードするコンテンツ管理アプリケーション６１１は、先に図１２を参照して説明したＢＤＭＶ対応のコンテンツと同様、インデックスの指定によってプログラム（ＢＤ−Ｊアプリ）が呼び出されて実行可能なデータ構成を持つデータであり、ＢＤＭＶコンテンツを再生可能な装置において、通常コンテンツを再生する手順と同様の手順を実行することで、コピー処理において必要となる処理、すなわち、前述した以下の処理、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理が実行されることになる。

なお、本処理例の場合も先に図１５を参照して説明した処理と同様、サーバに保持されたアプリケーションをダウンロードして処理を実行する構成であり、コンテンツ管理アプリケーション６１１の具体的な実行態様としては、例えば複数のファイルシステムを統合して処理を実行させるＶＦＳ（バーチャル・ファイルシステム）を適用した処理や、Ｊａｖａ（登録商標）において外部にあるプログラムを実行させる機能であるＵＲＬ Ｃｌａｓｓ ＬｏａｄｅｒやＩＸＣを適用した処理なども適用可能である。

コンテンツ管理アプリケーション６１１を適用した処理、および記録制御部による処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様である。すなわち、コンテンツ管理アプリケーション６１１の実行により、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を適用して管理サーバ５４０にアクセスを行い、管理サーバ５４０は、ステップＳ１０１において、コンテンツＩＤに基づいて、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置５２０に送信する。以下の処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様であるので説明は省略する。なお、この処理例においても、例えば図１３に示すようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。

本処理例においても、コンテンツ管理アプリケーションはサーバから取得する構成であるため、動作検証やアプリの修正、変更が、いつでも実行できるというメリットがある。また、本処理例では、ディスク５１０上にはサーバアクセス用のデータを記録したコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１が記録されていれば十分であり、コンテンツ管理アプリは別途開発可能であり、また公開することも可能である。

（３−１−ｄ）コンテンツ管理装置の保持する基本コンテンツ管理アプリケーションと、サーバから取得する追加プログラム、データ等を利用した処理例
次に、図１７を参照して、コンテンツ管理装置５２０が例えばハードディスクなどの記憶手段６２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーションを保持し、さらに、サーバから追加アプリケーション、追加プログラム、更新情報、補助データなどを取得して、これらを統合してコンテンツ管理アプリケーションを実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する。

この図１７に示す処理例においては、コンテンツ管理装置５２０が例えばハードディスクなどの記憶手段６２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーション６２２を保持している。なお、ここで、記憶手段６２１に格納されたコンテンツ管理アプリケーション６２２は、先に図１２を参照して説明したＢＤＭＶ対応のコンテンツと同様、インデックスの指定によってプログラム（ＢＤ−Ｊアプリ）が呼び出されて実行可能なデータ構成を持つデータであり、ＢＤＭＶコンテンツを再生可能な装置において、通常コンテンツを再生する処理と同様の処理で実行可能なアプリケーションファイル（例えばＢＤ−Ｊアプリ）である。

ユーザによるコンテンツ管理アプリケーション６２２の起動処理により、この基本的なコンテンツ管理アプリケーション６２２が実行される。起動されるとステップＳ２３１において、コンテンツのコピー元となるメディア、すなわち図に示すＲＯＭディスク５１０からのデータ読み取りが可能な状態であるか否かの検証処理が実行され、ＲＯＭディスク５１０からのデータ読み取りが可能な状態であるとの判定がなされると、ＲＯＭディスク５１０からコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を読み取り、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１の記録情報に基づいて管理サーバ５４０にアクセスする。この際、コピー処理対象となるコンテンツに対応するコンテンツＩＤ、コンテンツ管理装置対応のユーザＩＤ等の情報が管理サーバ５４０に送信される。

管理サーバ５４０は、ステップＳ２３２において、コンテンツ管理アプリケーションの実行に必要となる更新情報や補助情報の選択処理を実行する。受信データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。管理サーバ５４０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応する更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置５２０に提供する。

コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０から、コンテンツ管理アプリケーション６２２に対応する更新情報や補助情報を含むコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）６２３を取得して、取得したコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）６２３と記憶手段６２１から取得したコンテンツ管理アプリケーション６２２とを利用した処理を実行する。

なお、このアプリケーションの実行により、コピー処理において必要となる処理、すなわち、前述した以下の処理、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理が実行されることになる。

なお、本処理例の場合も先に図１５、図１６を参照して説明した処理と同様、サーバに保持されたアプリケーションをダウンロードして処理を実行する構成であり、コンテンツ管理アプリケーションの具体的な実行態様としては、例えば複数のファイルシステムを統合して処理を実行させるＶＦＳ（バーチャル・ファイルシステム）を適用した処理や、Ｊａｖａ（登録商標）において外部にあるプログラムを実行させる機能であるＵＲＬ Ｃｌａｓｓ ＬｏａｄｅｒやＩＸＣを適用した処理なども適用可能である。

コンテンツ管理アプリケーションを適用した処理、および記録制御部による処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様である。すなわち、コンテンツ管理アプリケーションの実行により、コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１を適用して管理サーバ５４０にアクセスを行い、管理サーバ５４０は、ステップＳ１０１において、コンテンツＩＤに基づいて、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置５２０に送信する。以下の処理のシーケンスは先に図１１を参照して説明した処理シーケンスと同様であるので説明は省略する。なお、この処理例においても、例えば図１３に示すようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。

本処理例においても、コンテンツ管理アプリケーションはサーバから取得する構成であるため、動作検証やアプリの修正、変更が、いつでも実行できるというメリットがある。また、本処理例では、ディスク５１０上にはサーバアクセス用のデータを記録したコピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）５１１が記録されていれば十分であり、コンテンツ管理アプリは別途開発可能であり、また公開することも可能である。

（３−１−ｅ）管理サーバから差替えまたは追加コンテンツデータを取得して、コピー処理に併せてサーバからの取得データを記録する処理例
次に、図１８を参照して、コンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）に際して、管理サーバから差替えまたは追加コンテンツデータを取得して、コピー処理に併せてサーバからの取得データを記録する処理例について説明する。

図１８に示す処理例は、図１７を参照して説明した処理例を変形した処理構成である。図１７と異なる部分のみを太線で示してある。コンテンツ管理装置５２０は、ハードディスクなどの記憶手段６２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーションを保持し、さらに、サーバから追加アプリケーションや更新情報、補助データなどを取得して、これらを統合してコンテンツ管理アプリケーションを実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例である。

この図１８に示す処理例においては、さらに、管理サーバ５４０は、ステップＳ２３２におけるコンテンツ管理アプリの更新情報や補助情報の提供時に、コピーコンテンツに対して追加データや差し替えデータが存在し、これらの取得処理を実行させるための情報を含めてコンテンツ管理装置５２０に提供する。

コンテンツ管理装置５２０は、管理サーバ５４０から、コンテンツ管理アプリケーション６２２に対応する更新情報や補助情報を含むコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）６２３を取得して、取得したコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）６２３と記憶手段６２１から取得したコンテンツ管理アプリケーション６２２とを利用した処理を実行する。

なお、このアプリケーションの実行により、コピー処理において必要となる処理、すなわち、前述した以下の処理、
（ａ）コピー処理管理ファイル（ＭＣＭＦ）を適用したサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからのコピー許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
これらの処理が実行されることになる。
本処理例においては、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理において、サーバからの追加データ、差し替えデータ等からなる更新情報６４１の実行がなされることになる。

上記（ｇ）の指示に従って、記録制御部は、ＲＯＭディスクからのコンテンツコピー処理の後、ステップＳ２４１において、管理サーバ５４０の保持する追加データ、差し替えデータ等からなる更新情報６４１を取得して、Ｒ／ＲＥディスク５５０に対する記録データとして出力する処理を実行する。この結果、Ｒ／ＲＥディスク５５０には、追加データ、差し替えデータ等からなる更新情報６４２が記録されることになる。

本処理例によれば、例えば、コピー（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）後において、ＢＤＭＶディレクトリデータや、出力先のＡＶフォーマットに準拠したデータをサーバから取得して記録することが可能となり、例えば記録先のディスクが特殊なフォーマットデータのみを許容するメディアであり、コンテンツ管理装置において実装されたデータ変換機能による変換フォーマットが許容されないメディアである場合などにおいても、その特有のフォーマットに従ったデータをサーバから取得して記録するといった処理が可能となる。

（３−２）コンテンツ管理アプリケーションを利用したサーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）
次に、コンテンツ管理アプリケーションを利用して、サーバからコンテンツをダウンロードしてＲ／ＲＥディスクなどの記録媒体にコンテンツを記録する処理例について説明する。これは、先に図２を参照して説明したＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録処理に対応する処理である。

本処理例について図１９を参照して説明する。図１９には、右からコンテンツの提供処理を実行するコンテンツサーバ７１０、Ｒ型、ＲＥ型などのデータ書き込み可能なメディアに対してコンテンツの記録処理制御を実行するコンテンツ管理装置７２０、Ｒ型、ＲＥ型などのデータ書き込み可能なメディアとしてのディスク７３０を示している。コンテンツ管理装置７２０は、例えばＰＣ，再生装置、公共端末などであり、サーバから送信されるコンテンツを入力し、Ｒ／ＲＥディスク７３０に対する記録データを出力する処理を実行する情報処理装置である。

なお、図２（ｂ）のようなダウンロード型コンテンツ提供処理構成（ＥＳＴ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｓｅｌｌ Ｔｈｒｏｕｇｈ））では図１９に示すコンテンツサーバ７１０が図２に示すコンテンツサーバ１４に相当し、図１９に示すコンテンツ管理装置７２０は、図２（ｂ）に示すユーザの所有するＰＣなどの情報処理装置１３に相当する。

また、図２（ｃ）のような共用端末利用コンテンツ提供処理構成（Ｍｏｄ（Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ ｏｎ Ｄｅｍａｎｄ））の場合は、図１９に示すコンテンツ管理装置７２０が、図２（ｃ）に示すコンテンツサーバ２４に相当し、図１９に示すコンテンツサーバ７１０は、図２（ｃ）に示すコンテンツサーバ２４にネットワーク接続されたサーバに相当する。

図１９に示す処理例は、先にコンテンツコピー処理において、図１７を参照して説明した処理例と同様、コンテンツ管理装置７２０が例えばハードディスクなどの記憶手段７２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーション７２２を保持している。

なお、この場合のコンテンツ管理アプリケーションは、コンテンツコピー処理ではなくコンテンツのダウンロード処理を実行する。

コンテンツ管理アプリケーションは、
（１）ＲＯＭディスクからのコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）
（２）サーバからのコンテンツダウンロード処理（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）（Ｒ／ＲＥメディアへの記録）
（３）ＲＯＭディスクの格納コンテンツを再生する際に、サーバからサブコンテンツを受領して再生するオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）およびＲＯＭメディアへのコンテンツダウンロード
これらの少なくともいずれかの処理を実行するアプリケーションプログラムである。
（１）〜（３）の１つのみを実行するアプリケーションとして設定してもよいし、複数の処理を実行可能な設定として、ユーザの選択などによっていずれかの処理を実行する設定とする構成としてもよい。

なお、例えば、（１）ＲＯＭディスクからのコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）においても、先に図１１〜図１８を参照して説明したように、様々な処理形態が可能であり、コンテンツ管理アプリケーションは、それぞれの処理携帯に応じた態様で設定される。また、図１１〜図１８を参照して説明したように、サーバからコンテンツ管理アプリケーションをダウンロードして実行する処理や、サーバから付加的なプログラムを取得して実行する処理を行なうことにより、特定のユーザ対応の処理や特定のコンテンツ対応の処理などを実行することも可能となる。

図２０に、コンテンツ管理アプリケーションが実行する基本的な処理について、上記（１）〜（３）のそれぞれについて説明する図を示す。図２０に示すように、コンテンツ管理アプリケーションの実行処理としては、
（ａ）コンテンツＩＤのサーバへの送付（＋出力可能メディアなどのコンテンツ管理機器情報の送信）
（ｂ）許容処理リスト（Ｏｆｆｅｒリスト）の取得と画面表示
（ｃ）ユーザによる選択処理情報のサーバへの送付
（ｄ）課金処理のＵＩ表示（有料の場合）
（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェック（＋記録制御部へ送付）
（ｆ）ＲＯＭディスクからのコピー処理（記録制御部の処理を監視）
（ｇ）ダウンロードデータの書き出し（記録制御部の処理を監視）
これらの処理がある。

（１）コンテンツコピー処理（ＭＣ）では、（ａ）〜（ｇ）の処理、
（２）コンテンツダウンロード処理（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）では、（ｂ），（ｃ），（ｄ），（ｅ），（ｇ）の処理、
（３）オンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）およびＲＯＭメディアヘのダウンロードでは、（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ），（ｅ），（ｇ）の処理、
これらの処理を実行する。
ただし、ユーザによる処理の選択や、サーバによる処理の追加なども可能であり、（１）〜（３）の各処理において実際に実行する処理は一律に設定されるものではない。例えば、（２）コンテンツダウンロード処理（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）では、（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェックは省略可能である。

また、（ａ）〜（ｇ）の各処理の態様も、（１）〜（３）の処理に応じて異なる処理となる。例えば、（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェック処理は、（１）コンテンツコピー（ＭＣ）では、メディアとコンテンツのバインド情報や、コピーコンテンツのリストを含む許可情報のチェック処理となり、コンテンツ管理装置が一時的に許可情報（Permission）を保持してチェック完了後にコピー処理を実行する。一方、オンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）では、たとえばサーバからダウンロードするサブコンテンツに対応する許可情報として、
暗号鍵、
物理メディア情報、
コンテンツ管理装置がダウンロードごとに生成する乱数（DeviceBindingID）、
これらに基づいてサーバが生成した検証値（ＭＡＣ）を許可情報（Permission）として受信してコンテンツ再生時にこの許可情報としてのＭＡＣ値の検証による正当性チェックを行なう設定となる。
このように（１）〜（３）の各処理において実際に実行する処理は一律に設定されるものではなく、処理に応じて異なる設定とされる。

図１９に戻り、コンテンツ管理アプリケーションを利用して、サーバからコンテンツをダウンロードしてＲ／ＲＥディスクなどの記録媒体にコンテンツを記録する処理のシーケンスについて説明する。コンテンツ管理装置７２０は、例えばハードディスクなどの記憶手段７２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーション７２２を保持しており、ユーザによるコンテンツ管理アプリケーション７２２の起動処理により、この基本的なコンテンツ管理アプリケーション７２２が実行される。

なお、記憶手段７２１に格納されたコンテンツ管理アプリケーション７２２は、先に図１２を参照して説明したＢＤＭＶ対応のコンテンツと同様、インデックスの指定によってプログラム（ＢＤ−Ｊアプリ）が呼び出されて実行可能なデータ構成を持つデータであり、ＢＤＭＶコンテンツを再生可能な装置において、通常コンテンツを再生する処理と同様の処理で実行可能なアプリケーションファイル（例えばＢＤ−Ｊアプリ）である。

ユーザによるコンテンツ管理アプリケーション７２２が起動されると、ステップＳ３０１において、コンテンツの記録先となるメディア、すなわち図に示すＲ／ＲＥディスク７３０がセットされデータ記録可能な状態であるか否かの検証処理が実行され、Ｒ／ＲＥディスク７３０がデータ記録可能な状態であるとの判定がなされると、Ｒ／ＲＥディスク７３０からメディアＩＤを読み取り、メディアＩＤを伴うコンテンツダウンロード要求をコンテンツサーバ７１０に送信する。なお、この送信データには、コンテンツ管理装置に対応するＩＤやユーザＩＤを送信する設定としてもよい。

なお、本処理例においても、先に図１３を参照して説明したようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。本処理例では、コンテンツ管理アプリケーションを開始すると、図１３（ａ）に示す選択画面が表示され、コンテンツのコピー（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なうか、コンテンツダウンロード（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）を行なうかを選択する画面が表示され、本処理例では、コンテンツダウンロード（Ｍｏｄ／ＥＳＴ）の選択によって処理が開始される。

コンテンツサーバ７１０は、ステップＳ３０２において、コンテンツ管理アプリケーションの実行に必要となる更新情報や補助情報の選択処理を実行する。受信データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置７２０に提供する。コンテンツサーバ７１０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応する更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置７２０に提供する。

コンテンツ管理装置７２０は、コンテンツサーバ７１０から、コンテンツ管理アプリケーション７２２に対応する更新情報や補助情報を含むコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）７２３を取得して、取得したコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）７２３と記憶手段７２１から取得したコンテンツ管理アプリケーション７２２とを利用した処理を実行する。

すなわち、図２０を参照して説明した以下の各処理を実行する。
（ｂ）許容処理リスト（Ｏｆｆｅｒリスト）の取得と画面表示
（ｃ）ユーザによる選択処理情報のサーバへの送付
（ｄ）課金処理のＵＩ表示（有料の場合）
（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェック（＋記録制御部へ送付）
（ｇ）ダウンロードデータの書き出し（記録制御部の処理を監視）

コンテンツサーバ７１０は、図１９に示すステップＳ３０３において、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置７２０に送信する。例えば、ダウンロードの可能なコンテンツと、ダウンロード処理の料金などの情報からなるリストであり、例えば図１３（ｃ）に示すリストである。

コンテンツ管理装置７２０は、許容処理リスト７２４をディスプレイに表示して、ステップＳ３０４において、ユーザが実行する処理、すなわちダウンロードコンテンツの選択を行なう。例えば図１３（ｄ）に示すように、
２．白雪姫（￥３００）
をダウンロード対象コンテンツを選択する。

この選択に基づいて、コンテンツ管理装置７２０は、コンテンツサーバ７１０との間で決済データ７４１の転送による決済処理を実行する。例えば図１３（ｅ）に示す決済画面が表示され、ユーザは、決済画面に例えばクレジットカード番号等の決済に必要なデータを入力して送信する。次に、ステップＳ３０５でコンテンツサーバ７１０が処理を許可して許可情報をコンテンツ管理装置７２０に送信する。

コンテンツ管理装置７２０は、コンテンツサーバ７１０から受信した許可情報７２５を確認し、暗号化コンテンツ７１２および管理データ７１１のダウンロード処理を実行して、記録制御部にＲ／ＲＥディスク７３０に対する記録処理（Ｓ３０６）を実行させる。

記録制御部では、暗号化コンテンツ７１２および管理データ７１１のダウンロードデータをＲ／ＲＥディスク７３０に記録する。この処理によって、Ｒ／ＲＥディスク７３０には、管理データ７３１と、暗号化コンテンツ７３２が記録される。

上述したように、本処理例では、コンテンツのダウンロード処理において、コンテンツ管理アプリケーションが、コンテンツの記録先となるメディアのメディアＩＤのサーバへの送信に加え、
（ｂ）許容処理リスト（Ｏｆｆｅｒリスト）の取得と画面表示
（ｃ）ユーザによる選択処理情報のサーバへの送付
（ｄ）課金処理のＵＩ表示（有料の場合）
（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェック（＋記録制御部へ送付）
（ｇ）ダウンロードデータの書き出し（記録制御部の処理を監視）
これらの処理の制御を実行する構成とした。すなわちコンテンツダウンロードに際して必要となるユーザ入力、サーバとの通信を実行し、必要な情報の受領、提示などを一連のシーケンスで実行し、最終的に記録制御部におけるダウンロードコンテンツの記録完了を確認して処理を終了する構成としているので、許可情報の不正取得、不正利用等の発生する余地が減少し、不正な処理を排除した安全な処理が実現される。

また、コンテンツ管理アプリケーションは、先に図１２を参照して説明したようにＢＤＭＶフォーマットに従った記録データとして記録されており、ＢＤＭＶコンテンツの再生が可能な装置であれば、読み出して実行することが可能であり、特殊な処理機能を備える必要がなく、既存のＢＤＭＶコンテンツ再生機器において処理可能となるというメリットがある。

（３−３）コンテンツ管理アプリケーションを利用したコンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）
次に、コンテンツ管理アプリケーションを利用したコンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）例について、図２１を参照して説明する。この処理は、先に図１０を参照して説明した処理に対応し、ＲＯＭディスクの格納コンテンツを再生する際に、サーバからサブコンテンツ（例えば字幕データなど）を受領して再生するオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）である。

このオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）を、コンテンツ管理アプリケーションを利用した処理として実行する。なお、この処理においては、コンテンツ管理アプリケーションは、先に図２０を参照して説明したように、
（ａ）コンテンツＩＤのサーバへの送付（＋出力可能メディアなどのコンテンツ管理機器情報の送信）
（ｂ）許容処理リスト（Ｏｆｆｅｒリスト）の取得と画面表示
（ｃ）ユーザによる選択処理情報のサーバへの送付
（ｄ）課金処理のＵＩ表示（有料の場合）
（ｅ）サーバから来た許可情報（Ｐｅｒｍｉｓｓｉｏｎ）のチェック（＋記録制御部へ送付）
（ｆ）ＲＯＭディスクからのコピー処理（記録制御部の処理を監視）
（ｇ）ダウンロードデータの書き出し（記録制御部の処理を監視）
これらの処理を実行する。

図２１を参照して処理シーケンスについて説明する。図２１には、左から再生対象コンテンツを可能したＲＯＭディスク８１０、コンテンツの再生制御を実行するコンテンツ管理装置８２０、サブコンテンツの提供処理を実行するコンテンツサーバ８３０を示している。コンテンツ管理装置８２０はサブコンテンツの記録媒体としてのローカル記憶手段８４０を有している。

図２１に示す処理例は、先にコンテンツコピー処理において、図１７を参照して説明した処理例と同様、コンテンツ管理装置８２０が例えばハードディスクなどの記憶手段８２１に基本的なコンテンツ管理アプリケーション８２２を保持している。ユーザによるコンテンツ管理アプリケーション８２２の起動処理により、この基本的なコンテンツ管理アプリケーション８２２が実行される。

なお、記憶手段８２１に格納されたコンテンツ管理アプリケーション８２２は、先に図１２を参照して説明したＢＤＭＶ対応のコンテンツと同様、インデックスの指定によってプログラム（ＢＤ−Ｊアプリ）が呼び出されて実行可能なデータ構成を持つデータであり、ＢＤＭＶコンテンツを再生可能な装置において、通常コンテンツを再生する処理と同様の処理で実行可能なアプリケーションファイル（例えばＢＤ−Ｊアプリ）である。

ユーザによるコンテンツ管理アプリケーション８２２が起動されると、ステップＳ４０１において、コンテンツの記録先となるメディア、すなわち図に示すＲＯＭディスク８１０がセットされデータ再生可能な状態であるか否かの検証処理が実行され、ＲＯＭディスク８１０がデータ再生可能な状態であるとの判定がなされると、ＲＯＭディスク８１０からメディアＩＤを読み取り、メディアＩＤを伴うサブコンテンツダウンロード要求をコンテンツサーバ８３０に送信する。なお、この送信データには、コンテンツ管理装置に対応するＩＤやユーザＩＤを送信する設定としてもよい。

なお、本処理例においても、先に図１３を参照して説明したようなコンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面が提示される。コンテンツサーバ８３０は、ステップＳ４０２において、コンテンツ管理アプリケーションの実行に必要となる更新情報や補助情報の選択処理を実行する。受信データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置８２０に提供する。コンテンツサーバ８３０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応する更新情報や補助情報を選択してコンテンツ管理装置８２０に提供する。

コンテンツ管理装置８２０は、コンテンツサーバ８３０から、コンテンツ管理アプリケーション８２２に対応する更新情報や補助情報を含むコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）８２３を取得して、取得したコンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）８２３と記憶手段８２１から取得したコンテンツ管理アプリケーション８２２とを利用した処理を実行する。

コンテンツサーバ８３０は、図２１に示すステップＳ４０３において、処理許容リストを生成して、コンテンツ管理装置８２０に送信する。例えば、サブコンテンツ等の提供対象となるデータの内容や料金などの情報からなるリストである。

コンテンツ管理装置８２０は、許容処理リスト８２４をディスプレイに表示して、ステップＳ４０４において、ユーザが実行する処理、すなわちダウンロードするデータの選択を行なう。この選択に基づいて、コンテンツ管理装置８２０は、コンテンツサーバ８３０との間で決済データ８６１の転送による決済処理を実行する。例えば図１３（ｅ）に示す決済画面が表示され、ユーザは、決済画面に例えばクレジットカード番号等の決済に必要なデータを入力して送信する。次に、ステップＳ４０５でコンテンツサーバ８３０が処理を許可して許可情報をコンテンツ管理装置８２０に送信する。

コンテンツ管理装置８２０は、コンテンツサーバ８３０から受信した許可情報８２５を確認し、管理データ８３１と、字幕などのサブコンテンツ等のオンライン再生情報８３２のダウンロード処理を実行して、記録制御部に渡して、必要なデータ変換を実行して、ローカル記憶手段８４０に記録（Ｓ４０６）させる。オンライン再生情報８３２は、例えば、字幕などのコンテンツの他、暗号化コンテンツの復号に適用する鍵情報、ＲＯＭディスクに格納されたコンテンツの再生において適用する補完情報などである。

この結果、ローカル記憶手段８４０には、コンテンツサーバ８３０から取得した管理データ８４１、オンライン再生情報８４２が格納されることになる。再生処理に際しては、ＲＯＭディスク８１０の格納コンテンツと、ローカル記憶手段８４０に格納されたオンライン再生情報８４２を利用して再生処理が行われる。再生処理においては、例えば複数のファイルシステムを統合して処理を実行させるＶＦＳ（バーチャル・ファイルシステム）を適用した処理が実行される。

（３−４）特定処理を実行するコンテンツ管理アプリケーションを複数組み合わせて利用したコンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）
次に、図２２を参照して、特定処理を実行するコンテンツ管理アプリケーションを複数組み合わせて利用したコンテンツのオンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）例について説明する。

上述した例では、コンテンツ管理アプリケーションが、コンテンツコピー処理や、ダウンロード処理、オンライン再生処理に伴う一連の処理を実行するアプリケーションとして説明したが、各処理単位の複数のアプリケーションを設定して、これらの複数のアプリケーションを適用した処理として実行することも可能である。以下では、オンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）を処理例として、複数の理アプリケーションを組み合わせて実行する例について説明する。

図２２に示す例は、３つのコンテンツ管理アプリケーションを組み合わせて利用した処理例である。まず、これらの３つのコンテンツ管理アプリケーションの実行する処理について説明する。
（１）第１コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ１）
この第１コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ１）は、サーバとの接続前に実行されるアプリケーションであり、以下の処理を実行する。
（ａ）ユーザにダウンロードを実行するか否かを確認する処理
（ｂ）再生装置（コンテンツ管理装置）が、ネットワーク接続やＡＡＣＳのオンライン機能に対応しているかを確認する処理
（ｃ）アクセスすべきＵＲＬを提供する処理
（ｄ）ローカル記憶手段の管理データ（ｏｒｇ＿ｉｄ， ｄｉｓｃ＿ｉｄ）， ＡＡＣＳ関連データの更新処理
（ｅ）課金処理（オプション）
これらの処理を実行する。

（２）第２コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）
この第２コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）は、サーバから取得して実行されるアプリケーションであり、以下の処理を実行する。
（ａ）ユーザに商品（ダウンロードデータ）を選ばせる処理
（ｂ）ユーザの選択した商品をサーバに伝える処理
（ｃ）課金処理（オプション）
これらの処理を実行する。

（３）第３コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）
この第３コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）は、サーバから取得して実行されるアプリケーションであり、ダウンロードデータのローカル記憶手段に対する記録時に実行され、以下の処理を実行する。
（ａ）ＶＦＳで使用できる状態に設定し、ＡＶ関連ファイル（再生対象コンテンツ）をローカル記憶手段に記録する処理
（ｂ）ＶＦＳで使用できる状態にしてＡＡＣＳ関連ファイル（管理情報）をローカル記憶手段に記録する処理

このように、各アプリケーションの処理を特化し、各アプリケーションを適宜、ディスクやサーバなどから取得する構成とすることで、アプリケーションの更新処理などの自由度が増加し、より使いやすい環境や、高度なサービスの提供が可能となる。

図２２を参照して本処理例の処理シーケンスについて説明する。まず、ＲＯＭディスク９１０に記録されたコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊ１）を起動する。このコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊ１）により、コンテンツ管理装置９２０はステップＳ５０１において、ＲＯＭディスク９１０の処理管理ファイルが取得され、コンテンツＩＤ、ボリュームＩＤ、メディアＩＤに相当するシリアルナンバーであるＰＭＳＮが取得され、サブコンテンツ等の提供処理を行なうコンテンツサーバ９３０に送信する。

コンテンツサーバ９３０は、ステップＳ５０２において、受信データに含まれるコンテンツＩＤやユーザＩＤに基づいて、コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）９３１を選択してコンテンツ管理装置９２０に提供する。コンテンツサーバ９３０は、例えばコンテンツＩＤやユーザＩＤに対応するコンテンツ利用条件情報を保持しており、この情報に基づいて、コンテンツＩＤやユーザＩＤに対応する処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）９３１を選択してコンテンツ管理装置９２０に提供する。

コンテンツ管理装置９２０は、コンテンツサーバ９３０から受信したコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）９２２を適用した処理を実行する。コンテンツ管理装置９２０は、コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）９２２に含まれる許容処理リストをディスプレイに表示して、ステップＳ５０３において、ユーザが実行する処理、例えばダウンロードコンテンツの選択を行なう。

この選択に基づいて、コンテンツ管理装置９２０は、コンテンツサーバ９３０との間で決済データ９６１の転送による決済処理を実行する。例えば図１３（ｅ）に示す決済画面が表示され、ユーザは、決済画面に例えばクレジットカード番号等の決済に必要なデータを入力して送信する。次に、ステップＳ５０４において、コンテンツサーバ９３０が処理を許可して許可情報をコンテンツ管理装置９２０に送信する。

コンテンツ管理装置９２０は、ステップＳ５０４において、コンテンツ管理装置９２０に提供する暗号化コンテンツ９３４、管理データ９３３、記録処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）９３２を含むデータを併せてコンテンツ管理装置９２０に送信する。なお、これらのデータにはヒンテンツサーバ９３０の署名を付与する。

コンテンツ管理装置９２０は、コンテンツサーバ９３０から受信したコンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）９２３の実行に際して、署名検証を行い、改ざんのない正当なデータであることを確認する処理を行なう。正当性が確認されたことを条件として、記録制御部に対してステップＳ５０５において、暗号化コンテンツと、管理データとのローカル記憶手段９４０に対する記録処理を実行させる。この結果、ローカル記憶手段９４０には、暗号化コンテンツ９４２と、管理データ９４１とが記録される。

本処理例では、コンテンツ管理アプリケーションを細分化して複数のアプリケーションを設定し、各アプリケーションの処理を特化して各アプリケーションを適宜、ディスクやサーバなどから取得する構成としたので、アプリケーションの更新処理などの自由度が増加し、より使いやすい環境や、高度なサービスの提供が可能となる。

［４．情報処理装置の機能、構成について］
次に、図２３〜図２４を参照して、コンテンツ管理装置およびサーバ各情報処理装置の機能、構成についてまとめて説明する。なお、コンテンツ管理装置およびサーバ各情報処理装置は、具体的には、例えばＰＣ、サーバ等、データ処理部（ＣＰＵ）を備えたコンピュータ・プログラム実行可能な情報処理装置であり、図２３、図２４は、各装置において実行される機能を説明するための機能ブロック図である。

まず、図２３を参照してコンテンツ管理装置の機能、構成について説明する。本発明のコンテンツ管理装置としての情報処理装置は、上述した［３．本発明の処理に従ったコンテンツ記録および利用処理例］において、図１１〜図２２を参照して説明した各処理を実行するコンテンツ管理装置である。

図２３に示すように、コンテンツ管理装置としての情報処理装置９７０は、例えばサーバとの通信を行なう通信部９７１、コンテンツ管理アプリケーションを適用した各種のデータ処理、すなわち、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション実行部９７２と、情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行する記録制御部９７３と、記憶部９７４、表示部９７５、記録媒体ＩＦ９７６を有する。表示部９７５はユーザ入力可能なＵＩ機能を持つ。

コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、先に説明したように、情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットであるＢＤＭＶフォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従った処理によって取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させるために必要な処理を行なう。具体的には、先に図２０を参照して説明したように、
（ａ）処理許可情報取得のためのサーバアクセス処理、
（ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
（ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
（ｄ）決済処理、
（ｅ）サーバからの処理許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
（ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
（ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
上記（ａ）〜（ｇ）の少なくともいずれかの処理を実行する。
また、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、ユーザに対する処理案内データとしての表示データを生成し表示部９７５に出力するとともに、ユーザからの入力を検出し、検出情報に応じた処理を実行する。

コンテンツ管理アプリケーションは、例えば記憶部９７４に記録されており、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、記憶部９７４から読み出したコンテンツ管理アプリケーションを実行する。あるいは、コンテンツ管理アプリケーションの基本データ部のみが記憶部９７４に記録され、追加データ部はサーバが保持し、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、サーバからコンテンツ管理アプリケーションの追加データ部を取得して、記憶部９７４から読み出したコンテンツ管理アプリケーションの基本部分と併せて統合したコンテンツ管理アプリケーションを生成して実行する。なお、先に図２２をサンシヨウして説明したように、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、複数のコンテンツ管理アプリケーションを、情報記録媒体およびサーバから取得し、取得した複数のコンテンツ管理アプリケーションを組み合わせて実行する場合もある。

コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、例えば、コンテンツコピー処理、すなわち、第１の情報記録媒体に記録されたコンテンツを、第２の情報記録媒体にコピーするために必要な手続き処理を実行する。このコピー処理に際しては、コピーに対する管理処理を実行する管理サーバにアクセスし、管理サーバにコピー処理に必要なデータ送信を実行して許可情報を取得する処理を行なう。具体的には、図１１〜図１８を参照して説明した処理である。このコピー処理において適用するコンテンツ管理アプリケーションは第１の情報記録媒体に記録されている場合、管理サーバが保持している場合があり、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、それぞれのケースに応じて、コンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する。

また、コンテンツ等をサーバからダウンロードする場合には、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、コンテンツサーバからのコンテンツダウンロードおよび情報記録媒体に対するダウンロードコンテンツ記録に伴う手続き処理を実行する。具体的には、図１９〜図２２を参照して説明した処理である。すなわち、コンテンツ提供処理を実行するコンテンツサーバにアクセスし、コンテンツサーバにダウンロード処理に必要なデータ送信を実行してコンテンツ取得処理を行なう。

また、情報記録媒体格納コンテンツの再生に際して必要となるオンライン再生情報をサーバから取得するオンライン再生処理を行なう場合、コンテンツ管理アプリケーション実行部９７２は、オンライン再生情報の提供処理を実行するサーバにアクセスし、該サーバに対して、オンライン再生情報の受信処理に必要なデータ送信を実行してオンライン再生情報の取得処理を行なう。

次に図２４を参照して、コンテンツコピー処理における許可情報の生成、あるいはコンテンツ等のダウンロード処理におけるダウンロードデータの提供を実行するサーバの機能構成について説明する。サーバ９８０は、図２４に示すように、コンテンツ管理装置とのデータ通信を実行する通信部９８１、データ処理部９８２、記憶部９８３を有する。

通信部９８１は、コンテンツ管理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信する。データ処理部９８２は、先に、図１１〜図２２を参照して説明した各種の処理、例えばコンテンツコピーやダウンロードにおける許可情報の生成、課金処理など様々な処理を実行するとともに、データ通信部９８１において受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力する処理などを行なう。また、データ処理部９８２は、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーション全体を提供する場合、更新情報のみを選択して提供する場合、一部の処理を実行するアブリケーションを選択してデータ通信部を介して出力する場合など、様々な処理を実行する。

以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。

なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。

例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやＲＯＭ（Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、ＣＤ−ＲＯＭ(Compact Disc Read Only Memory)，ＭＯ(Magneto optical)ディスク，ＤＶＤ(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納（記録）しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。

なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、ＬＡＮ(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。

なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。

以上、説明したように、本発明の一実施例の構成によれば、Ｒ／ＲＥ型ディスクなどのデータ記録可能なメディアに対するコンテンツコピー処理や、ダウンロードして記録する処理、あるいはメディアからのコンテンツ再生処理などを実行する構成において、各種の手続き、例えばサーバとの通信による許可情報の取得などをコンテンツ管理アプリケーション実行部において実行する構成とし、コンテンツ管理アプリケーションを情報記録媒体のコンテンツ記録フォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従って取得可能なデータとして設定したので、通常のコンテンツ再生と同様の手続きによってアプリケーションを開始することができ、コンテンツコピーやコンテンツ利用処理を効率的に行なうことが可能となる。

本発明の適用可能なシステム例について説明する図である。 本発明の適用可能なシステム例について説明する図である。 メディア間のコピーによるコンテンツ記録処理（ＭＣ（Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ））のシーケンスについて説明する図である。 コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）の設定態様について説明する図である。 ユニット構成およびユニット鍵管理テーブルについて説明する図である。 サーバからのコンテンツ記録処理（ＥＳＴ／Ｍｏｄサーバからのコンテンツ記録）例について説明する図である。 コンテンツ証明書のデータ構成例について説明する図である。 コンテンツ証明書に登録されるハッシュダイジェストについて説明する図である。 トークンのデータ構成例について説明する図である。 オンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）について説明する図である。 メディアに記録されたコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行することでメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する図である。 コンテンツ管理アプリケーションの記録形式について説明する図である。 コンテンツ管理アプリケーションの提供するユーザインタフェースとしての案内画面について説明する図である。 コンテンツ管理アブリケーションがディスク５１０に記録される場合のディレクトリ構成例について説明する図である。 コンテンツ管理アプリケーションダウンロードプログラムを利用してサーバからアプリケーションをダウンロードしてメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する図である。 コンテンツ管理装置が独自にサーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得してメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する図である。 コンテンツ管理装置の記憶手段のコンテンツ管理アプリケーションとサーバからの追加アプリケーションを統合してメディア間のコンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）を行なう処理例について説明する図である。 コンテンツコピー処理（ＭＣ：Ｍａｎａｇｅｄ Ｃｏｐｙ）に際して、管理サーバから差替えまたは追加コンテンツデータを取得して、コピー処理に併せてサーバからの取得データを記録する処理例について説明する図である。 サーバからコンテンツをダウンロードしてＲ／ＲＥディスクなどの記録媒体にコンテンツを記録する処理例について説明する図である。 コンテンツ管理アプリケーションが実行する基本的な処理について説明する図である。 オンライン再生処理（Ｏｎｌｉｎｅ ｅｎａｂｌｅ）を、コンテンツ管理アプリケーションを利用した実行する処理例について説明する図である。 ３つのコンテンツ管理アプリケーションを組み合わせて利用した処理例について説明する図である。 コンテンツ管理装置の機能、構成について説明する図である。 サーバの機能、構成について説明する図である。

符号の説明

１ ユーザ
２ ＲＯＭディスク
３ データ再生装置
４ データ記録装置
５ Ｒ／ＲＥディスク
６ 管理サーバ
７ ネットワーク
１１ ユーザ
１２ 情報記録媒体（メディア）
１３ 情報処理装置
１４ コンテンツサーバ
１５ ネットワーク
２１ ユーザ
２２ 情報記録媒体（メディア）
２３ コンビニ
２４ コンテンツサーバ
１１０ ＲＯＭディスク
１１１ コピー処理管理ファイル
１１２ 管理データ
１１３ 暗号化コンテンツ
１２０ コンテンツ管理装置
１２１ 許容処理リスト
１２２ 許可情報
１３１ 決済データ
１４０ 管理サーバ
１４１ 管理データ
１５０ Ｒ／ＲＥディスク
１５１ 管理データ
１５２ 暗号化コンテンツ
２１０ インデックス
２２０ ムービーオブジェクト
２３０ プレイリスト
２４０ クリップ
２６１，２６２，２６３ ＡＶストリーム
２７１，２７２ コンテンツ管理ユニット（ＣＰＳユニット）
３１０ コンテンツサーバ
３１１ コンテンツ証明書
３１２ サーバ秘密鍵
３１３ トークン
３１４ 管理データ
３１５ 暗号化コンテンツ
３３０ 情報記録媒体（Ｒ／ＲＥディスク）
３３１ コンテンツ証明書
３３２ メディア識別子
３３３ トークン
３３４ 管理データ
３３５ 暗号化コンテンツ
３４０ 再生装置
３４１ デバイス鍵
３５１ サーバ情報
３５２ 署名データ
３６０ コンテンツサーバ
３６１ タイトルキー
３６２ サブ暗号化コンテンツ
３７０ 再生装置
３７１ ローカル記憶装置
３７２ タイトルキー
３７３ サブ暗号化コンテンツ
３８０ ＲＯＭディスク
３８１ 管理データ
３８２ 暗号化コンテンツ
５１０ ＲＯＭディスク
５１１ コピー処理管理ファイル
５１２ 管理データ
５１３ 暗号化コンテンツ
５１４ コンテンツ管理アプリケーション
５２０ コンテンツ管理装置
５２１ 許容処理リスト
５２２ 許可情報
５３１ 決済データ
５４０ 管理サーバ
５４１ 管理データ
５５０ Ｒ／ＲＥディスク
５５１ 管理データ
５５２ 暗号化コンテンツ
５６０ コンテンツ管理アプリケーション情報格納領域
５６１ コンテンツ管理アプリケーションタイトル
５６２ コンテンツ管理アプリケーションプログラム
５８１ 管理情報設定部
５８２ データ部
５８３ コンテンツ管理アプリケーションプログラム格納部
６０１ コンテンツ管理アプリケーションダウンロードプログラム
６０２ コンテンツ管理アプリケーション
６１１ コンテンツ管理アプリケーション
６２１ 記憶手段
６２２ コンテンツ管理アプリケーション（基本）
６２３ コンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）
６４１ 更新情報
６４２ 更新情報
７１０ コンテンツサーバ
７１１ 管理データ
７１２ 暗号化コンテンツ
７２０ コンテンツ管理装置
７２１ 記憶手段
７２２ コンテンツ管理アプリケーション（基本）
７２３ コンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）
７２４ 許容処理リスト
７２５ 許可情報
７３０ Ｒ／ＲＥディスク
７３１ 管理データ
７３２ 暗号化コンテンツ
８１０ ＲＯＭディスク
８１１ 処理管理ファィル
８２０ コンテンツ管理装置
８２１ 記憶手段
８２２ コンテンツ管理アプリケーション（基本）
８２３ コンテンツ管理アプリケーション（Ｕｐｄａｔｅ）
８２４ 許容処理リスト
８２５ 許可情報
８３０ コンテンツサーバ
８３１ 管理データ
８３２ オンライン再生情報
８４０ ローカル記憶手段
８４１ 管理データ
８４２ オンライン再生情報
８６１ 決済データ
９１０ ＲＯＭディスク
９１１ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ１）
９２０ コンテンツ管理装置
９２１ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ１）
９２２ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ２）
９２３ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）
９３０ コンテンツサーバ
９３１ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ１）
９３２ コンテンツ管理アプリケーション（ＢＤ−Ｊアプリ３）
９３３ 管理データ
９３４ 暗号化コンテンツ
９４０ ローカル記憶手段
９４１ 管理データ
９４２ 暗号化コンテンツ
９７０ 情報処理装置
９７１ 通信部
９７２ コンテンツ管理アプリケーション実行部
９７３ 記録制御部
９７４ 記憶部
９７５ 表示部
９８０ サーバ
９８１ 通信部
９８２ データ処理部
９８３ 記憶部

Claims (18)

1. 情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション実行部と、
   情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行する記録制御部とを有し、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   所定のコンテンツ記録フォーマットに対応して予め既定されたデータ再生シーケンスに従った処理によって、情報処理装置の備える記憶手段または外部から取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、
   情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得したデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置。
2. 前記情報記録媒体に対するコンテンツ記録フォーマットはＢＤＭＶフォーマットであり、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   ＢＤＭＶフォーマットに対応するデータ再生シーケンスに従って読み出されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を行なう構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   （ａ）処理許可情報取得のためのサーバアクセス処理、
   （ｂ）サーバからの許容処理リストの取得処理、
   （ｃ）ユーザによる処理選択情報のサーバへの送信処理
   （ｄ）決済処理、
   （ｅ）サーバからの処理許可情報の取得処理、チェック処理、コピー許可情報の記録制御部への出力、
   （ｆ）記録制御部の実行するコンテンツコピー処理の監視処理、
   （ｇ）記録制御部の実行するサーバからのダウンロードデータの書き込み処理の監視処理、
   上記（ａ）〜（ｇ）の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
4. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   ユーザに対する処理案内データとしての表示データを生成し表示部に出力するとともに、ユーザからの入力を検出し、検出情報に応じた処理を実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
5. 前記コンテンツ管理アプリケーションは、前記情報処理装置の記憶手段に記録されており、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   前記記憶手段から読み出したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
6. 前記コンテンツ管理アプリケーションの基本データ部は前記情報処理装置の記憶手段に記録され、追加データ部はサーバが保持し、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   前記サーバから前記コンテンツ管理アプリケーションの追加データ部を取得し、前記記憶手段から読み出したコンテンツ管理アプリケーションの基本部分と併せて統合したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
7. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   前記「情報記録媒体間のデータコピー」を実行する場合、
   コピー元となる第１の情報記録媒体に記録されたコンテンツを、コピー先となる第２の情報記録媒体にコピーするための許容条件として予め既定された手続き処理を実行する構成であり、
   コピーに対する管理処理を実行する管理サーバにアクセスし、該管理サーバにコピー処理の許容条件として予め既定された必要なデータ送信を実行して許可情報を取得する処理を行なう構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
8. 前記コンテンツ管理アプリケーションは前記第１の情報記録媒体に記録され、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   前記第１の情報記録媒体から読み出したコンテンツ管理アプリケーションを実行する構成であることを特徴とする請求項７に記載の情報処理装置。
9. 前記コンテンツ管理アプリケーションは、前記管理サーバが保持し、該コンテンツ管理アプリケーションのダウンロードプログラムが前記第１の情報記録媒体に記録され、
   前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
   前記第１の情報記録媒体から読み出したダウンロードプログラムを実行して、前記管理サーバからコンテンツ管理アプリケーションを取得して実行する構成であることを特徴とする請求項７に記載の情報処理装置。
10. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
    コンテンツサーバからのコンテンツダウンロードおよび情報記録媒体に対するダウンロードコンテンツ記録に伴う手続き処理を実行する構成であり、
    コンテンツ提供処理を実行するコンテンツサーバにアクセスし、該コンテンツサーバにダウンロード処理の許容条件として予め既定された必要なデータ送信を実行してコンテンツ取得処理を行なう構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
11. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
    情報記録媒体格納コンテンツの再生の許容条件として予め既定された必要となるオンライン再生情報をサーバから取得するオンライン再生処理に伴う手続き処理を実行する構成であり、
    オンライン再生情報の提供処理を実行するサーバにアクセスし、該サーバに対して、オンライン再生情報の受信処理の許容条件として予め既定された必要なデータ送信を実行してオンライン再生情報の取得処理を行なう構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
12. 前記コンテンツ管理アプリケーション実行部は、
    複数のコンテンツ管理アプリケーションを、情報記録媒体およびサーバから取得し、取得した複数のコンテンツ管理アプリケーションを組み合わせて実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
13. 情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信するデータ通信部と、
    前記データ通信部において受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力するデータ処理部と、
    を有し、
    前記情報処理装置における前記コンテンツ管理アプリケーションの実行によって、情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得したデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を実行させることを可能とした情報処理サーバ。
14. 前記データ処理部は、
    コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションの更新情報を選択してデータ通信部を介して出力する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項１３に記載の情報処理サーバ。
15. 情報処理装置において、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生制御を行なう情報処理方法であり、
    コンテンツ管理アプリケーション実行部が、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行するコンテンツ管理アプリケーション実行ステップと、
    記録制御部が、情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行する記録制御ステップとを有し、
    前記コンテンツ管理アプリケーション実行ステップは、
    所定のコンテンツ記録フォーマットに対応して予め既定されたデータ再生シーケンスに従った処理によって、前記情報処理装置の備える記憶手段または外部から取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、
    情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得したデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を行なうステップであることを特徴とする情報処理方法。
16. 情報処理装置との通信を実行する情報処理サーバにおいて実行する情報処理方法であり、
    データ通信部において、情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信するデータ通信ステップと、
    データ処理部において、前記データ通信部が受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力するデータ処理ステップを有し、
    前記情報処理装置における前記コンテンツ管理アプリケーションの実行によって、情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得しデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を実行させることを可能とした情報処理方法。
17. 情報処理装置において、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生制御を行なわせるコンピュータ・プログラムであり、
    コンテンツ管理アプリケーション実行部に、情報記録媒体を適用したデータ記録または再生に伴うデータ処理を実行させるコンテンツ管理アプリケーション実行ステップと、
    記録制御部に、情報記録媒体に対する記録データ制御処理を実行させる記録制御ステップとを有し、
    前記コンテンツ管理アプリケーション実行ステップは、
    所定のコンテンツ記録フォーマットに対応して予め既定されたデータ再生シーケンスに従った処理によって、前記情報処理装置の備える記憶手段または外部から取得されるコンテンツ管理アプリケーションを実行し、
    情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得したデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を行なわせるステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
18. 情報処理装置との通信を実行する情報処理サーバにおいて情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
    データ通信部に、情報処理装置からコピー処理またはダウンロード処理対象のコンテンツ識別子であるコンテンツＩＤ、または機器ＩＤ、またはユーザＩＤの少なくともいずれかの識別情報を受信させるデータ通信ステップと、
    データ処理部に、前記データ通信部が受信した識別情報に基づいて、コピー処理またはダウンロード処理に伴う手続き処理を実行するためのコンテンツ管理アプリケーションを選択してデータ通信部を介して出力させるデータ処理ステップを実行させ、
    前記情報処理装置における前記コンテンツ管理アプリケーションの実行によって、情報記録媒体間のデータコピーまたはサーバから取得したデータの情報記録媒体に対するデータ記録を開始させる許容条件として予め既定された処理を実行させることを可能としたコンピュータ・プログラム。