JP4878251B2 - 超音波診断装置及び超音波画像表示方法 - Google Patents

超音波診断装置及び超音波画像表示方法 Download PDF

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Description

本発明は超音波診断装置及び超音波画像表示方法に関し、特に、時間的に変化する血流の表示に関する。
超音波診断装置は、二次元断層面についての血流画像を表示する機能を有する。血流画像はカラー画像であり、それは白黒画像としての二次元組織画像(Bモード断層画像)上に合成表示される。血流画像は従来からカラードプラ画像あるいはカラーフロー画像と称されている。特許文献1に記載されているように、典型的な血流画像においては、例えば、超音波探触子に近付く方向に流れる血液が赤で表現され、超音波探触子から遠ざかる方向に流れる血液が青で表示される。そして、各方向における速度が輝度に対応付けられている。高速で運動する血流は高輝度で表現され、低速で運動する血流は低輝度で表現される。なお、速度情報と一緒に分散情報も表示される場合があり、その場合において、分散の大小は色相の変化によって表現されている。従来の血流画像は、走査面上における血流の速度分布を単にカラー表示した画像であり、しかもビーム方向の速度成分しか表していないものなので、その血流画像から実際の流れの様子を認識するのは非常に難しい。
血流に関して二次元速度ベクトルを演算する技術が既に幾つか提案されている(特許文献2−8)。特許文献2−4には、互いに偏向角度が異なる2つのビーム上で得られた2つの速度成分から二次元速度ベクトル(あるいはそれに相当する情報)を演算することが記載されている。特許文献5−6には、ターゲット上で交差する2つのビーム上で得られた2つの速度成分から二次元速度ベクトルを演算することが記載されている。特許文献7には、走査面上に分布するビーム方向速度成分から、流れについてのある仮定に基づいて、二次元速度ベクトルを演算することが記載されている。特許文献8には二次元ベクトル情報を色相の変化を利用して表示することが記載されている。
特開昭59−20820号公報 特開昭62−152436号公報 特開昭62−152437号公報 特開平3−4842号公報 特開平3−47241号公報 特開平7−204204号公報 特開2005−110939号公報 特開昭62−152439号公報
従来の血流画像から血流の流れの様子を直感的に理解することは困難であり、あるいは、そのために熟練を要する。また、従来の血流画像では血流の流れの詳細を必ずしも表示できていない。
本発明の目的は、従来の血流表示法に代わる新しい血流表示法を実現することにある。
本発明の他の目的は、血流の流れの様子を直感的にかつ具体的に認識できる血流画像を提供することにある。
本発明に係る超音波診断装置は、生体に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて、生体内の複数の点について複数の運動情報を演算する演算部と、前記複数の運動情報に基づいて、前記生体内の血流を複数の表示要素の運動として表現した画像を形成する画像形成部と、を含む。
上記構成によれば、画面上で運動する複数の表示要素を観察することによって血流の具体的な流れの様子を観察することができる。例えば、渦流、乱流、停滞などを画面上で特定することも可能となる。これにより、例えば対象臓器が心臓であれば、心臓内で発生している異常な流れ(例えば、短絡流、逆流)を特定することも可能となる。なお、1つの表示要素だけを表示することも可能であるが、複数の表示要素を同時に表示するのが望ましく、これによれば空間的に広がる流れの様子をより理解し易い。表示要素の個数は観察目的や演算量を考慮して増減可能である。
望ましくは、前記各表示要素は粒子(particle)であり、前記画像形成部は前記画像としての粒子画像を形成する粒子画像形成部である。粒子画像は複数の血液要素(例えば赤血球)が心臓、血管などの組織内を移動している様子をそのまま表現したようなまったく新しい画像である。表示要素としての仮想的な粒子は望ましくは人工的に生成されるコンピュータグラフィック要素であり、各種の形態をもってそれを表示できる。その輪郭を明確に表示してもよいが、あえてぼかして表示するようにしてもよい。あるいは、流動体のように擬似的に不定形としてもよい。そのサイズや色も任意に定めることができる。粒子画像は通常、動画像として表示され、複数の粒子が流れの具体的な様子を模擬しつつ運動する。例えば対象臓器が心臓であれば弁の付近での流れの様子を詳細に観察可能である。対象臓器が頸動脈であれば血管内に存在しているプラークによる流れの乱れを粒子の運動として観察可能である。望ましくは、複数の粒子は画面上でそれぞれ互いに独立して運動するものである。ある粒子の表示位置を演算する場合に、当該粒子に対応する運動情報に加えて、他の粒子に対応する運動情報あるいは表示位置が考慮されてもよい。粒子群の分散状態あるいは流れの傾向を考慮して、各粒子の表示位置を演算するようにしてもよい。
望ましくは、前記運動情報は二次元又は三次元の速度ベクトルである。速度ベクトルは、上記の特許文献1−7に記載された手法、フレーム間パターンマッチング法、運動情報の空間的勾配を利用する方法、等によって演算可能である。すなわち、直交する(あるいは交差する)2つの速度成分を実際に計測するようにしてもよいし、1方向の速度成分のみを計測して速度成分の空間分布等から速度ベクトル(あるいはそれに相当する情報)を演算するようにしてもよい。三次元速度ベクトルを演算して三次元の粒子画像を形成するようにしてもよいし、三次元速度ベクトルが反映された二次元粒子画像を形成するようにしてもよい。そのような画像によれば、例えば走査面と直交する流れを表現することも可能となる。運動情報は通常、ドプラ情報から演算されるが、血流部分の輝度情報から運動情報が演算されてもよい。
望ましくは、前記演算部は、前記複数の運動情報として速度ベクトルマトリックスを生成し、前記粒子画像形成部は、前記各粒子ごとに、k(但し、kは整数)番目の速度ベクトルマトリックスに基づいてk番目の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定し、前記特定された速度ベクトルに基づいてk+1番目の粒子位置を決定する。速度ベクトルマトリックスは、空間的に配列された複数の速度ベクトルで構成される。k番目の粒子位置に対応する速度ベクトルは、速度ベクトルマトリックスの中から選択され、あるいは、補間処理によって生成される。速度ベクトルマトリックスの作成段階で補間処理が適用されてもよい。速度ベクトルマトリックスは、送受波空間内の複数の位置(複数のサンプル点)で計測された複数の速度ベクトルで構成され、ここで、複数の位置の相互間隔は均等であってもよいし、非均等であってもよい。上記のkは個々の粒子についての表示回数あるいは表示位置シリアル番号に相当する。
望ましくは、前記演算部は、各フレームごとに、前記複数の運動情報として速度ベクトルマトリックスを生成し、前記粒子画像形成部は、前記各粒子ごとに、現在の速度ベクトルマトリックスに基づいて現在の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定する特定部と、前記各粒子ごとに、前記特定された速度ベクトルに基づいて次の粒子位置を決定する決定部と、を含む。現在の粒子位置に対応した速度ベクトルの参照と、それに基づく移動先(次の表示位置)の決定と、を繰り返すことにより(表示位置のリレーあるいは更新により)、粒子を画面上で運動させることができる。ある粒子が速度ゼロの位置に到達した場合、当該粒子は画面上で停止することになる。その際、画面上から当該粒子をいったん消失させてもよいし、その表示を継続させてもよい。その後、当該位置に速度ベクトルが生じれば、それに従って粒子が再び動き出す。長時間にわたって停止し続ける粒子が生じる可能性があれば後述のように個別的な又は集団的な時間管理を適用すればよい。演算される表示位置が適正な範囲を超えているような場合にエラー処理を適用するようにしてもよい。上記のフレームは、送受波フレーム、表示フレーム、あるいは、演算単位を構成するデータ配列に相当する。
望ましくは、前記粒子画像形成部は所定の時間間隔で複数の新規粒子を画面上に登場させる生成部を含む。望ましくは、前記所定の時間間隔はm(但し、mは整数)個のフレームに相当する時間間隔である。1フレームごとに1又は複数の新規粒子が生成されてもよいし、複数フレームごとに1又は複数の新規粒子が生成されてもよい。望ましくは、前記所定の時間間隔はn(但し、nは整数)個の心拍に相当する時間間隔である。1心拍ごとに1又は複数の新規粒子が生成されてもよいし、複数心拍ごとに1又は複数の新規粒子が生成されてもよい。あるいは、所定条件が満たされた場合に1又は複数の新規粒子が生成されるようにしてもよい。望ましくは、前記生成部は画面内に定められた粒子生成ラインを基準として前記複数の新規粒子を登場させる。粒子生成ラインは血流における上流側に設定されるのが望ましいが、特に注目している部位があれば、その直前に粒子生成ラインを設定してもよい。複数の粒子生成ラインを同時に設定するようにしてもよい。望ましくは、前記生成部は画面内に定められた生成エリア内に前記複数の新規粒子を登場させる。生成エリアはユーザー指定された領域、弁別された心腔領域、等である。
望ましくは、前記粒子画像形成部は、各フレームごとに、1つ前の粒子位置に表示されていた粒子を非表示とし、且つ、現在の粒子位置に粒子を表示する更新部を含む。望ましくは、前記粒子画像形成部は、各フレームごとに、過去の1又は複数の粒子位置に対して1又は複数の残像粒子を表示し、且つ、現在の粒子位置に粒子を表示する更新部を含む。1又は複数の残像粒子を表示すれば各粒子の移動経路を認識することが容易となる。
望ましくは、前記粒子画像形成部は所定の消滅条件が満たされた特定粒子を画面上から消去する消去部を含む。望ましくは、前記消去部は生成時からの経過時間が終了時間に到達した特定粒子を画面上から個別的に消去する。この構成によれば演算上のエラーに対応できる。望ましくは、前記消去部は粒子消滅ラインに到達した特定粒子を画面上から個別的に消去する。望ましくは、前記消去部は粒子表示エリアから外れた特定粒子を画面上から個別的に消去する。望ましくは、前記消去部は画面上に今まで表示されていた全粒子を心拍に従って一斉に消去する。例えば、各心拍ごとに最初の時相で複数の粒子を登場させておいて、その後の所定の時相でそれらの粒子を消滅させるようにしてもよい。また、拡張期又は収縮期に限って粒子表示を間欠的に行うようにしてもよい。
望ましくは、前記粒子画像形成部は前記各粒子の輝度及び色相の少なくとも一方を連続的に又は段階的に可変する表示処理部を含む。望ましくは、前記粒子画像形成部は前記各粒子に対応する運動情報に基づいて前記各粒子の形態を連続的に又は段階的に可変する表示処理部を含む。
望ましくは、前記各粒子は明瞭な外形を有する又はぼやけた形態を有するコンピュータグラフィック要素である。望ましくは、リアルタイム表示モードでは前記各粒子が血流と同じ速度で運動し、再生モードでは前記各粒子が再生速度に従った速度で運動する。フロー再生の場合には見かけ上血流の速度も遅くなり、各粒子の運動もゆっくりとなるので、流れの様子をより明確に認識することができる。望ましくは、前記各粒子と共に前記各粒子の軌跡が表示される。軌跡表示に当たっては補間処理を適用して、軌跡が滑らかな曲線となるようにしてもよい。静止画表示の場合に軌跡表示を採用すれば静止画上でも粒子の動きを認識できる。望ましくは、前記粒子画像はカラー画像であり、前記粒子画像は白黒断層画像上に重ねて表示される。白黒断層画像はモノトーン背景画像であり、そこにカラー表現された粒子画像を表示すれば血流を浮かび上がらせて明瞭に明示できる。
本発明に係る方法は、生体に対して超音波を送受波することによって得られたドプラ情報に基づいて、二次元又は三次元の生体空間内の複数の点について複数の速度ベクトルを演算する工程と、前記複数の速度ベクトルに基づいて、前記生体内の流体の運動を複数の仮想的な粒子の二次元運動又は三次元運動として表現した粒子画像を形成する工程と、前記粒子画像を動画像として表示する工程と、を含む。本発明に係る方法は、超音波の送受波機能及び画像処理機能を具備する超音波診断装置上において実現される他、超音波診断から出力されたデータを処理する情報処理装置上においても実現可能である。
望ましくは、前記粒子画像を形成する工程は、現在の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定する工程と、前記求められた速度ベクトルから次の粒子位置を決定する工程と、前記次の粒子位置に粒子を表示する工程と、を含む。これによれば、個々の粒子に着目してその表示位置が逐次的に更新される。例えば心腔内において粒子密度が非均等になり得るが、そのような空間的な密度変化も診断情報として参酌できる有用な情報である。
以上説明したように、本発明によれば、血流の流れの様子を直感的にかつ具体的に認識することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成がブロック図として示されている。この超音波診断装置は以下に詳述するように生体内の血流を表現する粒子画像を形成する機能を具備する。
プローブ10はアレイ振動子を有している。アレイ振動子は複数の振動素子により構成され、アレイ振動子によって超音波ビームが形成される。超音波ビームは電子的に走査されるものである。電子走査方式としては、電子リニア走査、電子セクタ走査などが知られている。プローブ10に対して2Dアレイ振動子を設け、その2Dアレイ振動子によって三次元エコーデータ取込空間を形成するようにしてもよい。プローブ10は、本実施形態において生体の表面に当接して用いられるものであるが、体腔内に挿入して用いられるものであってもよい。後述するように、運動情報として速度ベクトルを計測するために、必要に応じて複数のプローブあるいは複数のアレイ振動子を同時に用いることも可能である。
送信部12は送信ビームフォーマーとして機能する。送信部12は複数の振動素子に対して複数の送信信号を供給する。これによりアレイ振動子によって送信ビームが形成される。生体内からの反射波は複数の振動素子にて受波され、これにより複数の受信信号がプローブ10から受信部14へ出力される。本実施形態においては、超音波診断の対象となる臓器は心臓である。生体内からの反射波には血流の速度に応じたドプラシフト周波数成分が含まれる。
受信部14は受信ビームフォーマーとして機能する。受信部14に入力された複数の受信信号に対して整相加算処理が実行され、これによって電子的に受信ビームが形成される。各受信ビームに対応する受信信号は、本実施形態において断層画像形成部16及びベクトル演算部18に出力される。なお、1つの送信ビームに対して複数の受信ビームが同時形成されてもよい。通常、ドプラ情報の測定精度を高めるため、1つのビームアドレスに対して複数回の送受信が実行される。
断層画像形成部16は、超音波ビームの電子走査によって形成される走査面上のエコーデータ群(すなわち複数の超音波ビームに対応する複数の受信信号)に基づいてBモード画像としての断層画像を形成する。その画像データは表示処理部22へ送られる。断層画像形成部16はデジタルスキャンコンバータ(DSC)等のモジュールを具備している。
一方、ベクトル演算部18は受信部14から出力される受信信号に基づいて、走査面上における各点(各座標)毎に二次元速度ベクトルを演算するものである。ベクトル演算部18は、本実施形態において、受信信号を直交検波処理によって複素信号に変換する複素信号変換器、複素信号に対する自己相関演算を実行する自己相関器、自己相関結果からビーム方向速度成分を演算する速度演算器、等を具備している。さらに、走査面上における各位置(サンプル点としての座標)毎に、直交する2つの速度成分を二次元速度ベクトルとして演算するベクトル演算器を具備している。走査面上における複数の位置について演算された複数の二次元速度ベクトルはベクトルマトリックス(ベクトル集合あるいはベクトルアレイ)を構成する。このベクトルマトリックスは各フレーム毎に生成される。ベクトル演算部18は、DSCその他のモジュールも具備している。速度成分を演算するためにFFT演算器、その他の演算器を利用することも可能である。ベクトル演算部18の全部又は一部の機能がソフトウエアの機能として実現されてもよい。
二次元速度ベクトルは、上述した特許文献1−7に記載された方法、フレーム間パターンマッチング法、空間的な速度勾配を利用する方法、などの各種の方法を利用して演算することが可能である。ベクトル演算部18から出力されるベクトルマトリックスの情報は後述するベクトル画像形成部26、軌跡画像形成部28及び粒子画像形成部30に出力される。ここで、ベクトル画像は後に図14を用いて説明するように複数の矢印によって血液の流れを表した画像である。軌跡画像は後に図13を用いて説明するように複数のラインによって血液の流れを表した画像である。二次元速度ベクトルに代えて三次元速度ベクトルが演算されてもよい。また、速度ベクトルに代えて、流れの向き及び大きさを表す他の運動情報が演算されてもよい。更に、ドプラ情報を利用することなく、血液部分のエコー情報(輝度情報)から運動情報を求めてもよい。例えば、2つの断層画像フレーム間において、血流部分における複数のサンプル点に対してパターンマッチング処理を適用し、各フレームごとに個々のサンプル点の時間変化を観測するようにしてもよい。粒子画像の形成に当たって、分散情報、パワー情報、加速度情報、その他の情報を利用することも考えられる。
粒子画像形成部30は、生体内の血流を複数の表示要素の運動として表現した血流画像を形成するモジュールであり、本実施形態において複数の表示要素として複数の仮想的な粒子が利用されている。粒子画像については後に図2等を用いて詳述するが、複数の粒子はそれぞれコンピュータグラフィック要素であり、画面上で互いに独立して運動するものである。粒子画像は心臓内を複数の血液要素(例えば赤血球)が流れていく様子を表したような画像に相当するものである。それぞれの粒子の運動方向及び運動速度は上述したベクトルマトリックスに基づいて決定される。粒子画像形成部30によって形成された粒子画像の画像データは表示処理部22へ出力される。
表示処理部22はカラー演算機能、画像合成機能、等を具備している。本実施形態においては、血流画像として、ベクトル画像、軌跡画像及び粒子画像を選択的に表示することが可能である。その場合、それらの背景となる画像として断層画像が表示される。特に本実施形態においては白黒断層画像(輝度画像、モノトーン画像)上にカラー処理された粒子画像が合成され、そのような合成画像が表示器32に表示される。断層画像及び粒子画像のいずれも動画像であり、心臓の構造の時間的変化及び血流の運動の時間的変化がそのような合成画像を介して観察できる。なお、本実施形態においては、リアルタイムで上記合成画像を表示器32に表示させることができるが、記憶部20に格納されたデータに基づいて再生画像を表示器32に表示させることも可能である。この場合において、上記合成画像の再生スピードを任意に設定できる。粒子画像、ベクトル画像及び軌跡画像をそれぞれ静止画像として表示してもよいし、あるいは、それらを複合した画像を表示してもよい。
制御部34は図1に示される各構成の動作制御を行う。制御部34はCPU及び動作プログラムによって構成されるものである。ちなみに、粒子画像形成部30は専用ハードウエア又はソフトウェアの機能によって実現される。制御部34が粒子画像の形成機能を具備してもよい。制御部34にはキーボードやトラックボールなどを有する操作パネル36が接続されている。心電計38は超音波診断の対象である被検体から心電信号を計測するユニットである。心電信号あるいはそれに相当する情報が粒子画像形成部30及び表示処理部22に送られている。必要に応じて、そのような情報を制御部34に出力するようにしてもよい。
図2には表示例が示されている。符号40は表示画面を表している。表示画面40上には超音波画像としての合成画像42が表示され、また心電波形44が表示されている。合成画像42は断層画像と粒子画像とによって構成されるものである。望ましくは、前者は白黒画像としての背景画像であり、後者はカラー画像としてのオーバーレイ画像である。但し、粒子画像を背景画像とし、断層画像をオーバーレイ画像としてもよい。いずれかの画像データを画素単位で選択することによって合成画像を形成することも可能である。なお、図2において、r方向は超音波ビーム方向すなわち深さ方向を示している。θ方向は超音波ビームの電子走査方向を示している。本実施形態においては電子セクタ方式が採用されている。
この例では、走査面の全体の中で一部の領域56に対してドプラ情報の計測が行われており、すなわち当該領域56は血流の観測を行う関心領域に相当する。もちろん、Bモード断層画像を形成する領域の全体に渡ってドプラ情報の観測を行うようにしてもよい。あるいは深さ方向において血流の観測を行う領域の大きさを制限してもよい。本実施形態においては、領域56は、ライン58,60によって囲まれる領域として定義されている。ライン58,60の位置はユーザーによって任意に設定することが可能である。
図2に示される断層画像は本実施形態において生体(人体)の左室を中心とした断層画像である。符号46は左室を示しており、符号48は左房を表しており、符号50は僧帽弁を表しており、符号52は大動脈弁を表している。また、符号54は大動脈の一部を表している。符号202は心筋(心壁)を表しており、符号200は血液が満たされる心腔を表している。本実施形態に係る粒子画像は動画像として表示されるものであり、各フレーム上に粒子群61が表される。粒子群61は時間的に表示位置が変化する複数の粒子62によって構成される。つまり、各フレームにおいて、表示される個々の粒子の表示位置を順次更新することによって、あたかも粒子が実際に移動したような視覚的表現を実現することが可能となる。もちろん、実質的に血流が動いていない部位に入り込んだ粒子は画面上で止まったように表現され、その後、当該部位に流れが生じると、それに従って粒子が動き出す。健常者の場合には、心拍に従って、左房48から僧帽弁50を介して複数の粒子が左室46内に入り込み、そして、左室46から大動脈弁52を介して複数の粒子が大動脈54へ流れ出す。その場合において、一部の粒子は左室46内に一旦蓄えられ、次の心拍において、後から左室46内に入り込む粒子群と混ざり合う。各心拍ごとに、このような過程が繰り返されると、心臓のポンプ作用を動画像として観察することが可能となる。
このように、動画像として粒子画像を表示すれば、血液の流れを粒子群の運動して視覚的に容易に把握することが可能となる。個々の粒子は例えば赤色に表現されたコンピュータグラフィック要素として発生させることができるので、個々の粒子の表示は鮮明となる。従来、受信信号のレベルが低い場合あるいは血流速度が低い場合には、それらに起因して血流情報の表示が不鮮明となる問題があったが、粒子画像の表示によれば、そのような問題を解消又は軽減できる。また、例えば左室46内において渦流が生じている場合、それを反映して粒子が渦巻き運動を行うことになる。従来のようなカラードプラ画像では表現困難な流れの具体的態様を視覚的に明瞭に表現できるという利点がある。後に説明するように、粒子の個数、密度、大きさ、色相、等の様々なパラメータについてはユーザーにより任意に設定することが可能である。例えば、数個の粒子だけを表示して演算量を低減するようにしてもよいし、数十個あるいは数百個の粒子を表示して各地点における流れの様子を詳細に表現してもよい。
図2において、符号204は左房を横切る辺縁としてのラインを表しており、同様に符号206は大動脈を横切る辺縁としてのラインを表している。但し、図示の例では、当該ライン206は大動脈の全体を横切ってはおらず、領域56の端部に相当するライン60まで伸びている。後に説明するように、例えば、ライン204を粒子沸き出しライン(粒子生成ライン)として定義し、ライン206を粒子吸い込みライン(粒子消滅ライン)として定義するようにしてもよい。なお、ライン58及びライン60を越える粒子については表示エリアの逸脱が判定されて非表示となる。よって、本実施形態ではそれらのライン58,60も事実上、粒子消滅ラインとして機能する。
粒子画像の形成にあたって、各粒子が誤って心筋内に進入してしまわないように粒子の運動領域を制限するのが望ましい。そこで、心筋202と心腔200との間の境界200Aを検出し、その内側(つまり心腔200)が粒子表示エリアつまり粒子運動領域として定義するようにしてもよい。また、上記の領域56とは別に、円形あるいは楕円形などの所定形状をもった関心領域を設定し、その関心領域内において各粒子の表示を許容するようにしてもよい。つまり、当該関心領域を逸脱する粒子については、それを画面上から消去するようにしてもよい。粒子の発生条件、消滅条件及び位置更新条件については様々な条件を定めることが可能であり、それについては後に詳述する。
粒子画像は動画像として構成され、各フレームごとに粒子群61が新しく表示される。つまり、1つ前のフレーム上で表示されていた粒子群の全部が現在のフレームで消去され、現在のフレームにおいては新しく粒子群が表示される。その一方、過去の1又は複数の粒子位置に粒子の残像を表示するようにしてもよい。例えば、符号63−1から符号63−4で示されるように、ある粒子の過去の移動軌跡上に残像粒子を表示させるようにしてもよい。その場合においては、より時間軸の逆方向に行くに従って粒子輝度を低減する処理、等を適用するのが望ましい。また、粒子の移動軌跡に沿って、符号64で示されるようなラインを合わせて表示するようにしてもよい。このようなライン表示によれば移動軌跡をより直感的に理解できるという利点がある。
図3には粒子表示の更新方法が示されている。本実施形態においては、画面上に登場した各粒子ごとに、各フレーム上において表示位置が逐次演算される。これによって動画像として粒子画像を観察した場合において、粒子があたかも実際に運動しているかのような画像を構成できる。図3において(A)には表示座標系が示されており、(B)には各フレームごとに演算されたベクトルマトリックス72が示されている。例えば、現在の表示位置がP0であり、そこに対応づけられた二次元速度ベクトルがv0である場合、当該二次元速度ベクトルv0のx方向の成分及びy方向の成分が特定され、それぞれの成分に対してフレーム間時間であるΔtを乗算すれば、次の表示位置p1を特定できる。つまり、次の表示位置におけるx方向の座標x1は(x0+vx0×Δt)よって求められ、y1は(y0+vy0×Δt)によって求められる。続いて、表示位置P1を基準として次の表示位置P2を演算する場合でも、同様の演算が実行される。すなわち、各フレームごとに、ベクトルマトリックス72上で各粒子に対応する二次元速度ベクトルが参照され、その参照結果に基づいて、次のフレーム上の粒子表示位置が計算される。それが各フレームごとに繰り返されて、粒子の表示位置が順次更新される。
ちなみに、現在の表示位置に対応する二次元速度ベクトルがベクトルマトリックス72上に存在しない場合には、当該表示位置の近傍に存在する複数の二次元速度ベクトルを参照し、それらに基づくベクトル補間処理によって、二次元速度ベクトルを求めることが可能である。あるいは、複数のサンプル点について複数の二次元速度ベクトルを求めた上で補間処理を適用して高密度の二次元速度ベクトルマトリックスを構成しておくようにしてもよい。この方法によれば、各フレームごとに高密度の二次元速度ベクトルマトリックスの中から、表示位置に対応する二次元速度ベクトルを直ちに選択することができる。本実施形態においては、上記の表示位置更新処理が各粒子ごとに実行される。この場合において、複数の粒子について計算された表示位置が同一となる場合には、それらの粒子をそのまま同じ表示位置に表示するようにしてもよいし、いずれかの粒子を代表させて表示させてもよい。あるいは、複数の粒子を1つの粒子とみなすマージ処理を適用するようにしてもよい。それとは逆に、分散が大きいような場合、1つの粒子をその運動の途中で複数の粒子に分割するようにしてもよい。各地点における流れの状態に応じて多様な表示形態を選択的に採用することができる。
次に、図4及び図5を用いて粒子の発生について説明する。図4には粒子生成ライン74が示されている。この発生ライン74上において、所定のタイミングで複数の粒子(新規粒子列76)が生成される。その際、各粒子位置に対応する二次元速度ベクトルが参照され、上述したプロセスに従って、それぞれの粒子が運動を開始する。多くの場合に、各粒子は左房から僧帽弁を介して左室内に流入していくことになる。図4に示されるように、粒子生成ライン74は図示の例では血流の上流部位に設定されており、具体的には左房内に設定されている。特に、最上流であるライン204の近傍に設定されている。各フレームごとに新しい新規粒子列を発生させるようにしてもよいし、複数フレームごとに新規粒子列を発生させるようにしてもよい。フレームを単位とした発生周期を定めるm(但し、mは整数)をユーザーにより可変設定させてもよい。あるいは、一心拍内における代表フレームにおいてのみ新規粒子列を生成するようにしてもよいし、複数心拍内における代表フレームにおいて新規粒子列を生成するようにしてもよい。心拍を単位とした発生周期を定めるn(但し、nは整数)をユーザーにより可変設定させてもよい。粒子生成ライン74の位置、長さ、形状はユーザーによって任意に定めることができる。一次元の粒子生成ラインに代えて二次元の粒子発生領域を設定するようにしてもよい。また、走査面の辺縁を構成するライン204を粒子生成ラインとして定義するようにしてもよい。この場合において、ユーザーによって当該ライン204の両端80A,80Bを入力させ、それらの間の区間80において新規粒子列を逐次的に発生させるようにしてもよい。僧帽弁の働きや逆流の観測を行う場合には、図4に示されるように上流側である左房の内部で粒子を発生させるのが望ましい。
また、図4には粒子消滅ライン78が示されている。各粒子は粒子消滅ライン78に到達した時点で画面上から消去される。従って、粒子消滅ライン78は望ましくは粒子が通過する経路の全部を横切るように設定されるのが望ましく、本実施形態においては、大動脈の両側の心壁の内部に両端が含まれるように、粒子消滅ライン78が設定されている。この粒子消滅ライン78に代えて、ライン206を粒子消滅ラインとして定義することも可能である。この場合において、例えば大動脈の両端である地点82A,82Bをユーザーにより指定させて、大動脈を横切る区間82を定義した上で、その中で実質的に粒子流入可能である範囲として区間84が自動的に定義されるようにしてもよい。あるいは、粒子表示エリアからの逸脱という条件を用いて、粒子の画像表示を停止させるようにしても良い。
なお、上述したように心壁202と心腔200との境界を検出し、あるいは、心腔202の外縁全体を抽出して、心腔内においてだけ粒子の運動を許容するようにしてもよい。あるいは、心壁それ自体が低速運動体であることから、心壁領域を自動認識し、当該領域に入り込んだ粒子の表示を停止させるようにしてもよい。ただし、中隔欠損孔などを通過する粒子を確実に表示するためには、心壁を通過する異常流を表す粒子の表示が途絶えないようにするのが望ましい。同様に、僧帽弁等で生じる逆流を表す粒子については他の正常流を表す粒子とは異なる表示態様をもって表現されるのが望ましい。
図5に示す発生方法においては、心腔200内に複数の格子86が定められ、一心拍における所定時相のフレームにおいて、複数の格子点上に粒子群が生成される。もちろん各フレームごとに粒子群を生成させるようにしてもよい。図5に示す例では、縦方向及び横方向に規則的に並んだ粒子群が生成されていたが、ランダムに粒子群を生成させる事も可能である。
また、図4及び図5に示した発生方法において、新規粒子列が同じ位置で繰り返し登場することから、画像観察上、違和感が生じる場合には、フェードイン方式で、ばらばらになった状態が形成されてから複数の新規粒子を登場させるのが望ましい。このような構成によれば、画面上に各粒子を徐々に浮かび上がらせることができるので、不自然な態様での粒子の沸き出しという問題を解消できる。ただし、各粒子の表示位置を的確に順次指定する為には、最初のフレームから粒子移動先の演算を途切れることなく継続的に行う必要がある。
上記の説明においては、ある部位に到達する条件をもって粒子を非表示とするあるいは表示位置の更新処理を停止させるようにしたが、個々の粒子についてその生成からの経過時間を参照し、個々の粒子について強制的な消滅のタイミングを決定するようにしてもよい。例えば何らかの演算上の不具合から心腔内に特定の粒子が留まってしまうような場合でも、タイムアウト方式を利用すれば、そのような粒子を自然消滅させることが可能となる。あるいは、上記は逆に、例えば心臓内に滞留している粒子を強調表示して疾病診断に役立てることも可能である。
粒子の発生部位によっては、心臓の一部分にほとんどの粒子が流れ込んで、それ以外の部位にあまり粒子が入り込まない事態が生じ得る。そのような場合には、発生部位や新規粒子密度などを適宜調整すればよい。あるいは、粒子の欠乏が定常的に生じる部位については、その近傍に粒子沸き出し場所を設定するようにしてもよい。
本実施形態においては心電信号が取得されており、例えば心電信号に同期して粒子を発生させ、また心電信号に同期して粒子を消滅させることができる。また各心拍ごとに異なる色相を粒子に与えて、心拍間での血流の置換状態を明瞭に観察できるように構成してもよい。
図6には、表示動作がタイミングチャートとして示されている。(A)は心電信号を表しており、この心電信号によって各心拍及び時相を特定できる。(B)はフレーム同期信号を示しており、それによって各フレームのタイミングが規定される。(C)で示すように、各フレームごとに新規粒子群を繰り返し生成するようにしてもよい。ここで、符号210,212,214はそれぞれのフレームで生成される新規粒子群を表している。それらの粒子群はそれぞれ複数の新規粒子によって構成され、各粒子はいずれかの消滅条件に該当した場合に画面上から消去される。すなわち、個々のライン210aは個々の粒子について発生から消滅までの一生を示している。また、(D)には別の発生方法が示されており、この例では、心電信号に同期して各心拍ごとに新規粒子群が生成される。それが符号216,218で示されている。それらの新規粒子群には互いに異なる色相を付与するのが望ましい。ちなみに、(C)に示した動作において、各フレームごとに発生させる新規粒子の個数を自動的に可変するのが望ましい。例えば、粒子生成ライン上における平均速度の大きさに基づいて、新規粒子の発生個数を可変してもよい。例えば、僧帽弁が開いている時には、瞬時流量が増大するので、新規粒子の生成数を増大させ、僧帽弁が閉じている時には、瞬時流量が減少するので、新規粒子の発生個数を減少させるようにしてもよい。いずれにしても、可能な限り実際の血液の流れを忠実に模擬した粒子画像を形成するのが望ましい。
図7には、粒子表示方法がフローチャートとして示されている。図7に示す動作は各粒子ごとに実行されるものである。以下、説明対象となる1つの粒子を注目粒子と称することにする。S101では初期フレームに相当する現在のフレーム番号iが認識される。S102では、当該i番目のフレームにおいて、粒子生成ライン上における注目粒子の初期座標が特定され、それに対応する二次元速度ベクトルが参照される。このS102において注目粒子が初期座標に表示される。ただし、上述したフェードイン方式を適用して注目粒子が徐々に画面上に浮かび上がるように登場させてもよい。また、S102では、注目粒子についてタイムアウトを管理するためのタイマが計時動作を開始する。
S103では、k(=i+1)番目のフレームにおける注目粒子の移動先(次の表示位置)が決定される。すなわち、血流中のある微小部分が1フレーム後にどの位置に移動するのかが推定される。この推定は二次元速度ベクトル及びフレーム間の時間に基づいて実行される。
S104では、タイマによる経過時間が所定時間(消滅時間)に到達したか否かが判断され、S105では、注目粒子の移動先が粒子表示エリア(粒子運動エリア)を逸脱したか否かが判断され、S106では他の終了条件に該当したか否かが判断される。いずれかの終了条件が満たされた場合、S107において注目粒子についての表示が終了する。この場合において、フェードアウト方式を適用し、画面上から徐々に注目粒子が消えるようにしてもよい。
一方、いずれの終了条件も満たされない場合、S108において、上記のS103で決定された移動先に注目粒子が表示される。すなわち、注目粒子の表示位置が更新される。そして、S109において、k番目のフレームに対応するベクトルマトリックスに基づいて、現在の表示位置に対応する二次元速度ベクトルが特定され、S110においてk+1番目のフレーム上における注目粒子の移動先が決定される。そして、S111においてk+1で表される数値が新しくkに代入される。このような処理が繰り返し実行される。ちなみに、k番目のフレームは現在のフレームを意味し、k+1番目のフレームは次のフレームを意味する。
この図7に示される動作によれば、現在の粒子位置から次の表示位置が特定され、それが繰り返される。これにより、画面上で注目粒子が運動する。その過程において、いずれかの終了条件が満たされると、注目粒子の表示が終了する。以上の処理が画面上に登場しているすべての粒子に対して適用され、すなわち、図7に示された動作が粒子数分だけ実行される。それ故、演算量及び装置の演算能力を考慮して、画面上に表示する粒子の個数を定めるようにすればよい。例えば2、3個の粒子の表示であっても、それらの粒子を繰り返し画面上に表示させれば、血液の流れの全体を頭の中でイメージすることが容易となる。あるいは、数百個あるいは数千個の粒子を同時表示すれば、実際の血流にかなり近い表現形態を得られる。但し、表示する粒子数が過度に多いと、特に、粒子間の隙間がほとんど存在しないような状態になると、個々の粒子の位置やその動きを認識するのが困難となる。そこで、診断目的、演算能力、ユーザーの好み、等を総合考慮して、表示する粒子数を適宜定めるのが望ましい。あるいは、高密度で多数の粒子を表示する場合、個々の粒子を明確に視認できるような表示形態を採用するのが望ましい。
図8の(A)−(C)に示すように、粒子のサイズ、色相(輝度)、形状を自在に可変できるように構成するのが望ましい。この場合において、ユーザーにより所望のパラメーターを選択させてもよいし、速度その他の情報に基づいてパラメータを自動的に可変するようにしてもよい。(A)には90a−90eによって互いにサイズの異なる複数の粒子が示されており、(B)には92a−92eによって色相の異なる粒子が示されており、(C)には94a−94cによって形状の異なる粒子が示されている。例えば、速度が高くなった場合には粒子のサイズを増大させ、それと共に粒子の輝度を増加させるようにしてもよい。また、視認性を高めるために、粒子の速度に応じて赤色からオレンジ色までの色相変化をもたらすようにしてもよい。また、粒子の速度が上がった場合には円形から楕円形、更には涙滴(ティアドロップ)形といったように段階的に形状を変化させるようにしてもよい。
図9には、速度等に応じて粒子の輝度を可変するための各種の関数が示されている。まずDは速度等に応じて輝度を変えない関数を示しており、A及びBは輝度を速度等に応じて線形に可変する関数を示している。Cは速度等に応じて輝度を非線形に可変させる関数を示している。ユーザーの希望あるいは計測条件に応じて適切な関数を選択して利用することが可能である。例えば、流速が大きい部位ほど画面上で高輝度で表現されるようにしてもよい。また、低速の領域あるいは速度成分がほとんどない領域については粒子をいったん非表示とすることもできるが、実際にそこには血流が存在しているのであるから、そこについても粒子に一定の輝度を割り当てるのが望ましい。そのような観点から、図9に示される関数Bあるいは関数Cを選択するのが望ましい。図9には輝度関数が示されていたが、色相関数あるいは彩度関数を利用するようにしてもよい。なお、速度の大小によって粒子の属性を可変するのではなく、他の運動情報、例えば分散やパワーに応じて粒子の属性を連続的に又は段階的に変更してもよい。
図10には粒子消滅条件の1つが示されている。この例では、心腔と心壁との間の境界100Aに沿ってその心腔側に判定ライン96が定められている。粒子98の中心座標100がその判定ライン96を超えて心壁側に至った場合には当該粒子が非表示となる。すなわち、図10に示す例では、前方へ進行した粒子98Aの中心100Aは判定エリア96よりも心腔側に位置しているため、粒子98Aはそのまま表示され、その粒子が更に前方へ進行し、粒子98Bのようにその中心100Bが判定ライン96よりも心壁側へ達すると、その粒子98Bが非表示とされる。これによって心壁内に粒子が進入してしまう問題あるいは心壁表面に粒子が張り付いてしまう問題を防止することが可能となる。ただし、中隔欠損孔などを通過する血流についての表示が行われるように消滅条件を定めるのが望ましい。具体的にはある程度の速度を持った粒子については積極的に表示するように表示条件を定めるのが望ましい。
図11には渦流の例が示されている。すなわち粒子102a−102jは複数のフレームにわたる粒子の表示位置を表しており、この例では渦巻きのように粒子が運動した上で最終的にタイムアウトによって粒子の表示が終了している。それが符号102jで表されている。例えば走査面と直交する奥行き方向に血流が生じた場合、二次元速度ベクトルの観測では正確な速度を観測できなくなるが、そのような場合、そのまま画面上に粒子を滞留させておくと、実際の流れとは異なる表示態様となってしまう。そこで、本実施形態では、タイムアウト処理が利用されており、心腔内に不自然に滞留する粒子が画面上からできるだけ消去されるようにしている。但し、当該部位において流れが復活すれば粒子が再び運動し始めることになるため、それを考慮して、一定時間以上、動きが途絶えた場合に滞留粒子を判定し、それを消滅させるのが望ましい。
図1に示した超音波診断装置は、図12に示すように、動作状態に応じて各種の表示方法を選択的に採用することができる。動作状態としては、リアルタイム計測104、フリーズ/静止画表示106、通常再生108、スロー再生(あるいは逆スロー再生)110、等をあげることができる。リアルタイム計測104は通常の計測状態を示しており、フリーズ操作によってフリーズまたは静止画表示状態106となり、その後、シネメモリからのデータの読み出しにより通常再生108あるいはスロー再生110となる。一方、表示方法としては、従来同様のカラードプラ表示112とは別に、ベクトル表示114、粒子表示116、軌跡表示118、複合表示120を選択することが可能である。複合表示120は上述した複数の表示を同時に適用するものである。
図13には、軌跡画像の例が示されている。表示画面122上には断層画像と共に軌跡画像124が示されており、その軌跡画像124は流れの様子を表す複数のライン126によって構成される。この例では湧き出しライン128上の複数の位置から複数のライン126が伸びており、その場合において各ラインの先端が向かう方向は上述した粒子移動先の演算法によって決定できる。軌跡画像によれば、血流における各微少部分がどのように流れていくかの様子を複数のラインによって表現することができる。その場合において符号127で示されるように各ライン上に複数の粒子を併せて表示するようにしてもよい。
図14にはベクトル画像の例が示されている。表示画面124上にはベクトル画像126が表示されており、その背景画像は白黒の断層画像である。ベクトル画像126は複数の粒子128と各粒子毎に設定された複数の矢印(記号)130とによって構成されるものである。それぞれの矢印は当該地点における2次元速度ベクトルを表している。リアルタイム動画像にそのままベクトル画像を合成すると、激しく流れが変わる部位においては矢印130が激しく運動して、それを観察できなくなる。このため、ベクトル画像126は静止画像として表示するのが望ましい。あるいはスロー再生モードにおいてこのようなベクトル画像を表示するのが望ましい。
本実施形態においては、各粒子ごとに複数の属性情報が管理されている。その具体例が図14に示されている。ちなみに、図14には、ベクトル画像における特定の粒子がポインティングデバイスによって指定され、属性情報が表示された状態が示されている。勿論、図2に示した粒子画像においても同様の手法により各粒子毎に属性情報を表示できることができる。この例では、属性情報132には、粒子識別子(ID)、粒子座標(表示座標)、ベクトル情報(向き、大きさ)、発生からの経過時間、グラフィック情報(サイズ、形態、カラー)、分散値、パワー値、等が含まれる。必要に応じて更に他の情報を属性情報に加えるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、2次元速度ベクトルが取得されていたが、それに代えて3次元速度ベクトルを観測するようにしてもよい。3次元画像としての粒子画像を構成することも可能である。例えば、図15に示すように、血管134を立体的に表現しつつ、その内部の血流を複数の粒子からなる粒子画像136として表示することも可能である。このような表現によれば、血管内面上にプラークが存在し、それによって局所的な乱流が生じているような場合に、その乱流を粒子の動きから捉えることが可能となる。ちなみに、ある平面上における複数のサンプル点ついてそれぞれ3次元速度ベクトルを観測した上で、それらの3次元速度ベクトルを利用して2次元の粒子画像を構成することも可能である。その場合には奥行き方向の速度成分を考慮して粒子画像を形成できるという利点がある。
図16には、粒子画像の他の表示例が示されている。なお、図2に示した構成と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。図16に示される粒子画像においては、粒子群140が複数の粒子142によって構成され、各粒子142はその外縁があいまいでぼけたものとして構成されている。ちなみに、粒子の中心座標が符号143で示されている。すなわち、粒子画像を構成する各粒子の外縁は明確である必要はなく、その位置(つまり運動)が視覚的に特定できれば足りる。例えば、図17の符号142Aで示されるように、粒子の基本形態として、中央部から周辺部に掛けて序々に濃度が低減された態様を採用し、そして符号142C及び142Dで示されるように、速度ベクトルの方向に応じて粒子の形態を可変させてもよい。あるいは、速度の大きさに応じて符号142Bで示されるように、粒子のサイズを可変することも可能である。ちなみに、符号143は中心座標を示している。なお、粒子の形態として不定形の液状形態を採用するようにしてもよい。
粒子画像を形成するにあたり、超音波ビームの密度は、粒子画像を的確に構成できる限りにおいて、従来方法よりも削減することが可能である。また、従来方法においては1ビーム方向あたり例えば10回程度の送受信が必要であったが、本実施形態によれば送受信回数を削減してもそれが直ちに粒子を不鮮明とすることにはならない。心臓の計測にあたって、心臓自体の並進運動やプローブの手振れによる影響が生じる場合には、フレーム間においてそのような全体的運動を検出し、そのような運動成分をキャンセルして個々の2次元速度ベクトルを求めるようにしてもよい。また上記実施形態においては主に心臓についての表示を説明したが、頸動脈その他の血管の表示にあたって上記の粒子画像を採用するようにしてもよい。上記実施形態においては生体の血液についての表示について説明したが、もちろん人間以外の動物の血液の流れを表示する場合にも同様の手法を適用することが可能である。
上記実施形態によれば、従来方法よりも流れの詳細を認識可能であるという利点が得られる。つまり、従来方法では、各時相において速度分布が単にカラー表示されていたが、本実施形態においてはそれぞれ独立して運動する複数の粒子によって実際の流れの様子を視覚的に表現可能であるので、乱流あるいは渦流といった各種の流れを詳細に表示できるという利点がある。また、本実施形態によれば、2次元速度情報が画像上に反映されるため、従来方法よりも正確に疾病診断を行うことが可能である。従来方法においては、血流の速度が小さくなると血流表示が途絶えるが、本実施形態によれば低速部位においても粒子を継続的に表示することも可能である。血流が一旦停止してから再び動き出すような場合においても、それを粒子の動きとして克明に表現することが可能である。
本実施形態においては従来方法のように受信信号に基づいて演算された速度情報そのものを色相あるいは輝度によって表現するのではなく、得られた速度情報を粒子の表示位置の演算で利用するものである。しかも粒子はグラフィック要素として構成されているので、仮にドプラ情報の計測感度があまりよくないような場合でも、各粒子それ自体の形状を明瞭に表示することが可能である。そして、多くの粒子を表示させなくても、流れの全体的様子を容易にイメージできるので、その場合には演算量を削減できるという利点が得られる。また、従来方法よりも1フレームを構成するビーム本数を削減することも可能であり、また同一ビーム方向上での送信繰り返し回数を削減することも可能である。結果として、フレームレートを向上できる可能性がある。また、本実施形態によれば仮に断層画像が不鮮明であっても、血流の表示それ自体は鮮明となるため、組織の構造認識を間接的に支援できるという利点がある。例えば心臓内に不鮮明な瘤が存在しているような場合にそれを粒子の運動軌跡の形状から間接的に捉えることもでき、また弁が不鮮明であってもその動きを粒子の運動として間接的に特定することも可能となる。
本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態を示すブロック図である。 粒子画像の一例を示す説明図である。 粒子表示位置の演算方法を説明するための図である。 粒子の湧き出し及び消滅を説明するための図である。 粒子の生成を説明するための図である。 粒子の生成から消滅までを表す図である。 粒子の表示処理方法を説明するためのフローチャートである。 粒子についての各種の表示態様を説明するための図である。 各種の輝度関数を示す図である。 心壁へ向かう粒子に対する表示処理を説明するための図である。 渦流と粒子の消滅を説明するための図である。 各種の動作状態と各種の表示方法とを説明するための図である。 ライン表示の一例を示す図である。 ベクトル表示の一例を示す図である。 3次元粒子画像の一例を示す図である。 他の粒子画像を示す説明図である。 周辺がぼけた粒子とその形態変化を説明するための図である。
符号の説明
10 プローブ、12 送信部、14 受信部、16 断層画像形成部、18 ベクトル演算部、22 表示処理部、26 ベクトル画像形成部、28 軌跡画像形成部、30 粒子画像形成部、38 心電計、46 左室、48 左房、50 僧帽弁、52 大動脈弁、54 大動脈、61 粒子群、62 粒子。

Claims (25)

  1. 生体に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて、生体内の複数の点について複数の運動情報を演算する演算部と、
    前記複数の運動情報に基づいて、前記生体内の血流を複数の粒子の運動として表現した粒子画像を形成する粒子画像形成部と、
    前記受信信号に基づいて前記複数の粒子が運動可能な粒子運動領域を定義する定義手段と、
    を含み、
    前記粒子画像形成部は前記粒子運動領域から逸脱する特定粒子を個別的に消去する消去部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記定義手段は心筋と心腔との境界を検出し、
    前記消去部は前記境界を利用して心腔から逸脱する特定粒子を個別的に消去することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記運動情報は二次元又は三次元の速度ベクトルであることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記演算部は前記複数の運動情報として速度ベクトルマトリックスを生成し、
    前記粒子画像形成部は、前記各粒子ごとに、k(但し、kは整数)番目の速度ベクトルマトリックスに基づいてk番目の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定し、前記特定された速度ベクトルに基づいてk+1番目の粒子位置を決定する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項記載の装置において、
    前記演算部は、各フレームごとに、前記複数の運動情報として速度ベクトルマトリックスを生成し、
    前記粒子画像形成部は、
    前記各粒子ごとに、現在の速度ベクトルマトリックスに基づいて現在の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定する特定部と、
    前記各粒子ごとに、前記特定された速度ベクトルに基づいて次の粒子位置を決定する決定部と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項記載の装置において、
    前記粒子画像形成部は複数の新規粒子を画面上に登場させる生成部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記生成部は前記画面上において左室の上流側である左房内に前記複数の新規粒子を登場させ、前記複数の新規粒子が僧帽弁を通って前記左室へ流れ込む、ことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 生体に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて、生体内の複数の点について複数の運動情報を演算する演算部と、
    前記複数の運動情報に基づいて、前記生体内の血流を複数の運動要素の運動として表現した画像を形成する画像形成部と、
    を含み、
    前記画像形成部は所定の時間間隔で複数の新規運動要素を画面上に登場させる生成部を含み、
    前記所定の時間間隔はn(但し、nは整数)個の心拍に相当する時間間隔であることを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項6記載の装置において、
    前記生成部は画面内に定められた粒子生成ラインを基準として前記複数の新規粒子を登場させることを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項6記載の装置において、
    前記生成部は画面内に定められた粒子生成エリア内に前記複数の新規粒子を登場させることを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項5記載の装置において、
    前記粒子画像形成部は、各フレームごとに、1つ前の粒子位置に表示されていた粒子を非表示とし、且つ、現在の粒子位置に粒子を表示する更新部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項5記載の装置において、
    前記粒子画像形成部は、各フレームごとに、過去の1又は複数の粒子位置に対して1又は複数の残像粒子を表示し、且つ、現在の粒子位置に粒子を表示する更新部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 生体に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて、生体内の複数の点について複数の運動情報を演算する演算部と、
    前記複数の運動情報に基づいて、前記生体内の血流を複数の粒子の運動として表現した粒子画像を形成する粒子画像形成部と、
    を含み、
    前記粒子画像形成部は粒子を画面上から消去する消去部を含み、
    前記消去部は心電信号に基づいて粒子を画面上から消去する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  14. 請求項記載の装置において、
    前記消去部は更に生成時からの経過時間が終了時間に到達した特定粒子を画面上から消去することを特徴とする超音波診断装置。
  15. 請求項記載の装置において、
    前記消去部は更に粒子消滅ラインに到達した特定粒子を画面上から個別的に消去することを特徴とする超音波診断装置。
  16. 請求項15記載の装置において、
    前記粒子消滅ラインは前記画面上において左室の下流側である大動脈上に設定されることを特徴とする超音波診断装置。
  17. 生体に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて、生体内の複数の点について複数の運動情報を演算する演算部と、
    前記複数の運動情報に基づいて、前記生体内の血流を複数の運動要素の運動として表現した画像を形成する画像形成部と、
    を含み、
    前記画像形成部は特定運動要素を画面上から消去する消去部を含み、
    前記消去部は画面上に今まで表示されていた全運動要素を心拍に従って一斉に消去することを特徴とする超音波診断装置。
  18. 請求項記載の装置において、
    前記粒子画像形成部は前記各粒子の輝度及び色相の少なくとも一方を連続的に又は段階的に可変する表示処理部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  19. 請求項記載の装置において、
    前記粒子画像形成部は前記各粒子に対応する運動情報に基づいて前記各粒子の形態を連続的に又は段階的に可変する表示処理部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  20. 請求項記載の装置において、
    前記各粒子はぼやけた形態を有するコンピュータグラフィック要素であることを特徴とする超音波診断装置。
  21. 請求項記載の装置において、
    リアルタイム表示モードでは前記各粒子が血流と同じ速度で運動し、
    スロー再生モードでは前記各粒子がスロー再生速度に従った速度で運動する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  22. 請求項記載の装置において、
    前記各粒子と共に前記各粒子の軌跡が表示されることを特徴とする超音波診断装置。
  23. 請求項記載の装置において、
    前記粒子画像はカラー画像であり、
    前記粒子画像は白黒断層画像上に重ねて表示されることを特徴とする超音波診断装置。
  24. 心臓に対して超音波を送受波することによって得られたドプラ情報に基づいて、二次元又は三次元の生体空間内の複数の点について複数の速度ベクトルを演算する工程と、
    前記複数の速度ベクトルに基づいて、前記心臓内の血液の運動を複数の仮想的な粒子の二次元運動又は三次元運動として表現した粒子画像を形成する工程と、
    前記粒子画像を動画像として表示する工程と、
    を含み、更に、
    心臓に対して超音波を送受波することによって得られた受信信号に基づいて心腔と心筋の境界を検出する工程と、
    前記境界から逸脱する粒子を特定してそれを個別的に消去する工程と、
    を含むことを特徴とする超音波画像表示方法。
  25. 請求項24記載の装置において、
    前記粒子画像を形成する工程は、
    現在の粒子位置に対応する速度ベクトルを特定する工程と、
    前記求められた速度ベクトルから次の粒子位置を決定する工程と、
    前記次の粒子位置に粒子を表示する工程と、
    を含むことを特徴とする超音波画像表示方法。
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