JP4850800B2 - 車両用制動制御装置 - Google Patents

車両用制動制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4850800B2
JP4850800B2 JP2007232004A JP2007232004A JP4850800B2 JP 4850800 B2 JP4850800 B2 JP 4850800B2 JP 2007232004 A JP2007232004 A JP 2007232004A JP 2007232004 A JP2007232004 A JP 2007232004A JP 4850800 B2 JP4850800 B2 JP 4850800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
master cylinder
sensor
engine
braking force
cylinder pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007232004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009061939A (ja
Inventor
純一 森村
雅宏 位田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Advics Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2007232004A priority Critical patent/JP4850800B2/ja
Publication of JP2009061939A publication Critical patent/JP2009061939A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4850800B2 publication Critical patent/JP4850800B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Description

本発明は、ブレーキペダルの操作により発生したマスタシリンダ圧力と、作動油を加圧することで発生した加圧圧力を制動力として出力可能な車両用制動制御装置に関し、特に、エンジンと電気モータを動力源として走行可能なハイブリッド車両における車両用制動制御装置に関するものである。
近年、燃料の燃焼によりトルクを出力するエンジンと、電力の供給によりトルクを出力する電気モータとを搭載し、このエンジンと電気モータのトルクを車輪に伝達することで走行可能とするハイブリッド車両が提案されている。このようなハイブリッド車両では、運転状態に応じてエンジン及び電気モータの駆動と停止を制御することにより、電気モータのトルクだけで車輪を駆動したり、エンジンと電気モータの両者のトルクにより車輪を駆動するようにしており、電気モータはバッテリに蓄積された電力により駆動することができ、このバッテリのエネルギが低下したときには、エンジンを駆動してバッテリの充電を行うようにしている。
即ち、ハイブリッド車両において、駆力源としてエンジン及び電気モータが設けられると共に、エンジン及び電気モータの動力を合成して車輪に伝達するプラネタリギヤが設けられている。具体的には、エンジンの出力軸がプラネタリギヤのキャリヤに連結され、電気モータの出力軸がプラネタリギヤのリングギヤに連結されると共に、リングギヤに連結されたスプロケットから車輪に対して動力が伝達されるように構成されている。また、プラネタリギヤとエンジンとの間には発電機が設けられており、この発電機の回転軸がプラネタリギヤのサンギヤに連結されている。そのため、エンジンの動力がプラネタリギヤにより車輪及び発電機に分割されることとなり、発電機の回転速度を制御することにより、エンジンの回転速度を制御することができる。つまり、プラネタリギヤにより構成される動力分割機構は、エンジンの回転速度を変換する機能と、エンジンの動力を車輪及び発電機に分割する機能を有している。
そして、このハイブリッド車両の制動制御装置には、エンジンブレーキによる制動時やフットブレーキによる制動時に、電気モータを発電機として作動させることで、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリに回収し、回生制動力として再利用する回生ブレーキシステムが適用されている。また、マスタシリンダによる油圧制動力とは別に、このマスタシリンダから作動流体を吸込んで、この吸い込んだ作動油を加圧して加圧制動力を発生する油圧ポンプを設けたブレーキシステムがある。
この場合、制御装置は、ブレーキペダルによるペダルストロークとマスタシリンダのマスタシリンダ圧に基づいてドライバの要求制動を設定し、このドライバの要求制動力に基づいて、電気モータによる回生制動力と油圧ポンプによる加圧制動力の配分を制御している。
ところで、このようなハイブリッド車両の制動制御装置では、ドライバの要求制動力に対して、高精度な制動力を確保する必要から、ブレーキペダルによるペダルストロークを検出するストロークセンサと、マスタシリンダのマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサが使用されている。このストロークセンサ及びマスタシリンダ圧センサには、製造上のばらつきがあり、ブレーキペダルのストロークやマスタシリンダ圧を電気的な信号として検出することから、使用初期にゼロ点補正を実施する必要がある。
このようなゼロ点補正を実施するための装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2004−322689号公報
従来、ハイブリッド車両の制動制御装置にて、ストロークセンサ及びマスタシリンダ圧センサのゼロ点補正は、エンジンの停止状態で、ストロークセンサ及びマスタシリンダ圧センサの出力値が所定値以下であるときに行っている。ところが、ハイブリッド車両では、エンジンと電気モータとがプラネタリギヤを介して駆動連結されているため、エンジンが駆動力を発生していない停止状態であっても、電気モータにより回転可能であるため、ブレーキブースタにエンジンの吸気負圧が供給され、制動力が発生するおそれがある。また、ストロークセンサ及びマスタシリンダ圧センサのゼロ点補正の実施可否に、この2つのセンサの出力値を採用しているため、一方のセンサが故障しているときには、この故障を検出することができず、高精度なゼロ点補正を行うことが困難となる。
なお、上述した特許文献1に記載された技術は、車両用シートベルト装置であって、車両のブレーキ操作を検出するブレーキペダルストロークセンサを設け、このブレーキペダルストロークセンサにてブレーキ操作が行われていないと判断されたときに、ブレーキペダルストロークのゼロ点位置を補正している。ところが、この車両用シートベルト装置では、ブレーキペダルストロークのゼロ点位置補正の実施可否に、1つのセンサの出力値だけを採用しているため、このセンサが故障しているときには、ゼロ点補正を行うことができないという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、センサのゼロ点補正を適正に行うことで高精度な制動力制御を可能とした車両用制動制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の車両用制動制御装置は、エンジンと電気モータとを動力源として走行可能なハイブリッド車両であって、ドライバが制動操作する操作部材と、エンジンの吸気負圧を利用して前記操作部材の操作により発生した操作力を高めて伝達するブレーキ倍力手段と、該ブレーキ倍力手段により高められた操作力で発生した作動流体の圧力であるマスタシリンダ圧力を制動力として車輪に作用させるマスタシリンダと、前記操作部材に対する制動操作とは無関係に前記マスタシリンダから作動流体を吸込んでこの吸込んだ作動流体を加圧することで発生した加圧圧力を制動力として出力可能な加圧手段と、前記操作部材の操作量を検出する操作量検出センサと、前記マスタシリンダが出力するマスタシリンダ圧力を検出するマスタシリンダ圧センサと、前記操作量検出センサが検出する操作量と前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力に基づいて設定されたドライバの要求制動力に応じて前記加圧手段を制御する制動力制御手段とを具えた車両用制動制御装置において、前記ブレーキ倍力手段に供給される負圧を検出する負圧検出センサと、前記エンジンの停止状態で前記負圧検出センサが検出する負圧が予め設定された判定値以下のときに前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うゼロ点補正処理手段を設けることを特徴とするものである。
本発明の車両用制動制御装置では、前記ゼロ点補正処理手段は、前記操作量検出センサが検出する操作量が予め設定された判定値以下で、且つ、前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力が予め設定された判定値以下のときに、前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うことを特徴としている。
本発明の車両用制動制御装置では、前記ゼロ点補正処理手段は、前記負圧検出センサが検出する負圧と、前記操作量検出センサが検出する操作量と、前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力が前回の検出値と変動がないときに、前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うことを特徴としている。
本発明の車両用制動制御装置では、前記電気モータは、車両の走行状態に応じて車輪の運動エネルギを電気エネルギに転換して回収することで制動力を出力可能なモータジェネレータであって、前記制動力制御手段は、ドライバの要求制動力に応じて前記加圧手段による加圧制動力と前記電気モータによる回生制動力を制御としている。
本発明の車両用制動制御装置によれば、マスタシリンダ圧力を制動力として車輪に作用させるマスタシリンダと、マスタシリンダから吸込んだ作動流体を加圧した加圧圧力を制動力として出力可能な加圧手段とを設け、操作部材の操作量とマスタシリンダ圧力に基づいて設定されたドライバの要求制動力に応じて加圧手段を制御可能とし、エンジンの停止状態でブレーキ倍力手段に供給される負圧が判定値以下のときに操作量検出センサ及びマスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うので、各センサのゼロ点補正を実行する条件を適正条件とすることで、このゼロ点補正を適正に行うことができ、高精度な制動力制御を可能とすることができる。
以下に、本発明に係る車両用制動制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例に係る車両用制動制御装置を表す概略構成図、図2は、本実施例の車両用制動制御装置が適用されたハイブリッド車両を表す概略構成図、図3は、本実施例のハイブリッド車両に適用されたエンジンを表す概略構成図、図4は、本実施例の車両用制動制御装置におけるセンサのゼロ点補正制御を表すフローチャートである。
本実施例の車両用制動制御装置が適用されたハイブリッド車両において、図2に示すように、車両には、動力源として、エンジン101と電気モータ102が搭載されており、また、この車両には、エンジン101の出力を受けて発電を行う発電機103も搭載されている。これらのエンジン101と電気モータ102と発電機103は、動力分割機構104によって接続されている。この動力分割機構104は、エンジン101の出力を発電機103と駆動輪105とに振り分けると共に、電気モータ102からの出力を駆動輪105に伝達したり、減速機106及び駆動軸107を介して駆動輪105に伝達される駆動力に関する変速機として機能する。
電気モータ102は三相交流同期電動機であり、交流電力によって駆動する。インバータ108は、バッテリ109に蓄えられた電力を直流から交流に変換して電気モータ102に供給すると共に、発電機103によって発電される電力を交流から直流に変換してバッテリ109に蓄えるためのものである。発電機103も、基本的には上述した電気モータ102とほぼ同様の構成を有しており、三相交流同期電動機としての構成を有している。この場合、電気モータ102が主として駆動力を出力するのに対し、発電機103は主としてエンジン101の出力を受けて発電するものである。
また、電気モータ102は主として駆動力を発生させるが、駆動輪105の回転を利用して発電(回生発電)することもでき、発電機として機能することも可能である。このとき、駆動輪105には回生ブレーキが作用するので、これをフットブレーキやエンジンブレーキと併用することにより、車両を制動させることができる。一方、発電機103は主としてエンジン101の出力を受けて発電をするが、インバータ108を介してバッテリ109の電力を受けて駆動する電動機としても機能することができる。
なお、エンジン101には、ピストン位置及びエンジン回転数を検出する後述するクランクポジションセンサが設けられており、検出結果をエンジンECU110に出力している。また、電気モータ102及び発電機103には、回転位置及び回転数を検出する回転数センサ(図示略)が設けられており、検出結果をモータECU111に出力している。
ハイブリッド車両の上記各種制御は、複数の電子制御ユニット(ECU)によって制御される。ハイブリッド車両として特徴的なエンジン101による駆動と電気モータ102による駆動とは、メインECU112によって総合的に制御される。即ち、メインECU112によりエンジン101の出力と電気モータ102による出力の配分が決定され、エンジン101、電気モータ102及び発電機103を制御すべく、各制御指令がエンジンECU110及びモータECU111に出力される。
そして、エンジンECU110及びモータECU111は、エンジン101、電気モータ102及び発電機103の情報をメインECU112にも出力している。このメインECU112には、バッテリ109を制御するバッテリECU113にも接続されている。このバッテリECU113はバッテリ109の充電状態を監視し、充電量が不足した場合には、メインECU112に対して充電要求指令を出力する。充電要求を受けたメインECU112はバッテリ109に充電をするように発電機103を発電させる制御を行う。
また、メインECU112には、イグニッションキースイッチ(IG−SW)120が接続されている。更に、アクセルペダル121には、その踏み込み量、即ち、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ122が装着されており、検出結果をメインECU112に出力している。
従って、アクセルペダル121に、その踏み込み量、即ち、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ122が装着されており、検出結果をメインECU112に出力している。そのため、メインECU112は、アクセル開度センサ122が検出したアクセル開度に応じてドライバの要求駆動力を検出し、モータECU111にこの要求駆動力を出力し、モータECU111はバッテリ109の充電状態に基づいてモータ駆動力を設定し、メインECU112に出力すると共に、電気モータ102を駆動制御する。メインECU112は要求駆動力からモータ駆動力を減算してエンジン駆動力を設定し、エンジンECU110は、このエンジン駆動力に基づいてエンジン101を駆動制御する。
また、車両には、駆動輪105に対応して油圧ブレーキ装置114が設けられている。この油圧ブレーキ装置114には、油圧制御装置115から調圧された制動油圧が供給されるようになっている。上述したメインECU112には、この油圧制御装置115を制御するブレーキECU116も接続されている。従って、このブレーキECU116は、ブレーキペダルの操作量またはそれによって得られるマスタシリンダ13の液圧に応じてドライバの要求制動力を検出し、メインECU112に対してこの要求制動力を出力する。メインECU112はモータECU111にこの要求制動力を出力し、モータECU111は回生ブレーキを制御すると共に、その実行値、つまり、実行した回生制動力をメインECU112に出力する。メインECU112は要求制動力から回生制動力を減算して要求油圧制動力を設定し、ブレーキECU116は、この要求油圧制動力に基づいて油圧制御装置115を制御し、油圧ブレーキ装置114を作動する。
本実施例のハイブリッド車両では、直列4気筒筒内噴射式エンジンを適用している。この直列4気筒エンジン101において、図3に示すように、シリンダブロック201上にシリンダヘッド202が締結されており、このシリンダブロック201に形成された複数のシリンダボア203にピストン204がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック201の下部にクランクケース205が締結され、このクランクケース205内にクランクシャフト206が回転自在に支持されており、各ピストン204はコネクティングロッド207を介してこのクランクシャフト206にそれぞれ連結されている。
燃焼室208は、シリンダブロック201におけるシリンダボア203の壁面とシリンダヘッド202の下面とピストン204の頂面により構成されており、この燃焼室208は、上部(シリンダヘッド202の下面)の中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室208の上部、つまり、シリンダヘッド202の下面に吸気ポート209及び排気ポート210が対向して形成されており、この吸気ポート209及び排気ポート210に対して吸気弁211及び排気弁212の下端部がそれぞれ位置している。この吸気弁211及び排気弁212は、シリンダヘッド202に軸方向に沿って移動自在に支持されると共に、吸気ポート209及び排気ポート210を閉止する方向(図3にて上方)に付勢支持されている。また、シリンダヘッド202には、吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214が回転自在に支持されており、吸気カム215及び排気カム216が吸気弁211及び排気弁212の上端部に接触している。
なお、図示しないが、クランクシャフト206に固結されたクランクシャフトスプロケットと、吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214にそれぞれ固結された各カムシャフトスプロケットとは、無端のタイミングチェーンが掛け回されており、クランクシャフト206と吸気カムシャフト213と排気カムシャフト214が連動可能となっている。
従って、クランクシャフト206に同期して吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214が回転すると、吸気カム215及び排気カム216が吸気弁211及び排気弁212を所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート209及び排気ポート210を開閉し、吸気ポート209と燃焼室208、燃焼室208と排気ポート210とをそれぞれ連通することができる。この場合、この吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214は、クランクシャフト206が2回転(720度)する間に1回転(360度)するように設定されている。そのため、エンジン101は、クランクシャフト206が2回転する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の4行程を実行することとなり、このとき、吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214が1回転することとなる。
また、このエンジン101の動弁機構は、運転状態に応じて吸気弁211及び排気弁212を最適な開閉タイミングに制御する吸気・排気可変動弁機構(VVT:Variable Valve Timing-intelligent)217,218となっている。この吸気・排気可変動弁機構217,218は、吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214の軸端部にVVTコントローラ219,220が設けられて構成され、オイルコントロールバルブ221,222からの油圧をこのVVTコントローラ219,220の図示しない進角室及び遅角室に作用させることによりカムスプロケットに対するカムシャフト213,214の位相を変更し、吸気弁211及び排気弁212の開閉時期を進角または遅角することができるものである。この場合、吸気・排気可変動弁機構217,218は、吸気弁211及び排気弁212の作用角(開放期間)を一定としてその開閉時期を進角または遅角する。また、吸気カムシャフト213及び排気カムシャフト214には、その回転位相を検出するカムポジションセンサ223,224が設けられている。
吸気ポート209には、吸気マニホールド225を介してサージタンク226が連結され、このサージタンク226に吸気管227が連結されており、この吸気管227の空気取入口にはエアクリーナ228が取付けられている。そして、このエアクリーナ228の下流側にスロットル弁229を有する電子スロットル装置230が設けられている。
排気ポート210には、排気マニホールド231を介して排気管232が連結されており、この排気管232には排気ガス中に含まれる有害物質を浄化処理する三元触媒233及びNOx吸蔵還元型触媒234が装着されている。この三元触媒233は、空燃比(排気空燃比)がストイキのときに排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxを酸化還元反応により同時に浄化処理するものである。NOx吸蔵還元型触媒234は、空燃比(排気空燃比)がリーンのときに排気ガス中に含まれるNOxを一旦吸蔵し、排気ガス中の酸素濃度が低下したリッチ燃焼領域またはストイキ燃焼領域にあるときに、吸蔵したNOxを放出し、添加した還元剤としての燃料によりNOxを還元するものである。
そして、このエンジンには、排気ガスのエネルギによりタービンを回し、これに直結されたコンプレッサにより空気を燃焼室に押し込むターボ過給機235が設けられている。このターボ過給機235は、吸気管227に設けられたコンプレッサ236と排気管232に設けられたタービン237とが連結軸238により一体に連結されて構成されている。そして、このターボ過給機235におけるコンプレッサ236の下流側における吸気管227には、このコンプレッサ236により圧縮して温度上昇した吸入空気を冷却するインタークーラ239が設けられている。
シリンダヘッド202には、燃焼室208に直接燃料を噴射するインジェクタ240が装着されており、このインジェクタ240は、吸気ポート209側に位置して水平上端から下方に所定角度傾斜して配置されている。各気筒に装着されるインジェクタ240はデリバリパイプ241に連結され、このデリバリパイプ241には、高圧燃料供給管242を介して高圧燃料ポンプ243が連結され、所定圧の燃料を供給可能となっている。また、シリンダヘッド202には、燃焼室208の上方に位置して混合気に着火する点火プラグ244が装着されている。
車両には、エンジンECU110が搭載されており、このエンジンECU110は、インジェクタ240の燃料噴射タイミングや点火プラグ244の点火時期などを制御可能となっており、検出した吸入空気量、吸気温度、過給圧、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、冷却水温などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。
即ち、吸気管227の上流側にはエアフローセンサ245及び吸気温センサ246が装着され、計測した吸入空気量及び吸気温度をエンジンECU110に出力している。また、サージタンク226には過給圧センサ247が装着され、計測した過給圧をエンジンECU110に出力している。電子スロットル装置230にはスロットルポジションセンサ248が設けられ、現在のスロットル開度をエンジンECU110に出力している。また、クランクシャフト206にはクランク角センサ249が設けられ、検出したクランク角度をエンジンECU110に出力し、エンジンECU110はクランク角度に基づいて各気筒における吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程を判別すると共に、エンジン回転数を算出する。また、シリンダブロック201には水温センサ250が設けられており、検出したエンジン冷却水温をエンジンECU110に出力している。
また、エンジンECU110は、エンジン運転状態に基づいて吸気・排気可変動弁機構217,218を制御可能となっている。即ち、低温時、エンジン始動時、アイドル運転時や軽負荷時には、排気弁212の閉止時期と吸気弁211の開放時期のオーバーラップをなくすことで、排気ガスが吸気ポート209または燃焼室208に吹き返す量を少なくし、燃焼安定及び燃費向上を可能とする。また、中負荷時には、このオーバーラップを大きくすることで、内部EGR率を高めて排ガス浄化効率を向上させると共に、ポンピングロスを低減して燃費向上を可能とする。更に、高負荷低中回転時には、吸気弁211の閉止時期を進角することで、吸気が吸気ポート209に吹き返す量を少なくし、体積効率を向上させる。そして、高負荷高回転時には、吸気弁211の閉止時期を回転数にあわせて遅角することで、吸入空気の慣性力に合わせたタイミングとし、体積効率を向上させる。
このように構成されたハイブリッド車両にて、以下に、本実施例の車両用制動制御装置について詳細に説明する。
本実施例の車両用制動制御装置において、図1に示すように、ブレーキペダル(操作部材)11には、ブレーキブースタ(ブレーキ倍力手段)12が接続され、このブレーキブースタ12には、マスタシリンダ13が固定されている。そして、ブレーキペダル11に、その踏み込み量、即ち、ペダルストロークを検出するペダルストロークセンサ(操作量検出手段)14が装着されており、検出結果をブレーキECU116に出力する。
このブレーキブースタ12は、ドライバによるブレーキペダル11の踏み込み操作に対して所定の倍力比を有するアシスト力を発生することができる。この場合、ブレーキブースタ12は、内部がダイアフラムにより正圧室と負圧室に仕切られており、正圧室が連通孔を介して大気に連通し、負圧室が負圧管61を介してエンジン101の吸気マニホールド225に連結されている。そして、この負圧管61に、エンジン101からブレーキブースタ12の負圧室に供給されるブースタ負圧を検出する負圧センサ(負圧検出センサ)62が設けられており、検出結果をブレーキECU116に出力する。従って、ドライバがブレーキペダル11を踏むと、正圧室の連通孔が開いてダイアフラムが負圧室側に移動することで操作力が倍力され、このダイアフラムがプッシュロッドを介してマスタシリンダ13のピストンに連結されていることから、倍力された作動力をマスタシリンダ13に伝達することができる。
マスタシリンダ13は、内部に図示しない2つの油圧室を有しており、各油圧室には、ブレーキ踏力とアシスト力を合わせたマスタシリンダ圧が発生する。マスタシリンダ13の上部には、リザーバタンク15が設けられており、このマスタシリンダ13とリザーバタンク15とは、ブレーキペダル11の踏み込みが解除されときに連通状態となる。
マスタシリンダ13の各油圧室には、それぞれ油圧供給通路16,17が接続されており、油圧供給通路16は、油圧制御装置115における一方の駆動輪側の油圧制御回路に接続され、油圧供給通路17は、油圧制御装置115における他方の駆動輪側の油圧制御回路に接続されている。そして、一方の油圧供給通路16に、供給油圧、つまり、マスタシリンダ圧(マスタシリンダ圧力)を検出するマスタシリンダ圧センサ18が装着されており、検出結果をブレーキECU116に出力する。
そして、各油圧供給通路16,17には、マスタカット弁19,20が装着されており、上述したマスタシリンダ圧センサ18は、油圧供給通路16におけるマスタシリンダ13とマスタカット弁19との間に配置されている。このマスタカット弁19,20は、流量調整式の電磁弁であり、所謂、ノーマルオープン式であって、ブレーキECU116による通電時に開度制御可能となっている。
一方の油圧供給通路16は、マスタカット弁19を介して連結通路21が接続され、他方の油圧供給通路17は、マスタカット弁20を介して連結通路22が接続されている。一方の連結通路21は、2つの分岐通路23,24に分岐され、他方の連結通路22は、2つの分岐通路25,26に分岐されている。そして、分岐通路23,24は、各駆動輪105(図2参照)にそれぞれ配置される油圧ブレーキ装置114(114FR,114RL)を駆動するホイールシリンダ27FR,27RLに接続されている。また、分岐通路25,26は、駆動輪105(図2参照)にそれぞれ配置される油圧ブレーキ装置114(114FL,114RR)を駆動するホイールシリンダ27FL,27RRに接続されている。なお、ここでは、油圧配管系統をクロス配管としたが、前後配管としても良い。
各分岐通路23,24,25,26には、それぞれ電磁式保持弁28,29,30,31が配置されている。また、分岐通路23,24,25,26には、電磁式保持弁28,29,30,31よりホイールシリンダ27FR,27RL,27FL,27RR側から油圧排出通路32,33,34,35が分岐しており、この油圧排出通路32,33,34,35は補助リザーバ36,37に接続されている。そして、この油圧排出通路32,33,34,35に、それぞれ電磁式減圧弁38,39,40,41が配置されている。
この電磁式保持弁28,29,30,31は、流量調整式の電磁弁であり、所謂、ノーマルオープン式であって、ブレーキECU116による通電時に開度制御可能となっている。また、この電磁式減圧弁38,39,40,41は、流量調整式の電磁弁であり、所謂、ノーマルクローズ式であって、ブレーキECU116による通電時に開度制御可能となっている。
なお、油圧供給通路16,17と連結通路21,22との間には、マスタカット弁19,20と並列して逆止弁42,43が設けられており、油圧供給通路16,17側から連結通路21,22側への作動油の流れのみ許容している。また、分岐通路23,24,25,26には、電磁式保持弁28,29,30,31と並列して逆止弁44,45,46,47が設けられており、ホイールシリンダ27FR,27RL,27FL,27RR側からマスタカット弁19,20側への作動油の流れのみ許容している。
各連結通路21,22から分岐して補助リザーバ36,37に接続するポンプ通路48,49が設けられ、このポンプ通路48,49の途中に、ポンプモータ50により駆動する油圧ポンプ(加圧手段)51,52が配置されると共に、この油圧ポンプ51,52よりマスタカット弁19,20側に逆止弁53,54が配置されている。また、油圧供給通路16,17から分岐して補助リザーバ36,37に接続する吸入通路55,56が設けられ、この吸入通路55,56における補助リザーバ36,37側にリザーバカット逆止弁57,58が配置されている。
ブレーキECU116は、CPUやメモリ等からなり、格納されているブレーキ制御プログラムを実行することにより制動制御を実行する。即ち、このブレーキECU116には、ペダルストロークセンサ14が検出したペダルストローク、マスタシリンダ圧センサ18が検出したマスタシリンダ圧が入力される。そのため、ブレーキECU116は、ペダルストローク及びマスタシリンダ圧に基づいてマスタカット弁19,20、電磁式保持弁28,29,30,31、電磁式減圧弁38,39,40,41、ポンプモータ50を制御し、ホイールシリンダ27FR,27RL,27FL,27RRへの制動油圧を調整可能となっている。
従って、通常、マスタカット弁19,20は開弁され、電磁式保持弁28,29,30,31は開弁され、電磁式減圧弁38,39,40,41は閉弁されており、ドライバがブレーキペダル11を踏み込み操作すると、ブレーキブースタ12は、その踏み込み操作に対して所定の倍力比を有するアシスト力を発生し、マスタシリンダ13は、ブレーキ踏力とアシスト力を合わせたマスタシリンダ圧を発生する。
ブレーキECU116は、ブレーキペダル11のペダルストローク及びマスタシリンダ圧に基づいてドライバの要求制動力を検出し、メインECU112に対してこの要求制動力を出力する。メインECU112はモータECU111にこの要求制動力を出力し、モータECU111は回生ブレーキを制御すると共に、その実行値、つまり、実行した回生制動力をメインECU112に出力する。メインECU112は要求制動力から回生制動力を減算して要求油圧制動力を設定し、ブレーキECU116は、この要求油圧制動力に基づいて油圧制御装置115を制御する。
また、油圧ブレーキ装置114の増圧モードにおけるブレーキアシスト作動モードでは、マスタカット弁19及び電磁式保持弁28が開弁状態で、電磁式減圧弁38が閉弁状態のまま、ブレーキECU116は、ポンプモータ50により油圧ポンプ51を駆動制御し、補助リザーバ36の作動油を加圧することで、マスタシリンダ13で発生したマスタシリンダ圧に加えて油圧ポンプ51による加圧圧力が、ポンプ通路48、連結通路21、マストカット弁19、油圧供給通路16、補助リザーバ36を循環し、電磁式保持弁28及び分岐通路23を経由してホイールシリンダ27FLへ作用することとなり、このホイールシリンダ27FLの油圧が増圧し、制動力が更に強められる。
このように構成された本実施例の車両用制動制御装置では、ドライバの要求制動力に対して、高精度な制動力を確保する必要から、ブレーキペダル11によるペダルストロークを検出するストロークセンサ14と、マスタシリンダ13のマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ18が使用されている。そして、ブレーキECU112は、各センサ14,18が検出したペダルストローク及びマスタシリンダ圧に基づいてドライバの要求制動力を検出する。メインECU112は、この要求制動力に応じて回生制動力と油圧制動力を設定し、モータECU111により電気モータ102を制御すると共に、ブレーキECU116により油圧制御装置115を制御する。
このストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18は、製造上のばらつきがあることから、使用初期にゼロ点補正を実施する必要がある。そこで、本実施例の車両用制動制御装置では、ゼロ点補正処理手段としてのブレーキECU116は、エンジン101の停止状態で、負圧センサ62が検出する負圧が予め設定された判定値以下のときに、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うようにしている。
また、本実施例の車両用制動制御装置では、ブレーキECU116は、ストロークセンサ14が検出するペダルストロークが予め設定された判定値以下で、且つ、マスタシリンダ圧センサ18が検出するマスタシリンダ圧が予め設定された判定値以下のときに、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うようにしている。この場合、負圧センサ62が検出する負圧と、ストロークセンサ14が検出するペダルストロークと、マスタシリンダ圧センサ18が検出するマスタシリンダ圧が前回の検出値と変動がないときに、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うことが望ましい。
以下、本実施例の車両用制動制御装置におけるストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正制御について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
本実施例の車両用制動制御装置におけるストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正制御において、図4に示すように、ステップS11にて、エンジン101が停止しているかどうかを判定する。ハイブリッド車両の場合、ドライバがキーシリンダーにキーを挿入し、ブレーキペダル11を踏んだ状態でパワースイッチを押すとシステムが起動し、IG−SW120がONとなり、ブレーキペダル11を戻す。このとき、エンジン101は始動せずに、所定の条件が揃ったときに始動する。ここでは、発電機103によりエンジン101を回転することが可能であることから、インジェクタ240が燃料を噴射していないかどうか、つまり、エンジンECU110がインジェクタ240に燃料噴射の指令を出力していないかどうかによりエンジン101の停止を判定する。
ここで、エンジン101が停止していると判定されたら、ステップS12にて、ブレーキECU116は、マスタシリンダ圧センサ18が検出したマスタシリンダ圧と、ストロークセンサ14が検出したペダルストロークと、負圧センサ62が検出したブースタ負圧を読み込む。一方、エンジン101が停止していなければ、何もしないでこのルーチンを抜ける。
そして、ステップS13では、マスタシリンダ圧が予め設定された判定値以下であるかを判定する。このマスタシリンダ圧の判定値は、0または0に近い数値であり、ステップS13では、マスタシリンダ13から供給油圧が発生していないかどうかを判定する。ここで、マスタシリンダ圧が判定値以下であると判定されたら、ステップS14では、ペダルストロークが予め設定された判定値以下であるかを判定する。このペダルストロークの判定値は、0または0に近い数値であり、ステップS14では、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んでいないかどうかを判定する。ここで、ペダルストロークが判定値以下であると判定されたら、ステップS15では、ブースタ負圧が変動していないかどうかを判定する。具体的には、ブースタ負圧の変化率が0または0に近い数値であるかを判定することで、ステップS15では、エンジン11が作動していないかどうかを判定する。
ここで、ブースタ負圧が変動していないと判定されたら、ステップS16にて、マスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行う。具体的には、エンジン101の停止状態であるとき、マスタシリンダ圧が判定値以下で、ペダルストロークが判定値以下で、ブースタ負圧が変動していないときのマスタシリンダ圧センサ18の検出値(電圧)を0に設定することで、製造上の誤差(オフセット分)をキャンセルする。そして、ステップS17にて、マスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正が終了したかどうかを判定する。この場合、マスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を開始してから所定時間が経過したかどうかにより判定したり、マスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を完了する完了フラグを立ててこれを検出することで判定すればよい。
ステップS17にて、マスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正が終了したと判定されたら、ステップS18にて、ペダルストロークセンサ14のゼロ点補正を行う。具体的には、エンジン101の停止状態であるとき、マスタシリンダ圧が判定値以下で、ペダルストロークが判定値以下で、ブースタ負圧が変動していないときのペダルストロークセンサ14の検出値(電圧)を0に設定することで、製造上の誤差(オフセット分)をリセットする。そして、ステップS19にて、ペダルストロークセンサ14のゼロ点補正が終了したかどうかを判定する。この場合、ペダルストロークセンサ14のゼロ点補正を開始してから所定時間が経過したかどうかにより判定したり、ペダルストロークセンサ14のゼロ点補正を完了する完了フラグを立ててこれを検出することで判定すればよい。ここで、ペダルストロークセンサ14のゼロ点補正が終了したと判定されたら、ゼロ点補正制御の処理を終了する。
なお、上述した処理にて、エンジン101の停止状態をイグニッションキースイッチのON操作により判定したが、エンジン回転数などにより判定してもよい。また、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正の実行可否の判定にて、ステップS13で、マスタシリンダ圧センサ18が検出したマスタシリンダ圧が判定値以下であるかを判定し、ステップS14で、ストロークセンサ14が検出したペダルストロークが判定値以下であるかを判定している。この場合、マスタシリンダ圧とペダルストロークが前回の検出値と変動がないかどうか、つまり、マスタシリンダ圧とペダルストロークの変化率が予め設定された判定値以下であるかを判定してもよい。
このように本実施例の車両用制動制御装置にあっては、エンジン101の吸気負圧を利用してブレーキペダル11の操作により発生した操作力を高めて伝達するブレーキブースタ12と、ブレーキブースタ12により高められた操作力で発生したマスタシリンダ圧力を制動力として出力するマスタシリンダ13と、マスタシリンダ13から吸い込んだ作動油を加圧して発生した加圧圧力を制動力として出力可能な油圧ポンプ51,52を設け、ブレーキECU116は、ペダルストロークとマスタシリンダ圧に基づいて設定されたドライバの要求制動力に応じて油圧ポンプ51,52を制御可能とすると共に、エンジン101の停止状態でブレーキブースタ12の負圧が予め設定された判定値以下のときにストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うようにしている。
従って、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を実行する条件を適正な条件とすることで、このゼロ点補正を適正に行うことができ、高精度な制動力制御を可能とすることができる。即ち、ハイブリッド車両の場合、エンジン101は、燃料の投入により作動していなくても、発電機103により回転可能であるため、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を実行する条件として、エンジン101の停止状態に加えてブレーキブースタ12の負圧を設定することで、エンジンの停止状態を適正に判断することができる。
また、本実施例の車両用制動制御装置では、ブレーキECU116は、ストロークセンサ14が検出するペダルストロークが予め設定された判定値以下で、且つ、マスタシリンダ圧センサ18が検出するマスタシリンダ圧力が予め設定された判定値以下のときに、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うようにしている。従って、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を実行する条件を4つとすることで、一つのセンサの故障によるストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正の信頼性が低下することがない。
また、本実施例の車両用制動制御装置では、ブレーキECU116は、負圧センサ62が検出する負圧と、ストロークセンサ14が検出するペダルストロークと、マスタシリンダ圧センサ18が検出するマスタシリンダ圧力が前回の検出値と変動がないときに、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18のゼロ点補正を行うようにしている。従って、ゼロ点補正を適正に行うことができ、ストロークセンサ14及びマスタシリンダ圧センサ18の信頼性を向上することができる。
また、本実施例の車両用制動制御装置では、電気モータ102は、車両の走行状態に応じて車輪の運動エネルギを電気エネルギに転換して回収することで制動力を出力可能なモータジェネレータであって、メインECU112は、ドライバの要求制動力に応じて油圧ポンプ51,52による加圧制動力と電気モータ102による回生制動力を制御するようにしている。従って、高精度な制動力制御を可能とすることができる。
以上のように、本発明に係る車両用制動制御装置は、ハイブリッド車両において、センサのゼロ点補正を適正に行うことで高精度な制動力制御を可能とするものであり、いずれの種類の車両用制動制御装置に用いても好適である。
本発明の一実施例に係る車両用制動制御装置を表す概略構成図である。 本実施例の車両用制動制御装置が適用されたハイブリッド車両を表す概略構成図である。 本実施例のハイブリッド車両に適用されたエンジンを表す概略構成図である。 本実施例の車両用制動制御装置におけるセンサのゼロ点補正制御を表すフローチャートである。
符号の説明
11 ブレーキペダル(操作部材)
12 ブレーキブースタ(ブレーキ倍力手段)
13 マスタシリンダ
14 ストロークセンサ(操作量検出手段)
18 マスタシリンダ圧センサ
19,20 マスタカット弁
27FR,27FL,27RL,27RR ホイールシリンダ
28,29,30,31 電磁式保持弁
38,39,40,41 電磁式減圧弁
51,52 油圧ポンプ(加圧手段)
61 負圧管
62 負圧センサ(負圧検出センサ)
101 エンジン
102 電気モータ
103 発電機
110 エンジンECU
111 モータECU
112 メインECU(制御力制御手段)
114,114FR,114FL,114RL,114RR 油圧ブレーキ装置
115 油圧制御装置
116 ブレーキECU(ゼロ点補正処理手段)

Claims (4)

  1. エンジンと電気モータとを動力源として走行可能なハイブリッド車両であって、ドライバが制動操作する操作部材と、エンジンの吸気負圧を利用して前記操作部材の操作により発生した操作力を高めて伝達するブレーキ倍力手段と、該ブレーキ倍力手段により高められた操作力で発生した作動流体の圧力であるマスタシリンダ圧力を制動力として車輪に作用させるマスタシリンダと、前記操作部材に対する制動操作とは無関係に前記マスタシリンダから作動流体を吸込んでこの吸込んだ作動流体を加圧することで発生した加圧圧力を制動力として出力可能な加圧手段と、前記操作部材の操作量を検出する操作量検出センサと、前記マスタシリンダが出力するマスタシリンダ圧力を検出するマスタシリンダ圧センサと、前記操作量検出センサが検出する操作量と前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力に基づいて設定されたドライバの要求制動力に応じて前記加圧手段を制御する制動力制御手段とを具えた車両用制動制御装置において、前記ブレーキ倍力手段に供給される負圧を検出する負圧検出センサと、前記エンジンの停止状態で前記負圧検出センサが検出する負圧が予め設定された判定値以下のときに前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うゼロ点補正処理手段を設けることを特徴とする車両用制動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、前記ゼロ点補正処理手段は、前記操作量検出センサが検出する操作量が予め設定された判定値以下で、且つ、前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力が予め設定された判定値以下のときに、前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うことを特徴とする車両用制動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用制動制御装置において、前記ゼロ点補正処理手段は、前記負圧検出センサが検出する負圧と、前記操作量検出センサが検出する操作量と、前記マスタシリンダ圧センサが検出するマスタシリンダ圧力が前回の検出値と変動がないときに、前記操作量検出センサ及び前記マスタシリンダ圧センサのゼロ点補正を行うことを特徴とする車両用制動制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の車両用制動制御装置において、前記電気モータは、車両の走行状態に応じて車輪の運動エネルギを電気エネルギに転換して回収することで制動力を出力可能なモータジェネレータであって、前記制動力制御手段は、ドライバの要求制動力に応じて前記加圧手段による加圧制動力と前記電気モータによる回生制動力を制御することを特徴とする車両用制動制御装置。
JP2007232004A 2007-09-06 2007-09-06 車両用制動制御装置 Active JP4850800B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232004A JP4850800B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 車両用制動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232004A JP4850800B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 車両用制動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009061939A JP2009061939A (ja) 2009-03-26
JP4850800B2 true JP4850800B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=40556942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007232004A Active JP4850800B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 車両用制動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4850800B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5360429B2 (ja) * 2010-10-01 2013-12-04 三菱自動車工業株式会社 車両用制動制御装置
JP6093218B2 (ja) * 2013-03-27 2017-03-08 富士重工業株式会社 車両用ブレーキの制御装置
JP6335852B2 (ja) * 2015-08-05 2018-05-30 本田技研工業株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP6667305B2 (ja) * 2016-02-01 2020-03-18 ボッシュ株式会社 液圧センサオフセット補正方法及び車両用制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3900826B2 (ja) * 2000-12-06 2007-04-04 トヨタ自動車株式会社 エンジン自動停止始動装置
JP4862228B2 (ja) * 2001-06-21 2012-01-25 トヨタ自動車株式会社 基準値決定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009061939A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7278392B2 (en) Method for operating a hybrid vehicle and hybrid vehicle with a multi-cylinder internal combustion engine coupled to an electric motor
US7983833B2 (en) Internal combustion engine system, control method of internal combustion engine system, and power output apparatus
US8843260B2 (en) Control apparatus for hybrid vehicle, hybrid vehicle, and control method for hybrid vehicle
JP4581586B2 (ja) 内燃機関システム及びこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動方法
US20090093940A1 (en) Vehicle and Vehicle Control Method
US20080110439A1 (en) Internal combustion engine system, power output apparatus, vehicle, and method for controlling the internal combustion engine system
US9573576B2 (en) Vacuum boost for vehicle braking
WO2008050531A1 (fr) Dispositif de sortie de puissance, dispositif de moteur à combustion interne et leur procédé de commande
JP2007269227A (ja) ハイブリッド車両
JP4850800B2 (ja) 車両用制動制御装置
JP4289194B2 (ja) 多気筒内燃機関の過給装置
JP4792425B2 (ja) 車両用制動制御装置
US20080257312A1 (en) Control Apparatus for Internal Combustion Engine and Motor Vehicle Equipped With the Same
JP5526792B2 (ja) エンジンの制御装置
JP4905369B2 (ja) 車両用制動制御装置
JP5343627B2 (ja) ハイブリッド車のエンジン制御装置
JP2008231953A (ja) 内燃機関
JP2006233841A (ja) エンジンの制御装置及びハイブリッド車両
JP2009161121A (ja) 車両用制動制御装置
JP2012132360A (ja) 内燃機関装置およびそれを備えたハイブリッド自動車ならびに内燃機関装置の制御方法
JP2010196532A (ja) 車両用内燃機関の制御装置
JP2009269430A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2006144725A (ja) ハイブリッド車両の燃料噴射制御装置
JP2009166694A (ja) 車両用制動制御装置
JP2010024970A (ja) 駆動力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100609

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111004

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111019

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4850800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250