JP4850328B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は薄膜トランジスタ(以下、TFTという)で構成された回路を有する半導体装置およびその作製方法に関する。例えば、液晶表示パネル、EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、EC表示装置等に代表される電気光学装置およびその様な電気光学装置を部品として搭載した電子機器に関する。
【0002】
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路および電子機器は全て半導体装置である。
【0003】
【従来の技術】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数〜数百nm程度)を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を構成し、このTFTで形成した大面積集積回路を有する半導体装置の開発が進んでいる。アクティブマトリクス型液晶表示装置、EL表示装置、および密着型イメージセンサはその代表例として知られている。特に、結晶質シリコン膜(典型的にはポリシリコン膜)を活性層にしたTFT(以下、ポリシリコンTFTと記す)は電界効果移動度が高いことから、いろいろな機能回路を形成することも可能である。
【0004】
例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置には、機能ブロックごとに画像表示を行う画素回路や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、バッファ回路、サンプリング回路などの画素回路を制御するための駆動回路が一枚の基板上に形成される。
【0005】
アクティブマトリクス型液晶表示装置の画素回路には、数十から数百万個の各画素にTFT(画素TFT)が配置され、その画素TFTのそれぞれには画素電極が設けられている。液晶を挟んだ対向基板側には対向電極が設けられており、液晶を誘電体とした一種のコンデンサを形成している。そして、各画素に印加する電圧をTFTのスイッチング機能により制御して、このコンデンサへの電荷を制御することで液晶を駆動し、透過光量を制御して画像を表示する仕組みになっている。
【0006】
画素TFTはnチャネル型TFTから成り、スイッチング素子として液晶に電圧を印加して駆動させるものである。液晶は交流で駆動させるので、フレーム反転駆動と呼ばれる方式が多く採用されている。この方式では消費電力を低く抑えるために、画素TFTに要求される特性はオフ電流値(TFTがオフ動作時に流れるドレイン電流)を十分低くすることが重要である。
【0007】
オフ電流値を低減するためのTFTの構造として、低濃度ドレイン(LDD:Lightly Doped Drain)構造が知られている。この構造はチャネル形成領域と、高濃度に不純物元素を添加して形成するソース領域またはドレイン領域との間に低濃度に不純物元素を添加した領域を設けたものであり、この領域をLDD領域と呼んでいる。また、ホットキャリアによるオン電流値の劣化を防ぐための手段として、ゲート絶縁膜を介してLDD領域をゲート電極と重ねて配置させた、いわゆるGOLD(Gate-drain Overlapped LDD)構造が知られている。このような構造とすることで、ドレイン近傍の高電界が緩和されてホットキャリア注入を防ぎ、劣化現象の防止に有効であることが知られている。
【0008】
また、GOLD構造はオン電流値の劣化を防ぐ効果は高いが、その反面、通常のLDD構造と比べてオフ電流値が大きくなってしまう問題があった。従って、画素TFTに適用するには好ましい構造ではなかった。逆に通常のLDD構造はオフ電流値を抑える効果は高いが、ドレイン近傍の電界を緩和してホットキャリア注入による劣化を防ぐ効果は低かった。このように、アクティブマトリクス型液晶表示装置のような複数の集積回路を有する半導体装置において、このような問題点は、特に結晶質シリコンTFTにおいて、その特性が高まり、またアクティブマトリクス型液晶表示装置に要求される性能が高まるほど顕在化してきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、LDD構造を備えたTFTやGOLD構造を備えたTFTを形成しようとすると、その製造工程が複雑なものとなり工程数が増加してしまう問題があった。工程数の増加は製造コストの増加要因になるばかりか、製造歩留まりを低下させる原因となることは明らかである。
【0010】
本発明はこのような問題点を解決するための技術であり、TFTを用いて作製するアクティブマトリクス型の液晶表示装置に代表される電気光学装置ならびに半導体装置において、半導体装置の動作特性および信頼性を向上させ、かつ、低消費電力化を図ると共に、工程数を削減して製造コストの低減および歩留まりの向上を実現することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
製造コストの低減および歩留まりを実現するためには、工程数を削減することが一つの手段として考えられる。具体的には、TFTの製造に要するフォトマスクの枚数を削減する。フォトマスクはフォトリソグラフィーの技術において、エッチング工程の際、マスクとするレジストパターンを基板上に形成するために用いる。従って、フォトマスクを1枚使用することは、その前後の工程において、被膜の成膜およびエッチングなどの工程の他に、レジスト剥離、洗浄や乾燥工程などが付加され、フォトリソグラフィーの工程においても、レジスト塗布、プレベーク、露光、現像、ポストベークなどの煩雑な工程が行われることを意味する。
【0012】
本発明は、フォトマスクの枚数を従来より削減し、以下に示すような作製工程でTFTを作製することを特徴としている。
【0013】
本明細書で開示する本発明の作製方法は、
同一の絶縁表面上に画素部及び駆動回路を含む半導体装置の作製方法において、
絶縁表面上に半導体層を形成する第1の工程と、
前記半導体層上に絶縁膜を形成する第2の工程と、
前記絶縁膜上に、第1の幅を有する第1の導電層と、第2の導電層との積層からなる第1の電極を形成する第3の工程と、
前記第1の電極をマスクとして、前記半導体層にn型を付与する不純物元素を添加して第1の高濃度不純物領域を形成する第4の工程と、
前記第2の導電層をエッチングして、前記第1の幅を有する第1の導電層と、第2の幅を有する第2の導電層との積層からなる第2の電極を形成する第5の工程と、
前記第2の導電層をマスクとして、前記半導体層にn型を付与する不純物元素を添加して低濃度不純物領域を形成する第6の工程と、
駆動回路の一部を覆うマスクを形成した後、前記第1の導電層を選択的にエッチングして、前記第2の導電層と同じ幅を有する第1の導電層と、前記第2の導電層との積層からなる第3の電極を画素部に形成する第7の工程と、
画素部の半導体層にp型を付与する不純物元素を選択的に添加して第2の高濃度不純物領域を形成する第8の工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0014】
上記作製方法において、第1の導電層及び第2の導電層を形成する材料としては、耐熱性導電性材料を用い、代表的にはタングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)から選ばれた元素、または前記元素を成分とする化合物或いは合金から形成する。
【0015】
また、上記工程において、第1の電極の形状は、端部において、端部から内側に向かって徐々に厚さが増加する形状、いわゆるテーパー形状とする。
【0016】
耐熱性導電性材料からなる第1の導電膜及び第2の導電膜を高速でかつ精度良くエッチングして、さらに端部をテーパー形状とするためには、高密度プラズマを用いたドライエッチング法を適用する。高密度プラズマを得る手法にはマイクロ波や誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)を用いたエッチング装置が適している。特に、ICPエッチング装置はプラズマの制御が容易であり、処理基板の大面積化にも対応できる。
【0017】
ICPを用いたプラズマ処理方法やプラズマ処理装置に関しては特開平9−293600号公報で開示されている。同公報では、プラズマ処理を高精度に行うための手段として、高周波電力をインピーダンス整合器を介して4本の渦巻き状コイル部分が並列に接続されてなるマルチスパイラルコイルに印加してプラズマを形成する方法を用いている。ここで、各コイル部分の1本当たりの長さは、高周波の波長の1/4倍としている。さらに、被処理物を保持する下部電極にも、別途高周波電力を印加してバイアス電圧を付加する構成としている。
【0018】
このようなマルチスパイラルコイルを適用したICPを用いたエッチング装置を用いると、テーパー部の角度(テーパー角)は基板側にかけるバイアス電力によって大きく変化を示し、バイアス電力をさらに高め、また、圧力を変化させることによりテーパー部の角度を5〜45°まで変化させることができる。
【0019】
また、上記第4の工程において、第1の高濃度不純物領域を自己整合的に形成するために、イオン化した不純物元素を、電界で加速してゲート絶縁膜(本発明では、第1の電極と半導体層とに密接してその両者の間に設けられる絶縁膜と、該絶縁膜からその周辺の領域に延在する絶縁膜を含めてゲート絶縁膜と称する)を通過させて、半導体層に添加する方法を用いる。本明細書中において、この不純物元素の添加方法を便宜上「スルードープ法」と呼ぶ。
【0020】
なお、本明細書において、不純物元素とは、半導体にn型を付与する不純物元素(リン、ヒ素)またはp型を付与する不純物元素(ボロン)のことを指している。
【0021】
また、上記第5の工程により、ICPを用いたエッチング装置を用いて、第2の導電層を選択的にエッチングして、前記第2の電極を構成する第2の導電層17cの第2の幅を、前記第1の幅より狭くする。また、前記第2の電極における前記第1の導電層の端部におけるテーパー角は、前記第2の導電層の端部におけるテーパー角より小さくする。
【0022】
本発明は、このような形状の第2の電極とすることによって、前記第6の工程でスルードープ法を用い、第2の電極を構成する第1の導電層のテーパー形状となっている部分(テーパー部)の下方に存在する半導体層に、不純物元素の濃度がチャネル形成領域から遠ざかるにつれて連続的に高くなる低濃度不純物領域を自己整合的に形成することを特徴としている。ただし、連続的に高くなっているといっても、低濃度不純物領域における濃度差は、ほとんど生じていない。
【0023】
このように緩やかな濃度勾配を有する低濃度不純物領域を自己整合的に形成するために、イオン化した不純物元素を、電界で加速して第2の電極を構成する第1の導電層のテーパー部とゲート絶縁膜を通過させて、半導体層に添加する。こうして、第2の電極を構成する第1の導電層のテーパー部にスルードープ法を行うことで、第1の導電層のテーパー部の厚さによって、半導体層に添加される不純物元素の濃度を制御することが可能となり、TFTのチャネル長方向に渡って不純物元素の濃度が徐々に変化する低濃度不純物領域を形成することができる。
【0024】
なお、上記スルードープを行った第6の工程直後において、低濃度不純物領域は、ゲート絶縁膜を介して第2の電極を構成する第1の導電層のテーパー部と重なっている。
【0025】
また、上記第7の工程により、後にpチャネル型TFTのゲート電極となる第1の導電層のテーパー部を選択的にエッチングする。この第7の工程により、マスクで覆われなかった第1の導電層の幅は、前記第2の電極における前記第2の導電層の幅とほぼ同じとなり、第3の電極が形成される。従って、本発明において、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTのゲート電極の形状が大きく異なっており、TFTの構造が全く異なったものとなっている。即ち、nチャネル型TFTのゲート電極は第2の電極であり、pチャネル型TFTのゲート電極は第3の電極である。また、エッチング条件を適宜設定して、前記第7の工程と同時、あるいはその後に前記絶縁膜を除去して第1の高濃度不純物領域の一部を露呈させてもよい。
【0026】
上記作製方法において、第1の工程に第1のフォトリソグラフィー工程を行い、第3の工程に第2のフォトリソグラフィー工程を行っているが、その他の工程(第4〜第6の工程)では、第2のフォトリソグラフィー工程で使用したレジストマスクをそのまま使用しているため、フォトリソグラフィー工程を行っていない。また、第7の工程に第3のフォトリソグラフィー工程を行っているが、その後の第8の工程では、第3のフォトリソグラフィー工程で使用したレジストマスクをそのまま使用しているため、フォトリソグラフィー工程を行っていない。
【0027】
従って、上記第8の工程の後、形成される層間絶縁膜にコンタクトホールを形成のための第4のフォトリソグラフィー工程と、半導体層に達するソース電極、ドレイン電極、または画素電極(反射電極)を形成するための第5のフォトリソグラフィー工程を行うことで、反射型の表示装置を作製することができる。
【0028】
なお、透過型の表示装置を作製する場合には、透明導電膜からなる画素電極を形成するための第6のフォトリソグラフィー工程を行うことで作製することができる。
【0029】
このようにフォトマスク数を削減しながらも、本発明はnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを備えた半導体装置を作製することができる。本発明の構成を以下に示す。
【0030】
本明細書に開示する本発明は、
同一の絶縁表面上に画素部及び駆動回路を含む半導体装置において、
前記画素部の画素電極に接続するTFTはpチャネル型TFTで形成し、
前記駆動回路はnチャネル型TFT及びpチャネル型TFTで形成することを特徴とする半導体装置である。
【0031】
また、上記構成において、前記nチャネル型TFTのゲート電極は、第1の幅を有する第1の導電層を下層とし、前記第1の幅より狭い第2の幅を有する第2の導電層を上層とする積層構造(上記作製方法では第2の電極に相当する)を有することを特徴としている。
【0032】
また、上記構成において、前記nチャネル型TFTの半導体層は、前記第2の導電層と重なるチャネル形成領域と、前記第1の導電層と一部重なる低濃度不純物領域と、第1の高濃度不純物領域からなるソース領域及びドレイン領域とを有していることを特徴としている。なお、前記低濃度不純物領域は、前記チャネル形成領域と前記ソース領域の間、または前記チャネル形成領域と前記ドレイン領域との間に存在することを特徴としている。
【0033】
また、上記構成において、前記nチャネル型TFTは、ゲート電極と重なる領域(GOLD領域)と、ゲート電極と重ならない領域(LDD領域)とを備えている点である。
【0034】
なお、本明細書では、絶縁膜を介してゲート電極と重なる低濃度不純物領域をGOLD領域と呼び、ゲート電極と重ならない低濃度不純物領域をLDD領域と呼ぶ。
【0035】
また、上記構成において、前記pチャネル型TFTのゲート電極は、第1の導電層を下層とし、前記第1の導電層と同じ幅を有する第2の導電層を上層とする積層構造(上記作製方法では第3の電極に相当する)を有することを特徴としている。
【0036】
また、上記構成において、前記pチャネル型TFTの半導体層は、前記第1の導電層及び前記第2の導電層と重なるチャネル形成領域と、第2の高濃度不純物領域からなるソース領域及びドレイン領域とを有していることを特徴としている。
【0037】
また、上記構成を備えたnチャネル型TFTまたはpチャネル型TFTを用いて液晶表示装置やEL表示装置に代表される電気光学装置を形成することを特徴としている。
【0038】
【発明の実施の形態】
本願発明の実施形態について、以下に説明する。
【0039】
まず、基板上に下地絶縁膜を形成する。基板としては、ガラス基板や石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0040】
また、下地絶縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜を形成する。ここでは下地膜として2層構造を用いた例を示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。なお、下地絶縁膜を形成しなくてもよい。
【0041】
次いで、下地絶縁膜上に半導体層を形成する。半導体層は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を第1のフォトマスクを用いて所望の形状にパターニングして形成する。この半導体層の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0042】
次いで、半導体層を覆う絶縁膜を形成する。
【0043】
絶縁膜はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜の単層または積層構造で形成する。なお、この絶縁膜はゲート絶縁膜となる。
【0044】
次いで、絶縁膜上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜とを積層形成する。ここでは、スパッタ法を用い、TaN膜からなる第1の導電膜と、W膜からなる第2の導電膜を積層形成した。なお、ここでは、第1の導電膜をTaN、第2の導電膜をWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。
【0045】
次いで、第2のフォトマスクを用いてレジストマスクを形成し、ICPエッチング装置を用いて第1のエッチング工程を行う。この第1のエッチング工程によって、第2の導電膜をエッチングして、端部においてテーパー形状を有する部分(テーパー部)を有する第2の導電層を得る。
【0046】
ここで、テーパー部の角度(テーパー角)は基板表面(水平面)とテーパー部の傾斜部とのなす角度として定義する。第2の導電層のテーパー角は、エッチング条件を適宜、選択することによって、5〜45°の範囲とすることができる。
【0047】
次いで、レジストマスクをそのまま用い、ICPエッチング装置を用いて第2のエッチングを行う。この第2のエッチング工程によって、第1の導電膜をエッチングして第1の導電層を形成する。第1の導電層は、第1の幅を有している。なお、この第2のエッチングの際、レジストマスク、第2の導電層、及び絶縁膜もわずかにエッチングされる。
【0048】
なお、ここでは、絶縁膜の膜減りを抑えるために、2回のエッチング(第1のエッチング工程と第2のエッチング工程)を行ったが、特に限定されず、1回のエッチング工程で行ってもよい。
【0049】
次いで、レジストマスクをそのままの状態にしたまま、第1のドーピング工程を行う。この第1のドーピング工程によって絶縁膜を介してスルードープを行い、n型不純物元素が高濃度に添加された第1の高濃度不純物領域を形成する。
【0050】
次いで、レジストマスクを用いて、ICPエッチング装置を用いて第3のエッチング工程を行う。この第3のエッチング工程によって、第1の導電層及び第2の導電層をエッチングする。第2の導電層は、第2の幅を有する。なお、この第3のエッチングの際、レジストマスク及び絶縁膜もわずかにエッチングされる。
【0051】
次いで、レジストマスクをそのままの状態にしたまま、第2のドーピング工程を行う。この第2のドーピング工程によって第1の導電層のテーパー部及び絶縁膜を介してスルードープを行い、n型不純物元素が低濃度に添加された低濃度不純物領域を形成する。なお、この第2のドーピングの際、第1の高濃度不純物領域にもドーピングされる。
【0052】
次いで、レジストマスクを除去して、駆動回路のnチャネル型TFTの活性層となる半導体層を覆うレジストマスクを第3のフォトマスクを用いて形成する。
【0053】
次いで、第4のエッチング工程を行う。この第4のエッチング工程によって、第1の導電層のテーパー部を一部除去する。ここで、第1の幅を有していた第1の導電層が、第2の導電層と同じ幅となった。本発明では、この第1の導電層とその上に積層された第2の導電層がpチャネル型TFTのゲート電極となる。なお、この第4のエッチングと同時、あるいは前後で絶縁膜の一部もエッチングし、前記第1の高濃度不純物領域を露呈させてもよい。
【0054】
次いで、レジストマスクをそのままの状態にしたまま、第3のドーピング工程を行う。この第3のドーピング工程によって、p型不純物元素が高濃度に添加された第2の高濃度不純物領域を形成する。
【0055】
この後、レジストマスクを除去し、半導体層に添加された不純物元素の活性化を行う。次いで、層間絶縁膜を形成した後、第4のフォトマスクを用いたレジストマスクによりコンタクトホールを形成し、第5のフォトマスクを用いたレジストマスクによりソース電極及びドレイン電極(画素電極となる反射電極)を形成する。
【0056】
こうして、フォトマスク5枚で、同一基板上にpチャネル型TFTを画素TFTとする画素部と、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTとを備えた駆動回路を形成することができる。
【0057】
本明細書で示すpチャネル型TFT及びnチャネル型TFTを用いて基本論理回路を構成したり、さらに複雑なロジック回路(信号分割回路、オペアンプ、γ補正回路など)をも構成することができる。さらに各画素にメモリー素子(SRAM)や撮像素子(フォトダイオード)を組み込んでもよい。
【0058】
また、本発明により駆動回路に形成されたnチャネル型TFTの特徴は、チャネル形成領域と第1の高濃度不純物領域(ドレイン領域またはソース領域)との間に設けられる低濃度不純物領域において、ゲート電極(第2の電極)と重なる領域(GOLD領域)と、ゲート電極と重ならない領域(LDD領域)とを備えている点である。
【0059】
また、本発明により画素部または駆動回路に形成されたpチャネル型TFTの特徴は、チャネル形成領域と第2の高濃度不純物領域(ドレイン領域またはソース領域)とを有し、第2の高濃度不純物領域はゲート電極(第3の電極)と重ならない点である。
【0060】
以上の構成でなる本願発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
【0061】
【実施例】
[実施例1]
ここでは、同一基板上に画素部と、画素部の周辺に設ける駆動回路のTFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)を同時に作製する方法について詳細に図1〜図4を用いて説明する。
【0062】
まず、本実施例ではコーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板100を用いる。なお、基板100としては、透光性を有する基板であれば限定されず、石英基板を用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性が有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0063】
次いで、基板100上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜101を形成する。本実施例では下地膜101として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。下地膜101の一層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化シリコン膜101aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒化シリコン膜101a(組成比Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下地膜101のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化シリコン膜101bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では、膜厚100nmの酸化窒化シリコン膜101b(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成した。
【0064】
次いで、下地膜上に結晶質半導体膜102を形成する。結晶質半導体膜102は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られる。(図1(A))
【0065】
また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜102を作製する場合には、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いることができる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行えばよい。
【0066】
本実施例では、プラズマCVD法を用い、55nmの非晶質シリコン膜を成膜した後、ニッケルを含む溶液を非晶質シリコン膜上に保持させた。この非晶質シリコン膜に脱水素化(500℃、1時間)を行った後、熱結晶化(550℃、4時間)を行い、さらに結晶化を改善するためのレーザーアニ―ル処理を行って結晶質シリコン膜を形成した。
【0067】
次いで、得られた結晶質半導体膜102を所望の形状にパターニングして半導体層103〜107を形成する。この半導体層103〜107の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。本実施例では、結晶質シリコン膜をフォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理によって、半導体層103〜107を形成した。
【0068】
次いで、半導体層103〜107を形成した後、マスク絶縁膜108を積層成膜してTFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行った。(図1(B))なお、このドーピングは特に行わなくともよい。
【0069】
次いでマスク絶縁膜108を除去した後、半導体層103〜107を覆うゲート絶縁膜109を形成する。ゲート絶縁膜109はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0070】
また、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0071】
次いで、図1(C)に示すように、ゲート絶縁膜109上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜110と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜111とを積層形成する。本実施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電膜110と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電膜111を積層形成した。TaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でスパッタした。また、W膜は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗化を図ることができるが、W膜中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。従って、本実施例では、高純度のW(純度99.9999%)のターゲットを用いたスパッタ法で、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができた。
【0072】
なお、本実施例では、第1の導電膜110をTaN、第2の導電膜111をWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。また、第1の導電膜をタンタル(Ta)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化チタン(TiN)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をAl膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をCu膜とする組み合わせとしてもよい。
【0073】
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク112を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件で行う。本実施例では第1のエッチング条件として、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を25/25/10(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行った。ここでは、松下電器産業(株)製のICPを用いたドライエッチング装置(Model E645−□ICP)を用いた。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。第1のエッチング条件でのWに対するエッチング速度は200.39nm/min、TaNに対するエッチング速度は80.32nm/minであり、TaNに対するWの選択比は約2.5である。また、この第1のエッチング条件によって、Wのテーパー角は、約26°となる。なお、ここでの第1エッチング条件でのエッチングは、実施の形態に記載した第1のエッチング工程に相当する。
【0074】
この後、レジストからなるマスク112を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッチング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス流量比を30/30(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行った。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。第2のエッチング条件でのWに対するエッチング速度は58.97nm/min、TaNに対するエッチング速度は66.43nm/minである。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。なお、ここでの第2エッチング条件でのエッチングは、実施の形態に記載した第2のエッチング工程に相当する。
【0075】
上記第1のエッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°とすればよい。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層113〜118(第1の導電層113a〜118aと第2の導電層113b〜118b)を形成する。なお、本明細書では、この第1の形状の導電層を第1の電極とも呼んでいる。ここでは図示しないが第1のエッチング処理の条件によってはゲート絶縁膜がわずかにエッチングされることがある。
【0076】
そして、レジストからなるマスクを除去せずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付与する不純物元素を添加する。(図2(A))ドーピング処理はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1015atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。本実施例ではドーズ量を1.5×1015atoms/cm2とし、加速電圧を80keVとして行った。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いた。この場合、導電層113〜118がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の高濃度不純物領域119a〜119eが形成される。第1の高濃度不純物領域119a〜119eには1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。なお、ここでの第1のドーピング処理は、実施の形態に記載した第1のドーピング工程に相当する。
【0077】
次いで、レジストマスクをそのままの状態としたまま、図2(B)に示すように第2のエッチング処理を行う。エッチングはICPエッチング法を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給してプラズマを生成する。基板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。このような条件によりタングステン膜を異方性エッチングし、第1の導電層である窒化タンタル膜またはチタン膜を残存させるようにする。なお、ここでは第1の導電層を残存させるようにしたが、第1の導電層の端部がテーパー形状となるなら、第1の導電層が多少エッチングされてもよい。こうして、第2形状の導電層121〜126(第1の導電膜121a、122a、123a、124a、125a、126aと第2の導電膜121b、122b、123b、124b、125b、126b)を形成する。なお、本明細書では、この第2の形状の導電層を第2の電極とも呼んでいる。なお、ここでの第2のエッチング処理は、実施の形態に記載した第3のエッチング工程に相当する。120はゲート絶縁膜であり、第2の形状の導電層で覆われない領域はさらに薄くなった。
【0078】
次いで、レジストマスクをそのままの状態としたまま、第2のドーピング処理を行いn型の不純物(ドナー)をドーピングする。(図2(C))この場合、第2形状の導電層のうち、第2の導電膜はドーピングする元素に対してマスクとなり、加速電圧を適宣調節(例えば、70〜120keV)して、ゲート絶縁膜及び第1の導電膜のテーパ部を通過した不純物元素により低濃度不純物領域(n−領域)127a〜127eを形成する。例えば、低濃度不純物領域(n−領域)におけるリン(P)濃度は1×1017〜1×1019/cm3の範囲となるようにする。
【0079】
次いで、レジストマスクを除去した後、フォトリソグラフィ法により、駆動回路のnチャネルTFTとなる領域を覆うレジストマスク128を形成した後、エッチングを行い、第3の形状の導電層(第1の導電膜121c、123c、125c、126cと第2の導電膜121b、123b、125b、126b)と絶縁膜129〜134を形成する。(図2(D))なお、本明細書では、この第3の形状の導電層を第3の電極とも呼んでいる。こうして、レジストマスク128で覆われたTFT以外のTFTは、第1の導電膜と低濃度不純物領域(n−領域)とが重ならないTFTとすることができる。また、レジストマスクで覆われたTFTの半導体層は絶縁膜で覆われている。なお、ここでは選択的に絶縁膜を除去して第1の高濃度不純物領域を露呈させたが、特に絶縁膜を除去しなくてもよい。
【0080】
次いで、レジストマスク128をそのままにして、図3(A)に示すように、pチャネル型TFTを形成する半導体層にp型の不純物(アクセプタ)をドーピングする。ここでは、第3の電極をマスクとして自己整合的にドーピングして第2の高濃度不純物領域134〜136が形成される。p型の不純物元素として典型的にはボロン(B)を用いる。第2の高濃度不純物領域(p+領域)134〜136の不純物濃度は2×1020〜2×1021/cm3となるようにし、含有するリン濃度の1.5〜3倍のボロンを添加して半導体層の導電型を反転させる。
【0081】
以上までの工程でそれぞれの半導体層に不純物領域が形成される。その後、図3(B)に示すように、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜から成る保護絶縁膜137をプラズマCVD法で形成する。そして導電型の制御を目的としてそれぞれの半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この活性化工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。熱アニール法としては、酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜550℃で行えばよく、本実施例では550℃、4時間の熱処理で活性化処理を行った。なお、熱アニール法の他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。また、保護絶縁膜137を形成する前に活性化処理を行っても良い。また、保護絶縁膜137上にプラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化シリコン膜を形成した後で活性化処理を行っても良い。
【0082】
なお、本実施例では、上記活性化処理と同時に、結晶化の際に触媒として使用したニッケルが高濃度のリンを含む第1の高濃度不純物領域及び第2の高濃度不純物領域にゲッタリングされ、主にチャネル形成領域となる半導体層中のニッケル濃度が低減される。このようにして作製したチャネル形成領域を有するTFTはオフ電流値が下がり、結晶性が良いことから高い電界効果移動度が得られ、良好な特性を達成することができる。
【0083】
さらに、水素化処理を行う。この工程は層間絶縁膜に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。本実施例では比較的低温で行うことが可能な水素プラズマを用いて水素化処理を行った。
【0084】
また、活性化処理としてレーザーアニール法を用いる場合には、上記水素化を行った後、エキシマレーザーやYAGレーザー等のレーザー光を照射することが望ましい。
【0085】
次いで、層間絶縁膜138を形成する。層間絶縁膜138は、ポリイミド、アクリルなどの有機絶縁物材料で形成する。勿論、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Ortho silicate)を用いて形成される酸化シリコン膜を適用しても良いが、平坦性を高める観点からは前記有機物材料を用いることが望ましい。
【0086】
次いで、コンタクトホールを形成し、ソース配線またはドレイン配線139〜147、及び画素電極148を形成する。ここでは、画素電極に反射電極を用いるため、画素電極148の材料としては、AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優れた材料を用いることが望ましい。なお、ここでは反射型の表示装置を作製する例を示したが、透過型の表示装置を作製する場合は、画素電極に透明導電膜を用いればよい。
【0087】
以上の工程で、nチャネル型TFT153、154とpチャネル型TFT151、152と含む駆動回路149と、pチャネル型TFT155である画素TFT及び保持容量156を含む画素部150を同一基板上に得ることができる。こうして形成された基板をアクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0088】
画素部150の画素TFTを構成するpチャネル型TFT155は、ゲート電極と重なるチャネル形成領域、ゲート電極の外側にソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域を有している。本実施例は、このようなpチャネル型TFTを画素部150の画素TFTに用いることでオフ電流値(TFTがオフ動作時に流れるドレイン電流)を十分低くすることができた。
【0089】
また、画素部150の保持容量156の一方の電極として機能する半導体層には、それぞれp型を付与する不純物元素が添加されている。保持容量156は、絶縁膜134を誘電体として、電極126b、126cと、半導体層136とで形成している。
【0090】
また、駆動回路149において、ロジック回路部やサンプリング回路部を構成するpチャネル型TFT151、152にはチャネル形成領域、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域を有している。
【0091】
駆動回路149において、特にロジック回路部を構成するnチャネル型TFT153には高速動作を重視したTFT構造とすることが好ましく、チャネル形成領域、ゲート電極と重なる不純物領域(Gate Overlapped Drain:GOLD領域)、ゲート電極の外側に形成される不純物領域(LDD領域)とソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域を有している。
【0092】
本実施例のアクティブマトリクス基板の製造工程で必要としたマスク数は、5枚であり、一般的なアクティブマトリクス型の表示装置よりも少ない。即ち、TFT及びCMOS回路の製造工程が大幅に簡略化されており、歩留まりの向上および製造コストの低減が実現できた。
【0093】
[実施例2]
本実施例では、実施例1で作製したアクティブマトリクス基板から、アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図4を用いる。
【0094】
図4に示す上面図は、画素部、駆動回路、FPC(フレキシブルプリント配線板:Flexible Printed Circuit)を貼り付ける外部入力端子、外部入力端子と各回路の入力部までを接続する配線81などが形成されたアクティブマトリクス基板と、カラーフィルタなどが設けられた対向基板82とがシール材83を介して貼り合わされている。
【0095】
ゲート側駆動回路84と重なるように対向基板側に遮光層86aが設けられ、ソース側駆動回路85と重なるように対向基板側に遮光層86bが形成されている。また、画素部87上の対向基板側に設けられたカラーフィルタ88は遮光層と、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の着色層とが各画素に対応して設けられている。実際に表示する際には、赤色(R)の着色層、緑色(G)の着色層、青色(B)の着色層の3色でカラー表示を形成するが、これら各色の着色層の配列は任意なものとする。
【0096】
ここでは、カラー化を図るためにカラーフィルタ88を対向基板に設けているが特に限定されず、アクティブマトリクス基板を作製する際、アクティブマトリクス基板にカラーフィルタを形成してもよい。
【0097】
また、カラーフィルタにおいて隣り合う画素の間には遮光層が設けられており、表示領域以外の箇所を遮光している。また、ここでは、駆動回路を覆う領域にも遮光層86a、86bを設けているが、駆動回路を覆う領域は、後に液晶表示装置を電子機器の表示部として組み込む際、カバーで覆うため、特に遮光層を設けない構成としてもよい。また、アクティブマトリクス基板を作製する際、アクティブマトリクス基板に遮光層を形成してもよい。
【0098】
また、上記遮光層を設けずに、対向基板と対向電極の間に、カラーフィルタを構成する着色層を複数層重ねた積層で遮光するように適宜配置し、表示領域以外の箇所(各画素電極の間隙)や、駆動回路を遮光してもよい。
【0099】
また、外部入力端子にはベースフィルムと配線から成るFPC89が異方性導電性樹脂で貼り合わされている。さらに補強板で機械的強度を高めている。
【0100】
また、本実施例は反射型の表示装置であるので対向基板のみに偏光板(図示しない)を貼りつける。ただし、透過型の表示装置である場合、アクティブマトリクス基板と対向基板とに偏光板をそれぞれ貼りつける。
【0101】
以上のようにして作製される液晶表示装置は各種電子機器の表示部として用いることができる。
【0102】
また、上記液晶表示装置におけるブロック図を図5に示す。なお、図5はアナログ駆動を行うための回路構成である。本実施例では、ソース側駆動回路90、画素部91及びゲート側駆動回路92を有している。なお、本明細書中において、駆動回路とはソース側処理回路およびゲート側駆動回路を含めた総称である。
【0103】
ソース側駆動回路90は、シフトレジスタ90a、バッファ90b、サンプリング回路(トランスファゲート)90cを設けている。また、ゲート側駆動回路92は、シフトレジスタ92a、レベルシフタ92b、バッファ92cを設けている。また、必要であればサンプリング回路とシフトレジスタとの間にレベルシフタ回路を設けてもよい。
【0104】
また、本実施例において、画素部91は複数の画素を含み、その複数の画素に各々TFT素子(pチャネル型TFT)が設けられている。
【0105】
これらソース側駆動回路90およびゲート側駆動回路92はnチャネル型TFTとpチャネル型TFTとで形成されるCMOS回路を基本単位として形成されている。
【0106】
なお、図示していないが、画素部91を挟んでゲート側駆動回路92の反対側にさらにゲート側駆動回路を設けても良い。
【0107】
[実施例3]
本実施例では実施例1とは異なるアクティブマトリクス基板の作製方法について図6を用いて説明する。実施例1では反射型の表示装置を形成したが、本実施例では、透過型の表示装置を形成し、実施例1よりもマスク数が1枚増える。
【0108】
なお、本実施例は層間絶縁膜を形成する工程までは実施例1と同一であるのでここでは省略する。ただし、本実施例ではニッケルを用いた結晶質半導体膜の形成方法に代えて、レーザー光の照射を用いて結晶質半導体膜を形成した。
【0109】
実施例1に従って層間絶縁膜を形成した後、層間絶縁膜上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画素電極201を形成する。透明導電膜には酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)などを好適に用いることができる。
【0110】
次いで、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成した後、第1の高濃度不純物領域または第2の高濃度不純物領域とそれぞれ電気的に接続する電極を形成する。なお、これらの電極は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜をパターニングして形成する。
【0111】
また、画素部においては、第2の高濃度不純物領域と接する接続電極202を形成し、画素電極201と一部重なるようにパターニングする。
【0112】
以上の工程で、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTと含む駆動回路と、pチャネル型TFTである画素TFT及び保持容量を含む画素部を同一基板上に得ることができる。
【0113】
なお、以降の工程は、実施例1または実施例2に従って作製すれば、反射型の表示装置を得ることができる。
【0114】
[実施例4]
本実施例では反射型の表示装置の画素構造の一例を図7に示し、断面構造を図8に示す。図7におけるA−A’断面図、B−B’断面図を図8に示した。
【0115】
本実施例では保持容量は、第2の半導体層1002上の絶縁膜を誘電体として、第2の半導体層1002と、容量電極1005とで形成している。なお、容量電極1005は、容量配線1009と接続されている。また、容量電極1005は、第1の電極1004及びソース配線1006と同じ絶縁膜上に同時に形成される。また、容量配線は、画素電極1011、接続電極1010、ゲート配線1007と同じ絶縁膜上に同時に形成される。
【0116】
また、本実施例では、実施例1と同様にして画素TFTがpチャネル型TFTで形成され、不純物領域1012、1013にはp型を付与する不純物元素が添加されている。なお、1012はソース領域、1013はドレイン領域である。また、不純物領域1014にはn型を付与する不純物元素が添加されている。なお、n型を付与する不純物元素に代えて、不純物領域1014にp型を付与する不純物元素を添加してもよい。
【0117】
また、本実施例では、ゲート電極とソース配線を同時に形成する例を示したが、マスクを1枚増やし、さらにゲート電極と第1の電極及び容量配線を別の工程で形成してもよい。即ち、まず、半導体層と重なりゲート電極となる部分だけを形成し、p型の不純物元素を添加し、活性化を行った後、ゲート電極と重ねて第1の電極を形成する。この際、コンタクトホールの形成を行うことなく、単なる重ね合わせでゲート電極と第1の電極とのコンタクトを形成する。また、第1の電極と同時にソース配線、容量配線を形成する。こうすることによって第1の電極及びソース配線の材料として低抵抗なアルミニウムや銅を用いることが可能となる。また、容量配線に重なる半導体層にp型またはn型の不純物元素を添加して保持容量の増加を図ることができる。
【0118】
なお、本実施例は実施例1または実施例3と自由に組み合わせることができる。
【0119】
[実施例5]
本実施例は、本発明を用いてEL(エレクトロルミネセンス)表示装置を作製した例について図9を用い、以下に説明する。なお、本実施例は、画素部に使用するTFTを全てPチャネル型TFTで構成したEL表示装置の例である。
【0120】
同一の絶縁体上に画素部とそれを駆動する駆動回路を有した発光装置の例(但し封止前の状態)を図9に示す。なお、駆動回路には基本単位となるCMOS回路を示し、画素部には一つの画素を示す。
【0121】
図9において、基板700上に設けられたスイッチングTFT603は図3(C)のpチャネル型TFT155を用いて形成される。従って、構造の説明はpチャネル型TFT155の説明を参照すれば良い。
【0122】
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0123】
また、基板700上に設けられた駆動回路はCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の説明はnチャネル型TFT153とpチャネル型TFT151の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0124】
また、配線701、703はCMOS回路のソース配線、702はドレイン配線、704はスイッチングTFTのソース領域とを電気的に接続するソース配線、705はスイッチングTFTのドレイン領域とを電気的に接続するドレイン配線として機能する。
【0125】
なお、電流制御TFT604は図3のpチャネル型TFT151を用いて形成される。従って、構造の説明はpチャネル型TFT151の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0126】
また、配線706は電流制御TFTのソース配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流制御TFTの画素電極710上に重ねることで画素電極710と電気的に接続する電極である。
【0127】
なお、710は、透明導電膜からなる画素電極(EL素子の陽極)である。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極710は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜711上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる平坦化膜711を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成されるEL層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、EL層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
【0128】
配線701〜707を形成後、図9に示すようにバンク712を形成する。バンク712は100〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成すれば良い。
【0129】
なお、バンク712は絶縁膜であるため、成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1012Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれば良い。
【0130】
画素電極710の上にはEL層713が形成される。なお、図9では一画素しか図示していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応したEL層を作り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機EL材料を形成している。具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0131】
但し、以上の例はEL層として用いることのできる有機EL材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせてEL層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例では低分子系有機EL材料をEL層として用いる例を示したが、高分子系有機EL材料を用いても良い。また、EL層として一重項励起により発光する発光材料(シングレット化合物)からなる薄膜、または三重項励起により発光する発光材料(トリプレット化合物)からなる薄膜を用いることができる。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機EL材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
【0132】
次に、EL層713の上には導電膜からなる陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0133】
この陰極714まで形成された時点でEL素子715が完成する。なお、ここでいうEL素子715は、画素電極(陽極)710、EL層713及び陰極714で形成されたコンデンサを指す。
【0134】
EL素子715を完全に覆うようにしてパッシベーション膜716を設けることは有効である。パッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0135】
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低いEL層713の上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、EL層713の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間にEL層713が酸化するといった問題を防止できる。
【0136】
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、その他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアンプ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも形成しうる。
【0137】
さらに、EL素子を保護するための封止(または封入)工程まで行った後の本実施例のEL発光装置について図10を用いて説明する。
【0138】
図10(A)は、EL素子の封止までを行った状態を示す上面図、図10(B)は図10(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された801は画素部、802はソース側駆動回路、803はゲート側駆動回路である。また、804はカバー材、805は第1シール材、806は第2シール材である。
【0139】
なお、808はソース側駆動回路802及びゲート側駆動回路803に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)808からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。
【0140】
次に、断面構造について図10(B)を用いて説明する。基板800の上方には画素部、ソース側駆動回路809が形成されており、画素部は電流制御TFT710とそのドレインに電気的に接続された画素電極811を含む複数の画素により形成される。また、ソース側駆動回路809はnチャネル型TFTとpチャネル型TFTとを組み合わせたCMOS回路を用いて形成される。なお、基板800には偏光板(代表的には円偏光板)を貼り付けても良い。
【0141】
また、画素電極811の両端にはバンク812が形成され、画素電極811上にはEL層813およびEL素子の陽極814が形成される。陽極814は全画素に共通の配線としても機能し、接続配線815を経由してFPC816に電気的に接続されている。さらに、画素部及びソース側駆動回路809に含まれる素子は全てパッシベーション膜(図示しない)で覆われている。
【0142】
また、第1シール材805によりカバー材804が貼り合わされている。なお、カバー材804とEL素子との間隔を確保するためにスペーサを設けても良い。そして、第1シール材805の内側には空隙817が形成されている。なお、第1シール材805は水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。さらに、空隙817の内部に吸湿効果をもつ物質や酸化防止効果をもつ物質を設けることは有効である。
【0143】
なお、カバー材804の表面および裏面には保護膜として炭素膜(具体的にはダイヤモンドライクカーボン膜)を2〜30nmの厚さに設けると良い。このような炭素膜(ここでは図示しない)は、酸素および水の侵入を防ぐとともにカバー材804の表面を機械的に保護する役割をもつ。
【0144】
また、カバー材804を接着した後、第1シール材805の露呈面を覆うように第2シール材806を設けている。第2シール材806は第1シール材805と同じ材料を用いることができる。
【0145】
以上のような構造でEL素子を封入することにより、EL素子を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素等のEL層の酸化による劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高いEL表示装置が得られる。
【0146】
[実施例6]
本実施例では実施例5に示したEL表示装置の回路構成例を図11に示す。なお、本実施例ではデジタル駆動を行うための回路構成を示す。本実施例では、ソース側駆動回路901、画素部906及びゲート側駆動回路907を有している。なお、本明細書中において、駆動回路とはソース側処理回路およびゲート側駆動回路を含めた総称である。
【0147】
ソース側駆動回路901は、シフトレジスタ902、ラッチ(A)903、ラッチ(B)904、バッファ905を設けている。なお、アナログ駆動の場合はラッチ(A)、(B)の代わりにサンプリング回路(トランスファゲート)を設ければ良い。また、ゲート側駆動回路907は、シフトレジスタ908、バッファ909を設けている。
【0148】
また、本実施例において、画素部906は複数の画素を含み、その複数の画素にEL素子が設けられている。このとき、EL素子の陰極は電流制御TFTのドレインに電気的に接続されていることが好ましい。
【0149】
これらソース側駆動回路901およびゲート側駆動回路907は実施例2〜4で得られるnチャネル型TFTまたはpチャネル型TFTで形成されている。
【0150】
なお、図示していないが、画素部906を挟んでゲート側駆動回路907の反対側にさらにゲート側駆動回路を設けても良い。この場合、双方は同じ構造でゲート配線を共有しており、片方が壊れても残った方からゲート信号を送って画素部を正常に動作させるような構成とする。
【0151】
また、本実施例は実施例5と組み合わせることが可能である。
【0152】
[実施例7]
本実施例では、実施例5または実施例6に記載のEL表示装置の各画素にメモリー素子(SRAM)を組み込んだ例を示す。図12に画素1104の拡大図を示す。
【0153】
図12において、1105はスイッチング用TFTである。スイッチング用TFT1105のゲート電極は、ゲート信号を入力するゲート信号線(G1〜Gn)のうちの1つであるゲート信号線1106に接続されている。スイッチングTFT1105のソース領域とドレイン領域は、一方が信号を入力するソース信号線(S1〜Sn)のうちの1つであるソース信号線1107に、もう一方がSRAM1108の入力側に接続されている。SRAM1108の出力側は電流制御用TFT1109のゲート電極に接続されている。
【0154】
また、電流制御用TFT1109のソース領域とドレイン領域は、一方が電流供給線(V1〜Vn)の1つである電流供給線1110に接続され、もう一方はEL素子1111に接続される。
【0155】
EL素子1111は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。陽極が電流制御用TFT1109のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、言い換えると陽極が画素電極の場合、陰極は対向電極となる。逆に陰極が電流制御用TFT1109のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、言い換えると陰極が画素電極の場合、陽極は対向電極となる。
【0156】
SRAM1108はpチャネル型TFTとnチャネル型TFTを2つずつ有しており、pチャネル型TFTのソース領域は高電圧側のVddhに、nチャネル型TFTのソース領域は低電圧側のVssに、それぞれ接続されている。1つのpチャネル型TFTと1つのnチャネル型TFTとが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型TFTとnチャネル型TFTとの対が2組存在することになる。
【0157】
なお、本実施例のnチャネル型TFTの構造は実施例1で形成されるnチャネル型TFTとほぼ同じであるので、ここでは詳細な説明を省略する。また、pチャネル型TFTの構造も実施例1で形成されるpチャネル型TFTとほぼ同じであるので、同様に省略する。
【0158】
また、対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのドレイン領域が互いに接続されている。また対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのゲート電極が互いに接続されている。そして互いに、一方の対になっているpチャネル型TFT及びnチャネル型TFTのドレイン領域が、他の一方の対になっているpチャネル型TFT及びnチャネル型TFTのゲート電極と同じ電位に保たれている。
【0159】
そして一方の対になっているpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は入力の信号(Vin)が入る入力側であり、もう一方の対になっているpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は出力の信号(Vout)が出力される出力側である。
【0160】
SRAMはVinを保持し、Vinを反転させた信号であるVoutを出力するように設計されている。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0161】
なお、本実施例で示すように、SRAMが画素1104に一つ設けられている場合には、画素中のメモリーデータが保持されているため外部回路の大半を止めた状態で静止画を表示することが可能である。これにより、低消費電力化を実現することができる。
【0162】
また、画素に複数のSRAMを設けることも可能であり、SRAMを複数設けた場合には、複数のデータを保持することができるので、時間階調による階調表示を可能にする。
【0163】
なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施例6のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0164】
[実施例8]
実施例5で示すEL表示装置を用いた電子装置の一例を図13を用いて説明する。図13の表示装置は、基板上に形成されたTFTによって画素1220から成る画素部1221、画素部の駆動に用いるデータ信号側駆動回路1215、ゲート信号側駆動回路1214が形成されている。データ信号側駆動回路1215はデジタル駆動の例を示しているが、シフトレジスタ1216、ラッチ回路1217、1218、バッファ回路1219から成っている。また、ゲート信号側駆動回路1214であり、シフトレジスタ、バッファ等(いずれも図示せず)を有している。
【0165】
画素部1221は、VGAの場合には640×480(横×縦)の画素を有し、図9または図10で説明したように、各画素にはスイッチング用TFTおよび電流制御用TFTが配置されている。EL素子の動作は、ゲート配線が選択されるとスイッチング用TFTのゲートが開き、ソース配線のデータ信号がコンデンサに蓄積され、電流制御用TFTのゲートが開く。つまり、ソース配線から入力されるデータ信号により電流制御用TFTに電流が流れEL素子が発光する。
【0166】
図13で示すシステムブロック図は、PDAなどの携帯型情報端末の形態を示すものである。実施例1で示す表示装置には画素部1221、ゲート信号側駆動回路1214、データ信号側駆動回路1215が形成されている。
【0167】
この表示装置に接続する外部回路の構成は、安定化電源と高速高精度のオペアンプからなる電源回路1201、USB端子などを備えた外部インターフェイスポート1202、CPU1203、入力手段として用いるペン入力タブレット1210及び検出回路1211、クロック信号発振器1212、コントロール回路1213などから成っている。
【0168】
CPU1203は映像信号処理回路1204やペン入力タブレット1210からの信号を入力するタブレットインターフェイス1205などが内蔵されている。また、VRAM1206、DRAM1207、フラッシュメモリ1208及びメモリーカード1209が接続されている。CPU1203で処理された情報は、映像信号(データ信号)として映像信号処理回路1204からコントロール回路1213に出力する。コントロール回路1213は、映像信号とクロックを、データ信号側駆動回路1215とゲート信号側駆動回路1214のそれぞれのタイミング仕様に変換する機能を持っている。
【0169】
具体的には、映像信号を表示装置の各画素に対応したデータに振り分ける機能と、外部から入力される水平同期信号及び垂直同期信号を、駆動回路のスタート信号及び内蔵電源回路の交流化のタイミング制御信号に変換する機能を持っている。
【0170】
PDAなどの携帯型情報端末はACコンセントに接続しなくても、充電型のバッテリーを電源として屋外や電車の中などでも長時間使用できることが望まれている。また、このような電子装置は持ち運び易さを重点において、軽量化と小型化が同時に要求されている。電子装置の重量の大半を占めるバッテリーは容量を大きくすると重量増加してしまう。従って、このような電子装置の消費電力を低減するために、バックライトの点灯時間を制御したり、スタンバイモードを設定したりといった、ソフトウエア面からの対策も施す必要がある。
【0171】
例えば、CPU1203に対して一定時間ペン入力タブレット1210からの入力信号がタブレットインターフェイス1205に入らない場合、スタンバイモードとなり、図13において点線で囲んだ部分の動作を同期させて停止させる。表示装置ではEL素子の発光強度を減衰させるか、映像の表示そのものを止める。または、各画素にメモリーを備えておき、静止画像の表示モードに切り替えるなどの処置をとる。こうして、電子装置の消費電力を低減させる。
【0172】
また、静止画像を表示するにはCPU1203の映像信号処理回路1204、VRAM1206のなどの機能を停止させ、消費電力の低減を図ることができる。図13では動作をおこなう部分を点線で表示してある。また、コントーロラ1213は、ICチップを用い、COG法で素子基板に装着してもよいし、表示装置内部に一体形成してもよい。
【0173】
また、本実施例は、実施例6または実施例7と自由に組み合わせることが可能である。
【0174】
[実施例9]
上記各実施例1乃至8のいずれか一を実施して形成された半導体装置は様々な電気光学装置(アクティブマトリクス型液晶ディスプレイ、アクティブマトリクス型ELディスプレイ、アクティブマトリクス型ECディスプレイ)に用いることができる。即ち、それら電気光学装置を表示部に組み込んだ電子機器全てに本願発明を実施できる。
【0175】
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図14、図15及び図16に示す。
【0176】
図14(A)はパーソナルコンピュータであり、本体2001、画像入力部2002、表示部2003、キーボード2004等を含む。本発明を表示部2003に適用することができる。
【0177】
図14(B)はビデオカメラであり、本体2101、表示部2102、音声入力部2103、操作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部2106等を含む。本発明を表示部2102に適用することができる。
【0178】
図14(C)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表示部2205等を含む。本発明は表示部2205に適用できる。
【0179】
図14(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体2301、表示部2302、アーム部2303等を含む。本発明は表示部2302に適用することができる。
【0180】
図14(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体2401、表示部2402、スピーカ部2403、記録媒体2404、操作スイッチ2405等を含む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(Digtial Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明は表示部2402に適用することができる。
【0181】
図14(F)はデジタルカメラであり、本体2501、表示部2502、接眼部2503、操作スイッチ2504、受像部(図示しない)等を含む。本願発明を表示部2502に適用することができる。
【0182】
図15(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置2601、スクリーン2602等を含む。本発明は投射装置2601の一部を構成する液晶表示装置2808やその他の駆動回路に適用することができる。
【0183】
図15(B)はリア型プロジェクターであり、本体2701、投射装置2702、ミラー2703、スクリーン2704等を含む。本発明は投射装置2702の一部を構成する液晶表示装置2808やその他の駆動回路に適用することができる。
【0184】
なお、図15(C)は、図15(A)及び図15(B)中における投射装置2601、2702の構造の一例を示した図である。投射装置2601、2702は、光源光学系2801、ミラー2802、2804〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズム2807、液晶表示装置2808、位相差板2809、投射光学系2810で構成される。投射光学系2810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図15(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0185】
また、図15(D)は、図15(C)中における光源光学系2801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系2801は、リフレクター2811、光源2812、レンズアレイ2813、2814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で構成される。なお、図15(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0186】
ただし、図15に示したプロジェクターにおいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示しており、反射型の電気光学装置及びEL表示装置での適用例は図示していない。
【0187】
図16(A)は携帯電話であり、本体2901、音声出力部2902、音声入力部2903、表示部2904、操作スイッチ2905、アンテナ2906等を含む。本願発明を表示部2904に適用することができる。
【0188】
図16(B)は携帯書籍(電子書籍)であり、本体3001、表示部3002、3003、記憶媒体3004、操作スイッチ3005、アンテナ3006等を含む。本発明は表示部3002、3003に適用することができる。
【0189】
図16(C)はディスプレイであり、本体3101、支持台3102、表示部3103等を含む。本発明は表示部3103に適用することができる。本発明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)のディスプレイには有利である。
【0190】
以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜8のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
【0191】
【発明の効果】
本発明の製造工程で必要としたマスク数は、反射型のもので5枚、透過型のもので6枚でアクティブマトリクス基板を作製でき、一般的なアクティブマトリクス型の表示装置よりも少ない。即ち、TFT及びCMOS回路の製造工程が大幅に簡略化されており、歩留まりの向上および製造コストの低減が実現できる。
【0192】
また、本発明は、画素TFTをpチャネル型TFTとすることでオフ電流値(TFTがオフ動作時に流れるドレイン電流)を十分低くすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 AM−LCDの作製工程を示す図。
【図2】 AM−LCDの作製工程を示す図。
【図3】 AM−LCDの作製工程を示す図。
【図4】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の上面図。
【図5】 アクティブマトリクス型液晶表示装置のブロック回路図。
【図6】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断面図。
【図7】 画素部の上面図。
【図8】 画素の断面図。
【図9】 アクティブマトリクス型EL表示装置の断面図。
【図10】 アクティブマトリクス型EL表示装置の構成を示す図。
【図11】 EL表示装置のブロック回路図。
【図12】 EL表示装置の画素部を示す図。
【図13】 表示装置を内蔵する電子装置のシステムブロック図。
【図14】 電子機器の一例を示す図。
【図15】 電子機器の一例を示す図。
【図16】 電子機器の一例を示す図。
Claims (2)
- 同一基板上にnチャネル型の薄膜トランジスタとpチャネル型の薄膜トランジスタを形成する半導体装置の作製方法であって、
第1及び第2の半導体層上に絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜上に第1の導電膜と第2の導電膜とを順に形成し、
第1のレジストマスクを用いて前記第1及び第2の導電膜をエッチングして、前記第1の半導体層上に、前記絶縁膜を介してテーパー形状を有する第1の導電層を下層としテーパー形状を有する第2の導電層を上層として積層された第1の電極を形成するとともに、前記第2の半導体層上に、前記絶縁膜を介してテーパー形状を有する第3の導電層を下層としテーパー形状を有する第4の導電層を上層として積層された第2の電極を形成し、
前記第1及び第2の電極をマスクとして、前記第1及び第2の半導体層にn型を付与する不純物元素を添加して第1の高濃度不純物領域を形成し、
前記第1のレジストマスクを用いて前記第2及び前記第4の導電層をエッチングして、前記第1及び第3の導電層より幅が狭い第5及び第6の導電層を形成し、
前記第5及び第6の導電層をマスクとして、前記第1及び第3の導電層を介して前記第1及び第2の半導体層にn型を付与する不純物元素を添加して低濃度不純物領域を形成し、
前記第1のレジストマスクを除去し、
前記第1の半導体層を第2のレジストマスクで覆った後、前記第3の導電層の幅と前記第6の導電層の幅とを揃えるように、前記第3の導電層をエッチングし、
前記第3及び第6の導電層をマスクとして、前記第2の半導体層にp型を付与する不純物元素を添加して前記第1の高濃度不純物領域より不純物濃度が高い第2の高濃度不純物領域を形成し、
前記第1及び第2の半導体層を用いて形成された薄膜トランジスタによって、前記半導体装置の駆動回路部を構成し、
前記第2の半導体層を用いて形成された薄膜トランジスタによって、前記半導体装置の画素部を構成することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1において、
前記第5の導電層の端部はテーパー形状を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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