JP4839136B2 - 超音波トランスデューサアレイ、超音波用探触子、超音波内視鏡、超音波診断装置 - Google Patents

超音波トランスデューサアレイ、超音波用探触子、超音波内視鏡、超音波診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波の送信及び受信を行う超音波トランスデューサアレイ、並びに、それを含む超音波用探触子及び超音波内視鏡に関し、さらに、そのような超音波用探触子又は超音波内視鏡を用いることより超音波画像を生成する超音波診断装置に関する。
被検体内に向けて送信され、被検体内の構造物(臓器等)によって反射された超音波(超音波エコー)を受信して信号処理することにより、被検体内の様子が表された画像を生成する超音波撮像技術は、医療を含む様々な分野において、広く利用されている。超音波撮像を行う装置(超音波診断装置又は超音波撮像装置等と呼ばれる)には、超音波の送受信を行う探触子(プローブ)や超音波内視鏡が備えられており、撮像を行う際には、探触子が被検体に当接して用いられ、又は、超音波内視鏡が被検体内に挿入して用いられる。
超音波用探触子や超音波内視鏡においては、超音波を送信及び受信する超音波トランスデューサとして、圧電体の両面に電極を形成した振動子(圧電振動子)が、一般的に用いられている。このような振動子の電極に電界を印加すると、圧電効果により圧電体が伸縮して超音波が発生する。そこで、複数の振動子を、時間をずらして駆動することにより、所望の深度に焦点を結ぶ超音波ビームを形成することができる。また、振動子は、伝播する超音波を受信することにより伸縮して電気信号を発生する。この電気信号は、超音波の受信信号として用いられる。
近年においては、超音波用探触子や超音波内視鏡装置において、複数の振動子が並べられたアレイ状のトランスデューサ(超音波トランスデューサアレイ)が用いられている。超音波トランスデューサアレイによれば、複数の振動子にそれぞれ印加される駆動信号の振幅や遅延量を制御することにより、探触子自体の位置や向きを変えることなく超音波ビームの送信位置や方向を変化させることができる。このような走査方式は、フェーズドアレイ方式又は電子スキャン方式と呼ばれている。
関連する技術として、特許文献1には、高分解能を有する超音波探触子においてビーム指向性を改善するために、超音波放射面を一定方向に向けてマトリックス状に組合せ配列された複数の探触子セグメントと、各探触子セグメントの超音波放射面をそれぞれ変位させる変位手段とを有する超音波探触子が開示されている。即ち、特許文献1においては、超音波を容易に集束又は偏向するために、探触子セグメント(振動子)の超音波送信面を機械的に移動させ、又は、傾けている。
また、最近では、多数の振動子が2次元的に配置されたフェーズドアレイに関する研究が盛んに行われている。複数の超音波を2次元領域から送信することにより、3次元空間内における所望の点に超音波ビームの焦点を形成することができるからである。それにより、被検体内の3次元空間に関する超音波画像情報(ボリュームデータ)を取得できるようになるので、3次元画像を構築したり、超音波画像の画質を向上させることが可能になる。
しかしながら、マトリックス状の2次元フェーズドアレイのサイズは、他のアレイ(1次元アレイ等)に比較すると大きくなる。また、素子を微細化及び高集積化するに従って、2次元フェーズドアレイの作製は困難になってくる。さらに、素子数の増加に伴って配線数が増加するので、探触子に接続されるケーブルが太くなるという問題も生じる。そのようなアレイを、特に、超音波内視鏡に適用するのは困難である。超音波内視鏡は生体の内部に挿入されることから、サイズ面での制約が厳しいからである。
一方、複数の1次元アレイが平行に並べられた、所謂多列アレイの研究も為されている。多列アレイに並べられているアレイの数はマトリックス配置におけるものほど多くはないが、2次元領域に配置された振動子を用いることによって、2方向についてフォーカスされた超音波ビームを形成することが可能である。
多列アレイにおいては、分解能等の超音波ビームの質やスキャニングボリューム(走査量)といった面でマトリックス配置のアレイに及ばない面は残る。しかしながら、多列アレイによれば素子数や配線数を大幅に削減できるので、超音波用探触子や超音波内視鏡の小型化やコストの低減を図ることが可能になる。従って、性能の良い多列アレイが実用化されることの利点は大きいものと考えられる。
また、特許文献2には、体腔内等に挿入する挿入部の先端部に設けられ、超音波ビームを送受信する超音波送受信手段と、該超音波送受信手段による超音波ビームの走査範囲に向けて穿刺針等の処置具を導出可能な処置具導出口とを備える超音波プローブであって、超音波送受信手段による超音波ビームの走査範囲を偏向する超音波偏向手段を備えた超音波プローブが開示されている。即ち、特許文献2においては、超音波振動子を3列に配置し、各列から位相の異なる超音波を送信して超音波の走査範囲を偏向することにより、穿刺針が湾曲した場合にも穿刺針に超音波ビームを照射できるようにしている。
さらに、特許文献3には、連続波ドプラモードを有する超音波診断装置であって、電子走査方向及び電子走査方向に直交するエレベーション方向に整列した複数の振動素子からなるアレイ振動子と、上記複数の振動素子の動作を制御する送受信制御部とを備え、連続波ドプラモードにおいて、上記アレイ振動子上に、電子走査方向に整列した少なくとも1つの送信振動素子群と、電子走査方向に整列した少なくとも1つの受信振動素子群とが、エレベーション方向において互いに異なる位置に設定されている超音波診断装置が開示されている。即ち、特許文献3においては、送信振動素子列と受信振動素子列とを1列おきに交互に配置することにより、送信開口及び受信開口を広く取るようにしている。
ここで、図16及び図17を参照しながら、一般的な多列アレイの構成について説明する。図16の(a)は、多列アレイを示す側面図であり、図16の(b)は、その平面図であり、図16の(c)は、その一部を拡大して示す平面図である。また、図17は、多列アレイにおける配線方法を示す図である。
図16に示すように、この多列アレイは、各々に128個(チャンネル)の超音波トランスデューサ(単に「素子」ともいう)が1次元的に配列されたL2列、L1列、C列、R1列、R2列の5つの素子列を含んでいる。C列には素子901が配置されており、L1列及びR1列には素子902が配置されており、L2列及びR2列には素子903が配置されている。これらの素子は、バッキング層900上に並べられている。なお、多列アレイにおいて、各素子列における素子の配列方向(X方向)はアジマス(azimuth:方位)方向と呼ばれており、アジマス方向に直交する方向(Y方向)はエレベーション(elevation:仰角)方向と呼ばれている。
17に示すように、各素子901〜903は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等によって形成された圧電体層910と、その上面及び下面に形成された電極911及び912とを含んでいる。また、図16の(a)に示すように、各素子901〜903には、超音波診断装置本体から素子に駆動信号を供給したり、受信信号を超音波診断装置本体に出力するために用いられる配線904が接続されている。
このような多列アレイに関し、非特許文献1においては、エレベーション方向における振動子の配置や配線方法を変化させた多列アレイの性能が検討されている。ここで、非特許文献1の定義によれば、アレイの次元を次の(1)〜(5)のように説明することができる。
(1)1Dアレイ:複数の素子を1列(アジマス方向)に配置したものである。従って、エレベーション方向における開口径(この場合には、素子の幅)が固定されており、超音波ビームの焦点形成は音響レンズ等によって行われ、焦点距離が固定されている。
(2)1.25Dアレイ:図17の(a)に示すように、複数の素子を数個の列に配置したものである。エレベーション方向の中心について対称な位置に配置されている素子は、共通配線(1つの配線に接続)されている。エレベーション方向において複数列の素子を配置したことにより、開口径を変化させることが可能になる。しかしながら、超音波ビームの焦点形成は音響レンズ等によって行うので、焦点距離は固定されている。
(3)1.5Dアレイ:図17の(a)に示すように、複数の素子を数個の列に配置したものである。エレベーション方向の中心について対称な位置に配置されている素子が共通配線されており、電子的な制御により超音波ビームの焦点が形成される。従って、超音波ビームの焦点を動的に変化させることが可能である。しかしながら、素子が左右対称に共通配線されているので、超音波ビームの偏向はできない。
(4)1.75Dアレイ:複数の素子を数個の列に配置し、さらに、それぞれの素子を独立に配線したものである。即ち、図17の(b)に示すように、エレベーション方向に配置されている複数の素子が、個別に配線されている。それにより、配線数は1.5Dアレイよりも多くなるが、開口径及び超音波ビームの焦点距離を動的に変化できるのに加えて、超音波ビームを偏向させることも可能となる。
(5)2Dアレイ:複数の素子を、エレベーション方向においてもアジマス方向と同程度の数で配置することにより、マトリックス状にしたものである。従って、アポダイゼーションや、3次元空間における超音波ビームの焦点距離や、超音波ビームの送信方向(偏向)を、電気的に制御することができる。
なお、1.25Dアレイ、1.5Dアレイ、及び、1.75Dアレイについては、超音波ビームの制御自由度が1Dアレイと2Dアレイとの間であることから、このように呼ばれている。
このような多列アレイにおいては、グレーティングローブを低減することにより超音波ビームの品質を向上するために、通常、アジマス方向における素子の配列ピッチが送信超音波の波長以下となるように設計されている。なお、生体中における音速を約1500m/sとすると、周波数が5MHzの超音波の波長は約300μmとなる。図16において、アジマス方向における配列ピッチは150μmである。
一方、図16に示すように、エレベーション方向については、内側(C列)から外側(L2列及びR2列)に向かって、素子901〜903の幅W〜Wが小さくなっている。このような配置は、超音波ビームの品質を改良するための工夫として行われており、フレネル(Fresnel)配置や、MIAE(Minimum Integrated Absolute time-delay Error)配置等と呼ばれる配置方法が知られている。図16に示す多列アレイにおいてはフレネル配置が採用されており、C列の素子901の幅Wは6.9mm、L1列及びR1列の素子902の幅Wは1.4mm、L2列及びR2列の素子903の幅Wは1.1mmとなっている。
なお、フレネル配置及びMIAE配置の詳細については、非特許文献1を参照されたい。
ところで、図16に示す多列アレイにおいては、素子901〜903の長さX〜Xが共通であるのに対して、素子901〜903の幅W〜Wが互いに異なっているので、電気インピーダンスの値は列ごとに変化する。そのため、超音波診断装置本体との間における電気的なインピーダンスマッチングの度合いが異なるので、超音波の送受信における素子の感度が列ごとに変化してしまい、また、システムとしての周波数特性がばらつくという不具合が生じてしまう。
一方、特許文献4には、中央部と端部とのエレメント数の異なる探触子において、1次元に縮退したフレネル的パタンとしたフォーカス方向の長さの比に略反比例した厚み方向比誘電率ε33を有する圧電物質で作られたエレメントで構成される超音波2次元アレイ探触子が開示されている。即ち、特許文献4においては、中央エレメントと端部エレメントとの本数が異なる場合においても、電気的にマッチングが取れて良好な送受信特性を得るために、特性が異なる複数種類のPZTを区間(特許文献4の図1参照)に応じて配置している。
しかしながら、1つの超音波トランスデューサアレイを製造するために、複数種類のPZTを用意するのは、製造工程が煩雑になり、製造コストが上昇してしまう。また、特許文献1の段落0012にも記載されているように、PZTの種類が異なると、周波数特性も互いに異なってしまうので好ましくない。
特開平7−203592号公報(第1頁) 特開2000−139926号公報(第1、2頁、図5) 特開2004−57460号公報(第2頁、図5) 実開平5−9514号公報(第1頁) ワイルズ(D. G. Wildes)、他、「1.25次元及び1.5次元トランスデューサアレイにおけるエレベーション・パフォーマンス(Elevation Performance of 1.25D and 1.5D Transducer Arrays)」、IEEE超音波、強誘電体、周波数会報(IEEE TRANSACTIONS ON ULTRASONICS, FERROELECTRICS, AND FREQUENCY CONTROL)、第44巻、第5号、p.1027−1037、1997年9月
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、互いに形状が異なる複数種類の超音波トランスデューサが配置されている超音波トランスデューサアレイにおいて、それらの超音波トランスデューサの間における電気インピーダンスを揃えることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る超音波トランスデューサアレイは少なくとも2種類の矩形形状を有する複数の超音波トランスデューサが少なくとも3つの素子列に配置されている超音波トランスデューサアレイであって、内側の第1の素子列に直線的に配列された複数の第1の超音波トランスデューサと、第1の素子列に平行な外側の第2の素子列に直線的に配列された複数の第2の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第2の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、各々の第2の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積と実質的に等しい複数の第2の超音波トランスデューサと、第1及び第2の素子列に平行な外側の第3の素子列に直線的に配列された複数の第3の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第3の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、各々の第3の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積と実質的に等しい複数の第3の超音波トランスデューサとを具備する。
また、本発明の第2の観点に係る超音波トランスデューサアレイは、少なくとも2種類の矩形形状を有する複数の超音波トランスデューサが少なくとも3つの素子列に配置されている超音波トランスデューサアレイであって、内側の第1の素子列に直線的に配列された複数の第1の超音波トランスデューサと、第1の素子列に平行な外側の第2の素子列及び/又は第3の素子列に直線的に配列された複数の第2の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第2の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、共通の配線に接続された第2の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積の和が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面積と実質的に等しい複数の第2の超音波トランスデューサとを具備する。
ここで、本願において、面積又は電気インピーダンスが実質的に等しいとは、比較対象となっている値が厳密に等しい場合だけでなく、所定の範囲の誤差を含む場合、即ち、それらの値が概ね等しい場合も含むものとする。例えば、比較対称となっている値の差が±10%以内である場合には、実質的に等しいと言える。
また、形状が異なるとは、比較対象となっている2つの図形が、合同及び相似以外の関係にある場合を言い、矩形の縦横比が異なる場合や、円環の外周径と内周径との比が異なる場合も含まれる。
本発明によれば、形状が異なる複数種類の超音波トランスデューサを、超音波送信面の面積が互いに実質的に等しくなるようにするので、それらの超音波トランスデューサの電気インピーダンスの値を揃えることができる。それにより、超音波診断装置本体との電気的なインピーダンスマッチングの度合いを揃えることができる。その結果、複数種類の超音波トランスデューサの間において超音波の送信感度や受信感度が揃えられる。従って、そのような超音波トランスデューサアレイ含む超音波用探触子や超音波内視鏡を用いることにより、送信される超音波ビームの品質を向上できると共に、取得された受信信号に基づいて、超音波診断装置において画質の良い超音波画像を容易に生成することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイを模式的に示している。図1の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図1の(b)は、その平面図である。
また、図2の(a)は、本発明の一実施形態に係る超音波用探触子を示す一部断面斜視図であり、図2の(b)は、超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体を示すブロック図である。図1に示す超音波トランスデューサアレイは、図2に示すような超音波用探触子や、後述する超音波内視鏡等に配置されて使用される。
図2の(a)に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子は、超音波トランスデューサアレイ1と、バッキング層2と、音響整合層3とを含んでいる。また、この超音波用探触子は、必要に応じて音響レンズ4を含んでも良い。これらの部分は、筐体5に収納されている。また、超音波トランスデューサアレイ1から引き出された配線は、ケーブル6を介して超音波撮像装置本体に含まれる電子回路に接続される。
超音波トランスデューサアレイ1は、駆動信号を供給されることにより伸縮して超音波を発生すると共に、被検体から伝播する超音波を受信することにより電気信号(受信信号)を出力する複数の超音波トランスデューサを含んでいる。各超音波トランスデューサは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電体10の両面に電極10a及び10bが配置された振動子によって形成されている。なお、電極10a及び10bの内のいずれか一方は、複数の振動子に渡って連続して形成されていても良い。図2においては、振動子の上面の電極10bが共通電極となっている。また、このような複数の振動子の間や周囲には、各振動子を保護すると共に、超音波の不要な伝播(例えば、振動子の配置面内における超音波の伝播)を抑制するために、ウレタン系樹脂又はエポキシ系樹脂等の充填材10cを配置しても良い。以下においては、1つの超音波トランスデューサのことを、単に「素子」とも言う。
バッキング層2は、例えば、フェライト粉や金属粉やPZT粉入りのエポキシ樹脂や、フェライト粉入りのゴムのように、音響減衰の大きい材料によって形成されており、超音波トランスデューサアレイ1から発生した不要な超音波の減衰を早める。
音響整合層3は、例えば、超音波を伝播し易いパイレックス(登録商標)ガラスや金属粉入りエポキシ樹脂等によって形成されており、生体である被検体と超音波トランスデューサとの間の音響インピーダンスの不整合を解消する。これにより、超音波トランスデューサから送信された超音波が、効率良く被検体中に伝播する。
音響レンズ4は、例えば、シリコンゴムによって形成されており、超音波トランスデューサアレイ1から送信され、音響整合層3を伝播した超音波ビームを、被検体内の所定の深度において集束させる。なお、以下に説明する実施形態に係る超音波トランスデューサアレイにおいては、超音波ビームを電子的制御により集束させることができるので、音響レンズ4を配置しなくても良いが、音響レンズ4を併用することにより超音波ビームの集束効果を高めても良い。
図2の(b)に示すように、超音波診断装置本体は、超音波用探触子の超音波トランスデューサアレイ1に配置されている素子にそれぞれ供給される駆動信号を生成する駆動信号生成部7aと、超音波用探触子への駆動信号の出力と超音波用探触子からの受信信号の入力を切り換える送受信切換部7bと、超音波用探触子の各素子から出力された受信信号について、増幅、整相加算、検波等の所定の信号処理を施す受信信号処理部7cと、所定の信号処理が施された受信信号に基づいて超音波画像を生成する画像生成部7dと、超音波画像を表示する表示部7eとを含んでいる。
再び、図1を参照すると、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、L2列、L1列、C列、R1列、R2列の5列に配置された3種類の素子11〜13を含んでいる。これらの素子11〜13は、隣接する列に配置された素子との間隔が30μmとなるように配置されている。この超音波トランスデューサアレイ全体の幅(Y軸方向におけるサイズ)Wは5mmであり、長さ(X軸方向におけるサイズ)Lは19mmである。以下において、Y軸方向のことを「エレベーション方向」とも言い、X軸方向のことを「アジマス方向」とも言う。
各列には、128個(チャンネル)の超音波トランスデューサ(素子)が配置されている。これらの素子の配列ピッチPは、各列において共通の150μmである。この配列ピッチPは、電子セクタスキャン方式におけるグレーティングローブの発生角度を考慮して、送信超音波の波長の半分以下となるように設計されている。例えば、送信超音波の周波数が5MHzである場合には、生体における音速を1500m/sとすると、超音波の波長の半分は150μmとなる。
また、図1の(a)に示すように、各列に配置されている素子11〜13の各々は、配線14に独立に接続されている。素子11〜13には、超音波診断装置本体において生成された駆動信号が、配線14を介してそれぞれ供給される。
図3は、図1に示す超音波トランスデューサアレイ1の一部を拡大して示す平面図である。素子11〜13の幅W〜W及び位置Y〜Y(図1)は、フレネル(Fresnel)配置となるように設計されている。フレネル配置とは、エレベーション方向の中央から外側に向かって素子の幅W〜Wが小さくなるような配置方法の1つである。また、素子11〜13の長さX〜Xは、素子11〜13の幅W〜Wに応じて、超音波送受信面の面積S〜Sが等しくなるように設計されている。
図3に示すように、中央のC列に配置されている素子11のサイズは、幅(エレベーション方向のサイズ)Wが2880μmであり、長さ(アジマス方向のサイズ)Xが17.9μmである。従って、素子11の面積Sは、S=W×X=51552≒51600(μm)となる。なお、C列における素子間隔は、132.1μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ17.9μm)である。
また、C列の両隣のL1列及びR1列に配置されている素子12のサイズは、幅Wが570μmであり、長さXが90.5μmである。従って、素子12の面積Sは、S=W×X=51585≒51600(μm)となる。なお、L1列及びR1列における素子間隔は、59.5μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ90.5μm)である。
さらに、L1列及びR1列の外側のL2列及びR2列に配置されている素子13のサイズは、幅Wが430μmであり、長さXが120μmである。従って、素子13の面積Sは、S=W×X=51600(μm)となる。なお、L2列及びR2列における素子間隔は、30μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ120μm)である。
このような超音波トランスデューサアレイを用いて超音波を送信する際には、エレベーション方向に並んでいる1行又は複数行(例えば、3〜5行)に含まれる素子11〜13を、同時に用いられる1組の駆動素子として設定し、それらの素子に供給する駆動信号の間に所定の遅延時間を設けて素子を駆動する。それにより、所望の深度に焦点を有する超音波ビームを所望の方向に送信することができる。また、そのような駆動素子の組の設定位置をアジマス方向にずらしながら順次駆動することにより、超音波ビームを電子的制御により走査することができる。その際に、前回設定された駆動素子の組に対して、素子が完全にずれるように、今回の駆動素子の組を設定しても良い。例えば、1回目の送信において第1〜3行の素子を用い、2回目の送信において第4〜6行の素子を用い、3回目の送信において第7〜9行の素子を用いる。或いは、前回設定された駆動素子の組に対して、一部の素子が重複するように今回の駆動素子の組を設定しても良い。例えば、第1回の送信において第1〜3行の素子を用い、2回目の送信において第3〜5行の素子を用い、3回目の送信において第5〜7行の素子を用いる。
このように、本実施形態によれば、互いに幅が異なる素子11〜13について、互いに面積が等しくなるように各素子の長さを規定するので、それらの電気インピーダンスをほぼ等しくすることができる。それにより、それらの素子の間において、超音波診断装置本体(図2参照)との電気インピーダンスのマッチング特性を揃えることができるので、結果として、超音波の送信感度及び受信感度等の特性を揃えることができる。従って、そのような素子11〜13によって受信された受信信号に基づいて超音波画像を生成することにより、超音波画像の画質を向上させることが可能になる。また、本実施形態によれば、各素子11〜13に配線14を独立に接続するので、駆動素子として設定された素子に対する駆動信号の供給タイミングを制御することにより、焦点距離を変化させるだけでなく、エレベーション方向において超音波ビームを偏向することも可能である。従って、被検体内の3次元空間の各位置に関する超音波画像情報(ボリューム・データ)を、超音波探触子の位置や向きを変化させることなく取得することができるので、3次元画像を高速に構築することが可能になる。
また、本実施形態によれば、特に、L1列、C列、R1列において、アジマス方向の素子間隔を広く取ることができるので、超音波のクロストークを低減することができる。従って、そのような素子から出力された受信信号に基づいて生成される超音波画像において、コントラストを向上させることが可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図4を参照しながら説明する。図4の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図4の(b)は、その平面図であり、図4の(c)は、図4の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図1に示す超音波トランスデューサアレイに対して、素子の配置を変更したものである。即ち、素子11が配置されているC列と、素子12が配置されているL1列及びR1列と、素子13が配置されているL2列及びR2列とにおいて、アジマス方向における素子の間隔を30μmに統一している。この素子間隔30μmは、素子11〜13の長さX〜Xを含めた素子の配列ピッチP〜Pが、最大でも送信超音波の波長の半分以下(例えば、150μm以下)になるように設計されている。
なお、各素子11〜13のサイズや、エレベーション方向における配置(フレネル配置)や、配線方法(独立配線)については、第1の実施形態におけるものと同様である。また、この超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは5mmである。
具体的には、図4の(c)に示すように、中央のC列には、400個(チャンネル)の素子11が、配列ピッチP=47.9μm(素子11の長さ17.9μm+素子間隔30μm)で配置されている。また、L1列及びR1列には、159個(チャンネル)の素子12が、配列ピッチP=120.5μm(素子12の長さ90.5μm+素子間隔30μm)で配置されている。さらに、L2列及びR2列には、128個(チャンネル)の素子13が、配列ピッチP=150μm(素子13の長さ120μm+素子間隔30μm)で配置されている。
このような超音波トランスデューサアレイを用いて超音波を送信する際には、所定の範囲に含まれる素子11〜13を、同時に用いられる1組の駆動素子として設定し、それらの素子の間に所定の遅延時間を設けて素子を駆動する。それにより、所望の深度に焦点を有する超音波ビームを所望の方向に送信することができる。例えば、図4の(c)の破線に示すように、第N回の送信時には、L2列及びR2列の第3及び4行に含まれる素子13と、L1列及びR1列の第3〜5行に含まれる素子12と、C列の第6〜第14行に含まれる素子11とが、駆動素子として設定される。また、その次の送信を行う際には、前回設定された駆動素子の組に対して、素子が完全にずれるように今回の駆動素子の組を設定しても良いし、一点鎖線に示すように、一部の素子が重複するように今回の駆動素子の組を設定しても良い。
このように、本実施形態によれば、エレベーション方向の外側から中央に向かって素子の密度を高くすることにより、超音波トランスデューサアレイの全面積に対する素子の充填比率を向上させることができる。それにより、超音波の送受信感度及び分解能が向上するので、超音波診断装置において生成される超音波画像の画質を向上させることが可能になる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図5を参照しながら説明する。図5の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図5の(b)は、その平面図であり、図5の(c)は、図5の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図1に示す超音波トランスデューサアレイに対して、配線方法及び素子のサイズを変更したものである。
図5の(b)に示すように、この超音波トランスデューサアレイは、L2列、L1列、C列、R1列、R2列の5列に配置された3種類の素子31〜33を含んでいる。これらの素子31〜33は、隣接する列に配置された素子との間隔が30μmとなるように配置されている。また、この超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは19mmである。
各列には、128個(チャンネル)の素子31〜33が配置されている。これらの素子の配列ピッチPは、送信超音波の波長の半分以下である150μmとなっている。
また、図5の(a)に示すように、C列の素子31は配線34に接続されており、L1列及びR1列の素子32は配線35に接続されており、L2列及びR2列の素子33は配線36に接続されている。このように、エレベーション方向の中心について対称に配置されている素子を共通配線することにより、超音波診断装置本体において発生した駆動信号が、それらの素子に同じタイミングで供給されるようになる。
図5の(c)に示すように、素子31〜33の幅W〜W及び位置Y〜Yは、フレネル配置となるように設計されている。また、素子31〜33の長さX〜Xは、素子31〜33の幅W〜Wに応じて、配線ごとの超音波送受信面の面積の和が概ね等しくなるように設計されている。
具体的には、C列に配置されている素子31のサイズは、幅Wが2880μmであり、長さXが35.8μmである。従って、素子31の面積Sは、S=W×X=103104≒103200(μm)となる。なお、C列における素子間隔は、114.2μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ35.8μm)である。
また、L1列及びR1列に配置され、共通配線されている2つの素子32の各々のサイズは、幅Wが570μmであり、長さXが90.5μmである。従って、それらの素子32の面積の和S2(L+R)は、S2(L+R)=W×X×2=103170≒103200(μm)となる。なお、L1列及びR1列における素子間隔は、59.5μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ90.5μm)である。
さらに、L2列及びR2列に配置され、共通配線されている2つの素子33の各々のサイズは、幅Wが430μmであり、長さXが120μmである。従って、それらの素子33の面積の和S3(L+R)は、S3(L+R)=W×X×2=103200(μm)となる。なお、L2列及びR2列における素子間隔は、30μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ120μm)である。
このように、本実施形態によれば、共通配線された素子の合計面積(C列の素子は1つ)同士が概ね等しくなるように各素子の面積を設計するので、配線ごとの素子の合成電気インピーダンスをほぼ等しくして、特性を実質的に一致させることができる。それにより、超音波の送信感度及び受信感度の特性を揃えることができるので、超音波診断装置本体において生成される超音波画像の画質を向上させることが可能になる。また、本実施形態においては、複数の素子を共通配線することにより配線数を低減することができるので、超音波用探触子の小型化や、ケーブルの細径化や、コストの低減を図ることが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、特に、L1列、C列、R1列のアジマス方向における素子の間隔を広く取ることができるので、超音波のクロストークを低減することができる。それにより、超音波画像におけるコントラストを向上させることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第1の実施形態において説明したものと同様である。また、本実施形態においては、駆動素子として設定された1組の素子の間で駆動タイミングを調節することにより、超音波送受信面に対してほぼ垂直方向に送信される超音波ビームの焦点距離を変化させることが可能である。従って、ダイナミックフォーカスを行うことにより、1Dアレイを用いる場合よりも、分解能が高い超音波画像を生成することが可能になる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図6を参照しながら説明する。図6の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図6の(b)は、その平面図であり、図6の(c)は、図6の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図5に示す超音波トランスデューサアレイに対して、素子の配置を変更したものである。即ち、素子31が配置されているC列と、素子32が配置されているL1列及びR1列と、素子33が配置されているL2列及びR2列とにおいて、アジマス方向における素子の間隔を30μmに統一している。この間隔30μmは、素子31〜33の長さX〜Xを含めた素子のピッチP〜Pが、最大でも送信超音波の波長の半分以下(例えば、150μm以下)になるように設計されている。
なお、各素子31〜33のサイズや、エレベーション方向における配置(フレネル配置)や、配線方法(共通配線)については、第3の実施形態におけるものと同様である。また、超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは5mmである。
具体的には、図6の(c)に示すように、中央のC列には、292個(チャンネル)の素子31が、配列ピッチP=65.8μm(素子の長さ35.8μm+素子間隔30μm)で配置されている。また、L1列及びR1列には、159個(チャンネル)の素子32が、配列ピッチP=120.5μm(素子の長さ90.5μm+素子間隔30μm)で配置されている。さらに、L2列及びR2列には、128個(チャンネル)の素子33が、配列ピッチP=150μm(素子の長さ120μm+素子間隔30μm)で配置されている。
このように、本実施形態によれば、エレベーション方向の外側から中央に向かって素子の密度を高くするので、超音波トランスデューサアレイの全面積に対する素子の充填比率を向上させることができる。それにより、超音波の送受信感度及び分解能が向上するので、超音波診断装置本体において生成される超音波画像の画質を向上させることが可能になる。また、共通配線を用いることにより配線数を削減できるので、超音波用探触子の小型化や、ケーブルの細径化や、コストの低減を図ることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第2の実施形態において説明したものと同様である。
次に、本発明の第5の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図7を参照しながら説明する。図7の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図の(b)は、その平面図であり、図7の(c)は、図7の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図1に示す超音波トランスデューサアレイに対して、エレベーション方向における素子の配置を変更したものである。
図7に示すように、この超音波トランスデューサアレイは、L2列、L1列、C列、R1列、R2列の5列に配置された3種類の素子51〜53を含んでいる。これらの素子51〜53は、隣接する列に配置された素子との間隔が30μmとなるように配置されている。この超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは19mmである。
各列には、128個(チャンネル)の超音波トランスデューサ(素子)が配置されている。各列における素子の配列ピッチPは、送信超音波の波長の半分以下である150μmである。
また、図7の(a)に示すように、各素子51〜53は、配線54に独立に接続されている。
図7の(c)に示すように、素子51〜53の幅W〜W及び位置Y〜Yは、エレベーション方向においてMIAE(Minimum Integrated Absolute time-delay Error)配置となるように設計されている。MIAE配置とは、エレベーション方向の中央から外側に向かって素子の幅W〜Wが小さくなるような配置方法の1つである。また、素子51〜53の長さX〜Xは、素子51〜53の幅W〜Wに応じて、超音波送受信面の面積S〜Sが等しくなるように設計されている。
具体的には、C列に配置されている素子51のサイズは、幅Wが2290μmであり、長さXが30.7μmである。従って、素子51の面積Sは、S=W×X=70303≒70200(μm)となる。なお、C方向における素子間隔は、119.3μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ30.7μm)である。
また、L1列及びR1列に配置されている素子52のサイズは、幅Wが710μmであり、長さXが98.9μmである。従って、素子52の面積Sは、S=W×X=70219≒70200(μm)となる。なお、L1列及びR1列における素子間隔は、51.1μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ98.9μm)である。
さらに、L2列及びR2列に配置されている素子53のサイズは、幅Wが585μmであり、長さXが120μmである。従って、素子53の面積Sは、S=W×X=70200(μm)となる。なお、L2列及びR2列における素子間隔は、30μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ120μm)である。
このように、本実施形態によれば、素子51〜53の面積を等しくして電気インピーダンスを揃えることにより、素子の送信感度及び受信感度を実質的に一致させることができるという利点に加えて、エレベーション方向における素子の配置をMIAE配置とするので、超音波ビームの特性をさらに向上させることが可能となる。それにより、近距離音場(near field)における画質やコントラストを大きく向上させることが可能になる。また、本実施形態によれば、素子51〜53に配線54を独立に接続するので、所望の距離に焦点が形成された超音波ビームを、所望の方向に偏向して送信することが可能になる。それにより、超音波探触子の位置や向きを変化させることなく取得できるようになるので、3次元画像を高速に構築することが可能になる。さらに、本実施形態によれば、特に、L1列、C列、R1列のアジマス方向における素子間隔を広く取ることができるので、超音波のクロストークを低減することができる。従って、そのような素子から出力された受信信号に基づいて生成される超音波画像において、コントラストを向上させることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第1の実施形態において説明したものと同様である。
次に、本発明の第6の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図8を参照しながら説明する。図8の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図8の(b)は、その平面図であり、図8の(c)は、図8の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図7に示す超音波トランスデューサアレイに対して、素子の配置を変更したものである。即ち、素子51が配置されているC列と、素子52が配置されているL1列及びR1列と、素子53が配置されているL2列及びR2列とにおいて、アジマス方向における素子の間隔を30μmに統一している。この間隔30μmは、素子51〜53の長さX〜Xを含めた素子のピッチP〜Pが、最大でも送信超音波の波長の半分以下(例えば、150μm以下)となるように設計されている。
なお、各素子51〜53のサイズや、エレベーション方向における配置(MIAE配置)や、配線方法(独立配線)については、第5の実施形態におけるものと同様である。また、この超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは5mmである。
具体的には、図8の(c)に示すように、中央のC列には、316個(チャンネル)の素子51が、配列ピッチP=60.7μm(素子の長さ30.7μm+素子間隔30μm)で配置されている。また、L1列及びR1列には、149個(チャンネル)の素子52が、配列ピッチP=128.9μm(素子の長さ98.9μm+素子間隔30μm)で配置されている。さらに、L2列及びR2列には、128個(チャンネル)の素子53が、配列ピッチP=150μm(素子の長さ120μm+素子間隔30μm)で配置されている。
このように、本実施形態によれば、素子をMIAE配置することにより超音波ビームの特性を向上させることに加えて、エレベーション方向の外側から中央に向かって素子の密度を高くすることにより、超音波トランスデューサアレイの全面積に対する素子の充填比率を向上させることができる。それにより、超音波の送受信感度及び分解能がさらに向上するので、超音波診断装置において生成される超音波画像の画質をさらに向上させることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第2の実施形態において説明したものと同様である。
次に、本発明の第7の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図9を参照しながら説明する。図9の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図9の(b)は、その平面図であり、図9の(c)は、図9の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、図8に示す超音波トランスデューサアレイに対して、配線方法及び素子のサイズを変更したものである。
図9の(b)に示すように、この超音波トランスデューサアレイは、L2列、L1列、C列、R1列、R2列の5列に配置された3種類の素子71〜73を含んでいる。これらの素子71〜73は、隣接する列に配置された素子との間隔が30μmとなるように配置されている。また、この超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは19mmである。
各列には、128個(チャンネル)の素子71〜73が配置されている。これらの素子の配列ピッチPは、送信超音波の波長の半分以下である150μmとなっている。
また、図9の(a)に示すように、C列の素子71は配線74に接続されており、L1列及びR1列の素子72は配線75に接続されており、L2列及びR2列の素子73は配線76に接続されている。このように、エレベーション方向の中心について対称に配置されている素子を共通配線することにより、超音波診断装置本体において発生した駆動信号が、それらの素子に同じタイミングで供給されるようになる。
図9の(c)に示すように、素子71〜73の幅W〜W及び位置Y〜Yは、MIAE配置となるように設計されている。また、素子71〜73の長さX〜Xは、素子71〜73の幅W〜Wに応じて、配線ごとの超音波送受信面の面積の和が概ね等しくなるように設計されている。
具体的には、C列に配置されている素子71のサイズは、幅Wが2290μmであり、長さXが61.3μmである。従って、素子71の面積Sは、S=W×X=140377≒140400(μm)となる。なお、C列における素子間隔は、88.7μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ61.3μm)である。
また、L1列及びR1列に配置され、共通配線されている2つの素子72の各々のサイズは、幅Wが710μmであり、長さXが98.9μmである。従って、2つの素子72の面積の和S2(L+R)は、S2(L+R)=W×X×2=140438=140400(μm)となる。なお、L1列及びR1列における素子間隔は、51.1μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ98.9μm)である。
さらに、L2列及びR2列に配置され、共通配線されている2つの素子73の各々のサイズは、幅Wが585μmであり、長さXが120μmである。従って、2つの素子73の面積の和S3(L+R)は、S3(L+R)=W×X×2=140400(μm)となる。なお、L2列及びR2列における素子間隔は、30μm(配列ピッチ150μm−素子の長さ120μmである。
このように、本実施形態によれば、共通配線された素子の合計面積(C列の素子は1つ)同士が概ね等しくなるように各素子の面積を設計するので、配線ごとの素子の合成電気インピーダンスをほぼ等しくして、特性を実質的に一致させることができる。それにより、超音波の送信感度及び受信感度等の特性を揃えることができるので、超音波画像の画質を向上させることが可能になる。また、共通配線を用いることにより、素子がMIAE配置された超音波トランスデューサにおいて配線数を低減することができるので、超音波用探触子の小型化や、ケーブルの細径化や、コストの低減を図ることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第1の実施形態において説明したものと同様である。また、本実施形態においては、駆動素子として設定された1組の素子の間で駆動タイミングを調節することにより、超音波送受信面に対してほぼ垂直方向に送信される超音波ビームの焦点距離を変化させることが可能である。従って、ダイナミックフォーカスを行うことにより、1Dアレイを用いる場合よりも、分解能が高い超音波画像を生成することが可能になる。
次に、本発明の第8の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図10を参照しながら説明する。図10の(a)は、本実施形態に係る超音波トランスデューサアレイがバッキング層の上に配置されている様子を示す側面図であり、図10の(b)は、その平面図であり、図10の(c)は、図10の(b)に示す超音波トランスデューサの一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態に係るトランスデューサアレイは、図9に示す超音波トランスデューサアレイに対して、素子の配置を変更したものである。即ち、素子71が配置されているC列と、素子72が配置されているL1列及びR1列と、素子73が配置されているL2列及びR2列とにおいて、アジマス方向における素子の間隔を30μmに統一している。この間隔30μmは、素子71〜73の長さX〜Xを含めた素子のピッチP〜Pが、最大でも送信超音波の波長の半分以下(例えば、150μm以下)となるように設計されている。
なお、各素子71〜73のサイズや、エレベーション方向における配置(MIAE配置)や、配線方法(共通配線)については、第7の実施形態におけるものと同様である。また、超音波トランスデューサアレイ全体の幅Wは5mmであり、長さLは5mmである。
具体的には、図10の(c)に示すように、中央のC列には、210個(チャンネル)の素子71が、配列ピッチP=91.3μm(素子の長さ61.3μm+素子間隔30μm)で配置されている。また、L1列及びR1列には、149個(チャンネル)の素子72が、配列ピッチP=120.5μm(素子の長さ90.5μm+素子間隔30μm)で配置されている。さらに、L2列及びR2列には、128個(チャンネル)の素子73が、配列ピッチP=150μm(素子の長さ120μm+素子間隔30μm)で配置されている。
このように、本実施形態によれば、素子をMIAE配置することにより超音波ビームの特性を向上できるのに加えて、エレベーション方向の外側から中央に向かって素子の密度を高くするので、超音波トランスデューサアレイの全面積に対する素子の充填比率を向上できる。それにより、超音波の送受信感度及び分解能が向上するので、超音波診断装置本体において生成される超音波画像の画質をさらに向上させることが可能になる。また、共通配線を用いることにより配線数を削減できるので、超音波用探触子の小型化や、ケーブルの細径化や、コストの低減を図ることが可能になる。
なお、超音波を送信する際に用いられる駆動素子の設定方法については、第2の実施形態において説明したものと同様である。
以上説明したように、本発明の第1〜第8の実施形態によれば、形状が異なる複数種類の素子について、面積が互いに等しくなるようにサイズ(幅及び長さ)を規定するので、それらの素子の電気インピーダンスの値をほぼ等しくすることができる。それにより、複数種類の素子の間において、超音波診断装置本体との間における電気インピーダンスのマッチング特性を実質的に一致させることができるので、それらの素子の送信感度及び受信感度の特性を揃えることができる。従って、超音波診断装置本体(図2参照)において生成された駆動信号に基づいて、素子ごと(列ごと)の送信強度のばらつきが少ない超音波を送信できるようになる。その結果、特性の良い超音波ビームを形成して被検体に伝播させることができる。一方、超音波診断装置本体には、受信感度のばらつきが少ない受信信号が入力されるようになるので、受信信号処理部(図2参照)において、素子ごと(又は列ごと)にゲイン調整をする必要がなくなる。それにより、受信信号の処理動作を簡単にすることができる。
従って、そのような超音波トランスデューサアレイが備えられた超音波用探触子や超音波内視鏡を用いることにより、超音波診断装置本体において良質な超音波画像を容易に生成することが可能になる。
また、本発明の第1〜第8の実施形態によれば、全ての素子において同じ圧電材料を用い、素子のパターンを工夫することにより電気インピーダンスを揃えている。従って、上記の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、スクリーン印刷法等の成膜技術を含む公知技術を用いることにより、容易に製造することが可能である。
次に、本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡について、図11及び図12を参照しながら説明する。ここで、上記の第1〜第8の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイは、被検体に当接して用いられる超音波用探触子(図2参照)だけでなく、被検体の内部に挿入して用いられる内視鏡にも適用することもできる。
図11は、超音波内視鏡の外観を示す模式図である。図11に示すように、超音波内視鏡100は、挿入部101と、操作部102と、接続コード103と、ユニバーサルコード104とを含んでいる。
超音波内視鏡100の挿入部101は、被検体の体内に挿入することができるように、可撓性を有する材料によって形成された細長い管となっている。操作部102は、挿入部101の基端に設けられており、接続コード103を介して超音波診断装置本体に接続されていると共に、ユニバーサルコード104を介して光源装置に接続されている。
図12は、図11に示す挿入部101の先端部分を拡大して示す模式図である。図12の(a)は、挿入部101の先端部分を側面から見た様子を示しており、図12の(b)は、それを上面から見た様子を示している。
図12に示すように、挿入部101の先端部分には、超音波トランスデューサアレイ110と、観察窓111と、照明窓112と、処置具挿通口113と、ノズル孔114とが設けられている。また、処置具挿通口113には、穿刺針106が配置されている。
超音波トランスデューサアレイ110は、コンベックス型の多列アレイであり、湾曲した面上に配置された5列の素子を含んでいる。素子の配置方法(フレネル配置やMIAE配置等)や、素子の形状及びサイズや、配線方法については、第1〜第8の実施形態において説明したいずれの超音波トランスデューサアレイにおけるものを適用しても良い。また、図12の(b)に示すように、上面から見た場合に、エレベーション方向が処置具挿通口113に配置される処置具(例えば、穿刺針106)の挿通方向と直交するように、超音波トランスデューサアレイ110を配置することが望ましい。それにより、処置具のエレベーション方向における先端位置を検出できるようになる。さらに、超音波トランスデューサアレイ110の超音波送信面上には音響整合層が配置され、超音波トランスデューサアレイ110の超音波送信面とは反対側の面にはバッキング層が配置される。さらに、音響整合層の上層に、必要に応じて音響レンズを配置しても良い。
観察窓111には、対物レンズが装着されており、この対物レンズの結像位置には、イメージガイドの入力端又はCCDカメラ等の固体撮像素子が配置されている。これらは、観察光学系を構成する。また、照明窓112には、光源装置からライトガイドを介して供給される照明光を出射させるための照明用レンズが装着されている。これらは、照明光学系を構成する。
処置具挿通口113は、操作部102に設けられた処置具挿入口105(図11)から挿入された処置具等を導出させる孔である。この孔から穿刺針106や鉗子等の処置具を突出させ、操作部102においてこれを操作することにより、被検体の体腔内において種々の処置が行われる。さらに、ノズル孔114は、観察窓111及び観察窓112を洗浄するための液体(水等)を噴射するために設けられている。
このような超音波内視鏡に、例えば、本発明の第6の実施形態において説明した超音波トランスデューサアレイを適用する場合には、関心領域について、画質の良い3次元画像をリアルタイムに取得することが可能になる。そのような超音波画像を参照することにより、施術者(医師等)は、処置具(例えば、穿刺針106)と患部との相対位置を正確に把握できるようになる。それにより、例えば、穿刺針106が湾曲したり、挿通方向が本来の方向からずれた場合においても、施術者は、確実且つ容易に処置を行うことが可能になる。
ここで、図12には、超音波トランスデューサアレイ110として、コンベックス型の多列アレイが示されているが、多列アレイをアジマス方向にさらに湾曲させた円筒状(ラジアル型)の多列アレイや、アジマス方向に加えてエレベーション方向にも湾曲させた球面状のアレイを、超音波内視鏡に適用しても良い。
以上説明した本発明の実施形態においては、多列アレイのエレベーション方向における素子の配置として、フレネル配置及びMIAE配置を用いているが、それ以外の配置を用いても良い。また、列の数(エレベーション方向に配置される素子の数)や、行数(アジマス方向に配置される素子の数)や、超音波トランスデューサアレイ全体の幅及び長さについても、任意に設計することが可能である。その際にも、互いに形状が異なる複数種類の素子の面積を等しくすることにより、それらの素子の電気インピーダンスの値をほぼ等しくして、インピーダンス特性を実質的に一致させることができる。
ここで、上記の実施形態においては、素子の配置がエレベーション方向の中心について対称である多列アレイについて説明したが、必ずしも素子を左右対称に配置する必要はない。例えば、図13に示すように、複数種類の素子が左右非対称201〜203に配置された超音波トランスデューサアレイに本発明を適用しても良い。
また、素子が配置される列の数についても5列に限定されることはなく、少なくとも2列以上の多列アレイであれば、本発明を適用することができる。さらに、上記の実施形態においては、エレベーション方向における配列ピッチを送信超音波の波長以上の長さにしているが、送信超音波の波長以下でも構わない。
また、素子の形状についても、矩形状に限らず、任意の形状を用いても良い。例えば、図14に示すように、楕円状の素子211〜213を多列に配置しても良い。または、図15に示すように、多角形(例えば、六角形)状の素子221及び222を多列に配置しても良い。或いは、1つの超音波トランスデューサアレイに、互いに形状が大きく異なる複数種類の素子(例えば、楕円状の素子と多角形状の素子)を配置しても良い。いずれの場合においても、形状が異なる複数種類の素子の間で面積が等しくなるように素子を設計することにより、それらの素子の間において電気インピーダンス特性を実質的に一致させることができるので、感度等の特性を揃えることが可能になる。或いは、複数の素子を共通配線する場合には、共通配線された素子の合計面積が等しくなるように、複数種類の素子のサイズや配線を設計することにより、同様の効果を得ることができる。なお、共通配線される素子の数は、2つ以上であっても良い。また、共通配線する場合には、結線されない素子の間において必ずしも形状を異ならせる必要はない。例えば、第1の素子に対して、第1の素子に相似する複数の第2の素子を共通配線することによっても、合計面積同士を等しくすることができる。
さらに、超音波トランスデューサアレイにおける素子の配置面については、図2に示すような平面であっても良いし、図12に示すようなコンベックス面(凸面)であっても良いし、コンケーブ面(凹面)や球面やそれ以外の任意の曲面であっても良い。
本発明は、超音波の送信及び受信を行う超音波トランスデューサアレイ、並びに、それを含む超音波用探触子及び超音波内視鏡、さらに、そのような超音波用探触子又は超音波内視鏡を用いることより超音波画像を生成する超音波診断装置において利用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る超音波用探触子及び超音波診断装置の構成を示す図である。 図1に示す超音波トランスデューサアレイの一部を拡大して示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡の構成を示す模式図である。 図11に示す挿入部の先端部分を拡大して示す図である。 複数種類の素子が左右非対称に配置された超音波トランスデューサアレイの例を示す平面図である。 複数種類の楕円状の素子が配置された超音波トランスデューサアレイの例を示す平面図である。 複数種類の多角形の素子が配置された超音波トランスデューサアレイの例を示す平面図である。 従来の多列アレイの構成を示す図である。 1.25Dアレイ〜1.75Dアレイにおける素子の配置及び結線方法を示す側面図である。
符号の説明
1、110 超音波トランスデューサアレイ
2、900 バッキング層
3 音響整合層
4 音響レンズ
5 筐体
6 ケーブル
10、910 圧電体
10a、10b、911、912 電極
10c 充填材
11〜13、31〜33、51〜53、71〜73、201〜203、211〜213、222〜223、901〜903 超音波トランスデューサ素子
14、34〜36、54、74〜76 配線
100 超音波内視鏡
101 挿入部
102 操作部
103 接続コード
104 ユニバーサルコード
105 処置具挿入口
106 穿刺針
111 観察窓
112 照明窓
113 処置具挿通口
114 ノズル孔

Claims (11)

  1. 少なくとも2種類の矩形形状を有する複数の超音波トランスデューサが少なくとも3つの素子列に配置されている超音波トランスデューサアレイであって、
    内側の第1の素子列に直線的に配列された複数の第1の超音波トランスデューサと、
    前記第1の素子列に平行な外側の第2の素子列に直線的に配列された複数の第2の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第2の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、各々の第2の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積と実質的に等しい前記複数の第2の超音波トランスデューサと、
    前記第1及び第2の素子列に平行な外側の第3の素子列に直線的に配列された複数の第3の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第3の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、各々の第3の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積と実質的に等しい前記複数の第3の超音波トランスデューサと、
    を具備する超音波トランスデューサアレイ。
  2. 各々の第1の超音波トランスデューサの電気インピーダンスと、各々の第2の超音波トランスデューサの電気インピーダンスと、各々の第3の超音波トランスデューサの電気インピーダンスとが、互いに実質的に等しい、請求項1記載の超音波トランスデューサアレイ。
  3. 少なくとも2種類の矩形形状を有する複数の超音波トランスデューサが少なくとも3つの素子列に配置されている超音波トランスデューサアレイであって、
    内側の第1の素子列に直線的に配列された複数の第1の超音波トランスデューサと、
    前記第1の素子列に平行な外側の第2の素子列及び/又は第3の素子列に直線的に配列された複数の第2の超音波トランスデューサであって、各素子列における超音波トランスデューサの配列方向と直交する向きにおける各々の第2の超音波トランスデューサの幅が、各々の第1の超音波トランスデューサの幅よりも狭く、共通の配線に接続された第2の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積の和が、各々の第1の超音波トランスデューサの超音波送受信面の面積と実質的に等しい前記複数の第2の超音波トランスデューサと、
    を具備する超音波トランスデューサアレイ。
  4. 各々の第1の超音波トランスデューサの合成電気インピーダンスと、共通の配線に接続された第2の超音波トランスデューサの合成電気インピーダンスとが、互いに実質的に等しい、請求項3記載の超音波トランスデューサアレイ。
  5. 記複数の第1の超音波トランスデューサの配列ピッチと、前記複数の第2又は第3の超音波トランスデューサの配列ピッチとが、互いに等しい、請求項のいずれか1項記載の超音波トランスデューサアレイ。
  6. 記複数の第1の超音波トランスデューサの間隔と、前記複数の第2又は第3の超音波トランスデューサの間隔とが、互いに等しい、請求項のいずれか1項記載の超音波トランスデューサアレイ。
  7. 各素子列における超音波トランスデューサの配列方向において、前記複数の第2又は第3の超音波トランスデューサの密度よりも、前記複数の第1の超音波トランスデューサの密度が高い、請求項記載の超音波トランスデューサアレイ。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の超音波トランスデューサアレイと、
    前記超音波トランスデューサアレイの超音波送信面側に配置された音響整合層と、
    前記超音波トランスデューサアレイの前記超音波送信面とは反対側に配置されたバッキング層と、
    を具備する超音波用探触子。
  9. 被検体の体内に挿入して用いられる超音波内視鏡であって、
    可撓性を有する材料によって形成され、被検体の体内に挿入して使用される挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられた請求項1〜のいずれか1項記載の超音波トランスデューサアレイと、
    を具備する超音波内視鏡。
  10. 被検体の体内に挿入して用いられる超音波内視鏡であって、
    可撓性を有する材料によって形成され、被検体の体内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部の内部を通り、前記挿入部の先端部に設けられた開口から被検体の体内に挿通される処置具と、
    前記挿入部の先端部に設けられた請求項のいずれか1項記載の超音波トランスデューサアレイであって、各素子列における複数の超音波トランスデューサが、前記処置具の先端の位置を検出できるように配置された前記超音波トランスデューサアレイと、
    を具備する超音波内視鏡。
  11. 請求項記載の超音波用探触子、又は、請求項若しくは10記載の超音波内視鏡と、
    前記複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の受信信号を処理する信号処理部と、
    前記信号処理部によって処理された複数の受信信号に基づいて超音波画像を生成する画像生成部と、
    を具備する超音波診断装置。
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