JP4767136B2 - 情報開示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘルメットマウントディスプレイを備えた情報開示装置に関する。
自動二輪車や原動機付き自転車等の二輪車では、運転者に、速度情報等を提供するために、運転用ハンドルの近傍に速度メータ等の計器類が取り付けられている。また、最近の四輪車同様、ナビゲーション装置を搭載したり、道路状況等の情報提供を行う装置を搭載する場合にも、二輪車の運転用ハンドルの近傍にそれらの装置が取り付けられることが予想される。このように、計器類も含めて様々な情報を提供するための装置(情報開示装置)が運転用ハンドルの近傍に取り付けられる。ところが、運転者は、二輪車の走行中には前方を注視する必要があるが、走行中に前方から視線をそらせて運転用ハンドルの近傍に取り付けられた情報開示装置を見なければならない。
そこで、特許文献1には、例えばウインドシールドに、運転者が前方に視線を向けたときの周辺視野の領域に位置するように、提供する情報を示す映像を表示するようにした情報開示装置が記載されている。
また、特許文献2には、ヘルメット内部からの視界において、前方の光景の最上部に、1列に配列された複数のLED(発光素子)が配置され、LEDの点灯・点滅によって、ナビゲーション情報(誘導方向)を表示する情報開示装置が記載されている。
また、特許文献3には、ヘルメットのバイザにおいて、運転者が前方を正視したときに、左右の眼の隅にそれぞれ対応する部分に、LCD(液晶表示装置)等の左右一対のディスプレイを設け、そのディスプレイに図形等により情報を表示する情報開示装置が記載されている。
特開2001−278153号公報 特開平9−73598号公報 特開2001−280982号公報
上記の特許文献1に記載の装置では、例えば、運転者が横を向いたりして進行方向から視線をそらし、ウインドシールドが視界から外れた場合には、提供される情報を見ることができない。
また、特許文献2に記載の装置では、提供される情報がLEDの点灯・点滅によるナビゲーション情報に限られる。
また、特許文献3に記載の装置では、運転者の目の近くに配置されたLCD等のディスプレイに表示された画像を直接見るため、目の疲労が大きくなる。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、運転者が二輪車等の車両の走行中に頭を横に向けたりすることによって進行方向から視線をそらした場合でも運転者に情報を提供することができるとともに、運転者の目の負担を軽減し、多くの情報を提供することができる情報開示装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の情報開示装置は、ヘルメットに設けられ、提供すべき情報に応じた画像を投射する画像投射装置と、前記ヘルメットの前面に設けられ、前記画像投射装置から投射される画像を前記ヘルメットを着用した運転者が視認できる方向に反射するコンバイナ(半透明スクリーン)とを備え、前記画像投射装置から前記コンバイナへ投射される画像が、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときの周辺視野に位置するように該画像投射装置及び該コンバイナが設けられ、前記画像は、前記提供すべき情報に応じて予め定められているアイコンの画像として構成され、前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けて外界を見たときに、外界の物の形を鮮明に見ることができる中心視野の外側の範囲である。
この構成によれば、提供すべき情報に応じた画像が運転者の周辺視野の位置に表示されるため、運転者は二輪車等の車両の走行中に前方から視線をそらすことなく情報を取得することができる。また、画像が投射されるコンバイナはヘルメットに設けられているため、運転者が頭を横に向けたりすることによって進行方向から視線をそらした場合でも運転者は情報を取得することができる。また、提供すべき情報に応じた画像を表示することにより、運転者は画像を見て何の情報であるかを認識できるため、多くの情報を提供することができる。また、コンバイナに投射された画像は運転者の周辺視野にあり、運転者が例えば数十m前方を見ている肉眼の視点距離を変えることなく、画像をコンバイナより前方にある虚像として認識できるように構成すれば、目の負担を軽減できる。
また、前記画像投射装置から前記コンバイナへ投射される画像が、前記周辺視野のうち中心視野より下方の周辺視野に位置するように該画像投射装置及び該コンバイナが設けられていてもよい。
通常、二輪車の場合には、速度が上昇するにつれて運転者の乗車姿勢が前傾し、視線がヘルメットの前面側の上部に近づくように移動するが、コンバイナに投射された画像が中心視野より下方の周辺視野の位置に表示されることにより、コンバイナに投射された画像が中心視野の領域内に入ることがなく、中心視野で見ている外界の風景が見にくくなることがないため、好ましい。
また、運転者は、提供される情報が何であるかをアイコンの画像を見て直感的に把握することができる。
また、前記画像投射装置は、前記提供すべき情報が左右の方向性を含む情報である場合に、その方向性に応じた位置に前記アイコンの画像を前記コンバイナへ投射するように構成されていてもよい。
この構成によれば、運転者は、提供される情報に含まれる方向性をアイコンの画像の位置から直感的に把握することができる。
また、前記画像投射装置から前記コンバイナへ投射される画像が前記コンバイナより前方に結像される虚像の位置から前記運転者の目の位置までの視点距離が略1m以下であるように構成されていてもよい。
この構成によれば、上記視点距離を略1m以下に短くすることにより、画像投射装置からコンバイナまでの光路上に必要となる光学ユニットを簡素化できる。
また、前記提供すべき情報に応じた音声を再生する音声再生装置が、前記ヘルメットに設けられてあってもよい。
この構成によれば、提供すべき情報を画像と音声により運転者に報知するので、効果的に報知することができる。
また、前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときに、前記視線を中心として、上下20度以上130度未満、左右20度以上180度未満の範囲であってもよい。
また、前記コンバイナ及び前記画像投射装置の取り付け位置が調整可能なように構成されていてもよい。
また、前記画像投射装置がセグメント型のディスプレイによって構成されていてもよい。
また、車両に搭載され、前記提供すべき情報に応じた画像用コマンドを送信する第1の無線通信装置を有する車載装置と、ヘルメットに搭載され、前記画像投射装置及び前記コンバイナを有するとともに、前記第1の無線通信装置との間で無線通信を行い、前記第1の無線通信装置から送信される前記画像用コマンドを受信する第2の無線通信装置を有し、前記画像投射装置は、前記第2の無線通信装置で受信された前記画像用コマンドを入力し、予め記憶されている前記画像用コマンドに対応するデータに基づいて前記提供すべき情報に応じた画像を投射するように構成されたヘルメット装置とを備え、前記第1の無線通信装置と前記第2の無線通信装置との両者は、前記両者が所定の通信可能範囲内に入ると通信可能モードに移行するように構成され、前記両者が前記所定の通信可能範囲から逸脱したときに通信停止モードに移行するように構成されていてもよい。
また、本発明の情報開示装置は、ヘルメットに設けられ、提供すべき情報に応じた画像を、前記ヘルメットを着用した運転者に視認させる半透明スクリーンを備え、前記半透明スクリーンに表示される画像が、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときの周辺視野に位置するように構成され、前記画像は、前記提供すべき情報に応じて予め定められているアイコンの画像として構成され、前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けて外界を見たときに、外界の物の形を鮮明に見ることができる中心視野の外側の範囲である。
また、以上の発明において、前記提供すべき情報は、ナイトビジョン装置、カーナビゲーション装置、接近車両検出装置、車両制御装置、車速センサ、タイヤ空気圧監視装置及び路車間通信装置のいずれかから与えられる情報であってもよい。
本発明は、以上に説明した構成を有し、情報開示装置において、運転者が二輪車等の車両の走行中に頭を横に向けたりすることによって進行方向から視線をそらした場合でも運転者に情報を提供することができるとともに、運転者の目の負担を軽減し、多くの情報を提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書において、二輪車とは、原動機付自転車、自動二輪車及びスクーター等のことである。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の情報開示装置の全体構成を示すブロック図である。図2(a)は上記情報開示装置を搭載したヘルメットの側面図であり、図2(b)は同ヘルメットの正面図である。
この情報開示装置は、図1に示すように、二輪車の運転者のヘルメット21(図2)に搭載するヘルメット装置Aと、二輪車に搭載する車載装置Bとを具備している。
ヘルメット装置Aは、車載装置Bの無線通信装置7と近距離無線通信する無線通信装置1と、例えばマイクロプロセッサ等からなる情報処理装置2と、画像投射ユニット3と、光学ユニット4と、音声再生ユニット5と、スピーカ6とを備えている。また、このヘルメット装置Aに必要な電力を供給する電源として用いられるバッテリ(図示せず)が、同ヘルメット装置Aに内蔵されている。
このヘルメット装置Aは、図2(a)、(b)に示すように、例えばフルフェイス型のヘルメット21に搭載され、ヘルメット21の前面側の下部に、実線で示した画像投射ユニット3(3a〜3d)及び光学ユニット4(4a〜4d)が設けられている。なお、鎖線で示すように、画像投射ユニット3及び光学ユニット4をヘルメット21の前面側の上部に設けるようにしてもよいが、以下では、まず、ヘルメット21の前面側の下部に設けられているものとして説明する。画像投射ユニット3及び光学ユニット4によりヘルメットマウントディスプレイが構成される。
画像投射ユニット3として、それぞれ、例えばLEDを用いたセグメント型のディスプレイにより構成される4個の画像投射装置3a〜3dを備えている。また、光学ユニット4としては、それぞれの画像投射装置3a〜3dに対応する4個のコンバイナ(半透明スクリーン)4a〜4dを備えている。なお、図2(a)では、4個のうちの1個の画像投射装置3bのみを図示し、4個のうちの1個のコンバイナ4bのみを図示し、それぞれ他の3個の図示を省略している。それぞれ対応するコンバイナ(4a〜4d)と画像投射装置(3a〜3d)とは、例えばコンバイナの端縁部を覆うように設けられたコンバイナのケースと画像投射装置のケースとが一体的に形成されて、対応するコンバイナと画像投射装置とが一体的にヘルメット21に取り付けられている。
また、ヘルメット21の内側に、運転者のほぼ両耳に対向する位置に左右一対のスピーカ6(左側スピーカ6L及び右側スピーカ6R)が配設されている。
さらに、ヘルメット21の後頭部にケース23が設けられ、このケース23内に、無線通信装置1、情報処理装置2、音声再生ユニット5及び電源用のバッテリ(図示せず)が収容されている。ケース23に収容されている情報処理装置2と、各画像投射装置3a〜3dとは配線(図示せず)によって電気的に接続されている。なお、上記バッテリは車体に取り付けることもできる。
コンバイナ4a〜4dは、いわゆるハーフミラーであり、ヘルメット21を着用した運転者がコンバイナ4a〜4dを介して外界の風景を見ることができるとともに、画像投射装置3a〜3dから投射された光を反射させることができる。これらのコンバイナ4a〜4dは、運転者がバイザ22を通して前方を正視したときの視線Eより下側の周辺視野Vs1の領域内に配置されている。なお、光学ユニット4をヘルメット21の前面側の上部に設ける場合には、コンバイナ4a〜4dは、上記視線Eより上側の周辺視野Vs2の領域内に配置される。
図3は、中心視野及び周辺視野を説明するための概念図である。例えば、図3に示すように、人間の目24(図2)は、中心視野Vcと周辺視野Vs(Vs1及びVs2)の2つの視野をもっている。中心視野Vcは、物の形を細部にわたって鮮明に見ることのできる範囲であり、視線Eを中心にした約20度(=θc(図2))の範囲をいう。周辺視野Vsは、中心視野Vcの外側であって、上下約130度、左右約180度の範囲である。この周辺視野Vsに位置する物については、ぼんやりとしか認識することができない。なお、中心視野Vcと周辺視野Vsのそれぞれの範囲には個人差があるため、コンバイナ4a〜4dが周辺視野Vs(Vs1)に配置されるように、コンバイナ4a〜4dと画像投射装置3a〜3dの取り付け位置を調整可能なように構成しておいてもよい。なお、図2、図3では、視線Eより下側の周辺視野をVs1とし、視線Eより上側の周辺視野をVs2として示している。
図1において、車載装置Bは、ヘルメット装置Aの無線通信装置1と近距離無線通信する無線通信装置7と、例えばマイクロプロセッサ等からなる情報処理装置8とを備えるとともに、情報処理装置8と電気的に接続され、情報処理装置8へ各種情報を提供する機器として、ナイトビジョン装置9、カーナビゲーション装置(カーナビ装置)10、接近車両検出装置11、車両制御装置12、車速センサ13、タイヤ空気圧監視装置14及び路車間通信装置15を備えている。さらに、車載装置Bには、二輪車に予め搭載されている図示しないオートバイ用バッテリが電源として電気的に接続されている。
図4は、車載装置Bに含まれる各機器の搭載箇所の概略の一例を示す図である。車載装置Bのうち、無線通信装置7及び情報処理装置8は、1つのケース内にまとめて収容されて二輪車31の後部座席部分32に配設される。ナイトビジョン装置9は、二輪車31の前部部分33に配設され、カーナビ装置10は、二輪車31のハンドルの近傍部分34に配設され、接近車両検出装置11及び車両制御装置12は、二輪車31の運転座席の下方部分35に配設され、車速センサ13及びタイヤ空気圧監視装置14は、前輪及び後輪のタイヤのホイール部分に配設されている。また、路車間通信装置15は、二輪車31の後部座席部分32に配設され、無線通信装置7及び情報処理装置8と同じケース内に収容されてあってもよい。
ヘルメット装置Aの無線通信装置1及び車載装置Bの無線通信装置7は、例えば、ブルートゥース(「Bluetooth(登録商標)」)と呼ばれる無線通信規格(IEEE 802.15.1)に準拠し、それぞれの間で、2.4GHz帯の周波数の無線信号を利用して、例えば約10m以内で無線通信を行なうためのブルートゥースユニットを用いて構成している。このブルートゥースユニットを用いた無線通信装置1,7では、予めこれら無線通信装置1,7のグルーピング(ペアリング)設定をしておくことにより通信可能な空間範囲とその範囲内で自動的にコネクション(接続)処理が行なわれるように設定することができる。したがって、両無線通信装置1,7は、両者が予め設定されている所定の近距離通信可能範囲内に入ったとき、例えば、運転者がヘルメット21を装着して二輪車に乗車したときに、両無線通信装置1,7が自動的にオン状態、すなわち通信可能モードに移行する。また、両無線通信装置1,7が所定の近距離通信可能範囲から逸脱したときに、自動的にオフ状態、すなわち通信停止モードに移行するように構成されている。
ナイトビジョン装置9は、夜間に、例えば遠赤外線カメラにより車両前方の歩行者を検出し、映像にして画面に表示する装置である。情報処理装置8では、ナイトビジョン装置9から映像信号を入力し、上記画面の表示領域を左側領域、右側領域、左側領域と右側領域との間の中央領域の3つの領域に分割した場合に、それぞれの領域に歩行者が存在しているか否かを判定し、歩行者が存在していると判定した領域の情報に応じた画像用コマンド及び音声用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
カーナビ装置10は、GPS(全地球測位システム)や車速パルス、ジャイロなどの自律航法装置を利用して、画面に車両の現在位置や目的地への走行経路案内情報を表示する装置である。情報処理装置8では、カーナビ装置10から、目的地への走行経路案内情報のうち、次の交差点における進行方向の指示情報及び同交差点までの距離の情報を取得し、それらの情報を画像用コマンドにして無線通信装置7へ出力する。ここで、次の交差点における進行方向の指示情報としては、左折を指示する左折指示情報、直進を指示する直進指示情報、右折を指示する右折指示情報の3つの情報があり、このうち、情報処理装置8はカーナビ装置10から入力された該当する情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。また、次の交差点までの距離の情報については、例えば遠距離(例えば50m以上)、中距離(例えば20m〜50m)、近距離(例えば20m未満)の3つの情報のなかから、カーナビ装置10から入力された情報に該当する情報を抽出し、抽出した情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
接近車両検出装置11は、例えば、自車両及び他車両に搭載され、互いの車両情報(車両の位置、速度、進行方向及び車種等)を相互に通信する車車間通信装置を備え、他車両の車車間通信装置から送信された他車両の位置、速度、進行方向及び車種等の情報を取得し、これら取得した情報と、自車両の位置、速度及び進行方向等の情報とを用いて、運転者に対して注意を喚起すべき、前方略正面または後方からの接近車両、前方右側からの接近車両、前方左側からの接近車両を検出するとともに、その接近車両の車種(ここでは二輪車か、二輪車以外の自動車)を特定するための装置である。情報処理装置8では、接近車両検出装置11から、運転者に対して注意を喚起すべき前方略正面または後方からの接近車両、前方右側からの接近車両、前方左側からの接近車両、及びそれら接近車両の車種(ここでは二輪車か、二輪車以外の自動車)の情報を取得し、取得した情報に応じた画像用コマンド及び音声用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
車両制御装置12は、自車両の車両本体の電子制御装置である。情報処理装置8は、車両制御装置12から、右折用及び右側車線に変更用のウィンカ(以下、右ウィンカという)の作動情報及び左折用及び左側車線に変更用のウィンカ(以下、左ウィンカという)の作動情報を取得し、それぞれの情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。さらに、情報処理装置8は、車両制御装置12から、エンジン回転数及びギアポジションの情報を取得し、それぞれの情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。ここで、情報処理装置8は、車両制御装置12から取得したエンジン回転数が、複数に分割された範囲のうちのどの範囲に入るかを判定し、判定した範囲に応じた画像用コマンドを選択するようにしている。なお、複数に分割された範囲とは、例えば、1000rpm(回転/分)未満の範囲(第1の範囲)、1000rpm以上で2000rpm未満の範囲(第2の範囲)、2000rpm以上で3000rpm未満の範囲(第3の範囲)、3000rpm以上で4000rpm未満の範囲(第4の範囲)、4000rpm以上で5000rpm未満の範囲(第5の範囲)、5000rpm以上で6000rpm未満の範囲(第6の範囲)、6000rpm以上で7000rpm未満の範囲(第7の範囲)、7000rpm以上で8000rpm未満の範囲(第8の範囲)、8000rpm以上で9000rpm未満の範囲(第9の範囲)、及び、9000rpm以上の範囲(第10の範囲)の10の範囲からなる。
車速センサ13は、自車両の車両本体に取り付けられ、走行速度を検出するセンサである。情報処理装置8では、車速センサ13から走行速度情報を取得し、取得した情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
タイヤ空気圧監視装置14は、タイヤの空気圧不足を検出して警告情報(警告信号)を発する装置である。情報処理装置8では、タイヤ空気圧監視装置14から発する警告情報を取得し、その情報に応じた画像用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
路車間通信装置15は、例えば、ITS(高度道路交通システム)の1つであるAHS(走行支援道路システム)における路車間通信を行うための無線装置である。情報処理装置8では、路車間通信装置15により得られる情報を取得し、その取得情報が例えば前方に障害物があることを示す警告情報であった場合、その情報に応じた画像用コマンド及び音声用コマンドを選択して無線通信装置7へ出力する。
無線通信装置7では、情報処理装置8から入力された各種コマンドをヘルメット装置Aの無線通信装置1へデジタルシリアル送信する。
ヘルメット装置Aの無線通信装置1は、受信したコマンドを情報処理装置2へ出力する。情報処理装置2では、無線通信装置1を介して入力されるコマンドが画像用コマンドである場合には、そのコマンドを画像投射ユニット3へ出力し、音声用コマンドである場合には、そのコマンドを音声再生ユニット5へ出力する。画像投射ユニット3では、入力される画像用コマンドに応じて予め定められている定形の画像をコンバイナ(4a〜4d)に表示する。また、音声再生ユニット5では、入力される音声用コマンドに応じて予め定められている定形の音声をスピーカ6から出力させる。この音声再生ユニット5では、入力される種々の音声用コマンドのそれぞれに対応してスピーカ6へ出力する音声信号のデータが予めその内蔵メモリに記憶されており、入力される音声用コマンドに対応する音声信号のデータに基づいてスピーカ6へ音声信号を出力することにより、スピーカ6から定形の音声が出力される。
なお、車載装置Bの情報処理装置8では、その内蔵メモリに、情報源(情報発信機器または情報取得機器)となるナイトビジョン装置9等の各機器(9〜15)から得られる種々の情報に応じたコマンドが予め記憶されており、その中から情報源(9〜15)から得られる情報に応じたコマンドを選択して無線通信装置7へ出力するように構成されている。また、ヘルメット装置Aの情報処理装置2では、無線通信装置1を介して入力される各種コマンドが画像用コマンドであるか音声用コマンドであるかを識別できるように構成されている。例えば、画像用コマンドの一覧及び音声用コマンドの一覧をそれぞれテーブルとして内蔵しており、入力されるコマンドがいずれのテーブル内のコマンドと一致するかを判定することにより、画像用コマンドであるか音声用コマンドであるかを識別できる。
以上のように構成された情報開示装置について、以下、その動作を説明する。
まず、運転者がヘルメット21を装着して二輪車に乗車すると、ヘルメット装置Aの無線通信装置1と車載装置Bの無線通信装置7とが、所定の近距離通信可能範囲内に入り、自動的に通信可能モードに移行する。
そして、車載装置Bの情報処理装置8は、情報源(情報発信機器または情報取得機器)となるナイトビジョン装置9等の各機器(9〜15)からそれぞれ得た各種情報に応じたコマンドを、無線通信装置7からヘルメット装置Aの無線通信装置1へ送信させる。
ヘルメット装置Aでは、無線通信装置1で受信したコマンドに応じて、前述のように画像投射ユニット3により定形の画像を表示するとともに、音声再生ユニット5によりスピーカ6から定形の音声を出力する。
図5(a)〜(d)は、画像投射ユニット3を構成する各画像投射装置3a〜3dによって各コンバイナ4a〜4dに表示される画像の例を示した図である。
無線通信装置1で受信したコマンドが、ナイトビジョン装置9から得られた歩行者が左側領域に存在している情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4aに左から右方向へ進行する歩行者のアイコン42が表示され、歩行者が中央領域に存在している情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに正面を向いて立ち止まっている歩行者のアイコン52が表示され、歩行者が右側領域に存在している情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4dに右から左方向へ進行する歩行者のアイコン57が表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、ナイトビジョン装置9から得られた歩行者が左側領域に存在している情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「左側に歩行者あり」という定形の音声が出力され、歩行者が中央領域に存在している情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「正面に歩行者あり」という定形の音声が出力され、歩行者が右側領域に存在している情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「右側に歩行者あり」という定形の音声が出力される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、カーナビ装置10から得られた次の交差点において左折指示情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに左折を示すアイコン46が表示され、直進指示情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに直進を示すアイコン47が表示され、右折指示情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに右折を示すアイコン48が表示される。また、カーナビ装置10から得られた交差点までの距離が遠距離を示す画像用コマンドである場合には、長い線分と短い線分とを示す2つのアイコン49が表示され、中距離を示す画像用コマンドである場合には、長い線分を示す上の方の1つのアイコン49が表示され、近距離を示す画像用コマンドである場合には、2つのアイコン49のどちらも表示されない。このように、次の交差点においての進行方向を示す46〜48のうちのいずれか1つのアイコンが表示された下方に、同交差点までの距離の情報を示すアイコン49が表示あるいは非表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、接近車両検出装置11から得られた前方左側から接近車両があり、それが二輪車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4aに左から右方向へ進行する二輪車を示すアイコン43が表示され、自動車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4aに左から右方向へ進行する自動車を示すアイコン44が表示される。前方略正面または後方からの接近車両があり、それが二輪車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに同方向または逆方向へ進行する二輪車を示すアイコン50が表示され、自動車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bに同方向または逆方向へ進行する自動車を示すアイコン51が表示される。また、前方右側から接近車両があり、それが二輪車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4dに右から左方向へ進行する二輪車を示すアイコン58が表示され、自動車である情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4dに右から左方向へ進行する自動車を示すアイコン59が表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、接近車両検出装置11から得られた前方左側から接近車両があり、それが二輪車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「左側から二輪車接近」という定形の音声が出力され、自動車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「左側から自動車接近」という定形の音声が出力される。前方略正面または後方からの接近車両があり、それが二輪車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「前から二輪車接近」または「後ろから二輪車接近」という定形の音声が出力され、自動車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「前から自動車接近」または「後ろから自動車接近」という定形の音声が出力される。また、前方右側から接近車両があり、それが二輪車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「右側から二輪車接近」という定形の音声が出力され、自動車である情報を示す音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「右側から自動車接近」という定形の音声が出力される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、車両制御装置12から得られた右ウィンカの作動情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4aに右方向を示すアイコン41で表示され、左ウィンカの作動情報を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4dに左方向を示すアイコン60が表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、車両制御装置12から得られたエンジン回転数が入る範囲を示す画像用コマンドである場合には、コンバイナ4cの表示領域55に、エンジン回転数の多少の程度を示すようにバー(四角形)が表示される。エンジン回転数が、前述の第1の範囲に入ることを示す画像用コマンドである場合には、全てのバーを非表示とし、第2の範囲に入ることを示す画像用コマンドである場合には、左側から数えて1つ目のバーのみが表示され、第3の範囲に入ることを示す画像用コマンドである場合には、左側から数えて1つ目と2つ目のバーが表示され、第4の範囲に入ることを示す画像用コマンドである場合には、左側から数えて1つ目から3つ目までのバーが表示され、以下、同様に表示がなされ、そして、第10の範囲に入ることを示す画像用コマンドである場合には、左側から数えて1つ目から9つ目までのバー、すなわち全てのバーが表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、車両制御装置12から得られたギアポジションに応じた画像用コマンドである場合には、ギアポジションの情報が数字として、コンバイナ4dの表示領域56に表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、車速センサ13から得られた走行速度情報に応じた画像用コマンドである場合には、走行速度が数字として、コンバイナ4cの表示領域54に表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、タイヤ空気圧監視装置14から得られた警告情報に応じた画像用コマンドである場合には、コンバイナ4aにタイヤの空気圧不足を示す情報が例えばWのアイコン45が表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、路車間通信装置15から得られた前方に障害物があることを示す警告情報に応じた画像用コマンドである場合には、コンバイナ4bにアイコン53が表示される。
また、無線通信装置1で受信したコマンドが、路車間通信装置15から得られた前方に障害物があることを示す警告情報に応じた音声用コマンドである場合には、スピーカ6から、例えば「前方に障害物あり」という定形の音声が出力される。
なお、上記では、ナイトビジョン装置9、接近車両検出装置11及び路車間通信装置15から得られた情報に対しては、画像表示だけでなく、スピーカ6から音声を出力するように構成しているが、この例に限られるものではない。例えば、カーナビ装置10から得られた次の交差点における進行方向の案内をスピーカ6から音声にて出力するように構成してもよい。
本実施の形態では、提供すべき情報に応じた画像が運転者の周辺視野の位置に表示されるため、運転者は二輪車の走行中に前方から視線をそらすことなく情報を取得することができる。また、画像が投射されるコンバイナ4a〜4dはヘルメット21に装着されているため、運転者が頭を横に向けたりすることによって進行方向から視線をそらした場合でも運転者は情報を取得することができる。また、提供すべき情報に応じた画像を表示することにより、運転者は画像を見て何の情報であるかを認識できるため、多くの情報を提供することができる。また、コンバイナ4a〜4dに投射された画像は運転者の周辺視野にあり、運転者が例えば数十m前方を見ている肉眼の視点距離を変えることなく、画像をコンバイナ4a〜4dより前方にある虚像として認識できるように構成すれば、目の負担を軽減できる。
また、画像投射装置3a〜3dは、提供すべき情報に応じて予め定められているアイコン等の画像を投射するように構成されているため、運転者は、提供される情報が何であるかをアイコンの画像を見て直感的に把握することができる。
また、画像投射装置3a〜3dは、提供すべき情報が左右の方向性を含む情報である場合に、その方向性に応じた位置にアイコンの画像をコンバイナ4a〜4dへ投射するように構成されているため、運転者は、提供される情報に含まれる方向性をアイコンの画像の位置から直感的に把握することができる。例えば、アイコン41と60、アイコン42と57、アイコン43と58、アイコン44と59が、方向性に応じた位置に投射されたアイコンである。また、前後の方向性を含む情報を示すアイコン50、51、52や、進行方向を示すアイコン46、47、48のように視る頻度の多いアイコンや、走行速度等のように視る頻度の多い情報は、見やすいように中央のコンバイナ4b、4cへ投射するように構成されている。
また、例えば、ナイトビジョン装置9、接近車両検出装置11及び路車間通信装置15から得られる情報のように、特に運転者に注意を喚起する情報の場合には、画像表示だけでなく、スピーカ6からの音声によっても運転者に報知することにより、効果的に報知することができる。
また、提供すべき情報をコマンドにして車載装置Bからヘルメット装置Aへ伝送するため、画像用コマンド及び音声用コマンドを1つの経路(無線通信装置1,7による通信)で伝送することができる。
なお、本実施の形態において、光学ユニット4(4a〜4d)及び画像投射ユニット3(3a〜3d)を、鎖線で示すように、ヘルメット21の前面側の上部に設けて、視線Eより上側の周辺視野Vs2の領域内にアイコン等の画像を表示するようにしてもよい。しかし、通常、二輪車の速度が上昇するにつれて、運転者の乗車姿勢が前傾し、それにより視線Eがヘルメット21の前面側の上部に近づくように移動し、コンバイナ4a〜4dに表示される画像が中心視野の領域内に入るおそれがある。この場合、コンバイナ4a〜4dに表示される画像によって、中心視野で見ている外界の風景が見にくくなる。したがって、少なくともコンバイナ4a〜4dをヘルメット21の前面側の下部に設けて、視線Eより下側の周辺視野Vs1の領域内に画像を表示するようにすれば、運転者の乗車姿勢が前傾し、視線Eがヘルメット21の前面側の上部に近づくように移動しても、コンバイナ4a〜4dに表示される画像が中心視野の領域内に入ることがないので好ましい。
また、画像投射ユニット3(画像投射装置3a〜3d)をヘルメット21の前面側の上部に設けるとともに、コンバイナ4a〜4dをヘルメット21の前面側の下部(例えば視線Eより下側の周辺視野Vs1の領域)に設けて、画像投射装置3a〜3dから出射される光(画像)をコンバイナ4a〜4dによって運転者が視認できる方向に反射または回折するように構成してもよい。
また、画像投射装置3a〜3d及びコンバイナ4a〜4dを4組備えているが、これに限られず、1組以上備えていればよい。
また、光学ユニット4として、コンバイナ4a〜4dのみを示しているが、各々の画像投射装置3a〜3dから各々のコンバイナ4a〜4dまでの光路上に、運転者の目の位置からコンバイナ4a〜4dへ投射される画像がコンバイナ4a〜4dより前方に結像される虚像の位置までの距離(視点距離)を長くするための種々の光学レンズを配設するようにしてもよい。視点距離を数十mあるいは無限遠のように長くするほど、画像を鮮明に見ることができるが、そのための光学ユニット4の構成が複雑になり、コストが高くなる。コンバイナ4a〜4dを介して視る画像は周辺視野でぼんやりと見せるようにしているため、視点距離は短くてもよく、視点距離を10m以下、さらには1m以下、例えば数十cm程度としてもよい。視点距離を短くした方が光学ユニット4の構成が簡単になり、低コスト化を図れる。
なお、車載装置Bとヘルメット装置Aとの間の情報伝送を無線通信にて行うようにしているが、有線通信にて行うようにしてもよい。ただし、無線通信の方が車載装置Bとヘルメット装置Aとの間の配線が不要であるため、配線による煩わしさがない。
なお、図5に示された情報の画像、及びそれらの情報を取得するために図1に示された情報源(9〜15の各機器)は、一例であり、このような例に限られるものではない。図1に示された全ての情報源を用いる必要はなく、また、他の情報源を備えてその情報源から得られる情報を画像表示するようにしてもよい。例えば、ITSの1つであるVICS(道路交通情報通信システム)によって提供される情報を受信する通信装置を情報源として備えてあってもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の情報開示装置の全体構成を示すブロック図は、実施の形態1と同じ図1で示される。図6(a)は上記情報開示装置を搭載したヘルメットの側面図であり、図6(b)は同ヘルメットの正面図である。
本実施の形態2における情報開示装置では、それに含まれるヘルメットマウントディスプレイの画像投射ユニット3及び光学ユニット4の構成が実施の形態1の場合と異なる。これ以外の構成は実施の形態1の場合と同様であり、その説明を省略する。
本実施の形態では、画像投射ユニット3として、LCD(液晶ディスプレイ)またはVFD(真空蛍光ディスプレイ)等から構成されたドットマトリクス表示可能な画像投射装置3Aを1つ備えている。この画像投射装置3Aは、カラー表示を行うものでもよいし、モノクロ表示を行うものでもよい。また、光学ユニット4として、画像投射装置3Aに表示された画像を運転者が視認できる方向に反射または回折する1つのコンバイナ(ハーフミラー)4Aを備えている。
本実施の形態では、ヘルメット21の前面側の下部中央に、実線で示したコンバイナ4A及び画像投射装置3Aを設けている。なお、鎖線で示すように、コンバイナ4A及び画像投射装置3Aをヘルメット21の前面側の上部中央に設けるようにしてもよい。あるいは、画像投射装置3Aをヘルメット21の前面側の上部中央に設けて、コンバイナ4Aをヘルメット21の前面側の下部中央(例えば視線Eより下側の周辺視野Vs1の領域)に設けるようにしてもよい。また、画像投射装置3A及びコンバイナ4Aを設ける位置は、ヘルメット21の前面側の下部または上部の中央に限られるものではない。例えば、ヘルメット21の前面側の下部または上部の右側または左側であってもよい。
本実施の形態では、画像投射装置3Aがドットマトリクス表示可能なディスプレイである。画像投射装置3Aでは、無線通信装置1で受信される画像用コマンドが情報処理装置2を介して入力されるが、種々の画像用コマンドのそれぞれに対応して画像を表示するためのデータ(表示用データ)が予めその内蔵メモリに記憶されており、入力される画像用コマンドに対応する表示用データに基づいて画像が表示される。
この場合、画像投射装置3Aはドットマトリクス表示型のディスプレイであるので、例えば図5に示された画像(情報)のうち、情報源から得られた各情報に対する画像を切り換えて表示させるように構成されている。したがって、同一の表示位置に、複数の画像(例えば、二輪車のアイコンと自動車のアイコン等)が切り換えられて表示される。
なお、簡素化のため、例えば、提供すべき情報を選択でき、その選択を切り替えられるように構成してもよい。例えば、ナイトビジョン装置9ないし路車間通信装置15の情報源の中から、所望する情報源を選択するための選択ボタンを車載装置Bあるいはヘルメット装置Aに設け、選択ボタンにより選択された情報源から得られた情報に対する画像のみを表示させるようにしてもよい。なお、車載装置Bに選択ボタンを設けている場合には、車載装置Bの情報処理装置8において、選択ボタンにより選択されていない情報源からの情報に対する画像用コマンドの生成出力を停止し、選択ボタンにより選択されている情報源から得られる情報についてのみ画像用コマンドの生成出力を行うようにすればよい。また、ヘルメット装置Aに選択ボタンを設けている場合には、例えば、ヘルメット装置Aの情報処理装置2において、選択ボタンにより選択されている情報源から得られる情報に応じた画像用コマンドについてのみ、画像投射ユニット3へその画像用コマンドを出力するようにし、選択されていない情報源から得られる情報に応じた画像用コマンドについては廃棄するようにすればよい。あるいは、選択ボタンによる選択情報を無線通信装置1、7を介して車載装置Bの情報処理装置8が取得し、前述の車載装置Bに選択ボタンを設けている場合と同様に処理を行うようにしてもよい。ここで、選択ボタンは各々の情報源に対応して設けているが、常に重要と考えられる情報源に対しては、選択ボタンを設けずに、常に情報(画像)が提供されるようにしてもよい。
また、上記の選択ボタンに代えて、例えば、複数の表示モードを切り替えるモード切替スイッチを設けてもよい。この場合、各々の表示モードにおいて選択される複数の情報源を予め定めておき、モード切替スイッチによって選択されている表示モードに応じた情報源が選択されるように構成すればよい。この場合、異なる表示モードにおいて同一の情報源が重複して選択されるようにしてもよい。
いずれにしても、画像投射装置3Aは、提供すべき情報が左右の方向性を含む情報である場合には、その方向性に応じた位置にアイコンの画像をコンバイナ4Aへ投射するように構成されている。
また、画像投射装置3A及びコンバイナ4Aを複数設けて、表示すべき画像を分担するようにしてもよい。例えば、画像投射装置3A及びコンバイナ4Aを2組設ける場合、ヘルメット21の前面側の下部または上部の右側と左側のそれぞれに、画像投射装置3A及びコンバイナ4Aを設けるようにすればよい。
また、光学ユニット4として、コンバイナ4Aのみを示しているが、各々の画像投射装置3Aから各々のコンバイナ4Aまでの光路上に、運転者の目の位置からコンバイナ4Aへ投射される画像がコンバイナ4Aより前方に結像される虚像の位置までの距離(視点距離)を長くするための種々の光学レンズを配設するようにしてもよい。視点距離を数十mあるいは無限遠のように長くするほど、画像を鮮明に見ることができるが、そのための光学ユニット4の構成が複雑になり、コストが高くなる。コンバイナ4Aを介して視る画像は周辺視野でぼんやりと見せるようにしているため、視点距離は短くてもよく、視点距離を10m以下、さらには1m以下、例えば数十cm程度としてもよい。視点距離を短くした方が光学ユニット4の構成が簡単になり、低コスト化を図れる。
また、車載装置Bとヘルメット装置Aとの間の情報伝送を無線通信にて行うようにしているが、有線通信にて行うようにしてもよい。
本実施の形態2では、実施の形態1における画像投射装置3a〜3dがセグメント型のディスプレイにより構成されてあったのに対し、画像投射装置3Aがドットマトリクス表示型のディスプレイにより構成されていること以外は、基本的に実施の形態1と同様の構成であり、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。画像投射装置3Aがドットマトリクス表示型のディスプレイにより構成されていることにより、表示領域が小さくても多くの情報を選択的に表示することができる。
なお、上記の実施の形態1,2では、コンバイナ(4a〜4d、4A)及び画像投射装置(3a〜3d、3A)をヘルメット21の外側に取り付けているが、バイザ22をハーフミラーによって構成してコンバイナ(4a〜4d、4A)の機能を持たせ、画像投射装置(3a〜3d、3A)をヘルメット21の内側に収納するように構成してもよい。
また、実施の形態1,2では、音声再生ユニット5により、音声用コマンドに応じて予め定められている定形の音声をスピーカ6から出力されるようにしたが、定形の音声に限られるものではない。例えば、音声再生ユニット5内のコンピュータにより、音声用コマンドに応じてスピーカ6から出力させるべき音声(音声信号)を生成するようにしてもよい。また、スピーカ6の代わりに、イヤホーンを設けてあってもよい。
また、実施の形態1,2では、車載装置Bが二輪車に搭載された二輪車用の情報開示装置として説明したが、車載装置Bを二輪車以外の車両に搭載した構成とすることもできる。この場合、その車両の運転者がヘルメット21を装着すればよい。
本発明に係る情報開示装置は、二輪車等の運転者に走行中に様々な情報を提供することができる情報開示装置等として有用である。
本発明の実施の形態1の情報開示装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)は、本発明の実施の形態1の情報開示装置を搭載したヘルメットの側面図であり、(b)は同ヘルメットの正面図である。 中心視野及び周辺視野を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態1の情報開示装置の車載装置に含まれる各機器の搭載箇所の概略の一例を示す図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態1における4つの各コンバイナに表示される画像の例を示した図である。 (a)は、本発明の実施の形態2の情報開示装置を搭載したヘルメットの側面図であり、(b)は同ヘルメットの正面図である。
符号の説明
1、7 無線通信装置
2、8 情報処理装置
3 画像投射ユニット
3a〜3d、3A 画像投射装置
4 光学ユニット
4a〜4d、4A コンバイナ
5 音声再生ユニット
6 スピーカ

Claims (7)

  1. ヘルメットに設けられ、提供すべき情報に応じた画像を投射する画像投射装置と、
    前記ヘルメットの前面に設けられ、前記画像投射装置から投射される画像を前記ヘルメットを着用した運転者が視認できる方向に反射するコンバイナとを備え、
    前記画像投射装置から前記コンバイナへ投射される画像が、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときの周辺視野に位置するように該画像投射装置及び該コンバイナが設けられ
    前記画像は、前記提供すべき情報に応じて予め定められているアイコンの画像として構成され、
    前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けて外界を見たときに、外界の物の形を鮮明に見ることができる中心視野の外側の範囲である、情報開示装置。
  2. 前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときに、前記視線を中心として、上下20度以上130度未満、左右20度以上180度未満の範囲である、請求項1に記載の情報開示装置。
  3. 前記コンバイナ及び前記画像投射装置の取り付け位置が調整可能なように構成された、請求項1に記載の情報開示装置。
  4. 前記画像投射装置がセグメント型のディスプレイによって構成された、請求項1に記載の情報開示装置。
  5. 車両に搭載され、前記提供すべき情報に応じた画像用コマンドを送信する第1の無線通信装置を有する車載装置と、
    ヘルメットに搭載され、前記画像投射装置及び前記コンバイナを有するとともに、前記第1の無線通信装置との間で無線通信を行い、前記第1の無線通信装置から送信される前記画像用コマンドを受信する第2の無線通信装置を有し、前記画像投射装置は、前記第2の無線通信装置で受信された前記画像用コマンドを入力し、予め記憶されている前記画像用コマンドに対応するデータに基づいて前記提供すべき情報に応じた画像を投射するように構成されたヘルメット装置とを備え、
    前記第1の無線通信装置と前記第2の無線通信装置との両者は、前記両者が所定の通信可能範囲内に入ると通信可能モードに移行するように構成され、前記両者が前記所定の通信可能範囲から逸脱したときに通信停止モードに移行するように構成された、請求項1に記載の情報開示装置。
  6. ヘルメットに設けられ、提供すべき情報に応じた画像を、前記ヘルメットを着用した運転者に視認させる半透明スクリーンを備え、
    前記半透明スクリーンに表示される画像が、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けたときの周辺視野に位置するように構成され、
    前記画像は、前記提供すべき情報に応じて予め定められているアイコンの画像として構成され、
    前記周辺視野は、前記ヘルメットを着用した運転者が前方に視線を向けて外界を見たときに、外界の物の形を鮮明に見ることができる中心視野の外側の範囲である、情報開示装置。
  7. 前記提供すべき情報は、ナイトビジョン装置、カーナビゲーション装置、接近車両検出装置、車両制御装置、車速センサ、タイヤ空気圧監視装置及び路車間通信装置のいずれかから与えられる情報である、請求項1〜6のいずれかに記載の情報開示装置。
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