JP4754651B2 - 信号検出方法、信号検出装置、及び、信号検出プログラム - Google Patents

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本発明は、背景ノイズに隠れている信号を検出する信号処理技術に関する。
S/N比の低い信号から所望の信号を抽出する信号処理技術としては、フィルタによりノイズを除去する技術(例えば、特許文献1参照。)が知られている。また、周波数スペクトルを参照してノイズ成分を推定し、減算処理によりノイズ成分を除去する技術(例えば、特許文献2,3参照。)も知られている。
特開2002−99296号公報 特開平8−63173号公報 特開2009−60088号公報
上記のような従来の信号処理技術では、フィルタでノイズを除去する場合、及び、ノイズ成分を推定して除去する場合のいずれにおいても、ノイズの周波数領域と、本来の信号の周波数領域とが明確に識別できる状態でなければならない。しかしながら、このような識別が困難な場合に、従来の信号処理技術では、ノイズのみを効果的に除去することはできない。また、周波数領域での識別が困難な上に、検出したい信号の振幅が背景ノイズの振幅に隠れてしまうと、時間領域においても信号を発見することは不可能である。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、背景ノイズに隠れている情報信号を検出する方法/装置/プログラムを提供することを目的とする。
(1)本発明の信号検出方法は、未知の情報信号を信号受信回路で受信した場合に、当該情報信号、及び、当該信号受信回路の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得し、周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得し、前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求め、全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより、前記情報信号を表す検出パラメータを取得するものである。
上記のような信号検出方法では、対数を取って時間で微分する対数微分法により、時間に依存しない伝達関数の影響(背景ノイズ)が除去され、検出したい信号のスペクトル密度関数のみを捉えることができる。
また、全ての周波数要素について導関数を平均化することにより、情報信号を表す検出パラメータを取得することで、検出パラメータという観察しやすい情報を得ることができる。
)また、上記(1)の信号検出方法において、情報信号には、地震及びその兆候となる可能性のある弾性波が含まれるものであってもよい。
この場合、地震の兆候となる可能性のある弾性波の信号を地震の発生前に検出することができれば、地震の可能性を予見することが可能となる。
)また、上記(1)の信号検出方法において、電気信号とは、背景ノイズと共に、音、振動、物体の存在又は人の声の信号が含まれるものであってもよい。
(4)一方、本発明の信号検出装置は、未知の情報信号を受信した場合に、当該情報信号、及び、自己の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得する信号受信回路と、周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得する手段、前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求める手段、及び、全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより前記情報信号を表す検出パラメータを取得する手段を含む情報処理装置とを備えたものである。
上記のような信号検出装置においては、対数を取って時間で微分する対数微分法により、時間に依存しない伝達関数の影響(背景ノイズ)が除去され、検出したい信号のスペクトル密度関数のみを捉えることができる。また、検出パラメータという観察しやすい情報を得ることができる。
(5)また、本発明の信号検出プログラムは、未知の情報信号を受信した信号受信回路から、当該情報信号、及び、当該信号受信回路の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得する機能と、周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得する機能と、前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求める機能と、全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより、前記情報信号を表す検出パラメータを取得する機能とをコンピュータによって実現させるものである。
上記のような信号検出プログラムによって各機能をコンピュータに実現させることで、対数を取って時間で微分する対数微分法により、時間に依存しない伝達関数の影響(背景ノイズ)が除去され、検出したい信号のスペクトル密度関数のみを捉えることができる。また、検出パラメータという観察しやすい情報を得ることができる。
本発明の信号検出方法/装置/プログラムによれば、背景ノイズに隠れている情報信号を検出することができる。
連続した電気信号を、背景ノイズと共に示す波形図である。 電気信号として振幅の大きな過渡的信号を、背景ノイズと共に示す波形図である。 地震の震源から地殻を介して弾性波が伝搬するとき、その弾性波を検出する信号検出装置の一例を示す図である。 時間領域におけるAE信号(上)、フーリエ変換による周波数領域での信号電力スペクトル密度(左下)、時間領域におけるAE信号の振幅分布(右下)の一例を示す図である。 大きな振動が発生した場合の、図4と同様の図である。 信号検出処理を、パソコン内での機能ブロックで示す図である。 (a)は、連続して記録されたデータの一部を示す波形図であり、横軸は時間、縦軸はAE信号(振幅)をそれぞれ示す。(b)は、同じデータを対象として本発明の検出パラメータを求めたときの、そのデータを示す波形図である。 松代地震センターで、1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(いわゆる阪神淡路大震災)の4×10秒(約111時間)前から地震発生までに観測された地震波の生データに、本発明の検出パラメータのデータを重ねて示す波形図である。 2004年にインドネシアのスマトラ島沖で発生した地震波の生データ(上側)と、本発明の検出パラメータのデータ(下側)とを並べて示す波形図である。 2008年7月19日に福島県沖で発生したマグニチュード6.9の地震を含む地震波の生データと、本発明の検出パラメータのデータとを並べて示す波形図である。 2005年11月15日に三陸沖で発生したマグニチュード7.2の地震を含む地震波の生データと、本発明の検出パラメータのデータとを並べて示す波形図である。
電気信号は概ね、連続又は過渡にカテゴリー分けされる。図1は、連続した電気信号を示す波形図であり、何らかの信号と背景ノイズとにより成る。横軸は時間(秒)であり、縦軸の数値はμVである。電気信号のS/N比が低いと、検出したい信号と背景ノイズとの識別が困難である。一方、図2は、電気信号として振幅の大きな過渡的信号を、背景ノイズと共に示す波形図である。図2の場合、過渡的信号を検出するには、図2に示す閾値のレベルを設定することにより、これを超える過渡的信号を背景ノイズから識別して検出することができる。
ここで、検出しようとする信号は、何らかの発生源によって生成されている。一方、背景ノイズは、信号を検出するセンサ及びそれに接続された信号受信回路により生じる。図1の場合のように、検出しようとする信号のS/N比が低い状況下では、信号が背景ノイズに隠れてしまうため、閾値との比較で信号を検出することは困難である。
次に、一例として、信号の発生源が、音(振動)を放射(Acoustic Emission)するものである場合を想定して説明する。
図3は、地震の震源としての信号源関数(Source Function)u(t)から地殻を介して弾性波(Elastic Waves)が伝搬するとき、その弾性波を検出する信号検出装置の一例を示している。
図において、当該装置は、弾性波を電気信号に変換するトランスデューサ1と、トランスデューサ1の出力を増幅するプリアンプ2と、プリアンプ2の出力のうち、所定の周波数帯域を通過させる帯域フィルタ3と、A/Dコンバータ4と、パソコン等の情報処理装置(以下、単にパソコンという。)5とを備え、図示のように接続されている。トランスデューサ1は、例えば地震センサ、AE、振動ピックアップ、加速度計、等を含むものである。地殻内での突然の局所的な応力や引っ張りは、エネルギーを放出する。その一部は、弾性波の形を有している。この弾性波は、トランスデューサ1により、AE信号又は振動信号として受信することができる。
ここで、最終的にパソコン5に届く信号は、トランスデューサ1、プリアンプ2、帯域フィルタ3、A/Dコンバータ4と、多くの要素に依存している。言い換えれば、信号は、電気回路全体の周波数応答や伝達特性に強く依存する。多くの場合、このことは、データの分析、解釈、比較を複雑にする要因となる。すなわち、データの比較や解釈を適切に行い得るためには、信号検出に関わる電気回路の影響をできるだけ軽減することが重要である。
トランスデューサ1は、センサ部分で検出する表面変位を電気信号V(t)に変換する。この電気信号V(t)は、震源のソースファンクションをu(t)、電気回路部分の伝達関数をT(t)として、以下のように表される。
一方、信号電力のスペクトル密度関数G(f)は、周波数依存の伝達関数A(f)と、信号源の電力のスペクトル密度関数E(f、t)との積で表されると考えられる。A(f)は、信号受信回路(1〜4)の全ての要素の伝達関数であり、E(f、t)は、周波数と時間との両方に依存する。
参考までに、図4は、時間領域におけるAE信号(上)、フーリエ変換による周波数領域での信号電力スペクトル密度(左下)、時間領域におけるAE信号の振幅分布(右下)の一例を示す図である。ここでは、大きな振動は発生していない。信号電力スペクトル密度は周波数が高くなるほど、緩やかに下降する。矢印で示す部分は、未知の信号による信号電力スペクトル密度であるが、これだけでは、明瞭に表れているとは必ずしも言えない。図5は、大きな振動が発生した場合の、同様の図である。大きな振動が発生すると、信号電力スペクトル密度のレベルが全体的に上がり、周波数に対する変動が大きくなる。
さて次に、上記式(1)に以下の置き換えをすることにより、周波数領域で考える。
なお、周波数領域への変換には例えば、デジタルフーリエ変換(FT)、高速フーリエ変換(FFT)、デジタル短時間フーリエ変換(SFFT)、デジタルハートレー変換等を適用することができる。
上記式(2)の後半の項は、信号源の時間的エネルギー放出を表す。時間に依存しない要素A(f)を取り除くべく、式(2)において両辺の対数(自然対数)をとると、以下のようになる。
さらに、式(3)の両辺を時間で微分すると、以下の導関数が得られる。
ここで、式(4)の右辺は、信号受信回路の特性に依存せず、完全に、信号源電力のスペクトル密度の放出によって決まる。すなわち、対数を取って時間で微分する対数微分法により、時間に依存しない伝達関数の影響(背景ノイズ)が除去され、検出したい信号のスペクトル密度関数のみを捉えることができる。
そして、全ての周波数要素について上記導関数を平均化した後、下記の新しい検出パラメータを得ることができる。
式(5)のψ(t)は、信号源(地震)にのみ依存する。また、時間に依存しない伝達関数には、依存しない。
ここで、Δf=fmax−fmin は、周波数帯である。この検出パラメータは、信号源が静止し、そのプロパティが時間で変化しないときは0であり、信号源がかなり発展しているときはψ(t)が0でない。信号源の変化が大きいほど、ψ(t)の絶対値も大きくなる。
図6は、上記の信号検出処理をパソコン5内での機能ブロックで示す図である。図において、信号受信回路6とは、トランスデューサ1、プリアンプ2、帯域フィルタ3及びA/Dコンバータ4の包括名称であり、パソコン5と共に、信号検出装置を構成している。パソコン5は、内蔵する周知のCPUやメモリを用いて、ハードディスク等の補助記憶装置に記憶されたプログラムに従って、所定の機能を実現する。
すなわち、信号検出プログラムは、パソコン5によって、未知の情報信号を受信した信号受信回路6から、当該情報信号、及び、信号受信回路6の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得する機能f1と、周波数領域への変換により電気信号のスペクトル密度関数Gを取得する機能f2と、スペクトル密度関数Gの対数を取って時間で微分した導関数を求める機能f3と、全ての周波数要素について導関数を平均化することにより、情報信号を表す検出パラメータf4を取得する機能とを実現させている。
上記ψ(t)を求める信号検出処理の有意性を検証すべく、音の放射としてのノイズを、圧縮負荷をかけた金属ガラスを介して記録した。小型AEセンサ(例えばビルトインのプリアンプ及びハイパスカットオフフィルタ付き、Microsensors AE, Ltd(ロシア)製)は、試料の下にしっかりと取り付けられ、試料の軸方向中心にある。減圧オイルが接合媒体として使用され、トランスデューサと試料との間の良好な音的接触が確保されている。プリアンプの出力からの信号は、ローノイズフィルターアンプを通って伝送され、さらに、連続データストリーミングが得意なAEボード(例えばPhysical Acoustic Corporation(米国)製)を用いた、PC制御のAE録音システムにより取得される。AE録音は、閾値設定なしで18ビットの振幅検出感度と2MHzのサンプリングレートで連続的に行われる。
図7の(a)は、上記のようにして連続して記録されたデータの一部を示す波形図であり、横軸は時間、縦軸はAE信号(振幅)をそれぞれ示す。黒く見える単調な波形は背景ノイズであり、明らかなピーク信号として認識できるのは二箇所である。一方、(b)は、(a)と同じデータを対象として本発明の検出パラメータψ(t)を求めたときの、その検出パラメータψ(t)のデータを示す波形図である。(b)の波形図では、ノイズレベルが極めて小さくなり、未知の信号が姿を現す。図示のように、ここには明らかに、(a)の波形図では発見できない低い振幅の過渡応答が中央部分に少なくとも3箇所(矢印)、明瞭に現れている。
図8は、長野県松代町にある松代地震センターで、1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(いわゆる阪神淡路大震災)の4×10秒(約111時間)前から地震発生までに観測された地震波の生データに、上記信号検出処理による検出パラメータψ(t)を重ねて示す波形図である。生データに現れるのは、地震を示すEのピークのみである。
一方、検出パラメータψ(t)のデータには、明らかに、A,B,C,Dの信号が現れる。これらは、前震若しくは予震のように通常の震度計で検出できるレベルの振動ではないが、後に現れる大地震の兆候である可能性がある。現実に大地震の兆候であるか否かは、A,B,C,Dの信号が現れた時点では断定できないが、少なくとも何かに起因する振動が現れていることは把握できる。また、A信号の発生後に、立て続けにB,C,D信号が発生し、しかも、徐々に発生間隔が狭まっていることを認識できれば、少なくとも地震発生の可能性を予見できるとも言える。このように、従来見えなかった信号が見えるようになることの意義は大きい。
図9は、2004年にインドネシアのスマトラ島沖で発生した地震波の生データ(上側)と、検出パラメータψ(t)のデータ(下側)とを並べて示す波形図である。生データに表れているのは群発的に発生する地震のピークのみであるが、検出パラメータψ(t)のデータには、地震間に幾つもの、振幅の小さなピークが現れている。これらは、後に現れる地震の兆候である可能性がある。この場合も、生データの大きな地震に対して、少なくともその2日前ぐらいには兆候と疑われ得るピークが現れている。従って、大地震発生を予見できる可能性がある。
図10は、2008年7月19日に福島県沖で発生したマグニチュード6.9の地震を含む地震波の生データ(上側)と、検出パラメータψ(t)のデータ(下側)とを並べて示す波形図である。横軸は0を起点とした時間(日)を表している。福島県沖の地震は、横軸の4.1付近に現れていて、このときの振幅は、波形図から大きくはみ出している。また、横軸の0.6付近に現れている大きな振幅は、約3.5日前の7月15日に山梨県東部・富士五湖で発生したマグニチュード4.3の地震と推定される。重要なのは、これらの大きな振幅ではなく、その間の期間において、生データではほとんどわからない多くの振動が、検出パラメータψ(t)のデータに明瞭に現れていることである。
図11は、2005年11月15日に三陸沖で発生したマグニチュード7.2の地震を含む地震波の生データ(上側)と、検出パラメータψ(t)のデータ(下側)とを並べて示す波形図である。横軸は0を起点とした時間(日)を表している。三陸沖の地震は、横軸の4.9付近に現れていて、このときの振幅は、波形図から大きくはみ出している。生データにおいて、それ以外に明らかに振幅が認められるのは、0.8日付近、1.9日付近であり、それ以外は、明瞭ではないか又は全く振動の振幅とは認められないレベルである。一方、検出パラメータψ(t)のデータには、明瞭に多数の中小レベルの振幅が現れている。
なお、上記のような大地震の兆候となる可能性のあるピークを、異なる場所にある複数の観測所で検出すれば、震源地からの距離の違いによって、相互に時刻のずれを伴って検出することになる。この場合、各観測所の位置と、検出した時刻のずれとから、震源地となる可能性のある地点までの距離や、その地点の位置を、ある程度の精度をもって、推定することが可能である。
なお、上記の実施形態やその検証データは主として地震に関して述べたが、上記の信号検出処理によれば、地震に限らず、何らかの信号源から放射される情報信号を低いS/N比の状態でも検出することができる。例えば、背景ノイズに隠れる音や振動の検出、レーダーシステムにおける電波による物体の存在の認識、スピーチ(人の声)認識システム、ポーズ検出器(Pause Detector)、データセキュリティシステム等、各種の分野において、低振幅信号で背景ノイズに隠れた信号の検出限界を高めることができる。
5 パソコン(情報処理装置)
6 信号受信回路

Claims (5)

  1. 未知の情報信号を信号受信回路で受信した場合に、当該情報信号、及び、当該信号受信回路の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得し、
    周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得し、
    前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求め、
    全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより、前記情報信号を表す検出パラメータを取得する
    ことを特徴とする信号検出方法。
  2. 前記情報信号には、地震及びその兆候となる弾性波が含まれる請求項1記載の信号検出方法。
  3. 前記電気信号とは、前記背景ノイズと共に、音、振動、電波又は人の声の信号が含まれるものである請求項1記載の信号検出方法。
  4. 未知の情報信号を受信した場合に、当該情報信号、及び、自己の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得する信号受信回路と、
    周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得する手段、前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求める手段、及び、全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより前記情報信号を表す検出パラメータを取得する手段を含む情報処理装置と
    を備えたことを特徴とする信号検出装置。
  5. 未知の情報信号を受信した信号受信回路から、当該情報信号、及び、当該信号受信回路の伝達関数に基づく背景ノイズを含む電気信号を取得する機能と、
    周波数領域への変換により、周波数及び時間に依存する前記情報信号と周波数にのみ依存する前記伝達関数との積の形で表される前記電気信号のスペクトル密度関数を取得する機能と、
    前記スペクトル密度関数の対数を取って前記情報信号と前記伝達関数とを互いの和の形に変形し、かつ、これを時間で微分することによって、前記伝達関数を取り除いた導関数を求める機能と、
    全ての周波数要素について前記導関数を平均化することにより、前記情報信号を表す検出パラメータを取得する機能と
    をコンピュータによって実現させるための信号検出プログラム。
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