JP4707389B2 - プロテインキナーゼ依存性疾患の処置における1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 - Google Patents

プロテインキナーゼ依存性疾患の処置における1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
発明の要約
本発明は、プロテインキナーゼ依存性疾患の処置における、および当該疾患の処置用医薬調製物の製造のための、イミダゾキノリンおよびその塩の使用、プロテインキナーゼ依存性疾患の処置において使用するためのイミダゾキノリン、当該疾患を処置する方法であって、イミダゾキノリンを温血動物、とりわけヒトに投与することを含んでなる方法、イミダゾキノリンを含んでなる医薬調製物、とりわけプロテインキナーゼ依存性疾患を処置するためのもの、新規イミダゾキノリン、ならびに新規イミダゾキノリンの製造方法に関する。
発明の背景
近年、異常活性型プロテインキナーゼに対して特異的に設計された薬物を用いることによる増殖性疾患の処置のコンセプトがCML(慢性骨髄性白血病)の処置において明確に証明され、この最初の製品が、有効な処置のために承認されている:臨床試験により、STI571と呼ばれる薬物(N−{5−[4−(4−メチル−ピペラジノ−メチル)−ベンゾイルアミド]−2−メチルフェニル}−4−(3−ピリジル)−2−ピリミジン−アミン、とりわけメタンスルホン酸塩(モノメシレート)の形態のもの(これは、たとえば商標名Gleevec(登録商標)にて販売されている。)は、慢性相CMLに対して優れた活性を有することが示された。bcr遺伝子の5’末端をabl遺伝子の3’末端と並列させ、構成的活性を有するp210bcr/ablを有する独特の210kDa融合タンパク質をもたらす特徴的なt(9;22)転座はCMLに典型的である。この結果は、最終的にCMLをもたらすp210bcr/abl−誘導性トランスフォーメーションである。STI571はp210bcr/ablのATP結合ポケットを占める可逆的インヒビターであり、そして不活性コンホメーションのキナーゼを安定化する。この阻害作用が、CMLに対する作用の基礎となっているようである。
プロテインキナーゼの過剰発現または構成的発現(活性)は、最終的に細胞の増殖(proliferative growth)、したがって癌、乾癬または他の増殖性疾患をもたらすトランスフォーメーションの一般的な原理のようである。
肝細胞成長因子レセプターc−Metの過剰発現または構成的活性化は、ヒトの癌の複数のケースで観察されている(Fujita OS, Sugano K: Expression of c-met proto-oncogene in primary colorectal cancer and liver metastases. Jpn. J. Clin. Oncol. 1997; 27: 378-383; および Liu C, Tsao M-S: In vitro and in vivo expressions of transforming growth factor-α and tyrosine kinase receptors in human non-small-cell lung carcinomas. Am. J. Pathol. 1993; 142: 1155-1162参照)。METレセプターは、甲状腺および膵臓カルシノーマを含む特定の組織型の腫瘍において過剰発現しているか、または自己分泌機構を通じて活性化される。さらに、MET遺伝子は、結腸直腸カルシノーマの肝臓転移において増幅される。METプロトオンコジーンのレセプター活性化は、細胞増殖の促進、アポトーシスからの保護、ならびに細胞解離および細胞外マトリックスへの遊走の制御を含む「分岐形態形成」と呼ばれる分化の独特のプロセスを誘発する。それゆえ、c−Metは癌治療の標的として選択されてきた。
c−met遺伝子をサブクローニングし、その結果、全タンパク質の細胞質基を含むタンパク質フラグメントがもたらされた(Chan AM-L, King HWS, Tempest PR, Deakin EA, Cooper CS, Brookes P. Primary structure of the met protein tyrosine kinase domain. Oncogene 1987; 12: 229-233)。GSTタグを付けた後に、この構成物をバキュロウイルスにクローニングし、そしてSf9細胞において発現させる。発現したタンパク質は646アミノ酸からなり、このタンパク質は、C−末端の422アミノ酸はキナーゼドメインおよびc−Metタンパク質のC−末端を含有し、そしてN−末端の224アミノ酸はGST由来であり、2つのタンパク質の融合である。このタンパク質をGSTアガロースのアフィニティークロマトグラフィーにより部分的に精製し、その結果、90%を超える純度の調製物となる(SDS−PAGE)。
栄養因子により仲介されるシグナル伝達に関与する他の種々のプロテインキナーゼは増殖(たとえば腫瘍)に関与し得、たとえば代表的例としてプロテインチロシンキナーゼ、ablキナーゼ、とりわけv−ablまたはc−ablキナーゼ、srcキナーゼのファミリーからのキナーゼ、とりわけc−srcキナーゼ、Ick、fyn;EGFファミリーの上皮成長因子(EGF)レセプターキナーゼまたは他のキナーゼ、たとえばc−erbB2キナーゼ(HER−2)、c−erbB3キナーゼ、c−erbB4キナーゼ;血小板由来成長因子(PDGF)レセプターチロシンプロテインキナーゼのファミリーのメンバー、たとえばPDGF−レセプターキナーゼ、CSF−1レセプターキナーゼ、Kit−レセプターキナーゼ、血管内皮成長因子(VEGF)レセプターキナーゼ(たとえばKDRおよびFlt−1)および線維芽細胞成長因子(FGF)レセプターキナーゼ;インスリン−様成長因子Iレセプター(IGF−IR)キナーゼ、および/またはセリン/トレオニンキナーゼ、たとえばプロテインキナーゼC(PK−C)、PK−B、EK−Bまたはサイクリン依存性キナーゼ、たとえばCDK1が挙げられ、これらはすべて、ヒト細胞を含む哺乳類細胞の増殖制御およびトランスフォーメーションに関与する。
増殖性疾患の処置の可能性の観点から望ましいことは、特定のプロテインキナーゼまたはプロテインキナーゼクラスに個々に調節した多くの化合物クラスを持つことであり、その結果、特異的処置が可能となる。したがって、かかる特異的阻害作用を可能にする新たな化合物クラスを見いだすという強い必要性が存在する。
発明の一般的記載
本明細書に記載したイミダゾキノリン化合物のクラス、とりわけ当該クラス内の新規化合物は、驚くべきことに、医薬上有利な特性、とりわけ特定のタイプまたはクラスまたは群のプロテインキナーゼ、とりわけc−Met、CDK1、KDR、c−abl(「Abl」)もしくはPKB/Akt、またはこれらの2またはそれ以上の任意の組合せの阻害を可能にする特性を有することが見いだされた。
この確立された活性に加えて、イミダゾキノリンは、それらの骨格がさらにキナーゼのATP結合部位との特定の相互作用の微調整を達成し、その結果新たな展望を切り開き、そして種々の程度の特異性のキナーゼインヒビターを提供する広い可能性を提供する多くの置換パターンを可能にするという利点を有する。
発明の詳細な記載
本発明は、特にイミダゾキノリン、とりわけプロテインキナーゼ依存性疾患の処置における、またはプロテインキナーゼ依存性疾患の処置用医薬調製物の製造のための、式I
Figure 0004707389
〔式中、
xおよびyは、それぞれ互いに独立して、0または1であり、
は、窒素に結合できる有機基であり、
Xは、C=OまたはC=S(ただし、XとNを結ぶ破線が不存在であり、その結果、Xが単結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが1であり、そしてRが水素または窒素に結合できる有機基であるものとする。)であるか;
あるいはXは、(CR)[ここで、Rは、水素、または有機もしくは無機基である。]であり(ただし、XとNを結ぶ破線が結合であり、その結果、Xが二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが0であるか、またはyが1であり、そして−Rが→Oであるものとする。);
そしてR、R、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、有機基または水素または無機基である。〕
で示される化合物;または(とりわけ医薬上許容される)その塩の使用、プロテインキナーゼ依存性疾患の処置において使用するための式Iのイミダゾキノリン化合物、当該疾患を処置する方法であって、式Iのイミダゾキノリン化合物を温血動物、とりわけヒトに投与することを含んでなる方法、式Iのイミダゾリン化合物を含んでなる医薬調製物、とりわけプロテインキナーゼ依存性疾患を処置するためのもの、式Iの新規イミダゾキノリン化合物、式Iの新規イミダゾキノリン化合物の製造方法、ならびにそれらの製造のための新規出発物質および中間体に関する。
以上また以下で用いられる一般的な用語は、好ましくは、本開示の範囲内で特に断りのない限り次の意味を持つ。
「低級」なる接頭語は、1から最大7まで(7を含む)、とりわけ1から最大4まで(4を含む)炭素原子を有する基を示し、当該基は直鎖または単一もしくは複数の分枝を有する分枝鎖のいずれかである。低級アルキルは、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、sec−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルまたはn−ヘプチルである。
化合物、塩、医薬調製物、疾患などに関して複数形が用いられる場合、これは単一の化合物、塩なども意味するものとする。
たとえば新規化合物、互変異性体または互変異性体混合物およびそれらの塩の精製または同定における、遊離の形態および塩(中間体として使用され得る塩を含む)の形態の新規化合物の間の密接な関係の観点において、以上および以下で式Iの化合物という場合、適当および好都合であり、かつ、特記しなければ、対応する式Iの化合物の互変異性体またはそれらのN−オキシド、式Iの化合物またはそれらのN−オキシドの互変異性体混合物、あるいはこれらのいずれかの塩をいうものと理解されるべきである。互変異性体は、たとえば、アミノまたはヒドロキシ(それぞれ少なくとも1つの結合水素を有する)が二重結合により隣の原子に結合した炭素原子に結合している場合に存在し得る(たとえばケト−エノールまたはイミン−エナミン互変異性)。
いずれの不斉炭素原子も、(R)−、(S)−または(R,S)−立体配置、好ましくは(R)−または(S)−立体配置で存在し得る。二重結合または環の置換基は、シス−(=Z−)またはトランス(=E−)形態で存在し得る。したがって、化合物は、異性体の混合物として、または好ましくは純粋な異性体として、好ましくはエナンチオマー−純粋なジアステレオマーまたは純粋なエナンチオマーとして存在し得る。
本発明は、また、インビボで式Iの化合物自体に変換される式Iの化合物のプロドラッグに関する。したがって、式Iの化合物といえば、適当かつ好都合ならば、対応する式Iの化合物のプロドラッグも意味するものと理解されるべきである。
窒素に結合できる有機基は、好ましくは非置換または置換アルキル、非置換または置換アルケニル、非置換または置換アルキニル、非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロシクリル、非置換または置換シクロアルキルあるいは非置換または置換シクロアルケニルである。
有機基は、好ましくは非置換または置換アルキル、非置換または置換アルケニル、非置換または置換アルキニル、非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロシクリル、非置換または置換シクロアルキル、非置換または置換シクロアルケニル、非置換または置換アリールカルボニルアミノ、低級アルキル、置換低級アルキル基、アリール、シクロアルキルおよびメルカプト−低級アルキルからなる群から選択される1または2個の基により置換されたアミノ、アルキルオキシまたはシアノである。
「置換された」は、基に関して使用される場合、個々の基の1またはそれ以上の水素原子、とりわけ5まで、さらにとりわけ3までの水素原子は、好ましくは低級アルキル、たとえばメチル、エチルまたはプロピル、ハロ−低級アルキル、たとえばトリフルオロメチル、C−C16−アリール、とりわけフェニルまたはナフチル(ここで、C−C16−アリール、とりわけフェニルまたはナフチルは、非置換であるか、あるいはハロゲン、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ(とりわけメトキシ)、フェニル−低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、低級アルカノイル、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、N−フェニル−低級アルキルアミノ、N,N−ビス(フェニル−低級アルキル)−アミノ、低級アルカノイルアミノ、ハロ、ハロ−低級アルキル、たとえばトリフルオロメチル、スルホ、シアノ、シアノ−低級アルキルおよびニトロから選択される1またはそれ以上、とりわけ3までの基により置換されている。)、C−C10−シクロアルキル、とりわけシクロプロピルまたはシクロヘキシル、ヒドロキシ−C−C−シクロアルキル、たとえばヒドロキシ−シクロヘキシル、5または6個の環原子ならびにO、NおよびSから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有するヘテロアリール、とりわけフリル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、たとえばメトキシ、フェニル−低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、たとえばヒドロキシメチルまたは2−ヒドロキシエチル、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、N−フェニル−低級アルキルアミノ、N,N−ビス(フェニル−低級アルキル)−アミノ、低級アルカノイルアミノ、ベンゾイルアミノ、カルバモイル−低級アルコキシ、N−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキシまたはN,N−ジ−低級アルキルカルバモイル−低級アルコキシ、アミジノ、N−ヒドロキシ−アミジノ、グアニジノ、アミノ−低級アルキル、たとえばアミノメチルまたは2−アミノエチル、アミジノ−低級アルキル、たとえば2−アミジノエチル、N−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル、たとえばN−ヒドロキシ−アミジノ−メチルまたは−2−エチル、ハロゲン、たとえばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、フェニル−、ナフチル−またはフルオレニル−低級アルコキシカルボニル、たとえばベンジルオキシカルボニル、低級アルカノイル、スルホ、低級アルカンスルホニル、たとえばメタンスルホニル(CH−S(O)−)、ホスホノ(−P(=O)(OH))、ヒドロキシ−低級アルコキシホスホリルまたはジ−低級アルコキシホスホリル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−低級アルキルカルバモイル、スルファモイル、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノスルホニル、ニトロ シアノ−低級アルキル、たとえばシアノメチル、およびシアノからなる群から独立して選択される、対応する数の置換基により互いに独立して置換されていることを意味する。いうまでもなく、置換基は、化学的に可能な場所にのみ位置し、当業者は、いずれの置換が可能でありそしていずれが不可能であるかを、過度の負担無しに(実験的または理論的に)決定することができる。たとえば、遊離の水素を有するアミノまたはヒドロキシ基は、不飽和(たとえばオレフィン性)結合を有する炭素原子に結合している場合、不安定であり得る。
ハロまたはハロゲンは、好ましくはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、最も好ましくはフッ素、塩素または臭素である。
アルキルは、好ましくは20までの、さらに好ましくは12までの炭素原子を有し、そして直鎖であるかあるいは1またはそれ以上の分枝を有する;低級アルキル、とりわけC−C−アルキルが好適である。アルキルは、非置換であるか、あるいは好ましくは「置換された」にて上記したものから独立して選択される1またはそれ以上の置換基により置換されている。非置換アルキル、好ましくは低級アルキル、またはヒドロキシアルキル、とりわけヒドロキシ−低級アルキル、たとえば2−ヒドロキシエチルは、窒素に結合できる有機基としてとりわけ好適である。
置換アルキルに対応する基のなかで、非置換または置換アリール−低級アルキル(とりわけ好適)、ヘテロシクリル−低級アルキル、またはシクロアルキル−低級アルキルも好適である。
アリール−低級アルキルは、好ましくは、以下に定義した非置換または置換アリールにより(好ましくは末端または1位が)置換された低級アルキル、とりわけフェニル−低級アルキル、たとえばベンジルまたはフェニルエチル、とりわけ1−フェニルエチルである。
ヘテロシクリル−低級アルキルは、好ましくは、以下に定義した非置換または置換ヘテロシクリルにより(好ましくは末端が)置換された低級アルキルである。
シクロアルキル−低級アルキルは、好ましくは、以下に定義した非置換または置換シクロアルキルにより(好ましくは末端が)置換された低級アルキルである。
アルケニルは、好ましくは、1またはそれ以上の二重結合を有する基であり、そして好ましくは2〜20、さらに好ましくは12までの炭素原子を有する;アルケニルは、直鎖であるか、あるいは1またはそれ以上の分枝を有し得る(炭素原子数の観点から可能な場合に限る)。C−C−アルケニル、とりわけC−C−アルケニル、たとえばアリルまたはクロチルが好適である。アルケニルは、非置換であるか、あるいは、「置換された」にて上記した、とりわけ1またはそれ以上の、さらにとりわけ3までの置換基により置換されていてもよい。アミノまたはヒドロキシ(解離可能な遊離の水素を有する)のような置換基は、好ましくは、二重結合を構成する炭素原子に結合しておらず、また、十分に安定でない他の置換基も好ましくは除外される。非置換アルケニル、特にC−C−アルケニルが好適である。
アルキニルは、好ましくは、1またはそれ以上の三重結合を有する基であり、そして好ましくは2〜20、さらに好ましくは12までの炭素原子を有する;アルキニルは、直鎖であるか、あるいは1またはそれ以上の分枝を有し得る(炭素原子数の観点から可能な場合に限る)。C−C−アルキニル、とりわけC−C−アルキニル、たとえばエチニルまたはプロピンー2−イルが好適である。アルキニルは、非置換であるか、あるいは、「置換された」にて上記した、とりわけ1またはそれ以上の、さらにとりわけ3までの置換基により置換されていてもよい。アミノまたはヒドロキシ(解離可能な遊離の水素を有する)のような置換基は、好ましくは、三重結合を構成する炭素原子に結合しておらず、また、十分に安定でない他の置換基も好ましくは除外される。非置換アルキニル、特にC−C−アルキニルが好適である。
アリールは、好ましくは、20個以下の炭素原子、とりわけ16個以下の炭素原子の環系を有し、好ましくは単環、二環または三環であり、そして非置換であるか、または好ましくは「置換された」にて上記したように置換されている。たとえば、アリールはフェニル、ナフチル、インデニル、アズレニルおよびアントリルから選択され、そして好ましくは、それぞれの場合において、非置換であるか、あるいはハロ(とりわけフッ素、塩素、臭素またはヨウ素)、ハロ−低級アルキル(とりわけトリフルオロメチル)、ヒドロキシ、アミノ、低級アルコキシ(とりわけメトキシ)、ヒドロキシ−低級アルキル(とりわけヒドロキシメチルまたは2−ヒドロキシエチル)、アミノ−低級アルキル(とりわけアミノメチルまたは2−アミノエチル)、低級アルキル(とりわけメチルまたはエチル)、シアノ、シアノ−低級アルキル(とりわけ2−シアノエチル)、アミジノ、N−ヒドロキシアミジノ、アミジノ−低級アルキル(とりわけ2−アミジノ−エチル)またはN−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル(とりわけ2−(N−ヒドロキシアミジノ)−エチル)で置換されたフェニルまたは(とりわけ1−もしくは2−)ナフチルである。非置換または置換アリール、好ましくはフェニル、ヒドロキシフェニル、たとえば4−ヒドロキシフェニル、またはメトキシフェニル、たとえば2−、3−または4−メトキシフェニル;あるいは低級アルキル、とりわけメチルまたはエチルは、とりわけ、窒素に結合できる有機基としてまたは有機基R〜Rとして好適である。
アリールカルボニルアミノにおいて、アリールは、好ましくは、直前のパラグラフで定義したアリール、とりわけベンゾイルアミノである。
ヘテロシクリルは、好ましくはその結合している環が不飽和、飽和または一部飽和である複素環基であり、そして好ましくは単環であるか、あるいは本発明のより広い態様において、二環または三環であり;3〜24個、さらに好ましくは4〜16個の環原子を有し;少なくとも式Iの化合物の基に結合している環において、1またはそれ以上の、好ましくは1〜4個の、とりわけ1または2個の炭素環は、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子により置換されており、結合環は、好ましくは4〜12個の、とりわけ5〜7個の環原子を有する;ヘテロアリールは、非置換であるか、あるいは「置換された」にて上記した置換基からなる群から独立して選択される1またはそれ以上の、とりわけ1〜3個の置換基により置換されている;とりわけオキシラニル、アジリニル、1,2−オキサチオラニル(oxathiolanyl)、イミダゾリル、チエニル、フリル、テトラヒドロフリル、ピラニル、チオピラニル、チアントレニル、イソベンゾフラニル、ベンゾフラニル、クロメニル、2H−ピロリル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ベンズイミダゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラニル、チアゾリル、イソチアゾリル、ジチアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリダジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、クマリル、インダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、デカヒドロキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾチオフェニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリル(quinoxalyl)、キナゾリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フラザニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、クロメニル、イソクロマニルおよびクロマニル(これらは、非置換であるか、あるいは低級アルキル、とりわけメチルまたはtert−ブチル、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、およびハロ、とりわけ臭素または塩素からなる群から選択される1または2個の基により置換されている。)から選択されるヘテロアリール基である。非置換ヘテロシクリルが好適である。
シクロアルキルは、好ましくはC−C10−シクロアルキル、とりわけシクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルであり、シクロアルキルは非置換であるか、あるいは「置換された」にて上記した置換基からなる群から独立して選択される1またはそれ以上の、とりわけ1〜3個の置換基により置換されている。
シクロアルケニルは、好ましくはC−C10−シクロアルケニル、とりわけシクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプテニルであり、シクロアルケニルは非置換であるか、あるいは「置換された」にて上記した置換基からなる群から独立して選択される1またはそれ以上の、とりわけ1〜3個の置換基により置換されている。
無機基R〜Rは、好ましくはハロゲン、とりわけフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、ヒドロキシ、アミノ、またはニトロである。
有機基R〜Rは、(Rに関して)窒素に結合できる有機基に関して記載した有機基から選択されるか、あるいは、非置換もしくは置換アルコキシ、とりわけ低級アルコキシまたはフェニル−低級アルコキシ、たとえばメトキシ、または低級アルカノイルオキシ、たとえばアセトキシ、低級アルキル、たとえばメチルもしくはn−ブチルからなる群から選択される1もしくは2個の基により置換されたアミノ、ヒドロキシ−低級アルキル、たとえば2−ヒドロキシエチル、メルカプト−低級アルキル、たとえば2−メルカプトエチル、上で定義した非置換もしくは置換アリール、とりわけフェニル、上で定義したシクロアルキル、とりわけC−C−シクロアルキル、低級アルカノイル(好ましくは単一のアミノ置換基として、もしくは前述の別の非アシル基と組み合わせて)、およびベンゾイルまたはフェニル−低級アルカノイル(好ましくは単一のアミノ置換基として、もしくは前述の別の非アシル基と組み合わせて)、シアノ、シアノ−低級アルキル、たとえばシアノメチル、アミジノ、N−ヒドロキシアミジノ、アミジノ−低級アルキル、たとえば−メチル、またはN−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル、たとえば−メチルからなる群から選択される。
好ましくは、R、R、R、R、RおよびRのうちの2個まで、さらに好ましくは1個までが水素以外(すなわち、無機または有機基)である。
式Iの化合物の非常に好適な基は、Rが、水素以外の有機基の1つである基、とりわけ上で好適と記載した基である。
塩は、好ましくは、式Iの化合物が塩形成基を有する場合、式Iの化合物の医薬上許容される塩である。
式Iの化合物の塩形成基は、塩基性または酸性を有する基またはラジカル(radical)である。少なくとも1つの塩基性基または少なくとも1つの塩基性ラジカル(radical)、たとえばアミノ、ペプチド結合を形成しない第二級アミノ基またはピリジル基を有する化合物は、酸付加塩、たとえば無機酸、たとえば塩酸、硫酸もしくはリン酸との、あるいは適当な有機カルボン酸またはスルホン酸、たとえば脂肪族モノ−もしくはジ−カルボン酸、たとえばトリフルオロ酢酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸もしくはシュウ酸、またはアミノ酸、たとえばアルギニンもしくはリジン、芳香族カルボン酸、たとえば安息香酸、2−フェノキシ−安息香酸、2−アセトキシ−安息香酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、芳香族−脂肪族カルボン酸、たとえばマンデル酸もしくは桂皮酸、ヘテロ芳香族カルボン酸、たとえばニコチン酸もしくはイソニコチン酸、脂肪族スルホン酸、たとえばメタン−、エタン−もしくは2−ヒドロキシエタンスルホン酸、または芳香族スルホン酸、たとえばベンゼン−、p−トルエン−もしくはナフタレン−2−スルホン酸との酸付加塩を形成し得る。いくつかの塩基性基が存在する場合、モノ−もしくはポリ−酸付加塩が形成され得る。
酸性基、カルボキシ基またはフェノール性ヒドロキシ基を有する式Iの化合物は、金属塩またはアンモニウム塩、たとえばアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、たとえばナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウム塩、またはアンモニアもしくは適当な有機アミン、たとえば第三級モノアミン、たとえばトリエチルアミンもしくはトリ−(2−ヒドロキシエチル)−アミン、または複素環塩基、たとえばN−エチル−ピペリジンもしくはN,N'−ジメチルピペラジンとのアンモニウム塩を形成し得る。塩の混合物もあり得る。
酸性および塩基性の両方の基を有する式Iの化合物は、内部塩(internal salt)を形成することができる。
単離または精製のために、ならびに中間体としてさらに使用される化合物の場合においては、医薬上許容されない塩、たとえばピクリン酸塩を使用できる。しかしながら、治療上の使用については、医薬上許容される非毒性塩が使用され得、ゆえにこれらの塩は好適である。
遊離型の新規化合物およびその塩(たとえば当該新規化合物の精製の間あるいはその同定のために中間体として使用され得る塩を含む)の形態にある新規化合物の間の密接な関係の結果として、適切かつ好都合ならば、前記および後記の遊離化合物は、その対応する塩を含むものとして理解される。
式Iの化合物は、価値の高い薬理学的特性を有し、そしてたとえば増殖性疾患を処置するための医薬として、プロテインキナーゼ依存性疾患の処置において有用である。
式Iの化合物は、たとえば、イントロダクションで既に述べたc−Metキナーゼを阻害することができる。チャンら(Chan et al.)らにより開示された配列を用いて(Chan, AM-L, King HWS, Tempest PR, Deakin EA, Cooper CS, Brookes P. Primary structure of the met protein tyrosin kinase domain. Oncogene 1987; 12: 229-233参照)、この配列を有する構築物を、GSTタグを付けた後に、バキュロウイルスにクローン化し、そしてSf9細胞において発現させた。90%を超える純度の調製物をもたらすGSTアガロースのアフィニティークロマトグラフィーによる部分的精製後(SDS−PAGE)、この構成物のキナーゼ活性を、式Iの化合物を用いる阻害アッセイのために使用する。精製されたキナーゼ調製物の質は、再現性の高いものである:9バッチのc−Metは、32.3±5.7nmol/mg・分の平均比活性を与える。
阻害試験のため、以下の実験プロトコルを使用する:
Figure 0004707389
キナーゼアッセイ:
インビトロプロテインキナーゼアッセイを96ウェルプレート中で行う。キナーゼアッセイに使用する酵素の量およびキナーゼ反応のためのインキュベーション時間を、最大25%(通常の実験において10%未満)の基質ATPが消費されるように調節する。
式Iの試験化合物を最初に1〜10mM(ストック溶液)の濃度にてDMSOに溶かし、次いでさらに、必要ならば水/3%DMSOで希釈して、アッセイにおける最終DMSO濃度が1%になるようにする。
アッセイ構成成分を以下の順序で混合する:
Figure 0004707389
アッセイを周囲温度にて15分間(特別の場合において60分まで)インキュベートし、0.25M EDTA(10μl、pH 7)の添加により反応を終了させ、次いで20μlを、真空源に接続していないミリポア・イモビロン(Millipore ImmobilonP)メンブレン(予めメタノールに5分間浸し、水ですすぎ、次いで0.5%HPOに5分間浸し、そしてバキュームマニホールドにマウントしたもの)に移す。すべての試料をスポットした後、真空に接続し、そして各ウェルを200μlの0.5%HPOですすぐ。メンブレンをはずし、そしてシェーカーにて0.5%HPOで4回、メタノールで1回洗浄する。周囲温度にて乾燥し、パッカードトップカウント96ウェルフレームにマウントし、そしてシンチレーターMicroscintTM(Packard)に10μl/ウェルにて添加した後に、メンブレンを計数する。
IC50の計算
Figure 0004707389
IC50値を、4つの濃度(通常、10μMで開始する3−または10−倍希釈シリーズ)にて個々の化合物の阻害パーセントの対数回帰分析により計算する。個々の実験において、レファレンス化合物による実際の阻害は、レファレンスインヒビターの平均値の基準に対するIC50値の標準化のために使用される:
標準化IC50=測定IC50・平均レファレンスIC50/測定レファレンスIC50
例:実験におけるレファレンスインヒビター0.4μM、平均0.3μM
実験における試験化合物1.0μM、標準化:
1.0・0.3/0.4=0.75μM
たとえば、スタウロスポリンまたは合成スタウロスポリン誘導体は、レファレンス化合物として使用される。
このプロトコルを用いて、式Iの化合物は、0.001〜20μMの範囲の、好ましくは0.01〜2μMの範囲のc−Met阻害のためのIC50値を示すことが見いだされた。
さらに、式Iの化合物は、また、CDK1の阻害において活性を示す−
詳細には、酵素p34cdc2/サイクリンBcdc13キナーゼの阻害は、以下の実験により証明され得る:
ヒトデ卵母細胞を10μM 1−メチル−アデニンでMに誘導し、液体窒素を凍結し、そして−80℃で保存する。卵母細胞を、必要に応じD. Arion et al., Cell 55, 371-378 (1988) and V. Rialet und L. Meijer, Anticancer Res. 11, 1581-1590 (1991) に記載されたようにホモジナイズし、そして遠心分離する。p34cdc2/サイクリンBcdc13キナーゼの精製のために、卵母細胞の上清を、L. Azzi et al., Eur. J. Biochem. 203, 353-360 (1992) において記載されたように組換えヒトプロテイン p9CKShsから調製したp9CKShsセファロース粒子にのせる。一定回転下で4℃にて30分後、粒子をよく洗浄し、そして活性型p34cdc2/サイクリンBcdc13キナーゼを遊離のプロテイン p9CKShs(3mg/ml)で溶出する。溶出されたキナーゼを、基質としてヒストンH1を用いて、L. Meijer et al., EMBO J. 8, 2275-2282 (1989) および EMBO J. 10, 1545-1554 (1991) において記載されたように試験する。この試験において、式Iの化合物およびそれらの医薬上許容される塩は、0.01〜10、通常0.05〜1の阻害濃度IC50[μmol/l]を有する。
上記の酵素p34cdc2/サイクリンBcdc13キナーゼに対する阻害作用の根拠に対して既に期待され得たように、式Iの化合物およびそれらの医薬上許容される塩は、以下の別の試験において直接的に証明され得る抗増殖特性を有する:ここで、ヒトT24膀胱カルシノーマ細胞の増殖に対する式Iの化合物の阻害作用を測定する。これらの細胞を「イーグル最小必須培地」でインキュベートし、これに5%(v/v)ウシ胎児血清を、37℃の加湿インキュベーターおよび空気中5%(容積)のCO中で添加する。カルシノーマ細胞(1000−1500)を96ウェルマイクロタイタープレートに播種し、そして上記の条件下で一夜インキュベートする。試験物質を、第1日目に連続希釈液に添加する。プレートを上記の条件下で5日間インキュベートする。この期間中に、コントロール培養物は、少なくとも4回細胞分裂する。インキュベーション後、細胞を3.3%(W/V)グルタルアルデヒド水溶液で固定し、水で洗浄し、0.05%(重量/容積)メチレンブルー水溶液で染色する。洗浄後、染料を3%(W/V)水性塩酸で溶出する。その後、ウェルあたりの光学密度(OD)(これは、細胞数に正比例する。)を、665nmにて光度計(Titertek multiskan)で測定する。IC50値を式
Figure 0004707389
を用いるコンピュータシステムで計算する。
IC50値は、インキュベーション終了時のウェルあたりの細胞数がコントロール培養物における細胞数の50%のみである活性化合物の濃度として定義される。マイクロモル濃度の範囲のIC50値が式Iの化合物で見いだされ得る。
c−ablタンパク質−チロシンキナーゼ活性のインヒビターとしての本発明の化合物の活性は以下のように証明され得る。
インビトロ酵素アッセイを、Geissler et al., Cancer Res. 1992; 52: 4492-4498 により記載されたフィルター結合アッセイとして96ウェルプレート中にて、以下の変更を用いて行う。c−AblのHis−タグ化キナーゼドメインをクローン化し、そしてBhat et al., J.Biol.Chem. 1997; 272: 16170-16175 により記載されたようにバキュロウイルス/Sf9システムにおいて発現させる。37kD(c−Ablキナーゼ)のタンパク質を、コバルト金属キレートカラム、続いて、アニオン交換カラムでの2ステップの手順により精製すると、1−2mg/LのSf9細胞(Bhat et al.ら、引用された文献)を得る。c−Ablキナーゼの純度は、クーマシーブルー染色後のSDS−PAGEにより判断されるように90%を超える。該アッセイは次のものを含む(30μLの総容積):1%DMSOの存在下で30μg/mL ポリ−Ala,Glu,Lys,Tyr−6:2:5:1(ポリ−AEKY、Sigma P1152)を用いるc−Ablキナーゼ(50ng)、20mM Tris HCl、pH 7.5、10mM MgCl、10μM NaVO、1mM DTTおよび0.06μCi/アッセイ[γ33 P]−ATP(5μM ATP)。反応を、10μLの250mM EDTAを添加することにより終了させ、そして30μLの反応混合物を、予めメタノールに5分間浸し、水ですすぎ、次いで0.5%HPOに5分間浸し、そして真空源に接続していないバキュームマニホールドにマウントしたイモビロン−PVDFメンブレン(Millipore, Bedford, MA, USA)上に移す。すべての試料をスポットした後、真空に接続し、そして個々のウェルを200μLの0.5%HPOですすぐ。メンブレンを取り除き、そしてメンブレンを0.5%HPO(4回)およびエタノール(1回)でシェーカーにて洗浄する。周囲温度で乾燥し、パッカードトップカウント96ウェルフレームにマウントし、10μL/ウェルのMicroscint TM(Packard)を添加した後に、メンブレンを計数する。
この試験システムを用いて、式Iの化合物は0.005〜50μMの範囲、通常0.05および5μMの間の阻害のIC50値を示す。
KDRプロテインチロシンキナーゼの酵素活性の阻害を以下のように測定することができる:KDRのキナーゼドメインを、バキュロウイルス系を用いて、GST−融合タンパク質として発現させる。インビトロキナーゼアッセイを、バキュロウイルス中で発現させ、そしてグルタチオン−セファロースで精製した組換えGST融合キナーゼドメインを用いて96ウェルプレート中で行う。33P−ATP(Amersham)をホスフェートドナーとして使用し、そしてpolyGluTyr(4:1)ペプチド(Sigma)をアクセプターとして使用する。バッファーを以下のように構成する:29mM Tris−HCl、pH 7.5;10mM MgCl、1mM MnCl、8μM ATP、0.2μCi 33P−ATP、8μg/ml polyGluTyr。反応を、30μlの容積中で室温にて1%DMSOまたは1%DMSO中必要とされる濃度の式Iの試験化合物または1%DMSO中必要とされる濃度の式Iの化合物の存在下で10分間行う。反応を、60mMの最終濃度にするエチレンジアミンテトラ酢酸の添加により停止させる。次いで、アッセイ混合物を、0.05%HPOで4回およびエタノールで1回連続的に洗浄されたイモビロン−PVFメンブレン(Millipore)上に移す。乾燥後、10μl/ウェルのMicroscint Cocktail(Packard)を添加し、そしてシンチレーション計数を行う(Hewlett-Packard Top Count)。IC50値を、3つの濃度(通常0.01、0.1および1μMまたは0.1、1および10μM)で、デュプリケートにて、個々の試験化合物の阻害パーセントの直線回帰分析により計算する。式Iの化合物で得られたIC50値は、通常、0.005〜100μM、好ましくは0.01〜10μMの範囲内である。
VEGF−誘導性KDR−レセプター自己リン酸化の阻害は、細胞におけるさらなるインビトロ実験で確認され得る:トランスフェクトしたCHO細胞(これは恒常的にヒトVEGFレセプター(KDR)を発現する。)を、6−ウェル細胞培養プレート中の(10%ウシ胎児血清=FCSの入った)完全培養培地に播種し、そしてそれらが約80%コンフルエンシーを示すまで、5%CO下で37℃にてインキュベートする。次いで、試験されるべき化合物を培養培地(FCS不含有、0.1%ウシ血清アルブミン含有)中で希釈し、そして細胞に添加する(コントロールは、試験化合物を含まない培地からなる。)。37℃にて2時間のインキュベーション後、組換えVEGFを添加する;最終VEGF濃度は20ng/mlである。)。37℃にてさらに5分間のインキュベーション後、細胞を氷冷PBS(リン酸緩衝性生理食塩水)で2回洗浄し、そしてウェルあたり100μlの溶解バッファーにすぐに溶かす。次いで溶解物を遠心分離して細胞核を取り除き、そして上清のタンパク質濃度を、市販のタンパク質アッセイ(BIORAD)を用いて測定する。次いで溶解物をすぐに使用するか、または必要ならば−20℃で保存することができる。
サンドイッチELISAを行って、KDR−レセプターリン酸化を測定する:KDRに対するモノクローナル抗体(たとえばMab 1495.12.14;H. Towbin により調製)を、ブラックELISAプレート(PackardからのOptiPlateTM HTRF−96)上に固定化する。次いで、プレートを洗浄し、そして残りの遊離タンパク質結合部位をPBS中1%BSAで飽和させる。次いで、細胞溶解物(ウェルあたり20μgのタンパク質)を、アルカリホスファターゼと結合させた抗ホスホチロシン抗体(PY20:Transduction LaboratoriesからのAP)とともに4℃にて一夜これらのプレート中でインキュベートする。次いで、(プレートを再び洗浄し、そして)捕捉されたリン酸化レセプターの抗ホスホチロシン抗体の結合は、蛍光性AP基質(CDP−Star、既製品、Emerald II;TROPIX)を用いて証明される。蛍光を、パッカードトップカウントマイクロプレートシンチレーションカウンター(Top Count)において測定される。陽性コントロールのシグナル(VEGFで刺激されたもの)および陰性コントロールのシグナル(VEGFで刺激されていないもの)との間の相違は、VEGF−誘導性KDR−レセプターリン酸化(=100%)に相当する。試験された物質の活性は、VEGF−誘導性KDR−レセプターリン酸化の%阻害として計算される。ここで、最大阻害の半分を誘導する物質の濃度をED50(50%阻害のための有効用量)として定義する。式Iの化合物は、0.005〜50μM、通常0.05〜5μMの間の範囲のED50を示す。
PKBのインヒビターとしての活性は、以下のように測定され得る:
PKBを十分に活性化するために、酵素を触媒量のPDK1に曝す。GST−PKB(100ng、比活性:0.2nmol/mg/分)を、精製組換えGST−PDK1(1ng、SA:2nmol/分/mg)を用いて、室温(rt)にて30分間インキュベートする。活性化を以下のように行う:0.1μgのGST−PDK1(0.05μl)および10μgのGST−PKB(0.45μl)を、15μM ATP、3mM MgCl、20mM Hepes(pH 7.6)を含有する0.75μlの総容積中で室温にて30分間混合する。その後、30%グリセロール(w/w)および0.06μlの500mM EDTAを含有する0.25μlの添加により、反応を停止させる。100〜500ng(0.01〜0.05μl)の活性型GST−PKBを、10μM LRRPRTRSFSペプチド、10mM酢酸マグネシウム、50mM MOPS(PH 7.5)、1mM DTTおよび300μg/ml BSA、20μM ATP(0.1μCi γ−33P−ATP)を有する30μlの最終容積中でインキュベートする。反応を、1%DMSOまたは1%DMSO中必要な濃度の式Iの試験化合物の存在下で室温にて30分間行う。反応を、20μlの125mM EDTAの添加により終了させる。30μlの試料を、P81 Whatmanにスポットし、そしてその紙をFerrari, S. and Thomas, G. (1991) Meth. Enzymol. 200, 159-169 において記載されたように加工する。IC50値を、デュプリケートで個々の化合物の阻害パーセントの直線回帰分析により計算する。式Iの化合物のIC50値は、0.005〜100μMの範囲であり、好適な化合物に関して0.01および5μMの間である。
上記のプロテインキナーゼを阻害することに加えて、またはその代わりに、式Iの化合物は、また、栄養因子により介在されるシグナル伝達に関与する他のチロシンプロテインキナーゼ、たとえばsrcキナーゼファミリーのキナーゼ、たとえばとりわけc−srcキナーゼ、Ickおよびfyn;EGFファミリーのキナーゼ、たとえばc−erbB2キナーゼ(HER−2)、c−erbB3キナーゼ、c−erbB4キナーゼ;PDGFチロシンプロテインキナーゼファミリーのメンバー、たとえばPDGFレセプター、CSF−1、c−Kit、VEGF−RおよびFGF−R;およびインスリン−様成長因子Iレセプター(IGF−IR)キナーゼ、また、セリン/トレオニンキナーゼ、たとえばプロテインキナーゼC(これらはすべて、ヒト細胞を含む哺乳類細胞の増殖調節およびトランスフォーメーションにおいて役割を果たす。)を阻害する。
c−erbB2チロシンキナーゼ(HER−2)の阻害は、たとえば、EGF−R−PTK(C. House et al., Europ. J. Biochem. 140, 363-367 (1984) 参照)について使用された方法と同様に測定され得る。c−erbB2キナーゼを単離し、そしてその活性を、自体公知のプロトコルにしたがって、たとえばT. Akiyama et al., Science 232, 1644 (1986) にしたがって測定することができる。
したがって、上記のプロテインキナーゼ、とりわけ上記のチロシンおよび/またはセリン/トレオニンプロテインキナーゼ活性を阻害する式Iの化合物は、プロテインキナーゼ依存性疾患、とりわけc−MET、CDK−1、KDR、c−ablもしくはPKB、または上記のキナーゼの2種またはそれ以上の任意の組合せに依存する疾患の処置において使用され得る。プロテインキナーゼ依存性疾患は、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃(とりわけ胃腫瘍)、卵巣、大腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣または甲状腺の増殖性疾患、好ましくは良性またはとりわけ悪性腫瘍、さらに好ましくはカルシノーマ、肉腫、グリア芽腫、多発性骨髄腫または消化管癌、とりわけ大腸カルシノーマまたは結腸直腸腺癌、または頚部および頭部の腫瘍、表皮過増殖、とりわけ乾癬、前立腺肥大症、新生組織形成、とりわけ上皮性のもの、好ましくは乳房カルシノーマ、または白血病、とりわけc−Metが関係するものである。それらは腫瘍の減退を引き起こし、そして腫瘍転移の形成および(微小)転移の増殖を予防することができる。さらに、それらは表皮過増殖(たとえば乾癬)、前立腺肥大症(prostate hyperplasia)において、新生組織形成、とりわけ上皮性のもの、たとえば乳房カルシノーマの処置において、および白血病において使用され得る。いくつかのまたはとりわけ個々のチロシンプロテインキナーゼおよび/または(さらなる)セリン/トレオニンプロテインキナーゼが関与する限り、免疫系の疾患の処置において式Iの化合物を使用することも可能である;さらに、式Iの化合物は、少なくとも1つのチロシンプロテインキナーゼおよび/または(さらなる)セリン/トレオニンプロテインキナーゼによるシグナル伝達が関与する中枢または末梢神経系の疾患の処置において使用され得る。
とりわけc−Metの阻害を示す式Iの化合物は、結腸癌(転移、たとえば肝臓におけるものを含む)の、および非小細胞肺カルシノーマの処置において有用である。
式Iの化合物は、また、遺伝性腎乳頭カルシノーマ(Schmidt, L. et al. Nat. Genet. 16, 68-73, 1997)、ならびにc−METが変異(Jeffers, M. and Vande Woude, G. Oncogene 18, 5120-5125, 1999;およびその中で引用されている文献)または染色体再配置(たとえばTPR−MET;Cooper, C.S. et al. Nature 311, 29-33, 1984; Park, M. et al. Cell 45, 895-904, 1986)により過剰発現しているか、または構成的に活性化されている他の増殖性疾患の処置において使用され得る。
インビボで式Iの化合物の抗腫瘍活性を証明する実験も存在する:
ヒト膀胱腫瘍T24を皮下移植した雌性Balb/cヘアレスマウスを、抗腫瘍活性を測定するために使用することができる。第0日目に、経口フォレン(forene)麻酔した動物を用いて、約25mgの固形腫瘍を該動物の左脇腹の皮膚下に入れ、小さな切創を縫合クリップで塞ぐ。移植後第6日目に、当該マウスを無作為に6つの動物のグループに振り分け、そして処置を開始する。処置を、ジメチルスルホキシド/Tween80/塩化ナトリウム溶液中の式Iの化合物の経口、静脈または腹腔内投与で様々な投与量にて1日1回(またはより少ない頻度で)15日間行う。1週間に2回該腫瘍をスライドゲージで測定し、そして該腫瘍の体積を計算する。
A−431細胞系統の代わりとして、他の細胞系統を同じ方法で使用してもよい。たとえば:
・MDA−MB 468乳房腺癌細胞系統(ATCC受託番号HTB 132; In Vitro 14, 911-15 [1978]も参照);
・MDA−MB 231乳房腺癌細胞系統(ATCC受託番号HTB 26; In Vitro 12, 331 [1976]も参照);
・Colo 205結腸カルシノーマ細胞系統(ATCC受託番号CCL 222; Cancer Res. 38, 1345-55 [1978]も参照);
・DU145前立腺カルシノーマ細胞系統DU 145(ATCC受託番号HTB 81; Cancer Res. 37, 4049-58 [1978]も参照);および
・PC−3前立腺カルシノーマ細胞系統PC−3(とりわけ好適;ATCC受託番号CRL 1435; Cancer Res. 40, 524-34 [1980]も参照);
・A549ヒト肺腺カルシノーマ(ATCC受託番号CCL 185;Int.J.Cancer17,62-70 [1976] も参照)
・NCI−H596細胞系統(ATCC受託番号HTB 178; Science 246, 491-4 [1989]も参照);
・膵臓癌細胞系統SUIT−2(Tomioka et al., Cancer Res. 61, 7518-24 [2001]も参照)。
式Iの化合物は、原則として、当分野において既知の方法にしたがって製造され得る。
好ましくは、それらは、式II
Figure 0004707389
〔式中、x、y、R 、R、R、R、RおよびRは、それぞれ、式Iの化合物に関して記載したとおりであり、そしてyおよびRはそれぞれ以下の(a)、(b)または(c)にて定義したとおりである。〕
で示される化合物を、
(a)XがC=Oであり、そして、XとNを結ぶ式Iにおける破線が不存在であり、yが1であり、そしてRが水素または窒素に結合できる有機基である式Iの化合物の製造のために、式III
Figure 0004707389
〔式中、XはC=Oであり、そしてAは、それぞれ互いに独立して、カルボニル−活性基である。〕
で示される化合物の活性誘導体と反応させるか;
(b)XがC=Sであり、そして、XとNを結ぶ式Iにおける破線が不存在であり、yが1であり、そしてRが水素または窒素に結合できる有機基である式Iの化合物の製造のために、CSまたはCl−C(=S)−Clと反応させるか;あるいは
(c)Xが(CR)[ここで、Rは、水素、または有機もしくは無機基である。]である式Iの化合物(ただし、XとNを結ぶ破線が結合であり、その結果、Xが二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが0であるか、またはyが1であり、そして−Rが→Oであるものとする。)の製造のために、式IV
Figure 0004707389
〔式中、Rは、水素、または有機もしくは無機基である。〕
で示される化合物の活性誘導体と反応させ、
必要な場合、方法(a)から(c)における出発化合物に存在し、そして反応に関係すべきでない官能基は、保護された形態で存在し、そして存在する保護基を除去し、当該出発化合物は、また、塩の形態で存在し得(ただし、塩形成基が存在し、そして塩の形態での反応が可能であるものとする。);
そして、所望により、入手可能な式Iの化合物を異なる式Iの化合物に変換するか、入手可能な式Iの化合物の塩を遊離化合物または異なる塩に変換するか、あるいは入手可能な遊離の式Iの化合物を塩に変換し;そして/または入手可能な式Iの化合物の異性体の混合物を、個々の異性体に分離することにより製造される。
以下において、好適な条件、x、y、R、R、R、R、R、R6、、X、CactおよびRのさらなる詳細な記載は、特記しない限り、式Iの化合物について与えた意義を有する。
好適な反応条件の詳細な記載
(a)において記載した反応は、好ましくは当分野において既知の条件下で、とりわけ適当な溶媒、たとえばハロ−低級アルカン、たとえばジクロロメタン、または低級アルキルニトリル、たとえばアセトニトリル中で、そして上昇した温度、好ましくは40℃から反応混合物の還流温度にて、とりわけ還流下で行われる。式IIIの化合物において、各Aは、互いに独立して、好ましくはハロ、トリクロロメチル、スクシンイミドまたは1−イミダゾである。たとえば、式IIIの化合物がトリクロロメチル クロロホルメートである場合、該反応は、好ましくは適当な非プロトン性溶媒、たとえばハロゲン化炭化水素、たとえばジクロロメタン中無水条件下で0から50℃の間の好適な温度にて、たとえば室温にて行われる。
(b)において記載したCSまたはCl−C(=S)−Clとの反応は、好ましくは極性有機溶媒、とりわけアルコール中の塩基、とりわけ第三級アミン、たとえばトリ−低級アルキルアミン、好ましくはトリエチルアミン、またはピリジン、炭酸もしくは重炭酸アルカリ金属塩、たとえば炭酸水素ナトリウム、または金属水酸化物、とりわけアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムもしくはカリウムの存在下で、10℃および還流温度の間の温度にて、さらに好ましくは20℃および100℃の間の温度にて行われる。
(c)において記載した反応は、好ましくは溶媒または他の適当な溶媒または溶媒混合物として式IVの化合物の活性型誘導体(Cact=活性化されたCOOH;またはCHO)の存在下で、30℃から反応混合物の還流温度の間の好適な温度にて、さらに好ましくは還流下で行われる。式IVの活性型誘導体は、とりわけ式IVのカルボン酸のトリ−低級アルキル オルトエステル、とりわけトリ−エチル誘導体、たとえばオルトギ酸トリエチル(R=H)、またはスクシンイミド(R=スクシンイミド)またはイミダゾリド(R=1−イミダゾ)である。あるいは、式IVの酸の個々の反応性誘導体は、インシツ(in situ)で、たとえばポリリン酸(溶媒としても)の存在下で上昇した温度にて、たとえば100〜140℃の間の温度で形成される。
式Iの化合物は、異なる式Iの化合物に変換され得る。
とりわけ、以下の変換が興味深い。
がシアノまたはシアノ−低級アルキル置換基を有する式Iの化合物において、この置換基は、適当な触媒、たとえばラネー触媒、とりわけラネーニッケルの存在下での水素を用いる水素化により、適当な溶媒、たとえばアルコール、とりわけメタノールもしくはエタノール、または環状エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、またはこれらの混合物中でアンモニアの存在下にて、好ましくは0℃から50℃の間の温度で、たとえば室温でそれぞれアミノメチルまたはアミノメチル−低級アルキル基に変換され得る。
がシアノまたはシアノ−低級アルキル置換基を有するか、またはRがこれらの置換基のいずれか1つである式Iの化合物において、この置換基は、有機または無機酸のヒドロキシルアミン塩、たとえばヒドロキシルアミンハロゲニドとの反応により、極性溶媒、たとえばジ−低級アルキル低級アルカノイルアミド、とりわけジメチルホルムアミド中で、水の存在下にて、10および100℃の間の好適な温度で、たとえば20〜75℃で、塩基、とりわけ炭酸アルカリ金属塩、たとえば炭酸ナトリウムの存在下にてそれぞれN−ヒドロキシアミジノまたはN−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル基に変換され得る。
が2−ハロアリール、たとえば2−クロロフェニルである式Iの化合物において、ハロゲンは、適当な溶媒、たとえばアルコール、たとえばメタノール、またはN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド、たとえばジメチルホルムアミド、またはこれらの混合物中で水素および触媒、たとえば担体物質上の貴金属、たとえば活性炭上パラジウム(Pd−C)での水素化により、0および50℃の間の好適な温度にて、たとえば室温にて除去され得、Rがアリール、たとえばフェニルである対応する化合物になり得る。
ヒドロキシアミジノ置換基が(たとえば最後のパラグラフに記載したように)存在する式Iの化合物において、この置換基は、好ましくは上昇した温度、たとえば30および70℃の温度にて、たとえば50℃にて、酸、たとえば塩酸、および触媒、好ましくはラネー金属触媒、たとえばラネーニッケルの存在下での水素化により対応するアミジノ置換基に変換され得る。
xおよびyまたはこれらの一方が0である式Iの化合物は、過酸化物、とりわけペルオキシ安息香酸誘導体、たとえば3−クロロペルオキシ安息香酸の存在下、塩基、たとえばアルカリ金属炭酸塩、たとえば炭酸ナトリウムの存在下で、そして適当な溶媒、たとえばハロゲン化炭化水素、たとえばクロロホルムまたは塩化メチレン中での酸化により対応するN−オキシド化合物(x、yまたは両方=1、R=→O)に変換され得る。
xが1であり、そしてRが水素である式Iの化合物は、適当な溶媒、たとえばハロゲン化炭化水素、たとえば塩化メチレンまたはクロロホルム中で、好ましくは上昇した温度にて、たとえば還流下で、対応するアリールイソシアナート、とりわけベンゾイルイソシアナートとの反応により、xが0であり、そしてRがアリールカルボニルアミノである対応する化合物に変換され得る。
がアリールカルボニルアミノである式Iの化合物は、対応するアルコール中のアルカリ金属アルコラート、たとえばメタノール中のナトリウム メタノラートとの反応により、上昇した温度にて、たとえば還流下で、Rがアミノである対応する式Iの化合物に変換され得る。
Xが1であり、そしてRが水素である式Iの化合物は、極性溶媒、たとえばジ−低級アルキル アルカノイルアミド、たとえばジメチルホルムアミド中塩基、たとえば第三級窒素塩基、たとえばトリ−低級アルキルアミン、たとえばトリエチルアミンの存在下で、上昇した温度にて、たとえば80〜120℃の間の温度、たとえば100〜110℃の間の温度での金属シアニド、たとえばアルカリ金属シアニド、とりわけシアン化カリウムとの反応により、Xが0であり、そしてRがシアノである対応する化合物に変換され得る。
Xが1であり、そしてRが水素である式Iの化合物は、無機ハロゲン化物、たとえばPOClとの反応により、適当な溶媒、たとえばジ−低級アルキル アルカノイルアミド、たとえばジメチルホルムアミド、および芳香族炭化水素、たとえばトルエンの混合物中で、上昇した温度にて、たとえば50〜90℃の間で、Xが0であり、そしてRがハロである対応する化合物に変換され得る。
がハロである式Iの化合物は、適当な溶媒、たとえばアルコール、とりわけメタノールまたは2−エトキシエタノール中で、100〜130℃(必要ならば、密閉反応容器、たとえば密閉管中)での、それぞれ、対応する第1級または第2級アミンとの反応により、Rが低級アルキル、置換低級アルキル基、アリール、シクロアルキルおよびメルカプト−低級アルキルからなる群から選択される1または2の基により置換されたアミノである式Iの化合物に変換され得る。
Xが(CR)であり、そしてRがハロゲンである式Iの化合物は、Rが水素である対応する化合物から、対応するハロゲンスクシンイミド、とりわけN−ブロモスクシンイミドとの反応により、対応する鉄(III)ハロゲニド、とりわけFeBrの存在下で、適当な溶媒の不存在下または存在下にて、上昇した温度で、好ましくは還流下で、得られ得る。
Xが(CR)であり、そしてRがシアノである式Iの化合物は、Rが−CONHである対応する化合物から、無機酸ハロゲン化物、とりわけPOClとの反応により、適当な第3級アミン、とりわけピリジン中で、好ましくは上昇した温度にて、さらに好ましくは25〜80℃の間の温度で得られ得る。あるいは、該化合物は、(最後のパラグラフにおいて入手可能なような)Rが臭素である式Iの化合物から、CuCNおよび触媒、とりわけ、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム付加物および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、およびテトラエチルアンモニウムシアニドの存在下にて、適当な溶媒、たとえば環状エーテル、たとえばジオキサン中、100〜150℃の間の好適な温度(必要ならば密閉管中)、たとえば140℃での反応により得られ得る。
XがC=Oであり、yが1であり、そしてRが非置換または置換アルキル、とりわけ低級アルキルである式Iの化合物は、RがHである対応する式Iの化合物を、ハロゲニド、とりわけヨウ化物、たとえば低級アルキルヨウ化物で、強塩基、とりわけ水素化アルカリ金属、たとえば水素化ナトリウムの存在下にて、適当な非プロトン性溶媒、たとえばN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド中で、0〜50℃の範囲の好適な温度、たとえば室温にて、当該化合物に変換することにより得られ得る。
XがC=Oであり、yが1であり、そしてRがアリール、とりわけフェニルである式Iの化合物は、RがHである対応する式Iの化合物を、アリールボロン酸、とりわけフェニルボロン酸で、無水酢酸銅および第3級アミン、たとえばトリ−低級アルキルアミン、たとえばトリエチルアミンの存在下にて、適当な非プロトン性溶媒、とりわけハロゲン化炭化水素、たとえばジクロロメチレン中で、0〜50℃の間の好適な温度、たとえば室温にて当該化合物に変換することにより得られ得る。
少なくとも1つの塩形成基を有する式Iの化合物の塩は、自体公知の方法で製造され得る。たとえば、酸性基を有する式Iの化合物の塩は、たとえば、当該化合物を、金属化合物、たとえば適当な有機カルボン酸のアルカリ金属塩、たとえば2−エチルヘキサン酸のナトリウム塩で、有機アルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物、たとえば対応する水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩、たとえば水酸化、炭酸または重炭酸ナトリウムまたはカリウムで、対応するカルシウム化合物で、あるいはアンモニアまたは適当な有機アミンで処理することにより形成され得る。好ましくは、化学量論量または小過剰量の塩形成剤が使用される。式Iの化合物の酸付加塩は、通常の方法、たとえば当該化合物を酸または適当なアニオン交換試薬で処理することにより、得られる。酸性および塩基性塩形成基、たとえば遊離カルボキシ基および遊離アミノ基を含有する式Iの化合物の内部塩は、たとえば塩、たとえば酸付加塩の、等電点への中和(たとえば弱塩基を用いる中和)により、またはイオン交換剤での処理により形成され得る。
塩は、遊離化合物に通常の方法で変換され得る;金属およびアンモニウム塩は、たとえば、適当な酸での処理により変換され得、そして酸付加塩は、たとえば、適当な塩基性剤での処理により変換され得る。
本発明にしたがって入手可能な異性体の混合物は、個々の異性体に自体公知の方法で分離され得る;ジアステレオ異性体は、多相溶媒混合物間の分液、再結晶および/またはクロマトグラフ分離、たとえばシリカゲルを用いるもの、またはたとえば逆相カラムの中圧液体クロマトグラフィーにより分離され得、そしてラセミ体は、たとえば、光学的に純粋な塩形成試薬での塩の形成およびそのようにして得られたジアステレオ異性体の混合物の分離により、たとえば分別結晶化を用いて、または光学活性カラム物質でのクロマトグラフィーにより分離され得る。
中間体および最終生成物は、標準的方法、たとえばクロマトグラフ法、分配法、(再−)結晶化などにしたがって後処理および/または精製され得る。
出発物質
式II、IIIおよびIVで示される出発物質は、既知、商品として入手であり、そして/または当分野において既知の方法にしたがって製造され得る。
Rが水素であり、そして、yが1であ式IIの化合物は、好ましくは、適当な触媒、たとえば骨格ベースの(skeleton based)触媒、たとえばラネーニッケルの存在下、適当な溶媒、たとえばアルコール、たとえばメタノール中で水素を用いて、0〜50℃の間の好適な温度、たとえば室温にて式V
Figure 0004707389
〔式中、置換基および記号は、式Iの化合物(xは好ましくは0である)について定義したとおりである。〕
で示される化合物の水素化により製造される。
Rが窒素に結合できる有機基、とりわけ炭素で結合している(carbon-bound)ものである対応する式IIの化合物は、Rが水素であり、そしてyが1である(先行のパラグラフ参照)式IIの化合物を、式VI
Figure 0004707389
〔式中、Rは、炭素原子を介してLに結合した有機基であり、そしてLは脱離基、とりわけハロ、たとえば塩素、臭素またはヨウ素、またはアリールスルホニル、たとえばトルエンスルホニルである。〕
で示される化合物と、適当な溶媒中で、好ましくは第3級窒素塩基、たとえばピリジンまたはトリエチルアミンの存在下にて反応させることにより製造され得る。あるいは、Rが水素であり、そしてyが1である式IIの化合物を、式VI
Figure 0004707389
〔式中、Rは、炭素原子を介して基−CHOに結合した有機基である。〕
で示されるアルデヒドと反応させ、続いて得られたエナミンを適当な還元剤、たとえば錯体ヒドリド(complex hydride)、たとえば水素化シアノホウ素アルカリ金属、たとえば水素化シアノホウ素ナトリウムで、たとえば同じ溶媒中で、そして−10〜40℃の温度、たとえば10℃にて還元することができる。この総反応は、還元的アミノ化と要約される。
式Vの化合物は、好ましくは、式VII
Figure 0004707389
〔式中、Halはハロ、とりわけ塩素であり、そして他のおよび記号は式Iの化合物(xは好ましくは0である。)に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物を、式VIII
Figure 0004707389
〔式中、Rは式Iの化合物について定義したとおりである。〕
で示される化合物と、適当な溶媒、好ましくは低級アルキルカルボン酸、たとえば酢酸中で、10℃から反応混合物の還流温度の間の好適な温度、たとえば20〜140℃の温度にて反応させることにより製造される。
式VIIの化合物は、式IX
Figure 0004707389
〔式中、基および記号は、式Iの化合物(xは好ましくは0である。)に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物を、無機酸ハロゲン化物、とりわけPOCl(好ましくは溶媒無し)と、上昇した温度、たとえば100〜150℃の温度または還流下で反応させることにより製造され得る。
式IXの化合物は、当分野において既知であり、当分野において既知の方法にしたがって合成することができ、そして/または商品として入手可能である。たとえば、該化合物は、式X
Figure 0004707389
〔式中、基および記号は、式Iの化合物(xは好ましくは0である。)に関して示した意義を有する。〕
で示した化合物を、硝酸(水性)と、50〜100℃の間の好適な温度、たとえば85℃にて反応させることにより製造され得る。
あるいは、式IXの化合物、とりわけRが、式Iの化合物について与えた水素以外の意義の1つ、とりわけハロ、とりわけフッ素、アルコキシ、とりわけ低級アルコキシ、置換または好ましくは非置換アリール、とりわけフェニル、あるいは置換または好ましくは非置換アルキル、とりわけ低級アルキルを有し、そして他の基および記号が式Iの化合物(ただし、xは0である。)の化合物について定義したとおりである式IXの化合物は、式XI
Figure 0004707389
〔式中、基および記号は、式Iの化合物に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物を、カルボン酸の無水物、とりわけ無水酢酸と、好ましくはカルボン酸のアルカリ金属塩、たとえば酢酸カリウムの存在下で、50〜150℃の間の好適な温度、たとえば約100〜140℃で反応させることにより合成され得る。
が置換または好ましくは非置換アルキルであり、そして他の記号が式XIの化合物について示した意義を有する式XIの化合物は、たとえば、式XII
Figure 0004707389
〔式中、R、RおよびRは、式Iの化合物に関して示したとおりであり、とりわけそれぞれ水素であり、そしてRは、置換または好ましくは非置換アルキルである。〕
で示される化合物を、抱水クロラールと、硫酸アルカリ金属、たとえば硫酸ナトリウムの存在下、水性溶媒中で反応させ、その後、ヒドロキシルアミン塩、たとえば塩酸塩を添加し、そして濃硫酸で処理することにより得られ得る。その結果は、式XIII
Figure 0004707389
〔式中、基は、式XIIの化合物に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物である。次いで、この化合物を、過酸化物、好ましくは過酸化水素と、塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物の存在下にて、水性溶媒中で反応させると、式XIV
Figure 0004707389
〔式中、記号は、式XIIの化合物に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物を得る。次いで、式XIVの化合物を、ニトロメタンをアルカリ金属水酸化物、とりわけ水酸化ナトリウムの存在下、約0〜30℃の間の好適な温度、たとえば0℃から室温の間で反応させ、次いで生成物を約0℃に冷却して濃HClに注ぎ、そして式XIVの化合物、およびさらに濃HClを添加し、その後、0℃および室温の間の好適な温度にてさらに反応に付すことにより、対応する式XIの化合物へと反応させる。
が非置換または置換アリール、とりわけフェニルであり、そして他の基が、式XIで与えた意義を有する式XIの化合物は、たとえば、Rが非置換または置換アリールである上記の式XIVの化合物を反応させることにより製造され得る。式XIVの化合物のこのクラスは、既知であるか、または当分野において既知の方法にしたがって製造され得る。たとえば、Rがフェニルである式XIVの化合物は、式XV
Figure 0004707389
〔式中、Halはハロ、とりわけ臭素であり、そして他の記号は式Iの化合物について与えた意義を有する。〕
で示される化合物を、テトラキス−トリフェニルホスフィン−パラジウムと、適当な溶媒、たとえばジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド、とりわけジメチルホルムアミド中で、不活性ガス、たとえばアルゴン下で、塩基、たとえばアルカリ金属炭酸塩、好ましくは炭酸カリウムの存在下にて、50〜100℃の間の好適な温度、たとえば約80℃にて反応させることにより製造され得る。
がアルコキシ、とりわけ低級アルコキシである式XIの化合物は、式XVI
Figure 0004707389
〔式中、Halはハロ、好ましくは塩素であり、そして他の記号は式Iの化合物に関して示した意義を有する。〕
で示される化合物を、水酸化物塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムと、水性溶媒中で上昇した温度、たとえば還流下で、「Hal」の代わりにヒドロキシ基が存在する対応化合物へと反応させることにより製造され得る。次いで、このヒドロキシ化合物を、アルキルハロゲニドまたはアルキル アリールスルホネート、たとえばヨウ化アルキルと、適当な溶媒、たとえばジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミド、たとえばジメチルホルムアミド中で、塩基、たとえばアルカリ金属炭酸塩の存在下にて、40〜90℃の間の好適な温度、たとえば約75℃にて反応させることにより、式XVII
Figure 0004707389
〔式中、Alkはアルキルであり、そしてR、RおよびRは式Iの化合物について定義したとおりである。〕
で示される化合物へと変換される。次いで、式XVIIの化合物を、塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムと、適当な溶媒、たとえばアルコール、たとえばエタノール中で、0〜50℃の間の好適な温度、たとえば室温にて反応させることにより、遊離カルボン酸(式XVIIにおいてCOO−Alkの代わりにCOOH)に加水分解する。次いで、得られるカルボン酸中のニトロ基を、好ましくは、担体ベースの(carrier-based)触媒、たとえば活性炭担持パラジウムの存在下、適当な溶媒、たとえばアルコール、たとえばエタノール中で、0〜50℃の間の好適な温度、たとえば室温にて水素化することによりアミノ基に還元する。その結果は、Rがアルコキシであり、そして他の基が式Iの化合物について定義したとおりである上記の式XIVの化合物である。次いで、この化合物を、式XIの対応化合物への式XIVの化合物の反応に関して記載した方法と同様に、ニトロメタンなどとの反応により式XIの対応化合物に変換し得る。
がハロ、とりわけフッ素であり、そして他の記号が式XIの化合物に関して示した意義を有する式XIの化合物は、たとえば、式XIの対応化合物への式XIVの化合物の反応に関して記載した方法と同様に、Rがハロであり、そして他の記号が式XVで与えた意義を有する式XVの化合物を、ニトロメタンなどと反応させることにより変換し、式XIの対応化合物を得ることにより得られ得る。
他の出発物質は、当分野において既知であるか、当分野において既知の方法にしたがって、たとえば前記または実施例に記載した方法と同様に製造されるか、そして/または商品として入手可能である。
本発明は、また、新規出発物質および/または中間体、ならびにそれらの製造方法に関する。使用された出発物質および選択された反応条件は、好ましくは、好適と記載した化合物をもたらすものである。
追加的製造工程
所望により実施される追加的実施工程において、反応に関与すべきでない出発化合物の官能基は非保護型でまたはたとえば1個もしくはそれ以上の保護基で保護された型で存在させてもよい。次いで、この保護基を既知の方法の1つにしたがって完全にまたは部分的に除去する。
保護基およびその導入方法および除去方法は、たとえば「Protective Groups in Organic Chemistry」、Plenum Press, London, New York 1973、および「Methoden der organischen Chemie」, Houben-Weyl, 4th edition, Vol. 15/1, Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart 1974、およびTheodora W. Greene, 「Protective Groups in Organic Synthesis」, John Wiley & Sons, New York 1981 に記載されている。保護基の特性は、容易に除去できること、すなわち、たとえば加溶媒分解、還元、光分解またはあるいは生理学的条件による望ましからざる副次的反応の発生がないことである。
しかしながら、式Iで示される最終産物は、また、式Iで示される他の最終産物の製造のための出発物質における保護基として使用できる置換基を有してもよい。したがって、この文脈の範囲内では、式Iで示される特定な所望の最終産物を構成しない容易に除去できる基を、別段の記載がない限り「保護基」と名付ける。
一般的製造条件
以下の記載は、一般に、前記および後記のすべての方法に適用されるが、以上または以下において具体的に記載した反応条件が好適である。
上記の製造工程は、すべて、自体公知の反応条件で、好ましくは具体的に記載された条件で、溶媒または希釈剤、好ましくは使用される試薬に対して不活性であり、そしてそれらを溶かす溶媒または希釈剤の不存在下または通常、存在下で、反応の性質に依存して、触媒、縮合剤または中和剤、たとえばイオン交換剤、たとえばカチオン交換剤、たとえばH形態のもの、および/または反応剤の不存在下または存在下で、低温、常温または高温で、たとえば約−100℃〜約190℃、好ましくは約−80℃〜約150℃、たとえば−80〜−60℃の範囲の温度、室温、−20〜40℃または還流温度で、大気圧下、または密閉容器中、適当な場合には加圧下、および/または不活性雰囲気中、たとえばアルゴンまたは窒素雰囲気下で行われ得る。
反応のすべての段階で、形成された異性体の混合物は、たとえば「追加的製造工程」で記載した方法と同様に、個々の異性体、たとえばジアステレオ異性体もしくはエナンチオマーに、または異性体の所望の任意の混合物、たとえばラセミ体もしくはジアステレオ異性体の混合物に分離され得る。
あらゆる特定の反応に適したこれらの溶媒は、方法の記載において特記しない限り、具体的に記載したものまたは、たとえば、水、エステル、たとえば低級アルキル−低級アルカノエート、たとえば酢酸エチル、エーテル、たとえば脂肪族エーテル、たとえばジエチルエーテル、もしくは環状エーテル、たとえばテトラヒドロフランもしくはジオキサン、液体芳香族炭化水素、たとえばベンゼンもしくはトルエン、アルコール、たとえばメタノール、エタノール、または1−もしくは2−プロパノール、ニトリル、たとえばアセトニトリル、ハロゲン化炭化水素、たとえば塩化メチレンもしくはクロロホルム、酸アミド、たとえばジメチルホルムアミドもしくはジメチルアセトアミド、塩基、たとえば複素環窒素塩基、たとえばピリジンもしくはN−メチルピロリジン−2−オン、カルボン酸無水物、たとえば低級アルカン酸無水物、たとえば無水酢酸、環状、直鎖もしくは分枝鎖炭化水素、たとえばシクロヘキサン、ヘキサンもしくはイソペンタン、あるいはこれらの溶媒の混合物、たとえば水性溶液を含む。かかる溶媒混合物は、また、後処理において、たとえばクロマトグラフィーまたは分液において使用され得る。
これらの化合物(それらの塩を含む)は、また、水和物の形態で得られ得るか、またはそれらの結晶は、たとえば、結晶化に使用された溶媒を含み得る。異なる結晶形も存在し得る。
本発明は、工程の任意の段階で中間体として入手可能な化合物が出発物質として使用され、そして残りの工程が行われるか、あるいは出発物質が反応条件下で形成されるか、または誘導体の形態で、たとえば保護された形態もしくは塩の形態で使用されるか、あるいは本発明の工程により入手可能な化合物が工程条件下で製造され、そしてさらにインシツ(in situ)で処理される、これらの形態の製法にも関する。本発明の製法において、とりわけ有用と最初に記載した式Iの新規化合物をもたらす出発物質が、好ましくは使用される。実施例において記載したのと同様の反応条件が特に好適である。
本発明の好適な実施態様
本発明は、とりわけ、プロテインキナーゼ依存性疾患の処置における、またはプロテインキナーゼ依存性疾患の処置用医薬調製物の製造のための、式I
〔式中、
xおよびyは、それぞれ互いに独立して、0または1であり、
は、窒素に結合できる有機基であり、
Xは、C=O(とりわけ好適)またはC=S(ただし、XとNを結ぶ破線は不存在であり、その結果、Xは単結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yは1であり、そしてRは水素または窒素に結合できる有機基であるものとする。)であるか;
あるいはXは、(CR)[ここで、Rは、水素、または有機もしくは無機基である。]であり(ただし、XとNを結ぶ破線は結合であり、その結果、Xは二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yは0であるか、またはyは1であり、そして−Rは→Oであるものとする。);
そしてR、R、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、有機基または水素または無機基である。〕
で示される化合物または医薬上許容されるその塩の使用、あるいは当該疾患の処置方法であって、かかる処置を必要としている温血動物、とりわけヒトに、式Iの化合物を投与することを含んでなる方法に関する。チロシンキナーゼ依存性疾患は、好ましくは、(とりわけ異常に高度に発現した)c−MET−、CDK1−、KDR−、Abl−またはPKB/Akt(=PKB)−依存性疾患または前記のキナーゼのいずれか2つもしくはそれ以上に依存する疾患に依存するものである。
式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩において、
xおよびyが、それぞれ互いに独立して、0または1であり、
が、フェニルまたはフェニル−低級アルキルであり、これらはそれぞれ、フェニル基が、非置換であるか、あるいはハロゲン、とりわけフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、低級アルキル、とりわけメチルまたはエチル、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、C−C14−アリール、とりわけフェニル、ヒドロキシ−低級アルキル、とりわけ2−ヒドロキシエチルまたはヒドロキシメチル、アミノ、アミノ−低級アルキル、とりわけアミノメチルまたは2−アミノエチル、アミジノ、N−ヒドロキシ−アミジノ、アミジノ−低級アルキル、たとえば2−アミジノエチル、N−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル、とりわけN−ヒドロキシ−アミジノ−メチルまたは−2−エチル、シアノ−低級アルキル、とりわけシアノメチル、およびシアノから独立して選択される3までの基により置換されているか;
あるいはRがC−C−シクロアルキル、とりわけシクロヘキシル、またはヒドロキシ−C−C−シクロアルキル、とりわけヒドロキシ−シクロヘキシルであり;
Xが、C=OまたはC=S[ただし、XとNを結ぶ破線が不存在であり、その結果、Xが単結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが1であり、そしてRが水素;低級アルキル、とりわけメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2,2−ジメチルプロピルまたは2−エチル−n−ブチル;モノ−もしくはジ−ヒドロキシ−低級アルキル、とりわけ2,3−ジヒドロキシ−プロピルまたは3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル;C−C14−アリール(これは、非置換であるか、または低級アルキル、とりわけメチルもしくはエチル、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ハロゲン、とりわけ塩素、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ、とりわけメトキシおよびニトロから選択される1〜3個の置換基により置換されている。);C−Cシクロアルキル、とりわけシクロプロピルメチルまたはシクロヘキシルメチル;またはフラニル−低級アルキル、とりわけ3−フラニル−メチルであるものとする。]であるか;
あるいはXが、(CR)[ここで、Rは、水素、または窒素と結合できる有機もしくは無機基である。]であり(ただし、XとNを結ぶ破線が結合であり、その結果、Xが二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが0であるか、またはyが1であり、そして−Rが→Oであるものとする。);
が水素であり、
が水素、低級アルキル、とりわけエチル、ハロ、とりわけフッ素、塩素または臭素、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、または非置換もしくは置換C−C14−アリール、とりわけフェニル、ヒドロキシフェニルまたはメトキシフェニルであり;
が水素またはハロ、とりわけ塩素であり、
が水素または低級アルコキシ、とりわけn−低級ヘキシルオキシであり、そして
が水素、ハロ、とりわけ塩素、C−C14−アリール、とりわけフェニル、C−C−シクロアルキル、とりわけシクロプロピル、アミノ、低級アルキル−アミノ、とりわけメチルアミノまたはn−ブチルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、とりわけ2−ヒドロキシエチル−アミノまたはC−C14−アリールカルボニルアミノ、とりわけベンゾイルアミノである、先行するパラグラフに記載の使用または方法がさらに好適である。
また、プロテインキナーゼ依存性疾患、とりわけ、(とりわけ異常に高度に発現した)c−MET−、CDK1−、KDR−、Abl−またはPKB/Akt(=PKB)−依存性疾患または前記のキナーゼのいずれか2つもしくはそれ以上に依存する疾患に依存するものの処置において使用するための、先行する2つのパラグラフにおいて示した式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩も好適である。
温血動物、とりわけヒトの診断的または治療的処置において使用するための、XがC=Oであり、そして他の基は式Iで定義したとおりである式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩がとりわけ好適である。
xおよびyが、それぞれ互いに独立して、0または1であり、
が、フェニルまたはフェニル−低級アルキルであり、これらはそれぞれ、フェニル基が、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ヒドロキシ、C−C14−アリール、とりわけフェニル、アミノ、アミノ−低級アルキル、とりわけアミノメチルまたは2−アミノエチル、アミジノ、N−ヒドロキシ−アミジノ、アミジノ−低級アルキル、たとえば2−アミジノエチル、N−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル、とりわけN−ヒドロキシ−アミジノ−メチルまたは−2−エチル、シアノ−低級アルキル、とりわけシアノメチル、およびシアノから独立して選択される3までの基により置換されているか;
あるいはRがC−C−シクロアルキル、とりわけシクロヘキシル、またはヒドロキシ−C−C−シクロアルキル、とりわけヒドロキシ−シクロヘキシルであり;
Xが、C=OまたはC=S(ただし、XとNを結ぶ破線が不存在であり、その結果、Xが単結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが1であり、そしてRが水素;低級アルキル、とりわけメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2,2−ジメチルプロピルまたは2−エチル−n−ブチル;モノ−もしくはジ−ヒドロキシ−低級アルキル、とりわけ2,3−ジヒドロキシ−プロピルまたは3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル;C−C14−アリール(これは、非置換であるか、または低級アルキル、とりわけメチルもしくはエチル、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ハロゲン、とりわけ塩素、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ、とりわけメトキシおよびニトロから選択される1〜3個の置換基により置換されている。);C−Cシクロアルキル、とりわけシクロプロピルメチルまたはシクロヘキシルメチル;またはフラニル−低級アルキル、とりわけ3−フラニル−メチルであるものとする。)であるか;
あるいはXが、(CR)[ここで、Rは、水素、または窒素と結合できる有機もしくは無機基である。]であり(ただし、XとNを結ぶ破線が結合であり、その結果、Xが二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが0であるか、またはyが1であり、そして−Rが→Oであるものとする。);
が水素であり、
が水素、低級アルキル、とりわけエチル、ハロ、とりわけフッ素、塩素または臭素、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、または非置換もしくは置換C−C14−アリール、とりわけフェニル、ヒドロキシフェニルまたはメトキシフェニルであり;
が水素またはハロ、とりわけ塩素であり、
が水素または低級アルコキシ、とりわけn−低級ヘキシルオキシであり、そして
が水素、ハロ、とりわけ塩素、C−C14−アリール、とりわけフェニル、C−C−シクロアルキル、とりわけシクロプロピル、アミノ、低級アルキル−アミノ、とりわけメチルアミノまたはn−ブチルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、とりわけ2−ヒドロキシエチル−アミノまたはC−C14−アリールカルボニルアミノ、とりわけベンゾイルアミノである、式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩自体;あるいは温血動物、とりわけヒトの診断的または治療的処置において使用するための前記化合物がさらに好適である。
プロテインキナーゼ依存性疾患の処置において使用するための、式I
〔式中、
xおよびyが、それぞれ互いに独立して、0または1であり、
が、フェニルまたはフェニル−低級アルキルであり、これらはそれぞれ、フェニル基が、非置換であるか、あるいはハロゲン、とりわけフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、低級アルキル、とりわけメチルまたはエチル、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、C−C14−アリール、とりわけフェニル、ヒドロキシ−低級アルキル、とりわけ2−ヒドロキシエチルまたはヒドロキシメチル、アミノ、アミノ−低級アルキル、とりわけアミノメチルまたは2−アミノエチル、アミジノ、N−ヒドロキシ−アミジノ、アミジノ−低級アルキル、たとえば2−アミジノエチル、N−ヒドロキシアミジノ−低級アルキル、とりわけN−ヒドロキシ−アミジノ−メチルまたは−2−エチル、シアノ−低級アルキル、とりわけシアノメチル、およびシアノから独立して選択される3までの基により置換されているか;
あるいはRがC−C−シクロアルキル、とりわけシクロヘキシル、またはヒドロキシ−C−C−シクロアルキル、とりわけヒドロキシ−シクロヘキシルであり;
Xが、C=OまたはC=S[ただし、XとNを結ぶ破線が不存在であり、その結果、Xが単結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが1であり、そしてRが水素;低級アルキル、とりわけメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2,2−ジメチルプロピルまたは2−エチル−n−ブチル;モノ−もしくはジ−ヒドロキシ−低級アルキル、とりわけ2,3−ジヒドロキシ−プロピルまたは3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル;C−C14−アリール(これは、非置換であるか、または低級アルキル、とりわけメチルもしくはエチル、ハロ−低級アルキル、とりわけトリフルオロメチル、ハロゲン、とりわけ塩素、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ、とりわけメトキシおよびニトロから選択される1〜3個の置換基により置換されている。);C−Cシクロアルキル、とりわけシクロプロピルメチルまたはシクロヘキシルメチル;またはフラニル−低級アルキル、とりわけ3−フラニル−メチルであるものとする。]であるか;
あるいはXが、(CR)[ここで、Rは、水素、または窒素と結合できる有機もしくは無機基である。]であり(ただし、XとNを結ぶ破線が結合であり、その結果、Xが二重結合を介して隣のNと結合するものとし、かつ、yが0であるか、またはyが1であり、そして−Rが→Oであるものとする。);
が水素であり、
が水素、低級アルキル、とりわけエチル、ハロ、とりわけフッ素、塩素または臭素、低級アルコキシ、とりわけメトキシ、または非置換もしくは置換C−C14−アリール、とりわけフェニル、ヒドロキシフェニルまたはメトキシフェニルであり;
が水素またはハロ、とりわけ塩素であり、
が水素または低級アルコキシ、とりわけn−低級ヘキシルオキシであり、そして
が水素、ハロ、とりわけ塩素、C−C14−アリール、とりわけフェニル、C−C−シクロアルキル、とりわけシクロプロピル、アミノ、低級アルキル−アミノ、とりわけメチルアミノまたはn−ブチルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、とりわけ2−ヒドロキシエチル−アミノまたはC−C14−アリールカルボニルアミノ、とりわけベンゾイルアミノである。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩もさらに好適である。
XがC=Oであり、そして基および記号x、y、R、R〜Rが式Iで定義したものである、式Iの化合物、または(とりわけ医薬上許容される)その塩が非常に好適である。
処置されるべき疾患が脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃(とりわけ胃腫瘍)、卵巣、大腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣または甲状腺の増殖性疾患、好ましくは良性またはとりわけ悪性腫瘍、さらに好ましくはカルシノーマ、肉腫、グリア芽腫、多発性骨髄腫または消化管癌、とりわけ大腸カルシノーマまたは結腸直腸腺癌、または頚部および頭部の腫瘍、表皮過増殖、とりわけ乾癬、前立腺肥大症、新生組織形成、とりわけ上皮性のもの、好ましくは乳房カルシノーマ、または白血病、とりわけc−Metが関係するものである、「発明の好適な実施態様」の第1または第2パラグラフに記載した使用、または「発明の好適な実施態様」の第3および第4パラグラフもしくは先行する3つのパラグラフのいずれか1つに記載した化合物が非常に好適である。
以下の「実施例」で証明されるような、式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩の本発明にしたがう使用が最も好適である。
温血動物、とりわけヒトの治療的または診断的処置において使用するための式Iの新規化合物、または医薬上許容されるその塩;あるいはプロテインキナーゼ依存性疾患の処置における、または当該疾患の処置用医薬調製物の製造のための、かかる式Iの新規化合物、または医薬上許容されるその塩の使用がとりわけ好適である。
プロテインキナーゼ依存性疾患、とりわけ増殖性疾患の処置用医薬組成物の製造のための、1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンおよび1−n−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンからなる群から選択される、式Iの化合物または医薬上許容されるその塩の使用もまた、とりわけ好適である。
以下の実施例において記載した式Iの新規化合物、またはその塩、とりわけ医薬上許容される塩は、さらに、最も特に好適である。
医薬組成物
本発明は、また、式Iの化合物を含んでなる医薬組成物、治療的(また、本発明のより広い態様において防御的)処置におけるそれらの使用、またはプロテインキナーゼ依存性疾患、とりわけ上記の好適な疾患の処置方法、当該使用のための化合物、およびとりわけ当該使用のための、医薬調製物の製造に関する。
本発明の薬理学的に許容される化合物は、たとえば、かなりの量の1またはそれ以上の無機または有機固体または液体の医薬上許容される担体とともにまたは混合して、活性成分として有効量の式Iの化合物、または医薬上許容されるその塩を含んでなる医薬組成物の製造のために使用され得る。
本発明は、また、処置または本発明のより広い態様において、プロテインキナーゼ活性の阻害に応答する疾患の予防(=に対する防御)のための、とりわけヒトへの(または温血動物、とりわけヒト、たとえばリンパ球に由来する細胞もしくはセルラインへの)投与に適した医薬組成物であって、少なくとも1種の医薬上許容される担体とともに、当該阻害に有効な量の式Iの化合物または医薬上許容されるその塩を含んでなる医薬組成物に関する。
本発明の医薬組成物は、温血動物(とりわけヒト)への経腸、たとえば経鼻、経直腸もしくは経口、または非経腸、たとえば筋肉内もしくは静脈内投与のためのものであって、単独またはかなりの量の医薬上許容される担体とともに有効量の薬理活性成分を含むものである。活性成分の用量は、温血動物の種、体重、年齢および個々の病状、個々の薬物動態データ、処置されるべき疾患および投与様式に依存する。
本発明は、プロテインキナーゼの阻害に応答する疾患の処置方法であって;(前記の疾患に対して)予防上またはとりわけ治療上有効量の本発明の式Iの化合物を、とりわけ、前記の疾患の1つのためにかかる処置を必要とする温血動物、たとえばヒトに投与することを含んでなる方法に関する。
温血動物、たとえば約70kg体重のヒトに投与されるべき式Iの化合物または医薬上許容されるその塩の用量は、好ましくは約3mg〜約10g、さらに好ましくは約10mg〜約1.5g、最も好ましくは約100mg〜約1000mg/ヒト/日であり、好ましくは、1〜3の単回用量(これは、たとえば、同じサイズであってもよい。)に分割される。通常、子供は、成人の用量の半分を投与される。
医薬組成物は、約1%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%の活性成分を含んでなる。本発明の医薬組成物は、たとえば、単位用量形態、たとえばアンプル剤、バイアル剤、坐剤、糖衣錠、錠剤またはカプセル剤の形態であり得る。
本発明の医薬組成物は、自体公知の方法で、たとえば慣用的溶解、凍結乾燥、混合、造粒または糖衣化により製造される。
活性成分の溶液、および懸濁液、ならびにとりわけ等張水溶液または懸濁液が、好ましくは使用され、それは、たとえば使用前に製造される溶液または懸濁液のために、単独または担体、たとえばマンニトールとともに活性成分を含む凍結乾燥組成物の場合において可能である。医薬組成物は、滅菌されてもよく、そして/または賦形剤、たとえば保存剤、安定剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節する塩、および/または緩衝剤を含んでもよく、そして自体公知の方法、たとえば通常の溶解および凍結乾燥法によって製造される。該溶液または懸濁液は、増粘剤、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンを含み得る。
油中懸濁液は、油成分として注射用に通例の植物油、合成油または半合成油を含む。これに関しては、所望であれば抗酸化剤、たとえばビタミンE、β−カロテンまたは3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンとともに、酸性成分として、8〜22個、とりわけ12〜22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸、たとえばラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、またはその対応する不飽和酸、たとえばオレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸もしくはリノール酸を含む液体脂肪酸エステルが特に挙げられる。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分としては、最大6個の炭素原子を有し、そしてモノ−またはポリ−、たとえばモノ−、ジ−またはトリ−ヒドロキシ、アルコール、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールもしくはペンタノール、またはそれらの異性体があるが、とりわけグリコールおよびグリセロールである。したがって脂肪酸エステルとしては以下のもの:オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、「Labrafil M 2375」(ポリオキシエチレングリセロールトリオレエート、Gattefosse, Paris)、「Miglyol 812」(C〜C12の鎖長の飽和脂肪酸からなるトリグリセリド、Huels AG, Germany)が挙げられるが、とりわけ植物油、たとえば綿実油、アーモンド油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油であり、さらにとりわけラッカセイ油である。
注射用組成物は、無菌条件下で通常の方法で製造される;同じことが、また、たとえばアンプルまたはバイアルに組成物を充填すること、およびその容器を密封することにも当てはまる。
経口投与用医薬組成物は、たとえば活性成分を固体担体と配合し、所望により得られた混合物を造粒し、そして所望によりまたは要すればさらなる賦形剤を添加した後に混合物を加工し、錠剤、糖衣錠核またはカプセル剤を形成することで得られる。それらを、一定量の活性成分の拡散または放出を可能にする可塑性担体に組み込むことも可能である。
好適な担体は、とりわけ増量剤(filler)、たとえば糖類、たとえばラクトース、サッカロース、マンニトールもしくはソルビトール、セルロース調製物、および/またはリン酸カルシウム、たとえばリン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウム、および結合剤、たとえばスターチペースト、たとえばトウモロコシ、コムギ、コメもしくはジャガイモスターチを用いたもの、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン、および/または所望により崩壊剤、たとえば上記のデンプン、および/またはカルボキシメチルスターチ、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸もしくはその塩、たとえばアルギン酸ナトリウムである。賦形剤は、とりわけ流動調節剤(flow conditioner)および滑沢剤、たとえばケイ酸、タルク、ステアリン酸またはその塩、たとえばステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウム、および/またはポリエチレングリコールである。
糖衣錠核は、適当な、所望により腸溶性のコーティングが施され、とりわけアラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/もしくは二酸化チタンを含んでいてもよい濃縮糖溶液、あるいは適当な有機溶媒中のコーティング溶液、あるいは腸溶性コーティングの製造のために、適当なセルロース調製物、たとえばエチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの溶液が使用される。
カプセル剤は、ゼラチンからなる乾燥充填カプセル(dry-filled capsule)、ならびにゼラチンおよび可塑剤、たとえばグリセロールまたはソルビトールからなる軟質の封入カプセルである。乾燥充填カプセルは、増量剤、たとえばラクトース、結合剤、たとえばスターチ、および/または滑沢剤、たとえば、タルクもしくはステアリン酸マグネシウム、および所望により安定剤とともに顆粒の形態の活性成分を含み得る。軟カプセルにおいて、活性成分を、好ましくは、適当な油性賦形剤、たとえば油脂、パラフィン油もしくは液体ポリエチレングリコールに溶解または懸濁させ、そこへ安定剤および/または抗生剤を添加することも可能である。たとえば同定のため、あるいは異なる用量の活性成分を表示するために、染料または色素を錠剤または糖衣錠コーティングまたはカプセル剤外被に添加してもよい。
式Iの化合物は、また、他の抗増殖剤と組み合わせて有利に使用され得る。かかる抗増殖剤としては、アロマターゼインヒビター、抗エストロゲン剤、トポイソメラーゼIインヒビター、トポイソメラーゼIIインヒビター、微小管活性化剤、アルキル化剤、ヒストンデアセチラーゼインヒビター、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター、COX−2インヒビター、MMPインヒビター、mTORインヒビター、抗腫瘍代謝拮抗剤、白金化合物、プロテインキナーゼ活性を減少させる化合物およびさらなる抗血管形成化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン剤、ベンガミド(bengamides)、ビスホスホネート、抗増殖性抗体およびテモゾロマイド(TEMODAL(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される「アロマターゼインヒビター」なる用語は、エストロゲン生成、すなわち基質アンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物に関する。当該用語には、ステロイド、とりわけエキセメスタンおよびホルメスタン(formestane)および特に、非ステロイド、とりわけアミノグルテチミド、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、および特にとりわけレトロゾール(letrozole)が含まれるが、これらに限定されるわけではない。エキセメスタンは、たとえば、AROMASIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ホルメスタンは、たとえば、LENTARON(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ファドロゾールは、たとえば、AFEMA(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。アナストロゾールは、たとえば、ARIMIDEX(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。レトロゾールは、たとえば、FEMARA(商標)またはFEMAR(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。アミノグルテチミドは、たとえば、ORIMETEN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
アロマターゼインヒビターである抗腫瘍剤を含む本発明の組合せ剤は、ホルモンレセプター陽性乳房腫瘍の処置に特に有効である。
本明細書において使用される「抗エストロゲン剤」なる用語は、エストロゲンレセプターレベルでエストロゲンの作用に拮抗する化合物に関する。当該用語は、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェンヒドロクロリドを包含するがこれらに限定されるわけではない。タモキシフェンは、たとえば、NOLVADEX(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ラロキシフェンヒドロクロリドは、たとえば、EVISTA(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。フルベストラントは、米国特許第4,659,516号に開示されているように製剤化するか、または、たとえば、FASLODEX(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
本明細書において使用される「トポイソメラーゼIインヒビター」なる用語は、トポテカン、イリノテカン、9−ニトロカンプトテシンおよび高分子カンプトテシン抱合体PNU−166148(WO 99/17804における化合物A1)を包含するが、それらに限定されるわけではない。イリノテカンは、たとえば、CAMPTOSAR(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。トポテカンは、たとえば、HYCAMTIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
本明細書において使用される「トポイソメラーゼIIインヒビター」なる用語は、アントラサイクリン類のドキソルビシン(リポソーム製剤、たとえばCAELYX(商標)を含む。)、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノン類のミトキサントロンおよびロソキサントロン(losoxantrone)、ならびにポドフィロトキシン類のエトポシドおよびテニポシドを含むが、これらに限定されるわけではない。エトポシドは、たとえば、ETOPOPHOS(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。テニポシドは、たとえば、VM 26−BRISTOL(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ドキソルビシンは、たとえば、ADRIBLASTIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。エピルビシンは、たとえば、FARMORUBICIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。イダルビシンは、たとえば、ZAVEDOS(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ミトキサントロンは、たとえば、NOVANTRON(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
「微小管活性化剤」なる用語は、微小管安定化および微小管脱安定化剤を意味し、タキサン類のパクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド類、たとえばビンブラスチン、とりわけ硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、とりわけ硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン、ディスコデルモリドおよびエポチロン類、たとえばエポチロンBおよびDを含むが、これらに限定されるわけではない。ドセタキセルは、たとえば、TAXOTERE(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。硫酸ビンブラスチンは、たとえば、VINBLASTIN R.P.(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。硫酸ビンクリスチンは、たとえば、FARMISTIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。ディスコデルモリドは、米国特許第5,010,099号に開示されているように得ることができる。
本明細書において使用される「アルキル化剤」なる用語は、シクロホスファミド、イフォスファミドおよびメルファランを含むが、これらに限定されるわけではない。シクロホスファミドは、たとえば、CYCLOSTIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。イフォスファミドは、HOLOXAN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
「ヒストンデアセチラーゼインヒビター」なる用語は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物を意味する。
「ファルネシルトランスフェラーゼインヒビター」なる用語は、ファルネシルトランスフェラーゼを阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物を意味する。
「COX−2インヒビター」なる用語は、シクロオキシゲナーゼ2型酵素(COX−2)を阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物、たとえばセレコキシブ(Celebrex(登録商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))およびルミラコキシブ(COX189)を意味する。
「MMPインヒビター」なる用語は、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物を意味する。
「mTORインヒビター」なる用語は、ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)を阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物、たとえば、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI−779およびABT578を意味する。
「抗腫瘍性代謝拮抗薬」なる用語は、5−フルオロウラシル、テガフール、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、燐酸フルダラビン、フルオロウリジン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、エダトレキサートおよびそのような化合物の塩、ならびZD 1694(RALTITREXED(商標))、LY231514(ALIMTA(商標))、LY264618(LOMOTREXOL(商標))およびOGT719を含むが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される「白金化合物」なる用語は、カルボプラチン、シスプラチンおよびオキサリプラチンを含むが、これらに限定されるわけではない。カルボプラチンは、たとえば、CARBOPLAT(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。オキサリプラチンは、たとえば、ELOXATIN(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
本明細書において使用される「プロテインキナーゼ活性を減少させる化合物および抗血管形成化合物」なる用語は、たとえば血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮増殖因子(EGF)およびc−Src、プロテインキナーゼC、血小板由来増殖因子(PDGF)、Bcr−Abl、c−Kit、Flt−3、およびインスリン様増殖因子Iレセプター(IGF−IR)およびサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性を減少させる化合物、ならびにプロテインキナーゼ活性を減少させることとは別の作用機構を有する抗血管形成化合物を含むが、これらに限定されるわけではない。
VEGFの活性を減少させる化合物は、とりわけ、VEGFレセプター、とりわけVEGFレセプターのチロシンキナーゼ活性、を阻害する化合物、およびVEGFに結合する化合物、特に、WO 98/35958(式Iの化合物を記載している)、WO 00/09495、WO 00/27820、WO 00/59509、WO 98/11223、WO 00/27819、WO 01/55114、WO 01/58899およびEP 0769947に総称的および具体的に開示されている化合物、タンパク質およびモノクローナル抗体;M.Prewettら、Cancer Research 59(1999)5209−5218、F.Yuanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,第93巻、p.14765−14770、1996年12月、Z.Zhuら、Cancer Res.58,1998,3209−3214、およびJ.Mordentiら、Toxicologic Pathology、第27巻、No.1,p14−21,1999;WO 00/37502およびWO 94/10202に開示されている化合物;M.S.O’Reillyら、Cell 79,1994,315−328に開示されているAngiostatin(商標);および、M.S.O’Reillyら、Cell 88,1997,277−285に開示されているEndostatin(商標)であり;
EGFの活性を減少させる化合物は、とりわけ、EGFレセプター、とりわけEGFレセプターのチロシンキナーゼ活性、を阻害する化合物、およびEGFに結合する化合物、特に、WO 97/02266(式IVの化合物を記載している)、EP 0564409、WO 99/03854、EP 0520722、EP 0566226、EP 0787722、EP 0837063、WO 98/10767、WO 97/30034、WO 97/49688、WO 97/38983、およびとりわけWO 96/33980に総称的および具体的に開示されている化合物であり;
c−Srcの活性を減少させる化合物は、下記に定義するc−Srcプロテインチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、およびWO 97/07131およびWO 97/08193に開示されているようなSH2相互作用インヒビターを含むが、これらに限定されるわけではなく;
c−Srcプロテインチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物は、ピロロピリミジンの構造クラスに属する化合物、とりわけ、ピロロ[2,3−d]ピリミジン、プリン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジン、およびピリドピリミジン、とりわけピリド[2,3−d]ピリミジンを含むが、これらに限定されるわけではない。好ましくは、この用語は、WO 96/10028、WO 97/28161、WO 97/32879およびWO 97/49706に開示されている化合物を意味し;
プロテインキナーゼCの活性を減少させる化合物は、とりわけ、EP 0296110(WO 00/48571において記載された医薬調製物)において開示されたスタウロスポリン誘導体(該化合物は、プロテインキナーゼCインヒビターである。)であり;
プロテインキナーゼ活性を減少させ、そして本発明の化合物と組み合わせても使用され得るさらに特異的な化合物は、イマチニブ(Gleevec(登録商標)/Glivec(登録商標))、PKC412、Iressa(商標)(ZD1839)、PKI166、PTK787、ZD6474、GW2016、CHIR−200131、CEP−7055/CEP−5214、CP−547632、KRN−633およびSU5416であり;
プロテインキナーゼ活性を減少させることとは別の作用機構を有する抗血管形成化合物は、サリドマイド(THALOMID)、セレコキシブ(Celebrex)およびZD6126を含むが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される「ゴナドレリンアゴニスト」なる用語は、アバレリクス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンを含むが、これらに限定されるわけではない。ゴセレリンは、米国特許第4,100,274号に開示されており、そしてたとえば、ZOLADEX(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。アバレリクスは、たとえば、米国特許第5,843,901号に開示されているように製剤化することできる。
本明細書において使用される「抗アンドロゲン剤」なる用語は、たとえば、米国特許第4,636,505号に開示されているように製剤化できるビカルタミド(CASODEX(商標))を含むが、これに限定されるわけではない。
「ベンガミド」なる用語は、ベンガミドおよび抗増殖特性を有するその誘導体を意味する。
本明細書において使用される「ビスホスホネート」なる用語は、エトリドン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を含むが、これらに限定されるわけではない。「エトリドン酸」は、たとえば、DIDRONEL(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「クロドロン酸」は、たとえば、BONEFOS(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「チルドロン酸」は、たとえば、SKELID(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「パミドロン酸」は、たとえば、AREDIA(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「アレンドロン酸」は、たとえば、FOSAMAX(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「イバンドロン酸」は、たとえば、BONDRANAT(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「リセドロン酸」は、たとえば、ACTONEL(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。「ゾレドロン酸」は、たとえば、ZOMETA(商標)の商標名で市販されている形態で投与され得る。
本明細書において使用される「抗増殖性抗体」なる用語は、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ−DM1、エルロチニブ(Tarceva(商標))、ベバジズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗−CD40)および2C4抗体を含むが、これらに限定されるわけではない。
急性骨髄性白血病(AML)の処置のために、一般的な白血病療法、とりわけAMLの処置に使用される療法と組み合わせて、式Iの化合物を使用することができる。特に、たとえばファルネシルトランスフェラーゼインヒビターおよび/またはAML処置に有用な他の薬物、たとえば、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナおよびPKC412と組み合わせて、式Iの化合物を投与することができる。
コード番号、一般名または商標名で同定される活性剤の構造は、標準的概説「ザ・メルク・インデックス(The Merck Index)」の現行版、またはデータベース、たとえばパテンツ・インターナショナル(Patents International)(たとえば、IMS World Publications)から得られ得る。
式Iの化合物と組み合わせて使用できる前記化合物は、当分野において記載されたように、たとえば先に引用した文献に記載されたように製造され、そして投与され得る。
式Iの化合物は、また、既知の治療法、たとえばホルモンの投与またはとりわけ放射線照射と組み合わせて、有利に使用され得る。
式Iの化合物は、特に、とりわけ放射線治療に対して低い感受性を示す腫瘍の処置のために、放射線感受性増強物質として使用され得る。
実施例
以下の実施例は、本発明の範囲を制限することなく本発明を説明する:
Figure 0004707389
温度を記載していない場合、反応は環境温度(室温)で行われる。
(たとえば溶出液または溶媒混合物における)溶媒の比を、容積/容積(v/v)の比で表す。
アビセル(Avicel)は、微晶性セルロース(FMC, Philadelphia, USA)である。
PVPPXLは、架橋ポリビニルポリピロリドン(BASF, Germany).
アエロジル(Aerosil)は、二酸化ケイ素(Degussa, Germany)である。
Figure 0004707389
検出は、特記しない限り、両方の場合において、215nm、流速1.0ml/分である。カラム:Nucleosil C18逆相カラム(250×4.6nm、5μm、100Å;Macherey&Nagel、Dueren、FRG).
実施例1:1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
20mlのオルトギ酸トリエチル中の0.5g(1.97mmol)のN−4−(4−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(実施例1d)を3時間加熱還流する。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルに溶かし、そして活性炭で1回処理する。活性炭をHyflo(登録商標)Super Cel珪藻土で濾過し、そして溶液を真空中で濃縮する。上記の溶液にジエチルエーテル−ヘキサンを添加し、そして氷水で冷却した後に、標題の化合物が結晶性固体として溶液から分離する。融点:161−162℃;MS:264 (M+1);HPLC:tret=6.83分(Grad 1).
実施例1a:3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
5g(34mmol)の4−ヒドロキシキノリンを、85℃に加熱した硝酸(66%)に少しずつ分割して添加する。反応混合物をこの温度にて50分間撹拌する。150mlの水を100℃に加熱し、そして反応混合物を滴下漏斗で沸騰した水にゆっくりと添加する。形成した黄色の沈澱を濾取し、そして沸騰水および冷水およびアセトンで洗浄すると、ほとんど無色となる。標題の化合物を60℃にて真空下で乾燥する。融点:357−358℃;MS:191 (M+1);HPLC:tret=8.73分(Grad 3).
実施例1b:4−クロロ−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
25mlのPOCl中の5.5g(29mmol)の3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例1a)を、130℃に維持して2時間加熱する。混合物を室温まで冷却し、そして氷水に注ぐ。沈澱を濾取し、氷水で洗浄し、CHClに溶かす。有機相を冷0.1N NaOH(1×)および冷水(2×)で洗浄する。MgSOで乾燥し、溶媒を蒸発乾固させる。残渣をヘキサン中で撹拌する。標題の化合物を粉末として単離し、そして60℃にて真空下で乾燥する。融点:121−122℃;NMR (CDCl):9.26/s(1H)、8.44/dおよび8.21/d(2H)、7.95/tおよび7.82/t(2H);HPLC:tret=11.64分(Grad 1).
実施例1c:(4−フルオロ−フェニル)−(3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン
Figure 0004707389
8mlの酢酸中の0.48g(4.8mmol)の4−フルオロアニリン(Fluka)に、1g(4.8mmol)の4−クロロ−3−ニトロ−キノリン(実施例1b)を室温にて一度に添加する。混合物を130℃(還流)に維持して加熱し、そして10分間撹拌する。この混合物に、約30mlの水を室温にて(撹拌しながら)添加する。黄色の沈澱が形成され、これを濾取する。濾液をさらに水で希釈すると、さらに標題の化合物が反応混合物から析出する。沈澱をプールし、CHClに溶かし、そして有機相を5%NaHCO(1×)および水(3×)で洗浄する。MgSOで乾燥後、溶媒を部分的に蒸発させ、そしてヘキサンをこの溶液に添加する。標題の化合物の沈澱を、黄色の結晶として単離する。融点:153−154℃、MS:284 (M+1);HPLC:tret=7.94分(Grad 1).
実施例1d:N−4−(4−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
10mlのメタノール中の0.12g(0.42mmol)の(4−フルオロ−フェニル)−(3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン(実施例1c)および0.1gのラネーニッケルを、室温および1,013barにて約1時間水素化する。触媒を濾取し、そしてメタノールで洗浄する。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ、そしてアセトンに溶かす。ジエチルエーテル−ヘキサンの混合物を添加することにより、標題の化合物を、氷水で冷却しながら沈澱させる。結晶を濾取し、ヘキサンで洗浄し、そして70℃にて真空下で乾燥する。融点:193−194℃、MS:254 (M+1);HPLC:tret=7.47分(Grad 1).
実施例1と同様に、そして共通の中間体4−クロロ−3−ニトロ−キノリン(実施例1b)から出発して、以下の化合物を合成する:
Figure 0004707389
実施例14:2−(4−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル−フェニル)−エチルアミン
Figure 0004707389
メタノール/THF(1:1)中10%NH(220ml)中の1.3g(4.6mmol)の(4−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル−フェニル)−アセトニトリル(実施例8)および0.7gのラネーニッケルを、45℃および1.012barにて6時間水素化する。触媒を濾取し、そしてメタノールで洗浄する。溶媒を部分的に蒸発させ、そしてジエチルエーテルを添加する。沈澱した物質を濾取し、そして捨てる。母液を蒸発乾固させると、標題の化合物を無色の結晶として単離する。MS:289 (M+1);HPLC:tret=7.57分(Grad 3).
実施例15:7−クロロ−1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
25mlのオルトギ酸トリエチル中の0.72g(2.5mmol)の7−クロロ−N4−(4−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(実施例15d)を、3.5時間加熱還流する。反応混合物を氷水で30分間冷却する。形成された結晶を濾取し、ヘキサンで洗浄し、そして70℃にて高度真空下で16時間乾燥する。融点:273−274℃、MS:298 (M+1);HPLC:tret=8.46分(Grad 1).
実施例15a:7−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
20g(0.111mol)の7−クロロ−キノリン−4−オール(Aldrich)を、85−90℃に加熱した200mlの硝酸(66%)に5分間で添加する。4.5時間後、標題の化合物は結晶性固体として沈澱し始める。反応混合物を、合計5.5時間撹拌する。熱い混合物を濾取し、そして残渣を最初に濃硝酸で、次に沸騰水で、続いてアセトンで洗浄する。さらなる物質を、母液から単離することができる。固体物質を合わせ、そして沸騰したメタノール中で3時間加熱して、未反応の出発物質を溶かす。不溶性の標題化合物を濾取し、そして70℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:>300℃、MS:225 (M+1);HPLC:tret=7.30分(Grad 1).
実施例15b:4,7−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
8.5gの7−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例15a)を、80mlのPOCl中で7時間加熱還流する。一夜静置した後、明黄色の針状晶が形成され、これを濾取し、そして水で洗浄する。POCl−濾液を1Lの氷水に注ぐ;さらなる化合物を沈澱させ、そして濾取する。固体物質を300mlのCHClに溶かし、そして最初に水性水酸化ナトリウム(300mlの水および30mlの2N NaOH)で、次いで純水で再び洗浄する。有機相をMgSOで乾燥し、そして蒸発させる。無色の針状晶が形成され、これを濾取し、ヘキサンで洗浄し、そして60℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:165−167℃;MS:244 (M+1);HPLC:tret=12.88分(Grad 1).
実施例15c:(7−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−(4−フルオロ−フェニル)−アミン
Figure 0004707389
1.3g(5.3mmol)の4,7−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン(実施例15b)および0.525g(5.3mmol)の4−フルオロアニリンを室温にて1時間撹拌する。反応混合物を150mlの水に注ぎ、そして得られた結晶を濾取する。水で洗浄後、固体を約170mlのエタノールに溶かし、次いで約30mlまで濃縮する。溶液を氷水で冷却する。沈澱した結晶を濾取し、そして70℃(高度真空)にて一夜乾燥する。融点:198−200℃;MS:318 (M+1);HPLC:tret=10.92分(Grad 1).
実施例15d:7−クロロ−N4−(4−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
THF/MeOH 2:1(60ml)中の1.3g(4.09mmol)の(7−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−(4−フルオロ−フェニル)−アミン(実施例15c)および0.6gのラネーニッケルを室温で2時間水素化する。反応溶液を、Hyflo(登録商標)Super Cel珪藻土で濾過し、そして蒸発乾固させる。粗生成物を30mlの酢酸エチルに溶かし、そして約400mlのヘキサンを添加する。標題の化合物が沈澱し、そして濾過により回収する。続いて65℃にて一夜乾燥する。融点:198−200℃;MS:288 (M+1);HPLC:tret=8.38分(Grad 1).
実施例15と同様にして、以下の7−クロロ−イミダゾキノリン誘導体を合成する:
Figure 0004707389
実施例19:8−フルオロ−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
8mlのオルトギ酸トリエチル中の200mg(0.74mmol)の6−フルオロ−N4−(2−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(実施例19e)を160℃にて3時間加熱する。冷溶液を蒸発乾固させ、そして残渣を熱い酢酸エチルに溶かす。この溶液にヘキサンを添加することにより、標題の化合物が沈澱する。化合物を濾取し、そして60℃(高度真空)にて一夜乾燥する。融点:162−163℃;MS:282 (M+1);HPLC:tret=7.26分(Grad 1).
実施例19a:5−フルオロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸
Figure 0004707389
実施例19aおよび19bは、J. Med. Chem., 1989, 32 pg 2474 およびその中の引用文献で報告された手順にしたがって製造する。詳細:8.58gのクラッシュアイス中の4g(100mmol)の水酸化ナトリウムに、3.78ml(70.9mmol)のニトロメタンを、撹拌しながら0℃にて滴下する。ニトロメタンの添加後、冷却浴をはずし、そして温度を室温にする;撹拌をさらに30分間継続する。この紫色の溶液を濃HCl(11ml)に注ぎ、そしてクラッシュアイス(11g)、および277mlの水中の5g(32.3mmol)の5−フルオロ−2−アミノ安息香酸(Aldrich)、および83mlの濃HClを添加する。10分後、溶液は黄色になる。撹拌を一夜継続する。形成された黄色の沈澱を濾取し、水で洗浄し、そして乾燥する。融点:212℃。生成物、すなわち5−フルオロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸を、さらなる精製なしに次の工程で使用する。MS:225 (M−1);HPLC:tret=8.56分(Grad 1).
実施例19b:6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
35mlの無水酢酸中の4g(17.6mmol)の5−フルオロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸(実施例19a)を、透明な溶液が得られるまで、(約100℃に)加熱する。2g(21.2mmol)の酢酸カリウムを添加し、そして撹拌を30分間継続する(tlc−制御)。反応混合物を室温まで冷却し、そして形成された結晶を濾取し、そして酢酸および水で数回洗浄する。融点:313℃;MS:207 (M−1);HPLC:tret=9.94分(Grad 3).
実施例19c:4−クロロ−6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
12mlのPOCl中の2.3g(11mmol)の6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例19b)を、130℃に維持しながら、4時間加熱する。反応混合物を0℃に冷却し、そして氷水に注ぐ。沈澱が形成され、これを濾取し、そして水で洗浄する。固体物質をCHClに溶かし、そして0.1N NaOHおよび水で洗浄する。有機相をMgSO4で乾燥後、溶媒を蒸発乾固させる。残渣を数mlのCHClに溶かし、そしてヘキサンを添加する。標題の化合物が沈澱し、これを濾取する。乾燥を60℃(高度真空)にて一夜行う。NMR (DMSO−d6):9.38/s(1H)、8.32/d×d(1H)、8.18/d×d(1H)および8.02/d×t(1H);HPLC:tret=11.82分(Grad 1).
実施例19d:(6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−(2−フルオロ−フェニル)−アミン
Figure 0004707389
5mlの酢酸中の0.4g(1.8mmol)の4−クロロ−6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン(実施例19c)および0.17ml(1.98mmol)の2−フルオロアニリンを室温にて一夜撹拌する。結晶が形成される。混合物を水に注ぎ、この固体物質を濾取し、そして水で洗浄する。残渣をCHClに溶かし、そして水で2回洗浄する。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒の大部分を蒸発させる。標題の化合物を、この溶液から、ヘキサンを添加することにより黄色の結晶として得る。化合物を濾取し、ヘキサンで洗浄し、そして乾燥(70℃、高度真空)する。融点:161−162℃;MS:302 (M+1);HPLC:tret=10.24分(Grad 1).
実施例19e:6−フルオロ−N4−(2−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
メタノール−テトラヒドロフラン 2:1(40ml)中の0.38g(1.3mmol)の(6−フルオロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−(2−フルオロ−フェニル)−アミン(実施例19d)および0.2gのラネーニッケルを、室温にて1時間水素化する。反応終了後、触媒を濾取し、そして溶媒を蒸発させる。残渣をCHClに溶かし、そしてヘキサンを添加する。分離した結晶を回収し60℃(高度真空)にて乾燥する。融点:152−153℃;MS:272 (M+1);HPLC:tret=7.71分(Grad 1).
実施例19と同様に、以下の8−フルオロ−イミダゾキノリン誘導体を合成する:
Figure 0004707389
実施例23:8−クロロ−1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
9mlのオルトギ酸トリエチル中の0.3g(1.11mmol)の6−クロロ−N4−フェニル−キノリン−3,4−ジアミン(実施例23e)を4.5時間加熱還流する。溶媒を2mlまで蒸発させ、そしてヘキサンをこの混合物に添加する。所望の標題化合物が沈澱し、そしてこれを濾取する。この化合物を60℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:240−242℃;MS:280 (M+1);HPLC:tret=8.08分(Grad 1).
実施例23a:5−クロロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸
Figure 0004707389
実施例23aおよび23bを、実施例19aおよび19bと同様に製造し、そしてJ. Med. Chem., 1989, 32, p 2474 およびその中の引用文献に報告された手順にしたがう。50g(0.29mol)の2−アミノ−5−クロロ−安息香酸(Fluka)を、2.5Lの水および750mlの濃HClに溶かす。不溶性物質を濾取する(溶液A)。第2の溶液Bを以下のように調製する:38.5g(0.96mol)のNaOHおよび80gのクラッシュアイス、34.3ml(0.638mol)のニトロメタンを、氷水で冷却しながらゆっくりと添加する(50分)。ニトロメタンの添加の間、温度が15℃を超えないようにする。無色のエマルジョンが形成される。該反応は発熱性であるので、混合物の温度上昇を注意深く監視し、そして温度が決して30℃を超えないようにする。室温に達した後に、溶液をさらに30分間撹拌する。その後、これを100mlの濃HCLおよび100gのクラッシュアイス(冷却浴を用いる)の混合物にゆっくりと注ぐ。溶液Bおよび溶液Aを合わせ、そして10分後、黄色の結晶が沈澱し始める。一夜静置した後、混合物を濾取し、そして残渣を水で洗浄する。固体を、90℃にて青色シリカゲル(blue-indicating silicagel)で乾燥する。融点:227−229℃. MS:243 (M+1);HPLC:tret=9.30分(Grad 1).
実施例23b:6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
116mlの無水酢酸中の26.5g(0.109mol)の5−クロロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸(実施例23a)を加熱し、そして110℃に維持する。12.92g(0.131mol)の酢酸カリウムを2分で添加し、そして加熱を、130−135℃にて40分間継続する。10分後、標題の化合物が結晶化し始める。反応容器を室温まで冷却し、そして固体を濾取し、そして酢酸および水で洗浄する。続いて、95℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:341−342℃(分解). MS:225 (M+1);HPLC:tret=7.33分(Grad 1).
実施例23c:4,6−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
80mlのPOCl中の11g(48.97mmol)の6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例23b)を加熱し、そして加熱還流を5時間維持する(tlc−制御)。冷却した反応混合物を1.5Lの氷水にゆっくりと注ぐ。標題の化合物が固体として分離する。温度が0〜5℃を超えないようにしながら、混合物を15分間撹拌する。固体を濾取し、水で洗浄し、そして200mlの酢酸エチルに溶かす。有機相を200mlの水および38mlの2N水酸化ナトリウム溶液の混合物で、そして再び水で洗浄する。MgSOでの乾燥後、溶媒をほとんど蒸発乾固させる;この残渣に、ヘキサンを添加し、そして生成物を暗灰色の粉末として濾過により単離する。この物質を、さらに精製することなく次の工程において使用する。融点:118−120℃;NMR (DMSO−d6):9.43/s(1H);8.43/d(1H)、8.25/d(1H)、8.10/d×d(1H);HPLC:tret=12.84分(Grad 1).
実施例23d:(6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−フェニル−アミン
Figure 0004707389
4mlの酢酸中の0.6g(2.46mmol)の4,6−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン(実施例23c)および0.247ml(2.71mmol)のアニリンを、室温にて4時間撹拌する(tlc−制御)。沈澱が形成される。反応混合物を150mlの水に注ぐ。固体を濾取し、そして水およびヘキサンで洗浄する。濾液を約50mlのジエチルエーテルに溶かし、不溶性物質から濾過し、そして溶媒を蒸発させる。残渣(黄色結晶)を60℃にて一夜乾燥する。融点:174−175℃. MS:300 (M+1);HPLC:tret=10.53分(Grad 1).
実施例23e:6−クロロ−N4−フェニル−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
50mlのメタノールおよび0.3gのラネーニッケル中の530mg(1.7mmol)の(6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−フェニル−アミン(実施例23d)を室温にて30分間水素化する。反応溶液をHyflo(登録商標)Super Cel珪藻土で濾過し、そして蒸発乾固させる。残渣を15mlのアセトンに溶かし、そしてヘキサンを添加する。標題の化合物は、結晶性固体として分離し、そして濾過し、そして60℃(高度真空)にて一夜乾燥する。融点:198−199℃. MS:270 (M+1);HPLC:tret=8.25分(Grad 1).
実施例23と同様に、以下の8−クロロ−イミダゾキノリン誘導体を合成する:
Figure 0004707389
Figure 0004707389
[1]ヒドロキシ官能基を有するすべての化合物の形成の副反応として、ヒドロキシ基のオルトエステルの一定量の形成が観察され得る。粗生成物をCHCl中濃HCl数滴で室温にて処理することにより、所望の標題化合物が得られ得る。
実施例42:3−(8−クロロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンジルアミン
Figure 0004707389
20mlのメタノール/NH 10%中の300mg(0.98mmol)の3−(8−クロロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンゾニトリル(実施例35)および250mgのラネーニッケルを室温にて5時間水素化する。反応溶液をHyflo(登録商標)Super Cel珪藻土で濾過し、そして蒸発乾固させる。標題の化合物を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させると、灰色の粉末を得る。60℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:148−149℃;MS:309 (M+1);HPLC:tret=8.87分(Grad 3).
実施例43:2−[4−(8−クロロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−エチルアミン
Figure 0004707389
実施例42と同様に、標題の化合物を、65mlのメタノール/NH(水性10%)および250mgのラネーニッケル中の400mg(1.25mmol)の[4−(8−クロロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトニトリル(実施例39)から製造する。融点:140−141℃;MS:323 (M+1);HPLC:tret=8.98分(Grad 3).
実施例44:1−(2−クロロ−フェニル)−8−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
6mlのオルトギ酸トリエチル中の0.2g(0.66mmol)のN4−(2−クロロ−フェニル)−6−メトキシ−キノリン−3,4−ジアミン(実施例44i)は、4時間加熱還流する。溶媒をほぼ蒸発乾固させ、暗色の残渣を約1mlの酢酸エチルに溶かし、そして約30mlのヘキサンを添加することにより該化合物を沈澱させる。所望の標題化合物を濾取し、そして60℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:202−205℃;MS:310 (M+1);HPLC:tret=7.56分(Grad 1).
実施例44a:5−ヒドロキシ−2−ニトロ−安息香酸
124.6g(0.618mol)の5−クロロ−2−ニトロ−安息香酸(Fluka Buchs, Switzerland)を、水酸化ナトリウム水溶液[1.23Lの水中197.8g(4.94mol)のNaOH]中で18時間加熱還流する。冷反応混合物をエーテル−酢酸エチルで数回抽出し、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥する。粗生成物をイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させる。結晶を濾取し、そして50℃(高度真空)にて乾燥する。融点:167−171℃;MS:182 (M−1);HPLC:tret=6.315分(Grad 1).
実施例44b:5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸 メチルエステル
20g(0.109mol)の5−ヒドロキシ−2−ニトロ−安息香酸(実施例44a)および32.7g(0.247mol)の炭酸カリウムを、163mlのDMF中で15分間撹拌する。23.8ml(0.383mol)のヨウ化メチルを添加し、そして反応混合物を75℃にて4時間撹拌する。冷反応混合物を水で希釈し、そしてエーテルで抽出する。硫酸ナトリウムで有機相を乾燥後、溶媒を蒸発乾固させる。残渣(黄色のオイル)を、さらに精製することなく次の工程において使用する。HPLC:tret=10.07分(Grad 1);NMR (DMSO−d6):8.15/d(1H)、7.29/s(1H)、7.26/dxd(1H)、3.92/s(3H)および3.85/s(3H).
実施例44c:5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸
実施例44b(23.3g)からの粗生成物を、110mlのエタノールおよび44mlの4N NaOHに溶かす。混合物を室温にて18時間撹拌する。その後、エタノールを蒸発させる。残渣に、水を添加し、そして混合物をジクロロメタンで2回洗浄する。水相に、pHが1になるまで濃HClを添加する。標題の化合物は、エーテルでの抽出により得られる。その後、酢酸エチル−ヘキサンからの結晶化により精製する。融点:131−134℃;MS:196 (M−1);HPLC:tret=7.90分(Grad 1).
実施例44d:2−アミノ−5−メトキシ−安息香酸
170mlのエタノール中の17g(86mmol)の5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸(実施例44c)を、0.85gのPd−C 10%で周囲温度にて8時間水素化(1.013bar)する。触媒を濾取し、そして約50mlの1N HClを添加する。溶媒を蒸発させることにより、結晶が沈澱し始める。エタノール−ジエチルエーテルから結晶化させる。化合物を濾過により回収し、そして50℃(高度真空)にて乾燥する。融点:143−148℃;MS:166 (M−1);HPLC:tret=7.42分(Grad 3).
実施例44e:5−メトキシ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸
Figure 0004707389
標題の化合物の合成を実施例19aと同様に行う:2−アミノ−5−メトキシ−安息香酸(8.8g;52.6mmol;実施例44d)を、700mlの水および135mlの濃HCl(溶液A)に溶かす。第2の溶液Bを、15gの氷(15℃以下に冷却した氷水)中に溶かした6.95g(0.173mol)のNaOHへの6.4ml(0.115mol)のニトロメタンの添加により製造する。氷浴をはずし、撹拌を1時間継続する。反応は発熱性であり、さらなる冷却(30℃以下の温度)が必要となり得る。次いで、この溶液Bを19gの氷中の18.5mlの濃HClに注ぎ、溶液Cを得る。溶液Aおよび溶液Cを合わせる。10分後、黄色の結晶が分離し始める。撹拌を約2.75時間継続し、最後の30分は氷水により冷却する。結晶を濾取し、水およびヘキサンで洗浄し、そして85℃(高度真空)で16時間乾燥する。融点:194−196℃;MS:239 (M+1);HPLC:tret=8.37分(Grad 1).
実施例44f:6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
標題の化合物を、7.15g(0.029mol)の5−メトキシ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸(実施例44e)、32mlの無水酢酸、および3.52g(0.035mol)の酢酸カリウムから出発して、実施例19bと同様に製造する。該溶液から沈澱した標題の化合物を濾取し、酢酸で洗浄し、そして85℃で一晩乾燥する。融点:278−281℃;MS:221 (M+1);HPLC:tret=10.23分(Grad 1).
実施例44g:4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物を、3.5g(15.89mmol)の6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例44f)および24mlのPOClから出発して実施例19cと同様に製造する。融点:281−283℃;MS:239 (M+1);HPLC:tret=12.29分(Grad 1).
実施例44h:(2−クロロ−フェニル)−(6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、0.7g(2.93mmol)の4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン(実施例44g)、0.34ml(3.23mmol)の2−クロロアニリンおよび3mlの酢酸から出発して、実施例19dと同様にして得られる。融点:163−165℃;MS:330 (M+1);HPLC:tret=9.73分(Grad 1).
実施例44i:N4−(2−クロロ−フェニル)−6−メトキシ−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、30mlのメタノール中の0.8g(2.4mmol)の(2−クロロ−フェニル)−(6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン(実施例44h)および0.4gのラネーニッケルから出発して、実施例19eと同様にして製造される。水素化の時間:室温にて1時間。酢酸エチル−ヘキサンから生成物の結晶化。融点:120−123℃;MS:300 (M+1);HPLC:tret=8.41分(Grad 1).
実施例44と同様に、そして共通の中間体4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロ−キノリン(実施例44g)から出発して、以下の化合物を合成する:
Figure 0004707389
実施例48:8−メトキシ−1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物は、MeOH/DMF(2:1、v/v)およびPd−C 10%中での1−(2−クロロ−フェニル)−8−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例44)の水素化により得られる。MS:276.1;HPLC:tr=5.22分.
実施例49:1−(2−クロロ−フェニル)−8−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19と同様にして、200mg(0.671mol)のN−4−(2−クロロ−フェニル)−6−エチル−キノリン−3,4−ジアミン(実施例49g)および6mlのオルトギ酸トリエチルから出発して製造される。融点:156−158℃;MS:308 (M+1);HPLC:tret=8.51分(Grad 1).
実施例49a:5−エチル−1H−インドール−2,3−ジオン
Figure 0004707389
標題の化合物を、800mlの水中の30g(0.248mol)のp−エチルアニリン(Fluka, Buchs, Switzerland)、54g(0.326mol)の抱水クロラール、および750gの硫酸ナトリウムから出発して、続いて水中の60g(0.863mol)のNHOH・HClを添加することにより製造する。中間体を濃HSOで処理することにより、最終生成物を得る(手順に関しては、Ng. Ph. Buu-Hoi et.al., J. Chem. Soc., 4867 (1952) を参照)。粗化合物を、さらに精製することなく次の工程において使用する。分析目的のために、少量の試料のみをメタノールから結晶化させる。融点:135−137℃(文献:135℃);MS:174 (M+−+1);HPLC:tret=8.74分(Grad 1).
実施例49b:2−アミノ−5−エチル−安息香酸
標題の化合物を、A. Baruffini et.al. in Il Farmaco, Ed. Sc., 23, 3 (1968) による手順にしたがって、24.7g(0.141mol)の5−エチル−1H−インドール−2,3−ジオン(実施例49a)を226mlの5%水酸化ナトリウム溶液中の30%H 40mlで処理することにより製造する。融点:128−129℃(文献:126℃);MS:166 (M+1);HPLC:tret=7.00分(Grad 1).
実施例49c:5−エチル−2−((E)−2−ニトロ−ビニルアミノ)−安息香酸
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19aと同様に、9.7g(58.71mmol) 2−アミノ−5−エチル−安息香酸(実施例49b)および7.12mlのニトロメタンから出発して製造される。融点:190−191℃;MS:237 (M+1);HPLC:tret=9.90分(Grad 1).
実施例49d:6−エチル−3−ニトロ−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19bと同様に、50mlの無水酢酸中の11.2g(47.4mmol)の5−エチル−2−((E)−2−ニトロ−ビニルアミノ)−安息香酸(実施例49c)および5.58g(56.8mmol)の酢酸カリウムから出発して製造される。融点:308−310℃(分解);MS:219 (M+1);HPLC:tret=12.48分(Grad 3).
実施例49e:4−クロロ−6−エチル−3−ニトロ−キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19cと同様にして、3.6g(16.49mmol)の6−エチル−3−ニトロ−キノリン−4−オール(実施例49d)および24mlのPOClから出発して製造される。融点:290−295℃;MS:237 (M+1);HPLC:tret=13.72分(Grad 1).
実施例49f:(2−クロロ−フェニル)−(6−エチル−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19dと同様にして、3mlの酢酸中の0.7g(2.957mmol)の4−クロロ−6−エチル−3−ニトロ−キノリン(実施例49e)および0.37g(3.55mmol)の2−クロロアニリンから出発して製造される。酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させる。融点:134−136℃;MS:328 (M+1);HPLC:tret=10.61分(Grad 1).
実施例49g:N−4−(2−クロロ−フェニル)−6−エチル−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19eと同様にして、30mlのメタノール中の720mg(2.4mmol)の(2−クロロ−フェニル)−(6−エチル−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−アミン(実施例49f)および400mgのラネーニッケルから出発して製造される。融点:105−108℃;MS:298 (M+1);HPLC:tret=9.34分(Grad 1).
実施例49と同様にして、および共通の中間体4−クロロ−6−エチル−3−ニトロ−キノリン(実施例49e)から出発して、以下の化合物を合成する:
Figure 0004707389
実施例53:1−(2−ブロモ−フェニル)−8−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物および下記表7記載の化合物は、実施例19と同様にして、オルトギ酸トリエチル中の個々のキノリン 3,4−ジアミン誘導体(たとえば実施例53f)を沸騰させることにより製造される。反応をtlcにより制御する。生成物の精製は、溶媒を蒸発させた後に粗生成物を直接結晶化させることにより、またはシリカゲルのクロマトグラフィー後、結晶化させることにより行われる。融点:128−129℃;MS:400 (M+1);HPLC:tret=9.76分(Grad 1).
実施例53a:4−アミノ−ビフェニル−3−カルボン酸
Figure 0004707389
1g(4.62mmol)の5−ブロモアントラニル酸(Fluka Buchs, Switzerland)および6.94mlの1M KCOを10mlのDMF中で撹拌する。該溶液に、アルゴンガスをバブリングする。50mgのテトラキス−トリフェニルホスフィン−パラジウム(Fluka)および846mg(6.94mmol)のフェニルボロン酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を添加する。反応混合物を80℃にて15時間撹拌する(tlc−制御)。溶媒を蒸発させ、50mlの4N NaOHを残渣に添加する。水相を酢酸エチルで3回洗浄する。塩酸を、pH=7になるまで水相に添加し、水相を酢酸エチルで4回抽出する。有機相をMgSOで乾燥した後、溶媒を蒸発させ、そして残渣をCHCl−メタノール−ヘキサンから結晶化させる。融点:245℃(分解);MS:214 (M+1);HPLC:tret=9.74分(Grad 1).
実施例53b:4−((E)−2−ニトロ−ビニルアミノ)−ビフェニル−3−カルボン酸
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19aと同様にして、5g(22.6mmol)の4−アミノ−ビフェニル−3−カルボン酸(実施例53a)、2.73ml(49.72mmol)のニトロメタン、および3.01g(74.59mmol)のNaOHから出発して製造される。標題の化合物が反応混合物から沈澱し、そしてそれを濾取する。粗生成物を、さらなる精製なしに次の工程において使用する。融点:150℃(分解);MS:285 (M+1);HPLC:tret=10.97分(Grad 1).
実施例53c:3−ニトロ−6−フェニル−キノリン−4−オール
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19bと同様にして、1g(3.518mmol)の4−((E)−2−ニトロ−ビニルアミノ)−ビフェニル−3−カルボン酸(実施例53b)、0.418g(4.25mmol)の酢酸カリウム、および7.8mlの無水酢酸から出発して製造される。融点:298℃(分解);MS:265 (M−1);HPLC:tret=8.97分(Grad 1).
実施例53d:4−クロロ−3−ニトロ−6−フェニル−キノリン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19eと同様にして、10mlのPOCl中の900mg(3.38mmol)の3−ニトロ−6−フェニル−キノリン−4−オール(実施例53c)から出発して製造される。該化合物を、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させる。融点:144−145℃;MS:284 (M+1);HPLC:tret=14.51分(Grad 1).
実施例53e:(2−ブロモ−フェニル)−(3−ニトロ−6−フェニル−キノリン−4−イル)−アミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19dと同様にして、3mlの酢酸中の0.5g(1.756mmol)の4−クロロ−3−ニトロ−6−フェニル−キノリン(実施例53d)および0.339g(1.932mmol)の2−ブロモアニリンから出発して製造される。融点:198−204℃;MS:420 (M+1);HPLC:tret=12.17分(Grad 1).
実施例53f:N4−(2−ブロモ−フェニル)−6−フェニル−キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例19eと同様にして、メタノール−THF 2:1(25ml)中の0.697g(1.502mmol)の(2−ブロモ−フェニル)−(3−ニトロ−6−フェニル−キノリン−4−イル)−アミン(実施例53e)および0.25gのラネーニッケルから出発して、0℃にて86分間水素化することにより製造される。続いて、シリカゲルのクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 1:1)により精製する。融点:174−177℃;MS:390 (M+1);HPLC:tret=10.50分(Grad 1).
実施例53と同様に、および共通の中間体4−クロロ−3−ニトロ−6−フェニル−キノリン(実施例53d)から出発して、以下の化合物を合成する:
Figure 0004707389
実施例65:2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンジルアミン
Figure 0004707389
THF(2ml)およびメタノール中10%アンモニア(6ml)中の100mg(0.288mmol)の2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンゾニトリル(実施例63)に、エタノール中約50mgのラネーニッケルを添加する。溶液を室温にて6時間水素化する。触媒を濾取し、そして粗生成物をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl−メタノール 9:1)により精製し、そして結晶化させる(酢酸エチル−ヘキサン)。融点:163−165℃;MS:351 (M+1);HPLC:tret=6.42分(Grad 1).
実施例66:2−[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−エチルアミン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例65と同様にして、100mgの[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトニトリル(実施例64)から出発して製造される。標題の化合物はアモルファス状の粉末である。MS:365 (M+1);HPLC:tret=6.690分(Grad 1).
実施例67:N−ヒドロキシ−2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンズアミジン
Figure 0004707389
7mlのDMF中の300mg(0.832mmol)の2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンゾニトリル(実施例63)および360mg(5.19mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩に、490mg(4.61mmol)の炭酸ナトリウムの水(2.6ml)溶液を、シリンジを用いて3分以内に添加する。数分後、沈澱が現れ始める。70℃にて撹拌を4時間継続する(tlc−制御)。反応混合物を0℃まで冷却し、そして100mlの氷水に注ぐ。化合物を濾取し、水およびヘキサンで洗浄し、そして65℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:249−251℃. MS:380 (M+1);HPLC:tret=6.91分(Grad 1).
実施例68:N−ヒドロキシ−2−[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトアミジン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例67と同様にして、7mlのDMF、および2.5mlの水中の465mgの炭酸ナトリウム中の300mg(0.832mmol)の[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトニトリル(実施例64)、346mg(0.499mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩から出発して製造される。当該化合物は、無色の粉末として単離される。融点:253−254℃;MS:394 (M+1);HPLC:tret=6.57分(Grad 1).
実施例69:2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンズアミジン
Figure 0004707389
4mlの0.5N塩酸中の200mg(0.52mmol)のN−ヒドロキシ−2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−ベンズアミジン(実施例67)および100mgの総量のラネーニッケル(2回に分けて添加する。)を50℃にて44時間水素化する。触媒を濾取し、そして残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(THF−HO−1N HCl 90:10:0.25)により精製する。化合物をTHF−酢酸エチルから結晶化させる。融点:284−285℃;MS:364 (M+1);HPLC:tret=6.18分(Grad 1).
実施例70:2−[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトアミジン
Figure 0004707389
標題の化合物は、実施例69と同様にして、6mlの0.5N HCl中の220mg(0.559mmol)のN−ヒドロキシ−2−[2−(8−フェニル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−アセトアミジン(実施例68)および120mgのラネーニッケルから出発して、50℃9時間で製造される。化合物をクロマトグラフィー(THF−HO−1N HCl 90:10:0.25)により精製し、そして酢酸エチルから沈澱させる。融点:261−263℃;MS:378 (M+1);HPLC:tret=6.66分(Grad 1).
実施例71:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン 5−オキシド
Figure 0004707389
75mlのクロロホルム中の3.01g(9.508mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例25)、1.22g(11.4mmol)の炭酸ナトリウムおよび2.6g(10.45mmol)の3−クロロペルオキシ安息香酸を、室温にて5時間撹拌する。この後に、さらに254mgの炭酸ナトリウム、472mgの3−クロロペルオキシ安息香酸および50mlのクロロホルムを添加し、そして撹拌を50℃にて2時間継続する。冷溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×)、0.1Nチオ硫酸ナトリウム(2×)およびブライン(2×)で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を蒸発させる。標題の化合物を、クロマトグラフィー(CHCl−メタノール 95:5 → 90:10)により精製し、そして結晶化させる(酢酸エチル−ヘキサン)。融点:247−250℃;MS:330 (M+1);HPLC:tret=11.25分(Grad 1).
実施例72:N−[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−イル]−ベンズアミド
Figure 0004707389
10mlのCHCl中の0.644g(3.939mmol)のベンゾイルイソシアナートの溶液を、10mlのCHCl中の1g(3.029mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン 5−オキシド(実施例71)に10分以内に添加する。反応混合物を加熱し、そして7時間加熱還流を維持する。溶媒を蒸発させ、そして残渣をクロマトグラフィー(CHCl−メタノール 97.5:2.5)により精製する。化合物を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させる。融点:255−258℃;MS:433 (M+1);HPLC:tret=10.91分(Grad 1).
実施例73:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−イルアミン
Figure 0004707389
50μlのメタノール性NaOCH−溶液5.4M(Fluka)を、30mlのメタノール(乾燥)中の1.15g(2.654mmol)のN−[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−イル]−ベンズアミド(実施例72)に添加する。反応混合物を加熱し、そして2.75時間加熱還流を持続する。溶液を0−5℃に冷却し、そして約20mlのジ−イソプロピルエーテルを添加する。結晶性沈澱が形成される。撹拌を1時間継続する。結晶を濾過し、そして冷ジ−イソプロピルエーテルで洗浄する。さらなる物質が母液から単離される。メタノール−ジ−イソプロピルエーテルからの結晶化によりさらに精製する。融点:262−263℃;MS:329 (M+1);HPLC:tret=8.68分(Grad 1).
実施例74:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−カルボニトリル
Figure 0004707389
6mlの乾燥DMF、182μlのトリメチルクロロシラン(Fluka)中の38.1mg(0.5679mmol)のシアン化カリウムおよび239μl(1.704mmol)のトリエチルアミン(乾燥;Fluka)を、100mg(0.30mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン 5−オキシド(実施例71)の溶液に10分以内に添加する。反応混合物を約100−110℃(温浴の温度)にて48時間撹拌する。冷溶液を濾過し、溶媒を蒸発させる。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl−メタノール 9:1)により精製する。化合物をCHCl−ヘキサンから結晶化し得る。融点:248−250℃;MS:339 (M+1);HPLC:tret=13.19分(Grad 1).
実施例75:4,8−ジクロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
2mlのトルエン中の100mg(0.30mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン 5−オキシド(実施例71)、50μlの乾燥DMF、および86μlのPOClの溶液を、70℃(温浴の温度)にて3.5時間撹拌する。最初に、氷、次いで水および酢酸エチルを冷反応混合物に添加する。相を分離し、そして水相を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、次いでNaSOで乾燥する。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させる。融点:194−200℃;MS:348 (M+1);HPLC:tret=13.54分(Grad 1).
実施例76:[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−イル]−メチル−アミン
Figure 0004707389
2mlの33%メタノール性メチルアミン−溶液(Fluka)中の90mg(0.24mmol)の4,8−ジクロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例75)を、密閉管中で120℃にて約4時間加熱する。溶媒を蒸発させた後、残渣を温メタノールに溶かす。メタノール性溶液を冷却した後に、最初のバッチの結晶を得る。母液を蒸発させ、そして残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl−メタノール 97.5:2.5)により精製する。イソプロピルアルコール−ヘキサンからの結晶により、さらに化合物を得る。融点:210−212℃;MS:343 (M+1);HPLC:tret=8.88分(Grad 1).
実施例76と同様にして、および共通の中間体4,8−ジクロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例75)から出発して、以下の化合物を合成する(反応温度および時間については脚注を参照すべての場合において溶媒は2−エトキシエタノールである;温度とは、温浴の温度を指す):
Figure 0004707389
実施例82:2−ブロモ−8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0004707389
2g(6.36mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例25)、6.6g(37mmol)のN−ブロモスクシンイミド、および1.32g(4.45mmol)のFeBr(98%;Aldrich)を加熱し、そして50mlのCHCl中で2.5時間加熱還流を維持する。冷溶液を約300mlの氷水に注ぐと、沈澱が形成される。水相をCHClで抽出し、そして粗生成物をシリカゲルのクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 1:1)に付すと、所望の化合物を得る。融点:183−192℃;MS:392 (M+1);HPLC:tret=12.44分(Grad 1).
実施例83:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−カルボン酸アミド
Figure 0004707389
5gのポリリン酸(83%、Fluka)中の1g(3.287mmol)の6−クロロ−N4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンおよび0.6g(0.73mmol)のオキサム酸を加熱し、そして125℃にて5時間維持する。冷却後、50mlの25%アンモニア溶液を、撹拌下で冷反応液に注意深く添加する。標題の化合物が部分的に沈澱し、そしてこれを濾取し、水およびジエチルエーテルで洗浄し、そして60℃にて16時間乾燥する。融点:194−195℃;MS:357 (M+1);HPLC:tret=8.96分(Grad 1). 酢酸エチルでの抽出およびクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 4:1)による精製により、無機相からさらに化合物が得られ得る。
出発物質は以下のように製造される:
a)6−クロロ−N4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンは、実施例25の合成のための中間体であり、そして実施例23eと同様にして、4,6−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン(実施例23c)および2−クロロアニリンから、続いて水素化により製造される。
実施例84:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−カルボニトリル
Figure 0004707389
18mlの乾燥ピリジンに溶かした546mg(1.526mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−カルボン酸アミド(実施例83)の氷冷溶液に、1mlのPOClを、シリンジにより3分で添加する。冷浴をはずし、そして反応混合物を70℃にて55分間加熱する。溶液を0℃に冷却し、そして氷水に注ぎ、そして15分間撹拌する。沈澱した固体を濾取し、そして水および冷エタノールで洗浄し、そして高度真空下(65℃にて16時間)で乾燥する。融点:242−244℃;MS:339 (M+1);HPLC:tret=13.00分(Grad 1).
別法として、標題の化合物は、5mlの1,4−ジオキサン中の2−ブロモ−8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(50mg、0.13mmol;実施例82)、CuCN(68mg、0.76mmol;Fluka, Buchs, Switzerland)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム クロロホルム付加物(Pd(dba)・CHCl;20mg、0.02mmol;Aldrich)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF;45mg、0.08mmol;Aldrich)、およびテトラエチルアンモニウムシアニド(40mg、0.25mmol;Fluka, Buchs, Switzerland)から、密閉管中140℃にて反応混合物を5時間加熱することにより製造される。
実施例85:[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−アセトニトリル
Figure 0004707389
3g(9.89mmol)の6−クロロ−N4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(実施例83a))および2.6mlのエチル シアノアセテート(Fluka)を、約180℃にて5時間加熱する。Tlc−制御により、反応が終了していないことが示される。1mlのエチル シアノアセテートを反応混合物に添加し、そして撹拌を180℃にて一夜継続する。冷反応混合物をクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 2:1)により精製する。MS:353 (M+1);HPLC:tret=10.06分(Grad 1).
実施例86:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−N−ヒドロキシ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−カルボキサミジン
Figure 0004707389
7.5mlのDMF中の300mg(0.884mmol)の8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−カルボニトリル(実施例84)および245mg(3.537mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の混合物に、1.8mlの水中の326mg(3.08mmol)の炭酸ナトリウムの溶液を、シリンジにより2分以内に添加する。反応混合物を70℃にて4.5時間加熱する。冷溶液を氷水に注ぎ、そして1時間撹拌する。形成された沈澱を濾取し、そして水およびエタノールで洗浄する。化合物を60℃(高度真空)にて一夜乾燥する。融点:265−267℃;MS:372 (M+1);HPLC:tret=8.43分(Grad 1).
実施例87:2−[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−N−ヒドロキシ−アセトアミジン
Figure 0004707389
標題の化合物を、実施例86と同様にして、2.8mlの水および11.5mlのDMF中の500mg(1.415mmol)の[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−アセトニトリル(実施例85)、590mg(8.5mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩、495mg(4.67mmol)の炭酸ナトリウムから出発して製造する。融点:114℃;MS:386 (M+1);HPLC:tret=7.40分(Grad 1).
実施例88:2−[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−アセトアミジン
Figure 0004707389
7.1mlの水中の352mg(0.91mmol)の2−[8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−N−ヒドロキシ−アセトアミジン(実施例87)、0.91mlの1N HClを、約190mgのラネーニッケルの存在下で室温にて水素化する(tlc−制御)。触媒を濾取し、そしてメタノールで洗浄する。溶媒を蒸発させ、残渣をCHCl−水−メタノールに溶かす。2相を分離し、そして蒸発させる。水相から、黄色のオイルを分離する。オイルを温メタノールに溶かし、そしてジエチルエーテルを添加する。0−5℃にて撹拌すると、固体が分離する。固体(これは、標題の化合物である。)を濾取し、そして50℃にて6時間乾燥する。MS:370 (M+1);HPLC:tret=7.38分(Grad 1).
実施例89:後続の表において与えられる、実施例92、93、95、104、113、114、108、128、133および100の化合物の合成の記載:
A)実施例92の化合物の合成:
8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(実施例92)を以下のように合成する:50mlの無水ジクロロメタン中の1.2g(3.95mmol)の6−クロロ−N−4−フェニル−キノリン−3,4−ジアミン(工程e)および0.68ml(4.85mmol)のトリエチルアミンの撹拌溶液に、0℃にて、0.53ml(4.42mmol)のトリクロロメチルクロロホルメート(Fluka, Buchs, Switzerland)を含有する50mlの無水ジクロロメタンを滴下する。溶液を室温にて4時間撹拌する。この後、溶液を蒸発乾固させ、そして残渣を150mlの酢酸エチルに溶かす。有機相を0.1N HClおよびブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして蒸発乾固させる。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(2%メタノール含有ジクロロメタン)により精製すると、このパラグラフの最初に記載した実施例92の化合物を得る。分析的HPLC:tret=6.34分(Grad. 2);ES−MS:m/e=330.0、332.0.
出発物質は以下のようにして製造される:
[工程a)およびb)の化合物は、J. Med. Chem. 32, 2474 (1989) およびその中で引用されている文献で報告されている手順と同様に製造する。]
工程a)5−クロロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸:
50g(0.29mol)の2−アミノ−5−クロロ−安息香酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を、2.5Lの水および750mlの濃HClに溶かす。不溶性物質を濾取する(溶液A)。第2の溶液(溶液B)を以下のように製造する:38.5g(0.96mol)のNaOHおよび80gのクラッシュアイスに、34.3ml(0.64mol)のニトロメタンを、氷水で冷却しながら、ゆっくりと添加する(50分)。ニトロメタンの添加の間、温度が15℃を超えないようにする。無色の溶液が形成される。当該反応は発熱性であるので、混合物の温度上昇を注意深く監視し、そして温度が決して30℃を超えないようにする。室温に達した後に、溶液をさらに30分間撹拌し、そしてその後、それを100mlの濃HClおよび100gのクラッシュアイス(冷却浴を用いる)の混合物にゆっくりと注ぐ。溶液AおよびBを合わせ、そして10分後、黄色の結晶が分離し始める。一夜静置した後、混合物を濾取し、そして残渣を水で洗浄する。固体(標題の化合物)を、90℃にて青色シリカゲル(blue-indicating silicagel)で乾燥する。融点:227−229℃;ES−MS:m/e=243.
工程b)6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−オール:
116mlの無水酢酸中の26.5g(0.109mol)の5−クロロ−2−[2−ニトロ−エチリデンアミノ]−安息香酸(工程a))を110℃にて加熱する。12.92g(0.131mol)の酢酸カリウムを2分で添加し、そして加熱を130−135℃にて40分間継続する。10分後、標題の化合物が結晶化し始める。反応容器を室温まで冷却し、そして固体を濾取し、そして酢酸および水で洗浄する。その後、95℃(高度真空)にて16時間乾燥する。融点:341−342℃(分解). ES−MS:m/e=225.
工程c)4,6−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン:
80mlのPOCl中の11g(48.97mmol)の6−クロロ3−ニトロ−キノリン−4−オール(工程b)を5時間加熱還流する(tlc−制御)。冷反応混合物を1.5Lの氷水にゆっくりと注ぐ。標題の化合物が固体として分離する。混合物を15分間撹拌し、温度が0−5℃を超えないようにする。固体を濾取し、水で洗浄し、そして200mlの酢酸エチルに溶かす。有機相を200mlの水および38mlの2N水酸化ナトリウム溶液の混合液で、次いで水で洗浄する。MgSOで乾燥し、溶媒をほぼ蒸発乾固させ;ヘキサンを残渣に添加し、そして標題の化合物を暗灰色の粉末として濾過により単離する。この物質を、さらなる精製なしに次の工程において使用する。
工程d)(6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−フェニル−アミン:
4mlの酢酸中の0.6g(2.46mmol)の4,6−ジクロロ−3−ニトロ−キノリン(工程c)および0.247ml(2.71mmol)のアニリンを室温にて4時間撹拌する(tlc−制御)。沈澱が形成される。反応混合物を150mlの水に注ぐ。固体を濾取し、そして水およびヘキサンで洗浄する。濾液を約50mlのジエチルエーテルで溶かし、不溶性物質から濾過し、そして溶媒を蒸発させる。残渣(標題化合物、黄色の結晶)を60℃にて一夜乾燥する。融点:174−175℃;ES−MS:m/e=300.
工程e)6−クロロ−N−4−フェニル−キノリン−3,4−ジアミン:
50mlのメタノールおよび0.3gのラネーニッケル中の530mg(1.7mmol)の(6−クロロ−3−ニトロ−キノリン−4−イル)−フェニル−アミン(工程d)を室温にて30分間水素化する。反応溶液をHyflo(登録商標)Super Cel珪藻土で濾過し、そして蒸発乾固させる。残渣を15mlのアセトンに溶かし、そしてヘキサンを添加する。標題の化合物が結晶性固体として分離し、そして濾取し、そして60℃(高度真空)にて一夜乾燥すると、標題の化合物を得る。融点:198−199℃;ES−MS:m/e=270.
B)実施例93の合成:
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、出発物質として2−アミノ−5−ブロモ−安息香酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を用いて実施例92、工程a)からe)に記載したように得られる6−ブロモ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンを用いて、実施例92に記載したように得られる[上記A)を参照]。標題化合物:分析的HPLC:tret=6.18分(Grad. 2);ES−MS:m/e=374.0、376.0.
C)実施例95の合成:
1−(2−クロロ−フェニル)−8−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、出発物質として2−アミノ−5−メチル−安息香酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を用いて実施例92、工程a)からe)に記載したように得られるN−4−(2−クロロ−フェニル)−6−メチル−キノリン−3,4−ジアミンを用いて実施例92に記載したように得られる。標題化合物:分析的HPLC:tret=5.80分(Grad. 2);ES−MS:m/e=310.1、312.1.
D)実施例104の合成:
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
300mg(0.8mmol)の8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン[B)を参照]を5mlの無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、そして35mg(0.8mmol)のNaHを分割して添加する。懸濁液を室温にて90分間撹拌し、そして3mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした113mg(0.8mmol)のヨウ化メチルを添加する。室温にて18時間撹拌後、溶液を0℃に冷却し、そして20mlの水を当該撹拌懸濁液にゆっくりと添加する。懸濁液を酢酸エチルで抽出し、そして水相を捨てる。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして蒸発乾固させる。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(2%メタノール含有ジクロロメタン)により精製すると標題の化合物を得る:分析的HPLC:tret=7.64分(Grad. 2);ES−MS:m/e=388.0、390.0.


E)実施例113の合成:
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−エチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、ヨウ化エチルを用いてD)に記載したように得られる。標題化合物:分析的HPLC:tret=7.21分(Grad. 2);ES−MS:m/e=402.0、404.0.
F)実施例114の合成:
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、ヨウ化イソプロピルを用いてD)で記載したように得られる。標題化合物:分析的HPLC:tret=7.94分(Grad. 2);ES−MS:m/e=416.0、418.0.
G)実施例108の合成:
8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−エチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、6−クロロ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−N−3−エチル−キノリン−3,4−ジアミンを用いて、実施例92に記載したように得られる。標題化合物:分析的HPLC:tret=6.80分(Grad. 2);ES−MS:m/e=358.0、360.0.
出発物質を以下のように製造する:
工程a)6−クロロ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−N−3−エチル−キノリン−3,4−ジアミン:
3mlのジクロロメタン中の200mg(0.66mol)の6−クロロ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(これは、実施例23に記載したように得られる。)の撹拌溶液に、87mg(1.98mmol)のアセトアルデヒド(Fluka, Buchs, Switzerland)および25μl(0.44mmol)の酢酸を添加する。溶液を室温にて5時間撹拌後、溶液を10℃に冷却し、そして146mg(2.32mmol)の水素化シアノホウ素ナトリウムを添加する。溶液を室温にて16時間撹拌し、そして25mlのジクロロメタンを添加する。溶液を5%NaHCOおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして蒸発乾固させる。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)により精製すると、標題の化合物を得る:分析的HPLC:tret=7.96分(Grad. 2);ES−MS:m/e=332.1、334.1.
H)実施例128の合成:
8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、シクロプロパンカルボキシアルデヒド(Aldrich, Buch, Switzerland)を用いてG)に記載したように得られる。
分析的HPLC:tret=6.86分(Grad. 2);ES−MS:m/e=384.0、386.0.
I)実施例133の合成:
8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−フラン−3−イルメチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
標題の化合物は、3−フルアルデヒド(Fluka, Buchs, Switzerland)を用いてG)に記載したように得られる。分析的HPLC:tret=6.88分(Grad. 2);ES−MS:m/e=410.0、412.0.
J)実施例100の合成:
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−フェニル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン:
50mg(0.13mmol)の8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン[B)を参照]、48.8mg(0.40mmol)のフェニルボロン酸(Fluka, Buchs, Switzerland)、53mg(0.27mmol)の無水酢酸銅(Fluka, Buchs, Switzerland)および56μl(0.4mmol)のトリエチルアミンを1mlの無水ジクロロメタンに溶かし、そして懸濁液を室温にて16時間撹拌する。この後、さらなるフェニルボロン酸(24mg)、無水硫酸銅(27mg)およびトリエチルアミン(28μl)を添加し、そして懸濁液を室温にて24時間撹拌する。懸濁液を蒸発乾固させ、そして粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(0.5%メタノール含有ジクロロメタン)により精製すると、標題の化合物を得る:分析的HPLC:tret=8.22分(Grad. 2);ES−MS:m/e=449.9. 451.9.
実施例89と同様にまたはそれに記載されたように、そして適当な出発物質および中間体から出発して、以下の化合物を合成する:
Figure 0004707389
Figure 0004707389
Figure 0004707389
Figure 0004707389
実施例135:8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、出発物質として6−ブロモ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンを用いて実施例1に記載されたように得られる。6−ブロモ−N−4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンは、出発物質として2−アミノ−5−ブロモ−安息香酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を用いる実施例1a−1dにおいて記載したように得られる。MS:360.0;HPLC:t=7.06分(Grad. 2).
実施例136:8−クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、120℃にて4N HCl中の6−クロロ−N4−(2−クロロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミン(実施例83a)およびマロンアミド酸を用いて実施例85に記載したように得られる。融点:177.5℃. MS:328.1、330.1
実施例137:1−(2−クロロ−フェニル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、4−メトキシフェニルボロン酸(Aldrich, Buchs, Switzerland)を用いて実施例142に記載したように得られる。MS:386.0;HPLC:t=7.04分(Grad. 2).
実施例138:4−[1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−イル]−フェノール
標題の化合物は、4−ヒドロキシベンゼンボロン酸(Lancaster, Lancachire, UK)および8−ブロモ−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン[これは、出発物質として6−ブロモ−N4−(2−フルオロ−フェニル)−キノリン−3,4−ジアミンを用いて実施例19に記載したように得られる。]を用いて実施例140に記載したように得られる。MS:356.4;HPLC:t=6.67分(Grad. 2).
実施例139:1,8−ジフェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、MeOH/DMF(1:1、v/v)およびPd/C 10%中の1−(2−クロロ−フェニル)−8−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンの水素化により得られる。1−(2−クロロ−フェニル)−8−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンは、実施例53において記載したように得られる。MS:322.2;HPLC:t=6.86分(Grad. 2).
実施例140:1−(2−クロロ−フェニル)−8−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン[100mg、これは、2−アミノ−5−ブロモ−安息香酸を用いて出発して実施例1に記載したように、DMF(2ml)中で得られる。]の溶液に、3−メトキシフェニルボロン酸(60mg;Aldrich, Buchs, Switzerland)、PdCl(PPh)(10mg)および1M炭酸カリウム(0.7ml)を添加する。反応を100℃にて1時間撹拌する。この後、酢酸エチル(50ml)を添加し、そして溶液を水で抽出する。有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を蒸発乾固させ、そして残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM/MeOH 2%)により精製すると、標題の化合物(83mg)を得る。MS:386.0;HPLC:t=7.05分(Grad. 2).
実施例141:8−エチル−1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、MeOH/DMF(2:1、v/v)およびPd/C 10%中の1−(2−クロロ−フェニル)−8−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(実施例49)の水素化により得られる。MS:274.2;HPLC:t=5.63分(Grad. 2).
実施例142:1−(2−クロロ−フェニル)−8−(2−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
標題の化合物は、2−メトキシフェニル ボロン酸(Aldrich, Buchs, Switzerland)を用いて実施例140に記載されたように得られる。MS:386.0;HPLC:t=6.84分.
先行する実施例の化合物の活性測定を提供する以下の実施例143〜147において、以下の文字は、以下のIC50値を表すことを意図する(具体的に測定結果を有する実施例のみ表す):
Figure 0004707389
実施例143:本発明の化合物によるc−Metの阻害
式Iの以下の試験化合物を用いて上記の試験方法で、c−Metの阻害に関する以下のIC50値が得られる:
Figure 0004707389
実施例144:本発明の化合物によるCDK1の阻害
式Iの以下の試験化合物を用いて上記の試験系で、インビトロでのCDK1の阻害に関する以下のIC50値が得られる:
Figure 0004707389
実施例145:本発明の化合物によるKdrの阻害
式Iの以下の試験化合物を用いて上記の試験系で、インビトロでのKdrの阻害に関する以下のIC50値が得られる:
Figure 0004707389
実施例146:本発明の化合物によるAblの阻害
式Iの以下の試験化合物を用いて上記の試験系で、インビトロでのAblの阻害に関する以下のIC50値が得られる:
Figure 0004707389
実施例147:本発明の化合物によるPKB/Aktの阻害
式Iの以下の試験化合物を用いて上記の試験系で、インビトロでのPKB/Aktの阻害に関する以下のIC50値が得られる:
Figure 0004707389
実施例148:式Iの化合物を含む錠剤1
先行する実施例1〜142において記載した50mgの式Iの化合物のいずれかを活性成分として含む錠剤であって、以下の組成のものは、通常の方法を用いて製造される:
Figure 0004707389
製造:活性成分を、コムギスターチの一部、ラクトースおよびコロイド状シリカと合わせ、そして混合物を、ふるいにかける。コムギスターチのさらなる部分を水浴上で5倍量の水と混合すると、ペーストが形成され、そして最初に形成された混合物を、やや柔軟性のある塊が形成されるまで、このペーストと混和する。
乾燥顆粒を、3mmのメッシュサイズを有するふるいにかけ、残りのコーンスターチ、ステアリン酸マグネシウムおよび滑沢粉の予めふるいがけ(1mmふるい)した混合物と混合し、そして圧縮すると、やや両凸面の錠剤が形成される。
実施例149:式Iの化合物を含んでなる錠剤2
実施例1〜142の100mgの式Iの化合物のいずれかを活性成分として含む錠剤は、以下の組成で、標準的手順にしたがって製造される:
Figure 0004707389
製造:活性成分を担体物質と混合し、そして打錠機(Korsch EKO, Stempeldurchmesser 10 mm)により圧縮する。
実施例150:カプセル剤
実施例1〜142で得られた100mgの式Iの化合物のいずれかを活性成分として含むカプセル剤であって、以下の組成のものは、標準的手順にしたがって製造される:
Figure 0004707389
成分を混合し、そしてそれらを硬ゼラチンカプセル(サイズ1)に充填することにより製造される。

Claims (5)

  1. 遊離形または塩形の、
    −クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    8−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −(2−クロロ−フェニル)−8−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−フェニル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−(3−クロロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−エチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−エチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、
    −クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−(シクロプロピル−メチル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン、および
    −クロロ−1−(2−クロロ−フェニル)−3−(3−フリル−メチル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オ
    からなる群から選択される化合物。
  2. 治療的または診断的処置に使用される、請求項に記載の化合物。
  3. 脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、卵巣、大腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣ま
    たは甲状腺のカルシノーマのような増殖性疾患、肉腫、グリア芽腫、多発性骨髄腫または消化管癌、大腸カルシノーマまたは結腸直腸腺癌、または頚部および頭部の腫瘍、表皮過増殖、乾癬、前立腺肥大症、新生組織形成、乳房カルシノーマまたは白血病の処置または予防において使用される、請求項に記載の化合物。
  4. 請求項に記載の化合物を活性成分とする、医薬。
  5. 医薬の製造のための、請求項に記載の化合物の使用。
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