JP4645382B2 - バッテリ状態検知装置、バッテリ状態検知方法 - Google Patents

バッテリ状態検知装置、バッテリ状態検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、バッテリの劣化状態を判定するバッテリ状態検知装置及びバッテリ状態検知方法に関し、特に、バッテリの内部インピーダンスに基づきバッテリの劣化状態を判定するバッテリ状態検知装置及びバッテリ状態検知方法に関する。
車両等に使用される二次電池(以下、単にバッテリという)は、充放電回数、環境温度、不使用期間、放電の深さ等により電解液が化学変化を生じ劣化する。また、どのように劣化が進行するかはバッテリの種類によっても異なる。このため、バッテリの劣化を検出してバッテリ交換など適切な処置を取ることが必要となる。
従来、それぞれのバッテリにバッテリテスターを搭載し定期的に電極表面のコンダクタンスを測定し、バッテリの劣化状態を診断するコンダクタンス法が知られている。コンダクタンス法では一定の交流電圧をバッテリ端子に印加し、得られる交流電流によりコンダクタンスを求める。コンダクタンスを測定することでバッテリの電極表面の劣化が検出でき、コンダクタンスとバッテリの残存容量には相関性があるのでコンダクタンスによりバッテリの劣化を検出できる。なお、コンダクタンスはバッテリが劣化していなくともバッテリの種類により異なるものであるため、コンダクタンスをCCA(Cold Cranking Ampare)に変換して、CCAに基づきバッテリの劣化を検出することが多い。
また、バッテリの劣化、残存容量を検出するためバッテリの内部抵抗に基づきバッテリの劣化を判定する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の判定方法は、バッテリを間欠充電し、間欠充電開始時のバッテリ電圧と間欠充電終了時のバッテリ電圧との電圧差を充電電流で除算して得られるバッテリの内部抵抗が所定値以上となった場合にバッテリ寿命と判断する。かかる方法では間欠充電の開始時と終了時の間隔が短いので周囲の温度変化の影響をほとんど受けずに内部抵抗を算出できる。
特開2005−160291号公報
しかしながら、CCAに基づく判定は上述のようにバッテリの種類に応じて適用の仕方が異なるため、バッテリ毎にバッテリテスターを用意する必要があるという問題がある。
ところで、バッテリの劣化は複雑に進行するため、バッテリの劣化を精度よく検出するためには電解液などバッテリ内部の状態を分子レベルの挙動で把握することが望ましい。このような方法として交流インピーダンス法が知られている。交流インピーダンス法はバッテリの内部抵抗を測定する方法の一つで、バッテリに交流を印加し得られた複素インピーダンスに基づき等価回路を生成し内部抵抗を算出する。
交流インピーダンス法では、周波数を可変とするのでバッテリの劣化状態に依存せず精度よくバッテリの劣化を検出することが可能となる。この点ではCCAや引用文献1におけるバッテリ劣化の判定は、いずれも周波数が固定とされているので、バッテリの劣化状態を精度よく検出できない。
したがって、交流インピーダンス法を適用したバッテリ劣化の検出装置をバッテリを使用する装置に搭載することが望ましいが、交流インピーダンス法を適用したバッテリ劣化の検出装置は、バッテリの近傍に配置する必要がある等の制約条件が多いため、車両などの各装置に精度を確保して搭載することは困難である。
本発明は、上記問題に鑑み、種々のバッテリに対応可能であると共に、劣化状態に依存せずにバッテリの劣化を精度よく検出可能なバッテリ状態検知装置、バッテリ状態検知方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、車両に搭載されるバッテリと、前記バッテリに充電する発電機又は前記バッテリから電力を供給される車両負荷と、前記発電機からの充電又は前記車両負荷への放電の動作周期を可変制御する充放電制御手段と、前記バッテリの電圧及び電流を検出するバッテリセンサと、前記充放電制御手段により前記バッテリへの充電又は前記バッテリからの放電が前記動作周期により制御されている場合、前記電圧及び電流に基づき前記バッテリの内部インピーダンスを前記動作周期の周波数毎に算出するインピーダンス算出手段と、前記インピーダンス算出手段により算出された前記内部インピーダンスの値に基づき、予め定められた前記バッテリの劣化を検出する劣化検出マップを参照して、前記バッテリの劣化状態を判定する第1の劣化度判定手段と、
前々回、前回に算出された前記内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の前記内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の前記内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率が最も大きい特徴周波数を選択する周波数選択手段を有し、前記充放電制御手段は、前記周波数選択手段により選択された前記特徴周波数を用いて他の周波数よりも高い頻度で前記車両負荷を駆動する、ことを特徴とする。
本発明によれば、種々のバッテリに対応可能であると共に、劣化状態に依存せずにバッテリの劣化を精度よく検出可能なバッテリ状態検知装置を提供できる。
種々のバッテリに対応可能であると共に、劣化状態に依存せずにバッテリの劣化を精度よく検出可能なバッテリ状態検知装置、バッテリ状態検知方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、バッテリ状態検知方法は、バッテリ状態検知装置の実施形態に用いられているので、バッテリ状態検知装置の実施形態の中で併せて説明する。
バッテリ劣化の検出方法の概略について説明する。図1は、車両に搭載されたバッテリ状態検知装置の概略構成図を示す。図1のバッテリ状態検知装置は、バッテリ2、バッテリセンサ2a、バッテリECU3、ボディECU5及びリアデフォッガ4aとを含んでいる。ボディECU5は車両に搭載されたリアデフォッガ4a等の各種電装品(後述する車両負荷)を制御する制御ユニットであり、例えば、オン/オフ等のユーザによる操作を検出して制御対象の電装品の通電や温度などを制御する。
バッテリ2は、鉛電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素等の2次電池であり、略直方体状をなし上面の左右両端部から上向きに正極端子と負極端子とが突設されている。端子はワイヤーハーネスにより電池ECU3、ボディECU5及びリアデフォッガ4やボディアースなどに接続され、電装品に例えば12Vの電圧の電力を給電する。バッテリ2が有するバッテリセンサ2aは、バッテリ2の温度、出力電圧及び出力電流を検出し、バッテリECU3に検出値を送出する。
本実施の形態のバッテリ状態検知装置は、バッテリECU(Electoronic Contorol Unit)3により制御され、SOC(State of Charge)に代表されるバッテリ2の状態を検出する。また、バッテリECU3はボディECU5とボディ系LANを介して通信して、ボディECU5が所定の周波数でDuty制御された電圧(以下、単にDuty電圧という)をバッテリ2から供給するよう制御する。バッテリECU3はDuty電圧が供給された場合の電圧値、電流値及び温度をバッテリセンサ2aから検出し、電圧と電流の関係から内部インピーダンスを算出する。内部インピーダンスをDuty制御された種々の周波数において算出することで、バッテリの劣化を精度よく検出することができる。
図2(a)はバッテリ状態検知装置1のブロック図を示す。なお、図1と同一構成部分には同一の符号を付した。車両負荷はDuty制御されるので乗員の意志に反して作動しないよう可動部を有さない電装品であることが好適であり、例えば、シートヒータ4b、ワイパーデアイサ4c等である。なお、車両負荷はこれらに限定されるものではない。
また、バッテリECU3は発電機6と接続されており、発電機6が当該車両のエンジンにより駆動されて交流電圧を発生すると、整流器が発電機6の交流電圧を整流して整流電圧に変換しレギュレータにより制御された直流電圧がバッテリ2に供給される。バッテリセンサ2aは電流値、電圧値及び温度をバッテリECU3に送出し、バッテリECU3は原則的には充電量が満充電となるようにバッテリ2を充電制御する。
バッテリECU3は、後述するようにボディECU5と通信してボディECU5に車両負荷4をDuty制御するよう指示する。または、バッテリECU3はバッテリ2やレギュレータを制御してDuty電圧によりバッテリ2を充電する。バッテリECU3はDuty電圧に対する電流をバッテリセンサ2aにより検出及び解析し、バッテリ2の状態を検知する。
検知の結果、バッテリの劣化が検出された場合、出力装置7に出力し運転者に注意を促す。出力装置7はカーナビゲーションの液晶ディスプレー、有機EL、HUD(Head Up Display)等の表示装置やスピーカであり、これらを用いて視覚と聴覚から運転者にバッテリの劣化を報知する。
図2(b)はバッテリECU3の機能構成図を示す。バッテリECU3はCPU3a、RAM3b、通信回路3c及びROM3dを有するように構成される。CPU3aはROM3dに格納されているプログラムを実行し、本実施の形態のバッテリ状態検知装置の各機能を提供する。RAM3bはプログラムを実行するためのワークエリアであり、通信回路3cはボディECU5と通信するための回路である。また、不揮発メモリ3eは測定した内部インピーダンスを格納しておくための記憶領域で、例えばEEPROMやFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等により構成される。
ROM3dには、CPU3aを充放電制御手段31、インピーダンス算出手段32、第1の劣化度判定手段33、第2の劣化度判定手段34、周波数選択手段35、周波数順位付与手段36、内部インピーダンス予測手段37及びバッテリ寿命予測手段38として機能させるためのプログラムが格納されている。
充放電制御手段31は発電機6からの充電又は車両負荷4への放電の動作周期を可変制御する。インピーダンス算出手段32は充放電制御手段31によりバッテリ4への充電又はバッテリ4からの放電が動作周期により制御されている場合、電圧及び電流に基づきバッテリ4の内部インピーダンスを動作周期の周波数毎に算出する。第1の劣化度判定手段33はインピーダンス算出手段32により算出された内部インピーダンスの値に基づき、予め定められたバッテリの劣化を検出する劣化検出マップ39を参照して、バッテリ4の劣化状態を判定する。第2の劣化度判定手段34は、前回と今回の内部インピーダンスの差分又は初期状態からの変移量に基づき前記バッテリの劣化状態を判定する。また、第2の劣化度判定手段34は、内部インピーダンスの実部又は虚部の差分又は変移量に基づきバッテリ4の劣化状態を判定する。周波数選択手段35は、前々回、前回に算出された内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率が最も大きい特徴周波数を選択する。周波数順位付与手段36は、前々回、前回に算出された内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率の高い順に周波数に順位を付与する。内部インピーダンス予測手段37はインピーダンス算出手段32が算出した内部インピーダンスが実数部だけとなる複数の内部インピーダンスに基づき今後の内部インピーダンスを予測する。バッテリ寿命予測手段38は内部インピーダンス予測手段37により予測された内部インピーダンスに基づき、バッテリ4が予め定められた始動限界となる内部インピーダンスに到達するまでのバッテリ寿命を予測する。劣化検出マップ39は算出された内部インピーダンスに基づきバッテリの劣化を検出するためのマップである。
続いて、内部インピーダンスの算出について説明する。内部インピーダンスはDuty電圧により放電又は充電された場合の、電圧値と電流値にもとづき算出される。内部インピーダンスの検出は、バッテリ2からの放電またはバッテリ2の充電のいずれで行ってもよいが、以降ではバッテリ2から放電する場合に基づき説明する。
まず、充放電制御手段31は、Duty制御された車両負荷4への放電の動作周期を可変制御する。図3(a)は車両負荷4へ供給されるDuty電圧の一例を示す。図3(a)のDuty電圧は所定時間ごとに周波数が大きくなっており、例えば、当初A〔Hz〕から始まり、B〔Hz〕、C〔Hz〕…と所定時間、当該周波数のDuty電圧が印加されると段階的に周波数が遅くなっている(A<B<C)。
同様に図3(b)は所定時間ごとに周波数が小さくなって車両負荷4へ供給されるDuty電圧の一例を示す。充放電制御手段31はこのように低周波から高周波及び高周波から低周波まで掃引(スイープ)するようにDuty電圧の周波数を制御する。
バッテリ2の電解液(例えば希硫酸)は劣化に伴い不安定な状態になる場合があり、また、長期間の使用により結線異常や断線が生じ電圧等の測定結果が安定しないことがある。本実施の形態では同じ周波数で2回(又はそれ以上)算出するので、両者を比較することで測定結果の精度を確認しながら内部インピーダンスを算出できる。
なお、充放電制御手段31が制御する周波数範囲はバッテリ2の電解液の分子状態を検出可能な範囲であればよく、例えば0.1〜100Hz程度であり、その周波数範囲をリニアーに等間隔、指数的に等間隔、または、低周波領域は測定に時間がかかるので低周波数では測定点を疎として高周波数で密とするなどのように周波数を変えてDuty電圧を印加する。本実施の形態では一例としてf=1〜6Hzを等間隔で掃引したものとして説明する。なお、Duty電圧のデューティー比はいくつであってもよい。
インピーダンス算出手段32は、バッテリセンサ2aにより検出された電圧及び電流により内部インピーダンスを算出する。インピーダンス算出手段32は電圧及び電流をそれぞれフーリエ変換し、フーリエ変換された電圧を電流で除算して内部インピーダンスを算出する。内部インピーダンスZは、複素数となるので次のように表される。
Z=Z(r)+Z(i)
すなわち、Z(r)は実部をZ(i)は虚部を表す。Z(r)は電解液の抵抗成分をZ(i)はコンデンサー成分を表すことが知られている。なお、フーリエ変換には周知の方法を、例えば高速フーリエ変換(FFT)を用いる。インピーダンス算出手段32が算出した内部インピーダンスZは測定日時(必ずしも日を改めるものではない)と共に不揮発メモリ3eに格納される。
続いて、劣化検出マップについて説明する。第1の劣化判定手段33は、内部インピーダンスZの絶対値に基づきバッテリ2の劣化状態を判定する。バッテリ2の劣化状態を判定するための劣化検出マップ39について説明する。バッテリの劣化は充放電回数、環境温度、不使用期間、放電の深さ等により電解液に生じる化学変化、電解液を保持するセルからの電解液の脱落、セル格子の腐食等に起因して進行する。このため、どのように劣化が進行するかはバッテリの種類が同じであっても異なり、また、その結果のバッテリの劣化状態も異なる。このため、本実施の形態ではバッテリの劣化状態を判定するため劣化検出マップを用いる。
図4(a)は劣化検出マップの一例を示す。バッテリECU3は、図4に示すような劣化検出マップを予め保持している。劣化検出マップは内部インピーダンスZを実軸と虚軸の平面に表したものである。また、劣化検出マップはバッテリ2の製造時や車両搭載時に図3のようなDuty電圧を印加して得られた初期値を周波数毎に記憶している。図では初期状態の内部インピーダンスを周波数1〜6Hzにおいてプロットしている。
また、劣化検出マップ39には、種々の劣化モード(充放電回数、環境温度、不使用期間、放電の深さ等により電解液に生じる化学変化、電解液を保持するセルからの電解液の脱落、セル格子の腐食等)により劣化させ、また、促進試験等により劣化状態にしたバッテリ2を用い、種々の劣化状態において図3のようなDuty電圧を印加して、内部インピーダンスの値が示す傾向を記憶しておく。バッテリの種々の劣化状態とは、例えば、充電不足、交換の時期が近いこと、劣化が進行しエンジンを始動することができない等である。このような種々の劣化状態における内部インピーダンスの値に基づき図4に示すような劣化検出マップが得られる。
図4(a)では、領域R1は劣化していないと判定できる状態、領域R2は充電不足であると判定されるものの充電により通常の使用が可能である状態、領域R3は劣化が進行しており交換すべき時期が近い状態、領域R4は劣化により始動が困難な状態(始動限界)であることを示す。したがって、予め図4(a)のような劣化検出マップを格納しておき内部インピーダンスを算出することで、バッテリの劣化状態を判定できることとなる。
ところで、内部インピーダンスZはバッテリ2の温度に応じて異なる値を示す。例えば、寒冷地で内部インピーダンスZを算出すると、初期状態であっても始動限界の領域R4に含まれる値を示す。このため、バッテリECU3は温度毎(例えば5度毎)に劣化検出マップを有する。保持しておく劣化検出マップの温度範囲は車両を通常使用する温度(例えば0度〜40度)に応じて有していればよい。
図4(b)は8回の測定点をプロットした劣化検出マップの一例を示す。それぞれの周波数の8回の測定点は右に行くほど新しい測定点である。図4(b)によれば、バッテリ2が古くなるほど測定点が右側及び上方、すなわち内部インピーダンスZが増加する方向にシフトしていくことが分かる。また、周波数が5又は6Hzでは上方への移動は少ないが、周波数1Hzでは右側及び上方への移動量が大きい。したがって、このように周波数を変えて内部インピーダンスZを算出することで、所定の周波数に応答する劣化状態を精度よく検出できる。
第1の劣化判定手段33は、周波数毎に検出した内部インピーダンスZを劣化検出マップにプロットした場合の領域に基づきバッテリ2の劣化状態を判定する。算出した各周波数において、どれか1つの周波数で充電警告エリア等に含まれたら劣化していると判定できるので、周波数を変えて内部インピーダンスZを算出することで所定の周波数でのみ検出されるような劣化状態を確実に検出できることとなる。
また、第2の劣化判定手段34はバッテリ2の初期状態または前回算出した内部インピーダンスZと周波数毎に検出した内部インピーダンスZとを比較してバッテリ2の劣化状態を判定する。内部インピーダンスZは測定日時と共に格納されているので、第2の劣化判定手段34は初期状態の内部インピーダンスZや前回算出した内部インピーダンスZと今回算出した内部インピーダンスZとを比較できる。
図5は測定日時の異なる内部インピーダンスZの一例を示す。図5では、周波数1Hzで算出した3つの内部インピーダンスZがプロットされており、f1_t0は初期状態の算出結果を、f1_t1は前回の算出結果を、f1_t2は今回の算出結果をそれぞれ示す。また、f1_t0とf1_t1の差分をL1、f1_t1とf1_t2の差分をL2とした。したがって、L1+L2が初期状態からの変移量Lとなる。
バッテリECU3は初期状態からの変移量Lに応じた劣化状態を予め保持している。図5(b)は初期状態からの変移量と劣化状態との関係を示す。図5(b)では、変移量Lが0〜mの場合は劣化していないと、m〜nの場合は充電不足であると、n〜oの場合は交換警告すべきであると、o〜pの場合は始動限界であると、それぞれ対応づけられている。第2の劣化判定手段34は、図5(b)のような関係に基づきバッテリ2の劣化状態を判定する。バッテリECU3は周波数毎に図5(b)のような変移量Lと劣化状態の対応関係を有する。
同様に、第2の劣化判定手段34は、算出した各周波数においてどれか1つの周波数で変移量Lが大きくなっているような場合、劣化状態を判定できるので、周波数を変えて内部インピーダンスZを算出することで所定の周波数でのみ検出されるような劣化状態を確実に検出できることとなる。
なお、第2の劣化判定手段34は前回の算出結果f1_t1と今回の算出結果f1_t2とを比較して劣化状態を判定してもよい。例えば、それぞれの測定日時に基づく測定間隔に比べ著しく差分L2が大きい場合、充電不足、交換警告すべきである又は始動限界であると判定できる。
また、差分L1又はL2の実部のみ又は虚部のみに基づき劣化状態を判定してもよい。図5(b)では差分L1の実部をL1r、虚部をL1i、差分L2の実部をL2r、虚部をL2iとした。
複雑に進行したバッテリ2の劣化状態は電解液などバッテリ内部の状態が分子レベルの挙動の変化として現れる。このため、劣化状態によっては実部又は虚部が大きく変化することがある。したがって、第2の劣化判定手段34は周波数毎に、差分L1又はL2の実部又は虚部の値に応じて、充電不足、交換警告すべきであると又は始動限界であると判定できる。
〔掃引方向により内部インピーダンスZが異なる場合〕
上述したように、インピーダンス算出手段32は低周波数から高周波数及び高周波数から低周波数に周波数を掃引して、同じ周波数で2回内部インピーダンスZを算出する。なお、掃引方向は、高周波数から低周波数及び低周波数から高周波数でもよいし、低(高)周波数から高(低)周波数及び低(高)周波数から高(低)周波数のように同一方向に2回掃引してもよい。なお、一度目の掃引により算出された内部インピーダンスをZ1、2回目の掃引により算出された内部インピーダンスをZ2と称す。
Z1の実部Z1(r)がZ2の実部Z2(r)と等しく、かつ、Z1の虚部Z1(i)がZ1の虚部Z2(i)と等しい場合は値が真値であるとして、第1又は第2の劣化判定手段は劣化状態の判定にその値を使用する。なお、等しいとは完全に一致することを意味するものではなく、例えば、上位二桁が同じであれば等しいとしてよい。
Z1(r)とZ2(r)が等しくない又はZ1(i)とZ2(i)の少なくとも一方が等しくない場合、バッテリECU3はフェイルセーフモードになる。フェイルセーフモードになると、バッテリECU3は、等しくないと判明した直後に再び、高周波数から低周波数及び低周波数から高周波数等の周波数の掃引を行う。周波数の掃引により電解液の反応物が攪拌されバッテリ2の状態が安定し、等しいZ1とZ2が検出される可能性がある。また、等しくないと判明した直後に再測定することで、早期にバッテリの状態を確認できる。
再度の掃引により算出されたZ1(r)とZ2(r)又はZ1(i)とZ2(i)の少なくとも一方が等しくない場合、バッテリECU3はZ1(r)等の値に応じて次のように制御する。
a)Z1(i)又はZ2(i)=0、かつ、Z2(r)<直近のZ1(r)の場合
コンデンサ成分が0に安定し抵抗成分が不安定であるので、バッテリ2の内部がショートしたものと判断できる。この場合、バッテリECU3はボディECU5と通信して出力装置7からバッテリの交換等を警告する。また、Z(r)が0でないことから完全にショートしたわけでないので、バッテリECU3は負荷を制御して車両負荷4に電力を供給する。
b)Z2(i)=Z2(r)=0の場合
内部インピーダンスZが完全にゼロであることから、バッテリ2の内部が完全にショートしていると判断できる。バッテリECU3はボディECU5と通信して出力装置7からバッテリを早急に交換する必要があることを警告する。
c)Duty電圧を出力した場合のバッテリセンサ2が検出した電圧又は電流の値が0の場合
バッテリセンサ2により電圧又は電流そのものが正常に検出されないため、バッテリ2と接続された線の断線や結線異常があると判定できる。バッテリECU3はボディECU5と通信して出力装置7からバッテリの交換等を警告する。また、電力供給は可能である可能性があるので、バッテリECU3は負荷を制御して車両負荷4に電力を供給する。
以上のように、バッテリECU3は内部インピーダンスZやバッテリセンサ2が検出した電圧又は電流の値に基づき、適切なフェイルセーフ制御を実行できる。
フェイルセーフモードになり運転者に警告した後、バッテリECU3はフェイルセーフモードからの復帰を試みる。バッテリECU3は所定時間の経過を待ち、同じ周波数範囲で内部インピーダンスZを算出し、Z1=Z2(但し、Z1(r)=Z2(r)=Z1(i)=Z2(i)=0でないこと)の場合、フェイルセーフモードから復帰する。このようにいったんフェイルセーフモードになっても、所定時間の経過を待ち、再度、内部インピーダンスZを算出することで、正常でない場合のみを適切に検出しフェイルセーフモードから復帰することができる。
〔周波数の選択〕
上述したように、バッテリ2の劣化は充放電回数、環境温度や不使用期間等に応じて複雑に進行するため、周波数によって検出しやすい劣化状態がある。このように、所定の劣化状態が検出しやすい周波数を特徴周波数という。特徴周波数では他の周波数よりも差分が大きくなる。
特徴周波数の選択について説明する。周波数選択手段35は掃引した各周波数において変動率の最も大きい周波数を特徴周波数として選択する。図6は特徴周波数の選択を説明するための図である。図6では周波数1Hzと4Hzの内部インピーダンスZのみプロットしたが、実際にはすべての周波数から選択する。
図6によれば、f1において前々回の算出値と前回の算出値の差分はL1、前回の算出値と今回の算出値の差分はL2、f4において前々回の算出値と前回の算出値の差分はM1、前回の算出値と今回の算出値の差分はM2である。周波数選択手段35は、差分L1に対するL2の変動率L2/L1、差分M1に対するM2の変動率M2/M1等、直前の算出点との差分から測定点間の変動率を周波数毎に算出し、変動率の最も大きい周波数を特徴周波数として選択する。
変動率が大きいことは、その周波数により検出しやすい劣化状態が進行している可能性が高いので、当該周波数を中心に内部インピーダンスZを算出することがバッテリ2の劣化状態を検出する上で効率的となる。
特定周波数が選択された後、インピーダンス算出手段32は特定周波数を中心に内部インピーダンスZを算出する。特徴周波数として選択された場合、特徴周波数以外の周波数における内部インピーダンスZの算出回数を低減する。例えば、特徴周波数を3回測定するたびに他の周波数を1回測定する。
また、1つの特徴周波数を選択するのではなく、変動率に応じて掃引頻度を制御して内部インピーダンスZを算出してもよい。図7(a)は、変動率に応じた掃引頻度を示す掃引頻度マップの一例を示す。掃引頻度マップは横軸に掃引頻度を、縦軸に差分の変動率を示すマップで、差分の変動率が大きいほど掃引頻度が大きくなっている。
図7(a)では、一例としてa<b<c<d<e<f〔Hz〕の順に大きい変動率が得られたとした。したがって、周波数順位付与手段36は、図7のような変動率であった場合、f〔Hz〕における内部インピーダンスZの算出頻度を最も大きくし、a〔Hz〕における内部インピーダンスZの算出頻度を最も小さくする。
また、充電量を考慮して掃引頻度を決定してもよい。図7(b)は変動率及び充電量に応じた掃引頻度を示す掃引頻度マップの一例を示す。図7(b)は変動率が大きいほど掃引頻度が高くなる点で図7(a)と同様であるが、更に、充電量に基づき掃引頻度がシフトされる。例えば、充電量が通常の80%と少ない場合、通常の掃引頻度に0.8が掛けられ全体の掃引頻度が少なくなっている。このように掃引頻度を決定することで、充電量に応じて掃引頻度を決定できると共に、バッテリ2の劣化の判定のためにバッテリが消費されることを抑制できる。
以上のように、変動率に応じて内部インピーダンスZを算出する周波数領域を限定することで、内部インピーダンスZの算出によるバッテリ2の放電負荷量が軽減でき、バッテリ2の寿命を延長できる。
〔内部インピーダンスZに基づくバッテリ寿命の推定〕
劣化判定マップによれば内部インピーダンスZと劣化状態とが予め知られているので、内部インピーダンスZの変動の傾向が分かれば、始動限界となるまでの時間(以下、バッテリ寿命という)を推定できることとなる。
図8(a)は虚部Z(i)=0の場合の周波数fとインピーダンスZの大きさ|Z|の関係を示す。Z(i)=0の場合、内部インピーダンスZが抵抗成分のみを有しているので、周波数が大きくなるにつれて内部インピーダンスZがほぼ線形に増大する傾向を有する。なお、Z(i)=0とは虚部が完全にゼロでなければならないのもはでなく、実部に対する虚部の比率が所定以下等の場合をゼロとしてよい。
また、図4に示したように始動限界となる内部インピーダンスの大きさ|Z|は予めバッテリ及び温度毎に知られているので、図8(a)に示すように周波数とインピーダンスZの大きさ|Z|の平面に始動限界の領域を設けることができる。
インピーダンス算出手段32は所定の時間間隔で周波数を掃引するので、Z(i)=0となる内部インピーダンスZがあれば、その場合のインピーダンスZの大きさ|Z|を図8(a)のようにプロットしていく。Z(i)=0のプロットを順次追加していくことで、複数のプロットが得られる。図8(a)では、プロットNが直近(今回)のZ(i)=0のプロット、プロットN−1とN−2がZ(i)=0となった過去のプロットである。
内部インピーダンス予測定段36は、得られたプロットN−2、N−1及びNを例えばy=ax+bで近似して、始動限界の領域との交点Cを得る。なお、プロットに基づく近似は直線でなくy=ax^2+bx+cのように曲線であってもよい。
内部インピーダンスZを算出する場合、測定日時も共に記憶されるのでプロットN等を時間軸で評価すれば、バッテリ寿命予測手段37がプロットCに至るまでの時間、言い換えればバッテリ寿命を推定できる。図8(b)は測定日時に対して内部インピーダンスZの大きさ|Z|をプロットした図を示す。プロットN−2、N−1及びNのそれぞれの測定間隔に応じて始動限界となるCをプロットすれば、NからCまでの時間、すなわちバッテリ寿命を推定できる。
以上のように構成されるバッテリECU3がバッテリ2の劣化状態を判定する処理について図9のフローチャート図に基づき説明する。
バッテリECU3は予め設定された日時になると起動して内部インピーダンスZの算出を開始する(S1)。内部インピーダンスZの算出(バッテリ2の電圧及び電流の検出)は、イグニションがオフ状態、アイドル状態、走行状態、バッテリ放電時等、いつ行ってもよいが、バッテリ2の状態が安定したイグニションオフの状態で測定するのが好適である。
充放電制御手段31はボディECU5に車両負荷4をDuty制御させるため、Duty電圧の周波数をボディECU5に送出する(S2)。上記のように周波数は例えば低周波数から高周波数の順に、又は、掃引頻度に基づき決定されるので、定められている周波数をボディECU5に送出する。
ボディECU5は要求された周波数で車両負荷をDuty駆動するので(S3)、バッテリECU3はDuty駆動時の電圧、電流及び温度をバッテリセンサ2aにより検出する(S4)。
次いで、バッテリECU3は電圧及び電流に基づき内部インピーダンスZを算出し(S5)、実部Z(r)及び虚部Z(i)を算出する(S6)。
バッテリECU3は、劣化判定マップを参照して、算出された内部インピーダンスZに基づきバッテリが劣化しているか否かを判定する(S7)。なお、バッテリの劣化は変移量Lや前回の算出値との差分に基づいて判定してもよい。
バッテリが劣化していた場合、バッテリECU3は劣化状態に応じて運転者に警告又は車両フェールセーフ制御を要求出力する(S8)。例えば、図4の領域R3(劣化が進行しており交換すべき時期が近い状態)であると判定されれば、運転者に交換するよう警告する。
バッテリが劣化していない場合又は劣化判定が未達の場合は、ステップS8の劣化状態に応じた警告等は行わない。
次いで、バッテリECU3は掃引する周波数が終了したか否かを判定する(S9)。終了していなければ(ステップS9のNo)、次の周波数を設定してステップS2以降を繰り返す(S11)。
掃引する周波数が終了した場合(ステップS9のYes)、次回の測定日時を設定する(S10)。なお、周波数の掃引が終了し同じ周波数で2回算出した内部インピーダンスZが異なっていた場合、そのまま再度同じ周波数範囲で内部インピーダンスZを算出する。再度算出しても、2回算出した内部インピーダンスZが異なっていた場合、フェイルセーフモードに入り、上記のごとく警告を発する。また、次回の測定日時を設定する際に現在フェイルセーフモードである旨を内部インピーダンスZと共に保存する。保存が終了したら図9の処理は終了する。
以上のように本実施の形態のバッテリ状態検知装置は、複雑なプロセスで進行した種々の劣化状態に依存せずにバッテリの劣化を精度よく検出することができる。劣化判定マップ等をバッテリ毎に備えているので種々のバッテリにおいて精度よくバッテリの劣化を検出できる。周波数を変えて内部インピーダンスを算出するので、搭載の困難な交流インピーダンス法を用いずに周波数を可変とした場合のバッテリの内部インピーダンスを算出できる。車両負荷4を複数の周波数で動作させるので、バッテリ2も低周波数から高周波数で充放電することとなるため、周波数を可変とした場合のバッテリの内部インピーダンスを算出でき、バッテリの劣化を定量的に把握することが可能となる。また、変動率の大きい周波数の測定頻度はそのままに他の周波数の測定頻度を小さくできるのでバッテリの放電周期を短くできることとなり、バッテリの寿命を延長できる。また、算出した複数の内部インピーダンスを近似解析し、予め定められた始動限界となる内部インピーダンスと比較することで、バッテリの寿命を予測することができる。
車両に搭載されたバッテリ状態検知装置の概略構成図である。 バッテリ状態検知装置のブロック図である。 車両負荷へ供給されるDuty電圧の一例である。 劣化検出マップの一例である。 測定日時の異なる内部インピーダンスの一例である。 特徴周波数の選択を説明するための図である。 変動率に応じた掃引頻度を示す掃引頻度マップの一例である。 虚部Z(i)=0の場合の周波数fとインピーダンスの大きさの関係を示す図である。 バッテリECUがバッテリの劣化状態を判定する処理のフローチャート図である。
符号の説明
1 バッテリ状態検知装置
2 バッテリ
3 バッテリECU
4 車両負荷
5 ボディECU
6 発電機
7 出力装置

Claims (8)

  1. 車両に搭載されるバッテリと、
    前記バッテリに充電する発電機又は前記バッテリから電力を供給される車両負荷と、
    前記発電機からの充電又は前記車両負荷への放電の動作周期を可変制御する充放電制御手段と、
    前記バッテリの電圧及び電流を検出するバッテリセンサと、
    前記充放電制御手段により前記バッテリへの充電又は前記バッテリからの放電が前記動作周期により制御されている場合、前記電圧及び電流に基づき前記バッテリの内部インピーダンスを前記動作周期の周波数毎に算出するインピーダンス算出手段と、
    前記インピーダンス算出手段により算出された前記内部インピーダンスの値に基づき、予め定められた前記バッテリの劣化を検出する劣化検出マップを参照して、前記バッテリの劣化状態を判定する第1の劣化度判定手段と、

    前々回、前回に算出された前記内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の前記内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の前記内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率が最も大きい特徴周波数を選択する周波数選択手段を有し、
    前記充放電制御手段は、前記周波数選択手段により選択された前記特徴周波数を用いて他の周波数よりも高い頻度で前記車両負荷を駆動する、
    ことを特徴とするバッテリ状態検知装置。
  2. 車両に搭載されるバッテリと、
    前記バッテリに充電する発電機又は前記バッテリから電力を供給される車両負荷と、
    前記発電機からの充電又は前記車両負荷への放電の動作周期を可変制御する充放電制御手段と、
    前記バッテリの電圧及び電流を検出するバッテリセンサと、
    前記充放電制御手段により前記バッテリへの充電又は前記バッテリからの放電が前記動作周期により制御されている場合、前記電圧及び電流に基づき前記バッテリの内部インピーダンスを前記動作周期の周波数毎に算出するインピーダンス算出手段と、
    前記インピーダンス算出手段により算出された前記内部インピーダンスの値に基づき、予め定められた前記バッテリの劣化を検出する劣化検出マップを参照して、前記バッテリの劣化状態を判定する第1の劣化度判定手段と、

    前々回、前回に算出された前記内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の前記内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の前記内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率の高い順に前記周波数に順位を付与する周波数順位付与手段を有し、
    前記充放電制御手段は、前記周波数順位付与手段により付与された前記周波数の順に高い頻度で前記車両負荷を駆動する、
    ことを特徴とするバッテリ状態検知装置。
  3. 前記インピーダンス算出手段が算出した前記内部インピーダンスに基づき、各周波数毎に前回測定した前記内部インピーダンスに対する差分を算出する変化量算出手段と、
    前記変化量算出手段が算出した前記差分又は初期状態からの変移量に基づき前記バッテリの劣化状態を判定する第2の劣化度判定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のバッテリ状態検知装置。
  4. 前記第2の劣化度判定手段は、前記内部インピーダンスの実部又は虚部の前記差分又は前記変移量に基づき前記バッテリの劣化状態を判定する、
    ことを特徴とする請求項3記載のバッテリ状態検知装置。
  5. 前記充放電制御手段は、前記発電機からの充電又は前記車両負荷への放電を同じ周波数の動作周期で2回行い、
    前記インピーダンス算出手段が算出した同じ周波数における2回の前記内部インピーダンスが等しい場合、前記第1又は第2の劣化度判定手段は2回のうちいずれかの内部インピーダンスに基づき前記バッテリの劣化状態を判定し、
    前記インピーダンス算出手段が算出した同じ周波数における2回の前記内部インピーダンスが等しくない場合、フェイルセーフモードに入る、
    ことを特徴とする請求項3いずれか記載のバッテリ状態検知装置。
  6. 前記インピーダンス算出手段が算出した前記内部インピーダンスが実数部だけとなる複数の前記内部インピーダンスに基づき今後の内部インピーダンスを予測する内部インピーダンス予測手段と、
    前記内部インピーダンス予測手段により予測された前記内部インピーダンスに基づき、当該バッテリが予め定められた始動限界となる内部インピーダンスに到達するまでのバッテリ寿命を予測するバッテリ寿命予測手段と、
    を有することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のバッテリ状態検知装置。
  7. 車両に搭載されるバッテリから電力を供給される車両負荷を駆動して、又は、バッテリへの充電を制御してバッテリの状態を検知するバッテリ状態検知方法において、
    前記車両負荷への放電又はバッテリへの充電の動作周期を可変制御する放電制御ステップと、
    前記バッテリからの放電又は充電が前記動作周期により制御されている場合、前記バッテリの内部インピーダンスを前記動作周期の周波数毎に算出するインピーダンス算出ステップと、
    前記インピーダンス算出ステップにより算出された前記内部インピーダンスの値に基づき、予め定められた前記バッテリの劣化を検出する劣化検出マップを参照して、前記バッテリの劣化状態を判定する劣化度判定ステップと、

    前々回、前回に算出された前記内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の前記内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の前記内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率が最も大きい特徴周波数を選択する周波数選択ステップと、
    前記周波数選択ステップにより選択された前記特徴周波数を用いて他の周波数よりも高い頻度で前記車両負荷を駆動するステップと、
    を有することを特徴とするバッテリ状態検知方法。
  8. 車両に搭載されるバッテリから電力を供給される車両負荷を駆動して、又は、バッテリへの充電を制御してバッテリの状態を検知するバッテリ状態検知方法において、
    前記車両負荷への放電又はバッテリへの充電の動作周期を可変制御する放電制御ステップと、
    前記バッテリからの放電又は充電が前記動作周期により制御されている場合、前記バッテリの内部インピーダンスを前記動作周期の周波数毎に算出するインピーダンス算出ステップと、
    前記インピーダンス算出ステップにより算出された前記内部インピーダンスの値に基づき、予め定められた前記バッテリの劣化を検出する劣化検出マップを参照して、前記バッテリの劣化状態を判定する劣化度判定ステップと、

    前々回、前回に算出された前記内部インピーダンスに基づき前々回に対する前回の前記内部インピーダンスの差分Aと、前回に対する今回の前記内部インピーダンスの差分Bに基づき、差分Aに対する差分Bの変動率の高い順に前記周波数に順位を付与する周波数順位付与ステップと、
    前記周波数順位付与ステップにより付与された前記周波数の順に高い頻度で前記車両負荷を駆動するステップと、
    を有することを特徴とするバッテリ状態検知方法。
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