JP4518056B2 - 文書操作認証装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
特許文献2は、ユニット、機能及び情報を含む複数の資源のうちの少なくとも1つを利用して情報の処理を行うシステムを開示している。このシステムは、情報の処理を指示するユーザを認証し、認証されたユーザが情報の処理の実行に利用される少なくとも1つの資源に対してアクセス権を有することを条件として、情報の処理を実行させている。
複数の文書の各文書と当該各文書を取り扱うことができる場所とを関連付けた管理情報を記憶する記憶手段と、
ネットワークに繋がれたクライアントから、ネットワークに繋がれた複数の画像形成装置のうち一の画像形成装置を出力先として、特定の文書の印刷又はファクシミリ送信が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の文書の出力先である当該画像形成装置が設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該画像形成装置に対しての印刷又はファクシミリ送信が可能かどうかを判定する判定手段とを備え、
前記判定手段による判定結果により、印刷又はファクシミリ送信が可能な場合は要求された出力先である前記画像形成装置に対して直接、前記特定の文書を印刷又はファクシミリ送信するためのコマンドを送信する
ことを特徴とする文書操作認証装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記判定手段は、前記クライアントから、当該クライアントにおける前記特定の文書の閲覧、ダウンロード、又は印刷が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該クライアントが設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該閲覧、ダウンロード、又は印刷が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の文書操作認証装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記記憶手段は、前記複数の文書の各文書と当該各文書を操作可能な操作者とを更に関連付けた前記管理情報を記憶し、
前記判定手段は、特定の操作者による前記特定の文書の操作が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の操作者とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該操作が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の文書操作認証装置である。
請求項4に記載の発明は、
コンピュータに、
複数の文書の各文書と当該各文書を取り扱うことができる場所とを関連付けた管理情報を所定の記憶装置に記憶する機能と、
ネットワークに繋がれたクライアントから、ネットワークに繋がれた複数の画像形成装置のうち一の画像形成装置を出力先として、特定の文書の印刷又はファクシミリ送信が要求されると、前記所定の記憶装置に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の文書の出力先である当該画像形成装置が設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該画像形成装置に対しての印刷又はファクシミリ送信が可能かどうかを判定する機能とを実現させ、
前記判定する機能による判定結果により、印刷又はファクシミリ送信が可能な場合は要求された出力先である前記画像形成装置に対して直接、前記特定の文書を印刷又はファクシミリ送信するためのコマンドを送信させる
ためのプログラムである。
請求項5に記載の発明は、
前記判定する機能では、前記クライアントから、当該クライアントにおける前記特定の文書の閲覧、ダウンロード、又は印刷が要求されると、前記所定の記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該クライアントが設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該閲覧、ダウンロード、又は印刷が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項4記載のプログラムである。
請求項6に記載の発明は、
前記記憶する機能では、前記複数の文書の各文書と当該各文書を操作可能な操作者とを更に関連付けた前記管理情報を前記所定の記憶装置に記憶し、
前記判定する機能では、特定の操作者による前記特定の文書の操作が要求されると、前記所定の記憶装置に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の操作者とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該操作が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項4記載のプログラムである。
請求項2の発明は、文書を閲覧、ダウンロード、又は印刷できるかどうかを、文書を取り扱うことができる場所に応じて制御できるようになるという効果を有する。
請求項3の発明は、文書を操作できるかどうかを、文書を操作する操作者ごとに制御できるようになるという効果を有する。
請求項4の発明は、文書を印刷又はファクシミリ送信できるかどうかを、文書を取り扱うことができる場所に応じて制御できるようになるという効果を有する。
請求項5の発明は、文書を閲覧、ダウンロード、又は印刷できるかどうかを、文書を取り扱うことができる場所に応じて制御できるようになるという効果を有する。
請求項6の発明は、文書を操作できるかどうかを、文書を操作する操作者ごとに制御できるようになるという効果を有する。
[第1の実施の形態]
まず、本実施の形態におけるシステム構成について説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成を示したものである。
図示するように、本実施の形態が適用されるシステムは、クライアント10と、文書管理サーバ20と、文書格納サーバ30と、画像形成装置40と、クライアント50とがネットワーク70に接続されることにより構成されている。
文書管理サーバ20は、電子文書の管理情報を記憶すると共に、電子文書に対するアクセス権をこの管理情報に基づいて審査するサーバコンピュータである。尚、本実施の形態では、文書操作認証装置の一例として、文書管理サーバ20を採用している。また、本実施の形態において、文書管理サーバ20は、同じ操作者が、同じ文書を、ある装置を使用すれば操作でき、別の装置を使用すれば操作できないように制御する制御装置の一例でもある。
文書格納サーバ30は、電子文書を格納するサーバコンピュータである。
画像形成装置40は、電子文書の画像を媒体に形成する。ここで、媒体への画像形成の方式としては、例えば、電子写真方式を用いることができるが、その他の如何なる方式を用いてもよい。また、画像形成装置40は、電子文書の画像を例えば電話回線を介して図示しない他の画像形成装置に送信するファクシミリ機能を備えている。尚、本実施の形態において、画像形成装置40は、文書の操作を制御する制御手段の一例である。
ネットワーク70は、インターネットやLAN(Local Area Network)等であり、これに接続されたクライアント10、文書管理サーバ20、文書格納サーバ30、画像形成装置40、クライアント50は互いに通信可能な状態になっている。
ところで、このシステムでは、電子文書の登録要求を行うクライアント10と、電子文書の操作要求を行うクライアント50とを別々に設けた。しかしながら、1台のクライアントが電子文書の登録要求と操作要求の両方を行ってもよい。
そこで、始めに、本実施の形態の文書管理サーバ20の機能構成について説明する。
図2は、文書管理サーバ20の機能構成を示した図である。
図示するように、文書管理サーバ20は、受信部21と、登録部22と、管理情報記憶部23と、判定部24と、送信部25とを備える。
登録部22は、受信部21がクライアント10から電子文書の登録要求を受信した際に、電子文書の管理情報を登録する。
管理情報記憶部23は、電子文書の管理情報を記憶する。
判定部24は、受信部21がクライアント50から電子文書の操作要求を受信した際に、管理情報記憶部23に記憶された管理情報に基づいて、電子文書の操作が許可されるかどうかを判定する。
送信部25は、クライアント10へは電子文書の文書IDを送信し、クライアント50へは電子文書を送信し、画像形成装置40へは電子文書を印刷したりファクシミリ送信したりするためのコマンドを送信する。
本実施の形態の動作は、前述の通り、電子文書を登録する際の動作と、電子文書を操作する際の操作とに分けられる。
そこで、まず、電子文書を登録する際の動作について説明する。
操作者は、クライアント10を用いて電子文書を作成し、文書管理サーバ20及び文書格納サーバ30からなる文書管理システムにその電子文書を登録するよう、クライアント10に指示する。すると、クライアント10は、電子文書を、その電子文書の操作を許可するかどうかの判定に用いる各種情報と共に文書管理サーバ20に送信する。ここで、電子文書と共に送信される各種情報には、その電子文書を操作可能な操作者の識別情報(以下、「操作者ID」という)と、その電子文書の操作を指示可能な装置(クライアント)の識別情報(以下、「装置ID」という)と、その電子文書について可能な操作の情報(以下、「操作情報」という)とがある。
また、装置IDも、個々の装置(クライアント)を特定することができるものであれば、如何なるものでもよい。その一例にMACアドレスがあるが、IPアドレス等を用いてもよい。
ここで、前者の場合、操作者ID、装置ID、操作情報は、システムが自動的に取得することができる。例えば、操作者が、自身の操作者IDが記録されたICカードを用いてクライアント50の使用を開始するとする。この場合、操作者のログイン中は、その操作者の操作者IDがメモリに記憶されているので、それを読み出せばよい。また、装置IDも、クライアント50のメモリの所定の領域に保持されているので、それを読み出せばよい。更に、操作情報としては、全ての操作を自動登録するようにすればよい。電子文書の登録者は作成者であることが多いので、電子文書の操作については全権限を与えても問題ないと考えられるからである。
尚、上記では、電子文書の登録を要求する操作者については、操作者ID、装置ID、操作情報をシステムが自動的に取得する場合を説明したが、電子文書の登録を要求する操作者についても、その操作者が情報を入力して送信するような構成とすることができる。特に、自身が作成したものでない電子文書を登録する場合、操作情報として一部の操作しか登録できないことがある。このような場合は、システムによる自動登録よりも、操作者による指定登録の方が便利である。
図3は、このときの文書管理サーバ20の動作を示したフローチャートである。
文書管理サーバ20では、まず、受信部21が、電子文書、操作者ID、装置ID、操作情報等を受信し、これらの情報を登録部22に渡す(ステップ201)。
すると、登録部22は、渡された電子文書を一意に識別する識別情報(以下、「文書ID」という)を生成すると共に、その電子文書の格納先のフォルダ名を生成する(ステップ202)。尚、文書IDは、例えば、文書管理サーバで生成されるUUID(Universally Unique IDentifier)である。ここで、UUIDとは、各装置が持つMACアドレスと生成時の時刻とを組み合わせたIDである。
そして、登録部22は、電子文書を送信部25に渡し、送信部25が、この電子文書を文書格納サーバ30に送信する(ステップ204)。尚、文書管理サーバ20は、所謂リバースプロキシのように機能し、文書管理サーバ20を経由しないと文書格納サーバ30にアクセスできないようになっているものとする。
これにより、クライアント10が送信した電子文書は、文書格納サーバ30に格納され、その管理情報が文書管理サーバ20に記憶されたことになる。尚、電子文書に割り当てられた文書IDは、電子文書が文書格納サーバ30に格納された後にクライアント10に返信するようにしてもよい。
図4は、このような管理情報の一例を示した図である。
図示するように、管理情報は、文書IDと、操作者IDと、装置IDと、操作情報と、文書名と、格納先とを対応付けたものとなっている。このうち、装置IDとしては、操作者に割り当てられたクライアントのMACアドレスを示している。また、操作情報における記号のうち、「B」は閲覧、「DL」はダウンロード、「C」はコピー、「P」は印刷、「F」はファクシミリ送信を表している。
操作者は、電子文書の操作の開始をクライアント50に伝える。すると、クライアント50は、その操作者の操作者IDと、クライアント50の装置IDとを文書管理サーバ20に送信する。
図5は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
文書管理サーバ20では、まず、受信部21が、クライアント50から操作者ID及び装置IDを受信し、これらの情報を判定部24に渡す(ステップ221)。
すると、判定部24は、管理情報記憶部23に記憶された管理情報を参照し、渡された操作者ID及び装置IDに関連付けられた電子文書の情報を取得する。つまり、その操作者がクライアント50にて操作可能な電子文書の情報を取得し、その情報を送信部25に渡す。そして、送信部25は、渡された電子文書の情報をクライアント50に送信する(ステップ222)。
これにより、文書管理サーバ20では、受信部21が、文書IDと操作要求とを受信し、判定部24に渡す(ステップ223)。
すると、判定部24は、ステップ221で受信した操作者ID及び装置IDと、ステップ223で受信した文書IDとの組み合わせに関連付けられた操作情報を取得する。そして、この操作情報の中に、ステップ223で受信した操作要求で指定された操作が含まれているかを判定する(ステップ224)。
その後、電子文書を操作要求に従って操作する(ステップ226)。例えば、操作要求が電子文書の閲覧を要求するものであれば、クライアント50から文書格納サーバ30への接続を許可し、電子文書を閲覧させる。操作要求が電子文書のダウンロードを要求するものであれば、電子文書をクライアント50へ送信する。また、操作要求が電子文書のコピー又は印刷を要求するものであれば、電子文書を印刷するためのコマンドを画像形成装置40へ送信する。更に、操作要求が電子文書のファクシミリ送信を要求するものであれば、電子文書をファクシミリ送信するためのコマンドを画像形成装置40へ送信する。
Webシステムの発展により、同一LAN内やイントラネット内にあるリソースを、リモート(同一LAN外やイントラネット外)から使用することが多くなってきている。その場合、機密文書については、情報漏洩の防止等のため、その取扱い範囲を制限したいという要求がある。そこで、本実施の形態においては、リソースへアクセスする装置の場所に応じて、文書操作を制限するようにする。
図6は、本実施の形態が適用されるシステムの構成を示したものである。
図示するように、本実施の形態が適用されるシステムは、ネットワーク70a,70bに各装置が接続されることにより構成されている。具体的には、画像形成装置40aと、クライアント50aとがネットワーク70aに接続されている。また、文書管理サーバ20と、文書格納サーバ30と、画像形成装置40bと、クライアント50bとがネットワーク70bに接続されている。
文書格納サーバ30は、電子文書を格納するサーバコンピュータである。
画像形成装置40a,40bは、電子文書の画像を媒体に形成する。ここで、媒体への画像形成の方式としては、例えば、電子写真方式を用いることができるが、その他の如何なる方式を用いてもよい。また、画像形成装置40a,40bは、電子文書の画像を例えば電話回線を介して図示しない他の画像形成装置に送信するファクシミリ機能を備えている。更に、本実施の形態において、画像形成装置40a,40bは、電子文書の画像が媒体に印刷された印刷文書をスキャンする機能も有する。このように、スキャンする機能と画像を形成する機能とを有することから、画像形成装置40a,40bは複写機として把握することもできる。尚、図では、画像形成装置40a,40bを示しているが、これらを区別しないときは画像形成装置40で代表させて説明するものとする。また、本実施の形態では、文書操作装置の一例として、画像形成装置40を採用している。また、画像形成装置40は、文書の操作を指示する指示手段の一例でもある。更に、画像形成装置40は、文書の操作を制御する制御手段の一例でもある。
ところで、このシステムでは、電子文書の登録要求を行うクライアントを設けていない。しかしながら、電子文書の登録要求を、電子文書の操作要求を行うためのクライアント、例えばクライアント50bにて行うようにしてもよい。
本実施の形態の動作も、前述の通り、電子文書を登録する際の動作と、電子文書を操作する際の動作とに分けられる。
そこで、まず、電子文書を登録する際の動作について説明する。
操作者は、クライアント50を用いて電子文書を作成し、文書管理サーバ20及び文書格納サーバ30からなる文書管理システムにその電子文書を登録するよう、クライアント50に指示する。すると、クライアント50は、電子文書を、その電子文書の操作を許可するかどうかの判定に用いる各種情報と共に文書管理サーバ20に送信する。ここで、電子文書と共に送信される各種情報には、第1の実施の形態と同様、操作者IDと、装置IDと、操作情報とがある。
また、装置IDも、第1の実施の形態で述べた通り、個々の装置(クライアント)を特定することができるものであれば、如何なるものでもよい。本実施の形態では、装置IDとしてMACアドレスを想定する。
ここで、領域情報は、電子文書を取り扱うことのできる一定の領域を示すものであれば、如何なるものでもよく、その広狭は問わない。例えば、領域情報として、役員室内といった程度の広さのものを設定することもできるし、工場の敷地内といった程度の広さのものを設定することもできる。但し、ここでは、物理的な場所を示す情報を送信するのではなく、ネットワーク上の範囲を表すIPアドレスの部分を送信する。
図7は、このときの文書管理サーバ20の動作を示したフローチャートである。
文書管理サーバ20では、まず、受信部21が、電子文書、操作者ID、装置ID、操作情報、領域情報等を受信し、これらの情報を登録部22に渡す(ステップ251)。
すると、登録部22は、渡された電子文書を一意に識別する文書IDを生成すると共に、その電子文書の格納先のフォルダ名を生成する(ステップ252)。
そして、登録部22は、電子文書を送信部25に渡し、送信部25が、この電子文書を文書格納サーバ30に送信する(ステップ254)。尚、文書管理サーバ20は、所謂リバースプロキシのように機能し、文書管理サーバ20を経由しないと文書格納サーバ30にアクセスできないようになっているものとする。
これにより、クライアント50が送信した電子文書は、文書格納サーバ30に格納され、その管理情報が文書管理サーバ20に記憶されたことになる。尚、電子文書に割り当てられた文書IDは、電子文書が文書格納サーバ30に格納された後にクライアント50に返信するようにしてもよい。
図8は、このような管理情報の一例を示した図である。
図示するように、管理情報は、文書IDと、操作者IDと、装置IDと、操作情報と、領域情報と、文書名と、格納先とを対応付けたものとなっている。つまり、第1の実施の形態の管理情報に対し、領域情報が追加されている。ここで、領域情報としては、ネットワーク上の範囲をIPアドレスの部分で指定している。
例えば、図の1行目は、文書IDが「060508123456」である「新機能仕様書」を、操作者ID「18600」の操作者が、IPアドレスが「123.234」で始まる装置で操作できることを示している。つまり、この操作者は、この電子文書を、クライアント50bで閲覧したり、ダウンロードしたりでき、画像形成装置40bでコピーしたり、印刷したり、ファクシミリ送信したりすることができる。しかしながら、クライアント50aや画像形成装置40aは、定義されたIPアドレスの範囲外なので、クライアント50aでの閲覧やダウンロード、画像形成装置40aでのコピー、印刷、ファクシミリ送信はできないようになっている。
操作者は、電子文書の操作の開始を画像形成装置40又はクライアント50に伝える。すると、画像形成装置40又はクライアント50は、操作対象の電子文書の文書IDと、操作者の操作者IDと、自身の装置ID、例えば、MACアドレスと、自身が存在する場所の識別情報、例えば、IPアドレスと、操作要求とを文書管理サーバ20に送信する。また、操作要求の内容によっては、電子文書の出力先の装置の情報も送信する。操作要求が、例えば、印刷又はファクシミリ送信を要求するものである場合である。この場合、電子文書の操作を指示するのは、クライアント50であるが、電子文書の出力先は画像形成装置40なので、両方の装置の情報を文書管理サーバ20に伝えるのである。
図9は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
文書管理サーバ20では、まず、受信部21が、画像形成装置40又はクライアント50から文書ID、操作者ID、装置ID、操作要求等を受信する(ステップ271)。そして、操作要求が閲覧、ダウンロード、コピーのいずれかを要求するものであるか判定する(ステップ272)。
ここで、操作要求が閲覧、ダウンロード、コピーのいずれかを要求するものの場合、受信部21は、ステップ271で受信した情報のうち、電子文書の操作を要求した装置が存在する場所の情報を、電子文書を取り扱う場所の識別情報(以下、「場所ID」という)として取得する(ステップ273)。つまり、閲覧やダウンロードが要求されたのであれば、例えば、クライアント50のIPアドレスが場所IDとして取得される。また、コピーが要求されたのであれば、画像形成装置40のIPアドレスが場所IDとして取得される。
そして、受信部21は、ステップ271で受信した文書ID、操作者ID、装置ID、操作要求と、ステップ273又はステップ274で取得した場所IDとを、判定部24に渡す。
その後、電子文書を操作要求に従って操作する(ステップ277)。例えば、操作要求が電子文書の閲覧を要求するものであれば、クライアント50から文書格納サーバ30への接続を許可し、電子文書を閲覧させる。操作要求が電子文書のダウンロードを要求するものであれば、電子文書をクライアント50へ送信する。また、操作要求が電子文書のコピー又は印刷を要求するものであれば、電子文書を印刷するためのコマンドを画像形成装置40へ送信する。更に、操作要求が電子文書のファクシミリ送信を要求するものであれば、電子文書をファクシミリ送信するためのコマンドを画像形成装置40へ送信する。
この場合、エラーメッセージには、文書ID、操作者ID、装置ID、操作要求、場所IDのうちのどの情報が、管理情報記憶部23に記憶された情報と不一致であったかを示すメッセージを含めてもよい。例えば、文書ID、操作者ID、装置ID、操作要求、場所IDから操作者IDを除けば、これらを関連付けた管理情報が記憶されているとする。この場合は、操作者IDのみが不一致であるために電子文書を操作できなかった旨を通知するのである。
尚、これらのエラーメッセージは、必ずしもクライアント50に返す必要はなく、操作者がエラーを認識可能な装置であれば、如何なる装置に返してもよい。
そこで、本実施の形態における画像形成装置40について説明する。
図10は、本実施の形態における画像形成装置40の機能構成を示した図である。尚、ここでは、画像の読取り及び画像の形成に係る機能についてのみ示し、画像をファクシミリ送信するための機能については省略している。
図示するように、画像形成装置40は、受信部41と、文書画像生成部42と、コード画像生成部43と、画像合成部44と、印刷部45と、読取り部46と、コード画像解析部47と、情報取得部48と、送信部49とを備えている。
文書画像生成部42は、受信部41が受信した電子文書の文書画像、又は、読取り部46が読み取った原稿に基づく文書画像を生成する。
コード画像生成部43は、受信部41が受信した情報、又は、読取り部46が読み取った情報に基づいて、文書画像に埋め込む情報を生成する。そして、その情報を符号化して符号化情報を生成し、その符号化情報を画像化しコード画像を生成する。
画像合成部44は、文書画像とコード画像とを重ね合わせて合成画像を生成する。
ところで、本実施の形態では、文書画像は可視トナーで形成し、コード画像は例えば赤外領域に吸収波長を持つ不可視トナーで形成することを前提としている。従って、印刷部45は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色トナー用の画像形成ユニットに加え、不可視トナー用の画像形成ユニットを有する。或いは、Y、M、C、Kの各色トナー用の画像形成ユニットのうちの1つを不可視トナー用の画像形成ユニットに置き換えたものであってもよい。そして、印刷部45がかかる構成を有することにより、文書画像を可視トナーで形成し、それに重ねてコード画像を不可視トナーで形成することが可能になっている。
情報取得部48は、コード画像解析部47が取り出した情報と共に送信する各種情報を取得する。ここで、取得する情報には、例えば、画像形成装置40を使用して電子文書を操作する操作者の操作者ID、画像形成装置40の装置ID、画像形成装置40を使用して行う操作要求、画像形成装置40の場所IDがある。
送信部49は、コード画像解析部47が取り出した情報や、情報取得部48が取得した情報を文書管理サーバ20に送信する。
また、本実施の形態では、電子文書又は印刷文書の操作を制御する制御手段の一例として、文書画像生成部42と、コード画像生成部43と、画像合成部44と、印刷部45とを合わせたものを採用している。
この画像形成装置40の動作には、上述のように、電子文書を媒体に印刷して印刷文書を出力する動作と、印刷文書から読み取った画像を別の媒体に印刷する動作とがある。
そこで、まず、電子文書を媒体に印刷して印刷文書を出力する動作について説明する。
画像形成装置40では、まず、受信部41が、文書管理サーバ20から電子文書とその電子文書の文書IDとを受信する(ステップ401)。そして、電子文書は文書画像生成部42に渡し、文書IDはコード画像生成部43に渡す。
すると、文書画像生成部42は、受信部41から渡された電子文書を画像化して文書画像を生成する(ステップ402)。
その後、印刷部45が、例えば、電子写真方式により合成画像を媒体上に印刷する(ステップ405)。このとき、既に述べたように、文書画像は可視トナーで印刷し、コード画像は赤外領域に吸収波長を持つ不可視トナーで印刷する。
図12は、コードパターンについて説明するための図である。
まず、コードパターンを構成するビットパターンについて説明する。
図12(a)に、ビットパターンの配置の一例を示す。
ビットパターンとは、情報埋め込みの最小単位である。ここでは、図12(a)に示すように、9箇所の中から選択した2箇所にビットを配置する。図では、黒の四角が、ビットが配置された位置を示し、斜線の四角が、ビットが配置されていない位置を示している。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは、36(=9C2)通りある。従って、このような配置方法により、36通り(約5.2ビット)の情報を表現することができる。
尚、ドットをこのような大きさにすることで、1つのビットパターンの一辺は、約0.5mm(=0.0423mm×2×6)となる。
図12(b)に、コードパターンの配置の一例を示す。
ここで、図12(b)に示した最小の四角が、図12(a)に示したビットパターンに相当する。尚、図12(a)では、1つのビットパターンで36通りの情報を表現できるものとして説明したが、このコードパターンにおいて、1つのビットパターンは、同期符号を除き、32通り(5ビット)の情報を表現するものとする。
尚、1つのコードパターンの大きさは、ビットパターンの5個分の幅に等しいため、約2.5mmとなる。本実施の形態では、このように生成したコードパターンを画像化したコード画像を、用紙全面に配置する。
図13は、このような符号化及び画像生成の処理について説明するための図である。
まず、識別情報の符号化について説明する。
識別情報の符号化には、ブロック符号化方式のRS(リードソロモン)符号が使用される。図12で説明した通り、本実施の形態では、5ビットの情報を表現できるビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、情報の誤りも5ビット単位で発生するため、ブロック符号化方式で符号化効率が良いRS符号を使用している。但し、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用することもできる。
そして、ブロック化された識別情報に対し、RS符号化処理を行う。図13では、「blk1」、「blk2」、「blk3」、「blk4」、…というようにブロック化した後、RS符号化が行われる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、K段の線形シフトレジスタで発生できる最大周期の系列であり、2K−1の系列長をもつ。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。
この場合、位置情報も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。図13では、M系列「11010011011010…」が、5ビットずつブロック化されている。
その後、各ブロックにおけるビットパターンが、ドット画像を参照することにより画像化される。そして、図13の最右に示すようなドットで情報を表す出力画像が生成される。
図14は、このときの画像形成装置40の動作を示したフローチャートである。
画像形成装置40では、まず、読取り部46が、印刷文書から文書画像とコード画像とを読み取る(ステップ421)。そして、文書画像は文書画像生成部42に渡し、コード画像はコード画像解析部47に渡す。
次に、コード画像解析部47は、渡されたコード画像から、文書IDを取り出し、送信部49に渡す(ステップ422)。
そして、送信部49は、コード画像解析部47から渡された文書IDと、情報取得部48から渡された操作者ID、装置ID、操作要求、場所IDとを文書管理サーバ20に送信する(ステップ424)。
ここで、元となる電子文書に対する操作が許可されたと判定された場合、画像形成装置40は、受信部41が受信した電子文書を媒体に印刷する処理を行う。
即ち、まず、文書画像生成部42が、受信部41から電子文書を受け取り、電子文書を画像化して文書画像を生成する(ステップ426)。
その後、印刷部45が、例えば、電子写真方式により合成画像を媒体上に印刷する(ステップ429)。このとき、既に述べたように、文書画像は可視トナーで印刷し、コード画像は赤外領域に吸収波長を持つ不可視トナーで印刷する。
ところで、電子文書に対する操作を許可するかどうかの判定処理に関し、第1の実施の形態では、図5に示すような動作を示し、第2の実施の形態では、図9に示すような動作を示した。しかしながら、第1の実施の形態において、図9に示すような動作を行ってもよいし、第2の実施の形態において、図5に示すような動作を行ってもよい。例えば、第1の実施の形態において、最初から、文書ID、操作者ID、装置ID、操作要求を送信し、これらを関連付けた管理情報が管理情報記憶部23に記憶されているかによって、電子文書の操作の可否を判定するようにしてもよい。
そこで、文書操作認識装置及び文書操作装置を一般的なコンピュータ90にて実現するものとし、コンピュータ90のハードウェア構成について説明しておく。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
Claims (6)
- 複数の文書の各文書と当該各文書を取り扱うことができる場所とを関連付けた管理情報を記憶する記憶手段と、
ネットワークに繋がれたクライアントから、ネットワークに繋がれた複数の画像形成装置のうち一の画像形成装置を出力先として、特定の文書の印刷又はファクシミリ送信が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の文書の出力先である当該画像形成装置が設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該画像形成装置に対しての印刷又はファクシミリ送信が可能かどうかを判定する判定手段とを備え、
前記判定手段による判定結果により、印刷又はファクシミリ送信が可能な場合は要求された出力先である前記画像形成装置に対して直接、前記特定の文書を印刷又はファクシミリ送信するためのコマンドを送信する
ことを特徴とする文書操作認証装置。 - 前記判定手段は、前記クライアントから、当該クライアントにおける前記特定の文書の閲覧、ダウンロード、又は印刷が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該クライアントが設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該閲覧、ダウンロード、又は印刷が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の文書操作認証装置。
- 前記記憶手段は、前記複数の文書の各文書と当該各文書を操作可能な操作者とを更に関連付けた前記管理情報を記憶し、
前記判定手段は、特定の操作者による前記特定の文書の操作が要求されると、前記記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の操作者とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該操作が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の文書操作認証装置。 - コンピュータに、
複数の文書の各文書と当該各文書を取り扱うことができる場所とを関連付けた管理情報を所定の記憶装置に記憶する機能と、
ネットワークに繋がれたクライアントから、ネットワークに繋がれた複数の画像形成装置のうち一の画像形成装置を出力先として、特定の文書の印刷又はファクシミリ送信が要求されると、前記所定の記憶装置に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の文書の出力先である当該画像形成装置が設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該画像形成装置に対しての印刷又はファクシミリ送信が可能かどうかを判定する機能とを実現させ、
前記判定する機能による判定結果により、印刷又はファクシミリ送信が可能な場合は要求された出力先である前記画像形成装置に対して直接、前記特定の文書を印刷又はファクシミリ送信するためのコマンドを送信させる
ためのプログラム。 - 前記判定する機能では、前記クライアントから、当該クライアントにおける前記特定の文書の閲覧、ダウンロード、又は印刷が要求されると、前記所定の記憶手段に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該クライアントが設置された場所とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該閲覧、ダウンロード、又は印刷が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項4記載のプログラム。
- 前記記憶する機能では、前記複数の文書の各文書と当該各文書を操作可能な操作者とを更に関連付けた前記管理情報を前記所定の記憶装置に記憶し、
前記判定する機能では、特定の操作者による前記特定の文書の操作が要求されると、前記所定の記憶装置に記憶された前記管理情報において当該特定の文書と当該特定の操作者とが関連付けられているかどうかに基づいて、当該操作が可能かどうかを判定することを特徴とする請求項4記載のプログラム。
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