JP4490211B2 - 光学活性3−キヌクリジノール類の製造方法 - Google Patents

光学活性3−キヌクリジノール類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は医薬品中間体等として有用な光学活性3−キヌクリジノール又はその塩の製造方法に関する。
従来、光学活性な3−キヌクリジノールを合成する場合、ラセミ体の3−キヌクリジノールを合成し、光学分割する方法などが常法であった。しかしながら、この方法ではせっかく光学分割しても希望する化合物は当然のことながら光学分割する前に存在している量を越えることが出来ないという不都合さが残っていた。
それらの点を解決するために、3−キヌクリジノンの不斉水素化反応による合成法が種々報告されている。
例えば、特許文献1には、3−キヌクリジノン、又はそのルイス酸との付加物、或いはそのアンモニウム塩等をロジウム−光学活性ホスフィン錯体の存在下に不斉水素化して光学活性3−キヌクリジノールを製造する方法が記載されている。
しかしながら、ここに記載の方法では、基質の3−キヌクリジノンをルイス酸との付加物やそのアンモニウム塩等の誘導体(アンモニウム塩等)などにしない場合には目的物の光学活性3−キヌクリジノールの光学純度が極端に低く、また、これらの誘導体にした場合でも、尚かつ光学純度は20〜60%eeとあまり高くはない。
また、特許文献2には、光学活性なビナフチル骨格を有するビスホスフィンと光学活性なジアミンとを配位子とするルテニウム−光学活性ホスフィン−光学活性ジアミン錯体を触媒として用い、3−キヌクリジノンを不斉水素化して光学活性3−キヌクリジノールを製造する方法が記載されている。
しかし、この方法においても、得られる光学活性3−キヌクリジノールの光学純度は42〜54%ee程度であり、医薬品中間体として実用に供し得るレベルではない。
特開平9−194480号公報 特開2003−277380号公報
本発明は、光学純度の高い光学活性3−キヌクリジノール又はその塩を収率よく製造し得る方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、塩基化合物の共存下、第8族〜第10族遷移金属と光学活性二座配位子との錯体、及び光学活性ジアミンの存在下で、3−キヌクリジノン又はその塩を不斉水素化することにより、光学純度の高い光学活性3−キヌクリジノール又はその塩を高収率で取得し得ることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、3−キヌクリジノン又はその塩を、塩基化合物、第8族〜第10族の遷移金属と光学活性二座配位子との錯体、及び光学活性ジアミンの存在下、水素と反応させることを特徴とする光学活性3−キヌクリジノール又はその塩の製造方法に関する。
本発明方法によれば、3−キヌクリジノン又はその塩から光学純度の高い光学活性3−キヌクリジノール又はその塩を安価に、収率よく、工業的に有利に製造できる。
本発明において、原料として用いられる3−キヌクリジノンは下記式(1)
Figure 0004490211
で表される化合物であり、その塩とは3−キヌクリジノンの無機酸又は有機酸等の塩である。これらの化合物は市販品又は常法により合成されたものを用いることができ、更には適宜精製して本発明方法に用いることもできる。
次に本発明において用いられる錯体について説明する。
本発明において用いられる第8族〜第10族の遷移金属と光学活性二座配位子との錯体(以下、「光学活性遷移金属錯体」と略すことがある。)における光学活性二座配位子としては、配位する原子としてリン原子又は窒素原子を有するものが好ましい。具体的には、光学活性ビスホスフィン類、光学活性ビスオキサゾリン類等が挙げられる。
光学活性ビスホスフィン類としては、例えば本出願前公知の光学活性ビスホスフィン類等が挙げられるが、その一つとして軸不斉構造を有する下記一般式(2)
Figure 0004490211
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;シクロペンチル基;又はシクロヘキシル基を示す。)
で表されるホスフィン化合物が挙げられる。
上記一般式(2)において、R及びRで示されるアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基における置換基のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。これら置換基は該フェニル基上を複数置換していてもよい。
及びRの具体例としては、例えばフェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、3,5−キシリル基、3,5−ジ(t−ブチル)フェニル基、p−t−ブチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、3,5−ジ(t−ブチル)−4−メトキシフェニル基、3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、m−フルオロフェニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物のビナフチル環は、例えば、メチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;メトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子;アミノメチル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基等のアミノアルキル基;トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基やトリフェニルシリル基等のトリアリールシリル基で置換されていてもよい。
一般式(2)で表される光学活性ビスホスフィンの具体例としては、これらに限定されるものではないが、例えば、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[ジ(p−トリル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[ジ(3,5−キシリル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[ジ(3,5−ジ(tert−ブチル)フェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[ジ(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジシクロペンチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等が挙げられる。
更に、軸不斉構造を有する光学活性ビスホスフィンの他の例としては、下記一般式(3)
Figure 0004490211
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;シクロペンチル基;又はシクロヘキシル基を示し、R,R,R、R,R及びR10は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基又はジアルキルアミノ基を示し、R,R及びRの内の何れか二つで置換基を有していてもよいメチレン鎖又は置換基を有していてもよい(ポリ)メチレンジオキシ基を形成していてもよく、また、R,R及びR10の内の何れか二つで置換基を有していてもよいメチレン鎖又は置換基を有していてもよい(ポリ)メチレンジオキシ基を形成していてもよい。但し、RとR10は水素原子になることはない。)
で表されるホスフィン化合物が挙げられる。
上記一般式(3)において、R及びRで示されるアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基における置換基のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子が挙げられる。これら置換基は該フェニル基上を複数置換していてもよい。
及びRの具体例しては、例えばフェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、3,5−キシリル基、3,5−ジ(t−ブチル)フェニル基、p−t−ブチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、3,5−ジ(t−ブチル)−4−メトキシフェニル基、3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、m−フルオロフェニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、一般式(3)において、R〜R10で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基及びtert−ブトキシ基等の直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。 アシルオキシ基としては、例えばアセトキシ基、プロパノイルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられ、ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙げられ、ハロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基等の炭素数1〜4のハロアルキル基が挙げられ、ジアルキルアミノ基としては例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。
,R及びRの内の何れか二つでメチレン鎖を形成する場合及び、R,R及びR10の内の何れか二つでメチレン鎖を形成する場合のメチレン鎖としては、炭素数3〜5のメチレン鎖が好ましく、具体的にはトリメチレン基、テトラメチレン基及びペンタメチレン基が挙げられる。また、置換基を有していてもよいメチレン鎖の置換基としては、アルキル基及びハロゲン原子等が挙げられ、これらアルキル基及びハロゲン原子の具体例としては炭素数1〜6の前記したようなアルキル基及びフッ素原子等が挙げられる。
,R及びRの内の何れか二つで置換基を有していてもよい(ポリ)メチレンジオキシ基を形成する場合及びR、R及びR10の内の何れか二つで置換基を有していてもよい(ポリ)メチレンジオキシ基を形成する場合のメチレン鎖としては、炭素数1〜3のメチレン鎖が好ましく、具体的にはメチレン基、エチレン基及びトリメチレン基が挙げられる。また、該(ポリ)メチレンジオキシ基に置換する置換基としては、アルキル基及びハロゲン原子等が挙げられ、これらアルキル基及びハロゲン原子の具体例としては炭素数1〜6の前記したようなアルキル基及びフッ素原子等が挙げられる。
一般式(3)で表される光学活性ビスホスフィンの具体例としては、これらに限定されるものではないが、例えば、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1、1’−ビナフチル(以下、H−BINAPという)、2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−m−トリルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1、1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1、1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−p−t−ブチルフェニルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−p−メトキシフェニルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジ−p−クロロフェニルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジシクロペンチルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−5,5’,6,6’,7,7’,8,8’−オクタヒドロ−1,1’−ビナフチル、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス(ジフェニルホスフィン)(SEGPHOS)、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン](DM−SEGPHOS)、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス[ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェニル)ホスフィン](DTBM−SEGPHOS)、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス[ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン]、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス(ジシクロヘキシルホスフィン)(Cy−SEGPHOS)、[(4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5、5’−ジイル]ビス[ビス(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフィン]、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’,6,6’−テトラメチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジ−p−メトキシフェニルホスフィノ)−4,4’,6,6’−テトラメチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’,6,6’−テトラ(トリフルオロメチル)−5,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,6−ジ(トリフルオロメチル)−4’,6’−ジメチル−5’−メトキシ−1,1’−ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−ジフェニルホスフィノ−4,4’,6,6’−テトラメチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’,6,6’−テトラメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−3,3’,6,6’−テトラメチル−1,1’−ビフェニル)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’−ジフルオロ−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジ−o−トリルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジ−m−フルオロフェニルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、1,11−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5,7−ジヒドロベンゾ[c,e]オキセピン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−6,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5,5’,6,6’−テトラメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−6,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−4,4’,5,5’,6,6’−ヘキサメトキシ−1,1’−ビフェニル等が挙げられる。
本発明においては、前記した光学活性ビスホスフィン以外にも、例えば下記の如き光学活性ビスホスフィン等が使用可能なものとして挙げられる。即ち、例えば、N,N−ジメチル−1−[1’,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン、2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1−シクロヘキシル−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス{(o−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ}エタン、1,2−ビス(2,5−ジアルキルホスホラノ)ベンゼン、1,2−ビス(2,5−ジアルキルホスホラノ)エタン、1−(2,5−2ジアルキルホスホラノ)−2−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、1−(2,5−ジアルキルホスホラノ)−2−(ジ(アルキルフェニル)ホスフィノ)ベンゼン、5,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2−ノルボルネン、N,N’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−N,N’−ビス(1−フェニルエチル)エチレンジアミン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン等が挙げられる。
上記した各種光学活性ビスホスフィン類は、あくまでも例示であって、本発明において用いることができる光学活性ビスホスフィン類はこれらに限定されるものではない。
本発明において用いられる第8族〜第10族の遷移金属と光学活性二座配位子との錯体における光学活性二座配位子の光学活性ビスオキサゾリン類としては、例えば、下記一般式(4)
Figure 0004490211
(式中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子(但し、R11及びR12は同時に水素原子ではなく、R13及びR14は同時に水素原子ではない。);炭素数1〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;又は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいベンジル基を示す。また、R11、R12、R13及びR14が置換している炭素原子の内の少なくとも一つは不斉炭素原子である。Aはフェニレン基、ビフェニルジイル基又はビナフタレンジイル基を示し、ビフェニルジイル基及びビナフタレンジイル基である場合は軸不斉構造を有していてもよい。)
で表されるビスオキサゾリン化合物が挙げられる。
本発明において用いられる第8族〜第10族の遷移金属としては、例えば、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等が挙げられるがルテニウムがより好ましい。
本発明において用いられる光学活性遷移金属錯体としては、例えば、下記一般式(5)
(5)
[式中、Mは第8族〜第10族の遷移金属を示し、Lは光学活性二座配位子を示し、X、Z、m、n、p及びqは以下通りである。:
MがIr又はRhの場合には、Xは塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)又はヨウ素原子(I)を示し、m=n=p=2、q=0である。
MがRuの場合には、(i)XはCl、Br又はIを示し、Zはトリアルキルアミノ基を示し、m=n=2、p=4、q=1であるか、(ii)XはCl、Br又はIを示し、Zはピリジン、ピコリン又はキノリンを示し、m=n=1、p=q=2であるか、(iii)Xはカルボキシレート基を示し、m=n=1、p=2及びq=0であるか、(iv)XはCl、Br又はIを示し、m=n=1、p=2及びq=0であるか、又は(v)XはCl、Br又はIを示し、Zはジアルキルアンモニウムを示し、m=n=2、p=5及びq=1である。
また、MがPdの場合には、(i)XはCl、Br又はIを示し、m=n=1、p=2、q=0であるか、又は(ii)Xはアリル基を示し、m=n=p=2及びq=0である。]
で表される化合物が挙げられる。
また、本発明において用いられる光学活性遷移金属錯体の他の例としては、下記一般式(6)
[M]Z (6)
[式中、Mは第8族〜第10族の遷移金属を表し、Lは光学活性二座配位子を示し、X、Z、m、n、p、q及びtは以下通りである。:
MがIr又はRhの場合には、Xは1,5−シクロオクタジエン(以下、codと略す。)又はノルボルナジエン(以下、nbdと略す。)であり、ZはBF、ClO、CFSO(以下、OTfと略す。)、PF、SbF又はBPh(Phはフェニル基を表す。以下同様。)を示し、m=n=p=t=1、q=0である。
MがRuの場合には、(i)XはCl、Br又はIを示し、Zは中性配位子である芳香族化合物又はオレフィン化合物を示し、ZはCl、Br、I、I又はスルホネートを示し、m=n=p=q=t=1であるか、又は(ii)ZはBF、ClO、OTf、PF、SbF又はBPhを示し、m=n=1、p=q=0、t=2である。
MがPd又はNiの場合には、ZはBF、ClO、OTf、PF、SbF又はBPhを示し、m=n=1、p=q=0、t=2である。]
で表される化合物が挙げられる。
これらの光学活性遷移金属錯体は公知の方法を用いて容易に製造することができる。
ロジウム錯体
即ち、例えばロジウム錯体の場合には、例えば、公知文献(日本化学会編「第4版 実験化学講座」、第18巻、有機金属錯体、1991年 丸善 339〜344頁)に記載の方法に従い、[Rh(cod)]BFと光学活性二座配位子とを反応させることにより容易に得られる。
ロジウム錯体の具体例としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
[Rh(L)Cl]、[Rh(L)Br]、[Rh(L)I]、[Rh(cod)(L)]OTf、[Rh(cod)(L)]BF、[Rh(cod)(L)]ClO、[Rh(cod)(L)]SbF、[Rh(cod)(L)]PF、[Rh(cod)(L)]BPh、[Rh(nbd)(L)]OTf、[Rh(nbd)(L)]BF、[Rh(nbd)(L)]ClO、[Rh(nbd)(L)]SbF、[Rh(nbd)(L)]PF、[Rh(nbd)(L)]BPh
ルテニウム錯体
ルテニウム錯体は、例えば、公知文献(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,922(1985))に記載の方法に従い、[Ru(cod)Clと光学活性二座配位子とをトリアルキルアミンの存在下に、溶媒中で撹拌することにより調製できる。また、特開平11−269285号公報に記載の方法に従い、[Ru(benzene)Clと光学活性二座配位子とをジアルキルアミン存在下に溶媒中で撹拌することにより調製できる。更に、公知文献(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1208(1989))に記載のように、[Ru(p−cymene)Iと光学活性二座配位子とを溶媒中で撹拌することによっても調製できる。
ルテニウム錯体の具体例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。(Acはアセチル基を表し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表す。以下同様。)
Ru(OAc)(L)、Ru(OCOCF(L)、RuCl(L)NEt、[{RuCl(L)}(μ−Cl)[MeNH]、[{RuBr(L)}(μ−Br)[MeNH]、[{RuI(L)}(μ−I)[MeNH]、[{RuCl(L)}(μ−Cl)[EtNH]、[{RuBr(L)}(μ−Br)[EtNH]、[{RuI(L)}(μ−I)[EtNH]、RuCl(L)、RuBr(L)、RuI(L)、RuCl(L)(pyridine)、RuBr(L)(pyridine)、RuI(L)(pyridine)、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p−cymene)(L)]Cl、[RuBr(p−cymene)(L)]Br、[RuI(p−cymene)(L)]I、[Ru(L)](OTf)、[Ru(L)](BF、[Ru(L)](ClO、[Ru(L)](SbF、[Ru(L)](PF、[Ru(L)](BPh
イリジウム錯体
イリジウム錯体は例えば公知文献(J.Organomet.Chem.,1992,428,213)に記載の方法に従って、光学活性二座配位子と[Ir(cod)(CHCN)]BFとを、溶媒中にて撹拌することにより調製できる。
イリジウム錯体の具体例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
[Ir(L)Cl]、[Ir(L)Br]、[Ir(L)I]、[Ir(cod)(L)]OTf、[Ir(cod)(L)]BF、[Ir(cod)(L)]ClO、[Ir(cod)(L)]SbF、[Ir(cod)(L)]PF、[Ir(cod)(L)]BPh、[Ir(nbd)(L)]OTf、[Ir(nbd)(L)]BF、[Ir(nbd)(L)]ClO、[Ir(nbd)(L)]SbF、[Ir(nbd)(L)]PF、[Ir(nbd)(L)]BPh
パラジウム錯体
パラジウム錯体は、公知文献(J.Am.Chem.Soc.,1991,113,988)に記載の方法に従って、光学活性二座配位子とπ−アリルパラジウムクロリドとを反応させることにより調製できる。
パラジウム錯体の具体例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
PdCl(L)、PdBr(L)、PdI(L)、Pd(OAc)(L)、Pd(OCOCF(L)、[(π−allyl)Pd(L)]Cl、[(π−allyl)Pd(L)]Br、[(π−allyl)Pd(L)]I、[(π−allyl)Pd(L)]OTf、[(π−allyl)Pd(L)]BF、[(π−allyl)Pd(L)]ClO、[(π−allyl)Pd(L)]SbF、[(π−allyl)Pd(L)]PF、[(π−allyl)Pd(L)]BPh、[Pd(L)](OTf)、[Pd(L)](BF、[Pd(L)](ClO、[Pd(L)](SbF、[Pd(L)](PF、[Pd(L)](BPh、PhCHPd(L)Cl、PhCHPd(L)Br、PhCHPd(L)I、PhPd(L)Cl、PhPd(L)Cl、PhPd(L)Cl
本発明において用いられる光学活性遷移金属錯体の使用量は、種々の反応条件により自ずから異なるが、基質である3−キヌクリジノン又はその塩に対して、通常0.01モル%〜1.0モル%、好ましくは0.02モル%〜0.1モル%である。
次に、本発明において用いられる光学活性ジアミンについて説明する。
本発明において用いられる光学活性ジアミンとしては例えば下記一般式(7)
Figure 0004490211
(式中、R15はアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R16は水素原子又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R17は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)
で表される光学活性ジアミンが挙げられる。
上記一般式(7)において、R15で示されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられる。
アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、R15で示される置換基を有していてもよいフェニル基の置換基としては、例えば、アルキル基又はアルコキシ基が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
また、上記一般式(7)において、R16及びR17で示される置換基を有していてもよいフェニル基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基等が挙げられるが、これらアルキル基、アルコキシ基の具体例としては前記したR15の説明で挙げた基と同様のものが挙げられる。
一般式(7)で表される光学活性ジアミンの具体例としては、例えば、光学活性な1,1−ジフェニル−3−メチル−1,2−ブタンジアミン、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1,2−ブタンジアミン(以下、DAIPENと略す。)、1,1−ビス(3,5−キシリル)−3−メチル−1,2−ブタンジアミン(以下、DM−DAIPENと略す。)等の1,2−ブタンジアミン類や、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1,2−ペンタンジアミン、1,2−ジフェニルエチレンジアミン、1,2−ジシクロヘキシルエチレンジアミン、2,3−ジアミノブタン等が挙げられる。これら光学活性ジアミン以外に、本発明において用いることができる光学活性ジアミンとしては、2,2’−ジアミノ−1,1’−ビナフチル、1,2−ジアミノシクロヘキサン等が挙げられる。
本発明において用いられる光学活性ジアミンの使用量は、種々の反応条件により自ずから異なるが、基質である3−キヌクリジノン又はその塩に対して、通常0.01モル%〜4.0モル%、好ましくは0.02モル%〜1.0モル%である。
本発明において用いられる塩基化合物としては、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属アルコキシド等の塩基が挙げられる。本発明において用いられる塩基化合物の具体例としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド、リチウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは、カリウムt−ブトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等である。
本発明において用いられる塩基化合物の使用量は、錯体に対して通常5当量〜200当量、好ましくは10当量〜150当量である。
なお、塩基化合物はそのまま反応系に加えることもできるが、予め反応溶媒等に溶解させた溶液としても反応系に加えることができる。
本発明の方法は溶媒中で好適に実施することができる。用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)、n−ブタノール等のアルコール類等が好ましいが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の炭化水素系溶媒、例えば、塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類等との混合溶媒を用いることもできる。これら溶媒の中でもイソプロパノール(IPA)が特に好ましい。
溶媒の使用量は、反応条件等により適宜選択することができるが、基質である3−キヌクリジノン又はその塩に対して、通常1〜100倍容量、好ましくは5〜20倍容量である。
本発明方法における水素圧は、通常0.1〜10MPa、好ましくは1〜5MPaであり、反応温度は、通常5〜100℃、好ましくは20〜80℃である。反応時間は、反応条件により自ずから異なるが、通常5〜30時間程度である。
上記のようにして得られた光学活性3−キヌクリジノール又はその塩は、例えば抽出、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常用いられる後処理操作により、単離精製を行うことができる。また、光学活性3−キヌクリジノール及びその塩の立体配置は、光学活性遷移金属錯体の配位子である光学活性二座配位子の立体配置を適宜選択することによって、R体又はS体を適宜製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例中、転換率はガスクロマトグラフ(NB−1、GLサイエンス社製)により、また光学純度(%ee)はベンゾイル化した後に液体クロマトグラフ(CHIRALPAK AD、ダイセル化学工業(株)製)により求めた。
攪拌子を入れた100mLオートクレーブに3−キヌクリジノン(500mg、4.0mmol)、[RuCl(p−cymene)((R)−DM−SEGPHOS)]Cl(4.1mg、0.004mmol)、(R)−DAIPEN(5.0mg、0.016mmol)を仕込んだ。系内を窒素置換した後、IPA(4mL)及びカリウムt−ブトキシド/IPA溶液(1.0mol/L、0.4mL)を加えた。次いで、水素置換した後、水素圧3MPa、30℃にて15時間攪拌した。反応液を分析したところ、(R)−3−キヌクリジノールが光学純度90.8%ee、転換率99%以上で生成していた。
攪拌子を入れた100mLオートクレーブに3−キヌクリジノン塩酸塩(500mg、3.1mmol)、[RuCl(p−cymene)((R)−DM−SEGPHOS)]Cl(3.2mg、0.003mmol)、(R)−DAIPEN(3.9mg、0.012mmol)を仕込んだ。系内を窒素置換した後、IPA(1mL)及びカリウムt−ブトキシド/IPA溶液(1.0mol/L、3.1mL)を加えた。次いで、水素置換した後、水素圧3MPa、30℃にて8時間攪拌した。反応液を分析したところ、(R)−3−キヌクリジノールが光学純度86.3%ee、転換率92.3%で生成していた。
本発明の製造方法によって得られる光学活性3−キヌクリジノールは、医薬品中間体、農薬中間体等として有用である。

Claims (2)

  1. 3−キヌクリジノン又はその塩を、(i)アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ金属アルコキシドから選ばれる塩基化合物、(ii)ルテニウム下記一般式(3)
    Figure 0004490211
    (式中、R 及びR は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示し、R 及びR は水素原子を表し、R とR とで及びR とR 10 とで、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基及びフッ素原子で置換されていてもよいメチレンジオキシ基又はエチレンジオキシ基を形成している。)
    で表される光学活性二座配位子との錯体、及び(iii)光学活性1,2−ジアミンの存在下、水素と反応させることを特徴とする光学活性3−キヌクリジノール又はその塩の製造方法。
  2. 光学活性1,2−ジアミンが光学活性1,2−ブタンジアミン類である請求項1に記載の製造方法。
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