JP4479743B2 - ロールバック方法及び情報処理装置 - Google Patents
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- G06F11/141—Saving, restoring, recovering or retrying at machine instruction level for bus or memory accesses
Description
そして、メインメモリへのライトアクセス時には、第1の領域に対してライトアクセスを行う場合には、アクセスフラグテーブルを参照して過去にアクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定する一方、第2の領域に対してライトアクセスを行う場合には、アドレスリストを参照して過去にアクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、ライトアクセスが未発生の場合にのみ、アクセス先アドレスの更新前データを退避メモリに退避させると共に参照したアクセスフラグテーブル又はアドレスリストを更新し、ロールバック時には退避メモリに退避させておいた更新前データを用いてロールバックさせる。
例えば、アクセスフラグテーブルは、過去にライトアクセスが発生したか否かを示すアクセスフラグを、アクセス先のアドレス毎に記憶しているとよい。そして、アクセスフラグテーブルを参照して判定を行う際には、アクセス先アドレスに対応するアクセスフラグをアクセスフラグテーブルからロードし、アクセスフラグから過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、過去にライトアクセスがない場合にのみアクセス先の更新前データを退避メモリに退避させると共にアクセス先アドレスに対応するアクセスフラグテーブルのアクセスフラグを更新するとよい(請求項2)。なお、「アクセスフラグを更新する」というのは、過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したことを意味する値にフラグを変更することである。
また、アクセスフラグテーブルは、過去にライトアクセスが発生したか否かをアドレス毎に示すアクセスフラグが、フラグ列として一つのワードに割り当てられていてもよい。そして、アクセスフラグテーブルを参照して判定を行う際には、アクセスフラグテーブルより、一つのワードに割り当てられたフラグ列を一度にロードすると共にロードしたフラグ列からアクセス先アドレスに対応するアクセスフラグを選択し、選択したアクセスフラグから過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、過去にライトアクセスがない場合にのみアクセス先の更新前データを退避メモリに退避させると共にアクセス先アドレスに対応するアクセスフラグテーブルのアクセスフラグを更新するとよい(請求項4)。なお、ここで言う「ワード」というのは、データのまとまりを意味し、例えば、16ビットからなるデータ単位である。また、「アクセスフラグを更新する」というのは、過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したことを意味する値にフラグを変更することである。
このようになっていれば、メインメモリに対するライトアクセスの局所性が高いプログラムをマイクロコンピュータが実行する場合に、アクセスフラグテーブルへのアクセスを特に減らすことができる。
このようになっていれば、メインメモリに対するアクセスの局所性及び連続性が高いプログラムをマイクロコンピュータが実行する場合に、アクセスフラグテーブルへのアクセスを特に減らすことができる。
例えば、アドレスリストは、過去に退避メモリにデータを退避させたメインメモリのアドレスを退避順にリスト化したものであるとよい。そして、アドレスリストを参照して判定を行う際には、アドレスリストの先頭から順に、リストの要素がアクセス先アドレスと一致するか否かを判定し、一致した場合は当該判定を終了し、全ての要素がアクセス先アドレスと一致しなかった場合には、アクセス先の更新前データを退避メモリに退避させると共にアクセス先アドレスをアドレスリストに追加するとよい(請求項7)。
なお、アドレスリストを参照して判定を行う際には、記憶しておいたリスト位置から、リストの要素がアクセス先アドレスと一致するか否かを順に巡回的に判定し、一致した場合は一致したリストの位置を記憶して判定を終了し、アドレスリストを一巡してもアクセス先アドレスと一致しなかった場合は、アドレスリストの終端位置を記憶してアクセス先の更新前データを退避メモリに退避させると共にアクセス先アドレスをアドレスリストに追加するとよい(請求項8)。
なお、アドレスの一致判定は、記憶しておいたリスト位置の次から開始し、記憶しておいたリスト位置がアドレスリストの終端であった場合はアドレスリストの先頭位置から開始するとよい(請求項9)。
図1は、本発明のロールバック方法を実現可能な情報処理装置11の概略構成を示すブロック図である。情報処理装置11は、CPU12と、メインメモリ13と、I/O14と、退避メモリ15と、アクセスフラグテーブル16と、アドレスリスト17と、これら各部を結ぶバス18とを備える。
I/O14は、情報処理装置11の外部の装置との通信を司る部位である。外部の装置としては、例えば、表示装置、音声出力装置、操作装置等が考えられる。
[基本実施形態]
基本実施形態においてCPU12が実行する処理を説明する。なお、CPU12が実行する処理のうち、本発明に関連する処理についてのみ説明し、CPU12が実行するアプリケーションプログラム等の処理についての説明は省略する。
まず、CPU12が実行するライトアクセス処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。ライトアクセス処理は、アプリケーションプログラムによってメインメモリ13へのライトアクセス(書き込み指令)がなされた際に実行が開始される処理である。
S115では、第二退避処理を実行する。この第二退避処理については後述する。第二退避処理を終えると、S120へ処理を移行する。
次に、CPU12が実行する第一退避処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。第一退避処理は、上述したライトアクセス処理のS110において呼び出されて実行が開始される処理である。
CPU12がメインメモリ13のアドレス「8001」にデータ「0310」を書き込む場合には、まず、アクセスフラグテーブル16からアドレス「8001」のアクセスフラグ「0」を読み出す。
(3)第二退避処理
次に、CPU12が実行する第二退避処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。第二退避処理は、上述したライトアクセス処理のS120において呼び出されて実行が開始される処理である。
ここで、第二退避処理の様子を図6の説明図を用いて説明する。
次に、CPU12が実行するロールバック処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。ロールバック処理は、情報処理装置11に何らかの障害が発生した場合や、情報処理装置11に接続された他の装置からロールバックを実行する旨の指令をI/O14を介して受信した場合等に実行が開始される処理である。
[基本実施形態の効果]
本実施形態の情報処理装置11は、メインメモリ13のスタック領域に対してライトアクセスを行う場合には(S105:Yes)、アクセスフラグテーブル16を参照して過去にアクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し(S110)、グローバル領域に対してライトアクセスを行う場合には(S105:No)、アドレスリスト17を参照して過去にアクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定する(S115)。
次に、変形実施形態について説明する。なお、上述した基本実施形態との相違点を中心に説明する。
第三退避処理は、上述した第一退避処理の代わりに実行可能な処理である。この第三退避処理について図8のフローチャートを用いて説明する。なお、第三退避処理の場合は、第一退避処理で用いたアクセスフラグテーブル16の代わりに、図10(a)に示すアクセスフラグテーブル16aを用いる。詳細は後述する。
続くS530では、該当するアクセス先アドレス群のアクセスフラグをポジティブにセットしてアクセスフラグテーブル16にストアする。そして、本処理(第三退避処理)を終了し、呼び出し元であるライトアクセス処理のS110に続く処理を実行する。
(2)第四退避処理
第四退避処理は、上述した第一退避処理の代わりに実行可能な処理である。この第四退避処理について図9のフローチャートを用いて説明する。なお、第四退避処理の場合は、第一退避処理で用いたアクセスフラグテーブル16の代わりに、図10(b)に示すアクセスフラグテーブル16bを用いる。詳細は後述する。
第二リスト参照処理は、第一リスト参照処理の代わりに実行可能な処理である。第一リスト参照処理というのは、第二退避処理のS305,S310,S330,S335,S340からなる処理ブロックを意味する(図5参照)。以下、第二リスト参照処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。
このような第二リスト参照処理を第一リスト参照処理の代わりに実行すれば、アドレスリスト17の平均参照回数を抑えることができる。
第五退避処理は、上述した第二退避処理の代わりに実行可能な処理である。この第五退避処理について図12のフローチャートを用いて説明する。
第六退避処理は、上述した第二退避処理の代わりに実行可能な処理である。この第六退避処理について図13のフローチャートを用いて説明する。
Claims (14)
- マイクロコンピュータの実行状態を過去の状態に戻すためのロールバック方法において、
メインメモリのアクセス先アドレスに対して過去にライトアクセスが発生したか否かを示す情報を記憶するアクセスフラグテーブルと、過去に前記メインメモリから退避メモリにデータを退避させた前記メインメモリのアドレスをリスト化したアドレスリストとを用意し、
前記メインメモリは、第1の領域と、前記第1の領域と比較してアクセスの局所性が低い特性を有する第2の領域と、を有しており、
前記メインメモリへのライトアクセスに先立ち、前記第1の領域に対してライトアクセスを行う場合には、前記アクセスフラグテーブルを参照して過去に前記アクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定する一方、前記第2の領域に対してライトアクセスを行う場合には、前記アドレスリストを参照して過去に前記アクセス先アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、
ライトアクセスが未発生の場合にのみ、前記アクセス先アドレスの更新前データを退避メモリに退避させると共に参照した前記アクセスフラグテーブル又は前記アドレスリストを更新し、
ロールバック時には前記退避メモリに退避させておいた前記更新前データを用いてロールバックさせること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1に記載のロールバック方法において、
前記アクセスフラグテーブルは、過去にライトアクセスが発生したか否かを示すアクセスフラグを、アクセス先のアドレス毎に記憶し、
前記アクセスフラグテーブルを参照して前記判定を行う際には、前記アクセス先アドレスに対応する前記アクセスフラグを前記アクセスフラグテーブルからロードし、前記アクセスフラグから過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、過去にライトアクセスがない場合にのみアクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスに対応する前記アクセスフラグテーブルのアクセスフラグを更新すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1に記載のロールバック方法において、
前記アクセスフラグテーブルは、複数のアドレスを1つのアドレス群とし、前記メインメモリのアクセス先アドレス群に対して過去にライトアクセスが発生したか否かを示すアクセスフラグが割り当てられており、
前記アクセスフラグテーブルを参照して前記判定を行う際には、前記アクセス先アドレスに対応するアクセス先アドレス群の前記アクセスフラグを前記アクセスフラグテーブルからロードし、前記アクセスフラグから過去に当該アドレス群にライトアクセスが発生したか否かを判定し、過去にライトアクセスがない場合にのみ前記アクセス先アドレス群の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレス群に対応する前記アクセスフラグテーブルのアクセスフラグを更新すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1に記載のロールバック方法において、
前記アクセスフラグテーブルは、過去にライトアクセスが発生したか否かをアドレス毎に示すアクセスフラグが、フラグ列として一つのワードに割り当てられており、
前記アクセスフラグテーブルを参照して前記判定を行う際には、前記アクセスフラグテーブルより、一つのワードに割り当てられたフラグ列を一度にロードすると共にロードしたフラグ列から前記アクセス先アドレスに対応する前記アクセスフラグを選択し、選択した前記アクセスフラグから過去に当該アドレスにライトアクセスが発生したか否かを判定し、過去にライトアクセスがない場合にのみアクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスに対応する前記アクセスフラグテーブルのアクセスフラグを更新すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項4に記載のロールバック方法において、
前記フラグ列は、前記メインメモリの連続するアクセス先アドレス群の単位で存在していること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項5に記載のロールバック方法において、
前記フラグ列を構成する各フラグの並びは、前記アクセス先アドレス群を構成するアドレスの並びと同一であること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記アドレスリストは、過去に退避メモリにデータを退避させた前記メインメモリのアドレスを退避順にリスト化したものであり、
前記アドレスリストを参照して前記判定を行う際には、前記アドレスリストの先頭から順に、リストの要素が前記アクセス先アドレスと一致するか否かを判定し、一致した場合は当該判定を終了し、全ての要素が前記アクセス先アドレスと一致しなかった場合には、アクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスを前記アドレスリストに追加すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記アドレスリストは、過去に退避メモリにデータを退避させた前記メインメモリのアドレスを退避順にリスト化したものであり、
前記アドレスリストを参照して前記判定を行う際には、記憶しておいたリスト位置から、リストの要素が前記アクセス先アドレスと一致するか否かを順に巡回的に判定し、一致した場合は一致したリストの位置を記憶して前記判定を終了し、前記アドレスリストを一巡しても前記アクセス先アドレスと一致しなかった場合は、前記アドレスリストの終端位置を記憶してアクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスを前記アドレスリストに追加すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項8におけるロールバック方法において、
前記アドレスの一致判定は、記憶しておいたリスト位置の次から開始し、記憶しておいたリスト位置が前記アドレスリストの終端であった場合は前記アドレスリストの先頭位置から開始すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項7〜請求項9のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記マイクロコンピュータが、同じ処理を繰り返すループ処理を実行する場合、
前記ループ処理の1ループ目のライトアクセス処理については、前記アドレスリストを参照して前記判定を行う場合になっても、前記アドレスリストの要素と前記アクセス先アドレスとが一致するか否かを判定することなく、アクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスを前記アドレスリストに追加すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項7〜請求項9のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記アドレスリストの要素と前記アクセス先アドレスとが一致するか否かの判定を行うことなく無条件でアクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させる回数を示す無条件データ退避回数を予め設定しておき、
前記マイクロコンピュータが、特定の処理を開始後、前記アドレスリストを参照して前記判定を行う場合になっても、前記メインメモリへのライトアクセス回数が前記無条件データ退避回数に到達するまでは、前記アドレスリストの要素と前記アクセス先アドレスとが一致するか否かを判定することなく、アクセス先の更新前データを前記退避メモリに退避させると共に前記アクセス先アドレスを前記アドレスリストに追加すること、
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1〜請求項11のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記第1の領域とは、前記マイクロコンピュータが実行するプログラム内のローカル変数を割り当てるために使用する前記メインメモリのスタック領域であること
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1〜請求項12のいずれかに記載のロールバック方法において、
前記第2の領域とは、前記マイクロコンピュータが実行するプログラム内のグローバル変数を割り当てるために使用する前記メインメモリのグローバル領域であること
を特徴とするロールバック方法。 - 請求項1〜請求項13のいずれかに記載したロールバック方法を実行することを特徴とする情報処理装置。
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