JP4476097B2 - クロック抽出方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信に用いられる光時分割多重方式の信号光について、特に、電子回路の動作速度限界よりも高速のビットレートを有する信号光から、その信号光のビットレートの1/N(Nは正の整数、以下同様)の周波数の同期クロックを安定に抽出するクロック抽出方法および装置に関する。
近年、光通信において通信容量の大容量化に伴って、複数の波長に光信号を分割して伝送する波長分割多重(WDM;Wavelength Division Multiplexing)方式の技術と共に、一波長当たりの容量を大容量化する光時分割多重(OTDM;Optical Time Division Multiplexing)方式の技術の研究および開発が盛んに行われている。OTDM方式は、ビット間隔に比較してパルス幅の狭い光信号を時間領域で多重し、一波長当たりの伝送容量を増大する。このOTDM方式では、短パルス発生技術が重要な技術であり、これまでに、ピコ秒程度からサブピコ秒程度の短パルス光を多重した信号光のファイバ伝送が実現されており、最も多重度が高いものは毎秒1.28テラビットに達している。このようなOTDM方式の技術は、通信容量の大容量化のみならず、広帯域特性を生かして超高速信号処理への応用も期待されている。
光通信における基本的な信号処理技術の一つにクロック抽出技術がある。例えば、受信機において信号光に同期したクロックを抽出することなしでは、通信を行うことができない。一般に、信号光からクロックを抽出する技術は、図10に示すように、電子回路に頼ったものである。すなわち、まず、ビットレートB(b/s)の信号光を光電変換器100で電気信号に変換し、次に、電子回路101で信号光の変調速度と同じ周波数B(Hz)の電気クロックを抽出する。電子回路101では、狭帯域透過特性の電気フィルタで周波数B(Hz)のクロック成分のみ抽出する方法や、電圧制御発振器(VCO:Voltage controlled oscillator)で信号に同期したクロックを発生させる方法が用いられる。この方法は、簡易構成や安定動作などの特長があり、ビットレートが10Gb/s程度までの信号光から同期クロックを抽出する装置が実システムで利用されている。しかしながら、上記のクロック抽出方法は、通常、50GHz程度といわれている電子回路の動作速度限界以上の帯域を持つ信号光から同期クロックを抽出できないという課題があった。
この課題に対しては、例えば図11に示すように、光スイッチとして電気信号で光の透過率を制御できる電気−光ゲート102を用いることによって、より高速の信号光からクロックを抽出できるようになる。この方法では、まず、電気−光ゲート102を周波数B(Hz)の電気クロックで駆動し、ビットレートN×B(b/s)の信号光をB(b/s)に時分割多重分離する。なお、時分割多重分離とは、時分割多重光に含まれる信号光を時間領域で分離することである。このとき用いる電気クロックは、分離後の信号光から前述した光電変換器100および電子回路101で電子的に抽出した電気クロックをスプリッター103を介して帰還したものとする。これにより位相同期ループ(PLL;Phase Locked Loop)が構成され、抽出した電気クロックが信号光に同期すると安定に動作する。このようなクロック抽出方法によってこれまでに実現されている最も高速のものは、電界吸収型(EA;Electro-absorption)変調器を電気−光ゲート102に用いたもので、ビットレートが160Gb/sの信号光から、40GHz(もしくは10GHz)の同期クロックが抽出されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、光スイッチとしてより高速に応答する光ゲートを用意すれば、さらに高速のビットレートの時分割多重信号光から同期クロックを抽出することが可能になる。信号光の透過率を光で制御する全光学的な光−光ゲートは、短パルス光と組み合わせると、短パルスのパルス幅に応じた、より高速の光スイッチを実現できる。すなわち、よりビットレートの高い信号光にゲートをかけることが可能になる。前述の図11に示した電気−光ゲート102を用いたクロック抽出方法と同様の原理により、例えば図12に示すように、短パルス光で光−光ゲート104を駆動して信号光を間引き、間引いた後の信号光から上述した光電変換器100および電子回路101によりクロックを抽出できる。この場合、抽出した電気同期クロックで短パルス光源105を駆動し、発生する短パルス光(光クロック)で光−光ゲート104を制御し、PLLを構成する。このような光−光ゲート104を用いたクロック抽出方法により、これまでに、ビットレートが400Gb/sの信号光から6.3GHzのクロックを抽出するのに成功している(例えば、非特許文献2参照)。
D.T.K. Tong, et al., "16OGBIT/S CLOCK RECOVERY USING ELECTROABSORPTION MODULATOR-BASED PHASELOCKED LOOP", Electronics Letters, Vo1.36, No.23, 2000, pp.1951-1952 Osamu Kamatani, et al., "Prescaled Timing Extraction from 400 Gb/s Optical Signal Using a Phase Lock Loop Based on Four-Wave-Mixing in a Laser Diode Amplifer", IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, VOL.8, NO.8, AUGUST 1996, pp1094-1096
しかしながら、前述の図11に示した電気−光ゲートを用いたクロック抽出方法については、その動作速度が電気−光ゲートの応答速度限界で制限されるため、ビットレートが160Gb/sの信号光への適用が限界であり、これより高いビットレートの信号への適用は極めて困難である。一方、前述の図12に示した光−光ゲートを用いたクロック抽出方法については、ビットレートが160Gb/sを上回るような超高速の信号光から電気クロックを抽出することが可能であるが、大型で構成が複雑の短パルス光源が必要なためにクロック抽出装置自体の大型化および複雑化が避けられないという課題がある。具体的に、上記の非特許文献2で用いられた短パルス光のパルス幅は、ピコ秒程度のものであり、このような短パルスを安定に発生する短パルス光源は、安定化回路や制御回路などを含むため、装置の大型化が避けられない。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、信号光列から、その信号光列に同期した安定な電気クロックを簡単に抽出できるクロック抽出方法および装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のクロック抽出方法は、光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出する方法である。このクロック抽出方法の特徴は、前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔を広げ、所定の信号光に隣接するこれらの信号光同士の間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理過程と、該信号光処理過程で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理過程と、該光スイッチ処理過程で生成された信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出過程と、を含むことにある。
また、本発明のクロック抽出装置は、光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出するものである。このクロック抽出装置の特徴は、前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔を広げ、所定の信号光に隣接するこれらの信号光同士の間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理部と、該信号光処理部で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理部と、該光スイッチ処理部で生成された信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出部と、を備えて構成されたことにある。
このようなクロック抽出方法および装置では、光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する信号光列が、そのビット間隔を周期的に不等間隔に配置した信号光列に変換されることで、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔が広げられ、所定の信号光に隣接する信号光同士の間隔が光スイッチのスイッチ時間よりも広げられる。そして、このビット間隔が不等間隔配置とされた信号光列は、光スイッチにより、所定の信号光が選択的に時分割多重分離されて低速のビットレートに間引かれ、その信号光から同期クロックが電気的に抽出されるようになる。
上記のような本発明のクロック抽出方法および装置によれば、ビットレートが160Gb/sを上回るような超高速の信号光から、その信号光に同期した安定な電気クロックを抽出することが可能になる。また、信号光列よりも低速のビットレートから電気的にクロックを抽出するために、低速な電子回路を適用できるので安価なクロック抽出装置を実現できる。クロック抽出技術は信号処理技術の根幹技術の一つであり、本発明は、従来実現が困難であった超高速信号光を用いた信号処理技術等の研究および開発を加速すると共に、これらの技術の実用化にもつながるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
まず、本発明のクロック抽出方法の原理について説明する。
上述したように、EA変調器等の電気−光ゲートを用いたクロック抽出方法(図11参照)は安定に動作するという特長があるが、それでもクロック抽出可能な信号光列のビットレートは160Gb/s程度に制限されてしまう。具体的に、40GHzでEA変調器を変調した場合、ゲート幅を6ピコ秒程度まで狭くすることが可能で、ビット間隔が6.25ピコ秒の160Gb/s信号光を40Gb/sの信号光に時分割多重分離できるのに対して、ビット間隔がその半分の3ピコ秒程度まで狭くなる320Gb/s信号光は、EA変調器では十分に分離できない。
しかしながら、640Gb/sや320Gb/sなどの160Gb/sより高速のビットレートを有する信号光列でも、信号光列が等間隔ではなく、一部の間隔が例えば6ピコ秒程度であれば、その信号にゲートをかけることにより、クロックを抽出できる。本発明は、図1に示すように、入力信号光列を、ビット間隔が周期的に不等間隔に配置された信号光列に変換する信号光処理部11を電気−光ゲート12の前に組み込むことにより、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔を、電気−光ゲート12で時分割多重分離できる間隔まで広げる、すなわち、電気−光ゲート12のスイッチ時間よりも広くする点である。なお、信号光処理部11の後段に配置される電気−光ゲート12、光電変換器13、電子回路14およびスプリッター15は、上述の図11に示した従来の構成と基本的に同様である。
ここで、ビットレートN(B(b/s)の等間隔の信号光列に対し、ビット間隔を不等間隔配置にする方法を、図2および図3を用いて詳しく説明する。なお、各図では、N=10を一例として示している。
まず、B-1(s)を一周期とする周期的な信号により、信号光列を位相変調する。一周期内にある10個の信号光を、それぞれch.1,・・・,ch.10として、以下説明する。図2の上段では、正弦波の電気信号で位相変調した場合の信号光列の強度波形を示している。この位相変調により、図2の下段に示すように、各信号光の前記周期内の時間位置に応じた周波数チャープが信号光列に発生し、その結果、信号光のビット間隔は等間隔のままであるが、信号光毎に波長が異なるようになる。
続いて、上記の位相変調された信号光列を分散媒質に与えて伝搬させる。分散媒質中では波長に応じて群遅延時間が異なるので、ある信号光は隣接する信号光とのビット間隔が広がり、逆にある信号光は隣接する信号光との間隔が狭くなる。高周波数成分が低周波数成分よりも速く伝搬する異常分散性媒質中では、図3に矢印で示しているように、位相変調によりアップチャープした信号光(ch.2〜5)は遅く伝搬し、ダウンチャープした信号光(ch.7〜10)は速く伝搬する。従って、正弦波で位相変調を与えた場合、周波数チャープがアップチャープからダウンチャープに変わるチャネル(ch.6)の付近では、隣接する信号光とのビット間隔が広がる。逆に、周波数チャープがダウンチャープからアップチャープに変わるチャネル(ch.1)の付近では、隣接ビット間隔が狭くなる。図2および図3の各上段に一例として、ある光ゲートのスイッチングウィンドウ幅を網掛けで示してあるが、信号光列のビット間隔が等間隔の場合は1ビットのみを分離できないものの、ビット間隔を不等間隔に配置することにより、1つのビットのみ分離することが可能になることが分かる。
このように本発明は、ビットレートの高い信号光列の一部分のみビット間隔を広げ、ビット間隔が広がった信号光を光ゲートで分離し、分離した信号光を電気信号に変換し、電気信号からクロックを抽出することにより、短パルス光源および光−光ゲートのどちらも使用することなく、高速の信号光列に同期したクロックを抽出することが可能になる。なお、信号光列はOTDM方式で多重した信号光であっても、電気的に多重した信号光であってもよい。
以下、上記のような本発明のクロック抽出方法を適用した装置の具体的な実施の形態について説明する。
図4は、本発明によるクロック抽出装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
図4において、本クロック抽出装置10は、例えば、上記の図1に示した信号光処理部11に対応する位相変調器11Aおよび分散媒質11Bと、分散媒質11Bを伝搬した信号光列が入射される電気−光ゲート12と、電気−光ゲート12から出力される信号光を電気信号に変換する光電変換器13と、光電変換器13で変換された電気信号からクロックを抽出する電子回路14と、電子回路14で抽出されたクロックを2分岐するスプリッター15Aと、スプリッター15Aで分岐されたクロックの一方をさらに2分岐するスプリッター15Bと、スプリッター15Bからの一方のクロックの位相を調整して位相変調器11Aに与える移相器16Aと、スプリッター15Bからの他方のクロックの位相を調整して電気−光ゲート12に与える移相器16Bと、を備えて構成される。
ここでは、位相変調器11Aが波長変換部として機能し、分散媒質11Bが群遅延発生部として機能する。また、電気−光ゲート12が光スイッチ処理部として機能し、光電変換器13および電子回路14が電気クロック抽出部として機能する。さらに、移相器16A,16Bはタイミング制御部として機能する。
上記のような構成のクロック抽出装置10では、ビットレートがN×B(b/s)でビット間隔が等間隔の信号光列が位相変調器11Aに入射される。位相変調器11Aに入射された等間隔信号光列は、周波数B(Hz)の正弦波電気クロックで駆動された位相変調器11Aにより、前述の図2に示したようにB(Hz)の位相変調を受けて周波数チャープが発生する。なお、位相変調器11Aの駆動信号は必ずしも正弦波である必要はないが、正弦波の場合、帯域が狭帯域なので電子回路が複雑にならないという利点がある。等間隔信号光列に対する位相変調のタイミングは、位相変調器11Aに印加する正弦波電気クロックの位相を移相器16Aで調整することにより、ある一つの信号光パルスが周波数チャープを受けないように、すなわち、位相変調信号(電気クロック)の正弦波の山もしくは谷の部分がある一つの信号光パルスと一致するように制御される。
例えば、抽出したクロックの品質が最も高品質の時、位相変調信号(電気クロック)の正弦波の山もしくは谷の部分がある一つの信号光パルスと一致する条件が達成されるので、1)移相器16Aのある値に対して、移相器16Bを一周期分だけ位相を制御し、抽出したクロックの位相雑音および強度雑音を監視し、2)別の移相器16Aの値に対して、同様の操作を行う、という1)2)の操作を繰り返して、再生したクロックの品質がもっともよい条件に移相器16A,16Bの値を設定することにより制御が行われる。
位相変調器11Aの好ましい具体例としては、一般にLN変調器と呼ばれるニオブ酸リチウム(LiNbO3:LN)を用いた位相変調器が挙げられる。LN変調器は、電極間隔を広げてマイクロ波の減衰低減を図り、導波路を長尺化することにより、位相をπだけ変調するのに必要な電圧Vπ(半波長電圧)を低電圧化できることが知られている(例えば、特開2003−262841号公報参照)。このため、同じ振幅の正弦波の信号で位相変調する場合は大きな位相変調度を達成でき、また、所望の位相変調度を実現するには振幅の小さな正弦波信号で済む。すなわち、位相変調に必要な電力が低減されるので、クロック抽出装置10の低消費電力化を図るのに有効である。
位相変調器11AとしてLN変調器を用いる場合、入射される信号光の偏波状態を考慮した設計を行うのがよい。すなわち、信号光の偏波状態は環境等の変化により揺らぐので、位相変調器は入射信号光の偏波状態に依存せずに動作することが望ましい。しかしながら、一般に、LN変調器は、入射信号光の偏波状態に変調特性が依存する。この偏波依存性を避けるためには、入力信号光をある一定の偏波で出力する偏波安定化装置を、LN変調器の前段に設置すればよい。もしくは、偏波ダイバーシティ構成にすればよい。具体的には、位相変調される信号光を直行する二つの成分、例えば、TE波とTM波成分の二つに分離し、それぞれの成分を別々のLN変調器で位相変調した後、分離前と同じタイミングで二つの成分を合波する。
位相変調器11Aの別の好ましい具体例としては、インジウムリン(InP)系材料を用いた位相変調器が挙げられる。このInP系材料を用いた位相変調器は、TE波成分およびTM波成分それぞれの導波路伝搬中の光閉じ込め量の差を無くすことが可能であるので、偏波無依存の位相変調を実現でき、前述したような偏波安定化装置を設けることなく安定動作が可能である。
上記のような位相変調器11Aによって位相変調された信号光列は、続いて分散媒質11Bに入射される。分散媒質11Bでは、前述の図3に示したように波長による群遅延時間差を利用して、信号光列のビット間隔が不等間隔にされる。
分散媒質11Bの具体例としては、通常の単一モード光ファイバ(通常分散ファイバ)や分散補償ファイバなどが挙げられる。また、ファイバブラッググレーティングやフォトニック結晶ファイバなどを利用して分散媒質11Bを実現することも可能である。単一モード光ファイバは損失が小さいので、電気−光ゲート12の前段における信号光の品質劣化を抑えることができ、高品質のクロック抽出装置10を実現することが可能である。分散補償ファイバを用いた場合、分散補償ファイバは単位長さ当りの分散値が大きくかつ損失が小さいので、分散媒質11Bの所要長を短くすることができ、クロック抽出装置10全体の小型化を図ることが可能である。また、ファイバブラッググレーティングやフォトニック結晶ファイバを用いた場合、これらの単位長さあたりの分散値は上記分散補償ファイバよりも更に大きくすることができるので、分散媒質11Bの一層の短尺化が可能になる。加えて、このような分散媒質11Bの小型化により、ファイバ長の揺らぎに起因する不安定要素を除去できるので、クロック抽出装置10全体の安定度が増すという効果も期待できる。
上記のような分散媒質11Bを通過した不等間隔信号光列は、周波数B(Hz)の正弦波電気クロックで駆動される電気−光ゲート12に入射される。電気−光ゲート12では、不等間隔信号光列の隣り合うビット間隔が広がった信号光パルスが選択されるように、駆動信号(正弦波電気クロック)の位相を移相器16Bで調整することにより、入射される不等間隔信号光列から上記の信号光パルスが分離され、ビットレートをB(b/s)に間引いた信号光が生成される。
電気−光ゲート12を実現する具体的な部品としては、例えば、電界吸収型(EA)変調器、LiNbO3強度変調器などがある。EA変調器は、入射信号の偏波状態に無依存に動作可能であるため、安定に動作する電気−光ゲート12を実現できる。また、LiNbO3強度変調器を用いると、半波長電圧の低減により、電気−光ゲート12を駆動するのに必要な電気信号の振幅を低減できるので、クロック抽出装置10全体の低消費電力化を図ることが可能である。
なお、図4の構成例では、スプリッター15Bと電気−光ゲート12の間に移相器16Bを配置するようにしたが、この移相器16Bは位相変調器11Aおよび電気−光ゲート12の各動作の相対的な時間関係を制御しているだけなので、移相器16Bを上記の位置に必ずしも設置する必要はなく、例えば、移相器16Bの代わりに、位相変調器11Aと電気−光ゲート12の間に光遅延線を挿入して時間関係を制御するようにしてもよい。
上記のような電気−光ゲート12から出力されるビットレートB(b/s)の信号光は、光電変換器13で電気信号に変換されて電子回路14に送られる。電子回路14では、光電変換器13から出力される信号を用いて電気的に周波数B(Hz)のクロックが抽出される。
この電子回路14におけるクロック抽出を実現するための具体的な方法としては、例えば、光電変換器13からの電気信号に含まれる周波数B(Hz)の成分を電気フィルタにより抽出する方法がある。この方法でクロックを抽出する場合、原理的に必要な部品が電気フィルタのみなので、装置全体を小型にすることが可能になる。
また、電子回路14におけるクロック抽出の他の方法として、光電変換器13からの電気信号の位相と電圧制御発振器(VCO)から出力される周波数B(Hz)の電気クロックの位相とを位相比較器で比較し、位相誤差に比例した信号をVCOに帰還するPLLを用いてクロック抽出を実現することもできる。この方法では、PLL回路を最適化することにより、位相雑音すなわちジッタの小さなクロックを抽出することが可能なので、低位相雑音の高品質クロックを抽出することが可能な装置を実現することができる。
さらに、電子回路14におけるクロック抽出の別の方法として、EA変調器の両側から信号光を入射し、バイポーラ誤差信号でVCOを駆動するPLLを使ってクロック抽出を実現することもできる(例えば、C.Boerner, et al., "60 Gbit/s clock recovery with electro-optical PLL using bidirectionally operated electroabsorption modulator as phase comparator", Electronics Letters, Vol.39, No.14, 2003, pp.1071-1073等参照)。この方法によれば、周波数B(Hz)の電気クロックをより安定に抽出することが可能になる。
以上のように本実施形態のクロック抽出装置10によれば、小型で簡略な装置構成によって、ビットレートが160Gb/sを上回るような超高速の信号光列に同期した安定な電気クロックを供給することが可能になる。また、40Gb/s程度以下の信号光列に同期した電気クロックを、より低速の電子回路を用いることで、安価に供給することも可能になる。
なお、上記の実施形態では、クロック抽出装置10を構成する各部品について具体例を挙げて説明したが、本発明の各構成要素は上記の具体例に限定されるものではない。また、本実施形態の変形例として、電気−光ゲート12で分離されたビットレートB(b/s)の信号光から光電変換器13および電子回路14で電気クロックを抽出するのと同時に、その抽出したクロックを用いて電気−光ゲート12で分離したビットレートB(b/s)の信号光のデータの識別処理を行うようにしてもよい。これにより、電気クロックのみならず電気データを生成することも可能になり、超高速の時分割多重信号を受信できる。また、光通信システムの監視制御等を行うために時分割多重光に含まれる一部の信号光をモニタするような用途などに有用である。
次に、上述したクロック抽出装置10を用いて光通信システムの受信装置を構成した一例について説明する。
図5は、上記光通信システムの構成を示すブロック図である。
図5において、送信装置20は、ビットレートN(B(b/s)の等間隔の信号光パルスを光伝送路40に送信する。光伝送路40上には所要の中継間隔で複数の光増幅器50が配置されており、光伝送路40を伝搬する信号光が各光増幅器50で増幅されながら受信装置30まで伝送される。
受信装置30では、光伝送路40および光増幅器50を伝搬してきたビットレートN×B(b/s)の信号光が光分岐カプラ31で2つに分岐され、一方の信号光が上述したクロック抽出装置10(図4参照)に入射され、他方の信号光が時分割多重分離装置32に入射される。クロック抽出装置10で抽出される周波数B(Hz)の電気クロックは、時分割多重分離装置32および受信機33にそれぞれ与えられる。時分割多重分離装置32では、クロック抽出装置10からの周波数B(Hz)の電気クロックにより駆動される図示しない光ゲートにより、光分岐カプラ31を介して入射されるビットレートN×B(b/s)の信号光からビットレートB(b/s)の信号光が時分割多重分離される。
この時分割多重分離装置32の具体例としては、上述したクロック抽出装置10の一部を構成する位相変調器11A、分散媒質11Bおよび電気−光ゲート12の組み合わせにより実現することができる。この場合、クロック抽出装置10からの電気クロックの位相を適切に制御して位相変調器11Aおよび電気−光ゲート12を駆動し、位相変調器11Aおよび分散媒質11Bを通過してビット間隔が不等間隔にされたビットレートN×B(b/s)の信号光列から、電気−光ゲート12によりビットレートB(b/s)の信号光が時分割多重分離される。
また、時分割多重分離装置32の別の具体例としては、クロック抽出装置10からの電気クロックを基に光クロックを生成し、その光クロックを用いて光−光ゲートを駆動してビットレートB(b/s)の信号光を多重分離するようにしてもよい。この場合の光ゲートとしては、非線形光ファイバ若しくは半導体光増幅器内で発生する非線形効果である四光波混合効果を用いたもの、または、非線形光ファイバ若しくは非線形光ファイバループミラーで、相互位相変調効果より誘起される位相変化を利用したもので実現できる。
上記のような時分割多重分離装置32で多重分離されたビットレートB(b/s)の信号光は、ビットレートB(b/s)に対応した公知の受信機33で受信処理される。
以上のように光通信システムの受信装置30に本発明のクロック抽出装置10を適用することで、ビットレートが160Gb/sを上回るような超高速の時分割多重信号光の受信処理を簡略な装置構成により実現することが可能になる。特に、時分割多重装置32の第一例で示した時分割多重装置を用いると、簡略かつ小型の装置構成で、超高速時分割多重信号光を受信処理できる。
なお、上記のような光通信システムにおいては、一般に、信号光の伝送中に、中継用の光増幅器50で発生する自然放出光雑音と非線形効果との相互作用により、時間方向の揺らぎであるジッタが信号光に付加される。このジッタが大きくなると、受信装置20において信号光からクロックを安定に抽出できなくなる可能性がある。このような場合には、例えば図6に示すように、ジッタ除去装置60を受信装置30の前段に配置することにより、伝送後の信号光に付加されたジッタを除去することが可能になる。
上記のジッタ除去装置60を実現するための物理的原理としては、例えば、L.A.Jiang et al., "Timing jitter eater for optical pulse trains", Optics Letters, Vol.28, No.2, 2003, pp.78-80で提案されている、位相変調と分散媒質を組み合わせた方法が有効である。ただし、上記の文献に記載された方法では、信号光全てのジッタを除去するために、信号光のビットレートと同じ速度で信号光に位相変調を施さなければならない。従って、電気帯域を超える超高速の信号光に対して上記の公知技術を適用することはできない。一方、図6に示したような本発明を適用した光通信システムにおいては、ビットレートN×B(b/s)の信号光から間引いたビットレートB(b/s)の信号光のみについてジッタを除去できれば十分である。このため、ジッタ除去装置60の具体的な構成としは、例えば図7に示すように、受信装置30内のクロック抽出装置10で得られる周波数B(Hz)の電気クロックを用い、その位相を移相器63で調整した信号により位相変調器61を駆動し、該位相変調器61によって位相変調を施したN×B(b/s)の信号光を分散媒質62に与えるようにすればよい。なお、図7のジッタ除去装置60に用いられる位相変調器61および分散媒質62は、前述したクロック抽出装置10に用いられる位相変調器11Aおよび分散媒質11Bと同様のものを適用することができる。
ここで、上記のような構成のジッタ除去装置60におけるジッタ抑圧の原理について図8を用いて説明する。なお、図8においても、前述の図2および図3に例示した場合と同様に、N=10とする。
図8の上段はジッタが付加された信号光列を示しており、この信号光列のうちの10個に一つ多重分離する信号光(図中の網掛けで示した信号光)に着目する。これらの信号光に対して、ジッタ除去装置60の位相変調器61により周波数B(Hz)の位相変調が施され、その位相変調された信号光が分散媒質61に与えられる。位相変調器61における位相変調と信号光のタイミングは、図8の中段に示すように、着目しているジッタを除去したい信号光がジッタによりずれている時間分だけ差し引いた時間(図中の波線で示す位置)にチャープがゼロになるように、移相器63を用いて調整されている。チャープにより波長が変わった信号光は、分散媒質62中で群速度分散により群遅延時間が波長毎に異なるようになり、この群遅延時間差を利用して、信号光に付加されたジッタが除去される。ここでは、図中に矢印で示すように、ダウンチャープした信号光が速く伝搬し、アップチャープした信号が遅くなる正常分散媒質中を伝搬させることにより、図8の下段に示すように、着目している信号光は図中に波線で示すジッタが付加される前の位置に戻って、ジッタが除去されるようになる。
次に、上述したクロック抽出装置10を用いて光通信システムの光3R再生中継器を構成した一例について説明する。
図9は、上記光通信システムの構成を示すブロック図である。
まず、光3R再生中継器について簡単に説明すると、「3R」とは、振幅増幅(Reamplification)、タイミング再生(Retiming)および波形整形(Reshaping)を省略したものである。光3R再生中継器は、信号光の品質を再生するためのものであり、長距離伝送や多段のスイッチ接続により劣化した信号光の品質を再生するのに用いられる。このような光3R再生中継器では、タイミング再生を行わない2R信号再生と異なり、タイミングの再生が行われるため、信号光に同期したクロックが必要になる。
そこで、図9に示す光通信システムの光3R再生中継器70では、送信装置20から送信され光伝送路40および光増幅器50を介して伝送されるビットレートN×B(b/s)の信号光が光分岐カプラ71で2つに分岐され、一方の信号光が上述したクロック抽出装置10(図4参照)に入射され、他方の信号光が光識別再生装置72に入射される。光識別再生装置72では、タイミング再生された周波数N×B(Hz)のクロックをビットレートN×B(b/s)の信号光でスイッチ処理すると共に、その波形を整形処理する。このような信号再生では、時分割多重光に含まれる全ての信号光に対して再生処理を施さなくてはならない。従って、光識別再生装置72内では、超高速ビットレートに対して応答する図示しない全光学的光スイッチが求められる。このような全光学的光スイッチの具体例としては、非線形ファイバを用いた光カースイッチや非線形ファイバループミラーなどが挙げられる。また、クロック抽出装置10で抽出される電気クロックの周波数は、時分割多重分離後のビットレートに対応するB(Hz)となるため、その電気クロックを多重して周波数N×B(Hz)にしなければならない。このためには、例えば、クロック抽出装置10から出力される電気クロックを用いて、パルス幅が1/(N×B)秒未満の短パルスの光クロックを生成し、その光クロックをファイバ型遅延回路や導波路型遅延回路などを用いて自己遅延型で周波数N×B(Hz)まで時分割多重すればよい。
上記のように光通信システムの光3R再生中継器70に本発明のクロック抽出装置10を適用することで、ビットレートが160Gb/sを上回るような超高速の時分割多重信号光の3R再生処理を小型で簡略な装置構成により実現することが可能になる。
なお、上記の図9には、長距離ファイバ伝送により劣化した信号光の品質が光3R再生中継器70により再生される光通信システムの一例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、光ネットワーク内において、ファイバ伝送やスイッチ通過等による損失を補償する光増幅器で生じる雑音光などにより劣化した信号光の品質を、光3R再生器により再生する場合にも本発明を応用することが可能である。
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
(付記1)光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から当該信号光に同期したクロックを電気的に抽出するクロック抽出方法であって、
前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光に隣接する信号光とのビット間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理過程と、
該信号光処理過程で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理過程と、
該光スイッチ処理過程で生成された信号光から当該信号光に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出過程と、を含むことを特徴とするクロック抽出方法。
(付記2)付記1に記載のクロック抽出方法であって、
前記信号光処理過程は、前記信号光列を周期的に位相変調して周波数チャープを発生させることにより、一周期内に含まれる複数の信号光の波長をそれぞれ異なる波長に変換した後に、該波長の変換された信号光列に対して、波長に依存して異なる群遅延時間を与えることにより、前記信号光列のビット間隔を周期的に不等間隔に配置することを特徴とするクロック抽出方法。
(付記3)付記2に記載のクロック抽出方法であって、
前記信号光処理過程における位相変調のタイミングと、前記光スイッチ処理過程における光スイッチの動作との相対的な時間関係を制御するタイミング制御過程を含むことを特徴とするクロック抽出方法。
(付記4)光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から当該信号光に同期したクロックを電気的に抽出するクロック抽出装置であって、
前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光に隣接する信号光とのビット間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理部と、
該信号光処理部で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理部と、
該光スイッチ処理部で生成された信号光から当該信号光に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出部と、を備えて構成されたことを特徴とするクロック抽出装置。
(付記5)付記4に記載のクロック抽出装置であって、
前記信号光処理部は、前記信号光列を周期的に位相変調して周波数チャープを発生させることにより、一周期内に含まれる複数の信号光の波長をそれぞれ異なる波長に変換する波長変換部と、該波長変換部で波長の変換された信号光列に対して、波長に依存して異なる群遅延時間を与えることにより、前記信号光列のビット間隔を周期的に不等間隔に配置する群遅延発生部と、を有することを特徴とするクロック抽出装置。
(付記6)付記5に記載のクロック抽出装置であって、
前記波長変換部における位相変調のタイミングと、前記光スイッチ処理部における光スイッチの動作との相対的な時間関係を制御するタイミング制御部を含むことを特徴とするクロック抽出装置。
(付記7)付記5に記載のクロック抽出装置であって、
前記波長変換部は、ニオブ酸リチウムを用いた位相変調器を正弦波で駆動することにより、前記正弦波の一周期内に含まれる複数の信号光の波長を変換することを特徴とするクロック抽出装置。
(付記8)付記7に記載のクロック抽出装置であって、
前記信号光処理部は、前記ニオブ酸リチウムを用いた位相変調器に入射される信号光列の偏波状態を一定にする偏波安定化装置を備えたことを特徴とするクロック抽出装置。
(付記9)付記5に記載のクロック抽出装置であって、
前記波長変換部は、インジウムリン系材料を用いた位相変調器を正弦波で駆動することにより、前記正弦波の一周期内に含まれる複数の信号光の波長を変換することを特徴とするクロック抽出装置。
(付記10)付記5に記載のクロック抽出装置であって、
前記群遅延発生部は、通常分散ファイバ、分散補償ファイバ、ファイバブラッググレーティングおよびフォトニック結晶ファイバのうちのいずれか1つを用いて波長毎に異なる群遅延時間を発生することを特徴とするクロック抽出装置。
(付記11)付記4に記載のクロック抽出装置であって、
前記光スイッチ処理部は、電気信号により信号光の透過率を制御可能な光スイッチを備えたことを特徴とするクロック抽出装置。
(付記12)付記11に記載のクロック抽出装置であって、
前記光スイッチは、電界吸収型光変調器およびニオブ酸リチウム強度変調器のうちのいずれか1つを備えて構成されたことを特徴とするクロック抽出装置。
(付記13)送信装置から送信される信号光を光伝送路を介して受信装置で受信する光通信システムにおいて、
前記受信装置が、付記4に記載のクロック抽出装置を備えたことを特徴とする光通信システム。
(付記14)付記13に記載の光通信システムであって、
前記受信装置で受信される信号光に発生したジッタを除去するジッタ除去装置を備えたことを特徴とする光通信システム。
(付記15)光伝送路を伝送される信号光を受信し、当該信号光の品質再生処理を行って前記光伝送路に送信する光3R再生中継器を備えた光通信システムにおいて、
前記光3R再生中継器が、付記4に記載のクロック抽出装置を備えたことを特徴とする光通信システム。
本発明のクロック抽出装置の基本的な構成を示す図である。 本発明における不等間隔配置の信号光の実現方法を説明する第1図である。 本発明における不等間隔配置の信号光の実現方法を説明する第2図である。 本発明によるクロック抽出装置の一実施形態の構成を示す図である。 本発明を適用して光通信システムの受信装置を構成した一例を示す図である。 図5の光通信システムに関してジッタの影響を考慮した応用例を示す図である。 図6の応用例に用いられるジッタ除去装置の具体的な構成例を示す図である。 図7のジッタ除去装置におけるジッタ抑圧の原理を説明するための図である。 本発明を適用して光通信システムの光3R再生中継器を構成した一例を示す図である。 従来の電子回路を用いたクロック抽出方法を説明する図である。 従来の電気−光ゲートを用いたクロック抽出方法を説明する図である。 従来の光−光ゲートを用いたクロック抽出方法を説明する図である。
符号の説明
10…クロック抽出装置
11…信号光処理部
11A,61…位相変調器
11B,62…分散媒質
12…電気−光ゲート
13…光電変換器
14…電子回路
15A,15B…スプリッター
16A,16B,63…移相器
20…送信装置
30…受信装置
31,71…光分岐カプラ
32…時分割多重分離装置
33…受信機
40…光伝送路
50…光増幅器
60…ジッタ除去装置
70…光3R再生中継器
72…光識別再生装置

Claims (5)

  1. 光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から前記信号光列のビットレートの1/N(Nは正の整数)の周波数の同期クロックを電気的に抽出するクロック抽出方法であって、
    前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔を広げ、所定の信号光に隣接するこれらの信号光同士の間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理過程と、
    該信号光処理過程で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理過程と、
    該光スイッチ処理過程で生成された信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出過程と、を含むことを特徴とするクロック抽出方法。
  2. 光スイッチを用いて信号光列を時分割多重分離することにより、ビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成し、その信号光から前記信号光列のビットレートの1/N(Nは正の整数)の周波数の同期クロックを電気的に抽出するクロック抽出装置であって、
    前記光スイッチのスイッチ時間よりも短いビット間隔を有する前記信号光列について、当該ビット間隔を周期的に不等間隔に配置することにより、所定の信号光とその前後に隣接する信号光とのビット間隔を広げ、所定の信号光に隣接するこれらの信号光同士の間隔を前記光スイッチのスイッチ時間よりも広げる信号光処理部と、
    該信号光処理部で処理された信号光列から、前記光スイッチを用いて前記所定の信号光を選択的に時分割多重分離することでビットレートを前記信号光列よりも低速にした信号光を生成する光スイッチ処理部と、
    該光スイッチ処理部で生成された信号光から前記信号光列に同期したクロックを電気的に抽出する電気クロック抽出部と、を備えて構成されたことを特徴とするクロック抽出装置。
  3. 請求項2に記載のクロック抽出装置であって、
    前記信号光処理部は、前記信号光列を周期的に位相変調して周波数チャープを発生させることにより、一周期内に含まれる複数の信号光の波長をそれぞれ異なる波長に変換する波長変換部と、該波長変換部で波長の変換された信号光列に対して、波長に依存して異なる群遅延時間を与えることにより、前記信号光列のビット間隔を周期的に不等間隔に配置する群遅延発生部と、を有することを特徴とするクロック抽出装置。
  4. 請求項3に記載のクロック抽出装置であって、
    前記波長変換部における位相変調のタイミングと、前記光スイッチ処理部における光スイッチの動作との相対的な時間関係を制御するタイミング制御部を含むことを特徴とするクロック抽出装置。
  5. 請求項2に記載のクロック抽出装置であって、
    前記光スイッチ処理部は、電気信号により信号光の透過率を制御可能な光スイッチを備えたことを特徴とするクロック抽出装置。
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