JP4436459B2 - 位相回収式の位相コントラスト画像 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、たとえばX線のような透過性のある放射線を用いて、物体の構造の特徴を観察することに関するものである。特に、物体に入射される放射線が物体を通過する際に生じる位相変化を利用し、物体を貫通した放射線の2次元強度分布の記録から映像を抽出するものである。本発明は、さらに、ひとつのX線撮影から、個別の位相および吸収データを取得するものにまで及ぶものである。
背景技術
本件出願人の先願の国際特許出願の国際公開WO95/05725(PCT/AU/94/00480)およびWO96/31098(PCT/AU96/00178)には、透過能の大きいX線を用いた位相差コントラスト映像法に適した種種の構成や条件について開示されている。他にも、より早く公開された文献として、ソビエト連邦特許1402871、アメリカ特許5,319,694などがある。従来からの吸収コントラスX線投影法にあっては、吸収コントラストが非常に弱いので、物体の内部構造を見る上において、限界があったが、位相差コントラスト映像法は、物体の内部構造を見る上において非常に信頼性がある。たとえば、人体の柔らかい繊維を見る場合について言える。
検出器における実際の記録から物体の位相コントラスト映像を、最適にしかも効率よく抽出するための実質的な問題点が、次の2つの関連した論文に紹介されている。物理評価書(Phys. Rev. Lett.)77、ヌゲント等(Nugent et al)著2961−2964(1994);光学学会(J. Opt. Soc. Am)A13,1670−82(1996)。これらの論文において、国際公開WO95/05725やアメリカ特許5,319,694などに示されている構成のX線は、非常に狭いエネルギー領域の粒子線(単色)から成る単調波をもつX線を利用しているので、強度の伝播の測定から得られる位相の情報の回収が、物体による位相変更効果によってもたらされた変更された放射線場の伝播処理に基づく。物体の厚さの変化や、物体の電子密度の急激な変化や、境界部分において、局部的に屈折率が変化し、これにより放射線の局部的な伝播方向の変化が生じ、物体を貫通した放射線の強度分布の2次元記録が行われる。上述したヌゲント等の論文によれば、マクスウェルの方程式に基づいて、非常に狭いエネルギー領域の粒子線(単色)から成る単調波の電磁波の伝播特性から強度伝達式(transport-of-intensity equation)を導き、この式の解をもって、強度の記録から位相コントラスト映像を抽出することとしている。強度伝達式の解を利用すれば、位相を直交座標関数に広げてしまう。関数の選択は、サンプルの形に依存する。従って、ゼルニケ多項式(Zernike polynomials)は円形のものに適しているし、フーリエ展開式は、直方形のものに適している。
上記の国際公開WO96/31098には、実質的な点の発信源(ソース)と、物体から離れた位置における2次元X線画像検出器を用いた、インライン形式の位相コントラスト画像方式が開示されている。上述の位相コントラスト画像方式と比べ、点の発信源(ソース)が用いられ、ソースからの放射線は多色であり、空間の横方向に高度のコーヒーレンスを有し、最大ソース直径(s)は、ソースと物体間の距離(R1)に依存する。ソース物体間が大きくなるほど、またはソースのサイズが小さくなるほど、空間の横方向により高度のコーヒーレンスをもたらす(ネーチャー(Nature)384 335−8ウィルキンス等(Wilkins et al)著(1996)を参照)。WO96/31098で提案された技術は、従来の吸収コントラストX線撮影に用いられる方法に関する内容のもので、それ以前から提案されている技術よりも容易に利用できるものを提案するものである。この位相コントラスト画像法は、レンズ部材の少ない透過能の大きいX線を用いた場合に有効である。レンズ部材が少ないと、可視光や透過能の小さいX線をもちいた顕微鏡に用いられる技術は、利用できない。
本発明の目的は、貫通する放射線が、点の発信源から照射されて、2次元強度分布を記録して、位相コントラスト画像を得る方法を提案することである。
また、本発明の目的は、純粋の単色線を用いる必要のない微焦点源(microfocus source)を用いて記録されたX線撮像画像から位相および吸収コントラスト情報の抽出するのに適した方法を提案することである。
発明の開示
(発明が解決しようとする技術的課題)
本発明のひとつの観点によると、放射線が物体から放出され、2つまたはそれ以上の強度分布であって、一定距離だけ離れた位置で記録し、放射線のエネルギー分布をそれぞれ得ることである。
本発明の今ひとつの観点によると、点のソースを用いると、強度伝達微分方程式(従来の単調波の場合に用いられているものと異なる)の解に近い値を示すものである。
本発明は、位相コントラストと吸収コントラストの両方を備えた一般的な強度記録(微焦点の放射線源を用いて得られたもの)から位相情報を分離し、リトリーブ(回収)するのに適している。
第1の観点によれば、物体に入射され貫通する放射線により、物体によってもたらされる位相変化を利用して形成される映像を得る方法であって、
空間の横方向に高いコーヒーレンスを有し、物体を貫通する放射線を射出し、
物体から飛び出した放射線の一部を検知手段において受け、少なくとも2つの強度を記録し、各強度は所定のインターバルにおける強度の値を有し、
これらの値を用い、値の配列を抽出し、物体を貫通した放射線によってもたらされる位相変化により映像を形成し、
物体から飛び出した放射線を、物体から一定の距離において捕らえ、該強度の記録を行い、検知した放射線の異なったエネルギー分布を生成することを特徴とする方法である。
上記の第1の観点において、さらに、物体に入射され貫通する放射線により、物体によってもたらされる位相変化を利用して形成される映像を得る装置であって、
空間の横方向に高いコーヒーレンスを有し、物体を貫通する放射線を射出するソースを供給する手段と、
物体から飛び出した放射線の一部を受ける検知手段とを有し、該検知手段により受けた放射線により、少なくとも2つの強度を記録し、各強度記録は所定のインターバルにおける強度の値を有し、
該検知手段は、物体から飛び出した放射線を、物体から一定の距離において捕らえ、該強度の記録を行い、さらに、エネルギー測定手段を設け、検知した放射線の異なったエネルギー分布を、該2つの強度の記録に対応して生成することを特徴とする装置である。
ある一つの実施態様においては、物体を照射する放射線のエネルギスペクトルを変更することにより、それぞれ異なるエネルギ分布が得られる。このことは、例えば、放射線源の出力を幾分か変えることにより、あるいはプリフィルタ手段により、達成され得るであろう。今一つの実施態様においては、或るエネルギ帯域または帯域群におけるエネルギの関数として強度を与える検出手段を備えることにより、それぞれ異なるエネルギ分布が得られる。この目的のために、2次元的な検出手段が、可変的に波長感受性が高くても良く、または可変的なフィルタ開閉手段がその前に置かれても良い。更に、これに替わって、イメージ(image:像)強度が、X線エネルギの多数の範囲にわたって、各ピクセルに対する光量子エネルギの関数として記録されても良い。高い解像度を得るために、放射線の各複合したエネルギ分布に対して複合した強度記録が都合良く得られるかもしれない。
最も単純な場合には、各エネルギ分布は特定の波長または光量子エネルギレベルであっても良い。前述の導出(derivation)は、予め定められた一定の境界条件を用いて、物体の平面での位相を伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化(evolution)に関連付ける、1つ若しくはそれ以上の強度移動の微分方程式(differential transport-of-intensity equations)を解くことを包含し得る。これに替わる導出は、フーリエ(Fourier)の光学方程式を解くことを包含している。その他のものが、特定の形態あるいは状況に対して勿論可能である。
好ましくは、強度値は、また、物体における吸収コントラストを反映しており、当該方法は、更に、これらの値を、物体の有効純吸収−コントラストイメージを規定するグリッド値を導くために用いることを含んでいる。
本発明の第1の様相に係る装置では、好適なオペレーティングシステムと記憶手段とを有するコンピュータにインストール(install)されたときに、透過(penetrating)放射線において物体によって誘起された位相変化のイメージを規定するグリッド値を導くために、上記値を利用するように実行可能に当該コンピュータを設定する、1組の機械的に読み取り可能な命令を有するコンピュータプログラム製品が、好ましくは、更に含まれる。
第2の様相においては、本発明は、それが物体を通り過ぎた後に透過放射線の1つ若しくはそれ以上の2次元的な強度記録から、物体上での透過放射線の入射において物体により誘起された相変化のイメージを得る方法を提供し、そこでは、上記放射線が、物体での入射時に横方向の空間的なコヒーレンス(coherence)が高く、また、その記録または各記録が、一様に位相変動したものであれ位相変動していないものであれ、周囲のフィールド内で、位相変動要素を組み込んだ物体から放射線が生じた後に有限の距離で得られる。その方法は、
予め定められた間隔で、その記録または各記録から強度値を格納することと;
物体での出射面での位相を伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化に関連付ける強度移動の微分方程式を解くことにより、透過放射線における物体によって誘起された相変化のイメージを規定するグリッド値を導くために、上記値および如何なるものであれ予め定められた一定の境界条件を用いること、とを含んでいる。
本発明は、また、その第2の様相において、物体上での透過放射線の入射において物体によって誘起された相変化のイメージを得る方法を提供しており、該方法は、
高い横方向の空間的なコヒーレンスを有する透過放射線で物体を照射することと、
一様に位相変動したものであれ位相変動していないものであれ、周囲のフィールド内で、位相変動要素を組み込んだ物体から放射線が生じた後に、1つ若しくはそれ以上の有限の距離の検出器で上記放射線の少なくとも一部分を受けること、そして、それにより、所定間隔で受け取った放射線に対する強度値を得ること及び格納することと、
物体での出射面での位相を伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化に関連付ける強度移動の微分方程式を解くことにより、上記値および如何なるものであれ予め定められた一定の境界条件を、透過放射線の入射において物体によって誘起された相変化のイメージを規定するグリッド値を導くために用いること、とを包含している。
好ましくは、同じ強度値が、更に、物体に対する有効な純吸収−コントラストイメージを規定する値をも導くために用いられる。
本発明は、更に、その第2の様相において、それが物体を通り過ぎた後に透過放射線の1つ若しくはそれ以上の2次元的な強度記録から、物体上での透過放射線の入射において物体により誘起された相変化のイメージを得る装置を提供し、そこでは、上記放射線が、物体での入射時に横方向の空間的なコヒーレンスが高く、また、その記録または各記録が、一様に位相変動したものであれ位相変動していないものであれ、周囲のフィールド内で、位相変動要素を組み込んだ物体から放射線が生じた後に有限の距離で得られる。その装置は、
(a)予め定められた間隔で、その記録または各記録から強度値を格納する手段と;
(b)物体での出射面での位相を伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化に関連付ける強度移動の微分方程式を解くことにより、透過放射線における物体によって誘起された相変化のイメージを規定するグリッド値を導くために、上記値および如何なるものであれ予め定められた一定の境界条件を用いるための、好ましくは、機械的に読み取り可能な命令を格納したプログラムを有する手段とを含んでいる。
本発明は、また、好適なオペレーティングシステムソフトウエアと記憶手段とを有するコンピュータ手段にインストールされたときに、前述のパラグラフに係る装置のように、実行のために当該コンピュータ手段を設定する、1組の機械的に読み取り可能な命令をもたらすものである。本発明は、また更に、上記機械的に読み取り可能な命令が格納される、例えば、磁気ディスク、CD−ROM若しくは光学的な格納ディスク或いはインターネットサービスなどの、格納手段を提供する。
本発明は、また、その第2の様相において、物体に入射する透過放射線内の物体により誘起される位相変化の結像を取得する装置を提供し、該装置は、
高度の横方向の空間的なコヒーレンスを有する透過放射線を物体に照射する点源と、
位相が変動した成分を、位相が変動していない、若しくは一様に位相が変動した放射線の周辺フィールドに混合させ、それにより、所定の間隔で取得された放射線についての強度の値を生成するために、上記放射線が物体から放射された後に、有限距離において放射線の少なくとも一部を受ける検出体と、
機械読取り可能の指示の保存プログラムを含み、物体における出射面での位相を、伝播の方向に沿った強度分布の漸新的変化に関連した強度輸送の(transport-of-intensity)微分方程式を解くことにより、透過放射線にて物体により招かれる位相変化の結像を規定するグリッド状の値を導くために、上記値及び任意の所定の不変な境界条件の利用が実施可能な計算手段とを有している。
好ましくは、上記計算手段が、また、物体に関して、実効純吸収−コントラストの結像を規定する値を導くために、同じ強度の値の利用が実施可能である。
本発明の第2の様相に係る方法の実施態様では、例えば2つの別個の結像面にて、放射線が物体から放射された後に、強度記録の2つが異なる距離で取得される。また別の実施態様では、例えば単一の結像面にて、2つ又はそれ以上の強度記録が、均一な距離で得られる。特に後者の実施態様の様式では、光子エネルギーの関数としての結像の強度が、X線エネルギーの複数の範囲にわたり各画素について記録されるように、上記強度記録の1つ又はそれ以上が記録される。
点源のケースに関連した上記強度輸送の方程式は、下記の方程式(16)、若しくは、その変形である方程式(18)であってもよく、その解法は変動方法によるものである。その代わりとして、特に方程式(16)の後方の2項が同じ大きさを有する場合に、上記方程式は絶対値で解答され得る。
ここで用いられるように、用語「透過放射線」は、本発明はX線放射線について特に有用ではあるが、X線及び中性子を含んでおり、また、より典型的には多色性のものであるが、実質的に単色性のものであってもよい。特に有効な適用は、0.5keV〜1MeVの範囲であり、例えば確かなX線の範囲は、1keV〜1MeVである。物体による位相の変動は、屈折効果として考慮されても、あるいは、より厳密に、フレネル回折効果として観察されてもよい。例えば異なる屈折率の、周囲の媒体内における有限厚の物体について、位相の変動は、また、ローカルに限定された波数ベクトルの方向における物体の厚さに依存することになる。
物体は、例えば境界、典型的には、透過放射線に関して、屈折率の鋭い変化をあらわす境界であってもよい。本発明は、放射線について、上記境界の各側を通過する放射線の強度の間で、弱いつまりごく僅かな吸収コントラストが存在する場合に、特に有用である。
上記境界条件は、典型的に、測定されることを必要とせず、例えば、一様なディリクレ(Dirichlet),ノイマン(Neumann)若しくは周期的な境界条件を有してもよい。上記境界条件は、少なくとも任意の一定成分まで、位相に関する方程式の唯一の解法を実現すべく選択される。
好ましくは、上記解法が、また、1つ又はそれ以上の光学的な条件を利用する。かかる条件は、例えば、入射する放射線の僅かな波面の曲率,物体と結像との焦点の欠如、及び、物体の均一な照明を含んでいる。
入射する透過放射線は、単色性のものに限定されない。多色性の放射線に関して、上記方程式は、スペクトラム重み付けされた項、若しくは、各波長成分の2乗に依存する因子を有している。
簡単な図面の説明
本発明は、単に例として、添付図面を参照しながら更に説明される。
図1は、異なる検出面で2つの強度記録が行われる本発明の実施の形態に係るX線光学系の構成を示す図である。
図2は、後述する数学的な吟味についての、関連した座標系を示す図である。
図3は、各放射線の異なるエネルギー分布に関して、共通の検出面で2つの強度記録が行われるまた別のX線光学系の構成を示す図である。
図4〜9は、本発明の1つのアプローチを用いる方法の数学的なテストケースにおける連続した強度記録を示す。
図10〜15は、また別のアプローチのテストを示す顕微鏡写真である。
好適な実施の形態
図1に示される構成は、高度の横方向の空間的なコヒーレンスのマイクロフォーカスの点源(source)Sと、例えばフィルム,感光性のある燐光体プレート(例えばフジ(Fuji)の結像プレート)、若しくは、電荷結合デバイス(CCD)アレイなどの2次元電子検出器などのX線2次元結像検出体Dとを有している。
ここで、用語「横方向の空間的なコヒーレンス」は、波の伝播方向に対して横方向の、異なる点の間での複合の波振幅の相関をあらわす。横方向の空間的なコヒーレンスは、波面上の各点が経時的に変化しない伝播方向を有する場合に生じるものとされている。実際には、高度の横方向の空間的なコヒーレンスが、例えば、効率的な小型サイズの点源を用いることにより、若しくは、上記点源から広い間隔においてビームを観察することにより実現され得る。概して、横方向コヒーレンス長d=λR1/sである。ここで、λはX線の波長であり、R1は点源から物体までの距離であり、また、sは最大の点源直径である。例えば20keVのX線及び200mmの点源から物体までの距離について、直径約20μm若しくはそれ未満の点源のサイズが典型的に適切となる。上記点源からの総フラックスが十分であることを前提として、本発明の目的に関して、点源のサイズが小さいほど良好である。横方向の空間的なコヒーレンスは、例えばそれが非常に均一な厚さ及び等質性を有するように、点源のX線の窓を注意して選択することにより保存される必要がある。像のコントラスト(contrast)及び解像度における部分空間及び時間のコヒーレンスの効果は、ポガニ(Pogany)他[改訂版.サイエンス.インストラム.(Rev.Sci.Instrum.)68 2774−82(1997年)]に記述されている。
伝播のローカル方向に対して横方向の反射率変化、若しくは、伝播方向における厚さ又は密度の変化の領域は、それらの領域を通過する波面の伝播のローカル方向における有意の変化を招来し得る。
再び図1を参照して説明すると、点源Sから放射される球状波面W1は、被写体Oを通るとき歪んでW2になる。試料から十分に離れた波面の強度を記録することにより、試料中での屈折率と厚さ又は密度の急速な変化による強度の変化が検出でき、その位置がイメージの中で記録される。これは、微分位相・コントラスト撮像法(imaging)の1つの形(form)に対応する。検出器の空間的分解能が波面のひどい歪みから生じる強度の差を分解するのに十分であり、かつ、実際的な考慮によりコントラストを最も効果的にするように、イメージ検出器の位置が選択される。また、検出器で記録される数値は、被写体における吸収を反映し、また、検出器で記録される強度値は、抽出可能な吸収・コントラスト情報も含む。
後で説明される理由のため、ここで留意されることは、被写体から現れる放射が、位相が乱されていないまたは一様に位相が乱された周囲の放射場の中で位相が乱された成分を受け入れるように、被写体が配置されることである。
典型的には、屈折率または厚さにおける急な勾配は、イメージの中での対応する点での強度の急な損失または変化として撮像される。イメージの中での所定の点での強度の急な損失または変化のこの特徴は、第1近似では、波長に本質的に依存せず、したがって、多色光源が使用されるときでも、イメージにおける非常に急なコントラスト変化に導く。
この構成が備える特徴は、円状の光源分布について、イメージにおける空間的分解能はすべての方向に同じであり本質的に光源の寸法で決定されることである。もう1つの特徴は、イメージのかなりの拡大が可能であり、それにより、広いダイナミックレンジ、高い感度、高くない空間分解能などの多くの望ましい特性を備える感光性リン撮像板などの記録媒体が使用できることである。
検出器Dは、典型的には、66MHzで動作する486CPUを使用し適当なメモリとアプリケーションソフトウエアを用いるパーソナルコンピュータなどの適当な計算手段Mに接続される。
計算手段Mは、検出器Dでの強度記録から、2次元であらかじめ決められた間隔で、1組の強度値をメモリに記憶する。この単純な場合に、検出器は、平らな面状の検出器であり、間隔は、一様な正方格子(grid)上にある。これらの数値の導出法は検出器の種類に依存する。たとえば、検出器は、画素構造を備え、各画素が2次元スキャンで測定され、数値はコンピュータのメモリに連続的に送られる。別の方法では、記録は、検出器においてなされ記憶され、コンピュータにより要求されるときにスキャンされすなわちデータが得られる。
さらに、コンピュータMに含まれる制御プログラムにおいて、検出器の記録からの記憶された強度値と、あらかじめ決定された一様な境界条件を利用して、強度輸送(transport-of-intensity)微分方程式を解くことにより、被写体の選択された面における有効な位相・コントラストイメージを定義する値のもう1つの格子を導出する。
形式的展開の単純さのため、単色点光源の場合の理論的観点について議論し、ここで、単純な微分方程式を定義し、条件(4)〜(6)により記載されるような、弱い位相の被写体に適用できる解を説明する。広い多色性光源の場合は後で考慮する。
図2に示される座標系を参照して説明すると、光軸Z上の点z=−R1(R1>>λ)に位置する波長λ=2π/kの単色点光源を考える。光源(source)は、光源と、点z=0で光軸に直交する面(x,y,0)との間に位置される被写体を照射する。被写体は、面z=0により右側で境界を有する(図2)。被写体は薄い、すなわち、そのz方向の寸法はR1より十分小さい、と仮定される。
Figure 0004436459
が被写体面z=0でのスカラー複素数強度であるとする。ここに、φ(x,y)=kΨ(x,y)は、被写体を通る波の透過により現れる位相「収差」であり、I(x,y)=a2(x,y)は対応する強度である。
光源のない半空間z>0への強度u(x,y,0)=u0(x,y)の伝播は、ヘルムホルツの方程式により決定される。
(∇2+k2)u=0. (2)
u(x,y,0)=u0(x,y)などのヘルムホルツ方程式の解は、第1レーリー・ゾンマーフェルト積分により与えられる。この積分は、z>>λについて次のように書くことができる。
Figure 0004436459
解析を単純にするために、被写体が光源からの距離に比べて小さく、また、弱く散乱されると仮定する。すなわち、
Figure 0004436459
ここに、R’=R12/(R1+R2)であり、z=R2(R2>>λ)は、「イメージ」面の位置である。
条件(4)は、被写体に入射した波面が弱い曲率を有することを必要とする。また、条件(5)は、単純な物理的意味を有する。特に、被写体面z=0とイメージ面z=R2との間に焦点がないことを保証する(|∇2Ψ|<<1/R’であるので)。条件(5)がないと、イメージ面での位相の分布は、焦点面の可能なずれのため、より複雑に被写体面での強度分布に関連する。条件(6)は、入射光束が一様に被写体を照射することと、所定のx線波長で被写体内の屈折率の虚数部分の変化が実数部分の変化より十分弱いことを本質的に要求する。この最後の要求は、「位相」被写体にも、また、位相/吸収が混合される被写体にも適用する。
条件(4から6)は回折角が小さいことを保証する。それゆえ、これらの条件の下では、画像はフレネル積分を用いて計算できる:
Figure 0004436459
ここで、R=R1+R2であり、
Figure 0004436459
である。
積分(7)に、固定位相式を適用することにより、次式が得られる。
Figure 0004436459
ここで、総和は、画像点(x’,y’)に対応する全ての停留点(stationary points)(xs,ys)に対して計算され、sgnS″sは点(xs,ys)で評価された位相関数Sの二次の偏導関数の行列S″の負の固有値の数であり、detS″sはその行列式|O(k-1)|≦const/kである。条件(6)は、(9)において残りの項O(k-1)が、先行する項よりもずっと小さいことを保証する。
位相関数(8)の偏導関数を計算し、それらをゼロに等しくすることにより、停留点(xs,ys)に対して以下の式が得られる:
x’=Mxs+R2Ψ’x(xs,ys)
y’=Mys+R2Ψ’y(xs,ys) (10)
ここで、M=(R1+R2)/R1であり、偏導関数:Ψ’q=dΨ/dqに対してΨ’qの形式で表記している。式(10)は、点(xs,ys)での物体平面上から発し、画像の与えられた点(x’,y’,R2)上で終わる光線の軌道を記述する;定数Mは画像の倍率の係数である。条件(5)は式(10)が唯一の解(xs,ys)を有すること、すなわち、画像の各点とそれに対応する物体の特有の点とを接続する唯一の光があることを保証する。結果として、式(10)において総和記号は省略できる。
位相関数の二次の偏導関数の行列を計算することは簡単である:
Figure 0004436459
この行列は波面の曲率の変化を記述する。条件(5)によりこの行列は非縮退であり、両固有値は正であり(これにより、sgnS″=0)、その行列式は次式により近似され得る。
detS″=(1+R’∇2Ψ)/R’2, R’|∇2Ψ|≪1 (12)
今、固有位相の式(9)を単純化できる:
Figure 0004436459
画像平面上での対応する強度分布は次式となる。
I(x’,y’,R2)≒M2I(xs,ys)[1−R’∇2Ψ(xs,ys)] (14)
今、停留点の式(10)を用いてさらに式(14)を単純化すると、
I(xs,ys)=I(M-1x’−M-12Ψ’x,M-1y’−M-12Ψ’y)
≒I(M-1x’,M-1y’)−R’(∇I・∇Ψ)(M-1x’,M-1y’) (15)
(15)を(14)に代入し、x=M-1x’、y=M-1y’と表記すると、次式が得られる。
2I(Mx,My,R2)≒
I(x,y)[1−R’∇2Ψ(x,y)−R’∇logI(x,y)・∇Ψ(x,y)] (16)
この式は、弱い位相の物体(条件(4)−(6)により記述されるような)の画像を、光源から物体及び物体から画像への距離の関数として記述する。吸収が無視できる場合、画像コントラストは焦点距離R’に、及び、物体を通過する際に入射ビームに導かれる位相シフトのラプラシアンに比例する。なお、∇Ψ=0及び∇2Ψ=0の場合、式(16)は光源と画像平面の間に物体がない場合における強度の正確な値を当然に与える。
物体の材料の吸収端から離れたx線波長に対して、線形な減衰係数μは近似的にλ3に比例すること及び次式が知られている。
Figure 0004436459
ここでreは古典的な電子の半径であり、ρは物体の電子密度である。これらの事実及び式(16)は、受けた近似において画像コントラストが波長に対して単純な二次式的な依存性を有することを意味する。それゆえ、光源の多色性は、必らずしもこの方法の適用に対して障害とはならず、因子λ2が、それぞれの波長成分の二乗に依存するスペクトルで重み付けられた合計により置換されることは当然に考えられる。
式(16)は、図1においてD1とD2で示される2つの画像平面における強度測定から位相を明示的に取出すために使用される。これがどの様に実現されるか見るために、その式を次の様に書き変えると便利である:
−∇・[I(x,y)∇Ψ(x,y)]=F(x,y) (18)
ここで、F(x,y)=[M2I(Mx,My,R2)−I(x,y)]/R’である。式(18)は、物体平面上の位相の横方向の導関数を、物体及び画像平面上の強度分布に関連付ける。
式(18)は、R2→0のときに形式的に得られる平面波の強さの搬送式(TIE)と同様である。しかし、両者にはいくつかの重要な相違点がある。先ず第1に、TIEと違って、式(18)は、強さが測定される2つの面D1とD2間の距離が無限小であると仮定しないことである。第2に、式(18)は画像拡大を明確に考慮し、従って点光源を用いた位相画像形成にもっと適している。平面波TIEを直接的に球面入力波に適用しようとすれば、式(18)の右辺では異なる関数となることは明らかであり、即ち、関数F(x,y)の分母、即ち、距離R’はR2に置き換えられる。その結果起こる誤差は、入力球面波によって発生された特別な波面の曲げひずみに起因し、R2<<R1のときのみ無視できる。最後に、我々の式(18)を導き出す方法は、定常位相形式のフレネル積分への適用に基づいたものであるが、これにより、対物面上の振幅分布u0(x,y)に関する有効性条件式(4)−(6)を得ることが可能となる。これらは、光源、サンプルおよび画像形成設計の幾何学的パラメータの光学特性において有効な条件である。これに対して、ヘルムホルツ式から平面波TIEを導き出す従来の方法は、回折された振幅u(x,y,z),z>0に必要条件を含み、実際の立証が困難である。
式(18)を解くユニークな方法を見出すために、そのためのいくつかの境界条件を設定する必要がある。このような境界条件は条件式(4)を用いることにより容易に得られる。Ωが座標の原点を中心として半径dの円を含む平面(x,y,0)内での単に接続された領域である場合は、Ωの境界Γ上に
Ψ(x,y)/Γ=0 (19)
を得る。
実際には、ディリクレット(Dirichlet)境界条件(19)だけでなく、Γ上に任意の均一な境界条件、例えばノイマンまたは周期条件など設定可能である。この状態は、平面波TIEも位相回復のために使用される天文学上の光学に適用される状態とは大変異なっている。そこでは、湾曲波面は、本実施例のようには1次の非撹乱または均等に撹乱された波面によって囲まれていない。従って、境界条件は常に直接に測定しなければならない。
この1次の非撹乱または均等に撹乱された波面が測定されない場合は、画像フィールドの端部で画像を人為的にかすませる工程、または反復的に位相を回復し、対象物の端部の周囲の領域における強さ分布を再演算して、均等な境界条件を効果的に得る工程が使用されうるであろう。
境界条件式(19)を用いた式(18)は、I(x,y)≧C2>0、ただしCは式(6)で定義された定数である場合、位相のユニークな解法を有し、一方、ノイマンおよび周期的境界条件式を用いた同様の問題解決法は、任意の付加定数までユニークである。強さはゼロではないという必要条件は条件式(6)により満足されている。
問題式(18)−(19)とノイマンおよび周期的境界条件式の問題の解法は、右辺の関数F(x,y)における誤差に関して安定している。しかし、M2I(Mx,My,R2)とI(x,y)における誤差は、好ましくは、これらの強さに対してだけでなく、式(16)と条件(5)により強さ自体よりもはるかに小さくあらねばならないそれらの差異に対して比較しても、充分小さくなければならないことに留意すべきである。従って、測定された強さのデータは、位相の量的な回復の信頼性を最適にするために、ノイズからは完全にクリーンであることが特に好ましい。
対象面上において均等な強さ、即ち、I(x,y)≡I0の場合、2乗(-D,D)x(-D,D),D>dにおける周期的境界条件を用いた式(18)の単純な解法が、下記の
Figure 0004436459
により得られる。ここで、ΨmnおよびmnはそれぞれΨ(x,y)および(経験的に測定可能な)関数F(x,y)=[M2I(Mx,My,R2)-I0]/(I0R’)のフーリエ係数である。
対象面上において強さ分布が不均等である一般的な場合は、式(16)の最後の2項が大きさにおいて比較可能である。しかし、実際の多くの状況では、証明光波は均一な強さを有し、対象物による吸収は穏やかであるが無視できない程度であり、式(16)の最終項はその他の項よりも小さくできる。このような場合、式(18)は撹乱法により解くことができる。特に、式(20)と同様であるが、測定された可変強さ分布I(x,y)により置換された関数F(x,y)の分子に一定強さI0を用いた式は、式(18)の解の1次近似であると見なされることを示すことは容易である。
最後に、式(16)の最終項が前の項と同じような大きさであるときは、方式(18)−(19)は平面でのラプラス式の公知の方法の1つを用いて、数値的に解くことができる。
上記の導出および放射線写真方法および装置は、2次元における1つ以上の検出された強さ分布に含まれる位相コントラスト情報を引き出すための実際的な技法を提供するものである。図1に示す構成は、吸収コントラスト放射線写真で従来から使用されている構成の直接的な進歩した類似である。位相コントラスト画像を引き出す開示の方法は、特に、画素状または格子構造または増加方法で読み出される平面検出器に適し、また、このような検出器とコンピュータとの組合せにも適している。
さらに、従来の方法により吸収コントラストの検出値を処理することにより、2つ以上の2次元平面D1とD2放射線写真記録から位相コントラストと吸収コントラスト画像の両方を同時に引き出すことができる。
位相検索を行うために異なった距離D1、D2での画像強度分布を記録することは常に適当、もしくは実用的ではない。例えば、光軸に沿う異なる位置での二つの平面での強度測定には通常、検出システムD(図1において矢印dで示す)を正確に動かすことが必要であり、これは実像を対象とした用途では望ましくないことがある。このアプローチでの移送検索についての別の方法では、二つかそれ以上の入射エネルギー、例えば簡単な場合では異なった波長の異なった分布で物体から一定距離隔てたところの像面での二つかそれ以上の強度分布を測定することでなされているか、より望ましくはCd-Mn-Teを利用した二次元エネルギー感応ガタ検出器の如くの検出器を利用して行っている。図2を再度参照するとして、周波数をv=ck/(2π)とし、波数をk、真空中での光速をcとして、
Figure 0004436459
である複振幅の時間及び空間コヒーレンスの任意の状態における自由半空間z≧0での近軸波動場(paraxial wavefield)を考えてみる。今、S(r、v)を」(パワー)スペクトル密度とすると、
S(r,R,v)-S(r,v)=-R∇・[S(r,v)∇Ψ(r,v)], (22)
となり、kψ(r,v)=argU(r,v)であり、全ての関数の引数のリストからz=0を省いている。モノクロームの場合では、U(r,v)=U(r)δ(v-v0)、S(r,v)=I(r)δ(v-v0)を得、位相kψ(r,v0)はkψ(r)=argU(r)に一致する。
TIEは、式(22)を周波数範囲にわたって積分することにより得られる。
Figure 0004436459
但し、I(r)=∫S(r,v)dvは、(時間平均)強度[14]を表す。前述したように、この種のTIEは、物体面と像面での強度分布の間の差を物体面における位相微分(phase derivative)に関係付けている。
スペクトル密度の空間変化は、対応する位相変化に比べて非常に弱いので、式(22)は下記のように簡単にすることができる。
Figure 0004436459
このような状態は位相物体、即ち屈折率の実部が特定波長にあって虚部よりも非常に強い物体には典型的である。これは、例えば高エネルギーX線で撮像した薄い生体組織試料にはあてはまることである。そのような物体の場合では、吸収による従来の画像ではコントラストが弱いことがあり、それに対して位相コントラスト像でなら、もっと沢山の情報が得られる[5、8、9]。
試料を透過するX線の伝播が近軸であって、直線状であると仮定する。この仮定の下では、物体面での位相とスペクトル密度とは、下記のように表すことができる。
Figure 0004436459
但し、上付文字「in」のある値は試料への入射波に対応し、積分は光軸と平行な線に沿って試料を介するものであり、1-δは屈折率の実部を表し、μは線形吸収係数を表す。スペクトルに見られる全ての波長が、試料素材の吸収縁から充分に遙かに隔てているのであれば、下記式が得られる。
Figure 0004436459
但し、σ=v0/vであり、v0はスペクトルから得られるある一定の周波数を表す。式(25)から(28)を式(24)に代入すると、下記式が得られる。
Figure 0004436459
但し、rは全ての関数の引数のリストから省いてあり、M0=∫μ(r,z’,v0)dz’、ψ0=∫δ(r,z’,v0)dz’を表している。式(29)における角括弧([])内の最後の二つの項は、例えば近軸近似法が有効であれば1よりもより小さいものでなければならない。
試料に入射する放射線の特性、即ちSin(v)とψin(v)とが既知であり、像面での所定周波数におけるスペクトル密度S(R、v)が(例えば、エネルギー感応型検出器を使って)測定できるのであれば、式(29)は異なった波長での二つのそのような測定値から得る位相検索に利用することができる。実際、例えばS(R、v)とS(R、v0)とが測定されているのであれば、例えば式(29)をvとv0について書き換え、これらの式からexp{-σ3M0)を除外すると、下記の式が導き出せる。
Figure 0004436459
位相Ψ0(r)はポアソン方程式(30)を解くことにより再生(又は回復)することができる。もし画像がかき乱されていない1次ビームによってとり込まれているならば、任意の均一の境界条件はΨ0に割り当てることができることに注意する必要がある。典型的な均一な境界条件を有する式(30)に対する解は、少なくとも任意の加算定数までは、常に唯一である。位相再生の安定性は、2つの周波数の比σ=ν0/ν及び式(31)におけるスペクトル強度の比によって決定されることが式(30)及び(31)から明らかである。実験においては、これらの値は、式(30)を用いて位相の再生が実験データにおけるエラーに関して安定する場合において、1とは十分に異なるように選択することができる。従って、この技術は、光軸に沿った2つの異なる位置においてビームの交差断面における強度分布から位相再生のための上述の方法に対して利点を有する。実に、この後者の場合においては、交差断面の間のz方向の距離は微小である必要があり、かつ2つの強度分布の間の差も微小である必要があり、従って、位相のラプラシアンの計算は、”0を0で除算する”タイプの数値的に不安定な処理である。
本発明の上述の実施例において、小さい多色光源を有するインライン型位相イメージング(画像化)のために最適な式(30)のアナログ値を得ることができる。入射ビームの準球状(疑似的な球形状)の性質のために波面において表れる付加的な曲線を明確に考慮に入れることができる。次の式(22)の”準球”のアナログ値について考える。
M2S(Mr,R,ν)-S(r,ν)=-R’∇・[S(r,ν)∇Ψ(r,ν)]}, (32)
ここで、M=(R1+R)/R1は大きさの係数である。R’=(R1 -1+R-1)-1及びR1は光源から物体までの距離である。式(32)から処理を開始し、上述のように処理を進め、式(30)に対して同様な位相に対するポアソン方程式を得ることは簡単であり、ここで、Ψin(r,ν)をΨ’in(r,ν)=Ψin(r,ν)−r 2/(2R1)に取り替え、RをR’に取り替え、γを次式のγ’に取り替える。
Figure 0004436459
エネルギー検出型検出器を用いない若干異なった実験装置においては、周波数ν及びν0を有する2つの異なった単色の入射ビームを用いて画像平面において強度測定を実行することが可能である。このとき、上記式(30)及び(32)は、すべてのスペクトル強度を対応する強度で置きかえることでいまだ満足している。
いま、従来の(エネルギー検出型でない)検出器のみを用いて得られた単色の画像からの位相を検索するための方法について概説することを提案する。ここで、吸収の横方向の変動が次式のように弱いということを仮定する。
Figure 0004436459
ここで、
Figure 0004436459
はν=ν0におけるサンプルにおける平均的な吸収である一方、どこでも|σ30’(r)|<<1である。定数
Figure 0004436459
はサンプルに入射する全体の強度の知識及び画像の全体の強度から決定することができる。吸収の弱いローカルな変動M0’(r)は未知であると仮定される。
最初の未加工の近似においては、項M0’(r)を無視するために選択してもよい。そして、位相に対する次式のポアソン方程式は方程式(29)から表記法
Figure 0004436459
を用いて、容易に得ることができる。
Figure 0004436459
従って、上記位相は式(35)を解き、入射の放射特性を提供する(すなわちSin(ν)及びΨin(ν)が先験に基づいて既知である。)ことにより、ただ1つの多色画像I(R)≡I(r,R)=∫S(r,R,ν)dνから見つけることができる。
いま、もし吸収の弱いローカルな変動M0’(r)を考慮に入れる必要があるとき、上記位相は、異なるスペクトル要素を有する入射ビームを用いて得られた2つの多色の画像から見つけることができる。式(34)を式(29)に代入し、周波数範囲にわたって積分することにより次式を得る。
Figure 0004436459
ここで、a=I(R)−∫Sout(ν)[1−R∇ 2Ψin(ν)]dν、
b=−∫Sout(ν)[1−R∇ 2Ψin(ν)]σ3dν、
c=R∫Sout(ν)σ2dν、及びd=−∫Sout(ν)σ5dνである。
(先験で既知の分布Sj in(ν)及びΨj in(ν),j=1,2によって記述された)異なるスペクトル要素を有する入射ビームを用いて測定された2つの画像Ij(R),j=1,2が与えられたときに、M0’は式(36)の対応する対から除去することができ、次式を得る。
Figure 0004436459
ここで、上述のように、正確に、入射ビームのそれぞれに対して定義されたすべての量を用いる。例えば、
j=Ij(R)−∫Sj out(ν)[1−R∇ 2Ψj in(ν)]dν,j=1,2ほかであり、同様に、有効的な純粋の吸収−コントラスト画像を得るために、M0を解くことができる。
これらの式は、X線位相が、強度輸送方程式(Transport of Intensity equation)を用いて、光軸に沿った固定位置で得られる多色画像から再生されることができることを示している。それは、擬似平面又は擬似球面の近軸入射波でもって実行されることができ、そのスペクトル密度及び単色成分はプリオリ(priori)として知られている。このアプローチは、好ましくは、位相回復(phase retrieval)実験に先立つ光源(source)の実質的に完全な特性記述を含むであろう。本発明の上記実施の形態は、下記のいずれか1つを含む種々の手法で、有効な位相差(phase−contrast)及び吸収差(absorption−contrast)の画像が得られることを示している。
(1)2つの異なる波長(光子エネルギ)を伴った単色の入射ビームでもって得られる2つの画像から。
(2)エネルギに感応する検出器(例えば、カドミウム・マンガン・テルル化物を基材とする)を用いたX線エネルギの関数である画像強度の測定及び多色の入射ビームでもって、少なくとも2つのエネルギのレンジ(ビン:貯蔵場)中において十分な画像強度を与えるべきエネルギ値の貯蔵でもって。
(3)例えば、箔状吸収材の使用に基づくエネルギフィルタの使用による、検出器におけるエネルギ選択性を用いた画像強度の測定及び多色入射ビームでもって。実用上は、これは、これらの間に適当な箔状フィルタを備えた1対のX線フィルムを使用して、同時に適切な強度データを記録するといったことを含むであろう。
(4)異なるスペクトル組成を有する入射ビームでもって得られる2つの多色画像から、及びエネルギに感応するのではない従来の検出器から。
上記のこれらの位置のそれぞれにおいて、もし吸収の横方向の空間的ばらつきが無視小であれば、位相回復には画像の測定はただ1つで十分である。あるいは、画像強度データから個別の有効な位相差及び吸収差の画像を得ることが可能である。
図3は、それぞれの異なるエネルギ分布に対する複数の強度記録を得るための装置の変形例を図示している。このような測定は、例えば、エネルギに感応する検出器DEでもって、あるいは調整可能な制御器Cにより波長形状を変化させてチュニング(同調)することができる光源でもって、あるいは多色光源及び交換可能な単色光源、又は物体(F1)の前か物体の後のどちらかに配置されるフィルタ、例えばエネルギに感応しないCCD検出器Dの前に配置されたシャッタF2でもって、実行されることができる。もし、サンプル中における吸収が無視小であれば、位相はただ1つの多色画像の強度から見出されることができ、得られる入射放射線の特性はプリオリ(priori)として知られている。
2つ又はこれより多い異なるスペクトルの分布の使用に対する他のアプローチ(すなわち、強度の輸送方程式に基づくアプローチに対する代替案)は、データからのスペクトル分布のデコンボルーション(deconvolution)、あるいはこれに代わる∇2Ψを抽出するための最小二乗法によるフィッティング手法を含むことができる。バイエシアン(Bayesian)解析に基づくさらなる精巧な方法もまた用いられることができるであろう。ここで、フーリエ光学のアプローチに基づくテクニックによる位相及び吸収の回復を簡潔に概説することが提案される。
球面波の場合における位相の回復処理は、平面波及び完全直進に対する処理に類似している。かくして、このセクションでは、後者についての説明にとどめられる。
平面波の場合においては、X線波関数に対するキルヒホッフの式のカウリ(Cowley)形が、ある小さな角の近似でもって、次のように簡略化されることが証明できる。
Figure 0004436459
ここにおいて、我々は、実空間関数はより低い場合において存在し、そして対応する周波数−空間関数(フーリエ変換実施後)はより高い場合、例えばQ(fxy)=F[q(x,y)]において存在する、といった約束事を採用する。この誘導に含まれるステップのさらなる論議については、1975年のJ.Mカウリ(Cowley)による回折物理(北オランダ:アムステルダム)を参照されたい。関連する理論的な論議はまた、1997年のポガニら(Pogany et al)による、Rev. Sci. Inst. 68、2774−2782にも見出される。
伝達関数は、φ(x,y)t(x,y)及びμ(x,y)t(x,y)が十分に小さいと仮定すれば、q(x,y)≒1+iφ’(x,y)−μ’(x,y)と記述することができる。ここで、φ’(x,y)=−φ(x,y)t(x,y)であり、かつμ’(x,y)=μ(x,y)t(x,y)/2である。伝達関数のフーリエ変換は、この後、Q(fx,fy)≒δ(fx,fy)+iΦ’(fx,fy)−M’(fx,fy)とすることにより与えられる。式(39)は、この後、次のように記述することができる。
Figure 0004436459
ここにおいて、χ(fx,fy)=πλR2(fx 2+fy 2)である。式(40)を展開し、両側の逆フーリエ変換を実行することにより、φ’及びμ’中の1次項に対して、関数依存性を除去することができる。
Figure 0004436459
その結果、純粋なお位相の物体の場合は、単一の画像からφt−分布を回復することができる。
Figure 0004436459
そして、純粋な吸収の物体の場合は、次のようになる。
Figure 0004436459
位相及び吸収の両効果が重要である物体でのより通常の場合においては、2つの画像I1及びI2が用いられることができ、これらは異なる値のR2及び/又はX線エネルギでもって収集される(我々はここでは単色の場合について論議しているが、多色の場合は、X線源に2つの異なる電圧をセットして、2つの異なるスペクトル分布を与えるのが適切であろう)。構成要素に対してどのような吸収エッジもなく、μ2=(λ2/λ1)3μ1であり、かつφ2=(λ2/λ11であると仮定すれば、その結果同時に方程式を解くことができ、次の式が得られる。
Figure 0004436459
位相回復の多重エネルギ法を用いる場合は、次の事項を含む点で、多重距離法よりも有利である。
・画像条件の機械的変化ではなく電子的変化によりデータを記録することができ(例えば、エネルギに感応する検出器又はチューブ(X線管)電圧の急速なスイッチングにより)、非常に急速な位相回復が可能となる。
・かつ、異なるX線エネルギ範囲に対して多数の2次元画像を記録するために、入手可能であれば、2次元のエネルギ分散検出器を用いることができる(例えば、CdMnTeを基材とするもの)。
実施例1
強度の輸送方程式を利用する本発明にかかる方法の有効性をテストするために、シミュレーションデータでもって数値例が準備され、そして図4〜9に、連続的なステップが示されている。
波長λ=0.154nm(CuKa放射線)であり、ソース・物体間距離及び物体・画像間距離R1=R2=0.2mであり、したがってR’=0.1mかつM=2であり、完全な単色X線の点光源であることが仮定された(図2)。また、640×640μm2のサイズであり、図4中に示された物体平面(x,y,0)上に位相分布を生成する、純粋な位相の物体であることも仮定された。位相値の範囲は、[−0.8667,0.6706]ラジアンであった。
画像平面上の強度分布I(x,y,R2)は、この後、128×128画素のグリッド(grid)上で、フレネル(Fresnel)積分(7上)を演算することにより計算された。得られた強度分布I(x,y,R2)のスケール化された画像M2I(x/M,y/M,R2)が、図5中に示されている。比較のため、位相ラプラシアン(Laplacian)の計算された分布、−▽2ψ(x,y,())がプロットされ、これが図6中に示されている。明らかに、画像平面上のスケール化された強度分布と、物体平面上の位相ラプラシアンの分布とはほぼ等しくなっており、これは吸収が無視小の場合においては式(16)が正当であることを裏付けている。
次のステージでは、画像平面上の演算された強度分布と式(20)とが用いられ、位相が再構築された。この再構築の結果は、図7に示されている。ここでもまた、これは、図4に示す元の位相と非常によく一致し、この再構築の相対平均平方誤差は4.65%であった。
この方法の実施はまた、均一でない強度の場合、すなわち式(16)中の最後の項が重要である場合についても、テストされた。物体平面上の強度分布は、次の式に従ってシミュレーションが行われた。
I(x,y)=−1.647+3×exp{−(x2+y2)/(2*12802)}
強度値は、[1,1.1243]の範囲を有していた。画像平面上の強度分布I(x,y,R2)は、フレネル積分を評価することにより演算された。強度分布の非均一性は、対応する画像に「ビネット(vignetting)」を惹起し(図8)、これは明らかに物体平面上で強度の非均一性を反映している。しかしながら、物体平面上の強度分布を画像平面上のそれから減算し、スケール化された平面間距離R’=0.1mで距離を除算し、かつ式(2)を適用することにより、我々は、6.67%のルート平均平方誤差でもって、元の位相を再構築することができた(図9)。この結果は、物体平面上の強度分布の非均一性が普通の程度である場合は(例えば、入射ビームの非均一性及び/又は吸収効果が弱い場合)、式(20)の上記の単純な変形が、物体によってつくられる位相変化の定量的な回復に有効に用いることができることを確認している。
実施例2
図10〜15は、異なる値のR2における2つの画像からの位相及び吸収の回復の具体例を示している。吸収(μt)及びフェーズ(φt)の分布としては、CSIROのロゴ(用語:logo)用いられている(それぞれ、図10、11参照)。前者については、値は0.0(黒)又は0.1(白)のいずれかであり、後者(逆のロゴ)については−0.1(黒)又は0.0(白)のいずれかである。画像(強度分布)は、1Åの放射線、0.2×0.2mm2(512×512画素)の領域、そしてR2=80cm(図12)及びR2=160cm(図13)でもって、平面波の場合について計算された。これらの条件は、画像が即時には解読不可能であるといったものであった。論議された回復アルゴリズム(44、45)を適用し、我々は、完全ではないものの、明白に認識できる、図14、15に示された結果を得ている。

Claims (33)

  1. 試料素材である物体に入射される透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を得る方法であって、
    放射線伝播方向に対して横方向に高い空間的コヒーレンスを有する透過性放射線を前記物体に照射し、
    前記物体から放射線が出た後、該放射線の少なくとも一部を検知手段において受け、受けた放射線に対して少なくとも2つの強度記録を取得して格納し、各強度記録は、前記検知手段の平面における2次元の所定の空間的間隔における強度値を有し、
    前記強度値を用い、前記透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を規定する縦横に格子状に配列された値を導出し、
    前記物体から放射線が出た後、放射線伝播方向において前記物体から一定の有限の距離において、検知した放射線の異なった各エネルギー分布に対して、前記強度記録を生成することを特徴とする方法。
  2. 前記異なったエネルギー分布のそれぞれは、前記物体を照射する放射線のエネルギースペクトルを変更することによって得られる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記異なったエネルギー分布のそれぞれは、1つまたは複数のエネルギーバンドにおいて、エネルギーの関数として強度値を与えるための前記検知手段を設けることによって得られる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記導出は、前記物体の1つの平面における位相と放射線伝播方向に沿った放射線強度分布の漸進的変化との関係を示す1つまたは複数の強度伝達微分方程式を解くことを含み、該方程式は、所定の一様な境界条件を用いて解くことができるものである、請求項1、2または3に記載の方法。
  5. 前記導出は、前記物体の1つの平面における位相と放射線伝播方向に沿った放射線強度分布の漸進的変化との関係を示すフーリエ光学方程式を解くことを含む、請求項1、2または3に記載の方法。
  6. 前記強度値は、前記物体における吸収コントラストを示し、
    該方法は、さらに前記物体の、有効で純粋な吸収コントラスト画像を規定する縦横に格子状に配列された値を導出するために前記強度値を利用することを含む、請求項1から5までのいずれか1つに記載の方法。
  7. 前記透過性放射線がX線放射線を含む、請求項1から6までのいずれか1つに記載の方法。
  8. 前記X線放射線が0.5KeVから1MeVまでの範囲にある、請求項7に記載の方法。
  9. 前記放射線が実質的に単色である、請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記放射線が多色である、請求項7または8に記載の方法。
  11. 前記放射線が、半値全幅が40μmまたはそれより小さい実質的に点状の放射線源からの放射線である、請求項7から10までのいずれか1つに記載の方法。
  12. 物体に入射される透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を得る装置であって、
    放射線伝播方向に対して横方向に高い空間的コヒーレンスを有する透過性放射線を前記物体に照射する放射線源と、
    前記物体から放射線が出た後、該放射線の少なくとも一部を受ける検知手段とを有し、
    該検知手段は、受けた放射線に対して少なくとも2つの強度記録を生成し、各強度記録は、前記検知手段の平面における2次元の所定の空間的間隔における強度値を有し、
    該検知手段は、前記物体から放射線が出た後、放射線伝播方向において前記物体から一定の有限の距離において前記強度記録を行い、
    さらに、エネルギー特性設定手段を有し、該エネルギー特性設定手段は、検知した放射線の異なった各エネルギー分布に対して、前記強度記録を生成することを特徴とする装置。
  13. 前記エネルギー特性設定手段は、前記物体を照射する放射線のエネルギースペクトルを変更する、請求項12に記載の装置。
  14. 前記エネルギー特性設定手段は、1つまたは複数のエネルギーバンドにおいて、検知手段が強度値をエネルギーの関数として与えることを可能にする手段を含む、請求項13に記載の装置。
  15. 複数の機械読み取り可能な命令を有するコンピュータプログラムをさらに含み、
    該コンピュータプログラムは、操作システムおよび記憶手段を有するコンピュータにインストールされたときに、該コンピュータを、前記強度値を利用して透過性放射線中の前記物体により生じる位相変化画像を規定する縦横に格子状に配列された値を導出するよう動作させる、請求項12、13または14に記載の装置。
  16. 前記導出が、所定の一様な境界条件を用いて、前記物体の1つの平面における位相と放射線伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化との関係を示す1つまたは複数の強度伝達微分方程式を解くことを含む、請求項15に記載の装置。
  17. 前記導出は、前記物体の1つの平面における位相と放射線伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化との関係を示すフーリエ光学方程式を解くことを含む、請求項15に記載の装置。
  18. 前記物体を照射するための前記放射線源としてX線放射源をさらに含む、請求項12から17までのいずれか1つに記載の装置。
  19. 前記X線放射線が0.5KeVから1MeVまでの範囲にある、請求項18に記載の装置。
  20. 前記放射線が実質的に単色である、請求項18または19に記載の装置。
  21. 前記放射線は多色である、請求項18または19に記載の装置。
  22. 前記放射線源は、実質的に半値全幅が40μmかそれより小さな点状の放射線源である、請求項18から21のいずれか1つに記載の装置。
  23. 試料素材である物体を透過性放射線が通り抜けた後、該透過性放射線の1つの2次元強度記録から、前記物体に入射する透過性放射線中の前記物体によってもたらされた位相変化画像を取得する方法であって、
    前記物体に入射する際、前記放射線は、放射線伝播方向に対して横方向に高い空間的コヒーレンスを有し、
    前記強度記録は、位相変動要素を抱合した前記物体から前記放射線が出た後に、一様に位相変動したあるいは位相変動しない周囲の放射線場内で、放射線伝播方向において前記物体から有限の距離において取得され、
    前記方法は、
    検知手段の平面における2次元の所定の空間的間隔で、前記強度記録からの強度値を格納する工程と、
    前記物体における1つの平面の位相と、放射線伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化との関係を示す強度伝達微分方程式を解くことによって、前記強度値および所定の一様な境界条件を利用して、透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を規定する縦横に格子状に配列された値を前記強度値から導出する工程と
    を包含する方法。
  24. 試料素材である物体に入射する透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を取得する方法であって、
    前記方法は、
    前記物体に、放射線伝播方向に対して横方向に高い空間的コヒーレンスを有する透過性放射線を照射する工程と、
    位相変動要素を抱合した前記物体から前記放射線が出た後に、一様に位相変動したあるいは位相変動しない周囲の放射線場内で、1つまたは複数の、放射線伝播方向において前記物体から有限な距離にある検出器において前記放射線の少なくとも1部分を受け取り、これにより前記検出器の平面における2次元の所定の空間的間隔で前記受け取られた放射線に対する強度値を取得して格納する工程と、
    前記強度値および所定の一様な境界条件を利用して、前記物体における1つの平面の位相と放射線伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化との関係を示す強度伝達微分方程式を解くことによって、透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を規定する縦横に格子状に配列された値を前記強度値から導出する工程と
    を包含する方法。
  25. 前記強度値はまた、前記物体内の吸収コントラストを反映し、
    前記方法は、前記強度値を利用して前記物体の有効で純粋な吸収コントラスト画像を規定する縦横に格子状に配列された値を導出する工程をさらに包含する、請求項23または24に記載の方法。
  26. 前記透過性放射線がX線放射線を含む、請求項23、24または25に記載の方法。
  27. 前記X線放射線は、0.5keVから1MeVの範囲である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記放射線は実質的に単色である、請求項26または27に記載の方法。
  29. 前記放射線は多色である、請求項26または27に記載の方法。
  30. 前記強度伝達微分方程式は、各波長成分の2乗に依存するスペクトラム重み付けされた項あるいはスペクトラム重み付けされた因子を含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記境界条件は、一様なディリクレ境界条件、一様なノイマン境界条件あるいは一様な周期的境界条件を含み、少なくとも任意の定数成分に至るまでの位相に対する、前記方程式の一意の解を得るように選択される、請求項23から30までのいずれか1つに記載の方法。
  32. 前記解はさらに、前記物体の一様な放射線照射、前記物体および画像の間に焦点がない状態、および、前記入射放射線に対する小波面曲率からなる群から選択された、1つまたは複数の光学的条件を利用する、請求項31に記載の方法。
  33. 物体に入射する透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を取得する装置であって、
    前記物体に、放射線伝播方向に対して横方向に高い空間的コヒーレンスを有する透過性放射線を照射する放射線源と、
    位相変動要素を抱合した前記物体から前記放射線が出た後に、位相変動しないあるいは一様に位相変動した周囲の放射線場内で、放射線伝播方向において前記物体から有限の距離において前記放射線の少なくとも1部分を受け取り、それにより検出器の平面における2次元の所定の空間的間隔で前記受け取られた放射線に対する強度値を生成する検出器と、
    機械的に読み取り可能な命令の格納されたプログラムを含むコンピュータであって、前記強度値および所定の一様な境界条件を利用して、前記物体における1つの平面の位相と放射線伝播方向に沿った強度分布の漸進的変化との関係を示す強度伝達微分方程式を解くことによって、前記透過性放射線中の前記物体によってもたらされる位相変化画像を規定する縦横に格子状に配列された値を導出するコンピュータと
    を含む装置。
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