JP4414925B2 - 医療用横流式送液ポンプ及び横流式送液ポンプ付医療機器 - Google Patents

医療用横流式送液ポンプ及び横流式送液ポンプ付医療機器 Download PDF

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Description

本発明は、医療機器に装着される横流式送液ポンプと横流式送液ポンプ付医療機器に関する。
本発明によれば、送血行程における血球成分の損傷の低減及び中空糸膜等への血液処理部材への均一な送血が可能となるため、膜機能の低下を抑制する事ができ、医療分野、特に人工心肺装置、人工腎臓装置などの用途において有効である。
現在世界で年間数百万例におよぶ心臓・大血管の手術が行われている。近年は体外循環による合併症の予防から、人工心肺装置を用いない心拍動下冠動脈バイパス術が多く行われるようになった。また動脈瘤などの大血管手術においても、ステント付き人工血管をX線透視下で経皮的に内挿できるようになり、低侵襲手術の普及は目覚しい勢いで進んでいる。これに伴い心停止下で手術中に自己の心肺を代行させる人工心肺装置を実際に使用する機会は減少してきている。しかしながら、これらの手術においても予測し得ない緊急時に備えて、短時間で充填可能な人工心肺装置を待機しておくことは欠かせない。
救急医療の現場においても、心肺補助の目的で効率的かつ迅速な治療システムが求められている。そこで緊急使用が可能で簡便な装置として遠心ポンプを用いた経皮的心肺補助体外循環法(以下PCPS:percutaneous cardioplumonary support)、急性呼吸不全に対するガス交換を補助する治療(以下ECMO:extracorporeal
membrane oxygenation)が関心を集め、臨床的重要性が増大しつつある。
現在手術室、集中治療室などでPCPSやECMO、開心術などの治療を行う場合、送液ポンプとして、遠心ポンプやローリングポンプが用いられている。
[遠心ポンプ]
遠心ポンプは、当初、補助循環や胸部大動脈瘤手術時の循環維持の手段として使用されてきたが、その特性を活用した開発が次第に進み、最近では一般開心術やPCPSなどとして普及してきた。
遠心力を発生させる原理として、(1)コーン型では回転するコーンと接触した血液が粘性により遠心力を得る、(2)インペラ型ではポンプヘッド内の羽根構造による渦巻きにより血液を駆出する。その特性から次に示すような長所と短所がある。
[長所]
・血液駆出側で過度に高圧を生じない(遠心ポンプは、一定の回転数であっても後負荷の変動によって流量が変動するため、過度の抵抗が生じた場合、無理に送血することはない)。
・脱血側で過度の陰圧が生じにくい(脱血側で過度の陰圧が生じないため,気泡の発生が少ない)。
・血球成分の損傷が少なく、溶血や凝固線溶系への影響が少ない(溶血はローリングポンプと比べて軽度である。しかし、遊離ヘモグロビンなどの溶血指標は、機種や使用条件によって大きく左右される)。
・空気を送り込む危険が少ない(遠心ポンプは大量に空気が流入した場合、遠心力が減衰しポンプ作用が著しく低下するため、空気を送り込む危険性がローラーポンプより少ない)。
[短所]
・吸引ポンプとして使用できない(遠心ポンプはメインポンプとして使用できるが、術野での吸引、ベントの吸引としては使用できない)。
・後負荷変動によって流量が変動する(後負荷の変動により、ポンプの回転数が同じでも流量が変化する。また、ヘマトクリット値や温度による血液粘性の変化によってポンプの特性が変化するため、絶えず流量計による確認が必要である)。
・逆流の危険性がある(ポンプヘッドの回転数が不足すると、送血側の動脈圧によって逆流が生じる可能性がある。そのため低流量での調節が困難なこともある)。
・流量計が必要である。
[ローリングポンプ]
一方ローリングポンプは、一般開心術や、人工透析における体外循環など、様々な体外循環に使用されている。
送血原理は、ゴム弾性を有するポンプチューブ内に血液を満たし、回転するローラーでポンプチューブを連続的に一方向にしごく事で流れを生むというものである。その特性から次に示すような利点・欠点が見られる。
[長所]
・吸引ポンプとして使用可能(ローラーでしごく事によるによる体積変化で送液する為、吸引可能)。
・流量管理が比較的容易(一旦流量を測定すればローリングポンプの回転数に流量が比例する)。
・逆流の危険性がない(構造上逆流はありえない)。
・流量計が不要である(一旦流量を測定すればローリングポンプの回転数に流量が比例するため、流量を算出可能)。
[短所]
・血液駆出側で過度に高圧を生じる可能性がある(血液駆出側に何らかの原因で送血不全が生じても、強制的に送血し続ける)。
・脱血側で過度の陰圧が生じる可能性がある(脱血不全が生じた場合にも、強制的に送血が持続する為、過度の陰圧が生じ得る)。
・血球成分の損傷が大きい(ローラーにより連続的にしごかれる事で、溶血等が生じやすい)。
以上のように、それぞれのポンプにおいて一長一短ではあるが、双方のポンプにおける共通の問題点として、流出口が小さいため人工肺へ均一に血液を流入させることが困難である点が挙げられる。このため、人工肺内で血液の停滞・偏流がガス交換能の低下や、血栓形成が局所的な膜機能の低下の原因となり、長期使用は困難とされている。
新たな血液ポンプに関する研究として、例えば、『特許文献1』には熱交換器を組み込んだ筒形の人工肺に、波動ポンプを直列に一体化して組み込み、さらに脱着式の駆動ユニットを直列に一体化することにより構成された人工心肺装置が提供されている。
本発明は、従来の装置における脱血チューブや送血チューブの長さを著しく短縮することができ、このためプライミング容量を飛躍的に減少させることができるという利点はあるものの、人工肺へ均一に血液を流入させることは困難である。
また、従来の遠心ポンプを改良した発明として、『特許文献2』には小型化を図りつつ、インペラが振れた場合であっても該振れを戻す作用を生じさせることにより当該インペラの回転を常時良好にすることができる血液ポンプが提供されている。本発明は、ステータを有するハウジングと、入口ポート及び出口ポートと、ステータとの間で磁力を生じさせるインペラ側マグネットを有するとともに、軸受けにより片面側からのみ回転自在に支持されたインペラとを有するとともに、軸受けに形成されたテーパ面にてインペラを支持し、その軸受けの断面形状である台形の各頂点を通る円の中心を振れ中心とした仮想球の表面に近似した曲面となるよう、対向したインペラ側マグネットの端面とステータの端面とのそれぞれを形成したものである。
他に、従来の遠心ポンプを改良したものとして『特許文献3』には血液中の血球の破壊や溶血が極力抑えられ、吐出側の圧力が一定値以上になったばあいに生体への負担がなく、さらに小型化が可能な血液ポンプが提供されている。これは、血液吸込口と血液吐出口を有する硬質ケーシングと、該硬質ケーシングの内部に偏心して設けられたロータとからなり、該ロータはその外周部が前記ケーシングの内周面と摺動接触するように弾性的に変形可能である偏心型血液ポンプであって、吐出側に一定値以上の圧力が発生したばあいに、血液を実質的に送り出すことなく空回りするように前記ロータを変形させるための制御手段が設けられてなることを特徴とする偏心型血液ポンプである。
これら発明は、従来の遠心ポンプが抱えるインペラの振れや、吐出側の圧力の向上という問題の解決を図り得るものではあるが、これらポンプにより人工肺へ均一に血液を流入させることは困難である。
他に、従来これらの用途としては使用されていない新しいポンプの構造として、『特許文献4』が報告されている。これは、人工肺などの透過膜を介して物質の移動を行なう透過膜装置と、その装置内を移動する液体(例えば血液)を移送するポンプを一体化したことにより液体の流れ方向を変えることなく、又、流路の急拡大・縮小することもなくポンプから均一に出た脈動流を効果的に透過膜に伝えることができる透過膜装置一体型ポンプである。これは、一端を吸込側に連通し、他端を吐出側に連通し、内部に揚液の圧力により開閉する弁を備えた振動管を長手方向に振動させて振動管内を経て揚液させるようにした振動ポンプと、内部に透過膜を備え振動ポンプによって揚液された液体との間で透過膜を介して物質の移動を行う透過膜装置とを一体に接続したものである。
本発明は従来の血液ポンプと一線を画する画期的なものであるが、機材の大型化や、構造が複雑である為故障しやすい、弁機構を必要とする為高価である等の問題が懸念され、現実として実用には到っていない。
以上の如くであるから、送血行程における血球成分の損傷が低減可能であり、中空糸膜への均一な送血が可能となる新規血液ポンプは、現実的にはほとんど実施されていないのが現状といえる。
特開2004−154425号公報(特許請求の範囲記載) 特開2003−93500号公報(特許請求の範囲記載) 特開平9−84872号公報(特許請求の範囲記載) 特開平6−296687号公報(特許請求の範囲記載)
本発明の目的は、従来技術の上記のごとき問題に鑑み、送血行程における血球成分の損傷の低減及び、中空糸膜への均一な送血が可能となる結果、膜機能の低下を抑制する事が可能となる、医療分野、特に人工心肺装置、人工腎臓装置などに利用可能な医療用横流式送液ポンプを確立することである。
本発明者らは、現在、人工心肺装置に代表される体外循環で使用されている送血ポンプに共通する問題として、流出口が小さいため人工肺へ均一に血液を流入させることが困難である点が挙げられ、結果として人工肺内で血液の停滞・偏流が発生し、ガス交換能の低下や、血栓形成の原因となり、局所的な膜機能の低下の為長期使用は困難とされている現状を鑑み、これら問題を改善できる方法について鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、血液を含む医療用液体を送液させる為に横流式送液ポンプを使用することが有効であることを見いだし、本発明を完成した。具体的な実施の形態としては、人工肺もしくはダイアライザと横流式送液ポンプが連結された一体型が挙げられる。
[1]本発明は、液体流入口(13)と液体流出口(14)を有するハウジング(11)と、当該ハウジング(11)内に配置されるロータ(2)と、当該ロータ(2)にドライビングフォースを付与するモーター(21)を有し、
前記ハウジング(11)は、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、当該ハウジング(11)の第2長さ方向に沿う横断面は、非軸対称に形成され、
前記液体流入口(13)に対して、前記液体流出口(14)は、90°〜180°の角度で配置され、
前記ハウジング(11)の第1長さ方向の一端部から他方の端部までの長さを、前記ポンプの長さ(W100)とし、
前記ハウジング(11)の第1長さ方向に沿って形成された開口部の長さを液体流出口(14)の長さ(LO)とすると、
前記液体流出口(14)の長さ(LO)は、前記ポンプの長さ(W100)に対して40以上に形成され、
前記ハウジング(2)の第2長さ方向に沿って形成された開口部の長さを、前記液体流出口(14)の幅(LW)とすると、
前記液体流出口(14)の幅(LW)を、前記ロータ(2)の外径(D2)の1/20以上に形成し、
前記ロータ(2)は、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、
二枚の略円状の側板(3)と、複数の羽根(4)と、中心軸(6)とを有し、
第1長さ方向の両端部に前記二枚の略円状の側板(3)を配置し、当該二枚の略円状の側板(3)の間に、ロータ(2)の第1長さ方向に沿うように複数の羽根(4)を装着し、
前記二枚の略円状の側板(3)の第2長さ方向の中心に、第1長さ方向に沿うように中心軸(6)を装着し、
前記一方の側板(3)の第2長さ方向の中心の周囲に永久磁石(7)を装着し、
前記ロータ(2)の内径(D1)と外径(D2)の比(D1/D2)を、0.5から0.9未満に形成し、
前記ロータ(2)の羽根(4)の外周羽根角(β 2 )は、10°〜45°に形成した、医療用横流式送液ポンプ(1)を提供する。
[2]本発明は、前記モーター(21)は、回転盤(23)を有し、当該回転盤(23)に永久磁石(24)が装着され、
前記モーター(21)の永久磁石(24)を、前記ハウジング(11)の第1長さ方向の端面(15)に接近させて、当該永久磁石(24)と前記ロータ(2)の永久磁石(7)間の引き合う磁力により前記ハウジング(11)内のロータ(2)に前記モーター(21)のドライビングフォースを伝えることができる、[1]に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)を提供する。
[3]本発明は、前記モーター(21)のドライビングフォースにより、前記ハウジング(11)の閉鎖空間内にある前記ロータ(2)を無菌的に回転させることにより、前記液体流入口(13)より液体を前記ハウジング(11)内に吸引し、前記液体流出口(14)より排出する、[1]または[2]に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)を提供する。
]本発明は、前記横流式送液ポンプ(1)の接液面が全て滅菌可能な材料により形成されている[1]から[3]のいずれか1項に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)を提供する。
]本発明は、[1]から[4]のいずれか1項に記載の横流式送液ポンプ(1)と、液体流入口(33)と液体流出口(34)を形成したハウジング(31)を有する医療器具(30)とから構成され、前記横流式送液ポンプ(1)の液体流出口(14)を、前記医療器具(30)の液体流入口(33)に、直接または間接的に接続した、横流式送液ポンプ付医療機器を提供する。
]本発明は、前記医療器具(30)は、ハウジング(31)内に血液処理部材を配置した[]に記載の横流式送液ポンプ付医療機器を提供する。
]本発明は、血液処理部材が吸着剤、半透膜、ガス交換膜の中から選ばれるいずれかの一部材である[5]または[6]に記載の横流式送液ポンプ付医療機器を提供する。
]本発明は、前記医療器具(30)が、人工肺またはダイアライザのいずれかであることを特徴とする[5]から[7]のいずれか1項に記載の横流式送液ポンプ付医療機器を提供する。
本発明によれば、人工心肺装置に代表される体外循環で使用されている送血ポンプとして本発明を利用する事で、ポンプの流出口を大きくし、人工肺へ均一に血液を流入させることが可能となる。結果として人工肺内で血液の停滞・偏流が発生せず、ガス交換能の向上や、血栓形成が低減でき、長期使用が可能となる。また、ローリングポンプのように血球を圧迫する事が無い為、溶血等の血球成分の損傷も低減可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(医療用液体)
本発明における(医療用)液体とは、医療分野において体外循環される液体全てをあらわす。具体的には血液、血液に対して生理食塩液、血液凝固阻害剤等何らかの薬剤が混合されたもの、生理食塩液など体内に送液可能な液体などが挙げられるが、その限りではない。なお、このうち本発明の効果が顕著に得られる液体は、血球成分を含む血液である。
(横流式送液ポンプ)
本発明(に使用する)横流式送液ポンプ1は、液体流入口13と液体流出口14を形成したハウジング11内に、複数の羽根4より形成されるロータ2を配置し、ドライビングフォース21により、ロータ2を回転させることにより、前記液体流入口13より流体をハウジング11内に吸引し、前記液体流出口14より排出するものである。
前記横流式送液ポンプ1は、前記各構成部材のうち、その接液面が全て滅菌可能な材料(高圧蒸気滅菌、放射線滅菌、エチレンオキサイドガス滅菌等が可能であれば、合成樹脂でも金属でも何でも良い)により形成されている。
非接液面は、滅菌可能でも、滅菌できない材料でも何でも良い。
以下、横流式送液ポンプ1について、図1から8を参照しながら説明する。
(横流式送液ポンプの原理)
従来のいわゆる遠心式ポンプ等のターボ形流体ポンプでは、流れは基本的に軸対称である。これに対し本発明の横流式送液ポンプは、流れは完全に非軸対称である。
ロータ2は、図1に例示するように、二枚の略円状の側板3の間に、ロータ2の長さ方向にねじれのない(略直線的な)複数の羽根4を装着し、略円筒状に形成したものである。複数の羽根4と側板3のみで構成されているため、ロータ2の中心は空洞になっている。側板3の中心には中心軸6が装着され、その周りには永久磁石7が装着されている。
ロータ2は、図2(a)、(b)に例示されるようなハウジング11内に配置される。
ハウジング11は、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、当該ハウジング11の第2長さ方向に沿う横断面は、非軸対称に形成されている。
ロータ2について詳述すれば、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、さらに二枚の略円状の側板(3)と、複数の羽根(4)と、中心軸(6)とを有し、第1長さ方向の両端部に前記二枚の略円状の側板(3)を配置し、当該二枚の略円状の側板(3)の間に、ロータ(2)の第1長さ方向に沿うように複数の羽根(4)を装着している。
二枚の略円状の側板(3)の第2長さ方向の中心に、第1長さ方向に沿うように中心軸(6)を装着し、一方の側板(3)の第2長さ方向の中心の周囲に永久磁石(7)を装着している。
ロータ2の中心軸6は、軸受け12に挿着することにより、中心軸6を中心として回転することができる。
ロータ2に、回転を付与するドライビングフォースは、衛生上、液体に直接接触しないように図3に例示するような外付けモーター21が望ましい。外付けモーター21には回転盤23が取り付けられており、回転盤23には永久磁石24が装着されている。図1に例示するロータ2を図2(a)、(b)に例示するハウジング11内に配置し、ハウジング11の端面15にモーター21の永久磁石24を近づけて、当該永久磁石24とロータ2の永久磁石7間の引き合う磁力によりハウジング11内のロータ2にモーター21の回転を伝えることができる。
図4に例示するようにハウジング11内に、液体を満たしてロータ2を中心軸6の周りに回転させると、流体は羽根4によって旋回運動を起こし、遠心力の作用によって外部へ移動し、ロータ2の内部は負圧となる。そうすると、生じた負圧に引き込まれるように、軸直交面内でロータ2を貫通する流れが生ずる。つまり内部負圧の吸引作用によって軸対称性が破壊され、円周上の一部分で内部に向かう流れが生ずる。このとき、連続の法則から考えても、同量の流体が残りの円周部分から外部に流れ出なければならず、結局、ロータ2を貫通する流れが生ずる。このロータ2が広い自由空間で回転するときは、渦の位置を固定させる特別な条件は存在せず、渦の位置ひいては貫流方向が絶え間なく変動する。
またロータ2を図4に示すようにハウジング11の中に格納して回転すると、ハウジング11の拘束作用によって渦Vの位置が固定し、液体流入口13(吸込み口)側から液体流出口14(吐出口側)へ安定な流れが生じ、送液ポンプとして作動する。なお流れの方向と回転方向を逆転すると、軸動力を取り出す横流式水車あるいはタービンとなる。
流体の貫流方向を安定化するには、ハウジング11は、例えば図7(a)に例示するように、少なくとも非軸対称の形状を有しておれば、どのような形状でも良い。「非軸対称」とは、図7(a)に示した点線の上下におけるハウジングの内面形状が異なっていることを意味する。他方「軸対称」とは、図7(b)に示した点線の上下におけるハウジングの内面形状が同じことを意味する。
しかしロータ2の中での仕事の授受をもっとも効率的に行わせるには、ハウジング11の形状に最大の関心を払わなければならない。流れが本質的に非軸対称であるだけに、その解析は、従来の遠心式の場合より困難である。本発明者らが鋭意検討した結果では、ハウジング11の形状は非軸対称であり、例えば図7、8に例示するように液体流入口13と液体流出口14の相互の角度が大きい方がロータ2より得る事ができる遠心力が大きく、これによって渦の強さが増し、液体流入口13(吸込み口)側から液体流出口14(吐出口側)へ向かう貫通流の良好な特性を得る事ができることを見出した。
また横流式送液ポンプ1の性能を向上させるために、液体流出口14の開口面積をできるだけ大きくするのが良い。例えば、ハウジング11の前記液体流出口14の長さLOは、ポンプの長さW(図5参照);100に対して40以上に形成し、及び/又は同液体流出口14の幅LWは、ロータ2の外径D2の1/20以上に形成するのが良い。
さらに詳述すれば、ハウジング11の第1長さ方向の一端部から他方の端部までの長さを、ポンプの長さ(W100)とし、ハウジング11の第1長さ方向に沿って形成された開口部の長さを液体流出口14の長さ(LO)とすると、液体流出口14の長さ(LO)は、ポンプの長さ(W100)に対して40以上に形成する。
またハウジング2の第2長さ方向に沿って形成された開口部の長さを、液体流出口14の幅(LW)とすると、液体流出口14の幅(LW)を、ロータ2の外径(D2)の1/20以上に形成する。
液体流出口14の形状は、図2、5の例示では、矩形であるが、楕円ないし、矩形、楕円と矩形の中間の形状でも良い。
楕円の場合、幅LWと長さLOの採用基準は、最も長い部分を採用する。
さらにハウジングの液体流入口13(吸込み口)および液体流出口14(吐出口側)の形状は同形状が望ましい。また、液体流出口14(吐出口側)の形状と、液体流出口14(吐出口側)に接続される医療機器の液体流入口の形状も同形状が望ましい。
次に横流式送液ポンプ1の設計について記載する。
(ロータ2の設計)
横流式送液ポンプの類型として、家電製品のエアコン等に使用されている横流式送風機は存在するが、横流式送液ポンプを「送液ポンプ」に応用した場合の詳細な検討はされていない。
基本的なロータ2の寸法(直径、ロータ幅)は、市販されている最も小さい横流式送風機の寸法を参考にした。
ロータ2の形状パラメータの最適値についてはPreszler-Lajosの研究があり、これをまとめると最適値は、図5に例示するように、内周羽根角β1=90°〜97°、外周羽根角β2=22°〜30°、内外径比D1/D2=0.80〜0.86、また図6に例示するように、節弦比はτ=0.94〜1.0とされている。
しかし、D1/D2、τの値については上記の値よりもかなり広い範囲をとっても、性能はそれほど低下しないともいわれている。そこで本発者らは、外周羽根角β2・内外径比D1/D2を変化させた場合の圧力−流量特性について鋭意検討を行い、内周羽根角β1は90°、節弦比τを0.89に設定した時に良好な結果が見られることを見出した。なお、これら数値は本発明者らが鋭意検討の結果見出した最適値を記載しただけであり、本特許の権利範囲を限定するものではない。
(ハウジング11の設計)
非軸対称の形状を持ってさえいれば、ロータ2の内部にできる渦Vの影響で連続した流体の貫通流が発生するが、その特性はハウジング11の形状に大きく依存することが判っている。このことから、本発明者らは血液流出口14からみたときの流入口13の角度を変化させた場合の圧力−流量特性についても検討を行った。液体流入口13の幅は、ポンプの長さWと同じとなるようにした時に良好な結果が得られた。流出口14とハウジング11との間隔はなるべく狭いほうが良いとされる。
なお、これら数値は本発明者らが鋭意検討の結果見出した代表値または最適値を記載しただけであり、本特許の権利範囲を限定するものではない。
(医療機器)
本発明における医療機器とは、体外循環を実施する際に用いられる医療機器全てを含む。代表的なものとして、人工心肺、ダイアライザが挙げられるが、その限りではない。
(人工肺)
本発明において人工肺とは何らかの膜を介して血液のガス交換を実施する医療機器全てをあらわす。膜を介して血液のガス交換を行う膜型人工肺としては、薄いシリコン製の膜(厚さ100μm程度)、あるいはポリプロピレン製の膜(厚さ50μm)が用いられる場合が多いがその限りではない。種類としては、ガス交換の面積を大きくするため、膜を積層状に幾重にも重ねた積層型、長い袋状の膜をコイル状に巻いて袋の内部を血液が流れ、外部を酸素が流れるコイル型がある。さらにある種の素材を用いて中空糸を幾重にも束ねて人工肺とした中空糸型人工肺がある。中空糸型は、中空糸の内部を血液が流れ外を酸素が流れる内部灌流型、逆に中空糸の内部を酸素が流れ外部を血液が流れる外部灌流型に分けられる。その中でも外部灌流方は血流が中空糸の外側であるために環境層の形成が少なく、圧力損傷も少なく、落差による人工肺灌流を可能にするとともに血液の乱流が得られやすくガス交換性能もよく、さらに小型化が可能である。
(ダイアライザ)
中空糸型を利用した血液透析に用いられる人工腎臓である。膜材料としてはポリスルフォン、エチレンビニルアルコール、セルロース系材料などが使用されるがその限りではない。一般的には中空糸の内部を血液が流れ、外を透析液が流れる内部灌流型が使用されている。
以下、実施例により本発明を説明する。ただし、これらは単なる実施の態様の一例であり、本発明の技術的範囲がこれらによりなんら限定的に解釈されるものではない。
〔実施例1〕
従来使用されている遠心ポンプを使用した場合と、本発者らが開発した横流式送液ポンプを使用した場合の、人工肺内部の流速分布をComputational Fluid Dynamicによって分析した。
本実施例では、横流式送液ポンプ1は、ロータ2として、外径D1:30mm、内径D2:24mm、内周羽根角β1:90°、外周羽根角β2:25°、羽根枚数:18枚、ポンプの長さW:60mm(図5及び6参照)のものを使用した。
図1のように、永久磁石7が組み込まれた略円筒状(ドーナッツ状円筒形)のロータ2が、外部モータ21と磁気カップリングによって回転し、血液を液体流入口13から吸い込み、流出口14から血液を吐出する。
横流式送液ポンプ1の液体流出口14は、10mm×60mm(面積;600mm2)に形成され、従来の遠心ポンプの流出口φ10mm(面積;78.5mm2)に比べて、約7.6倍の大面積に形成されているので、約1/7の流速で人工肺に血液を流入させることが可能になった。流速を低下させることで流入部における血液の停滞・偏流によるガス交換能の低下、血栓形成の低減が期待できる。対する遠心ポンプはDelphin(テルモ社)を使用した。
本実施例では、医療機器として、人工肺(川澄化学工業社製)を使用した。ガス交換膜に中空糸状(直径300μm、内径150μm)のポリオレフィン膜を用いた。この膜は血液とガスの直接接触が完全に遮断されていることから、血液側からの血漿漏出を抑えることで長期に渡る使用を可能にしている。膜面積は0.8m2、充填率40%とした。
本実施例では、上記横流式送液ポンプ1と人工肺30を連結したもの(図9、図10参照)を評価検体として使用した。比較例として遠心ポンプは臨床において使用されている通り、人工心肺回路によって人工肺に接続したものを評価検体として使用した。
なお図9、図10の例示では、横流式送液ポンプ1の液体流出口14を、人工肺30(医療器具)の液体流入口33に、直接接続しているが、これらの間に、必要な部材(例えば管状部材等)を配置して、間接的に接続しても良い。
直接接続する場合も、必要な部材を配置して、間接的に接続する場合も、前記横流式送液ポンプ1の液体流出口14を出た液体の流路断面積が、前記横流式送液ポンプ1の液体流出口14の面積の1/8以下まで減少することなく医療器具(人工肺)30の液体流入口33に運ばれるようにするのが良い。
上記遠心ポンプを使用した場合と、横流式送液ポンプ1を使用した場合の、人工肺30内部の流速分布をComputational Fluid Dynamicによって分析した結果を、図11、12に示した。
図11、12により、遠心ポンプによって送血された血液は人工肺の内部において不均一な流速で循環されている事が確認される。即ち、血液流入口近辺では流速が早く、他の部位では流速が遅い。結果として、人工肺内で血液の停滞・偏流を引き起こし、ガス交換能の低下や、血栓形成を誘発することが予測される。これらは局所的な膜機能の低下の原因となり、長期使用は困難となるであろう。対して横流式送液ポンプによって送血された血液は人工肺の内部において均一な流速で循環されている事が確認される。結果、長期の使用においても人工肺内で血液の停滞・偏流を引き起こさず、ガス交換能の低下や、血栓形成を誘発しないことが予測される。
以上のように人工肺30に送液(送血)ポンプとして横流式送液ポンプ1を連結することで、液体流出口14(の開口面積)を大きくし、人工肺30へ均一に血液を流入させることが可能となることが確認できた。結果として人工肺30内で血液の停滞・偏流が発生せず、ガス交換能の向上や、血栓形成が低減でき、長期使用が可能となることが期待される。
〔実施例2〕
実施例1より、横流式送液ポンプ1が本目的を達成できることが確認できたため、本実施例ではデバイス(横流式送液ポンプ付医療機器)の最適化の検討を実施した。
横流式送液ポンプ1のロータ2は、円弧状の筒に多数の羽根4がついていて内部は空洞である。ロータ2の中での仕事の授受を最も効率的に行わせるためには、ハウジング11の形状が重要である。そこで、(1)軸対称・非軸対称(図7)、(2)液体(血液)流入口−液体(血液)流出口の角度90°、180°(図8)の二点について、流量−回転数特性にどのような影響を与えるかについて検討した。
(1)軸対称・非軸対称、(2)液体(血液)流入口−液体(血液)流出口の角度についてそれぞれ二つのハウジングを計4個製作した。回路は、ハードリザーバ、横流式血液ポンプ、ポリグラフ(日本光電社製、RM-6000)、電磁流量計(日本光電社製、MFV-3200)、圧力トランスデューサ(バクスター)で構成し、生理食塩液で満たした。実験は、横流式送液ポンプ1のロータ2の内外径、長さを一定にし、ハウジングを4種類用いて流量・流入・流出圧を測定した。実験(2)のときハウジングは非軸対称とした。軸対称・非軸対称の流量−回転数特性を図13に示す。
回転数を0rpmから3750rpmまで500rpmずつ変化させたところ、回転数の増加に伴って流量はどちらも直線的に増加した。500rpmのとき軸対称0.46L/min、非軸対称0.74L/min、3750rpmのとき、3.1L/min、3.67L/minであった。血液流入−流出口角度の流量−回転数特性を図14に示す。
液体(血液)入口角に関しては、500rpmのとき入口角90°で0.28L/min、180°0.38L/minであった。3750rpmでは入口角90°3.67L/min、180°5.14L/minであった。
軸対称・非軸対称との流量の差は低回転数から高回転数までほぼ同じであった。ロータ2は内部が空洞になっていることから、もしハウジング11がなければ回転軸を中心とする軸対称の旋回流が発生するが、中心付近に生じる負圧の渦は不安定で渦中心は変動し、液体はロータの外周で出たり入ったりする。しかし、非軸対称のハウジング11を設けることで渦中心の位置は偏心して安定し、ロータ外周から吸い込まれた液体はロータ2の内部を通る貫通流となって内周から外周へ吐出される。
なお横流式送風機においては同一ロータ(羽根車)でもハウジングの形状が異なれば、流量特性がまったく異なることが知られているが、本実験結果より送液(血液)ポンプとして使用した場合も同様であった。偏心渦の中心位置はハウジング11の形状に依存していると考えられる。この渦はロータ2内部における貫通流に影響を与えることから、ハウジング11によって送液(血液)ポンプの性能が大きく左右されることを示している。
液体(血液)入口角の違いによる流量の差は、低回転から高回転数になるに従って広がっていった。これは横流式送風機の場合と同様に、ロータ2の内部に発生する偏心渦の位置と強さが原因であると考えられる。液体(血液)入口角180°の方が流体のロータ2より得ることができる遠心力が大きく、これによって渦の強さが増し、流体入口から流体出口に向かう貫通流の転向角も大きく良い特性を得ることができると考えられた。
〔実施例3〕
本実施例では、ロータ2の外周羽根角β2の検討を実施した。ロータ2の場合の特性は流体出口における外周羽根角β2(β2>90°、β2=0°、β2<90°)によって異なる(図5参照)。横流式送液ポンプ1のロータ2においても外周羽根角β2は重要な要素であるが、送風機としての見解は得られているものの循環流体に液体(液体)を用いたポンプとしての検討は行われていない。そこで、送風機について得られている最適値を参考に、外周羽根角β2を変化させた場合の流量特性を得た。
本実施例では、羽根車の外周角β2を以下のように変化させた場合における、回転数−流量特性、圧力−流量特性を計測した。
(1)外周羽根角β2を25°、90°、155°、(2)外周羽根角β2を15〜35°まで5°間隔で変化させた。実験(1)はハウジングの流入−流出口角度90°、実験(2)は流入−流出角度180°で行った。
(1)外周羽根角β2を25°、90°、155°とした場合の流量−回転数特性を図15、3750rpmにおける圧力−流量特性を図16に示す。
(2)外周羽根角β2を15〜35°まで5°間隔で変化させ場合、2600rpmにおける圧力−流量特性を図17、3000rpmまで計測可能であったβ2=25°の圧力−流量特性を図18に示す。
外周羽根角β2を25°、90°、155°としたとき、低回転域においては流量の差はほとんどなく1000rpmでは0.4L/min付近に揃っているが、回転数が上がるにしたがって流量の上昇は羽根角β225°が大きくなった。3750rpmのとき流量は25°から、3.14L/min、2.55L/min、2.24L/minであった。
次に、外周羽根角β2を15〜35°まで5°間隔で変化させた場合、2600rpmにおいて、最大流量は7.17L/min(30°)、最小流量5.13L/min(15°)であった。締め切り揚程は1に6mmHg(30°)と7にmmHg(15°)であった。
実験(1)では外周羽根角β2を大きく変化させた結果、25°が圧力・流量ともに良いということがわかった。155°・90°ではロータ2が回転した時に液体に対して十分な旋回運動を与えることができないと考えられた。実験(2)では外周羽根角β225°を中心に最適な角度を検討した結果、30°が良い特性を得ることができた。ロータ2の内部に液体が入る場合と、出て行くときのロータ2に衝突することによる損失などからこのような結果になったと考えられる。
〔実施例4〕
次に、ロータ2の内外径比の検討を実施したので以下に記載する。横流式送風機のロータにおいて内外径比D1/D2の最適値については0.80〜0.86とPreszler-Lajosらの研究があり、送液(血液)ポンプとして用いた場合の最適値について検討を行った(図15参照)。
本実施例法は、内外径比D1/D2=0.5〜0.8まで0.1ずつ変化させたとき(表1)の圧力−流量特性を計測した。ハウジング11は流体流入−流体流出角度180°で行った。
実験の結果、送液(血液)ポンプ回転数3000rpmのとき、内外径比0.5〜0.8まで変化させた場合の圧力−流量特性を図19に示す。
締め切り揚程は、内外径比0.8のときが最低で127mmHg、0.7のとき155.5mmHgと最高であった。開放時の流量は8L/min前後で内外径比の変化による大きな差はなかった。
実験に使用したハウジングにおいては、内外径比0.7の羽根車が最も良い特性を得ることができた。これは、羽根車円周上にできる偏心渦の中心位置が他のものと比べて、流体により多くの遠心力を与えることが出来たためだと考えられた。
本発明によれば、医療における送液ポンプ、特に中空糸膜に対する送血行程における血球成分の損傷の低減及び、中空糸膜への均一な送血が可能となる結果、膜機能の低下を抑制する事が可能となる。よって、医療分野、特に人工心肺装置、人工腎臓装置などの分野において有効であり、産業上の利用可能性はきわめて大きい。
本発明に使用する横流式送液ポンプの羽根車の概念図 同横流式送液ポンプのハウジングの概念図で、(a)は斜視図、(b)は平面図 同横流式送液ポンプのドライビングフォースの一例を示す概念図 横流式送液ポンプの駆動例を示す概念図 同横流式送液ポンプの羽根車の好ましい実施例を示す概念図 同横流式送液ポンプの羽根車の好ましい実施例を示す概念図 (a)は同横流式送液ポンプのハウジングの好ましい実施例(「非軸対称」)を示す概念図、(b)は「軸対称」のハウジングの概念図 同横流式送液ポンプのハウジングの好ましい実施例を示す概念図 本発明の横流式送液ポンプ付医療用具(人工肺)の概念図、(a)は斜視図で、(b)は側面図、(c)は平面図 本発明の横流式送液ポンプ付医療用具(人工肺)の概念図、(a)は側面図で、(b)は平面図 遠心ポンプを使用した場合と、横流式送液ポンプを使用した場合の人工肺内部の流速分布図 遠心ポンプを使用した場合と、横流式送液ポンプを使用した場合の人工肺内部の流速分布図 軸対称・非軸対称の流量−回転数特性 血液流入−流出口角度の流量−回転数特性 外周羽根角β2を25°、90°、155°とした場合の流量−回転数特性 3750rpmにおける圧力-流量特性 2600rpmにおいて外周羽根角β2を15〜35°まで変化させ場合の圧力−流量特性 β2=25°において回転速度を1800−3000rpmに変化させた際の圧力-流量特性 内外径比の変化による圧力−流量特性
符号の説明
1 横流式送液ポンプ
2 羽根車
3 側板
4 羽根
5 ロータ
6 中心軸
7 永久磁石
11 ハウジング
12 軸受
13 液体流入口
14 液体流出口
15 端面
21 ドライビングフォース(モータ)
23 回転盤
24 永久磁石
30 医療器具(人工肺、ダイアライザ)
31 ハウジング
33 液体流入口
34 液体流出口
35 血液処理部材
V 渦

Claims (8)

  1. 液体流入口(13)と液体流出口(14)を有するハウジング(11)と、当該ハウジング(11)内に配置されるロータ(2)と、当該ロータ(2)にドライビングフォースを付与するモーター(21)を有し、
    前記ハウジング(11)は、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、当該ハウジング(11)の第2長さ方向に沿う横断面は、非軸対称に形成され、
    前記液体流入口(13)に対して、前記液体流出口(14)は、90°〜180°の角度で配置され、
    前記ハウジング(11)の第1長さ方向の一端部から他方の端部までの長さを、前記ポンプの長さ(W100)とし、
    前記ハウジング(11)の第1長さ方向に沿って形成された開口部の長さを液体流出口(14)の長さ(LO)とすると、
    前記液体流出口(14)の長さ(LO)は、前記ポンプの長さ(W100)に対して40以上に形成され、
    前記ハウジング(2)の第2長さ方向に沿って形成された開口部の長さを、前記液体流出口(14)の幅(LW)とすると、
    前記液体流出口(14)の幅(LW)を、前記ロータ(2)の外径(D2)の1/20以上に形成し、
    前記ロータ(2)は、第1長さ方向と、当該第1長さ方向よりも短く、当該第1長さ方向と交わる第2長さ方向を有し、
    二枚の略円状の側板(3)と、複数の羽根(4)と、中心軸(6)とを有し、
    第1長さ方向の両端部に前記二枚の略円状の側板(3)を配置し、当該二枚の略円状の側板(3)の間に、ロータ(2)の第1長さ方向に沿うように複数の羽根(4)を装着し、
    前記二枚の略円状の側板(3)の第2長さ方向の中心に、第1長さ方向に沿うように中心軸(6)を装着し、
    前記一方の側板(3)の第2長さ方向の中心の周囲に永久磁石(7)を装着し、
    前記ロータ(2)の内径(D1)と外径(D2)の比(D1/D2)を、0.5から0.9未満に形成し、
    前記ロータ(2)の羽根(4)の外周羽根角(β 2 )は、10°〜45°に形成した、
    ことを特徴とする医療用横流式送液ポンプ(1)。
  2. 前記モーター(21)は、回転盤(23)を有し、当該回転盤(23)に永久磁石(24)が装着され、
    前記モーター(21)の永久磁石(24)を、前記ハウジング(11)の第1長さ方向の端面(15)に接近させて、当該永久磁石(24)と前記ロータ(2)の永久磁石(7)間の引き合う磁力により前記ハウジング(11)内のロータ(2)に前記モーター(21)のドライビングフォースを伝えることができる、ことを特徴とする請求項1に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)。
  3. 前記モーター(21)のドライビングフォースにより、前記ハウジング(11)の閉鎖空間内にある前記ロータ(2)を無菌的に回転させることにより、前記液体流入口(13)より液体を前記ハウジング(11)内に吸引し、前記液体流出口(14)より排出することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)。
  4. 前記横流式送液ポンプ(1)の接液面が全て滅菌可能な材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の医療用横流式送液ポンプ(1)。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の横流式送液ポンプ(1)と、液体流入口(33)と液体流出口(34)を形成したハウジング(31)を有する医療器具(30)とから構成され、前記横流式送液ポンプ(1)の液体流出口(14)を、前記医療器具(30)の液体流入口(33)に、直接または間接的に接続した、ことを特徴とする横流式送液ポンプ付医療機器。
  6. 前記医療器具(30)は、ハウジング(31)内に血液処理部材を配置したことを特徴とする請求項に記載の横流式送液ポンプ付医療機器。
  7. 血液処理部材が吸着剤、半透膜、ガス交換膜の中から選ばれるいずれかの一部材であることを特徴とする請求項5または請求項に記載の横流式送液ポンプ付医療機器。
  8. 前記医療器具(30)が、人工肺またはダイアライザのいずれかであることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の横流式送液ポンプ付医療機器。
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