JP4413484B2 - 医用画像診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置、X線診断装置、X線撮像装置、内視鏡装置、X線断層診断装置、核磁気共鳴断層診断装置、核医学診断装置等の医用画像データを発生する医用画像診断装置に係り、特にヘルプ情報の表示機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
医用画像診断装置の操作方法は非常に複雑であり、また、メーカ間により差があるため、操作者は当該装置の操作方法に関するヘルプ情報を検査中に必要とすることが良くある。そのため、従来の医用画像診断装置、例えば超音波診断装置、X線診断装置、X線撮像装置、内視鏡装置、X線断層診断装置、核磁気共鳴断層診断装置、核医学診断装置等において、操作方法に関する情報をヘルプ情報として表示し、操作者を支援することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。又、ワークフローの動作に応じたヘルプ情報を提供する超音波診断装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
又、カラー複写器に用いるヘルプ情報提供装置として、装置の操作履歴に応じてヘルプ情報提供することが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−187244号公報(第6頁、第9図)
【特許文献2】
特開2001−137237号公報([0164]−[0172]、第36図、第37図)
【特許文献3】
特開2000−231429号公報(第1頁)
【発明が解決しようとする課題】
従来、医用画像診断装置においてヘルプ情報の検索を行う場合は、操作者が必要な情報をキーワード等で入力して検索する方法や、操作の状況を予め数個から10数個単位でツリー状に分類しておきその分類を選択することにより検索する方法が知られている。又、上記特許文献1のようにヘルプ情報を表形式で表示する方法が知られている。しかしながら、このような方法は蓄積されているヘルプ情報が多くなると、必要なヘルプ情報を見つけるまでの操作等が増えて操作者に負担をかけるという問題がある。
【0005】
また、ヘルプ情報の表示方法として、各操作画面上にヘルプボタン等を設け、その操作画面で必要なヘルプ情報を表示する方法が知られている。しかしながら、このような方法は各操作画面にヘルプボタンを配置し、且つ、そのヘルプボタン対して個々にヘルプ情報を対応付けて置く必要がある。このため、操作画面の設計時に、操作画面毎にヘルプ情報をどうするか考慮する必要があり、プログラマに対する負担が非常に大きく、一般的にユーザが満足するシステムを作り上げることが困難であった。このような方法は、ヘルプ情報はプログラム等とリンクしたまま装置に組み込まれるため、その内容を変更するためにはプログラムの変更が必要であり、ユーザが自分にあった内容に追加変更を行うことは不可能であった。
【0006】
また、従来の医用画像診断装置において、特許文献3のようにワークフローの動作に応じてヘルプ情報を提供するものが知られている。しかし、このような方法はワークフロー処理を行っていない場合は、適切なヘルプ情報を提供することができないという問題があった。
本発明は、上述の問題を解決し、操作者が有用なヘルプ情報を簡単に入手することができる医用画像診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、
複数の作業項目の実行順序を定義した検査手順を記憶した検査手順データベースと、前記検査手順に従って順次装置の動作状態を切り替えるワークフロー実行部と、ヘルプ情報を、複数種類の属性値と関連付けて記憶する知識データベースと、前記医用画像診断装置のスキャン条件および画像生成条件に関する属性値を取得する装置制御表示状態取得部と、前記ワークフロー実行部で実行中の作業項目を特定する属性値および前記装置制御表示状態取得部で取得した属性値に基づいて、前記知識データベースを検索する検索部と、前記検索部の検索結果に基づいてヘルプ情報又はヘルプ情報の一覧を表示する表示部を備えること特徴とする医用画像診断装置を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる医用画像診断装置について図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明は超音波診断装置及び核医学診断装置を例として説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の超音波診断装置は、超音波診断装置の画像収集モード、画像収集条件、実行している計測プログラムの種類、画像表示条件等の現在の装置動作条件に応じて、操作者に提供するヘルプ情報の内容を変える。これにより、操作者は必要なヘルプ情報を容易に参照することができる。
【0016】
図1は第1の実施の形態に係る超音波診断装置の構成図である。超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信回路3、超音波画像生成回路4、表示部5、画像処理回路6、IF(ネットワークインターフェース)7、入力デバイス8、CPU(中央制御装置)9、HDD(ハードディスクドライブ)10、メモリ11、バス12を備えている。
超音波プローブ2は、被検体に対して超音波を送受波する。送受信回路3、超音波画像生成回路4、画像処理回路6は、スキャン設定情報及び画像生成条件に基づいて超音波画像の生成を行う。送受信回路3は、超音波プローブ2を駆動するための信号を発生する共に、超音波プローブ2で受信された信号の処理を行う。送受信回路3は、超音波画像が得られるように超音波ビームの方向を順次変えて生体断面のスキャンを行う。超音波画像生成回路4は、送受信回路3から出力される超音波エコー信号に基づいて超音波画像を生成する。超音波画像生成回路4は、Bモード、CFMモード、ドプラモード等の画像生成モードに応じて必要な信号処理を行う。画像処理回路6は超音波画像生成回路4で清々された超音波画像と文字及びグラフィック画像を合成して表示画像を生成し、表示部5に表示する。IF7は、病院内のLAN(ローカルエリアネットワーク)13に接続するためのものであり、LAN13を介してHIS(病院情報システム)14に接続されている。HIS14は、検査に関するオーダ情報をLAN13を介して超音波診断装置1に送る。オーダ情報は、担当医師からの検査要求情報であり、例えば、肝機能検査、ストレスエコー検査、心エコー検査、腎機能検査等の検査名を含むものである。
【0017】
入力デバイス8は、操作者が入力を行うためのものであり、操作パネル、マウス等の入力機器である。CPU9は、HDD10及びメモリ11に記憶されているプログラム及びデータに基づいて各部の制御を行う。HDD10は、大容量の磁気記憶装置であり、ヘルプ情報を記述したファイル及びそのヘルプ情報に関連する属性情報を記憶した知識データベース10a、制御プログラム10b等を記憶する。メモリ11は、半導体記憶素子であり、プログラム実行状態11a、装置制御表示状態11b等を記憶する。 バス12は、各間の情報伝達を行うための信号伝達回路である。
【0018】
図2は、第1の実施の形態でヘルプ情報を表示する際の動作説明図である。
ヘルプ情報検索部15は、ヘルプ情報表示機能の中枢的役割を担っている。ヘルプ情報検索部15、プログラム実行状態取得部16、装置制御表示状態取得部17は、CPU9でヘルプ情報表示プログラム、プログラム実行状態取得プログラム、装置制御状態取得プログラムをそれぞれ実行することにより実現される。
ヘルプ情報検索部15は、 入力デバイス8からヘルプ情報表示要求が入力を受けると、その時超音波診断装置1で実行されているプログラムの情報11a、装置制御表示状態11bをプログラム実行状態取得部16および装置制御表示状態取得部17から取得する。ヘルプ情報検索部15は、プログラム実行状態11a、装置制御表示状態11bを検索条件として、知識データベース10aの属性情報を検索する。ヘルプ情報検索部15は、この検索で該当した属性情報に対応するヘルプ情報ファイルを知識データベース10aから選択的に読み出し、表示部5に表示する。
【0019】
複数のヘルプ情報ファイルには、装置の操作方法に関する支援情報の他に、検査部位の臨床情報、臨床例の静止画又は動画に関する画像情報、検査上の注意事項情報が含まれ、検査技師や医師はこれらヘルプ情報により、装置の操作方法だけでなく、臨床学的な知識や検査知識を入手することができる。
まず、操作者から入力デバイス8を介してヘルプ情報表示要求が入力されると、その時点でプログラム実行状態11a及び装置制御表示状態11bが、プログラム実行状態取得部16及び装置制御表示状態取得部17により取得され、ヘルプ情報検索部15に送られる。
【0020】
ヘルプ情報検索部15においては、プログラム実行状態11aと装置制御表示状態11bを検索キーとして、知識データベース3内を検索し、当該属性値が関連付けられているヘルプ情報を表示部5に表示する。ここで検索した結果が複数個あった場合には図3に示すように「NEXT」ボタンを表示し、それが押される毎に次のヘルプ情報が順番に表示される。その順位は、デフォルトでは登録順となっている。この順位は、実際に表示させたヘルプ情報ファイルが上位に表示されるよう参照状況に応じて動的に変えてもよい。又、この検索結果に基づく一覧をヘルプ情報として表示し、操作者が一覧から任意のものを選択してヘルプ情報ファイルを表示するようにしても良い。
【0021】
また、図4に示すように、複数のヘルプ情報ファイルを装置の操作方法、臨床知識や臨床画像例等に分類し、それらのタイトルをまず一覧で同時に表示し、操作者に選択を促すようにしてもよい。操作者によっては操作方法の表示は不要で臨床知識、臨床例のみが必要な場合、予め検索対象から操作方法に関するヘルプ情報ファイルを除外するように設定しておくことで臨床知識、臨床例のみを表示することもできる。タイトルの表示ではなく直接画像等の内容自体を表示しても良い。
【0022】
図5に超音波診断装置の属性情報の例を示しており、属性情報のタイトル名、プログラムの実行状態を表す属性値(コード)、超音波診断装置の制御表示状態を表す属性値が、ヘルプ情報ファイルを特定するための識別と関連付けられて知識データベース10aとして記憶されている。
最初の属性情報のタイトル名は、検索結果を画面上に表示するためのものである。この例ではタイトルは文字列であるが、これを画像ファイルのファイル名とすればユーザに対して文字列の代わりに画像で表示することもできる。
【0023】
プログラムの実行状態とは、操作者が操作を行っている現在実行中のプログラムを特定する例えばプログラム名である。通常、超音波診断装置では、プログラムとして、例えば患者名を登録するための患者登録プログラム、検査医師名を登録するための医師登録プログラム、検査登録プログラム、画像上にコメントを記載するためのアノテーション表示プログラム、撮像部位の情報を表すためのボディーマーク表示プログラム、収集した画像の検索、表示、移動等を行うための画像データ管理プログラム、2点間距離を計測するための距離計測プログラム、関心領域の面積や体積を計測するための面積体積計測プログラム、拡張(収縮)末期左室容量や一回拍出量等を計算するための心機能計算プログラム、速度計測プログラム等がインストールされている。さらにプログラムの状態として、それぞれのプログラム内でさらに細分化した例えば距離計測プログラムの中をさらに細分化した距離計測始点設定プログラムセクション、距離計測終点設定プログラムセクション等まで特定するようにしてもよい。
【0024】
超音波診断装置の制御状態は、医用画像データの発生(収集)に関わる各種スキャン設定条件、画像生成条件に関する情報であり、超音波診断装置の例では、現在使用中のプローブ名(走査方式)、撮像モード(Bモード、Mモード、D(ドプラ)モード、CFM(カラーフロードプラ)モード)、画質条件パラメータ(送信周波数、フォーカスポイント(焦点深度)、ゲイン等)を含む。表示状態は、拡大表示の設定、画面分割の設定等を含む。
【0025】
図6は核医学診断装置における属性情報の例である。知識データベース10aは、属性情報としてタイトル名、プログラム名、オーダ情報、収集モード、ヘルプ情報ファイルを特定するための識別コードを記憶する。各ヘルプ情報ファイルに関連付けられた属性情報は検索用のテーブルとして記憶される。核医学診断装置の例では図6に示すようにプログラム名として心機能検査用のQGSがある。また、装置の制御状態とは、核医学診断装置の例ではスタティック収集、ダイナミック収集、心電図同期収集、ホールボディ収集、SPECT、連続回転SPECT、心電図同期SPECT等が含まれる。装置の表示状態とは、高精細ディスプレイに表示する医用画像データの拡大表示の有無、その拡大率、画面分割状態等の情報が含まれる。
【0026】
このような属性値が、モダリティごとに決まった組み合わせでセットされており、それぞれのヘルプ情報ファイルに対応する属性値がファイル登録時に与えられている。なお、属性値としては、検索において、どの値でも条件を成立させるワイルドカードとしての特定コード(例えば記号*)が与えられることができる。例えば図5の例では、画面分割に関してワイルドカードが与えられており、この属性値セットが関連付けられているヘルプ情報ファイルは、画面分割が無しであろうと、2分割、3分割であろうと、それに関わらず他の属性が該当すれば選択される。
【0027】
診断装置の種類が異なれば通常は属性名も変えて新しいデータベースを作成するほうが、データベース作成は容易である。しかし全診断装置に共通な属性名を定義することにより全診断装置に共通なデータベースを作成することももちろん可能である。例えば、属性名としてDICOM3.0で定義したコードや名称を用いることによってモダリティやメーカの違いに影響されない汎用的なデータベース作成が可能である。
【0028】
このような第1の実施の形態によれば、診断の状況に適したヘルプ情報を操作者に提供でき、これにより装置の操作性が向上する。装置の制御状態や表示状態を用いて検索を行うことによって、例えばMモード撮像中の距離計測ではMモードにおける特別の注意事項を追加して表示することが可能になる。さらに使用中のプローブにおける特別な注意事項についても追加が可能である。また表示状態を加味して検索することにより、例えば2分割画面の左側でのMモード表示を行っている状態の例を表示するなど、従来よりも木目細かく操作者に対して有益なヘルプ情報を提供することが可能になる。
【0029】
又、この知識データベース11aはプログラムではないため、追加登録が容易である。追加登録はメーカだけで無くユーザでも行うことができるため、各ユーザは自分に合ったヘルプ情報に変更することができる。従来の技術でこのように木目細かいヘルプ情報を提供するためには、プログラム自体に元々そのような木目細かさでのヘルプ情報表示アルゴリズムを組み込んでおく必要があったが、本実施形態による方法ではヘルプ情報ファイルを知識データベース3への登録時に属性値を設定することでそれが可能となるため、プログラムの変更が不要となり、より柔軟で拡張性のあるシステムを提供することができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る超音波診断装置の動作について図7を用いて説明する。尚、上述の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。第2の実施の形態は、検査情報取得部18を備えることを特徴としている。検査情報取得部18は、検査内容に関する検査情報11cを取得するものであり、CPU9で検査情報取得プログラムを実行することにより実現される。
図8は、本実施の形態における属性情報の一例を示している。この属性情報は、プログラム実行状態11a、装置制御表示状態11b、検査情報11cに関する属性値を検索用のテーブルとして備えている。検査情報11cは、本実施の形態ではコントラスト剤の種類、検査名、検査する人体の部位、部位に関する追加情報、HIS14から送られてくる検査オーダである。
【0031】
超音波診断装置1においては、検査の開始前に依頼科からの検査依頼情報を参照して、これから実施する検査がどういう目的で行われるかを入力デバイス8から入力し、その検査に最適な状態に装置の初期状態をセットすることが行われる。例えば超音波診断装置1ではAbdomen(腹部検査)やAdult Heart(成人心臓検査)といった検査情報11cを入力し、その情報を用いてプローブ2の初期送信周波数、フォーカス位置などが設定される。尚、入力デバイス8により入力された検査情報11cはメモリ11内に記憶され、検査情報取得部18はメモリ11の情報を読み出して検査情報11cを取得する。ヘルプ情報検索部15は、プログラム実行状態11a、装置制御表示状態11b、検査情報11cに基づいて、知識データベース10aの属性情報を検索し、この検索により抽出ファイル又はその一覧を表示する。
【0032】
図9は核医学診断装置の属性情報の例を示している。この実施の形態では、検査情報11cは検査名、使用する薬品名、ラジオアイソトープ名、症例、オーダ情報である。これらの検査情報11cを用い上述の超音波診断装置1と同様にしてヘルプ情報の検索を行うことができる。
このような第2の実施の形態によれば、プログラムの状態、装置の制御・表示状態、検査情報に基づいてヘルプ情報を検索するので、その時の診断状況に適したヘルプ情報表示をすることができる。特に検査情報を用いて検索を行うので、臨床画像の例、その臨床画像を得るための操作についての説明についてのヘルプ情報を提供する場合、適切にヘルプ情報を抽出することができる。
【0033】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る超音波診断装置の動作について図10を用いて説明する。尚、上述の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。第3の実施の形態は、検査手順(workflow)の実行状況11dに応じて表示するヘルプ情報を選択するものである。
第3の実施の形態の超音波診断装置は、検査手順実行状況取得部19、ワークフロー実行部20、検査手順解析部21を備え、又、HDD10に検査手順データベース10cを記憶している。検査手順実行状況取得部19、ワークフロー実行部20及び検査手順解析部21は、CPU9で検査手順実行状況取得プログラム、ワークフロー実行プログラム、検査手順解析プログラムを実行することによりそれぞれ実現される。
【0034】
検査手順データベース10cには、複数種類の検査手順が記憶されている。検査手順は、複数の作業項目の実行順序を定義したものであり、例えば肝機能検査、ストレスエコー検査、心エコー検査、腎機能検査等の検査手順名と対応付けられている。作業項目は、超音波診断装置の動作を制御する情報と関連付けられており、例えば、患者登録、Bモード、Dモード等の撮像モード切り替え、各種計測プログラムの実行、検査画像保存等の作業に対応している。
【0035】
例えば操作者が肝機能検査を行う旨の入力を行うと、ワークフロー実行部20は肝機能検査に対応する検査手順を検査手順データベース10cから読み出す。そして、この検査手順に定義されている作業項目を順次実行する。この時、表示部5には各作業項目に対応するアイコンが並べて表示され、このアイコンにより検査手順全体の流れ及び進行状況を操作者が容易に認識できるようになっている。
ワークフロー実行部20は、現在実行している検査手順名及びその中で実行中の作業項目を特定するための検査ステップ情報(作業項目名及び作業項目を特定するための識別情報等)の情報を検査手順の実行状況11dとしてメモリ11に記憶する。又、ワークフロー実行部20は、作業項目に定義された内容に従って、プログラム実行状態11a、装置制御表示状態11b、検査情報11cを変えることにより超音波診断装置の動作を変える。検査手順実行状況取得部19は、メモリ11の情報を読み出して検査手順の実行状況11dを取得する。
【0036】
検査手順解析部21は、検査手順の実行状況11dに対応する検査手順を検査手順データベース10cから読み出し、その検査手順についての解析結果を出力する。この解析結果は、作業項目の処理内容と、その前後作業項目処理内容の関係に基づいて定まる値であり、例えば検査手順中での同一プログラムの実行回数である。
図13は、検査手順の一例を示しており、作業項目S2と作業項目S4は同じプログラムBが動作するように定義されている。検査手順解析部21は、作業項目S2が実行中である場合は検査手順中での同一プログラムの実行回数として“1“を出力し、作業項目S4が実行中である場合は“2“を出力する。
【0037】
ヘルプ情報検索部15には、プログラム実行状態11aと、超音波診断装置の装置制御表示状態11b、検査情報11cと共に、検査手順の実行状態11d及び検査手順の解析結果が入力される。ヘルプ情報検索部15は、これらの属性情報に合致するヘルプ情報を検索し、表示部5に表示する。尚、知識データベース10aの属性情報には、プログラム実行状態11a、超音波診断装置の装置制御表示状態11b、検査情報11c、検査手順の実行状態11d、検査手順の解析結果に対応する属性値が記憶されている。
【0038】
作業手順の解析結果を検索に使用しない場合、図13に示すような検査手順では、作業項目S2と作業項目S4は同じプログラムBが動作しており、また、その時点での装置の制御表示状態は全く同じだとすると、表示されるヘルプ情報は作業項目S2と作業項目S4で同じになる。本実施の形態では、作業手順の解析結果として、プログラムBの1回目の実行、2回目の実行というように実行回数に関する情報に基づいてヘルプ情報の検索が行われるので作業項目S2と作業項目S4で異なるヘルプ情報を表示することができる。
【0039】
例えば心臓の検査においては、運動負荷を与えた前後における比較検査を行うことがある。このような検査手順においてはプログラムBの一回目の実行時は負荷前であるため、その時のヘルプ情報として負荷前の情報を表示する。また2回目の実行時には負荷後のヘルプ情報を表示することができる。このように同じプログラム実行時においても全体の検査手順の中での位置が変ることによって異なったヘルプ情報を表示することができる。
【0040】
尚、上述の例では、解析結果として実行回数を用いたが、プログラムBの実行前にプログラムAが実行されているかどうか応じて、解析結果の値を変えるようにしても良い。この場合は、プログラム等の前後の関係と解析結果の値を対応付けたデータベースを容易にし、それに基づいて解析結果を求めれば良い。
このような第3の実施の形態によれば、検査手順の実行状況に基づいてヘルプ情報を検索しているので操作者に適切なヘルプ情報を提供することができる。例えば、実行している検査手順名に対応したヘルプ情報を表示することができるので、その検査手順の流れ等についてのヘルプ情報を表示することができる。
【0041】
又、実行している作業項目の情報に基づいてヘルプ情報を検索しているので、作業項目の移動に伴って表示するヘルプ情報を変更することができる。例えば、作業項目がShort Axis(短軸)に対するものである場合、ShortAxisの臨床画像例を即座に表示させることが可能となり、操作者にとってさらに有益なヘルプ情報表示が可能となる。
又、作業手順の解析結果に基づいてヘルプ情報を検索しているので、例えば同じ作業項目でも、作業手順中における作業項目の位置に応じて表示するヘルプ情報を適切に変えることができる。
【0042】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る超音波診断装置の動作について図14を用いて説明する。尚、上述の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。
知識データベース11aは、登録更新を重ねるごとに充実して膨大な量の属性情報を持つようになることが予想される。ここで、属性値に変更がある、例えば実体的な内容がほぼ同じであっても、検査やプログラムの名称だけが変更になった場合、知識データベース11aのヘルプ情報ファイルの属性情報をその変更に合わせて新しい属性値に修正する作業は、膨大な作業量を伴うことが想定される。本実施の形態では、この修正作業の代わりに、知識データベース11aのヘルプ情報ファイルの属性情報は旧属性値のままで修正をかけずに、属性情報変換部22で新属性値を旧属性値に変換することで、新属性値での検索を実現する。
【0043】
上述した第1〜3の実施の形態では、プログラム実行状態11aと、装置制御表示状態11b、検査情報11c、検査手順実行状態11dそのまま使って検索を実行している。本実施の形態は、これら入力した属性値を、検索情報変換部22で他の属性値に変換し、この変換した属性値によりヘルプ情報検索部15で知識データベース11aを検索する。
属性情報変換部22は、CPU9で属性情報変換プログラムを実行することにより実現される。ヘルプ情報検索部15は、 入力デバイス8からヘルプ情報表示要求が入力を受けると、属性情報変換部22に属性情報を要求する。属性情報変換部22は、この要求を受けるとプログラムの実行状況11a、装置制御表示状態11b、検査情報11c、検査手順の実行状況11を取得する。次に属性情報変換部22は、HDD10に記憶されている属性情報の変換規則データベース10dの情報を読み出し、この変換規則に基づいて属性情報を変換してヘルプ情報検索部15に送る。ヘルプ情報検索部15は、この変換後のプログラムの実行状況11a、装置制御表示状態11b、検査情報11c、検査手順の実行状況11dに基づいて知識データベース11aの属性情報を検索し、この検索で該当した属性情報に対応するヘルプ情報ファイルを表示部5に表示する。
【0044】
図15は、変換規則データベース10dの一例である。変換規則データベース10dは、旧属性値での条件式と、その条件式に該当した場合の新属性値の値を対応付けて記憶している。例えば、属性情報変換部22に入力された属性情報が“プログラム名が距離計測、且つ、部位名が心臓という属性情報“という条件に合致した場合、プログラム名は”心距離計測“に変換されてヘルプ情報検索部15に送られる。尚、新しい属性値の定義されていないものについては、旧属性値と同じ値がヘルプ情報検索部15に送られる。
【0045】
また、他の変換例として、変換規則に合致した場合に新たな属性値を付加し、この新たな属性値に基づいて従来とは異なるヘルプ情報を表示するようにすることもできる。例えば検査部位=Abdomen、撮像モード=Bモード、プログラム名=距離計測、画面分割=2分割表示という条件では従来はヘルプ情報Aを表示していたとする。属性情報変換部22で、検査部位=Abdomen、撮像モード=Bモード、プログラム名=距離計測、画面分割=2分割表示という条件に合致した場合、属性値Z=ACTIVEという新たな属性値を追加する。知識データベース11aに属性値Z=ACTIVEのときにヘルプ情報Bを表示するように設定しておくことにより、従来とは異なるヘルプ情報を表示することが可能になる。このように属性値変換機能を利用して同じ知識データベース11aから最適なヘルプ情報を引き出すように改良を加えることが容易に可能となる。
【0046】
又、上述の例では、入力された属性情報を属性情報変換部22で変換したが、知識データベース10aに記憶されている属性情報を属性情報変換規則に基づいて変換し、この変換した属性情報に基づいてヘルプ情報ファイルの検索を行って同様の機能を実現するようにしても良い。
このような第4の実施の形態によれば、知識データベース11aは、属性情報の変換規則に基づいて属性情報を検索するので、蓄積された属性情報を1つ1つ手作業で修正する必要がなくヘルプ情報のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0047】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、スキャン条件および画像生成条件に基づく装置の現在の動作状態、検査手順に関する情報に応じて選択されたヘルプ情報が表示されるので、操作者が有用なヘルプ情報を容易に入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の動作説明図。
【図3】第1の実施の形態にかかる超音波診断装置のヘルプ情報の表示画面例。
【図4】第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の他のヘルプ情報の表示画面例。
【図5】第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の属性情報の例。
【図6】第1の実施の形態にかかる核医学診断装置の属性情報の例。
【図7】第2の実施の形態にかかる超音波診断装置の動作説明図。
【図8】第2の実施の形態にかかる超音波診断装置の属性情報の例
【図9】第2の実施の形態にかかる核医学診断装置の属性情報の例。
【図10】第3の実施の形態にかかる超音波診断装置の動作説明図。
【図11】第3の実施の形態にかかる超音波診断装置の属性情報の例。
【図12】第3の実施の形態にかかる核医学診断装置の属性情報の例。
【図13】第3の実施の形態におけるプログラムの実行手順の例。
【図14】第4の実施の形態にかかる超音波診断装置の動作説明図。
【図15】第5の実施の形態にかかる変換規則テーブルの例。
【符号の説明】
10a...知識データベース
15...ヘルプ情報検索部
16...プログラム実行状態取得部
17...装置制御・表示状態取得部
18...検査情報取得部
19...検査手順実行状態取得部
Claims (3)
- 複数の作業項目の実行順序を定義した検査手順を記憶した検査手順データベースと、
前記検査手順に従って順次装置の動作状態を切り替えるワークフロー実行部と、
ヘルプ情報を、複数種類の属性値と関連付けて記憶する知識データベースと、
前記医用画像診断装置のスキャン条件および画像生成条件に関する属性値を取得する装置制御表示状態取得部と、
前記ワークフロー実行部で実行中の作業項目を特定する属性値および前記装置制御表示状態取得部で取得した属性値に基づいて、前記知識データベースを検索する検索部と、
前記検索部の検索結果に基づいてヘルプ情報又はヘルプ情報の一覧を表示する表示部を備えること特徴とする医用画像診断装置。 - 前記検索部は、超音波走査送信周波数、撮像モード、プローブ、フォーカスポイントの位置、ゲイン、拡大率、画面分割設定の少なくとも1つに関する属性値に基づいて、前記知識データベースを検索することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
- 前記検索部は、検査名、検査部位、検査に使用する薬品名の少なくとも1つに関する属性値に基づいて、前記知識データベースを検索することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
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