JP4345851B2 - 通信システム並びに通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報機器間で大容量のデータ通信を行なう通信システムに係り、特に、高周波数の広帯域信号を用いるUWB通信方式により情報機器間で大容量のデータ通信を行なう通信システムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、超近距離に配置された情報機器間で静電界(準静電界)若しくは誘導電界を利用してUWB通信信号を伝送する通信システム、通信装置、並びに高周波結合器に係り、特に、各情報機器に搭載された結合器間で効率よく高周波信号を伝達し、超近距離において静電界若しくは誘導電界を利用した大容量伝送が可能となる通信システム、通信装置、並びに高周波結合器に関する。
最近、画像や音楽などのデータをパソコンとの間で交換するなど、小型の情報機器間でデータを移動する際、AV(Audio Visual)ケーブルやUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの汎用ケーブルで相互接続したデータ通信やメモリカードなどのメディアを媒介にする方法に代わって、無線インターフェースを利用することが増えてきている。後者によれば、データ伝送の度にコネクタの付け替え作業をしてケーブルを引き回す必要がなく、ユーザの利便性が高い。各種のケーブルレス通信機能を搭載した情報機器も多く出現している。
小型機器間でケーブルレスによりデータ伝送を行なう方法として、IEEE802.11に代表される無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)通信を始めとして、アンテナを用いて無線信号の送受信を行なう電波通信方式が開発されている。例えば、グリップ部を把持した手による覆いを免れた位置に内蔵アンテナが内蔵され、内蔵アンテナが手で覆われることがなく正しい画像データが受信されるため、装置内部に無線通信用のアンテナを配備したとしても、アンテナが本来持つ特性がそのまま発揮される可搬型画像記録装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
また、近年注目されている「ウルトラワイドバンド(UWB)」と呼ばれる通信方式は、3.1GHz〜10.6GHzという非常に広い周波数帯域を使用し、近距離ながら100Mbps程度の大容量の無線データ伝送を実現する無線通信技術であることから、例えば動画像やCD1枚分の音楽データといった大容量のデータを高速且つ短時間で転送することができる。
UWB通信は、送信電力の関係から通信距離が10m程度であり、PAN(Personal Area Network)などの近距離向けの無線通信方式が想定される。例えば、IEEE802.15.3などにおいて、UWB通信のアクセス制御方式として、プリアンブルを含んだパケット構造のデータ伝送方式が考案されている。また、米インテル社は、UWBのアプリケーションとして、パソコン向けの汎用インターフェースとして普及しているUSB(Universal Serial Bus)の無線版を検討している。
また、UWB通信は、3.1GHz〜10.6GHzという伝送帯域を占有しなくても100Mbpsを超えるデータ伝送が可能であることやRF回路の作り易さを考慮して、3.1〜4.9GHzのUWBローバンドを使った伝送システムも開発が盛んである。本発明者らは、UWBローバンドを利用したデータ伝送システムを、モバイル機器に搭載する有効な無線通信技術の1つと考えている。例えば、ストレージ・デバイスを含む超高速な近距離用のDAN(Device Area Network)など、近距離エリアにおける高速データ伝送を実現することが可能である。
ここで、無線設備から3メートルの距離での電界強度(電波の強さ)が所定レベル以下、すなわち近隣に存在する他の無線システムにとってノイズ・レベル程度となる微弱無線であれば、無線局の免許を受ける必要はなく(例えば、非特許文献1を参照のこと)、無線システムの開発・製造コストを削減することができる。上述したUWB通信は、送信電力の関係から、比較的低い電界レベルで近距離向けの無線通信システムを構成することができる。しかしながら、アンテナを用いて無線信号の送受信を行なう電波通信方式によりUWB通信システムを構成した場合、発生電界をかかる微弱レベルに抑えることは困難である。
従来の無線通信システムの多くは電波通信方式を採用したものであり、空中線(アンテナ)に電流を流した際に発生する放射電界を利用して信号を伝搬させるものである。この場合、送信機側からは通信相手がいるかどうかに拘わらず電波を放出するので、近隣の通信システムに対する妨害電波の発生源になってしまうという問題がある。また、受信機側のアンテナは、送信機からの所望波だけでなく、遠方から到来した電波も受信するので、周囲の妨害電波の影響を受け易く、受信感度低下の原因になる。また、通信相手が複数存在する場合には、その中から所望の通信相手を選択するために複雑な設定を行なう必要がある。例えば、狭い範囲で複数の組の無線機が無線通信を行なう場合は、互いの干渉を回避するために、周波数選択などの分割多重を行なって通信を行なう必要がある。また、電波は偏波の向きが直交すると通信することができないため、送受信機間では互いのアンテナの偏波方向が揃っている必要がある。
例えば、数ミリ〜数センチメートルといった至近距離での非接触データ通信システムを考えた場合、近距離では送受信機が強く結合する一方、他のシステムへの干渉を回避するために遠距離まで信号が到来しないことが好ましい。また、データ通信する機器同士を至近距離に接近させた際の互いの姿勢(向き)に依存せず、結合すること、すなわち指向性がないことが望ましい。また、大容量データ通信を行なうには、広帯域通信が可能であることが望ましい。
無線通信には、上記の放射電界を利用した電波通信以外にも、静電界や誘導電界などを利用した通信方式が挙げられる。例えば、主にRFID(Radio Frequency IDentification)に利用されている既存の非接触通信システムでは、電界結合方式や電磁誘導方式が適用されている。静電界や誘導電界は発生源からの距離に対し、それぞれ距離の3乗並びに2乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度(電波の強さ)が所定レベル以下となる微弱無線が可能であり、無線局の免許を受ける必要はない。また、この種の非接触通信システムは、伝送信号は距離に応じて急峻に減衰するので、通信相手が近くに存在しないときには結合関係が生じないので、他の通信システムを妨害することはない。また、遠方から電波が到来してきても、結合器(カプラ)が電波を受信しないので、他の通信システムからの干渉を受けなくて済む。すなわち、誘導電界や静電界を利用した電界結合による非接触・超近距離通信は微弱無線の実現に適していると言える。
非接触による超近距離通信システムは、通常の無線通信システムに対し、幾つかの利点がある。例えば、比較的距離の離れた機器同士で無線信号のやり取りを行なう場合、周辺の反射物の存在や通信距離の拡大に応じて無線区間の信号の質が低下してしまうが、近距離通信によれば周辺環境の依存はなく、高い伝送レートを用いて誤り率の少ない高品質の伝送が可能である。また、超近距離通信システムでは、伝送データを傍受する不正な機器が介在する余地はなく、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない。
また、電波通信では、アンテナは使用波長λの2分の1又は4分の1程度の大きさを持つ必要があることから、装置は必然的に大型化してしまう。これに対し、誘導電界や静電界を利用した超近距離通信システムでは、このような制約はない。
例えば、複数の通信補助体間にRFIDタグが位置するように配置した通信補助体組を形成し、通信補助体間に挟むように複数の商品に付けられたRFIDタグを配置することにより、RFIDタグが重なり合った状態であっても、情報の安定した読み取り・書き込みが可能となるRFIDタグ・システムについて提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
また、装置本体とこの装置本体を身体に装着するための装着手段とを備えるとともに、アンテナ・コイルとこのアンテナ・コイルを介して外部の通信装置と非接触でデータ通信を行うデータ通信手段を備え、装置本体の上部に設けられたアウターケースにアンテナ・コイルとデータ通信手段とを配置して、誘導磁界を用いたデータ通信装置について提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。
また、携帯情報機器に挿入されるメモリカードに外部機器とデータ通信を行なうためのアンテナ・コイルを搭載し、携帯情報機器のメモリカード挿入口の外側にRFIDのアンテナ・コイルが配置される構造として、携帯性を損なうことなく通信距離を確保したRFIDを有する携帯電話機について提案がなされている(例えば、特許文献4を参照のこと)。
静電界や誘導電界を利用した従来のRFIDシステムは、低周波数信号を用いているため通信速度が遅く、大量のデータ伝送には不向きであった。また、アンテナ・コイルによる誘導電界を用いて通信する方式の場合には、コイルの背面に金属板があると通信を行なうことができず、コイルを配置する平面上に大きな面積が必要となるなど、実装上の問題もある。また、伝送路における損失が大きく、信号の伝送効率がよくない。
これに対し、本発明者らは、高周波信号を電界結合で伝送すること、すなわち、静電界若しくは誘導電界を利用して上記のUWB通信信号を伝送する超近距離通信システムにより、無線局として免許取得が不要な微弱電界により、秘匿性を考慮した高速データ伝送を実現することができる、と考えている。静電界若しくは誘導電界を利用したUWB通信システムでは、例えば動画像やCD1枚分の音楽データといった大容量のデータを高速且つ短時間で転送することができる、と本発明者らは考えている。
ここで、従来のRFIDシステムでは、送信機と受信機の電極(結合器)間を密着させることが一般的であり、ユーザの使い勝手がよくない。このため、電極間を3cm程度離して近距離通信を行なうという形態が好ましいと考えられる。
比較的低周波数帯の信号を用いる電界結合方式では、3cmという送信機と受信機の電極間距離は波長と比較して無視し得る長さであることから、送受信機間での伝搬損は大きな問題にはならない。ところが、UWB信号のように高周波数の広帯域信号を伝送することを考えた場合、3cmという距離は使用周波数帯4GHzにとって約2分の1波長に相当する。波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が生じることから、送信機と受信機の電極間距離は波長と比較して無視することはできない長さである。このため、電界結合によりUWB信号を伝送させるときには、伝搬損を十分に低く抑えこむ必要がある。
特開2006−106612号公報 特開2006−60283号公報 特開2004−214879号公報 特開2005−18671号公報 電波法施行規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十四号)第六条第一項第一号
本発明の目的は、高周波数の広帯域信号を用いるUWB通信方式により情報機器間で大容量のデータ通信を行なうことができる、優れた通信システムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、超近距離に配置された情報機器間で静電界(準静電界)若しくは誘導電界を利用してUWB通信信号を伝送することができる、優れた通信システム、通信装置、並びに高周波結合器を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、各情報機器に搭載された結合器間で効率よく高周波信号を伝達し、超近距離において静電界若しくは誘導電界を利用した大容量伝送を実現することができる、優れた通信システム、通信装置、並びに高周波結合器を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、データを伝送する高周波信号を生成する送信回路部と、該高周波信号を静電界若しくは誘導電界として送出する高周波結合器を備えた送信機と、
高周波結合器と、該高周波結合器で受信した高周波信号を受信処理する受信回路部を備えた受信機と、
前記送信機及び受信機の高周波結合器間におけるインピーダンスの整合をとるインピーダンス整合部と、
を具備し、前記送信機及び受信機の高周波結合器間における電界結合により前記の高周波信号を伝送することを特徴とする通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない(以下、同様)。
画像や音楽などのデータをパソコンとの間で交換するなど、小型の情報機器間でのデータ転送をケーブルレスで行なえると、ユーザの利便性が高まる。しかしながら、無線LANに代表される多くの無線通信システムでは、アンテナに電流を流した際に発生する放射電界を利用するので、通信相手がいるかどうかに関わらず電波が放出されてしまう。また、放射電界はアンテナからの距離に反比例して緩やかに減衰するので、比較的遠方まで信号が到達してしまう。このため、近隣の通信システムに対する妨害電波の発生源になるとともに、受信機側のアンテナも周囲の妨害電波の影響で受信感度が低下する。要するに、電波通信方式では、至近距離の通信相手に制限した無線通信を実現することは困難である。
一方、静電界や誘導電界を利用した通信システムでは、通信相手が近くに存在しないときには、結合関係が生じない。また、誘導電界や静電界の電界強度はそれぞれ距離の2乗並びに3乗に反比例して急峻に減衰する。すなわち、不要な電界が発生せず、且つ、電界が遠くまで到達しないので、他の通信システムを妨害することはない。また、遠方から電波が到来してきても、結合用電極は電波を受信しないので、他の通信システムからの干渉を受けなくて済む。しかしながら、従来のこの種の通信システムは、低周波数信号を用いているため通信速度が遅く、大量のデータ伝送には不向きである。また、誘導電界を利用した通信方式の場合、コイルを配置する平面上に大きな面積が必要となるなど、実装上の問題もある。
これに対し、本発明に係る通信システムは、データを伝送するUWB信号を生成する送信機と、UWB信号を受信処理する受信機間を、送受信機がそれぞれ持つ高周波結合器で電界結合させてUWB信号を伝送するように構成されている。静電界並びに誘導電界はそれぞれ距離の3乗並びに2乗に反比例して減衰することから、無線局の免許が不要な微弱無線が可能であるとともに、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない。また、UWB通信であることから、超近距離の大容量通信が可能であり、例えば動画像やCD1枚分の音楽データといった大容量のデータを高速且つ短時間で転送することができる。
ここで、高周波回路では、波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が生じることから、UWBなどの高周波信号を伝送させるときには、伝搬損を十分に低く抑えこむ必要がある。
そこで、本発明に係る通信システムでは、前記送信機は、前記送信回路部が生成する高周波信号を伝送する高周波信号伝送路を、インピーダンス整合部や共振部を介して前記高周波結合器の電極のほぼ中央に接続し、一方の前記受信機は、前記高周波結合器の電極のほぼ中央において、インピーダンス整合部や共振部を介して、前記受信回路部へ高周波信号を伝送する高周波信号伝送路を接続するように構成されている。そして、インピーダンス整合部が前記送信機及び受信機の高周波結合器間におけるインピーダンスの整合をとり、結合器間における反射波を抑制して伝搬損を低減するようにしている。
このインピーダンス整合部や共振部は、送信機と受信機の電極間すなわち結合部分において、インピーダンス・マッチングをとり、反射波を抑えることを目的としており、前記送信機及び受信機の高周波結合器間において所望の高周波帯域を通過するバンドパス・フィルタとして動作するように構成されている。具体的には、インピーダンス整合部は、集中定数回路で構成することができる。あるいは、使用波長に依存する長さを持つ導体で構成することができる。後者の場合、具体的には、結合器を搭載するプリント基板上に使用波長に依存する長さを持つ導体パターン(「スタブ」とも呼ぶ)を形成して、これがインピーダンス整合部として作用する。
また、前記高周波結合器は、前記送信回路部から高周波信号が入力される入力側の特性インピーダンスに対し通信相手と電界結合する出力側の特性インピーダンスを低下させるインピーダンス・マッチングを行なうように構成されている。すなわち、結合用の電極により多くの電流が流れ込むように構成されている。このような場合、高周波結合器は、より大きな電界を誘起して、電極間で強く結合させることができる。
高周波結合器は、具体的には、電極と、直列インダクタ、並列インダクタを高周波信号伝送路に接続して構成される。ここで言う高周波信号伝送路とは、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路などを示す。送信機と受信機の電極間すなわち結合部分において、単にインピーダンス・マッチングをとり、反射波を抑えることだけを目的とするのであれば、電極と直列インダクタを高周波信号伝送路に接続するという簡素な構造であってもよい。これに対し、高周波信号伝送路末端の電極の手前において並列インダクタを介してグランドに接続した場合、結合器単体としては、結合器の手前側の特性インピーダンスZ0に対し、結合器の先の特性インピーダンスZ1は低下するというインピーダンス変換回路としての機能を備えることができ、これによって電極により多くの電流が流れるため、より大きな電界を誘起して、電極間で強く結合させることができる。前記の直列インダクタと並列インダクタは集中定数回路で構成する他、使用する波長に依存した長さの導体により分布定数回路で構成してもよい。
高周波結合器を構成する電極は、例えば通信処理回路を実装するプリント基板上に搭載することができる。プリント基板から電極までの高さは、プリント基板のグランドとの電界結合を抑制できる距離であること、上記のインピーダンス・マッチングを実現する直列インダクタを構成できる距離であること、そして、この直列インダクタに流れる電流による不要電波の放射が大きくならない(すなわち直列インダクタからなる共振部のアンテナとしての作用が大きくならない)距離であることが条件となる。
電波通信においては、アンテナの放射エレメントの近傍にグランドなどの金属を配置することができない。これに対し、電界結合を用いた通信では、高周波結合器の電極の裏面側に金属を配置しても特性が悪化しない。また、直列インダクタンスと並列インダクタンスの定数を適当に選ぶことで、従来のアンテナよりも小型に作ることができる。また、静電界はアンテナのように偏波を持たないため、向きが変わっても一定の通信品質を確保することができる。
本発明に係る通信システムでは、送信機及び受信機の高周波結合器が対向し、2つの電極の間にキャパシタンスが発生すれば通信が可能になる。そして、静電界は放射電波とは相違して偏波がないので、その形は平板に限定されず、無線器のデザインに合わせて自由な形に設計することができる。例えば、半球形の電極であれば、対向する電極間の相対位置関係に依存することなく、最適な電界結合路を得ることができる。
本発明によれば、高周波数の広帯域信号を用いるUWB通信方式により情報機器間で大容量のデータ通信を行なうことができる、優れた通信システムを提供することができる。
また、本発明によれば、超近距離に配置された情報機器間で静電界(準静電界)若しくは誘導電界を利用してUWB通信信号を伝送することができる、優れた通信システム、通信装置、並びに高周波結合器を提供することができる。
また、本発明によれば、各情報機器に搭載された結合器間で効率よく高周波信号を伝達し、超近距離において静電界若しくは誘導電界を利用した大容量伝送を実現することができる、優れた通信システム、通信装置、並びに高周波結合器を提供することができる。
本発明は、送信機と受信機がそれぞれ持つ高周波結合器間における電界結合によりUWB信号を伝送する、高速データ伝送が可能な超近距離通信システムであり、通信したい通信機同士を物理的に近づけることによって、複雑な設定なしに直感的に通信したい相手を選択して通信動作が開始される。
本発明に係る通信システムは、通信相手が近くに存在しないときには、結合関係が生じない、すなわち電波を放射しないので、他の通信システムを妨害することはない。また、遠方から電波が到来してきても、結合器が電波を受信しないので、他の通信システムからの干渉を受けなくて済む。
また、本発明に係る通信システムは、電界結合作用を利用した超近距離通信システムであり、言い換えれば遠距離で通信を行なうことができないので、想定外の相手に情報をハッキングされる危険性を低減することができる。
送信機並びに受信機において使用する高周波結合器は、電極の背面を金属のグランドとすることができる。したがって、高周波結合器の背面に金属が存在しても通信に影響を受けることはなく、また、電極から発生する電界が高周波結合器の背面にある回路に悪影響を与えることもない。
また、本発明のように電界結合方式によりUWB信号の伝送を行なう場合、アンテナを用いる電波通信とは相違して偏波がないことから、高周波結合器の向きに依らずに均一な通信品質を確保することができる。したがって、電極の形状を自由にデザインすることも可能であり、従来のアンテナよりも小型に製作することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明は、静電界若しくは誘導電界を利用して情報機器間でデータ伝送を行なう通信システムに関する。
静電界若しくは誘導電界に基づく通信方式によれば、通信相手が近くに存在しないときには結合関係がなく電波を放射しないので、他の通信システムを妨害することはない。また、遠方から電波が到来してきても、結合器が電波を受信しないので、他の通信システムからの干渉を受けなくて済む。
また、アンテナを用いた従来の電波通信では放射電界の電界強度が距離に反比例するのに対し、誘導電界では電界強度が距離の2乗に、静電界では電界強度が距離の3乗に反比例して減衰することから、電界結合に基づく通信方式によれば、近隣に存在する他の無線システムにとってノイズ・レベル程度となる微弱無線を構成することができ、無線局の免許を受ける必要はなくなる。
なお、時間的に変動する静電界のことを「準静電界」と呼ぶこともあるが、本明細書ではこれを含めて「静電界」に統一して称することにする。
従来の静電界若しくは誘導電界を利用した通信では、低周波信号を用いるため大量のデータ伝送には不向きである。これに対し、本発明に係る通信システムでは、高周波信号を電界結合で伝送することによって、大容量伝送が可能である。具体的には、UWB(Ultra Wide Band)通信のように高周波、広帯域を使用する通信方式を電界結合に適用することで、微弱無線であるとともに、大容量データ通信を実現することができる。
UWB通信は、3.1GHz〜10.6GHzという非常に広い周波数帯域を使用し、近距離ながら100Mbps程度の大容量の無線データ伝送を実現することができる。UWB通信は、本来、アンテナを用いた電波通信方式として開発された通信技術であり、例えば、IEEE802.15.3などにおいて、UWB通信のアクセス制御方式として、プリアンブルを含んだパケット構造のデータ伝送方式が考案されている。また、米インテル社は、UWBのアプリケーションとして、パソコン向けの汎用インターフェースとして普及しているUSBの無線版を検討している。
また、UWB通信は、3.1GHz〜10.6GHzという伝送帯域を占有しなくても100Mbpsを超えるデータ伝送が可能であることやRF回路の作り易さを考慮して、3.1〜4.9GHzのUWBローバンドを使った伝送システムも開発が盛んである。本発明者らは、UWBローバンドを利用したデータ伝送システムを、モバイル機器に搭載する有効な無線通信技術の1つと考えている。例えば、ストレージ・デバイスを含む超高速な近距離用のDAN(Device Area Network)など、近距離エリアにおける高速データ伝送を実現することが可能である。
本発明者らは、静電界若しくは誘導電界を利用したUWB通信システムによれば、微弱電界によるデータ通信が可能であるとともに、例えば動画像やCD1枚分の音楽データといった大容量のデータを高速且つ短時間で転送することができる、と考えている。
図1には、静電界若しくは誘導電界を利用した非接触通信システムの構成例を示している。図示の通信システムは、データ送信を行なう送信機10と、データ受信を行なう受信機20で構成される。同図に示すように送受信機それぞれの高周波結合器を向かい合わせて配置すると、2つの電極が1つのコンデンサとして動作し、全体としてバンドパス・フィルタのように動作することから、2つの高周波結合器の間で効率よく高周波信号を伝達することができる。
送信機10及び受信機20がそれぞれ持つ送受信用の電極14及び24は、例えば3cm程度離間して対向して配置され、電界結合が可能である。送信機側の送信回路部11は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいてUWB信号などの高周波送信信号を生成し、送信用電極14から受信用電極24へ信号が伝搬する。そして受信機20側の受信回路部21は、受信した高周波信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションへ渡す。
UWB通信のように高周波、広帯域を使用する通信方式によれば、近距離において100Mbps程度の超高速データ伝送を実現することができる。また、電波通信ではなく電界結合によりUWB通信を行なう場合、その電界強度は距離の3乗若しくは2乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度(電波の強さ)が所定レベル以下に抑制することで無線局の免許が不要となる微弱無線とすることが可能であり、安価に通信システムを構成することができる。また、電界結合方式により超近距離でデータ通信を行なう場合、周辺に存在する反射物により信号の質が低下することはない、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない、といった利点がある。
一方、波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が大きくなることから、電界結合により高周波信号を伝搬する際には、伝搬損を十分低く抑える必要がある。UWB信号のように高周波数の広帯域信号を電界結合で伝送する通信方式では、3cm程度の超近距離通信であっても、使用周波数帯4GHzにとっては約2分の1波長に相当するため、無視することはできない長さである。とりわけ、高周波回路では、低周波回路に比べると特性インピーダンスの問題はより深刻であり、送受信機の電極間の結合点においてインピーダンス不整合による影響は顕在化する。
kHzあるいはMHz帯の周波数を使った通信では、空間での伝搬損が小さいため、図12に示すように送信機及び受信機が電極のみからなる結合器を備え、結合部分が単純に平行平板コンデンサとして動作する場合であっても、所望のデータ伝送を行なうことができる。しかしながら、GHz帯の高周波を使った通信では、空間での伝搬損が大きいため、信号の反射を抑え、伝送効率を向上させる必要がある。図13に示すように、送信機及び受信器のそれぞれにおいて高周波信号伝送路が所定の特性インピーダンスZ0に調整されているとしても、平行平板コンデンサで結合しただけでは、結合部においてインピーダンス・マッチングをとることはできない。このため、結合部におけるインピーダンス不整合部分において、信号が反射することにより伝搬損が生じてしまい、効率が低下する。
例えば、図1に示した静電界を利用したUWB通信システムにおいて、送信回路部11と送信用電極14を結ぶ高周波信号伝送路は例えば50Ωのインピーダンス整合がとられた同軸線路であったとしても、送信用電極14と受信用電極24間の結合部におけるインピーダンスが不整合であると、信号は反射して伝搬損を生じる。
そこで、本実施形態では、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器を、図2に示すように、平板状の電極14、24と、直列インダクタ12、22、並列インダクタ13、23を高周波信号伝送路に接続して構成している。このような高周波結合器を、図3に示すように向かい合わせて配置すると、2つの電極が1つのコンデンサとして動作し、全体としてバンドパス・フィルタのように動作するため、2つの高周波結合器の間で効率よく高周波信号を伝達することができる。ここで言う高周波信号伝送路とは、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路などを示す。
ここで、送信機10と受信機20の電極間すなわち結合部分において、単にインピーダンス・マッチングを取り、反射波を抑えることだけを目的とするのであれば、図4Aに示すように、各結合器を平板状の電極14、24と、直列インダクタ12、22、並列インダクタ13、23を高周波信号伝送路に接続して構成する必要はなく、図4Bに示すように各結合器を平板状の電極14、24と直列インダクタを高周波信号伝送路に接続するという簡素な構造であってもよい。すなわち、高周波信号伝送路上に直列インダクタを挿入するだけでも、送信機側の結合器に対向して超近距離で受信機側の結合器が存在する場合において、結合部分におけるインピーダンスが連続的となるように設計することは可能である。
但し、図4Bに示す構成例では、結合部分の前後における特性インピーダンスに変化はないので電流の大きさも変わらない。これに対し、図4Aに示したように、高周波信号伝送路末端の電極の手前において並列インダクタンスを介してグランドに接続した場合、結合器単体としては、結合器の手前側の特性インピーダンスZ0に対し、結合器の先の特性インピーダンスZ1は低下する(すなわちZ0>Z1)というインピーダンス変換回路としての機能を備えることになり、結合器への入力電流I0に対し結合器の出力電流I1を増幅する(すなわちI0<I1)ことができる。
図5A及び図5Bには、並列インダクタンスを設けた場合と設けない場合の結合器のそれぞれにおいて、電極間の電界結合によって電界が誘起される様子を示している。同図からも結合器は直列インダクタに加えて並列インダクタを設けることによって、より大きな電界を誘起して、電極間で強く結合させることを理解できよう。また、図5Aに示すようにして電極近傍に大きな電界を誘起したとき、発生した電界は進行方向に振動する縦波として電極面の正面方向に伝搬する。この電界の波により、電極間の距離が比較的大きな場合であっても電極間で信号を伝搬することが可能になる。
したがって、UWB信号などの高周波信号を電界結合により伝送する通信システムでは、高周波結合器として必須の条件は以下の通りとなる。
(1)電界で結合するための電極があること。
(2)より強い電界で結合させるための並列インダクタがあること。
(3)通信に使用する周波数帯において、結合器を向かい合わせに置いたときにインピーダンス・マッチングが取れるように、インダクタ、及び電極によるコンデンサの定数が設定されていること。
図3に示したように電極が対向する1組の高周波結合器からなるバンドパス・フィルタは、直列インダクタと並列インダクタのインダクタンス、電極によって構成されるコンデンサのキャパシタンスによって、その通過周波数f0を決定することができる。図6には、1組の高周波結合器からなるバンドパス・フィルタの等価回路を示している。特性インピーダンスR[Ω]、中心周波数f0[Hz]、入力信号と通過信号の位相差をα[ラジアン](π<α<2π)、電極によって構成されるコンデンサのキャパシタンスをC/2とすると、バンドパス・フィルタを構成する並列及び直列インダクタンスL1、L2の各定数は、使用周波数f0に応じて下式で求めることができる。
また、結合器単体としてインピーダンス変換回路として機能する場合、その等価回路は図7に示す通りとなる。図示の回路図において、下式を満たすように、使用周波数f0に応じて並列インダクタンスL1及び直列インダクタンスL2をそれぞれ選ぶことにより、特性インピーダンスをR1からR2へ変換するインピーダンス変換回路を構成することができる。
このように、図1に示した非接触通信システムでは、UWB通信を行なう通信機は、従来の電波通信方式の無線通信機においてアンテナを使用する代わりに、図2に示した高周波結合器を用いることで、従来にない特徴を持った超近距離データ伝送を実現することができる。
図3に示したように、超近距離を隔てて互いの電極が対向する2つの高周波結合器は、所望の周波数帯の信号を通過するバンドパス・フィルタとして動作するとともに、単体の高周波結合器としては電流を増幅するインピーダンス変換回路として作用する。他方、高周波結合器が自由空間に単独で置かれるとき、高周波結合器の入力インピーダンスは高周波信号伝送路の特性インピーダンスと一致しないので、高周波信号伝送路から入った信号は高周波結合器内で反射され、外部に放射されない。
したがって、本実施形態に係る通信システムでは、送信機側では、通信を行なうべき相手がいないときには、アンテナのように電波を垂れ流すことはなく、通信を行なうべき相手が近づいてそれぞれの電極がコンデンサを構成したときのみ、図3に示したようにインピーダンス整合がとれることによって、高周波信号の伝達が行なわれる。
ここで、送信機側の結合用電極において発生する電磁界について考察してみる。図18には、微小ダイポールによる電磁界を表している。また、図19には、この電磁界を結合用電極上にマッピングしている。図示のように電磁界は、伝搬方向と垂直な方向に振動する電界成分(横波成分)Eθと、伝搬方向と平行な向きに振動する電界成分(縦波成分)ERに大別される。また、微小ダイポール回りには磁界Hφが発生する。下式は微小ダイポールによる電磁界を表しているが、任意の電流分布はこのような微小ダイポールの連続的な集まりとして考えられるので、それによって誘導される電磁界にも同様の性質がある(例えば、虫明康人著「アンテナ・電波伝搬」(コロナ社、16頁〜18頁、1961年2月28日初版発行)を参照のこと)。
上式から分るように、電界の横波成分は、距離に反比例する成分(放射電界)と、距離の2乗に反比例する成分(誘導電界)と、距離の3乗に反比例する成分(静電界)で構成される。また、電界の縦波成分は、距離の2乗に反比例する成分(誘導電界)と、距離の3乗に反比例する成分(静電界)のみで構成され、放射電界の成分を含まない。また、電界ERは、|cosθ|=1となる方向、すなわち図18中の矢印方向で最大となる。
無線通信において広く利用されている電波通信では、アンテナから放射される電波はその進行方向と直交方向に振動する横波Eθであり、電波は偏波の向きが直交すると通信することができない。これに対し、静電界や誘導電界を利用した通信方式において結合電極から放射される電磁波は、横波Eθの他に、進行方向に振動する縦波ERを含む。縦波ERは「表面波」とも呼ばれる。ちなみに、表面波は、導体や、誘電体、磁性体などの媒体の内部及び表面を通じて伝搬することもできる。
電磁界を利用した伝送波のうち位相速度vが光速cより小さいものを遅波、大きいものを速波という。表面波は前者の遅波に相当する。
非接触通信システムでは、放射電界、静電界、誘導電界のいずれの成分を媒介として信号を伝達することもできる。しかしながら、距離に反比例する放射電界は比較的遠くにある他のシステムへの妨害波になるおそれがある。このため、放射電界の成分を抑制すること、言い換えれば、放射電界の成分を含む横波Eθを抑制しながら、放射電界の成分を含まない縦波ERを利用した非接触通信が好ましい。
なお、上述した観点から、本実施形態に係る高周波結合器では、以下のような工夫をしている。まず、電磁界を示した上記の3式より、θ=0゜という関係を有する場合に、Eθ=0となり、且つ、ER成分が極大値をとることが分かる。すなわち、Eθは電流の流れる向きに対して垂直な方向で最大になり、ERは電流の流れる向きと平行な方向で最大になる。したがって、電極面に対して垂直な正面方向のERを最大にするには、電極に対して垂直な方向の電流成分を大きくすることが望ましい。一方、電極の中心から給電点をオフセットさせた場合には、このオフセットに起因して、電極に対して平行な方向に対する電流成分が増加する。そして、この電流成分に応じて電極の正面方向のEθ成分が増加してしまう。このため、本実施形態に係る高周波結合器では、図14Aに示すように電極の略中心位置に給電点を設け(後述)、ER成分が最大となるようにしているのである。
勿論、旧来のアンテナでも放射電界だけでなく、静電界や誘導電界が発生し、送受信アンテナを近接させれば電界結合が起きるが、エネルギの多くは放射電界として放出され、非接触通信としては効率的でない。これに対し、図2に示した高周波結合器は、所定の周波数においてより強い電界ERを作り伝送効率を高めるように、結合用電極及び共振部が構成されている。
図2に示した高周波結合器を送信機側で単独で使用した場合、結合用電極の表面には縦波の電界成分ERが発生するが、放射電界を含む横波成分EθはERに比べ小さいことから、電波はほとんど放射されない。すなわち、近隣の他システムへの妨害波を発生しない。また、高周波結合器に入力された信号のほとんどが電極で反射して入力端に戻る。
これに対し、1組の高周波結合器を使用した場合、すなわち送受信機間で高周波結合器を近距離に配置されたときには、結合用電極同士が主に準静電界成分によって結合して1つのコンデンサのように働いて、バンドパス・フィルタのように動作し、インピーダンス・マッチングが取れた状態になっている。したがって、通過周波数帯では信号・電力の大部分は相手方に伝送され、入力端への反射は少ない。ここで言う「近距離」は波長λによって定義され、結合用電極間の距離dがd≪λ/2πであることに相当する。例えば、使用周波数f0が4GHzであれば電極間距離が10mm以下のときである。
また、送受信機間で高周波結合器を中距離に配置したときには、送信機側の結合用電極の周囲には、静電界は減衰し、主に誘導電界からなる電界ERの縦波が発生する。電界ERの縦波は、受信機側の結合用電極で受け取られ、信号が伝送される。但し、両結合器を近距離に配置した場合と比較すると、送信機側の高周波結合器では、入力された信号が電極で反射して入力端に戻る割合が高くなる。ここで言う「中距離」は波長λによって定義され、結合用電極間の距離dがλ/2πの1〜数倍程度であり、使用周波数f0が4GHzであれば電極間距離が10〜40mmのときである。
図8には、図2に示した高周波結合器の実際の構成例を示している。図示の例では送信機10側の高周波結合器を示しているが受信機20側でも同様に構成される。同図において、電極14は円柱状の誘電体15の上面に配設され、プリント基板17上の高周波信号伝送路とはこの誘電15体内を貫挿するスルーホール16を通して電気的に接続されている。
図示の高周波結合器は、例えば、所望の高さを持つ円柱状の誘電体にスルーホールを形成した後、この円柱の上端面に結合用電極となるべき導体パターンを形成するとともに、スルーホール中に導体を充填させ、さらにプリント基板上にこの誘電体をリフロー半田などにより実装することによって製作することができる。
ここで、プリント基板17の回路実装面から結合用電極14までの高さ、すなわちスルーホール16の長さを使用波長に応じて適当に調整することで、スルーホール16がインダクタンスを持ち、図2に示した直列インダクタ12と代用することができる。高周波信号伝送路はチップ状の並列インダクタ13を介してグランド18に接続されている。
誘電体15とスルーホール16は、結合用電極14とグランド18との結合を回避する役割と、直列インダクタを形成する役割を兼ね備えている。プリント基板17の回路実装面から電極14まで十分な高さをとって直列インダクタ12を構成することによって、グランド18と電極14との電界結合を回避して、高周波結合器としての機能(すなわち、受信機側の高周波結合器との電界結合作用)を確保する。但し、誘電体15の高さが大きい、すなわちプリント基板17の回路実装面から電極14までの距離が使用波長に対して無視できない長さになると、直列インダクタ12すなわち共振部はアンテナとして作用して、その内部を流れる電流により不要な電波を放出するという弊害がある。この場合、高周波結合器の共振部におけるアンテナとしての振る舞いによる放射電波は距離に対する減衰が静電界や誘導電界よりも小さいため、無線設備から3メートルの距離での電界強度が所定レベル以下となる微弱無線に抑えることが困難になる。よって、誘電体15の高さは、グランド18との結合を回避して高周波結合器としての特性を十分に得ることと、インピーダンス・マッチング回路として作用するために必要な直列インダクタを構成することと、この直列インダクタに流れる電流による不要電波の放射が大きくならない(すなわち直列インダクタからなる共振部のアンテナとしての作用が大きくならない)程度であることが条件となる。
一般に、金属はアンテナの効率的な電波の放射を妨げるため、アンテナの放射エレメントの近傍にグランドなどの金属を配置することができない。これに対し、本実施形態に係る通信システムでは、高周波結合器は電極14の裏面側に金属を配置しても特性が悪化しない。また、直列インダクタ12と並列インダクタ13の定数を適当に選ぶことで、従来のアンテナよりも小型に作ることができる。また、静電界はアンテナのように偏波を持たないため、向きが変わっても一定の通信品質を確保することができる。
また、アンテナは距離に反比例して減衰する放射電界を介して信号の伝達を行なう。これに対し、本実施形態に係る高周波結合器は、主に距離の2乗に反比例して減衰する誘導電界、及び距離の3乗に反比例して減衰する静電界を介して信号の伝達を行なう。とりわけ静電界は、電極間の距離が大きくなると急激に電気的な結合が低下して通信を行なうことができなくなるが、このことは超近距離において微弱電界を用いた通信に適していることを意味する。
図15及び図16には、2つの高周波結合器を対向させて配置し、結合用電極間の距離を変えたときのSパラメータの実測値を示している。Sパラメータは、送信側から放射された信号が受信側で反射して戻ってくる反射特性S11に相当するVSWR(Voltage Standing wave Ratio)と、送信側から放射された信号が受信側に到達するまでの伝搬損S21からなり、図15及び図16にそれぞれを示している。但し、高周波結合器のグランドのサイズを17mm×17mmとし、結合用電極のサイズを8mm×8mmとし、電極高さ(金属線長さ)を4mmとして直列インダクタと代用し、並列インダクタンスを1.8nHとした。
一般に、VSWRは2以下であることが推奨される。図15から、4GHz帯で動作する高周波結合器について、送受信間距離が10mm以下のときVSWRが小さな値となりインピーダンス・マッチングがとれていることが判る。このとき、高周波結合器の結合用電極同士が主に静電界によって結合し1つのコンデンサのように動作していると考えられる。一方、送受信間距離が10mmより大きいときには、VSWRは比較的大きな値をとり、インピーダンス・マッチングは取れていない。このとき、2つの高周波結合器は主に縦波の誘導電界によって信号を伝達し結合していると考えられる。
また、図9には、アンテナ、結合器(並列インダクタがある場合)、結合器(並列インダクタがない場合)をそれぞれ向かい合わせに置き、距離を変えながら伝搬損を測定した結果の比較を示している。
アンテナは距離が大きくなっても結合器(並列インダクタあり)に比べて伝搬損が大きくならないので、他の無線システムへの妨害信号になってしまう可能性がある。また、並列インダクタを持たない結合器では、伝搬効率が悪く、通信相手が近くにいる場合であっても伝搬損が大きい。
これに対して、結合器(並列インダクタあり)は、距離1cm程度までの近距離では強く結合し伝搬損が小さくなっているが、距離が大きくなるにつれて急激に減衰し、周囲への干渉を起こさないような特性になっている。したがって、高周波結合器が並列インダクタを備えることによって、高周波結合器の結合用電極同士を至近距離にて対向させたときに、使用周波数帯においてインピーダンス・マッチングをとることができ、また、より強い電界で結合器同士が結合し合うということが言える。
なお、高周波結合器の電極は、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路といった高周波伝送線路に接続されている。本明細書で言う「高周波結合器」は、高周波回路特有の問題を解決するものである。
また、高周波結合器では、電極の中心に高周波伝送線路(又は直列インダクタ)が接続されるものとする。何故ならば、電極の中心に高周波伝送線路を接続することにより、電極内に均等に電流が流れて電極正面に電極面とほぼ垂直な向きに不要な電波を放射しないが(図14Aを参照のこと)、電極の中心からオフセットのある位置に高周波伝送線路を接続すると、電極内に不均等な電流が流れてマイクロストリップ・アンテナのように動作して不要な電波を放射してしまうからである(図14Bを参照のこと)。
また、電波通信の分野では、図17に示すようにアンテナ素子の先端に金属を取り付けて静電容量を持たせ、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナが広く知られており、一見して図2に示した結合器と構造が類似する。ここで、本実施形態で送受信機において用いられる結合器と容量装荷型アンテナとの相違について説明しておく。
図17に示した容量装荷型アンテナは、アンテナの放射エレメントの周囲B1及びB2方向に電波を放射するが、A方向は電波を放射しないヌル点となる。アンテナの周りに発生する電界を詳細に検討すると、アンテナからの距離に反比例して減衰する放射電界と、アンテナからの距離の2乗に反比例して減衰する誘導電界と、アンテナからの距離の3乗に反比例して減衰する静電界が発生する。そして、誘導電界と静電界は放射電界に比べ距離に応じて急激に減衰するため、通常の無線システムでは放射電界についてのみ議論され、誘導電界と静電界は無視されることが多い。したがって、図17に示す容量装荷型アンテナであっても、Aの方向に誘導電界と静電界を発生させているが、空気中で速やかに減衰するため、電波通信では積極的には利用されていない。
図8には、図1に示した通信システムに適用することができる高周波結合器の構成例を示した。但し、高周波結合器の構成方法はこれに限定されるものではない。
例えば、高周波結合器の電極部分を板金加工によって、簡易且つ安価に製作することができる。図20〜図22には、その製作方法を図解している。
各図において、銅などからなる板金にまず打ち抜き加工を施して、結合用電極となる部分と、結合用電極と高周波信号線を接続する脚になる部分を形成する。
続いて、折り曲げ加工を施して、結合用電極部分に対し脚部をほぼ垂直に屈曲させて所望の高さを形成する。ここでいう所望の高さとは、結合用電極部分とグランドとの結合を回避する役割と、この脚部が直列インダクタを形成する役割を兼ね備え得る寸法に相当する。
このようにして出来上がった結合用電極を、例えばプリント基板上の該当する場所に治具(図示しない)などで固定して、リフロー半田などにより固定すればよい。
なお、直列インダクタとして作用する脚部の本数は、例えば、図20及び図22に示すように2本であっても、図21に示すように1本であっても、あるいは3本以上であってもよい。
あるいは、信号線、共振部、及び結合用電極を同一基板上の配線パターンとして形成することによっても、高周波結合器を簡易に製作することができる。図23にはその一例を示している。但し、結合用電極の裏にグランドが重ならないように配置する。図示の高周波結合器は、結合が弱い、帯域が狭いといったような、立体型の高周波結合器に比べると特性で劣る点もあるが、製造コストや小型化(薄型化)という点でメリットがある。
上述したように、本実施形態に係る通信システムによれば、静電界若しくは誘導電界の特徴を利用して、UWB信号の高速通信を行なうことができる。また、通信距離に応じて静電界若しくは誘導電界の結合力が著しく減衰することから、想定外の相手に情報をハッキングされることを防ぎ秘匿性を確保することができる。また、接続したい通信相手に物理的に近づいて情報のやり取りを行なうことで、ユーザにとって直感的に通信相手を選択することができる。本実施形態に係る通信システムは、外部に電波を放射しないため、他の無線システムに影響を与えない。また、外部から飛来する電波を受け取らないため、外来のノイズの影響を受けて受信感度が低下することもない。
また、本実施形態に係る通信システムによれば、2つの電極の間にキャパシタンスが発生すれば通信が可能になる。そして、静電界や誘導電界は放射電波とは相違して偏波がないので、電極の形は平板に限らない。例えば、電極を図10に示すように球形にしても良いし、無線機のデザインに合わせて自由な形に設計してもよい。図示の例では、半径a[m]及び半径b[m]の2つの導体球A及びBが距離d[m]だけ隔てて、誘電率ε[F/m]の媒体中に配設されている(但し、2球体の中心間の距離dは、A球及びB球それぞれの半径a及びbに比べて十分に大きいものとする)。このときの2球体間の静電容量Cは、下式の通りとなる。
球形の電極であれば、対向する電極間の相対位置関係に依存することなく、安定した電界結合路を得ることができる。また、電極の背面に金属板を配置することもできるので、実装の制約を受けずに無線機内の自由な位置に高周波結合器を置くことができる。
図11には、高周波結合器を用いた通信システムの実施例を図解している。携帯型の無線機100の電極101を据え置き型の無線機200の電極201に接近させることで電極間が電界結合して、通信動作が開始する。携帯型の無線機100はペン形の筐体で構成され、その先端部に半球状の電極101が取り付けられている。したがって、対向する据え置き型無線機200側の電極201との相対位置関係に依存することなく、安定した電界結合路を得ることができる。
図示の電界結合を利用した超近距離通信システムに対し、UWBなどの広帯域な無線通信方式を用いることで、画像や動画などのデータを短時間にダウンロード、又はアップロードすることができる。
また、非接触ICカードと組み合わせるという実施形態も考えられる。この場合、個人認証や課金を行なうと同時に、音楽、動画などのコンテンツをダウンロードするというシステムを構築することができる。
これまでは、図1に示した通信システムにおいて、1組の高周波結合器間で信号を伝送する仕組みについて説明してきた。ここで、2つの機器間で信号を伝送する際には必然的にエネルギの移動を伴うことから、この種の通信システムを電力伝送に応用することも可能である。上述したように、送信機側の高周波結合器で発生した電界ERは表面波として空中を伝搬し、受信機側では高周波結合器で受け取った信号を整流・安定化して電力を取り出すことができる。
図24には、図1に示した通信システムを電力伝送に応用したときの構成例を示している。
図示のシステムでは、AC電源に接続された充電器と無線通信機を近づけることにより、それらに内蔵する高周波結合器を介して非接触で無線通信機への送電、及び充電を行なう。但し、高周波結合器は電力伝送の用途のみで使用される。
受電する高周波結合器が送電する高周波結合器の近くにないとき、送電用の高周波結合器に入力された電力の大部分は反射してDC/ACインバータ側に戻るため、外部に不要な電波を放射したり必要以上に電力を消費したりすることを抑えることができる。
また、同図では無線通信機への充電を行なう例を挙げたが、充電される側は無線機に限らず例えば音楽プレイヤやデジタルカメラへの非接触電力伝送を行なうようにしてもよい。
また、図25には、図1に示した通信システムを電力伝送に応用した他の構成例を示している。図示のシステムは、高周波結合器と表面波伝送線路を電力伝送と通信に兼用して使用するように構成されている。
通信及び送電を行なうタイミングの切り替えは送信回路部から送られる通信・送(受)電切り替え信号によって行なう。例えば、通信と送電はあらかじめ決められた周期で切り替えを行なうようにしてもよい。このとき、充電の状態を通信信号に加えて充電器側にフィードバックすることで送電出力を最適に保つことができる。例えば、充電が完了したらその情報を充電器側に送り、送電の出力を0にするようにしてもよい。
同図に示したシステムでは、充電器をAC電源に接続するようにして構成されているが、他にも例えば、電池の少なくなった携帯電話に他の携帯電話から電力を分け与えるような用途に用いてもよい。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、UWB信号を電界結合によりケーブルレスでデータ伝送する通信システムに適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、UWB通信方式以外の高周波信号を使用する通信システムや、比較的低い周波数信号を用いて電界結合によりデータ伝送を行なう通信システムに対しても、同様に本発明を適用することができる。
また、本明細書では1組の高周波結合器間でデータ通信を行なうシステムに対して本発明を適用した実施形態を中心に説明してきたが、2つの機器間で信号を伝送する際には必然的にエネルギの移動を伴うことから、この種の通信システムを電力伝送に応用することも当然にして可能である。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示した図である。 図2は、送信機及び受信機のそれぞれに配置される高周波結合器の構成例を示した図である。 図3は、図2に示した高周波結合器の電極同士を向かい合わせて配置した様子を示した図である。 図4Aは、図2に示した高周波結合器の単体での特性を説明するための図である。 図4Bは、図2に示した高周波結合器の単体での特性を説明するための図である。 図5Aは、インピーダンス変換器としての機能により高周波結合器が電界を誘起する様子を示した図である。 図5Bは、インピーダンス変換器としての機能により高周波結合器が電界を誘起する様子を示した図である。 図6は、1組の高周波結合器からなるバンドパス・フィルタの等価回路を示した図である。 図7は、高周波結合器単体として構成されるインピーダンス変換回路の等価回路を示した図である。 図8は、実際の高周波結合器の構成例を示した図である。 図9は、アンテナ、結合器(並列インダクタがある場合)、結合器(並列インダクタがない場合)をそれぞれ向かい合わせに置き、距離を変えながら伝搬損を測定した結果を示した図である。 図10は、高周波結合器の電極を球形に形成した例を示した図である。 図11は、高周波結合器を用いた通信システムの実施例を示した図である。 図12は、kHzあるいはMHz帯の周波数を使った通信において、送信機及び受信機が電極のみからなる結合器を備え、結合部分が単純に平行平板コンデンサとして動作する構成例を示した図である。 図13は、GHz帯の高周波を使った通信において、結合部におけるインピーダンス不整合部分において、信号が反射することにより伝搬損が生じる様子を示した図である。 図14Aは、高周波結合器の電極の中心に高周波伝送線路を接続したときに電極内を流れる電流の様子を示した図である。 図14Bは、高周波結合器の電極の中心からオフセットのある位置に高周波伝送線路を接続したときに、電極内に不均等な電流が流れて不要電波を放射する様子を示した図である。 図15は、2つの高周波結合器を対向させて配置し、結合用電極間の距離を変えたときのSパラメータ(反射特性:VSWR)の実測値を示した図である。 図16は、2つの高周波結合器を対向させて配置し、結合用電極間の距離を変えたときのSパラメータ(伝搬損S21)の実測値を示した図である。 図17は、アンテナ素子の先端に金属を取り付けて静電容量を持たせ、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナの構成を模式的に示した図である。 図18は、伝搬方向と平行な向きに振動する電界成分(縦波成分)ERを示した図である。 図19は、微小ダイポールによる電磁界を結合用電極上にマッピングした様子を示した図である。 図20は、高周波結合器の電極部分を板金加工によって製作する方法の一例を示した図である。 図21は、高周波結合器の電極部分を板金加工によって製作する方法の一例を示した図である。 図22は、高周波結合器の電極部分を板金加工によって製作する方法の一例を示した図である。 図23は、信号線、共振部、及び結合用電極を同一基板上の配線パターンとして形成することによって製作された高周波結合器の構成例を示した図である。 図24は、図1に示した通信システムを電力伝送に応用したときの構成例を示した図である。 図25は、図1に示した通信システムを電力伝送に応用した他の構成例を示した図である。
符号の説明
10…送信機
11…送信回路部
12…直列インダクタ
13…並列インダクタ
14…送信用電極
15…誘電体
16…スルーホール
17…プリント基板
18…グランド
20…受信機
21…受信回路部
22…直列インダクタ
23…並列インダクタ
24…受信用電極

Claims (11)

  1. データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と高周波結合器をそれぞれ備えた送信機及び受信機で構成され、
    前記高周波結合器は、前記高周波信号の伝送路前記伝送路の一端に接続され電荷を蓄える結合用電極と、前記結合用電極に対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間して配置され前記電荷に対する鏡像電荷を蓄えるグランドと、前記結合用電極と前記伝送路の間に接続された直列インダクタL2並びに前記伝送路と前記グランドの間に接続された並列インダクタL1からなり前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部を有し、前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、
    前記送信機側の高周波結合器が形成する微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された前記受信機側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する、
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記の高周波信号は、超広帯域を使用するUWB信号である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記送信機及び受信機の結合用電極同士が近接して配置した際に、所望の高周波帯域f0を通過するバンドパス・フィルタを構成するように、前記直列インダクタL2及び前記並列インダクタL1の定数を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記送信機及び受信機の高周波結合器をそれぞれ単体でみたときに、入力側の特性インピーダンスR1に対し他方の高周波結合器に対向する出力側の特性インピーダンスR2を低下させるインピーダンス変換を行なうように、前記直列インダクタL2及び前記並列インダクタL1の定数を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記送信機は、前記送信回路部が生成する高周波信号を伝送する高周波信号伝送路を前記高周波結合器の電極のほぼ中央に接続し、
    前記受信機は、前記高周波結合器の電極のほぼ中央において前記受信回路部へ高周波信号を伝送する高周波信号伝送路を接続する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  6. データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
    前記高周波信号の伝送路前記伝送路の一端に接続され電荷を蓄える結合用電極と、前記結合用電極に対向して配置され前記電荷に対する鏡像電荷を蓄えるグランドと、前記結合用電極と前記伝送路の間に接続された直列インダクタL2並びに前記伝送路と前記グランドの間に接続された並列インダクタL1からなり前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部を有し、前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成する高周波結合器と、
    を具備し、
    前記高周波結合器が形成する微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する、
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 前記高周波結合器は、前記通信回路部と接続される入力側の特性インピーダンスに対し通信相手に対向する出力側の特性インピーダンスが低下するインピーダンス変換回路を構成するように、前記の並列インダクタ並びにキャパシタンスの定数が決定される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記高周波結合器を構成する電極は、前記通信回路部を実装するプリント基板上に所定の高さを隔てて取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  9. 前記所定の高さは、プリント基板のグランドとの電界結合を抑制できる距離であり、インピーダンス・マッチングを実現する直列インダクタを構成できる距離であり、該直列インダクタに流れる電流による不要電波の放射が大きくならない距離である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  10. 前記電極は略半球形である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  11. 前記高周波結合器間により伝送された前記高周波信号を整流し、電力を生成する電力生成手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
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