JP4341389B2 - 車両の運転姿勢調整装置 - Google Patents

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Description

この発明は、運転席に着座した乗員(ドライバ)の姿勢を調整するような車両の運転姿勢調整装置に関する。
一般に、従来の車両は図28に示すように、乗員L,M,Sが着座するシート100、フロアパネル101、アクセルペダル102(またはブレーキペダル)のレイアウトは体格が標準(中位)の乗員Mに合わせて設計されている。
上述のシート100はシートクッション103と、シートバック104と、ヘッドレスト105とを備えており、図29にも示す如くシートスライド装置(図示せず)により、シートクッション103に着座した乗員L,M,SのヒップポイントP11,P12,P13が略水平方向に前後移動すべく構成されているが、アクセルペダル102の位置、ペダル操作角度およびシート100の着座面の角度がそれぞれ固定されていた。
このため次のような問題点があった。すなわち、乗員L,M,Sはフロアパネル101上面に敷設されたフロアマット107に踵を付けてアクセルペダル102を操作する。この場合、体格が大きい乗員Lや体格が標準の乗員Mについてはアクセルペダル102に充分足が届くが、体格が小さい乗員Sの場合、足が充分にアクセルペダル102に届かないので、フロアマット107に踵を付けてアクセルペダル102を操作すると、足先部にてペダル102を踏むことになり、またアクセルペダル102の踏込み時には該アクセルペダル102は車両前後方向の前方に移動するので、適正なペダル操作が不可能となり、このような不具合を解消するため、体格の小さい乗員Sはシートクッション103に対して前寄りの位置に着座すると共に、踵を一旦フロアマット107面から浮かせた後にアクセルペダル102を操作する必要があるという問題点があった。
また、シート100に着座した乗員L,M,Sの体格の差異により、当該乗員の上腿と下腿との開角角度が大幅に異なるので、乗員が足関節(いわゆる足首部)を支点として足(足首から下の部分)を上方に曲げた状態からペダル102の踏面を踏み込み操作する方向と、ペダル踏面の角度とが適合しなくなるため、ペダルの操作性が悪い問題点があった。そこで、従来においては、アクセルペダル102やブレーキペダルの操作性を適正に確保するために、乗員L,M,Sが自らその運転姿勢を調整していた。
一方、図30に示すような車両の運転姿勢調整装置が既に発明されている(特許文献1参照)。
図30に示すこの従来装置は、シート200を前方上部と後方下部との間に傾斜方向に位置調整すべく構成すると共に、ブレーキ用および/またはアクセル用のペダル201を略水平方向に前後位置調整し、ペダル201とシート200との間の位置関係を乗員の体格に応じて略一定に維持すべく構成したものである。
この図30に示す従来装置においては、体格が小さい乗員の足が充分にペダル201に届く利点がある反面、次のような問題点があった。
すなわち、人間の足首から下の部分(いわゆる足)は足関節を支点として上下動できるが、一定以上、上方には曲がらない。乗員がペダル201を操作する場合には、足関節を支点として足を上方に曲げた状態から、該足を下方に移動させてペダル201を操作することになるが、図30に示す従来装置にあってはペダル201の踏面の角度、並びにシート200の着座面の角度が一定であるため、乗員がペダル201を操作する時、ペダル201踏面の角度と、乗員の足関節を支点として足を上方に曲げた状態からペダル踏面を踏み込み操作する方向とが適合しなくなり、ペダルの操作性が悪い問題点があり、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることが困難であった。
特開平7−96784号公報
そこで、この発明は、シートの座面の角度を調整するシート位置調整手段と、乗員の脚部により操作されるペダルの操作角度を調整するペダル位置調整手段とを設け、これら両手段を操作可能な運転姿勢調整操作手段を備えることで、乗員の体格に応じてシートの座面の角度と、ペダルの操作角度とが調整でき、シートの座面の角度とペダルの操作角度とが適合し、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員の体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができる車両の運転姿勢調整装置の提供を目的とする。
この発明による車両の運転姿勢調整装置は、乗員の運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、乗員が着座するシートの座面の角度を、該シートが前方かつ上方に移動するに伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整するシート位置調整手段と、乗員の脚部によって操作されるペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整するペダル位置調整手段とを備え、上記シートの座面の角度が、該シートの前方かつ上方への移動に伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整すると共に、上記シートの座面の角度が、該シートの後方かつ下方への移動に伴って水平状態から前高後低状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員より遠ざかる方向へ移動して調整するように、上記シート位置調整手段と上記ペダル位置調整手段とを連動して操作可能な運転姿勢調整操作手段を備えたものである。
上記構成のペダルは、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダルの少なくとも何れか1つ、または全てに設定してもよい。
上記構成によれば、シート位置調整手段は乗員が着座するシートの少なくとも座面の角度を調整し、ペダル位置調整手段は乗員の脚部によって操作されるペダルの操作角度を調整し、運転姿勢調整操作手段はシート位置調整手段とペダル位置調整手段との両手段を操作する。
乗員の体格の差は、特に上腿と下腿との合計長さの差(つまり、下肢の長さの差)が大きく、シートに着座した乗員の上腿と下腿との開角は乗員の体格の差により異なり、乗員が足関節を支点として足を上方に曲げた状態からペダル踏面を踏み込み操作する方向も、乗員の体格の差によって異なってくるが、上述のシート位置調整手段でシートの座面の角度が調整され、上述のペダル位置調整手段でペダルの操作角度が調整され、これら両要素(シートの座面の角度と、ペダルの操作角度)が乗員の体格に適合するように調整されるので、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員の体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができる。
この発明の一実施態様においては、上記ペダルを操作する乗員の脚部が載置されるフロアパネルの少なくとも角度を調整可能なフロア位置調整手段を設けたものである。
上記構成によれば、ペダル位置調整手段によるペダルの操作角度の調整に加えて、フロア位置調整手段によりペダルを操作する乗員の脚部(踵参照)が載置されるフロアパネル角度が調整されるので、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向のさらなる最適化が達成できる。
この発明の一実施態様においては、上記運転姿勢調整操作手段は、シート位置調整手段とペダル位置調整手段とフロアパネル位置調整手段とを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成したものである。
上述の所定関係は、シートが下部から斜め上方前部に移動する時、ペダルはその回転センタを中心として乗員に近づく方向に回動し、シートが上部から斜め下方後部に移動する時、ペダルはその回転センタを中心として乗員から遠ざかる方向へ回動し、しかもフロアパネル位置調整手段によるフロアパネルの角度は、ペダルの何れの位置においても該ペダルとフロアパネルとの成す角が一定となる関係に設定してもよい。
上記構成によれば、シート位置調整手段と、ペダル位置調整手段と、フロアパネル位置調整手段とをそれぞれ別々に調整しなくても、これら各手段が連動しているので、運転姿勢調整操作手段のみを操作すればよく、操作性の向上を図ることができる。
この発明によれば、シートの座面の角度を調整するシート位置調整手段と、乗員の脚部により操作されるペダルの操作角度を調整するペダル位置調整手段とを設け、これら両手段を操作可能な運転姿勢調整操作手段を備えたので、乗員の体格に応じてシートの座面の角度と、ペダルの操作角度とが調整でき、シートの座面の角度とペダルの操作角度とが適合し、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員の体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができる効果がある。
乗員の体格に応じてシートの座面の角度と、ペダルの操作角度とが調整でき、シートの座面の角度とペダルの操作角度とが適合し、ペダルを操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員の体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができるという目的を、乗員の運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置において、乗員が着座するシートの座面の角度を、該シートが前方かつ上方に移動するに伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整するシート位置調整手段と、乗員の脚部によって操作されるペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整するペダル位置調整手段とを備え、上記シートの座面の角度が、該シートの前方かつ上方への移動に伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整すると共に、上記シートの座面の角度が、該シートの後方かつ下方への移動に伴って水平状態から前高後低状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員より遠ざかる方向へ移動して調整するように、上記シート位置調整手段と上記ペダル位置調整手段とを連動して操作可能な運転姿勢調整操作手段を備えた運転姿勢調整操作手段を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の運転姿勢調整装置を示すが、まず図1、図2、図3を参照してその基本的構成について説明する。
図1〜図3においてLは体格が大きい乗員、Mは体格が標準(中位)の乗員、Sは体格が小さい乗員で、これら乗員L,M,Sはシートクッション1と、シートバック2と、ヘッドレスト3とを備えたシート4(運転席としてのドライバーズシート)に着座する。
また、5はボンネット、6はダッシュロアパネル、7はフロアパネル(いわゆるベースフロア)であり、ダッシュロアパネル6側にはその回動センタ8を中心に可動するペダルとしてのアクセルペダル9が設けられている。
上述のフロアパネル7は固定構造であるが、アクセルペダル9および後述するブレーキペダル51(図13参照)を操作する乗員L,M,Sの脚部(踵参照)が載置される部分には可動フロア10が設けられていて、フロアパネル7と可動フロア10との二重フロア構造に形成されている。
一般に人間(乗員)は、着座位置が低い時は、上腿と下腿とが開いた姿勢の場合に人間工学的に安楽な状態となり、着座位置が高い時は、上腿と下腿とが閉じた姿勢の場合に人間工学的に安楽な状態となる。
そこで、このような安楽な姿勢を維持した状態のままで、人間の姿勢をアクセルペダル9の回動センタ8をほぼ支点として回動させてヒップポイントを設定すれば、乗員は常に安楽な姿勢となることに着目して次のようにヒップポイントを設定するものである。
体格の大きい乗員Lについては従来の上腿と下腿との開角(135度前後)よりも若干小さい開角(128度前後)の安楽な姿勢を維持したまま、上述の回動センタ8を略支点としてヒップポイントを下げて、このヒップポイントP1を従来のヒップポイントP11に対して下方かつ前方に設定している。
体格の小さい乗員Sについては従来の上腿と下腿との開角(114度前後)よりも若干大きい開角(130度前後)の安楽な姿勢を維持したまま上述の回動センタ8を略支点としてヒップポイントを上げて、このヒップポイントP3を従来のヒップポイントP13に対して上方かつ後方に設定し、それぞれの乗員L,M,Sの視界ラインeが同一ライン上に一致するように構成している。
図2、図3においては乗員Lに対応するシート4、アクセルペダル9、可動フロア10の位置a,h,dを点線で示し、乗員Mに対応するシート4、アクセルペダル9、可動フロア10の位置b,i,fを実線で示し、乗員Sに対応するシート4、アクセルペダル9、可動フロア10の位置c,j,gを仮想線で示している。
すなわち、シート4は図2に示すヒップポイントP1とヒップポイントP3とを結ぶライン11に沿って、そのシートクッション1の座面12位置が下部から斜め上方前部に移動すべく構成し、かつ座面12の高さと同時に座面12の角度が調整されるように構成している。
ここで、シートクッション1の座面角度は図2から明らかなように、シート4が前方かつ上方に移動するのに伴って前高後低状から水平状に近づくように調整される。
またアクセルペダル9は図3に示すように体格が大きい乗員Lに対応する位置h(点線参照)から体格が小さい乗員Sに対応する位置j(仮想線参照)に向けて、該アクセルペダル9の回動センタ8を中心として順次乗員に近づく方向へ移動し、アクセルペダル9の操作角度が調整できるように構成されている。
さらに可動フロア10はアクセルペダル9が乗員に近づく方向へ移動するのに伴って、順次上方へ移動するが、この場合、アクセルペダル9と可動フロア10との成す角度θ、φが該フロア10のそれぞれの高さ位置d,f,gにおいて同一になるように、可動フロア10のフロアパネル角度は該可動フロア10が下方から上方へ移動するのに伴って、前高後低状(位置d参照)から水平に近づき、(位置f参照)、さらに前低後高状(位置d参照)となるように調整される。
図1に示すように、乗員Lに相当するヒップポイントP1を従来のヒップポイントP11に対して下方かつ前方に設定することにより、距離L1だけシート4を前方に配置することができ、車両の前後空間やホイールベースが同一の車両であっても、この分だけ後席空間の拡大を図ることができると共に、このシート4の前方配置により乗員がセンタピラーに対して前方に着座でき、安全性についても向上を図ることができる。
また、図1に示すように、乗員Sに相当するヒップポイントP3を従来のヒップポイントP13に対して上方かつ後方に設定することにより、ヒップポイントP3,P1間の車両前後方向の水平長さが短縮できるので、距離L1と距離L2との合計分だけシート4の前後方向の調整量短縮を図ることができるうえ、体格の小さい乗員SのヒップポイントP3を従来のそれと比較して後方に設定するので、サイドミラーに対する視線角が小さくてよく、さらにはメータ視界も向上する。
図4は図1〜図3で示した基本的構成を具体化した実施例を示すものである。
図4において、シート4(ドライバーズシート)と対応するフロアパネル7(固定構造のベースフロア)にはロアレール13およびアッパレール14を取付け、乗員の好みに応じてシート4の前後動が可能なシートスライド機構15を構成している。なお、アッパレール14は通常時にあってはロアレール13に位置固定されている。
上述のアッパレール14とシートクッション1が固定されるシートフレーム16との間には、シート4の座面前後位置、シート4の座面上下位置シート4の座面の角度を同時に調整するシート位置調整手段17を設けている。
このシート位置調整手段17は図5、図6、図7に示すように構成している。
すなわち、アッパレール14の前後に支持ブラケット18,19を取付け、前側の支持ブラケット18とシートフレーム16の前部との間にリンク20をピン連結し、後側の支持ブラケット19とシートフレーム16の後部との間に別のリンク21をピン連結し、前側のリンク20の長さを、後側のリンク21の長さに対して長く設定している。
またアッパレール14にはギヤボックス22を取付け、レバー23の操作により爪車24を駆動し、この爪車24でギヤボックス22内のギヤ25を介してピニオン26(またはウオーム)を回転し、このピニオン26によりラック部材27を前後動すべく構成すると共に、ラック部材27の後端のピン28を、後側のリンク21の長孔21aに挿入して、上述のラック部材27の前後動にてリンク21を起伏動するように構成している。
つまり、レバー23を操作することにより、ダブルリンク構成のシート位置調整手段17を介してシート4が図5、図6、図7に示すそれぞれの位置a,b,cに調整される。ここで、図5に示す位置aは体格が大きい乗員Lの着座状態に対応し、図6に示す位置bは体格が標準の乗員Mの着座状態に対応し、図7に示す位置cは体格が小さい乗員Sの着座状態に対応するものである。
しかも、上述のピニオン26には図4に示すように、連動手段としてのフレキシブルシャフト29(いわゆる、たわみ軸または動力伝達ケーブル)を取付けている。
図4に示すように、アクセルペダル9や後述するブレーキペダル51(図13参照)を操作する乗員の脚部(踵参照)が載置されるところの可動フロア10の上下位置および可動フロア10のフロアパネル角度を同時に調整するフロアパネル位置調整手段としての可動フロア調整機構30を設けている。
この可動フロア調整機構30は図8、図9、図10に示すように構成している。
すなわち、固定構造のフロアパネル7の上面には支持ブラケット31を取付ける一方、上下動可能な可動フロア10の下面前後にはブラケット32,33を取付けて、支持ブラケット31の前部と可動フロア10側の前側のブラケット32との間にリンク34をピン連結し、支持ブラケット31の後部と可動フロア10側の後側のブラケット33との間にリンク35をピン連結し、後側のリンク35の長さを、前側のリンク34の長さに対して長く設定している。
またダッシュロアパネル6の下端傾斜部6aには、その余剰空間を有効利用して、ブラケット36を介してギヤボックス37を取付け、このギヤボックス37内に軸架したピニオン38またはウオームでラック部材39を駆動すべく構成すると共に、このラック部材39後端のピン40を、前側のリンク34の長孔34aに挿入して、上述のラック部材39の前後動にてリンク34を起伏動するように構成している。
ここで、上述のピニオン38は図4にも示すようにフレキシブルシャフト29(または動力伝達ケーブル)にて回転操作されるように構成している。
つまり、フレキシブルシャフト29の回転時に、ダブルリンク構造の可動フロア調整機構30を介して可動フロア10が図8、図9、図10に示すそれぞれの位置d,f,gに調整される。この可動フロア10の上下位置および該可動フロア10のフロアパネル角度は図3に点線、実線、仮想線で示した状態に対応し、図8に示す位置dは体格が大きい乗員Lの脚部載置状態に対応し、図9に示す位置fは体格が標準の乗員Mの脚部載置状態に対応し、図10に示す位置gは体格が小さい乗員Sの脚部載置状態に対応するものである。なお、図4に示す如く、上述の可動フロア10の上面はフロアマット41により覆われるように構成している。
図4に示すように、乗員L,M,Sが操作するアクセルペダル9の操作角度およびアクセルペダル9の踏面高さを同時に調整するペダル位置調整手段42を設けている。
このペダル位置調整手段42は図11、図12に示すように構成している。
すなわち、ダッシュロアパネル6に取付けたブラケット43にペダルの回動センタ8を構成する支軸44を介して、ペダルブラケットアッパ45を枢支し、このペダルブラケットアッパ45の下部には、回動センタ8を中心とする円弧状のガイド溝46aをもったガイド部材46を一体または一体的に取付けている。
上述のガイド溝46aにはその円弧状に沿って可動するスライダ47を配設し、このスライダ47にペダルブラケットロア48を介してアクセルペダル9のペダル部(踏面部)を取付けている。
また、上述のスライダ47にはラック部49を一体に形成すると共に、このラック部49に常時噛合するウオーム50を設けており、このウオーム50を上述のフレキシブルシャフト29(詳しくは図13で示すアクセルペダル側のフレキシブルシャフト29A)で回転駆動すべく構成している。
そして、フレキシブルシャフト29の回転時に、ペダル位置調整手段42を介してアクセルペダル9を図3、図4に示す如く、その回動センタ8(支軸44参照)を中心として前後動すべく構成している。
図3、図4に示すアクセルペダル9の低位置hは体格が大きい乗員Lに対応し、中間位置iは体格が標準(中位)の乗員Mに対応し、高位置jは体格が小さい乗員Sに対応するものであって、フレキシブルシャフト29の回転により、ウオーム50、ラック部49、スライダ47を介して、アクセルペダル9がそれぞれの位置h,i,jに調整され、このペダル位置調整手段42によりペダル9の操作角度とペダル9の踏面高さとが同時に調整される。
図13に系統図で示すように、ブレーキペダル51についてもアクセルペダル9と同等のペダル位置調整手段42Bを介して、その回動センタ8を中心として前後動すべく構成しているので、両手段42,42Bにおいて同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、フレキシブルシャフト29はギヤボックス52を介して、互に同方向に回転するアクセルペダル側のフレキシブルシャフト29Aと、ブレーキペダル側のフレキシブルシャフト29Bとに分かれている。
上述のギヤボックス52内には1つの入力ギヤ53と2つの出力ギヤ54,55とを回転可能に軸架し、入力ギヤ53に対して各出力ギヤ54,55を噛み合わせている。
上述入力ギヤ53のインプット側にはインナシャフトクランプ56を介してフレキシブルシャフト29の先端を固定し、各出力ギヤ54,55のアウトプット側にはインナシャフトクランプ56A,56Bを介してアクセルペダル9側およびブレーキペダル51側のフレキシブルシャフト29A,29Bの基端を固定し、共通のフレキシブルシャフト29の回転時に各ギヤ53,54,55を介して、アクセルペダル9側およびブレーキペダル51側の各フレキシブルシャフト29A,29Bを同方向に回転すべく構成している。
なお、図中57は筒状のアウタシャフト、58はアウタシャフト57をギヤボックス52に固定する取付け部材である。
しかも、この実施例においては、図4、図13に示すように、上述のシート位置調整手段17と、可動フロア調整機構30とペダル位置調整手段42,42Bとを操作可能な運転姿勢調整操作手段を設けている。この実施例では、該運転姿勢調整操作手段は、レバー23(図4参照)とフレキシブルシャフト29,29A,29B(図13参照)とで構成している。
そして、レバー23およびフレキシブルシャフト29,29A,29Bから成る運転姿勢調整操作手段は、シート位置調整手段17と可動フロア調整機構30とペダル位置調整手段42,42Bとを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成している。
すなわち、シート位置調整手段17によりシート4のシートクッション1が下部後方の位置aから中間位置bを経て前部上方の位置cに移動して、それぞれの乗員L,M,Sの視界ラインeを図1に示す如く同一ライン上に一致させるように調整する時、可動フロア調整機構30による可動フロア10は下方位置dから中間位置fを経て上方位置gに移動し、またペダル位置調整手段42,42Bによるアクセルペダル9およびブレーキペダル51は乗員から遠い位置hから中間位置iを経て乗員に近い位置jに移動するように、互に連動して調整操作されるものである。
また、上述のシート位置調整手段17は、シートクッション1の座面高さのみならず、シートクッション1の座面の角度をも同時に調整するように構成されており、シートクッション1が位置aから位置bを介して位置cに移動するのに伴って、前高後低状から順次水平に近づくように座面角度が調整される。
さらに可動フロア調整機構30は、可動フロア10の上下位置のみならず、そのフロアパネル7に対する角度をも同時に調整するように構成されていて、可動フロア10が下方位置d(図8参照)から中間位置f(図9参照)を介して上方位置g(図10参照)に移動するのに伴って、可動フロア10は前高後低状(図8参照)から水平に近づき(図9参照)、さらに前低後高状(図10参照)となるように調整される。しかも可動フロア10の何れの位置d,f,gにおいても対応するペダル位置h,i,j,との成す角度θ,φ(図3参照)が一定に保たれるように構成している。
加えて、上述のペダル位置調整手段42,42Bは図4に示すそれぞれの位置h,i,jにおいて乗員がペダル9,51を操作する操作角度(図3の角度θ,φ参照)が一定になるように調整されると共に、ペダル9,51の踏面の高さをも可動フロア10と連動して調整し、可動フロア10が低位置dの時(図8参照)には踏面高さが低く、可動フロア10が中間位置fの時(図9参照)には踏面高さも中間で、可動フロア10が高位置g(図10参照)の時には踏面高さが高くなるように、それぞれの位置h,i,jに調整される。
要するに各乗員L,M,Sとシートクッション1の位置、可動フロア10の位置、ペダル9,51の位置の関係は、体格が大きい乗員Lの場合には各位置a,d,hに設定され、体格が標準の乗員Mの場合には各位置b,f,iに設定され、体格が小さい乗員Sの場合には各位置c,g,jに設定されるものである。
このように図1〜図13で示した実施例の車両の運転姿勢調整装置は、乗員L,M,Sの運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、乗員L,M,Sが着座するシート4の少なくとも座面の角度を調整可能なシート位置調整手段17と、乗員L,M,Sの脚部によって操作されるペダル9,51の操作角度を調整可能なペダル位置調整手段42,42Bとを備え、上記シート位置調整手段17と上記ペダル位置調整手段42,42Bとを操作可能な運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)を備えたものである。
この構成によれば、シート位置調整手段17は乗員L,M,Sが着座するシート4の少なくとも座面の角度を調整し、ペダル位置調整手段42,42Bは乗員L,M,Sの脚部によって操作されるペダル9,51の操作角度を調整し、運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)はシート位置調整手段17とペダル位置調整手段42,42Bとの両手段を操作する。
乗員L,M,Sの体格の差は、特に上腿と下腿との合計長さの差(つまり、下肢の長さの差)が大きく、シート4に着座した乗員L,M,Sの上腿と下腿との開角は乗員の体格の差により異なり、乗員が足関節を支点として足を上方に曲げた状態からペダル踏面を踏み込み操作する方向も、乗員の体格の差によって異なってくるが、上述のシート位置調整手段17でシート4の座面の角度が調整され、上述のペダル位置調整手段42,42Bでペダル9,51の操作角度が調整され、これら両要素(シートの座面の角度と、ペダルの操作角度)が乗員L,M,Sの体格に適合するように調整されるので、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員L,M,Sの体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができる。
また、上記シート位置調整手段17は、シートの座面角度、座面前後位置および座面上下位置を調整すべく構成したものである。
この構成によれば、体格が小さい乗員Sの場合にはシート位置調整手段17によりシート4の座面を前方上部に調整することができ、体格が大きい乗員Lの場合にはシート位置調整手段17によりシート4の座面を後方下部に調整することができ、体格が標準の乗員Mの場合にはこれらの中間位置に調整することができる。
このように上述のシート4の着座面の角度、ペダル9,51の操作角度に加えてシートの座面前後位置および座面上下位置が調整できるので、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの脚部角度とペダル操作方向のより一層良好な最適化が達成できると共に、体格L,M,Sの差異に関係なく適切な前方視界の確保ができ、特に体格が小さい乗員Sの前方視界向上を図ることができる。
さらに、上記運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)は、上記シート位置調整手段17とペダル位置調整手段42,42Bとを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成したものである。
上述の所定の関係は、シート4が後方下部から前方上部に調整される時、ペダル9,51はその回動センタ8を支点として乗員に近づく方向に調整されるように設定している。
この構成によれば、シート位置調整手段17とペダル位置調整手段42,42Bとをそれぞれ別々に調整しなくても、これら両手段が連動しているので、運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)のみを操作すればよく、操作性の向上を図ることができる。
加えて、上記ペダル位置調整手段42,42Bは、ペダル9,51の操作角度およびペダルの踏面高さを調整すべく構成したものである。
この構成によれば、体格が大きく、かつ下肢が長い乗員Lの場合にはペダル位置調整手段42,42Bによりペダル9,51の踏面高さを低位置dに調整することができ、体格が小さく、かつ下肢が短い乗員Sの場合にはペダル位置調整手段17によりペダル9,51の踏面高さを高位置gに調整することができ、体格が標準の乗員Mの場合にはペダル9,51の踏面高さをこれらの中間位置fに調整することができる。
このように、ペダル9,51の操作角度の調整に加えて、ぺダル9,51の踏面高さが調整できるので、ペダル9,51の操作性がさらに向上する。
しかも、上記ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの脚部が載置される可動フロア10の少なくとも角度を調整可能な可動フロア調整機構30を設けたものである。
この構成によれば、ペダル位置調整手段42,42Bによるペダル9,51の操作角度の調整に加えて、可動フロア調整機構30によりペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの脚部(踵参照)が載置される可動フロア10の角度が調整されるので、ペダル9,51を操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向のさらなる最適化が達成できる。
なお、実施例で示したように、可動フロア10の角度および上下位置を可変すべく構成すると、可動フロア10の上下動時にペダル9,51と可動フロア10との成す角度をほぼ一定に保つことができ、靴の大きさや踵の長さが多少変化しても、適切な位置でペダル9,51が踏めて、ばらつきを吸収することができる。
また、上記運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)は、シート位置調整手段17とぺダル位置調整手段42,42Bと可動フロア調整機構30とを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成したものである。
上述の所定関係は、シート4が下部から斜め上方前部に移動する時、ペダル9,51はその回転センタ8を中心として乗員に近づく方向に回動し、シート4が上部から斜め下方後部に移動する時、ペダル9,51はその回転センタ8を中心として乗員から遠ざかる方向へ回動し、しかも可動フロア調整機構30による可動フロア10の角度は、ペダル9,51の何れの位置h,i,jにおいても該ペダル9,51と可動フロア10との成す角θ,φ(図3参照)が一定となる関係に設定している。
この構成によれば、シート位置調整手段17と、ペダル位置調整手段42,42Bと、可動フロア調整機構30とをそれぞれ別々に調整しなくても、これら各手段が連動しているので、運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)のみを操作すればよく、操作性の向上を図ることができる。
さらに、上記シート位置調整手段17によりシート4が下方から上方に移動する時、上記ペダル位置調整手段42,42Bによりペダル9,51が乗員に近づく方向に移動されるものである。
この構成によれば、シート4とペダル9,51との双方が体格の大きい乗員L、体格の標準の乗員M、体格の小さい乗員Sにそれぞれ適合するように移動調整されるので、乗員の体格がそれぞれ異なっても運転姿勢の改善と、前方視界の確保と、ペダル操作時の乗員の脚部の最適化とが達成できる。
特に、この実施例においては、体格が小さい乗員Sの場合にはヒップポイントP3が高くなり、充分な前方視界が確保できるのは勿論、ヒップポイントP3における着座状態の乗員Sはペダル9,51を上から下に適切に踏み下ろす方向にペダル操作ができ、体格が大きい乗員Lの場合にはヒップポイントP1が低くなり、このヒップポイントP1における着座状態の乗員Lはペダル9,51を車両前方方向に適切に押し込む方向にペダル操作ができ、ヒップポイントP3,P2,P1の高低により乗員S,M,Lの脚部の角度が図1に示すように若干変化するが、これら乗員S,M,Lの脚部の角度とペダル操作方向との最適化を図ることができて、ペダルセンタを踏むことができる等、ペダル操作性が向上するものである。
図14、図15、図16は上述の車両の運転姿勢調整装置により同じ体格の前席乗員Xがスポーツモード、セダンモード、RVモード(リクリエーショナル・ビータル・モード)を選定した場合を示し、シートクッション1およびアクセルペダル9をそれぞれ位置a,hに選定すると図14に示すように、スポーツモード態様と成すことができ、それぞれ位置b,iに選定すると図15に示すように、セダンモード態様と成すことができ、それぞれ位置c,jに選定すると図16に示すように、RVモード態様と成すことができ、特に図16に示す状態を選定した場合には後席乗員Yの充分広い足元スペースを確保することができ、またリヤ空間の有効活用も図れる。
図17〜図20は車両の運転姿勢調整装置の他の実施例を示し、先の実施例においてはシート位置調整手段17におけるギヤボックス22内のピニオン26を、爪車24に連動されたレバー23により手動操作すべく構成したが、図17〜図20で示すこの実施例においてはピニオン26をモータ60で駆動すべく構成すると共に、シートフレーム16にはスイッチボックス61を設け、このスイッチボックス61にモータ60を正方向に回転させる第1スイッチ62と、モータ60を逆方向に回転させる第2スイッチ63とを取付けたものである。
換言すれば、モータ正逆用の第1および第2の各スイッチ62,63とフレキシブルシャフト29,29A,29Bとによって、シート位置調整手段17、可動フロア調整機構30、ペダル位置調整手段42,42Bを操作可能な運転姿勢調整操作手段を構成したものである。
このように運転姿勢調整操作手段を電動タイプに構成しても、先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図17、図18、図19、図20において図4、図5、図6、図7と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図21〜図26は可動フロア調整機構の他の実施例を示すものである。
図21に示す可動フロア調整機構64は、可動フロア10の下面にネジ孔65aを有する複数のガイド筒65を固定し、上述のネジ孔65aに螺合させた複数のスクリュ66(ネジ軸)の下部に従動ベベルギヤ67を嵌合する一方、フレキシブルシャフト29の所定箇所には、これら従動ベベルギヤ67に噛合する原動ベベルギヤ68を取付け、フレキシブルシャフト29の回転時に、各要素68,67,66,65a,65を介して、可動フロア10を上下動すべく構成したものである。
この図21に示す可動フロア調整機構64においては、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの踵が上載される可動フロア10を水平方向に上下動させることができる。
図22に示す可動フロア調整機構69は、可動フロア10の下面に支持ブラケット70,70を取付ける一方、フロアパネル7側には支持部材71を設けて、X字状に組合わせた2つのリンク72,73の両端部を、支持ブラケット70および支持部材71のそれぞれの長孔70a,71aに対してピン連結し、フレキシブルシャフト29を2つのリンク72,73の交差部に配設し、このフレキシブルシャフト29の回転力を2つのリンク72,73のうちの一方のリンク72にのみ動力伝達すべく構成し、このフレキシブルシャフト29の回転時に、各リンク72,73を介して可動フロア10を上下動すべく構成したものである。
この図22に示す可動フロア調整機構69においては、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの踵が上載される可動フロア10を水平方向に上下動させることができる。
図23に示す可動フロア調整機構74は、可動フロア10の下面に複数のラック部材75,75を固定する一方、これら各ラック部材75,75と対応するフレキシブルシャフト29の所定箇所には、ラック部材75,75に噛合するピニオン76,76またはウオームを取付けて、フレキシブルシャフト29の回転時に、ラック&ピニオン機構を介して可動フロア10を上下動すべく構成したものである。
この図23に示す可動フロア調整機構74においては、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの踵が上載される可動フロア10を水平方向に上下動させることができる。
図24〜図26に示す可動フロア調整機構77は、移動可能な可動フロア10の下面前後に支持ブラケット78,79を取付ける一方、固定構造のフロアパネル7側には支持部材80を固定して、支持部材80の前部と、可動フロア10の後部のブラケット79における長孔79aとの間にリンク81をピン連結し、支持部材80後部の長孔80aと、可動フロア10側の前部のブラケット78との間に別のリンク82をピン連結している。
そして、上述の2つの各リンク81,82をX字状に組合わせた交差部にフレキシブルシャフト29を配設するが、交差部とリンク81,82前端との間が、交差部とリンク81,82後端との間よりも短くなるように設定している。
また、上述の交差部に配設したフレキシブルシャフト29の回転力を2つのリンク81,82のうちの一方のリンク81にのみ動力伝達すべく構成し、このフレキシブルシャフト29の回転時に、各リンク81,82を介して可動フロア10を図24、図25、図26に示す各位置d,f,gに上下動すべく構成したものである。
この図24〜図26に示す可動フロア調整機構77においては、ペダル9,51を操作する乗員L,M,Sの踵が上載される可動フロア10を図3で示したように上下位置調整および角度調整することができる。つまり図24に示す低位置dにおいては可動フロア10は前高後低状に傾斜し、図25示す中間位置fにおいては可動フロア10はほぼ水平状となり、図26に示す高位置gにおいては可動フロア10は前低後高状に傾斜する。なお、図24〜図26において矢印Fは車両前方を示すものである。
図27は車両の運転姿勢調整装置のさらに他の実施例を示し、図4、図17で示した先の各実施例においては、シート位置調整手段17と可動フロア調整機構30とペダル位置調整手段42,42Bとをそれぞれ連動させて調整操作するように構成したが、図27に示すこの実施例においては、シート位置調整手段17とペダル位置調整手段42,42Bとをそれぞれ連動させて調整操作すべく構成したものである。
すなわち、図27に示す実施例のものは、乗員L,M,Sの運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、乗員L,M,Sが着座するシート4の少なくとも座面の角度を調整可能なシート位置調整手段17と、乗員L,M,Sの脚部によって操作されるペダル9,51の操作角度を調整可能なペダル位置調整手段42,42Bとを備え、上記シート位置調整手段17と上記ペダル位置調整手段42,42Bとを操作可能な運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)を備えたものである。
この構成によれば、シート位置調整手段17は乗員L,M,Sが着座するシート4の少なくとも座面の角度を調整し、ペダル位置調整手段42,42Bは乗員L,M,Sの脚部によって操作されるペダル9,51の操作角度を調整し、運転姿勢調整操作手段(レバー23,フレキシブルシャフト29,29A,29B参照)はシート位置調整手段17とペダル位置調整手段42,42Bとの両手段を操作する。
乗員L,M,Sの体格の差は、特に上腿と下腿との合計長さの差(つまり、下肢の長さの差)が大きく、シート4に着座した乗員L,M,Sの上腿と下腿との開角は乗員の体格の差により異なり、乗員が足関節を支点として足を上方に曲げた状態からペダル踏面を踏み込み操作する方向も、乗員の体格の差によって異なってくるが、上述のシート位置調整手段17でシート4の着座面の角度が調整され、上述のペダル位置調整手段42,42Bでペダル9,51の操作角度が調整され、これら両要素(シートの座面の角度と、ペダル9,51の操作角度)が乗員L,M,Sの体格に適合するように調整されるので、ペダル9,51を操作する乗員の脚部角度とペダル操作方向の最適化を図ることができて、乗員L,M,Sの体格の差異に関係なく適切なペダル操作ができる。
この図27に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図27において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の乗員の脚部が載置されるフロアは、実施例の可動フロア10に対応し、以下同様に、
フロアパネル位置調整手段は、可動フロア調整機構30に対応し、
運転姿勢調整操作手段は、レバー23、フレキシブルシャフト29,29A,29B、第1スイッチ62、第2スイッチ63に対応し、
ペダルは、アクセルペダル9または/およびブレーキペダル51に対応するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上述の実施例の構成をアクセルペダル、ブレーキペダルおよびクラッチペダルを備えたメカニカルトランスミッション方式の車両に適用してもよいころは勿論である。
本発明の車両の運転姿勢調整装置を示す側面図。 シート位置調整手段によるシートの調整を示す側面図。 可動フロアとペダルの連動調整を示す側面図。 車両の運転姿勢調整装置の具体的構造を示す側面図。 シートの低位置を示す側面図。 シートの中間位置を示す側面図。 シートの高位置を示す側面図。 可動フロアの低位置を示す側面図。 可動フロアの中間位置を示す側面図。 可動フロアの高位置を示す側面図。 ペダル位置調整手段を示す斜視図。 図11の要部断面図。 フレキシブルシャフトによる両ペダルの位置調整構造を示す系統図。 スポーツモード態様の説明図。 セダンモード態様の説明図。 RVモード態様の説明図。 車両の運転姿勢調整装置の他の実施例を示す側面図。 シートの低位置を示す側面図。 シートの中間位置を示す側面図。 シートの高位置を示す側面図。 可動フロア調整機構の他の実施例を示す説明図。 可動フロア調整機構のさらに他の実施例を示す説明図。 可動フロア調整機構のさらに他の実施例を示す説明図。 可動フロア調整機構のさらに他の実施例を示す側面図。 可動フロアの中間位置を示す側面図。 可動フロアの高位置を示す側面図。 車両の運転姿勢調整装置のさらに他の実施例を示す側面図。 従来の車両の問題点を示す側面図。 従来の車両のシート調整を示す側面図。 従来の車両の運転姿勢調整装置を示す側面図。
4…シート
9、51…ペダル
10…可動フロア
17…シート位置調整手段
23…レバー(運転姿勢調整操作手段)
29、29A、29B…フレキシブルシャフト(運転姿勢調整操作手段)
30…可動フロア調整機構(フロアパネル位置調整手段)
42、42B…ペダル位置調整手段
62、63…スイッチ(運転姿勢調整操作手段)
64、69、74、77…可動フロア調整機構(フロアパネル位置調整手段)

Claims (3)

  1. 乗員の運転姿勢を調整する車両の運転姿勢調整装置であって、
    乗員が着座するシートの座面の角度を、該シートが前方かつ上方に移動するに伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整するシート位置調整手段と、
    乗員の脚部によって操作されるペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整するペダル位置調整手段とを備え、
    上記シートの座面の角度が、該シートの前方かつ上方への移動に伴って前高後低状態から水平状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員に近づく方向へ移動して調整すると共に、
    上記シートの座面の角度が、該シートの後方かつ下方への移動に伴って水平状態から前高後低状態に近づく方向に調整される際に、上記ペダルの操作角度を、該ペダルの回転センタを中心として順次乗員より遠ざかる方向へ移動して調整するように、上記シート位置調整手段と上記ペダル位置調整手段とを連動して操作可能な運転姿勢調整操作手段を備えた
    車両の運転姿勢調整装置。
  2. 上記ペダルを操作する乗員の脚部が載置されるフロアパネルの少なくとも角度を調整可能なフロア位置調整手段を設けた
    請求項1記載の車両の運転姿勢調整装置。
  3. 上記運転姿勢調整操作手段は、シート位置調整手段とペダル位置調整手段と、フロアパネル位置調整手段とを所定の関係で連動させて調整操作すべく構成した請求項2記載の車両の運転姿勢調整装置。
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