JP4337150B2 - 受信装置および受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置および受信方法に関し、特に、例えば、分散型データベースにおける多数のデータベースへのデータの配信を行う場合や、IP(Internet Protocol)マルチキャストによりデータを配信する場合、その他データを不特定多数に配信する場合などに用いて好適な受信装置および受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
データの配信手法としては、種々の手法が提案されているが、例えば、現在のインターネット上においては、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のようなTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を基本とするプロトコルが採用されている。TCP/IPでは、データの配信を受ける受信側から、データの送信側に対して、発呼が行われ、さらに、データの送受信を行うごとに、送信側と受信側との間で、コネクションが確立されるので、信頼性の高いデータの配信を行うことができる。しかしながら、その反面、送信側やネットワークの負荷が大きくなり、効率的なデータ配信を行うことが困難になる場合があった。
【0003】
即ち、データの提供を受ける端末が増大し、データを提供するサーバへのアクセスが集中すると、サーバやネットワークに多大な負荷がかかり、データを要求しても、そのデータを得るまでに、多大な時間を要することがあった。
【0004】
そこで、データの配信を、例えば、広い地域に亘って、一斉同報が可能な衛星回線やCATV網などを用いて行う方法が提案されている。この場合、端末の増加によって、サーバやネットワークに対する負荷が影響を受けることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、衛星回線などを用いて、データの配信を行う場合、受信側では、所望のデータが、どのチャンネル(衛星回線であれば、どのトランスポンダの、どの周波数帯域か)で、さらには、いつ放送されてくるか分からないため、常時、すべてのチャンネルを監視している必要があり、受信側の負担が大になる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、受信側の負担の増加を抑えつつ、効率的なデータ配信を行うことができるようにするものである。
【0009】
請求項に記載の受信装置は、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データを受信する受信手段と、受信手段によって受信されたコンテンツを記憶する記憶手段と、受信手段によって受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出する検出手段と、検出手段によってバージョン情報の更新が検出された場合、受信手段によって新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶手段に記憶されているコンテンツを、更新コンテンツに更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項に記載の受信方法は、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データを受信し、受信されたコンテンツを記憶し、受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出し、バージョン情報の更新が検出された場合、新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶されている前記コンテンツを、前記更新コンテンツに更新することを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の受信装置においては、受信手段は、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データを受信し、記憶手段は、受信手段によって受信されたコンテンツを記憶し、検出手段は、受信手段によって受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出し、更新手段は、検出手段によってバージョン情報の更新が検出された場合、受信手段によって新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶手段に記憶されているコンテンツを、更新コンテンツに更新するようになされている。
【0016】
請求項に記載の受信方法においては、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データを受信し、受信されたコンテンツを記憶し、受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出し、バージョン情報の更新が検出された場合、新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶されているコンテンツを、更新コンテンツに更新するようになされている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0021】
即ち、請求項に記載の受信装置は、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データを受信する受信手段(例えば、図9に示す受信部21など)と、受信手段によって受信されたコンテンツを記憶する記憶手段(例えば、図9に示すデータベース23など)と、受信手段によって受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出する検出手段(例えば、図9に示す選択部22など)と、検出手段によってバージョン情報の更新が検出された場合、受信手段によって新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶手段に記憶されているコンテンツを、更新コンテンツに更新する更新手段(例えば、図9に示す要求部25など)とを備えることを特徴とする。
【0023】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0024】
図1は、本発明を適用したデータ配信システム(本明細書中において、システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構成例を示している。
【0025】
情報提供者A乃至Cは、各種のデータが記憶されたデータベース1a乃至1cを有している。なお、データベース1a乃至1cには、例えば、交通情報、天気情報、株価情報その他のリアルタイムで変化するデータや、そのようにリアルタイムでは変化しないもの、さらには、テキストデータ、画像データ、音声データ、コンピュータプログラムなどのあらゆるもの(ポイントキャストによって提供されるフォーマットのデータや、WWW(World Wide Web)で提供されるホームページを構成するデータなども含む)を記憶させることができるようになされている。ここで、例えば、交通情報や、天気情報などのひとまとまりの情報(例えば、1のファイル)を、以下、適宜、コンテンツ(contents)またはオブジェクト(object)という。
【0026】
データベース1a乃至1cに記憶されたオブジェクト(コンテンツ)が更新されると、即ち、データベース1a乃至1cに記憶されたオブジェクトが変更されたり、また、そこにオブジェクトが新規に登録されたり、あるいは、そこに記憶されているオブジェクトが削除されると、その更新を行うための更新オブジェクト情報が、放送局を構成するサーバ2に送信され、サーバ2では、その更新オブジェクト情報に基づいて、データベース3が更新される。
【0027】
ここで、更新オブジェクト情報としては、オブジェクトが変更された場合は、例えば、その変更後のオブジェクトが、新規のオブジェクトが登録された場合は、例えば、その新規のオブジェクトが、オブジェクトが削除された場合は、例えば、そのオブジェクトの削除指令が、それぞれデータベース1a乃至1cからサーバ2に対して送信される。なお、この場合、更新オブジェクト情報は、オブジェクトが変更されたときには、その変更後のオブジェクトに等しく、また、新規のオブジェクトが登録されたときには、その新規のオブジェクトに等しい。
【0028】
サーバ2は、更新オブジェクト情報に基づき、データベース3の登録内容を更新すると、その更新オブジェクト情報を、例えば、アナログ公衆網や、ISDN(Integrated Services Digital Network)、インターネット、その他の、少なくとも双方向通信が可能なネットワークである通信ネットワーク6や専用線などを介してミラーサーバ7に送信する。ミラーサーバ7は、サーバ2からの更新オブジェクト情報を受信し、その更新オブジェクト情報に基づいて、データベース8を更新する。従って、データベース3と8との登録内容は、常時、同一になるようになされている。
【0029】
さらに、サーバ2は、データベース3の登録内容を更新すると、更新オブジェクト情報に、その更新オブジェクト情報によって更新されるオブジェクトを識別するための識別子を付加したデータ(以下、適宜、サブジェクト(subject)という)(更新データ)を生成する。即ち、データベース3に記憶されたオブジェクトには、各オブジェクトを識別するための識別子が対応付けられており、更新オブジェクト情報によって更新されるオブジェクトの識別子が、更新オブジェクト情報に付加されることで、サブジェクトが生成される。
【0030】
また、サーバ2では、サブジェクトを取得するためのデータも生成される。即ち、サブジェクトは、後述するように、サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信される場合があり、この場合、サブジェクトを取得するには、サブジェクトが放送される時刻やチャンネルなどが必要となる。また、サブジェクトは、後述するように、URL(Uniform Resorce Locator)などと対応付けられ、サーバ2やミラーサーバ7で管理される場合があり、この場合、サブジェクトを取得するには、そのURLが必要となる。そこで、サーバ2では、このような情報が、サブジェクトを取得するためのデータとして生成される。
【0031】
さらに、サーバ2は、サブジェクトを取得するためのデータに、そのデータに基づいて取得されるサブジェクトによって更新されるオブジェクトの識別子を付加したデータ(以下、適宜、イベント(event)という)(報知データ)を生成する。ここで、サブジェクトの生成は、オブジェクトの更新が生じることにより行われるから、そのようなサブジェクトを取得するためのイベントは、サブジェクトを取得するためのデータであると同時に、オブジェクトの更新を報知するデータであるということができる。
【0032】
サーバ2において、サブジェクトと、そのサブジェクトの取得するためのイベントが生成されると、これらは、所定の送信スケジュールにしたがい、例えば、衛星回線や、CATV網、地上波、その他の、少なくとも、多数のユーザに一斉同報が可能な一方向(双方向でもよい)のネットワークである放送ネットワーク4を介して、例えば、IRD(Integrated Receiver and Decoder)やSTB(Set Top Box)などでなる受信端末5に対して送信される。
【0033】
即ち、サブジェクトが生成され、その取得のためのイベント(そのサブジェクトと同一の識別子が付加されたイベント)が生成されると、基本的には、まず最初に、イベントが、放送ネットワーク4を介して送信される。さらに、このようにして送信されたイベントの中に、サブジェクトの放送時刻やチャンネルなどが記述されたものがある場合には、その放送時刻に、そのチャンネルで、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して送信される。
【0034】
ここで、サーバ2においては、例えば、サブジェクトの送信スケジュールがたてられ(放送時刻および放送チャンネルなどが決められ)、その送信スケジュールにしたがって、イベントに、そのサブジェクトの放送時刻や放送チャンネルなどが記述される。そして、そのイベントの送信スケジュールがたてられる。
【0035】
また、サブジェクトが、例えば、URLに対応付けられ、サーバ2やミラーサーバ7の管理下におかれる場合には、そのURLを含むイベントが生成され、放送ネットワーク4を介して送信される。即ち、サブジェクトがサーバ2またはミラーサーバ7の管理下におかれる場合には、それぞれ、サーバ2またはミラーサーバ7のIPアドレスをドメイン名として有するURLを含むイベントが生成されて送信される。
【0036】
以上のようにして放送ネットワーク4を介して送信(配信)されてくるイベントは、ユーザの受信端末5で受信される。受信端末5では、受信したイベントのうち、ユーザが所望するオブジェクトについてのものが選択され、その選択されたイベントに基づいて、サブジェクトが取得される。
【0037】
即ち、例えば、イベントに、サブジェクトの放送時刻やチャンネルが含まれている場合には、サーバ2において、上述したように、その放送時刻に、そのチャンネルで、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して送信されてくるから、受信端末5では、そのようにして送信されてくるサブジェクトが受信される。
【0038】
また、例えば、イベントに、サブジェクトに対応付けられたURLが含まれている場合には、受信端末5は、そのURLのドメイン名に対応するサーバに対して、通信ネットワーク6を介してアクセスし、サブジェクトを要求して受信する。
【0039】
具体的には、イベントに含まれるURLのドメイン名に対応するサーバが、例えば、サーバ2であれば、サブジェクトは、サーバ2の管理下におかれているから、受信端末5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ2にアクセスし、サブジェクトを取得する。
【0040】
また、イベントに含まれるURLのドメイン名に対応するサーバが、例えば、ミラーサーバ7であれば、サブジェクトは、ミラーサーバ7の管理下におかれているから、受信端末5は、通信ネットワーク6を介して、ミラーサーバ7にアクセスし、サブジェクトを取得する。
【0041】
受信端末5は、以上のようにしてサブジェクトを取得した後、そのサブジェクトに基づいて、自身が記憶しているオブジェクトを更新する。
【0042】
なお、サブジェクトは、サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信されるとともに、サーバ2やミラーサーバ7の管理下にもおかれることがある。さらに、図1の実施の形態では、1のミラーサーバ7だけを図示してあるが、ミラーサーバ7と同様の処理を行うミラーサーバは、通信ネットワーク6上に複数台設けることができ、この場合、サブジェクトは、その複数のミラーサーバの管理下におくこともできる。また、サブジェクトは、サーバ2から放送ネットワーク4を介して、あるチャンネルの、ある時刻においてだけ送信されるのではなく、複数のチャンネルや複数の時刻に送信される場合もある。
【0043】
このように、あるサブジェクトを取得する方法が複数ある場合には、イベントには、その複数の方法それぞれについての情報(放送時刻や、放送チャンネル、URLなど)が含められるが、このうちのいずれの方法によってサブジェクトを取得するかは、受信端末5において決定される。即ち、例えば、イベントに、放送ネットワーク4を介してサブジェクトを送信する時刻が複数含まれている場合には、受信端末5では、例えば、現在時刻に最も近い時刻に放送されてくるサブジェクトが受信されることで、サブジェクトが取得される。また、例えば、イベントに、複数のURLが含まれている場合には、受信端末5から最も近い位置にあるサーバのものが選択され、そのサーバに対して、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトの要求が行われることにより、サブジェクトが取得される。さらに、例えば、イベントに、放送ネットワーク4を介してサブジェクトを送信する時刻と、URLとが含まれている場合において、例えば、放送ネットワーク4の回線状態が悪いとき(S/N(Signal/Noise)が低いときなど)には、URLに基づき、上述したようにして、サブジェクトが取得される。また、その他、いずれの方法によってサブジェクトを取得するかは、受信端末5のユーザの操作などに基づいて決定するようにすることもできる。
【0044】
以上のようなデータ配信システムによれば、サブジェクトの取得方法が記述されたイベントが、放送ネットワーク4を介して配信され、受信端末5において、そのイベントに基づき、サブジェクトが取得され、オブジェクトの更新が行われるので、受信端末5の負荷の増大を抑えつつ、効率的なデータ配信を行うことができる。
【0045】
即ち、一般に、オブジェクトの更新(特に、オブジェクトの変更と新規登録)のための更新オブジェクト情報を含むサブジェクトのデータ量は多く、さらに、サブジェクトは、オブジェクトの更新に対応して生成されるため、いつ発生するか分からない。従って、そのような不定期に発生し、かつデータ量の多いサブジェクトだけを、なるべく早期に、放送ネットワーク4を介して送信するとすれば、サーバ2は、現時点において空いているチャンネルを使用して、サブジェクトを送信する必要がある。しかしながら、この場合、受信端末5では、いつ、どのチャンネルで送信されてくるか分からないサブジェクトを待つ必要があり、負担が大になる。
【0046】
これに対して、イベントは、サブジェクトの取得方法の記述を含むものであるから、一般に、そのデータ量は、更新オブジェクト情報を含むサブジェクトよりも、はるかに少なく、このため、例えば、ある狭帯域のチャンネルの、さらには、決まった時間において送信することが可能である。従って、この場合、受信端末5では、そのチャンネルにおいて(さらには、決まった時間に送信されてくる)イベントを受信すれば良く、その負荷は、サブジェクトの送信を待つ場合に比較して、はるかに小さくなる。
【0047】
さらに、本実施の形態では、イベントが、広い地域に亘って一斉同報が可能な放送ネットワーク4を介して送信されるため、受信端末5の数の増加が、サーバ2や放送ネットワーク4の負荷に影響を与えることもない。
【0048】
そして、本実施の形態では、サブジェクトは、通信ネットワーク6を介して提供されるだけでなく、放送ネットワーク4を介しても提供されるので、サブジェクトの取得のために、サーバ2やミラーサーバ7にアクセスが集中することはほとんどなく、従って、サブジェクトの効率的な配信が可能となる。
【0049】
なお、放送ネットワーク4と通信ネットワーク6とは、物理的に別々のネットワークである必要はない。即ち、放送ネットワーク4を、例えば、CATV網で構成する場合においては、そのCATV網は通信ネットワーク6として利用することも可能である。また、放送ネットワーク4によるデータの配信を、例えば、インターネットなどを利用したIP(Internet Protocol)マルチキャストで行う場合においては、通信ネットワーク6は、そのインターネットで構成することも可能である。
【0050】
さらに、サーバ2からの受信端末5へのデータ(イベントおよびサブジェクト)の送信は、例えば、スクランブルをかけて行い、これにより、特定のユーザ(受信契約を結んだユーザ)のみ、データの受信が可能なようにすることも可能である。
【0051】
次に、図2は、図1のサーバ2の構成例を示している。
【0052】
通信制御部11は、例えば、モデムや、TA(Terminal Adapter)などで構成され、通信ネットワーク6を介しての通信を制御するようになされている。資源割当部12は、放送ネットワーク4を介してのデータの送信のための資源割当を行うようになされている。即ち、資源割当部12は、登録部15からのオブジェクトの更新の知らせを受け、その更新に伴い、イベントおよびサブジェクトを、放送ネットワーク4を介して送信するための資源の割当(例えば、イベントおよびオブジェクトの送信チャンネルや、送信時刻(時間)、データレート、送信回数(送信頻度)などの決定)を行うようになされている。資源割当部12によるイベントおよびサブジェクトの送信のための資源の割当結果は、データ構成部17および伝送部18に供給されるようになされている。
【0053】
データ検索部13は、通信ネットワーク6を介して受信端末5から送信されているサブジェクトの要求を、通信制御部11から受信し、そのサブジェクトを構成する更新オブジェクト情報を、データベース3から検索する。そして、データ検索部13は、後述するデータ構成部17と同様にして、サブジェクトを構成し、通信制御部11に供給するようになされている。複製管理部14は、ミラーサーバ7(さらには、通信ネットワーク6上の、図示せぬミラーサーバ)を特定するための情報を管理している。即ち、複製管理部14は、例えば、通信ネットワーク4がインターネットである場合には、ミラーサーバ7のIPアドレスを記憶している。そして、複製管理部14は、登録部15からのオブジェクトの更新の知らせを受けると、その更新のための更新オブジェクト情報を、データベース3から読み出し、通信制御部11を制御することで、その更新オブジェクト情報を、例えば、ミラーサーバ7その他の自身が管理しているIPアドレスの、通信ネットワーク6上のサーバに送信するようになされている。なお、複製管理部14は、自身が管理している情報を、必要に応じて、データ構成部17に供給するようにもなされている。
【0054】
登録部15は、情報提供者A乃至Cのデータベース1a乃至1cから供給される更新オブジェクト情報を受信し、その更新オブジェクト情報に基づいて、オブジェクト(データベース3)を更新するようになされている。即ち、情報提供者A乃至Cのデータベース1a乃至1cからは、更新オブジェクト情報とともに、その更新オブジェクト情報によって更新されるオブジェクトの識別子も供給されるようになされている。登録部15は、この更新オブジェクト情報および識別子を受信し、その識別子に対応するオブジェクトを、データベース3から検索する。さらに、登録部15は、そのようにして検索したオブジェクトを、更新オブジェクト情報に基づいて更新し、その後、オブジェクトを更新した旨を、資源割当部12、複製管理部14、およびデータ構成部17に出力する。なお、登録部15は、データベース1a乃至1cからの更新オブジェクト情報および識別子も、データベース3に登録するようになされている。
【0055】
データ構成部17は、登録部15からオブジェクトを更新した旨を受信すると、その更新がなされたオブジェクトについての更新オブジェクト情報を、データベース3から読み出し、その更新オブジェクト情報が配置されたサブジェクトを生成して、伝送部18に出力するようになされている。さらに、データ構成部17は、そのサブジェクトを取得するためのイベントも生成し、伝送部18に出力するようになされている。なお、データ構成部17において、イベントの生成は、資源割当部12による資源の割当結果や、複製管理部14から供給される情報を用いて行われるようになされている。即ち、データ構成部17は、サブジェクトが送信されるチャンネルや時刻、データレート、さらには、それを管理するサーバに関する情報その他を、資源割当部12による資源の割当結果や、複製管理部14からの情報から認識し、イベントに含めるようになされている。
【0056】
伝送部18は、データ構成部17からのイベントやサブジェクトを、資源割当部12の資源の割当結果にしたがって、即ち、例えば、所定のチャンネルで、所定の時刻に、所定のデータレートなどで、放送ネットワーク4を介して送信するようになされている。
【0057】
次に、図3は、図1のミラーサーバ7の構成例を示している。なお、図中、図2のサーバ2における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、ミラーサーバ7は、資源割当部12、複製管理部14、データ構成部17、および伝送部18が設けられていない他は、基本的に、サーバ2と同様に構成されている。なお、ミラーサーバ7を構成する登録部15には、サーバ2を構成する複製管理部14が、通信制御部11を制御することにより、通信ネットワーク6などを介して送信されてくる更新オブジェクト情報が供給されるようになされている。
【0058】
以上のように構成されるサーバ2では、データベース3にデータを登録(データベースの登録内容を更新)する登録処理、サブジェクトおよびイベントを生成し、放送ネットワーク4を介して伝送するデータ伝送処理、および受信端末5から通信ネットワーク6を介してサブジェクトの要求があった場合に、そのサブジェクトを通信ネットワーク6を介して送信する要求データ送信処理などが行われ、また、ミラーサーバ7では、登録処理および要求データ送信処理などが行われるようになされている。
【0059】
まず、図4のフローチャートを参照して、サーバ2が行う登録処理について説明する。
【0060】
登録処理では、まず最初に、ステップS1において、情報提供者A乃至Cのデータベース1a乃至1cのうちのいずれかから更新オブジェクト情報と識別子が配信されてきたか否かが、登録部15によって判定され、配信されてきていないと判定された場合、ステップS1に戻る。また、ステップS1において、更新オブジェクト情報および識別子が配信されてきたと判定された場合、ステップS2に進み、登録部15は、例えば、その更新オブジェクト情報に、その識別子を付加し、データベース3に登録する。
【0061】
ここで、データベース1a乃至1cからは、更新オブジェクト情報と識別子とが、例えば、図5に示すようなフォーマットで供給されるようになされている。
【0062】
識別子は、ここでは、例えば、交通情報や、天気情報、株価情報、さらには、それらの情報を構成する構成要素などのオブジェクトの種類ごとにあらかじめ割り当てられているユニークなID(Identifier)、およびオブジェクトの新しさを示すバージョン情報などからなる。バージョン情報は、例えば、オブジェクトが更新されるごとに1ずつインクリメントされる整数値などが用いられるようになされており、従って、同一のIDが付加されているオブジェクトについては、そのバージョン情報を比較することで、最新のオブジェクトを認識することができる。
【0063】
なお、IDおよびバージョン情報は、ここでは、例えば、ともに固定長とされている。
【0064】
登録部15は、データベース1a乃至1cから配信されてきた更新オブジェクト情報に、同じくデータベース1a乃至1cから配信されてきた識別子を付加する(対応付ける)と、さらに、ステップS2において、その識別子を構成するIDと同一のIDを有する識別子が付加されているオブジェクトを、データベース3から検索し、更新オブジェクト情報に基づいて更新する。そして、登録部15は、その更新したオブジェクトに付加されている識別子のバージョン情報を、例えば、1だけインクリメントする。
【0065】
その後、登録部15は、ステップS3において、オブジェクトが更新された旨を、資源割当部12、複製管理部14、およびデータ構成部17に出力し、ステップS1に戻る。
【0066】
以上のようにして供給されるオブジェクトが更新された旨を受信した複製管理部14では、ステップS2でデータベース3に登録された更新オブジェクト情報およびそれに付加されている識別子が読み出され、自身が管理しているサーバ、即ち、ここでは、例えば、ミラーサーバ7に対し、通信ネットワーク6を介して送信される。また、複製管理部14は、更新オブジェクト情報および識別子を送信したサーバを特定するための特定情報、即ち、ここでは、例えば、ミラーサーバ7のIPアドレスを、データ構成部17に出力する。
【0067】
なお、ミラーサーバ7では、図3のステップS1乃至S3のうちのステップS3を除いた処理が、登録処理として行われる。即ち、ミラーサーバ7では、ステップS1において、サーバ2から更新オブジェクト情報と識別子が配信されてきたか否かが、登録部15によって判定され、配信されてきていないと判定された場合、ステップS1に戻る。また、ステップS1において、更新オブジェクト情報および識別子が配信されてきたと判定された場合、ステップS2に進み、ミラーサーバ7の登録部15は、更新オブジェクト情報に、識別子を付加し、データベース8に登録する。さらに、ミラーサーバ7の登録部15は、ステップS2において、サーバ2から受信した識別子を構成するIDと同一のIDを有する識別子が付加されているオブジェクトを、データベース8から検索し、そのオブジェクトを、サーバ2から受信した更新オブジェクト情報に基づいて更新する。そして、ミラーサーバ7の登録部15は、その更新したオブジェクトに付加されている識別子のバージョン情報を、1だけインクリメントし、ステップS3をスキップして、ステップS1に戻る。
【0068】
サーバ2において、上述したような登録処理が行われることにより、そのステップS3において登録部15が出力するオブジェクトが更新された旨は、複製管理部14に供給される他、資源割当部12およびデータ構成部17にも供給される。
【0069】
資源割当部12は、オブジェクトが更新された旨を受信すると、その更新に関するイベントおよびサブジェクトを、放送ネットワーク4を介して送信するための資源の割当を行い、その割当結果を、データ構成部17および伝送部18に出力する。データ構成部17は、オブジェクトが更新された旨を受信すると、その更新がなされたオブジェクトについての更新オブジェクト情報を、データベース3から読み出し、サブジェクトを生成して、伝送部18に出力する。さらに、データ構成部17は、そのサブジェクトを取得するためのイベントを、資源割当部12の資源割当結果や、複製管理部14からの情報(例えば、上述したように、ミラーサーバ7のIPアドレス)を用いて生成し、伝送部18に出力する。そして、伝送部18では、データ構成部17からのイベントやサブジェクトが、資源割当部12の資源の割当結果にしたがって、放送ネットワーク4を介して送信される。即ち、資源割当部12、データ構成部17、および伝送部18では、図6に示すようなデータ伝送処理が行われる。
【0070】
即ち、データ伝送処理では、まず最初に、ステップS11において、資源割当処理が行われる。具体的には、ステップS11では、資源割当部12において、オブジェクトが更新された旨を受信すると、その更新に関するイベントおよびオブジェクトを、放送ネットワーク4を介して送信するための放送チャンネルや、放送時刻、データレート、送信回数などを決定する。これらの資源割当結果は、データ構成部17および伝送部18に供給される。
【0071】
そして、ステップS12において、データ構成部17は、イベントおよびサブジェクトを生成する。即ち、データ構成部17は、データベース3から、オブジェクトの更新に用いられた更新オブジェクト情報と、それに付加されている識別子とを読み出し、例えば、図7(A)に示すようなサブジェクトを構成する。なお、図7(A)においては(同図(B)においても同様)、バージョン情報の直後に、判別フラグが配置されているが、この判別フラグは、データがサブジェクトか、またはイベントであるかを表す。
【0072】
また、データ構成部17は、サブジェクトについて、そのサブジェクトに付加されている識別子と同一の識別子を付加した、例えば、図7(B)に示すようなイベントを構成する。即ち、イベントは、サブジェクトに付加されている識別子と同一の識別子に、判別フラグ、放送スケジュール情報、およびサーバアクセス情報を順次配置して構成される。
【0073】
放送スケジュール情報は、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して放送される場合に、それを受信するのに必要な情報で、これには、資源割当部12からの資源割当結果であるサブジェクトの放送チャンネル、放送時刻(時間)、データレート、送信回数などが含まれる。従って、イベントを構成する放送スケジュール情報を参照することで、そのイベントを構成する識別子のオブジェクトを更新するためのサブジェクトの放送チャンネルや放送時刻などを認識することができ、これにより、そのサブジェクトを受信することが可能となる。
【0074】
サーバアクセス情報は、サブジェクトが、サーバ2やミラーサーバ7から通信ネットワーク6を介して送信される場合に、通信ネットワーク6を介して、そのサブジェクトを要求するのに必要な情報で、これには、例えば、サーバ2やミラーサーバ7のIPアドレスなどが含まれる。そして、このIPアドレスなどは、サーバ2やミラーサーバ7を特定するための特定情報として、複製管理部14からデータ構成部17に供給されるようになされている。
【0075】
即ち、サーバ2やミラーサーバ7は、データベース3や8に記憶された更新オブジェクト情報およびそれに付加されている識別子とから、図7(A)に示したサブジェクトを構成し、受信端末5からの要求に対応して、そのサブジェクトを、通信ネットワーク6を介して送信するようになされており、このようにして、サブジェクトを取得する場合に、サーバアクセス情報が参照される。
【0076】
ここで、サーバ2やミラーサーバ7においては、更新オブジェクト情報およびそれに付加されている識別子から構成されるサブジェクトに、例えば、その識別子をIPアドレスに付加して構成されるURLを対応付けて、サブジェクトの管理が行われるようになされている。この場合、イベントを受信した受信端末5では、そのイベントを構成するサーバアクセス情報と識別子とから、そのイベントと同一の識別子が付加されているサブジェクトのURLを認識することができる。
【0077】
なお、サブジェクトは、放送ネットワーク4を介してのみ提供することが可能であるが、この場合には、そのサブジェクトについてのイベントには、サーバアクセス情報は配置されない。逆に、サブジェクトは、通信ネットワーク6を介してのみ提供することも可能であるが、この場合には、そのサブジェクトについてのイベントには、放送スケジュール情報は配置されない。
【0078】
また、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して、複数のチャンネルや、複数の時刻に送信される場合には、そのサブジェクトについてのイベントには、その複数のチャンネルや複数の時刻それぞれに対応する放送スケジュール情報が配置される。同様に、サブジェクトが、通信ネットワーク6を介して、複数のサーバから提供され得る場合には、そのサブジェクトについてのイベントには、その複数のサーバそれぞれに対応するサーバアクセス情報が配置される。
【0079】
なお、放送スケジュール情報とサーバアクセス情報の両方が存在する場合や、放送スケジュール情報またはサーバアクセス情報が複数存在する場合には、それらのすべてを、1のイベントに含めるのではなく、それらの1つごとに、イベントを生成しても良い。
【0080】
図6に戻り、ステップS12において、以上のようなイベントおよびサブジェクトが生成されると、そのイベントやサブジェクトは、データ構成部17から伝送部18に供給される。伝送部18では、ステップS13において、データ構成部17からのイベントやサブジェクトが、資源割当部12からの資源割当結果にしたがって、放送ネットワーク4を介して送信される。即ち、イベントやサブジェクトは、例えば、所定の送信チャンネルで、所定の送信時刻に、所定のデータレートで、放送ネットワーク4を介して送信され、ステップS14に進む。
【0081】
ステップS14では、データ構成部17からのイベントやサブジェクトの送信を、資源割当部12からの資源割当結果に含まれる送信回数だけ繰り返し行ったかどうかが、伝送部18によって判定され、行っていないと判定された場合、ステップS13に戻り、イベントやサブジェクトの伝送が繰り返される。即ち、放送ネットワーク4によるデータの送信は、サーバ2から受信端末5の一方向にのみ行われるため、それらの間で、データの送受信が正確に行われたかどうかの確認を行うことができない。そこで、サーバ2では、データの送信が、資源割当部12による資源の割当結果である送信回数だけ繰り返されるようになされており、これにより、受信端末5において、正確なデータの受信が行われる確率を向上させるようになされている。
【0082】
一方、ステップS14において、データ構成部17からのイベントやサブジェクトの送信を、資源割当部12からの資源割当結果に含まれる送信回数だけ繰り返し行ったと判定された場合、データ伝送処理を終了する。
【0083】
なお、上述したように、一般に、イベントはデータ量が少なく、サブジェクトはデータ量が多いから、資源割当部12では、送信回数は、基本的に、イベントについては多くなり、サブジェクトについては少なくなるように、資源割当が行われる。従って、受信端末5において、放送ネットワーク4を介して送信されてくるイベントを取りこぼす確率(受信できない確率)は小さくなり、さらに、イベントを正常受信することができれば、例えば、それに含まれる放送スケジュール情報を参照することで、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して送信されてくるチャンネルや時刻などを認識することができ、その結果、送信回数の少ないイベントを取りこぼす確率も小さくすることができる。また、仮に、イベントに基づいて、放送チャンネルや放送時刻などを認識したサブジェクトの受信に失敗した場合であっても、あるいは、放送時刻より先に、サブジェクトを必要とする場合などであっても、イベントに、サーバアクセス情報が含まれていれば、そのサーバアクセス情報に基づき、通信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7にアクセスすることで、サブジェクトを、早期、かつ確実に取得することができる。
【0084】
次に、図8のフローチャートを参照して、サーバ2やミラーサーバ7で行われる要求データ送信処理について説明する。
【0085】
この場合、ステップS21において、受信端末5から通信ネットワーク6を介して、サブジェクトの要求としての、例えば、URLが送信されてきたかどうかが、通信制御部11によって判定され、送信されてきていないと判定された場合、ステップS21に戻る。また、ステップS21において、URLが送信されてきたと判定された場合、通信制御部11は、そのURLを、データ検索部13に転送する。データ検索部13は、URLを受信すると、ステップS22において、そのURLを構成するデータ識別子と同一の識別子が付加されている更新オブジェクト情報を検索する(サーバ2では、データベース2から検索し、ミラーサーバ7では、データベース8から検索する)。
【0086】
即ち、本実施の形態では、上述したように、イベントを受信した受信端末5において、そのイベントを構成するサーバアクセス情報としてのIPアドレスと、識別子とから、そのイベントと同一の識別子が付加されているサブジェクトのURLが認識されるようになされている。そして、受信端末5は、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを要求する場合には、そのURLを送信するようになされている。従って、受信端末5からのURLには、識別子が含まれており、サーバ2やミラーサーバ7では、この識別子を、いわば、更新オブジェクト情報のファイル名として、その検索が行われる。
【0087】
ステップS22において、更新オブジェクト情報が検索されると、データ検索部13は、その更新オブジェクトに、それとともに記憶されていた識別子を付加することにより、サブジェクトを構成し、通信制御部11に供給する。通信制御部11は、データ検索部13からのサブジェクトを受信し、ステップS23において、それを、URLを送信してきた受信端末(ここでは、受信端末5)に、通信ネットワーク6を介して送信して、ステップS21に戻る。
【0088】
次に、図9は、図1の受信端末5の構成例を示している。
【0089】
受信部21は、サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信されてくるデータ、即ち、ここでは、イベントやサブジェクトを受信し、選択部22に出力するようになされている。選択部22は、受信部21からのイベントやサブジェクトの選択を行うようになされている。さらに、選択部22は、選択したイベントをデータベース23に一時記憶させるようにもなされている。また、選択部22は、選択したサブジェクトに含まれる識別子と同一の識別子が付加されているオブジェクトを、データベース23から検索し、そのサブジェクトに含まれる更新オブジェクト情報に基づいて更新するようにもなされている。
【0090】
データベース23は、例えば、大容量のハードディスクや光磁気ディスク、その他の記録媒体で構成され、オブジェクトを記憶し、また、選択部22からのイベントを一時記憶するようになされている。
【0091】
通信制御部24は、通信ネットワーク6を介しての通信制御を行うようになされており、これにより、要求部25からのサブジェクトの要求を、通信ネットワーク6を介してサーバ2やミラーサーバ7などに送信したり、また、サーバ2やミラーサーバ7などから通信ネットワーク6を介して送信されてくるサブジェクトを受信するようになされている。
【0092】
要求部25は、データベース23に記憶されているイベントに含まれる放送スケジュール情報にしたがって、放送ネットワーク4を介して送信されてくるサブジェクトを受信するように、受信部21を制御するようになされている。また、要求部25は、データベース23に記憶されたイベントに含まれるサーバアクセス情報にしたがい、通信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7に、サブジェクトを要求し、その要求に対応して、サーバ2やミラーサーバ7から、通信ネットワーク6を介して送信されてくるサブジェクトを受信するように、通信制御部24を制御するようにもなされている。さらに、要求部25は、通信制御部24に受信させたサブジェクトに含まれる識別子に対応するオブジェクトを、データベース23から検索し、そのサブジェクトに含まれる更新オブジェクト情報に基づいて更新するようにもなされている。なお、要求部25は、以上のような処理を、例えば、定期的に行う他、読み出し部26から、オブジェクトの更新の要求があった場合などにも行うようになされている。
【0093】
読み出し部26は、操作部28の操作に対応して、データベース23に記憶されたオブジェクトを読み出し、出力部27に供給するようになされている。出力部27は、例えば、ディスプレイやスピーカなどで構成され、読み出し部26などからのオブジェクトを表示し、または音声として出力するようになされている。操作部28は、読み出し部26に対して、所定の入力を与える場合などに操作される。
【0094】
以上のように構成される受信端末5では、サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信されてくるデータを受信する受信処理、データベース23に記憶されたイベントに基づいて、サブジェクトを要求するデータ要求処理、およびデータベース23に登録されたデータを出力する出力処理などが行われるようになされている。
【0095】
まず、図10のフローチャートを参照して、受信処理について説明する。
【0096】
サーバ2から放送ネットワーク4を介してデータが送信されてくると、受信部21では、ステップS31において、そのデータ、即ち、イベントまたはサブジェクトが受信され、選択部22に供給される。選択部22では、ステップS32において、受信部21からのイベントまたはサブジェクトが選択すべきものであるかどうかが判定される。
【0097】
即ち、サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信されてくるすべてのイベントやサブジェクトを受信するとした場合には、データベース23として、記憶容量の膨大なものが必要となる。また、ユーザには好みがあり、各ユーザが、サーバ2のデータベース3に記憶されたオブジェクトすべてを必要としていることはほとんどない。それにもかかわらず、サーバ2のデータベース3の登録内容すべてを、データベース23に反映するのは好ましくない。
【0098】
そこで、選択部22に、例えば、ユーザが所望するオブジェクトについてのID(上述した識別子を構成するID)を登録しておくと、選択部22は、そのIDと同一のIDを有するイベントおよびオブジェクトだけを選択するようになされている。従って、ステップS32における判定は、ユーザが登録したIDと、受信部21から供給されるイベントやサブジェクトの識別子を構成するIDとを比較することで行われる。
【0099】
ステップS32において、受信部21からのイベントまたはサブジェクトが選択すべきものでないと判定された場合、即ち、例えば、ユーザが登録したIDと、受信部21から供給されたイベントまたはサブジェクトに記述されているIDとが一致しない場合、次のイベントまたはサブジェクトが、放送ネットワーク4を介して送信されてくるのを待って、ステップS31に戻る。従って、この場合、イベントはデータベース23に記憶されず、また、サブジェクトに基づくデータベース23の更新も行われない。
【0100】
一方、ステップS32において、受信部21からのイベントまたはサブジェクトが選択すべきものであると判定された場合、即ち、例えば、ユーザが登録したIDと、受信部21から供給されたイベントまたはサブジェクトに記述されているIDとが一致する場合、ステップS33に進み、選択部22は、そのイベントまたはサブジェクトが、新規のオブジェクトに関するものかどうかを判定する。
【0101】
ステップS33において、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジェクトが、新規のオブジェクトに関するものであると判定された場合、即ち、そのイベントまたはサブジェクトに含まれているIDと同一のIDのオブジェクトが、データベース23に登録されていない場合、ステップS34をスキップして、ステップS35に進む。
【0102】
また、ステップS33において、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジェクトが、新規のオブジェクトに関するものでないと判定された場合、即ち、そのイベントまたはサブジェクトに含まれているIDと同一のIDのオブジェクトが、データベース23に登録されている場合、ステップS34に進み、選択部22において、その既にデータベース23に登録されているオブジェクト(以下、適宜、既登録オブジェクトという)の識別子に記述されているバージョン情報が、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジェクトの識別子に記述されているバージョン情報と等しいかどうかが判定される。
【0103】
ステップS34において、既登録オブジェクトに記述されているバージョン情報が、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジェクトに記述されているバージョン情報と等しい場合、即ち、ここでは、図6のデータ伝送処理で説明したように、信頼性を向上させるため、サーバ2からは、同一のサブジェクトが放送ネットワーク4を介して繰り返し送信されるが、そのように繰り返し行われる送信のうちの、過去に行われた送信によるサブジェクトによって、既登録オブジェクトの更新が、既に行われている場合、ステップS35乃至S37をスキップし、次に、イベントまたはサブジェクトが送信されてくるのを待って、ステップS31に戻る。従って、この場合、イベントは、データベース23に記憶されず、また、サブジェクトに基づくデータベース23の更新も行われない。
【0104】
一方、ステップS34において、既登録オブジェクトに記述されているバージョン情報が、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジェクトに記述されているバージョン情報と等しくないと判定された場合、即ち、イベントまたはサブジェクトが、新たなバージョンのオブジェクトに関するものである場合、ステップS35に進み、選択部22において、ステップS32で選択されたデータが、イベントまたはサブジェクトのうちのいずれであるかが、判別フラグを参照することで判定される。
【0105】
ステップS35において、ステップS32で選択されたデータがサブジェクトであると判定された場合、ステップS36に進み、選択部22は、そのサブジェクトに基づき、データベース23を更新する。
【0106】
即ち、サブジェクトにおいて、更新オブジェクト情報として、新規のオブジェクトが配置されている場合には、サブジェクトに含まれる識別子に、その新規のオブジェクトが対応付けられ、データベース23に新規登録される。
【0107】
また、サブジェクトにおいて、更新オブジェクト情報として、更新後のオブジェクトが配置されている場合には、サブジェクトに含まれるIDと同一のIDを有する識別子が対応付けられたオブジェクトが、データベース23から検索され、その検索されたオブジェクトが、更新後のオブジェクトに変更される。さらに、そのオブジェクトに対応付けられていたバージョン情報が、例えば、1だけインクリメントされる。
【0108】
さらに、サブジェクトにおいて、更新オブジェクト情報として、オブジェクトの削除指令が配置されている場合には、サブジェクトに含まれるIDと同一のIDを有する識別子が対応付けられたオブジェクトが、データベース23から検索され、そのオブジェクトに対応付けられている識別子とともに削除される。
【0109】
なお、上述の図4で説明した登録処理のステップS2において行われる、更新オブジェクト情報に基づくオブジェクトの更新も、これと同様にして行われる。
【0110】
ステップS36において、以上のようにして、データベース23の更新が行われた後は、次に、イベントまたはサブジェクトが送信されてくるのを待って、ステップS31に戻る。
【0111】
一方、ステップS35において、ステップS32で選択されたデータがイベントであると判定された場合、ステップS37に進み、選択部22は、そのイベントを、データベース23に供給して一時記憶させる。そして、次に、イベントまたはサブジェクトが送信されてくるのを待って、ステップS31に戻る。
【0112】
なお、ステップS37において、データベース23に記憶されたイベントは、後述するデータ要求処理(図11)や、データ出力処理(図12)において、要求部25によって、データベース23から読み出された後に消去されるようになされている。
【0113】
次に、図11を参照して、データ要求処理について説明する。なお、このデータ要求処理は、受信端末5において定期的に行われる。但し、データ要求処理は、不定期に行うことも可能である。
【0114】
データ要求処理では、まず最初に、ステップS41において、データベース23の登録内容が、要求部25によって検索され、ステップS42に進み、データベース23に、イベントが記憶されているかどうかが判定される。ステップS42において、イベントが記憶されていないと判定された場合、データ要求処理を終了する。
【0115】
また、ステップS42において、データベース23にイベントが記憶されていると判定された場合、そのイベントが読み出され(複数のイベントが記憶されている場合には、そのうちの1つが読み出され)、ステップ43に進み、要求部25において、そのイベントに基づくサブジェクトの受信を、同報可能な放送ネットワーク4または双方向通信が可能な通信ネットワーク6のうちのいずれを介して行うのが有利かが判定される。
【0116】
ここで、ステップS43の判定は、例えば、次のようにして行われる。
【0117】
即ち、要求部25では、イベントに含まれる放送スケジュール情報を参照することにより、そのイベントに付加されている識別子と同一の識別子のサブジェクトが送信されてくる送信回数(送信頻度)や、送信時刻が認識される。そして、例えば、送信回数が多い場合や、送信時刻が、現在時刻に近い場合には、サブジェクトの受信時間その他の受信のためのコストが低いと予想される放送ネットワーク4を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であると判定される。
【0118】
また、例えば、送信回数が少ない場合や、送信時刻が、現在時刻から離れている場合には、双方向ネットワーク6を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であると判定される。
【0119】
なお、その他、例えば、イベントに含まれる放送スケジュール情報に、サブジェクトのデータ量が記述されている場合には(データ量そのものが記述されていなくても、データレートと、送信に要する時間とが記述されていれば、データ量を認識することができる)、そのデータ量に基づき、放送ネットワーク4または通信ネットワーク6のうちのいずれを介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であるのかを判定することも可能である。
【0120】
さらに、放送ネットワーク4または通信ネットワーク6のうちのいずれを介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であるのかは、ユーザに操作部28を操作してもらい、その操作に対応して決定することも可能である。
【0121】
また、双方向ネットワーク6を介してサブジェクトを受信する場合において、双方向ネットワーク6が、複数の伝送レートに対応しており、受信端末5が、そのような複数の伝送レートの回線を介しての通信の可能なものであるときには、サブジェクトのデータ量によって、使用する回線を変えるようにすることも可能である。
【0122】
ここで、上述したように、イベントには、放送スケジュール情報またはサーバアクセス情報のうちのいずれか一方しか含まれていない場合がある。イベントに、放送スケジュール情報しか含まれていない場合、ステップS43では、放送ネットワーク4を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であると判定される。また、逆に、イベントに、サーバアクセス情報しか含まれていない場合は、ステップS43では、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であると判定される。
【0123】
ステップS43において、放送ネットワーク4を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であると判定された場合、ステップS44に進み、要求部25は、受信部21が動作可能な状態であるかどうか(例えば、電源が供給されているかどうか(スリープ状態にないかどうか))を判定する。ステップS44において、受信部21が動作可能な状態にないと判定された場合、ステップS45に進み、要求部25は、例えば、イベントの放送スケジュール情報に配置されているサブジェクトの送信時刻の直前まで待って、受信部21を動作可能な状態にし、即ち、受信部21がスリープ状態になっている場合には、電源の供給を開始し、ステップS46に進む。
【0124】
また、ステップS44において、受信部21が動作可能な状態にあると判定された場合、ステップS45をスキップして、ステップS46に進み、要求部21は、受信部21を制御することにより、データベース23から読み出したイベントの放送スケジュール情報に配置されている送信チャンネルで、同じくその放送スケジュール情報に配置されている送信時刻に、放送ネットワーク4を介して送信されてくるサブジェクト、即ち、イベントに付加されている識別子と同一の識別子のサブジェクトを受信させ、選択部22に供給させる。そして、ステップS47において、選択部22では、図10のステップS36における場合と同様にして、受信部21からのサブジェクトに基づき、データベース23の更新が行われ、データ要求処理を終了する。
【0125】
ここで、受信端末5において、データの取りこぼしは、受信部21の電源がオフ状態になっていることに起因して生じることが多い。そこで、上述のように、受信部21が動作可能な状態になっているかどうかを判定し、なっていない場合には、受信部21を動作可能な状態にすることで、受信部21の電源がオフ状態になっていることに起因するサブジェクトの取りこぼしを防止することができる。
【0126】
一方、ステップS43において、双方向ネットワーク6を介して、サブジェクトを受信するのが有利であると判定された場合、ステップS48に進み、要求部25は、通信制御部24を制御することで、データベース23から読み出したイベントに含まれる識別子と同一の識別子が付加されているサブジェクトを、通信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7に要求させる。
【0127】
即ち、要求部25は、データベース23から読み出したイベントに含まれる識別子と、同じくそこに含まれるサーバアクセス情報(ここでは、上述したように、IPアドレス)とから、その識別子と同一の識別子が付加されているサブジェクトに対応付けられているURLを構成し、通信制御部24を制御することで、通信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7に送信させる。
【0128】
URLが送信されたサーバ2やミラーサーバ7では、図8で説明した要求データ送信処理が行われ、これにより、そのURLに対応付けられているサブジェクトが、通信ネットワーク6を介して送信されてくる。このサブジェクトは、ステップS49において、通信制御部24によって受信され、要求部25に供給される。要求部25は、通信制御部24からサブジェクトを受信すると、ステップS47に進み、上述したようにして、そのサブジェクトに基づき、データベース23の更新を行い、データ要求処理を終了する。
【0129】
以上のように、サブジェクトを、放送ネットワーク4または通信ネットワーク36のうちのいずれを介して受信する方が有利かどうかを判定し、有利な方を介して送信されるサブジェクトを受信するようにしたので、受信端末5では、効率的に、サブジェクトの受信、およびオブジェクトの更新を行うことが可能となる。
【0130】
なお、サブジェクトを、放送ネットワーク4を介して受信する場合において、イベントの放送スケジュール情報に、複数の送信時刻が配置されているときには、例えば、そのうちの、現在時刻に最も近い送信時刻(但し、現在時刻よりも前(過去)の時刻を除く)に送信されてくるサブジェクトが受信される。但し、ユーザに操作部28を操作してもらい、送信時刻を選択させることも可能である。
【0131】
また、サブジェクトを、通信ネットワーク6を介して要求、受信する場合において、イベントのサーバアクセス情報に、複数のサーバのIPアドレスが配置されているときには、例えば、そのうちの、受信端末5に最も近い位置にあるサーバのIPアドレスを用いてURLが構成される。但し、ユーザに操作部28を操作してもらい、サーバを選択させることも可能である。
【0132】
次に、図12のフローチャートを参照して、データ出力処理について説明する。なお、データ出力処理も、例えば、図11のデータ要求処理と同様に、基本的には、定期的に起動されるようになされている。
【0133】
データ出力処理では、まず最初に、ステップS51において、操作部28が、データ(本実施の形態では、オブジェクト)を出力するように操作されたか否かが、読み出し部26によって判定され、そのようには操作されていないと判定された場合、データ出力処理を終了する。
【0134】
また、ステップS51において、操作部28が、オブジェクトを出力するように操作されたと判定された場合、ステップS52に進み、出力の要求されたオブジェクトについてのイベント、即ち、そのオブジェクトの識別子と同一の識別子が付加されているイベントが、データベース23に記憶されているかどうかが、読み出し部26によって判定される。ステップS52において、出力の要求されたオブジェクトについてのイベントが、データベース23に記憶されていないと判定された場合、即ち、出力の要求されたオブジェクトとしては、いまデータベース23に記憶されているものが最新のものである場合(但し、イベントの取りこぼしがないものとする)、ステップS53に進み、読み出し部26は、出力の要求されたオブジェクトを、データベース23から読み出し、出力部27に供給する。出力部27では、読み出し部26からのオブジェクトが表示、または音声で出力され、データ出力処理を終了する。
【0135】
また、ステップS52において、出力の要求されたオブジェクトについてのイベントが、データベース23に記憶されていると判定された場合、即ち、出力の要求されたオブジェクトは、サーバ2では更新されているが、受信端末5では、まだ更新されていない場合、ステップS54に進み、そのオブジェクトの更新を行うかどうかが、読み出し部26によって判定される。
【0136】
即ち、ステップS54では、読み出し部26は、オブジェクトの更新を行うかどうかを問い合わせるメッセージを、出力部27に表示させ、ユーザに、操作部28の操作を促す。そして、ステップS54では、操作部28の操作に対応して、オブジェクトの更新を行うかどうかが判定される。
【0137】
あるいは、また、ステップS54では、出力の要求されたオブジェクトについてのイベントの放送スケジュール情報が参照され、そのオブジェクトを更新するためのサブジェクトが、放送ネットワーク4を介して送信されてくる送信時刻のうち、現在時刻に最も近いものが認識される。そして、ステップS54では、その現在時刻に最も近い送信時刻が、現在時刻から、あらかじめ受信端末5に設定された所定の時間内であるかどうかに対応して、オブジェクトの更新を行うかどうかが判定される(送信時刻が、現在時刻から所定の時間内である場合には、オブジェクトの更新を行うと判定される)。
【0138】
ステップS54において、出力の要求されたオブジェクトの更新を行わないと判定された場合、ステップS55に進み、読み出し部26は、出力の要求されたオブジェクト、即ち、更新前のオブジェクトを、データベース23から読み出し、以下、ステップS53における場合と同様にして、出力部27に出力させて、データ出力処理を終了する。なお、この場合、出力部27には、オブジェクトを出力させるとともに、そのオブジェクトが更新前のものである旨のメッセージを表示させるようにしても良い。
【0139】
一方、ステップS54において、出力の要求されたオブジェクトの更新を行うと判定された場合、ステップS56に進み、そのオブジェクトの更新するためのデータベース更新処理が行われる。即ち、ステップS56では、出力の要求されたオブジェクトについてのイベントを用いて、図11のデータ要求処理のステップS43乃至S49における場合と同様の処理が行われ、これにより、出力の要求されたオブジェクトが更新される。そして、ステップS53に進み、その更新後のオブジェクトが、上述したようにして、出力部27から出力され、データ出力処理を終了する。
【0140】
ところで、イベントのサーバアクセス情報に、複数のサーバのIPアドレスが配置されている場合において、いずれのサーバに、サブジェクトを要求するかを、例えば、上述したように、受信端末5からの位置や、ユーザによる操作部28の操作に対応して決定したのでは、あるサーバへのアクセスが集中することがある。
【0141】
そこで、通信ネットワーク6を介して、受信端末5に対してサブジェクトを送信するサーバが複数存在する場合(例えば、図1に示すように、サーバ2以外に、ミラーサーバ7が存在する場合や、ミラーサーバ7以外のミラーサーバがさらに存在する場合など)には、サーバへのアクセスを分散させるために(1のサーバにアクセスを集中させないために)、受信端末5またはそのユーザに、固有のID(以下、適宜、ユーザIDという)を与え、サーバ2には、各サーバのIPアドレスを、所定のユーザIDと対応付け、サーバアクセス情報として、イベントに配置する処理(以下、適宜、負荷分散処理という)を行わせてから、イベントを送信させるようにすることができる。一方、受信端末5には、自身のユーザIDと対応付けられているIPアドレスのサーバを認識する処理(以下、適宜、アクセスサーバ決定処理)を行わせてから、そのサーバに、サブジェクトを要求させるようにすることができる。
【0142】
図13は、サーバ2が行う負荷分散処理のフローチャートを示している。なお、この負荷分散処理は、受信端末5に対して、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを送信するサーバが複数存在する場合(サーバ2以外に、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを送信することのできるサーバが存在する場合)に、例えば、図6のデータ伝送処理におけるステップS12の処理の一部として行われる。
【0143】
負荷分散処理では、まず最初に、ステップS61において、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを送信する1のサーバに割り当てる受信端末の数(以下、適宜、割当数という)Nが算出される。即ち、ステップS61では、例えば、受信端末の総数が、サブジェクトを通信ネットワーク6を介して送信するサーバの総数で除算され、その除算値(小数点以下は、例えば、切り上げ)が、割当数Nとされる。なお、サーバ2では、受信端末の総数が管理されているものとする。また、サーバ2では、サブジェクトを通信ネットワーク6を介して送信するサーバの総数は、複製管理部14で管理されている情報から認識されるようになされている。
【0144】
その後、ステップS62において、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを送信する複数のサーバのうちの1が選択され(この選択されたサーバを、以下、適宜、選択サーバという)、ステップS63に進み、例えば、その選択サーバに近い位置にある受信端末が、割当数Nだけ検出される。なお、選択サーバおよび受信端末5の位置は、サーバ2において管理されているものとする。
【0145】
そして、ステップS64に進み、選択サーバのIPアドレスに、ステップS63で検出されたN個の受信端末それぞれのユーザIDが対応付けられ、そのIPアドレスとN個のユーザIDとの組が、サーバアクセス情報として、イベントに配置される。その後、ステップS65に進み、通信ネットワーク6を介して、サブジェクトを送信する複数のサーバすべてを、選択サーバとして、ステップS62乃至S64の処理を行ったかどうかが判定される。ステップS65において、複数のサーバすべてを、まだ、選択サーバとして処理していないと判定された場合、ステップS62に戻り、まだ選択サーバとして選択されていないサーバが、新たに選択サーバとされ、以下、同様の処理を繰り返す。一方、ステップ65において、複数のサーバすべてを選択サーバとして処理を行ったと判定された場合、負荷分散処理を終了する。
【0146】
以上のようにして、負荷分散処理では、1のサーバに、N個(またはN−1個)の受信端末が割り当てられる。
【0147】
なお、上述の場合においては、単純に、受信端末の総数を、サブジェクトを通信ネットワーク6を介して送信するサーバの総数で除算した除算値を、1のサーバに割り当てる受信端末の数としたが、複数のサーバそれぞれに割り当てる受信端末の数は、例えば、さらに、各サーバの処理能力などを考慮して決めても良い。
【0148】
次に、図14のフローチャートを参照して、受信端末5が行うアクセスサーバ決定処理について説明する。なお、このアクセスサーバ決定処理は、受信端末5において、例えば、図11のデータ要求処理のステップS48で送信するURLを構成する前に行われる。
【0149】
アクセスサーバ決定処理では、ステップS71において、受信端末5は、イベントのサーバアクセス情報の中から、自身に割り当てられているユーザIDを検索し、ステップS72に進む。ステップS72では、自身のユーザIDに対応付けられているIPアドレス、即ち、サブジェクトを要求すべきサーバが認識され、アクセスサーバ決定処理を終了する。
【0150】
そして、受信端末5では、図11で説明したように、ステップS48において、ステップS72で認識されたIPアドレスを用いてURLが構成されて送信される。
【0151】
以上のように、サーバ2または受信端末5において、負荷分散処理またはアクセスサーバ決定処理をそれぞれ行うことで、受信端末からのサブジェクトの要求を、複数のサーバに分散させることができ、効率の良いサブジェクトの配信が可能となる。
【0152】
なお、上述の場合においては、受信端末のユーザIDとIPアドレスとを対応付け、受信端末がアクセスすべきサーバを制限するようにしたが、その他、例えば、受信端末のユーザIDと、サーバに対して通信ネットワーク6を介してアクセス可能な時間帯(要求タイミング情報)とを対応付け、受信端末がサーバにアクセスする時間帯を制限するようにすることなどによっても、サーバに対するアクセスを分散させることが可能である。
【0153】
以上、本発明を適用したデータ配信システムについて説明したが、このようなデータ配信システムは、例えば、分散型データベースにおける多数のデータベースへのデータの配信を行う場合や、IPマルチキャストによりデータを配信する場合、その他、データを不特定多数に配信する場合に、特に有用である。
【0154】
なお、本実施の形態では、イベントは、放送ネットワーク4を介して送信するようにしたが、その他、例えば、受信端末5からの要求に応じて、通信ネットワーク6を介して送信するようにしても良い。さらに、本発明において、放送ネットワーク4および通信ネットワーク6の両方を備えることは必須ではない。即ち、本発明は、放送ネットワーク4または通信ネットワーク6のいずれか1つだけを備えるシステムにも適用可能である。
【0155】
また、本実施の形態では、サーバアクセス情報に、サーバ2やミラーサーバ7のIPアドレスを配置するようにしたが、サーバアクセス情報には、その他、例えば、サーバ2やミラーサーバ7で管理されているサブジェクトのURLや、サーバ2やミラーサーバ7へアクセスするための電話番号などを配置することも可能である。
【0156】
また、ミラーサーバ7には、受信端末5と同様にして、イベントやサブジェクトを受信させて、データベース8の更新を行わせるようにすることが可能である。
【0157】
さらに、本実施の形態では、サブジェクトに含める更新オブジェクト情報として、更新後のオブジェクトそのものなどを配置するようにしたが、更新オブジェクト情報としては、その他、例えば、更新前のオブジェクトに、更新後のオブジェクトへの変更内容を反映させるためのデータ(例えば、更新前のオブジェクトを、更新後のオブジェクトに変更する実行形式のコンピュータプログラムや、更新後のオブジェクトと更新前のオブジェクトとの差分など)などを配置することも可能である。
【0158】
次に、図7においては、データ構成部17において生成されるイベントのデータ構造の概要を説明したが、このデータ構成部17で構成されるイベントを、例えば、任意のトランスポートプロトコル上で実現するためのフォーマットについて詳述する。
【0159】
なお、ここでは、イベントのフォーマットを、ANS.1(Abstract Syntax Notation One)を用いた抽象構文表現によって表すこととする。
【0160】
ここで、ANS.1によって表されたフォーマットは、ASN.1の符号化規則BER(Basic Encoding Rules),CER(Canonical Encoding Rules),DER(Distinguished Encoding Rules),PER(Packed Encoding Rules)に基づき、一意に符号化(ビット列(転送構文)に変換)することができる。また、その符号化や、符号化結果の復号を行うための処理系は、ASN.1準拠の商用/パブリックドメインソフトウェアのツールSnacc(Sample Neufeld Asn.1 to C Compiler)などを利用することで、容易に構成することができる。
【0161】
なお、ANS.1による抽象構文については、例えば、「プロトコル構文規定言語ASN.1」、カットシステム発行などに、符号化規則BER,CER,DERについては、例えば、ISO/IEC 8825-1:ASN.1 Encoding Rules:Specification of Basic Encoding Rules(BER), Canonical Encoding Rules(CER), and Distinguished Encoding Rules(DER)などに、符号化規則PERについては、例えば、ISO/IEC 8825-1:ASN.1 Encoding Rules:Specification of Packed Encoding Rules(PER)などに、その詳細が開示されている。
【0162】
イベントEventMessageは、例えば、次のように定義される。
【0163】
Figure 0004337150
【0164】
ここで、SEQUENCE{}は、イベント(イベントの型)EventMessageが、かっこ{}内で定義されている変数formatVersion,FormatVersion,filteringMasks,timeToLive,objectIdentifier,objectVersion,subjectLinksの順序列で表現されることを表す。また、かっこ{}内の左から2番目に配置されているFormatVersion,FilteringMasks,UTCTime,ObjectIdentifier,INTEGER,SubjectLinksは、その左に配置されている変数の型を表す。また、かっこ{}内の左から3番目に配置されているOPTIONALは、その行で定義されている変数が、任意的変数(省略可能な変数)であることを表す。従って、ここでは、イベントEventMessageは、少なくとも、フォーマットバージョンformatVersion、生存時間timeToLive、オブジェクト識別子objectIdentifierで構成される。
【0165】
なお、型FormatVersion,FilteringMasks,UTCTime,ObjectIdentifier,INTEGER,SubjectLinksのうち、INTEGERは整数を、UTCTimeは国際標準時刻またはローカル時刻(少なくとも、秒の精度を有する)を、それぞれ表す。他の型の定義については、後述する。
【0166】
イベントEventMessageにおいて、フォーマットバージョンformatVersionは、そのイベントEventMessageのフォーマットのバージョンを表す。即ち、イベントEventMessageのフォーマットを、将来拡張することを考えると、受信端末5において、イベントEventMessageを処理するには、そのフォーマットを認識する必要がある。フォーマットバージョンformatVersionは、イベントEventMessageのフォーマットを特定するための情報(フォーマット情報)で、受信端末5では、このフォーマットバージョンformatVersionによって、受信したイベントEventMessageのフォーマットが認識されて処理される。
【0167】
フォーマットバージョンformatVersionの型FormatVersionは、例えば、次のように定義される。
【0168】
Figure 0004337150
【0169】
即ち、フォーマットバージョンformatVersionは、ここでは、メジャーバージョンmajorVersionおよびマイナーバージョンminorVersionと呼ばれる2つの整数(INTEGER)で表される。なお、メジャーバージョンmajorVersionおよびマイナーバージョンminorVersionの使い分けや、数字の割り当て方などは、データ配信システムの運用者が任意に定義可能とすることもできるが、ここでは、例えば、メジャーバージョンmajorVersionには、イベントとサブジェクトを区別するための情報を配置することとする。即ち、例えば、イベントについてのメジャーバージョンmajorVersionとしては、所定値以上を用い、サブジェクトについてのメジャーバージョンmajorVersionとしては、所定値未満を用いることとする。この場合、フォーマットバージョンformatVersionは、イベントEventMessageのフォーマットのバージョンを表す他、図7で説明した判別フラグとしての役割も果たす。
【0170】
ここで、イベントとサブジェクトを区別する情報は、メジャーバージョンmajorVersionに配置する他、トランスポートレイヤより上位の、例えば、アプリケーションレイヤやプレゼンテーションレイヤなどにおいて定義することも可能である。
【0171】
イベントEventMessageにおけるフィルタマスクfilteringMasksは、受信端末5において、そのイベントEventMessageを取捨選択するための基準として用いることのできる情報(選択基準情報)で、その型FilteringMasksは、例えば、次のように定義される。
【0172】
Figure 0004337150
【0173】
ここで、SEQUENCE OF{}は、フィルタマスク(フィルタマスクfilteringMasksの型)FilteringMasksが、かっこ{}内で定義されている変数filteringMaskIdentifierとfilteringMaskFieldとの組み合わせの順序列で表現されることを表す。従って、フィルタマスクfilteringMasksは、変数filteringMaskIdentifierとfilteringMaskFieldとの組み合わせを1つだけでなく、複数配置して構成することができる。また、変数filteringMaskFieldの型ANY DEFINED BYは、BYの後に配置されている変数に依存する任意の型(任意型)であることを表す。従って、変数filteringMaskFieldの型は、その前の行に配置されている変数filteringMaskIdentifilerに対応した任意の型を取り得る。
【0174】
フィルタマスクfilteringMasksにおけるマスク識別子filteringMaskIdentifierは、マスクフィールドfilteringMaskFieldを識別するためのもので、ここでは、マスクフィールドfilteringMaskFieldごとに、ユニークな整数が用いられるようになされている。
【0175】
フィルタマスクfilteringMasksにおけるマスクフィールドfilteringMaskFieldは、イベントEventMessageに対応するオブジェクト(イベントEventMessageに基づいて取得されるサブジェクトによって更新されるオブジェクト)を取捨選択するための基準として用いることのできる情報で、そこには、例えば、そのオブジェクトのカテゴリや、オブジェクトを視聴するにあたっての年齢制限、オブジェクトの視聴することの契約内容などに関する情報が配置される。
【0176】
即ち、マスクフィールドfilteringMaskFieldには、例えば、オブジェクトが、スポーツに関するものであるとか、天気予報に関するものであるとかを表す情報を配置し、さらに、オブジェクトが、スポーツに関するものであるという情報が配置される場合には、そのオブジェクトが、スポーツのうちの、野球に関するものであるとか、サッカーに関するものであるとかを表す情報を配置することができる。この場合、受信端末5における選択部22に、例えば、ユーザの所望するカテゴリを設定しておき(カテゴリの設定は、例えば、ユーザに行わせるようにしても良いし、受信端末5において、ユーザによるオブジェクトの視聴履歴を記憶するようにして、その視聴履歴に基づいて行うようにしても良い)、そのカテゴリを、マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させることで、ユーザの所望するカテゴリのオブジェクトに対応するイベントだけを選択させることなどが可能となり、その結果、ユーザの所望するカテゴリのオブジェクトだけの提供を受けることが可能となる。なお、逆に、受信端末5における選択部22に、ユーザが所望しないカテゴリを設定しておき、そのカテゴリを、マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させることで、ユーザの所望しないカテゴリを除くカテゴリのオブジェクトに対応するイベントだけを選択させるようにすることも可能である。
【0177】
また、マスクフィールドfilteringMaskFieldには、例えば、オブジェクトが、何歳以上向けであるといった年齢制限に関する情報を配置することも可能である。この場合、受信端末5における選択部22に、例えば、年齢を設定しておき、その年齢を、マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させることで、成人向けのオブジェクトに対応するイベントを選択しないようにすることなどが可能となる。
【0178】
さらに、マスクフィールドfilteringMaskFieldには、オブジェクトが、高額の契約料を支払う契約内容のユーザ向けとか、低額の契約料を支払う契約内容のユーザ向けといった契約内容に関する情報を配置することも可能である。この場合、受信端末5における選択部22に、契約内容を設定しておき、その契約内容を、マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させることで、オブジェクトの視聴にあたっての契約内容に応じたオブジェクトの選択を行うようにすることなどが可能となる。
【0179】
ここで、フィルタマスクfilteringMasksは、上述したように、マスク識別子filteringMaskIdentifierとマスクフィールドfilteringMaskFieldとの組み合わせを1以上配置して構成することができるから、そこには、例えば、オブジェクトのカテゴリと、オブジェクトを視聴するにあたっての年齢制限がそれぞれ配置された2つのマスクフィールドfilteringMaskFieldを、対応するマスク識別子filteringMaskIdentifierと組み合わせて順次記述することが可能である。この場合、選択部22では、所定のカテゴリに属し、かつ所定の年齢向けのオブジェクトに対応するイベントのみを選択したり、また、所定のカテゴリに属するオブジェクトと、所定の年齢向けのオブジェクトとのうちのいずれかに対応するオブジェクトを選択するようにすることが可能となる。なお、この場合、選択部22では、フィルタマスクfilteringMasksに配置された2つのマスクフィールドfilteringMaskFieldそれぞれが、オブジェクトのカテゴリに関するものか、またはオブジェクトを視聴するにあたっての年齢制限に関するものであるかは、それぞれに対応するマスク識別子filteringMaskIdentifierに基づいて認識される。
【0180】
また、マスク識別子filteringMaskIdentifierは、マスクフィールドfilteringMaskFieldに配置される情報が異なれば、異なる値とされるが、同一の情報が配置される場合でも、異なる値とされることがある。即ち、例えば、マスクフィールドfilteringMaskFieldに、オブジェクトのカテゴリに関する情報を配置する場合に、カテゴリ数が増加し、その増加したカテゴリを表現するために、マスクフィールドfilteringMaskFieldに割り当てるビット数を増加する必要が生じることがある。具体的には、マスクフィールドfilteringMaskFieldが、例えば、当初は8ビットであったのに、16ビットに増加される場合がある。このような場合には、8ビットのマスクフィールドfilteringMaskFieldと、16ビットのマスクフィールドfilteringMaskFieldとで、異なるマスク識別子filteringMaskIdentifierが対応付けられる。これは、受信端末5において、マスクフィールドfilteringMaskFieldに割り当てられているビット数を認識することができるようにするためである。
【0181】
以上のようなフィルタマスクfilteringMasksを、イベントEventMessageに配置することで、選択部22において、イベントEventMessageの取捨選択が可能となり、その結果、サブジェクトに、フィルタマスクfilteringMasksを含ませなくても、サブジェクトの取捨選択が可能となる。即ち、サブジェクトは、イベントEventMessageに基づいて取得されるから、イベントEventMessageの取捨選択を行うことで、結果的に、サブジェクトの取捨選択も行われる。さらに、それにより、サブジェクトによって更新されるオブジェクトの取捨選択も行われる。
【0182】
次に、イベントEventMessageにおける生存時間(期限情報)timeToLiveは、イベントEventMessageの有効期限を表す。即ち、受信端末5においては、放送ネットワーク4を介して送信されてくるイベントEventMessageが受信されるが、例えば、受信端末5では、受信されたイベントEventMessageが、一旦、データベース23に記憶されるので、即座に処理されるとは限らない。このため、イベントEventMessageを対象に、図11のデータ要求処理を行おうとするときには、そのイベントEventMessageが、既に、使用不能の状態になっていることがある。
【0183】
即ち、例えば、イベントEventMessageに、サブジェクトの放送時刻などが配置されている場合において、図11のデータ要求処理の開始時刻が、その放送時刻を過ぎていることがある。この場合、図11のデータ要求処理を行ったとしても、既にサブジェクトの放送は終了しているから、受信端末5において、そのサブジェクトを受信することはできない。従って、そのような使用不能のイベントEventMessageを、データベース23に記憶させておくのは、記憶容量の無駄であり、好ましくない。
【0184】
また、イベントEventMessageは、受信端末5に対して、例えば、衛星回線などの放送ネットワーク4を介して送信する他、上述したように、例えば、インターネットなどの通信ネットワーク6を介して送信することもできるが、イベントEventMessageを通信ネットワーク6を介して送信する場合には、回線の混み具合(トラフィック)などに起因して、受信端末5でイベントEventMessageを受信するのが、サーバ2による送信がなされてから、相当の時間が経過した後になることがある。このような場合も、イベントEventMessageが、既に、使用不能の状態になっていることがある。
【0185】
そこで、生存時間timeToLiveには、いわば、イベントEventMessageの鮮度を表す指標として、そのイベントEventMessageを廃棄する時刻が配置される。
【0186】
この場合、受信端末5では、イベントの受信時刻や、データベース23に記憶されたイベントを参照した時刻などが、生存時間timeToLiveに配置された時刻を経過していた場合、そのイベントは使用不能であるとして廃棄される(受信したイベントはデータベース23に記憶されず、また、参照されたイベントはデータベース23から削除される)。
【0187】
なお、サーバ2では、生存時間timeToLiveは、例えば、次のようにして設定される。即ち、サーバ2のデータ構成部17では、イベントEventMessageに対応するオブジェクトの更新間隔(オブジェクトが更新されてから、次に更新されるまでの時間)の平均値などが求められ、その平均値の整数倍によって表される時間を、イベントEventMessageの作成時刻に加算して得られる時刻が、生存時間timeToLiveに配置される。なお、生存時間timeToLiveの設定方法は、これに限定されるものではない。
【0188】
次に、イベントEventMessageにおけるオブジェクト識別子objectIdentifierは、そのイベントEventMessageが更新を報知するオブジェクトが存在する位置に関する情報(位置情報)で、受信端末5では、このオブジェクト識別子objectIdentifierに基づいて、更新されたオブジェクトが特定、認識される。サーバ2において、データベース3のオブジェクトが更新された場合、そのオブジェクトの更新に対応して、イベントEventMessageが作成されるから、その更新されたオブジェクトを特定するオブジェクト識別子objectIdentifierによれば、その更新を報知するイベントEventMessageを特定することができ、従って、オブジェクト識別子objectIdentifierは、図7に示したIDに相当する。
【0189】
オブジェクト識別子objectIdentifierの型ObjectIdentifierは、例えば、次のように定義される。
【0190】
Figure 0004337150
【0191】
取得可能時間avairableTimeは、更新が報知されたオブジェクトが存在する時間的な位置、即ち、例えば、その更新後のオブジェクトが、データベース3に登録された時間や、データベース3に登録されている時間(オブジェクトが更新されてから、次に更新されるまでの時間)などの、オブジェクトが有効に存在する時間を表す。取得可能時間avairableTimeは、記述しても、またしなくても良く、その型AvairableTimeは、例えば、次のように定義される。
【0192】
Figure 0004337150
【0193】
開始時刻startTimeは、ここでは、例えば、更新後のオブジェクトがデータベース3に登録された時刻を表す。また、終了時刻endTimeは、ここでは、例えば、更新後のオブジェクトが、次に更新される時刻を表す。なお、取得可能時間avairableTimeを記述する場合、開始時刻startTimeの記述は必須であるが、終了時刻endTimeの記述は任意(OPTIONAL)である。
【0194】
オブジェクト識別子objectIdentifierにおけるロケータlocatorは、更新が報知されたオブジェクトが存在する地理的または論理的な位置を表す。ここで、オブジェクトの地理的な位置とは、例えば、オブジェクトを管理するサーバ2のインターネットアドレスなどのネットワーク上の位置を特定するための情報を意味する。また、論理的な位置とは、オブジェクトが、あるテーブルやデータ構造などの一部を構成している場合における、そのテーブルやデータ構造中のオブジェクトの位置を意味する。具体的には、例えば、オブジェクトが、EPG(Electric Program Guide)の、あるチャンネルにおける、ある時間帯のテレビジョン放送番組を紹介する欄を構成している場合には、EPG上の、その欄の位置が、そのオブジェクトの論理的な位置となる。
【0195】
ロケータlocatorの型Locatorは、例えば、次のように定義される。
【0196】
Figure 0004337150
【0197】
ここで、CHOICE{}は、かっこ{}内で定義されている変数netLocatorとdvbSpecificLocatorのうちのいずれかが選択されること(従って、Locatorが選択型であること)を意味する。
【0198】
ネットロケータnetLocatorは、インターネットプロトコルによりアクセス可能なドメインのリソースを特定するもので、その型NETLocatorは、例えば、以下のように定義される。
【0199】
Figure 0004337150
【0200】
ここで、EXTERNALは、ASN.1モジュールのスコープ外で定義されるデータ型(外部型)であることを意味し、その定義は、ASN.1の構文にしたがった定義でなくても良い。
【0201】
NSAPロケータnsapSpecificLocatorは、NSAP(Networks Service Access Point)を特定するのに用いられるもので、その型NSAPSpecificLocatorは、例えば、次のように定義される。
【0202】
Figure 0004337150
【0203】
NSAPアドレスnsapAddressは、外部型(EXTERNAL)であり、そのシンタクスとしては、例えば、E.164NSAPformatや、AESA(ATM(Asynchronous Transfer Mode) End System Address)のNSAPencodeE.164formatなどを採用することができる。なお、E.164NSAPformatについては、例えば、ISO/IEC8348:Network Service Definitionに、AESAのNSAPencodeE.164formatについては、例えば、ATM User-Network Interface(UNI) Specification 3.0/3.1に、それぞれ、その定義が記載されている。
【0204】
付加情報additionalInfoは、NSAPアドレスnsapAddressにアクセスする際に必要となる、例えば、PPP(Point to Point Protocol)を選択することを示すプロトコル識別情報や、認証プロトコルに必要な情報、モデム設定コマンドシーケンス(ヘイズATコマンド)などの付加情報であり、その型は任意(任意型)(ANY)とされている。なお、付加情報additionalInfoの記述は任意である。
【0205】
ネットロケータnetLocatorにおけるリソース識別子universalResourceIdentifierは、いわゆるURI(Universal Resource Identifier)を意味する。URIは、WWWにおいて提供されるリソースを一意に識別することができ、ユーザが、インターネットに、直接接続することができる場合(受信端末5が、インターネットに直接接続される場合)に利用される。ここで、リソース識別子universalResourceIdentifierのシンタクスとしては、例えば、RFC1630:Universal Resource Identifiers in WWW: A Unifying Syntax for the Expression of Names and Addresses of Objects on the Network as used in the World-Wide Webに定義されているものを利用することができる。
【0206】
なお、ネットロケータnetLocatorとして、URIと、NSAPロケータnsapSpecificLocatorとの両方を利用可能としたのは、例えば、X.25や公衆網を利用したダイヤルアップ接続(ATM接続も含む)によってアクセス可能な、孤立したインターネットのドメインにおけるオブジェクトにアクセスすることができるようにするためである。
【0207】
ロケータlocatorにおけるDVBロケータdvbSpecificLocatorは、DVB(Digital Video Broadcasting)互換のディジタル放送によるストリーム上のリソースを特定するもので、その型DVBSpecificLocatorは、例えば、次のように定義される。
【0208】
Figure 0004337150
【0209】
プリミティブロケータdvbPrimitiveLocatorは、DVBにおいて定義されているデータ構造/ストリームを特定するもので、これにより、例えば、DVB−SIに規定されているディジタル放送によるEPG上の任意のテーブルを指定することができる。従って、この場合、イベントEventMessageは、例えば、DVB−SIに規定されているフォーマットにより放送されるEPGテーブルの内容の更新にも利用することができる。なお、DVB−SIについては、例えば、ETC300 468:Digital broadcasting systems for television, sound and data services;Specification for Service Information(SI) in Digital Video Broadcasting(DVB) systemsに、その詳細が記載されている。
【0210】
プリミティブロケータdvbPrimitiveLocatorの型DVBPrimitiveLocatorは、例えば、次のように定義される。
【0211】
Figure 0004337150
【0212】
ここで、かっこ[]とその中に配置されている数字は、構造型を構成する同一の型の複数の変数それぞれを識別するためのタグである。
【0213】
なお、NetworkID, TransportID, packetID, serviceID, tableID, tableIDExtention, sectionNumber, eventID, componentTagについては、例えば、ISO/IEC13818-1:Infomation technology-Generic coding of moving pictures and associated audio information-Part1:Systems-International Standard(IS)、およびETC300 468:Digital broadcasting systems for television, sound and data services;Specification for Service Information(SI) in Digital Video Broadcasting(DVB) systemsに、その詳細が記載されているので、ここでは、説明を省略する。
【0214】
DVBロケータDVBSpecificLocatorにおけるデータカルーセルロケータdvbDataCarouselLocatorは、データカルーセル(Data Carousel)と呼ばれるデータ構造を特定するもので、その型DVBDataCarouselLocatorは、例えば、次のように定義される。
【0215】
Figure 0004337150
【0216】
また、DVBロケータDVBSpecificLocatorにおけるオブジェクトカルーセルロケータdvbObjectCarouselLocatorは、オブジェクトカルーセル(Object Carousel)と呼ばれるデータ構造を特定するもので、その型DVBObjectCarouselLocatorは、例えば、次のように定義される。
【0217】
Figure 0004337150
【0218】
なお、データカルーセル、オブジェクトカルーセル、groupID, moduleID, carouselID, objectKeyについては、例えば、Digital Video Broadcasting:DVB Specification for Data Broadcasting-Final Draft 12/02/97、およびImplementation Guidelines for Databroadcasting(SI-DAT382 Rev.3)に、その詳細が記載されているので、ここでは、説明を省略する。
【0219】
次に、イベントEventMessageにおけるオブジェクトバージョンobjectVersionは、そのイベントEventMessageに基づいて取得されるサブジェクトによって更新されるオブジェクトの、その更新後のバージョンを表し、図7におけるバージョン情報に相当する。オブジェクトバージョンobjectVersionとしては、例えば、オブジェクトが更新される度にインクリメントされる整数値や、更新後のオブジェクトのハッシュ値などを用いることができる。
【0220】
イベントEventMessageにおけるサブジェクトリンクsubjectLinksは、そのイベントEventMessageに基づいて取得されるサブジェクト(オブジェクト識別子objectIdentifierによって特定されるオブジェクトを更新するためのサブジェクト)を特定するためのもので、その型SubjectLinksは、例えば、次のように定義される。
【0221】
Figure 0004337150
【0222】
サブジェクト識別子subjectIdentifierは、上述のオブジェクト識別子objectIdentifierと同一の型ObjectIdentifierを有し、そこには、サブジェクトが存在する位置に関する情報(位置情報)が配置される。従って、受信端末5では、このサブジェクト識別子subjectIdentifierに基づいて、オブジェクトを更新するためのサブジェクトが取得される。
【0223】
なお、サブジェクト識別子subjectIdentifierは、ObjectIdentifier型であるから、取得可能時間avairableTimeを有する場合があるが、これは、図7で説明した放送スケジュール情報の中の放送時刻に相当する。また、サブジェクト識別子subjectIdentifierは、ロケータlocatorを有するが、これは、図7で説明したサーバアクセス情報(サーバ2などのIPアドレス)(サブジェクトの地理的位置)や、放送スケジュール情報の中の放送チャンネル(サブジェクトの論理的位置)に相当する。
【0224】
サブジェクトバージョンsubjectVersionは、整数型(INTEGER)で、サブジェクトのバージョンを表す。即ち、例えば、サブジェクトに、いわゆるバグがあり、その修復がされたサブジェクトが新たに作成される場合がある。また、サブジェクトの内容は同一のままで、そのシンタクスが変更される場合がある。そのような場合において、バグの修正前のサブジェクトと修正後のサブジェクトとを区別したり、シンタクスの変更前のサブジェクトと変更後のサブジェクトとを区別するためなどに、サブジェクトバージョンsubjectVersionは用いられる。
【0225】
サービス仕様qosSpecificationには、サブジェクトを、サブジェクト識別子subjectIdentifierに基づいて取得するかどうかを決めるための基準として用いることのできる情報(取得決定基準情報)が配置される。即ち、サブジェクトリンクSubjectLinksは、SEQUENCE OF{}で定義されているから、かっこ{}内で定義されている変数の組み合わせが、1以上配置されて構成される。具体的には、例えば、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介して放送されるとともに、サーバ2において、受信端末5からの要求に応じて、通信ネットワーク6を介して送信される場合には、放送ネットワーク4を介して放送されるサブジェクトと、通信ネットワーク6を介して送信されるサブジェクトとのそれぞれについて、サブジェクトリンクSubjectLinksを規定するsubjectIdentifier, subjectVersion, qosSpecification, clientIdentifierが記述される。このような場合において、サービス仕様qosSpecificationは、サブジェクトを、放送ネットワーク4または通信ネットワーク6のうちのいずれを利用して受信するのかを決定するために参照される。
【0226】
サービス仕様qosSpecificationの型QOSSpecificationは、例えば、次のように定義される。
【0227】
Figure 0004337150
【0228】
QOSタイプqosSpecTypeには、サブジェクトを、サブジェクト識別子subjectIdentifierに基づいて取得するかどうかを決めるための基準として用いる情報の種別を表す整数値が配置される。即ち、QOSタイプqosSpecTypeは、それと組になっているQOS値qosSpecValueが、どのような情報の値であるのかを表す。
【0229】
QOS値qosSpecValueには、サブジェクト識別子subjectIdentifierに基づいて、サブジェクトを取得するかどうかを決めるための基準として用いる情報としての、例えば、サーバ2側にかかっている負荷の状況や、サブジェクトのデータ量、通信ネットワーク6の混み具合などに対応する整数値が配置される。
【0230】
例えば、QOS値qosSpecValueが、サーバ2側にかかっている負荷が大きいことを表している場合には、サブジェクトを、通信ネットワーク6を介して要求したのでは、サブジェクトが送信されてくるのに時間を要すると予想されるから、放送ネットワーク4を介して放送されてくるのを待って受信した方が良いとの判断の基準にすることができる。また、例えば、QOS値qosSpecValueが、サブジェクトのデータ量が多いことを表している場合には、サブジェクトを、通信ネットワーク6を介して要求したのでは、データ量の多いサブジェクトを受信するのに通信コストが多くかかると予想されるから、放送ネットワーク4を介して放送されてくるのを待って受信した方が良いとの判断の基準にすることができる。さらに、例えば、QOS値qosSpecValueが、通信ネットワーク6のトラフィック量が少ないことを表している場合には、サブジェクトを、即座に、かつ短い時間で取得することができると予想されるから、通信ネットワーク6を介して受信した方が良いとの判断の基準にすることができる。
【0231】
ここで、以上のようなことから、QOS値qosSpecValueは、サブジェクトの提供サービスの質を表しているということもできる。
【0232】
サブジェクトリンクsubjectLinksにおけるクライアント識別子clientIdentifierには、サブジェクトの取得が許可されているユーザに関する情報(ユーザ情報)が配置され、その型ClientIdentfierは、例えば、次のように定義される。
【0233】
Figure 0004337150
【0234】
グループ識別子clientGroupIdentifierには、ある複数の受信端末のグループを特定する整数値が配置される。グループ識別子clientGroupIdentifierによれば、それによって特定される複数の受信端末だけに、サブジェクトを取得させることが可能となる。
【0235】
クライアント識別子clientIdentifiersには、1以上の受信端末のユーザID(図13および図14で説明したユーザID)が配置される。クライアント識別子clientIdentifiersによれば、それによって特定される1以上の受信端末だけに、サブジェクトを取得させることが可能となる。なお、クライアント識別子clientIdentifiersの型であるSET OF INTEGERは、整数型の集合(集合型)を表す。
【0236】
以上のように、クライアント識別子clientIdentifierによれば、サブジェクトを取得させる受信端末を制限することができるので、例えば、1のサーバに、サブジェクトの要求が集中することなどを防止することができる。
【0237】
以上、イベントを、任意のトランスポートプロトコル上で実現するためのフォーマットを、ANS.1を用いた抽象構文表現によって表したが、このようなフォーマットのイベントの符号化を、例えば、ASN.1準拠の商用/パブリックドメインソフトウェアのツールSnaccを利用して行う場合には、例えば、以下のようなファイルを、その入力として与えてやればよい。
【0238】
Figure 0004337150
Figure 0004337150
Figure 0004337150
【0240】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の受信装置および受信方法によれば、放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、コンテンツの更新を報知するための報知データが受信され、受信されたコンテンツが記憶され、受信された報知データに記述されている、コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新が検出され、バージョン情報の更新が検出された場合、新たに受信されるコンテンツであって、報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツが要求され、記憶されているコンテンツが、更新コンテンツに更新される。従って、報知データに基づき、コンテンツの更新を、容易かつ効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデータ配信システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】図1のサーバ2の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のミラーサーバ7の構成例を示すブロック図である。
【図4】サーバ2が行う登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1のデータベース1a乃至1cから供給されるデータのフォーマットを示す図である。
【図6】サーバ2が行うデータ伝送処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】サブジェクトおよびイベントのフォーマットを示す図である。
【図8】サーバ2が行う要求データ送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1の受信端末5の構成例を示すブロック図である。
【図10】受信端末5が行う受信処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】受信端末5が行うデータ要求処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】受信端末5が行うデータ出力処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】サーバ2が行う負荷分散処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】受信端末5が行うアクセスサーバ決定処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1a乃至1c データベース, 2 サーバ, 3 データベース, 4 放送ネットワーク, 5 受信端末, 6 通信ネットワーク, 7 ミラーサーバ, 8 データベース, 11 通信制御部, 12 資源割当部, 13 データ検索部, 14 複製管理部, 15 登録部, 17 データ構成部,18 伝送部, 21 受信部, 22 選択部, 23 データベース, 24 通信制御部, 25 要求部, 26 読み出し部, 27 出力部, 28 操作部

Claims (7)

  1. 放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、前記コンテンツの更新を報知するための報知データを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された前記コンテンツを記憶する記憶手段と、
    前記受信手段によって受信された前記報知データに記述されている、前記コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって前記バージョン情報の更新が検出された場合、前記受信手段によって新たに受信されるコンテンツであって、前記報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、前記記憶手段に記憶されている前記コンテンツを、前記更新コンテンツに更新する更新手段と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記報知データは、生存時間をさらに含み、
    前記生存時間を経過した場合、前記記憶手段に記憶されている前記コンテンツを消去する消去手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記位置情報は、コンテンツが存在する地理的位置、論理的位置、または時間的位置に関するものである
    ことを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  4. 前記報知データは、その報知データを取捨選択するための基準として用いることのできる選択基準情報をさらに含み、
    前記更新手段は、前記選択基準情報に基づき、前記報知データを取捨選択する処理行う
    ことを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  5. 前記報知データは、前記更新コンテンツが複数の位置に存在する場合に、その更新コンテンツを、前記複数の位置のうちのいずれから取得するかを決めるための基準として用いることのできる取得決定基準情報をさらに含み、
    前記更新手段は、前記取得決定基準情報に基づいて、前記複数の位置のうちのいずれかから、前記更新コンテンツを取得する
    ことを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  6. 前記報知データは、前記更新コンテンツの取得が許可されているユーザに関するユーザ情報をさらに含み、
    前記更新手段は、前記ユーザ情報によって前記更新コンテンツの取得が許可されている場合にのみ、その更新コンテンツを取得する
    ことを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  7. 放送ネットワークを介してデータカルーセル方式で繰り返し送信されるコンテンツ、および、前記コンテンツの更新を報知するための報知データを受信し、
    受信された前記コンテンツを記憶し、
    受信された前記報知データに記述されている、前記コンテンツの新しさを表すバージョン情報の更新を検出し、
    前記バージョン情報の更新が検出された場合、新たに受信されるコンテンツであって、前記報知データに記述されている、コンテンツが存在する位置に関する位置情報に対応付けられている更新コンテンツを要求し、記憶されている前記コンテンツを、前記更新コンテンツに更新する
    ことを特徴とする受信方法。
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