JP4315551B2 - セラミック成形体の乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック粉末及びバインダー等を含み、多数の貫通孔が長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排気ガス中に含有されるパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。
この排気ガスを多孔質セラミックを通過させることにより、排気ガス中のパティキュレートを捕集して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが種々提案されている。
【0003】
セラミックフィルタは、通常、図7に示すような多孔質セラミック部材60が複数個結束されてセラミックフィルタ50を構成している。また、この多孔質セラミック部材60は、図8に示すように、長手方向に多数の貫通孔62が並設され、貫通孔62同士を隔てる隔壁63がフィルタとして機能するようになっている。
すなわち、多孔質セラミック部材60に形成された貫通孔62は、図8(b)に示すように、排気ガスの入り口側又は出口側の端部のいずれかが充填材61により目封じされ、一の貫通孔62に流入した排気ガスは、必ず貫通孔62を隔てる隔壁63を通過した後、他の貫通孔62から流出するようになっており、排気ガスがこの隔壁63を通過する際、パティキュレートが隔壁63部分で捕捉され、排気ガスが浄化される。
【0004】
従来、このような多孔質セラミック部材60を製造する際には、まず、セラミック粉末とバインダーと分散媒液とを混合して成形体製造用の混合組成物を調製した後、この混合組成物の押出成形等を行うことにより、セラミック成形体を作製していた。
【0005】
そして、次に、得られたセラミック成形体を乾燥装置に入れ、このセラミック成形体にマイクロ波を照射することによる加熱を行い、セラミック成形体中の分散媒液等を飛散させて、一定の強度を有し、容易に取り扱うことができる図9(a)に示すセラミック成形体の乾燥体70aを製造していた。
この乾燥工程の後、セラミック成形体の乾燥体70aは、脱脂工程及び焼成工程を経て、多孔質セラミック部材60が製造される。
【0006】
しかし、このような従来のセラミック成形体の乾燥方法においては、セラミック成形体の全体を均一に乾燥させることは容易ではなく、乾燥工程が進むにつれて、セラミック成形体の部分によって重量減少の割合が異なるという現象が発生する。
【0007】
この乾燥の不均一が、セラミック成形体の内部と表面との間や下部と上部との間に生じると、乾燥後のセラミック成形体に反りや変形が発生し、更には、クラックが発生する場合もある。そこで、本発明者らは、この乾燥の不均一を防止するため、例えば、セラミック成形体の4つの側面を、分離した2つの治具で両側から包囲し、この状態で乾燥させる方法をとっていた。
【0008】
これにより、内部と表面との間や下部と上部との間の乾燥の不均一を殆ど減少させることはできるが、セラミック成形体70aの長手方向の中央部と両端部分の乾燥の不均一を無くすことが困難で、中央部の方が両端部よりも乾燥しにくくなり、図9(b)に示すように、乾燥後のセラミック成形体70bの中央部が太く、両端部に近づくに従って細くなるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、セラミック成形体に、乾燥の不均一に起因する変形を発生させないセラミック成形体の乾燥装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置は、セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥に用いられる乾燥装置であって、搬入されたセラミック成形体を移動させるための移動床を備えるとともに、装置内を移動する上記セラミック成形体を複数の領域に区切り、それぞれの領域に異なる強度のマイクロ波を照射するため、複数の仕切り壁と複数のマイクロ波発生装置とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、第二の本発明のセラミック成形体の乾燥装置は、セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥に用いられる乾燥装置であって、搬入されたセラミック成形体を移動させるための移動床を備えるとともに、上記移動床上を移動する上記セラミック成形体に照射されるマイクロ波の一部を遮蔽するための遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
第一の本発明で乾燥の対象となるセラミック成形体は、セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなるものである。
【0014】
上記セラミック粉末としては特に限定されず、例えば、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化チタン、炭化チタン等の非酸化物系セラミックの粉末;アルミナ、コージェライト、ムライト、シリカ、ジルコニア、チタニア等の酸化物系セラミックの粉末等を挙げることができる。
これらのなかでは、耐熱性に優れる炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の粉末が好ましい。
【0015】
これらセラミック粉末の粒径も特に限定されるものではないが、後の焼成過程で収縮が少ないものが好ましく、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒子径を有する粉末100重量部と0.1〜1.0μm程度の平均粒子径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わせたものが好ましい。
【0016】
上記バインダーとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
上記バインダーの配合量は、通常、セラミック粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ましい。
【0017】
上記分散媒液としては特に限定されず、例えば、ベンゼン等の有機溶媒;メタノール等のアルコール、水等を挙げることができる。上記分散媒液は、混合組成物の粘度が一定範囲内となるように、適量配合される。
これらセラミック粉末とバインダーと分散媒液等とは、アトライター等で混合された後、ニーダー等で充分に混練され、押出成形法等により、所定の形状に成形される。
【0018】
第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置は、上記方法により作製されたセラミック成形体に、マイクロ波を照射して乾燥させる乾燥装置であって、搬入されたセラミック成形体を移動させるための移動床を備えるとともに、装置内を移動する上記セラミック成形体を複数の領域に区切り、それぞれの領域に異なる強度のマイクロ波を照射するため、複数の仕切り壁と複数のマイクロ波発生装置とが設けられていることを特徴とする。
【0019】
上記移動床は、押出成形法により成形されたセラミック成形体を乾燥装置内に搬入し、一定速度で移動させ、セラミック成形体を乾燥させた後、該セラミック成形体を乾燥装置外に搬出するために設けられており、従来から使用されているベルトコンベア等により構成されている。
【0020】
一方、仕切り壁は、セラミック成形体を複数の領域に区切り、それぞれの領域に異なる強度のマイクロ波を照射するために設けられており、2以上であればその仕切り壁の数は特に限定されず、また、その形状や配設の形態も特に限定されない。仕切り壁の具体例については、以下の具体的な乾燥装置において説明することにする。
【0021】
図1は、第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置の一例を示す一部水平断面図である。
このセラミック成形体乾燥装置10では、上記したように、搬入されたセラミック成形体を移動させるために移動床12が設けられており、天井部分には、マイクロ波発生装置14が配設され、さらに、マイクロ波発生装置14から発生するマイクロ波を中央の領域Bと、他の領域A、Cに区切り、それぞれの領域に異なる強度のマイクロ波を照射するために2枚の仕切り壁13が設置されている。
【0022】
図1に示した仕切り壁13は、2枚であるが、例えば4枚でセラミック成形体を5つの領域に区切っていてもよい。また、図1に示した仕切り壁13は、垂直壁であるが、少し傾いていても差し支えない。
【0023】
この第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置を用いてセラミック成形体を乾燥させる際には、まず、押出成形法にて成形されたセラミック成形体11を、長手方向が進行方向に対してほぼ垂直になるよう移動床12に載置する。
この後、セラミック成形体11は、装置内に搬入され、移動床12上を一定速度で移動する。
【0024】
なお、図示はしていないが、セラミック成形体11は、乾燥後の反りや内部と表面の水分量の不均一等を防止するために、セラミック成形体11の側面を上下から包囲するように構成された一対の乾燥用治具により包囲されている。ただし、マイクロ波は、この乾燥用治具を通過し、セラミック成形体11の内部に侵入するため、マイクロ波による乾燥には支障ない。
【0025】
中央の領域Bにあるマイクロ波発生装置14は、より強いマイクロ波を発生し、両端付近の領域A及びCにあるマイクロ波発生装置14は、より弱いマイクロ波を発生するように制御されており、これにより両端部から中央に近づくに従って段階的に強くなるように、セラミック成形体11にマイクロ波を照射する。
【0026】
すなわち、セラミック成形体の乾燥装置10内に搬入されたセラミック成形体11は、なかなか乾燥しにくい中央部分の領域Bにおいては強く加熱され、一方、比較的乾燥が容易な領域A、Cの部分では、領域Bの部分と比較して弱く加熱され、これにより乾燥が進行する。
そして、所定時間が経過すると、セラミック成形体11は、乾燥装置10の外に搬出され、マイクロ波による乾燥が終了する。
【0027】
このセラミック成形体の乾燥装置10を用いてセラミック成形体の乾燥を行うと、乾燥しやすいセラミック成形体11の両端部やその付近の乾燥が抑えられ、中央部の乾燥が早く進行するため、全体として、均一に乾燥が進行し、均一な厚さのセラミック成形体(乾燥体)とすることができる。
【0028】
図2は、第一の本発明のセラミック成形体の乾燥装置の別の一例を示す一部水平断面図である。
このセラミック成形体の乾燥装置20では、セラミック成形体11が移動するに従って中央の領域Eが次第に狭くなるように、仕切り壁23が設けられている以外は、図1に示すセラミック成形体乾燥装置10と略同様に構成されている。
【0029】
このセラミック成形体の乾燥装置20では、乾燥装置20内に搬入されたばかりの水分の多いセラミック成形体11は、中央部を含む広い領域Eでより強いマイクロ波が長時間にわたって照射され、セラミック成形体11が乾燥装置の出口に近づくに従い、弱いマイクロ波が照射される領域D、Eが広くなり、両端部分は、より穏やかに乾燥される。
【0030】
このセラミック成形体の乾燥装置20を用いると、乾燥が進むに従って、乾燥しやすい両端に近い部分は、より穏やかに乾燥されるためセラミック成形体11に水分の分布が発生しにくく、より均一にかつ効率よく乾燥される。
【0031】
なお、セラミック成形体の乾燥装置10、20において、マイクロ波発生装置のマイクロ波の強度の調整は、手動等にて随時行っても良いが、マイクロコンピュータ等の自動制御システムを内蔵する乾燥装置を用い、予めマイクロ波の強度等を自動設定をしておく方が好ましい。
【0032】
次に、第二の本発明のセラミック成形体の乾燥装置について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
図3は、第二の本発明のセラミック成形体の乾燥装置の一例を示す一部水平断面図である。
このセラミック成形体の乾燥装置30は、移動床12を備えるとともに、単一のマイクロ波発生装置14が配設されており、このマイクロ波発生装置14よりセラミック成形体11に照射されるマイクロ波の一部を遮蔽するためにアルミニウム板からなる遮蔽部材33が、マイクロ波発生装置14の両側にほぼ水平に配設されている。
【0034】
第二の本発明で乾燥の対象となるセラミック成形体は、上述したものと同様のものを挙げることができる。
また、移動床12は、図1に示したセラミック成形体の乾燥装置10の場合と同様に構成されている。
【0035】
遮蔽部材33は、比較的乾燥しやすい両末端部分には、マイクロ波を長時間又は殆ど照射せず、比較的乾燥しにくいセラミック成形体11の中央部分に長時間マイクロ波を照射するために設けられている。
【0036】
遮蔽部材33の材質としては、マイクロ波を遮蔽する物質であれば特に限定されず、アルミニウム板以外のものも使用することができる。
また、遮蔽部材33は、樹脂等の表面をマイクロ波を遮蔽する物質からなるフィルムで覆うものであってもよく、樹脂等の表面にマイクロ波を遮蔽する物質の層を形成したものであっても良い。
【0037】
また、図3では、遮蔽部材33は、セラミック成形体11が進行するに従って、マイクロ波が照射される領域Gが漸次減少するように、遮蔽部材33の端部33aが逆V字形状になるように構成されているが、上記領域Gが一定となるように遮蔽部材33の端部33aがお互いに平行になるように構成されたものであってもよい。
【0038】
このセラミック成形体の乾燥装置30を用いてセラミック成形体を乾燥させると、なかなか乾燥しにくい中央部分の領域Gは長時間にわたって強く加熱され、一方、比較的乾燥が容易な両端部分は、短時間しか加熱されない。その結果、全体として、ほぼ均一が乾燥が進行する。
【0039】
従って、このセラミック成形体の乾燥装置30を用いることにより、乾燥しにくいセラミック成形体の中央部付近が、両端部付近よりも長時間マイクロ波を照射されることとなり、全体として、均一に乾燥が進行し、均一な厚さのセラミック成形体(乾燥体)とすることができる。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0041】
実施例1
平均粒子径10μmのα型炭化珪素粉末70重量部、平均粒子径0.7μmのβ型炭化珪素粉末30重量部、メチルセルロース5重量部、分散剤4重量部、水20重量部を配合して均一に混合することにより、原料の混合組成物を調製した。この混合組成物を押出成形機に充填し、押出速度2cm/分にてセラミック成形体11を作製した。このセラミック成形体11は、図9(a)に示す形状のものであり、その大きさが33mm×33mm×300mmで、貫通孔21の数が31個/cm2 、隔壁22の厚さが0.35mmであった。
【0042】
次に、セラミック成形体11を、セラミック成形体11の側面を上下から包囲するように構成された一対の乾燥用治具により包囲した状態で、図1に示した乾燥装置10の移動床12に載置し、領域Bのマイクロ波のパワーを3kW、領域A及びCのマイクロ波のパワーを1.5kWに設定してセラミック成形体11の乾燥を行った。
なお、セラミック成形体11の乾燥装置10内の滞在時間は、5分であり、仕切り壁13は、セラミック成形体11の末端から50mmの位置になるように設けられていた。
【0043】
この後、セラミック成形体の乾燥体40を取り出し、図4(a)に示すように、セラミック成形体の乾燥体40をエリア1、エリア2、エリア3に分割し、さらに、図4(b)に示すように、これらを外側のA部と中部のB部とに分け、各部における重量減少率を測定した。その結果を図5に示した。
【0044】
実施例2
まず、実施例1と同様の条件でセラミック成形体を作製し、実施例1と同じ乾燥用治具を用いてセラミック成形体を包囲した後、図2に示した乾燥装置20の移動床12に載置した。
次に、領域Eのマイクロ波のパワーを3kW、領域D及びFのマイクロ波のパワーを1.5kWに設定してセラミック成形体の乾燥を行った。
【0045】
なお、セラミック成形体11の乾燥装置20内の滞在時間は、5分であり、仕切り壁23は、乾燥装置20内に搬入された直後では、セラミック成形体11の末端から5mm、乾燥装置20外に搬出される直前では、セラミック成形体11の末端から100mmの位置になるように設けられていた。
【0046】
この後、セラミック成形体の乾燥体40を取り出し、図4(a)に示すように、セラミック成形体の乾燥体40をエリア1、エリア2、エリア3に分割し、さらに、図4(b)に示すように、これらを外側のA部と中側のB部とに分け、各部における重量減少率を測定した。その結果を同じく図5に示した。
【0047】
実施例3
まず、実施例1と同様の条件でセラミック成形体を作製し、実施例1と同じ乾燥用治具を用いてセラミック成形体を包囲した後、図3に示した乾燥装置30の移動床12に載置した。
次に、マイクロ波のパワーを3kWに設定してセラミック成形体の乾燥を行った。
【0048】
なお、セラミック成形体11の乾燥装置30内の滞在時間は、5分であり、遮蔽部材33は、乾燥装置30内に搬入された直後では、セラミック成形体11の丁度末端部分、乾燥装置30外に搬出される直前では、セラミック成形体11の末端から100mmの位置に遮蔽部材の端部33aがくるように設けられていた。
【0049】
この後、セラミック成形体の乾燥体40を取り出し、図4(a)に示すように、セラミック成形体の乾燥体40をエリア1、エリア2、エリア3に分割し、さらに、図4(b)に示すように、これらを外側のA部と中側のB部とに分け、各部における重量減少率を測定した。その結果を同じく図6に示した。
【0050】
比較例1
まず、実施例1と同様の条件でセラミック成形体を作製した。
次に、仕切り壁を有しない従来より用いられているセラミック成形体の乾燥装置に、上記セラミック成形体を実施例1と同じ乾燥用治具で包囲した後、乾燥装置内に載置し、マイクロ波を照射して乾燥を行った。
【0051】
そして、乾燥開始から一定時間後にセラミック成形体の乾燥体40を取り出し、図4(a)に示すように、セラミック成形体の乾燥体40をエリア1、エリア2、エリア3に分割し、さらに、図4(b)に示すように、これらを外側のA部と中側のB部とに分け、各部における重量減少率を測定した。その結果を図6に示した。
【0052】
図5及び図6に示すグラフより明らかなように、比較例1では、各部分で重量減少率が異なっており、不均一に乾燥が行われているのに対し、実施例1〜3の場合には、各部においてほぼ均一に重量が減少していっており、本発明の乾燥装置を用いることにより、セラミック成形体を均一に乾燥させることができることが実証された。
また、実施例1〜3に記載の方法で乾燥したセラミック成形体40の寸法を測定したが、中央部分と両端部分の側面の幅に殆ど違いはなかった。
【0053】
【発明の効果】
本発明のセラミック成形体の乾燥装置は、上述の通りであるので、この乾燥装置を用いてセラミック成形体を乾燥させることにより、セラミック成形体に変形を発生させず、全体を均一に乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック成形体の乾燥装置の一実施形態を模式的に示す一部水平断面図である。
【図2】本発明のセラミック成形体の乾燥装置の別の実施形態を模式的に示す一部水平断面図である。
【図3】本発明のセラミック成形体の乾燥装置の更に別の実施形態を模式的に示す一部水平断面図である。
【図4】(a)は、実施例1、実施例2及び比較例1において成形体の重量減少を測定した部分を示す斜視図であり、(b)は、その正面図である。
【図5】実施例1及び実施例2における成形体の測定部分と重量減少との関係を示すグラフである。
【図6】実施例3及び比較例1における成形体の測定部分と重量減少との関係を示すグラフである。
【図7】セラミックフィルタを模式的に示す斜視図である。
【図8】(a)は、セラミックフィルタを構成する多孔質セラミック部材を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したセラミックフィルタのA−A線断面図である。
【図9】(a)〜(b)は、種々の条件で乾燥した後のセラミック成形体を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
10、20、30 セラミック成形体乾燥装置
11 セラミック成形体
12 移動床
13、23 仕切り壁
14 マイクロ波発生装置
33 遮蔽部材
33a 端部
40 セラミック成形体の乾燥体
50 セラミックフィルタ
60 多孔質セラミック部材
61 充填材
62 貫通孔
63 隔壁

Claims (5)

  1. セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥に用いられる乾燥装置であって、
    搬入されたセラミック成形体を移動させるための移動床を備えるとともに、
    装置内を移動する前記セラミック成形体を複数の領域に区切り、それぞれの領域に異なる強度のマイクロ波を照射するため、複数の仕切り壁と複数のマイクロ波発生装置とが設けられていることを特徴とするセラミック成形体の乾燥装置。
  2. セラミック成形体を少なくとも中央の領域とその他の領域に区切るため、前記セラミック成形体の移動方向に平行な垂直壁からなる仕切り壁が設けられている請求項1記載のセラミック成形体の乾燥装置。
  3. セラミック成形体を少なくとも中央の領域とその他の領域に区切り、前記セラミック成形体が移動するに従って中央部分が次第に狭くなるように垂直壁からなる仕切り壁が設けられている請求項1記載のセラミック成形体の乾燥装置。
  4. 搬入されたセラミック成形体の中央の領域に近づくに従い、段階的に強い強度でマイクロ波を照射することができるように構成されている請求項1、2又は3記載のセラミック成形体の乾燥装置。
  5. セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のセラミック成形体の乾燥に用いられる乾燥装置であって、
    搬入されたセラミック成形体を移動させるための移動床を備えるとともに、
    前記移動床上を移動する、前記セラミック成形体に照射されるマイクロ波の一部を遮蔽するための遮蔽部材が設けられていることを特徴とするセラミック成形体の乾燥装置。
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