JP4273385B2 - 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents

符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、フィードバック型レート制御において、ビット補給レート制御を行う場合に用いて好適な、符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像データおよび音声データを圧縮して情報量を減らす方法として、種々の圧縮符号化方法が提案されており、その代表的なものにMPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)がある。
【0003】
このような画像圧縮方式において、良好なエンコード画質を得る方法として、TM5(Test Model 5)がある。TM5のステップ1においては、ピクチャ単位に与えるターゲットビットの算出を行う。ターゲットビットの算出においては、ピクチャタイプ別のGC(Global Complexity)のそれぞれの比率に応じて、そのGOP(Group of Picture)内の残りのピクチャに割り当てることができるビット量Rを比例配分して、各ピクチャに割り当てるビット量を算出する。
【0004】
TM5は、GOPあたりの発生ビット量をほぼ一定にするために優れた方法であるが、固定レート符号化を行う場合には、必ずしも、GOPの発生ビット量を一定にする必要はない。固定レート符号化においては、VBV(Video Buffering Verifier)バッファの占有量が、規定値をオーバーフロー、あるいはアンダーフローしないようにしなければならない。
【0005】
TM5においては、GOPあたりの発生ビット量がほぼ一定であるから、VBVバッファがオーバーフローあるいはアンダーフローすることはない。しかしながら、TM5においては、低いビットレートで符号化した場合に、バッファ容量を有効利用することができない。例えば、MPEGのMP@PLにおいて、TM5を適用した場合、VBVバッファ容量は約1.8Mbitであるのに対して、バッファから引き抜かれる1枚あたりのピクチャのビット量が少ないため、約1.8Mbitを有効に利用することができない。
【0006】
このように、入力される絵柄に関わらず、一定量のビット量を割り当ててしまうことにより、符号化難易度が高い絵柄については、符号化歪みが顕著に発生してしまい、一方、符号化難易度が低い絵柄は、符号化歪みが少ないため、全体として、むらの多い不安定な画像になってしまう。
【0007】
このような問題を解決するために、符号化難易度が高い絵柄には、バッファがアンダーフローしない範囲で、より多くのビット量を配分し、一方、符号化難易度が低い絵柄には、バッファがオーバーフローしない範囲で、絵柄に適した少ないビット量を配分する必要がある。
【0008】
そこで、本出願人は、特開平10−75443において、映像データの部分毎の絵柄の複雑さに応じて発生ビット量を調節し、全体として、圧縮後の映像の品質を向上させることができるようにした、映像データ圧縮装置およびその方法について開示している。
【0009】
TM5において、GOPの残りのピクチャに割り当てることができる使用可能ビット量Rは、レートコントロールで重要なパラメータである。例えば、GOPの前半において、複雑な絵柄の画像が続いたために、たくさんのビット量を割り当ててしまうと、GOPの後半で、ビット量Rが、極端に少なくなってしまったり、あるいは、負の数になってしまう。
【0010】
これに対して、本出願人が特開平10−75443において開示したビット補給レート制御とは、これからエンコードしようとする複数枚のピクチャに対して割り当てられている使用可能ビット量Rに、そのエンコード対象の画像難易度やVBVバッファ占有量に応じて、ビット量を加える、あるいは減じる(以下、加えられる、あるいは減じられるビットをsupplementと称する)ことを特徴とするレート制御方式である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以前提案されたビット補給レート制御は、これからエンコードしようとする複数枚のピクチャ画像難易度等の情報が全て既知である場合、すなわちエンコード情報を先読みしたフィードフォワード(Feed Forward)型レート制御に適用されていたもので、例えば、GOPの15枚のデータを蓄積した後、その画像符号化難易度を判断していたので、その情報蓄積に一定の遅延を生じてしまうものである。しかしながら、エンコーダシステムに対する昨今の低遅延要求により、そのような遅延を生じないレート制御が要求されているため、先読み情報を得ることができないフィードバック(Feed Back)型レート制御にビット補給レート制御を適用する必要が出てきた。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、フィードバック型レート制御において、ビット補給レート制御を行うことができるようにするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の符号化装置は、非圧縮データの符号化難易度を検出する第1の検出手段と、非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化手段と、符号化中のGOPに含まれる非圧縮データに対して割り当てられる、非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、第1の検出手段により検出された、符号化手段により過去に符号化されたGOPに含まれる非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、符号化難易度が第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、符号化難易度が第1の値と第2の値との間となる場合、0となるように、GOPの符号化処理において、GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出手段と、第1の算出手段により算出されたビット補給量を、使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出手段と、第2の算出手段により算出されたターゲットビットを基に、符号化手段による符号化の量子化インデックスを決定する決定手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
第1の算出手段により算出されたGOP毎のビット補給量の合計を算出する第3の算出手段を更に備えさせるようにすることができ、第1の算出手段には、第3の算出手段により算出されるビット補給量合計が、仮想バッファの容量に応じて決定される所定の基準値より小さくなるような、ビット補給量を算出させるようにすることができる。
【0015】
第1の検出手段には、非圧縮データの符号化難易度と相関性を有する統計量である非圧縮データの複雑さを用いて、符号化難易度を示す指標を算出させるようにすることができ、第1の算出手段には、第1の検出手段により検出された指標が第1の閾値より大きい場合、正の値のビット補給量を算出させるようにすることができ、指標が第1の閾値よりも小さな第2の閾値より小さい場合、負の値のビット補給量を算出させるようにすることができ、指標が第1の閾値と第2の閾値との間の数値である場合、ビット補給量を0とさせるようにすることができる。
【0016】
第1の検出手段が算出する指標は、符号化手段により過去に符号化された1GOPの平均の難易度を示す指標であるものとすることができる。
【0017】
シーンチェンジの発生を検出する第2の検出手段と、シーンチェンジの前後の、Iピクチャの符号化難易度の増減を検出する第3の検出手段とを更に備えさせるようにすることができ、第1の算出手段には、第2の検出手段によりシーンチェンジが検出されなかった場合、第1の検出手段により検出された、符号化手段により過去に符号化された非圧縮データの符号化難易度を基に、ビット補給量を算出させ、第2の検出手段によりシーンチェンジが検出され、かつ、シーンチェンジの前よりシーンチェンジの後のほうの符号化難易度が高い場合、正の値のビット補給量を算出させ、それ以外のとき、ビット補給量を0とさせるようにすることができる。
【0019】
第2の算出手段には、第1の算出手段により算出された一番新しいビット補給量が負の値であり、かつ、GOP内で所定の値以上符号化難易度が所定の値以上高くなった場合、第1の算出手段により算出された一番新しい負の値のビット補給量を0として、ターゲットビットを算出させるようにすることができる。
【0020】
本発明の符号化方法は、非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、符号化中のGOPに含まれる非圧縮データに対して割り当てられる、非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、検出ステップの処理により検出された、符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、符号化難易度が第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、符号化難易度が第1の値と第2の値との間となる場合、0となるように、GOPの符号化処理において、GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、第1の算出ステップの処理により算出されたビット補給量を、使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、第2の算出ステップの処理により算出されたターゲットビットを基に、符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、符号化中のGOPに含まれる非圧縮データに対して割り当てられる、非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、検出ステップの処理により検出された、符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、符号化難易度が第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、符号化難易度が第1の値と第2の値との間となる場合、0となるように、GOPの符号化処理において、GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、第1の算出ステップの処理により算出されたビット補給量を、使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、第2の算出ステップの処理により算出されたターゲットビットを基に、符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明のプログラムは、非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、符号化中のGOPに含まれる非圧縮データに対して割り当てられる、非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、検出ステップの処理により検出された、符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、符号化難易度が第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、符号化難易度が第1の値と第2の値との間となる場合、0となるように、GOPの符号化処理において、GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、第1の算出ステップの処理により算出されたビット補給量を、使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、第2の算出ステップの処理により算出されたターゲットビットを基に、符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップとを含むことを特徴とする。
【0023】
本発明の符号化装置および符号化方法、並びにプログラムにおいては、非圧縮データの符号化難易度が検出され、非圧縮データがGOPを基準として圧縮符号化され、符号化中のGOPに含まれる非圧縮データに対して割り当てられる、非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量が、過去に符号化されたGOPに含まれる非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、符号化難易度が第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、符号化難易度が第1の値と第2の値との間となる場合、0となるように、GOPの符号化処理において、GOPの先頭を処理するタイミングで算出され、算出されたビット補給量を、使用可能ビット量に加えた値を基に、ターゲットビットが算出され、算出されたターゲットビットを基に、量子化インデックスが決定される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、本発明を適応したエンコーダ1の構成を示すブロック図である。
【0026】
画像並び替え部12は、入力された非圧縮映像データを符号化順に並べ替える。走査変換・マクロブロック化部13は、ピクチャ・フィールド変換を行い、例えば、非圧縮映像データが映画の映像データである場合、3:2プルダウン処理等を行う。イントラAC算出部14は、画像並び替え部12および走査変換・マクロブロック化部13により処理され、Iピクチャに圧縮符号化されるピクチャから、イントラAC(intra AC)を算出する。
【0027】
Iピクチャについては、他のピクチャの参照なしに圧縮符号化されるため、後述するME残差を求めることができない。従って、Iピクチャの符号化難易度を求めるために、ME残差に代わるパラメータとして、イントラACが用いられる。イントラACは、MPEG方式におけるDCT処理単位のDCTブロックごとの映像データとの分散値の総和として定義されるパラメータであって、映像の複雑さを指標し、映像の絵柄の難しさおよび圧縮後のデータ量と相関性を有する。すなわち、イントラACとは、DCTブロック単位で、それぞれの画素の画素値から、ブロック毎の画素値の平均値を引いたものの絶対値和の、画面内における総和である。イントラACは、次の式(1)で示される。
【0028】
【数1】
Figure 0004273385
・・・(1)
【0029】
また、式(1)において、式(2)が成り立つ。
【数2】
Figure 0004273385
・・・・(2)
【0030】
イントラAC算出部14は、算出されたイントラACの値を、レートコントロール部15の難易度算出部32に出力する。
【0031】
演算処理部16は、動き補償部25から供給される動き補償情報を基に、供給された映像データに対して動き補償を行い、DCT部18に対して出力する。DCT部18は、演算処理部16から入力された映像データに対して、例えば、16画素×16画素のマクロブロック単位に離散コサイン変換(DCT)処理を施し、時間領域のデータから周波数領域のデータに変換して、量子化部19に対して出力する。
【0032】
量子化部19は、DCT部18から入力された周波数領域のデータを、レートコントロール部15の量子化インデックス決定部35から供給される量子化インデックスQで量子化し、量子化データとしてVLC(Variable Length Code;可変長符号化)部20および逆量子化部22に対して出力する。
【0033】
VLC部20は、量子化部19から入力された量子化データに対し、所定の変換テーブルに基づく可変長符号化処理を行い、その結果得られる可変長符号化データをバッファ21に出力する。
【0034】
バッファ21は、入力された符号化データをバッファリングし、符号化ビットストリームとして、順次、出力する。
【0035】
逆量子化部22は、量子化部19から入力された量子化データを、量子化部19が実行した量子化の量子化ステップで逆量子化し、逆量子化データとして逆DCT部23に対して出力する。
【0036】
逆DCT部23は、逆量子化部22から入力される逆量子化データに対して逆DCT処理を行い、演算処理部24に対して出力する。
【0037】
演算処理部24は、動き補償部25の出力データ、および逆DCT部23の出力データを加算し、動き補償部25に対して出力する。動き検出部17は、圧縮対象となるピクチャ(入力ピクチャ)の注目マクロブロックと、参照されるピクチャ(参照ピクチャ)との間の差分値の絶対値和あるいは自乗値和が最小となるようなマクロブロックを探し、動きベクトルを求めて、動き補償部25に出力する。動き補償部25は、演算処理部24の出力データに対して、動き検出部17から入力される動きベクトルに基づいて動き補償処理を行い、演算処理部24、および演算処理部16に対して出力する。
【0038】
レートコントロール部15は、ME残差算出部31、難易度算出部32、genbit検出部33、ターゲットビット決定部34、および量子化インデックス決定部35で構成され、ターゲットビットおよび量子化インデックスを決定する。
【0039】
ME残差算出部31は、画像の符号化難易度と強い相関があるパラメータであるME残差を算出する。動き予測によって、参照フレームから入力フレームへの差分値の絶対値和などが少なくなるような動きベクトルを求めることができるが、その場合における差分値の絶対値和、あるいは自乗和などで求められる誤差成分のパワーがME残差である。Pピクチャ、およびBピクチャにおいては、ME残差と画像の符号化難易度とは、ほぼ単純な比例関係を有している。
【0040】
難易度算出部32は、ME残差算出部31から入力されるME残差による近似により、式(3)、および、式(4)を用いて、PピクチャおよびBピクチャの符号化難易度Djを算出する。
【数3】
Figure 0004273385
・・・(3)
【数4】
Figure 0004273385
・・・(4)
【0041】
ここで、MEjは、j番目のピクチャにおけるME残差であり、aP、aB、bP、bBは、それぞれ、1次式で近似した場合の傾きと補正値である。
【0042】
また、難易度算出部32はイントラAC算出部14から入力されるイントラACによる近似により、同様にIピクチャの符号化難易度Djを算出し、ターゲットビット決定部34に出力する。
【0043】
そして、難易度算出部32は、それそれのピクチャで算出された符号化難易度Djから、GOP毎の難易度平均avgDを算出する。
【0044】
genbit検出部33は、バッファ21にバッファリングされている符号化データから、直近に符号化されたIピクチャの発生ビット量genbitを検出し、その値を、ターゲットビット決定部34に出力する。
【0045】
ターゲットビット決定部34は、難易度算出部32から入力された符号化難易度Dj、および、genbit検出部33から入力されたIピクチャの発生ビット量genbitに基づいて、各ピクチャタイプのピクチャそれぞれのターゲットビットを算出して、レート制御を行う。
【0046】
すなわち、ターゲットビット決定部34は、後述する処理により、エンコードを終了した過去の画像における難易度などを基に、これからエンコードしようとする複数枚のピクチャに対して割り当てられている使用可能ビット量Rに加えられるsupplementの値(supplementは、正の値である場合、負の値である場合、0である場合がある)を決定する。
【0047】
ビット補給量supplementは、正負どちらの値も取り得るので、supplementの積算値sum_supplement(以下、sum_supと称する)の最大値と最小値を、使用するVBVバッファサイズに応じて決定しておくことで、VBV制約の範囲内でのsupplement調整を行うことができる。ターゲットビット決定部34は、この使用可能ビット量R+supplementを基に、ターゲットビットの値を求め、量子化インデックス決定部35に出力する。
【0048】
量子化インデックス決定部35は、ターゲットビット決定部34から入力されたターゲットビットの値に基づいて、量子化インデックスQを生成し、量子化部19に対して出力する。
【0049】
次に、図2のフローチャートを参照して、エンコードを終了した過去の画像における難易度を基に、Rに加えるsupplementを決定する、ビット補給レート制御処理1について説明する。
【0050】
ステップS1において、ターゲットビット決定部34は、現在処理中のピクチャは、GOPの先頭であるか否かを判断する。ステップS1において、GOPの先頭ではないと判断された場合、GOPの先頭であると判断されるまで、ステップS1の処理が繰り返される。
【0051】
ステップS1において、GOPの先頭であると判断された場合、ステップS2において、ターゲットビット決定部34は、難易度算出部32より、前のGOPにおける難易度平均avgDを取得する。
【0052】
ステップS3において、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して加えられたsupplementの値の合計であるsum_supの上限値であるmax_sum_supの値を取得する。
【0053】
ステップS4において、ターゲットビット決定部34は、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supであるか否かを判断する。ここで、難易度平均avgDと比較されている0x2000は、予め定められた閾値であり、画質を検討しながら要求される画質を得るために設定可能な値である。
【0054】
ステップS4において、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supであると判断された場合、ステップS5において、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して、正の値のsupplementを加える。すなわち、ターゲットビット決定部34は、前のGOPは、ある一定以上の難易度を有していたため、これからエンコードするGOPの難易度を、前のGOPと同程度であると予測して、使用可能ビット量Rに対して、正の値のsupplementを加える。
【0055】
ステップS4において、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supではないと判断された場合、ステップS6において、ターゲットビット決定部34は、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supであるか否かを判断する。ここで、難易度平均avgDと比較されている0x1000は、予め定められた閾値であり、上述した 0x2000より小さな値(画像難易度が低いことを示す値)であり、画質を検討しながら要求される画質を得るために設定可能な値である。
【0056】
ステップS6において、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supであると判断された場合、ステップS7において、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して、負の値のsupplementを加える。すなわち、ターゲットビット決定部34は、前のGOPは、ある一定以下の難易度であった(すなわち、簡単な画像であった)ため、これからエンコードするGOPの難易度を、前のGOPと同程度であると予測して、使用可能ビット量Rに対して、負の値のsupplementを加える。
【0057】
ステップS6において、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supではなかったと判断された場合、ステップS8において、ターゲットビット決定部34は、supplement = 0とする。すなわち、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して、supplementの増減を行わない。
【0058】
ステップS5、ステップS7、もしくはステップS8の処理の終了後、ステップS9において、ターゲットビット決定部34は、ステップS5、ステップS7、もしくはステップS8の処理において用いられたsupplementの値を用いて、sum_sup = sum_sup + supplementとし、処理は、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0059】
図2を用いて説明した処理により、エンコードを終了した過去の画像における難易度を基に、使用可能ビット量Rに加える、あるいは、減少されるsupplementの値が決定される。例えば、GOP単位で、R+supplemet(supplementは、正の値であるか、負の値であるか、もしくは0である)が決定される場合、前のGOPの画像難易度(イントラAC、あるいは、ME残差等)の平均値を基に、これからエンコードするGOPの難易度が前のGOPの難易度と同程度であると予測して、使用可能ビット量Rに対して、その難易度に応じたsupplementが加えられる。これにより、フィードバック型レート制御にビット補給レート制御を適用することができる。
【0060】
ここでは、画像難易度をイントラAC、あるいは、ME残差を用いて算出するものとして説明したが、画像難易度は、それ以外のパラメータを用いて算出するようにしても良い。
【0061】
また、supplementの具体的な値の算出方法は、例えば、特開平10−75443に開示されている方法でも良いし、それ以外の方法で、要求される画質を得ることができるsupplementの値を用いるようにしても良い。
【0062】
また、ここでは、前の1GOPにおける難易度平均avgDを用いるものとして説明したが、難易度算出部32は、1GOPにおける難易度平均avgDに代わって、例えば、複数のGOP、もしくは、GOPの一部における難易度平均を求めるようにしても良いし、更に、単純な難易度平均ではなく、必要に応じて、重み付け和や重み付け平均を算出するようにしても良い。
【0063】
しかしながら、図2を用いて説明したビット補給レート制御処理1では、シーンチェンジなどにより画像難易度の傾向が急激に変化した場合に、かえって画質に悪影響を与えてしまうことがある。例えば、GOP単位で、R+supplementを決定している場合、簡単な画像から難しい画像にシーンチェンジが起きたときに、前のGOPの画像難易度が低いために、supplementは負の値となってしまい、難しい画像のGOPに対して少ない使用可能ビット量Rでエンコードしてしまうことになる。
【0064】
そこでシーンチェンジが起きたGOPをエンコードする際には、その先頭のIピクチャと、一つ前のGOPのIピクチャとの画像難易度の比較によりsupplementを決定するようにしても良い。これにより、シーンチェンジが起きたときに、難しい画像のGOPに少ないビット量を割り当てるようなことがなくなり、画質を向上させることができる。
【0065】
次に、図3のフローチャートを参照して、シーンチェンジにおいては、過去の同ピクチャタイプの画像難易度と、シーンチェンジの起きた現ピクチャの画像難易度の比較によって、使用可能ビット量Rに加えられるsupplementの値を決定する、ビット補給レート制御処理2について説明する。
【0066】
ステップS21において、ターゲットビット決定部34は、現在処理中のピクチャは、GOPの先頭であるか否かを判断する。ステップS21において、GOPの先頭ではないと判断された場合、GOPの先頭であると判断されるまで、ステップS21の処理が繰り返される。
【0067】
ステップS21において、GOPの先頭であると判断された場合、ターゲットビット決定部34は、ステップS22において、難易度算出部32より、Iピクチャの画像符号化難易度Diを取得し、ステップS23において、使用可能ビット量Rに対して加えられたsupplementの値の合計であるsum_supの上限値であるmax_sum_supの値を取得する。
【0068】
ステップS24において、ターゲットビット決定部34は、シーンチェンジであるか否かを判断する。シーンチェンジであるか否かの判断は、例えば、ME残差算出部31により算出されるME残差の値を基にして判断するようにしても良いし、それ以外のいかなる方法によって判断するようにしても良い。
【0069】
ステップS24において、シーンチェンジであると判断された場合、ステップS25において、ターゲットビット決定部34は、Iピクチャの画像符号化難易度Diと、一つ前のGOPのIピクチャの画像符号化難易度prevDiを比較し、更に、現在のsum_sup の値と、ステップS23において取得したmax_sum_supの値を比較して、Di > prevDiかつsum_sup < max_sum_supであるか否かを判断する。
【0070】
ステップS25において、Di > prevDiかつsum_sup < max_sum_supであると判断された場合、ステップS26において、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して、正の値のsupplementを加える。すなわち、ターゲットビット決定部34は、シーンチェンジ前の画像より、シーンチェンジ後の画像のほうが難易度が高いものであることを検出するので、使用可能ビット量Rに対して、正の値のsupplementを加える。
【0071】
ステップS25において、Di > prevDiかつsum_sup < max_sum_supではないと判断された場合、ステップS27において、ターゲットビット決定部34は、supplement = 0とする。すなわち、ターゲットビット決定部34は、使用可能ビット量Rに対して、supplementの増減を行わない。
【0072】
ステップS24において、シーンチェンジではないと判断された場合、ステップS28において、ターゲットビット決定部34は、難易度算出部32より、前のGOPにおける難易度平均avgDを取得する。
【0073】
そして、ターゲットビット決定部34は、ステップS29乃至ステップS33において、図2のステップS4乃至ステップS8において実行した処理と同様の処理を実行する。
【0074】
すなわち、ターゲットビット決定部34は、ステップS29において、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supであるか否かを判断し、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supであると判断された場合、ステップS30において、使用可能ビット量Rに対して、正の値のsupplementを加える。
【0075】
ステップS29において、avgD > 0x2000かつsum_sup < max_sum_supではないと判断された場合、ターゲットビット決定部34は、ステップS31において、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supであるか否かを判断し、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supであると判断された場合、ステップS32において、使用可能ビット量Rに対して、負の値のsupplementを加え、avgD < 0x1000、かつsum_sup > min_sum_supではなかったと判断された場合、ステップS33において、supplement = 0とする。
【0076】
ステップS26、ステップS27、ステップS30、ステップS32、もしくはステップS33の処理の終了後、ステップS34において、ターゲットビット決定部34は、ステップS22において取得したIピクチャの画像符号化難易度Diを、次のGOPの処理に用いるために、prevDi = Diとする。
【0077】
ステップS35において、ターゲットビット決定部34は、ステップS26、ステップS27、ステップS30、ステップS32、もしくはステップS33の処理において用いられたsupplementの値を用いて、sum_sup = sum_sup + supplementとし、処理は、ステップS21に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0078】
図3を用いて説明した処理により、シーンチェンジにおいては、過去の同ピクチャタイプ(ここではIピクチャ)の難易度と、シーンチェンジの起きた現ピクチャ(ここではIピクチャ)の難易度の比較によってsupplementを決定するようにすることができる。
【0079】
これにより、例えば、GOP単位にR+supplementを決定している場合、簡単な画像から難しい画像にシーンチェンジが起きたとしても、難しい画像のGOPに対して少ないRでエンコードしてしまう、すなわち、難しい画像のGOPに少ないビット量を割り当てるようなことがなくなり、画質を向上させることができる。
【0080】
しかしながら、図2および図3を用いて説明したビット補給レート制御処理1およびビット補給レート制御処理2においては、一度決定したR+supplementの値を、エンコード途中で見直すことを行わないために、エンコード中の複数画像の難易度傾向がゆっくりと変化していくような場合において、画質に悪影響を与えてしまうことがある。
【0081】
図2および図3を用いて説明したビット補給レート制御処理1およびビット補給レート制御処理2においては、GOP単位でR+supplementを決定しているので、例えば、前のGOPが簡単な画像で、かつシーンチェンジが起きていないときには、使用可能ビット量Rに対して加えられるsupplementが負の値となり、使用可能ビット量が小さくなる。その状態でエンコードを開始したGOPが、オーバーラップ画像のようにゆっくりと難しくなると、GOPの最後でビット量が足りなくなり、画質が悪くなってしまう。
【0082】
このような問題を解決するために、使用可能ビット量Rに対して加えられるsupplementが負の値である場合には、エンコード対象ピクチャの画像難易度と、直前の同ピクチャタイプの画像難易度とを比較して、その差がある程度大きい場合には、残りのRに対して加えられた負の値のsupplementに対応する分を元に戻す処理、換言すれば、差し引かれたsupplementに対応する分を元に戻す処理を導入する。
【0083】
図4のフローチャートを参照して、図2を用いて説明したビット補給レート制御処理1にエンコード途中でsupplementを見直す機構を導入したビット補給レート制御処理3について説明する。
【0084】
ステップS51において、ターゲットビット決定部34は、現在処理中のピクチャは、GOPの先頭であるか否かを判断する。ステップS51において、GOPの先頭ではないと判断された場合、ステップS52において、図5を用いて後述するビット量見直し処理が実行され、処理は、ステップS51に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0085】
ステップS51において、GOPの先頭であると判断された場合、ステップS53乃至ステップS60において、図2のステップS2乃至ステップS9と同様の処理が実行される。
【0086】
そして、ステップS60の処理の終了後、処理は、ステップS51に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0087】
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のステップS52において実行されるビット量見直し処理について説明する。
【0088】
ステップS81において、ターゲットビット決定部34は、一つ前の処理のsupplementの値であるprev_sup、並びに、今のピクチャ(Bピクチャ、もしくはPピクチャ)の難易度の値D(B,P)、および、同一ピクチャタイプの一つ前のピクチャの難易度の値prev_D(B,P)を取得し、prev_sup < 0、かつ、D(B,P)>4×prev_D(B,P)であるか否かを判断する。
【0089】
ステップS81において、prev_sup < 0、かつ、D(B,P)>4×prev_D(B,P)ではないと判断された場合、一つ前の処理のsupplementの値が負ではないか、あるいは、エンコード対象ピクチャの画像難易度と、直前の同ピクチャタイプの画像難易度との差がそれほど大きくないので、処理は、図4のステップS51に戻る。
【0090】
なお、ここでは、難易度の値D(B,P)と、難易度の値prev_D(B,P)の4倍とを比較しているが、ここでprev_D(B,P)に乗算される係数は、画質を検討しながら設定される性質の値であることは言うまでもない。
【0091】
ステップS81において、prev_sup < 0、かつ、D(B,P)>4×prev_D(B,P)であると判断された場合、一つ前の処理のsupplementの値が負であり、かつ、エンコード対象ピクチャの画像難易度と、直前の同ピクチャタイプの画像難易度との差がある程度大きいので、ステップS82において、ターゲットビット決定部34は、R = R−prev_supとする。すなわち、この処理は、一つ前の処理で算出されたsupplementの値を0として、それ以降の処理を実行するのと同義であり、ここでは、prev_sup < 0なので、実際には、Rの値は増加する。
【0092】
そして、ステップS82において、ターゲットビット決定部34は、ステップS83において、sum_sup = sum_sup−prev_supとし、ステップS83において、prev_sup = 0として、処理は、図4のステップS51に戻る。ステップS83でも、同様に、prev_sup < 0であるから、sum_sup の値は増加する。
【0093】
図4および図5のフローチャートを用いて説明した処理により、一度決定したR+supplementをエンコード途中で見直すため、例えば、エンコード中の複数画像の難易度傾向がゆっくりと変化していくような場合において、画質に悪影響を与えてしまうようなことを未然に防ぐことができる。
【0094】
また、図3を用いて説明したビット補給レート制御処理2にも、同様にして、エンコード途中でsupplementを見直す処理を導入することができる。
【0095】
図6のフローチャートを参照して、図3を用いて説明したビット補給レート制御処理2にエンコード途中でsupplementを見直す機構を導入したビット補給レート制御処理4について説明する。
【0096】
ステップS101において、ターゲットビット決定部34は、現在処理中のピクチャは、GOPの先頭であるか否かを判断する。ステップS101において、GOPの先頭ではないと判断された場合、ステップS102において、図5を用いて説明したビット量見直し処理が実行され、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0097】
ステップS101において、GOPの先頭であると判断された場合、ステップS103乃至ステップS116において、図3のステップS22乃至ステップS35と同様の処理が実行される。
【0098】
そして、ステップS116の処理の終了後、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0099】
図6を用いて説明した処理により、図3を用いて説明したビット補給レート制御処理2にも、同様にして、エンコード途中でsupplementを見直す機構を導入することができるので、例えば、エンコード中の複数画像の難易度傾向がゆっくりと変化していくような場合において、画質に悪影響を与えてしまうようなことを未然に防ぐことができる。
【0100】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。この場合、例えば、エンコーダ1は、図7に示されるようなパーソナルコンピュータ101により構成される。
【0101】
図7において、CPU111は、ROM112に記憶されているプログラム、または記憶部118からRAM113にロードされたプログラムに従って、各種の処理を実行する。RAM113にはまた、CPU111が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0102】
CPU111、ROM112、およびRAM113は、バス114を介して相互に接続されている。このバス114にはまた、入出力インタフェース115も接続されている。
【0103】
入出力インタフェース115には、キーボード、マウスなどよりなる入力部116、ディスプレイやスピーカなどよりなる出力部117、ハードディスクなどより構成される記憶部118、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部119が接続されている。通信部119は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0104】
入出力インタフェース115にはまた、必要に応じてドライブ120が接続され、磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133、あるいは、半導体メモリ134などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部118にインストールされる。
【0105】
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0106】
この記録媒体は、図7に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給するために配布される、プログラムが記憶されている磁気ディスク131(フロッピディスクを含む)、光ディスク132(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク133(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ134などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに供給される、プログラムが記憶されているROM112や、記憶部118に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0107】
なお、本明細書において、記録媒体に記憶されるプログラムを記述するステップは、含む順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、画像データをエンコードすることができる。
また、本発明によれば、エンコードを終了した過去の画像における難易度を基に使用可能ビット量Rに加えるsupplementを決定することができるので、フィードバック型レート制御にビット補給レート制御を適用することができる。
【0109】
また、シーンチェンジが起きたGOPをエンコードする際には、シーンチェンジ前後の同一のピクチャタイプの画像難易度の比較により、使用可能ビット量Rに加えるsupplementを決定するようにしたので、これにより難しい画像のGOPに少ないビット量を割り当てるようなことがなくなり、画質を向上させることが可能となる。
更に、一度決定したR+supplementをエンコード途中で見直すことができるようにしたので、エンコード中の複数画像の難易度傾向がゆっくりと変化していくような場合において、画質に悪影響を与えてしまうのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図2】ビット補給レート制御処理1について説明するフローチャートである。
【図3】ビット補給レート制御処理2について説明するフローチャートである。
【図4】ビット補給レート制御処理3について説明するフローチャートである。
【図5】ビット見直し処理について説明するフローチャートである。
【図6】ビット補給レート制御処理4について説明するフローチャートである。
【図7】パーソナルコンピュータの構成について説明する図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ, 12 画像並び替え部, 13 走査変換・マクロブロック化部, 14 イントラAC算出部, 15 レートコントロール部, 16演算処理部, 17 動き検出部, 18 DCT部, 19 量子化部, 20 VLC部, 21 バッファ, 22 逆量子化部, 23 逆DCT部, 24 演算処理部, 25 動き補償部, 31 ME残差算出部, 32難易度算出部, 33 genbit検出部, 34 ターゲットビット決定部, 35 量子化インデックス決定部

Claims (9)

  1. 非圧縮データの符号化を行う符号化装置において、
    前記非圧縮データの符号化難易度を検出する第1の検出手段と、
    前記非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化手段と、
    符号化中のGOPに含まれる前記非圧縮データに対して割り当てられる、前記非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、前記第1の検出手段により検出された、前記符号化手段により過去に符号化されたGOPに含まれる前記非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値と前記第2の値との間となる場合、0となるように、前記GOPの符号化処理において、前記GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出手段と、
    前記第1の算出手段により算出された前記ビット補給量を、前記使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出手段と、
    前記第2の算出手段により算出された前記ターゲットビットを基に、前記符号化手段による符号化の量子化インデックスを決定する決定手段と
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  2. 前記第1の算出手段により算出されたGOP毎の前記ビット補給量の合計を算出する第3の算出手段を更に備え、
    前記第1の算出手段は、前記第3の算出手段により算出される前記ビット補給量合計が、前記仮想バッファの容量に応じて決定される所定の基準値より小さくなるような、前記ビット補給量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記第1の検出手段は、前記非圧縮データの符号化難易度と相関性を有する統計量である前記非圧縮データの複雑さを用いて、符号化難易度を示す指標を算出し、
    前記第1の算出手段は、前記第1の検出手段により検出された前記指標が第1の閾値より大きい場合、正の値の前記ビット補給量を算出し、前記指標が前記第1の閾値よりも小さな第2の閾値より小さい場合、負の値の前記ビット補給量を算出し、前記指標が前記第1の閾値と前記第2の閾値との間の数値である場合、前記ビット補給量を0とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  4. 前記第1の検出手段が算出する前記指標は、前記符号化手段により過去に符号化された1GOPの平均の難易度を示す指標である
    ことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  5. シーンチェンジの発生を検出する第2の検出手段と、
    前記シーンチェンジの前後の、Iピクチャの符号化難易度の増減を検出する第3の検出手段と
    を更に備え、
    前記第1の算出手段は、前記第2の検出手段により前記シーンチェンジが検出されなかった場合、前記第1の検出手段により検出された、前記符号化手段により過去に符号化された前記非圧縮データの符号化難易度を基に、前記ビット補給量を算出し、前記第2の検出手段により前記シーンチェンジが検出され、かつ、前記シーンチェンジの前より前記シーンチェンジの後のほうの符号化難易度が高い場合、正の値の前記ビット補給量を算出し、それ以外のとき、前記ビット補給量を0とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  6. 前記第2の算出手段は、前記第1の算出手段により算出された一番新しい前記ビット補給量が負の値であり、かつ、前記GOP内で所定の値以上符号化難易度が高くなった場合、前記第1の算出手段により算出された一番新しい前記負の値のビット補給量を0として、ターゲットビットを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  7. 非圧縮データの符号化を行う符号化装置の符号化方法において、
    前記非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、
    前記非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、
    符号化中のGOPに含まれる前記非圧縮データに対して割り当てられる、前記非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、前記検出ステップの処理により検出された、前記符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる前記非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値と前記第2の値との間となる場合、0となるように、前記GOPの符号化処理において、前記GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、
    前記第1の算出ステップの処理により算出された前記ビット補給量を、前記使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、
    前記第2の算出ステップの処理により算出された前記ターゲットビットを基に、前記符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップと
    を含むことを特徴とする符号化方法。
  8. 非圧縮データの符号化を行う処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、
    前記非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、
    符号化中のGOPに含まれる前記非圧縮データに対して割り当てられる、前記非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、前記検出ステップの処理により検出された、前記符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる前記非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値と前記第2の値との間となる場合、0となるように、前記GOPの符号化処理において、前記GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、
    前記第1の算出ステップの処理により算出された前記ビット補給量を、前記使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、
    前記第2の算出ステップの処理により算出された前記ターゲットビットを基に、前記符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップと
    を含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体。
  9. 非圧縮データの符号化を行う処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記非圧縮データの符号化難易度を検出する検出ステップと、
    前記非圧縮データを、GOPを基準として圧縮符号化する符号化ステップと、
    符号化中のGOPに含まれる前記非圧縮データに対して割り当てられる、前記非圧縮データが符号化された符号化ストリームをデコードするデコーダの入力バッファに対応する仮想バッファのバッファ容量のうち、GOP内でまだ符号化されていない残りのピクチャに割り当てられる使用可能ビット量に加えられるビット補給量を、前記検出ステップの処理により検出された、前記符号化ステップの処理により過去に符号化されたGOPに含まれる前記非圧縮データの符号化難易度が第1の値より高い場合、正の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値よりも低い第2の値より低い場合、負の値となるように、前記符号化難易度が前記第1の値と前記第2の値との間となる場合、0となるように、前記GOPの符号化処理において、前記GOPの先頭を処理するタイミングで算出する第1の算出ステップと、
    前記第1の算出ステップの処理により算出された前記ビット補給量を、前記使用可能ビット量に加えた値を基に、符号化されるピクチャにおけるターゲットビットを算出する第2の算出ステップと、
    前記第2の算出ステップの処理により算出された前記ターゲットビットを基に、前記符号化ステップの処理による符号化の量子化インデックスを決定する決定ステップと
    を含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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