JP4263446B2 - 健康保険事業体と医療機関との仲介方法並びに仲介システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、健康保険事業体の医療機関チェック業務の削減並びに健康保険事業体と医療機関との連携を高めるシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療保険制度には2種類存在し、それは地域保険制度と被用者保険である。地域保険とは、国民健康保険である。一方の被用者保険には、健康保険と船員保険と国家公務員等共済組合と地方公務員等共済組合と私立学校教職員共済組合とから構成される。健康保険には、さらに政府管掌健康保険と組合管掌健康保険が存在する。本明細書では、以上の保険を管理する組合等を健康保険事業者とする。
【0003】
医療保険は、例えば組合管掌健康保険において、通常、事業主と被用者が保険料を保険組合等の保険者に支払う。
【0004】
そこで、被用者が疾患等により医療機関で診療を受けると、保険一部負担金を除いて医療機関が被用者に医療費を請求して、被用者が医療費を支払う。その後、医療機関が被用者の診療結果をレセプトに記載して社会保険診療支払基金に対して提出する。一方、社会保険診療支払基金は、このレセプトを審査して合格すれば、医療機関に点数計算後に保険一部負担金を支払う。医療機関に保険一部負担金の支払いを行なった社会保険診療支払基金は、保険者に対してレセプトとともに保険一部負担金を請求する。保険者は請求された保険一部負担金を保険料を積み立てたものから社会保険診療支払基金に支払う。
【0005】
従来技術としては、被検診者である患者に歯科医院を紹介するシステムが存在していたが(例えば、特許文献1参照。)、健康保険事業体と医療機関との仲介システムを開示するものではなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−83060号公報(第5頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、人口の高齢化に伴い医療費が長期的に増大する一方で、深刻な経済状況による人件費削減により保険料収入が短期的に低下しており、企業側の経費削減策による企業負担保険料の削減要求も高まる。また、出生率の低下に伴う保険料収入の長期的低下が進んでいる。既に全国91の健康保険組合のうち、その8割の団体が赤字財政となっている。この増え続ける医療費は、当然にレセプトの増大に繋がる。現在、まだレセプトの完全電子化は進んでおらず、また、電子化が進んだ場合にもレセプトの内容の正当性の確認には人手に頼る必要がある。このため、保険者である保険組合等にとってレセプトの正当性を確認する人件費は、大きな負担となっている。例えば、レセプトの正当性の確認を保険者内で処理できず、外部処理業者に委託する場合まで生じている。この点でも、特に歯科のレセプトのチェックのための人件費が大きな割合を示している。
【0008】
また、保険者にとっての被用者が複数の医療機関で治療を受けることで、保険者の負担が増加する。しかしながら、現在のところ被用者の治療先を拘束する有効な手段がない状態にある。
【0009】
一方、日本に現在歯学部は27大学に存在するため、歯科医は現在6万2千名存在するが、さらに年々増加する。一方で、深刻な経済状況により患者数は、短期的に減少している。しかも、少子化により長期的にも患者数は減少する傾向にある。
【0010】
このため、歯科医一人当たりの人数が減少し、特に人口の多い都市部に歯科医が集中するため、患者獲得競争は厳しさを増している。
【0011】
このような状況において、保険者である各保険組合と医療機関は必ずしもその関係を生かしきれていなかった。一部において健康保険組合が存在する事業所近傍の医療機関を事業所が指定医療機関と指定することもあったが、保険組合にとって位置が近いというのみのメリットであり、一度指定されるとその後の変更もなく、歯科医側からよりよいサービスを提供し、事業者から患者市場を確実に提供する関係にはなかった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、健康保険事業体の医療機関チェック業務の削減並びに健康保険事業体と医療機関との連携を高めるシステムと方法の提供にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介方法は、医療機関に備えられる医療機関端末と、健康保険事業体に備えられる健康保険事業体端末と、仲介サーバとが電気通信回線を通じて接続され、前記仲介サーバはこの仲介サーバに設けられたウェブページで医療機関データが医療機関端末から入力されて医療機関データベースに記録するとともに、仲介サーバと電気的に接続される評価サーバは予め定められた判定基準に基づき複数の医療機関に関する評価点を算出して医療機関データベースに算出結果を記録し、複数の算出された算出結果を比較して医療機関のうち最適な医療機関が選択されて、その選択結果情報を電子メールで伝達される健康保険事業体と医療機関との仲介システムであって、
医療機関端末は、健康保険事業体端末に接続されるさらなる健康保険事業体端末副端末と接続されて仲介サーバにアクセスしてウェブ上で予約用のカレンダと時間割が両端末上に表示されて予約情報が仲介サーバに接続される予約データベースに記録され、
医療機関端末と健康保険事業体端末副端末は、さらに撮像装置とマイクロフォンとヘッドフォンとが接続されテレビ会議端末可能に構成され、
健康保険事業体における検診受診者数と医療機関への来院者数が健康保険事業体データベースに記録され、評価サーバが健康保険事業体データベースより健康保険事業体評価点を算定し、評価サーバが医療機関データベースから有効受診率を算出し、
前記仲介サーバは、ウェブデータベースに記録される各データベースに対応するウェブページからデータが入力されて、健康保険事業者データベースと、医療機関データベースと、予約データベースのいずれかのデータベースにデータを記録する機能と、所定の相手に自動的に送信させる電子メール機能とを有し、
前記ウェブデータベースは、医療機関登録ウェブページと、健康保険事業者登録ウェブページと、医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページと、医療機関点数表示ウェブページと、医療機関結果報告メール送信確認ウェブページと、健康保険事業者へ紹介メール送信確認ウェブページと、医療機関契約ウェブページと、健康保険事業者契約ウェブページと、検診後診療予約ウェブページと、定期医療機関検査結果入力ウェブページと、健康保険事業者検査結果入力ウェブページと、定期医療機関再検査表示ウェブページと、健康保険事業者検査表示ウェブページとからなり、
前記健康保険事業者データベースは、登録される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件、健康診断受診者名簿と医療機関の検診結果、その他の情報が登録されるデータベースであり、
前記医療機関データベースは、登録される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報が登録されたデータベースであり、
前記評価サーバは、前記判定基準たる医療機関第1判定テーブルと医療機関第2判定テーブルを格納する算出データベースと接続され、
前記医療機関第1判定テーブルは、氏名、住所、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を点数化して、健康保険事業者の要望に沿って重み付けした上でさらに、医療機関と健康保険事業者の物理的距離を計算するための基準値が記録され評価サーバが計算する際のデータが記録されるテーブルであり、
前記医療機関第2判定テーブルは、さらに、継続したカルテ上の信頼性とレセプトが入手できる場合はレセプトの信頼性と顧客満足度を判定するための判断基準が記録され第2の判定をする際の基準値が記録され評価サーバ10が計算する際のデータが記録されるテーブルであり、
前記仲介サーバが、前記医療機関登録ウェブページから入力される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を歯科医療データベースに記録し、
また前記仲介サーバは、前記健康保険事業者登録ウェブページから入力される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件等の情報を健康保険事業者データベースに記録し、
さらに前記医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページから入力されるカルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装等を観察してその状況のデータを歯科医療データベースに記録され、記録される前に、各状況は、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバが評価点数を算出し、算出された評価点数は、歯科医療データベースに記録され、
評価サーバは、医療機関に対する条件と、特定の健康保険事業者の所在地または特定の健康保険事業者の指定する事業所等から医療機関への距離等もまた、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバが点数を算出してその際、各項目に重み付けがなされて算出され、この点数の合計点が最も高い医療機関を決定し、
前記電子メール機能が前記決定を受けて選定結果報告電子メールを生成して各医療機関端末宛てに送信し、
前記仲介サーバは、健康保険事業者端末において健康保険事業者契約ウェブページから入力される健康保険事業者の認証情報と、契約期間と、契約条件を健康保険事業者データベースに記録し、契約条件には、例えば被用者中の受診率や治療予約者中の受診率の下限値を設定し、
前記仲介サーバは、医療機関端末において前記医療機関契約ウェブページから入力される医療者の認証情報と、合意された契約条件とを医療機関データベースに記録し、
前記仲介サーバは、前記健康保険事業体端末副端末において前記検診後診療予約ウェブページで予約された情報、日時時間及び氏名情報を医療機関データベースに記録し、
前記評価サーバは、医療機関で治療を受けた治療結果であるカルテとレセプトから前記医療機関第2判定テーブルに従って、入力されたカルテの妥当性とレセプトの妥当性についての情報を計算し、
前記仲介サーバは、前記入力されたカルテの妥当性とレセプトの妥当性についての情報を医療機関データベースに記録し、
前記仲介サーバは、健康保険事業者検査入力ウェブページから入力された実際に治療を受けた人の氏名情報や治療を受けた日時情報を健康保険事業者データベースに記録し、
前記評価サーバは、記録された人の氏名情報や治療を受けた日時情報から、健康保険事業者判定テーブルを使用して来院率を算出する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、医療機関が歯科医院である場合を例として添付の図1及び図2により説明する。本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介システムは、健康保険事業体と医療機関の関係を高め、その収益を向上させるとともに、不要な人件費と医療費の削減を図るものである。
【0023】
このシステムについてまず、その構成について述べ、続いてそのフローについて示す。図1に本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介システムのブロック図を示す。
【0024】
まず、本システムの構成において、仲介サーバ2は、インターネット等のネットワーク網4と接続され、さらにこのネットワーク網4には、複数の医療機関端末6と健康保険事業者端末8とが接続される。
【0025】
仲介サーバ2は、図2に示すように評価サーバ10と電気的に接続される。仲介サーバ2には、複数のデータベースが接続されており、健康保険事業者データベース12と、医療機関データベース14と、ウェブデータベース16と、予約データベース18とから構成される。仲介サーバ2は仲介者によって管理される。
【0026】
仲介サーバ2の機能は、ウェブデータベース16に記録される各データベースに対応するウェブページからデータが入力されて、健康保険事業者データベース12と、医療機関データベース14と、予約データベース18のいずれかのデータベースにデータが記録されるものである。また仲介サーバ2は、各データベースに対応するウェブページ上に上記各データベースの内容を出力表示することもできる。仲介サーバ2は、ウェブ上に表示する他に電子メール機能19で所定の相手に自動的に送信させることもできる。
【0027】
また、計算により算出すべきデータは、評価サーバ10が算出する。
【0028】
評価サーバ10は、予め記録された複数の算出方法と算出基準とからなる算出データベース20を基準として、仲介サーバ2に接続される各データベースからデータを抽出して対応する算出方法と算出基準を基に算出する。
【0029】
健康保険事業者データベース12は、登録される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件、健康診断受診者名簿と医療機関の検診結果、その他の情報が登録される。この内容は、ウェブページによって登録される。この内容は、アクセス権限により制限される。
【0030】
医療機関データベース14は、登録される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報が登録される。この内容は、ウェブページによって登録される。この内容は、アクセス権限により制限される。
【0031】
ウェブデータベース16は、複数のウェブページデータから構成される。ウェブページは、医療機関登録ウェブページ、健康保険事業者登録ウェブページ、医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページ、医療機関点数表示ウェブページ、医療機関結果報告メール送信確認ウェブページ、健康保険事業者へ紹介メール送信確認ウェブページ、医療機関契約ウェブページ、健康保険事業者契約ウェブページ、検診後診療予約ウェブページ、定期医療機関検査結果入力ウェブページ、健康保険事業者検査結果入力ウェブページ、定期医療機関再検査表示ウェブページ、健康保険事業者検査表示ウェブページから構成される。
【0032】
医療機関登録ウェブページは、登録される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を登録するためのウェブページである。
【0033】
健康保険事業者登録ウェブページは、登録される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件を入力するためのウェブページである。
【0034】
医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページは、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装等の実際に評価結果を入力するウェブページである。
【0035】
医療機関点数表示ウェブページは、評価入力後に評価サーバの算出した評価点を表示するウェブページであり、閲覧権限に制限がある。
【0036】
医療機関結果報告メール送信確認ウェブページは、評価点算出後に評価結果を医療機関に伝達するためのメールを医療機関端末に送信する前に確認するために設けられたものである。
【0037】
健康保険事業者へ紹介メール送信確認ウェブページは、評価点算出後に医療機関を健康保険事業者に紹介するためのメールを健康保険事業者端末に送信する前に確認するために設けられたものである。
【0038】
医療機関契約ウェブページは、健康保険事業者契約との契約を行なうための入力用ウェブページである。
【0039】
健康保険事業者契約ウェブページは、医療機関契約との契約を行なうための入力用ウェブページである。
【0040】
検診後診療予約ウェブページは、図3に示されるように検診後に医療機関による治療の必要性のある検診者が検診地点で医療機関に治療の予約をするためのウェブページである。このウェブページには、カレンダー表示と時間表示と医療機関の受付と接続されるテレビ会議端末の画像表示部が表示され、治療予約可能な時間帯に氏名又は保険証番号とその他の情報を入力して医療機関の受付とテレビ会議端末上で指示を受けながら治療予約が行なえるウェブページである。
【0041】
定期医療機関検査結果入力ウェブページは、本システムを利用して医療機関で治療を受けた被用者の治療結果を入力できる治療結果入力欄と、さらに治療結果に対する不正の有無が入力される治療結果審査入力欄が設けられるウェブページである。
【0042】
健康保険事業者検査結果入力ウェブページは、検診後診療予約ウェブページで予約した被用者のうち、実際に治療を受けた人や治療を受けた日時を入力するウェブページである。
【0043】
定期医療機関再検査表示ウェブページは、上記定期医療機関検査入力ウェブページで入力された治療結果情報と、治療結果審査情報とを表示するためのウェブページである。
【0044】
予約データベース18は、各医療機関が健康保険事業者において検診実施時に診察予約する際に、ウェブ上から予約する際の記録用データベースであり、対象健康保険事業者名と、対象医療機関名と、患者名と、健康保険番号と、検診結果と、患者予約日および患者予約時間が記録される。さらに、その後の受診の結果診断内容と処置内容も記録される。
【0045】
算出データベース20は、医療機関第1判定テーブルと医療機関第2判定テーブルと、健康保険事業者判定テーブルとからなる。
【0046】
医療機関第1判定テーブルは、氏名、住所、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を点数化して、健康保険事業者の要望に沿って重み付けした上でさらに、医療機関と健康保険事業者の物理的距離を計算するための基準値が記録され評価サーバ10が計算する際のデータが記録されるテーブルである。
【0047】
医療機関第2判定テーブルは、さらに、継続したカルテ上の信頼性とレセプトが入手できる場合はレセプトの信頼性と顧客満足度を判定するための判断基準が記録され第2の判定をする際の基準値が記録され評価サーバ10が計算する際のデータが記録されるテーブルである。ここで、顧客満足度を数値化する質問を準備し、顧客に対するアンケート等で調査して数値化する。この数値に対して顧客満足度判定基準を設けてその高低を決定できるように設定する。
【0048】
健康保険事業者判定テーブルは、健康診断の受診者数と実際に医療機関に来院した患者数から来院率を算出してその来院率と比較するための所定の来院率が記録され参照されるテーブルである。
【0049】
以上の仲介サーバ2と評価サーバ10の他に、電気通信回線4を介して、医療機関端末6と健康保険事業者端末8とが接続される。
【0050】
医療機関端末6は、電気通信回線4に電気的に接続される端末であって、一般的なPC/AT互換機等のパーソナルコンピュータから構成される。医療機関端末6は、さらにテレビカメラ22およびマイクつきヘッドフォン24と接続される。医療機関端末6は、図1に示すようにウェブページ閲覧機能と、テレビ会議端末機能を併せ持ち、両機能を同時に実行可能である。
【0051】
健康保険事業者端末8は、電気通信回線4に電気的に接続される端末であって、一般的なPC/AT互換機等のパーソナルコンピュータから構成される。健康保険事業者端末8は、携帯型端末26と電気的に接続可能である。
【0052】
携帯型端末26は、テレビカメラ28およびマイクつきヘッドフォン30と接続され、ウェブページ閲覧機能と、テレビ会議端末機能を併せも持ち、同時に実行可能である。携帯型端末26は、健康保険事業者端末8を介して電気通信回線4に接続されるが、独立して電気通信回線4に接続されてもよい。
【0053】
テレビカメラ22、28は、ネットワークを介したテレビ会議端末が可能なカメラであり、CCD受像機と接続線から構成される。
【0054】
マイクつきヘッドフォン24、30は、ネットワークを介したテレビ会議端末で音声信号と電気信号の変換が可能なマイクおよびヘッドフォンであり、コンデンサマイクと小型スピーカーから構成される。
【0055】
上記の構成で、本発明のシステムを利用した方法を図4に示す。本方法の手順は、概略として医療機関と健康保険事業体の登録および、医療機関の審査、仲介、検診、再検査の工程となる。これらは、仲介サーバ2上にあるウェブページにおいてデータの入出力が行なわれる。
【0056】
第1の工程は、医療機関のデータが医療機関データベース14に登録される工程である(A1)。この登録がなされるウェブページが、医療機関登録ウェブページである。このウェブページで医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報が入力されると、歯科医療データベース14に記録される。
【0057】
第2の工程は、健康保険事業者のデータが健康保険事業者データベース12に登録される工程である(A2)。この登録がなされるウェブページが、健康保険事業者登録ウェブページである。このウェブページで健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件等の情報が入力されると、健康保険事業者データベース12に記録される。
【0058】
第3の工程は、医療機関データから評価点数を算出する工程である(A3)。ここでは、仲介者が実際の医療機関を訪問及び面接を行なった上で、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装等を観察してその状況を医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページに入力する。入力されたデータは、歯科医療データベース14に記録される。このとき、記録される前に、各状況は、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバ10が評価点数を算出する。算出された評価点数は、歯科医療データベース14に記録される。
【0059】
第4の工程は、最適医療機関を決定する工程である(A4)。複数の医療機関について第3の工程で評価点数を算出した後に、特定の健康保険事業者に最適な医療機関の選定を開始する。第2工程で登録された医療機関に対する条件と、特定の健康保険事業者の所在地または特定の健康保険事業者の指定する事業所等から医療機関への距離等もまた、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバ10が点数を算出する。その際、各項目に重み付けがなされて算出される。この点数の合計点が最高である医療機関が最適な医療機関として決定される。
【0060】
第5の工程は、電子メール機能19が選定結果報告電子メールを生成して各歯科医療端末6宛てに送信する工程である(A5)。第4工程で決定された結果を医療機関毎に特定の健康保険事業者による選択されたか否かの内容がフォームに予め用意されて各歯科医療端末8あて先アドレスへ送信されるものである。ここで、電子メールが送信される前に、これから電子メール送信される電子メールの内容は、医療機関結果報告メール送信確認ウェブページで確認することができ、自動送信前に内容のチェックや追加が可能である。
【0061】
第6の工程は、電子メール機能19が最適と決定された医療機関を推薦する電子メールを生成して特定の健康保険事業者端末8へ送信する工程である(A6)。ここで、送信される電子メールの内容は、健康保険事業者へ紹介メール送信確認ウェブページで確認することができ、自動送信前に内容のチェックや追加が可能である。
【0062】
第7の工程は、第6の工程で紹介された医療機関との契約について特定の健康保険事業者端末8の同意が得られたら健康保険事業者契約ウェブページに健康保険事業者端末8よりアクセスさせて仲介サーバ2が入力を待つ工程である(A7)。ここでは、健康保険事業者の認証情報と、契約期間と、契約条件とが入力可能とされる。ここで、入力される健康保険事業者の認証情報と、契約期間と、契約条件は、健康保険事業者データベース12に仲介サーバ2が記録する。記録が確認された後、次の工程に進む。契約条件には、例えば被用者中の受診率や治療予約者中の受診率の下限値を設定する。
【0063】
第8の工程は、医療機関契約ウェブページに歯科医療者端末6よりアクセスさせて入力を仲介サーバ2が待つ工程である(A8)。ここでは、歯科医療者の認証情報と、合意された契約条件とが入力可能とされる。契約条件として、無料歯科検診の実施や、健全でなおかつ最小点数のレセプト請求の実施等である。ここで、入力される歯科医療者の認証情報と、合意された契約条件は、医療機関データベース14に仲介サーバ2が記録する。記録が確認された後、次の工程に進む。
【0064】
第9の工程は、健康診断後の治療予約工程である(A9)。健康保険事業者と医療機関による契約合意が成立すると、仲介者は、仲介者配下の歯科衛生士を健康保険事業者に検診器具と携帯型端末26を携行して派遣させる。この歯科衛生士は、正社員に限定されず、人材派遣業者に登録された歯科衛生士とするとより好ましい。この歯科衛生士は、健康保険事業者の工場等において工場従業員でもある被用者に歯科検診を行なう。歯科検診の費用は、医療機関側の負担とし、健康保険事業者に対しては無料であることが望ましい。歯科検診後、治療が必要な従業員に対して行なう予約が本工程の予約となる。歯科衛生士は、健康保険事業者端末8と携帯型端末26を電気的に接続させてネットワークを介して仲介サーバ2と接続する。さらに、仲介サーバ2から契約した医療機関端末6と電気的に接続される。ここで、携帯型端末26には、検診後診療予約ウェブページ表示される。この検診後診療予約ウェブページには、カレンダー表示と時間表示と医療機関の受付と接続されるテレビ会議端末の画像表示部が表示される。
【0065】
カレンダー表示と時間表示は、予約用の画面であり、予約可能な時間帯と先約等により予約不可能な時間帯が識別可能に表示される。
【0066】
一方、テレビ会議端末では、接続した医療機関の受付者の映像が映し出され、さながら医療機関で予約した場合同様に、対面して予約をとることができる。
【0067】
ここで、仲介サーバ2は、検診後診療予約ウェブページで予約された情報、日時時間及び氏名情報を医療機関データベース14に記録する。
【0068】
ここでは、健康保険事業者の工場等において工場従業員でもある被用者に歯科検診を行なったが、健康保険事業者の工場等に、1週間に1度等、定期的に仲介者配下の歯科衛生士を健康保険事業者に検診器具と携帯型端末26を携帯させて配置し、予約を受け付けるようにしても良い。
【0069】
第10の工程は、定期医療機関検査工程である(A10)。前記第9の工程を受けて仲介者が検診後診療について追跡調査を行なう。調査対象は医療機関で治療を受けた被用者の治療結果である。すなわち、仲介者は、治療の結果であるカルテの妥当性を判定する。さらに最小レセプト請求がなされているか否かのレセプトの妥当性を判定する。その上に、患者側の満足度を調査して顧客満足度もチェックしても良い。これらを全て定期医療機関検査入力ウェブページに仲介者が入力する。仲介サーバ2は、入力されたカルテの妥当性とレセプトの妥当性についての情報と顧客満足度データを医療機関データベース14に記録する。このデータは、さらに医療機関第2判定テーブルに従って、継続したカルテ上の信頼性とレセプトが入手できる場合はレセプトの信頼性を判定するための判断基準が記録され第2の判定をする際の基準値が記録されており、評価サーバ10が計算する。ここでレセプトやカルテの妥当性チェック及び顧客満足度による評価点は、仲介サーバ2より健康保険事業者端末8へ伝達されることで、健康保険事業者のレセプト業務が削減され健康保険事業者にとって人件費の削減が可能となる。
【0070】
第11の工程は、仲介者が健康保険事業者を検査した結果が入力される工程である(A11)。仲介者は、検診後診療予約ウェブページで予約した被用者のうち、実際に治療を受けた人の氏名情報や治療を受けた日時情報が健康保険事業者検査入力ウェブページに入力される。仲介サーバ2は、入力された実際に治療を受けた人の氏名情報や治療を受けた日時情報を健康保険事業者データベース12に記録する。さらに、評価サーバ10は、記録された人の氏名情報や治療を受けた日時情報から、健康保険事業者判定テーブルを使用して来院率を算出する。この来院率が当初の契約の下限値を下回る場合は評価サーバ10の算出結果として健康保険事業者検査入力ウェブページに入力後に表示される。健康保険事業者は、受診率を向上させるために受診した被用者の歯科受診情報を健康保険事業者端末8にフィードバックして、健康保険上の特典を付与することで受診率の向上が図れる。また、医療機関においても、レセプトの請求保険点数1ポイント10円をさらに低額にしたり、自由診療費用の割引やキャッシュバック等で利益を被用者に還元することで受診率を向上させることができる。また、診療費を一律10%値引きすることができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、健康保険事業体の医療機関チェック業務の削減並びに健康保険事業体と医療機関との連携を高めることができる。
【0072】
医療機関にとっては、広告を出すことなく確実な人数の患者を長期間確保することが可能となる。
【0073】
さらに、付加的なサービスの提供により患者を囲い込むことが可能となる。
【0074】
一方、健康保険事業者にとって、歯科検診費用の削減によりコストの低下が図れる。
【0075】
また、特定の医療機関とレセプトを最小とすることが可能となるだけでなく、レセプトチェックが歯科医について不要とすることができるため、人件費、保険点数の削減、経費の削減となる。
【0076】
さらに、医療機関を特定化することで医療機関が絞り込まれて医療費の削減を図ることができる。
【0077】
それとともに、安心した従業員の健康管理が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介システムのブロック図である。
【図2】本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介システムにおける仲介サーバと評価サーバの構成図である。
【図3】本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介システムにおけるテレビ会議端末のモニタ画面である。
【図4】本発明に係る健康保険事業体と医療機関との仲介方法におけるフローチャートである。
【符号の説明】
2 仲介サーバ
4 ネットワーク網
6 医療機関端末
8 健康保険事業者端末
10 評価サーバ
12 健康保険事業者データベース
14 医療機関データベース
16 ウェブデータベース
18 予約データベース
19 電子メール機能
20 算出データベース
22 テレビカメラ
24 ヘッドフォン
26 携帯型端末
28 テレビカメラ
30 マイクつきヘッドフォン
Claims (1)
- 医療機関に備えられる医療機関端末と、健康保険事業体に備えられる健康保険事業体端末と、仲介サーバとが電気通信回線を通じて接続され、前記仲介サーバはこの仲介サーバに設けられたウェブページで医療機関データが医療機関端末から入力されて医療機関データベースに記録するとともに、仲介サーバと電気的に接続される評価サーバは予め定められた判定基準に基づき複数の医療機関に関する評価点を算出して医療機関データベースに算出結果を記録し、複数の算出された算出結果を比較して医療機関のうち最適な医療機関が選択されて、その選択結果情報を電子メールで伝達される健康保険事業体と医療機関との仲介システムであって、
医療機関端末は、健康保険事業体端末に接続されるさらなる健康保険事業体端末副端末と接続されて仲介サーバにアクセスしてウェブ上で予約用のカレンダと時間割が両端末上に表示されて予約情報が仲介サーバに接続される予約データベースに記録され、
医療機関端末と健康保険事業体端末副端末は、さらに撮像装置とマイクロフォンとヘッドフォンとが接続されテレビ会議端末可能に構成され、
健康保険事業体における検診受診者数と医療機関への来院者数が健康保険事業体データベースに記録され、評価サーバが健康保険事業体データベースより健康保険事業体評価点を算定し、評価サーバが医療機関データベースから有効受診率を算出し、
前記仲介サーバは、ウェブデータベースに記録される各データベースに対応するウェブページからデータが入力されて、健康保険事業者データベースと、医療機関データベースと、予約データベースのいずれかのデータベースにデータを記録する機能と、所定の相手に自動的に送信させる電子メール機能とを有し、
前記ウェブデータベースは、医療機関登録ウェブページと、健康保険事業者登録ウェブページと、医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページと、医療機関点数表示ウェブページと、医療機関結果報告メール送信確認ウェブページと、健康保険事業者へ紹介メール送信確認ウェブページと、医療機関契約ウェブページと、健康保険事業者契約ウェブページと、検診後診療予約ウェブページと、定期医療機関検査結果入力ウェブページと、健康保険事業者検査結果入力ウェブページと、定期医療機関再検査表示ウェブページと、健康保険事業者検査表示ウェブページとからなり、
前記健康保険事業者データベースは、登録される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件、健康診断受診者名簿と医療機関の検診結果、その他の情報が登録されるデータベースであり、
前記医療機関データベースは、登録される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報が登録されたデータベースであり、
前記評価サーバは、前記判定基準たる医療機関第1判定テーブルと医療機関第2判定テーブルを格納する算出データベースと接続され、
前記医療機関第1判定テーブルは、氏名、住所、歯科医保有の技術、カルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を点数化して、健康保険事業者の要望に沿って重み付けした上でさらに、医療機関と健康保険事業者の物理的距離を計算するための基準値が記録され評価サーバが計算する際のデータが記録されるテーブルであり、
前記医療機関第2判定テーブルは、さらに、継続したカルテ上の信頼性とレセプトが入手できる場合はレセプトの信頼性と顧客満足度を判定するための判断基準が記録され第2の判定をする際の基準値が記録され評価サーバ10が計算する際のデータが記録されるテーブルであり、
前記仲介サーバが、前記医療機関登録ウェブページから入力される医療機関名、住所、電子メールアドレス、歯科医保有の技術、歯科衛生士数、事務員数、経営方針等の情報を歯科医療データベースに記録し、
また前記仲介サーバは、前記健康保険事業者登録ウェブページから入力される健康保険事業者の組合名、所在地、電子メールアドレス、組合員数、医療機関に対する条件等の情報を健康保険事業者データベースに記録し、
さらに前記医療機関評価入力および点数算出指示ウェブページから入力されるカルテ上の信頼性、入会準備資金納入状況、院内施設、医院外観および内装等を観察してその状況のデータを歯科医療データベースに記録され、記録される前に、各状況は、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバが評価点数を算出し、算出された評価点数は、歯科医療データベースに記録され、
評価サーバは、医療機関に対する条件と、特定の健康保険事業者の所在地または特定の健康保険事業者の指定する事業所等から医療機関への距離等もまた、医療機関第1判定テーブルと照合して、評価サーバが点数を算出してその際、各項目に重み付けがなされて算出され、この点数の合計点が最も高い医療機関を決定し、
前記電子メール機能が前記決定を受けて選定結果報告電子メールを生成して各医療機関端末宛てに送信し、
前記仲介サーバは、健康保険事業者端末において健康保険事業者契約ウェブページから入力される健康保険事業者の認証情報と、契約期間と、契約条件を健康保険事業者データベースに記録し、契約条件には、例えば被用者中の受診率や治療予約者中の受診率の下限値を設定し、
前記仲介サーバは、医療機関端末において前記医療機関契約ウェブページから入力される医療者の認証情報と、合意された契約条件とを医療機関データベースに記録し、
前記仲介サーバは、前記健康保険事業体端末副端末において前記検診後診療予約ウェブページで予約された情報、日時時間及び氏名情報を医療機関データベースに記録し、
前記評価サーバは、医療機関で治療を受けた治療結果であるカルテとレセプトから前記医療機関第2判定テーブルに従って、入力されたカルテの妥当性とレセプトの妥当性についての情報を計算し、
前記仲介サーバは、前記入力されたカルテの妥当性とレセプトの妥当性についての情報を医療機関データベースに記録し、
前記仲介サーバは、健康保険事業者検査入力ウェブページから入力された実際に治療を受けた人の氏名情報や治療を受けた日時情報を健康保険事業者データベースに記録し、
前記評価サーバは、記録された人の氏名情報や治療を受けた日時情報から、健康保険事業者判定テーブルを使用して来院率を算出する健康保険事業体と医療機関との仲介システム。
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