JP4189094B2 - 検査システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査システムに関し、特に、与えられた検査対象物を自動的に検査する検査装置に用いられる検査制御用データを調整する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製品の製造工程等において、検査制御用データに基づいて検査対象物を自動的に検査する検査装置を活用して製品等の検査が行われている。ここで、検査制御用データは、検査対象物に対して各種の検査を実行するために必要なデータであり、検査装置機器各部の動作を制御するデータ、検査結果として正常とみるか異常とみるかの判断基準を定めるデータ等からなる。
【0003】
以下、プリント基板に電子部品が実装された後になされる外観検査の工程を例にして、従来の検査方法を説明する。
図9は、従来の検査のイメージを示す図である。
同図に示すように、実装工程において電子部品が実装されたプリント基板901は、外観検査工程において検査装置900により検査され、異常が検出されなければ、電気的に電子部品の接続状況等を検査する導通検査工程に移される。
【0004】
ここで、検査装置900は、電子部品が実装されたプリント基板901に対して外観から把握できる異常があるか否かを検査する装置であり、データ記憶部910、撮像部920、表示部930及び制御判断部940を備える。
データ記憶部910は、メモリ、磁気ディスク等の記憶媒体であり、検査制御用データを予め格納している。
【0005】
撮像部920は、レーザ光線により対象物を撮像する装置であり、プリント基板に対してレーザ光線を発射し反射される光を感知し受像することにより、プリント基板の各部を3次元の形状データで表し、形状データをデータ記憶部910に格納するものである。
表示部930は、ディスプレイ装置であり、制御判断部940から与えられた文字列、画像等を表示するものである。
【0006】
また、制御判断部940は、CPU、メモリ等を有するコンピュータであり、検査制御用データを参照して、例えば、プリント基板901の1つの電子部品の位置に対し基板から60度の角度を持ってレーザを照射して画像を撮像するといったように、撮像部920を検査項目に応じて制御してレーザー照射位置や角度の変更等を行いつつ電子部品を含むプリント基板901の各部の形状データを取得し、この取得した形状データについて、検査制御用データのうち判断基準を定めるデータに基づいて正常な値であるか否かを判断し、正常であるか異常であるか等の検査結果を表示部930を介して表示するものである。ここで、検査項目とは、各種検査内容のうちのそれぞれをいう。
【0007】
例えば、検査制御用データには、実装されている全ての電子部品についての大きさ形状を示すデータ、全ての電子部品がプリント基板のどの位置に実装されるべきであるかを示すデータ、位置のずれはどの程度まで許容されるかを示すデータ等が予め含まれている。
また、検査項目には、例えば、ある電子部品の位置にずれが生じていないかという項目がある。従って、この検査項目についての検査を行う場合には、制御判断部940は、撮像部920を制御してその電子部品が置かれているはずの部分周辺の形状データを得て、検査制御用データと照合した上で、位置ずれが許容範囲内にあるか否かにより正常か異常かを判断することになる。
【0008】
こうした外観検査工程において、検査装置900によりプリント基板901が検査され、表示部930に正常である旨が表示された場合には、作業者はその表示を見てプリント基板901を導通検査工程に移すことが可能になる。
また、検査装置900による検査の結果、1以上の検査項目について異常であることが検出された場合には、そのプリント基板901は次工程に移すことはできず、一般には作業者による補修作業が必要となる。この補修作業により補修されたプリント基板は再度外観検査工程に移されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ある工程での検査装置による自動検査において、検出すべき異常を検出できなかったという事態(以下、「見逃し」という。)が発生した場合は、欠陥を有する検査対象物が次工程に移行してしまうという問題が生じる。
上述したように検査装置による検査においては、通常、一定の許容範囲を示すデータ、即ち閾値データが予め設定され、その許容範囲内に検査対象物があれば正常と判断されるが、この許容範囲が理想的な許容範囲よりも広く設定されているときに見逃しが発生する。
【0010】
見逃しを防ぐためには、許容範囲を狭く設定すべきであるが、あまりにも狭く設定すると、検査において異常とされた検査対象物が補修作業に回されたときに、作業者によって補修の必要がないと判断される事態(以下、「過検出」という。)が発生する。
過検出によって、補修を行う作業者の目で見れば検査対象物は正常であり補修の必要がないと判断される物であるにも関わらず、検査装置による検査段階において異常と判断される物が多数となり、補修作業に回される検査対象物が必要以上に増大し、補修作業を担当する作業者の作業負担が増大するという問題が発生する。
【0011】
しかしながら、検査に用いるための許容範囲を示すデータを適正に設定することは非常に難しく、検査に熟達していない作業者では許容範囲を適正に設定することはできない。また、感覚的には許容範囲を認識している熟達した作業者であっても、許容範囲をデータとして設定する場合には必ずしも適切に設定できるとは限らない。
【0012】
そこで、本発明は、上述の問題点をシステム的に解決すべくなされたものであり、検査装置による検査の適正度を向上させることができる検査システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る検査システムは、検査対象の状態を測定して、その測定により得た値と比較するための値を特定する第1の基準に従い当該検査対象が正常か異常かを判断することにより当該検査対象を検査する検査手段と、前記検査手段により検査される検査対象について正常か異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力受付手段と、前記検査手段による検査結果と前記入力受付手段により受け付けた入力情報との間に所定の相違関係がある事象が、所定数以上の検査対象について発生した場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変更手段を備えることを特徴とする。
【0014】
ここで、所定の相違関係がある事象とは、過検出という事象又は見逃しという事象を意味する。
ところで、プリント基板の外観検査工程において、プリント基板への電子部品の実装状態は位置ずれの程度等がそれぞれ微妙に異なり、自動検査装置によりその実装状態を測定して検査することとしても、取得する測定値が2値ではなく多様となるためプリント基板が正常か異常かを正確に判断することが困難で、予め完全な判断基準を設定することは困難である。
【0015】
ところが本発明は上記構成により、検査手段による検査の結果と入力手段により受け付けられた人の判断結果である入力情報とに相違がある場合に、検査手段の判断の基準を変更するので、判断基準の適正化が可能となり、判断基準が誤っているためになされていた検査手段による不適正な検査は改善され検査の適性度が向上し得る。
【0016】
即ち、本発明に係る検査システムは、検査工程において過検出や見逃しを抑制するため、これにより、異常と検出された検査対象についての補修等の処理をする作業者の負担を軽減することができ、また、不適正な検査対象がこの検査工程の次の工程に流出することを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る検査システムの実施の形態について図を用いて説明する。
<構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る検査システム1の構成図である。
検査システム1は、検査装置100及び補修支援装置200により構成され、電子部品が実装されたプリント基板10を検査対象物とする外観検査及び補修作業支援を実施するシステムである。即ち、検査システム1は、製造工程における外観検査工程及び補修作業工程に関連するシステムである。
【0018】
ここで、プリント基板10には、検査対象となる複数のプリント基板それぞれを識別するための基板コードがバーコードとして記載されたラベル11が添付されている。
ここで、検査装置100は、電子部品が実装されたプリント基板10に対して外観上の異常があるか否かを検査する装置であり、データ記憶部110、撮像部120、表示部130、制御判断部140、ラベル読取部150及び検査制御用データ更新部160を備える。
【0019】
データ記憶部110は、メモリ、磁気ディスク等の記憶媒体であり、検査装置機器各部の動作を制御するデータや検査結果として正常とみるか異常とみるかの判断基準を定めるデータ等からなる検査制御用データを予め格納している。また、データ記憶部110には、プリント基板毎についての検査結果等のデータを管理するための検査管理レコードの集合である検査管理情報を格納することができる。
【0020】
撮像部120は、検査対象物であるプリント基板の状態を、撮像することにより測定する装置であり、プリント基板に対してレーザ光線を角度を変えつつ照射し、反射される光を感知し受像することにより、電子部品が実装されたプリント基板の各部の3次元形状を検出し、3次元の形状データをデータ記憶部910に格納するものである。なお、この形状データには3次元画像データも含まれる。
【0021】
表示部130は、ディスプレイ装置であり、制御判断部140から与えられた文字列、画像等を表示するものである。
ラベル読取部150は、プリント基板に添付されているラベル11に記載されている基板コードをバーコードリーダで読み取り、読み取った基板コードをデータ記憶部110に検査管理情報の新たな検査管理レコードの1項目として格納する。
【0022】
制御判断部140は、CPU、メモリ等を有するコンピュータであり、検査制御用データを参照して、例えば、プリント基板10の1つの電子部品の位置に対し基板から60度の角度を持ってレーザを照射して画像を撮像するといったように、撮像部120を検査項目に応じて制御してレーザー照射位置や角度の変更等を行いつつ電子部品を含むプリント基板10の各部の形状データを取得し、この取得した形状データについて、検査制御用データのうち判断基準を定めるデータに基づいて正常な値であるか否かを各検査項目毎に判断し、正常であるか異常であるか等の検査結果を表示部130を介して表示するものである。また、制御判断部140は、ラベル読取部150がデータ記憶部110に格納した基板コードと対応付けて、撮像により取得した形状データと各検査項目についての検査結果とをデータ記憶部110に格納する。
【0023】
検査制御用データ更新部160は、CPU、メモリ等を有するコンピュータであり、1日毎に検査管理情報を参照して各検査項目毎に検査が妥当になされたか否かを判断し、判断結果に応じ必要があれば該当する検査項目に関する判断基準を定めるデータを変更するものである。
また、補修支援装置200は、検査装置100により異常ありと判断されたプリント基板についての作業者による補修を支援し、また補修前になされる作業者による目視検査の結果の入力を受け付けて検査装置100のデータ記憶部110に格納する装置であり、ラベル読取部210、制御部220、表示部230及び入力受付部240を備える。
【0024】
ここで、ラベル読取部210は、プリント基板に添付されているラベル11に記載されている基板コードをバーコードリーダで読み取り、制御部220に通知するものである。
制御部220は、CPU、メモリ等を備えるコンピュータであり、ラベル読取部210から基板コードの通知を受けて、その基板コードを用いて検査装置100のデータ記憶部110の検査管理情報を検索して補修対象のプリント基板の形状データ等を得て、表示部230を介して異常箇所を、他の部分と異なる色、例えば赤色等で、強調して形状データを表示することにより作業者に補修箇所を認識させる機能を有する。また、制御部220は、補修前になされる作業者による目視検査の結果の入力を入力受付部240を介して受け付けて、検査装置100のデータ記憶部110の検査管理レコードに追加する機能をも有する。なお、制御部220と制御判断部140とはケーブル等で接続され所定の通信プロトコルに基づいてデータの転送を行うこととし、制御部220からデータ記憶部110にアクセスするためには制御判断部140を経由してそのアクセスがなされるものとする。
【0025】
表示部230は、ディスプレイ装置であり、制御部220から与えられる形状データを画面に表示するものである。
入力受付部240は、キーボード等の入力装置であり、補修作業を担当する作業者によりプリント基板についての検査項目毎になされる目視検査の結果のその作業者による入力を受け付ける。
【0026】
<データ>
以下、上述したデータ記憶部110に格納されている検査制御用データについて説明する。
図2は、検査制御用データの構成及び内容例を示す図である。
検査制御用データ300は、回路番号301及び検査項目302と、制御判断内容303とを対応付けて構成されるデータである。
【0027】
回路番号301は、プリント基板内の各位置に配置された各電子部品それぞれを識別する番号である。
検査項目302は、各回路番号で特定される各電子部品についての検査内容の種別を示すものであり、「部品位置ずれ」、「リード位置ずれ」、「リードの浮き」、「はんだの量」、「はんだの形状」等の検査項目がある。
【0028】
制御判断内容303は、実際に撮像部120を制御するための、例えばレーザ照射位置を示すデータ、どのような電子部品と照合するかを示すデータ、検査結果として正常と判断するための条件を示すデータ等とこれらのデータを用いて行う制御判断の内容を示すデータを内容とする情報である。
同図に示した内容例では、回路番号が1である特定位置の電子部品についての部品位置ずれ検査は、プリント基板における2次元座標(20,30)を中心位置として、Aという電子部品が配置されているはずであるのでこれを撮像し、その位置ずれが2次元座標における縦横−5から+5の範囲に収まっており、回転角度が−1から+1の範囲に収まっていれば、正常と判断することを示している。この範囲を定める単位については、例えば、2次元座標における位置ずれの単位は0.1mmであり、回転角度の単位は1度である。
【0029】
なお、例えばAという電子部品等、プリント基板に実装される各電子部品それぞれについての形状データは予めデータ記憶部110内に格納されており、制御判断部140による照合等に利用される。
また、回路番号が1である特定位置の電子部品についてのリード位置ずれ検査は、回路番号が1の電子部品についてのプリント基板への接続端子であるリードが曲がる等により位置ずれを起こしているかの検査であり、同図の内容例は、全てのリードが縦横−1から+1の範囲に収まっていれば正常と判定することを示している。
【0030】
ここで、検査内容について簡単に説明する。
図3は、部品位置ずれ、リードの浮き及びはんだの形状を説明するための図である。
同図(a)は、点線で示す位置に対して電子部品が何度か回転している状態であり、この回転角度が許容範囲を超える場合や位置の移動量が許容範囲を超える場合には、部品位置ずれの検査で異常と判断されることになる。
【0031】
また、リードの位置ずれの検査では、リードの位置の移動範囲が許容範囲を超える場合には、リード位置ずれの検査で異常と判断されることになる。
同図(b)は、電子部品にリードの浮き310が生じていることを示しており、リードの浮きの検査では数値比較を行わず、同図(b)に示されているようにプリント基板に接触してあるべきリードに浮きが生じていると検出されれば、異常と判断されることになる。
【0032】
同図(c)は、電子部品をプリント基板に貼り付けるためのはんだの形状320が一部尖っている状態を示しており、尖った度合いが許容範囲を超える場合には、はんだの形状の検査で異常と判断されることになる。なお、この尖った度合いは、例えば、形状データに基づき所定の演算を行うことにより得られる数値で表される。
【0033】
また、はんだの量の検査では、各電子部品をプリント基板に貼り付けるためのはんだの量が許容範囲内にあれば正常で許容範囲を超えていれば異常と判断される。
以下、データ記憶部110に格納される検査管理情報について説明する。
検査管理情報は、プリント基板毎の検査結果を示す検査管理レコードの集合である。
【0034】
図4は、検査管理レコードの構成及び内容例を示す図である。
検査管理レコード400は、あるプリント基板についての検査に関するデータからなり、検査日時401、基板コード402、回路番号403、検査項目404、検査結果405、形状データ406及び補修時検査結果407から構成される。
【0035】
ここで、検査日時401は、検査装置100によりあるプリント基板の検査が行われた日時であり検査結果等とともに制御判断部140により記録される。
基板コード402は、そのプリント基板のラベルに記載されている基板コードであり、ラベル読取部150により記録される。
回路番号403は、プリント基板内の各位置に配置された各電子部品それぞれを識別する番号であり、また、検査項目404は、各回路番号で特定される各電子部品についての検査内容の種別を示すものであり、「部品位置ずれ」、「リード位置ずれ」、「リードの浮き」、「はんだの量」、「はんだの形状」等の検査項目がある。なお、回路番号403及び検査項目404は、検査制御用データ300における回路番号301及び検査項目302と対応する。
【0036】
検査結果405は、回路番号403及び検査項目404により定まる検査の結果である。
形状データ406は、プリント基板について撮像部120により撮像して得られた形状データである。
なお、回路番号403、検査項目404、検査結果405及び形状データ406は制御判断部140により記録される。
【0037】
また、補修時検査結果407は、補修作業において作業者によりなされる目視による検査の結果であり、補修支援装置200の入力受付部240及び制御部220を介して記録される。
<動作>
以下、上述した構成を備える検査システム1の動作について説明する。
【0038】
まず、プリント基板10に対する外観検査工程を行う場合における検査装置100の動作について説明する。
図5は、検査装置100によるプリント基板の検査処理を示すフローチャートである。
検査装置100のラベル読取部150は、プリント基板10に添付されたラベル11をバーコードリーダで読み取り基板コードを得て、データ記憶部110に検査管理レコードを作成してその1項目として基板コードを記録する(ステップS501)。
【0039】
ラベル読取部150によりラベルが読み取られた後に、制御判断部140は、プリント基板10を検査する(ステップS502)。即ち、制御判断部140は、データ記憶部110に格納されている図2に示したような検査制御用データに基づき撮像部120を制御してプリント基板10を撮像し形状データを取得した上で、この形状データを参照して各検査項目毎に回路が正常であるか否かを判断する(ステップS502)。
【0040】
例えば、プリント基板上の回路番号が1の電子部品について部品がプリント基板における適正な実装位置より2度回転して実装されていたならば、許容範囲のプラスマイナス1度より大きく回転しているため、部品位置ずれの検査項目については異常と判断することになる(図2参照)。
全ての検査項目、即ち基板上の全回路についての全検査項目についての検査が終了したときに、制御判断部140は、検査結果を検査対象のプリント基板10のラベル11に記載された基板コードと対応付け、検査管理情報の1つの検査管理レコードとして記録し(ステップS503)、検査結果を表示部130を介して表示する(ステップS504)。
【0041】
この結果、データ記憶部110には、例えば図4の内容例で示した検査管理レコード400から補修時検査結果407を除いたものが格納され、表示部によりディスプレイ装置の画面には、異常又は正常の旨を示す文字列等が表示される。なお、全回路についての全検査項目につき検査結果が正常であった場合には、プリント基板10は外観検査工程の次工程である導通検査工程に送られることになり、1つでも異常があった場合には、プリント基板10は補修作業工程に移される。
【0042】
次に、プリント基板10が補修作業工程に移されたとした場合の補修支援装置200の動作について説明する。
図6は、補修支援装置200の動作を示すフローチャートである。
補修支援装置200のラベル読取部210は、補修作業工程に移されたプリント基板10に添付されたラベル11を読み取り、ラベルに記載された基板コードを制御部220に通知する(ステップS601)。
【0043】
基板コードの通知を受けた制御部220は、その基板コードをキーとして、データ記憶部110に格納されている検査管理情報を検索して、その基板コードを含む検査管理レコードを取得する(ステップS602)。
制御部220は、検査管理レコードを取得すると、その中の形状データ406を表示部230を介して表示する(ステップS603)。これにより、ディスプレイ装置の画面に、異常箇所を他の部分と異なる色で強調してプリント基板の画像等の形状データが表示されるので、補修作業を行う作業者は、一目でどの部分に異常があるかを把握することができる。
【0044】
補修作業を行う作業者は、電子部品が実装されたプリント基板についての補修作業を行う前に、検査装置100が行った検査と同等の検査項目について目視により検査を行い、その結果を補修支援装置200に入力する。
従って、異常部分を画面に強調表示した後に補修支援装置200の制御部220は、入力受付部240を介して作業者による目視検査結果の入力を受け付ける(ステップS604)。なお、この入力は、例えば所定のフォーマットに従ってなされ、制御部220は、各回路の各検査項目に対して正常か異常かの値を得る。
【0045】
目視検査結果の入力を受け付けた後に、制御部220は、受け付けた検査結果を検査管理レコード内の補修時検査結果407としてデータ記憶部110に追加する(ステップS605)。この結果、例えば、図4の内容例で示したような検査管理レコードが得られる。
次に、1日毎に、例えば、検査作業等が朝から夕方まで行われるとしたならば夜間の所定時刻になったときに、検査装置100内の検査制御用データ更新部160が行う検査制御用データ更新処理について説明する。
【0046】
図7は、検査制御用データ更新部160の行う検査制御用データ更新処理を示すフローチャートである。
検査制御用データ更新部160は、データ記憶部110に格納されている検査管理情報の各検査管理レコードのうち、検査結果405と補修時検査結果407とが異なるものを検索する(ステップS701)。なお、毎日夜間に検査制御用データ更新処理を行う場合には、検査日時401が当日を示す検査管理レコードに絞って、検査結果405と補修時検査結果407とが異なるものを検索する。
【0047】
検索結果となった全ての検査管理レコードについて、検査制御用データ更新部160は、検査項目毎に過検出の数と見逃しの数とをカウントする(ステップS702)。ここで、検査項目毎とは回路番号が異なるものについてはそれぞれ別にという意味である。なお、検査結果405が異常で補修時検査結果407が正常であれば過検出であり、検査結果405が正常で補修時検査結果407が異常であれば見逃しである。なお、全ての検査項目について検査結果が正常であればプリント基板は補修作業工程に移されず導通検査工程に送られるため、この場合においては補修時検査結果407が記録されず見逃しを判断することはできないが、1つでも異常が検出された場合には補修作業工程に移されるので検査項目単位での見逃しを判断することができる。
【0048】
検査項目毎に過検出と見逃しとの数のカウントを行った後に、検査制御用データ更新部160は、1つの検査項目に着目し(ステップS703)、過検出の数が所定数N以上であるか否かを判断する(ステップS704)。
過検出の数が所定数N以上であれば、検査制御用データ更新部160は、着目している検査項目に関する検査制御用データにおける正常判断の基準となる許容範囲を示すデータを、1レベル厳格化するように変更する(ステップS705)。また、過検出の数が所定数Nより小さいならば、ステップS705の処理をスキップする。
【0049】
図8は、検査制御用データにおける制御判断内容を決定するために用いる判断基準データの一例を示す図である。
同図に示す判断基準データ800は、回路番号が1である特定位置の電子部品についてのリード位置ずれの検査における正常範囲を定めるために用いる判断基準を示すデータであり、基準レベル801と基準値802とを対応付けたデータである。
【0050】
基準レベルは、レベル1から例えばレベル20までであり、レベル1が最も緩やかな基準であり、レベルが高くなるほど厳格な基準となる。緩やかな基準とは、検査対象物が理想的な部品の実装状態からある程度離れた範囲までが正常であると判断する場合において、正常の範囲を広くした基準をいい、厳格な基準とは、正常の範囲を狭くした基準をいう。
【0051】
このような判断基準データは、各回路の検査項目毎に存在し、それぞれ予めいずれかの基準レベルの基準値に基づいて検査制御用データは定められており、それぞれどの基準レベルに基づいているかを示すデータもデータ記憶部110には記憶されている。例えば、回路番号が1の電子部品についてのリード位置ずれ検査に対しては予め基準レベルがレベル8であるとした場合に、その検査項目に着目してステップS705を実行した場合には、その基準レベルをレベル9に変更して、これに対応するように検査制御用データを更新することになる。
【0052】
図8の例は、レベル8において、リード位置ずれは理想的な位置に対してプラスマイナス1の範囲内のずれは正常と判断することを示し、1レベル厳格化してレベル9としたならば、リード位置ずれは理想的な位置に対してプラスマイナス0.9の範囲内のずれは正常と判断することを示している。なお、これらの基準値の単位は0.1mmである。
【0053】
ステップS705の実行後又はステップS705をスキップした後に、検査制御用データ更新部160は、着目している検査項目について見逃しの数が所定数N以上であるか否かを判断する(ステップS706)。
見逃しの数が所定数N以上であれば、検査制御用データ更新部160は、着目している検査項目に関する検査制御用データにおける正常判断の基準となる許容範囲を示すデータを、1レベル緩和するように変更する(ステップS707)。また、見逃しの数が所定数Nより小さいならば、ステップS707の処理をスキップする。
【0054】
ステップS707の実行後又はステップS707をスキップした後に、検査制御用データ更新部160は、まだ着目していない検査項目がないか判断し(ステップS708)、まだ着目していない検査項目が残っている限りステップS703からステップS707までの処理を繰り返し、全ての検査項目に着目済みであれば検査制御用データ更新処理を終了する。
【0055】
従って、この検査制御用データ更新処理により、過検出や見逃しがN回以上発生している検査項目についての検査制御用データを調整するので、それ以後になされる検査装置100による検査の適正度が向上する可能性がある。なお、N回以上をもって検査制御用データの調整をすることとしているのは、誤差等の影響を排除するためであり、Nは例えば10等、2以上の数である。
<補足>
以上、本発明に係る検査システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)本実施の形態では、プリント基板を対象とする外観検査工程及び補修作業工程において利用される検査システム1について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、検査対象を問わない。
【0056】
即ち、本発明に係る検査システムは、何らかの検査対象が正常であるか異常であるかを、コンピュータ制御された検査装置により所定基準に基づき自動的に判断し、その判断につき適性であるか不適性であるかを示す情報を取得して、その情報に基づいてコンピュータ制御による判断基準を変更調整するような検査システムであり、その判断につき適性であるか不適性であるかを示す情報は、同一対象について人が判断した結果を取得することにより導出する。
【0057】
従って、検査装置により全ての検査項目について正常と判断されたものについても人の判断結果の入力を受け付けることとしてもよいし、また、人の判断が、検査装置による検査より先又は検査装置による検査と並行してなされることとしてもよい。
なお、検査装置100と補修支援装置200は遠隔地に設置されていても近接して設置されていてもよく、また、検査装置による検査によって異常が検出されたプリント基板の補修作業への移行は即時に行われることとしても、遅延して行われることとしてもよい。
(2)本実施の形態では、制御判断部140、制御部220及び検査制御用データ更新部160がコンピュータであることとしたが、それぞれが独立したコンピュータであることに限られることはなく、それぞれは、メモリに記録された各制御用プログラムがCPUにより実行されることによりその機能が実現されるものであればよい。なお、各制御用プログラムで特定される処理の手順は図5から図7までのフローチャートに示される手順である。
【0058】
また、検査制御用データ、検査管理情報、判断基準データは、それぞれ別個の記憶媒体に格納されることとしてもよい。
(3)本実施の形態では、プリント基板10には、基板コードがバーコードとして記載されたラベル11が添付されていることとしたが、プリント基板10に直接的に基板コードが印刷されていてもよく、また、バーコードではなく、例えば、2次元コードその他のコードの形式でプリント基板を識別するための基板コードが付されていれもよい。
(4)本実施の形態では、レーザ照射により電子部品が実装されたプリント基板の3次元形状を検出して外観検査を行うこととしたが、外観検査の方法としてはこれに限定されることはなく、CCDカメラ等で平面的に撮像してプリント基板中の電子部品の部品位置ずれやリード位置ずれの検査を行うこととしてもよい。(5)本実施の形態では、検査制御用データ更新処理は1日毎になされることとしたが、実行周期や実行回数等がこれに限定されることはなく、例えば、1週間毎でも、検査したプリント基板数が100等の予め定めた数の倍数に達したときに行うこととしてもよい。
【0059】
また、本実施の形態では、ステップS701の検索において、検査制御用データ更新処理を行うその当日に検査されたところの検査管理レコードに検索対象を絞り込むこととしたが、検索対象は当日に限定されることはなく、例えば、当日から1週間前まで等の一定期間の間に検査されたところの検査管理レコードに検索対象を絞り込む等としてもよい。
(6)本実施の形態で示した検査管理レコードの内容に他の項目を追加してもよい。例えば、検査装置100が検査時の室温や湿度等の検査環境に関するデータを計測し取得して、検査結果等とともに検査管理レコードにその検査環境に関するデータをも含めて記録することとして、この検査環境に関するデータに着目してステップS701の検索における検索対象の絞り込みを行うこととしてもよい。
【0060】
例えば、検査中に随時検査管理用データ修正処理を行うこととした場合に、現在の室温に近いところの検査管理レコードにステップS701における検索対象を絞り込むこととすれば、その室温において現状の基準レベルでは過検出となるのか見逃しとなるのかを判断することができるので、その室温において適切となるように基準レベルの変更を行うことができるようになる。
(7)本実施の形態における制御判断内容303は、図2に例示した内容に限定されることはなく、例えばレーザ照射し反射により検査対象物の形状を認識する場合におけるレーザ照射の角度を定めるデータ等が含まれていてもよく、この他、検査を実行するために必要な各種情報が含まれていてもよい。
(8)本実施の形態の検査制御用データ更新処理におけるステップS704及びステップS706で用いた所定数Nは、不変の値としてもよいし、所定期間内に検査対象としたプリント基板の数に対して所定の比率で定まる値としてもよい。また、ステップS704とステップS706で異なる所定数を用いることとしてもよい。
(9)本実施の形態では、判断基準データは、各回路の検査項目毎に存在することとしたが、プリント基板中の実装位置を問わずに各電子部品についての検査項目毎に存在することとしてもよく、また、検査項目によっては、電子部品が何であるかやどの位置に実装されているかを問わずに1つの判断基準データが存在することとしてもよい。
【0061】
各回路の検査項目毎に判断基準データが存在するのではない場合には、検査制御用データ更新処理中のステップS703では1つの判断基準データに着目して、また、それを判断基準に用いる全ての検査項目についての過検出又は見逃しのカウント数をもってステップS704における過検出の数及びステップS706における見逃しの数として扱い、ステップS705ではその判断基準データにおける基準レベルを1レベル厳格化し、ステップS707においてはその判断基準データにおける基準レベルを1レベル緩和することとすればよい。
(10)本実施の形態では、補修支援装置200の制御部220が検査装置100のデータ記憶部110にアクセスして、補修対象のプリント基板についての形状データを得て表示部230に表示することとしたが、この表示は行わないこととしてもよい。
【0062】
また、補修支援装置200に対して作業者が入力した目視検査の結果は、ラベル読取部210により読み取った基板コードと対応づけて、補修支援装置200内の記憶装置等に記憶しておくこととしてもよく、この目視検査の結果等のデータは、検査装置100の検査制御用データ更新部160によりなされる検査制御用データ更新処理の前等に、基板コードをキーとしてデータ記憶部110の検査管理レコードと結合されて検査制御用データ更新処理に用いられることとしてもよい。つまり、検査装置100による検査結果と補修支援装置200に入力された目視検査結果とはそれぞれラベル読取部により読み取られた基板コードと対応づけられて記録されていれば、検査結果と目視検査結果とが一体として記憶されていても分離されて記憶されていてもよい。
(11)本実施の形態における検査システム1の処理手順(図5から図7までのフローチャートの手順等)を機械語プログラムにより実現し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象にしても良い。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM等があるが、これらに記録された機械語プログラムは、コンピュータにインストールされることにより利用に供される。即ち、コンピュータは、インストールした上記機械語プログラムを逐次実行して、本実施の形態に示したような制御判断部140、制御部220及び検査制御用データ更新部160を実現する。
【0063】
また、コンピュータに上述の制御判断部140、制御部220及び検査制御用データ更新部160の処理手順を実行させるためのコンピュータプログラムは、ハードディスク等の記録媒体及び通信回線等を介してオンラインで流通させ頒布することもできる。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る検査システムは、検査対象の状態を測定して、その測定により得た値と比較するための値を特定する第1の基準に従い当該検査対象が正常か異常かを判断することにより当該検査対象を検査する検査手段と、前記検査手段により検査される検査対象について正常か異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力受付手段と、前記検査手段による検査結果と前記入力受付手段により受け付けた入力情報との間に所定の相違関係がある事象が、所定数以上の検査対象について発生した場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変更手段を備えることを特徴とする。
【0065】
これにより、検査手段による検査の結果と入力手段により受け付けられた人の判断結果である入力情報とに相違がある場合に、検査手段の判断の基準を変更するので、判断基準が誤っているためになされていた検査手段による不適正な検査は改善され検査の適性度が向上し得る。即ち、本発明に係る検査システムは、検査工程において過検出や見逃しを抑制するため、これにより、異常と検出された検査対象についての補修等の処理をする作業者の負担を軽減することができ、また、不適正な検査対象がこの検査工程の次の工程に流出することを防止できる。
【0066】
ここで、前記検査手段による検査は、検査対象の外観についての検査であり、前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視での検査の結果を示すものであり、前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による検査結果が異常であり前記入力受付手段により受け付けた入力情報が正常であるという事象であり、前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を広くする方向に前記変更を行うこととすることもできる。
【0067】
これにより、人の視覚を通じての認識及び判断が有効に活用できるところの外観検査において、過検出が生じていれば、判断基準を厳格化するので、それ以後の検査手段による検査の適正度が向上する。
また、前記検査手段による検査は、検査対象の外観についての検査であり、前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視での検査の結果を示すものであり、前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による検査結果が正常であり前記入力受付手段により受け付けた入力情報が異常であるという事象であり、前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を狭くする方向に前記変更を行うこととすることもできる。
【0068】
これにより、見逃しが生じていれば、判断基準を緩和するので、それ以後の検査手段による検査の適正度が向上する。
また、前記検査手段は、前記検査結果と対応づけて検査日時を記録し、前記基準変更手段は、所定期間内に含まれる検査日時と対応づけられた検査結果と、入力情報との間に前記所定の相違関係がある事象が、所定数以上の検査対象について発生していた場合に前記第1の基準を変更することとすることもできる。
【0069】
これにより、例えば、現在まで連続している過去所定期間内に発生した過検出又は見逃しに基づき判断基準を変更することが可能となるため、検査手段の調子その他の要因により時期的に検査結果が変化したとしても現在においても有用なデータに基づいての判断基準の変更が行える。
また、前記第1の基準は、正常となる範囲の広いものから狭いものまでの段階的に区分された複数の区分の1つに対応し、前記基準変更手段による前記変更は、前記第1の基準に対応する区分から1段階隣の区分に対応する第2の基準に変更することであることとすることもできる。
【0070】
これにより、レベル付けされた判断基準を、過検出又は見逃しに対して1段階変更するので、所定期間毎に変更を行うならば、長期的にみれば検査手段による検査は最も適性となる状態に収束していく。
また、前記所定数は、2以上の数であることとすることもできる。
これにより、検査手段による検査結果と人の判断結果とが異なる過検出又は見逃しという事象が、2以上の数を予め定めておきその定めた数以上発生した場合に判断基準を変更するものであるため、偶発的な誤差の影響を除外し、適正に変更を行うことができる。
【0071】
また、前記検査対象は、各検査対象を識別するための識別情報が付された検査対象物であり、前記検査システムはさらに、検査対象物に付された識別情報を読み取る第1及び第2の読取手段を備え、前記検査手段は、前記第1の読取手段が読み取った識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての検査結果を記録し、前記入力受付手段は、前記第2の読取手段が読み取った識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての受け付けた入力情報を記録し、前記基準変更手段は、所定数以上の識別情報について、各識別情報と対応付けられた検査結果及び入力情報の両者間に前記所定の相違関係がある事象が発生した場合に前記第1の基準を変更することとすることもできる。
【0072】
これにより、検査対象物の同一性が識別ラベルにより識別できるため、同一の検査対象物についての検査手段による検査結果と人の判断結果との照合が確実に行え、判断基準の変更要否の判断が適正に行えることになる。
また、前記検査対象物は、電子部品が実装されたプリント基板であり、前記検査手段は、前記第1の基準を示すデータを記憶する記憶媒体と撮像部とを有する検査装置であり、前記検査手段による検査は、前記プリント基板に対する外観検査であって、前記プリント基板を撮像して形状を測定することにより複数の検査項目それぞれについてなされるものであり、前記第1の基準は各検査項目について定まっており、前記入力受付手段は、プリント基板に対して人が目視により複数の前記検査項目それぞれについて検査することにより決定した入力情報の入力を受け付け、前記基準変更手段は、各検査項目毎に、前記所定の相違関係のある事象が発生した場合に当該検査項目についての前記第1の基準を変更することとすることもできる。
【0073】
これにより、電子部品が実装されたプリント基板の外観検査を自動に行う検査装置の検査の適性度を向上させることが可能になる。また、検査項目毎についての判断基準が不適当なものであった場合にはより適当なものに変更されるので、検査装置は、複数の検査項目についての検査を、判断基準の変更がなされる都度、より適正に行うことができるようになる。
【0074】
このように、本発明は、検査対象を自動的に検査する検査装置の検査の適正度を向上させる技術として実用的効果は大きく、検査工程の省力化に貢献する有用な技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る検査システム1の構成図である。
【図2】検査制御用データの構成及び内容例を示す図である。
【図3】部品位置ずれ、リードの浮き及びはんだの形状を説明するための図である。
【図4】検査管理レコードの構成及び内容例を示す図である。
【図5】検査装置100によるプリント基板の検査処理を示すフローチャートである。
【図6】補修支援装置200の動作を示すフローチャートである。
【図7】検査制御用データ更新部160の行う検査制御用データ更新処理を示すフローチャートである。
【図8】検査制御用データにおける制御判断内容を決定するために用いる判断基準データの一例を示す図である。
【図9】従来の検査のイメージを示す図である。
【符号の説明】
1 検査システム
10 プリント基板
11 ラベル
100 検査装置
110 データ記憶部
120 撮像部
130 表示部
140 制御判断部
150 ラベル読取部
160 検査制御用データ更新部
200 補修支援装置
210 ラベル読取部
220 制御部
230 表示部
240 入力受付部
300 検査制御用データ
400 検査管理レコード
800 判断基準データ

Claims (9)

  1. 検査対象の状態を測定して、その測定により得た値と比較するための値を特定する第1の基準に従い当該検査対象が正常か異常かを判断することにより当該検査対象を検査する検査手段と、
    前記検査手段により検査される検査対象について正常か異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力受付手段と、
    前記検査手段による検査結果と前記入力受付手段により受け付けた入力情報との間に所定の相違関係がある事象が、所定数以上の検査対象について発生した場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変更手段を備える検査システムにおいて、
    前記検査対象は、各検査対象を識別するための識別情報が付された検査対象物であり、
    前記検査システムはさらに、検査対象物に付された識別情報を読み取る第1及び第2の読取手段を備え、
    前記検査手段は、検査時の検査環境に関するデータを計測し、前記第1の読取手段が読み取った識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての検査結果及び検査日時及び検査時の検査環境に関するデータを記録し、
    前記入力受付手段は、前記第2の読取手段が読み取った識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての受け付けた入力情報を記録し、
    前記基準変更手段は、前記検査環境に関するデータから、検査環境の温度に近いところのデータに対象を絞り込み、前記検査環境の温度において、現状の基準レベルでは過検出となるか、見逃しとなるかを判断し、前記検査環境の温度において、適切となるように、基準レベルを変更する
    ことを特徴とする検査システム。
  2. 前記検査時の検査環境に関するデータとは、検査時の室温又は湿度であることを特徴とする請求項1記載の検査システム。
  3. 前記検査手段による検査は、検査対象の外観についての検査であり、
    前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視での検査の結果を示すものであり、
    前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による検査結果が異常であり前記入力受付手段により受け付けた入力情報が正常であるという事象であり、
    前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を広くする方向に前記変更を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の検査システム。
  4. 前記検査手段による検査は、検査対象の外観についての検査であり、
    前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視での検査の結果を示すものであり、
    前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による検査結果が正常であり前記入力受付手段により受け付けた入力情報が異常であるという事象であり、
    前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を狭くする方向に前記変更を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の検査システム。
  5. 前記第1の基準は、正常となる範囲の広いものから狭いものまでの段階的に区分された複数の区分の1つに対応し、
    前記基準変更手段による前記変更は、前記第1の基準に対応する区分から1段階隣の区分に対応する第2の基準に変更することである
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の検査システム。
  6. 前記所定数は、2以上の数である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の検査システム。
  7. 前記検査対象物は、電子部品が実装されたプリント基板であり、
    前記検査手段は、前記第1の基準を示すデータを記憶する記憶媒体と撮像部とを有する検査装置であり、
    前記検査手段による検査は、前記プリント基板に対する外観検査であって、前記プリント基板を撮像して形状を測定することにより複数の検査項目それぞれについてなされるものであり、
    前記第1の基準は各検査項目について定まっており、
    前記入力受付手段は、プリント基板に対して人が目視により複数の前記検査項目それぞれについて検査することにより決定した入力情報の入力を受け付け、
    前記基準変更手段は、各検査項目毎に、前記所定の相違関係のある事象が発生した場合に当該検査項目についての前記第1の基準を変更する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の検査システム。
  8. 検査対象の状態を測定して、その測定により得た値と比較するための値を特定する第1の基準に従い検査対象が正常か異常かを判断することにより当該検査対象を検査する検査ステップと、
    前記検査ステップにより検査される検査対象について正常か異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力受付ステップと、
    前記検査ステップによりなされる検査の結果と前記入力受付ステップにより受け付けられる入力情報との間に所定の相違関係がある事象が、同じ検査対象について発生した場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変更ステップとを含む検査方法であって、
    前記検査ステップは、検査時の検査環境に関するデータを計測し、前記検査対象物に付された識別情報を読み取り、その識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての検査結果及び検査日時及び検査時の検査環境に関するデータを記録し、
    前記入力受付ステップは、前記検査対象物に付された識別情報を読み取り、識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての受け付けた入力情報を記録し、
    前記基準変更ステップは、前記検査環境に関するデータから、検査環境の温度に近いところのデータに対象を絞り込み、前記検査環境の温度において、現状の基準レベルでは過検出となるか、見逃しとなるかを判断し、前記検査環境の温度において、適切となるように、基準レベルを変更する
    ことを特徴とする検査方法。
  9. 前記検査時の検査環境に関するデータとは、検査時の室温又は湿度であることを特徴とする請求項8記載の検査方法。
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